JP2017506936A - 胸腔ドレナージ装置 - Google Patents

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Abstract

陰圧により患者の胸膜腔から流体を吸引するための胸腔ドレナージ装置であって、吸引した流体を収集するための流体収集容器(3)と、患者の胸膜腔(P)に前記流体収集容器(3)を接続するためのドレナージチューブ(4)とを有する。前記流体収集容器(3)は、該流体収集容器(3)内に陰圧を生み出すために、真空源(1)に接続できる。前記胸腔ドレナージ装置は、患者の呼吸中の圧力差を減じるための調節可能なメカニズム(5)を有し、このメカニズム(5)は前記真空源(1)の吸引能力とは独立に調節可能である。この装置は、損傷の危険なく肺の段階的な拡張を可能にし、これによりドレナージの終了に対して肺を準備させる。【選択図】図9a

Description

本発明は、胸腔ドレナージ装置、当該装置で用いるためのチャンバ、及び胸腔ドレナージの方法に関する。
胸腔ドレナージは、胸膜腔からの血液、分泌物、又は空気を運ぶのに役立つ。胸膜腔とは、臓側胸膜と壁側胸膜の間の空間である。胸膜腔は漿液で満たされ、生理的に、大気圧に対し相対的に陰圧であり、この陰圧は吸気時さらに強くなる。従って、吸気時、肺は、胸壁の筋肉の素早い拡張や横隔膜に追従しなければならない。例えば手術中や事故で、胸膜腔内のこの相対的な陰圧が失われると、肺は吸気時の拡張する胸郭にもはやついていけない。胸膜腔に空気を入り込ませる欠陥を、一般的に気瘻(Luftfistel)と呼ぶ。
胸腔ドレナージは生理的陰圧を維持又は復元するのに役立つ。胸郭や胸膜が、肋間腔を通して開かれ、ドレナージチューブが挿入されて、最後に、胸膜腔を排液するために制御された吸引がかけられる。ドレナージは、胸郭を開かなければならない手術と組み合わせて使用されることが最も多い。
従来技術では、様々な胸腔ドレナージ装置が公知である。図1から分かるように、これらは通常、電気モータで動かされる吸引ポンプ1、又は壁真空(Wandvakuum)を有し、これらは吸引ライン2を介して流体収集容器3に接続され、この流体収集容器3内に陰圧を生み出す。胸膜腔Pから流体収集容器へと流体を吸引するために、ドレナージチューブ4が流体収集容器3から胸膜腔Pへとつながる。図1では、肺は参照記号Lで示す。
特許文献1は、ドレナージラインと補助ラインを備えたドレナージ装置を開示し、補助ラインによってドレナージチューブを洗い流し、吸引圧を制御できる。特許文献2は、流体収集容器内の陰圧をセンサで制御するドレナージ装置を記載し、このセンサは吸引ポンプにつながる吸引ライン内に配置される。
特許文献3は、胸腔ドレナージ治療のための適応アルゴリズムを提案し、気瘻に対して適当なサイズパラメータが決められ、吸引ポンプが生み出す真空をこのサイズパラメータに応じて制御する。
特許文献4は、蛇腹状の流体収集容器を備えた手動の胸腔ドレナージ装置を開示する。この蛇腹は真空ポンプとして、同時に流体収集容器内に生じる陰圧のインジケータとして働く。
特許文献5は、真空チャンバを備えたドレナージ装置を開示し、このチャンバは真空源、及び流体収集容器に接続されており、流体収集容器は疎水性の膜を介して真空チャンバに流体的に接続される。
処置終了時、ドレナージチューブを胸膜腔から取り外すとき、肺の過拡張の危険があり、これは気胸につながる可能性がある。これは、深く息を吸った時に圧力の大きさが急に上昇するため、すなわち肺も過拡張させる胸膜腔内の陰圧が大幅に上昇するためである。
US 5 738 656 WO 2009/005424 WO 2012/162848 US 6 261 276 US 8 177 763
従って、本発明の目的は、胸腔ドレナージの終了時、肺の過度な過拡張のリスクを最小限にすることである。
この目的は、特許請求項1の特徴を有する胸腔ドレナージ装置、特許請求項16の特徴を有する、当該胸腔ドレナージ装置で用いるためのチャンバ、及び、特許請求項17の特徴を有する胸腔ドレナージの方法によって達成される。
陰圧により患者の胸膜腔から流体を吸引するための本発明による胸腔ドレナージ装置は、吸引した流体を収集するための流体収集容器と、患者の胸膜腔に流体収集容器を接続するためのドレナージチューブとを有する。流体収集容器は、流体収集容器内に陰圧を生み出すために真空源に接続できる。本発明の胸腔ドレナージ装置は、患者の呼吸中の圧力差を減じるための調節可能なメカニズムを有し、このメカニズムは真空源の吸引能力とは独立に調節可能である。
これによって、それ以外のドレナージパラメータは変えないままで、ドレナージの終了に患者を慣れさせることができる。従って、肺が損傷することなくより大きな拡張を克服できるように、胸腔ドレナージの間からすでに、呼吸時のよりいっそう大きな圧力差を許容させ、肺を訓練することが可能である。これにより、気胸につながる、ドレナージ終了時の肺の過拡張の危険が大幅に軽減される。
好ましくは、圧力差を減じるためのメカニズムは、胸膜腔への空気の戻り流を調節するためのメカニズムである。これにより、胸腔システムの硬さ又は柔らかさを調節できる。肺の拡張、よって胸膜腔内の圧力差の減弱は、胸膜腔へ戻ることのできる空気流の量に依存する。
空気の戻り流の調節は、手動又は自動で行うことができる。1つの実施形態では、自動的な調節を、センサ値に応じて制御できる。つまり、この調節は長期間、例えば数時間又は数日間、同じままということはない。例えば、患者が無理に又は無意識に深く息を吸い込みすぎた場合に、急に現れる圧力差の上昇を減弱させるためにも、この調節はむしろコンスタントに制御される。センサ値は好ましくは、容器内、ドレナージチューブ内又は胸膜腔内で検出される圧力である。
好ましくは、圧力差を減じるためのメカニズムは、分泌物収集容器と吸引源との間、又は吸引源のハウジング内、又は、分泌物収集容器内又は分泌物収集容器上、又は、ドレナージチューブ内又はドレナージチューブ上に配置される。
好ましい実施形態では、圧力差を減じるメカニズムはチャンバを有し、このチャンバの剛性を調節できる。この場合、剛性を調節できるということは、壁の剛性、空気の戻り流に対して使用できる体積の変化、及びチャンバへの外気の供給をも意味する。これについては、いくつかの好ましい実施形態に基づいて以下で説明する。
以下で述べる実施形態では、圧力差を減じるためのメカニズムは、内部と、患者につながる開口部とを備えたチャンバを有する。
1つの実施形態では、上記チャンバは、チャンバの壁にはめ込まれる柔軟な(flexibel)膜を除いて堅い(steif)壁によって形成され、この膜の柔軟性を調節できる。この膜はばね荷重でき、これにより膜が拡張しすぎることが阻止される。
さらなる実施形態において、上記チャンバは、壁の一部を形成するばね荷重されたピストンを除いて堅い壁で形成され、前記内部に対するピストンの位置を調節できる。
別の実施形態において、上記チャンバは堅い壁で形成され、チャンバ内に挿入容器が配置され、前記内部の体積を調節可能に制限するため、前記挿入容器に非圧縮性流体を外側から充填することができる。
さらなる実施形態において、上記チャンバは、壁の一部を形成する伸縮自在の(flexibel)蛇腹を除いて堅い壁で形成され、該蛇腹はチャンバの内部に向かって開かれた内部を有し、該蛇腹の内部の体積を調節することができる。
別の実施形態において、内部と、患者につながる開口部とを備える第1のチャンバが存在し、第1のチャンバは堅い壁で形成され、1つの壁は閉鎖可能な第1の空気交換開口部を有する。この空気交換開口部は第2のチャンバへの接続部として働き、第2のチャンバは第2の空気交換開口部を除いて閉じられており、第1のチャンバは、第2のチャンバに、第2の空気交換開口部を介して通気可能に接続することができる。
さらなる実施形態において、上記チャンバは堅い壁で形成され、該チャンバは注入開口部を有し、この注入開口部は吸引源に接続される任意の吸引開口部とは独立であり、この注入開口部を通して、呼吸の減弱を調節するために、上記チャンバに空気を吹き込んだり排出したりできる。
別の実施形態において、上記チャンバは堅い壁で形成され、該チャンバは外側に通じるバルブを有し、このバルブは検出した陰圧に応じて外側に開く。
好ましくは、上記チャンバ又は第1のチャンバは、流体収集容器によって形成される。あるいは、流体収集容器内又は流体収集容器上に配置される。これに代えて又は付け加えて、ドレナージチューブに分岐ラインによって接続することもでき、又は吸引源と流体収集容器との間に配置することもできる。
さらなる実施形態は従属請求項に記載する。
本発明の好ましい実施形態を、図を参照して以下に説明するが、これらの図は、本発明の好ましい実施形態を説明するためのものであって、本発明を限定するためのものと解釈されるべきではない。
図1は、従来技術による胸腔ドレナージ装置をつないだ肺の概略図である。 図2aは、既存の胸腔ドレナージでの呼気中の肺の概略図である。 図2bは、図2aの呼気中の胸膜腔内の陰圧の変化を示す。 図3aは、既存の胸腔ドレナージでの吸気中の肺の概略図である。 図3bは、図3aの吸気中の胸膜腔内の陰圧の変化を示す。 図4aは、胸腔ドレナージなしでの、呼気中の肺の概略図である。 図4bは、図4aの呼気中の胸膜腔内の陰圧の変化を示す。 図5aは、既存の胸腔ドレナージでの吸気中の肺の概略図である。 図5bは、図5aの吸気中の胸膜腔内の陰圧の変化を示す。 図6aは、従来技術による胸腔ドレナージ中の肺の概略図である。 図6bは、図6aの胸腔ドレナージ中の胸膜腔内の圧力を時間の関数で示した概略図である。 図7aは、従来技術による胸腔ドレナージ終了後の、図6aの肺の概略図である。 図7bは、図7aの胸腔ドレナージ終了後の胸膜腔内の圧力を時間の関数で示した概略図である。 図8は、第1の実施形態での本発明の胸腔ドレナージ装置をつなげた肺の概略図である。 図9aは、本発明の流体収集容器を備えた胸腔ドレナージ中の肺の概略図である。 図9bは、図9aの本発明の胸腔ドレナージ中の胸膜腔内の圧力を時間の関数で表した概略図である。 図10aは、本発明の流体収集容器を備えた胸腔ドレナージ終了後の肺の概略図である。 図10bは、図10aの本発明の胸腔ドレナージ終了後の胸膜腔内の圧力を時間の関数で表した概略図である。 図11は、第1の実施形態における本発明の流体収集容器の概略図である。 図12は、第2の実施形態における本発明の流体収集容器の概略図である。 図13は、第3の実施形態における本発明の流体収集容器の概略図である。 図14は、第4の実施形態における本発明の流体収集容器の概略図である。 図15は、第5の実施形態における本発明の流体収集容器の概略図である。 図16は、第6の実施形態における本発明の流体収集容器の概略図である。 図17は、第7の実施形態における本発明の流体収集容器の概略図である。 図18は、第8の実施形態における本発明の流体収集容器の概略図である。 図19は、第9の実施形態における本発明の流体収集容器の概略図である。 図20は、図18及び19の流体収集容器の1つを用いた本発明による胸腔ドレナージ中の胸膜腔内の圧力を時間の関数で表した概略図である。 図21は、第10の実施形態における本発明の流体収集容器の概略図である。 図22は、図21の流体収集容器を用いた本発明による胸腔ドレナージ中の胸膜腔内の圧力を時間の関数で表した概略図である。 図23aは、第2の実施形態での本発明の胸腔ドレナージ装置をつなげた肺の概略図である。 図23bは、図23aの別の実施形態である。 図24aは、第3の実施形態での本発明の胸腔ドレナージ装置をつなげた肺の概略図である。 図24bは、図24aの実施形態の変形のより具体的な図である。
既に上で述べたように、図1は胸腔ドレナージ中の肺を示す。図2aは呼気中の状態を示す。簡単化のため、この図及び以下の図には、ドレナージチューブ4と流体収集容器3のみを示し、真空ポンプは示さない。しかしながら、もちろん、ドレナージ中、真空ポンプは吸引ライン(ここでは単なる開口部2だけで示す)を介して流体収集容器3に接続される。
図2aの両方向矢印で概略的に示すように、呼気中、肺Lの大きさは小さくなる。この両方向矢印は肺の拡張を視覚化したものである。胸膜腔内の絶対圧力は下がり、すなわち、大気圧に対する相対的な圧力差が小さくなる。これを図2bに矢印Oで示す。呼気時、胸膜腔内に広がる陰圧は、大気圧の方向に上昇する。この例では、−0.5kPaに達する。
患者が胸腔ドレナージ中に吸気すると、肺Lは拡張する。これを図3aに示す。胸膜腔内の体積もより大きくなり、その際大気圧に対する圧力差がより大きくなるため、すなわち、絶対陰圧値がより大きくなるため、流体収集容器3からの空気が胸膜腔へと引き込まれる。これを、図3aに長方形の横棒と参照記号Vにより示す。吸気中の陰圧値を、図3bに矢印Iで示す。この例では、−2.5kPaとなる。
図4aに示すように、ドレナージチューブ4がきつく締め付けられるか、吸引ポンプのスイッチが切られるか、又はドレナージ装置全体が取り外される場合、肺は再度胸膜腔とともに自律システムを形成する。図4bでは、矢印Oは同様に、呼気中の圧力値を示す。この実施例では、値は−0.5kPaで変わらない。図5aは、胸腔ドレナージに接続しない吸気中の状況を示す。容器から胸膜腔へ空気を引き込めないため、胸膜腔P内の絶対陰圧値はより大きく上昇する。この例では、−5.5kPaまで上昇する。図5bの破線で示した曲線は、胸腔ドレナージ中の拡張を示す。従って、肺Lは胸腔ドレナージがないとより大きく拡張する恐れがある。肺の過拡張の危険性、それゆえ気胸の危険性が生じる。
図6a及び6bも、胸腔ドレナージ中の状態を示し、図7a及び7bは、胸腔ドレナージ終了後の状態を示す。図7aには、マノメータMが示され、これを用いて胸膜腔内の圧力を測定する。ここで、ΔPは吸気と呼気の間の圧力差を示す。この図及び同様の図において、pは胸膜腔内圧力を、tは時間を示す。
図6b及び7bの比較から分かるように、ドレナージ終了後又は中断後の圧力差の増加は突然で直ぐに起こる。
この状況を、本発明の胸腔ドレナージ装置を用いて阻止することが意図されている。図8は、第1の実施形態における本発明の胸腔ドレナージ装置を示す。この装置も同様に、吸引メカニズム、好ましくは吸引又は真空ポンプ1を有し、これは吸引ラインを介して流体収集容器3に接続される。流体収集容器3から、ドレナージチューブ4が患者の胸膜腔Pへとつながる。モータで駆動される真空ポンプ1に代えて、流体収集容器3を病院内の真空システムに取り付けることも可能である。
前記流体収集容器3は堅い。これは1以上のチャンバから成ってよい。少なくとも1つのチャンバは、吸い込まれた液体が周りに跳ねてこぼれるのを制限するために、リブを備えることができる。流体収集容器3はドレナージチューブ4に接続するためのドレナージ開口部30を有する。流体収集容器3は、さらに、吸引ポンプ1に接続するための吸引開口部2を有する。吸引開口部2は、好ましくは、吸引ポンプ1を汚染から保護するために、逆止弁及び/又はバクテリアフィルタを備える。この種の容器は従来技術で十分に知られている。本発明の流体収集容器3は、従来技術に示されるものより小さくてもよい。
本発明によると、それ自体は固く(starr)内部体積が変えられない、流体収集容器3に、流体収集容器3の硬さを調節できるメカニズム5が設けられる。このシステムは、手術直後又はドレナージ開始時は柔らかく調節され、肺がより大きな拡張に慣れることができるように、ドレナージの終わりに近づくにつれて一層硬く及び堅くなる。
上記メカニズムは、患者につながる開口部を有する、それ自体は閉じられたチャンバを備える。
図9aによる実施形態では、このメカニズム5は膜50を有し、この膜が流体収集容器3の外壁の一部を形成する。よって、流体収集容器が上述のチャンバを形成する。この膜50は、流体を通さない(fluiddicht)、特に気密である。膜はばね51により拡張でき、この結果、膜の硬さ、すなわち膜の固有復元力を調節できる。ばね51、従って膜50の3つのポジション1,2,3を図9aに概略的に示す。図9bは、胸膜腔内の圧力プロフィールがこのばね調節に応じてどのように変化するかを示す。ばね51が1日目にポジション3にある場合、膜50はほとんど拡張せず非常に柔らかい。圧力差が増加するにつれて、流体収集容器3は可撓性膜50によって体積を変え、その結果十分な空気が胸膜腔Pに入ることができ、肺Lの過拡張を防ぐことができる。
2日目、膜50は、例えばポジション2までさらに引っ張られて、わずかに堅くなる。これにより、流体収集容器3の体積の変化が制限されるため、ドレナージシステムは全体として、より硬く及びより堅くなる。吸気中、流体収集容器3から胸膜腔Pに流れ込む空気は少なくなる。胸膜腔P内の陰圧は増加し得る。これは図9bの「2日」の領域に見られる。従って、肺Lはわずかに拡張し得る。3日目、図9aのポジション1にばね51が運ばれることにより、膜50はより一層引っ張られ堅くなる。図9bの「3日」の領域に見られるように、胸膜腔P内の絶対陰圧値はさらに大きく増加する。従って、胸膜腔P内の圧力状況及び肺Lの拡張を、圧力差を急激に変えずに、胸腔ドレナージ終了後に広がる状態にうまく適合させることができる。胸腔ドレナージ終了後の状態を図10a及び10bに示す。見て分かるように、Δpは、Δpに等しいか、又はほぼ等しい。
従って、本発明によると、肺Lにかかるストレスはドレナージが取り外されるまで段階的に上昇する。この実施例に記載したように、一日ごとに上昇させることができる。しかしながら、異なる時間間隔で上昇させることもできるし、及び/又は、ストレスを軽減する段階を設けてこの上昇を中断することもできる。これは、治療を提供する医療スタッフが個々の患者の健康状態の改善に応じて決定できる。本発明によると、ドレナージの終了及び取り外しの際に肺Lの急な過拡張が起こることを避けることができる。
図11は本発明の流体収集容器3の前記第1の実施形態を示す。参照番号30は、ドレナージチューブ4に接続するための開口部を、参照番号2は、吸引ポンプ1又は吸引ラインに接続するための開口部を示す。膜50は、流体収集容器3の壁31に固定され、この流体収集容器3は膜50以外は堅く、内部体積を変えることができない。膜50は長方形、三角形、円形、楕円形、又は他の形状であってよい。膜50は流体を通さない。好ましくはシリコーンからなる。
ここで、膜50は外周に沿って壁31に保持され固定される。例えば、壁31に接着止め又は溶接でき、あるいは、多重射出成形によって壁と一体的に製造してもよい。
ばね51は、好ましくは、膜50にしっかりと結合され、可動アンカー52を介して調節可能である。アンカー52は、容器3に対し相対的な位置に固定でき、膜50の表面に対し相対的に動かせる。これを図に両方向矢印で示す。このことは、アンカー又は別の固定手段を有する以下の実施例にも適用される。
アンカー52は例えばスライダー又は回転ノブとして形成でき、あるいは、この種の操作部材と接続できる。例えば、容器上に配置される付加物の一部である。図8では、この種の付加物に参照番号5を付す。
図11の破線で示した膜50は、吸気時の膜の位置を示し、実線で示した膜50は呼気時の位置を示す。
図12は第2の実施形態を示す。ここで、膜50は剛性の接続ロッド520によってアンカー52に接続され、アンカーは膜表面に垂直な方向に動くことができる。この場合もまた、膜50は、その復元力、及び、硬さ又は柔らかさを調節するために、様々な拡張位置に固定できる。膜50が容器3からより遠くに引っ張られ、広げられるほど、システム全体は硬くなる。ここでも、破線で示した膜は吸気時の位置を示し、実線で示した膜50は呼気時の位置を示す。
図13は、第3の実施形態を示す。この場合膜50は、その表面に平行に調節でき、すなわち、その表面に平行に引っ張られるか、又は緩められる。これを両方向矢印で示す。これはまた、作動手段、例えばスライダー又は回転ノブを介して可能となり得る。この場合も同じことが適用され、つまり、膜が広げられれば広げられるほど、システム全体はより硬く又はより堅くなる。破線で示した膜はやはり、吸気時の状態を示す。
図14の実施形態には固定要素32があり、この要素によって膜50が容器3の壁31に保持されている。この固定要素32は移動可能で、その結果、膜50は異なる程度広げられる。ここで分かるように、固定要素32はスライダー又はキャリッジとして形成できる。固定要素は、例えばブラインドのように開閉できる。それ以外は、図13の実施形態と同じである。
図15の実施形態では、容器3の壁31の一部が、固いが可動である。この部分はピストン54を形成し、このピストンは大気に開放されるピストンハウジング55に保持される。ピストン54は、外部から密閉される。ここでは、例えば、密閉リング56がピストン54の外側に配置される。このピストン54はばね51により調節可能なアンカー52に接続される。ピストン54の可動性、よって容器3の硬さ又は柔らかさは、やはり、アンカー52の位置取りによって調節可能である。ここでばね51は吸気及び呼気時の容器3の柔らかさを可能とする。すなわち、ピストン54は、吸気中、内部の真空の吸引力がばね力より大きいと、容器3の内部の方向へ動く。アンカー52の位置はシステムの硬さに影響を及ぼす。
これまでに述べた実施形態は、容器3上に配置できる。これらは、容器3とドレナージチューブ4との間か、又は吸引ポンプ1と容器3との間の、別個の中間容器に形成することもできる。
図16及び17の実施形態では、ドレナージ装置のシステム硬さは同様に、容器体積を変化させることによって生まれるが、流体収集容器3自体が部分的に柔軟に作られるのではない。
図16の流体収集容器3に、可変性の(flexibel)挿入容器57が配置される。この挿入容器は例えば袋であってよい。この挿入容器57は、注入開口部571を介して流体収集容器3の外側に接続される。注入開口部571は閉鎖片570で閉鎖できる。挿入容器57が流体収集容器3内部で所定の体積を占めるように、この挿入容器57に非圧縮性流体、例えば水を予め定められた量だけ注入することができる。こうして、胸膜腔との均圧のために使用可能である流体収集容器3内の空気の体積がより小さくなり、システムはより硬くなる。治療が進むと、挿入容器57は、肺にドレナージ終了の準備をさせるために、より多く充填される。
図16の実施形態では、流体収集容器3は内側の仕切り壁33を有し、この仕切り壁は挿入容器57を内部の残りの部分から区切る。それでも、流体収集容器3の内部の部分領域間での空気の交換は依然として可能である。この仕切り壁33は任意である。挿入容器57は、流体収集容器3のもう一方の内部に配置してもよいし、又は1つしかない内部に配置してもよい。
図17の実施形態では、空気交換開口部34を介して流体収集容器3に接続される付属容器58がある。この付属容器58は、好ましくは、流体収集容器3に差し込むことができるか、又は、別の方法で収集容器に固定できる。付属容器58は、流体収集容器3と同じく、堅く及び固くてよい。しかしながら、その体積が容器の内部に広がる陰圧に少なくとも部分的に適応するように、可変性がある(flexibel)ことが好ましい。このような付属容器は、ドレナージの開始時に存在する。これは、ドレナージが進むにつれてより小さな付属容器に取り換えることができる。ドレナージの最後には、もはや流体収集容器3のみが使用されるのが好ましく、その際空気交換開口部34は気密に閉じられる。
図18及び19は、胸膜腔内の陰圧の素早く機敏な調整を可能にする実施形態を示す。図18の流体収集容器3に蛇腹59が配置され、蛇腹59は流体収集容器3の内部に対して開いており、周囲に対して閉じている。この蛇腹59は堅い壁590を有し、この壁はアンカー52により、容器3の内部に向かって、及び内部から離れる方向に動かすことができる。このようにして、蛇腹59の内部体積が変えられる。アンカー52と蛇腹59は、手で動かすことが可能で、この際、壁590は治癒の段階に応じて内部から異なる距離に固定され、そうしてドレナージシステムの硬さが調節される。壁590が流体収集容器3に近づくにつれて、そしてその結果蛇腹59の内部体積が小さくなるにつれて、システム全体は硬くなる。
上記アンカーを電気モータに接続し、制御システムを介して動かすことによって、機敏な制御が得られる。アンカーは治癒過程に応じて固定の位置に動かすことができ、数時間の間とどまることができる。しかしながら、ドレナージチューブ又はこれに接続される平行な補助ライン、又は流体収集容器内の圧力を監視することが好ましい。得られたセンサ値は圧力変化に関する情報を与える。アンカーはこの監視された圧力変化に応じて動かされる。つまり、患者が大きく息を吸い込みすぎて、圧力差のピークが予期される場合には、壁590が容器3の方へと動かされ、蛇腹59の大きさが減少する。流体収集容器3から胸膜腔Pへ空気が供給される。これを図18に破線で示す。こうして、図20に実線で示したより大きく減じられた圧力曲線と比べると分かるように、図20に破線で示した吸気中の圧力差のピークを減らしたり、又は意図的に引き起こすことができる。
図20と同じ結果が、図19の実施形態を用いても得られる。この場合、可変性の(flexibel)挿入容器57、ここではバルーンを、流体収集容器3内に配置する。挿入容器57は、外部に向けられる開口部571を有し、この開口部571にはこの場合バルブが設けられる(図示せず)。この開口部571を通して、好ましくは測定された圧力変化に応じて、好ましくは空気圧で、挿入容器57に空気を吹き込んだり吸い出したりする。息を深く吸い込みすぎると、空気が吹き込まれ、状況が正常化すると、すなわち呼吸が再び浅くなると、空気が再び吸い出される。吸い出す又は吹き込む空気の量を選ぶことによって、圧力差のピークをもたらすこともできる。
挿入容器57は絶対に必要というわけではない。空気は、流体収集容器3に直接吹き込むこともできるし、又は流体収集容器3から直接吸い出すこともできる。
図21の実施形態では、手動で又は電気的に作動されるバルブ53があり、これは流体収集容器3の内部の所定の限界圧力で開かれる。これにより、空気が外部から流体収集容器3へと流れ込み、大気に対する圧力差を減らすことができる。肺の治癒が進むにつれて、バルブ53がより大きな圧力差ではじめて開くように、この限界圧力の設定を異なるものにする。例えば、バルブ53は、1日目は容器3内の陰圧が−2kPaで開き、2日目は−4kPaで、3日目は−6kPaで開くことができる。図22は、吸気及び呼気時の胸膜腔内の圧力プロフィールを示し、これは該バルブ調節の結果を反映する。
図11〜15及び図21の上記静的な(statisch)実施形態は、同様に自動的に作動させることもできる。これらには、図20の結果を得るように、測定した圧力値に応じて、ドレナージシステムの硬さを自動的及び迅速に調整できるようにするために、制御システムを設けることもできる。
この迅速な調整は、胸腔ドレナージの終了の準備に有利なだけではない。不注意に深く息を吸い込みすぎた場合の突然のピークを全般的に防ぎ、ドレナージの予期せぬ中断、例えばドレナージチューブがきつく締め付けられた時や吸引ポンプの不注意な中断のリスクを避けるためにも役立つ。吸気時の圧力差のピークの危険な兆候がある場合、胸膜腔内の圧力差のピークを軽減し、肺の過度な拡張を防ぐために、システム全体をより柔らかくする。
上述の実施例は、流体収集容器3内又は流体収集容器3上での変化に関する。これらの変化は、吸引ポンプ1のハウジング内でも起こり得る。つまり、圧力補正容器6やバルブを、例えば、吸引チューブ2又は吸引ポンプ1の真空取り付け部に配置することができ、圧力補正容器6に上述の膜、挿入容器又は蛇腹を設けることができる。これを図23aに示す。さらに、圧力差を減じるためのこのようなメカニズム5を、吸引ポンプ1のハウジング10内に配置することもでき、この際、流体収集容器3への接続は、吸引開口部を介して、又は図23bに示すように流体収集容器3の追加の開口部を介して行う。さらに、他の配置も可能である。図23b内の同一の部分は、前と同じ参照番号を用いて示した。
同様に、ドレナージチューブ4に分岐ライン7を設けてよく、この分岐ラインがこの種の補正容器6又はバルブにつながる。これを図24aに示す。図24bには、ポンプ1のハウジング10内の具体的な配置を示し、ここでは、圧力差を減じるメカニズム5が図示されているが、圧力差を減じるメカニズムを取り囲むハウジング6は示さない。同一部分は、同一の参照番号により示す。
上記実施例はまた、制御された吸引ポンプによって機能し、吸引ポンプはドレナージシステム内の陰圧を監視し制御する。例えば、空洞内、すなわち胸膜腔内、ドレナージチューブ内、補助ライン内又は流体収集容器内の陰圧を監視できる。この理由は、吸引ポンプによって行われる制御は非常に遅く、吸気と呼気の間の圧力変化を補正することができないためである。しかしながら、本発明のシステムの調節可能な硬さにより、静的及び動的な補償が可能となり、この補償は、ドレナージ終了時に急激な圧力差が起こらず、これによって肺が守られるように、肺を訓練するには十分な速さである。
本発明のシステムは、肺の突然の拡張を防ぎ、それによって、胸腔ドレナージの終了時のための肺の最適な訓練が可能となる。
1 吸引ポンプ
10 ハウジング

2 吸引開口部

3 流体収集容器
30 ドレナージ開口部
31 壁
32 固定要素
33 仕切り壁
34 空気交換開口部

4 ドレナージチューブ

5 胸腔ドレナージ装置の硬さを調節するためのメカニズム
50 膜
51 ばね
52 アンカー
520 接続ロッド
53 バルブ
54 ピストン
55 ピストンハウジング
56 密閉リング
57 挿入容器
570 閉鎖片
571 注入開口部
58 付属容器
59 蛇腹
590 壁

6 圧力補正容器

7 分岐ライン

L 肺
P 胸膜腔
O 呼気時の圧力
I 吸気時の圧力
M マノメータ

Claims (17)

  1. 陰圧により患者の胸膜腔から流体を吸引するための胸腔ドレナージ装置であって、
    前記胸腔ドレナージ装置が、吸引した流体を収集するための流体収集容器(3)と、患者の胸膜腔(P)に前記流体収集容器(3)を接続するためのドレナージチューブ(4)とを有し、
    前記流体収集容器(3)が、該流体収集容器(3)内に陰圧を生み出すために、真空源(1)と接続可能な胸腔ドレナージ装置において、
    前記胸腔ドレナージ装置は、患者の呼吸中の圧力差を減じるための調節可能なメカニズム(5)を有し、このメカニズム(5)が前記真空源(1)の吸引能力とは独立に調節可能であることを特徴とする胸腔ドレナージ装置。
  2. 前記圧力差を減じるためのメカニズム(5)が、胸膜腔への空気の戻り流を調節するためのメカニズムである、請求項1に記載の胸腔ドレナージ装置。
  3. 前記空気の戻り流を調節するためのメカニズム(5)が、手動又は自動で調節可能である、請求項2に記載の胸腔ドレナージ装置。
  4. 前記空気の戻り流を調節するためのメカニズムが、自動的に調節可能であり、該調節をセンサ値に応じて制御する、請求項2に記載の胸腔ドレナージ装置。
  5. 前記圧力差を減じるためのメカニズム(5)が、分泌物収集容器(3)と吸引源(1)の間か、又は前記吸引源(1)のハウジング(10)内か、又は前記分泌物収集容器(3)内又は前記分泌物収集容器(3)上か、又は前記ドレナージチューブ(4)内又は前記ドレナージチューブ(4)上に配置される、請求項1〜4のいずれかに記載の胸腔ドレナージ装置。
  6. 前記圧力差を減じるためのメカニズムが、剛性を調節できるチャンバ(3,6)を有する、請求項1〜5のいずれかに記載の胸腔ドレナージ装置。
  7. 前記圧力差を減じるためのメカニズムが、内部と、患者につながる開口部(30)とを備えたチャンバ(3,6)を有し、該チャンバ(3,6)は、該チャンバ(3,6)の壁(31)にはめ込まれる柔軟な膜(50)を除いて堅い(steif)壁によって形成され、前記膜(50)の柔軟性を調節することができる、請求項1〜6のいずれかに記載の胸腔ドレナージ装置。
  8. 前記膜(50)がばね荷重される、請求項7に記載の胸腔ドレナージ装置。
  9. 前記圧力差を減じるためのメカニズムが、内部と、患者につながる開口部(30)とを備えたチャンバ(3,6)を有し、該チャンバ(3,6)は、壁(31)の一部を形成するばね荷重されたピストン(54)を除いて堅い壁によって形成され、前記ピストン(54)の前記内部に対する位置が調節可能である、請求項1〜6のいずれかに記載の胸腔ドレナージ装置。
  10. 前記圧力差を減じるためのメカニズムが、内部と、患者につながる開口部(30)とを備えたチャンバ(3,6)を有し、該チャンバ(3,6)は堅い壁によって形成され、該チャンバ(3,6)内に挿入容器(57)が配置され、該挿入容器(57)は、前記内部の体積を調節可能に制限するために、非圧縮性流体を外から充填できる、請求項1〜6のいずれかに記載の胸腔ドレナージ装置。
  11. 前記圧力差を減じるためのメカニズムが、内部と、患者につながる開口部(30)とを備えたチャンバ(3,6)を有し、該チャンバ(3,6)は、壁(31)の一部を形成する伸縮自在の(flexibel)蛇腹(59)を除いて堅い壁によって形成され、前記蛇腹(59)は、前記チャンバ(3,6)の内部に向かって開いている内部を有し、前記蛇腹(59)の内部の体積を調節できる、請求項1〜6のいずれかに記載の胸腔ドレナージ装置。
  12. 前記圧力差を減じるためのメカニズムが、内部と、患者につながる開口部(30)とを備えた第1のチャンバ(3,6)を有し、該第1のチャンバ(3,6)は堅い壁によって形成され、1つの壁(31)は第2のチャンバ(58)に接続するために閉鎖可能な第1の空気交換開口部(34)を有し、前記第2のチャンバは、第2の空気交換開口部を除いて閉じられており、前記第1のチャンバ(3,6)は、前記2つの空気交換開口部を介した通気のために前記第2のチャンバ(58)に接続できる、請求項1〜6のいずれかに記載の胸腔ドレナージ装置。
  13. 前記圧力差を減じるためのメカニズムが、内部と、患者につながる開口部(30)とを備えたチャンバ(3,6)を有し、該チャンバ(3,6)は堅い壁によって形成され、該チャンバ(3,6)は注入開口部(571)を有し、この開口部が、前記吸引源(1)に接続されている任意の吸引開口部(2)とは独立しており、この開口部を通して、呼吸の減弱を調節する目的で、前記チャンバ(3,6)に空気を吹き込んだり排出したりすることができる、請求項1〜6のいずれかに記載の胸腔ドレナージ装置。
  14. 前記圧力差を減じるためのメカニズムが、内部と、患者につながる開口部(30)とを備えたチャンバ(3,6)を有し、該チャンバ(3,6)は堅い壁によって形成され、該チャンバ(3,6)は、外へつながるバルブ(53)を有し、該バルブ(53)は検出した陰圧に従って外側に開く、請求項1〜6のいずれかに記載の胸腔ドレナージ装置。
  15. 上記チャンバが、前記流体収集容器(3)によって形成されるか、又は前記流体収集容器(3)内又は前記流体収集容器(3)上に配置されるか、又は前記ドレナージチューブ(4)に分岐ライン(7)によって接続されるか、又は吸引源(1)と流体収集容器(3)との間に配置される、請求項7〜14のいずれかに記載の胸腔ドレナージ装置。
  16. 前記チャンバ(3,6)が請求項6〜15のいずれかに従って形成される、請求項1〜5のいずれかに記載の胸腔ドレナージ装置で使用するためのチャンバ。
  17. 陰圧により患者の胸膜腔からの流体を流体収集容器(3)へと吸引し、患者の呼吸中の圧力差の減少を段階的に又は制御して調節する、胸腔ドレナージのための方法。
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