JP2017506686A - 強化されたポリアリーレンスルフィド組成物 - Google Patents

強化されたポリアリーレンスルフィド組成物 Download PDF

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Abstract

ポリアリーレンスルフィド、無機繊維、衝撃改良剤、及び官能化カップリング系を含んでなるポリマー組成物が提供される。官能化カップリング系は、ジスルフィド化合物及びオルガノシラン化合物を含む。オルガノシラン化合物のジスルフィド化合物に対する重量比は、約0.1〜約10である。

Description

関連出願
[001]本出願は、その全てが参考文献として本明細書中に援用される、2014年2月11日に出願された米国特許仮出願61/938,214の優先権を主張する。
本発明の背景
[0002]ポリマー性材料は、多様な異なったデバイスにおいて使用されている。より薄いデバイスに対する需要が増加しており、従って所望の構造に成形することができる高性能プラスチック材料に対する需要も増加している。一つのこのような材料は、ポリフェニレンスルフィド(PPS)であり、これは、高い熱的、化学的、及び機械的応力に抵抗することができる高性能ポリマーである。PPSは、一般的に、p−ジクロロベンゼンのアルカリ金属スルフィド又はアルカリ金属ヒドロスルフィドとの重合により形成され、末端基に塩素を含むポリマーを形成する。衝撃強さを改良しようと、衝撃改良剤(例えば、エラストマー性ポリマー)がしばしばPPS組成物と混合される。不幸にも、殆どの衝撃改良剤は、PPSと非適合性であり、これは、時間をかけた成分の相分離及び対応する機械的性能の減少に導く。このように、現時点で、他の特性を犠牲にすることなく良好な衝撃強さを示すことが可能なポリアリーレンスルフィドの組成物に対する必要性が存在する。
[0003]本発明の一つの態様によれば、ポリアリーレンスルフィド、無機繊維、衝撃改良剤、及び官能化カップリング系を含んでなるポリマー組成物が開示される。官能化カップリング系は、ジスルフィド化合物及びオルガノシラン化合物を含む。オルガノシラン化合物のジスルフィド化合物に対する重量比は、約0.1〜約10である。
[0004]本発明の他の特徴及び側面は、以下に非常に詳細に記述される。
詳細な説明
[0005]本考察が、例示的な態様の記載のみであり、そして本発明の広い側面を制約することを意図しないことは当業者によって理解されるものである。
[0006]一般的に、本発明は、ポリアリーレンスルフィド、衝撃改良剤、及び無機繊維(例えばガラス繊維)を含むポリマー組成物に関する。組成物は、更にジスルフィド化合物及びオルガノシラン化合物の組合せを含む官能化カップリング系を含有する。理論によって制約されることを意図するものではないが、官能化カップリング系が、多数の機能を達成することができ、その全てが衝撃改良剤及び無機繊維のポリアリーレンスルフィドとの適合性化を有意に改良することができると信じる。例えば、オルガノシラン化合物は、無機繊維及び/又は衝撃改良剤と反応することができ、これによって、このような成分のポリアリーレンスルフィドへの反応性カップリングが可能になる。一方、ジスルフィドは、ポリアリーレンスルフィドと鎖切断反応して、その溶融粘度を低下させ、無機繊維の摩擦を減少させて、かくして、成分間の適合性を改良することができる。
[0007]官能化カップリング系において使用されるジスルフィド及びオルガノシラン化合物の相対的な量、並びにポリマー組成物中のその系の総量は、各種の特性間の所望のバランスの達成に役立つように選択的に制御することができる。更に特に、系中のオルガノシラン化合物のジスルフィド化合物に対する重量比は、一般的に、約0.1〜約10、幾つかの態様において約0.3〜約8、幾つかの態様において約0.5〜約5、そして幾つかの態様において、約1〜約4の範囲である。オルガノシラン化合物は、例えば、ポリマー組成物の約0.02重量%〜約4重量%、幾つかの態様において約0.05重量%〜約2重量%、そして幾つかの態様において、約0.1重量%〜約0.8重量%を占めることができる。ジスルフィド化合物は、同様にポリマー袖異物の約0.01重量%〜約3重量%、幾つかの態様において約0.02重量%〜約1重量%、そして幾つかの態様において、約0.05重量%〜約0.5重量%を占めることができる。更に全体の官能化カップリング系は、典型的には、ポリマー組成物の約0.05重量%〜約5重量%、幾つかの態様において約0.1重量%〜約4重量%、そして幾つかの態様において、約0.2重量%〜約1重量%を占める。
[0008]本発明の各種の態様は、以下に非常に詳細に記載されるものである。
I.ポリマー組成物
A.ポリアリーレンスルフィド
[0009]ポリアリーレンスルフィドは、典型的には、ポリマー組成物の約25重量%〜約95重量%、幾つかの態様において約30重量%〜約80重量%、そして幾つかの態様において、約40重量%〜約70重量%を占める。組成物中に使用されるポリアリーレンスルフィド(類)は、一般的に、式:
Figure 2017506686
の繰返し単位を有し、式中、
Ar、Ar、Ar、及びArは、独立に、6〜18個の炭素原子のアリーレン単位であり、
W、X、Y、及びZは、独立に、−SO−、−S−、−SO−、−CO−、−O−、−C(O)O−、或いは1〜6個の炭素原子のアルキレン又はアルキリデン基から選択される二価の連結基であり、ここにおいて、該連結基の少なくとも一つは−S−であり;そして
n、m、i、j、k、l、o、及びpは、独立に0、1、2、3、又は4であり、但しこれらの総計は2以上である。
[0010]アリーレン単位Ar、Ar、Ar、及びArは、選択的に置換されるか非置換であることができる。好都合なアリーレン単位は、フェニレン、ビフェニレン、ナフチレン、アントラセン及びフェナントレンである。ポリアリーレンスルフィドは、典型的には約30モル%より多い、約50モル%より多い、又は約70モル%より多いアリーレンスルフィド(−S−)単位を含む。例えば、ポリアリーレンスルフィドは、二つの芳香族環に直接接続した少なくとも85モル%のスルフィド結合を含むことができる。一つの特別な態様において、ポリアリーレンスルフィドは、ポリフェニレンスルフィドであり、その成分としてフェニレンスルフィド構造−(C−S)−(式中nは1又はそれより多い整数である)を含有すると定義される。
[0011]ポリアリーレンスルフィドの製造において使用できる合成技術は、一般的に当該技術分野において既知である。例として、ポリアリーレンスルフィドを製造するための方法は、ヒドロスルフィドイオンを提供する材料(例えば、アルカリ金属スルフィド)を、ジハロ芳香族化合物と、有機アミド溶媒中で反応させることを含むことができる。アルカリ金属スルフィドは、例えば、硫化リチウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビジウム、硫化セシウム又はこれらの混合物であることができる。アルカリ金属スルフィドが水和物又は水性混合物である場合、アルカリ金属スルフィドは、重合反応に先立つ脱水操作によって処理してもよい。アルカリ金属スルフィドは、更に in situ で発生することもできる。更に、アルカリ金属ポリスルフィド又はアルカリ金属チオ硫酸塩などの不純物を除去し、又はその不純物と反応させる(例えばそのような不純物を無害の物質に変える)ために、少量のアルカリ金属水酸化物を反応に含めてもよく、それはアルカリ金属スルフィドと共に非常に少ない量で存在することができる。
[0012]ジハロ芳香族化合物は、制約されるものではないが、o−ジハロベンゼン、m−ジハロベンゼン、p−ジハロベンゼン、ジハロトルエン、ジハロナフタレン、メトキシ−ジハロベンゼン、ジハロビフェニル、ジハロ安息香酸、ジハロジフェニルエーテル、ジハロジフェニルスルホン、ジハロジフェニルスルホキシド又はジハロジフェニルケトンであることができる。ジハロ芳香族化合物は、単独で又はこれらのいずれもの組合せのいずれかで使用することができる。具体的な例示的ジハロ芳香族化合物は、制約されるものではないが、p−ジクロロベンゼン;m−ジクロロベンゼン;o−ジクロロベンゼン、2,5−ジクロロトルエン;1,4−ジブロモベンゼン;1,4−ジクロロナフタレン;1−メトキシ−2,5−ジクロロベンゼン;4,4’−ジクロロビフェニル;3,5−ジクロロ安息香酸;4,4−ジクロロジフェニルエーテル;4,4’−ジクロロジフェニルスルホン;4,4’−ジクロロジフェニルスルホキシド;及び4,4’−ジクロロジフェニルケトンを含むことができる。ハロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素であることができ、そして同一ジハロ−芳香族化合物中の二つのハロゲン原子は、同一又は互いに異なることができる。一つの態様において、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼン或いはこれらの二つ又はそれより多い化合物の混合物を、ジハロ−芳香族化合物として使用される。当該技術分野において既知であるように、モノハロ化合物(芳香族化合物である必要はない)を、ポリアリーレンスルフィドの末端基を形成するために、又は重合反応及び/又はポリアリーレンスルフィドの分子量を調節するためにジハロ芳香族化合物と組合せて使用することも可能である。
[0013]ポリアリーレンスルフィドは、ホモポリマー又はコポリマーであることができる。例えば、ジハロ芳香族化合物の選択的組合せは、二つ以上の異なった単位を含有するポリアリーレンスルフィドのコポリマーをもたらすことができる。例えば、p−ジクロロベンゼンが、m−ジクロロベンゼン又は4,4’−ジクロロジフェニルスルホンと組合せて使用される場合、以下の式:
Figure 2017506686
の構造を有する断片、及び以下の式:
Figure 2017506686
の構造を有する断片、又は以下の式:
Figure 2017506686
の構造を有する断片を含有するポリアリーレンスルフィドコポリマーを形成することができる。
[0014]ポリアリーレンスルフィドは、線形、準線形、分枝形又は架橋形であることができる。線形のポリアリーレンスルフィドは、典型的には、80モル%又はそれより多い繰返し単位−(Ar−S−)−を含有する。このような線形ポリマーは、更に少量の分枝形単位又は架橋形単位を含むことができるが、しかし分枝形又は架橋形単位の量は、典型的にはポリアリーレンスルフィドの全モノマー単位の約1モル%より少ない。線形のポリアリーレンスルフィドポリマーは、上述の繰返し単位を含有するランダムコポリマー又はブロックコポリマーであることができる。準線形ポリアリーレンスルフィドは、同様に、少量の、三つ又はそれより多い反応性官能基を有する一つ又はそれより多いモノマーがポリマーに導入された、架橋形構造又は分枝形構造を有することができる。例として、準線形ポリアリーレンスルフィドの形成において使用されるモノマー成分は、分枝形ポリマーの調製において使用することができ、分子当たり二つ又はそれより多いハロゲン置換基を有する一定量のポリハロ芳香族化合物を含むことができる。このようなモノマーは、式R’Xによって表され、式中、それぞれのXは、塩素、臭素、及びヨウ素から選択され、nは、3〜6の整数であり、そしてR´は、電荷nの多価の芳香族ラジカルであり、これは、約4個までのメチル置換基を有することができ、R’中の炭素原子の総数は、6〜約16個の範囲である。分子当たり二つより多いハロゲン置換基を有し、準線形ポリアリーレンスルフィドの形成に使用することができる幾つかのポリハロ芳香族化合物の例は、1,2,3−トリクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン、1,3−ジクロロ−5−ブロモベンゼン、1,2,4−トリヨードベンゼン、1,2,3,5−テトラブロモベンゼン、ヘキサクロロベンゼン、1,3,5−トリクロロ−2,4,6−トリメチルベンゼン、2,2’,4,4’−テトラクロロビフェニル、2,2’,5,5’−テトラ−ヨードビフェニル、2,2’,6,6’−テトラブロモ−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニル、1,2,3,4−テトラクロロナフタレン、1,2,4−トリブロモ−6−メチルナフタレン、等、及びこれらの混合物を含む。
B.衝撃改良剤
[0015]衝撃改良剤は、典型的にはポリマー組成物の約1重量%〜約40重量%、幾つかの態様において約2重量%〜約30重量%、そして幾つかの態様において、約3重量%〜約25重量%を占める。適した衝撃改良剤の例は、例えば、ポリエポキシド、ポリウレタン、ポリブタジエン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポリシロキサン、ポリアミド、ブロックコポリマー(例えば、ポリエーテル−ポリアミドブロックコポリマー)、等、並びにこれらの混合物を含むことができる。
[0016]一つの特別な態様において、衝撃改良剤は、分子当たり少なくとも二つのオキシラン環を含有するポリエポキシドを含むことができる。ポリエポキシドは、末端エポキシ基、骨格のオキシラン単位、及び/又はペンダントのエポキシ基を含有する線形又は分枝形のホモポリマー或いはコポリマー(例えば、ランダム、グラフト、ブロック、等)であることができる。このようなポリエポキシドを形成するために使用されるモノマーは、変化することができる。一つの特別な態様において、例えば、ポリエポキシド改良剤は、少なくとも一つのエポキシ機能性(メタ)アクリルモノマー成分を含有する。用語“(メタ)アクリル”は、アクリル及びメタクリルモノマー、並びにこれらの塩又はエステル、例えばアクリル酸塩及びメタクリル酸塩モノマーを含む。適したエポキシ機能性(メタ)アクリルモノマーは、制約されるものではないが、1,2−エポキシ基、例えばアクリル酸グリシジル及びメタクリル酸グリシジルを含有するものであることができる。他の適したエポキシ機能性モノマーは、アリルグリシジルエーテル、エタクリル酸グリシジル、及びイタコン酸(itoconate)グリシジルを含む。
[0017]所望する場合、所望の溶融粘度の達成を援助するために、ポリエポキシド中に更なるモノマーを更に使用することができる。このようなモノマーは、変化することができ、そして例えば、エステルモノマー、(メタ)アクリルモノマー、オレフィンモノマー、アミドモノマー、等を含む。一つの特別な態様において、例えば、ポリエポキシド改良剤は、少なくとも一つの線形又は分枝形のα−オレフィンモノマー、例えば2〜20個の炭素原子を、そして好ましくな2〜8個の炭素原子を有するものを含む。具体的な例は、エチレン、プロピレン、1−ブテン;3−メチル−1−ブテン;3,3−ジメチル−1−ブテン;1−ペンテン;一つ又はそれより多いメチル、エチル又はプロピル置換基を持つ1−ペンテン;一つ又はそれより多いメチル、エチル又はプロピル置換基を持つ1−ヘキセン;一つ又はそれより多いメチル、エチル又はプロピル置換基を持つ1−ヘプテン;一つ又はそれより多いメチル、エチル又はプロピル置換基を持つ1−オクテン;一つ又はそれより多いメチル、エチル又はプロピル置換基を持つ1−ノネン;エチル、メチル又はジメチル置換1−デセン;1−ドデセン;及びスチレンを含む。特に望ましいα−オレフィンコモノマーは、エチレン及びプロピレンである。本発明の一つの特別に望ましい態様において、ポリエポキシド改良剤は、エポキシ機能性(メタ)アクリルモノマー成分及びα−オレフィンモノマー成分から形成されたコポリマーである。例えば、ポリエポキシド改良剤は、ポリ(エチレン−コ−メタクリル酸グリシジル)であることができる。本発明において使用することができる適したポリエポキシド改良剤の一つの具体的な例は、Lotader(登録商標)AX8840の名称でArkemaから商業的に入手可能である。Lotader(登録商標)AX8840は、5g/10分の溶融流速を有し、そして8重量%のメタクリル酸グリシジルモノマー含量を有する。
[0018]なおもう一つの態様において、衝撃改良剤は、少なくとも一つの相が、室温では硬質であるが、しかし加熱された時点で流体である材料から製造され、そしてもう一つの相が室温でゴム様である軟質の材料であるブロックコポリマーを含むことができる。例えば、ブロックコポリマーは、A−B又はA−B−Aブロックコポリマー繰返し構造を有することができ、ここで、Aは硬質区分を表し、そしてBは軟質区分である。A−B繰返し構造を有する衝撃改良剤の非制約的例は、ポリアミド/ポリエーテル、ポリスルホン/ポリジメチルシロキサン、ポリウレタン/ポリエステル、ポリウレタン/ポリエーテル、ポリエステル/ポリエーテル、ポリカーボネート/ポリジメチルシロキサン、及びポリカーボネート/ポリエーテルを含む。トリブロックコポリマーは、同様に、ポリスチレンを硬質区分として、そしてポリブタジエン、ポリイソプレン、又はポリエチレン−コ−ブチレンのいずれかを軟質区分として含有することができる。同様に、スチレンブタジエン繰返しコポリマー、並びにポリスチレン/ポリイソプレン繰返しポリマーを使用することができる。一つの特別な態様において、ブロックコポリマーは、ポリアミド及びポリエーテルの別のブロックを有することができる。このような材料は、例えばPebaxTMの商標名でAtofinaから商業的に入手可能である。ポリアミドブロックは、二酸成分及びジアミド成分のコポリマーから誘導することができるか、又は環状ラクタムのホモ重合によって調製することができる。ポリエーテルブロックは、環状エーテル、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、及びテトラヒドロフランのホモ又はコポリマーから誘導することができる。
C.無機繊維
[0019]無機繊維は、同様に、ポリマー組成物の約20重量%から約70重量%、幾つかの態様において約25重量%から約65重量%、そして幾つかの態様において、約30重量%から約60重量%を占めることができる。いずれもの各種の異なった種類の無機繊維、例えばガラス;ケイ酸塩、例えばネオケイ酸塩、ソロケイ酸塩、イノケイ酸塩(例えば、イノケイ酸カルシウム、例えば珪灰石;イノケイ酸マグネシウムカルシウム、例えば透角閃石;イノケイ酸鉄マグネシウムカルシウム、例えば陽起石;イノケイ酸鉄マグネシウム、例えば直閃石;等)、フィロケイ酸塩(例えば、フィロケイ酸アルミニウム、例えばパリゴルスキー石)、テクトケイ酸塩、等;硫酸塩、例えば硫酸カルシウム(例えば、脱水又は無水石膏);ミネラルウール(例えば、ロック又はスラグウール);等から誘導されたものを、一般的に使用することができる。ガラス繊維、例えばE−ガラス、A−ガラス、C−ガラス、D−ガラス、AR−ガラス、R−ガラス、S1−ガラス、S2−ガラス等、並びにこれらの混合物から形成されるものは、本発明における使用において特に適している。所望する場合、ガラス繊維は、サイジング剤又は当該技術分野において既知の他の被覆を伴って提供されることができる。
[0020]無機繊維は、いずれもの所望の断面形状、例えば円、扁平、等を有することができる。ある態様において、これらが約1.5〜約10、幾つかの態様において約2〜約8、そして幾つかの態様において、約3〜約5のアスペクト比(即ち、断面の厚みによって割られた断面の幅)を有する繊維を使用する比較的扁平な断面寸法を有する繊維を使用することが好ましいことであり得る。即ち、本発明人等は、このような扁平な繊維がある一定の濃度で使用された場合、これらがポリマー組成物の溶融粘度に実質的に不都合な影響を有することなく、成型部品の機械的特性を有意に改良することができることを発見している。例えば、使用された場合、無機繊維は、ポリマー成分の約30重量%〜約70重量%、幾つかの態様において約35重量%〜約65重量%、そして幾つかの態様において、約40重量%〜約60重量%を占めることができる。無機繊維は、例えば、約1〜約50マイクロメートル、幾つかの態様において約5〜約50マイクロメートル、そして幾つかの態様において、約10〜約35マイクロメートルの公称幅を有することができる。繊維は、更に約0.5〜約30マイクロメートル、幾つかの態様において約1〜約20マイクロメートル、そして幾つかの態様において、約3〜約15マイクロメートルの公称厚みを有することができる。更に、無機繊維は、狭いサイズ分布を有することができる。即ち、繊維の少なくとも約60容量%、幾つかの態様において繊維の少なくとも約70容量%、そして幾つかの態様において、繊維の少なくとも約80容量%が、先に記述した範囲内の幅及び/又は厚みを有することができる。成型部品において、ガラス繊維の体積平均長さは、約10〜約500マイクロメートル、幾つかの態様において約100〜約400マイクロメートル、そして幾つかの態様において、約150〜約350マイクロメートルであることができる。
D.官能化カップリング系
i.ジスルフィド化合物
[0021]先に示したように、ジスルフィド化合物が使用され、これは、溶融加工中にポリアリーレンスルフィドによる鎖切断反応を受けて、その全体の溶融粘度を低下する。ジスルフィド化合物は、典型的には、ポリマー組成物の約0.01重量%〜約3重量%、幾つかの態様において約0.02重量%〜約1重量%、そして幾つかの態様において、約0.05〜約0.5重量%を占める。ポリアリーレンスルフィドの量のジスルフィド化合物の量に対する比は、同様に、約1000:1〜約10:1、約500:1〜約20:1、又は約400:1〜約30:1であることができる。適したジスルフィド化合物は、典型的には、以下の式
Figure 2017506686
を有するものであり、
[0022]式中、R及びRは、同一又は異なっていることができ、そして1〜約20個の炭素原子を独立に含む炭化水素基である。例えば、R及びRは、アルキル、シクロアルキル、アリール、又は複素環基であることができる。ある態様において、R及びRは、一般的に非反応性官能基、例えばフェニル、ナフチル、エチル、メチル、プロピル、等である。このような化合物の例は、ジフェニルジスルフィド、ナフチルジスルフィド、ジメチルジスルフィド、ジエチルジスルフィド、及びジプロピルジスルフィドを含む。R及びRは、更にジスルフィド化合物の末端(類)において反応性官能基を含むこともできる。例えば、R及びRの少なくとも一つは、末端カルボキシル基、ヒドロキシル基、置換された又は非置換のアミノ基、ニトロ基、等を含むことができる。化合物の例は、制約されるものではないが、2,2’−ジアミノジフェニルジスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルジスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルジスルフィド、ジベンジルジスルフィド、ジチオサリチル酸(又は2,2’−ジチオ安息香酸)、ジチオグリコール酸、α,α’−ジチオ二乳酸、β,β’−ジチオ二乳酸、3,3’−ジチオジピリジン、4,4’−ジチオモルホリン、2,2’−ジチオビス(ベンゾチアゾール)、2,2’−ジチオビス(ベンゾイミダゾール)、2,2’−ジチオビス(ベンゾオキサゾール)、2−(4’−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール、等、並びにこれらの混合物を含むことができる。
ii.オルガノシラン化合物
[0023]本発明のポリマー組成物は、更に、オルガノシラン化合物を含有する。このようなオルガノシラン化合物は、典型的には、ポリマー組成物の約0.01重量%〜約3重量%、幾つかの態様において約0.02重量%〜約1重量%、そして、幾つかの態様において、約0.05〜約0.5重量%を占める。
[0024]オルガノシラン化合物は、例えば、当該技術分野において既知のいずれものアルコキシシラン、例えばビニルアルコキシシラン、エポキシアルコキシシラン、アミノアルコキシシラン、メルカプトアルコキシシラン、及びこれらの組合せであることができる。例えば、一つの態様において、オルガノシラン化合物は、以下の一般式:
Figure 2017506686
を有することができ、式中、
は、スルフィド基(例えば−SH)、1〜10個の炭素原子を含有するアルキルスルフィド(例えば、メルカプトプロピル、メルカプトエチル、メルカプトブチル、等)、2〜10個の炭素原子を含有するアルケニルスルフィド、2〜10個の炭素原子を含有するアルキニルスルフィド、アミノ基(例えば、NH)、1〜10個の炭素原子を含有するアミノアルキル(例えば、アミノメチル、アミノエチル、アミノプロピル、アミノブチル、等);2〜10個の炭素原子を含有するアミノアルケニル、2〜10個の炭素原子を含有するアミノアルキニル、等であり;
は、1〜10個の炭素原子のアルコキシ基、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、等である。
[0025]混合物中に含むことができるオルガノシラン化合物の幾つかの代表的な例は、メルカプトプロピルトリメチルオキシシラン、メルカプトプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノエチルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノエチルトリメトキシシラン、エチレントリメトキシシラン、エチレントリエトキシシラン、エチントリメトキシシラン、エチントリエトキシシラン、アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン又は3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(3−アミノプロピル)テトラメトキシシラン、ビス(3−アミノプロピル)テトラエトキシジシロキサン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ジアリルアミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ジアリルアミノプロピルトリメトキシシラン、等、並びにこれらの組合せを含む。特に適したオルガノシラン化合物は、3−アミノプロピルトリエトキシシラン及び3−メルカプトプロピルトリメトキシシランである。
E.他の化合物
[0026]ポリアリーレンスルフィド、衝撃改良剤、無機繊維、及び官能化カップリング系に加えて、ポリマー組成物は、更に、その全体的な特性の改良を援助するために、各種の他の異なった成分を含有することができる。粒状充填剤も更にポリマー組成物中で使用することができる。使用される場合、粒状充填剤は、典型的には、ポリマー組成物の約5重量%〜約60重量%、幾つかの態様において約10重量%〜約50重量%、そして幾つかの態様において、約15重量%〜約45重量%を占める。各種の粒状充填剤を、当該技術分野において既知のように使用することができる。例えば、粘土鉱物は、本発明におおける使用のために特に適していることができる。このような粘土鉱物の例は、例えば、タルク(MgSi10(OH))、ハロイサイト(AlSi(OH))、カオリナイト(AlSi(OH))、イライト((K,HO)(Al,Mg,Fe)(Si,Al)10[(OH),(HO)])、モンモリロライト((Na,Ca)0.33(Al,Mg)Si10(OH)・nHO)、バーミキュライト((MgFe,Al)(Al,Si)10(OH)・4HO)、パリゴルスカイト((Mg,Al)Si10(OH)・4(HO))、パイロフィライト(AlSi10(OH))等、並びにこれらの混合物を含む。粘土鉱物の代わりに、又はそれに加えて、なお他の抗物充填剤も更に使用することができる。例えば、他の適したケイ酸塩充填剤、例えばケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、雲母、珪藻土、珪灰石、等も、更に使用することができる。例えば、雲母は、本発明における使用のために特に適した鉱物であることができる。地質学的出現のかなりの変化を伴う幾つかの化学的に異なる雲母種が存在するが、しかし全てが本質的に同一の結晶構造を有する。本明細書中で使用する場合、用語“雲母”は、一般的に、白雲母(KAl(AlSi)O10(OH))、黒雲母(K(Mg,Fe)(AlSi)O10(OH))、金雲母(KMg(AlSi)O10(OH))、鱗雲母(K(Li,Al)−3(AlSi)O10(OH))、海緑石((K,Na)(Al,Mg,Fe)(Si,Al)10(OH))、等、並びにこれらの混物のようないずれものこれらの種を含むことを意味する。
[0027]所望する場合、核形成剤を、更に組成物の結晶化特性を更に向上するために使用することができる。このような核形成剤の一つの例は、無機結晶質化合物、例えばホウ素含有化合物(例えば、窒化ホウ素、四ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸カリウム、四ホウ酸カルシウム、等)、アルカリ土類金属炭酸塩(例えば、炭酸マグネシウムカルシウム)、酸化物(例えば、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、等)、ケイ酸塩(例えば、タルク、ケイ酸ナトリウム−アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、等)、アルカリ土類金属の塩(例えば、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、等)、等である。窒化ホウ素(BN)は、本発明のポリマー組成物中に使用される場合、特に有益であることが見いだされている。窒化ホウ素は、各種の異なった結晶形(例えば、h−BN−六方晶系、c−BN−立方晶系又は閃亜鉛鉱型(spharerite)、及びw−BN−ウルツ鉱型)で存在し、このいずれもが一般的に本発明において使用することができる。六方晶系の結晶の形態が、その安定性及び柔らかさのために特に適している。
[0028]潤滑剤も、更にポリマー組成物中で使用することができ、これは、ポリ(アリーレンスルフィド)の加工条件(典型的には約290℃〜約320℃)に、実質的な分解を伴わずに堪えることが可能である。このような潤滑剤の例は、脂肪酸エステル、その塩、エステル、脂肪酸アミド、有機リン酸エステル、及びエンジニアリングプラスチック材料の加工において潤滑剤として普通に使用される種類の炭化水素ワックスを、これらの混合物を含んで含む。適した脂肪酸は、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、モンタン酸、オクタデセン(octadecinic)酸、パリナリン(parinric)酸、等のような、典型的には約12〜約60個の炭素原子の骨格炭素鎖を有する。適したエステルは、脂肪酸エステル、脂肪族アルコールエステル、ワックスエステル、グリセロールエステル、グリコールエステル及び複合エステルを含む。脂肪酸アミドは、例えば、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、N,N’−エチレンビスステアリン酸アミド等のような、脂肪族第一アミド、脂肪族第二アミド、メチレン及びエチレンビスアミド並びにアルカノールアミドを含む。更に、適したものは、脂肪酸の金属塩、例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、等;パラフィンワックス、ポリオレフィン及び酸化されたポリオレフィンワックス、並びに微結晶ワックスを含む炭化水素ワックスである。特に適した潤滑剤は、ステアリン酸の酸、塩、又はアミド、例えばテトラステアリン酸ペンタエリスリトール、ステアリン酸カルシウム、又はN,N’−エチレンビスステアリン酸アミドである。使用される場合、潤滑剤(類)は、典型的にはポリマー組成物の約0.05重量%〜約1.5重量%、そして幾つかの態様において、約0.1重量%〜約0.5重量%を占める。
[0029]所望する場合、他のポリマーも、ポリアリーレンジスルフィドとの組合せにおける使用のためのポリマー組成物中で更に使用することができる。使用する場合、このような付加的ポリマーは、典型的にはポリマー組成物の約0.1重量%〜約30重量%、幾つかの態様において約0.5重量%〜約20重量%、そして幾つかの態様において、約1重量%〜約10重量%を占める。いずれもの各種のポリマー、例えばポリイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリアリーレンエーテルケトン、ポリエステル、等を使用することができる。一つの特別な態様において、液体の結晶質ポリマーを使用することができる。用語“液体の結晶質ポリマー”は、一般的にそれが、その溶融状態で液体の結晶質の挙動を示すことを可能にする、ロッド様構造を保有することができるポリマーを指す(例えば、温度転移型のネマティック状態)。ポリマーは、これが、全体的に芳香族(例えば、芳香族単位のみを含有)又は部分的に芳香族(例えば、芳香族単位及び他の単位、例えば脂環式単位を含有)であるように、芳香族単位(例えば、芳香族ポリエステル、芳香族ポリエステルアミド、等)を含有することができる。液体の結晶質ポリマーは、一般的に、これらがロッド様構造を保有し、そしてその溶融状態で結晶質の挙動を示す(例えば、温度転移型のネマティック状態)ことができる限り、“温度転移型”として分類される。温度転移型の液体の結晶質ポリマーが、溶融状態で規則正しい相を形成するために、これらは、比較的低い剪断粘度を有し、そして従って時にはポリアリーレンスルフィドに対する流動性補助剤として作用することができる。液体の結晶質ポリマーは、更に、ポリマー組成物のある種の機械的特性の更なる改良において援助することができる。
[0030]液体の結晶質ポリマーは、当該技術分野において既知の一つ又はそれより多い種類の繰返し単位から形成することができる。液体の結晶質ポリマーは、例えば、一つ又はそれより多い芳香族エステル繰返し単位を、典型的には、ポリマーの約60モル%〜約99.9モル%、幾つかの態様において約70モル%〜約99.5モル%、そして幾つかの態様において、約80モル%〜約99モル%の量で含有することができる。本発明における使用のために適している芳香族エステル繰返し単位の例は、例えば、芳香族ジカルボキシル繰返し単位、芳香族ヒドロキシカルボキシ繰返し単位、並びにこれらの各種の組合せを含むことができる。
[0031]例えば、芳香族ジカルボキシ繰返し単位は、芳香族ジカルボン酸、例えばテレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4−ジカルボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジカルボキシジフェニル、ビス(4−カルボキシフェニル)エーテル、ビス(4−カルボキシフェニル)ブタン、ビス(4−カルボキシフェニル)エタン、ビス(3−カルボキシフェニル)エーテル、ビス(3−カルボキシフェニル)エタン、等、並びにそのアルキル、アルコキシ、アリール及びハロゲン置換基、並びにこれらの組合せから誘導されたものを使用することができる。特に適した芳香族ジカルボン酸は、例えば、テレフタル酸(“TA”)、イソフタル酸(“IA”)、及び2,6−ナフタレンジカルボン酸(“NDA”)を含むことができる。使用される場合、芳香族ジカルボン酸(例えば,IA、TA、及び/又はNDA)から誘導される繰返し単位は、典型的には、ポリマーの約0.5モル%〜約50モル%、幾つかの態様において約1モル%〜約30モル%、そして幾つかの態様において、約5モル%〜約20モル%を占める。
[0032]芳香族ヒドロキシカルボキシル繰返し単位は、更に、芳香族ヒドロキシカルボン酸、例えば、4−ヒドロキシ安息香酸;4−ヒドロキシ−4’−ビフェニルカルボン酸;2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸;2−ヒドロキシ−5−ナフトエ酸;3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸;2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸;4’−ヒドロキシフェニル−4−安息香酸;3’−ヒドロキシフェニル−4−安息香酸;4’−ヒドロキシフェニル−3−安息香酸、等、並びにそのアルキル、アルコキシ、アリール及びハロゲン置換基、並びにこれらの組合せから誘導されるものを使用することができる。特に適した芳香族ヒドロキシカルボン酸は、4−ヒドロキシ安息香酸(“HBA”)及び6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(HNA)である。使用される場合、ヒドロキシカルボン酸(例えば、HBA及び/又はHNA)から誘導される繰返し単位は、典型的には、ポリマーの約20モル%〜約85モル%、幾つかの態様において約40モル%〜約80モル%、そして幾つかの態様において、約50モル%〜約75モル%を占める。
[0033]他の繰返し単位も、更にポリマー中で使用することができる。例えば、ある態様において、芳香族ジオール、例えばヒドロキノン、レゾルシノール、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル(又は4,4’−ビフェノール)、3,3’−ジヒドロキシビフェニル、3,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシビフェニルエーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、4,4’−ジヒドロキシビフェニルスルホン、等、並びにこれらのアルキル、アルコキシ、アリール及びハロゲン置換基、並びにこれらの組合せから誘導された繰返し単位を使用することができる。特に適した芳香族ジオールは、例えば、ヒドロキノン(HQ)及び4,4’−ビフェノール(“BP”)を含むことができる。使用される場合、芳香族ジオール(例えば、HQ及び/又はBP)から誘導される繰返し単位は、典型的には、ポリマーの約1モル%〜約35モル%、幾つかの態様において約2モル%〜約30モル%、そして幾つかの態様において、約5モル%〜約25モル%を占める。芳香族アミド(例えば、アセトアミノフェン(APAP))及び/又は芳香族アミン(例えば、4−アミノフェノール(AP)、3−アミノフェノール、1,4−フェニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノビフェニルスルホン、等)から誘導されたもののような繰返し単位を更に使用することができる。使用される場合、芳香族アミド(例えば、APAP)及び/又は芳香族アミン(例えば、AP)から誘導される繰返し単位は、典型的には、ポリマーの約0.1モル%〜約20モル%、幾つかの態様において約0.5モル%〜約15モル%、そして幾つかの態様において、約1モル%〜約10モル%を占める。各種の他のモノマーの繰返し単位を、ポリマーに組込むことができることも更に理解されるべきである。例えば、ある態様において、ポリマーは、非芳香族モノマー、例えば脂肪族又は脂環式ヒドロキシカルボン酸、二カルボン酸、ジオール、アミド、アミン、等から誘導される一つ又はそれより多い繰返し単位を含有することができる。もちろん、他の態様において、ポリマーは、それが、非芳香族(例えば、脂肪族又は脂環式)モノマーから誘導される繰返し単位を欠く“全体的に芳香族”であることができる。
[0034]組成物中に含むことができる更に他の成分は、例えば、抗細菌剤、顔料(例えば黒色顔料)、抗酸化剤、安定剤、界面活性剤、ワックス、流動促進剤、固体溶媒、難燃剤、並びに特性及び加工性を向上するために加えられる他の材料を含むことができる。
II.溶融加工
[0035]ポリアリーレンスルフィド、ジスルフィド化合物、オルガノシラン化合物、衝撃改良剤、及び他の所望による添加剤を混合する様式は、当該技術分野において既知であるように変化することができる。例えば、材料は、同時に又は連続してのいずれかで、材料を分散的に混合する溶融加工デバイスに供給することができる。バッチ及び/又は連続式溶融加工技術を使用することができる。例えば、混合機/混練機、Banbury混合機、Farrel連続式混合機、一軸スクリュー押出機、二軸クリュー押出機、ロールミル、等を、材料の混合及び溶融加工のために使用することができる。一つの特に適した溶融加工デバイスは、同方向回転二軸スクリュー押出機(例えば、Leistritz同方向回転完全噛合い二軸スクリュー押出機)である。このような押出機は、供給及び排出孔を含み、そして高強度の分配型及び分散型混合を提供することができる。例えば、成分を、二軸スクリュー押出機の同一又は異なった供給孔に供給し、そして溶融混合して、実質的に均一な溶融混合物を形成することができる。溶融混合は、高剪断力/圧力下で起こり、そして十分な分散を確実にするために加熱することができる。例えば、溶融加工は、約50℃〜約500℃、そして幾つかの態様において、約100℃〜約250℃の温度で起こることができる。同様に、溶融加工中の見掛け剪断速度は、約100秒−1〜約10,000秒−1、そして幾つかの態様において、約500秒−1〜約1,500秒−1の範囲であることができる。もちろん、他の変数、例えば処理量に逆比例である溶融加工中の滞留時間も、更に所望の程度の均一さを達成するために調節することができる。
[0036]所望する場合、一つ又はそれより多い分配型及び/又は分散型混合要素を溶融加工装置の混合部に使用することができる。適した分配型混合機は、例えば、Saxon、Dulmage、Cavity Transfer混合機、等を含むことができる。同様に、適した分散型混合機は、Blister ring、Leroy/Maddock、CRD混合機、等を含むことができる。当該技術分野において公知であるように、混合は、ポリマー溶融物の折畳み及び再配向を起こすバレル中のピン、例えばBuss Kneader押出機、Cavity Transfer混合機、及びVortex Intermeshing Pin混合機で使用されているものを使用することによって攻撃性を更に増加することができる。スクリューの速度も、更に組成物の特徴を改良するために制御することができる。例えば、スクリューの速度は、約400rpm又はそれより少ない、一つの態様において、例えば約200rpm〜約350rpm間、又は約225rpm〜約325rpm間であることができる。一つの態様において、配合条件は、改良された衝撃及び張力特性を示すポリマー化合物を得るために調和させることができる。例えば、配合条件は、軽度、中程度、又は攻撃的スクリュー条件を得るためのスクリューの設計を含むことができる。例えば、系は、スクリューが穏やかな溶融及び分配型溶融物均一化を目的とする、一つの単一の溶融部分をスクリューの下流の半分に有する、軽度に攻撃的なスクリューの設計を有することができる。中程度に攻撃的なスクリューの設計は、均一な溶融を達成するために、より強力な分散型要素により焦点があてられたより強力な溶融部分を、充填剤供給バレルの上流に有することができる。更に、これは、充填剤を混合するために、もう一つの穏やかな混合部分を下流に有することができる。この部分は、弱いけれども、これを軽度に攻撃的な設計より全体的に強力にするために、更にスクリューの剪断強度に加えることができる。高度に攻撃的なスクリューの設計は、三つのうち最も強力な剪断強度を有することができる。主要な溶融部分は、高度に分配型の混練ブロックの長いアレイからなることができる。下流の混合部分は、全ての種類の充填剤の均一な分散を達成するために、分配型及び強力な分散型要素の混合を使用することができる。高度に攻撃的スクリュー設計の剪断強度は、他の二つの設計より有意に高いことができる。一つの態様において、系は、比較的軽度のスクリュー速度を伴う中程度ないし攻撃的スクリュー設計を含むことができる(例えば、約200rpm〜約300rpm)。
[0037]これらが一緒に混合される様式に関わらず、本発明人等は、ポリマー組成物が、比較的低い溶融粘度を保有し、これは、それが部品の製造中の型孔中への容易な流動を可能にすることを発見している。例えば、組成物は、約8,000ポアズ又はそれより小さい、幾つかの態様において約7,000ポアズ又はそれより小さい、幾つかの態様において約1,000ポアズ〜約6,000ポアズ、幾つかの態様において約2,500ポアズ〜約5,500ポアズ、そして幾つかの態様において、約3,000ポアズ〜約5,000ポアズの、約310℃の温度及び1200秒−1の剪断速度で毛管レオメーターによって測定されるような溶融粘度を有することができる。特に、これらの粘度特性は、組成物が小さい寸法を有する部品に容易に成形されることを可能にすることができる。
[0038]本発明において達成することができる比較的低い溶融粘度のために、比較的高い分子量のポリアリーレンスルフィドも、僅かな困難を伴って更に押出機に供給することができる。例えば、このような高分子量ポリアリーレンスルフィドは、モル当たり約14,000グラム(“g/モル”)又はそれより多い、幾つかの態様において約15,000g/モル又はそれより多い、そして幾つかの態様において、約16,000g/モル〜約60,000g/モルの数平均分子量、並びに約35,000g/モル又はそれより多い、幾つかの態様において約50,000g/モル又はそれより多い、そして幾つかの態様において、約60,000g/モル〜約90,000g/モルの、以下に記載されるようなゲル浸透クロマトグラフィーを使用して測定されるような、重量平均分子量を有することができる。このような高分子量ポリマーを使用する一つの利益は、これらが、一般的に、低い塩素含量を有することである。これに関して、得られるポリマー組成物は、約1200ppm又はそれより少ない、幾つかの態様において約900ppm又はそれより少ない、幾つかの態様において0〜約800ppm、そして幾つかの態様において、約1〜約500ppmのような低い塩素含量を有することができる。
[0039]更に、ポリマー組成物の結晶化温度(成形前)は、250℃又はそれより少ない、幾つかの態様において約100℃〜約245℃、そして幾つかの態様において、約150℃〜約240℃であることができる。ポリマー組成物の溶融温度は、更に、約250℃〜約320℃、そして幾つかの態様において、約260℃〜約300℃の範囲であることができる。溶融及び結晶化温度は、当該技術分野において公知であるように、ISO試験法11357による示差走査熱量計を使用して測定することができる。このような溶融温度においてさえ、溶融温度に対する短期間の熱抵抗性の測定値である荷重たわみ温度(DTUL)の比は、なお比較的高いままであることができる。例えば、比は、約0.65〜約1.00、幾つかの態様において約0.70〜約0.99、そして幾つかの態様において、約0.80〜約0.98の範囲であることができる。具体的なDTUL値は、例えば、約200℃〜約300℃、幾つかの態様において約230℃〜約290℃、そして幾つかの態様において、約250℃〜約280℃の範囲であることができる。このような高いDTUL値は、特に、小さい寸法許容度を有する成分の製造中にしばしば使用される、高速法の使用を可能にすることができる。
[0040]得られた成型部品は、更に、優れた機械的特性を保有することが見いだされている。例えば、本発明人等は、部品の衝撃強さが、本発明の官能化カップリング系の使用によって有意に改良できることを発見し、これは、小さい部品を形成する場合に有用である。例えば、部品は、約5kJ/m又はそれより多い、幾つかの態様において約8〜約40kJ/m、そして幾つかの態様において、約10〜約30kJ/mの、ISO試験法179−1)(ASTM D256、方法Bと技術的に等価)により23℃で測定されたノッチ付シャルピー衝撃強さを保有することができる。低い溶融粘度及び高い衝撃強さを有するにも関わらず、本発明人等は、更に引張り及び曲げの機械的特性が不都合に影響されていないことを発見している。例えば、成形部品は、約20〜約500MPa、幾つかの態様において約50〜約400MPa、そして幾つかの態様において、約100〜約350MPaの引張強さ;約0.5%又はそれより多い、幾つかの態様において約0.6%〜約10%、そして幾つかの態様において、約0.8%〜約3.5%の破断点引張歪み;及び/又は約3,000MPa〜約30,000MPa、幾つかの態様において約4,000MPa〜約25,000MPa、そして幾つかの態様において、約5,000MPa〜約22,000MPaの引張弾性率を示すことができる。引張特性は、ISO試験法527(ASTM D638と技術的に等価)によって23℃で測定することができる。部品は、更に、約20〜約500MPa、幾つかの態様において約50〜約400MPa、そして幾つかの態様において、約100〜約350MPaの曲げ強度;0.5%又はそれより大きい、幾つかの態様において約0.6%〜約10%、そして幾つかの態様において、約0.8%〜約3.5%の破断点曲げ歪み;及び/又は3,000MPa〜約30,000MPa、幾つかの態様において4,000MPa〜約25,000MPa、そして幾つかの態様において、5,000MPa〜約22,000MPaの曲げ弾性率を示すことができる。曲げ特性は、ISO試験法178(ASTM D790と技術的に等価)によって23℃で測定することができる。成型部品は、更に、比較的低い程度の反りを示すことができ、これは、本明細書中に記載されるような平坦度値試験によって定量化することができる。更に特に、部品の平坦度値は、0.6ミリメートル又はそれより小さい、幾つかの態様において約0.4ミリメートル又はそれより小さい、そして幾つかの態様において、約0.01〜約0.2ミリメートルであることができる。
III.成形
[0041]ポリマー組成物は、多様なデバイスにおける使用のために部品に成形することができる。各種の成形技術、例えば射出成型、圧縮成形、ナノ成形(nanomolding)、外側被覆(overmolding)、等を使用することができる。例えば、当該技術分野において既知であるように、射出成型は、二つの主要な段階、即ち、射出段階及び保持段階で起こることができる。射出段階中に、型孔は、溶融ポリマー組成物で完全に充填される。保持段階は、射出段階の完了後に開始し、ここにおいて、保持圧力は、更なる材料を空洞に充填し、そして冷却中に起こる体積収縮を補償するために制御される。射出物(shot)が構築された後、次いでこれを冷却することができる。冷却が完了した時点で、成形サイクルが完了し、その時点で金型が開かれ、そして例えば金型内の押出ピンの補助により部品が押し出される。
[0042]使用される成形技術に関わらず、高流動性、低塩素含量、及び良好な機械的特性の独特な組合せを保有することができる本発明のポリマー組成物が、薄い成型部品のために特によく適していることが発見されている。例えば、部品は、約100ミリメートル又はそれより少ない、幾つかの態様において約50ミリメートル又はそれより少ない、幾つかの態様において約100マイクロメートル〜約10ミリメートル、そして幾つかの態様において、約200マイクロメートル〜約1ミリメートルの厚みを有することができる。所望する場合、ポリマーは、更に、金属成分と一体化されるか、又はそれに積層して、複合構造を形成することができる。これは、各種の技術を使用して、例えばポリマー組成物を、これがそれに付着する樹脂状成分を形成するように、金属成分の一部又は全表面にナノ成形することによって達成することができる。金属成分は、いずれもの各種の異なった金属、例えばアルミニウム、ステンレス鋼、マグネシウム、ニッケル、クロム、銅、チタン、及びこれらの合金を含有することができる。その独特の特性のために、ポリマー組成物は、金属成分の表面の湾入又は孔内に、及び/又はその周りに流動することによって金属成分に付着することができる。付着を改良するために、金属成分は、所望により予備処理して、表面の湾入の程度及び表面の面積を増加することができる。これは、機械的技術(例えば、サンドブラスティング、研磨、口広げ、打抜き、成形、等)又は化学的技術(例えば、エッチング、陽極酸化、等)を使用して達成することができる。例えば、金属表面を陽極的に酸化するための技術は、Lee,et al.への米国特許第7,989,079号中に更に詳細に記載されている。表面の予備処理に加えて、金属成分は、更に、ポリマー組成物の溶融温度に近い、しかしそれより下の温度で予熱することができる。これは、各種の技術、例えば接触加熱、輻射ガス加熱、赤外線加熱、対流又は強制対流空気加熱、誘導加熱、マイクロ波加熱又はこれらの組合せを使用して達成することができる。いずれにしても、ポリマー組成物は、一般的に、所望により予熱された金属成分を含有する金型に射出される。所望の形状に形成された時点で、複合構造は、樹脂成分が金属成分に確実に付着されるように冷却される。
[0043]記述したように、各種のデバイスが、本発明によって形成された成型部品を使用することができる。一つのこのようなデバイスが、携帯用電子デバイスであり、これは、本発明によって形成された成型部品を含む支持構造又は筐体を含有することができる。このような成型部品をその筐体中に、又はそれとして使用することができる携帯式電子デバイスの例は、例えば、携帯電話、携帯コンピューター(例えば、ラップトップコンピューター、ネットブックコンピューター、タブレットコンピューター、等)、腕時計デバイス、ヘッドホン及びイヤホンデバイス、無線通信機能を持つメディアプレーヤー、手持ちコンピューター(時にパーソナルデジタル補佐とも呼ばれる)、リモートコントローラー、全地球測位システム(GPS)デバイス、手持ちゲームデバイス、カメラモジュール、集積回路(例えば、SIMカード)、等を含む。無線携帯電子デバイスは、特に適している。このようなデバイスの例は、ラップトップコンピューター又は時に“超軽量型(ultraportable)”と呼ばれる種類の小型携帯コンピューターを含むことができる。一つの適した設定において、携帯電子デバイスは、手持ち電子デバイスであることができる。デバイスは、更に多数の慣用的デバイスの機能を組合せたハイブリッドデバイスであることもできる。ハイブリッドデバイスの例は、メディアプレーヤー機能を含む携帯電話、無線通信機能を含むゲームデバイス、ゲーム及びeメール機能を含む携帯電話、並びにeメールを受信し、移動電話呼び出しを支持し、音楽プレーヤー機能を有し、そしてweb走査検索を支持する手持ちデバイスを含む。
[0010]本発明のポリマー組成物及び/又は成型部品を、多様な他の種類のデバイスにおいて使用することができることも更に理解されるべきである。例えば、ポリマー組成物は、ベアリング、電気検出器、コイル(例えば、ペンシル、イグニッション、等)、クランプ(例えば、ホースクランプ)、弁、蓄電器、スイッチ、電気接続器、プリンターの部品、ポンプ(例えば、ギアポンプ、ポンプインペラー、ポンプ筐体、等)、ダッシュボード、パイプ、ホース、等のような成分中で使用することができる。ポリマー組成物は、更に、繊維、繊維ウェブ、テープ、フィルム、及び他の種類の押出し物品を形成するために、所望する場合、使用することができる。
[0044]本発明は、以下の実施例を参照して、更に良好に理解することができる。
試験法
[0045]分子量: 試料を、Polymer Labs GPC−220サイズ排除クロマトグラフィーを使用して分析することができる。装置は、Dellコンピューター装置にインストールされたPrecision Detectorソフトウェアによって制御することができる。光散乱データの分析は、Precision Detectorソフトウェアを使用して行い、そして慣用的なGPC分析は、Polymer Labs Cirrusソフトウェアを使用して行った。GPC−220は、220℃で1ml/分の流速でクロロナフタレンを溶媒として操作される三つのPolymer Labs PLgelの10μmのMIXED−Bカラムを含有することができる。GPCは、三つの検出器:Precision Detector PD2040(静的光散乱);Viscotek 220示差粘度計;及びPolymer Labs屈折計を含有することができる。RIシグナルを使用する分子量及び分子量分布の分析のために、装置は、一組のポリスチレン標準を使用し、そして較正曲線をプロットして、較正することができる。
[0046]溶融粘度: 溶融粘度は、走査剪断速度粘度として測定することができ、そしてISO試験法11443(ASTM D3835と技術的に等価)によって、1200秒−1の剪断速度において、そして約316℃の温度において、Dynisco7001毛管レオメーターを使用して測定される。レオメーターのオリフィス(ダイス)は、1mmの直径、20mmの長さ、20.1のL/D比、及び180°の入口角を有することができる。バレルの直径は、9.55mm+0.005mmで、そしてロッドの長さは233.4mmであることができる。
[0047]引張弾性率、引張応力、及び引張伸び: 引張特性は、ISO試験法527(ASTM D638と技術的に等価)によって試験することができる。弾性率及び強さの測定は、80mmの長さ、10mmの厚み、及び4mmの幅を有する同一試験片試料で行うことができる。試験温度は、23℃であることができ、そして試験速度は、5mm/分であることができる。
[0048]曲げ弾性率、曲げ応力、及び曲げ歪み: 曲げ特性は、ISO試験法178(ASTM D790と技術的に等価)によって試験することができる。この試験は、64mmの支持間隔で行うことができる。試験は、切断されないISO 3167多目的バーの中心部分で行うことができる。試験温度は、23℃であることができ、そして試験速度は、2mm/分であることができる。
[0049]ノッチ付アイゾット衝撃強さ: ノッチ付アイゾット特性は、ISO試験法180(ASTM D256、方法Aと技術的に等価)によって試験することができる。この試験は、タイプAのノッチを使用して行うことができる。検体は、一枚歯フライス盤を使用して多目的バーの中心部から切り出すことができる。
[0050]ノッチ付シャルピー衝撃強さ: ノッチ付シャルピー特性は、ISO試験法179−1)(ASTM D256、方法B)によって試験することができる。この試験は、タイプAノッチ(0.25mmのベース半径)及びタイプ1検体サイズ(80mmの長さ、10mmの幅、及び4mmの厚み)を使用して行うことができる。検体は、一枚歯フライス盤を使用して多目的バーの中心部から切り出すことができる。試験温度は23℃である。
[0051]荷重たわみ温度(“DTUL”): 荷重たわみ温度は、ISO試験法75−2(ASTM D648−07と技術的に等価)によって測定することができる。80mmの長さ、10mmの幅、及び4mmの厚みを有する試験片試料を、規定された荷重(最大外部繊維応力)が1.8MPaである縁形三点曲げ試験にかけることができる。検体をシリコーン油中に沈めることができ、ここで、これが0.25mmたわむまで(ISO試験法75−2では0.32mm)毎分2℃で温度を上げることができる。
[0052]塩素含量: 塩素含量は、Parr Bomb燃焼、それに続くイオンクロマトグラフィーを使用する分析、元素分析によって測定することができる。
実施例1
[0053]以下の表1に収載した成分を、25mmの直径を持つWerner Pfleiderer ZSK25同方向回転噛合い二軸スクリュー押出機で混合した。
Figure 2017506686
[0054]ペレットを、更に、Mannesmann Demag D100 NCIII射出成型機で射出成型し、そして以下の表2に示すようなある種の物理的特徴を試験した。
Figure 2017506686
実施例2
[0055]以下の表3に収載した成分を、25mmの直径を持つWerner Pfleiderer ZSK25同方向回転噛合い二軸スクリュー押出機で混合した。
Figure 2017506686
[0056]ペレットを、更に、Mannesmann Demag D100 NCIII射出成型機で射出成型し、そして以下の表4に示すようなある種の物理的特徴を試験した。
Figure 2017506686
実施例3
[0057]以下の表5に収載した成分を、25mmの直径を持つWerner Pfleiderer ZSK25同方向回転噛合い二軸スクリュー押出機で混合した。
Figure 2017506686
[0058]ペレットを、更に、Mannesmann Demag D100 NCIII射出成型機で射出成型し、そして以下の表6に示すようなある種の物理的特徴を試験した。
Figure 2017506686
実施例4
[0059]以下の表7に収載した成分を、25mmの直径を持つWLE−25同方向回転噛合い二軸スクリュー押出機で310℃で溶融押出しした。
Figure 2017506686
[0060]ペレットを、更に、Mannesmann Demag D100 NCIII射出成型機で射出成型し、そして以下の表8に示すようなある種の物理的特徴を試験した。
Figure 2017506686
実施例5
[0061]以下の表9に収載した成分を、25mmの直径を持つWerner Pfleiderer ZSK25同方向回転噛合い二軸スクリュー押出機で混合した。
Figure 2017506686
[0062]試料21の粘度は、1,230ポアズであった。
[0063]本発明のこれらの及び他の改変並びに変更は、本発明の思想及び範囲から逸脱することなく、当業者によって実施することができる。更に、各種の態様の側面が、全体的又は部分的の両方において交換することができることは理解されるべきである。更に、前述の記載が、例の目的のみであり、そしてそのような付属する特許請求の範囲に更に記載される本発明をそのように制約することを意図していないことを、当業者は認識するものである。

Claims (20)

  1. ポリアリーレンスルフィド、無機繊維、衝撃改良剤、及び官能化カップリング系を含んでなるポリマー組成物であって、該官能化カップリング系が、ジスルフィド化合物及びオルガノシラン化合物を含み、該オルガノシラン化合物の該ジスルフィド化合物に対する重量比が約0.1〜約10である組成物。
  2. 請求項1に記載のポリマー組成物であって、該オルガノシラン化合物が該ポリマー組成物の約0.02重量%〜約4重量%を占める組成物。
  3. 請求項1又は2に記載のポリマー組成物であって、該ジスルフィド化合物が該ポリマー組成物の約0.01重量%〜約3重量%を占める組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリマー組成物であって、該無機繊維が該ポリマー組成物の約20重量%〜約70重量%を占め、該衝撃改良剤が該ポリマー組成物の約1重量%〜約40重量%を占め、及び/又は該ポリアリーレンスルフィドが該ポリマー組成物の25重量%〜約95重量%を占める組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリマー組成物であって、該ポリアリーレンスルフィドが線形ポリフェニレンスルフィドである組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリマー組成物であって、該ジスルフィド化合物が、ジフェニルスルフィド、ジアミノジフェニルジスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルジスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルジスルフィド、ジベンジル、2,2’−ジチオ安息香酸ジスルフィド、ジチオグリコール酸、α,α’−ジチオ二乳酸、β,β’−ジチオ二乳酸、3,3’−ジチオジピリジン、4,4’ジチオモルホリン、2,2’−ジチオビス(ベンゾチアゾール)、2,2’−ジチオビス(ベンゾイミダゾール)、2,2’−ジチオビス(ベンゾオキサゾール)、2−(4’−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール、又はこれらの組合せである組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリマー組成物であって、該オルガノシラン化合物が、以下の一般式:
    Figure 2017506686
    [式中、
    は、スルフィド基、1〜10個の炭素原子を含有するアルキルスルフィド、2〜10個の炭素原子を含有するアルケニルスルフィド、2〜10個の炭素原子を含有するアルキニルスルフィド、アミノ基、1〜10個の炭素原子を含有するアミノアルキル、2〜10個の炭素原子を含有するアミノアルケニル、2〜10個の炭素原子を含有するアミノアルキニル、又はこれらの組合せであり;そして
    は、1〜10個の炭素原子のアルコキシ基である]
    を有する組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリマー組成物であって、該オルガノシラン化合物が、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、又はこれらの組合せを含む組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリマー組成物であって、該衝撃改良剤が、ポリエポキシド、ブロックコポリマー、又はこれらの組合せを含む組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリマー組成物であって、更に、液体の結晶質ポリマーを含んでなる組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリマー組成物であって、該無機繊維がガラス繊維を含む組成物。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載のポリマー組成物であって、該無機繊維が約1.5〜約10のアスペクト比を有し、該アスペクト比が該繊維の断面厚みによって割られた該繊維の断面幅として定義される組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のポリマー組成物であって、該組成物が、約8,000ポアズ又はそれより小さい、ISO試験法11443によって、1200秒−1の剪断速度及び316℃の温度で測定されるような溶融粘度を有する組成物。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリマー組成物であって、該ポリマー組成物が約1200ppm又はそれより小さい塩素含量を有する組成物。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載のポリマー組成物を含んでなる成型部品。
  16. 請求項15に記載の成型部品であって、該部品が、約5kJ/m又はそれより大きい、ISO試験法179−1によって23℃で測定されたノッチ付シャルピー衝撃強さを有する成型部品。
  17. 請求項15又は16に記載の成型部品であって、該部品が約100ミリメートル又はそれより少ない厚みを有する成型部品。
  18. 請求項15〜17のいずれか1項に記載の成型部品であって、該部品が射出成型される成型部品。
  19. 請求項15〜17のいずれか1項に記載の成型部品であって、該部品がナノ成形される成型部品。
  20. 金属成分及び請求項15〜19のいずれか1項に記載の成型部品を含んでなる複合構造物。
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