JP2017505142A - 場誘発の力を使用する足場無しの組織再生医療 - Google Patents

場誘発の力を使用する足場無しの組織再生医療 Download PDF

Info

Publication number
JP2017505142A
JP2017505142A JP2016566851A JP2016566851A JP2017505142A JP 2017505142 A JP2017505142 A JP 2017505142A JP 2016566851 A JP2016566851 A JP 2016566851A JP 2016566851 A JP2016566851 A JP 2016566851A JP 2017505142 A JP2017505142 A JP 2017505142A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
cells
tissue
cell
microfluidic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016566851A
Other languages
English (en)
Inventor
ワニス,サメハ・エス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Northrop Grumman Systems Corp
Original Assignee
Northrop Grumman Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Northrop Grumman Systems Corp filed Critical Northrop Grumman Systems Corp
Publication of JP2017505142A publication Critical patent/JP2017505142A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M33/00Means for introduction, transport, positioning, extraction, harvesting, peeling or sampling of biological material in or from the apparatus
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N5/00Undifferentiated human, animal or plant cells, e.g. cell lines; Tissues; Cultivation or maintenance thereof; Culture media therefor
    • C12N5/0062General methods for three-dimensional culture
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M21/00Bioreactors or fermenters specially adapted for specific uses
    • C12M21/08Bioreactors or fermenters specially adapted for specific uses for producing artificial tissue or for ex-vivo cultivation of tissue
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N2527/00Culture process characterised by the use of mechanical forces, e.g. strain, vibration

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)

Abstract

足場を使用せずに組織再生を実現するシステム及び方法である。該システムは、組織再生過程を増進させるのに適した流体を保持する容器を含む。容器の一端にて音響型トランスデューサが提供され、また、容器の他端にてリフレクターが提供される。該トランスデューサは、流体内の人間の細胞を複数の細胞シート内に封じ込める定在音響場を容器内にて作り出す音響信号を提供する。電極システムは、容器内にて誘電泳動力を提供して細胞の鎖列を作り出し、組織に対する血管新生を実現する。

Description

[0001] 本発明は、全体として、足場を使用することなく、組織の再生を実現するシステム及び方法、より具体的には、音響場を用いて人間の細胞をシート内に封じ込め、また、電場を用いて細胞組立体を血管新生のための鎖に形成するシステム及び方法に関する。
[0002] 当該技術にて、音響力及び電気的力を使用して粒子を操作しかつ封じ込めることは既知である。これらの力を使用する適用例は多様であるが、主として、電場を使用して粒子を非接触式に浮揚させ、かつ位置決めすることに重点を置いている。
[0003] 時間平均化した放射圧力の最初の観察は、1866年に行われ、この場合、ちり粒子は、円形の管路内にて定在波型場の圧力ノードに集まることが観測された。音響放射圧力に起因する力は、1903年に最初に測定された。この分野の研究は、理論的に、硬い球に入射する進行波型場及び定在波平面型の場の双方を対象し、放射圧力に起因する力は、進行波型場の場合、音場の強度に比例し、また、定在波型場の場合、その勾配に比例することが分かった。一元的環境内にてホスト流体の浮揚のため空気を使用するためには、通常、対向した形態にて又は発生源/レフレクターの形態にて、垂直軸線に沿って強力な音響発生源を配置することが必要である。十分に大きい音レベルのとき、粒子上にて誘発された力によって、粒子は、ノードに向けて移動する。スピーカ及びレフレクターの表面は、粒子が占有すべき最小音響力のポテンシャルの安定点が一つのみ存在することを保証するように特注品のように形成することができる。
[0004] 音響浮揚は、幾つかの用途にて使用されている。例えば、この原理は、マイクロ重力環境にて材料の性質を調べるために使用されており、この環境にて、気体状流体内の液滴の位置を制御しかつ液滴を変形させるため同一の音響原理が用いられている。多数モードが同時に励起される、材料の搬送システムが当該技術にて開発されている。モードの相対的強度が変化したとき、各モードのポテンシャルウェルの間に位置する粒子の安定的な位置を制御していた。
[0005] 光は、中性物質に力を及ぼすであろうという考えは、遥か以前に、ケプラー及びニュートンにより紹介されており、また、電場の伝播に関するマックスウェルの法則により確認されている。完全吸収性の平坦板に衝突する平面状電気波は、賞味放射圧力を及ぼす、すなわち、P=Ql/Cであり、ここで、lは、ビーム強度、Qは、完全吸収性板の場合、1、完全反射性板の場合、2であり、cは、光の速度である。完全反射性面の場合、モーメンタムの変化は、2倍であり、このため、圧力は、2倍になる(Q=2)。マックスウェルは、力は従来の光源の場合、極めて小さいと計算した。レーザの登場により、幾つかの実験により、レーザ光のモーメンタムを使用してマイクロメートル寸法の粒子を操作することの可能性が実証された。
[0006] 電気放射圧力に関する研究の殆どは、「光ピンセット」の文脈にて赤外光線の範囲に限定されていた。光ピンセットは、光学場、すなわち、電場と物質との間の相互作用を介して顕微鏡的粒子を操作しかつ捕捉する能力を備えている。放射圧力を使用して粒子を案内しかつ捕捉することを実証することから開始して、光ピンセットは、収束した光ビームは、ホスト媒質よりも大きい屈折率を有する小さい粒子をそのビームの焦点に向けて引き付けるという新規な技術により広く採用されることになった。光ピンセットの広い使用範囲は、中性の原子を捕捉しかつ冷却することから、単一の生物細胞を操作するまでのその用途から明らかである。
[0007] 光ピンセットは、また、細胞及び分子の回復的性質を測定するためにも使用されている。1対のピグティル型光ファイバを使用して、ファイバの端部間の空隙内に粒子を捕捉するため散乱する力及び勾配力の双方を利用することができることも明らかにされている。これは、その後、周囲の媒質よりも大きい屈折率を有する試料に由来する、柔軟な生物学的試料を延伸させるために使用された。1対のピグティル型光ファイバから成るレーザピンセットは、種々の寸法の捕捉した粒子を制御するため使用されている。分子レベルの製造において、光ピンセットの能力を向上させる手段として、光の場を特注品として形成する技術が報告されている。
[0008] 音響場は、細胞をその各種の寸法及び型式に基づいて分類ために使用されており、また、組織の再生過程に対するその効果を調べるためにも使用されている。
[0009] 例えば、戦場の負傷、火傷等の特定型式の大きい傷の場合、傷が適正に治癒するために組織再生が必要とされることが多い。組織の再生は、適正な時間及び場所にて発現しなければならない1組の精緻な事象を伴う。時間範囲は、数秒から数週間にわたり、また、長さ範囲は、1マイクロメートルから10cmにわたり、このことは、組織再生医療を、規格品のような商業的に利用可能なものとは全く異なるものとする。
[0010] 最新の組織再生は、支持体として、典型的に、スポンジ状の生物活性でかつ生物分解性の材料である、細胞足場を提供することを含み、この場合、足場には、患者からの細胞を播種して、細胞が三次元的要領にて複製し、最終的に、組織を形成することを許容する。足場は、細胞が分化しかつ三次元的形態に組み立てられるようにするための物理的及び生化学的手段を提供するために必要である。該足場は、適正な化学物質及び足場に存在する細胞から組織の再生を誘発させるのに必要な栄養分を含む、特殊な溶液中に入れ、この場合、足場は、細胞が付着するのを許容する支持面として機能する。足場に播種することは、成長因子が足場に付着したならば、細胞に到達するのを許容し、かつ細胞の分化及び組織の成長を助ける。足場の周囲に十分な組織が再生されたならば、組み合わさった足場と組織は、外科的に患者に植え込み、この場合、足場は、その後、時間と共に分解し、患者の体内に溶融する。
[0011] 組織再生のための足場を形成する過程は、非常に時間が掛かり、また、足場の各々は、特定の患者に合うよう特注品として形成する必要がある。足場は、患者の各々に対して誂え品のように形成する必要があり、また、足場が外科的に装着されたならば、患者の身体は、足場を溶融させる必要があるため、この目的のために足場を使用することは、多数の明らかな欠点を伴う。更に、身体の免疫系は、足場を拒絶する場合があり、それは、生物分解性であるにもかかわらず、身体の免疫系は、この時点にて組織を失うという苦みから大きな負担を負う可能性が大きいからである。
[0013] 音響場を使用して、足場を必要とせずに、細胞を封じ込める、組織再生を実現するシステム及び方法を対象とする、本発明の1つの実施の形態の以下の説明は、性質上、単に一例であり、本発明、又はその適用例又は用途を何ら限定することを意図するものではない。
[0014] 小さい中性の粒子は、波の存在下にて、粒子材料とホスト媒質との間のインピーダンスの不適合のため、その波の一部分を散乱させることになろう。このため、いかなる型式の波の動きでも、その経路内の粒子上にて力を誘発することになろう。粒子が波長と比較して、何十倍も小さいならば、放射された場は、電場内の電気的ダイポールにより、また、音響場内のモノポールとダイポールとの組み合わせにより近似値を出すことができる。粒子が場内にて、ダイポール又はモノポールとして振る舞うことは、数学的方法を解析的解法として著しく簡略化する。音響場内の単一の粒子に加わる力は、次式により与えられる。
F=(5/8)V{(5p−2p)/(2p−p)−p /pc}▽(p /p) ・・・(1)
また、電場内にて粒子に加わる力は、次式により与えられる。
F=(3/4)V{(ε−ε)/(ε+2ε)}▽(εΕ )・・・(2)
[0015] 本発明は、音響場及び電場を用いて細胞上にて物理的力を誘発させ、再生した組織を必要とする負傷した患者のための三次元的組織を作り出すことを提案するものである。音響場及び電場を使用して、溶液内にて細胞を操作し、かつそれらの細胞を所定の幾何学的形態に形成することができる。これは、細胞との接触が不要であるため、足場無しのバイオリアクターとして機能することができる。流れを妨げる足場が存在しないため、成長因子は、より容易に細胞に到達することができよう。本発明の主たる目的は、組織を形成する過程の速度を早くし、かつ足場を不要にすることである。細胞は、場の分布及び場の型式を制御することにより、細胞は集まって、所定の形状となる。細胞シート(表面)を作り出すため音響場が提案され、また、線形の細胞列(鎖)を作り出すため電場が提案される。細胞は、それらのホスト媒質とのインピーダンスの差のため、場の勾配に反応する。場を慎重に選びかつ調整することにより、細胞は、組み立てられ、かつ足場材料を使用することなく、複雑な三次元的な幾何学的形態に安定的に形成することができる。「足場無しの」組み立てのために細胞は迅速に形成し、その結果しての性質は、従来の組織再生医療により実現よりものよりも、より迅速であり、かつ複雑で、空間的にきちんとした組織構造体の形成を促進することになる。非接触型であることに加えて、この過程は、場内の細胞のそれぞれの位置に依存して、細胞がすべて場に対して同時に反応する点にて並行的でもある。
[0016] 細胞上にて誘発された力は、細胞の接着が生ずるのに必要な時間、細胞をしかるべき位置にて保持すると共に、細胞の輸送を早める働きをする。場が存在し、その他の競合する力が作用しない限り、細胞は、それらの当初の位置に留まるであろう。レーザにより誘発されたもの等のような、高周波の電場(光学的場)を使用して、細胞の組み立てに影響を与えることなく、細胞の付着過程の速度を早めることができる。主たる音響整形場と付着場(レーザ)との間の相互作用は、波長が大きく分離する限り、無視できる。
[0017] 細胞を生きた状態を保つのに必要な成長因子を含む、流体媒質内の非特定的な分布状態にて細胞は、バイオリアクター内に配置されよう。音響場、電場又はそれらの組み合わせを使用して、バイオリアクター内にてポテンシャルエネルギーの地形を形成し、これにより、細胞は、極小の波又は場に集まる。バイオリアクターがその共鳴振周波数の1つにて励起されたとき、1組の定在波型場が形成される。これらの極小ポテンシャルの位置及び形状は、場の周波数及び/またはキャビティの形状を調節することにより、外部から制御される。最終目的は、(a)より速いバイオリアクター、(b)足場無しのバイオリアクター、及び(c)バイオリアクターの壁と接触しないため、汚染無しを実現することである。
[0018] 本明細書にて説明したように、流体媒質内にて吊り下げられた人間の細胞は、組織再生のため、非接触型場により誘発された力を使用して所定の位置にて組み立てられる。組み立てた細胞を長時間、三次元的形態にて保持することにより、細胞は、最終的に組織が形成する、自然の細胞外基質(ECM)を形成することができる。得られる過程は、組織再生医療、及び現在の技術である、誂え品として形成された足場を不要にする、より迅速な方法である。多数の場の周波数を使用することは、個別の細胞を特定の三次元的表面に形成することを可能し、また、形成された細胞の動きは、より低い周波数にて実現することができる。このように、個別の細胞及び形成された組織の双方は、場にて誘発された力を使用して、操作される。このことは、多細胞型式の組織が形成されるよう多数の表面を共にまとめることを可能にする。マイクロ流体を一体化して、特定の栄養分が所定の時間にて適当な位置に供給されるようにすることにより、細胞の高い生存可能性を保つことが可能となる。
[0019] 説明したように、本発明は、組織再生医療及び再生における2つの大きな問題点、すなわち、物理的足場を不要にすること、及び個別の細胞を所望の三次元的な幾何学的形態に整列させるときの速度を早くすることを解決するものである。第1の問題点は、誂え品として形成した足場を構成するときの複雑さと関係しており、また、宿主患者による足場の受け入れと関係した問題点、栄養物の流れ及び細胞に出入りする廃物の除去に伴う問題点であり、この場合、足場は、栄養物が細胞まで流れ、また、廃物が流れ出るのを許容するのに十分、多孔質であるが、所望の三次元的な幾何学的形態を維持し、かつそのポアを通る細胞が詰まることがないのに十分、回復性があることの絶妙なバランスを実現しなければならない。第2の問題点は、現在の組織再生医療は、細胞をその所定の位置まで押し出すため拡散力を利用するが、この力は、場により誘発された力と比較して、小さく、従って、速度がより遅い過程となるということに関係する。組織再生手順にて節約された時間は、患者が組織及び血液の損失に堪えて生存する機会を高めることになる。
[0012] 図1は、足場の無い環境にて組織を再生させるためのバイオリアクターシステムの概略図である。
[0020] 図1は、組織再生のため、当業者に知られた適当な組織成長因子を有する流体14にて満たされた容器12を含む組織再生バイオリアクターシステム10の図である。該容器12は、基部分16に着座し、容器12の上端は、リフレクター18を含む。流体l4は、リフレクター18が配置された容器12の上端にて弁26に結合した管28を通じて容器12に提供される。トランスデューサ22が基部分16に設けられ、かつ電力線24に結合されている。該トランスデューサ22は、リフレクター18にて反射されるであろう所望の周波数の音響信号を生成することができる任意の装置を表すことを目的とする。該トランスデューサ22は、調節可能なブロードバンドトランスデューサとし、それにより容器12内にて生成された特定の音響信号を所定の周波数範囲内にて選択的に調節することができる。容器12の長さ及び音響信号の周波数は、リフレクター18から反射されたとき、容器12内にて定在波型場を生成し得るように選択的に提供される。
[0021] 細胞34は、流体14が容器12内に入れられる前、又は以下に説明するように、流体14内に提供され、また、流体内にて非特定的な形態にて混合される。トランスデューサ22が作動されたとき、定在波型場のため、細胞34は、複数の分離した細胞シート32を形成し、この場合、別個のシート32は、上述したことと一致する定在波型場が存在しないときに形成される。典型的に、シート32の各々は、1つの細胞の厚さを有している。細胞34がシート32内にて保持されたとき、該細胞34は、相互作用してECMの形成を開始し、この場合、一度、分離したシート32は、共に成長して所望の厚さの組織を形成する。容器12内にある細胞34が多ければ多いほど、形成されるシート32の数はより多数となる。シート32の数が多ければ多いほど、組織の厚さはより厚くなる。
[0022] 組織の再生過程は増進させて、それにより、生成する組織の型式及び組織が形成されるときの速度を速めることができる。これを実現するためには、システム10は、容器の12の長さに沿った幾つかの位置に戦略的に位置決めされた複数のマイクロ流体管40を含み、該複数のマイクロ流体管は、選択的に開放して、それにより、容器12内の異なる位置にてかつ異なる時点にて異なる型式の栄養分及びその他の材料を容器12に供給し、組織再生過程のバイオ医療を実現することができる。上述したように、細胞34は、管28を通じて流体14により容器12に供給することができる。これと代替的に、細胞34は、流体14が管12に入った後、マイクロ流体管40を通じて容器12に供給してもよい。この実施の形態において、異なる型式の組織細胞34を容器12内の異なるレベルにて容器12に供給することができる。トランスデューサ22が作動した場合、異なる型式の組織細胞34をマイクロ流体管40を通じて容器12内の異なる位置にて容器12内に提供することにより、容器12内にてシート32の特定の位置に細胞34のみがある状態にて細胞34のシート32は形成される。シート32の各々は、所望の型式の細胞と共に所望の位置にある形態とされており、このため、対応するマイクロ流体管40を通じて特別な型式の細胞に対して特殊な栄養分を供給することができることが分かる。特に、管40の各々は、異なる時点、異なる量及び異なる位置にて異なる栄養分を提供し、容器12内の組織の再生過程を促進しかつ最適化することができる。このようにして、システム10は、各種の栄養分を適正な時点にて再生する組織に供給することが可能となり、より迅速でかつより自然な組織再生過程とすることができる。1つ又は複数の注射器型装置等の供給及び計測量供給装置42が提供され、該装置は、所望の量の栄養分及びその他の材料を所望の時点にて特定の管40に供給する。
[0023] 容器12内にて定在音響場を提供して、細胞34のシート32を生成することに加えて、本発明は、また、これと同時に、容器12内にて電場を提供し、この電場は、誘電泳動力を提供して内皮細胞の位置及び方向を制御し、組織が再生されるとき、組織の血管新生を実現する。上述したように、電場は、細胞に作用して線形の細胞列又は鎖を作り出す。集積回路50、又はその他の適当な装置が電極52のシステムを含む基部分に提供され、これらの電極は、電力線54により励起されたとき、容器12内にて電場を作り出し、当業者により理解されるであろう要領にて誘電泳動力を提供する。該回路50は、また、容器12の他端に提供してもよい。
[0024] 内皮細胞は、例えば、形成される組織内に一体化されるよう適正な時点及び適正な位置にて1つ又はより多くの管40を通じて等にて、容器12内に導入する。上述したように、電場を提供することにより、粒子、この場合、内皮細胞は、鎖の形態にて形成され。この形態は、生成する組織内にて血管新生を実現するのに適しており、それにより、組織は生存することができる。電場が印加されている間に、内皮細胞を容器12に提供することにより、これらの内皮細胞は、組織を生成する組織の幾つかのシート32内にて、シートの間にて及びシートの内部にて鎖の形態にて形成されるであろう。
[0025] 上記の説明は、単に、本発明の一例としての実施の形態を開示しかつ説明するものである。当業者は、その説明及び添付図面並びに各種の請求項から、以下の請求の範囲にて規定された本発明の思想及び範囲から逸脱することなく、改変及び変更が可能であることが容易に認識されよう。

Claims (20)

  1. 組織を再生するシステムにおいて、
    組織の再生を促進するのに適した流体を保持する容器と、
    該容器内にて定在音響場を生成する音響信号を提供する音響トランスデューサと、を備え、該定在音響場は、流体内の細胞を少なくとも1つの細胞シート内に実質的に封じ込み、該細胞が細胞外基質を生成し、且つ引き続いて前記組織を生成するようにする、組織を再生するシステム。
  2. 請求項1に記載のシステムにおいて、
    容器内にて電場を生成し、少なくとも1つの細胞シートに対し細胞列を形成する誘電泳動力を提供する電場の生成回路を更に備える、システム。
  3. 請求項2に記載のシステムにおいて、
    前記細胞列は、組織に対する血管新生を生成する、システム。
  4. 請求項1に記載のシステムにおいて、
    前記容器に対して栄養を供給する組織の再生材料を提供するよう作用可能な少なくとも1つのマイクロ流体通路を更に備える、システム。
  5. 請求項4に記載のシステムにおいて、
    前記少なくとも1つのマイクロ流体通路は、容器に対し細胞を提供する、システム。
  6. 請求項4に記載のシステムにおいて、
    前記少なくとも1つのマイクロ流体通路は、容器に対し細胞の栄養分を提供する、システム。
  7. 請求項4に記載のシステムにおいて、
    前記少なくとも1つのマイクロ流体通路は、容器に対し内皮細胞を提供し組織に対する血管新生を実現する、システム。
  8. 請求項4に記載のシステムにおいて、
    前記少なくとも1つのマイクロ流体通路は複数のマイクロ流体通路であり、該複数のマイクロ流体通路は、容器内の異なる位置に戦略的に配置されて、材料を容器内の異なる位置にて供給し得る、システム。
  9. 請求項1に記載のシステムにおいて、
    前記組織は、人間の組織である、システム。
  10. 人間の組織を再生するシステムにおいて、
    組織の再生を促進するのに適した流体を保持する容器と、
    該容器内にて定在音響場を生成する音響信号を提供する音響トランスデューサと、を備え、該定在音響場は、流体内の細胞を複数の細胞シート内に実質的に封じ込め、該細胞が組織を再生するようにし、
    前記容器内にて電場を生成する電場の生成回路であって、複数の細胞シートに対し細胞列を形成する誘電泳動力を提供し、これにより組織に対する血管新生を実現する前記電場の生成回路を更に備える、システム。
  11. 請求項10に記載のシステムにおいて、
    前記容器に対して栄養を供給する組織の再生材料を提供するよう作用可能である少なくとも1つのマイクロ流体通路を更に備える、システム。
  12. 請求項11に記載のシステムにおいて、
    前記少なくとも1つのマイクロ流体通路は、容器に対し細胞を提供する、システム。
  13. 請求項11に記載のシステムにおいて、
    前記少なくとも1つのマイクロ流体通路は、容器に対し細胞の栄養分を提供する、システム。
  14. 請求項11に記載のシステムにおいて、
    前記少なくとも1つのマイクロ流体通路は、容器に対し内皮細胞を提供し血管新生を実現する、システム。
  15. 請求項11に記載のシステムにおいて、
    前記少なくとも1つのマイクロ流体通路は複数のマイクロ流体通路であって、該複数のマイクロ流体通路は容器内の異なる位置に戦略的に配置されて、材料を容器内の異なる位置にて供給し得る、システム。
  16. 組織を再生する方法において、
    前記容器内の各位置にある複数の細胞シートとして該容器内に細胞を封じ込め得るように該容器内にて定在音響場を生成し、これにより該複数の細胞シートが細胞外基質を形成し、かつ組織を再生するのを許容する前記定在音響場の生成ステップと、
    組織の再生を促進させ得るように容器に対し栄養分及びその他の材料を提供するステップと、を備える、方法。
  17. 請求項16に記載の方法において、
    少なくとも1つの細胞シートに対して細胞列を形成する誘電泳動力を提供する電場を容器内にて生成するステップを更に備え、
    該細胞列は、組織に対する血管新生を実現する、方法。
  18. 請求項16に記載の方法において、
    前記容器に対して栄養を供給する組織の再生材料を提供する複数のマイクロ流体通路を提供するステップを更に備える、方法。
  19. 請求項18に記載の方法において、
    複数のマイクロ流体通路は、1つも又はそれ以上の細胞、栄養分又は内皮細胞を提供する、方法。
  20. 人間の細胞を成長させる方法において、
    人間の細胞を流体媒質内にて吊り下げるステップと、
    細胞が自然の細胞外基質を形成し得るのに効果的な時間だけ、細胞が三次元的構造体に組み立てられ得る仕方にて、場に誘発された力を、前記吊り下げた細胞に加えるステップとを備える、方法。
JP2016566851A 2014-01-27 2015-01-08 場誘発の力を使用する足場無しの組織再生医療 Pending JP2017505142A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US14/165,085 US20150210979A1 (en) 2014-01-27 2014-01-27 Scaffold-free tissue engineering using field induced forces
US14/165,085 2014-01-27
PCT/US2015/010651 WO2015112343A1 (en) 2014-01-27 2015-01-08 Scaffold-free tissue engineering using field induced forces

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019167107A Division JP2020014469A (ja) 2014-01-27 2019-09-13 場誘発の力を使用する足場無しの組織再生医療

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017505142A true JP2017505142A (ja) 2017-02-16

Family

ID=52394410

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016566851A Pending JP2017505142A (ja) 2014-01-27 2015-01-08 場誘発の力を使用する足場無しの組織再生医療
JP2019167107A Pending JP2020014469A (ja) 2014-01-27 2019-09-13 場誘発の力を使用する足場無しの組織再生医療

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019167107A Pending JP2020014469A (ja) 2014-01-27 2019-09-13 場誘発の力を使用する足場無しの組織再生医療

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20150210979A1 (ja)
EP (1) EP3099777A1 (ja)
JP (2) JP2017505142A (ja)
WO (1) WO2015112343A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10343187B2 (en) 2015-01-21 2019-07-09 Utah Valley University Foundation, Inc. System and method for harmonic modulation of standing wavefields for spatial focusing, manipulation, and patterning
CA3073328A1 (en) 2017-08-25 2019-02-28 Ao Technology Ag Surface acoustic wave (saw) 3d printing method

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20130192990A1 (en) * 2011-08-02 2013-08-01 Tokyo Electron Limited System and method for tissue construction using an electric field applicator
WO2013118053A1 (en) * 2012-02-06 2013-08-15 Centre National De La Recherche Scientifique Method of forming a multilayer aggregate of objects

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT389235B (de) * 1987-05-19 1989-11-10 Stuckart Wolfgang Verfahren zur reinigung von fluessigkeiten mittels ultraschall und vorrichtungen zur durchfuehrung dieses verfahrens
US6055859A (en) * 1996-10-01 2000-05-02 Agency Of Industrial Science And Technology Non-contact micromanipulation method and apparatus
WO2003102737A2 (en) * 2002-06-04 2003-12-11 Protasis Corporation Method and device for ultrasonically manipulating particles within a fluid
DE10322024A1 (de) * 2003-05-16 2004-12-02 Symetis Ag Bioreaktor zum Herstellen einer Gewebeprothese, insbesondere Herzklappe
KR100594408B1 (ko) * 2004-12-17 2006-06-30 한국과학기술연구원 초음파장 및 진행파 유전영동을 이용한 세포 분리 장치
EP1915211B1 (en) * 2005-07-07 2009-09-16 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Method and device for acoustic manipulation of particles, cells and viruses
WO2012081931A2 (ko) * 2010-12-17 2012-06-21 Kim Sung-Chun 세포배양을 통한 세포 및 지용성물질의 생산 방법 및 장치

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20130192990A1 (en) * 2011-08-02 2013-08-01 Tokyo Electron Limited System and method for tissue construction using an electric field applicator
WO2013118053A1 (en) * 2012-02-06 2013-08-15 Centre National De La Recherche Scientifique Method of forming a multilayer aggregate of objects

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020014469A (ja) 2020-01-30
EP3099777A1 (en) 2016-12-07
WO2015112343A1 (en) 2015-07-30
US20150210979A1 (en) 2015-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Naseer et al. Surface acoustic waves induced micropatterning of cells in gelatin methacryloyl (GelMA) hydrogels
Hu et al. Hydrogel microrobots actuated by optically generated vapour bubbles
ES2691392T3 (es) Procedimiento para formar un agregado multicapa de objetos
JP2511247B2 (ja) 細胞培養のための支持体
Lin et al. Dielectrophoresis based‐cell patterning for tissue engineering
KR20180097746A (ko) 광학적으로 구동되는 대류 및 변위를 위한 미세유체 디바이스들, 키트들 및 그 방법들
US20220025322A1 (en) Compositions and methods for printing three-dimensional structures corresponding to biological material
Cai et al. Trapping cell spheroids and organoids using digital acoustofluidics
WO2017127686A1 (en) Three-dimensional acoustic manipulation of cells
Fei et al. Micronozzle array enhanced sandwich electroporation of embryonic stem cells
Albritton et al. Ultrahigh-throughput generation and characterization of cellular aggregates in laser-ablated microwells of poly (dimethylsiloxane)
JP2020014469A (ja) 場誘発の力を使用する足場無しの組織再生医療
WO2017160964A1 (en) High throughput acoustic particle separation methods and devices
JPWO2016021498A1 (ja) 繊維状タンパク質材料の作製方法、および細胞培養方法
Bahadori et al. Remotely controlled fusion of selected vesicles and living cells: a key issue review
Wang et al. Acoustic fabrication of living cardiomyocyte-based hybrid biorobots
Novotny et al. Acoustofluidic platforms for particle manipulation
Gao et al. A multifunctional acoustic tweezer for heterogenous assembloids patterning
Zheng et al. Convenient tumor 3D spheroid arrays manufacturing via acoustic excited bubbles for in situ drug screening
Wang et al. A microengineered cell fusion approach with combined optical tweezers and microwell array technologies
RU2243630C2 (ru) Оптическое устройство для пространственной манипуляции объектами
Maezawa et al. Morphological evaluation of cell differentiation after the isolation of single cells by a femtosecond laser-induced impulsive force
JP2022536104A (ja) 光学的排除および音響浮揚によって細胞凝集体を構造化するためのマイクロ流体チップ
Korobtsov et al. Compact optical tweezer with the capability of dynamic control
Baumgartner et al. One-dimensional acoustic potential landscapes guide the neurite outgrowth and affect the viability of B35 neuroblastoma cells

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170718

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180730

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181023

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181130

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190417

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190514