JP2017503527A - 前立腺がん再発の予後に関する遺伝子発現パネル - Google Patents

前立腺がん再発の予後に関する遺伝子発現パネル Download PDF

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Abstract

前立腺がん(PCa)進行を予測するために使用され得る遺伝子発現パネルが開示される。一部の実施形態は、PCaの臨床的再発を予測するための方法を提供する。一部の実施形態は、個体における前立腺がんの進行を予測するための方法であって、(a)前記個体から採取された生物学的試料からのサイン遺伝子のコレクションの発現レベルを受け取ることであって、サイン遺伝子の前記コレクションがNKX2−1、UPK1A、ADRA2C、ABCC11、MMP11、CPVL、ZYG11A、CLEC4F、OAS2、PGC、UPK3B、PCBP3、ABLIM1、EDARADD、GPR81、MYBPC1、F10、KCNA3、GLDC、KCNQ2、RAPGEF1、TUBB2B、MB、DUOXA1、C2orf43、DUOX1、PCA3およびNPR3からなる群から選択される少なくとも2つの遺伝子を含む、受け取ること;(b)発現レベルを、サイン遺伝子の前記コレクションの発現レベルを前立腺がん進行と関連づける予測モデルに適用すること;および(c)前記予測モデルのアウトプットを評価して、前記個体における前立腺がんの進行を予測することを含む方法を提供する。PCaの進行および/または再発を予測するためのシステムも提供される。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2014年1月16日に出願された米国仮出願第61/928,361号の利益およびこれへの優先権を主張し、その内容は、その全体が全ての目的のために参照により本明細書に組み込まれている。
前立腺がん(PCa)は、米国の男性の最も一般的ながんであり、がん死亡の2番目に多い原因である。ヒト前立腺がん処置の進歩は、組織学的に同一のがんが大きく異なる臨床的挙動を示し得るという知見によって妨害されてきた。例えば、前立腺がんと診断された一部の男性では、疾患は、長引く自然経過でゆっくりと進行する一方、他の患者では、疾患進行は、急速であり得、決定的な局所療法は、無効であり得る。
早期検出の改善により、より多くの男性が限局性前立腺がん(PCa)と診断されることになったが;しかしながら、診断後の疾患の臨床経過は、不均一であり、根治的前立腺摘除(RP)後でさえも、再発が患者の最大3分の1に観察される。したがって、低リスクと診断された男性の約60%が彼らの第1の処置としてRPを受けることを選択する。しかしながら、RPは、神経温存手術が可能でない場合、失禁およびインポテンツなどのクオリティオブライフに影響する潜在的な副作用を保有し得る。近距離照射療法および外部ビーム放射線療法も処置に関する選択肢であり、低リスク患者の約15%に関する第1の処置の選択である。「監視療法」または「待機療法」は、大部分の患者から最も好まれない選択肢であり、患者の約10%のみが米国において監視療法を選択する。遅延治療は、健康関連のクオリティオブライフに及ぼす副作用の負の影響を減少させるために、さらに進行しないであろう腫瘍を有し得る低リスク疾患を有する男性に望ましい。根治的前立腺摘除を選ぶ患者の約30%は、疾患再発の実に低いリスクを有し、彼らが「監視療法」(AS)を選ぶ場合、より利益を得ることができると報告されている。対照的に、PCa関連の死ぬべき運命に関して高リスクに分類される男性は、疾患再発が生じる証拠を待つ代わりに、診断時に彼らの疾患に関して積極的に処置されることから利益を得る。全ての他の患者は、がん進行の兆候が決定的な局所療法を強制しない限り、ASを受け、これにとどまるべきである。少なくとも12年の追跡調査で待機療法の男性を根治的前立腺摘除を受けた男性と比較する最初の無作為試験であるPIVOT試験は、男性の亜群のみがRPから利益を得ることができる一方、7〜9年の追跡調査後に群間に転移のリスクおよびPCa関連の死ぬべき運命に見られる差異はなかったことを示した。生検時のグリーソンスコア、患者年齢、PSAレベル、PSA動態(どれぐらい早くPSAが経時的に上昇するか)、腫瘍段階および体積などの臨床的変数が可能性のある予測変数として研究されてきたけれども、現在のところ、PCa進行の確証的な予測変数は、決定されていない。
根治的前立腺摘除後でさえも、患者の最大3分の1は、血清PSAレベルが再び検出可能になった場合、生化学的再発(BCR)(PSA再発とも称される)を経験し得る。報告により、BCRを有する個体の18%〜29%が転移性疾患に進行する可能性があることが示されており、これは、BCRが可能性のある侵襲性疾患を示唆するが、決定的ではないことを示している。したがって、手術後に彼らをより積極的に処置するために、RP後に再発のリスクにある患者を同定することも望ましい。
全体的に見て、限局性PCa患者に関する予後を決定するために利用可能な現在のツールは、予測精度が限定されている。これらのツールは、生検グリーソンスコア、臨床段階、手術前PSAレベル、および一部のモデルでは、手術時に収集されたデータなどの臨床的変数の組合せを使用するクリニックでの容易な適用のためのモデルおよびノモグラムを含む。
一部の実施形態は、PCa進行を予測するために使用され得る遺伝子発現パネルを提供する。一部の実施形態は、PCaの臨床的再発を予測するための方法を提供する。一部の実施形態は、PCa限局性関節内腫瘍のセットから全般的遺伝子発現プロファイルを得ることに関与する。一部の実施形態では、腫瘍は、PCaと診断された臨床的および生理的によく特徴付けられた患者の大規模コホートから同定される。
一部の実施形態は、個体における前立腺がんの進行を予測するための方法であって、(a)前記個体から採取された生物学的試料からのサイン遺伝子のコレクション(collection of signature genes)の発現レベルを受け取ることであって、サイン遺伝子の前記コレクションがNKX2−1、UPK1A、ADRA2C、ABCC11、MMP11、CPVL、ZYG11A、CLEC4F、OAS2、PGC、UPK3B、PCBP3、ABLIM1、EDARADD、GPR81、MYBPC1、F10、KCNA3、GLDC、KCNQ2、RAPGEF1、TUBB2B、MB、DUOXA1、C2orf43、DUOX1、PCA3およびNPR3を含む群から選択される少なくとも2つの遺伝子を含む、受け取ること;(b)発現レベルを、サイン遺伝子の前記コレクションの発現レベルを前立腺がん進行と関連づける予測モデルに適用すること;および(c)前記予測モデルのアウトプットを評価して、前記個体における前立腺がんの進行を予測することに関与する方法を提供する。一部の実施形態では、サイン遺伝子の前記コレクションは、NKX2−1、UPK1A、ABCC11、MMP11、CPVL、ZYG11A、CLEC4F、OAS2、PGC、UPK3B、PCBP3、EDARADD、GPR81、MYBPC1、KCNA3、GLDC、KCNQ2、RAPGEF1、TUBB2B、MB、DUOXA1、C2orf43、DUOX1、およびNPR3を含む群から選択される少なくとも1つの遺伝子を含む。一部の実施形態では、サイン遺伝子の前記コレクションは、NKX2−1、UPK1A、ADRA2C、ABCC11、MMP11、CPVL、ZYG11A、CLEC4F、OAS2、およびPGCを含む群から選択される少なくとも2つの遺伝子を含む。一部の実施形態では、サイン遺伝子の前記コレクションは、ZYG11A、MMP11、MYBPC1、DUOX1、EDARADD、PGC、GPR81、NKX2−1、ABLIM1、およびABCC11を含む群から選択される少なくとも2つの遺伝子を含む。
一部の実施形態では、予測モデルのアウトプットは、個体が前立腺がんのための処置を受けた後、個体における前立腺がんの臨床的再発の見込みを予測する。一部の実施形態では、予測モデルのアウトプットは、個体が前立腺がんのための処置を受けた後、個体における前立腺がんの生化学的再発の見込みを予測する。
一部の実施形態では、上記の方法は、個体の前立腺がんの臨床的再発の予測を有する報告を提供することにさらに関与する。
一部の実施形態では、上記の方法は、グリーソンスコア、前立腺がんのための外科手術の年、手術前PSAレベル、および年齢の少なくとも1つを予測モデルに適用することであって、予測モデルがグリーソンスコア、前立腺がんのための外科手術の年、手術前PSAレベル、および年齢の少なくとも1つを前立腺がん進行に関連づける、適用することにさらに関与する。
一部の実施形態では、上記の方法は、サイン遺伝子の遺伝子発現レベルを1つまたは複数の他のバイオマーカーと組み合わせて、個体における前立腺がんの進行を予測することにさらに関与する。一部の実施形態では、1つまたは複数の他のバイオマーカーは、生殖細胞系列変異、体細胞変異、DNAメチル化マーカー、タンパク質マーカー、およびその任意の組合せからなる群から選択される。
上記の方法の一部の実施態様では、サイン遺伝子のコレクションの発現レベルは、複数回測定された遺伝子発現レベルを含む。一部の実施態様では、方法は、複数回測定された遺伝子発現レベルの動態を使用して、個体における前立腺がんの進行を予測することにさらに関与する。
一部の実施形態では、上記の方法は、予測モデルのアウトプットを評価して、個体が高リスク群に属するかどうかを決定することにさらに関与する。一部の実施形態では、上記の方法は、約1000を超える遺伝子からサイン遺伝子のコレクションを選択することによって、予測モデルを開発することにさらに関与する。一部の実施形態では、上記の方法は、安定性選択(stability selection)を使用して予測モデルを開発することにさらに関与する。一部の実施形態では、上記の方法は、ロジスティック回帰を使用して予測モデルを開発することにさらに関与する。
一部の実施態様では、上記の方法は、エラスティックネット正規化ロジスティック回帰を用いた安定性選択を使用して遺伝子を選択することによって予測モデルを開発することにさらに関与する。
一部の実施態様では、サイン遺伝子のコレクションの発現レベルを予測モデルに適用することは、サイン遺伝子のコレクションの安定性順位または予測力順位に従って発現レベルに加重値を与えることに関与する。
一部の実施態様では、予測モデルは、グリーソンスコアのみを有する予測モデルの曲線下面積よりも大きい曲線下面積を有する。
一部の実施態様では、予測モデルは、グリーソンスコア、手術前PSAレベル、および年齢のみを有する予測モデルの曲線下面積よりも大きい曲線下面積を有する。
一部の実施態様では、上記の方法は、(a)の前に発現レベルを決定することにさらに関与する。一部の実施態様では、発現レベルを決定することは、生物学的試料からタンパク質または発現された核酸を得ること;およびサイン遺伝子の配列に関する発現された核酸の量を決定することに関与する。発現された核酸の量は、生物学的試料からの発現された核酸の配列を有する核酸において定量的PCRを行うこと;生物学的試料からの発現された核酸の配列を有する核酸を核酸アレイに適用すること;および/または次世代シーケンシング法を使用して核酸を配列決定することによって決定され得る。一部の実施態様は、mRNAをランダムプライミングして、cDNAを作製し、作製されたcDNAをサイン遺伝子に相当するオリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせ、オリゴヌクレオチドを伸長する、かつ/またはオリゴヌクレオチドをライゲートすることにさらに関与する。一部の実施態様では、方法は、qPCRにおいてオリゴヌクレオチドを蛍光標識し、標識オリゴヌクレオチドの蛍光レベルに基づいてサイン遺伝子の発現レベルを決定することにさらに関与する。
一部の実施態様では、生物学的試料は、個体からの前立腺組織試料を含む。一部の実施態様では、生物学的試料は、個体の少なくとも1つの体液から単離された循環性腫瘍細胞(CTC)を含む。一部の実施態様では、少なくとも1つの体液は、血液、唾液、尿、およびその任意の組合せからなる群から選択される。一部の実施態様では、生物学的試料は、個体のエキソソームを含む。一部の実施態様では、生物学的試料は、個体の循環性腫瘍核酸を含む。
一部の実施態様では、上記の方法は、レーザーキャプチャーマイクロダイセクション(LCM)を使用して前立腺組織試料を顕微解剖することにさらに関与する。
一部の実施態様は、個体における前立腺がんの進行を予測するためのシステムであって、個体から採取された生物学的試料からの核酸の発現レベルを決定するように構成された装置;および上記の方法のいずれかの操作を行うように設計または構成されたハードウェアロジックを含むシステムを提供する。
参照による組込み
本明細書で参照された、これらの参考文献内で開示された全ての配列を含めた、全ての特許、特許出願、および他の刊行物は、個々の刊行物、特許または特許出願が参照により組み込まれていると明確にかつ個々に示されているのと同じ程度まで、参照により本明細書にはっきりと組み込まれている。引用された全ての文書は、関連する部分において、本明細書でのそれらの引用の文脈によって示された目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれている。しかしながら、いずれの文書の引用も、それが本開示に関する先行技術であるという承認として解釈されるべきではない。
どのように試験試料のプロセシングにおける種々の操作がグループ化されて、システムの種々のエレメントによって処理され得るのかという差次的発現分析および予測モデル開発に使用される方法の概要を示すフローチャートである。 反復5倍交差検証(repeated 5−fold cross−validation)由来のROC曲線を示す図である:28遺伝子モデル対臨床的変数のみモデル。遺伝子サイン(実線)は、ほぼ完全な予測能力を有し(AUC=0.99)、臨床的変数のみを有するモデルに対して主要な改善を示す。臨床的変数(グリーソンスコア、手術前PSAレベル、および年齢)のみを有するモデルのROC曲線(破線)は、AUC=0.66を有する。
定義
別段の指示がない場合、本明細書で開示された方法およびシステムの実行は、当技術分野の技術内である、分子生物学、微生物学、タンパク質精製、タンパク質工学、タンパク質およびDNA配列決定、ならびに組換えDNA分野において通例使用される従来の技法および装置に関与する。かかる技法および装置は、当業者に既知であり、多数のテキストおよび参考資料に報告されている(例えば、Sambrook et al., "Molecular Cloning: A Laboratory Manual," Third Edition (Cold Spring Harbor), [2001]);およびAusubel et al., "Current Protocols in Molecular Biology" [1987]を参照されたい)。
数的範囲は、範囲を定義する数を含む。本明細書を通して与えられた全ての最大数的限定は、かかるより低い数的限定が本明細書ではっきりと書かれているように、全てのより低い数的限定を含むことが意図されている。本明細書を通して与えられた全ての最小数的限定は、かかるより高い数的限定が本明細書ではっきりと書かれているように、全てのより高い数的限定を含むことになる。本明細書を通して与えられた全ての数的範囲は、かかるより狭い数的範囲が全て本明細書ではっきりと書かれているように、かかるより広い数的範囲内に入る全てのより狭い数的範囲を含むことになる。
本明細書で他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術的および科学的用語は、当業者によって通例理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に含まれる用語を含む様々な科学的辞書は、既知であり、当業者に入手可能である。本明細書で記載されたものと同様または同等の任意の方法および材料が本明細書で開示された実施形態の実行または試験に有用であるけれども、一部の方法および材料が記載される。
すぐ下で定義された用語は、全体として本明細書への参照によってより完全に記載される。本開示は、これらは、それらが当業者によって使用される文脈に依存して変動し得るので、記載された特定の方法論、プロトコール、および試薬に限定されないことが理解されよう。
本明細書で提供された表題は、本開示を限定することが意図されていない。
本明細書では、単数形の用語「a」、「an」、および「the」は、文脈が他にはっきりと示さない限り、複数形の参照を含む。
相当するサイン遺伝子の文脈において使用される「核酸配列」、「発現された核酸」、またはその文法上の同等物は、その量が遺伝子の発現レベルの指標として測定される核酸配列を意味する。核配列は、遺伝子、調節配列、ゲノムDNA、cDNA、mRNAおよびrRNAを含めたRNA、または他のものの部分とすることができる。好ましい実施形態は、一次的標的配列としてmRNAを利用する。本明細書で概要を述べるように、核酸配列は、試料からの配列、または例えば、浸潤性切断反応からの検出配列、OLAもしくはDASL(cDNA−mediated Annealing,Selection,and Ligation)反応からのライゲートされたプローブ、PCR反応からの伸長されたプローブ、またはPCR増幅産物(例えば、「アンプリコン」)などの反応の産物などの二次的標的とすることができる。サイン遺伝子に相当する核酸配列は、より長い配列がより特異的であるという理解の下で、任意の長さとすることができる。プローブは、核酸配列にハイブリダイズして、試料中のサイン遺伝子の発現の存在または非存在を決定するように作られる。
本明細書では、「前立腺がん」は、上皮内癌、浸潤癌、転移性癌および前悪性状態を含めた癌を含む。
本明細書では、「含む」という用語は、指定されたエレメントが含まれるが、他のエレメント(例えば、指定されていないサイン遺伝子)が加えられ、特許請求の範囲内である組成物または方法をなお表し得ることを意味する。「から本質的になる」という移行句は、関連する組成物または方法が、例えば、追加のサイン遺伝子を含めた、本開示の基本的かつ新規な特徴に影響しない追加のエレメントを包含することを意味する。
本明細書では、「サイン遺伝子」という用語は、その発現が疾患程度もしくは成績とまたは疾患程度もしくは成績の別の予測変数と正にまたは負に関連づけられる遺伝子を表す。一部の実施形態では、遺伝子発現スコア(GEX)がサイン遺伝子のセットの発現レベルから統計的に導かれ、状態を診断するためにまたは臨床経過を予測するために使用され得る。一部の実施形態では、サイン遺伝子の発現レベルは、GEXに頼ることなくPCaの進行を予測するために使用され得る。「サイン核酸」は、cDNAの場合、サイン遺伝子によってコードされるRNA転写物の全もしくは部分配列、またはかかる全もしくは部分配列の相補物を含むまたはこれに相当する核酸である。サインタンパク質は、本開示のサイン遺伝子によってコードされるまたはこれに相当する。
「ぶり返し予測」という用語は、本明細書では、処置後に明らかな残留腫瘍組織を有さない患者におけるがん再発の見込みの予測を表すために使用される。本開示の予測方法は、任意の特定の患者のための最も適切な処置モダリティーを選択することによって処置決定を行うために臨床的に使用され得る。本開示の予測方法は、患者が外科的介入、所与の薬物もしくは薬物組合せを用いた化学療法、および/または放射線照射療法などの処置レジメンに都合よく応答しそうであるかどうかを予測することにおける貴重なツールも提供し得る。
グリーソン分類は、腫瘍の腺パターンに基づく。グリーソン段階は、腫瘍が腺を形成する能力を考慮する。病理学者は、比較的低い倍率を使用して、グリーソン段階を割り当てるのに必要な組織学的検討を行う。段階の範囲は、1〜5であり:1、2および3は、段階が低から中であるとみなされ;4および5は、高段階であるとみなされる。所与の患者に関する予後は、一般に、一次的段階によって予測されるものと2番目に顕著な腺パターンに与えられた二次的段階間のどこかに入る。2つの段階が合計された際、生じた数は、「グリーソンスコア」と称される。グリーソンスコアは、個々の段階のいずれかよりも正確な成績の予測変数である。したがって、従来より報告されているグリーソンスコアは、1〜5の2つの数の合計となり、総計スコアは2〜10である。一次的および二次的グリーソン段階が1を超えて異なるのは珍しく、グリーソンスコア7腫瘍があり得る唯一の方法は、一次的または二次的グリーソン段階が4である場合である。グリーソンスコア7を有する組織における段階4腺パターンの存在のために、これらの腫瘍は、グリーソンスコア6を有するものよりもはるかに侵襲性の様式で挙動し得る。300人を超える患者の最近の研究では、グリーソンスコア7患者に関する疾患特異的生存は、10年であった。対照的に、グリーソンスコア6患者は、16年生存し、グリーソン4〜5は、20年生存した。したがって、グリーソンスコア7腫瘍を有する男性に関する予後は、グリーソンスコア5および6腫瘍を有する男性に関する予後よりも悪いことは明白である。いくつかの環境下で、グリーソン7腫瘍を有する男性は、臨床試験が考慮され得ることが示唆される。
「複数」という用語は、1つを超えるエレメントを表す。例えば、用語は、本明細書では、試験試料および本明細書で開示された方法を使用して認定された試料中のコピー数変動の著しい差を同定するのに十分である核酸分子または配列タグの数に関して使用される。一部の実施形態では、約20〜40bpの少なくとも約3×106配列タグが各試験試料に関して得られる。一部の実施形態では、各試験試料は、少なくとも約5×106、8×106、10×106、15×106、20×106、30×106、40×106、または50×106配列タグに関するデータを提供し、各配列タグは、約20〜40bpを含む。
「ポリヌクレオチド」、「核酸」および「核酸分子」という用語は、互換的に使用され、あるヌクレオチドの五炭糖の3’位置が次の五炭糖の5’位置にリン酸ジエステル基によって結合している、ヌクレオチド(すなわち、RNAに関するリボヌクレオチドおよびDNAに関するデオキシリボヌクレオチド)の共有結合した配列を表す。ヌクレオチドは、RNAおよびDNA分子を含むが、これらに限定されない核酸の任意の形の配列を含む。「ポリヌクレオチド」という用語は、限定することなく、一および二本鎖ポリヌクレオチドを含む。
本明細書では、「次世代シーケンシング(NGS)」という用語は、クローン的に増幅された分子および単一核酸分子の大規模に並行な配列決定を可能にする配列決定方法を表す。NGSの非限定的な例は、可逆的色素ターミネーターを使用した合成による配列決定、およびライゲーションによる配列決定を含む。
「読取り(read)」という用語は、核酸試料の部分から読まれた配列を表す。典型的に、必ずではないが、読取りは、試料中の近接する塩基対の短い配列を表す。読取りは、試料部分の塩基対配列によって記号的に表され得る(ATCGで)。それは、メモリデバイスに保存され、それが参照配列にマッチするかまたは他の基準を満たすかどうかを決定するために必要に応じてプロセシングされ得る。読取りは、配列決定装置から直接的にまたは試料に関する保存された配列情報から間接的に得られ得る。一部の例では、読取りは、より大きい配列または領域を同定するために使用され得る、例えば、染色体またはゲノム領域または遺伝子に整列されかつ特異的に割り当てられ得る十分な長さ(例えば、少なくとも約25bp)のDNA配列である。
本明細書では、「整列した」、「整列」、または「整列させること」という用語は、読取りまたはタグを参照配列と比較し、それによって、参照配列が読取り配列を含有するかどうかを決定するプロセスを表す。参照配列が読取りを含有する場合、読取りは、参照配列に、またはいくつかの実施形態では、参照配列中の特定の位置に位置づけられ得る。一部の例では、整列は、読取りが特定の参照配列のメンバーであるかどうか(すなわち、読取りが参照配列に存在するまたは存在しないかどうか)を単に知らせる。例えば、ヒト染色体13に関する参照配列への読取りの整列は、読取りが染色体13に関する参照配列に存在するかどうかを知らせることになる。この情報を提供するツールは、セットメンバーシップテスター(set membership tester)と称され得る。一部の例では、整列は、読取りまたはタグが位置づける参照配列中の位置を追加で示す。例えば、参照配列が全ヒトゲノム配列である場合、整列は、読取りが染色体13上に存在することを示し得、読取りが染色体13の特定の鎖および/または部位上にあることをさらに示し得る。
整列した読取りまたはタグは、参照ゲノムからの既知の配列へのそれらの核酸分子の順序の観点からマッチとして同定される1つまたは複数の配列である。本明細書で開示された方法を実行するために合理的な期間で読取りを整列させることが不可能であるので、整列は、コンピューターアルゴリズムによって典型的に実行されるけれども、整列は、手動で行われ得る。配列を整列させることからのアルゴリズムの一例は、Illumina Genomics Analysisパイプラインの部分として分配されたEfficient Local Alignment of Nucleotide Data(ELAND)コンピュータープログラムである。代わりに、Bloomフィルターまたは同様のセットメンバーシップテスターが読取りを参照ゲノムに整列させるために用いられ得る。その全体が参照により本明細書に組み込まれている、2011年10月27日に出願された米国特許出願第61/552,374号を参照されたい。整列における配列読取りのマッチングは、100%配列マッチまたは100%未満(不完全マッチ)とすることができる。
本明細書で使用される「マッピング」という用語は、配列読取りを整列によってより大きい配列、例えば、参照ゲノムに特異的に割り当てることを表す。
本明細書では、「参照ゲノム」または「参照配列」という用語は、部分であろうとまたは全てであろうと、対象からの同定された配列に言及するために使用され得る任意の生物またはウイルスの任意の特定の既知のゲノム配列を表す。例えば、ヒト対象および多くの他の生物に使用される参照ゲノムは、ncbi.nlm.nih.govでNational Center for Biotechnology Informationで見出される。「ゲノム」は、核酸配列で表される生物またはウイルスの全遺伝情報を表す。
様々な実施形態では、参照配列は、それに整列される読取りよりも著しく大きい。例えば、それは、少なくとも約100倍大きくても、または少なくとも約1000倍大きくても、または少なくとも約10,000倍大きくても、または少なくとも約105倍大きくても、または少なくとも約106倍大きくても、または少なくとも約107倍大きくてもよい。
「に基づく」という用語は、特定の定量的値を得る文脈で使用される場合、本明細書では、アウトプットとしての特定の定量的値を計算するためにインプットとしての別の量を使用することを表す。
本明細書では、「染色体」という用語は、DNAおよびタンパク質構成成分(特にヒストン)を含むクロマチン鎖に由来する、生細胞の遺伝を有する遺伝子運搬体を表す。従来の国際的に認められた個々のヒトゲノム染色体ナンバリングシステムが本明細書で用いられる。
本明細書では、「対象」という用語は、ヒト対象ならびに哺乳動物、無脊椎動物、脊椎動物、菌類、酵母、細菌、およびウイルスなどの非ヒト対象を表す。例は、本明細書では、ヒトに関係し、文言は、主にヒト関係に向けられているけれども、本明細書で開示された概念は、任意の植物または動物からのゲノムに適用可能であり、獣医学、動物科学、研究所などの分野において有用である。
本明細書では、「状態」という用語は、全ての疾患および障害を含む広義語としての「医学的状態」を表すが、[傷害]および人間の健康に影響する、医学的支援から利益を得る、または医学的処置に関する暗示を有する妊娠などの正常な健康状況を含み得る。
本明細書では、「感受性」という用語は、真陽性と偽陰性の合計でわった真陽性の数に等しい。
本明細書では、「特異性」という用語は、真陰性と偽陽性の合計でわった真陰性の数に等しい。
本明細書では、「濃縮する」という用語は、試料の部分に含有された核酸を増幅するプロセスを表す。濃縮は、特異的配列、例えば、多形配列を標的とする特異的濃縮、および試料のDNA断片の全ゲノムを増幅する非特異的濃縮を含む。
本明細書では、「プライマー」という用語は、伸長産物の合成を誘発する条件下に置かれた場合(例えば、条件は、ヌクレオチド、DNAポリメラーゼなどの誘発剤、ならびに適した温度およびpHを含む)、合成の開始の点として働く能力がある単離オリゴヌクレオチドを表す。プライマーは、増幅における最大の効率のために好ましくは一本鎖であるが、代わりに、二本鎖とすることができる。二本鎖の場合、プライマーは、伸長産物を調製するために使用される前に、その鎖を分離するために最初に処置される。好ましくは、プライマーは、オリゴデオキシリボヌクレオチドである。プライマーは、誘発剤の存在下で伸長産物の合成をプライミングするのに十分長くなければならない。プライマーの正確な長さは、温度、プライマーの供給源、方法の使用、およびプライマー設計に使用されるパラメーターを含めた多くの因子に依存することになる。
導入
疾患のmRNAバイオサインの大規模発見、検証、および臨床適用に関する、および疾患成績を予測するための樹立された臨床前立腺がん疾患を有する患者におけるゲノム解析の方法に関する必要性がある。本開示は、この必要性を満たし、関連する利点を提供する。一部の実施形態は、PCa進行を予測するために使用され得る遺伝子発現パネルを提供する。一部の実施形態は、PCaの臨床的再発を予測するための方法を提供する。一部の実施形態は、PCa限局性関節内腫瘍のセットから全般的遺伝子発現プロファイルを得ることに関与する。
患者の健康に関連したクオリティオブライフへの利用可能な処置の多くの負の影響、およびより若い年齢でより多くの男性が診断される傾向を考慮すると、監視療法および遅延治療が低リスク疾患を有する男性のより大きい比率に望ましい。逆に、アンドロゲン除去および/または化学療法でのアジュバント療法は、再発するより高いリスクにある限局性疾患を有する患者における臨床成績を改善し得る。改善されたリスク予測モデルを有することは、より強い安心を低リスク患者に提供し、これは、緩徐進行性疾患の過剰処置を減少させ、患者への経済的負担を低下させ、これらのPCaがん生存者のクオリティオブライフを改善することになる。本開示は、腫瘍バイオマーカーを組み込み、緩徐進行性症例と転移性疾患をよりよく区別する改善された予測モデルを提供する。かかるモデルの開発は、バイオマーカー同定のための適切な組織および長期臨床データを含む十分なデータベースの欠如によって試された。さらに、最近まで、利用可能なテクノロジーは、バイオマーカー同定のためのアーカイブホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)腫瘍組織の使用を妨げた。
本開示の一部の実施形態は、以前の方法の欠陥に取り組み、臨床成績を予測する遺伝子発現プロファイルを同定する機会を最大にする一方、PCa腫瘍不均一性の影響を最小にする。一部の実施形態では、PCa進行を決定するための予測モデルが開発される。予測モデルを開発することにおいて、一部の実施形態は、目的の標的細胞に関して試料を濃縮し、非腫瘍細胞によるコンタミネーションを最小にするために、PCa腫瘍からの連続したスライドを使用してレーザー捕獲顕微解剖悪性上皮腺からRNAを単離することに関与する。一部の実施形態では、モデル開発は、各患者のグリーソンスコア全体を代表する腺に関する試料を利用する。一部の実施形態では、発現分析は、DASL(cDNA媒介アニーリング、選択、伸長およびライゲーションアッセイ)全ゲノムプロファイリングプラットフォーム(Illumina)を使用して行われる。一部の実施形態では、PCa臨床的再発を有するおよび有さない患者からの腫瘍からの発現プロファイルが予測モデルを開発するために使用される。一部の実施形態では、2つの患者群が追跡調査時間を考慮に入れて適切に一致された。
一部の実施形態は、個体における前立腺がんの進行を予測するための方法であって、(a)前記個体から採取された生物学的試料からのサイン遺伝子のコレクションの発現レベルを受け取ることであって、サイン遺伝子の前記コレクションがNKX2−1、UPK1A、ADRA2C、ABCC11、MMP11、CPVL、ZYG11A、CLEC4F、OAS2、PGC、UPK3B、PCBP3、ABLIM1、EDARADD、GPR81、MYBPC1、F10、KCNA3、GLDC、KCNQ2、RAPGEF1、TUBB2B、MB、DUOXA1、C2orf43、DUOX1、PCA3およびNPR3からなる群から選択される少なくとも2つの遺伝子を含む、受け取ること;(b)発現レベルを、サイン遺伝子の前記コレクションの発現レベルを前立腺がん進行と関連づける予測モデルに適用すること;および(c)前記予測モデルのアウトプットを評価して、前記個体における前立腺がんの進行を予測することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、予測モデルのアウトプットは、前記個体が前立腺がんのための処置を受けた後、個体における前立腺がんの臨床的再発の見込みを予測する。
一部の実施形態では、パネルの28マーカーは、再発を有するPCa症例と有さないPCa症例間で差次的に発現/調節され、侵襲性疾患を予測する。一部の実施形態では、予測モデルは、手術前PSAレベル、グリーソンスコア、および診断時の年齢とともにこれらの28マーカーを含み、このモデルは、臨床的変数単独を有するモデルよりも優れた予測を示す。当業者は、モデルの種々の係数を含み得る、追加のデータセットを使用したモデルのさらなる検証がモデルの予測力の改善を可能にすることになることを理解する。一部の実施形態では、1つまたは複数の遺伝子がPCa進行の評価に関する予測モデルを形成するためにパネルから選択され得る。
上記の28サイン遺伝子、またはそのサブセット由来の分子サインの感受性および特異性は、生検試料を通した診断および予後への本明細書で記載された方法の適用可能性に基づく癌の診断のための前立腺生検を受けている患者に関する有用性を有する。さらに、本開示は、技術的に単純かつ通例の臨床使用に適用可能である診断試験の開発、および現行の前立腺がんノモグラム中への組込みを可能にする(Group TTABPW, Nat Rev Genet 5:229-37 (2004);Ramaswamy, N Engl J Med 350:1814-6 (2004);Sullivan Pepe et al. J Natl Cancer Inst 93:1054-61 (2001))。
遺伝子発現パネルの同定および予測モデルの開発
一部の実施形態では、本開示は、PCa進行を決定するための予測モデルを開発するための方法を提供する。一部の実施形態では、モデルは、前立腺がんを有することが既知である患者から収集されたデータを使用して開発される。一部の実施形態では、データを提供する患者は、根治的恥骨後式前立腺摘除およびリンパ節解剖を受けた。一部の実施形態では、予測モデルを開発するためのデータは、アーカイブホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)前立腺腫瘍組織から得られ得る。一部の実施形態では、予測モデルは、前立腺腫瘍組織において測定されたサイン遺伝子の発現レベルと腫瘍組織を提供する患者におけるPCaの臨床的再発間の相関を記載する。様々な実施形態では、本開示は、表2に示された患者におけるPCa再発と相関する28サイン遺伝子のパネル:NKX2−1、UPK1A、ADRA2C、ABCC11、MMP11、CPVL、ZYG11A、CLEC4F、OAS2、PGC、UPK3B、PCBP3、ABLIM1、EDARADD、GPR81、MYBPC1、F10、KCNA3、GLDC、KCNQ2、RAPGEF1、TUBB2B、MB、DUOXA1、C2orf43、DUOX1、PCA3およびNPR3を提供する。表2および表3に示された28サイン遺伝子の中で、ABLIM1、ADRA2C、PCA3、F10は、PCa進行および/または転移と関連していることが報告されている。一部の実施形態では、本開示は、1つまたは複数のサイン遺伝子の個体の発現レベルを使用した、個体に関するPCa発症、再発、および/または生存を予測するための方法をさらに提供する。一部の実施形態では、予測モデルは、NKX2−1、UPK1A、ABCC11、MMP11、CPVL、ZYG11A、CLEC4F、OAS2、PGC、UPK3B、PCBP3、EDARADD、GPR81、MYBPC1、KCNA3、GLDC、KCNQ2、RAPGEF1、TUBB2B、MB、DUOXA1、C2orf43、DUOX1、およびNPR3を含む群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを含む。
一部の実施形態では、生の遺伝子発現レベルマイクロアレイデータは、全ゲノムDASL HTプラットフォーム(Illumina,San Diego,CA)から得られ得る。一部の実施形態では、遺伝子発現データは、標準化、バックグラウンド補正、および/またはバッチ効果補正によってプレプロセシングされ得る。次いで、前もってプロセシングされたデータは、疾患の証拠なし(NED)群対臨床的再発(CR)群に関する遺伝子の差次的発現に関して分析され得る。
一部の実施形態では、侵襲性PCaに関する予測モデルを開発するために、我々は、臨床的再発症例のみ対NED(臨床でもPSAでもない)対照を使用し得る。一部の実施形態では、我々は、例えば、PCaを発症するまたはPCa処置に対する応答の見込みを決定するための予測モデルを開発するためにPSA(すなわち、BCR)再発対再発なしを比較することもできる。一部の実施形態では、最終モデルに含まれるプローブは、エラスティックネット正規化ロジスティック回帰を用いた安定性選択を使用して、約29Kプローブのセット全体から選択される。エラスティックネット回帰は、LASSO(L1)とリッジ回帰(L2)正則化ペナルティー(regularization penalty)の両方を組み込む高次元回帰方法である。ペナルティーの正確な混合(LASSO対リッジ)は、パラメーター0≦α≦1(α=0が純粋なリッジ回帰であり、α=1が純粋なLASSOである)によって制御される。正則化の程度は、単一ペナルティーパラメーターによって制御される。LASSOとリッジ回帰の両方は、ペナルティーを科されていない回帰と比較してモデル係数をゼロに向かって収縮させるが、LASSOは、係数を正確にゼロに収縮させ得、したがって、変数選択を効果的に行う。しかしながら、LASSO単独は、相関する予測変数の中でランダムに選択する傾向があり、リッジペナルティーの追加がこれを防ぐのに役立つ。一部の実施形態では、我々は、Rパッケージ「glmnet」におけるエラスティックネットロジスティック回帰の実施態様を使用し得る。
安定性選択の背景にある考え方は、本来のデータを「撹乱させる」ことによって得られた複数のデータセットにわたって再発を予測することを一貫して示す「安定な」プローブを見出すことである。特に、データの撹乱されたバージョンは、置換なしにm<n被験者(nは、被験者の総数である)の副標本をとることによって得られる。次いで、正則化回帰(または一部の実施形態におけるエラスティックネット)がデータの各副標本バージョンにおいて行われて、完全な正則化パス(complete regularized path)(すなわち、正則化ペナルティーの関数としてのモデル係数)が得られる。LASSOペナルティーの効果は、プローブ係数の大多数を正確にゼロに収縮させることであり;データの副標本バージョンの相当に大きい比率にわたってゼロでない係数(予測)を有するプローブが安定な予測変数であるとみなされる。
一部の実施形態では、エラスティックネット回帰を用いた安定性選択を実行するために、我々は、反復交差検証を使用して(例えば、10倍交差検証に関するRパッケージカレット(R package caret)を使用して)チューニングパラメーターαを較正し得る。一部の実施形態では、チューニングパラメーターα=0.3は、生じたAUC計量に基づいて優れた予測を提供し得る。一部の実施形態では、意図は、優れた予測を維持しながら、可能な限り多くの特色を含むことであるので、α=0.2は、そのαが類似したまたはわずかにより小さいAUCをもたらし得る安定性選択(より小さいαがより大きいモデルをもたらす)を使用した最終モデル選択に使用され得る。一部の実施形態では、安定性選択は、最終モデルに関する頑強な予測変数を同定するために、それぞれが、総試料サイズの半分を有する(それぞれ最初のものと症例および対照のおよそ同じ比率を有する)データの副標本の500、1000、2000、または他の数を使用して実行され得る。一部の実施形態では、遺伝子発現レベルの差次的可変性が生物学的に重要であり得るので、それらの標準偏差による遺伝子発現レベルの基準化(全ての遺伝子特色を同じスケール上に置くglmnetにおけるデフォルト)は、行われない。一部の実施形態では、かかる基準化が行われ得る。一部の実施形態では、グリーソンスコアおよびPSAレベルなどの臨床的変数は、強制的に含まれる(すなわち、エラスティックネット正則化ペナルティーに左右されない)。一部の実施形態では、臨床的変数は、予測モデルから除外され得る。一部の実施形態では、安定なプローブは、20%〜80%にわたる安定性閾値(プローブがゼロでない係数を有する副標本の500以上の数の比率)に関して得られ得る。安定性閾値のより大きいまたはより小さい範囲が他の実施形態において適用され得る。
一部の実施形態では、サイン遺伝子のパネルは、前立腺がん臨床的再発に関する予測モデルに関して同定される。以下の例に示されるように、サイン遺伝子のパネルは、表2に示された28遺伝子を含む。差次的発現分析および予測モデル開発に使用される方法の概要が図1に示される。
一部の実施形態では、表2に示された1つまたは複数の遺伝子は、予測モデルにおいて使用され得る。一部の実施形態では、1つまたは複数の遺伝子は、予測モデルを開発するための訓練データセット(training data set)における再発とのそれらの相関によって選択され得る。一部の実施形態では、1つまたは複数の遺伝子は、それらの信頼性順位によって選択され得る。一部の実施形態では、サイン遺伝子のパネルは、NKX2−1、UPK1A、ADRA2C、ABCC11、MMP11、CPVL、ZYG11A、CLEC4F、OAS2、およびPGCの少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10を含む。一部の実施形態では、1つまたは複数の遺伝子は、それらの予測力順位によって選択され得る。一部の実施形態では、サイン遺伝子のパネルは、ZYG11A、MMP11、MYBPC1、DUOX1、EDARADD、PGC、GPR81、NKX2−1、ABLIM1、およびABCC11の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10を含む。
一部の実施形態では、安定性選択および臨床的変数によって決定されるプローブのセットに関する発現レベルに基づいて、予測モデルは、エラスティックネット正規化ロジスティック回帰を使用したロジスティックモデルをあてはめることによって得られる。pが共変数(発現レベルおよび臨床的変数)を考慮した臨床的再発の確率である場合、モデルは、以下の形態を有し:
式中、expr leveliは、プローブiに関する発現レベルを表し、coeffiは、相当する係数を表し;PSA levelは、PSAレベルを表し、coeffPSAは、その係数を表し;Ageは、診断時の患者の年齢を表し、coeffageは、その係数を表す。Gleason ScoreおよびOperation Yearは、それぞれ、3および9レベルを有する別々の多重レベル変数である。したがって、上記の方程式では、Gleason Scoreは、3〜1指標(ダミー)変数によって表され、CoeffGleasonは、相当する3〜1係数を表す。同様に、Operation Yearは、9〜1ダミー変数によって表される。したがって、実際、グリーソンスコアに関する3項および手術年に関する9項がある。それらの項のそれぞれは、0/1ダミー変数および関連する係数を有する。表5は、予備モデルに関して開発された全ての係数を示す。
一部の実施形態では、パネルから遺伝子のサブセットを選択する代わりに、モデルは、ロジスティック回帰において異なるように遺伝子に加重値を与え得る。一部の実施形態では、個体に関するPCaの進行を予測することは、サイン遺伝子のコレクションの発現レベルを予測モデルに適用することに関与し、これは、サイン遺伝子のコレクションの安定性順位に従って前記発現レベルに加重値を与えることに関与する。一部の実施形態では、方法は、サイン遺伝子のコレクションの予測力順位に従って発現レベルに加重値を与えることに関与する。
上記のロジスティック回帰モデルは、発現レベルおよび臨床的変数が組み合わされて、各個体に関するスコアが得られる特定の方法を表す。一部の実施形態では、発現レベルは、エラスティックネット正規化ロジスティック回帰において加重値を与えられる。ここでは、加重値を与えることは、モデル係数(発現レベルおよび臨床的変数に関する加重値と考えられ得る)を表さず、ロジスティック回帰手順における変数重要性を差次的に説明するための追加の機構を表す。この点で、代替の実施形態は、すなわち全ての遺伝子を等しく処置する非加重ロジスティック回帰、および安定性選択頻度によって加重値を与える加重ロジスティック回帰を考慮する。
一部の実施形態では、様々な臨床的変数(例えば、PSAレベル、グリーソンスコア、手術年および年齢)がサイン遺伝子とともに同じロジスティックモデルに含まれることになる。係数は、各変数(遺伝子発現および臨床値)に関して定義されることになる。このロジスティック回帰モデルは、提供された遺伝子発現スコアおよび臨床的変数を考慮して臨床的再発を有する確率を提供することになる。この確率は、0〜1の数となり、それは、臨床的再発を有する確率を各所与の患者に関して示すことになる。
一部の実施形態では、予測モデルの係数を同定することに加えて、本開示は、ユーザーが特定のリスク確率に関して有することを望む最も有用な特異性および感受性を同定する。望ましい特異性および感受性レベルに基づいて、方法は、各患者のリスク状況を報告することになる。例えば、我々は、我々のモデルの特異性および感受性を考慮すると、臨床的再発の45%確率を有する患者は、再発の低リスクではなく高リスクに分類されるのがよりよく、逆の場合も同様であることを見出し得る。換言すれば、よりユーザーフレンドリーな基準が、どれだけ多くの臨床家が偽陽性または偽陰性を有することを敢行したいかに依存したリスク確率の最も実用的な解釈を決定するためのさらなるデータセットにおけるより詳細な分析に基づいて選択され得る。
当業者は、本明細書で特許請求された開示を行うのに十分なサイン遺伝子の他の組合せを容易に決定し得る。例えば、表2の安定性選択順位またはNEDとCR群間の単変量比較のp値に基づいて、当業者は、本開示の方法に適した前立腺がんサイン遺伝子のサブの組合せを容易に決定し得る。最も低い安定性選択順位を有する例示的遺伝子は、除外されてもよく、残りの遺伝子が前立腺がんのぶり返し予測に適した単離された前立腺がんサイン遺伝子の十分なコレクションを提供する。同様に、最も大きいp値を有する遺伝子は、除外され得る。例えば、NPR3遺伝子は、安定性選択パーセンテージが最も低く、したがって、NPR3遺伝子を除去することは、モデルの予測力全体に及ぼす最小の効果を有することが予想される。同様に、F10は、最も大きいp値を有し、NEDとCR群間の最も小さい差を示す。モデルからF10を除去することは、モデルの正確さ全体に及ぼす最小の効果を有することが予想される。当業者は、28の同定された前立腺がんサイン遺伝子から省略され得、本開示の方法になお十分であるこれらまたは他の適切な遺伝子を容易に認識し得る。
代わりに、当業者は、残りのものが本開示の方法における使用に十分な統計的相関を提供する限り、28の同定された前立腺がんサイン遺伝子の任意の1つまたは少数を除去し得る。前立腺がんサイン遺伝子の例示的コレクションは、例えば、本明細書で他で示されたものを含む。これらの列挙された組合せは、単に例示的であり、いくつかのかかる組合せのいずれかは、当業者によって容易に決定され得ることが当業者によって容易に認識される。28サイン遺伝子のセットを考慮すると、単一のサイン遺伝子の除去は、多くの他の遺伝子を有するモデルの性能全体に及ぼす大きな影響をおそらく有さないことになることが理解されよう。
したがって、本開示は、例えば、28遺伝子の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26または27を含む表2に示された28遺伝子の任意のサブセットに関する発現パターンに基づいて前立腺がんぶり返しを予測する方法を提供する。本開示は、NKX2−1、UPK1A、ABCC11、MMP11、CPVL、ZYG11A、CLEC4F、OAS2、PGC、UPK3B、PCBP3、EDARADD、GPR81、MYBPC1、KCNA3、GLDC、KCNQ2、RAPGEF1、TUBB2B、MB、DUOXA1、C2orf43、DUOX1、およびNPR3からなる遺伝子のセットの任意のサブセットに関する発現パターンに基づいて前立腺がんぶり返しを予測する方法も提供する。一部の実施形態では、本開示は、NKX2−1、UPK1A、ADRA2C、ABCC11、MMP11、CPVL、ZYG11A、CLEC4F、OAS2、およびPGCからなる遺伝子のセットの任意のサブセットに関する発現パターンに基づいて前立腺がん進行を予測する方法も提供する。一部の実施形態では、本開示は、ZYG11A、MMP11、MYBPC1、DUOX1、EDARADD、PGC、GPR81、NKX2−1、ABLIM1、およびABCC11からなる遺伝子のセットの任意のサブセットに関する発現パターンに基づいて前立腺がん進行を予測する方法も提供する。
本開示は、上で示され、表2に示された28サイン遺伝子で開示され例証されるが、方法は、広範囲のがんおよび他の状態の診断および予後に普遍的適用可能である。本明細書で開示された本開示を通知された当業者は、任意の状態に関する疾患程度の任意の既知の予測変数が、既知の予測変数単独にのみ基づくぶり返し予測よりも正確または感受性であり得るぶり返しの予後に関するリスクスコアを樹立するために選択され得ることを認識することになる。
がんなどのいろいろな疾患または状態のいずれかを有すると疑われる個体は、本開示の方法を使用して評価され得る。本開示の方法を使用して評価され得る例示的がんは、とりわけ、造血性新生物、成人T細胞白血病/リンパ腫、リンパ系新生物、未分化大細胞リンパ腫、骨髄性新生物、ヒスチオサイトーシス、ホジキン病(HD)、前駆Bリンパ芽球性白血病/リンパ腫(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、前駆Tリンパ芽球性白血病/リンパ腫(ALL)、骨髄異形成症候群、慢性骨髄増殖性疾患、慢性リンパ球性白血病/小リンパ球性リンパ腫(SLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、リンパ形質細胞性リンパ腫、真性赤血球増加症、マントル細胞リンパ腫、本態性血小板増加症、濾胞性リンパ腫、骨髄化生を有する骨髄線維症、辺縁帯リンパ腫、有毛細胞白血病、血管種、形質細胞腫/形質細胞性骨髄腫、リンパ管腫、グロムス血管腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、カポジ肉腫、ヘマニオ内皮腫(Hemanioendothelioma)、バーキットリンパ腫、血管肉腫、T細胞慢性リンパ球性白血病、血管周囲細胞腫、大顆粒リンパ球性白血病、頭頸部がん、基底細胞癌、菌状息肉症およびセザリー症候群、扁平上皮癌、耳垢腺腫瘍、末梢性T細胞リンパ腫、骨腫、非クロム親和性傍神経節腫、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、聴神経鞘腫、腺様嚢胞癌、血管中心性リンパ腫、粘表皮癌、NK/T細胞リンパ腫、悪性混合腫瘍、腸T細胞リンパ腫、腺癌、悪性中皮腫、線維肉腫、肉腫様型肺がん、骨肉腫、上皮型肺がん、軟骨肉腫、メラノーマ、消化管のがん、嗅覚神経芽細胞腫、扁平上皮癌、単離形質細胞腫、腺癌、内反性乳頭腫、カルチノイド、未分化癌、悪性メラノーマ、粘表皮癌、腺癌、小葉癌、胃癌、悪性混合腫瘍、胃リンパ腫、胃ストローマ細胞腫瘍、エナメル上皮腫、リンパ腫、歯牙腫、腸ストローマ細胞腫瘍、胸腺がん、悪性胸腺腫、カルチノイド、I型(浸潤型胸腺腫)、悪性中皮腫、II型(胸腺癌)、非粘液産生性腺癌、扁平上皮癌、リンパ上皮腫、肝臓および胆道のがん、扁平上皮癌、肝細胞癌、腺癌、胆管細胞癌、肝芽腫、乳頭がん、血管肉腫、固形気管支肺胞上皮がん、線維層板型癌、小細胞癌、胆嚢の癌、中間細胞癌、大細胞癌、扁平上皮癌、未分化がん、膵臓のがん、女性生殖管のがん、扁平上皮癌、嚢胞腺癌、基底細胞癌、インスリノーマ、メラノーマ、ガストリノーマ、線維肉腫、グルカゴノーマ、上皮内癌(Intaepithelial Carcinoma)、胎児性腺癌、腎臓のがん、横紋筋肉腫、腎細胞癌、大細胞癌、腎芽腫(ウィルムス腫瘍)、神経内分泌または燕麦細胞癌、下部尿路のがん、腺扁平上皮癌、尿路上皮腫瘍、未分化癌、扁平上皮癌、女性生殖管の癌、混合癌、腺棘細胞腫、肉腫、小細胞癌、癌肉腫、平滑筋肉腫、子宮内膜間質肉腫、男性生殖管のがん、漿液性嚢胞腺癌、粘液性嚢胞腺癌、サルシノーマ(Sarcinoma)、類内膜腫瘍、スペレトサイティックサルシノーマ(Speretocytic Sarcinoma)、胚性癌腫、セリオブラストーマ(Celioblastoma)、絨毛癌、テラトーマ、明細胞癌、ライディッヒ細胞腫、未分類癌、セルトリ細胞腫、顆粒膜−莢膜細胞腫、セルトリ−ライディッヒ細胞腫、精上皮腫、未分化前立腺癌、テラトーマ、移行腺管癌、乳がん、葉状腫瘍、骨関節および軟部組織のがん、パジェット病、多発性骨髄腫、上皮内癌(Insitu Carcinoma)、悪性リンパ腫、浸潤癌、軟骨肉腫、間葉性軟骨肉腫、内分泌系のがん、骨肉腫、アデノーマ、ユーイング腫瘍、内分泌癌、悪性巨細胞腫、髄膜腫、アダマンチノーマ、頭蓋咽頭腫、悪性線維性組織球腫、乳頭癌、組織球腫、濾胞状癌、類腱線維腫、髄様癌、線維肉腫、低分化癌、脊索腫、アデノーマ、血管内皮腫、血管内皮腫、褐色細胞腫、脂肪肉腫、神経芽細胞腫、パラガングリオーマ、組織球腫、松果体がん、横紋筋肉腫、松果体芽腫、平滑筋肉腫、松果体細胞腫、血管肉腫、皮膚がん、神経系のがん、メラノーマ、神経鞘腫、扁平上皮癌、神経線維腫、基底細胞癌、悪性末梢神経鞘腫、メルケル細胞癌、鞘腫、乳房外パジェット病、星状細胞腫、乳頭のパジェット病、線維性星状細胞腫、多形神経膠芽腫、脳幹神経膠腫、皮膚T細胞リンパ腫、毛様細胞性星状細胞腫、黄色星状膠細胞腫、ヒスチオサイトーシス、乏突起膠腫、上衣腫、神経節細胞腫、大脳神経芽細胞腫、中枢性神経細胞腫、胚芽異形成性神経上皮腫瘍、髄芽腫、悪性髄膜腫、原発性脳リンパ腫、原発性脳胚細胞性腫瘍、眼のがん、扁平上皮癌、粘表皮癌、メラノーマ、網膜芽細胞腫、神経膠腫、髄膜腫、心臓のがん、粘液腫、線維腫、脂肪腫、乳頭状弾性線維腫、横紋筋腫、または血管肉腫を含むが、これらに限定されない。
階層化された段階が臨床成績と関連づけられたがん以外の疾患または状態も、予後モデルを決定するためにまたは疾患もしくは状態を有すると疑われる個体に関する予後を決定するために、本開示の方法において使用され得る。本開示のモデルから決定され得る例示的臨床成績は、例えば、ぶり返し確率、生存率、またはぶり返しまでの時間を含む。本開示のモデルから決定され得る別の臨床成績は、腫瘍の外科的除去、放射線照射、または化学療法などの療法の特定の過程に対する応答である。
一般に、前立腺がん細胞または前立腺関連体液におけるサイン遺伝子の発現のレベルと正常前立腺細胞または前立腺関連体液における同じサイン遺伝子の発現のレベル間の差が可能な限り大きいサイン遺伝子を使用することが好ましい。差は、サイン遺伝子の発現を評価するための方法の検出の限界ほど小さくてもよいが、差が評価方法の標準誤差よりも少なくとも大きいことが好ましく、少なくとも1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、100、500、1000倍以上の差が好ましい。
当業者は、前立腺細胞または前立腺がん細胞を含有する患者組織試料が、ぶり返し確率を予測することを目的とするものを含むが、これらに限定されない本開示の方法において使用され得ることを認識することになる。これらの実施形態では、サイン遺伝子の発現のレベルは、試料、例えば、患者から得られた便および/または血液中のサイン遺伝子産物、例えば、サイン遺伝子によってコードされたタンパク質およびRNA転写物ならびにタンパク質およびRNA転写物の断片)の量、例えば絶対量または濃度を評価することによって評価され得る。試料は、当然、試料中のサイン遺伝子産物の量を評価する前に、いろいろな周知の収集後調製および貯蔵技法(例えば固定化、貯蔵、凍結、溶解、均質化、DNAまたはRNA抽出、限外ろ過、濃縮、蒸発、遠心分離など)に供され得る。
前立腺がんぶり返し予測に関するモデルを調製することを目的とする本開示の方法では、モデルに寄与する各試料と関連している特定の臨床成績が既知でなければならないことが理解されよう。したがって、モデルは、アーカイブ組織を使用して樹立され得る。前立腺がんぶり返し予測に関するモデルを調製することを目的とする本開示の方法では、全RNAは、一般に、目的の源材料、一般に、ホルマリン固定、パラフィン包埋組織などのアーカイブ組織から抽出され、その後精製される。ホルマリン固定、パラフィン包埋(FFPE)組織を含めたアーカイブ組織から頑強かつ再現可能な遺伝子発現パターンを得るための方法は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている米国特許公開第2004/0259105号に教示されている。例えば、ROCHE High Pure RNA Paraffin Kit(Roche)MasterPure(商標) Complete DNA and RNA Purification Kit(EPICENTRE(登録商標)Madison,Wis.);Paraffin Block RNA Isolation Kit(Ambion,Inc.)およびRneasy(商標) Mini kit(Qiagen,Chatsworth,Calif.)を含めた、FFPE組織からのRNA抽出のための市販のキットおよびプロトコールが入手可能である。
RT−PCRのためのRNAの供給源としてのFFPE組織の使用は、以前報告されている(Stanta et al., Biotechniques 11:304-308 (1991);Stanta et al., Methods Mol. Biol. 86:23-26 (1998);Jackson et al., Lancet 1:1391 (1989); Jackson et al., J. Clin. Pathol. 43:499-504 (1999);Finke et al., Biotechniques 14:448-453 (1993);Goldsworthy et al., Mol. Carcinog. 25:86-91 (1999);Stanta and Bonin, Biotechniques 24:271-276 (1998);Godfrey et al., J. Mol. Diagnostics 2:84 (2000);Specht et al., J. Mol. Med. 78:B27 (2000);Specht et al., Am. J. Pathol. 158:419-429 (2001))。RNA品質の迅速な分析のために、RT−PCRが高発現される遺伝子、例えば、アクチン、ユビキチン、gapdhまたは他のよく報告された通例使用されるハウスキーピング遺伝子における短い断片を標的とするプライマーの対を利用して行われ得る。RNA試料から合成されたcDNAがプライマーのこの対を使用して増幅され得る場合、試料は、好ましい任意の方法、例えば、問い合わせオリゴヌクレオチドのアニーリングのために短いcDNA断片のみを必要とするDASLアッセイによるRNA標的配列の定量的測定に適している。
多種多様な疾患状況、最も注目すべきはがんの全ての段階からの網羅的な試料を含む多数の組織バンクおよびコレクションがある。これらの試料に関する定性的と定量的分析の両方を含めた遺伝子型同定および/または遺伝子発現分析を行う能力は、本開示の方法へのこの方法論の適用を可能にする。
任意の適した試料が使用され得るけれども、前立腺がんぶり返し予測に関するモデルを調製するのに有用な組織試料は、例えば、パラフィンおよびポリマー包埋試料、エタノール包埋試料ならびに/またはホルマリンおよびホルムアルデヒド包埋組織を含む。一般に、アーカイブ試料から単離された核酸は、高度に分解され得、核調製物の品質は、試料有効期間、固定化技法および単離方法を含めたいくつかの因子に依存し得る。しかしながら、配列がオリゴヌクレオチドプローブとハイブリダイズするのに十分長い限り、短いまたは分解された標的が分析に使用され得るという重要な利点を有する米国特許公開第2004/0259105号において教示された方法論を使用して、新鮮な試料において見出される結果を厳密に模倣する高度に再現可能な結果が得られ得る。
本開示の全ての方法に使用され得るアーカイブ組織試料は、典型的に、供給源から得られ、保存された。保存の好ましい方法は、当技術分野で既知である、パラフィン包埋、エタノール固定化ならびにホルムアルデヒドおよび他の誘導体を含めたホルマリン固定化を含むが、これらに限定されない。組織試料は、時間的に「古い」、例えば数ヶ月または数年経っているものでも、または最近固定されたものでもよい。例えば、手術後の手順は、一般に、組織学的分析のための切除された組織上での固定化ステップを含む。好ましい実施形態では、組織試料は、一次および二次腫瘍組織ならびにリンパ節組織および転移性組織を含めた疾患組織試料、特に、前立腺がん組織である。
したがって、アーカイブ試料は、異種性であり得、1つを超える細胞または組織型、例えば、腫瘍および非腫瘍組織を包含し得る。好ましい組織試料は、前立腺の腫瘍を含むが、これに限定されない固形腫瘍試料を含む。前立腺がん以外の状態への本開示の適用では、腫瘍源は、脳、骨、心臓、乳房、卵巣、前立腺、子宮、脾臓、膵臓、肝臓、腎臓、膀胱、胃および筋肉とすることができることが理解されよう。同様に、状態に依存して、適した組織試料は、体液を含むが、これに限定されない(実質的に任意の生物の血液、尿、血清、リンパ液、唾液、肛門および膣分泌物、汗および精液を含むが、これらに限定されず、哺乳動物試料が好ましく、ヒト試料が特に好ましい)。ぶり返し予測のためのモデルを樹立する方法に向けられた実施形態では、組織試料は、患者病歴および成績が既知であるものである。一般に、本開示方法は、アーカイブ試料中に含有されるサイン遺伝子配列を用いて実行され得るまたは本開示の方法を行う前に試料から物理的に分離されたサイン遺伝子配列を用いて実行され得る。
必要な場合、サイン遺伝子配列を有する核酸試料は、既知の技法を使用して調製される。例えば、試料は、当業者によって認識されることになるように、既知の溶解緩衝液、超音波処理、エレクトロポレーションなどを使用して細胞を溶解するために処置され得、以下で概略を述べた精製および増幅が必要に応じて生じる。さらに、反応は、当業者によって認識されることになるように、いろいろな方法で達成され得る。反応の構成成分は、任意の順序で同時に、または経時的に加えられ得、好ましい実施形態が以下で概略を述べられる。さらに、反応は、アッセイにおいて有用であり得るいろいろな他の試薬を含み得る。これらは、最適なハイブリダイゼーションおよび検出を促進するために、および/または非特異的もしくはバックグラウンド相互作用を減少させるために使用され得る、塩、緩衝液、中性タンパク質、例えばアルブミン、界面活性剤などの試薬を含む。そうでなければアッセイの効率を改善するプロテアーゼ阻害剤、ヌクレアーゼ阻害剤、抗菌剤などの試薬も、試料調製方法および純度に依存して使用され得る。
好ましい実施形態では、mRNAは、当技術分野で既知であるパラフィン包埋試料から単離される。好ましい方法は、AmbionによるParaffin Block RNA Isolation Kit(取扱説明書が参照により本明細書に組み込まれているカタログ番号1902)またはRocheによる高度に純粋なRNAパラフィン(parafin)キット(cat#3270289)の使用を含む。mRNAの試料は、例えば、Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 3rd edition, Cold Spring Harbor Laboratory, New York (2001)にまたはAusubel et al., Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley and Sons, Baltimore, Md. (1998)に報告されているもの、またはInvitrogen PureLink miRNA単離キット(cat#K1570)もしくはAmbion(Austin,TX)製のmRNA単離キットなどの市販されているものを含めた当技術分野で既知の方法を使用して、他の試料から得られ得る。いったん調製されると、mRNAまたは他の核酸は、当業者に既知の方法によって分析される。サイン遺伝子に相当する核酸配列は、より長い配列がより特異的であるという理解の下で、任意の長さとすることができる。米国特許出願公開第2004/0259105号に教示されているホルマリン固定、パラフィン包埋(FFPE)組織を含めたアーカイブ組織から頑強かつ再現可能な遺伝子発現パターンを得るための最近開発された方法は、配列がオリゴヌクレオチドプローブとハイブリダイズするのに十分長い限り、短いまたは分解された標的が分析に使用され得るという重要な利点を有する。したがって、分解された標的核酸さえも分析され得る。好ましくは、サイン遺伝子に相当する核酸は、長さが少なくとも20ヌクレオチドである。好ましい範囲は、長さが20〜100ヌクレオチドであり、30〜60ヌクレオチドがより好ましく、40〜50が最も好ましい。
さらに、核酸が検出されることになっている場合、好ましい方法は、標的配列を含有する核酸試料を取扱いおよび標的へのハイブリダイゼーションを促進することになるサイズに切るための切断または剪断技法を利用する。これは、機械力(例えば超音波処理)を通して核酸を剪断することによってまたは制限エンドヌクレアーゼもしくは当技術分野で既知の任意の他の方法を使用して核酸を切断することによって達成され得る。しかしながら、大部分の例では、アーカイブ中に生じる天然の分解は、「短い」オリゴヌクレオチドをもたらす。一般に、本開示の方法は、20〜100塩基対の短さのオリゴヌクレオチド上で行われ得、20〜50が好ましく、44、45、46、47、48および49を含めた40〜50が最も好ましい。
本開示は、NKX2−1、UPK1A、ADRA2C、ABCC11、MMP11、CPVL、ZYG11A、CLEC4F、OAS2、PGC、UPK3B、PCBP3、ABLIM1、EDARADD、GPR81、MYBPC1、F10、KCNA3、GLDC、KCNQ2、RAPGEF1、TUBB2B、MB、DUOXA1、C2orf43、DUOX1、PCA3およびNPR3からなる群から選択される少なくとも2つの遺伝子を含む前立腺がんサイン遺伝子に特異的な単離プローブのコレクションも提供する。本開示は、NKX2−1、UPK1A、ABCC11、MMP11、CPVL、ZYG11A、CLEC4F、OAS2、PGC、UPK3B、PCBP3、EDARADD、GPR81、MYBPC1、KCNA3、GLDC、KCNQ2、RAPGEF1、TUBB2B、MB、DUOXA1、C2orf43、DUOX1、およびNPR3からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子に特異的な単離プローブのコレクションも提供する。本開示は、NKX2−1、UPK1A、ADRA2C、ABCC11、MMP11、CPVL、ZYG11A、CLEC4F、OAS2、およびPGCからなる群から選択される少なくとも2、3、4、5、6、7、8、または9遺伝子を含む前立腺がんサイン遺伝子に特異的な単離プローブのコレクションも提供する。本開示は、ZYG11A、MMP11、MYBPC1、DUOX1、EDARADD、PGC、GPR81、NKX2−1、ABLIM1、およびABCC11からなる群から選択される少なくとも2、3、4、5、6、7、8、または9遺伝子を含む前立腺がんサイン遺伝子に特異的な単離プローブのコレクションも提供する。
本開示は、そこから試料が得られた個体に関するがんのぶり返しの確率を評価するための組成物、キット、および方法を含む。試料は、例えば、アーカイブ組織試料または患者から得られた試料とすることができる。必要に応じて、組成物、キット、および方法は、患者試料以外の試料を用いた使用に適応される。例えば、使用される試料がパラフィン処理された、アーカイブヒト組織試料である場合、本開示の組成物中の、本開示のキット、または試料中の遺伝子発現のレベルを評価するために使用される方法中の化合物の比率を調整することが必要であり得る。かかる方法は、当技術分野で既知であり、当業者のスキルの範囲内である。キットは、少なくとも1つの試薬、例えば本開示のサイン遺伝子の発現を特異的に検出するためのプローブを含む任意の製品(例えばパッケージまたは容器)である。キットは、本開示の方法を行うための単位として促進、分配、または販売され得る。本開示の組成物、キット、および方法は、前立腺がんの病歴を有する患者およびそれらの医療アドバイザーへの特定の有用性のものとなることが認識される。
本開示の実行は、別段の指示がない場合、当技術分野の技術の範囲内である、分子生物学(組換え技法を含めた)、微生物学、細胞生物学、および生化学の従来の技法を用いる。かかる技法は、"Molecular Cloning: A Laboratory Manual", Second edition (Sambrook et al., 1989);"Oligonucleotide Synthesis" (M. J. Gait, ed., 1984);"Animal Cell Culture" (R. I. Freshney, ed., 1987);"Methods in Enzymology" (Academic Press, Inc.);"Handbook of Experimental Immunology", Fourth edition (D. M. Weir & C. C. Blackwell, eds., Blackwell Science Inc., 1987);"Gene Transfer Vectors for Mammalian Cells" (J. M. Miller & M. P. Calos, eds., 1987);"Current Protocols in Molecular Biology" (F. M. Ausubel et al., eds., 1987);および"PCR: The Polymerase Chain Reaction", (Mullis et al., eds., 1994)などの文献において説明されている。
28遺伝子、およびそのサブセットの使用は、これらの遺伝子によって作製されるmRNA種の発現レベルを利用する予後および診断方法に関して例証されたが、同様の診断および予後方法は、発現レベルと関連があり得る遺伝子に関するメチル化レベルなどの他の尺度または遺伝子のタンパク質産物のレベルまたは活性の尺度を利用し得ることが理解されよう。メチル化は、そのそれぞれが参照により本明細書に組み込まれている、US6,200,756またはUS2003/0170684に示されたものなどの当技術分野で既知の方法を使用して決定され得る。タンパク質のレベルおよび活性は、評価される活性に特定の抗体検出技法または酵素アッセイなどの当技術分野で既知の方法を使用して決定され得る。さらに、予後または診断は、遺伝子の発現またはタンパク質産物の活性に影響する遺伝子において同定される変異または多型の存在に基づき得る。
患者の診断に関する情報は、年齢、民族性、手術時時の血清PSA、腫瘍局在性、併存症に関する関連がある過去の医療歴、他の腫瘍学的病歴、がんに関する家族歴、理学的検査所見、放射線学所見、生検日、生検結果、行われた手術の型(根治的恥骨後または根治的会陰前立腺切除術)、TNM分類、ネオアジュバント療法(すなわち化学療法、ホルモン)、アジュバントまたは救援放射線療法、PSAを上昇させるためのホルモン療法(生化学的疾患ぶり返し)、局所対遠位疾患再発および生存成績を含むが、これらに限定されない。これらの臨床的変数は、様々な実施形態における予測モデルに含まれ得る。
一部の実施形態では、前立腺組織に加えてまたはこの代わりに生物学的試料がサイン遺伝子の発現レベルを決定するために使用され得る。一部の実施形態では、適した生物学的試料は、患者の血液、尿または他の体液から単離された循環性腫瘍細胞(CTC)、エキソソーム、および循環性腫瘍核酸を含むが、これらに限定されない。
一部の実施形態では、サイン遺伝子の遺伝子発現レベルは、PCaの進行を予測するために他のバイオマーカーと統合され得る。この目的のための適したバイオマーカーは、生殖細胞系列および体細胞変異、DNAメチル化マーカー、ならびにタンパク質マーカーを含むが、これらに限定されない。一部の実施形態では、サイン遺伝子および他のバイオマーカーの組合せが同じ予測モデルにおいてサイン遺伝子とバイオマーカーの両方を含むことによって実行され得る。一部の実施形態では、他のバイオマーカーの効果は、第1の予測モデルのアウトプットを他のバイオマーカーの効果と組み合わせる第2のモデルなどの予測モデルに加えて計算的機構で説明され得る。当業者は、様々な手法が、サイン遺伝子およびバイオマーカーの効果を組み合わせてPCaの進行を予測するために使用され得ることを理解する。
一部の実施形態では、サイン遺伝子の遺伝子発現レベルは、複数回測定され得る。一部の実施形態では、発現レベルの動態は、臨床成績をよりよく予測するためにサイン遺伝子の発現レベルの組合せで使用され得る。当業者は、様々な手法が、サイン遺伝子の発現のレベルおよび動態の効果を組み合わせてPCaの進行を予測するために使用され得ることを理解する。
遺伝子発現レベルの決定
本開示の方法は、異種性組織にわたる発現プロファイリングのための差次的に発現される遺伝子の検出に依存する。したがって、方法は、いくつかの組織におけるその発現が、非がん性組織または対照対象におけるその発現と比較して、状態、例えば、前立腺がんなどのがんに苦しんでいる個体においてより高いまたはより低いレベルまで活性化される遺伝子をプロファイルすることに依存する。遺伝子発現は、同じ状態の種々の段階でより高いまたはより低いレベルまで活性化され得、差次的に発現される遺伝子は、核酸レベルまたはタンパク質レベルで活性化または阻害され得る、または異なるポリペプチド産物をもたらす代替のスプライシングを受けやすいことがある。かかる差は、例えば、mRNAレベルの変化、表面発現、ポリペプチドの分泌または他の区分化によって証明され得る。本開示の目的のために、差次的遺伝子発現は、少なくとも約1.1倍、1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、1.6倍、1.7倍、1.8倍、1.9倍〜2倍ある場合、存在するとみなされる。
差次的サイン遺伝子発現は、qRT−PCR(定量的逆転写ポリメラーゼ連鎖反応法)およびマイクロアレイ分析などの当技術分野で既知の方法を使用して、同定または確認され得る。特定の実施形態では、差次的サイン遺伝子発現は、マイクロアレイ技法を使用して同定、または確認され得る。したがって、サイン遺伝子は、マイクロアレイテクノロジーを使用して新鮮またはパラフィン包埋腫瘍組織において測定され得る。この方法では、目的のポリヌクレオチド配列は、マイクロチップ基板上に蒔かれる、またはアレイされる。次いで、アレイされた配列は、目的の細胞または組織からの特異的DNAプローブとハイブリダイズされる。好ましい実施形態では、テクノロジーは、アレイ中に自己組織化する光ファイバー束およびビーズを組み合わせる。各光ファイバー束は、束の直径に依存して、数千〜数百万の個々のファイバーを含有する。センサーが所与のバッチにおいて各ビーズに添付される。ビーズ上の特定の分子は、センサーとしてのそのビーズの機能を定義する。アレイを形成するために、光ファイバー束は、被覆されたビーズのプール中に浸される。被覆されたビーズは、束中の各ファイバーの端上でウェル当たり1つのビーズでウェル中に引き寄せられる。本開示は、上記の固体支持体に限定されない。実際、ガラス顕微鏡スライド、ガラスウエハ、金、シリコン、マイクロチップ、および他のプラスチック、金属、セラミック、または生物学的表面を含むが、これらに限定されないいろいろな他の固体支持体が企図される。マイクロアレイ分析は、Illuminaのテクノロジーを使用することによってなど、製造者のプロトコールに従って、市販の機器によって行われ得る。
有用である例示的アレイは、限定することなく、Illumina(登録商標),Inc.(San Diego,CA)から入手可能であるSentrix(登録商標)ArrayもしくはSentrix(登録商標)BeadChip Arrayまたはそのそれぞれが参照により本明細書に組み込まれている、米国特許第6,266,459号、第6,355,431号、第6,770,441号、および第6,859,570号;およびPCT公開WO00/63437に報告されているものなどのウェル中のビーズを含む他のものを含む。表面上に粒子を有する他のアレイは、そのそれぞれが参照により本明細書に組み込まれている、US2005/0227252;US2006/0023310;US2006/006327;US2006/0071075;US2006/0119913;US6,489,606;US7,106,513;US7,126,755;US7,164,533;WO05/033681;およびWO04/024328に示されているものを含む。
本開示において有用であるビーズのアレイはまた、フローサイトメーターまたは同様のデバイスの液体流れなどの液体フォーマットであってもよい。マイクロ流体デバイスを使用して液体試料中のビーズを区別するために本開示において使用され得る例示的フォーマットは、例えば、米国特許第6,524,793号に報告されている。ビーズを区別するための市販の液体フォーマットは、例えば、LuminexからのXMAPTMテクノロジーまたはLynx TherapeuticsからのMPSSTM方法において使用されるものを含む。
本開示において使用され得る市販のマイクロアレイのさらなる例は、例えば、Affymetrix(登録商標)GeneChip(登録商標)マイクロアレイまたは例えば、そのそれぞれが参照により本明細書に組み込まれている、米国特許第5,324,633号;第5,744,305号;第5,451,683号;第5,482,867号;第5,491,074号;第5,624,711号;第5,795,716号;第5,831,070号;第5,856,101号;第5,858,659号;第5,874,219号;第5,968,740号;第5,974,164号;第5,981,185号;第5,981,956号;第6,025,601号;第6,033,860号;第6,090,555号;第6,136,269号;第6,022,963号;第6,083,697号;第6,291,183号;第6,309,831号;第6,416,949号;第6,428,752号および第6,482,591号に報告されているVLSIPS(商標)(Very Large Scale Immobilized Polymer Synthesis)テクノロジーと時折称される技法に従って合成された他のマイクロアレイを含む。
スポットされたマイクロアレイも本開示の方法において使用され得る。例示的なスポットされたマイクロアレイは、Amersham Biosciencesから入手可能であるCodeLink(商標)Arrayである。本開示において有用である別のマイクロアレイは、Agilent Technologiesから入手可能なSurePrintTM Technologyなどのインクジェット式印字方法を使用して製造されたものである。本開示において使用され得る他のマイクロアレイは、限定することなく、そのそれぞれが参照により本明細書に組み込まれている、Butte, Nature Reviews Drug Discov. 1:951-60 (2002)または米国特許第5,429,807号;第5,436,327号;第5,561,071号;第5,583,211号;第5,658,734号;第5,837,858号;第5,919,523号;第6,287,768号;第6,287,776号;第6,288,220号;第6,297,006号;第6,291,193号;および第6,514,751号;およびWO93/17126;WO95/35505に報告されているものを含む。
DASLは、RNA標的配列の定量的測定およびDNA標的配列に使用され得る。DASLは、例えば、そのそれぞれが参照により本明細書に組み込まれている、Fan et al., Genome Res. 14:878-85 (2004);US2003/0108900およびUS2004/0259105に報告されている。特に、パラフィン試料からのRNAを使用したDASLの感受性は、最大90%の感受性が観察される結果を有する新鮮な凍結試料から調製されたRNAを使用したアッセイと比較して約80%である。遺伝子発現は、5年を超えてアーカイブされたホルマリン固定、パラフィン包埋臨床試料においてモニターかつ比較され得る。
サイン遺伝子に関する発現パターンは、共有結合性に一緒に結合している少なくとも2つのヌクレオチドを意味する、サイン遺伝子に相当する核酸またはオリゴヌクレオチドの定量的検出に基づいて決定される。したがって、本開示は、サイン遺伝子またはサイン遺伝子のセットに相当する核酸およびオリゴヌクレオチドのコレクションも提供する。一部の例では、例えば、ホスホラミド(Beaucage et al., Tetrahedron 49(10):1925 (1993)およびそれに関する参考文献;Letsinger, J. Org. Chem. 35:3800 (1970);Sprinzl et al., Eur. J. Biochem. 81:579 (1977);Letsinger et al., Nucl. Acids Res. 14:3487 (1986);Sawai et al, Chem. Lett. 805 (1984)、Letsinger et al., J. Am. Chem. Soc. 110:4470 (1988);およびPauwels et al., Chemica Scripta 26:141 91986))、ホスホロチオエート(Mag et al., Nucleic Acids Res. 19:1437 (1991);および米国特許第5,644,048号)、ホスホロジチオエート(Briu et al., J. Am. Chem. Soc. 111:2321 (1989)、O−メチルホスホロアミダイト結合(Eckstein, Oligonucleotides and Analogues: A Practical Approach, Oxford University Pressを参照されたい)、ならびにペプチド核酸主鎖および結合(その全てが参照により組み込まれている、Egholm, J. Am. Chem. Soc. 114:1895 (1992);Meier et al., Chem. Int. Ed. Engl. 31:1008 (1992);Nielsen, Nature, 365:566 (1993);Carlsson et al., Nature 380:207 (1996)を参照されたい)を含めた、交互の主鎖を有し得る核酸アナログが含まれるけれども、本開示の方法において有用である核酸は、一般に、ホスホジエステル結合を含有することになる。他のアナログ核酸は、正の主鎖(Denpcy et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 92:6097 (1995);非イオン性主鎖(米国特許第5,386,023号、第5,637,684号、第5,602,240号、第5,216,141号および第4,469,863号;Kiedrowshi et al., Angew. Chem. Intl. Ed. English 30:423 (1991);Letsinger et al., J. Am. Chem. Soc. 110:4470 (1988);Letsinger et al., Nucleoside & Nucleotide 13:1597 (1994);Chapters 2 and 3, ASC Symposium Series 580, "Carbohydrate Modifications in Antisense Research", Ed. Y. S. Sanghui and P. Dan Cook;Mesmaeker et al., Bioorganic & Medicinal Chem. Lett. 4:395 (1994);Jeffs et al., J. Biomolecular NMR 34:17 (1994);Tetrahedron Lett. 37:743 (1996))ならびに米国特許第5,235,033号および第5,034,506号、およびChapters 6 and 7, ASC Symposium Series 580, "Carbohydrate Modifications in Antisense Research", Ed. Y. S. Sanghui and P. Dan Cookに報告されているものを含めた非リボース主鎖を有するものを含む。1つまたは複数の炭素環式糖を含有する核酸も核酸の定義内に含まれる(Jenkins et al., Chem. Soc. Rev. (1995) pp 169-176を参照されたい)。いくつかの核酸アナログがRawls, C & E News Jun. 2, 1997 page 35に報告されている。リボース−ホスフェート主鎖の修飾が、標識の追加を促進するために、または生理学的環境におけるかかる分子の安定性および半減期を増加させるために行われ得る。核酸アナログならびに自然発生の核酸およびアナログの混合物は、本開示の方法に有用であり得る。
サイン遺伝子に相当する核酸は、特定されているように、一本鎖もしくは二本鎖とすることができる、または二本鎖もしくは一本鎖配列の両方の部分を含有し得る。核酸は、ゲノムとcDNAの両方のDNA、RNAまたはハイブリッドとすることができ、ここで、核酸がデオキシリボ−およびリボ−ヌクレオチドの任意の組合せ、および例えば、ウラシル、アデニン、チミン、シトシン、グアニン、イノシン、キサンチン ヒポキサンチン、イソシトシン、イソグアニンを含めた塩基の任意の組合せを含有する。サイン遺伝子に相当する核酸配列は、遺伝子、調節配列、ゲノムDNA、cDNA、mRNAおよびrRNAを含めたRNA、または他のものの部分とすることができる。
サイン遺伝子に相当する核酸配列は、組織試料に、または例えば、浸潤性切断反応からの検出配列、OLAもしくはDASL反応からのライゲートされたプローブ、PCR反応からの伸長されたプローブ、またはPCR増幅産物、(「アンプリコン」)などの反応の産物などの二次的供給源に由来し得る。標的配列から二次的プローブを調製するための例示的方法は、US2003/0108900;US2003/0170684;US2003/0215821;US2004/0121364;およびUS2005/0181394に報告されている。したがって、サイン遺伝子に相当する核酸配列は、核酸の一次的供給源にまたは二次的供給源に由来し得る。
当業者によって認識されることになるように、本開示の方法において有用な相補的核酸配列は、多くの形をとり得、プローブは、核酸配列にハイブリダイズして、試料中のサイン遺伝子の存在または非存在を決定するように作られる。好ましい実施形態では、複数の核酸配列が検出される。本明細書では、「複数」または文法上の同等物は、少なくとも500の異なる核配列が好ましいけれども、少なくとも2、10、20、25、50、100または200の異なる核配列をここでは表す。少なくとも1000がより好ましく、5000または10,000より多くが特に好ましく、50,000または100,000より多くが最も好ましい。検出は、上記にまたは例に示したものなどのいろいろなプラットフォーム上で行われ得る。
組織試料中のサイン遺伝子の発現レベルは、完全に相補的なプローブがサイン遺伝子に相当する核酸配列とハイブリダイゼーション複合体を形成する条件下で組織試料由来の核酸分子をプローブのセットと接触させることであって、プローブのそれぞれが少なくとも2つの普遍的プライミング部位およびサイン遺伝子標的特異的配列を含む、接触させること;ハイブリダイゼーション複合体を形成するプローブを増幅させて、アンプリコンを作製すること;アンプリコンを検出することであって、アンプリコンの検出が組織試料中のサイン遺伝子に相当する核酸配列の存在を示す、検出すること;およびサイン遺伝子の発現レベルを決定することによって決定され得る。
本開示の文脈では、多重化は、サイン遺伝子に相当する複数の核酸配列の検出、分析または増幅を表す。一実施形態では、多重は、単一反応、容器またはステップにおいて分析されるサイン遺伝子に相当する核酸配列の数を表す。多重化方法は、サイン遺伝子に相当する単一核酸配列およびサイン遺伝子のセットに相当する複数の核酸配列の検出に有用である。さらに、以下のように、本開示の方法は、多数の組織試料中で同時におよび並行して行われ得る。
組織試料中のサイン遺伝子のセットに相当する核酸配列の発現レベルは、相補的なプローブがサイン遺伝子特異的核酸配列とハイブリダイゼーション複合体を形成する条件下で組織試料由来の核酸分子をプローブのセットと接触させることであって、プローブのそれぞれが少なくとも2つの普遍的プライミング部位およびサイン遺伝子特異的核酸配列を含む、接触させること;ハイブリダイゼーション複合体を形成するプローブを増幅させて、アンプリコンを作製すること;アンプリコンを検出することであって、アンプリコンの検出が組織試料中のサイン遺伝子のセットに相当する核酸配列の存在を示す、検出すること;および標的配列の発現レベルを決定することであって、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも5つのサイン遺伝子特異的配列の発現が検出される、決定することによって決定され得る。
サイン遺伝子のセットに相当する1つ、2つまたは複数の核酸配列の存在は、単一、二重または複数のプローブ配置を使用して組織試料中で決定され得る。本開示の方法は、実質的に分解された核酸を有する組織試料を用いて行われ得る。核酸分解に関して試料に前もって資格を与えるための方法が上記に記載されているけれども、当業者は、本明細書で記載されたまたは当技術分野で既知の他の検出方法が、分解された核酸を有すると疑われる試料中のRNAレベルを検出し、それによって本開示に従って核酸分解のレベルを決定するために使用され得ることを認識することになる。
本開示は、そのそれぞれがその全体が参照によりはっきりと組み込まれている、US2003/0215821;US2004/0018491;US2003/0036064;US2003/0211489に概要を述べられた方法論を特に利用する。さらに、普遍的プライミング方法は、そのそれぞれが参照により本明細書にはっきりと組み込まれている、US2002/0006617;US2002/0132241に詳細に報告されている。さらに、多重方法は、そのそれぞれが参照により本明細書にはっきりと組み込まれている、US2003/0211489;US2003/0108900に詳細に報告されている。一般に、本開示の方法は、以下および参照により組み込まれた引用された出願においてさらに記載されたいろいろな方法で行われ得る。例えば、mRNAサイン試料は、「複雑さ減少」ステップに最初に供され得、それによって、特定の標的の存在がサイン遺伝子特異的核酸配列の存在下で酵素的に修飾されたプローブを加えることによって確認される。次いで、修飾プローブは、多種多様な方法で増幅かつ検出される。好ましい実施形態は、多重化方法を利用し、これは、例えば、サイン遺伝子のセットに相当するいくつかの核酸配列の同時検出、および例えば、多重PCR反応を行うための普遍的プライミング配列を使用することによる多重化増幅反応を可能にする。望ましい場合、最初のステップは、複雑さ減少と増幅ステップの両方ともすることができる。
ランダムに配列されたBeadArray(商標)テクノロジー(Michael et al., Anal Chem 70, 1242-8 (1998);Walt, Science 287, 451-2 (2000))がSNP遺伝子型同定(Fan et al., Cold Spring Harb Symp Quant Biol 68:69-78 (2003);Gunderson et al., Nat Genet 37:549-54 (2005))、遺伝子発現プロファイリング(Bibikova et al. Am J Pathol 165:1799-807 (2004);Fan et al., Genome Res 14:878-85 (2004);Kuhn et al., Genome Res 14:2347-56 (2004);Yeakley et al., Nat Biotechnol 20:353-8 (2002))およびDNAメチル化検出(Bibikova et al., Genome Res 16:383-93 (2006))のためのプラットフォームとしてIlluminaで開発された。各アレイは、六角形にパックされたマトリックス中に一緒に融合した約50,000の個々のファイバーからなる光ファイバー束上で組み立てられた。束の端は、磨かれ、一端は、化学的にエッチングされて、各ファイバー中に微視的ウェルを創出した。これらのウェルは、3μm直径シリカビーズでそれぞれ満たされた。各誘導体化されたビーズは、共有結合性に結合し、ハイブリダイゼーションに利用可能な特定のオリゴヌクレオチドの数十万のコピーを有した。ビーズライブラリーがシリカビーズへのオリゴヌクレオチドのコンジュゲーション、その後の個々のビーズ型の一緒の定量的プーリングによって調製された。ビーズは、アレイ上でランダムに配置されていたので、解読プロセスが行われて、全てのアレイ位置における各ビーズの位置および同一性が決定された(Gunderson et al., Genome Res 14:870-7 (2004))。生じた普遍的アレイにおける1,624ビーズ型のそれぞれは、約30の平均重複で存在した。したがって、各アッセイ測定値は、複数のビーズから平均されたデータの結果であり、これは、精度を増加させ、誤差の可能性を大きく減少させた。
試料処理量をさらに増加させるために、アレイは、標準96ウェルマイクロタイタープレートのウェルに一致するパターンでマトリックスにフォーマットされた。マトリックスフォーマットは、合理化された試料取扱いを可能にする。アレイを試料に運ぶこと(文字通りそれをマイクロタイターウェルに浸すこと)によって、試料およびアレイプロセシングが単純化され、96の別々の試料の同時の取扱いに統合される。
柔軟、敏感、正確かつ対費用効果の高い遺伝子発現プロファイリングアッセイである、DASL(DNA媒介アニーリング、選択、伸長およびライゲーションのための)アッセイが、数千の配列標的の並行分析に使用され得る。一実施形態におけるこのアッセイでは、2つのオリゴが特定の遺伝子配列を標的とするように設計された。全RNAが最初にランダムプライミングによってcDNAに転換された。相当する問い合わせオリゴがcDNAにハイブリダイズし、伸長され、酵素的にライゲートされた。次いで、ライゲートされた産物がPCR中に増幅され、蛍光標識され、最後に、普遍的アレイ上でのアドレス配列への結合によって検出された。ハイブリダイゼーション強度は、試料中の本来のmRNA存在量の測定値として使用された。
in vitro転写(IVT)媒介試料標識化手順(Phillips and Eberwine, Methods 10, 283-8 (1996))を使用する大部分の他のアレイテクノロジーとは異なり、DASLは、cDNA合成においてランダムプライミングを使用し、したがって、T7−oligo−d(T)プライミングのためにインタクトなポリA尾部に依存しない。さらに、アッセイは、問い合わせオリゴヌクレオチドアニーリングのために約50ヌクレオチドの比較的短い標的配列を利用し、したがって、分解されたRNAのマイクロアレイ分析を可能にする(Bibikova et al., Am J Pathol 165:1799-807 (2004);Bibikova et al., Clin Chem 50:2384-6 (2004))
Illuminaで開発されたソフトウェアは、自動画像登録(Galinsky, Bioinformatics 19:1832-6 (2003))および特色強度の抽出に使用され得る。簡潔に述べると、特色抽出アルゴリズムは、ピクセル強度の加重6×6平均を表す。異常値アルゴリズムが特色レベルで実行されて(各プローブ配列は、平均で30の特色によって表された)、応答中央値の頑強な信頼区間に入らなかった特色が除去された。アレイデータは、IlluminaのBeadStudioソフトウェアにおける「順位不変」方法を使用して標準化され得る。
PCaの進行を予測するための装置およびシステム
配列決定データの分析およびそこに由来する診断は、様々なコンピューター実行アルゴリズムおよびプログラムを使用して典型的に行われる。したがって、いくつかの実施形態は、1つまたは複数のコンピューターシステムまたは他のプロセシングシステムに保管されたまたはこれらを通して移されたデータに関与するプロセスを用いる。本明細書で開示された実施形態は、これらの操作を行うための装置にも関する。この装置は、必要な目的のために特別に構築され得る、またはそれは、コンピューターに保管されたコンピュータープログラムおよび/またはデータ構造によって選択的に起動されるまたは再構成される汎用性コンピューター(またはコンピューターの群)とすることができる。一部の実施形態では、プロセッサの群は、列挙された分析操作の一部または全てを協同的に(例えば、ネットワークまたはクラウドコンピューティングを通して)かつ/または並行して行う。本明細書で記載された方法を行うためのプロセッサまたはプロセッサの群は、ゲートアレイASICまたは汎用性マイクロプロセッサなどのプログラム可能デバイス(例えば、CPLDおよびFPGA)および非プログラム可能デバイスなどのマイクロコントローラおよびマイクロプロセッサを含めた様々な型のものとすることができる。
さらに、いくつかの実施形態は、様々なコンピューター実行操作を行うためのプログラム指示および/またはデータ(データ構造を含めた)を含む有形および/もしくは非一過性コンピューター可読媒体またはコンピュータープログラム製品に関する。コンピューター可読媒体の例は、読み出し専用メモリデバイス(ROM)およびランダムアクセスメモリ(RAM)などのプログラム指示を保管するかつ行うように特別に構成された半導体メモリデバイス、ディスクドライブなどの磁気媒体、磁気テープ、CDなどの光媒体、光磁気媒体、およびハードウェアデバイスを含むが、これらに限定されない。コンピューター可読媒体は、エンドユーザーによって直接制御され得るまたは媒体は、エンドユーザーによって間接制御され得る。直接制御される媒体の例は、他のエンティティと共有されていないユーザーファシリティおよび/または媒体に位置する媒体を含む。間接制御される媒体の例は、外部ネットワークを通しておよび/または「クラウド」などのサービス提供共有資源を通してユーザーに間接アクセス可能である媒体を含む。プログラム指示の例は、コンパイラーによって作製されるものなどの機械コードとインタープリターを使用してコンピューターによって実行され得るより高いレベルコードを含有するファイルの両方を含む。
様々な実施形態では、開示された方法および装置において用いられるデータまたは情報が電子フォーマットで提供される。かかるデータまたは情報は、核酸試料由来の読取りおよびタグ、参照配列の特定の領域と整列する(例えば、染色体または染色体セグメントに整列する)かかるタグの数または密度、参照配列(単にまたは主に多型を提供する参照配列を含めた)、カウンセリング推奨、診断などを含み得る。本明細書では、電子フォーマットで提供されるデータまたは他の情報は、機械上での保存および機械間の通信が可能である。慣習的に、電子フォーマットでのデータは、デジタルで提供され、様々なデータ構造、リスト、データベースなどにおいてビットおよび/またはバイトとして保存され得る。データは、電子工学的、光学的になど具体化され得る。
一部の実施形態では、本開示は、個体における前立腺がんの進行を予測するためのシステムであって、個体から採取された生物学的試料からの核酸の発現レベルを決定するように構成された装置;ならびに(a)前記個体から採取された生物学的試料からのサイン遺伝子のコレクションの発現レベルを受け取ることであって、サイン遺伝子の前記コレクションがNKX2−1、UPK1A、ADRA2C、ABCC11、MMP11、CPVL、ZYG11A、CLEC4F、OAS2、PGC、UPK3B、PCBP3、ABLIM1、EDARADD、GPR81、MYBPC1、F10、KCNA3、GLDC、KCNQ2、RAPGEF1、TUBB2B、MB、DUOXA1、C2orf43、DUOX1、PCA3およびNPR3からなる群から選択される少なくとも2つの遺伝子を含む、受け取ること;(b)発現レベルを、サイン遺伝子の前記コレクションの発現レベルを前立腺がん進行と関連づける予測モデルに適用すること;および(c)前記予測モデルのアウトプットを評価して、前記個体における前立腺がんの進行を予測することを含む操作を行うように設計または構成されたハードウェアロジックを含むシステムを提供する。一部の実施形態では、サイン遺伝子の前記コレクションは、NKX2−1、UPK1A、ABCC11、MMP11、CPVL、ZYG11A、CLEC4F、OAS2、PGC、UPK3B、PCBP3、EDARADD、GPR81、MYBPC1、KCNA3、GLDC、KCNQ2、RAPGEF1、TUBB2B、MB、DUOXA1、C2orf43、DUOX1、およびNPR3からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子を含む。一部の実施形態では、サイン遺伝子の前記コレクションは、NKX2−1、UPK1A、ADRA2C、ABCC11、MMP11、CPVL、ZYG11A、CLEC4F、OAS2、およびPGCから本質的になる群から選択される少なくとも2つの遺伝子を含む。一部の実施形態では、サイン遺伝子の前記コレクションは、ZYG11A、MMP11、MYBPC1、DUOX1、EDARADD、PGC、GPR81、NKX2−1、ABLIM1、およびABCC11から本質的になる群から選択される少なくとも2つの遺伝子を含む。
一部の実施形態では、システムの装置は、マイクロアレイを含む。一部の実施形態では、装置は、次世代シーケンサーを含む。一部の実施形態では、装置は、qPCRデバイスを含む。
配列決定方法
様々な実施形態では、遺伝子発現レベルの決定は、目的の遺伝子に相当する核酸を配列決定することに関与し得る。多くの配列決定テクノロジーのいずれかが利用され得る。
以下に記載されたように、Affymetrix Inc.(Sunnyvale,CA)製のハイブリダイゼーションによる配列決定プラットフォームならびに454 Life Sciences(Bradford,CT)、Illumina/Solexa(Hayward,CA)およびHelicos Biosciences(Cambridge,MA)製の合成による配列決定プラットフォーム、およびApplied Biosystems(Foster City,CA)製のライゲーションによる配列決定プラットフォームなどの一部の配列決定テクノロジーは、市販されている。Helicos Biosciencesの合成による配列決定を使用して行われる単一分子配列決定に加えて、他の単一分子配列決定テクノロジーは、Pacific BiosciencesのSMRT(商標)テクノロジー、ION TORRENTTMテクノロジー、および例えば、Oxford Nanopore Technologiesによって開発されたナノポア配列決定を含むが、これらに限定されない。
自動化サンガー法が「第一世代」テクノロジーとみなされる一方、自動化サンガー配列決定を含めたサンガー配列決定は、本明細書で記載された方法においても用いられ得る。追加の適した配列決定方法は、核酸イメージングテクノロジー、例えば、原子間力顕微鏡(AFM)または透過型電子顕微鏡(TEM)を含むが、これらに限定されない。例示的配列決定テクノロジーは、以下でより詳細に記載される。
1つの例示的であるが、非限定的な実施形態では、本明細書で記載された方法は、Helicos True Single Molecule Sequencing(tSMS)テクノロジーの単一分子配列決定テクノロジー(例えば、Harris T.D. et al., Science 320:106-109 [2008]に報告されている)を使用して、がんなどに関してスクリーニングされる対象からの試験試料中の核酸に関する配列情報を得ることを含む。tSMS技法では、DNA試料は、約100〜200ヌクレオチドの鎖に切断され、ポリA配列が各DNA鎖の3’末端に加えられる。各鎖は、蛍光標識アデノシンヌクレオチドの追加によって標識される。次いで、DNA鎖は、フローセル表面に固定化されている数百万のオリゴ−T捕獲部位を含有するフローセルにハイブリダイズされる。いくつかの実施形態では、鋳型は、約1億鋳型/cm2の密度であってもよい。次いで、フローセルは、装置、例えば、HeliScope(商標)シーケンサー中に充填され、レーザーがフローセルの表面を照射し、各鋳型の位置を明らかにする。CCDカメラは、フローセル表面上の鋳型の位置を位置づけ得る。次いで、鋳型蛍光標識は、切断され、洗い流される。配列決定反応は、DNAポリメラーゼおよび蛍光標識ヌクレオチドを導入することによって始まる。オリゴ−T核酸は、プライマーとして役立つ。ポリメラーゼは、鋳型が方向付けた様式で標識ヌクレオチドをプライマーに組み込む。ポリメラーゼおよび組み込まれていないヌクレオチドは除去される。蛍光標識ヌクレオチドの組込みを方向付けた鋳型は、フローセル表面をイメージングすることによって識別される。イメージング後、切断ステップが蛍光標識を除去し、望ましい読取り長さが達成されるまで、プロセスが他の蛍光標識ヌクレオチドを用いて繰り返される。配列情報は、各ヌクレオチド追加ステップとともに収集される。単一分子配列決定テクノロジーによる全ゲノム配列決定は、配列決定ライブラリーの調製におけるPCRベース増幅を排除または典型的に除外し、方法は、その試料コピーの測定ではなく、試料の直接的測定を可能にする。
別の例示的であるが、非限定的な実施形態では、本明細書で記載された方法は、454配列決定(Roche)(例えば、Margulies, M. et al. Nature 437:376-380 [2005]に報告されている)を使用して、試験試料中の核酸に関する配列情報を得ることを含む。454配列決定は、2つのステップに典型的に関与する。第1のステップでは、DNAは、約300〜800塩基対の断片に剪断され、断片は、平滑断端にされる。次いで、オリゴヌクレオチドアダプターが断片の端にライゲートされる。アダプターは、断片の増幅および配列決定のためのプライマーとして役立つ。断片は、例えば、5’−ビオチンタグを含有するアダプターBを使用して、DNA捕獲ビーズ、例えば、ストレプトアビジン被覆されたビーズに付着され得る。ビーズに付着した断片は、油水エマルションの液滴内でPCR増幅される。結果は、各ビーズ上のクローン的に増幅されたDNA断片の複数のコピーである。第2のステップでは、ビーズは、ウェル(例えば、ピコリットルサイズのウェル)において捕獲される。ピロシーケンスが並行で各DNA断片上で行われる。1つまたは複数のヌクレオチドの追加は、配列決定装置中のCCDカメラによって記録される光シグナルを産出する。シグナル強度は、組み込まれたヌクレオチドの数と比例する。ピロシーケンスは、ヌクレオチド追加時に放出されるピロリン酸(PPi)を利用する。PPiは、アデノシン5’ホスホ硫酸の存在下でATPスルフリラーゼによってATPに転換される。ルシフェラーゼは、ATPを使用して、ルシフェリンをオキシルシフェリンに転換し、この反応は、測定かつ分析される光を産出する。
別の例示的であるが、非限定的な実施形態では、本明細書で記載された方法は、SOLiD(商標)テクノロジー(Applied Biosystems)を使用して、試験試料中の核酸に関する配列情報を得ることを含む。SOLiD(商標)ライゲーションによる配列決定では、ゲノムDNAは、断片に剪断され、アダプターが断片の5’および3’末端に付着されて、断片ライブラリーが産出される。代わりに、内部アダプターは、アダプターを断片の5’および3’末端にライゲートし、断片を環状化させ、環状化した断片を消化して内部アダプターを産出することによって導入され得、アダプターを生じた断片の5’および3’末端に付着させて、メイトペアライブラリー(mate−paired library)を産出する。次に、クローンビーズ集団がビーズ、プライマー、鋳型、およびPCR構成成分を含有するマイクロリアクターにおいて調製される。PCR後、鋳型は、変性され、ビーズは、濃縮されて、伸長された鋳型を有するビーズが分離される。選択されたビーズ上の鋳型は、ガラススライドへの結合を可能にする3’修飾に供される。配列は、特定のフルオロフォアによって同定される中心決定塩基(または塩基の対)との部分的にランダムなオリゴヌクレオチドの連続的なハイブリダイゼーションおよびライゲーションによって決定され得る。色が記録された後、ライゲートされたオリゴヌクレオチドは、切断され、除去され、次いで、プロセスが繰り返される。
別の例示的であるが、非限定的な実施形態では、本明細書で記載された方法は、Pacific Biosciencesの単一分子、リアルタイム(SMRT(商標))配列決定テクノロジーを使用して、試験試料中の核酸に関する配列情報を得ることを含む。SMRT配列決定では、色素標識ヌクレオチドの連続的な組込みは、DNA合成中にイメージングされる。単一DNAポリメラーゼ分子が、リン酸結合されたヌクレオチドが成長しているプライマー鎖中に組み込まれている間に、配列情報を得る個々のゼロモード波長検出器(ZMW検出器)の底表面に付着される。ZMW検出器は、ZMW内外を急速に拡散する(例えば、マイクロ秒で)蛍光ヌクレオチドのバックグラウンドに対してDNAポリメラーゼによる単一ヌクレオチドの組込みの観察を可能にする閉じ込め構造を含む。ヌクレオチドを成長している鎖中に組み込むのに典型的に数ミリ秒かかる。この時間の間、蛍光標識は、励起され、蛍光シグナルを作製し、蛍光タグは、切断される。色素の相当する蛍光の測定は、どの塩基が組み込まれたかを示す。プロセスが繰り返されて、配列が提供される。
別の例示的であるが、非限定的な実施形態では、本明細書で記載された方法は、ナノポア配列決定(例えば、Soni GV and Meller A. Clin Chem 53: 1996-2001 [2007]に報告されている)を使用して、試験試料中の核酸、例えば、がんなどに関してスクリーニングされている対象におけるDNAに関する配列情報を得ることを含む。ナノポア配列決定DNA分析技法は、例えば、Oxford Nanopore Technologies(Oxford,United Kingdom)、Sequenom、NABsysなどを含めたいくつかの会社によって開発される。ナノポア配列決定は、単一分子配列決定テクノロジーであり、それによって、DNAの単一分子がナノポアを通過すると同時にそれが直接配列決定される。ナノポアは、典型的に直径が1ナノメートルの桁の小さい孔である。導電性流体にナノポアを浸すことおよびそれにわたる電位(電圧)の適用は、ナノポアを通したイオンの伝導によるわずかな電流をもたらす。流れる電流の量は、ナノポアのサイズおよび形に感受性である。DNA分子がナノポアを通過する時、DNA分子上の各ヌクレオチドは、ナノポアを異なる程度に妨害し、ナノポアにわたる電流の大きさを異なる程度変化させる。したがって、DNA分子がナノポアを通過する時の電流のこの変化は、DNA配列の読取りを提供する。
別の例示的であるが、非限定的な実施形態では、本明細書で記載された方法は、化学感受性電界効果トランジスタ(chemFET)アレイ(例えば、米国特許出願公開第2009/0026082号に報告されている)を使用して、試験試料中の核酸、例えば、がんなどに関してスクリーニングされている対象におけるDNAに関する配列情報を得ることを含む。この技法の一例では、DNA分子は、反応チャンバー中に置かれ得、鋳型分子は、ポリメラーゼに結合している配列決定プライマーにハイブリダイズされ得る。配列決定プライマーの3’末端での新しい核酸鎖中への1つまたは複数の三リン酸の組込みは、chemFETによって電流の変化として識別され得る。アレイは、複数のchemFETセンサーを有し得る。別の例では、単一核酸は、ビーズに付着され得、核酸は、ビーズ上で増幅され得、個々のビーズは、chemFETアレイ上の個々の反応チャンバーに移され得、各チャンバーは、chemFETセンサーを有し、核酸が配列決定され得る。
別の実施形態では、本方法は、透過型電子顕微鏡(TEM)を使用するHalcyon Molecular’sテクノロジーを使用して、試験試料中の核酸に関する配列情報を得ることを含む。Individual Molecule Placement Rapid Nano Transfer(IMPRNT)と称される方法は、重原子マーカーで選択的に標識された高分子量(150kb以上)DNAの単一原子分解能透過型電子顕微鏡イメージングを利用することおよび一貫した塩基から塩基スペーシングを有する超高密度(鎖から鎖が3nm)並行アレイにおける極薄フィルム上でこれらの分子を配置することを含む。電子顕微鏡は、フィルム上の分子をイメージングして、重原子マーカーの位置を決定するかつDNAからの塩基配列情報を抽出するために使用される。方法は、PCT特許公開WO2009/046445にさらに報告されている。方法は、10分未満で全ヒトゲノムを配列決定することを可能にする。
別の実施形態では、DNA配列決定テクノロジーは、半導体テクノロジーを単純な配列決定化学と対にして、化学的にコードされた情報(A、C、G、T)を半導体チップ上のデジタル情報(0、1)に直接翻訳するIon Torrent単一分子配列決定である。天然では、ヌクレオチドがポリメラーゼによってDNAの鎖中に組み込まれた場合、水素イオンが副産物として放出される。Ion Torrentは、この生化学的プロセスを大規模に並行な方法で行うために、微細加工されたウェルの高密度アレイを使用する。各ウェルは、異なるDNA分子を保持する。ウェルの下にイオン感受性層があり、その下にイオンセンサーがある。ヌクレオチド、例えばCがDNA鋳型に加えられ、次いで、DNAの鎖中に組み込まれる場合、水素イオンが放出されることになる。そのイオンからの電荷は、溶液のpHを変化させることになり、これは、Ion Torrentのイオンセンサーによって検出され得る。シーケンサー−本質的に世界で最も小さい固体pHメーター−は、化学情報からデジタル情報に直接なっている塩基を呼び出す。次いで、Ion personal Genome Machine(PGM(商標))シーケンサーが順次チップをヌクレオチドで次々とあふれさせる。チップをあふれさせる次のヌクレオチドがマッチではない場合。電圧変化は、記録されないことになり、塩基は、呼び出されないことになる。DNA鎖上に2つの同一の塩基がある場合、電圧は、2倍となり、チップは、呼び出された2つの同一の塩基を記録することになる。直接検出は、数秒でのヌクレオチド組込みの記録を可能にする。
別の実施形態では、本方法は、ハイブリダイゼーションによる配列決定を使用して、試験試料中の核酸に関する配列情報を得ることを含む。ハイブリダイゼーションによる配列決定は、複数のポリヌクレオチド配列を複数のポリヌクレオチドプローブと接触させることであって、複数のポリヌクレオチドプローブのそれぞれが任意選択で基板につながれていてもよい、接触させることを含む。基板は、既知のヌクレオチド配列のアレイを含む平面とすることができる。アレイへのハイブリダイゼーションのパターンは、試料に存在するポリヌクレオチド配列を決定するために使用され得る。他の実施形態では、各プローブは、ビーズ、例えば、磁気ビーズなどにつながれている。ビーズへのハイブリダイゼーションは、試料内の複数のポリヌクレオチド配列を同定するために決定かつ使用され得る。
別の実施形態では、本方法は、Illuminaの合成による配列決定および可逆的ターミネーターベース配列決定化学(例えば、Bentley et al., Nature 6:53-59 [2009]に報告されている)を使用して、数百万のDNA断片の大規模に並行な配列決定によって、試験試料中の核酸に関する配列情報を得ることを含む。Illuminaの配列決定テクノロジーは、オリゴヌクレオチドアンカーが結合している平面の、光学的に透明な表面への断片化されたゲノムDNAの付着に頼る。鋳型DNAは、末端修復されて、5’−リン酸化平滑末端を産出し、クレノー断片のポリメラーゼ活性が使用されて、平滑リン酸化DNA断片の3’末端に単一A塩基が加えられる。この追加は、オリゴヌクレオチドアダプターへのライゲーションのためのDNA断片を調製し、これは、ライゲーション効率を増加させるためにそれらの3’末端での単一T塩基のオーバーハングを有する。アダプターオリゴヌクレオチドは、フローセルアンカーに相補的である。限界希釈条件下で、アダプター修飾、一本鎖鋳型DNAがフローセルに加えられ、アンカーへのハイブリダイゼーションによって固定化される。付着したDNA断片は、伸長され、ブリッジ増幅されて、それぞれが同じ鋳型の約1,000コピーを含有する数億のクラスターを有する超高密度配列決定フローセルを創出する。一実施形態では、ランダムに断片化されたゲノムDNAは、それがクラスター増幅に供される前に、PCRを使用して増幅される。代わりに、増幅なしのゲノムライブラリー調製が使用され、ランダムに断片化されたゲノムDNAがクラスター増幅単独を使用して濃縮される(Kozarewa et al., Nature Methods 6:291-295 [2009])。鋳型は、除去可能な蛍光色素を有する可逆的ターミネーターを用いる頑強な4色DNA合成による配列決定テクノロジーを使用して配列決定される。高感受性蛍光検出は、レーザー励起および全内反射光学を使用して達成される。約20〜40bp、例えば、36bpの短い配列読取りが、リピートマスク参照ゲノム(repeat−masked reference genome)に対して整列され、参照ゲノムへの短い配列読取りのユニークなマッピングが、特別に開発されたデータ分析パイプラインソフトウェアを使用して同定される。非リピートマスク参照ゲノムも使用され得る。リピートマスクが使用されようとまたは非リピートマスク参照ゲノムが使用されようと、参照ゲノムにユニークに位置づける読取りのみが計数される。第1の読取りの完了後、鋳型は、in situで再生されて、断片の反対の端からの第2の読取りを可能にし得る。したがって、DNA断片の単一末端または対末端配列決定が使用され得る。試料に存在するDNA断片の部分的配列決定が行われ、所定の長さ、例えば、36bpの読取りを含む配列タグが既知の参照ゲノムに位置づけられ、計数される。一実施形態では、参照ゲノム配列は、NCBI36/hg18配列であり、これは、genome.ucsc.edu/cgi-bin/hgGateway?org=Human&db=hg18&hgsid=166260105)でワールドワイドウェブ上で入手可能である。代わりに、参照ゲノム配列は、GRCh37/hg19であり、これは、genome.ucsc.edu/cgi-bin/hgGatewayでワールドワイドウェブ上で入手可能である。公開の配列情報の他の共有源は、GenBank、dbEST、dbSTS、EMBL(European Molecular Biology Laboratory)、およびDDBJ(DNA Databank of Japan)を含む。BLAST(Altschul et al., 1990)、BLITZ(MPsrch)(Sturrock & Collins, 1993)、FASTA(Person & Lipman, 1988)、BOWTIE(Langmead et al., Genome Biology 10:R25.1-R25.10 [2009])、またはELAND(Illumina, Inc., San Diego, CA, USA)を含むが、これらに限定されない、配列を整列させるためのいくつかのコンピューターアルゴリズムが入手可能である。
本開示の様々な実施形態の活性に実質的に影響しない変更形態も本明細書で提供された本開示の定義内に含まれることが理解されよう。したがって、以下の例は、本開示を限定するのではなく、例示することが意図されている。
方法
患者選択
この例に登録された全ての患者は、手術が終わった時に、臨床的に疾患がなかった。患者を1年目は4〜6ヶ月毎に、2〜3年目は6ヶ月毎に、その後年1回追跡する。各来診時に、患者は、理学的検査、PSA測定、および胸部X線を受ける。臨床成績をPSAおよび/または臨床的再発までの時間および全生存によって測定した。PSA再発を2つの連続した確証的値によって検出される検出不可能な超高感度レベルを超えたPSAの上昇と定義した(1988〜1994:PSA≧0.3ng/ml;1995〜2005:PSA≧0.05ng/ml;2006〜現在:PSA≧0.03ng/ml)。以下のベースライン変数を各患者に関して記録した:手術前PSA(<4、4〜10、11〜20、>20)、外科標本に基づくグリーソンスコア(2〜4、5〜6、7、8〜10)、pT−段階、pN−段階、およびホルモン療法が手術前または後に与えられたかどうか。さらに、CTスキャンの結果および骨スキャン評価、生検時の陽性コア(positive core)の数、精嚢関与、腫瘍関与のパーセント、Ki67染色、ならびにAR状況などの他の臨床特色に関するデータが入手可能である。
根治的前立腺切除術からの全ての標本を一貫した病理学的報告を使用して評価し、施設での追跡調査を基準化した(臨床試験およびPSA測定)。患者の追跡調査を患者診療記録および医師記録の通例の精査を通して完了した。必要な場合、医師の交代がある場合、患者または患者の医師に電話をかけた。1972年〜2009年に根治的前立腺摘除を受けた患者をUSC Institute of Urologyによって維持されたInstitutional Review Board承認データベースに入れた。患者の最後の追跡調査を2010年5月に完了した。
この例は、University of Southern Californiaで根治的前立腺摘除を受けた臓器限局性PCa(organ confined PCa)(段階pT2)を有する293人の患者を含んだ。これらの患者の中で、154人は、根治的前立腺摘除後に再発を経験しなかった、または「疾患の証拠なし(NED)」を有し、106人の患者は、生化学的再発(BCR)のみを有し、33人の患者は、臨床的再発、または疾患の転移(CR)を有した。
実験計画
予測モデルを開発するために、ネステッドケースコントロールを使用した。症例は、彼らの診療記録において手術後に生化学的(PSA)再発を有すると記録された患者である。対照を罹患密度標本抽出方法を使用して選択した。対照は、「リスクセット」、または症例の生化学的再発時になお追跡調査下にあり、なお再発を経験するリスクがある再発のない患者からランダムに選択した個体であった。対照を手術年、病理的グリーソンおよび段階で症例に一致させた。グリーソンスコアを≦6、7、8〜10のカテゴリーを使用することによって各症例に関する好適な対照を得るために緩和した。症例および対照は、BCR状況で一致させたけれども、この例に関する一次的臨床エンドポイントは、生検で明らかにされた触知できる局所疾患またはMRCI、CT、骨スキャンもしくは胸部X線を含めた画像研究によって確認される遠位再発として定義された臨床的再発であった。成績としてCRを使用した分析に関して、予測モデルを、CR患者をNED患者と比較することによって開発する。
顕微解剖のための悪性腺の同定
この例における選択された参加者に関する前立腺組織を各組織ブロックのヘマトキシリンおよびエオシン(H&E)染色スライドに関して検討し、指標腫瘍の最も高いグリーソン段階を最も代表とする利用可能な十分な腫瘍組織を有するものである、顕微解剖に使用するための最良の組織ブロックを決定した。病理学技術者は、顕微鏡下での腫瘍の位置の明瞭な可視化のためのカバーガラスをかけたH&Eスライドとともに、ミクロトームを使用して、選択されたブロックの10、5μm切片を切断した。実験者は、他のカバーガラスをかけていないスライド上の腫瘍の顕微解剖中のガイドとして使用するために、相当するブロックの各H&Eスライド上の腫瘍の位置を明瞭にマークした。
FFPE腫瘍のレーザー捕獲顕微解剖
悪性腺を濃縮し、間質組織または非悪性腺とのコンタミネーションを避けるために、レーザーキャプチャーマイクロダイセクション(LCM)顕微鏡(Arcturus(登録商標) Laser Capture Microdissection, Model Veritas;Applied Biosystems by Life Technologies,Foster City,CA)を使用して、悪性前立腺腺を顕微解剖した。この目的のために、病理学コアから得られたスライドを脱パラフィンし、顕微解剖の前にH&Eで軽く染色した(カバーガラスはマウントしない)。適切な手段を取って、組織のコンタミネーションの減少および組織中のRNAの損失の最小化を保証した(例えば、実験用白衣および手袋の適切な使用、RNaseを含まない試薬の使用、ならびに機器の通例の洗浄)。
顕微解剖前立腺細胞からのRNAの単離
レーザーキャプチャーマイクロダイセクションからキャップ上の組織を得た後(症例あたり組織の約4LCMキャップおよび腫瘍領域のサイズに依存して4〜8,5μmスライド;症例あたり3〜4時間)、目的の組織を有するキャップを0.5mL管中の150μLの組織溶解緩衝液(Qiagenによって提供されたBuffer PKD)および10μLのプロテイナーゼKに懸濁し、さらなるRNA抽出まで4℃で一時的に保管した(図3.3Bに見られるように)。RNA抽出をQiagen ALLPREP(登録商標)DNA/RNA FFPEキットを使用して完了して、顕微解剖組織からRNAとDNAの両方を復元する選択肢を有した(部分的抽出DNA試料を後の完全抽出のために−20℃で保管した)。試料をボルテックスし、次いで、56℃で15分間インキュベートし、3分間氷上に置き、15分間フルスピードで遠心分離して、DNAおよびRNAを分離した。試料プロセシングの後のステップをキットマニュアルに従って行った。試料をNanodrop機械を使用して定量化した。単離RNA試料をRNaseを含まない水中の20ng/uLで−80℃で保管した。
遺伝子発現バイオマーカー
Whole−Genome DASL HTアッセイ(Illumina)を使用して、29,000を超える配列標的を分析した。各標的遺伝子配列をHumanHT−12 v4 BeadChip(Illumina;Whole−Genome DASL(登録商標) HT Assay for Expression Profiling in FFPE Samples;Data Sheet:RNA Analysis,2010)にハイブリダイズさせた。BeadChipアレイあたり12の試料を効率的にプロセシングするHumanHT−12 v4 BeadChipを使用して、腫瘍試料からのRNAを使用して以下の転写物を検出した:27,253のコード転写物(確立されたアノテーション)、426のコード転写物(一時的アノテーション)、1,580の非コード転写物(確立されたアノテーション)、および26の非コード転写物(一時的アノテーション)。研究者は、各腫瘍から50〜200ngを使用して、DASLプラットフォームを有するプロファイルを得た。症例および対照を同じチップ上で対で走らせた。品質管理目的で、試料の20%を複製として含んだ。
マイクロアレイデータのプレプロセシング
この例では、遺伝子発現データを遺伝子の差次的発現の分析および予測モデルの開発前に標準化、バックグラウンド補正、およびバッチ効果補正によってプレプロセシングした。生のマイクロアレイデータファイルを、それらを全ゲノムDASL HTプラットフォーム上で走らせた後、全ての試料から産出した。研究者は、GenomeStudioを使用して、以下のデータを有するテキスト試料プローブファイルおよび対照プローブファイルをアウトプットした:要約された発現レベル(AVGシグナル)、ビーズ複写物の標準誤差(BEAD STDERR)、ビーズの平均数(Avg_NBEADS)およびバックグラウンドを超えて検出される標的遺伝子に関する検出p値(Detection Pval)。全ての後の分析をR and Bioconductorを使用して行った。対照プローブおよび試料プローブを使用して、プレプロセシングし(標準化およびバックグラウンド補正)、Bioconductorのlumiおよびlimmaパッケージを使用して品質管理を評価した。特定のプレプロセシングパッケージ(neqc)は、対照と試料プローブの両方を使用した分位標準化が後に続くノンパラメトリックバックグラウンド補正を可能にした。研究者は、バッチ効果を除去するための経験的なベイズ法であるComBatを使用して、マイクロアレイプロセシング中のチップアレイによるバッチ効果を決定した。発現レベルをチップおよび輸送に関してさらに調整した(各輸送は、いくつかのチップアレイからなった)。
外部データセットにおける同定された遺伝子の検証
同定された遺伝子の検証のために、PCa腫瘍の全ゲノム遺伝子発現を使用した3つの異なる研究からの外部データセットを使用した。これらの研究に関するゲノムおよび臨床データをGene Expression Omnibus(GEO)から得た(GSE46691、GSE21032、GSE41410)。3つ全ての研究は、Affymetrix Human Exon 1.0 STアレイを使用して、遺伝子発現データを得た。PARTEK(登録商標)(Copyright,Partek Inc.Copyright, Partek Inc.Partekおよび全ての他のPartek Inc.製品またはサービス名は、Partek Inc.,St.Louis,MO,USA.の登録商標または商標である)を使用して、GEOから生のデータ(Affymetrix CELファイル)を抽出し、標準Robust Multi−array Average(RMA)方法およびバックグラウンド補正を通してAffymetrixアレイに関して標準化した。エキソンアレイは、信頼性の減少順で利用可能なアノテーションの3つの型を有する:コア(Refseq、全長mRNAを使用する)、伸長(発現配列タグ(EST)、シテニック(sytenic)ラットおよびマウスmRNAを加える)、および完全(アブイニシオ予測を加える)。優れた信頼性を有する全ての可能性のあるプローブが検証に含まれることを保証するために、伸長および完全アノテーションからのプローブを選択されたモデルにおける全ての遺伝子に関して得た。Affymetrixアレイに関する文献は、伸長および完全プローブ間のプローブ強度分布がほとんど識別不能であることを示しているので、完全プローブセットアノテーションからのプローブを検証目的に使用した。研究者は、モデルの研究者の最終セットに含まれたプローブに相当した遺伝子のそれぞれに相当する全てのプローブを同定し、研究者の検証ステップにおいてそれらのAffymetrixアレイプローブを含んだ。
研究者の同定モデルに含まれる全ての遺伝子に関して同定されたプローブのサブセットに関する相当する発現データ、および研究のそれぞれからの患者集団を使用して、エラスティックネット(=0.2でのαセット、およびプローブ変数の基準化なし)を使用した反復5倍交差検証(CV)を検証のために行った。簡潔なモデルの最良の予測を決定するために、検出された最小λ(最も低いCV誤差を有する)を超えるλ(LASSOペナルティーパラメーター)1標準誤差を使用して、全てのCVランにわたる平均AUCを得た。全ての可能性のある予測モデル(安定性選択20%〜80%の頻度閾値(frequency threshold))に関する遺伝子を各データセットに関して入手可能である全てのデータを使用した交差検証を通して評価した。
結果
発見/訓練セットに含まれた患者の特徴
遺伝子発現プロファイルをUniversity of Southern Californiaで根治的前立腺摘除を受けた合計293人の臓器限局性PCa患者に関して産出した。これらの患者のうち、154人は、手術後に疾患の証拠なし(NED)を有し、疾患の再発を示さず、106人は、生化学的再発(BCR)のみを経験し、さらなる進行はなく、33人の患者は、局所または遠位転移が検出された疾患の臨床的再発(CR)を経験した(表1)。
NEDとCR患者間の特徴を比較すると、CR患者は、より年齢が高く(年齢70+、39%CR対23%NED)、より高いグリーソンスコアを有し(グリーソン8〜10、36%CR対16%NED、p=0.01)、より多くが手術前にネオアジュバントホルモン療法を有した(24%CR対4%NED)。CR患者はまた、手術前に入手可能な診断データを使用したD’Amicoリスク分類に従って高リスクと分類される見込みがより高かった(表1)。BCR患者をCR患者と比較する場合、BCRのみの患者は、より若く(<60歳、32%BCR対12%CR)、より低い病理的グリーソンスコアを有し(グリーソン6以下、35%NED対15%CR)、より低い臨床段階と診断され(cT1、74%BCR対52%CR)、D’Amicoリスク分類に従って低リスクと分類される見込みがより高く(30%BCR対8%CR)、ネオアジュバントホルモン療法を受けた見込みがより低かった(8%BCR対24%CR)。追跡調査期間中央値は、NED(対照)に関して9.55年、BCRのみの患者に関して3.12年、疾患の転移性再発を経験した患者に関して5.83年であった。
予測サインの開発
遺伝子発現データのプレプロセシング後、転移性疾患の予測サインをエラスティックネット回帰を用いた安定性選択を使用して開発した。緩徐進行性疾患と侵襲性疾患とを真に区別する遺伝的サインを見出すために、NEDおよびCR患者のみを使用して、この予測サインを開発した。エラスティックネット回帰を本来のデータを二次抽出することによって得られた500データセットのそれぞれに適用した。二次抽出が完了した後、20%〜80%の安定性頻度閾値を使用して得られたプローブセットを決定し、順番に反復交差検証を用いたエラスティックネット回帰を使用して評価した。20%の頻度閾値は、最も開放的であり、偽陽性マーカーを含む潜在性がより高く、副標本データセットの少なくとも20%間に見られた全ての遺伝子を含んだ一方、80%の頻度閾値は、副標本データセットの少なくとも80%間に見られた遺伝子を選ぶ最も厳しい基準であった。全ての安定性選択ランは、臨床的変数(グリーソンスコア、手術年、手術前PSAレベル、および手術時の年齢)を強制的に含んだ。したがって、モデルにおける遺伝子の数は、163(20%頻度閾値)〜3遺伝子(80%閾値)にわたった。
次のステップは、AUCに基づく予測能力を決定するために、モデルを試験セットに適用することである。しかしながら、154人のNEDおよび33人のCRの研究者の訓練セットは、訓練および検証セットに分割するのに十分大きくなかったので、研究者は、訓練データ全体上で反復5倍交差検証を用いたエラスティックネットを使用することによって、同じデータにおいてモデルAUCを適合するかつ評価することによる楽観的すぎるバイアスを最小化した。各閾値での各遺伝子モデルを、10の交差検証にわたる平均AUCを決定することによって評価して、予測能力を決定した。臨床的変数(グリーソンスコア、手術年、手術前PSAレベル、および年齢)を含む28遺伝子を有する50%頻度閾値でのモデルは、交差検証における最良の予測を示した。28遺伝子モデルおよび臨床的変数(グリーソンスコア、PSAレベル、年齢)単独のROC曲線を比較するROCプロットは、遺伝的サインを使用する場合、予測の改善を示す(図2)。この28遺伝子モデルに含まれるサイン遺伝子(標的)のリストは、表2に含まれている。同じサイン遺伝子をNED患者とCR患者を比較するFDR調整p値によってソートされた表3に示す。表3では、PCa進行および/または転移と関連していると以前報告された遺伝子がアステリスクによってマークされている。これらの標的遺伝子に相当する遺伝子のそれぞれと関連している生物学的プロセスを表4に列挙する。
28遺伝子を有する50%頻度閾値でのモデルを、エラスティックネット回帰を用いた安定性選択を使用したロジスティック回帰を適合することによって得る。遺伝子発現変数を正則化し、臨床的変数を正則化なく強制する。28遺伝子および臨床的変数を含むモデルに関する回帰係数の予備セットを表5に示す。ロジスティックモデルの形は、上記のモデルを反映する。当業者は、係数を調整して、モデルの予測力を改善することができ、これは、より多くの訓練および/または検証データによって達成することができることを認識する。モデルへの改善は、上記の遺伝子変数選択パラメーターを調整することによっても達成することができる。

外部データセットを使用した予測モデルの検証
3つの独立的なデータセットを再発を予測する遺伝子サインの検証に使用した:May Clinic(MC)から、Memorial Sloan Kettering Cancer Center(MSKCC)から、およびErasmus Medical center(EMC)からのデータセット。これらのデータを使用して研究者の所見を検証するために、研究者の予測モデルにおける各遺伝子に相当する全てのAffymetrixプローブを同定し、モデルに含んだ。
Mayo Clinicデータセットは、この例と同様の研究設計を有する多数の患者を含んだので、それを研究者の潜在的予測モデルを評価するための一次的検証データセットとして使用した。このデータセットの欠点は、GEOデータベースにおいて報告された唯一の臨床的変数がグリーソンスコアであったという事実である。したがって、研究者は、最終予測モデルに含まれた全ての臨床的変数でモデルを検証することができなかった。安定性選択由来のモデルをそれらのデータセット全体(n=545)を使用して最初に検証した。反復5倍交差検証を、グリーソンスコアを含む種々のパーセント閾値で10の可能性のある予測モデル全てに行い、AUCをグリーソンスコアのみを含んだモデルのAUCと比較した。グリーソンスコアのみを有するモデルは、AUC=0.72を有した。全てのモデルを反復交差検証を使用して評価した後、得られた最も高いAUCは、0.75であった。安定性選択における50%頻度閾値での28遺伝子モデルは、モデルの予測能力をあまり強めなかった遺伝子を含むことなく、最高の力を発揮した。頻度閾値を下げることは、この点後、予測能力を改善し続けなかったので、AUCは、このモデルで安定した。したがって、研究者は、モデルを28遺伝子サインで固定した。
USC28遺伝子モデルの検証を3つの別々のデータセットで行った。表6に見られるように、Mayo clinicデータセットを使用した場合、グリーソンスコアを有する28遺伝子モデルは、グリーソンスコアのみを有するモデルにおけるAUC=0.72を超えて3%の増加である、AUC=0.75をもたらした。MSKCC発現データを使用して、臨床的変数を有する28遺伝子モデルは、AUC=0.86を有する臨床的変数単独に対して4%の改善である、AUC=0.90を得た。EMCデータセットで、28遺伝子モデル+臨床的変数は、AUC=0.76を有する臨床的変数のみに対して6%の改善である、AUC=0.82をもたらした。
この例は、全ゲノム発現プロファイルからの不可知論手法を使用して同定される新規な遺伝子発現ベース分類指標を示している。分類指標は、根治的前立腺摘除後に臨床的再発のリスクがある初期段階(T2)限局性患者を同定するための臨床指標の正確さを改善し得る。現行の外部データセットにおける検証は、臨床指標のみと比較した、臨床転移性前立腺がんの予測における有望な改善を示した。他のデータセットにおけるさらなる検証は、この28遺伝子パネルの予測能力を改善し得る。

Claims (57)

  1. 個体における前立腺がんの進行を予測するための方法であって、
    (a)前記個体から採取された生物学的試料からのサイン遺伝子のコレクションの発現レベルを受け取ることであって、サイン遺伝子の前記コレクションがNKX2−1、UPK1A、ADRA2C、ABCC11、MMP11、CPVL、ZYG11A、CLEC4F、OAS2、PGC、UPK3B、PCBP3、ABLIM1、EDARADD、GPR81、MYBPC1、F10、KCNA3、GLDC、KCNQ2、RAPGEF1、TUBB2B、MB、DUOXA1、C2orf43、DUOX1、PCA3およびNPR3からなる群から選択される少なくとも2つの遺伝子を含む、受け取ること;
    (b)発現レベルを、サイン遺伝子の前記コレクションの発現レベルを前立腺がん進行と関連づける予測モデルに適用すること;および
    (c)前記予測モデルのアウトプットを評価して、前記個体における前立腺がんの進行を予測すること
    を含む方法。
  2. 個体における前立腺がんの進行を予測するための方法であって、
    (a)前記個体から採取された生物学的試料からのサイン遺伝子のコレクションの発現レベルを受け取ることであって、サイン遺伝子の前記コレクションがNKX2−1、UPK1A、ABCC11、MMP11、CPVL、ZYG11A、CLEC4F、OAS2、PGC、UPK3B、PCBP3、EDARADD、GPR81、MYBPC1、KCNA3、GLDC、KCNQ2、RAPGEF1、TUBB2B、MB、DUOXA1、C2orf43、DUOX1、およびNPR3からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子を含む、受け取ること;
    (b)発現レベルを、サイン遺伝子の前記コレクションの発現レベルを前立腺がん進行と関連づける予測モデルに適用すること;および
    (c)前記予測モデルのアウトプットを評価して、前記個体における前立腺がんの進行を予測すること
    を含む方法。
  3. 個体における前立腺がんの進行を予測するための方法であって、
    (a)前記個体から採取された生物学的試料からのサイン遺伝子のコレクションの発現レベルを受け取ることであって、サイン遺伝子の前記コレクションがNKX2−1、UPK1A、ADRA2C、ABCC11、MMP11、CPVL、ZYG11A、CLEC4F、OAS2、およびPGCからなる群から選択される少なくとも2つの遺伝子を含む、受け取ること;
    (b)発現レベルを、サイン遺伝子の前記コレクションの発現レベルを前立腺がん進行と関連づける予測モデルに適用すること;および
    (c)前記予測モデルのアウトプットを評価して、前記個体における前立腺がんの進行を予測すること
    を含む方法。
  4. 個体における前立腺がんの進行を予測するための方法であって、
    (a)前記個体から採取された生物学的試料からのサイン遺伝子のコレクションの発現レベルを受け取ることであって、サイン遺伝子の前記コレクションがZYG11A、MMP11、MYBPC1、DUOX1、EDARADD、PGC、GPR81、NKX2−1、ABLIM1、およびABCC11からなる群から選択される少なくとも2つの遺伝子を含む、受け取ること;
    (b)発現レベルを、サイン遺伝子の前記コレクションの発現レベルを前立腺がん進行と関連づける予測モデルに適用すること;および
    (c)前記予測モデルのアウトプットを評価して、前記個体における前立腺がんの進行を予測すること
    を含む方法。
  5. 予測モデルの前記アウトプットが、個体が前立腺がんのための処置を受けた後、前記個体における前立腺がんの臨床的再発の見込みを予測する、請求項1から4までのいずれかに記載の方法。
  6. 予測モデルの前記アウトプットが、個体が前立腺がんのための処置を受けた後、前記個体における前立腺がんの生化学的再発の見込みを予測する、請求項1から5までのいずれかに記載の方法。
  7. 前記個体の前立腺がんの臨床的再発の予測を有する報告を提供することをさらに含む、請求項1から6までのいずれかに記載の方法。
  8. グリーソンスコア、前立腺がんのための外科手術の年、手術前PSAレベル、および年齢の少なくとも1つを予測モデルに適用することであって、予測モデルがグリーソンスコア、前立腺がんのための外科手術の年、手術前PSAレベル、および年齢の少なくとも1つを前立腺がん進行に関連づける、適用することをさらに含む、請求項1から7までのいずれかに記載の方法。
  9. 前記サイン遺伝子の遺伝子発現レベルを1つまたは複数の他のバイオマーカーと組み合わせて、前記個体における前立腺がんの進行を予測することをさらに含む、請求項1から8までのいずれかに記載の方法。
  10. 1つまたは複数の他のバイオマーカーが生殖細胞系列変異、体細胞変異、DNAメチル化マーカー、タンパク質マーカー、およびその任意の組合せからなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
  11. サイン遺伝子のコレクションの発現レベルが複数回測定された遺伝子発現レベルを含む、請求項1から10までのいずれかに記載の方法。
  12. 複数回測定された遺伝子発現レベルの動態を使用して、前記個体における前立腺がんの進行を予測することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  13. 予測モデルのアウトプットを評価して、個体が高リスク群に属するかどうかを決定することをさらに含む、請求項1から12までのいずれかに記載の方法。
  14. サイン遺伝子のコレクションを約1000を超える遺伝子から選択することによって、前記予測モデルを開発することをさらに含む、請求項1から13までのいずれかに記載の方法。
  15. 安定性選択を使用して前記予測モデルを開発することをさらに含む、請求項1から14までのいずれかに記載の方法。
  16. ロジスティック回帰を使用して前記予測モデルを開発することをさらに含む、請求項1から15までのいずれかに記載の方法。
  17. エラスティックネット正規化ロジスティック回帰を用いた安定性選択を使用して遺伝子を選択することによって、前記予測モデルを開発することをさらに含む、請求項1から16までのいずれかに記載の方法。
  18. サイン遺伝子のコレクションの前記発現レベルを前記予測モデルに適用することが、サイン遺伝子のコレクションの安定性順位に従って前記発現レベルに加重値を与えることを含む、請求項1から17までのいずれかに記載の方法。
  19. サイン遺伝子のコレクションの前記発現レベルを前記予測モデルに適用することが、サイン遺伝子のコレクションの予測力順位に従って前記発現レベルに加重値を与えることを含む、請求項1から18までのいずれかに記載の方法。
  20. 前記予測モデルが、グリーソンスコアのみを有する予測モデルの曲線下面積よりも大きい曲線下面積を有する、請求項1から19までのいずれかに記載の方法。
  21. 前記予測モデルが、グリーソンスコア、手術前PSAレベル、および年齢のみを有する予測モデルの曲線下面積よりも大きい曲線下面積を有する、請求項1から20までのいずれかに記載の方法。
  22. (a)の前に、発現レベルを決定することをさらに含む、請求項1から21までのいずれかに記載の方法。
  23. 発現レベルを決定することが、
    生物学的試料からタンパク質または発現された核酸を得ること;および
    サイン遺伝子の配列に関する発現された核酸の量を決定することを含む、請求項22に記載の方法。
  24. 発現された核酸の量を決定することが、生物学的試料からの発現された核酸の配列を有する核酸において定量的PCRを行うことを含む、請求項23に記載の方法。
  25. 発現された核酸の量を決定することが、生物学的試料からの発現された核酸の配列を有する核酸を核酸アレイに適用することを含む、請求項23に記載の方法。
  26. 発現された核酸の量を決定することが、次世代シーケンシング法を使用して、核酸を配列決定することを含む、請求項23に記載の方法。
  27. mRNAをランダムプライミングして、cDNAを作製することをさらに含む、請求項23に記載の方法。
  28. 作製されたcDNAをサイン遺伝子に相当するオリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせることをさらに含む、請求項27に記載の方法。
  29. オリゴヌクレオチドを伸長させることをさらに含む、請求項28に記載の方法。
  30. オリゴヌクレオチドをライゲートすることをさらに含む、請求項29に記載の方法。
  31. qPCRにおいてオリゴヌクレオチドを蛍光標識すること、および標識オリゴヌクレオチドの蛍光レベルに基づいてサイン遺伝子の発現レベルを決定することをさらに含む、請求項30に記載の方法。
  32. 生物学的試料が個体からの前立腺組織試料を含む、請求項1から31までのいずれかに記載の方法。
  33. 生物学的試料が個体の少なくとも1つの体液から単離された循環性腫瘍細胞(CTC)を含む、請求項1から32までのいずれかに記載の方法。
  34. 少なくとも1つの体液が血液、唾液、尿、およびその任意の組合せからなる群から選択される、請求項33に記載の方法。
  35. 生物学的試料が個体のエキソソームを含む、請求項1から34までのいずれかに記載の方法。
  36. 生物学的試料が個体の循環性腫瘍核酸を含む、請求項1から35までのいずれかに記載の方法。
  37. レーザーキャプチャーマイクロダイセクション(LCM)を使用して、前立腺組織試料を顕微解剖することをさらに含む、請求項1から36までのいずれかに記載の方法。
  38. 個体における前立腺がんの進行を予測するためのシステムであって、
    個体から採取された生物学的試料からの核酸の発現レベルを決定するように構成された装置;および
    (a)前記個体から採取された生物学的試料からのサイン遺伝子のコレクションの発現レベルを受け取ることであって、サイン遺伝子の前記コレクションがNKX2−1、UPK1A、ADRA2C、ABCC11、MMP11、CPVL、ZYG11A、CLEC4F、OAS2、PGC、UPK3B、PCBP3、ABLIM1、EDARADD、GPR81、MYBPC1、F10、KCNA3、GLDC、KCNQ2、RAPGEF1、TUBB2B、MB、DUOXA1、C2orf43、DUOX1、PCA3およびNPR3からなる群から選択される少なくとも2つの遺伝子を含む、受け取ること;
    (b)発現レベルを、サイン遺伝子の前記コレクションの発現レベルを前立腺がん進行と関連づける予測モデルに適用すること;および
    (c)前記予測モデルのアウトプットを評価して、前記個体における前立腺がんの進行を予測すること
    を含む操作を行うように設計または構成されたハードウェアロジック
    を含むシステム。
  39. 個体における前立腺がんの進行を予測するためのシステムであって、
    個体から採取された生物学的試料からの核酸の発現レベルを決定するように構成された装置;および
    (a)前記個体からのサイン遺伝子のコレクションの発現レベルを受け取ることであって、サイン遺伝子の前記コレクションがNKX2−1、UPK1A、ABCC11、MMP11、CPVL、ZYG11A、CLEC4F、OAS2、PGC、UPK3B、PCBP3、EDARADD、GPR81、MYBPC1、KCNA3、GLDC、KCNQ2、RAPGEF1、TUBB2B、MB、DUOXA1、C2orf43、DUOX1、およびNPR3からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子を含む、受け取ること;
    (b)発現レベルを、サイン遺伝子の前記コレクションの発現レベルを前立腺がん進行と関連づける予測モデルに適用すること;および
    (c)前記予測モデルのアウトプットを評価して、前記個体における前立腺がんの進行を予測すること
    を含む操作を行うように設計または構成されたハードウェアロジック
    を含むシステム。
  40. 個体における前立腺がんの進行を予測するためのシステムであって、
    個体から採取された生物学的試料からの核酸の発現レベルを決定するように構成された装置;および
    (a)前記個体からのサイン遺伝子のコレクションの発現レベルを受け取ることであって、サイン遺伝子の前記コレクションがNKX2−1、UPK1A、ADRA2C、ABCC11、MMP11、CPVL、ZYG11A、CLEC4F、OAS2、およびPGCからなる群から選択される少なくとも2つの遺伝子を含む、受け取ること;
    (b)発現レベルを、サイン遺伝子の前記コレクションの発現レベルを前立腺がん進行と関連づける予測モデルに適用すること;および
    (c)前記予測モデルのアウトプットを評価して、前記個体における前立腺がんの進行を予測すること
    を含む操作を行うように設計または構成されたハードウェアロジック
    を含むシステム。
  41. 個体における前立腺がんの進行を予測するためのシステムであって、
    個体から採取された生物学的試料からの核酸の発現レベルを決定するように構成された装置;および
    (a)前記個体からのサイン遺伝子のコレクションの発現レベルを受け取ることであって、サイン遺伝子の前記コレクションがZYG11A、MMP11、MYBPC1、DUOX1、EDARADD、PGC、GPR81、NKX2−1、ABLIM1、およびABCC11から本質的になる群から選択される少なくとも2つの遺伝子を含む、受け取ること;
    (b)発現レベルを、サイン遺伝子の前記コレクションの発現レベルを前立腺がん進行と関連づける予測モデルに適用すること;および
    (c)前記予測モデルのアウトプットを評価して、前記個体における前立腺がんの進行を予測すること
    を含む操作を行うように設計または構成されたハードウェアロジック
    を含むシステム。
  42. 装置がマイクロアレイを含む、請求項38から41のいずれかに記載のシステム。
  43. 装置が次世代シーケンサーを含む、請求項38から41のいずれかに記載のシステム。
  44. 装置がqPCR装置を含む、請求項38から41のいずれかに記載のシステム。
  45. 予測モデルのアウトプットが、個体が前立腺がんのための処置を受けた後、前記個体における前立腺がんの臨床的再発の見込みを予測するように、前記ロジックがさらに設計または構成されている、請求項38から41のいずれかに記載のシステム。
  46. 予測モデルの前記アウトプットが、個体が前立腺がんのための処置を受けた後、前記個体における前立腺がんの生化学的再発の見込みを予測するように、前記ロジックがさらに設計または構成されている、請求項38から41のいずれかに記載のシステム。
  47. 前記ロジックが、前記個体の前立腺がんの臨床的再発の予測を有する報告を提供するようにさらに設計または構成されている、請求項38から41のいずれかに記載のシステム。
  48. 前記ロジックがグリーソンスコア、前立腺がんのための外科手術の年、手術前PSAレベル、および年齢の少なくとも1つを予測モデルに適用するようにさらに設計または構成されており、予測モデルがグリーソンスコア、前立腺がんのための外科手術の年、手術前PSAレベル、および年齢の少なくとも1つを前立腺がん進行に関連づける、請求項38から41のいずれかに記載のシステム。
  49. 前記ロジックが、予測モデルのアウトプットを評価して、個体が高リスク群に属するかどうかを決定するようにさらに設計または構成されている、請求項38から41のいずれかに記載のシステム。
  50. 前記ロジックが、サイン遺伝子のコレクションを約1000を超える遺伝子から選択することによって、前記予測モデルを開発するようにさらに設計または構成されている、請求項38から41のいずれかに記載のシステム。
  51. 前記ロジックが、安定性選択を使用して前記予測モデルを開発するようにさらに設計または構成されている、請求項38から41のいずれかに記載のシステム。
  52. 前記ロジックが、ロジスティック回帰を使用して前記予測モデルを開発するようにさらに設計または構成されている、請求項38から41のいずれかに記載のシステム。
  53. 前記ロジックが、エラスティックネット正規化ロジスティック回帰を用いた安定性選択を使用して遺伝子を選択することによって、前記予測モデルを開発するようにさらに設計または構成されている、請求項38から41のいずれかに記載のシステム。
  54. サイン遺伝子のコレクションの前記発現レベルを予測モデルに適用するための前記ロジックが、サイン遺伝子のコレクションの安定性順位に従って前記発現レベルに加重値を与えるためのロジックを含む、請求項38から41のいずれかに記載のシステム。
  55. サイン遺伝子のコレクションの前記発現レベルを前記予測モデルに適用するための前記ロジックが、サイン遺伝子のコレクションの予測力順位に従って前記発現レベルに加重値を与えるためのロジックを含む、請求項38から41のいずれかに記載のシステム。
  56. 前記予測モデルがグリーソンスコアのみを有する予測モデルの曲線下面積よりも大きい曲線下面積を有するように、前記ロジックがさらに設計または構成されている、請求項38から41のいずれかに記載のシステム。
  57. 前記予測モデルがグリーソンスコア、手術前PSAレベル、および年齢のみを有する予測モデルの曲線下面積よりも大きい曲線下面積を有するように、前記ロジックがさらに設計または構成されている、請求項38から41のいずれかに記載のシステム。
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