JP2017503170A - シッピングシステムの感度を向上させるシステム及び方法 - Google Patents

シッピングシステムの感度を向上させるシステム及び方法 Download PDF

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Abstract

核燃料アセンブリ中の故障を検出する方法及びシステムを提供する。水処理装置は、真空シッピング装置のキャニスター内で用いられる水から核分裂ガスを脱気/除去する。その後シッピング工程によってキャニスター内の燃料アセンブリの故障を検出する。脱気処理により、シッピング工程で用いられる検出器のSN比が向上し、システムの故障検出感度が向上する。付加的及び/又は代替的に、真空が適用される前にキャニスター水の全体を通してガスが再循環されることにより、再循環するガス内の核分裂ガスの濃度がキャニスター水との基準平衡状態に達する。その後真空が適用され、検出された放射能の増加が基準平衡状態を超える場合に燃料アセンブリ内のリークが指摘されるように、シッピング工程が進行する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、米国特許仮出願第61/928,301号(出願日:2014年1月16日、名称:「System and Method For Improving Sensitivity Of A Sipping System」)に基づく優先権を主張し、その内容は全体として参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は全体として、核燃料アセンブリ内の故障を検出するように構成された真空キャニスターシッピングシステムに関する。
真空キャニスターシッピングシステムは、チャンバ/キャニスター内で燃料アセンブリを隔離し、チャンバ内の周囲圧力を低減して、アセンブリの燃料部品内の被覆の欠陥から核分裂ガスを抜き出すことによって、核燃料アセンブリ内の燃料の不備を検出する。気泡はチャンバの上部で回収されて放射線検出器(例えば、シンチレーション検出器)に通され、核分裂ガスの存在が検出される。このように、想定される核分裂ガスの放射能よりも高いレベルで放射線を放出するアセンブリは故障とリークが発生していると識別される。
既知の真空キャニスターシッピングシステムは、例えば、ウェスチングハウス社の製品広告である「真空キャニスターシッピングサービス」(NS−FS−0052(75370)、2009年4月)に記載されている。米国特許第5457720号及び5546435号には、燃料アセンブリ内の故障を検出するための他の既知の方法が開示されている。
既存の真空シッピングシステムの制約は、シッピングサイクル中の真空の適用によって、キャニスター水中の溶解した気体が溶液から抜け出し、検出中のガスサンプルの放射能の一因となることである。よって、高レベル及び/又は不規則なレベルで周囲溶解核分裂ガスを含有するプール水の条件の下で、かすかな燃料リークのシグネチャーを検出することは非常に困難である。
一又は複数の実施形態は、燃料に真空を適用する前に、シッピングキャニスター内で用いられる水から溶解した核分裂ガスを抽出し、システムの検出感度を向上させる方法及び/又は装置を提供する。検出サイクルの開始前にキャニスター水から核分裂ガスを抽出するのは、バックグラウンドの核分裂ガス濃度を低減し、検出システムのSN比を向上させるためである。あるいは、核分裂ガスを抽出するのは、水中の核分裂ガス濃度を定期的に計測し、各シッピングサイクルの「バックグラウンド」の信頼できる基準を確認するためである。バックグラウンドのガス抽出は、試験中のアセンブリ内のリークした燃料棒から核分裂ガスが漏れないように行われてもよい。その後、一般的なシッピングサイクルの工程中に真空を適用することによって、燃料リーク箇所から核分裂ガスが抜き出され、バックグラウンドの核分裂ガスの徴候とは別の徴候として検出される。
一又は複数の実施形態は、燃料プール内の核燃料アセンブリの故障を検出する方法であって、前記核燃料アセンブリを前記燃料プール内に配設されたキャニスター真空シッピング装置のキャニスター内に配置する工程と、燃料プール水から核分裂ガスを除去して脱気水を生成する工程と、前記核燃料アセンブリを前記キャニスター内に配置する工程の後に、前記キャニスターシッピング装置を用いて真空シッピング工程を開始し、前記脱気水が前記キャニスター内に配置された状態で前記燃料アセンブリから漏出する核分裂ガスを検出することによって前記燃料アセンブリ内の故障を検出する工程と、を備える方法を提供する。
これらの実施形態のうちの一又は複数は、前記核燃料アセンブリを前記キャニスター内に配置する工程の後、かつ前記開始する工程の前に、前記脱気水を前記キャニスター内全体にフラッシングすることによって、前記キャニスター内の燃料プール水の少なくとも一部を前記脱気水によって置換する工程をさらに含み、前記フラッシングによって前記キャニスター内の水に含まれる核分裂ガスの濃度を低減する。
これらの実施形態のうちの一又は複数によれば、前記フラッシングする工程において、前記キャニスター内にフラッシングされる前記脱気水の体積は前記キャニスターの容積の少なくとも2倍である。
これらの実施形態のうちの一又は複数によれば、前記除去する工程は前記燃料プール水から核分裂ガスを抽出するガス移送膜装置を通して前記燃料プール水をフィルタリングする工程を含む。
これらの実施形態のうちの一又は複数によれば、前記除去する工程は前記ガス移送膜装置とともに用いられるストリップガスに真空圧力を適用することによって、前記ガス移送膜装置が前記燃料プール水から核分裂ガス及び溶解した空気をフィルタリングする工程を含む。
これらの実施形態のうちの一又は複数によれば、前記除外する工程は、前記キャニスター内に散布ガスを導入することによって、前記キャニスター内の燃料プール水に含まれる溶解した核分裂ガスが前記導入された散布ガス内に拡散する工程と、前記導入された散布ガスの少なくとも一部を前記キャニスターから除去する工程と、を含む。これらの実施形態のうちの一又は複数によれば、燃料プール水から前記核分裂ガスを除去する工程を、前記核燃料アセンブリを前記キャニスター内に配置する工程の後、かつ前記真空シッピング工程を開始する工程の前に実施してもよい。
これらの実施形態のうちの一又は複数は、前記散布ガスを前記キャニスター内に導入する工程の間、前記キャニスター内の圧力を局所的な周囲の燃料プール圧力条件に維持する工程をさらに備えてもよい。
これらの実施形態のうちの一又は複数によれば、前記キャニスター内に導入された散布ガスの一部を前記キャニスターから回収し、前記回収された散布ガスの放射能を測定することによって、前記真空シッピング工程の間に測定される放射能と比較するためのバックグラウンドレベルを定める。
これらの実施形態のうちの一又は複数によれば、前記導入する工程の間に用いられる散布ガスは、前記導入する工程の前に前記キャニスター内に配置される燃料プール水に含まれる溶解したガスの混合物よりも低い割合で、核分裂ガスを含む。
一又は複数の実施形態は、キャニスターを含むキャニスター真空シッピング装置であって、前記キャニスター内に配置された核燃料アセンブリ内の故障を、前記キャニスター真空シッピング装置の真空シッピング工程の間に前記燃料アセンブリから漏出する核分裂ガスを検出することによって検出するように構成された、キャニスター真空シッピング装置と、前記キャニスターに接続され、燃料プール水から核分裂ガスを除去して脱気水を生成するように構成された水処理装置と、を備え、前記水処理装置は、前記真空シッピング工程を開始する工程の前に前記キャニスター内に前記脱気水を供給するように構成される、キャニスターシッピングシステムを提供する。
これらの実施形態のうちの一又は複数によれば、前記水処理装置は、燃料プールから引き込まれた燃料プール水から核分裂ガスを抽出して前記脱気水を形成するように構成されたガス移送膜装置と、前記各燃料アセンブリが前記キャニスター内に配置された後に前記キャニスター内全体に前記脱気水をフラッシングすることによって、前記キャニスター内の前記燃料プール水の少なくとも一部を前記脱気水によって置換するように構成されたキャニスターフラッシング機構と、を含む。
これらの実施形態のうちの一又は複数によれば、前記キャニスター内にフラッシングされる前記脱気水の体積が前記キャニスターの容積の少なくとも2倍となるように、前記キャニスターフラッシング機構が構成される。
これらの実施形態のうちの一又は複数によれば、前記水処理装置は、前記キャニスターに接続された散布ガス供給装置及び注入口であって、前記水処理装置が前記注入口を介して前記キャニスター内に散布ガスを導入することによって、前記キャニスター内の燃料プール水に含まれる溶解した核分裂ガスが前記導入された散布ガス内に拡散するように構成された、散布ガス供給装置及び注入口と、前記キャニスターに接続された散布ガス排出口であって、前記導入された散布ガスが前記キャニスターから排出されることを可能にするように構成された散布ガス排出口と、を含み、前記水処理装置は、前記核燃料アセンブリを前記キャニスター内に配置した後、前記真空シッピング工程を開始する前に、燃料プール水から前記核分裂ガスを除去するように構成される。
これらの実施形態のうちの一又は複数によれば、前記システムは、前記散布ガスを前記キャニスター内に導入する間、前記キャニスター内の圧力を局所的な周囲の燃料プール圧力に維持するように構成される。
これらの実施形態のうちの一又は複数によれば、キャニスター真空シッピング装置は、前記キャニスター内に導入された散布ガスの一部を回収し、回収された散布ガスの放射能を測定することによって、前記真空シッピング工程の間に測定される放射能と比較するためのバックグラウンドレベルを定めるように構成される。
これらの実施形態のうちの一又は複数によれば、前記散布ガスは、前記水処理装置の動作の前に前記キャニスター内に配置される燃料プール水に含まれる溶解したガスの混合物よりも低い割合で、核分裂ガスを含む。
一又は複数の実施形態は、燃料プール内の核燃料アセンブリにおける故障を検出する方法であって、前記核燃料アセンブリを前記燃料プール内に配設されたキャニスター真空シッピング装置のキャニスター内に配置する工程と、前記キャニスター内に配置された燃料プール水の全体にキャリアガスを再循環させることによって、前記キャニスター内の前記燃料プール水に含まれる核分裂ガスを前記再循環しているキャリアガス内に拡散させる工程と、前記キャニスターシッピング装置を用いて真空シッピング工程を開始し、前記燃料アセンブリから漏出する核分裂ガスを検出することによって前記燃料アセンブリ内の故障を検出する工程と、を備える方法を提供する。
これらの実施形態のうちの一又は複数によれば、前記方法は、前記開始する工程の前に、前記キャニスター真空シッピング装置の放射能検出器を用いて、前記キャリアガスの放射能レベルを検出して基準放射能レベルを定める工程をさらに備え、前記キャニスターシッピング装置を用いて前記燃料アセンブリ内の故障を検出する工程は、前記基準放射能レベルを前記真空シッピング工程の間に検出された放射能レベルと比較する工程を含む。
これらの実施形態のうちの一又は複数によれば、前記再循環するキャリアガス内の放射能レベルの増加率が所定の閾値未満に低下するまで、前記再循環を継続し、前記再循環するガス内の放射能レベルの増加率が所定の閾値未満に低下した後、前記開始する工程を実施する。
一又は複数の実施形態は、キャニスターシッピングシステムであって、キャニスター及び放射能検出器を含むキャニスター真空シッピング装置であって、前記キャニスター内に配置された核燃料アセンブリ内の故障を、前記キャニスター真空シッピング装置の真空シッピング工程の間に前記燃料アセンブリから漏出する核分裂ガスを検出することによって検出するように構成される、キャニスター真空シッピング装置と、前記キャニスター、ポンプ、及び前記キャニスター真空シッピング装置の前記検出器を含むループを通ってキャリアガスを再循環させるように構成されたガス再循環装置であって、前記ポンプが前記ループを通ってガスを再循環させるように構成される、ガス再循環装置と、前記ループに接続され、前記ループにキャリアガスを供給するように構成されたキャリアガス供給装置と、を備える、キャニスターシッピングシステムを提供する。
本発明の様々な実施形態に係るこれらの又は他の態様は、関連する構成要素の動作方法及び機能、そして製造における各部分の組み合わせと経済性と同様に、添付図面を参照しつつ以下の詳細な説明と添付の特許請求の範囲を検討することによってさらに明らかになる。これらはいずれも本明細書の一部を構成する。本明細書において、同様の参照符号は種々の図における対応部分を表している。本発明の一の実施形態において、本明細書又は図面で描写される構造部品は、必ずしも寸法通りには記載されていない。添付図面は例示及び説明のためのものであり、本発明の発明特定事項の定義として用いることは意図されていない。また、任意の一つの実施形態において説明した構造的な特徴は、他の実施形態においても用いられ得る。本明細書及び特許請求の範囲における用法によれば、単数形の「a」、「an」及び「the」には複数のものへの言及が含まれる。ただし、文脈によって別に解すべきことが明白な場合はこの限りでない。
本明細書において開示されるすべての閉鎖式の値の範囲(例えば、「AとBの間」)及び開放式の値の範囲(例えば、「Cより大きい」)は、その範囲内のすべての範囲を明示的に含む。例えば、1から10までと開示された範囲は、2から10まで、1から9まで、3から9まで等の範囲をも開示しているものと理解される。
本発明の実施形態及びそれらの他の目的及び他の特徴をより理解するために、以下の添付図面と共に用いられる以下の記載が参照される。
一実施形態にかかる真空キャニスターシッピングシステムのブロック図であり、該システムにおいて核分裂ガスがキャニスター給水から取り除かれることを示す。
図1のシステムのガス移送膜モジュールの部分切り取り斜視図である。
代替実施形態にかかる真空キャニスターシッピングシステムのブロック図であり、該システムにおいてキャニスター内でガス散布水によって核分裂ガスが取り除かれることを示す。
代替実施形態にかかる真空キャニスターシッピングシステムのブロック図であり、該システムにおいてキャリアガスがキャニスター内をくまなく再循環し、真空の適用の前にキャニスター水の溶解ガス組成と平衡することを示す。
キャニスターシッピング装置は、核燃料アセンブリから放出される放射能レベルが、バックグラウンドの放射能の変動値よりも顕著に高い場合にのみ、当該アセンブリのリークを検出できる。この装置の最小検出閾値を悪化させ得るバックグラウンドノイズの発生源は複数存在する(例えば、燃料プール及びシッピングキャニスター内の溶解した核分裂ガス、放射線検出器に対する外部からのガンマ線、放射線検出器の汚れの存在)。
例えば、真空キャニスターシッピング処理の間に、試験中の燃料アセンブリ及び真空キャニスター自体はともに原子力発電所の燃料プール内に配置される。通常、燃料プール内の水は(例えば、当該プール内の故障/リークした燃料アセンブリから漏れた)いくらかの核分裂ガスを含有している。このような核分裂ガスを含有した燃料プール水がシッピング処理の間に真空キャニスター内に浸入すれば、この周囲の核分裂ガスは、周囲の燃料プール環境内に存在する核分裂ガスとは異なり、試験対象の燃料アセンブリからリークした核分裂ガスを検出するシステムの感度を低下させる。よって、燃料プール内の周囲の核分裂ガスは、故障検出の正確性又は試験対象の燃料アセンブリ内の小規模な故障を検出する能力を損なう可能性がある。
ある種の原子炉(例えば、PWR原子炉)の場合、燃料プール水には通常ホウ酸塩が混入されており、他の原子炉(例えば、BWR原子炉)の場合は、燃料プール水にはホウ酸塩が混入されていない。本発明の種々の実施形態は、燃料プール内のホウ酸塩が混入された、及び/又は混入されていない水を用いる原子炉に適用できる。
本明細書において用いられるように、「燃料プール」という用語及びその派生語は、装置が設置され、燃料の移動を可能にするための水で満たされた原子力発電所の類似の構成要素を含む。例えば、燃料補給口、移送キャナル、キャスクローディングピットなどはすべて、本明細書において用いられるように、「燃料プール」と見なされる。したがって、「燃料プール水」という用語は、そのような「燃料プール」のいずれに配置された水をも包含する。
故障検出感度を高めるために、計測ノイズ源を減少させてもよい。一又は複数の実施形態によれば、溶解した核分裂ガスをキャニスター内で用いられるプール水からフィルターを通して除去することにより、この計測ノイズの大きな発生源が減少する。
キャニスター内の溶解した核分裂ガスは、リークしたアセンブリを処理した後に特に高レベルになるが、この核分裂ガスを減少させるには、ポンプでキャニスターから水を排出しプールの水と置き換える。この多量の水の流れ(フラッシング)によってチャンバ内の溶解した核分裂ガスの量が減少し、大量のプール水中の溶解した核分裂ガスの正常なバックグラウンドのレベルに戻すことができる。しかしながら、大量のプール水中の溶解した核分裂ガスのレベルが非常に高くなる場合があり(例えば、故障停止中にリークしたアセンブリが多数ある場合)、このとき、プールの水でフラッシングした後でも高いバックグラウンドレベルになってしまう。
図1は本発明の実施形態にかかる真空キャニスターシッピングシステム10を示す。システム10はシッピング装置30に接続された水処理装置20を含む。
図1に示すように、水処理装置20は再循環ポンプ50、一又は複数のガス移送膜モジュール70(図2も参照)、真空ポンプ80、制御システム90、ポンプ50の吸水口につながる吸水路100、ポンプ50の排水口をモジュール70の水流注入口70aに接続する中間水路110、モジュール70の水流排出口70bをシッピング装置30の注水口に接続する排水路120、モジュール70のストリップガス吸入口に接続するストリップガス吸入路又は吸入ポート70c、モジュール70のストリップガス排出口70dを真空ポンプ80の吸入口に接続する中間ガス移送路130、及びポンプ80の排水口に接続されたストリップガス排出路140を含む。真空ポンプ80から排出される空気(核分裂ガスを含む)は、発電所の換気帰路又はその他の箇所に向けられる。例えば、核分裂ガスを含むストリップガスを移送路140から廃ガス処理システムに送るように発電所が構成されてもよい。
種々の実施形態によれば、水処理装置20の各構成要素の相対位置は本発明の範囲から逸脱することなく切り替えることができる。例えば、ポンプ50は各移送路100、110、120に沿ういずれかの位置に配置されてもよく、及び/又はモジュール70の下流側に配置されてもよい。あるいは、ポンプ50はキャニスター500の下流側、例えば、バルブ520の下流側、及びシステム10全体を流れる吸引水の下流側に配置されてもよい。同様に、ポンプ80はモジュール70及び吸入口70cに送られるポンプストリップガスの上流側に配置されてもよい。
図1に示すように、水処理装置20の多く又はすべての構成要素は、装置20の移動を用意にするためのスキッド又はパレットなどの共通フレーム85に取り付けられてもよい。装置20を使用するために、当該装置及びフレーム85は原子力発電所の燃料プール160に隣接するフロア95に配置され、移送路100と燃料プール160との接続、及び移送路120とシッピング装置30との接続を容易にする。種々の実施形態によれば、装置20は本発明の範囲から逸脱することなく複数のフレーム上に配置されてもよい。シッピング装置30の構成要素などのシステム10の付加的な部分(例えば、ポンプ570、検出器580、制御システム590)は、フレーム85に取り付けられて容易にアクセス可能なコンパクトなシステム10を提供してもよい。
図1に示すように、水処理装置20の動作中は、ポンプ50が周囲の水を燃料プール160から連続的に移送路100、ポンプ50、移送路110、モジュール70、及び移送路120を通ってシッピング装置30まで移動させる。同時に、ポンプ80はストリップガス(例えば、燃料プールの周辺の周囲/局所の空気又は他の供給源からの空気)を、吸入口70c、モジュール70、移送路130、ポンプ80、及び移送路140を通して吸入する。
モジュール70の動作に議論を移すと、図2に示すように、モジュール70は閉鎖ハウジング200を備え、この閉鎖ハウジング200を通して水が水流注入口70aから水流排出口70bまで流れる。分散チューブ210は注入口70aからの水流を外側に分散させる。水はその後中央バッフル220の周囲を通過し、回収チューブ230に戻って排出口70bに導かれる。ストリップガスはストリップガス吸入口70cから複数の中空ファイバ膜250を通り、排出口70dを通って外に出る。
プール水がモジュール70の内側の膜250の周囲を流れ、ストリップガスが膜250を通過するとき、膜250は水とストリップガスとの間でのガスの交換を可能にし、その結果、流入するストリップガスの組成と正確に適合する(すなわち、核分裂ガスをほとんど含まない)排出溶解ガス組成物が水中に生じる。結果として、流入するプール水内の核分裂ガスは水から取り除かれ、ストリップガスの流れに入れられる。したがって、モジュール70は移送路110から流入するプール水から核分裂ガスを取り除き、核分裂ガスの量が低減したクリーンな/脱気された水を移送路120に排出する。取り除かれた核分裂ガスはモジュール70内でストリップガスと結合し、排出口70dから排出される。
種々の実施形態によれば、モジュール70及び膜250は核分裂ガスを取り除くが、ホウ酸塩処理済の燃料プール水からホウ素を取り除かない(種々の実施形態によって当該燃料プール水がホウ酸塩処理されている場合)。したがって、キャニスター500をフラッシングするために用いられるクリーンな/脱気された水はホウ酸塩処理されたままとなり(燃料プール水がすでにホウ酸塩処理されている実施形態の場合)、燃料プール水中のホウ素の濃度には影響しない。燃料プール水がホウ酸塩処理される実施形態において、ホウ酸塩処理されたプール水ではなく、新しいクリーンな水を用いてキャニスター500をフラッシングした場合、その水は使用前にホウ酸塩処理されてもよく、あるいはホウ酸塩処理されない状態で使用されてもよい。ホウ酸塩処理されない水は、重大な臨界管理問題のため、ある種の原子炉では燃料プールに用いないことが望ましい。
図示された実施形態において、チューブ210,230、バッフル220、及び膜250は取替え可能なカートリッジ270の一部分である。ハウジング200を開放して使用済み又は汚れのついたカートリッジ270を新しいカートリッジと交換することができる。
図示された実施形態において、膜250は中空のファイバ膜からなる。しかしながら、代替実施形態によれば、膜250は他の任意の適切な形状を有してもよい(例えば、モジュール70内でストリップガス領域を水領域から分離するシート膜)。
種々の実施形態によれば、膜250は、水の移送を許容せず核分裂ガスの移送を許容する任意の適切なガス移送膜からなってもよい。例えば、Liqui−Cel(登録商標)膜ガス移送モジュールを膜250として用いてもよい。「Membrane Contactors: An Introduction to the Technology」(Ultrapure Water(登録商標),1996年5月/6月,UP130427)を参照。「BATMAN ? Best Available Technique Minimising All Nuclides」(スウェーデン環境研究所,2006年4月18日)は膜250として用い得る他の膜を開示している。
図1及び2の実施形態においては、単一のモジュール70が示されている。しかしながら、本発明の範囲から逸脱することなく複数のモジュール70を用いてもよい。複数のモジュール70を移送路110,120の間に並列及び/又は直列に配列してもよい。並列のモジュール70を用いて水処理装置20を流れる水量を増加させてもよい。直列のモジュール70を用いて水処理装置20によって水から取り除かれる核分裂ガスの量を増加させてもよい。
モジュール70は約25から500、25から300、及び/又は50から100ガロン/分の液体流量でワンススルー処理を一括して提供できる大きさを有してもよく、これらの液体流量は、シッピングキャニスター500の全容積を約1分から2分の間で、及び/又は5分、4分、3分、2分、及び/又は1分未満で運用するのに十分である。さらに1分から2分のフラッシングを、シッピングシステム10の処理量全体に顕著な影響を与えることなく、各サイクルの開始時に実行することが可能である。
様々な実施形態によれば、モジュール70で用いられるストリップガスは、微弱から中程度の真空圧力に維持される。この真空によって、(核分裂ガスに加えて)水中に溶解した空気及び他の気体がストリップガス中に拡散する。シッピング工程においてキャニスター500内で用いられる水から溶解した空気を取り除くことによって、燃料アセンブリ600内の小規模なリークを検出するシッピング工程の感度を向上させることができる。特に、キャニスター水の中に溶解した空気の割合を減少させることによって、シッピング工程中にキャニスター500の上部でキャニスター水から空気の気泡中に放出される空気が減少する。その結果、空気の気泡は水から放出される空気によってそれほど希釈されないため、サンプリングされる空気の気泡には比較的大きな割合のリークした核分裂ガスが含まれることになる。検出器580によってサンプリングされる空気の気泡中のリークした核分裂ガスの濃度が大きくなると、リークの検出がより正確/高感度になる。
制御システム90はポンプ50,80を制御するための手動及び/又は自動制御装置を含み、制御システム90によって制御される装置(例えば、ポンプ50,80)を測定及び調整するための付加的なセンサ(例えば、フロー/圧力センサ)を含んでもよい。
図1において、シッピング装置30はキャニスター500を含む。キャニスター500は燃料アセンブリ開口500a、バルブ510によって移送路120に接続された注水口500b、及びバルブ520を介して燃料プール160に接続された排水口500cを有する。キャニスター500はまた、(例えば、手動又は自動で)選択的に開閉して開口500aを暴露及び被覆するリッド540を含む。装置30はまた、キャニスター500の上部内側端部からプール160の外側に配置された真空ポンプ570及び検出器580につながる移送路560を含む。種々の実施形態によれば、ポンプ570及び放射線検出器580はフレーム85に取り付けられてもよい。種々の実施形態によれば、水処理装置20からの水を用いてキャニスター500へのフラッシングと注水が行われる点を除けば、シッピング装置30は一般的なシッピング装置と実質的に同じように動作する。
シッピング装置制御システム590は、バルブ510,520、ポンプ570、及び検出器580などのシッピング装置30の種々の構成要素と接続し、シッピングサイクルの適当なタイミングでこれらの構成要素の起動と終了を行う。制御システム590は水処理装置20の制御システム90と接続され又は統合的に形成され、水処理装置20がシッピングサイクルの任意の時点で動作することを確実にする。
種々の実施形態によれば、シッピングサイクルは以下の連続的な工程を経て進行する。
1)キャニスター500がプール165内に配置され、リッド540が開いた状態で、燃料アセンブリ600が開口500aを通ってキャニスター500内に装填される。
2)その後キャニスター500のリッド540が閉じられることで、キャニスター500内の水がプール160から隔離される。
3)水処理装置20を通してプール水を流すことによってプール水が脱気/フィルタリングされ、その後キャニスター500にクリーンな/脱気された水を提供する。
4)バルブ510,520が開放された状態で、キャニスター500は水処理装置20によって提供されたクリーンな/脱気された水でフラッシングされる。水はポンプによってキャニスター500内に送られ、注入口500bを通って下方に流れ、排出口520から排出される。これにより、キャニスター500から周囲の(及び潜在的には核分裂ガスを帯びた)プール水をフラッシングして排出する。脱気されかつ注入口500bを通ってキャニスター500内にポンプで送られる水の体積は、キャニスター500の内側の総容積の少なくとも1倍又は少なくとも2倍であってもよく、この場合、シッピング工程が開始される前に、周囲の潜在的に核分裂ガスを帯びたプール水をキャニスター500からより効果的にフラッシングにより排出することができる。キャニスター500の圧力はフラッシングの間正常なプール周囲圧力又はその付近に維持されてもよく、これによりフラッシングの間にリークしている燃料アセンブリ600から核分裂ガスが抽出されることを回避できる。
5)キャニスターの上部には空気がポンプで送られて気泡を形成する(例えば、数インチの高さを有する空隙をキャニスター500の内側の上部に形成する)。
6)水バルブ510,520は閉じられてキャニスター500を封止する。
7)空気の気泡の一部はポンプ570及び移送路560によって、キャニスター500の上部の空隙から排出され、これによりキャニスター500の内部圧力を低減する。
8)キャニスター500の内側の圧力を低減することにより、核分裂ガスが燃料アセンブリ600の被覆のリーク箇所から抜き出されキャニスター500の水の中に入る。
9)核分裂ガスはキャニスター500の上部の空気の気泡に移動し、真空ポンプ570によってキャニスター500から抜き出され、放射線検出器580によって計測される。
10)このサイクルの最後に、キャニスターリッド540が開放され、燃料アセンブリ600はキャニスター500から取り外される。
種々の実施形態によれば、これらの工程のうちの種々のものは、本発明の範囲から逸脱することなく省略又は順序替えできる。例えば、工程5及び6は順序を入れ替えてもよい。工程3及び4は同時に行ってもよい(又は移送路120内の中間バッファタンクを用いてもよい)。工程7から9は同時に行ってもよい。
種々の実施形態によれば、水処理装置20による脱気処理、及びクリーンな/脱気された水を用いたキャニスター500のフラッシングによって、核分裂ガスのバックグラウンドレベルが低下し、燃料プール160からのフラッシング用の水が脱気されていない場合よりも低くかつ安定した核分裂ガスバックグラウンドレベルとなる。これによって検出器580におけるSN比が高くなり、試験対象の燃料アセンブリ600における故障検出の正確性及び/又は小規模な故障の検出能力が向上する。
種々の実施形態によれば、システム10及びその使用法は、本発明の範囲から逸脱することなく以下の一又は複数の方法で変更してもよい。例えば、モジュール70及びガス移送膜250を、スプレー式脱気装置又はカラム式脱気装置などの代替ガス移送部品で置き換えてもよい。例えば、「Membrane Contactors: An Introduction to the Technology」(Ultrapure Water(登録商標),1996年5月/6月,UP130427)には、廃水から核分裂ガスを抽出する方法が開示されており、この方法を本発明の範囲から逸脱することなくモジュール70の代わりに採用してもよい。
水処理装置20の構成要素のすべて又は一部はプール160内に沈めることができる。例えば、種々の実施形態によれば、モジュール70及びポンプ50はキャニスター500に取り付けられ、プール160内に沈められてもよい。これにより移送路100,120の短縮又は廃止を促進できる。ストリップガス移送路70c,70dは長くしてもよい。
図1に示すように、貯蔵器又はバッファタンク620を移送路120内に配置してクリーンな/脱気された水を貯蔵することによって、より高いフラッシング流量又はプール水の多重(multi−pass)処理を支援することができる。例えば、処理能力の低い水処理装置20は貯蔵器620に継続的に注水し、貯蔵器620内のクリーンな/脱気された水はバルブ510を開放してキャニスター500をフラッシングするために断続的に用いられてもよい。その結果、フラッシング流量がポンプ50及びモジュール70によって可能な流量に限定された場合と比較して、より高い容積流量でフラッシングを行うことができる。
種々の実施形態によれば、種々の水路100,110,120及びガス移送路130,140は、任意の種類の適切な移送路から構成されてもよい(例えば、剛性又は可撓性ホース、パイプなど)。
代替実施形態によれば、水処理装置20をシッピング装置30を用いずに使用することによって、装置20がガスを帯びた水をプールから移送路100を通って吸い出すことでプール160内の水を継続的に脱気し、脱気した水を移送路120の開放排出端部を通ってプール160に戻してもよい。このような継続的な脱気によって、ブール160の水中の周囲の核分裂ガス濃度が低下するため、スタンドアロンのキャニスターシッピング装置30(又は他の燃料アセンブリリーク検出装置(例えば、入れ子式水路のリーク検出装置))の感度を向上させることができる。
本明細書にて用いるように、「クリーンな水」、「脱気された水」、「フィルタリングされた水」等の用語は、フィルタリングされてガス(例えば、核分裂ガス)の濃度が低減された水を意味する。このような水は、核分裂ガスなどの溶解されたガスが完全に取り除かれていなくても、クリーンな/脱気された/フィルタリングされた水として見なされる。種々の実施形態によれば、水処理装置20は当初水中に存在した核分裂ガスの少なくとも5,10,20,30,40,50,60,70,80,90,95,及び/又は99%を取り除き、その結果、脱気された水はフィルタリング/脱気処理の前よりも少なくとも5,10,20,30,40,50,60,70,80,90,95,及び/又は99%少ない核分裂ガスを含む。上述のように、種々の技術を用いてフィルタリング/脱気の程度を向上させてもよい(例えば、より大きな又は連続的なモジュール70及び/又は付加的な脱気設備の使用)。
図3は本発明の代替実施形態にかかる真空キャニスターシッピングシステム1010を示す。システム1010は代替水処理システム1020を用いる点を除けば、実質的にシステム10に類似している。この代替水処理システム1020は、キャニスターの外側にある水を脱気するのではなく、すでにキャニスター内に入れられた水を脱気する。
システム1010は上述のシッピング装置30と実質的に類似した又は同一のシッピング装置1030を含む。装置30の場合と同様に、シッピング装置1030は、キャニスター1500及び、キャニスター1500の上部内側端部からプールの外側に配置された真空ポンプ1570及び検出器1580につながる移送路1560を含む。また、シッピング装置1030は制御システム1590を含む。シッピング装置1030のこれらの特徴は、シッピング装置30の上述の特徴と実質的に類似している又は同一であるしたがって、類似又は同一の特徴についての不必要な説明は省略する。
水処理装置1020は、キャニスター1500に接続された空気散布システム1020を備える。空気散布システム1020は散布空気供給装置1700(例えば、圧縮された散布空気のタンク、周囲空気を圧縮して加圧散布空気を提供するように構成された圧縮機など)を備える。図示された実施形態において、散布ガスは空気からなる。しかしながら、種々の代替実施形態によれば、散布ガスは核分裂ガスを拡散可能な他の任意の種類の適切なガスからなってもよい。システム1020は散布ガス供給ライン1710を含み、当該ラインは散布ガス供給装置1700からキャニスター1500の底部又はその付近の散布ガス注入口1720まで延在する。散布ガス注入口1720は、散布ガスを小さな気泡1770に分離させるガス拡散器の中につながる。
図3に示すように、システム1020はまた、キャニスター1500の上部又はその付近でキャニスター1500に接続された散布ガス排出路1740を含む。排出路1740は燃料プール内に直接開口し、核分裂ガスを帯びた散布ガスがプール内に排出されるようになっているか、又はフィルタ/スクラッバー又は他の廃棄物処理装置につながっていてもよい。バルブ1750が排出路1740に接続されている。バルブ1750はチェックバルブを備え、このチェックバルブは、散布ガスが排出路1740を通ってキャニスターから出ることを可能にするとともに、システム1010がキャニスター1500内に真空を適用するときに液体又は気体が排出路1740を通ってキャニスター1500に入ることを防止する。付加的及び/又は代替的に、バルブ1750は制御システム1590によって制御されたバルブを備え、制御システム1590はシッピング工程中に真空がキャニスター1500に適用される前にバルブ1750を閉じる。種々の実施形態によれば、排出路1740はキャニスター1500内にインストルメントクラスタ・サイドポートを備える。
種々の代替実施形態によれば、排出路1740及びバルブ1750は完全に省略され、キャニスター1500を泡立ちながら通過し核分裂ガスを吸収した散布ガスは移送路1560を通ってキャニスター1500から取り除かれる。
図3に示すように、燃料アセンブリ600が装填されキャニスターリッド1540が閉じられた後、散布ガスは水処理装置1020によってキャニスター1500内に導入される。散布ガスの気泡1770がシッピングキャニスター1500内を上昇するとき、核分裂ガスは気泡1770内に拡散し、キャニスター1500の上部に搬送される。散布ガスは排出路1740を通ってプールに排出され、及び/又はガスサンプルライン1560を通ってシッピングシステムの検出装置1580に排出される。
キャニスター1500内の圧力は散布処理の間、燃料プール内の局所的周囲圧力又はその付近に維持されることが好ましく、それによってリークした燃料アセンブリ600から核分裂ガスが漏れることを防止又は制限する。排出路1740及び/又は移送路1560を通ってキャニスター1500から散布ガスが排出されることにより、散布ガスの一部又は全体が漏れ出してキャニスター1500内の圧力を周囲圧力付近に維持することが可能になる。あるいは、空気散布及びガスサンプリングのレートを制御システム1590によって能動的に制御することでキャニスター1500の圧力を所望の状態に維持してもよい。種々の実施形態によれば、制御システム1590は作動的に水処理装置1020に接続され、(例えば、散布ガスがキャニスター1500内に導入されるタイミング及びレート、及び散布ガスが排出路1740及び/又は移送路1560を通ってキャニスターから排出されるタイミング及びレートを制御することによって)水処理装置1020を制御する。
散布処理は、キャニスター水から所望の割合の核分裂ガスを抽出するのに十分な所定の継続時間の間、継続されてもよい。あるいは、散布処理は、ガスサンプルライン1560を通って排出される散布空気の放射能が所望のレベルに到達する時点まで継続されてもよい。この時点は検出器1580によって検出される。
溶解された核分裂ガスの濃度が所望のレベルまで低下するのに十分な程バックグラウンドの核分裂ガスが減少した後、シッピングサイクルは既存のシッピングシステムと同様の方法で継続されるが、散布処理が実行されない場合よりもバックグラウンドの放射能計測値が低い点、及びリークしたアセンブリ600を識別することが容易である点では異なっている。
種々の実施形態によれば、システム1010は以下のように動作する(以下のうちの一又は複数の工程は制御システム1590によって自動化されてもよい)。
1.燃料アセンブリ600がキャニスター1500内に配置され、リッド1540が閉じられることで、周囲の燃料プール水がキャニスター1500内で燃料アセンブリ600を包囲する。
2.散布ガスは散布ガス供給装置1700から移送路1710を通って供給され、注入口1720を通ってキャニスター内に入る。
3.散布ガスの気泡1770はキャニスター水の中を浮上しながら、核分裂ガスを吸収する。
4.核分裂ガスを帯びたガスの気泡1770は排出ライン1740を通ってプール(又は、廃棄物処理装置)内に排出されるか、又は検出器1580を通って周囲環境(又は、廃棄物処理装置)内に排出される。
5.種々の実施形態において、核分裂ガスを帯びたガスの気泡1770は検出器1580を通って排出され、このとき検出器1580は核分裂ガスを帯びたガスの気泡1770の放射能を検出する。ガス散布処理は所定の時間(例えば、少なくとも30,60,90,120,240,300,360,600,1200,2400,及び/又は4800秒以上)継続されてもよく、又は検出器1580が核分裂ガスを帯びたガスの気泡1770の放射能が所定の閾値未満(例えば、1秒間に10,25,50,100,500,1000,2000,及び/又は5000カウント未満)に低下したことを検出するまで継続されてもよい。あるいは、ガス散布処理はキャニスター水中の放射能/核分裂ガス濃度が所定の閾値分(例えば、キャニスター水中の核分裂ガスの初期濃度に対して、少なくとも20,30,40,50,60,70,80,90,95,及び/又は99%)低下するまで継続されてもよい。選択された閾値又は時間は、核分裂ガスの除去のために準備された任意の時間とリークの検出における対応する改善とを釣り合わせることによって選択されてもよい。
6.ガスの気泡1770はキャニスター1500の上部にあるガスの気泡/ポケットまで浮上する。このガスの気泡/ポケットは検出器1580によってサンプリングされ、検出された核分裂ガス/放射能を後続のシッピング工程における基準周囲放射能レベルとして用いられる。
7.シッピング工程はその後キャニスター1500に真空圧力を適用することによって開始され、この真空圧力によって核分裂ガスが燃料アセンブリ600のリーク箇所(存在すれば)からキャニスター水中に漏出し、ガスの気泡中に入り、検出器1580によって検出される。上述の工程で検出された基準放射能に対して、検出された放射能/核分裂ガスが増加した場合、その原因はキャニスター1500内の周囲核分裂ガスよりもむしろ燃料アセンブリ600のリーク箇所に帰せられる。
種々の実施形態によれば、これらの工程のうちの種々のものは、本発明の範囲から逸脱することなく省略又は順序替えできる。
上述の実施形態(例えば、システム10,1010)はシッピング工程中にキャニスター内の水から核分裂ガスを取り除くことによってリークの検出を向上させ、それによって水中の核分裂ガスがサンプリングされる空気の気泡を汚染する程度を低減する。図4は代替実施形態にかかる真空キャニスターシッピングシステム2010を示す。本実施形態において、キャニスター水中に存在する核分裂ガスがシッピング工程中にガスの気泡の濃度ベースの放射能を変動させることを防止することによって、リークの検出感度が向上する。これは、真空シッピング工程中にキャニスター水からガスの気泡中に放出された核分裂ガスは、同様にキャニスター水中に存在する溶解したガス(例えば、空気)に比例して放出されるからである。これらのガスの濃度は均衡している。このような核分裂ガスと空気の整合かつ均衡した放出によって、このような放出が検出器によって検出される放射能に与える影響の程度が低減又は解消される。
一般的なシッピング工程は、キャニスター内の燃料アセンブリの上方でクリーンなガスの気泡を形成する工程を伴う。空気の気泡は発電所の空気から形成されるが、これは放射能/核分裂ガスのレベルが比較的高い信頼度で低くなっている。空気の気泡はシッピング工程の開始時にこのクリーンな空気から形成される。キャニスターにはその後真空圧力が適用され、これにより核分裂ガスが燃料アセンブリのリーク箇所からキャニスター水中に漏出する。この漏出した核分裂ガスは浮上してキャニスターの上部にある空気の気泡内に入る。空気の気泡のサンプルが時間とともに核分裂ガス検出器によって検出される。この工程の開示時には、検出器を通過する空気は空気の気泡に由来するクリーンな空気ばかりである。核分裂ガスが燃料アセンブリの穴から漏れ出すにつれて、空気の気泡中の核分裂ガス濃度が徐々に上昇し、この上昇が検出器によってリークとして検出される。しかしながら、工程が進むにつれて、すでにキャニスター水の中に存在している溶解した核分裂ガスが溶液から出現し、気泡空間内の空気と混合してこの空気の気泡の放射能/核分裂ガス濃度を上昇させる。このように、リークしたアセンブリがない場合であっても、バックグラウンドの核分裂ガスが大量の水から徐々に抽出されるため、検出器によって観察される放射能は徐々に増加する。同時に、リークしたアセンブリが存在する場合には、キャニスター内の核分裂ガスの存在量が増加する。リーク箇所を特定するためには、この存在量の増加が、キャニスター水中にすでに存在する周囲核分裂ガスによる放射能の予測された緩やかな増加に対して、顕著となるのに十分なほど大きいことが必要である。シッピング工程の結果は、種々の実施形態にしたがって燃料アセンブリがキャニスター内に配置されていない対照シッピング工程と同等と考えることができる。しかしながら、このように初期対照物を使用することで、以下の理由による誤差を生じる場合がある。例えば、(1)シッピング工程中にキャニスター内に配置される燃料プール水はシッピング工程ごとに異なっており、その中の核分裂ガス濃度に変動がある、及び/又は(2)リークした燃料アセンブリの前回の試験以降、残留核分裂ガスがキャニスター内に残留するため、キャニスター水中の核分裂ガスが人為的に限られた位置で増加する。
システム2010は、空気の気泡及びガスサンプルループ内の核分裂ガスの濃度が、真空シッピング工程中にキャニスター内で溶液から出現する溶解したガスの作用によって影響される程度を低減するように構成されている。
図4に示すように、システム2010はシステム1010のキャニスター1500及びリッド1540と実質的に類似及び同一のキャニスター2500及びリッド2540を含む。
図4に示すように、システム2010には制御されたキャリアガス再循環ループ2020が組み込まれている。排出ポート2550はキャニスター2540の上部又はその付近で接続し、移送路2560の中に開口する。キャリアガス供給装置2570はバルブ2580を介して移送路2560と接続する。ループ2020は移送路2560からバルブ2590、ポンプ2600、検出器2610(検出器580と類似又は同一)、ポンプ2620、バルブ2630、移送路2640を通って順次進行し、移送路2640はキャニスター2500の底部又はその付近でキャニスター2500の内部につながる注入口2650と接続する。排出路2660は、バルブ2670を経由して検出器2610及びポンプ2620の間のループ2020に接続する。圧力センサ2690,2700は移送路2560,2640にそれぞれ作動的に接続している。
キャリアガス供給装置2570は、空気又は他の適切なガスの適切な供給装置(例えば、システム2010内で使用するための周囲の発電所の空気を圧縮する圧縮機、圧縮空気タンク)を備える。
種々の実施形態によれば、システム2010は、種々のバルブ1750,2580,2590,2670,2630、センサ2690,2700、ポンプ2600,2620、及び検出器2610と作動的に接続してシステム2010の動作を制御する制御システム2800を含む。種々の実施形態によれば、制御システム2800は、燃料アセンブリ600がキャニスター2500内に配置されると、シッピング工程の一部又はすべてを自動的に実行するように構成されている。
種々の実施形態によれば、システム2010は(例えば、制御システム2800によって)以下のように動作する。
1.燃料アセンブリ600がキャニスター2500内に配置され、リッド2540が閉じられることで、周囲の燃料プール水がキャニスター2500内で燃料アセンブリ600を包囲する。
2.キャリアガス(例えば、空気)はキャリアガス供給装置2570から(例えば、開栓されたバルブ2580、移送路2560、及び排出口2550を通って、又はループ2020及び移送路2640を通って)キャニスター2500の上部に搬送される。
3.バルブ2580は(すでに閉栓されていなければ)閉栓され、バルブ2590,2630は(すでに開栓されていなければ)開栓され、これによりループ2020が連続的な再循環ループを形成する。バルブ2670は開栓されても閉栓されてもよい(例えば、バルブ2670を開栓して(1)検出器2610内の周囲圧力を維持し、検出器2610に対する損傷を回避してもよく、及び/又は(2)検出器の計測の精度/整合性に影響し得る圧力の変動を回避してもよい)。ポンプ2600,2620の一方又は両方を作動させてキャリアガスにループ2020を(図4に示すように時計回り方向に)周回させ、これによってキャリアガスは連続的にキャニスター水の中を再循環する。キャニスター2500内の圧力は燃料プールの周囲圧力又はその付近に維持されることが好ましく、これによって、この再循環工程で核分裂ガスはリークした燃料アセンブリ600からキャニスター水の中に漏出しなくなる。
4.再循環中、キャリアガス中の放射能/核分裂ガスは検出器2610によって継続的に監視される。キャニスター水中の周囲核分裂ガスが再循環しているキャリアガスの中に拡散するにつれて、再循環しているキャリアガスにおける核分裂ガスの濃度は上昇し、検出器2610によって検出される。
5.最終的に、再循環しているキャリアガス中の核分裂ガス濃度は、定常的な平衡状態に到達又は接近し、検出された濃度が上昇しなくなる又は緩やかに上昇するため、この平衡状態は検出器2610によって検出される。
6.平衡状態に到達又は接近すると、真空圧力をキャニスター2500に適用しながら検出器2610によってキャニスター2500の上部にあるガスの気泡内のキャリアガスを継続的にサンプリングし、バルブ2670を開栓してガスの気泡から移送路2560を通って検出器2610に向かうキャリアガスの流れを促進することによって、実際のシッピング工程試験を実施する。バルブ1750,2580,2630はこの工程において閉栓されていてもよい。真空が適用されると、燃料アセンブリ600がリークしている場合、核分裂ガスが燃料アセンブリ600から漏出し、キャリアガスの気泡の中に入り、平衡状態に到達/接近したとき、気泡内のキャリアガスの基準放射能と比較して放射能が増加しているとして検出器2610によって検出される。付加的及び/又は代替的に、バルブ2630が開栓され、キャリアガスの再循環が真空シッピング工程の間継続してもよく、これによって、キャニスター水中に漏出した核分裂ガスが上昇するキャリアガスの気泡内に吸収され、その後検出器2610によって検出されることを促進することによって、リークの検出が向上する。キャニスター水中のキャリアガスと溶解したガスとの混合物の放射能はすでに平衡状態に近いため、実際のシッピング工程の実行中に真空を適用して溶解したガスが溶液から出現したとき、キャリアガスの組成にはほとんど又は全く変化がない。このように、真空の適用中にキャリアガスの組成の変化(例えば、核分裂ガス濃度の上昇)を確認できる場合には、その変化の原因はより高い信頼度で燃料アセンブリ600内のリークの存在に帰せられ、キャニスター水中の周囲の溶解された核分裂ガスの存在には帰せられない。
種々の実施形態によれば、これらの工程のうちの種々のものは、本発明の範囲から逸脱することなく省略、変更、又は順序替えできる。
上述のように、再循環の工程は再循環するキャリアガス中の検出された放射能が平衡状態に到達又は接近するまで継続する。「到達」及び「接近」という用語は、完全な平衡状態を必要としない。むしろ、これらの用語は平衡状態への近似を識別するために用いられる。例えば、本明細書で用いられるように、再循環するキャリアガス内の検出された放射能の上昇率が所定の閾値未満(例えば、所定の時間(例えば、1,2,5,10,20,30,60,90,120,600,1200秒間)における放射能/核分裂ガス濃度の1,2,3,4,5,10,15,20,30,及び/又は40%未満の上昇)に低下するときに、平衡状態に到達又は接近したものとする。
種々の実施形態によれば、システム10,1010の核分裂ガス除去機能及びシステム2010の平衡状態ベースのリーク検出感度は組み合わせられる。例えば、このような複合型の方法はシステム2010を用いて実現できる。燃料アセンブリ600がキャニスター2500内に配置されリッド2540が閉じられた後にキャニスター水中の周囲の核分裂ガスの絶対量を減少させるために、散布ガスが供給空気2570からバルブ2590、ポンプ2600、検出器2610、ポンプ2620、バルブ2630、移送路2640、及び注入口2650を通って供給され、当該散布ガス/空気がキャニスター2500内に導入される。散布ガスの気泡はキャニスター水の中を浮上するときにキャニスター水の中の核分裂ガスを吸収する。核分裂ガスを帯びた空気はその後排出ライン1740及びバルブ1750を通ってシステム2010から排出される。このように、核分裂ガス除去工程はシステム1010の核分裂ガス除去工程と類似の態様で機能する。代替実施形態によれば、システム10のフィルタ70などの膜フィルタをシステム2010に組み込んで、キャニスター2500の水の中の核分裂ガスの絶対濃度を低減させてもよい。
キャニスター水の中の核分裂ガスの絶対濃度をガス散布処理及び排気及び/又はフィルタリングによって低減した後、システム2010は上述の平衡状態及びシッピングの工程を進める。しかしながら、キャニスター水の中の核分裂ガスの絶対濃度が低減すると、平衡状態における空気の気泡中の核分裂ガス濃度が低減し、これによってシステムのリーク検出感度が向上する。というのは、リークによる放射能/核分裂ガス濃度の増加は、サンプリングされるガスの気泡中のバックグラウンドの放射能/核分裂ガス濃度と比較して大きいからである。
上述した様々な実施形態は、本発明の実施形態の構造的及び機能的な原理を示すために与えられたものであって、限定的なものとして意図されたものではない。むしろ、本発明の原理は、以下の特許請求の範囲の趣旨及び範囲内にある全ての変更、改変、及び代替を含むことを意図している。

Claims (20)

  1. 燃料プール内の核燃料アセンブリにおける故障を検出する方法であって、
    前記核燃料アセンブリを前記燃料プール内に配設されたキャニスター真空シッピング装置のキャニスター内に配置する工程と、
    燃料プール水から核分裂ガスを除去して脱気水を生成する工程と、
    前記核燃料アセンブリを前記キャニスター内に配置する工程の後に、前記キャニスターシッピング装置を用いて真空シッピング工程を開始し、前記脱気水が前記キャニスター内に配置された状態で前記燃料アセンブリから漏出する核分裂ガスを検出することによって前記燃料アセンブリ内の故障を検出する工程と、
    を備える方法。
  2. 前記核燃料アセンブリを前記キャニスター内に配置する工程の後、かつ前記開始する工程の前に、前記脱気水を前記キャニスター内全体にフラッシングすることによって、前記キャニスター内の燃料プール水の少なくとも一部を前記脱気水によって置換する工程をさらに含み、前記フラッシングによって前記キャニスター内の水に含まれる核分裂ガスの濃度を低減する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記フラッシングする工程において、前記キャニスター内にフラッシングされる前記脱気水の体積が前記キャニスターの容積の少なくとも2倍である請求項2に記載の方法。
  4. 前記除去する工程は前記燃料プール水から核分裂ガスを抽出するガス移送膜装置を通して前記燃料プール水をフィルタリングする工程を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記除去する工程は前記ガス移送膜装置とともに用いられるストリップガスに真空圧力を適用することによって、前記ガス移送膜装置が前記燃料プール水から核分裂ガス及び溶解した空気をフィルタリングする工程を含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記除去する工程は、
    前記キャニスター内に散布ガスを導入することによって、前記キャニスター内の燃料プール水に含まれる溶解した核分裂ガスが前記導入された散布ガス内に拡散する工程と、
    前記キャニスターから前記導入された散布ガスの少なくとも一部を除去する工程と、
    を含み、
    燃料プール水から前記核分裂ガスを除去する工程を、前記核燃料アセンブリを前記キャニスター内に配置する工程の後、かつ前記真空シッピング工程を開始する工程の前に実施する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記散布ガスを前記キャニスター内に導入する工程の間、前記キャニスター内の圧力を局所的な周囲の燃料プール圧力条件に維持する工程をさらに備える、請求項6に記載の方法。
  8. 前記キャニスター内に導入された散布ガスの一部を前記キャニスターから回収し、前記回収された散布ガスの放射能を測定することによって、前記真空シッピング工程の間に測定される放射能と比較するためのバックグラウンドレベルを定める、請求項6に記載の方法。
  9. 前記導入する工程の間に用いられる散布ガスは、前記導入する工程の前に前記キャニスター内に配置される燃料プール水に含まれる溶解したガスの混合物よりも低い割合で、核分裂ガスを含む、請求項6に記載の方法。
  10. キャニスターシッピングシステムであって、
    キャニスターを含むキャニスター真空シッピング装置であって、前記キャニスター内に配置された核燃料アセンブリ内の故障を、前記キャニスター真空シッピング装置の真空シッピング工程の間に前記燃料アセンブリから漏出する核分裂ガスを検出することによって検出するように構成された、キャニスター真空シッピング装置と、
    前記キャニスターに接続され、燃料プール水から核分裂ガスを除去して脱気水を生成するように構成された水処理装置と、
    を備え、
    前記水処理装置は、前記真空シッピング工程を開始する工程の前に前記キャニスター内に前記脱気水を供給するように構成される、キャニスターシッピングシステム。
  11. 前記水処理装置は、
    燃料プールから引き込まれた燃料プール水から核分裂ガスを抽出して前記脱気水を形成するように構成されたガス移送膜装置と、
    前記各燃料アセンブリが前記キャニスター内に配置された後に前記キャニスター内全体に前記脱気水をフラッシングすることによって、前記キャニスター内の前記燃料プール水の少なくとも一部を前記脱気水によって置換するように構成されたキャニスターフラッシング機構と、
    を含む、請求項10に記載のキャニスターシッピングシステム。
  12. 前記キャニスター内にフラッシングされる前記脱気水の体積が前記キャニスターの容積の少なくとも2倍となるように、前記キャニスターフラッシング機構が構成される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記水処理装置は、
    前記キャニスターに接続された散布ガス供給装置及び注入口であって、前記水処理装置が前記注入口を介して前記キャニスター内に散布ガスを導入することによって、前記キャニスター内の燃料プール水に含まれる溶解した核分裂ガスが前記導入された散布ガス内に拡散するように構成された、散布ガス供給装置及び注入口と、
    前記キャニスターに接続された散布ガス排出口であって、前記導入された散布ガスが前記キャニスターから排出されることを可能にするように構成された散布ガス排出口と、
    を含み、
    前記水処理装置は、前記核燃料アセンブリを前記キャニスター内に配置した後、前記真空シッピング工程を開始する前に、燃料プール水から前記核分裂ガスを除去するように構成される、請求項10に記載のキャニスターシッピングシステム。
  14. 前記システムは、前記散布ガスを前記キャニスター内に導入する間、前記キャニスター内の圧力を局所的な周囲の燃料プール圧力に維持するように構成される、請求項13に記載のキャニスターシッピングシステム。
  15. キャニスター真空シッピング装置は、前記キャニスター内に導入された散布ガスの一部を回収し、回収された散布ガスの放射能を測定することによって、前記真空シッピング工程の間に測定される放射能と比較するためのバックグラウンドレベルを定めるように構成される、請求項13に記載のキャニスターシッピングシステム。
  16. 前記散布ガスは、前記水処理装置の動作の前に前記キャニスター内に配置される燃料プール水に含まれる溶解したガスの混合物よりも低い割合で、核分裂ガスを含む、請求項13に記載のキャニスターシッピングシステム。
  17. 燃料プール内の核燃料アセンブリにおける故障を検出する方法であって、
    前記核燃料アセンブリを前記燃料プール内に配設されたキャニスター真空シッピング装置のキャニスター内に配置する工程と、
    前記キャニスター内に配置された燃料プール水の全体にキャリアガスを再循環させることによって、前記キャニスター内の前記燃料プール水に含まれる核分裂ガスを前記再循環しているキャリアガス内に拡散させる工程と、
    前記キャニスターシッピング装置を用いて真空シッピング工程を開始し、前記燃料アセンブリから漏出する核分裂ガスを検出することによって前記燃料アセンブリ内の故障を検出する工程と、
    を備える方法。
  18. 前記開始する工程の前に、前記キャニスター真空シッピング装置の放射能検出器を用いて、前記キャリアガスの放射能レベルを検出して基準放射能レベルを定める工程をさらに備え、
    前記キャニスターシッピング装置を用いて前記燃料アセンブリ内の故障を検出する工程は、前記基準放射能レベルを前記真空シッピング工程の間に検出された放射能レベルと比較する工程を含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記再循環するキャリアガス内の放射能レベルの増加率が所定の閾値未満に低下するまで、前記再循環を継続し、
    前記再循環するガス内の放射能レベルの増加率が所定の閾値未満に低下した後、前記開始する工程を実施する、
    請求項17記載の方法。
  20. キャニスターシッピングシステムであって、
    キャニスター及び放射能検出器を含むキャニスター真空シッピング装置であって、前記キャニスター内に配置された核燃料アセンブリ内の故障を、前記キャニスター真空シッピング装置の真空シッピング工程の間に前記燃料アセンブリから漏出する核分裂ガスを検出することによって検出するように構成される、キャニスター真空シッピング装置と、
    前記キャニスター、ポンプ、及び前記キャニスター真空シッピング装置の前記検出器を含むループを通ってキャリアガスを再循環させるように構成されたガス再循環装置であって、前記ポンプが前記ループを通ってガスを再循環させるように構成される、ガス再循環装置と、
    前記ループに接続され、前記ループにキャリアガスを供給するように構成されたキャリアガス供給装置と、
    を備える、キャニスターシッピングシステム。
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