JP2017502056A - 肝障害の治療方法 - Google Patents

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Abstract

式(I)の化合物又はその代謝産物、式(I)の化合物又はその代謝産物のエステル、若しくは前記したものそれぞれの医薬的に許容される塩は、肝脂肪症、小葉炎症、肝肥大及び肝瘢痕を阻害するために使用される。【化1】(I)(式中、m、n、X1及びX2は、本明細書に定義された通りである。)

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2014年1月10日に出願された米国特許出願番号第14/152,924号の利益を主張するものであって、2012年12月5日に出願された米国特許出願番号第13/706,161号の一部継続出願であり、この内容を全て本明細書に参照として組み込む。
(発明の分野)
本発明は、フェノキシアルキルカルボン酸、例えば、MN−001及びMN−002を投与することによって、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)及び/又は非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、それらの1つ以上を引き起こす又はそれらの1つ以上に起因する状態、及び/又は前記したものそれぞれの負の影響を治療する方法に関する。
非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)は、アルコール消費と関連しない、肝における脂肪の蓄積を指す。脂肪は、肥満、糖尿病又は他の状態のために蓄積されることがある。少人数では、NAFLDは、肝炎症、肝瘢痕、そして最終的に肝不全に進行する。このような疾患の深刻な形態は、場合によって非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)と呼ばれる。NAFLD及びNASH、及びそれらのうちの1つ以上を引き起こす又はそれらのうちの1つ以上に起因する疾患は、世界的に増加している問題であり、すべての年齢の人々に影響を与える。NAFLD及びNASHは、現在最速に増加している肝移植の指標である。
一態様において、本発明は、式(I)の化合物又はその代謝産物、式(I)の化合物又はその代謝産物のエステル、若しくは前記したものそれぞれの医薬的に許容される塩の有効量を、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を治療することを必要とする患者に投与する工程を含む、NAFLD又はNASHに罹患している患者におけるNAFLD又はNASHの治療方法を提供し、式中、mは、2から5の整数であり、nは、3から8の整数であり、X及びXは、それぞれ独立に硫黄原子、酸素原子、スルフィニル基(−S(O)−)又はスルホニル基(−S(O)−)を表し、但しX及びXは、同時に酸素原子ではない。
(I)
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物、又はそのエステル、若しくは前記したものそれぞれの医薬的に許容される塩の有効量を、肝炎症を低減することを必要とする患者に投与する工程を含む、NAFLD又はNASHに罹患している患者における肝炎症の低減方法を提供し、式(I)の化合物は、上記のように定義される。
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物、そのエステル、若しくは前記したものそれぞれの医薬的に許容される塩の有効量を、脂肪症、小葉炎症、肝肥大、及び肝瘢臓痕のうちの1つ以上を阻害することを必要とする患者に投与する工程を含む、このような患者における脂肪症、小葉炎症、肝肥大、及び肝瘢臓痕のうちの1つ以上の阻害方法を提供し、式(I)の化合物は、上記のように定義される。本明細書で使用される「脂肪症」(また、脂肪変化、脂肪変性又はアジポス変性とも呼ばれる)は、細胞、好ましくは、肝細胞内で脂質の異常保持を説明するプロセスである。別の形態において、本発明は、式(I)の化合物、そのエステル、若しくは前記したものそれぞれの医薬的に許容される塩の有効量を、ヒドロキシプロリン形成を低減及び/又は阻害することを必要とする患者に投与する工程を含む、このような患者の肝におけるヒドロキシプロリン形成の低減及び/又は阻害の方法を提供し、式(I)の化合物は、上記のように定義される。特定の好ましい実施形態では、脂肪症、小葉炎症、肝肥大、肝瘢臓痕、又は肝のヒドロキシプロリン蓄積は、過度のアルコール摂取と関連しなく、換言すれば、それらは実質的に、本質的に非アルコールである。
好適な実施形態では、式(I)の化合物は、式(IA)の化合物(又はMN−001)である。
(IA)
別の好ましい実施形態では、式(I)及び式(IA)の化合物の代謝産物は、式(IB)の化合物(又はMN−002)である。

(IB)
一実施形態では、患者は、NAFLDに罹患している。別の実施形態では、患者はNASHに罹患している。
処理及び未処理マウスにおける脂肪症点数をグラフに示す。 処理及び未処理マウスにおける小葉炎症点数をグラフに示す。 処理及び未処理マウスにおける肝細胞肥大点数をグラフに示す。 処理及び未処理マウスにおける線維症領域の割合をグラフに示す。 処理及び未処理マウスにおける炎症領域をグラフに示す。 処理及び未治療マウスにおける肝のヒドロキシプロリンの含有量をグラフに示す。
[定義]
本明細書及び特許請求の範囲で使用される、単数形「a」、「an」、及び「the」は、特別に明確に指示されない限り複数の参照を含む。
患者に薬物を「投与すること」又は「投与」(及びこのような語句の文法上の等価物)とは、自己投与を含む直接的投与、及び薬物を処方する行為を含む間接的投与を含む。例えば、本明細書で使用されるように、医師が患者に薬物の自己投与を指示、及び/又は患者に薬物の処方箋を提供することが患者に薬物を投与することである。
グループの前にある「Cx」は、このグループの炭素原子の数がXであることを意味する。
「アルキル」は、1から12個の炭素原子を有する一価の非環式ヒドロカルビルラジカルを意味する。アルキルの非限定例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第三級ブチル、ペンチル、ヘキシルなどを含む。
「アリール」は、10個以下の炭素原子を有する一価の芳香族ヒドロカルビルラジカルを意味する。アリールの非限定例は、フェニル及びナフチルを含む。
「ヘテロアリール」は、芳香族環内で酸素、窒素、硫黄からなる群から選択された1から4個のヘテロ原子及び1から10個の炭素原子の芳香族基を意味し、ヘテロアリールの窒素原子及び/又は硫黄原子は、任意に酸化される(例えば、N−酸化物、−S(O)−又は−S(O)−)。このようなヘテロアリール基は、単環(例えば、ピリジル又はフリル)又は多価縮合環(例えば、インドリジニル又はベンゾチエニル)を有することができ、縮合環は、芳香族であってもなくてもよく、及び/又は、ヘテロ原子を含んでも含まなくてもよく、但し芳香族ヘテロアリール基の原子を介して付着する。ヘテロアリールの非限定例は、ピリジル、ピロリル、インドリル、チオフェニル、及びフリルを含む。
「シクロアルキル」は、3から12個の炭素原子を有する一価の非芳香族環状ヒドロカルビルラジカルを意味する。シクロアルキルの非限定例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどを含む。
「ヘテロシクリル」は、環内で酸素、窒素、硫黄からなる群から選択される1から4個のヘテロ原子及び1から10個の炭素原子の一価の非芳香族環状基を意味し、ヘテロアリールの窒素原子及び/又は硫黄原子は、任意に酸化される(例えば、N−酸化物、−S(O)−又は−S(O)−)。このようなヘテロアリール基は、単環(例えば、ピペリジニル又はテトラヒドロフラニル)又は複数の縮合環を有することができ、縮合環は、芳香族であってもなくてもよく、及び/又は、ヘテロ原子を含んでも含まなくてもよく、但し非芳香族ヘテロシクリル基の原子を介して付着する。ヘテロシクリルの非限定例は、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルなどを含む。
「アミノ」は−NHを意味する。
「アルキルアミノ」は−NHRを意味し、Rは任意に1から3個のアリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、又はヘテロシクリル基で置換されるC−Cアルキルである。
「ジアルキルアミノ」は−N(Rを意味し、Rは上記のように定義されている。
「含む」は、方法及び組成物が引用された要素を含むが、その他のものが排除されないことを意味する。方法及び組成物を定義するために使用される「本質的に〜からなる」は、記載された目的のための組合せに対して任意の本質的に重要なもの以外の要素が排除されることを意味する。従って、本質的に本明細書で定義される要素からなる組成物は、例えば、リン酸緩衝生理食塩水、保存料などの薬学的に許容される担体、及び単離及び精製法からの微量混入物を除外しない。「からなる」は、その他の成分の微量元素(trace element)及び本発明の組成物を投与するための実質的な方法の段階又は意図した結果を達成したり組成物を生成するための工程の段階以外のものが排除されることを意味する。このようなつなぎの用語及び語句の各々によって定義される実施形態は、本発明の範囲内にある。
本明細書に使用される化合物の「有効量」は、NAFLD又はNASHを有する患者に投与される場合、患者内の医学的疾患のうちの1つ以上の発現に対して意図した治療効果(例えば、緩和、改善、軽減、又は、除去)を有し得る量である。十分な治療効果が、必ず1つの用量(又は 投与量)の投与によって発生するものでなく、一連の用量の投与後に発生することもあり得る。したがって、有効量は、1回以上の用量によって投与されてもよい。
「非アルコール性脂肪性肝炎」又はNASHは、アルコール性肝疾患に似ている一般的な肝疾患であるが、ほとんど、又は全くアルコールを飲まない人に起こる。NASHの主要な特性は、炎症及び損傷と共に、肝内の脂肪である。NASHは、肝が完全に損傷して傷跡が残り、もはや正常に作動しない肝硬変につながることができる。NASHは、米国人口の2から5%に影響を与える。現在、NASHに対する特定の治療法は存在しない。米国人の追加の10から20%は、肝内に脂肪を持っているが、質実的に肝の炎症又は損傷を起こさない、「非アルコール性脂肪性肝疾患」(NAFLD)と呼ばれる状態である。肝内に脂肪を持つことは、正常ではないが、それ自体は、おそらく、ほとんど危害又は永久的な損傷を引き起こさない。肝の血液検査結果又はスキャンに基づいて脂肪が疑われる場合、この問題はNAFLDと呼ばれる。この場合に、肝生検が実行されると、一部の人々はNASHを有するが、他の人々はNAFLDを有することを示す。
NASHは、通常、最初のアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)又はアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)のような、定期的な血液検査パネルに含まれている肝検査での上昇を有することが見出される人に疑われる。さらなる評価では、(例えば、薬、ウイルス性肝炎、又は過度のアルコール消費など)肝疾患の明確な理由が示さなく、そして肝のx線又はイメージング研究では、脂肪が示す場合、NASHが疑われている。NASHは、肝生検によって診断され、NAFLDと区別される。肝生検のために、皮膚を介して針を挿入し、肝の小片を除去する。顕微鏡による組織の検査では、肝細胞への炎症又は損傷と共に脂肪が示す場合、NASHと診断される。組織が炎症及び損傷を与えることなく脂肪が示す場合は、NAFLDと診断されている。生検から知られる重要な情報は、肝内で瘢痕組織が成長しているかどうかである。
NASHが徐々に悪化されて、肝内で瘢痕又は線維症が表し蓄積することができる。線維症が悪化すると、肝硬変が発症し、即ち肝は、激しく瘢痕化し、硬化して、正常に機能することができなくなる。深刻な瘢痕又は肝硬変が存在すると、いくつかの治療が、その進行を停止することができる。肝硬変を有する人は、体液貯留、筋萎縮、腸からの出血、及び肝不全が発生した。肝移植は、肝不全を含む進行した肝硬変の唯一の治療法であり、ますますNASHを有する人々で移植が行われる。例えば、NASHは、米国で肝硬変の主要な原因のうちの1つとして、C型肝炎及びアルコール性肝疾患の後にランクされている。
「薬学的に許容される」は、ヒト患者を含む患者に投与することに適し、非毒性であることを意味する。
「薬学的に許容される塩」は、患者に投与することに適し、非毒性の塩を意味する。非限定例は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及び様々な第1、第2、第3アンモニウム塩を含む。式(I)の化合物のエステルがカチオン性の部分を含めば、例えば、エステルがアミノ酸エステルを含めば、その塩は、様々なカルボン酸塩、スルホン酸塩、及び鉱酸塩を含んでもよい。塩の特定の非限定例は、ナトリウム塩、カリウム塩、及びカルシウム塩を含む。
「保護基」は、公知の官能基であり、官能基に結合されれば、化合物のその他の部分で行われる反応、及び対応する反応条件において不活性の保護された官能基が得られ、脱保護条件下で反応させて固有の官能性を再生できるものを意味する。保護基は、分子の残りと適合するように選択される。「カルボン酸保護基」は、これらの合成中にフェノキシアルキルカルボン酸のカルボン酸官能性を保護する。カルボン酸保護基の非限定例は、ベンジル、p−メトキシベンジル、p−ニトロベンジル、アリル、ベンズヒドリル、及びトリチルを含む。カルボン酸保護基の追加の例は、Greene and Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis., 2d Ed., 1991, John Wiley & Sons, and McOmie Protective Groups in Organic Chemistry, 1975, Plenum Pressなどの標準リファレンス作業において発見された。本明細書に開示されたカルボン酸を保護及び脱保護するための方法は、従来技術で、具体的にGreene and Wuts, supra及び本明細書に引用された参照文献で発見される。
医学的疾患又は患者を「治療すること」は、臨床結果を含む有益又は所望の結果を得るための段階を取ることを意味する。本発明の様々な形態及び実施形態の目的で、有益又は所望の臨床結果は、NAFLD及び/又はNASHのうちの1つ以上の症状発現又は負の影響の減少、緩和又は改善、1つ以上の臨床的な結果の改善、疾患程度の減少、疾患進行の遅延又は鈍化、疾患状態の改善、軽減、又は、安定化、及び本明細書に記載したその他の有益結果を含んでいるが、それらに制限されることはない。
[好ましい実施形態]
一態様において、本発明は、式(I)の化合物又はその代謝産物、式(I)の化合物又はその代謝産物のエステル、若しくは前記したものそれぞれの医薬的に許容される塩の有効量を、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を治療することを必要とする患者に投与する工程を含む、NAFLD又はNASHに罹患している患者の治療方法を提供し、式中、mは、2から5の整数であり、nは、3から8の整数であり、X及びXは、それぞれ独立に硫黄原子、酸素原子、スルフィニル基又はスルホニル基を表し、但しX及びXは、同時に酸素原子ではない。
(I)
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物又はその代謝産物、式(I)の化合物又はその代謝産物のエステル、若しくは前記したものそれぞれの医薬的に許容される塩の有効量を、肝の炎症を低減することを必要とする患者に投与する工程を含む、NAFLD又はNASHに罹患している患者における肝の炎症の低減方法を提供し、式(I)の化合物は、上記のように定義される。
本明細書に使用される「その代謝産物」は、式(I)の化合物と実質的に類似の治療活性を示す代謝産物を意味する。このような代謝産物の非限定例は、−O−(CHCOH部を含有するフェニル基に付着した式(I)の化合物の−COCH基が1−ヒドロキシエチル(−CH(OH)Me)基に代謝される化合物を含む。
このような1−ヒドロキシエチル基を含有する代謝産物は、1−ヒドロキシエチル基の1位に非対称中心を含む。ラセミ混合物を含む、対応する鏡像異性体及びその混合物は、本明細書に使用される式(I)の化合物の代謝産物内に含まれる。
本明細書で用いられる「そのエステル」は、式(I)の化合物に表示されるカルボン酸のエステル及び/又はフェノール性水酸基のエステル、及び式(I)の化合物の代謝産物の1−ヒドロキシエチル基(脂肪族水酸基)のエステルを意味する。フェノール性水酸基及び/又は脂肪族水酸基のエステルは、制限なしに対応する酸としてカルボン酸R−COHを含んでもよく、Rは、C−Cアルキル、アリール、ヘテロアリール、C−C12シクロアルキル、又は、C−Cヘテロシクリルで、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、又はヘテロシクリルは、任意に1から4個のC−Cアルキル基、アリール基、COH基、アミノ基、アルキルアミノ基、又は、ジアルキルアミノ基で置換される。また、1リン酸、2リン酸、又は3リン酸のようなその他の酸が考慮される。カルボン酸のエステルは、対応するアルコールとして制限なしに式R−OHの化合物を含んでもよく、Rは上記のように定義されている。一実施形態では、式(I)のカルボン酸のみがエステル化される。また他の実施形態において、式(I)のフェノール性水酸基のみがエステル化される。また他の実施形態において、Rは、C−Cアルキルである。当業者には明らかであろうように、このようなエステルは、式(I)の化合物又はその塩を放出するために生体内で加水分解されるプロドラッグとして作用する。
好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、式(IA)の化合物である。
(IA)
別の好ましい実施形態において、式(I)及び(IA)の化合物の代謝産物は、式(IB)の化合物である。

(IB)
一実施形態において、患者は、NAFLDに罹患している。別の実施形態では、患者がNASHに罹患している。別の実施形態において、化合物は経口投与される。別の実施形態において、化合物は、錠剤又はカプセル剤として投与される。別の実施形態では、式(IA)の化合物は、他の多形体形態を実質的に含まない多形体A型で存在する。別の実施形態において、化合物は、液体剤形として投与される。別の実施形態において、化合物は、100から4,000mg/日の量で、1回、2回、又は3回に分けて投与される。
理論に束縛されることなく、本明細書に用いられる化合物は、部分的にそれらの抗炎症活性のために、NAFLD及び/又はNASHの治療に有効である。種々の受容体部位は、本明細書で使用される化合物によって遮断することができると考えられる。存在する場合、いくつかの、炎症性疾患の既知の阻害剤は、単一分子内ですべての以下の活動部位を具現化している:1)ロイコトリエン合成、2)ロイコトリエンD−4受容体、3)ロイコトリエンE−4受容体、4)cAMP PDE III、5)cAMP PDE IV、6)トロンボキサンA−2合成、7)好酸球遊走及び8)20リンパ球遊走の阻害。上記のメカニズムは、いわゆる「炎症カスケード」で相互作用する多種多様な細胞間で、異なる特異性及び異なる程度に協力し関与して、核分裂と類似な結果を生成する。多種多様な作用部位を遮断することによって、本明細書で使用される化合物は、NAFLD及び/又はNASHを治療するのに有効であることが意図される。
本明細書で使用される化合物の有効性は、本明細書に以下に記載する、例えばSTAMマウスモデルで、当業者に周知の方法によって試験することができ、又は「恵子祝迫ら、PNAS 2012年、109(21)E1369−E1376、「ペルオキシソーム増殖因子−活性化受容体δアゴニストにより肝線維症からの保護」で記載した手順を採択する。
[合成]
式(I)の化合物の合成及び特定の生物学的活性は、米国特許第4985585号に記載され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。例えば、式(IA)の化合物は、式(II)のフェノールを式(III)の化合物と反応させて、式(IC)の化合物を提供することによって調製される。

(II)
(式中、Rは、カルボン酸保護基である。)

(III)

(IC)
酸保護基又はR基の非限定例は、C−Cアルキル、ベンジル、ベンズヒドリル及びトリチルを含み、ベンジル基、ベンズヒドリル基、又は、トリチル基は、任意に1から6個のC−Cアルキル基、ハロ基、及び/又はC−Cアルコキシ基で置換される。式(III)のブロモ基以外の離脱基が用いることができることは当業者に明らかであろう。このようなその他の離脱基の非限定例は、クロロ又はトシラートを含む。
式(IC)の保護されたカルボン酸を脱保護すれば、式(IA)の化合物が提供される。本開示内容に基づいて明らかなように、式(IC)の化合物は、いくつかの実施形態で本発明にしたがって有用である。脱保護方法の非限定例は、Pd/C又はPt/Cのような触媒及びH下でアルカリ加水分解及び水素化分解を含む。
反応は、不活性有機溶媒、例えば、制限なしにアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、又は、ジメチルホルムアミド中で実施される。求核置換反応は、無機塩基、例えば、炭酸カリウム、又は、炭酸ナトリウム、任意にヨウ化カリウムの存在下で室温未満の温度で溶媒の還流温度まで行われてもよい。反応は、実質的に生成物を提供するのに十分な時間の間実施され、薄層クロマトグラフィー及びH−NMRのような公知の方法によって決定される。本明細書で用いられるその他の化合物は、出発物質の適切な置換時に本明細書に記載した手順にしたがって及び/又は当業者に公知の方法にしたがって製造される。米国特許第5,290,812号参照(全体が本明細書に参照として含まれる)
式(IA)の化合物は、本質的に純粋な斜方晶系多形体(A型結晶と呼ばれる)を提供するための制御された条件下で再結晶される(例えば、90%以上、好ましくは少なくとも95%のA型)。多形体A型及びその製造工程は、米国特許第7,060,854号及び米国特許7,064,146号に記載されており、これらは全体が本明細書に参照として含まれる。式(I)の化合物の全ての多形体形態は、活性があるが、多形体A型が好ましい。特定条件下で、このような多形体の溶解度及び生体利用率は、その他の多形体に比べて優秀で、A型は改善された固体製剤を提供することができる。
黄色からオレンジの溶液を提供するために、25℃から40℃でエタノール5から10重量部中に式(IA)の化合物を溶解してA型結晶を得ることができる。エタノール溶液に1から10部の水を注入して、20℃から25℃で15から60分の間撹拌した後、5℃から10℃で追加の1から4時間、好ましくは2.0から3.0時間の間撹拌して灰白色の懸濁液が得られる。この懸濁液に5から15部の水を添加して、混合物を5℃から10℃で追加の1から4時間、好ましくは1.5から2.0時間の間撹拌する。固体の、白色から灰白色の生成物は、真空濾過によって分離して濾過ケーキを水で洗浄して25℃から40℃で12から24時間の間真空で乾燥する。
鏡像異性体形態で存在する本明細書で用いられる化合物、例えば、式(I)の化合物の特定の代謝産物(例えば、式IBの化合物)に対して、2つの鏡像異性体が光学的に分解され得る。このような分解は、例えば、制限なしに(S)−(−)−l−(l−ナフチル)エチルアミンのような塩基と対応するカルボン酸化合物の部分立体異性体塩を形成したり、キラルカラムクロマトグラフィーを用いて鏡像異性体を分離することによって行われる。鏡像異性体形態でも存在するこのような化合物に対する中間体は、同様に分解することができる。
[投与及び製剤]
本明細書で使用される化合物は、経口、又は、静脈内、筋肉内及び皮下注射若しくは経皮的方法によって投与されてもよい。効果的な用量レベルは、例えば、毎日約100から4000mgに多様に変化することができる。一実施形態では、1日用量の範囲は、250から2,000mgで、1回、2回、又は3回に分けて提供される。一実施形態において、1日用量の範囲は、100、200、300、400、又は500mgのような100から500mgであり、1回、2回又は3回で与えられる。一実施形態において、1日用量の範囲は、250、500、750、1,000、1,250、1,500、1,750、又は2,000mgのような250から2,000mgで、1回、2回又は3回で提供される。一実施形態において、1日用量の範囲は、1,000、2,000、3,000、又は4,000mgのような1000から4000mgで、1回、2回又は3回で提供される。また他の実施形態において、その用量は、1000mgが1日2回提供される。その他の実施形態において、適切な用量は、1000mg qd、1000mg bid、及び750mg tidを含む。
実際の量は、治療される患者の環境により異なることもある。当業者が認識するように、活性物質の作用を変更する様々な因子は、治療する医師によって考慮されるものであって、患者の年齢、体重、性別、食事療法、及び状態、投与時期、投与速度、並びに投与経路である。所定の条件に対する最適の用量は、従来の用量決定試験を用いて当業者によって認知され得る。
本明細書で用いられる化合物は、液体、粉末、クリーム、乳剤、錠剤の薬、トローチ(troche)、坐薬、懸濁液、溶液などを含む、任意の薬学的に許容される形態で形成されてもよい。本明細書で用いられるこのような化合物を含有する治療組成物は、公知の慣行にしたがって一般的に1つ以上の薬学的に許容される成分で形成される。一般に、錠剤(tablet)は、担体(例えば、改質されたデンプン)を、単独で又は10重量%のカルボキシメチルセルロース(商品名:Avicel)と共に用いて形成される。製剤は、錠剤成形工程で1,000から3,000ポンドの圧力で圧縮される。錠剤は、好ましくは平均硬度が約1.5から8.0kp/cm、好ましくは5.0から7.5kp/cmであることを示す。崩壊時間は約30秒から約15又は20分まで変化する。
経口用製剤は、本明細書で用いられる治療活性がある化合物が不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、又はカオリンと混合した硬ゼラチンカプセルとして提供されたり、この化合物が油性媒体、例えば、液体パラフィン又はオリーブオイルと混合した軟ゼラチンカプセルとして提供されてもよい。適切な担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、ココアバターなどを含む。
本明細書に使用される化合物は、水性懸濁液として、薬学的に許容される賦形剤、例えば、懸濁化剤、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム及びアカシアゴム;分散製剤又は湿潤製剤、例えば、天然発生のリン脂質、例えば、レシチン、又は脂肪酸とアルカリ性酸化物の縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンステアレート、又は長鎖脂肪族アルコールとエチレン酸化物の縮合生成物、例えば、ヘプタデカエチレン−オキシセタノール、又は脂肪酸及びヘキシトールに由来する部分エステルとエチレン酸化物の縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレート、又は脂肪酸及びヘキシトール無水物に由来する部分エステルとエチレン酸化物の縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレートと混合して形成されてもよい。このような水性懸濁液は、1つ以上の保存剤、例えば、エチル−又は−n−プロピル−p−ヒドロキシベンゾエート、1つ以上の着色剤、1つ以上の香味剤、及び1つ以上の甘味剤、例えば、グリセロール、ソルビトール、スクロース、サッカリン、又は、シクラミン酸ナトリウム若しくはシクラミン酸カルシウムを含んでもよい。
適切な製剤は、米国特許第4,788,055号;同第4,816,264号;同第4,828,836号;同第4,834,965号;同第4,834,985号;同第4,996,047号;同第5,071,646号;及び同第5,133,974号に記載された持続放出投与形態を含み、これらは全体が本明細書に参照として含まれる。
経口投与に適したその他の形態は、乳剤、シロップ剤、エリキシル剤(elixir)、水性溶液を含む液状製剤又は液状製剤に用いる直前に変換されることが意図された固体製剤を含む。乳剤は、溶液、例えば、水性プロピレングリコール溶液で製造されたり、乳化剤、例えば、レシチン、ソルビタンモノオレート又はアカシアを含有してもよい。水性溶液は、活性成分を水に溶解して適切な着色剤、香味剤、安定化剤、及び増粘剤を添加して製造されてもよい。固体製剤は、活性成分と共に、着色剤、香味剤、安定化剤、緩衝剤、人工甘味剤及び天然甘味剤、分散剤、増粘剤、溶解剤などを含有してもよい。
本明細書に使用される化合物は、非経口投与(例えば、注射、例えば、ボーラス注入(bolus injection)又は持続的注入)のために製造され、アンプル、充填済み注射器、少量注入(small volume infusion)で単回用量形態で、又は追加の保存剤を含む複数回用量容器に入れて、提供されてもよい。組成物は、油性ビークル又は水性ビークル中の懸濁液、溶液又は乳剤、例えば、水性ポリエチレングリコール中の溶液などの形態を取ることができる。油性若しくは非水性の担体、希釈剤、溶媒又はビークルの例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物性オイル(例えば、オリーブオイル)及び注射可能な有機エステル(例えば、オレイン酸エチル)を含み、成形製剤、例えば、保存剤、湿潤剤、乳化剤又は懸濁剤、安定化剤、及び/又は分散剤を含有してもよい。また、活性成分は、無菌固体の無菌分離、又は適切なビークルと使用する前に構成する溶液、例えば、無菌発熱性物質除去水から凍結乾燥(lyophilisation)によって得られた粉末形態であってもよい。
本明細書で用いられる化合物は、軟膏、クリーム、又はローション、又は、経皮性パッチとして表皮への局所投与のために製造されてもよい。軟膏及びクリームは、例えば、水性基剤又は油性基剤を用いて製造され、適切な増粘剤及び/又はゲル化剤を添加する。ローションは、水性基剤又は油性基剤を用いて製造されてもよく、一般的に乳化剤、安定化剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤、又は、着色剤のうちの1つ以上を含有する。口内への局所投与に適した製剤は、香味基剤に活性剤を含むロゼンジ(lozenge)、普通スクロース及びアカシア又はトラガカント;不活性基剤に活性成分を含むパステル剤(pastille)、例えば、ゼラチン及びグリセリン又はスクロース及びアカシア;及び適切な液体担体内に活性成分を含む洗口剤(mouthwashes)を含む。
本明細書に使用される化合物は、坐薬として投与するために製造されてもよい。このような製剤では、脂肪酸グリセリド又はココアバターの混合物などの低融点ワックスがまず溶解し、活性成分が、例えば撹拌によって均一に分散する。溶解した均一な混合物が便利なサイズのモールドに注入された後に冷却して固体化される。
本明細書に使用される化合物は、膣内投与用に製造されてもよい。活性成分と共に担体を含むペッサリー(Pessaries)、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム、又は、スプレーが、当該技術分野で適したものとして知られている。
本明細書に使用される化合物は、鼻腔投与用に製造されてもよい。溶液又は懸濁液が、従来の手段、例えば、点滴器(dropper)、ピペット、又は、スプレーによって鼻腔に直接適用される。製剤は、単回又は複数回投与する形態で提供されてもよい。患者は、点滴器又はピペットを介して溶液又は懸濁液の適切な所定の容量を投与してもよい。スプレーは、例えば、計量された噴霧スプレーポンプによって投与することができる。
本明細書に使用される化合物は、鼻腔投与を含む、具体的に気道へのエアゾール投与のために製造されてもよい。化合物は、例えば、約5ミクロン以下の小さい粒子サイズを有するであろう。このような粒子サイズは、当該技術分野で知られている手段、例えば、ミクロン化によって得ることができる。活性成分は、適切な推進剤、例えば、クロロフルオロカーボン(CFC)(例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、又は、ジクロロテトラフルオロエタン)、二酸化炭素又はその他の適切な気体と共に加圧パックに入れて提供される。エアゾールは、レシチンのような界面活性剤を好都合に含有してもよい。薬物用量は、計量バルブによって調節されてもよい。また、活性成分は、乾燥粉末の形態として、例えば、適切な粉末ベース内の化合物、例えば、ラクトース、デンプン、デンプン誘導体、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びポリビニルピロリジンの粉末混合物の形態として提供されてもよい。粉末担体は、鼻腔内でゲルを形成する。粉末組成物は、例えば、粉末が吸引装置によって投与されることができるゼラチン又はブリスター(blister)パックのカプセル又はカートリッジ内で単回用量形態で提供されてもよい。
所望により、製剤は、活性成分の持続放出投与又は制御放出投与のために変形された腸溶性コーティング(enteric coating)によって製造されてもよい。本発明の目的のために用いることができる一般的な形態の制御放出形態は、不活性コア、例えば、糖スフェア(sugar sphere)、内部の薬物−含有第2層でコーティングされた第1層、及び内層からの薬物放出を調節する第3層又は外部の膜を含む。
コアは、水溶性又は膨張性物質であることが好ましく、従来のコアとして用いられる任意のこのような物質、又はビーズ又はペレットへと製造された任意の他の薬学的に許容される水溶性又は水膨張性物質であってもよい。コアは、スクロース/デンプン(Sugar Spheres NF)、スクロース結晶などの物質のスフィア、又は、一般的に賦形剤、例えば、微結晶性セルロース及びラクトースで構成された圧出して乾燥されたスフィアであってもよい。
第1層内で実質的に水不溶性の物質は、一般的に(溶媒内に分散又は溶解した)「GI不溶性」又は「GI部分的に不溶性」フィルム形成ポリマーである。例としては、エチルセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリメタクリレート、例えば、エチルアクリレート/メチルメタクリレート共重合体(Eudragit NE−30−D)及びアンモニオメタクリレート共重合体タイプA及びB(Eudragit RL30D及びRS30D)、及びシリコーンエラストマが列挙されてもよい。普通、ポリマーと共に可塑剤が用いられる。例示の可塑剤は、セバシン酸ジブチル、プロピレングリコール、クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、キャスターオイル、アセチル化モノグリセリド、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸ブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、トリアセチン、椰子油(中間鎖トリグリセリド)を含む。
活性成分を含有する第2層は、結合剤としてポリマーを含む又は含まない活性成分(薬物)で構成されてもよい。結合剤は、使用される場合は通常親水性であるが、水溶性又は水不溶性であってもよい。活性薬物を含有する第2層で用いられる例示のポリマーは、親水性ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレングリコール、例えば、ポリエチレングリコール、ゼラチン、ポリビニルアルコール、デンプン及びその誘導体、セルロース誘導体、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、アクリル酸ポリマー、ポリメタクリレート、又は、任意のその他の薬学的に許容されるポリマーである。第2層内の薬物対親水性ポリマーの比は、普通1:100から100:1(w/w)の範囲である。
薬物放出を制御するための、第3層又は膜に使用するのに適したポリマーは、水不溶性ポリマー又はpH依存溶解度を有するポリマー、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、セルロースアセテートフタレート、トリメリト酸酢酸セルロース、ポリメタクリレート、又はこれらの混合物から選択されることができ、これらは任意に可塑剤(例えば、上述したもの)と結合される。
任意に、制御された放出層は、制御された放出層の浸透性及び放出速度を調節するために、前記ポリマーと共に異なる溶解性を有するまた他の物質を含む。例えば、エチルセルロースと共に改質剤として用いることができる例示のポリマーは、HPMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール、pH依存溶解性を有するポリマー、例えば、セルロースアセテートフタレート又はアンモニオメタクリレート共重合体及びメタクリル酸共重合体、又はこれらの混合物を含む。添加剤、例えば、スクロース、ラクトース、及び薬学的等級界面活性剤は、必要に応じて制御された放出層内に含まれてもよい。
また、単回用量形態の製剤が本明細書に提供される。このような形態で、製剤は、活性成分(例えば、限定されないが、式(I)の化合物又はそのエステル、又は、各々の塩)の適量を含有する単回用量へとさらに分割される。単回用量形態は、パッケージが製剤の個別量を含有している、パッケージされた製剤であってもよく、例えば、パッケージされた錠剤、カプセル、及びバイアル又はアンプル内の粉末であってもよい。また、単回用量形態は、カプセル、錠剤、カシェ剤(cachet)又はロゼンジ自体であるか、このようなパッケージされた形態の任意の1つの適切な数であってもよい。
その他の適切な薬学的担体及びこれらの製剤は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy 1995, edited by E.W.Martin, Mack Publishing Company, 19th edition, Easton, Paに記載されている。
実施例1:非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の治療
非アルコール性脂肪性肝炎を有する成人250人は、最大6ヶ月間、500mgの1日用量のMN−001又はMN−002、又はプラセボを、それぞれ受けるように無作為に割り当てられている。主要転帰は、非アルコール性脂肪性肝炎の組織学的特性の改善であり、脂肪症、小葉炎症、肝細胞肥大、及び/又は線維症の標準化点数の合成を使用して評価される。結果は、当業者に周知の方法に従って分析される。
実施例2:非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の治療
無作為化、二重盲検、プラセボ対照研究は、超音波(US)によって診断され、(患者40人の)肝生検によって確認されたNAFLDを有する患者50人で実施した。患者は、無作為にMN−001又はMN−002(各6ヶ月間500mgの1日用量)又はプラセボを受けるようにする。すべての患者は、同じ行動の体重減少プログラムに参加する。すべての患者は、腹部超音波によって毎月の評価を受ける。肝酵素レベル、脂質プロフィール、インスリンレベル、及び人体測定変数も監視され、そしてすべての患者は、栄養の追跡評価を受ける。患者は、研究の終了時に第二の肝生検検査を受ける。超音波による血清アラニントランスアミナーゼレベル及び脂肪症は、非限定的な終点として測定される。結果は、当業者に周知の方法に従って分析される。
実施例3:非アルコール性脂肪性肝炎のSTAMモデルにおけるMN−001の治療的に有益な効果
STAM(商標)は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、その兆候、及び関連する肝障害のモデルであり、C57BL/6マウスにおける化学的介入及び食事介入の組み合わせによって形成される。テルミサルタンは、STAMマウスにおける、抗NASH、抗線維症及び抗炎症効果を有することが示されており、したがって、本研究における陽性対照として使用した。この研究によれば、以下に記載されるように、テルミサルタンによる治療は、報告されたデータと一致するビークル群と比較して、肝重量、NAS、線維症領域及び炎症領域を著しく減少させて、本発明で利用される化合物の有用性を実証するために、本明細書中で使用されたSTAMマウスモデルの有用性の証拠を提供した。
MN−001での治療は、用量依存的にビークルと比較して、線維症の領域を著しく減少させて、本研究におけるMN−001の抗線維症効果を示す。MN−001の高用量は、肝のヒドロキシプロリンの含有量を低減する傾向があり、抗線維化性を支持する。MN−001の高用量での治療はNAFLS活動性点数(NAS)を著しく減少させた。NASの改善は、例えば、小葉炎症及び肝細胞肥大の低減に起因した。特に、MN−001の高用量は肥大の点数を著しく減少させた。肝細胞の肥大は、酸化ストレスによって誘導される肝細胞の損傷に由来し、NASHの疾患の進行と関連しているので(Fujii Hら、J Atheroscler Thromb.、2009年、16:893、Rangwala Fら、J Pathol 2011年、224:401)、MN−001は、理論に縛られることなく、肝細胞の損傷及び肥大を阻害することによりNASH病態を改善することができることが、意図されている。
MN−001の低用量での治療は、ビークルと比較して、炎症領域を著しく減少し、MN−001の抗炎症効果を示す。
結論として、様々な用量で投与されたMN−001は、本研究において抗NASH、抗線維症及び抗炎症効果のうちの1つ以上を示した。これら及び他の結果は、以下に説明する。
[材料及び方法]
[検体]
MN−001は、MediciNove Inc.によって提供された。投与溶液を調製するために、MN−001を計量し、0.2%メチルセルロース(ビークル)に溶解した。テルミサルタン(ミカルディス、登録商標)は、ベーリンガーインゲルハイム社(ドイツ)から購入し、純水に溶解した。
[NASHの誘導]
NASHは、50匹の雄マウスで、生後2日後、200μgのストレプトゾトシン溶液(STZ、Sigma−Aldrich社、USA)を単回皮下注射し、生後4週後、高脂肪食(HFD、57kcal%の脂肪、cat#:HFD32,日本クレア、日本)で供給することにより誘導された。通常の食事とし、STZ処理なく供給された10匹の雄同腹子は、正常群に使用した。
[薬物投与の経路]
ビークル、MN−001、及びテルミサルタンは、10mL/kgの容量で経口経路によって投与した。
[治療用量]
MN−001は、10、30、及び100mg/kgの用量で一日一回投与した。テルミサルタンは、10mg/kgの用量で一日一回投与した。
[動物]
C57BL/6マウス(15日妊娠雌性)は、日本チャールス・リバー(神奈川県、日本)から入手した。研究で使用した全ての動物は、動物の使用のための日本薬理学会のガイドラインに従って飼育し管理した。
[環境]
動物は、温度(23±2℃)、湿度(45±10%)、照明(12時間人工光と闇のサイクル、8時から20時への光)、空気交換の制御された条件下で、SPF施設で維持した。施設の汚染を防止するために、実験室で高圧(20±4Pa)を維持した。
[畜産]
動物は、ケージあたり最大4匹のマウスを有するポリカーボネート製ケージ、KN−600(夏目製作所、日本)に収容した。滅菌PULMASμ(材料研究センター、日本)が寝具に使用され、1週間ごとに交換した。
[飲食]
滅菌固体HFDは、ケージ上部の金属蓋に配置し自由に与えた。純水は、ゴム栓及びシッパー管を備えた水筒から自由に与えた。水筒は、週に一度交換し、洗浄し、オートクレーブ滅菌し、再利用された。
[動物及びケージの識別]
マウスは、ピアスに刻まれる番号によって同定した。各ケージは、固有の識別コードで標識した。
[全血及び血漿生化学の測定]
非空腹時血糖は、LIFE CHECK(EIDIA、日本)を用いて全血で測定した。血漿生化学のために、血液を抗凝固剤(ノボ・ヘパリン、持田製薬、日本)を有するポリプロピレンチューブに回収し、4℃で15分間、1,000xgで遠心分離した。上清を回収し、使用するまで−80℃で保存した。血漿ALT及びASTレベルは富士ドライケム7000(富士フィルム、日本)によって測定した。
[肝生化学の測定]
[肝のヒドロキシプロリンの含有量]
次のように、肝のヒドロキシプロリンの含有量を定量化するために、凍結した肝試料(32−40mg)をアルカリ酸加水分解法によって処理した。肝臓試料は、100%アセトンで脱脂し、空気中で乾燥させ、65℃で2NのNaOHに溶解し、121℃で20分間オートクレーブした。溶解した試料(400μL)は、20分間121℃で6NのHClを400μLで酸加水分解し、10mg/mlの活性炭を含む4NのNaOHを400μLで中和した。ACバッファー(2.2Mの酢酸/0.48Mのクエン酸、400μL)を、この試料に添加し、遠心分離して上澄みを収集した。ヒドロキシプロリンの標準曲線は、16μg/mLで始まるトランス−4−ヒドロキシ−L−プロリン(Sigma−Aldrich社)の連続希釈を用いて構築した。調製した試料及び標準(各400μL)を400μLのクロラミンT溶液(和光純薬)と混合し、室温で25分間インキュベートした。次いで、試料を発色するために20分間65℃でエールリッヒ溶液(400μL)と混合し、加熱した。試料を氷上で冷却し、沈殿物を除去するために遠心分離した後、各上清の光学密度を560nmで測定した。ヒドロキシプロリンの濃度は、ヒドロキシプロリン標準曲線から計算した。BCAタンパク質アッセイキット(サーモフィッシャーサイエンティフィック社、USA)を用いて肝試料のタンパク質濃度を決定し、これを使用して計算されたヒドロキシプロリン値を正規化した。肝のヒドロキシプロリンレベルは、1mgのタンパク質あたり1μgとして表した。
[病理組織学的分析]
HE染色のために、ブアン液中で固定された左横肝組織のパラフィンブロックから切片を切断 し、リリー・マイヤーのヘマトキシリン(武藤化学、日本)、及びエオシン溶液(和光純薬)で染色した。NASは、クライナーの基準に従って算出した(Kleiner−DEら、Hepatology、2005;41:1313)。コラーゲン沈着を可視化するために、ブアン固定左側肝切片は、ピクロ−シリウスレッド溶液(ヴァルデック、ドイツ)を用いて染色した。
免疫組織化学のために、組織テックO.C.T.化合物に組み込まれた冷凍左横肝組織から切片を切断し、アセトンで固定した。内因性ペルオキシダーゼ活性を、0.03%H2O2を用いて5分間遮断し、ブロックエース(大日本住友製薬、日本)で、10分間インキュベーションした。その切片は、抗α−SMA(Epitomics、USA)又は抗F4/80抗体(BMA Biomedicals社、スイス)の200倍希釈液で、室温で1時間の間インキュベートした。二次抗体(HRPヤギ抗ラット抗体、Invitrogen社、USA)でインキュベートした後、酵素−基質反応を、3、3´−ジアミノベンジジン/H2O2溶液(ニチレイ、日本)を用いて行った。
線維症領域、炎症領域の定量的な解析、及びα−SMAの半定量のために、シリウスレッド染色切片、F4/80免疫染色切片及びα−SMA免疫染色切片の明視野画像は、デジタルカメラ(DFC280;ライカ、ドイツ)を使用して200倍の倍率で、中心静脈周囲をキャプチャーし、ImageJソフトウェア(国立衛生研究所、米国)を用いて1つの切片あたり、5フィールドにおける陽性領域を測定した。
[定量的RT−PCR]
全RNAを、製造業者の指示に従ってRNAiso(タカラバイオ、日本)を使用して、肝試料から抽出した。1μgのRNAは、4.4mMのMgCl(Roche社、スイス)、40UのRNase阻害剤(東洋紡、日本)、0.5mMのdNTP(Promega、米国)、6.28μMのランダムヘキサマー(Promega)、5x第一鎖緩衝液(Promega)、10mMのジチオスレイトール(Invitrogen)及び200UのMMLV−RT(Invitrogen社)を含有する反応混合物を20μLの最終容量で用いて逆転写した。反応物を、37℃で1時間、続いて99℃で5分間行った。リアルタイムPCRを、リアルタイムPCR DICE及びSYBRプレミックスのTaq(タカラバイオ社製)を用いて行った。相対的なmRNAの発現レベルを計算するために、各遺伝子の発現は、参照遺伝子36B4(遺伝子記号:Rplp0)のものに標準化した。PCRプライマーセット及びプレートのレイアウトの情報は、表1に記載した。
[統計的検定]
統計分析は、グラフパッドプリズム4上のボンフェローニの多重比較検定(グラフパッドソフトウェア、USA)を用いて実施した。P値が0.05未満であると、統計的に有意とみなした。片側t検定は、P値が0.10未満に戻したときのトレンド又は傾向を仮定した。結果は平均±SDとして表した。
[実験計画及び治療]
[研究群]
群1:ノーマル
10匹の正常マウスは、生後9週まで、任意の治療しなく、自由に通常の食事を摂取した。
群2:ビークル
10匹のNASHマウスは、生後6から9週の間、ビークルを10ml/kgの容量で一日一回経口投与した。
群3:MN−001−低用量
10匹のNASHマウスは、生後6から9週の間、MN−001を補ったビークルを10mg/kgの用量で一日一回経口投与した。
群4:MN−001−中用量
10匹のNASHマウスは、生後6から9週の間、MN−001を補ったビークルを30mg/kgの用量で一日一回経口投与した。
群5:MN−001−高用量
10匹のNASHマウスは、生後6から9週の間、MN−001を補ったビークルを、100mg/kgの用量で一日一回経口投与した。
群6:テルミサルタン
6匹のNASHマウスは、生後6から9週の間、テルミサルタンを補った純水を、10mgの用量で一日一回経口投与した。以下の表は、治療スケジュールをまとめたものである。
[動物のモニタリング及び犠牲]
生存率、臨床徴候及び挙動は、毎日モニターした。体重は、治療前に記録した。マウスは、各投与後約60分で毒性、瀕死及び死亡率の著しい臨床的兆候について観察した。動物は、エーテル麻酔(和光純薬)下で直接心臓穿刺を介して放血により犠牲した。
[結果]
[組織学的分析]
[HE染色及びNAFLD活動性点数]
ビークル群から肝切片は、重度のマイクロ及びマクロ脂肪沈着、肝細胞肥大及び炎症性細胞浸潤を示した。これらの観察と一致して、NASは、正常群と比較して、ビークル群で著しく増加した。テルミサルタン群は、ビークル群と比較して、NASの著しい減少とともに、肝細胞肥大及び炎症性細胞浸潤の著しい改善を示した。MN−001の高用量群では、肝細胞肥大の著しい改善及び炎症性細胞浸潤の適度な改善を示した。NASは、ビークル群と比較して、MN−001−高用量群では著しく減少した。MN−001−低用量群及びMN−001−中用量群は、ビークル群と比較して、肝細胞肥大の適度な減少を示した。ビークル群と他の群のいずれかの間にNASに著しい差はなかった(通常:0.0±00、ビークル:5.3±0.5、MN−001−低:4.7±0.5、MN−001−中:4.7±0.5、MN−001−高:3.3±0.8、テルミサルタン:2.6±0.7)。図1から3及び以下の表の参照。
[シリウスレッド染色]
ビークル群からの肝切片は、正常群と比較して、肝小葉の周囲領域においてコラーゲン沈着の増加を示した。線維症領域(シリウスレッド陽性領域)の割合が、正常群と比較して、ビークル群で著しく増加した。線維症領域は、ビークル群と比べて、テルミサルタン群とMN−001治療群の両方で著しく減少した(正常:0.29±0.08%、ビークル:0.97±0.19%、MN−001−低:0.76±0.19%、MN−001−中:0.76±0.16%、MN−001−高:0.69±0.18%、テルミサルタン:0.62±0.09%)。図4の参照。
[F4/80免疫染色]
ビークル群からの肝切片は、正常群と比較して、肝小葉でF4/80陽性細胞の数及びサイズの増加を示した。炎症領域(F4/80陽性領域)の割合が、正常群と比較して、ビークル群で著しく増加した。炎症領域が、ビークル群と比較して、テルミサルタン群とMN−001低用量群の両方で著しく減少した。ビークル群と他の群のいずれかとの間の炎症領域で著しい差は認められなかった(正常:3.26±0.66%、ビークル:6.56±1.19%、MN−001−低:5.18±0.85%、MN−001−中:6.33±0.84%、MN−001−高:6.31±0.76%、テルミサルタン:4.46±0.88%)。図5の参照。
[α−SMA免疫染色]
ビークル群からの肝切片は、正常群と比較して、肝小葉内で増加されたα−SMA陽性細胞を示した。α−SMA陽性領域の割合が、正常群と比較して、ビークル群で著しく増加した。α−SMA陽性領域は、ビークル群と比較して、MN−001−低用量及びMN−001−高用量群において減少傾向にある。ビークル群と他の群のいずれかとの間にα−SMA陽性領域に著しい差はなかった。(正常:0.07±0.03%、ビークル:0.15±0.08%、MN−001−低:0.10±0.05%、MN−001−中:0.11±0.04%、MN−001−高:0.11±0.04%、テルミサルタン:0.12±0.05%)。
[体重変化及び全身状態]
体重は、テルミサルタン群を除くすべてで治療期間中に徐々に増加した。ビークル群の平均体重は、治療期間を通して正常群に比べて低かった。テルミサルタン群の平均体重は、11日から22目でのビークル群よりも著しく低かった。治療期間中に、ビークル群と他の群のいずれかとの間に平均体重に著しい差はなかった。本研究では、動物のいずれも全身状態の悪化を示さなかった。
[犠牲の日での体重]
犠牲時の平均体重は、正常群と比較して、ビークル群で著しく低かった。テルミサルタン群はビークル群と比較して、平均体重の著しい減少を示した。ビークル群と他の群のいずれかとの間に平均体重に著しい差はなかった(正常:25.0±0.4g、ビークル:20.5±1.9g、MN−001−低:21.1±1.3g、MN−001−中:20.3±1.0g、MN−001−高:20.6±1.5g、テルミサルタン:18.0±1.9g)。
[肝重量及び肝対体重比]
平均肝重量は、正常群と比較して、ビークル群で著しく増加した。テルミサルタン群は、ビークル群と比較して、平均肝重量の著しい減少を示した。肝重量は、ビークル群と比較して、MN−001―中用量群において減少傾向にある。ビークル群と他の群のいずれかとの間の平均肝重量に著しい差がなかった(正常:1083±83mg,ビークル:1555±112mg、MN−001−低:1567±165mg、MN−001−中:1439±118mg、MN−001−高:1480±145mg、テルミサルタン:1172±90mg)。
肝対体重比が、正常群と比較して、ビークル群で著しく増加した。テルミサルタン群は、ビークル群と比較して、平均肝対体重比の著しい減少を示した。肝対体重比は、ビークル群と比較してMN−001−中用量群及びMN−001−高用量群において減少傾向にある。ビークル群と、MN−001−低用量群との間に平均肝対体重比に著しい差はなかった(正常:4.3±0.3%、ビークル:7.6±0.6%、MN−001−低:7.4±0.8%、MN−001−中:7.1±0.5%、MN−001−高:7.2±0.6%、テルミサルタン:6.5±0.4%)。
[全血及び生化学]
全血中グルコース(図3.1及び表3)血糖値が、正常群と比較して、ビークル群で著しく増加した。テルミサルタン群は、ビークル群と比較して、血糖値の著しい増加を示した。ビークル群と他の群のいずれかとの間に血糖値に著しい差はなかった(正常:192±40mg/dL,ビークル:632±95mg/dL、MN−001−低:614±98mg/dL、MN−001−中:609±78mg/dL、MN−001−高:671±124mg/dL、テルミサルタン:876±29mg/dL)。
[血漿ALT]
血漿ALTレベルは、正常群と比較して、ビークル群において増加傾向にある。血漿ALTレベルは、ビークル群と比較してテルミサルタン群において減少傾向にある。ビークル群と他の群のいずれかとの間に血漿ALTレベルに著しい差はなかった(正常:31±10U/L,ビークル:51±22U/L,MN−001−低:71±60U/L,MN−001−中:48±23U/L,MN−001−高:54±11U/L,テルミサルタン:37±6U/L)
[血漿AST]
血漿ASTレベルは、正常群と比較して、ビークル群において減少傾向にある。血漿中ASTレベルは、ビークル群と比較して、MN−001ー中用量群及びMN−001−高用量群において増加する傾向にある。ビークル群とMN−001−低用量群と間に血漿AST値に著しい差はなかった(正常:300±77U/L、ビークル:193±95U/L、MN−001−低:214±210U/L、MN−001−中:270±114U/L、MN−001−高:385±183U/L、テルミサルタン:190±28U/L)。
[肝のヒドロキシプロリンの含有量]
正常群とビークル群との間に肝のヒドロキシプロリンの含有量に著しい差はなかった。肝のヒドロキシプロリンの含有量は、ビークル群と比較して、テルミサルタン群において増加する傾向にある。肝のヒドロキシプロリンの含有量は、ビークル群と比較して、MN−001−高用量群において減少傾向にある。ビークル群と他の群のいずれかとの間に肝のヒドロキシプロリンの含有量に著しい差はなかった(正常:0.61±0.12μg/mgのタンパク質、ビークル:0.67±0.16μg/mgのタンパク質、MN−001−低:0.78±0.34μg/mgのタンパク質、MN−001−中:0.63±0.12μg/mgのタンパク質、MN−001−高:0.55±0.14μg/mgのタンパク質、テルミサルタン:0.87±0.23μg/mgのタンパク質)。図6の参照。
[遺伝子発現解析]
[α−SMA]
α−SMAのmRNAの発現レベルは、正常群と比較して、ビークル群において上方制御される傾向にある。α−SMAのmRNAの発現レベルは、ビークル群と比較して、テルミサルタン群において上方制御される傾向にある。ビークル群と他の群のいずれかとの間にα−SMAのmRNAの発現レベルに著しい差はなかった(正常:1.00±0.44、ビークル:4.08±2.56、MN−001−低:36.8±111、MN−001−中:3.13±2.52、MN−001−高:5.78±3.45、テルミサルタン:5.21±1.43)。
[TNF−α]
TNF−αのmRNAの発現レベルは、正常群と比較して、ビークル群において上方制御される傾向にある。ビークル群と他の群のいずれかとの間にTNF−αのmRNAの発現レベルに著しい差はなかった(正常:1.00±0.48、ビークル:9.88±19.3、MN−001−低:3.42±2.53、MN−001−中:7.97±9.30、MN−001−高:9.74±3.34、テルミサルタン:8.35±2.84)。
[CCR2]
CCR2のmRNAの発現レベルは、正常群と比較して、ビークル群において著しく上方制御された。CCR2のmRNAの発現レベルは、ビークル群と比較して、MN−001低及び−中用量群に著しく下方制御した。ビークル群と他の群のいずれかとの間にCCR2のmRNAの発現レベルに著しい差はなかった(正常:1.00±0.27、ビークル:6.83±9.89、MN−001−低:0.13±0.09、MN−001−中:0.22±0.35、MN−001−高:3.86±1.43、テルミサルタン:3.21±0.85)。
[MCP−1]
MCP−1のmRNAの発現レベルは、正常群と比較して、ビークル群において著しく上方制御された。MCP−1のmRNAの発現レベルは、ビークル群と比較してMN−001−低用量群で有意下方制御された。MCP−1のmRNAの発現レベルは、ビークル群と比較してMN−001−高用量群及びテルミサルタン群において下方制御される傾向にある。
ビークル群と他の群のいずれかとの間にMCP−1のmRNAの発現レベルに著しい差はなかった(正常:1.00±0.35、ビークル:2.17±42.2、MN−001−低:1.97±2.06、MN−001−中:4.00±7.78、MN−001−高:3.64±1.52、テルミサルタン:2.69±0.95)。
[1型コラーゲン]
1型コラーゲンmRNAの発現レベルは、正常群と比較して、ビークル群において上方制御される傾向にある。1型コラーゲンmRNAの発現レベルが著しくであった。
[TIMP−1]
TIMP−1のmRNAの発現レベルは、正常群と比較して、ビークル群において著しく上方制御された。TIMP−1のmRNAの発現レベルは、ビークル群と比較して、MN−001−低及びMN−001−中用量群において著しく下方制御された。ビークル群と他の群のいずれかとの間にTIMP−1のmRNAの発現レベルに著しい差はなかった(正常:1.00±0.37、ビークル:9.78±7.28、MN−001−低:2.20±1.52、MN−001−中:3.64±1.66、MN−001−高:10.6±5.83、テルミサルタン:7.82±2.62)。
結論として、様々な用量で投与されたMN−001は、本研究において抗NASH、抗線維症及び抗炎症効果のうちの1つ以上を示した。
「ヘテロシクリル」は、環内で酸素、窒素、硫黄からなる群から選択される1から4個のヘテロ原子及び1から10個の炭素原子の一価の非芳香族環状基を意味し、ヘテロシクリルの窒素原子及び/又は硫黄原子は、任意に酸化される(例えば、N−酸化物、−S(O)−又は−S(O)−)。このようなヘテロシクリル基は、単環(例えば、ピペリジニル又はテトラヒドロフラニル)又は複数の縮合環を有することができ、縮合環は、芳香族であってもなくてもよく、及び/又は、ヘテロ原子を含んでも含まなくてもよく、但し非芳香族ヘテロシクリル基の原子を介して付着する。ヘテロシクリルの非限定例は、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルなどを含む。
理論に束縛されることなく、本明細書に用いられる化合物は、部分的にそれらの抗炎症活性のために、NAFLD及び/又はNASHの治療に有効である。種々の受容体部位は、本明細書で使用される化合物によって遮断することができると考えられる。存在する場合、いくつかの、炎症性疾患の既知の阻害剤は、単一分子内ですべての以下の活動部位を具現化している:1)ロイコトリエン合成、2)ロイコトリエンD−4受容体、3)ロイコトリエンE−4受容体、4)cAMP PDE III、5)cAMP PDE IV、6)トロンボキサンA−2合成、7)好酸球遊走及び8)リンパ球遊走の阻害。上記のメカニズムは、いわゆる「炎症カスケード」で相互作用する多種多様な細胞間で、異なる特異性及び異なる程度に協力し関与して、核分裂と類似な結果を生成する。多種多様な作用部位を遮断することによって、本明細書で使用される化合物は、NAFLD及び/又はNASHを治療するのに有効であることが意図される。

Claims (40)

  1. 式(I)の化合物又はその代謝産物、式(I)の化合物又はその代謝産物のエステル、若しくは前記したものそれぞれの医薬的に許容される塩の有効量を、脂肪症を阻害することを必要とする患者に投与する工程を含む、脂肪症に罹患している患者における脂肪症の阻害方法。

    (I)
    (式中、mは、2から5の整数であり、nは、3から8の整数であり、X及びXは、それぞれ独立に硫黄原子、酸素原子、スルフィニル基又はスルホニル基を表し、但しX及びXは、同時に酸素原子ではない。)
  2. 前記式(I)の化合物は、式(IA)である、請求項1に記載の方法。

    (IA)
  3. 前記式(I)の化合物の代謝産物は、式(IB)の化合物である、請求項1に記載の方法。

    (IB)
  4. 前記化合物は、経口投与される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記化合物は、錠剤又はカプセル剤として投与される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記化合物は、他の多形体形態を実質的に含まない斜方晶系多形体A型で存在する、請求項2に記載の方法。
  7. 前記化合物は、液体剤形として投与される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記化合物は、100から4,000mg/日の量で、1回、2回又は3回に分けて投与される、請求項1に記載の方法。
  9. 式(I)の化合物又はその代謝産物、式(I)の化合物又はその代謝産物のエステル、若しくは前記したものそれぞれの医薬的に許容される塩の有効量を、小葉炎症を阻害することを必要とする患者に投与する工程を含む、小葉炎症に罹患している患者における小葉炎症の阻害方法。

    (I)
    (式中、mは、2から5の整数であり、nは、3から8の整数であり、X及びXは、それぞれ独立に硫黄原子、酸素原子、スルフィニル基又はスルホニル基を表し、但しX及びXは、同時に酸素原子ではない。)
  10. 前記式(I)の化合物は、式(IA)である、請求項9に記載の方法。

    (IA)
  11. 前記式(I)の化合物の代謝産物は、式(IB)の化合物である、請求項9に記載の方法。

    (IB)
  12. 前記化合物は、経口投与される、請求項9に記載の方法。
  13. 前記化合物は、錠剤又はカプセル剤として投与される、請求項12に記載の方法。
  14. 前記化合物は、他の多形体形態を実質的に含まない斜方晶系多形体A型で存在する、請求項10に記載の方法。
  15. 前記化合物は、液体剤形として投与される、請求項9に記載の方法。
  16. 前記化合物は、100から4,000mg/日の量で、1回、2回又は3回に分けて投与される、請求項9に記載の方法。
  17. 式(I)の化合物又はその代謝産物、式(I)の化合物又はその代謝産物のエステル、若しくは前記したものそれぞれの医薬的に許容される塩の有効量を、肝肥大を阻害することを必要とする患者に投与する工程を含む、肝肥大に罹患している患者における肝肥大の阻害方法。

    (I)
    (式中、mは、2から5の整数であり、nは、3から8の整数であり、X及びXは、それぞれ独立に硫黄原子、酸素原子、スルフィニル基又はスルホニル基を表し、但しX及びXは、同時に酸素原子ではない。)
  18. 前記式(I)の化合物は、式(IA)である、請求項17に記載の方法。

    (IA)
  19. 前記式(I)の化合物の代謝産物は、式(IB)の化合物である、請求項17に記載の方法。

    (IB)
  20. 前記化合物は、経口投与される、請求項17に記載の方法。
  21. 前記化合物は、錠剤又はカプセル剤として投与される、請求項20に記載の方法。
  22. 前記化合物は、他の多形体形態を実質的に含まない斜方晶系多形体A型で存在する、請求項18に記載の方法。
  23. 前記化合物は、液体剤形として投与される、請求項17に記載の方法。
  24. 前記化合物は、100から4,000mg/日の量で、1回、2回又は3回に分けて投与される、請求項17に記載の方法。
  25. 式(I)の化合物又はその代謝産物、式(I)の化合物又はその代謝産物のエステル、若しくは前記したものそれぞれの医薬的に許容される塩の有効量を、肝瘢痕を阻害することを必要とする患者に投与する工程を含む、肝瘢痕に罹患している患者における肝瘢痕の阻害方法。

    (I)
    (式中、mは、2から5の整数であり、nは、3から8の整数であり、X及びXは、それぞれ独立に硫黄原子、酸素原子、スルフィニル基又はスルホニル基を表し、但しX及びXは、同時に酸素原子ではない。)
  26. 前記式(I)の化合物は、式(IA)である、請求項25に記載の方法。

    (IA)
  27. 前記式(I)の化合物の代謝産物は、式(IB)の化合物である、請求項25に記載の方法。

    (IB)
  28. 前記化合物は、経口投与される、請求項25に記載の方法。
  29. 前記化合物は、錠剤又はカプセル剤として投与される、請求項28に記載の方法。
  30. 前記化合物は、他の多形体形態を実質的に含まない斜方晶系多形体A型で存在する、請求項26に記載の方法。
  31. 前記化合物は、液体剤形として投与される、請求項25に記載の方法。
  32. 前記化合物は、100から4,000mg/日の量で、1回、2回又は3回に分けて投与される、請求項25に記載の方法。
  33. 式(I)の化合物又はその代謝産物、式(I)の化合物又はその代謝産物のエステル、若しくは前記したものそれぞれの医薬的に許容される塩の有効量を、増加した肝のヒドロキシプロリンレベルを減少及び/又は阻害することを必要とする患者に投与する工程を含む、肝のヒドロキシプロリンレベルが増加した患者における増加した肝のヒドロキシプロリンレベルの減少及び/又は阻害方法。

    (I)
    (式中、mは、2から5の整数であり、nは、3から8の整数であり、X及びXは、それぞれ独立に硫黄原子、酸素原子、スルフィニル基又はスルホニル基を表し、但しX及びXは、同時に酸素原子ではない。)
  34. 前記式(I)の化合物は、式(IA)である、請求項33に記載の方法。

    (IA)
  35. 前記式(I)の化合物の代謝産物は、式(IB)の化合物である、請求項33に記載の方法。

    (IB)
  36. 前記化合物は、経口投与される、請求項33に記載の方法。
  37. 前記化合物は、錠剤又はカプセル剤として投与される、請求項36に記載の方法。
  38. 前記化合物は、他の多形体形態を実質的に含まない斜方晶系多形体A型で存在する、請求項34に記載の方法。
  39. 前記化合物は、液体剤形として投与される、請求項33に記載の方法。
  40. 前記化合物は、100から4,000mg/日の量で、1回、2回又は3回に分けて投与される、請求項33に記載の方法。
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