JP2017501885A - カルボニル化合物を用いた金属鋳造用の鋳型及び中子を製造する方法、並びに前記方法により製造された鋳型及び中子 - Google Patents

カルボニル化合物を用いた金属鋳造用の鋳型及び中子を製造する方法、並びに前記方法により製造された鋳型及び中子 Download PDF

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Abstract

本発明は、少なくとも1つの耐熱性材料及び無機結合剤としての水ガラスからなる鋳型材料混合物を、ガス相に導入されたまたはガス相を伴うカルボニル化合物の支援で硬化されることによる鋳造鋳型及び中子の製造方法に関する。本発明はまた、対応する鋳型材料混合物、多成分系ならびにその方法により製造された鋳型及び中子に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、少なくとも1つの耐熱性材料と無機バインダ剤として水ガラスとからなる鋳型材料混合物が、気相に導入されたまたは気相で搬送されたカルボニル化合物の支援により硬化されることによる鋳造用鋳型及び中子を製造する方法に関する。本発明は、さらに、対応する鋳型材料混合物、多成分系及びその方法により製造された鋳型及び中子に関する。
鋳型及び中子の製造に関し、概してケイ砂のような耐熱性鋳型原料及び適切なバインダが用いられる。耐熱性鋳型原料は、鋳型原料及びバインダ、いわゆる鋳型材料混合物が圧縮され且つ硬化される適切な中空鋳型に注がれるように自由流動鋳型において好ましく利用され得る。バインダは、鋳型及び中子が必要とされる機械的安定性を得られるように鋳型原料の粒子間の堅固な密着をもたらす。
鋳造中、外壁鋳型は、鋳造のために形成され、中空空間が鋳造内に必要とされる場合中子は、挿入される。鋳型及び中子が同じ材料を含むことは必須ではない。従って、恒久的な鋳型鋳造において、鋳造の外部鋳型は、金属恒久的鋳型により行われる。様々な方法により製造された鋳型及び中子の組み合わせも可能である。中子に関する以下の記載は、同じ方法及び違う方法により製造された鋳型(鋳造鋳型)にも同時に当てはまる。
有機及び無機バインダの両方は、熱または冷却プロセスにより硬化され得る中子の製造のために用いられ得る。冷却プロセスは、中子製造に用いられる成形用金型(Formwerkzeug)を加熱すること無く室温(25℃)で基本的に行われる。
硬化は、例えば、硬化される鋳型材料混合物を介して向けられるガスにより、誘発された化学反応により通常行われる。熱プロセスにおいて、鋳型材料混合物は、加熱された成形用金型による成形後に、例えば、バインダ中に含まれる溶媒を流しこむ及び/またはバインダが架橋により硬化されることにより化学反応を開始するように十分高い温度まで加熱される。
冷却硬化中子製造プロセスの場では、水−ガラス−COプロセスは、20世紀の50年代及び60年代において広く適用されていた。このプロセスにおいて、特許文献1から知られているように、COは、水−ガラス系無機バインダを硬化するために用いられる。このプロセスの弱点の1つは、そこから製造される中子が、特に製造直後では比較的低い抵抗を有することである。さらに、水−ガラス−COプロセスは、製造速度を低速〜中速にするだけである。
しかしながら、良い抵抗は、今日において必要とされる頻度が増しているように、短い硬化期間後でさえも複雑さが増した薄壁鋳造鋳型を安全に扱えることが必要であり、同時に高い生産性を保証することも必要とされる。それゆえ、有機バインダに基づくプロセスの出現により水−ガラス−COプロセスが、その重要性を急速に失い、特にいわゆるアシュランド−ポリウレタン−コールドボックスプロセスの重要性を失う。
しかしながら、全ての有機バインダは、成形される場合それらが分解して、ベンゼン、トルエン、またはキシレンのような汚染物質を排出し得るという欠点を有する。加えて、多くの有機バインダ系は、中子製造及び貯蔵の間の早い段階で環境に溶媒を放出し、または好ましくない臭いのするガスが触媒硬化として用いられる。多くの手段はこれらの排出のすべてを低減しているが、それらは有機バインダが用いられる場合、避けられ得ない。
これは、幾年もの間、中子製造の無機バインダ及び関連する中子製造プロセスを開発するためのさらなる努力がなされている理由である。
冷却硬化コア製造プロセスの場において、独国特許出願第102012103705.1号は、第2不純物捕捉ガスとCOガスとを組み合わせた水−ガラス−COプロセスのさらなる発展を開示している。短いサイクル時間で高抵抗を達成するために、熱金型(heissen Werkzeug)における硬化を達成するための経路も続き、必要ならば完全に可能な限り溶媒として機能する水を排出するために、さらに熱空気が鋳型材料混合物を介して向けられた。そのようなシステムは、特許文献2(特許文献3)に記載されている。しかしながら、これらの熱硬化プロセスは、金型が加熱されて達成され、加熱がプロセスコストの増大を表すさらなるエネルギー消費を引き起こすという欠点を有する。
英国特許第654817号明細書 欧州特許第1802409号明細書 米国特許第7770629号明細書
それゆえ、本発明者らは、水−ガラス系無機バインダを用いて、また、加熱されていない金型で、鋳型及び中子の製造を可能にする方法の開発の仕事を開始し、同じバインダ及び同一のバインダの量での抵抗は、以前の既知の製造方法、特に水−ガラス−COプロセスのような鋳型から除去された後すぐよりも非常に高い。
この仕事は、請求項1の特徴を有する方法により解決される。本発明による方法のさらなる開発の利点は、従属請求項または以下に示す主題である。方法は、少なくとも
(a)鋳型ボックスに、少なくとも1つの耐熱性鋳型原料と、バインダとしての水ガラスとを含む鋳型材料混合物を提供する工程と、
(b)前記鋳型ボックスにガスを導入する工程であって、分子量が43g/モル超及び200g/モル未満の少なくとも1つのカルボニル化合物を含み、前記カルボニル化合物は、前記鋳型材料混合物を硬化するために、カルボニル基(C=O)に加えて、少なくとももう1つの炭素原子を含み、前記カルボニル化合物は、以下の式で特徴づけられる、工程と、
を少なくとも含む鋳型及び中子の製造方法。
C=O
式中、
は、
−1つの水素原子、
−1つのC1からC3炭化水素、好ましくはC1もしくはC2アルキル、
−1つの置換されたオキシ基R−O−、
−塩素、または、
−臭素、を表し、且つ
は、
−1つの置換されたオキシ基R−O−
−酸素原子を介して結合する、1つの置換されたカルボキシ基R−C(=O)−O−、
−酸素原子を介して結合する、1つ置換されたカルボネート基(R−O−C(=O)−O−)、
−塩素、または
−臭素、を表し、
Rは、水素またはC1からC3炭化水素、好ましくはC1またはC2アルキルであり、RのためのR及びRのためのRは環も形成し得る。
特に、カルボニル化合物は、以下の式によって特徴づけられ、
C=O
式中、
は、
−1つの水素原子、
−1つのC1またはC2アルキル、を表し、且つ、
は、
−酸素原子を介して結合する1つのカルボキシ基R−C(=O)−O−、を表し、
Rは、互いに独立して、C1からC3炭化水素、好ましくはC1またはC2アルキルである。
特に好ましくは、カルボニル化合物は、アルキルカーボネート、カルボン酸エステル及びカルボン酸無水物からなる群の1つ以上の員から選択され、好ましくはカルボン酸無水物であり、より好ましくは酢酸無水物及び/またはHC(=O)−O−C(=O)−CHである。
驚くことに、鋳型及び中子は、無機水−ガラス系バインダを含む鋳型材料混合物により製造され、その後、以下に記載されるプロセスがカルボニル化合物により調製されることが分かった。抵抗は、特にCO及び空気での硬化のような、本明細書に記載の他の既知のプロセスについてよりも本発明によるプロセス、特に中子ボックスから除去された直後に製造された中子について十分高い。
本発明による方法において、まず、少なくとも1つの耐熱性鋳型原料及び無機水−ガラス系バインダの鋳型材料混合物が製造され、成型され且つ固められる。その後、カルボニル化合物は、以下に示すような空気または窒素のような、キャリアガスにより導かれる。
鋳型材料混合物の製造において、概して耐熱性鋳型原料が製造され、バインダが撹拌されながら加えられる。バインダの均一な分散が鋳型原料について確保されるまで撹拌される。
続いて、鋳型材料混合物が所望の形状に成型される。通常の成型プロセスが適用される。例えば、鋳型材料混合物は、圧縮空気による中子シューターにより鋳型に打ち込まれ得る。続いて、キャリアガスにより、鋳型材料混合物で満たされた金型を介して導かれた本発明によるカルボニル化合物により硬化が達成される。この目的のために、本発明によるカルボニル化合物は、例えば、最新のガス発生機に統合されているような、投与装置の援助でキャリアガスのガスフローに導入される。本発明によるカルボニル化合物のキャリアガスへの投与は、上昇過程の最初で好ましく達成される。さらなる可能性は、カルボニル化合物を上昇過程を通じてキャリアガスに均一に投与することである。
図1は、ここで使用される実験装置を示す。
本発明による好ましいカルボニル化合物の一般式RC(=O)−Rは、R及びR(互いに独立)に関してルイスライン式(Lewis-Strichformeln veranschaulicht)で示される。
ここで、1以上のCH、CH及びCH基はまた、CF、CF及びCFで置き換えられ得るが、そのような基は、環境的理由のため好ましくない。さらに、R及びRは、結合して環を形成し得る(それぞれ水素原子が環結合により置き換わる)。
及びRは、互いに独立し以下の置換基を表す。水素原子、1から4の炭素原子、好ましくは1から2の炭素原子、特に好ましくは1つの炭素原子を有するアルキル基、酸素原子を介して結合するヒドロキシ基、酸素原子を介して結合する1から4の炭素原子、好ましくは1から3の炭素原子、特に好ましくは1から2の炭素原子を有するアルコキシ基、1から4の炭素原子、好ましくは1から3の炭素原子、特に好ましくは2つの炭素原子を有するカルボキシ基、及び1から2の炭素原子を有する酸素原子結合モノアルキルカーボネート、塩素原子及び臭素原子。
1つの塩素または臭素原子であるRまたはRを有するカルボニル化合物は、塩化水素水または水素と反応する間に臭素が生じ得るのであまり好ましくない。
さらに、本発明によるカルボニル化合物は、環式カルボン酸誘導体であり、それは、カルボニル基を介しての連結だけでなく、R及びRが互いに連結して、上記一般式から誘導される化合物である。例えば、本発明によるカルボニル化合物は、カルボニル炭素原子が組み込まれている5または6員環を有する。
カルボニル炭素の酸化数は、+III、+IVが好ましく、特に酸化数+IIIが好ましい。酸化数は、結合電子を共有結合におけるより電気的に陰性な原子に割り当てることにより決定され得る。基本的な電気陰性度値は、オールレッド・ロコウスケールに基づく。好ましくは、酸素原子よりも電気的に陰性な原子が好ましい。
それとは独立して、カルボニル炭素原子が2または3つの酸素原子に囲まれているカルボニル化合物が好ましい。特に好ましい実施形態において、カルボニル炭素原子は、2つの酸素原子に囲まれている。
同時に、好ましい実施形態において、以下の置換基がRのために選択される。酸素原子を介して結合する水素、1から4つの炭素原子、好ましくは1から3つの炭素原子及び特に好ましくは1から2つの炭素原子を有するアルコキシ基、1から4つの炭素原子、好ましくは1から3つの炭素原子及び特に好ましくは1から2つの炭素原子、特に好ましくは1つの炭素原子を有するアルキル基。Rにとって特に好ましいのは、1から4つの炭素原子、より好ましくは1から3つの炭素原子及び特に好ましくは1または2つの炭素原子、特に好ましくは1つの炭素原子を有するアルキル基である。
好ましい実施形態において、以下の置換基がRにとって選択される。酸素原子を介して結合するヒドロキシ基、1から4つの炭素原子、好ましくは1から3つの炭素原子、特に好ましくは1から2つの炭素原子を有するアルコキシ基、1から4つの炭素原子、好ましくは1から3つの炭素原子、特に好ましくは2つの炭素原子を有する、酸素原子を介して結合するカルボキシ基。Rにとって特に好ましいのは、1から4つの炭素原子、好ましくは1から3つの炭素原子、特に好ましくは2つの炭素原子を有する酸素原子を介して結合されるカルボキシ基である。
本発明によるカルボニル化合物は、特に好ましくは、酸素原子を介して互いに直接結合している2つのカルボニル基を含むことが好ましい。
カルボニル化合物は、アルキルカーボネート、カルボン酸エステル、及びカルボン酸無水物からなる群から好ましく選択され、カルボン酸無水物の中でも特に好ましく選択されるのは、酢酸無水物及び/またはHC(=O)−O−C(=O)−CHである。
他のカルボニル化合物は適切ではないことが見出された一方で、本発明による効果が、上記に挙げられたカルボニル化合物のみで観察され得ることは発明者らにとって特に驚くべきことであった。
本発明によるカルボニル化合物は、融点が通常の気圧(=1013hPa)で100℃未満、好ましくは50℃未満、特に好ましくは10℃未満を示す。
本発明によるカルボニル化合物の沸点は、通常の気圧(=1013hPa)で200℃未満が好ましく、180℃未満がより好ましく、160℃未満が最も好ましい。より好ましい実施形態において、本発明によるカルボニル化合物は、通常の気圧(=1013hPa)で143℃未満の沸点を有する。
本発明によるカルボニル化合物は通常の気圧(=1013hPa)で、20℃超で好ましく沸騰し、より好ましくは30℃超、特に好ましくは50℃超で沸騰する。特に好ましい実施形態において、本発明によるカルボニル化合物の沸点は、70℃超である。
20℃における本発明によるカルボニル化合物の蒸気圧は、3mbar超が好ましく、最も好ましくは4mbarである。同時に、20℃における本発明によるカルボニル化合物の蒸気圧は、700mba未満が好ましく、特に好ましくは500mbar未満であり、特に好ましくは300mbar未満である。上記の限定は、Antoine-Constantsから計算され、データベースCHEMSAFE (Version 1.4.10 (2009)) of DECHEMA (Gesellschaft fur Chemische Technik und Biotechnologie e.V.)に開示されているような蒸気圧に関する。
本発明によるカルボニル化合物は、20℃、通常の気圧(=1013hPa)で、10g/l超の水への溶解度を好ましく有し、50g/l超が特に好ましく、100g/l超がより好ましい。本発明によるカルボニル化合物のモル質量は、200g/モル未満が好ましく、150g/モル未満がより好ましく、120g/モル未満が特に好ましい。さらに、本発明によるカルボニル化合物は、43g/モル超のモル質量を好ましく有し、特に好ましくは60g/モル超であり、特に好ましくは80g/モル超である。
理論に束縛されること無く、本発明者らは、本発明によるカルボニル化合物が硬化剤として機能することを想定する。本発明による効果は、他のカルボニル化合物では観察され得ないことは驚くべきことである。
どのくらいの量の、本発明によるカルボニル化合物が用いられるかは、硬化される鋳型材料混合物の中子の質量に特に依存する。鋳型材料混合物に関し、本発明によるカルボニル化合物の必要とされる量は、5wt%未満であり、特に好ましくは1wt%未満である。
本発明によるカルボニル化合物の添加される量の下限は、0.01wt%超が好ましく、0.03wt%超が好ましく、特に0.05wt%超が好ましく、0.1wt%超が特に好ましい。
他の規定とは独立した鋳型材料混合物によれば、本発明によるカルボニル化合物は、NaO、KO、LiO及びSiOの合計として計算され、水ガラスバインダにより鋳型に加えられるアルカリケイ酸塩の量に関連して、1.25wt%超の量が好ましく用いられ、3.75wt%超が好ましく、6.25wt%超がより好ましく、12.5wt%超が特に好ましい。同時に、アルカリケイ酸塩の量に基づいて加えられる本発明によるカルボニル化合物は、625wt%未満であり、250wt%未満が好ましく、125wt%未満が特に好ましい。
これとは独立して、鋳型材料混合物に水ガラスバインダにより添加されたアルカリ金属Mのモル量、対、本発明によるカルボニル化合物の添加モル量のモル比は、10:1から1:1が好ましく、8:1から2:1が特に好ましく、6:1から3:1が最も特に好ましい。
上記の3つの定義は、並行して同時に適用もされ得る。
本発明によるカルボニル化合物を鋳型材料混合物に移動させるために用いられるキャリアガスについて、空気及び窒素、特に空気が環境的理由により好ましい。キャリアガスのガス発生温度は、10℃超であり、20℃超が好ましく、35℃超がより好ましい。ここで、ガス発生温度は、本発明に係る方法の記載と同様に、鋳型に入るガスにより示される温度を指す。上限は特に存在しない。必要なヒーターの値段が動力の増加により増大し、ワイヤーの有効な断熱のコストが非常に高いので、非常に高温の使用に対する主要な経済理由を述べる。
空気がキャリアガスである場合、空気は通常鋳造筐体における排出圧縮空気ラインシステムから取り出され得、その結果、単に実用性の理由から、そこの圧力がガス発生の上限を示す。下限は、鋳型材料混合物へのカルボニル化合物の有効的に移動させることを保証するために、約0.5barに位置し、好ましくはおよそ2barであり、特に好ましくはおよそ3barである。上限は、例えば10barであり得、鋳型ボックスの圧力搬送容量に起因する。小さい圧力では、ガス発生時間は非常に増大し、生産性の損失をもたらす。
本保護権利において参照が鋳造筐体になされる場合、それは鋳型及び中子、特に中子の製造用の鋳型ボックスが用いられ得、そして中子ボックスを含むことを示す。
特に述べなければ、全ての圧力データはそれぞれ、周囲の圧力超の圧力である過圧を指す。
フェノール樹脂及びポリイソシアネートの有機2成分バインダ系が室温で液体アミンである触媒により硬化される、(この目的のために、液体触媒は、蒸気/ガス相に置かれ、硬化される鋳型材料混合物を介してキャリアガスにより供給される)ポリウレタンコールドボックスプロセスから知られている設備は、本方法のためにも用いられ得る。アシュランド−ポリウレタンコールドボックプロセスの一般的な記載は、見出しの項目コールドボックス(Rubrik: PUR-Cold-Box: S.198+199)の下、Hasse et al. (19. Auflage, Schiele & Schone Verlag 2008)によるGiesserei-Lexikonに見出され得る。本発明において、カルボニル化合物は、水−ガラス系バインダ用の硬化剤の役割を担う。材料がポリウレタンコールドボックスプロセスからの装置にそぐわない場合、装置の対応する部品が、本発明のカルボニル化合物に耐性のある材料と取り替えられる。
カルボニル化合物は、例えば液体であり、エアロゾルまたは好ましくは気体状のいずれかで鋳型ボックス中のキャリア媒体に支持されている。圧力上昇は、例えば導入開口が排出開口よりも大きい場合に生じ得る。使用されないカルボニル化合物は、連続バージガスにより排出され得る。
適切な設備が実施例として図1に示される。空気供給部(4)を介して空気は、ガス発生カバー(3)の開口部を介して矢印(1)の方向にキャリアガスとして鋳型ボックス(5)に流れ込む。カルボニル化合物は、Tフィッティング(2)を介してここに導入され、気体状に同伴される。
ガス発生時間は、中子の質量及び幾何形状に基づく。ガス発生パラメーターの適切な選択及び金型のレイアウトにより、例えば、3分未満、好ましくは2.5分未満、最も好ましくは2分未満の有機バインダの製造期間と同じくらいの中子製造のより長い期間でさえ可能であることを保証し得る。そのような最適化は、必要であれば、コンピューターシミュレーションの支援で達成され得る。
他の実施形態によると、キャリアガスは、COと混合され、またはさらなるCOと混合され、またはCO含有ガスは、必要であれば、中子の抵抗に影響するキャリアガスと共に用いられ得る。1つの可能性ある実施形態は、独国特許出願第102012103705.1号に記載されている。
既存の加熱型成形用金型を用いることは、記載される方法において排除されない。本発明による方法により、15から30℃の低温、周囲温度もしくは室温で、または加熱硬化プロセスでの操作の場合の通常より低い温度、つまり200℃未満もしくは120℃未満もしくは100℃未満の温度のいずれか一方で、金型を用いることによりコストを削減できる可能性があり、特により好ましくは非加熱型金型が、コスト削減のために用いられ得る。本発明による方法は、さらなる加熱処理で中子または鋳型を処理することを排除しない。
本発明による鋳型材料の硬化を既知の方法、例えば、真空適用により改変することは可能である。さらなる工程は、現在の硬化、例えば、オーブンのマイクロ波または加熱での処理に結びつけられ得る。
耐熱性鋳型原料として、慣用及び既知の材料が、鋳造用鋳型の製造に用いられ得る。例えば、シリカ、ジルコン、またはクロム鉄鉱、カンラン石、バーミキュライト、ボーキサイト、シャモット及び合成鋳型原料が適切であり、特に耐熱性鋳型原料に基づき50wt%超のケイ砂が適切である。もっぱら新しい砂を用いる必要はない。資源を保護し、埋め立てコストを避けるために、リサイクルにより使用される鋳型から得られ得るリサイクルされた使用済み砂を高い割合で用いられることは非常に有利である。
耐熱性鋳型原料は、高い融点(融解温度)を有する物質として理解されている。好ましい耐熱性鋳型原料の融点は、600℃超、好ましくは900℃超、より好ましくは1200℃超、特に好ましくは1500℃超である。
耐熱性鋳型原料は、鋳型材料混合物の好ましくは80wt%超、特に90wt%超、特に好ましくは95wt%超を含む。
適切な砂は、例えば、国際公開第2008/101668号(米国特許出願公開第2010/173767号明細書)に示されている。また、適切な再生も用いられ、洗浄され、続いて粉砕された使用済み鋳型を乾燥して得られ得る。純粋な機械処理により得られた再生はあまり好ましくない。通常再生は、耐熱性鋳型原料の少なくとも約70wt%であり、好ましくは少なくとも80wt%であり、より好ましくは90wt%超であり得る。
耐熱性鋳型原料の平均直径は概して、100μmから600μmの間であり、好ましくは120μmから550μmの間であり、より好ましくは150μmから500μmの間である。平均粒径は、例えば、テストふるいDIN ISO 3310−1を用いたDIN 66165(パート2)に従うふるいにより決定され得る。特に好ましくは、1:1から1:5または1:1から1:3の最大線膨張係数対最小線膨張係数(互いに垂直で、それぞれ全空間方向に対する)を有する粒子形状であり、つまりそれは線維状ではない。
耐熱性鋳型原料は、好ましくは、通常の中子シューターにおける本発明による鋳型材料混合物を特に処理し得るフリーフロー条件にあることが好ましい。
本発明による処理は、無機系水ガラスバインダに特に適切である。水ガラスは、溶解したアルカリケイ酸塩を含み、水に硝子質リチウム、ナトリウム及びカリウムケイ酸塩を溶かして調製され得る。水ガラスは、1.6から4.0、特に2.0から3.5未満の範囲内のモル比SiO/MOを好ましく有し、MOは、リチウム、ナトリウム及びカリウム酸化物の合計である。バインダは、独国特許出願公開第2652421号明細書(=英国特許出願公開第1532847号明細書)の既知のリチウム修飾水ガラスのような上記アルカリ金属イオンの2つ以上を含む水ガラスに基づき得る。さらに、水ガラスは、欧州特許出願公開第2305603号明細書(=国際公開第2011/042132号)に記載のアルミニウム修飾水ガラスのような多価イオンも有し得る。特定の実施形態によると、リチウムイオンの規定割合または[LiO]/[MO]もしくは[Li活性]/[ΜΟ]割合の水ガラスが用いられる。[LiO]または[Li活性]は、独国特許出願公開第102013106276号明細書に記載のような水ガラスに見出される既存のアモルファスリチウムケイ酸塩、リチウム酸化物及びリチウム水酸化物の割合として計算される。
水ガラスは、25から65wt%の範囲の固形成分を有し、好ましくは30から55wt%、特に30から50wt%が好ましい。固形成分は、水ガラスに含まれるSiO及びMOの量を指す。
抵抗の適用及び所望の水準に依存するが、鋳型原料に基づいて、0.5wt%から5wt%の間の水ガラス系バインダが用いられ、好ましくは0.75wt%から4wt%、より好ましくは1wt%から3.5wt%である。図は、(特に水のような)溶媒または希釈剤及び(可能な)固形成分(全=100wt%)を含む水ガラスバインダの全量を指す。
本発明による鋳型材料混合物は、さらなる実施形態において、そのような鋳型材料混合物で製造される鋳造鋳型の抵抗水準を増大する粒子状アモルファスシリカを所定割合含む。ここで、特に好ましくは、合成により製造されたアモルファスシリカである。
アモルファスシリカの粒径は、300μm未満が好ましく、200μm未満が好ましく、100μm未満がより好ましく、0.05μmから10μmの間の平均一次粒径を有する。125μmのメッシュサイズ(120メッシュ)でのふるいを介した1回のふるい通過における粒子状アモルファスSiOのふるい残留物は、10wt%以下が好ましく、特に5wt%以下が好ましく、2wt%以下が非常に特に好ましい。それにもかかわらず、63μmのメッシュサイズでのふるいのふるい残留物は、10wt%未満であり、8wt%未満が好ましい。ふるい残留物またはふるいにより分配される粒径の決定は、DIN66165(パート2)に記載の機械ふるい方法に従って本件で達成され、ふるい支援として用いられるさらなる鎖リングをもたらす。
好ましく用いられる本発明による粒子状アモルファスシリカは、15wt%未満の水分を有し、好ましくは5wt%未満であり、特に好ましくは1wt%未満である。粒子状アモルファスSiOは、粉体(塵を含む)として特に使用される。
合成及び自然に生じるシリカのいずれもアモルファスSiOとして用いられ得る。後者は、例えば、独国特許出願第102007045649号から知られているが、好ましくない。なぜならそれは、通常、かなりの結晶画分を含み、それゆえ発癌性物質として分類される。
合成は、自然に生じるSiOとして理解されず、つまり、その調製物は、例えば、アルカリケイ酸塩溶液のイオン交換プロセスによるシリカゾルの製造、アルカリケイ酸塩溶液の沈殿、四塩化ケイ素の火炎加水分解、フェロシリコンおよびケイ素を製造する場合の電気アーク炉におけるコークスを伴うケイ砂の還元のような、ヒトにより引き起こされた意識して達成された化学反応を含む。最後に挙げた2つのプロセスにより製造されたアモルファスSiOは、発熱性SiOとも呼ばれる。
時折、合成アモルファスシリカは、沈降シリカ顔料(CAS番号112926−00−8)及び火炎加水分解(熱分解法シリカ、ヒュームドシリカ、CAS番号12945−52−55)により製造されたSiOとして理解されるが、フェロシリコンまたはケイ素製造から得られた生成物は、アモルファスシリカ(シリカヒューム、ミクロシリカ、CAS番号69012−64−12)としてだけ記載されている。本発明の目的のために、フェロシリコンまたはケイ素製造から得られた生成物は、アモルファスSiOとして理解される。
沈降シリカ顔料、及び熱分解法、つまり火炎加水分解または電気アークで製造されたシリカが好ましく用いられる。得に好ましく用いられるのは、ZrSiOの熱分解によって製造されたアモルファスシリカ(独国特許出願第102012020509号に記載されている)及び酸素含有のSiOを用いた金属Siの酸化によって製造されたアモルファスシリカ(独国特許出願第102012020510号に記載されている)である。好ましいものはまた、シリカガラス粉体(基本的にはアモルファスシリカ)であり、それは融解および結晶性シリカを迅速に再冷却することによって調製され、そのため粒子は球状で割れにくい(独国特許出願第102012020511号に記載されている)。粒子状アモルファスシリカの平均一次粒径は、0.05μmから10μmの間であり得、特に0.1から5μmの間であり、特に好ましくは0.1μmから2μmの間である。一次粒径は、例えば、動光散乱(例えば、Horiba LA950)によって決定され得、且つ走査型電子顕微鏡写真の手段(FEI社のNova NanoSEM230のSEM顕微鏡写真)によって測定され得る。SEM顕微鏡写真の助けを借りて、一次粒子形態の0.01μmの規模の詳細が、さらに可視化し得る。シリカ試料は、水が蒸発する前に、蒸留水にSEM測定のために分散され、次いで粘着剤に塗布され、銅テープに接着したアルミニウム支持体に加えられた。
さらに、粒子状非晶質シリカの比表面積は、DIN66131によるガス吸着測定(BET法)により測定した。粒子状アモルファスSiOの比表面積は、1から200m/gであり、特に1から50m/gであり、より好ましくは1から30m/gである。必要ならば、例えば、特定の粒径分布の混合物を選択的に得るために生成物は混合され得る。
アモルファスSiOの純度は、製造方法及び製造者に非常に依存して変化する。少なくとも85wt%の量のシリカを有するタイプが適切であることが証明され、好ましくは少なくとも90wt%、特に好ましくは少なくとも95wt%である。用途及び所望の抵抗水準に応じて、鋳型原料に基づき、0.1wt%から2wt%の間の粒子状アモルファスSiOが用いられ、好ましくは0.1wt%から1.8wt%であり、特に好ましくは0.1wt%から1.5wt%である。
粒子状アモルファスシリカに対する水ガラスバインダの割合は、幅広い上下限値内で変化し得る。これは、中子の開始抵抗(つまり、最終抵抗に重大な影響をあたえること無く直ぐに改善するために金型から除去直後の抵抗)の利点を提案する。これは、アルミニウム合金鋳造において特に非常に関心ある事項である。一方で、高開始強度は、中子の製造後に問題なく中子を移動させるのに望ましく、または一緒に全ての中子パッケージを置くのに望ましく、他方で、最終抵抗は、鋳造後の核崩壊の困難を回避するのに高すぎてはならず、つまり鋳型原料が、鋳造後に鋳造鋳型の中空空間から簡単に除去され得なければならない。
(希釈剤または溶媒を含む)水ガラスバインダの全量に基づき、アモルファスSiOは、1から80wt%の割合で含み、好ましくは2から60wt%、最も好ましくは3から55wt%、特に好ましくは4から50wt%である。これとは別に、水ガラス(酸化物に基づく、つまり、アルカリ金属酸化物及びシリカの全質量)の固形成分対アモルファスSiOの割合に基づくアモルファスSiOの添加量は、10:1から1:1.2(重量部)が好ましい。
アモルファスシリカの添加は、欧州特許第1802409号明細書による耐熱性材料に直接バインダを加える前及び後で達成され得るが、それは最初にバインダの少なくとも一部または苛性ソーダ溶液を有するSiOのマスターバッチであり得、または欧州特許出願公開第1884300号明細書(=米国特許出願公開第2008/029240号明細書)に記載のような耐熱性材料と混合され得る。マスターバッチには未だ使われていないが、尚も存在する可能性ある本バインダまたはバインダ成分は、マスターバッチを加える前または後に耐熱性材料に加えられ、またはそれと組み合わせて加えられる。好ましくは、アモルファスSiOは、バインダが加えられる前に耐熱性材料加えられる。
硫酸バリウムは、特にアルミニウムから形成された鋳造の表面をさらに改善するために、さらなる実施形態において鋳型材料混合物に加えられ得る。
硫酸バリウムは、合成製造されまたは天然であり得、つまり、例えば重晶石のような硫酸バリウムを含む鉱物の形態で加えられ得る。適切な硫酸バリウムのこれ及び他の特徴は、それで製造された鋳型材料混合物と同様に、独国特許出願第102012104934号に明記され、その開示はこれまで、本保護権利の開示にも参照をもってなされている。硫酸バリウムは、全鋳型材料混合物に基づき、0.02wt%から5.0wt%の量で、特に好ましくは0.05から3.0wt%の量で、特に好ましくは0.1から2.0wt%の量で、または0.3から0.99wt%の量で好ましく加えられる。
さらなる実施形態において、少なくともアルミニウムの及び/またはアルミニウム/ケイ素混合の酸化物は、粒子形態で加えられ得、または粒子形態のアルミニウム及びジルコニウムの金属酸化物はそれぞれ鋳型材料混合物に基づき、0.05wt%から4.0wt%の濃度で、好ましくは0.1wt%から2.0wt%、特に好ましくは0.1wt%から1.5wt%で、特に好ましくは0.2wt%から1.2wt%の濃度で存在し、本発明による鋳型材料混合物は独国特許出願第102012113073号及び独国特許出願第102012113074号に明記されている。
これらの書類の開示範囲まで、本発明の参照及び開示によってなされたクレームを主張する。そのような添加剤により、金属鋳造が特に高い表面品質を有する鉄または鋼の鋳造後に得られ、その結果鋳造鋳型の除去後ほんの少しだけ鋳造鋳型の表面のさらなる処理が必要とされるか、または、さらなる処理は必要とさえされない。
別の実施形態において、本発明による鋳型材料混合物は、リン含有化合物を含み得る。この添加は、鋳造鋳型の非常比薄い部分で好ましい。リンが酸化状態+5である無機リン化合物が好ましい。
リン含有化合物は、好ましくは、リン酸塩またはリン酸化物の形態である。リン酸塩は、アルカリ金属リン酸塩のようなアルカリ金属またはアルカリ土類金属のリン酸塩として存在してもよく、ここではナトリウム塩が特に好ましい。
オルトリン酸塩及びポリリン酸塩の両方のリン酸塩として、ピロリン酸塩またはメタリン酸塩が用いられ得る。リン酸塩は、例えばアルカリ金属塩基、例えばNaOHのような適切な塩基で対応する酸を中和することにより製造されたアルカリ土類金属によって製造され得、ここでリン酸塩の全負電荷は金属イオンによって必ずしも飽和される必要はない。
金属リン酸塩および金属水素リン酸塩の両方は、金属水素リン酸塩と同様に用いられ、例えば、NaPO、NaHPOおよびNaHPOのようなものが用いられ得る。同様に、リン酸塩の無水物およびリン酸塩の水和物が用いられ得る。リン酸塩は、結晶質およびアモルファスの形態の両方で鋳型材料混合物に加えられ得る。
ポリリン酸塩は、複数のリン原子を含む直鎖リン酸塩として特に理解され、該リン原子は、酸素架橋を介して互いに結合している。
角で互いに接続されているPO四面体の直鎖が得られるように、ポリリン酸塩はそれぞれ、脱水状態下のオルトリン酸イオンの縮合によって得られる。ポリリン酸塩は、一般式(O(PO(n+2)−で示され、ここでnは、鎖長に等価である。ポリリン酸塩は、上限数百のPO四面体を含み得る。しかしながら、ポリリン酸塩は、短い鎖長で用いられることが好ましい。好ましくは、nは、2から100までであり、特に好ましくは5から50までである。高縮合のポリリン酸塩も用いられ得、つまりPO四面体が2より多い角を介して接続されて、2または3次元での重合を示すポリリン酸塩が用いられ得る。
メタリン酸塩は、角を介して相互に接続されたPO四面体から構成されている環状構造として理解される。メタリン酸塩は、一般式((PO)n)n−を有し、ここでnは、少なくとも3である。好ましくはnは、3から10の間の値を有する。
個々のリン酸塩同士は、異なるリン酸塩及び/またはリン酸化物の混合物と同様に用いられる。
耐熱性鋳型原料に基づくリン含有化合物の好ましい割合は、0.05から1.0wt%である。リン含有化合物の割合は、好ましくは0.1から0.5wt%の間で選択される。リン含有無機化合物は、Pとして計算したリンを好ましくは40から90wt%、特に好ましくは50から80wt%含む。リン含有化合物は、鋳型材料混合物の固体または溶解した形態でそれ自体添加され得る。鋳型材料混合物のリン含有化合物は、固体として好ましく添加される。
有利な実施形態によれば、本発明による鋳型材料混合物は、所定の割合のフレーク状の潤滑剤、特にグラファイトまたはMoSを含む。フレーク状の潤滑剤、特にグラファイトの量は、鋳型原料に基づき0.05wt%から1wt%が好ましく、0.05から0.5wtが特に好ましい。
さらに有利な実施形態によると、表面活性物質も用いられ、特に鋳型材料混合物の流動性を改善する界面活性剤が用いられる。これらの化合物の適切な代表例は、例えば、国際公開第2009/056320号(=米国特許出願公開第2010/0326620号明細書)に明記されている。好ましくは、アニオン性界面活性剤は、本発明の鋳型材料混合物のために用いられる。ここでは特に、硫酸またはスルホン酸基を有する界面活性剤が扱われる。本発明による鋳型材料混合物において、純粋な表面活性物質、特に好ましくは界面活性剤は、耐熱性鋳型原料の重量に基づき、0.001から1wt%の割合、特に好ましくは0.01から0.2wt%の割合である。
さらに有利な実施形態によると、鋳型材料混合物はまた、耐熱性鋳型原料、バインダとしての水ガラス及び粒子状アモルファスシリカに加えて、1以上の粉体酸化状態ホウ素化合物(oxidischen Bor-Verbindun)を含む。酸化状態ホウ素化合物は以下のものが適切である。ホウ酸塩、ホウ酸、無水ホウ酸、ホウケイ酸塩、ホウリン酸塩、ホウリンケイ酸塩及びこれらの混合物、特にアルカリ及び/またはアルカリ土類金属ホウ酸塩などのホウ酸塩、ここで、酸化状態ホウ素化合物は、有機基を含んでいないことが好ましく、酸化状態ホウ素化合物は、B−O−B構造要素から構成されている。
耐熱性鋳型原料に基づき、酸化状態ホウ素化合物は、0.002wt%超1.0wt%未満であり、0.005wt%超及び0.4wt%未満が好ましく、0.01wt%超及び0.2wt%未満が特に好ましく、0.02wt%超及び0.1wt%未満が特に好ましく、鋳型材料混合物に含まれ、または鋳型材料混合物に加えられる。
別の実施形態において、本発明の鋳型材料混合物は、炭水化物などの添加成分有機化合物とともに(欧州特許1802409号明細書及び国際公開第2008/046651号により)添加され得る。有機化合物の少量の添加は、特定の用途のために有利であり得、例えば、硬化された鋳型材料混合物の熱膨張を制御する。しかしながら、そのような添加は、またCO及び他の熱分解生成物の排出に繋がるので好ましくない。
本発明の1つの実施形態によると、鋳型混合物は、上限最大0.49wt%、特に上限最大0.19wt%の割合で有機成分を含み、本発明によるカルボニル化合物は、ここでは排除されず、つまり本発明のカルボニル化合物は、有機成分のさらなる添加に該当しない。
(実施例)
1.鋳型材料混合物の製造
それぞれの場合で、100重量部(pbw)のシリカ砂H32(Quarzwerke Frechen社提供)が、ミキサーのボウル(Hobart社(モデル HSM10))に加えられ、次いで0.5重量部(pbw)のアモルファスSiO(Possehl Erzkontor社提供のMicrosilica POS B−W 90 LD)が加えられ、1分間混合された。撹拌しながら、2pbwのバインダが加えられ、砂とともに1分間激しく混合された。混合により実験前の日に製造されたバインダは、90.9pbwのnuclesil 80 BASF SE(モル比[SiO]/[MO]約2.32、固形成分:約43.6%)及び9.1pbの脱塩水からなる。
2.テスト標本の製造
鋳型材料混合物のテストのために、150mm×22.36mm×22.36mm(いわゆるゲオルク・フィッシャー管)の寸法を有する長方形の試験管を製造した。最初に製造した鋳型材料混合物の一部は、Roper Werke社提供の中子シューターH1の貯蔵室に移動させた。鋳型材料混合物の残りの部分は、乾燥及び空気中に存在するCOと早期に反応することからそれを保護するために中子シューターの補充まで密閉容器に保管された。パントリーから、鋳型材料混合物を成形用金型内に圧縮空気(4バール)を用いて添加した。次いでテスト中子が次のように硬化された。
2.1.空気での硬化
中子ボックスは、約25℃(室温)で60秒間空気でリンスされた。さらに、nucleiは、45秒間空気で成形用金型をリンスすることにより製造された。この場合、成形用金型内への入口で測定された空気の温度は、50℃であった。両方の場合で、空気圧は4barであった。
2.2.CO及び空気の組み合わせによる硬化
CO及び空気を組み合わせた場合、成形用金型は、まず1秒間COでリンスされ、次いで59秒間空気でリンスされた。空気及びCOは両方、室温(約25℃)及び圧力4barで用いられた。
2.3.キャリアガスとしての酢酸無水物及び空気による硬化
酢酸無水物の投与は、体積目盛りを有する実験用注射器を用いて行われた。酢酸無水物の必要な量を吸収した後、これを空気供給ラインのTフィッティングを介して成形用金型に注入した。図1は、ここで使用される実験装置を示す。T−フィッティング及びガス発生カバーの間の距離は、約1.5mであった。酢酸無水物を注入した後、成形用金型を60秒間空気供給ラインを介して空気でリンスした。使用される空気は、室温(約25℃)で圧力4barであった。酢酸無水物のそれぞれの添加量を表2にまとめる。
3.製造された標本の抵抗のテスト
耐屈曲性を決定するために、テスト棒が成形用金型から取り除かれ、試験官の割れに繋がる力を測定するための3点曲げ特性が備わったゲオルクフィッシャー抵抗測定装置に挿入された。曲げ抵抗は、両方とも直接決定され、つまり製造後(最終抵抗)後24時間と同様に除去後10秒間(即時抵抗)の最大値を決定した。
抵抗テストの結果は、表1に示される。ここで与えられた値は、最小4中子での多点測定からの平均値である。
4.結果
実施例1.1及び1.2について、標本は空気だけで硬化されたのに対し、実施例1.3及び1.4では、CO及び空気の組み合わせが硬化に用いられた。実施例2.1から2.10は、本発明による方法で硬化されたテスト標本用であり、空気はキャリアガスとして用いられた。成形用金型の入口での各ガス発生温度及びガス発生時間は、表1及び表2に同様にまとめられている。
表1において、本発明によらない2つの異なる硬化方法が互いに比較される。空気での硬化とCO及び空気を組み合わせによる硬化である。結果を比較すると、即時抵抗は、COにより増加され得るが、それは最終抵抗に重大な影響を与えないことを示す。
表2は、本発明による方法の結果をまとめたものである。空気での硬化について実施例1.1及び1.2の比較において、即時抵抗に対する値は、本発明による実施例2.1から2.10よりも非常に高い値を示す。この影響は、ガス発生温度50℃で特に明白である。即時抵抗は、25℃のガス発生温度で上限80%まで増大し得、ガス発生温度50℃で、2倍超の高い即時抵抗が本発明による方法により可能となる。
本発明による実施例2.1から2.10と、CO及び空気を組み合わせた実施例1.3及び1.4の値を比較すると、認識される即時抵抗において大きな増大もある。このように、即時抵抗は、本発明による実施例でガス発生温度25℃で上限50%まで増大し得、ガス発生温度50℃で2倍の即時抵抗さえもが可能である。
さらに、表1及び2は、ガス発生時間が、25から50℃までガス発生温度が増大することにより60から45秒短縮され得ることを示す。最終抵抗が45秒のより短いガス発生時間およびガス発生温度50℃で低くなるが、即時抵抗は増大する。
実施例2.1から2.10は、即時抵抗が使用された酢酸無水物の量に非常に依存することを示す。本発明の影響は、0.3mlの量を加えてから特に明らかに見える。50℃のガス発生温度において、酢酸無水物の添加量に関し、0.5mlが最適のように見得る。酢酸無水物の添加量が多いと、即時抵抗はこの温度で低減するが、過剰量の0.5mlを超える添加量での測定された即時抵抗は、空気またはCO及び空気を組み合わせによる硬化よりも依然として高い。
(付記)
(付記1)
c)鋳型ボックスに、少なくとも1つの耐熱性鋳型原料と、バインダとしての水ガラスとを含む鋳型材料混合物を提供する工程と、
d)前記鋳型ボックスにガスを導入する工程であって、前記ガスは、前記鋳型材料混合物を硬化するために、分子量が43g/モル超及び200g/モル未満の少なくとも1つのカルボニル化合物を含み、前記カルボニル化合物は、カルボニル基(C=O)に加えて、少なくとももう1つの炭素原子を含み、前記カルボニル化合物は、以下の式で特徴づけられる、工程と、
を少なくとも含む鋳型及び中子の製造方法。
C=O
式中、
は、
−1つの水素原子、
−1つのC1からC3炭化水素、好ましくはC1もしくはC2アルキル、
−1つの置換されたオキシ基R−O−、
−塩素、または、
−臭素、を表し、且つ、
は、
−1つの置換されたオキシ基R−O−
−酸素原子を介して結合する、1つの置換されたカルボキシ基R−C(=O)−O−、
−酸素原子を介して結合する、1つ置換されたカルボネート基(R−O−C(=O)−O−)、
−塩素、または
−臭素、を表し、
Rは、互いに独立して、水素またはC1からC3炭化水素、好ましくはC1またはC2アルキルであり、RのためのR及びRのためのRは環も形成し得る。
(付記2)
前記カルボニル化合物は、以下の式で示される、付記1に記載の方法。
C=O
式中、
は、
−1つの水素原子、または、
−1つのC1またはC2アルキル、を表し、且つ、
は、
−Rで置換され、酸素原子を介して結合する1つのカルボキシ基R−C(=O)−O−、を表し、
Rは、互いに独立して、C1からC3炭化水素、好ましくはC1またはC2アルキルである。
(付記3)
前記カルボニル化合物は、アルキルカーボネート、カルボン酸エステル及びカルボン酸無水物からなる群の1つ以上の員から選択され、好ましくはカルボン酸無水物であり、より好ましくは酢酸無水物及び/またはHC(=O)−O−C(=O)−CHである、付記1または2に記載の方法。
(付記4)
前記カルボニル化合物は、さらに以下の1つ以上の特徴、
−前記カルボニル化合物は、60g/モル超から150g/モル未満、特に好ましくは80g/モル超から120g/モル未満の分子量を有すること、
−前記カルボニル化合物は、1013hPaで20℃超から200℃未満、好ましくは30℃超から180℃未満、特に好ましくは50℃超から160℃未満の沸点を有すること、
−前記カルボニル化合物は、20℃で3mbar超、好ましくは4mbar超、特に好ましくは4mbar超、から700mbar未満の蒸気圧を有すること、
により特徴づけられる、付記1から3のいずれか1つに記載の方法。
(付記5)
前記カルボニル化合物は、キャリアガスストリームにより前記鋳型ボックスに導入され、前記キャリアガスまたは前記キャリアガスストリームは、さらに以下の1つ以上の特徴、
−前記キャリアガスは、空気、窒素、二酸化炭素、およびそれらの混合物からなる群、好ましくは空気または窒素から選択され、特に露点が10℃未満であること、
−前記キャリアガスストリームは、10℃超、好ましくは20℃超、特に好ましくは35℃及び120℃の範囲内の温度を有すること、
−前記キャリアガスは、0.5bar超、好ましくは2bar超の圧力で、それぞれ過圧である、前記鋳型ボックスに導入されること、
により特徴づけられる、付記1から4のいずれか1つに記載の方法。
(付記6)
前記鋳型ボックスは、それ自体では加熱され得ないが、必要ならばガスストリームの導入により加熱され得る、付記1から5のいずれか1つに記載の方法。
(付記7)
前記鋳型材料混合物は、さらに以下の1つ以上の特徴、
−前記鋳型材料混合物に、前記鋳型材料混合物に基づき、耐熱性鋳型原料が、80wt%超、好ましくは90wt%超、より好ましくは95wt%超、含まれること、
−前記鋳型材料混合物に、前記鋳型原料に対して、0.5wt%から5wt%、好ましくは1wt%から3.5wt%の水ガラス、各場合水を含む、を含むこと、
−前記鋳型材料混合物に対して0.1wt%から3.5wt%、好ましくは0.15wt%から2.5wt%の水ガラス、各場合用いられる水ガラスのMO及びSiOとして定義されるアルカリケイ素酸塩の固形成分に基づき、MOは、酸化リチウム、酸化ナトリウム及び酸化カリウムの合計である、を含むこと、
により特徴づけられる、付記1から6のいずれか1つに記載の方法。
(付記8)
前記鋳型材料混合物は、さらに以下の1つ以上の特徴、
−前記鋳型材料混合物に、前記鋳型材料混合物に関して、0.01超から5wt%未満、好ましくは0.05超から5wt%未満、特に好ましくは0.1超から1wt%未満のカルボニル化合物が含まれるか、または添加されること、
−水ガラスバインダにより添加される、NaO、KO、LiO及びSiOの合計として計算されるアルカリケイ酸塩の量に基づき、1.25wt%超625wt%未満、好ましくは3.75wt%超250wt%未満、より好ましくは6.25wt%超125wt%未満のカルボニル化合物が、前記鋳型材料に加えられること、
−アルカリ金属Mのモル量として計算される水ガラスバインダと、前記カルボニル化合物とは、10:1から1:1、好ましくは8:1から2:1、より好ましくは6:1から3:1のモル比で添加されること、
により特徴づけられる、付記1から7のいずれか1つに記載の方法。
(付記9)
前記耐熱性鋳型原料は、さらに以下の1つ以上の特徴、
−前記耐熱性鋳型原料は、前記耐熱性鋳型原料に関連して50wt%超のシリカ砂を含むこと、
−前記耐熱性鋳型原料は、600℃超、好ましくは1200℃超の融点を有すること、
−前記耐熱性鋳型原料は、テストふるいDIN ISO 3310−1を用いてDIN 66165(パート2)により決定される、100μmから600μmの平均粒子粒径を有すること、
により特徴づけられる、付記1から8のいずれか1つに記載の方法。
(付記10)
前記耐熱性鋳型原料は、シリカ、ジルコン、またはクロム鉱石砂、かんらん石、バーミキュライト、ボーキサイト、シャモット、ガラスビーズ、ガラス顆粒、珪酸アルミニウムの中空マイクロボール及びそれらの配合物を含み、好ましくは前記耐熱性鋳型原料に基づいて50wt%超のシリカ砂からなる、付記1から9のいずれか1つに記載の方法。
(付記11)
前記鋳型材料混合物は、粒子状二酸化ケイ素を含み、粒子状アモルファスシリカは、好ましくは水ガラスおよび前記耐熱性鋳型原料とは別個の成分として。前記鋳型材料混合物に添加される、付記1から10のいずれか1つに記載の方法。
(付記12)
前記鋳型材料混合物は、さらに以下の1つ以上の特徴、
・前記鋳型材料混合物に、前記耐熱性鋳型原料に対して、粒子状アモルファスシリカを、0.1から2wt%、好ましくは0.1から1.5wt%含むこと、
・前記鋳型材料混合物に、水ガラス(水を含む)の重量に対して、2から60wt%、特に好ましくは4から50wt%の粒子状アモルファスシリカを含み、前記水ガラスの固形成分は、25から65wt%、好ましくは30から55wt%であること、
・前記鋳型材料混合物に、前記水ガラスの重量に対して、粒子状アモルファスシリカが4から50wt%含まれ、前記水ガラスの重量は、MO及びSiOの形態におけるアルカリケイ酸塩の固形成分に基いて規定され、MOは、酸化リチウム、酸化ナトリウム、及び酸化カリウムの合計であること、
により特徴づけられる、付記11に記載の方法。
(付記13)
前記粒子状アモルファスシリカは、BET法による1から200m/g、好ましくは1m/g以上30m/g以下、より好ましくは15m/g以下の比表面積を有する、付記11または12に記載の方法。
(付記14)
前記粒子状アモルファスシリカは、動的光散乱によって決定される、0.05μmから10μm、特に0.1μmから5μm、より好ましくは0.1μmから2μmの平均一次粒径を有する、付記11から13のいずれか1つに記載の方法。
(付記15)
前記粒子状アモルファスシリカは、沈降シリカ、火炎加水分解または電気アークにより製造されたヒュームド二酸化ケイ素、ZrSiOの熱分解により製造されたアモルファス二酸化ケイ素、酸素含有ガスによる金属ケイ素の酸化によって製造された二酸化ケイ素、結晶性シリカから溶融および急冷することにより調製された球状粒子を含むシリカガラス粉末、及びこれらの混合物からなる群から選択される、付記11から14のいずれか1つに記載の方法。
(付記16)
用いられる前記粒子状アモルファス二酸化ケイ素は、15wt%未満、好ましくは5wt%未満、特に好ましくは1wt%未満の水分を有する、付記11から15のいずれか1つに記載の方法。
(付記17)
前記水ガラスは、1.6から4.0、特に2.0から3.5未満、の範囲のSiO/MOモル比を有し、MOは、酸化リチウム、酸化ナトリウム及び酸化カリウムの合計である、付記1から16のいずれか1つに記載の方法。
(付記18)
前記鋳型材料混合物は、前記カルボニル化合物による暴露後に、100から300℃、好ましくは120から250℃の温度で、好ましくは5分未満、ガスストリームにさらされる、付記1から17のいずれか1つに記載の方法。
(付記19)
付記1から18のいずれか1つに記載の方法により製造された金属鋳造、特にアルミニウム鋳造用の鋳型または中子。
(付記20)
−1つの耐熱性鋳型原料、
−バインダとしての水ガラス、
−粒子状アモルファスシリカ、及び、
−以下の式で特徴づけられる、少なくとも1つのカルボニル化合物、
を少なくとも含む、鋳型または中子を形成するための鋳型材料混合物。
C=O
式中、
は、
−1つの水素原子、
−1つの置換されたオキシ基R−O−、
−1つのC1からC3炭化水素、好ましくはC1もしくはC2アルキル、
−塩素、または、
−臭素、を表し、且つ、
は、
−1つの置換されたオキシ基R−O−
−酸素原子を介して結合する、1つの置換されたカルボキシ基R−C(=O)−O−、
−酸素原子を介して結合する、1つ置換されたカルボネート基(R−O−C(=O)−O−)、
−塩素、または、
−臭素、を表し、
Rは、互いに独立して、水素またはC1からC3炭化水素、好ましくはC1またはC2アルキルである。
(付記21)
少なくとも以下の成分(B)及び(G)、
(B)水を含む水ガラスを少なくとも含む液体バインダ成分(B)、及び、
(G)以下の式で特徴づけられる、少なくとも1つのカルボニル化合物、
を、互いに空間的に独立して、含む鋳型または中子の製造用の多成分系。
C=O
式中、
は、
−1つの水素原子、
−1つの置換されたオキシ基R−O−、
−1つのC1からC3炭化水素、好ましくはC1もしくはC2アルキル、
−塩素、または、
−臭素、を表し、且つ、
は、
−1つの置換されたオキシ基R−O−
−酸素原子を介して結合する、1つの置換されたカルボキシ基R−C(=O)−O−、
−酸素原子を介して結合する、1つ置換されたカルボネート基(R−O−C(=O)−O−)、
−塩素、または、
−臭素、を表し、
Rは、互いに独立して、水素またはC1からC3炭化水素、好ましくはC1またはC2アルキルである。
(付記22)
さらに、以下の成分(F)、
(F)耐熱性鋳型原料を含み、水ガラスを含まない、少なくとも1つのフリーフロー耐熱成分(F)、
を、互いに空間的に独立して、含む鋳型または中子の製造のための付記21に記載の多成分系。
(付記23)
さらに、以下の成分(A)、
(A)少なくとも粒子状アモルファスシリカを含み、水ガラスを含まない粉体添加成分、
を、互いに空間的に独立して、含む鋳型または中子の製造のための付記21または22に記載の多成分系。
(付記24)
前記カルボニル化合物は、以下の式で特徴づけられる、付記20に記載の鋳型材料混合物または付記21から23のいずれか1つに記載の多成分系。
C=O
式中、
は、
−1つの水素原子、
−1つのC1もしくはC2アルキル、を表し、
は、
−酸素原子を介して結合する、1つの置換されたカルボキシ基R−C(=O)−O−、を表し、
Rは、互いに独立して、C1からC3炭化水素、好ましくはC1またはC2アルキルである。
(付記25)
前記カルボニル化合物は、アルキルカーボネート、カルボン酸エステルおよびカルボン酸無水物、好ましくはカルボン酸無水物、より好ましくは酢酸無水物及び/またはHC(=O−O−C(=O)−CHの群の1つ以上の員から選択される、付記20の鋳型材料混合物または付記21から24のいずれか1つに記載の多成分系。
特に述べなければ、全ての圧力データはそれぞれ、周囲の圧力超の圧力であるゲージ(Uberdruck)を指す。
(付記5)
前記カルボニル化合物は、キャリアガスストリームにより前記鋳型ボックスに導入され、キャリアガスまたは前記キャリアガスストリームは、さらに以下の1つ以上の特徴、
−前記キャリアガスは、空気、窒素、二酸化炭素、およびそれらの混合物からなる群、好ましくは空気または窒素から選択され、特に露点が10℃未満であること、
−前記キャリアガスストリームは、10℃超、好ましくは20℃超、特に好ましくは35℃及び120℃の範囲内の温度を有すること、
−前記キャリアガスは、0.5bar超、好ましくは2bar超の、それぞれゲージ圧(Uberdruck)である、圧力で、前記鋳型ボックスに導入されること、
により特徴づけられる、付記1から4のいずれか1つに記載の方法。
(付記7)
前記鋳型材料混合物は、さらに以下の1つ以上の特徴、
−前記鋳型材料混合物に、前記鋳型材料混合物に基づき、耐熱性鋳型原料が、80wt%超、好ましくは90wt%超、より好ましくは95wt%超、含まれること、
−前記鋳型材料混合物に、前記鋳型原料に対して、0.5wt%から5wt%、好ましくは1wt%から3.5wt%の、水を含む水ガラスを含むこと、
−用いられる水ガラスのMO及びSiOとして定義されるアルカリケイ酸塩の固形成分に基づいている水ガラスを、前記鋳型材料混合物に対して0.1wt%から3.5wt%、好ましくは0.15wt%から2.5wt%含み、MOは、酸化リチウム、酸化ナトリウム及び酸化カリウムの合計である、こと、
により特徴づけられる、付記1から6のいずれか1つに記載の方法。
(付記8)
前記鋳型材料混合物は、さらに以下の1つ以上の特徴、
−前記鋳型材料混合物に、前記鋳型材料混合物に基づき、0.01超から5wt%未満、好ましくは0.05超から5wt%未満、特に好ましくは0.1超から1wt%未満のカルボニル化合物が含まれるか、または混合されること、
−NO、KO、LiO及びSiOの合計として計算される、水ガラスバインダにより添加されるアルカリケイ酸塩の量に基づき、1.25wt%超625wt%未満、好ましくは3.75wt%超250wt%未満、より好ましくは6.25wt%超125wt%未満のカルボニル化合物が、鋳型材料に加えられること、
−アルカリ金属Mのモル量として計算される水ガラスバインダと、前記カルボニル化合物とは、10:1から1:1、好ましくは8:1から2:1、より好ましくは6:1から3:1のモル比で添加されること、
により特徴づけられる、付記1から7のいずれか1つに記載の方法。
(付記10)
前記耐熱性鋳型原料は、シリカ、ジルコン、またはクロム鉱石砂、かんらん石、バーミキュライト、ボーキサイト、シャモット、ガラスビーズ、ガラス顆粒、珪酸アルミニウムの中空マイクロボール及びそれらの配合物を含み、好ましくは前記耐熱性鋳型原料に基づいて50wt%超のシリカ砂からなる、付記1から9のいずれか1つに記載の方法。
(付記11)
前記鋳型材料混合物は、粒子状二酸化ケイ素を含み、粒子状アモルファスシリカは、好ましくは水ガラスおよび前記耐熱性鋳型原料とは別個の成分として前記鋳型材料混合物に添加される、付記1から10のいずれか1つに記載の方法。
(付記16)
用いられる粒子状アモルファス二酸化ケイ素は、15wt%未満、好ましくは5wt%未満、特に好ましくは1wt%未満の水分を有する、付記11から15のいずれか1つに記載の方法。
(付記21)
少なくとも以下の成分(B)及び(G)、
(B)水を含む水ガラスを少なくとも含む液体バインダ成分(B)、及び、
(G)以下の式で特徴づけられる、少なくとも1つのカルボニル化合物、
を、互いに空間的に独立して、含む鋳型または中子の製造のための多成分系。
C=O
式中、
は、
−1つの水素原子、
−1つの置換されたオキシ基R−O−、
−1つのC1からC3炭化水素、好ましくはC1もしくはC2アルキル、
−塩素、または、
−臭素、を表し、且つ、
は、
−1つの置換されたオキシ基R−O−
−酸素原子を介して結合する、1つの置換されたカルボキシ基R−C(=O)−O−、
−酸素原子を介して結合する、1つ置換されたカルボネート基(R−O−C(=O)−O−)、
−塩素、または、
−臭素、を表し、
Rは、互いに独立して、水素またはC1からC3炭化水素、好ましくはC1またはC2アルキルである。
(付記25)
前記カルボニル化合物は、アルキルカーボネート、カルボン酸エステルびカルボン酸無水物からなる群の1つ以上の員から選択され、好ましくはカルボン酸無水物であり、より好ましくは酢酸無水物及び/またはHC(=O−O−C(=O)−CH である、付記20に記載の鋳型材料混合物または付記21から24のいずれか1つに記載の多成分系。

Claims (25)

  1. c)鋳型ボックスに、少なくとも1つの耐熱性鋳型原料と、バインダとしての水ガラスとを含む鋳型材料混合物を提供する工程と、
    d)前記鋳型ボックスにガスを導入する工程であって、前記ガスは、前記鋳型材料混合物を硬化するために、分子量が43g/モル超及び200g/モル未満の少なくとも1つのカルボニル化合物を含み、前記カルボニル化合物は、カルボニル基(C=O)に加えて、少なくとももう1つの炭素原子を含み、前記カルボニル化合物は、以下の式で特徴づけられる、工程と、
    を少なくとも含む鋳型及び中子の製造方法。
    C=O
    式中、
    は、
    −1つの水素原子、
    −1つのC1からC3炭化水素、好ましくはC1もしくはC2アルキル、
    −1つの置換されたオキシ基R−O−、
    −塩素、または、
    −臭素、を表し、且つ、
    は、
    −1つの置換されたオキシ基R−O−
    −酸素原子を介して結合する、1つの置換されたカルボキシ基R−C(=O)−O−、
    −酸素原子を介して結合する、1つ置換されたカルボネート基(R−O−C(=O)−O−)、
    −塩素、または
    −臭素、を表し、
    Rは、互いに独立して、水素またはC1からC3炭化水素、好ましくはC1またはC2アルキルであり、RのためのR及びRのためのRは環も形成し得る。
  2. 前記カルボニル化合物は、以下の式で示される、請求項1に記載の方法。
    C=O
    式中、
    は、
    −1つの水素原子、または、
    −1つのC1またはC2アルキル、を表し、且つ、
    は、
    −Rで置換され、酸素原子を介して結合する1つのカルボキシ基R−C(=O)−O−、を表し、
    Rは、互いに独立して、C1からC3炭化水素、好ましくはC1またはC2アルキルである。
  3. 前記カルボニル化合物は、アルキルカーボネート、カルボン酸エステル及びカルボン酸無水物からなる群の1つ以上の員から選択され、好ましくはカルボン酸無水物であり、より好ましくは酢酸無水物及び/またはHC(=O)−O−C(=O)−CHである、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記カルボニル化合物は、さらに以下の1つ以上の特徴、
    −前記カルボニル化合物は、60g/モル超から150g/モル未満、特に好ましくは80g/モル超から120g/モル未満の分子量を有すること、
    −前記カルボニル化合物は、1013hPaで20℃超から200℃未満、好ましくは30℃超から180℃未満、特に好ましくは50℃超から160℃未満の沸点を有すること、
    −前記カルボニル化合物は、20℃で3mbar超、好ましくは4mbar超、特に好ましくは4mbar超、から700mbar未満の蒸気圧を有すること、
    により特徴づけられる、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記カルボニル化合物は、キャリアガスストリームにより前記鋳型ボックスに導入され、前記キャリアガスまたは前記キャリアガスストリームは、さらに以下の1つ以上の特徴、
    −前記キャリアガスは、空気、窒素、二酸化炭素、およびそれらの混合物からなる群、好ましくは空気または窒素から選択され、特に露点が10℃未満であること、
    −前記キャリアガスストリームは、10℃超、好ましくは20℃超、特に好ましくは35℃及び120℃の範囲内の温度を有すること、
    −前記キャリアガスは、0.5bar超、好ましくは2bar超の圧力で、それぞれ過圧である、前記鋳型ボックスに導入されること、
    により特徴づけられる、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記鋳型ボックスは、それ自体では加熱され得ないが、必要ならばガスストリームの導入により加熱され得る、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記鋳型材料混合物は、さらに以下の1つ以上の特徴、
    −前記鋳型材料混合物に、前記鋳型材料混合物に基づき、耐熱性鋳型原料が、80wt%超、好ましくは90wt%超、より好ましくは95wt%超、含まれること、
    −前記鋳型材料混合物に、前記鋳型原料に対して、0.5wt%から5wt%、好ましくは1wt%から3.5wt%の水ガラス、各場合水を含む、を含むこと、
    −前記鋳型材料混合物に対して0.1wt%から3.5wt%、好ましくは0.15wt%から2.5wt%の水ガラス、各場合用いられる水ガラスのMO及びSiOとして定義されるアルカリケイ素酸塩の固形成分に基づき、MOは、酸化リチウム、酸化ナトリウム及び酸化カリウムの合計である、を含むこと、
    により特徴づけられる、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記鋳型材料混合物は、さらに以下の1つ以上の特徴、
    −前記鋳型材料混合物に、前記鋳型材料混合物に関して、0.01超から5wt%未満、好ましくは0.05超から5wt%未満、特に好ましくは0.1超から1wt%未満のカルボニル化合物が含まれるか、または添加されること、
    −水ガラスバインダにより添加される、NaO、KO、LiO及びSiOの合計として計算されるアルカリケイ酸塩の量に基づき、1.25wt%超625wt%未満、好ましくは3.75wt%超250wt%未満、より好ましくは6.25wt%超125wt%未満のカルボニル化合物が、前記鋳型材料に加えられること、
    −アルカリ金属Mのモル量として計算される水ガラスバインダと、前記カルボニル化合物とは、10:1から1:1、好ましくは8:1から2:1、より好ましくは6:1から3:1のモル比で添加されること、
    により特徴づけられる、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記耐熱性鋳型原料は、さらに以下の1つ以上の特徴、
    −前記耐熱性鋳型原料は、前記耐熱性鋳型原料に関連して50wt%超のシリカ砂を含むこと、
    −前記耐熱性鋳型原料は、600℃超、好ましくは1200℃超の融点を有すること、
    −前記耐熱性鋳型原料は、テストふるいDIN ISO 3310−1を用いてDIN 66165(パート2)により決定される、100μmから600μmの平均粒子粒径を有すること、
    により特徴づけられる、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記耐熱性鋳型原料は、シリカ、ジルコン、またはクロム鉱石砂、かんらん石、バーミキュライト、ボーキサイト、シャモット、ガラスビーズ、ガラス顆粒、珪酸アルミニウムの中空マイクロボール及びそれらの配合物を含み、好ましくは前記耐熱性鋳型原料に基づいて50wt%超のシリカ砂からなる、請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記鋳型材料混合物は、粒子状二酸化ケイ素を含み、粒子状アモルファスシリカは、好ましくは水ガラスおよび前記耐熱性鋳型原料とは別個の成分として。前記鋳型材料混合物に添加される、請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記鋳型材料混合物は、さらに以下の1つ以上の特徴、
    ・前記鋳型材料混合物に、前記耐熱性鋳型原料に対して、粒子状アモルファスシリカを、0.1から2wt%、好ましくは0.1から1.5wt%含むこと、
    ・前記鋳型材料混合物に、水ガラス(水を含む)の重量に対して、2から60wt%、特に好ましくは4から50wt%の粒子状アモルファスシリカを含み、前記水ガラスの固形成分は、25から65wt%、好ましくは30から55wt%であること、
    ・前記鋳型材料混合物に、前記水ガラスの重量に対して、粒子状アモルファスシリカが4から50wt%含まれ、前記水ガラスの重量は、MO及びSiOの形態におけるアルカリケイ酸塩の固形成分に基いて規定され、MOは、酸化リチウム、酸化ナトリウム、及び酸化カリウムの合計であること、
    により特徴づけられる、請求項11に記載の方法。
  13. 前記粒子状アモルファスシリカは、BET法による1から200m/g、好ましくは1m/g以上30m/g以下、より好ましくは15m/g以下の比表面積を有する、請求項11または12に記載の方法。
  14. 前記粒子状アモルファスシリカは、動的光散乱によって決定される、0.05μmから10μm、特に0.1μmから5μm、より好ましくは0.1μmから2μmの平均一次粒径を有する、請求項11から13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記粒子状アモルファスシリカは、沈降シリカ、火炎加水分解または電気アークにより製造されたヒュームド二酸化ケイ素、ZrSiOの熱分解により製造されたアモルファス二酸化ケイ素、酸素含有ガスによる金属ケイ素の酸化によって製造された二酸化ケイ素、結晶性シリカから溶融および急冷することにより調製された球状粒子を含むシリカガラス粉末、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項11から14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 用いられる前記粒子状アモルファス二酸化ケイ素は、15wt%未満、好ましくは5wt%未満、特に好ましくは1wt%未満の水分を有する、請求項11から15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記水ガラスは、1.6から4.0、特に2.0から3.5未満、の範囲のSiO/MOモル比を有し、MOは、酸化リチウム、酸化ナトリウム及び酸化カリウムの合計である、請求項1から16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記鋳型材料混合物は、前記カルボニル化合物による暴露後に、100から300℃、好ましくは120から250℃の温度で、好ましくは5分未満、ガスストリームにさらされる、請求項1から17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 請求項1から18のいずれか1項に記載の方法により製造された金属鋳造、特にアルミニウム鋳造用の鋳型または中子。
  20. −1つの耐熱性鋳型原料、
    −バインダとしての水ガラス、
    −粒子状アモルファスシリカ、及び、
    −以下の式で特徴づけられる、少なくとも1つのカルボニル化合物、
    を少なくとも含む、鋳型または中子を形成するための鋳型材料混合物。
    C=O
    式中、
    は、
    −1つの水素原子、
    −1つの置換されたオキシ基R−O−、
    −1つのC1からC3炭化水素、好ましくはC1もしくはC2アルキル、
    −塩素、または、
    −臭素、を表し、且つ、
    は、
    −1つの置換されたオキシ基R−O−
    −酸素原子を介して結合する、1つの置換されたカルボキシ基R−C(=O)−O−、
    −酸素原子を介して結合する、1つ置換されたカルボネート基(R−O−C(=O)−O−)、
    −塩素、または、
    −臭素、を表し、
    Rは、互いに独立して、水素またはC1からC3炭化水素、好ましくはC1またはC2アルキルである。
  21. 少なくとも以下の成分(B)及び(G)、
    (B)水を含む水ガラスを少なくとも含む液体バインダ成分(B)、及び、
    (G)以下の式で特徴づけられる、少なくとも1つのカルボニル化合物、
    を、互いに空間的に独立して、含む鋳型または中子の製造用の多成分系。
    C=O
    式中、
    は、
    −1つの水素原子、
    −1つの置換されたオキシ基R−O−、
    −1つのC1からC3炭化水素、好ましくはC1もしくはC2アルキル、
    −塩素、または、
    −臭素、を表し、且つ、
    は、
    −1つの置換されたオキシ基R−O−
    −酸素原子を介して結合する、1つの置換されたカルボキシ基R−C(=O)−O−、
    −酸素原子を介して結合する、1つ置換されたカルボネート基(R−O−C(=O)−O−)、
    −塩素、または、
    −臭素、を表し、
    Rは、互いに独立して、水素またはC1からC3炭化水素、好ましくはC1またはC2アルキルである。
  22. さらに、以下の成分(F)、
    (F)耐熱性鋳型原料を含み、水ガラスを含まない、少なくとも1つのフリーフロー耐熱成分(F)、
    を、互いに空間的に独立して、含む鋳型または中子の製造のための請求項21に記載の多成分系。
  23. さらに、以下の成分(A)、
    (A)少なくとも粒子状アモルファスシリカを含み、水ガラスを含まない粉体添加成分、
    を、互いに空間的に独立して、含む鋳型または中子の製造のための請求項21または22に記載の多成分系。
  24. 前記カルボニル化合物は、以下の式で特徴づけられる、請求項20に記載の鋳型材料混合物または請求項21から23のいずれか1項に記載の多成分系。
    C=O
    式中、
    は、
    −1つの水素原子、
    −1つのC1もしくはC2アルキル、を表し、
    は、
    −酸素原子を介して結合する、1つの置換されたカルボキシ基R−C(=O)−O−、を表し、
    Rは、互いに独立して、C1からC3炭化水素、好ましくはC1またはC2アルキルである。
  25. 前記カルボニル化合物は、アルキルカーボネート、カルボン酸エステルおよびカルボン酸無水物、好ましくはカルボン酸無水物、より好ましくは酢酸無水物及び/またはHC(=O−O−C(=O)−CHの群の1つ以上の員から選択される、請求項20の鋳型材料混合物または請求項21から24のいずれか1項に記載の多成分系。
JP2016541232A 2013-12-19 2014-12-19 カルボニル化合物を用いた金属鋳造用の鋳型及び中子を製造する方法、並びに前記方法により製造された鋳型及び中子 Pending JP2017501885A (ja)

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