UEによってRRCメッセージを受信する方法が記載される。方法は、モビリティ制御情報を含むRRC接続再構成メッセージを受信するステップを含む。セカンダリセルグループ(SCG)の任意の媒体アクセス制御(MAC)エンティティが確立されている場合、モビリティ制御情報を含むRRC接続再構成メッセージを受信するのに応答して、SCGのMACエンティティが解除される。モビリティ制御情報を含むRRC接続再構成メッセージを受信するのに応答して、マスターセルグループ(MCG:master cell group)のMACエンティティがリセットされる。
方法は、モビリティ制御情報を含むRRC接続再構成メッセージを受信するのに応答して、MCGに対して確立されているすべての無線ベアラ(RB:radio bearer)の無線リンク制御(RLC:radio link control)エンティティを再確立することも含む。SCGの任意のRLCエンティティが確立されている場合、SCGに対して確立されているすべてのRBのRLCエンティティが解除される。
方法は、モビリティ制御情報を含むRRC接続再構成メッセージを受信するのに応答して、MCGに対して確立されているすべてのRBのパケットデータ・コンバージェンス・プロトコル(PDCP:packet data convergence protocol)エンティティを再確立することも含む。SCGの任意のPDCPエンティティが確立されている場合、SCGに対して確立されているすべてのRBのPDCPエンティティが解除される。
RRCメッセージを受信するUEも記載される。UEは、プロセッサと、プロセッサと電子通信を行うメモリとを含む。メモリに記憶された命令は、モビリティ制御情報を含むRRC接続再構成メッセージを受信するために実行可能である。SCGの任意のMACエンティティが確立されている場合、モビリティ制御情報を含むRRC接続再構成メッセージを受信するのに応答して、SCGのMACエンティティが解除される。モビリティ制御情報を含むRRC接続再構成メッセージを受信するのに応答して、MCGのMACエンティティがリセットされる。
UEによってRRCメッセージを受信するための非一時的有形コンピュータ可読媒体も記載される。コンピュータ可読媒体は、モビリティ制御情報を含むRRC接続再構成メッセージを受信するための実行可能な命令を含む。SCGの任意のMACエンティティが確立されている場合、モビリティ制御情報を含むRRC接続再構成メッセージを受信するのに応答して、SCGのMACエンティティが解除される。モビリティ制御情報を含むRRC接続再構成メッセージを受信するのに応答して、MCGのMACエンティティがリセットされる。
UEによってRRCメッセージを受信する別の方法が記載される。方法は、SCG追加のためのSCG構成パラメータを含むRRC接続再構成メッセージを受信するステップを含む。方法は、SCG追加のためのSCG構成パラメータを含むRRC接続再構成メッセージを受信するのに応答して、UEのRRCによりランダムアクセス手順の開始をUEのSCGのMACに対して指令するステップも含む。
ランダムアクセス手順は、競合解消を含む。ランダムアクセス手順がRRC指令により開始されたものであり、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH:physical downlink control channel)送信がUEのSCGのセル無線ネットワーク一時識別子(C−RNTI:cell−radio network temporary identifier)にアドレス指定されていれば、競合解消は成功とみなされる。ランダムアクセス手順も、首尾よく完了したとみなされる。
RRCメッセージを基地局装置(eNB)によって送信する方法も記載される。方法は、SCG追加のためのSCG構成パラメータを含むRRC接続再構成メッセージをUEへ送信するステップを含む。方法は、UEによって開始されたランダムアクセス手順を制御するステップも含む。
方法は、UEのSCGのC−RNTIにアドレス指定されたPDCCH送信を送信するステップも含む。このPDCCH送信は、UEに、ランダムアクセス手順が首尾よく完了したとみなさせる。方法は、さらに、UEのためのSCG追加に関するランダムアクセス手順が首尾よく完了したとみなすステップを含む。
RRCメッセージを受信するUEも記載される。UEは、プロセッサと、プロセッサと電子通信を行うメモリとを含む。メモリに記憶されている命令は、SCG追加のためのSCG構成パラメータを含むRRC接続再構成メッセージを受信するために実行可能である。命令は、SCG追加のためのSCG構成パラメータを含むRRC接続再構成メッセージを受信するのに応答して、UEのRRCによりランダムアクセス手順の開始をUEのSCGのMACに対して指令するためにさらに実行可能である。
RRCメッセージを送信するeNBも記載される。eNBは、プロセッサと、プロセッサと電子通信を行うメモリとを含む。メモリに記憶された命令は、SCG追加のためのSCG構成パラメータを含むRRC接続再構成メッセージをUEへ送信するために実行可能である。命令は、UEによって開始されたランダムアクセス手順を制御するためにも実行可能である。
UEによってRRCメッセージを受信するための非一時的有形コンピュータ可読媒体も記載される。コンピュータ可読媒体は、SCG追加のためのSCG構成パラメータを含むRRC接続再構成メッセージを受信するための実行可能な命令を含む。命令は、SCG追加のためのSCG構成パラメータを含むRRC接続再構成メッセージを受信するのに応答して、UEのRRCによりランダムアクセス手順の開始をUEのSCGのMACに対して指令するためにさらに実行可能である。
eNBによってRRCメッセージを送信するための非一時的有形コンピュータ可読媒体も記載される。コンピュータ可読媒体は、SCG追加のためのSCG構成パラメータを含むRRC接続再構成メッセージをUEへ送信するための実行可能な命令を含む。命令は、UEによって開始されたランダムアクセス手順を制御するためにも実行可能である。
3GPPロング・ターム・エボリューション(LTE:Long Term Evolution)は、将来の要求に対処すべくユニバーサル・モバイル通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunications System)モバイルフォンまたはデバイス規格を改善するためのプロジェクトに与えられた名称である。一態様において、UMTSは、進化型ユニバーサル地上無線アクセス(E−UTRA:Evolved Universal Terrestrial Radio Access)および進化型ユニバーサル地上無線アクセス・ネットワーク(E−UTRAN)にサポートおよび仕様を提供するために修正された。
本明細書に開示されるシステムおよび方法の少なくともいくつかの態様は、3GPP LTE、LTEアドバンスト(LTE−A:LTE−Advanced)および他の規格(例えば、3GPPリリース8、9、10、11および/または12)に関して記載される。しかしながら、本開示の範囲は、この点で限定されるべきではない。本明細書に開示されるシステムおよび方法の少なくともいくつかの態様は、他のタイプのワイヤレス通信システムに利用されてもよい。
ワイヤレス通信デバイスは、音声および/またはデータを基地局へ通信するために用いられる電子デバイスであり、次には基地局がデバイスのネットワーク(例えば、公衆交換電話網(PSTN:public switched telephone network)、インターネットなど)と通信する。本明細書にシステムおよび方法を記載するときに、ワイヤレス通信デバイスは、代わりに、移動局、UE、アクセス端末、加入者局、移動端末、遠隔局、ユーザ端末、端末、加入者ユニット、モバイルデバイスなどと呼ばれる。ワイヤレス通信デバイスの例は、セルラーフォン、スマートフォン、携帯情報端末(PDA:personal digital assistant)、ラップトップコンピュータ、ネットブック、電子書籍リーダ、ワイヤレス・モデムなどを含む。3GPP仕様では、ワイヤレス通信デバイスは、典型的にUEと呼ばれる。しかしながら、本開示の範囲は、3GPP規格に限定されるべきではないので、より一般的な用語「ワイヤレス通信デバイス」を意味するために、本明細書では用語「UE」および「ワイヤレス通信デバイス」が同義で用いられる。
3GPP仕様では、基地局は、典型的にNode B、eNB、home enhancedまたはevolved Node B(HeNB)あるいはいくつかの他の同様の用語で呼ばれる。本開示の範囲は、3GPP規格に限定されるべきではないので、より一般的な用語「基地局」を意味するために、本明細書では用語「基地局」、「Node B」、「eNB」および「HeNB」が同義で用いられる。そのうえ、「基地局」の一例は、アクセスポイントである。アクセスポイントは、ワイヤレス通信デバイスのためにネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)、インターネットなど)へのアクセスを提供する電子デバイスである。用語「通信デバイス」は、ワイヤレス通信デバイスおよび/または基地局の両方を示すために用いられる。
本明細書では、「セル」は、インターナショナル・モバイル・テレコミュニケーションズ−アドバンスト(IMT−Advanced:International Mobile Telecommunications−Advanced)に用いるために規格化または規制団体によって仕様が定められた任意の通信チャネルであり、eNBとUEとの間の通信に用いることが認可されたバンド(例えば、周波数バンド)として3GPPによりそのすべてまたはそのサブセットが採用されることに留意すべきである。同様に留意すべきは、E−UTRA、E−UTRANの説明全体において、「セル」は、「下りリンク・リソース、および随意的に上りリンク・リソースの組み合わせ」として定義されることである。下りリンク・リソースのキャリア周波数と上りリンク・リソースのキャリア周波数とのリンク付けは、下りリンク・リソース上で送信されるシステム情報中に示すことができる。
「構成セル(configured cell)」は、UEが認識しており、情報を送信または受信することがeNBによって許可されたセルである。「構成セル(単数または複数)」は、在圏セル(単数または複数)であってもよい。UEは、すべての構成セル上でシステム情報を受信して必要な測定を行う。無線接続のための「構成セル(単数または複数)」は、プライマリセル、および/または0、1つまたはそれ以上のセカンダリセル(単数または複数)からなる。「アクティブ化されたセル(activated cell)」は、UEが送受信を行っている構成セルである。すなわち、アクティブ化されたセルは、UEが物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)をモニタする対象となるセルであり、下りリンク送信の場合には、UEが物理下りリンク共有チャネル(PDSCH:physical downlink shared channel)を復号する対象となるセルである。「非アクティブ化されたセル(deactivated cell)」は、UEが送信PDCCHをモニタしていない構成セルである。留意すべきは、「セル」が異なる次元の観点から記述されることである。例えば、「セル」は、時間、空間(例えば、地理)および周波数特性を有する。
本明細書に開示されるシステムおよび方法は、マルチ接続性オペレーションのためのデバイスを記載する。これは、進化型ユニバーサル地上無線アクセス・ネットワーク(E−UTRAN)のコンテキストで行われる。例えば、端末装置(UE)とE−UTRAN上の2つ以上のeNBとの間のマルチ接続性オペレーションが記載される。一構成において、2つ以上のeNBは、異なるスケジューラを有する。
本明細書に記載されるシステムおよび方法は、マルチ接続性オペレーションにおける無線リソースの効率的な使用を強化する。キャリアアグリゲーションは、1つより多いコンポーネントキャリア(CC:component carrier)の同時利用を指す。キャリアアグリゲーションでは、1つより多いセルがUEに対して集約される。一例では、キャリアアグリゲーションは、UEに利用可能な有効バンド幅を増加させるために用いられる。従来のキャリアアグリゲーションでは、単一のeNBが1つのUEに対して複数の在圏セルを提供することが想定される。2つ以上のセルが集約される(例えば、1つのマクロセルが複数のリモートラジオヘッド(RRH:remote radio head)セルと集約される)シナリオにおいても、これらのセルは、単一のeNBによって制御される(例えば、スケジュールされる)。
しかしながら、スモールセル配備のシナリオでは、各ノード(例えば、eNB、RRHなど)は、それ自体の独立したスケジューラを有する。両ノードの無線リソース利用の効率を最大化するために、UEは、異なるスケジューラを有する2つ以上のノードに接続することができる。
一構成において、異なるスケジューラを有する2つのノード(例えば、eNB)にUEが接続するために、UEとE−UTRANとの間のマルチ接続性が利用される。例えば、リリース11の動作に加えて、リリース12規格に従って動作するUEは、(二重接続性、eNB間キャリアアグリゲーション、マルチフロー、マルチセル・クラスタ、マルチUuなどとも呼ばれる)マルチ接続性を用いて構成される。現在は最大2つの接続が考慮されているので、「二重接続性」という用語が用いられる。UEは、構成されれば、複数のUuインターフェースを用いてE−UTRANに接続する。例えば、UEは、1つの無線インターフェースを用いることにより1つ以上の追加の無線インターフェースを確立するように構成される。以下では、1つのノードがマスターeNB(MeNB:master eNB)と呼ばれ、別のノードがセカンダリeNB(SeNB:secondary eNB)と呼ばれる。
マルチ接続性では、セカンダリセルグループ(SCG)追加のためのRRC手順が定義される。SCG追加では、SCGのための媒体アクセス制御(MAC)、無線リンク制御(RLC)およびパケットデータ・コンバージェンス・プロトコル(PDCP)が追加されるので、ハンドオーバ手順が修正される必要がある。そのうえ、SCG上でのRRCメッセージ送信がないので、ランダムアクセス手順の開始が変更される必要がある。
本明細書に開示されるシステムおよび方法の様々な例が図面を参照して次に記載される。図面中、同様の参照番号は、機能的に類似した要素を示す。本明細書において図面に一般的に記載され、説明されるシステムおよび方法は、多種多様に異なる実装に配置し、かつ設計することができるであろう。従って、図面に表現されるいくつかの実装の以下のさらに詳細な記載は、特許請求の範囲を限定するものではなく、システムおよび方法を単に代表するに過ぎない。
図1は、マルチ接続性オペレーションのためのシステムおよび方法が実装された1つ以上の基地局装置(eNB)160および1つ以上の端末装置(UE)102の一構成を示すブロック図である。1つ以上のUE102は、1つ以上のアンテナ122a〜nを用いて1つ以上のeNB160と通信する。例えば、UE102は、1つ以上のアンテナ122a〜nを用いてeNB160へ電磁信号を送信し、eNB160から電磁信号を受信する。eNB160は、1つ以上のアンテナ180a〜nを用いてUE102と通信する。
留意すべきは、本明細書に記載されるUE102の1つ以上がいくつかの構成では信号デバイスで実装されてもよいことである。例えば、いくつかの実装において、複数のUE102が、単一のデバイスに組み合わされてもよい。そのうえ、いくつかの構成において、本明細書に記載されるeNB160のうちの1つ以上が、単一のデバイスで実装されてもよい。例えば、いくつかの実装において、複数のeNB160が、単一のデバイスに組み合わされてもよい。図1のコンテキストにおいて、例として、単一のデバイスは、本明細書に記載されるシステムおよび方法による1つ以上のUE102を含む。加えてまたは代わりに、本明細書に記載されるシステムおよび方法による1つ以上のeNB160が単一のデバイスまたは複数のデバイスとして実装されてもよい。
UE102およびeNB160は、相互に通信するために1つ以上のチャネル119、121を用いる。例えば、UE102は、1つ以上の上りリンク・チャネル121および信号を用いてeNB160へ情報またはデータを送信する。上りリンク・チャネル121の例は、物理上りリンク制御チャネル(PUCCH:physical uplink control channel)および物理上りリンク共有チャネル(PUSCH:physical uplink shared channel)などを含む。上りリンク信号の例は、復調参照信号(DMRS:demodulation reference signal)およびサウンディング参照信号(SRS:sounding reference signal)などを含む。1つ以上のeNB160も、例として、1つ以上の下りリンク・チャネル119および信号を用いて1つ以上のUE102へ情報またはデータを送信する。下りリンク・チャネル119の例は、PDCCH、PDSCHなどを含む。下りリンク信号の例は、プライマリ同期信号(PSS:primary synchronization signal)、セル固有参照信号(CRS:Cell−specific reference signal)およびCSI参照チャネル(CSI−RS:CSI reference channel)などを含む。他の種類のチャネルまたは信号が用いられてもよい。
1つ以上のUE102のそれぞれは、1つ以上のトランシーバ118、1つ以上の復調器114、1つ以上のデコーダ108、1つ以上のエンコーダ150、1つ以上の変調器154、1つ以上のデータバッファ104および1つ以上のUEオペレーション・モジュール124を含む。例えば、UE102では1つ以上の受信および/または送信経路が実装される。便宜上、UE102では単一のトランシーバ118、デコーダ108、復調器114、エンコーダ150および変調器154のみが示されるが、複数の並列要素(例えば、トランシーバ118、デコーダ108、復調器114、エンコーダ150および変調器154)が実装されてもよい。
トランシーバ118は、1つ以上の受信機120および1つ以上の送信機158を含む。1つ以上の受信機120は、1つ以上のアンテナ122a〜nを用いてeNB160から信号を受信する。例えば、受信機120は、1つ以上の受信信号116を作り出すために信号を受信してダウンコンバートする。1つ以上の受信信号116は、復調器114へ供給される。1つ以上の送信機158は、1つ以上のアンテナ122a〜nを用いてeNB160へ信号を送信する。例えば、1つ以上の送信機158は、1つ以上の変調信号156をアップコンバートして送信する。
復調器114は、1つ以上の復調信号112を作り出すために1つ以上の受信信号116を復調する。1つ以上の復調信号112は、デコーダ108へ供給される。UE102は、信号を復号するためにデコーダ108を用いる。デコーダ108は、1つ以上の復号信号106、110を作り出す。例えば、第1のUE復号信号106は、データバッファ104に記憶される、受信されたペイロード・データを備える。第2のUE復号信号110は、オーバーヘッド・データおよび/または制御データを備える。例えば、第2のUE復号信号110は、1つ以上のオペレーションを行うためにUEオペレーション・モジュール124によって用いられるデータを供給する。
本明細書では、用語「モジュール」は、特定の要素またはコンポーネントがハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせで実装されることを意味する。しかしながら、留意すべきは、本明細書に「モジュール」として示される任意の要素が代わりにハードウェアで実装されてもよいことである。例えば、UEオペレーション・モジュール124は、ハードウェア、ソフトウェアまたは両方の組み合わせで実装されてもよい。
一般に、UEオペレーション・モジュール124は、UE102が1つ以上のeNB160と通信することを可能にする。UEオペレーション・モジュール124は、UE RRCハンドオーバ・モジュール126およびUE SCG追加モジュール132のうちの1つ以上を含む。UEオペレーション・モジュール124は、物理(PHY:physical)エンティティ、MACエンティティ、RLCエンティティ、PDCPエンティティおよびRRCエンティティを含む。
UEオペレーション・モジュール124は、マスターセルグループ(MCG)およびSCGの無線リソースを効率的に利用することの利点を提供する。SCGが追加されると、2つのセルグループが構成される。1つのセルグループはMCGであり、もう1つのセルグループはSCGである。MCGは、RRCメッセージを交換するためにシグナリング無線ベアラ(SRB:signaling radio bearer)を提供する。SCGは、MCGを通じて追加される。MCGは、UE102とマスターeNB(MeNB)160との間の無線接続を提供する。SCGは、UE102とセカンダリeNB(SeNB)160との間の無線接続を提供する。
UE RRCハンドオーバ・モジュール126は、RRC接続再構成メッセージ(RRCConnectionReconfigurationとも呼ばれる)をソースMeNB160から受信する。RRC接続再構成メッセージを受信すると、そのRRC接続再構成メッセージがモビリティ制御情報194(例えばmobilityControlInfo)を含みかつUE102がRRC接続再構成メッセージに含まれた構成に準拠できる場合、UE102は、ターゲットeNB160の下りリンクに対する同期を開始する。
UE RRCハンドオーバ・モジュール126は、MCGモジュール128およびSCGモジュール130を含む。MCGモジュール128およびSCGモジュール130は、MCGとSCGとのPDCP、RLCおよびMACエンティティ(単数または複数)を別々に取り扱う。MCGモジュール128は、MCGのMACエンティティをリセットする。MCGモジュール128は、MCGに対して確立されているすべての無線ベアラ(RB)のPDCPエンティティを再確立する。さらに、MCGモジュール128は、MCGに対して確立されているすべてのRBのRLCエンティティを再確立する。
SCGモジュール130は、SCGを解除する。SCGの任意のMACエンティティが確立されている場合、SCGモジュール130は、SCGのMACエンティティを解除する。SCGの任意のPDCPエンティティが確立されている場合、SCGモジュール130は、SCGに対して確立されているすべてのRBのPDCPエンティティを解除する。さらに、SCGの任意のRLCエンティティが確立されている場合、SCGモジュール130は、SCGに対して確立されているすべてのRBのRLCエンティティを解除する。
UE RRCハンドオーバ・モジュール126は、ターゲットeNB160への送信のために、MCGの下位レイヤにRRC接続再構成完了メッセージを送出する。この送出によって、UE102のMCGのMACエンティティは、ランダムアクセス手順を開始する。
UE SCG追加モジュール132は、SCG追加手順を行う。UE SCG追加モジュール132は、RRC接続再構成メッセージを受信する。RRC接続再構成メッセージを受信すると、そのRRC接続再構成メッセージがSCG追加のためのSCG構成パラメータ198を含みかつUE102がこのメッセージに含まれた構成に準拠できる場合、UE SCG追加モジュール132は、SCGのターゲットセルのDLに対する同期を開始する。
UE SCG追加モジュール132は、SCGのMACエンティティを確立する。UE SCG追加モジュール132は、newUE−Identityの値をSCG用のC−RNTIとして適用する。UE SCG追加モジュール132は、SCGの下位レイヤを、SCGの受信されたRRC共通メッセージに従って構成する。
UE SCG追加モジュール132は、UE102のRRCによりランダムアクセス手順の開始をUE102のSCGのMACに対して指令する。留意すべきは、SCG追加手順のために、UE102は、SCGの下位レイヤに何らのRRCメッセージも送出しないことである。したがって、ハンドオーバ中にランダムアクセス手順を開始するのと同じ手順(例えば、RRC接続再構成完了メッセージの送出)は、SCG追加に用いられない。その代わりに、UE102のRRCは、ランダムアクセス手順の開始をUE102のSCGのMACに対して指令(例えば命令)する。
UEオペレーション・モジュール124は、情報148を1つ以上の受信機120に提供する。例えば、UEオペレーション・モジュール124は、RRC接続再構成メッセージに基づいて、送信をいつ受信すべきか、またはいつ受信すべきでないかを受信機(単数または複数)120に通知する。
UEオペレーション・モジュール124は、情報138を復調器114に提供する。例えば、UEオペレーション・モジュール124は、eNB160からの送信に予想される変調パターンを復調器114に通知する。
UEオペレーション・モジュール124は、情報136をデコーダ108に提供する。例えば、UEオペレーション・モジュール124は、eNB160からの送信に予想される符号化法をデコーダ108に通知する。
UEオペレーション・モジュール124は、情報142をエンコーダ150に提供する。情報142は、符号化すべきデータおよび/または符号化に関する命令を含む。例えば、UEオペレーション・モジュール124は、送信データ146および/または他の情報142を符号化するようにエンコーダ150に命令する。他の情報142は、MCG上のRRC再構成完了メッセージおよびSCG上の再構成完了指示を含む。
エンコーダ150は、送信データ146および/またはUEオペレーション・モジュール124によって提供された他の情報142を符号化する。例えば、データ146および/または他の情報142の符号化は、誤り検出および/または訂正符号化、送信のための空間、時間および/または周波数リソースへのデータのマッピング、多重化などを伴う。エンコーダ150は、符号化データ152を変調器154へ供給する。
UEオペレーション・モジュール124は、情報144を変調器154に提供する。例えば、UEオペレーション・モジュール124は、eNB160への送信に用いるための変調型(例えば、コンステレーション・マッピング)を変調器154に通知する。変調器154は、1つ以上の変調信号156を1つ以上の送信機158へ供給するために符号化データ152を変調する。
UEオペレーション・モジュール124は、情報140を1つ以上の送信機158に提供する。この情報140は、1つ以上の送信機158に対する命令を含む。例えば、UEオペレーション・モジュール124は、信号をeNB160へいつ送信すべきかを1つ以上の送信機158に命令する。1つ以上の送信機158は、変調信号(単数または複数)156をアップコンバートして1つ以上のeNB160へ送信する。
eNB160は、1つ以上のトランシーバ176、1つ以上の復調器172、1つ以上のデコーダ166、1つ以上のエンコーダ109、1つ以上の変調器113、1つ以上のデータバッファ162および1つ以上のeNBオペレーション・モジュール182を含む。例えば、eNB160では1つ以上の受信および/または送信経路が実装される。便宜上、eNB160では単一のトランシーバ176、デコーダ166、復調器172、エンコーダ109および変調器113のみが示されるが、複数の並列要素(例えば、トランシーバ176、デコーダ166、復調器172、エンコーダ109および変調器113)が実装されてもよい。
トランシーバ176は、1つ以上の受信機178および1つ以上の送信機117を含む。1つ以上の受信機178は、1つ以上のアンテナ180a〜nを用いてUE102から信号を受信する。例えば、受信機178は、1つ以上の受信信号174を作り出すために信号を受信してダウンコンバートする。1つ以上の受信信号174は、復調器172へ供給される。1つ以上の送信機117は、1つ以上のアンテナ180a〜nを用いて信号をUE102へ送信する。例えば、1つ以上の送信機117は、1つ以上の変調信号115をアップコンバートして送信する。
復調器172は、1つ以上の復調信号170を作り出すために1つ以上の受信信号174を復調する。1つ以上の復調信号170は、デコーダ166へ供給される。eNB160は、信号を復号するためにデコーダ166を用いる。デコーダ166は、1つ以上の復号信号164、168を作り出す。例えば、第1のeNB復号信号164は、データバッファ162に記憶される、受信されたペイロード・データを備える。第2のeNB復号信号168は、オーバーヘッド・データおよび/または制御データを備える。例えば、第2のeNB復号信号168は、1つ以上のオペレーションを行うためにeNBオペレーション・モジュール182によって用いられるデータ(例えば、PUSCH送信データ)を供給する。
一般に、eNBオペレーション・モジュール182は、eNB160が1つ以上のUE102と通信することを可能にする。eNBオペレーション・モジュール182は、eNB RRCハンドオーバ・モジュール184およびeNB SCG追加モジュール196のうちの1つ以上を含む。eNBオペレーション・モジュール182は、MCGおよびSCGの無線リソースを効率的に利用することの利点を提供する。eNBオペレーション・モジュール182は、PHYエンティティ、MACエンティティ、RLCエンティティ、PDCPエンティティおよびRRCエンティティを含む。
ハンドオーバ手順中、eNB RRCハンドオーバ・モジュール184は、RRC接続再構成メッセージをUE102へ送信する。このRRC接続再構成メッセージは、モビリティ制御情報194を含む。モビリティ制御情報194を含むRRC接続再構成メッセージに基づいて、UE102は、ターゲットeNB160の下りリンクに同期する。UE102は、ターゲットeNB160とのランダムアクセス手順を開始する。
eNB SCG追加モジュール196は、SCG追加手順を行う。eNB SCG追加モジュール196は、RRC接続再構成メッセージをUE102へ送信する。このRRC接続再構成メッセージは、SCG追加のためのSCG構成パラメータ198を含む。SeNBは、SCG追加のためのSCG構成パラメータ198をMeNBに提供する。SCG追加のためのSCG構成パラメータ198は、図11に示されるSeNB追加/修正コマンド1107で提供される。MeNBは、RRC接続再構成メッセージをUE102へ送信する。SeNBは、SCGのランダムアクセス手順を取り扱う。
eNB RRCハンドオーバ・モジュール184とeNB SCG追加モジュール196との分離は、必ずしも、モビリティ制御情報194とSCG追加のためのSCG構成パラメータ198とを含むRRC接続再構成メッセージの生成を妨げるものではない。eNBオペレーション・モジュール182が、モビリティ制御情報194とSCG追加のためのSCG構成パラメータ198とを含むRRC接続再構成メッセージを生成することは可能である。SCG追加手順は、SCG修正手順と同じであってもよい。SCG修正手順は、SCG解除およびSCG追加により実現され得る。
eNBオペレーション・モジュール182は、UE102によって開始されたランダムアクセス手順を制御する。一例では、SCG追加手順とランダムアクセス手順とは独立している。別の例では、SCG追加手順がランダムアクセス手順を含むこともできる。eNBオペレーション・モジュール182は、SCG追加手順およびランダムアクセス手順の両方を取り扱ってもよい。eNBオペレーション・モジュール182が内部でどのようにeNB SCG追加モジュール196と連携するかは、以下の記載に限定されるものではない。
eNB SCG追加モジュール196は、ランダムアクセス手順中に再構成完了指示を受信する。eNB SCG追加モジュール196は、再構成完了指示を、UE102から上りリンク共有チャネル(UL−SCH:uplink shared channel)上で受信する。再構成完了指示は、C−RNTI MAC制御要素(C−RNTI MAC CE:C−RNTI MAC control element)を含むメッセージ3(Msg3)とすることもできる。再構成完了指示は、特定のMAC CEを含むMACメッセージとすることもできる。
eNB SCG追加モジュール196は、UE102のSCGのC−RNTIにアドレス指定されたPDCCH送信を送信する。このPDCCH送信は、UE102に、ランダムアクセス手順が首尾よく完了したとみなさせる。ランダムアクセス手順が首尾よく完了したとUE102にみなさせる条件は、C−RNTIにアドレス指定されるのみならず新たな送信のためのULグラントを含む、PDCCH送信とすることもできる。PDCCH送信を送信すると、eNB SCG追加モジュール196は、UE102のためのSCG追加に関するランダムアクセス手順が首尾よく完了したとみなす。
eNBオペレーション・モジュール182は、情報190を1つ以上の受信機178に提供する。例えば、eNBオペレーション・モジュール182は、RRCメッセージに基づき、送信をいつ受信すべきか、またはいつすべきでないかを受信機(単数または複数)178に通知する。
eNBオペレーション・モジュール182は、情報188を復調器172に提供する。例えば、eNBオペレーション・モジュール182は、UE(単数または複数)102からの送信に予想される変調パターンを復調器172に通知する。
eNBオペレーション・モジュール182は、情報186をデコーダ166に提供する。例えば、eNBオペレーション・モジュール182は、UE(単数または複数)102からの送信に予想される符号化法をデコーダ166に通知する。
eNBオペレーション・モジュール182は、情報101をエンコーダ109に提供する。情報101は、符号化すべきデータおよび/または符号化に関する命令を含む。例えば、eNBオペレーション・モジュール182は、送信データ105および/または他の情報101を符号化するようにエンコーダ109に命令する。
一般に、eNBオペレーション・モジュール182は、eNB160が1つ以上のネットワークノード(例えばモビリティ管理エンティティ(MME:mobility management entity)、在圏ゲートウェイ(S−GW:serving gateway)、eNB)と通信することを可能にする。eNBオペレーション・モジュール182は、UE102へシグナリングされることになるRRC接続再構成メッセージも生成する。RRC接続再構成メッセージは、モビリティ制御情報194および/またはSCG追加のためのSCG構成パラメータ198を含んでも、含まなくてもよい。eNBオペレーション・モジュール182は、UE102へシグナリングされるべきRRC接続再構成メッセージを他のeNB160へ送信してもよい。例えば、他のeNB160が、eNB160から、モビリティ制御情報194および/またはSCG追加のためのSCG構成パラメータ198をコンテナとして受信してもよい。そのeNB160が、受信されたコンテナを含むRRC接続再構成メッセージを生成して、このRRC接続再構成メッセージをUE102へ送信する。このeNB160は、単に、受信したコンテナに含まれるRRC接続再構成メッセージを送信してもよい。
エンコーダ109は、送信データ105および/またはeNBオペレーション・モジュール182によって提供された他の情報101を符号化する。例えば、データ105および/または他の情報101の符号化は、誤り検出および/または訂正符号化、送信のための空間、時間および/または周波数リソースへのデータのマッピング、多重化などを伴う。エンコーダ109は、符号化データ111を変調器113へ供給する。送信データ105は、UE102へ伝えられることになるネットワークデータを含む。
eNBオペレーション・モジュール182は、情報103を変調器113に提供する。この情報103は、変調器113に対する命令を含む。例えば、eNBオペレーション・モジュール182は、UE(単数または複数)102への送信に用いるための変調型(例えば、コンステレーション・マッピング)を変調器113に通知する。変調器113は、1つ以上の変調信号115を1つ以上の送信機117へ供給するために符号化データ111を変調する。
eNBオペレーション・モジュール182は、情報192を1つ以上の送信機117に提供する。この情報192は、1つ以上の送信機117に対する命令を含む。例えば、eNBオペレーション・モジュール182は、信号をUE(単数または複数)102へいつ送信すべきか(またはいつすべきでないか)を1つ以上の送信機117に命令する。1つ以上の送信機117は、変調信号(単数または複数)115をアップコンバートして1つ以上のUE102へ送信する。
留意すべきは、eNB(単数または複数)160およびUE(単数または複数)102に含まれる要素またはその部分の1つ以上がハードウェアで実装されてもよいことである。例えば、これらの要素またはその部分の1つ以上は、チップ、回路素子またはハードウェア・コンポーネントなどとして実装されてもよい。同様に留意すべきは、本明細書に記載される機能または方法の1つ以上がハードウェアで実装されてもよく、および/またはハードウェアを用いて行われてもよいことである。例えば、本明細書に記載される方法の1つ以上は、チップセット、特定用途向け集積回路(ASIC)、大規模集積(LSI)回路または集積回路などで実装されてもよく、および/またはそれらを用いて実現されてもよい。
図2は、UE102によって無線リソース制御(RRC)メッセージを受信する方法200の一実装を示すフロー図である。ハンドオーバ手順では、UE102のためにソースMeNB160およびターゲットMeNB160が関与する。UE102は、(RRCConnectionReconfigurationとも呼ばれる)RRC接続再構成メッセージをソースMeNB160から受信する(ステップ202)。RRC接続再構成メッセージを受信すると、そのRRC接続再構成メッセージがモビリティ制御情報194(例えばmobilityControlInfo)を含みかつUE102がRRC接続再構成メッセージに含まれた構成に準拠できる場合、UE102は、タイマの値をモビリティ制御情報194に含まれた値にセットしてタイマ(例えばタイマT304)を始動させる。一構成において、タイマは、モビリティ制御情報194に含まれたt304の値にセットされる。
UE102は、ターゲットPCellの下りリンクに対する同期を開始する。UE102は、MCGとSCGとのPDCP、RLCおよびMACエンティティ(単数または複数)を別々に取り扱う。UE102は、SCGを解除しても、しなくてもよい。SCGの任意のMACエンティティが確立されている場合、UE102は、SCGのMACエンティティを解除する(ステップ204)。別の例では、SCGの任意のMACエンティティが確立されている場合、UE102は、SCGのMACエンティティをリセットする(ステップ204)。SCGの任意のPDCPエンティティが確立されている場合、UE102は、SCGに対して確立されているすべてのRBのPDCPエンティティを解除する。SCGの任意のRLCエンティティが確立されている場合、UE102は、SCGに対して確立されているすべてのRBのRLCエンティティを解除する。
UE102は、MCGのMACエンティティをリセットする(ステップ206)。UE102は、MCGに対して確立されているすべての無線ベアラ(RB)のPDCPエンティティを再確立する。UE102は、MCGに対して確立されているすべてのRBのRLCエンティティを再確立する。
UE102は、MCG用のセル無線ネットワーク一時識別子(C−RNTI)としてnewUE−Identityの値を適用する。「newUE−Identiy」は、新たなUEアイデンティティを示すモビリティ制御情報194に含まれた情報要素である。UE102は、受信されたRRC無線リソース構成共通メッセージ(例えばradioResourceConfigCommon)に従ってMCGの下位レイヤ(例えばPDCPレイヤ、RLCレイヤ、MACレイヤまたはPHYレイヤのうちの少なくとも1つ)を構成する。UE102は、受信されたモビリティ制御情報194に、RRC無線リソース構成共通メッセージでカバーされないさらなる任意のフィールドが含まれていれば、それに従いMCGの下位レイヤを構成する。例えば、モビリティ制御情報194に随意的に含まれるRACH−ConfigDedicatedメッセージが、MCGのMACエンティティに提供されてもよい。
UE102は、RRC接続再構成完了メッセージ(例えばRRCConnectionReconfigurationComplete)を、送信のためにMCGの下位レイヤに送出する。この送出によって、UE102のMCGのMACエンティティは、ランダムアクセス手順を開始する。言い換えれば、MCGのMACエンティティは、新たな上りリンクデータの到着を検出し、バッファ状況報告をトリガしてスケジューリング要求(SR:scheduling request)トリガを発生させる。一構成において、UE102のMCGのMACエンティティは、ra−PreambleIndexおよびra−PRACH−MaskIndexを含むRACH−ConfigDedicatedパラメータを用いる。
SRは、新たな送信のためのUL−SCHリソースを要求するために用いられる。SRがトリガされると、SRは、キャンセルされるまでペンディング中とみなされる。MAC PDUがアセンブルされ、そのMAC PDUがBSR(バッファ状況報告)を含む場合、ペンディング中のSR(単数または複数)はキャンセルされて、SR禁止タイマ(例えばsr−ProhibitTimer)は停止される。BSR報告は、BSRをトリガした最後のイベントまで(そのイベントを含む)、または送信に利用できるすべてのペンディング中のデータをULグラント(単数または複数)が収容できるときまでのバッファ状況情報を含む。SRがトリガされ、他にペンディング中のSRがなければ、UE102は、SRカウンタ(例えばSR_COUNTER)を0にセットする。SRが1つでもペンディングしている限り、UE102は、Listing(1)のSR手順を各送信時間間隔(TTI:transmission time interval)に対して実施する。
この事例では、UE102は、いずれの送信時間間隔(TTI)においてもスケジューリング要求(SR)のための有効な物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定されていないので、スケジューリング要求手順に基づき、MCGのMACエンティティがランダムアクセス手順を開始する。留意すべきは、この場合、UE102のRRCレイヤからMACレイヤに、ランダムアクセス手順を開始せよとの直接的な命令はないということである。MCGのMACがランダムアクセス手順を首尾よく完了すれば、UE102はタイマ(例えばタイマT304)を停止し、RRC接続再構成手順は終了する。
タイマが満了した場合は、MCGのMACがタイマの満了までにランダムアクセス手順を首尾よく完了できなかったことが理由で、ハンドオーバの失敗が発生した可能性がある。UE102は、接続再確立手順を開始する。接続再確立手順を開始すると、RRC接続再構成手順は終了する。
図3は、UE102によってRRCメッセージを受信する方法300の一実装を示すフロー図である。SeNB追加手順(SCG追加手順とも呼ばれる)においても、図2のハンドオーバ手順に関連して記載した、RRC接続再構成メッセージ(例えばRRCConnectionReconfiguration)が使用される。
UE102は、RRC接続再構成メッセージを受信する(ステップ302)。RRC接続再構成メッセージを受信すると、そのRRC接続再構成メッセージがSCG追加のためのSCG構成パラメータ198を含みかつUE102がこのメッセージに含まれた構成に準拠できる場合、UE102は、SCGのターゲットセルのDLに対する同期を開始する。SCGのターゲットセルは、PCell類似セル(PCell−like cell)、PCell、PSCell、SPCell、SCG PCellなどとも呼ばれる。UE102は、SCGのMACエンティティを確立する。UE102は、SCG用のC−RNTIとしてnewUE−Identityの値を適用する。newUE−Identityは、SCG追加のためのSCG構成パラメータ198に含まれる情報要素であり、SCG用の新たなUEアイデンティティを示す。UE102は、SCGの受信されたRRC無線リソース構成共通メッセージ(例えばradioResourceConfigCommon)に従ってSCGの下位レイヤを構成する。
UE102は、SCGの無線リソース構成共通メッセージに含まれていないさらなる任意のフィールドが、受信されたSCG構成パラメータ198に含まれていれば、それに従いSCGの下位レイヤ(例えばPDCPレイヤ、RLCレイヤ、MACレイヤまたはPHYレイヤのうちの少なくとも1つ)を構成する。例えば、SCG構成パラメータ198に随意的に含まれるRACH−ConfigDedicatedメッセージが、SCGのMACエンティティに提供されてもよい。
UE102は、UE102のRRCによりランダムアクセス手順の開始をUE102のSCGのMACに対して指令する(ステップ304)。留意すべきは、SCG追加手順のために、UE102は、SCGの下位レイヤに何らのRRCメッセージも送出しないことである。したがって、ハンドオーバ中にランダムアクセス手順を開始するのと同じ手順(例えば、RRC接続再構成完了メッセージの送出)は、SCG追加に用いられない。その代わりに、UE102のRRCは、ランダムアクセス手順の開始をUE102のSCGのMACに対して指令(例えば命令)する(ステップ304)。あるいは、UE102のRRCは、UE102のSCGのMACに、バッファ状況報告(BSR)をトリガするよう命令してもよい。バッファ状況報告は、BSR MAC制御要素を用いることによって配信または送信される。バッファ状況報告は、Listing(1)で上述したスケジューリング要求をトリガする。この事例では、UE102は、SCG上のいずれのTTIにおいてもSRのための有効なPUCCHリソースが設定されていないので、スケジューリング要求手順に基づき、SCGのMACがランダムアクセス手順を開始する。
あるいは、UE102のRRCは、UE102のSCGのMACに特定のMAC制御要素(例えば再構成完了指示)をトリガするよう命令する。この特定のMAC制御要素は、Listing(1)で上述したスケジューリング要求をトリガする。この事例では、UE102は、SCG上のいずれのTTIにおいてもSRのための有効なPUCCHリソースが設定されていないので、スケジューリング要求手順に基づき、SCGのMACがランダムアクセス手順を開始する。
ランダムアクセス手順の一環として、UE102は、UL−SCH上で再構成完了指示を送信する。再構成完了指示は、C−RNTI MAC CEを含むMsg3メッセージとすることもできる。再構成完了指示は、特定のMAC制御要素を含むMAC制御メッセージとすることもできる。Msg3を送信すると、UE102は、eNB160からの応答を求めてPDCCHをモニタする。
ランダムアクセス手順がRRC指令により開始されたものであり、eNB160からのPDCCH送信がUE102のSCGのC−RNTIにアドレス指定されていれば、UE102は、競合解消を成功とみなす。UE102は、さらに、ランダムアクセス手順が首尾よく完了したとみなす。ランダムアクセス手順が首尾よく完了したとUE102にみなさせる条件は、C−RNTIにアドレス指定されるのみならず新たな送信のためのULグラントを含む、PDCCH送信とすることもできる。
図4は、eNB160によってRRCメッセージを送信する方法400の一実装を示すフロー図である。方法400は、SeNB追加手順(SCG追加手順とも呼ばれる)の一環として行われる。eNB160は、RRC接続再構成メッセージをUE102へ送信する(ステップ402)。図3に関連して上述したように、RRC接続再構成メッセージは、SCG追加のためのSCG構成パラメータ198を含む。
eNBは、UE102によって開始されたランダムアクセス手順を制御する。eNB160は、ランダムアクセス手順において、ランダムアクセスプリアンブルおよびメッセージ3(Msg3)を受信する(ステップ404)。eNB160は、UE102からのMsg3をUL−SCH上で受信する(ステップ404)。ランダムアクセス手順での競合解消の一環として、C−RNTI MAC CEまたは共通制御チャネル(CCCH:common control channel)サービスデータユニット(SDU:service data unit)を含むMsg3メッセージがUL−SCH上で送信される。
eNB160は、UE102のSCGのC−RNTIにアドレス指定されたPDCCH送信を送信する(ステップ406)。このPDCCH送信は、UE102に、ランダムアクセス手順が首尾よく完了したとみなさせる。ランダムアクセス手順が首尾よく完了したとUE102にみなさせる条件は、C−RNTIにアドレス指定されるのみならず新たな送信のためのULグラントを含む、PDCCH送信とすることもできる。PDCCH送信を送信する(ステップ406)と、eNB160は、UE102のためのSCG追加に関するランダムアクセス手順が首尾よく完了したとみなす。
図5は、マルチ接続性オペレーションのためのシステムおよび方法が実装されたE−UTRANアーキテクチャ521の構成を示すブロック図である。図5に関連して記載されるUE502は、図1に関連して記載されたUE102に従って実装される。図5に関連して記載されるeNB560a〜bは、図1に関連して記載されたeNB160に従って実装される。
マルチ接続性のためのE−UTRANアーキテクチャ521は、UE502に対してマルチ接続性を提供することができるE−UTRANアーキテクチャの一例である。この構成では、UE502は、Uuインターフェース539およびUuxインターフェース541を通じてE−UTRAN533に接続することができる。E−UTRAN533は、第1のeNB560aおよび第2のeNB560bを含む。eNB560a〜bは、E−UTRAユーザプレーン(PDCP/RLC/MAC/PHY)および制御プレーン(RRC)プロトコル終端をUE502に提供する。eNB560a〜bは、X2インターフェース537により相互接続される。S1インターフェース529、531は、MME534、在圏ゲートウェイ527およびeNB560a〜bの間の多対多の関係をサポートする。さらに、第1のeNB(例えばMeNB)560aおよび第2のeNB(例えばSeNB)560bは、S1−MME529および/またはX2インターフェース537と同じであってもなくてもよい1つ以上のXインターフェース535によって相互接続される。
eNB560は、様々な機能をホスティングする。例えば、eNB560は、無線リソース管理(例えば、無線ベアラ制御、無線受付制御、接続モビリティ制御、上りリンクおよび下りリンクの両方(のスケジューリング)でのリソースのUE502への動的な割り当て)のための機能をホスティングする。eNB560は、また、ユーザデータストリームのIPヘッダ圧縮および暗号化、MME534へのルーティングをUE502によって提供された情報から確定できないときのUE502アタッチメント時のMME534の選択、ならびにユーザプレーン・データの在圏ゲートウェイ527へのルーティングを行う。加えて、eNB560は、(MME534から生じた)ページング・メッセージのスケジューリングおよび送信、(MMEまたは運用保守(O&M:operation and maintenance)から生じた)ブロードキャスト情報のスケジューリングおよび送信、モビリティおよびスケジューリングのための測定ならびに測定報告構成、および(MME534から生じた)(地震および津波警報システム(ETWS:earthquake and tsunami warning system)ならびに商用携帯警報システム(CMAS:commercial mobile alert system)を含む)公衆警報システム(PWS:public warning system)メッセージのスケジューリングおよび送信を行う。eNB560は、さらに、上りリンクにおけるクローズド・サブスクライバ・グループ(CSG:closed subscriber group)処理およびトランスポート・レベルのパケット・マーキングを行う。
MME534は、様々な機能をホスティングする。例えば、MME534は、非アクセス層(NAS:Non−Access Stratum)シグナリング、NASシグナリング・セキュリティ、アクセス層(AS:Access Stratum)セキュリティ制御、3GPPアクセス・ネットワーク間モビリティに関するコアネットワーク(CN:core network)ノード間シグナリング、および(ページング再送信の制御および実行を含む)アイドルモードUE到達性を行う。MME534は、(アイドルおよびアクティブモードにおけるUE502のための)トラッキングエリア・リスト管理、パケットデータ・ネットワーク・ゲートウェイ(PDN GW:packet data network gateway)およびS−GW選択、MME534変更を伴うハンドオーバのためのMME534選択、2Gまたは3G 3GPPアクセス・ネットワークへのハンドオーバのための在圏GPRSサポート・ノード(SGSN:Serving GPRS Support Node)選択も行う。加えて、MME534は、ローミング、認証および(専用ベアラ確立を含む)ベアラ管理機能をホスティングする。MME534は、(ETWSおよびCMASを含む)PWSメッセージ送信にサポートを提供し、随意的にページング最適化を行う。
S−GW527は、次の機能もホスティングする。S−GW527は、eNB560間ハンドオーバのためのローカル・モビリティ・アンカーポイントをホスティングする。S−GW527は、3GPP間モビリティに関するモビリティ・アンカリング、E−UTRANアイドルモード下りリンク・パケット・バッファリングおよびネットワークによりトリガされたサービス要求手順の開始、合法的傍受、ならびにパケット・ルーティングおよびフォワーディングを行う。S−GW527は、上りリンクおよび下りリンクでのトランスポート・レベルのパケット・マーキング、オペレータ間課金のためのユーザおよびQoSクラス識別子(QCI:QoS Class Identifier)粒度に関するアカウンティング、ならびにUE502、パケットデータネットワーク(PDN:packet data network)およびQCIごとのULおよびDL課金も行う。
E−UTRAN533の無線プロトコルアーキテクチャは、ユーザプレーンおよび制御プレーンを含む。ユーザプレーン・プロトコルスタックは、PDCP、RLC、MACおよびPHYサブレイヤを含む。(ネットワーク上のeNB560aで終端する)PDCP、RLC、MACおよびPHYサブレイヤは、ユーザプレーンのための機能(例えば、ヘッダ圧縮、暗号化、スケジューリング、ARQおよびHARQ)を行う。PDCPエンティティはPDCPサブレイヤに位置する。RLCエンティティはRLCサブレイヤに位置する。MACエンティティはMACサブレイヤに位置する。PHYエンティティはPHYサブレイヤに位置する。
制御プレーンは、制御プレーン・プロトコルスタックを含む。(ネットワーク側のeNB560aで終端する)PDCPサブレイヤは、制御プレーンのための機能(例えば、暗号化およびインテグリティプロテクション)を行う。(ネットワーク側のeNBで終端する)RLCおよびMACサブレイヤは、ユーザプレーンの場合と同じ機能を行う。(ネットワーク側のeNB560aで終端する)RRCは、次の機能を行う。RRCは、ブロードキャスト機能、ページング、RRC接続管理、無線ベアラ(RB)制御、モビリティ機能、UE502測定報告および制御を行う。(ネットワーク側のMME534で終端する)NAS制御プロトコルは、とりわけ、進化型パケットシステム(EPS:evolved packet system)ベアラ管理、認証、進化型パケットシステム接続管理(ECM:evolved packet system connection management)−IDLEモビリティ処理、ECM−IDLEでのページング発信およびセキュリティ制御を行う。
第1のeNB560aおよび第2のeNB560bは、S1インターフェース529、531によりEPC523に接続される。第1のeNB560aは、S1−MMEインターフェース529によりMME534に接続される。一構成において、第2のeNB560bは、(破線で示されているように)S1−Uインターフェース531により在圏ゲートウェイ527に接続される。第1のeNB560aは、第2のeNB560bに対しMME534として振舞い、第2のeNB560bのためのS1−MMEインターフェース529は、第1のeNB560aと第2のeNB560bとの間に(例としてXインターフェース535を通じて)接続される。したがって、第2のeNB560bには、第1のeNB560aは、(S1−MMEインターフェース529に基づき)MME534および(X2インターフェース537に基づき)eNB560であるように見える。
別の構成では、第1のeNB560aは、(破線で示されているように)S1−Uインターフェース531により在圏ゲートウェイ527にも接続される。したがって、第2のeNB560bは、EPC523に接続されなくてもよい。第2のeNB560bには、第1のeNB560aは、(S1−MMEインターフェース529に基づき)MME534、(X2インターフェース537に基づき)eNB、および(S1−Uインターフェース531に基づき)S−GW527であるように見える。このアーキテクチャ521は、第1のeNB560aおよび第2のeNB560bに対して、EPC523との単一ノードS1インターフェース529、531(例えば接続)を提供する。EPC523、MME534、S−GW527との単一ノード接続により、UE502が第1のeNB560aのカバレッジ内にある限り、変更(例えばハンドオーバ)を軽減できる。
図6は、マルチ接続性オペレーションのためのシステムおよび方法が実装されたE−UTRAN633およびUE602の一構成を示すブロック図である。図6に関連して記載されるUE602およびE−UTRAN633は、図1および5のうちの少なくとも1つに関連して記載された対応する要素に従って実装される。
従来のキャリアアグリゲーションでは、単一のeNB660が1つのUE602に対して複数の在圏セル651を提供することが想定される。2つ以上のセル651が集約される(例えば、1つのマクロセルが複数のリモートラジオヘッド(RRH)セル651と集約される)シナリオにおいても、これらのセル651は、単一のeNB660によって制御される(例えば、スケジュールされる)。しかしながら、スモールセル配備のシナリオでは、各eNB660(例えばノード)は、それ自体の独立したスケジューラを有する。両方のeNB660の無線リソースを利用するために、UE602は、両方のeNB660に接続することができる。
キャリアアグリゲーションが構成されるときに、UE602は、ネットワークとの1つのRRC接続を有する。1つの無線インターフェースは、キャリアアグリゲーションを提供する。RRC接続確立、再確立およびハンドオーバの間に、1つの在圏セル651は、NASモビリティ情報(例えば、トラッキングエリア・アイデンティティ(TAI:tracking area identity))を提供する。RRC接続再確立およびハンドオーバの間に、1つの在圏セル651は、セキュリティ入力を供給する。このセル651は、プライマリセル(PCell:primary cell)と呼ばれる。下りリンクでは、PCellに対応するコンポーネントキャリアは、下りリンク・プライマリコンポーネントキャリア(DL PCC:downlink primary component carrier)であり、一方で上りリンクでは、PCellに対応するコンポーネントキャリアは、上りリンク・プライマリコンポーネントキャリア(UL PCC:uplink primary component carrier)である。
UE602の能力に依存して、PCellとともに在圏セル651のセットを形成するために1つ以上のSCellが構成される。下りリンクでは、SCellに対応するコンポーネントキャリアは、下りリンク・セカンダリコンポーネントキャリア(DL SCC:downlink secondary component carrier)であり、一方で上りリンクでは、SCellに対応するコンポーネントキャリアは、上りリンク・セカンダリコンポーネントキャリア(UL SCC:uplink secondary component carrier)である。
UE602のための在圏セル651の構成セットは、それゆえに、1つのPCellおよび1つ以上のSCellからなる。SCellごとに、UE602による(下りリンク・リソースに加えて)上りリンク・リソースの使用法を構成できる。構成されるDL SCCの数は、UL SCCの数以上であってもよく、いずれのScellも上りリンク・リソースのみの使用のために構成されなくてもよい。
UE602の観点から、それぞれの上りリンク・リソースは、1つの在圏セル651に属する。構成される在圏セル651の数は、UE602のアグリゲーション能力に依存する。PCellは、ハンドオーバ手順を用いて(例えば、セキュリティ・キー変更およびランダムアクセスチャネル(RACH:random access channel)手順によって)のみ変更される。PCellは、PUCCHの送信に用いられる。SCellとは異なり、PCellは、非アクティブ化されない。再確立は、PCellが無線リンク障害(RLF:radio link failure)を経験したときにトリガされ、SCellがRLFを経験したときにはトリガされない。そのうえ、NAS情報は、PCellから取得される。
SCellの再構成、追加および除去は、RRC659によって行われる。LTE内ハンドオーバのときに、RRC659は、ターゲットPCellとともに用いるためにSCellをやはり追加、除去または再構成する。新しいSCellを追加するときに、SCellのすべての必要なシステム情報を送信するために専用RRCシグナリングが用いられる(例えば、接続モードの間に、UE602は、ブロードキャストされたシステム情報をSCellから直接に得る必要はない)。
一方、異なるスケジューラを有する両方のeNB660に接続するには、UE602とE−UTRAN633との間のマルチ接続性が必要とされる。リリース11の動作に加えて、リリース12に従って動作するUE602は、(二重接続性、ノード間キャリアアグリゲーション、ノード間無線アグリゲーション、マルチフロー、マルチセル・クラスタ、マルチUuなどとも呼ばれる)マルチ接続性を用いて構成される。
UE602は、構成されれば、複数のUuインターフェース539、541を用いてE−UTRAN633に接続する。例えば、UE602は、1つの無線インターフェース(無線接続653)を用いて追加の無線インターフェース(例えば無線接続653)を確立するように構成される。以下では、1つのeNB660がマスターeNB(MeNB)660aと呼ばれるが、これはプライマリeNB(PeNB:primary eNB)とも呼ばれる。もう1つのeNB660は、セカンダリeNB(SeNB)660bと呼ばれる。(プライマリUuインターフェースと呼ぶこともできる)Uuインターフェース539は、UE602とMeNB660aとの間の無線インターフェースである。(セカンダリUuインターフェースと呼ぶこともできる)Uuxインターフェース541は、UE602とSeNB660bとの間の無線インターフェースである。
一構成において、E−UTRAN415との複数のUuインターフェース539、541をUE602が認識している限り、UE602がMeNB660aとSeNB660bとを認識している必要はない。さらに、E−UTRAN415は、同じまたは異なるeNB660との複数のUuインターフェースを提供することもできる。
一構成において、MeNB660aおよびSeNB660bは、同じeNB660とすることができよう。複数のUuインターフェース539、541(例えば、マルチ接続性)は、単一のeNB660によっても達成できる。UE602は、1つより多いUuxインターフェース541(例えば、Uu1、Uu2、Uu3…)を接続することが可能である。各Uuインターフェース539、541は、キャリアアグリゲーションを有することが可能である。したがって、UE602は、CAの場合には、1セットを超える在圏セル651を用いて構成される。二重接続性(すなわち2セット)では、1セットの在圏セル651がMCG655であり、もう1つのセットの在圏セルがSCG657であってもよい。
本明細書には複数のUuインターフェース539、541が記載されるが、Uuインターフェース539の定義によっては、この機能性を単一のUuインターフェース539により実現することもできよう。マルチ接続性は、インターフェースの定義によっては、単一のUuインターフェース539または単一の無線インターフェースにより実現できる。無線インターフェースは、UE602とeNB660との間のインターフェースとしてではなく、UE602とE−UTRAN633との間のインターフェースとして定義することができる。例えば、1つの無線インターフェースを、マルチ接続性を用いたUE602とE−UTRAN633との間のインターフェースとして定義することができる。したがって、上記のUu539とUux541との違いは、セル651の特性とみなされてもよい。Uuインターフェース539およびUuxインターフェース541は、それぞれセル(単数または複数)のセットAおよびセル(単数または複数)のセットBと言い換えることもできる。さらに、無線インターフェースおよび追加の無線インターフェースは、それぞれマスターセルグループ(MCG)655およびセカンダリセルグループ(SCG)657と言い換えることもできる。
いくつかの実装において、E−UTRAN633は、MeNB660aおよびSeNB660bを含む。UE602は、第1の無線接続653aを通じてMeNB660aと通信する。UE602は、第2の無線接続653bを通じてSeNB660bと通信する。図6は、1つの第1の無線接続653aおよび1つの第2の無線接続653bを示すが、UE602は、1つの第1の無線接続653aおよび1つ以上の第2の無線接続653bを用いて構成されてもよい。MeNB660aおよびSeNB660bは、図1に関連して記載されたeNB160に従って実装される。
MeNB660aは、1つ以上のUE602への接続のための複数のセル651a〜cを提供する。例えば、MeNB660aは、セルA651a、セルB651bおよびセルC651cを提供する。同様に、SeNB660bは、複数のセル651d〜fを提供する。UE602は、第1の無線接続653a(例えば、マスターセルグループ(MCG)655)のために1つ以上のセル(例えば、セルA651a、セルB651bおよびセルC651c)上で送信/受信するように構成される。さらに、UE602は、第2の無線接続653b(例えば、セカンダリセルグループ657)のために他の1つ以上のセル(例えば、セルD651d、セルE651eおよびセルF651f)上で送信/受信するように構成される。
MCG655は、1つのPCellおよび1つ以上の随意的なSCell(単数または複数)を含む。SCG657は、(PCell、プライマリSCell(PSCell)、セカンダリPCell(SPCell)、PCellscg、SCG PCellなどと呼ぶこともできる)1つのPCell類似セルおよび1つ以上の随意的なSCell(単数または複数)を含む。UE602が無線接続653a〜bのために複数のセル651a〜f上で送信/受信するように構成されている場合、キャリアアグリゲーション・オペレーションが無線接続653a〜bに適用される。一構成において、各無線接続653は、プライマリセル、および0、1つまたはそれ以上のセカンダリセル(単数または複数)を用いて構成される。別の構成において、少なくとも1つの無線接続653は、プライマリセル、および0、1つまたはそれ以上のセカンダリセル(単数または複数)を用いて構成され、他の無線接続653は、1つ以上のセカンダリセル(単数または複数)を用いて構成される。さらに別の構成において、少なくとも1つの無線接続653は、プライマリセル、および0、1つまたはそれ以上のセカンダリセル(単数または複数)を用いて構成され、他の無線接続653は、PCell類似セル、および0、1つまたはそれ以上のセカンダリセル(単数または複数)を用いて構成される。
1つのMACエンティティ661および1つのPHYエンティティ663が、1つのセルグループへマッピングされる。例えば、第1のMACエンティティ661aおよび第1のPHYエンティティ663aは、MCG655へマッピングされる。同様に、第2のMACエンティティ661bおよび第2のPHYエンティティ663bは、SCG657へマッピングされる。UE602は、1つのMCG655(例えば第1の無線接続653a)、および随意的に1つ以上のSCG(単数または複数)657(例えば第2の接続653b)を用いて構成される。
MeNB660aは、第1の無線接続653aに関するUEコンテキストを管理および記憶する。UEコンテキストとは、UE602の構成セル651に対する各UE602のRRCコンテキスト(例えば構成、構成セル651、セキュリティ情報など)、QoS情報およびUE602アイデンティティである。例えば、MeNB660aは、第1のUEコンテキスト643a、第2のUEコンテキスト645および第3のUEコンテキスト647を管理および記憶してもよい。
SeNB660bは、UE602の構成セル651に対する各UE602の第2の無線接続653bに関するUEコンテキストを管理および記憶する。例えば、SeNB660bは、第1のUEコンテキスト643bおよび第4のUEコンテキスト649を管理および記憶してもよい。eNB660は、MeNB660aおよびSeNB660bの両方として振舞うことができる。したがって、eNB660は、第1の無線接続653aに接続されたUE602のUEコンテキストと、第2の無線接続653bに接続されたUE602のUEコンテキストとを管理および記憶してもよい。
いくつかの実装において、MACエンティティ661a〜bは、RRCエンティティ659とのインターフェースを有する。RRCエンティティ659は、E−UTRAN633の(示されない)RRCエンティティからRRCメッセージ(例えば、RRC接続再構成メッセージ、接続制御メッセージ、ハンドオーバ・コマンドなど)を受信する。RRCエンティティ659は、また、E−UTRAN633の(示されない)RRCエンティティへRRCメッセージ(例えば、RRC接続再構成完了メッセージ)を送信する。
図7は、RRC接続再構成手順700の一構成を示すスレッド図である。図7に関連して記載されるUE702は、図1に関連して記載されたUE102に従って実装される。図7に関連して記載されるE−UTRAN733は、図6に関連して記載されたE−UTRAN633に従って実装される。
RRC接続再構成手順の目的は、RRC接続を修正することである。例えば、無線ベアラ(RB)が確立、修正および解除されてもよい。ハンドオーバが行われてもよい。測定がセットアップ、修正および解除されてもよい。セカンダリセル(SCell)が追加、修正および解除されてもよい。さらに、(SeNB660bとも呼ばれる)セカンダリセルグループ(SCG)657が、追加、修正および解除されてもよい。
RRC接続再構成手順の一環として、非アクセス層(NAS)専用情報がE−UTRAN715からUE702へ伝達されてもよい。
E−UTRAN733は、RRC接続再構成メッセージをUE702へ送信する(ステップ701)。RRC接続再構成メッセージがモビリティ制御情報194を含む場合、UE702は、ハンドオーバオペレーションを行う。これは、図2に関連して後述されるように達成される。RRC接続再構成メッセージがSCG657追加のためのSCG構成パラメータ198を含む場合、UE702は、図3に関連して記載したようにSCG657追加手順を行う。
ハンドオーバオペレーションの場合(例えばRRC接続再構成メッセージがモビリティ制御情報194を含む)、UE702は、RRC接続再構成完了メッセージをMCG655上でE−UTRAN733へ送信する(ステップ703a)。一方、SCG657追加の場合(例えばRRC接続再構成メッセージがSCG構成パラメータ198を含む)、UE702は、何らのRRCメッセージもSCG657の下位レイヤに送出しない。その代わりに、UE702のRRC659が、SCG657上でのランダムアクセス手順の開始をUE702のSCG657のMAC661に対して指令する(ステップ703a)。UE702のRRC659がSCG上でのランダムアクセス手順の開始をUE702のSCG657のMAC661に対して指令する(ステップ703a)のに並行して、またはその前もしくは後に、UE702は、RRC接続再構成完了メッセージをMCG655上でE−UTRAN733へ送信する(ステップ703a)。
RRC接続再構成失敗の場合には、UE702はRRC接続の再確立(ステップ703b)を試みる。これには、シグナリング無線ベアラ(SRB1)動作の再開、セキュリティの再アクティブ化およびPCellのみの構成が含まれる。
図8は、非競合ベースのランダムアクセス手順800の一構成を示すスレッド図である。図8に関連して記載されるUE802は、図1に関連して記載されたUE102に従って実装される。図8に関連して記載されるeNB860は、図1に関連して記載されたeNB160に従って実装される。
eNB860は、ランダムアクセスプリアンブル割り当てを送信する(ステップ801)。例えば、eNB860は、非競合ランダムアクセスプリアンブル(例えば、ブロードキャスト・シグナリングまたは無線リソース構成共通メッセージで通知されるセット内にはない専用ランダムアクセスプリアンブル)をUE802に割り当てる。いくつかの実装において、eNB860は、下りリンクでの専用シグナリングを通じて(例えば、専用RACHプリアンブル・アイデンティティを通じて)ランダムアクセスプリアンブルを割り当てる(ステップ801)(メッセージ0)。
UE802は、次に、割り当てられた非競合ランダムアクセスプリアンブルをeNB860へ送信する(ステップ803)(メッセージ1)。いくつかの実装において、UE802は、割り当てられた非競合ランダムアクセスプリアンブルを上りリンク送信におけるRACH上で送信する(ステップ803)。
eNB860は、次に、ランダムアクセス応答をUE802へ送信する(ステップ805)(メッセージ2)。ランダムアクセス応答は、MACにより下りリンク共有チャネル(DL−SCH:downlink shared channel)上に生成される。UE802は、ランダムアクセス応答を受信する。ランダムアクセス応答は、上りリンクグラントを含む。
図9は、競合ベースのランダムアクセス手順900の一構成を示すスレッド図である。図9に関連して記載されるUE902は、図1に関連して記載されたUE102に従って実装される。図9に関連して記載されるeNB960は、図1に関連して記載されたeNB160に従って実装される。
UE902は、ランダムアクセスプリアンブルを選択する。例えば、UE902は、ブロードキャスト・シグナリングまたは無線リソース構成共通メッセージで通知されたセットからランダムアクセスプリアンブルをランダムに選択する。UE902は、次に、ランダムに選択されたランダムアクセスプリアンブルを(例えば、上りリンク送信におけるRACH上で)eNB960へ送信する(ステップ901)(メッセージ1)。
eNB960は、ランダムアクセス応答を送信する(ステップ903)(メッセージ2)。UE902は、ランダムアクセス応答を受信する。ランダムアクセス応答は、一時C−RNTIおよび上りリンクグラントを含む。ランダムアクセス応答は、MACによりDL−SCH上に生成される。
UE902は、次に、Msg3をUL−SCH上のスケジュールされた上りリンク・リソース上で送信する(ステップ905)(メッセージ3、Msg3)。言い換えれば、UE902は、ランダムアクセス応答で受信された上りリンクグラントによりスケジュールされた上りリンク・リソース上でMsg3を送信する(ステップ905)か、または一時C−RNTIにアドレス指定されたPDCCHによりスケジュールされた上りリンク・リソース上でMsg3を再送する。一構成において、Msg3メッセージは、少なくともC−RNTI MAC CEまたはCCCH SDUを含む。ランダムアクセス手順がRRC接続再確立手順中のものであれば、Msg3メッセージは少なくともCCCH SDUを含む。RRC指令がランダムアクセス手順を開始する場合、Msg3メッセージは少なくともC−RNTI MAC CEを含む。RRC指令の場合、Msg3メッセージは、SeNBに対する再構成完了指示のための特殊なMAC CEを含む。
Msg3が一旦送信されると、UE902は、競合解消タイマ(例えばmac−ContentionResolutionTimer)を始動する。競合解消タイマは、UE902がMsg3の送信後にPDCCHをモニタする連続したサブフレーム(単数または複数)の数を指定してもよい。競合解消タイマは、一旦始動されると、停止されるかまたは満了するまで実行し、それ以外の場合には実行しない。競合解消タイマは、実行中でなければ始動可能であり、実行中であれば再始動可能である。競合解消タイマは、その初期値から始動または再始動できる。UE902は、ハイブリッド自動再送要求(HARQ:hybrid automatic repeat request)再送信のたびに競合解消タイマを再始動する。測定ギャップの発生の可能性とは関係なく、UE902は、競合解消タイマが満了するかまたは停止されるまで、PDCCHをモニタする。
eNB960は、UE902によって受信される、競合解消を送信する(ステップ907)。競合解消は、PDCCH上で送信される(ステップ907)。競合解消は、UE902が識別されたことを確認する情報を含む。UE902の下位レイヤ(例えばPHYレイヤ)は、PDCCH送信の受信の通知を提供する。
PDCCH送信の受信の通知が下位レイヤから受信され、C−RNTI MAC制御要素がMsg3に含まれていた場合、そのランダムアクセス手順がMACサブレイヤ自体またはRRC指令により開始されたものであり、PDCCH送信がC−RNTIにアドレス指定されかつ新たな送信のためのULグラントを含むものであれば、UE902は、競合解消を成功とみなす。ULグラントは、PUSCHのスケジューリングコマンドである。HARQプロセスごとに、ULグラントは、PUSCHリソース割り当ておよび新たな送信または再送信の指示を提供する。UE902は、競合解消タイマを停止する。UE902は、一時C−RNTIを破棄する。UE902は、さらに、ランダムアクセス手順が首尾よく完了したとみなす。
PDCCH送信の受信の通知が下位レイヤから受信され、C−RNTI MAC制御要素がMsg3に含まれていた場合、そのランダムアクセス手順がPDCCH指令により開始されたものであり、PDCCH送信がC−RNTIにアドレス指定されていれば、UE902は、競合解消を成功とみなす。UE902は、競合解消タイマを停止する。UE902は、一時C−RNTIを破棄する。UE902は、さらに、ランダムアクセス手順が首尾よく完了したとみなす。
図10は、第1のユーザプレーン(UP)アーキテクチャ1065aおよび第2のUPアーキテクチャ1065bを示すブロック図である。第1のUPアーキテクチャ1065aにおいて、S1−Uインターフェース1031は、MeNB1060aおよびSeNB1060bで終端する。MeNB1060aのUPは、PDCP1067a、RLC1069aおよびMAC1061aを含む。SeNB1060bのUPは、PDCP1067b、RLC1069bおよびMAC1061bを含む。第1のUPアーキテクチャ1065aにおいて、MeNB1060aのPDCP1067aは、SeNB1060bのPDCP1067bとは独立している。言い換えれば、第1のUPアーキテクチャ1065aにベアラスプリットは存在しない。
第2のUPアーキテクチャ1065bにおいて、S1−Uインターフェース1031は、MeNB1060cで終端する。MeNB1060cのUPは、第1のPDCP1067cおよび第2のPDCP1067d、第1のRLC1069cおよび第2のRLC1069d、ならびに第1のMAC1061cおよび第2のMAC1061dを含む。SeNB1060bのUPは、RLC1069eおよびMAC1061eを含む。第2のUPアーキテクチャ1065bにおいて、MeNB1060cの第2のPDCP1067dは、X2インターフェース1037を通じてSeNB1060bのRLC1069eに接続される。言い換えれば、第2のUPアーキテクチャ1065aにはベアラスプリットが存在する。なお、第2のUPアーキテクチャ1065bは、各スプリットベアラに対して独立したRLC1069を有する。
SeNB1060b、dに対する(図8に関連して記載した)競合なしのランダムアクセス手順および(図9に関連して記載した)競合ベースのランダムアクセス手順の両方がサポートされる。ランダムアクセス応答メッセージは、ランダムアクセスプリアンブルの送信先とされたeNB1060から送信される。ランダムアクセスプリアンブル送信がオーバーラップしなければ、並行したランダムアクセス手順がサポートされる。ネットワーク側で物理ランダムアクセスチャネル(PRACH:physical random access channel)リソースを調整する必要はない。
MeNB1060a、c(例えばMCG655)およびSeNB1060b、d(例えばSCG657)のMACエンティティ1061両方に関して、PDCCH指令により、またはMACサブレイヤ自体により、ランダムアクセス手順が開始される。これがSCG657のMACエンティティである場合、ランダムアクセス手順は、さらにRRC指令によっても開始され得る。
SCell上でのランダムアクセス手順は、PDCCH指令によってのみ開始され得る。UE102が、そのC−RNTIでマスクされ特定の在圏セル651に関するPDCCH指令に該当するPDCCH送信を受信すれば、UE102は、その在圏セル上でランダムアクセス手順を開始する。
PCellおよびPCell類似セル上でのランダムアクセスの場合、PDCCH指令またはRRCは、随意的にra−PreambleIndexおよびra−PRACH−MaskIndexを示す。SCell上でのランダムアクセスの場合、PDCCH指令は、000000とは異なる値を有するra−PreambleIndexと、ra−PRACH−MaskIndexとを示す。PRACH上でのpTAGプリアンブル送信およびPDCCH指令の受信が、PCellおよびPCell類似セルに対してサポートされてもよい。
MeNB1060a、cまたはSeNB1060b、dへベアラがマッピングされるeNB1060固有ベアラの場合、UE102は、その固有ベアラに関するBSR情報を当該ベアラが属するeNB1060に対して送信する。MeNB1060a、cおよびSeNB1060b、dに対して別々の間欠受信(DRX:discontinuous reception)構成がサポートされるとよく、MeNB1060a、cおよびSeNB1060b、dに対して別々のDRXオペレーション(例えばタイマおよびアクティブ時間)が可能とされるべきである。UE電力消費の観点から、UE102の電力消費に関してDRX調整は有益であろう。
SCG657のアクティブ化および非アクティブ化がサポートされる。MeNB1060a、cは、MeNB1060a、cに関連するセル651をアクティブ化および非アクティブ化することができる。SeNB1060b、dは、SeNB1060b、dに関連するセル651をアクティブ化および非アクティブ化することができる。UE102のMACエンティティ661は、セルグループごとに構成されてもよい(例えば、MCG655に対して1つのMAC661およびSCG657に対して他のMAC661)。
一構成において、キャリアアグリゲーションのためのUE102ごとの在圏セル651の最大数は、5である。キャリアアグリゲーションは、MeNB1060a、cおよびSeNB1060b、dにおいてサポートされ得る。言い換えれば、MeNB1060a、cおよびSeNB1060b、dは、UE102の在圏セル651を複数有してもよい。マルチ接続性では、UE102を、1つのMeNB1060a、cおよび1つのSeNB1060b、dに接続できる。タイミングアドバンスグループ(TAG:timing advance group)は、1つのeNB1060のセル651しか含まない。一構成において、キャリアアグリゲーションのためのUE102ごとのTAGの最大数は、4である。一構成において、MCG655およびSCG657は、同じかまたは異なる複信方式で動作することができる。
SeNB1060b、dは、少なくともPUCCHの機能性を含み、場合によってはさらに他の何らかのPCell機能性も含む、1つのスペシャルセル651(例えばPCell類似セル)を有する。ただし、スペシャルセル651に対してPCellの機能性をすべて再現する必要はない。SCG657のスペシャルセル651に対して、SeNB1060b、dにおいてNASセキュリティ機能およびNASモビリティ機能を提供する必要はない。SeNB1060b、dの少なくとも1つのセル651が、構成されたULを有し、1つのセル651はPUCCHリソースを用いて構成される。
SeNB1060b、dの、PUCCHを搬送しないセル651上では、無線リンクモニタリング(RLM:radio link monitoring)は不要である。無線リンク障害(RLF)がサポートされている場合、SCG657のいずれのセル651のRLFによってもRRC接続再確立はトリガされない。PUCCHリソースを用いて構成されたSeNB1060b、dのセル651は、クロスキャリアスケジュールされない。
第1のUPアーキテクチャ1065aおよび第2のユーザプレーンアーキテクチャ1065bは、RRC構成により実装されてもよい。異なる構成に対するプロトコルスタックの差異は、限定的であるべきである。例えば、PDCP−SeNBの新仕様は導入されるべきでない。一構成において、(第2のUPアーキテクチャ1065bにあるように)UE102の一部のベアラはスプリットされるが、他のベアラはMeNB1060a、cのみによるサービスを受ける。別の構成では、(第1のUPアーキテクチャ1065aにあるように)UE102の一部のベアラはSeNB1060b、dによるサービスを受けるが、他のベアラはMeNB1060a、cのみによるサービスを受ける。RLC状況PDUは、対応するUuインターフェース539またはUuxインターフェース541を通じて対応するeNB1060へ送信される。
図11は、SeNB1160bの追加および修正1100の一構成を示すスレッド図である。図11に関連して記載されるUE1102は、図1に関連して記載されたUE102に従って実装される。図11に関連して記載されるMeNB1160aおよびSeNB1160bは、図1に関連して記載されたeNB160に従って実装される。図11は、マルチ接続性オペレーションのためのSeNB1160bリソースの追加および修正(例えばSCG追加)の全体的なシグナリング方式を示す。留意すべきは、このシグナリング方式は、追加と修正とのシグナリング方式の類似性を示すということである。第1のUPアーキテクチャ1065aのみに関連するS1−MME529およびX2−C537シグナリングは、破線で示されている(ステップ1111、1113および1121〜1125)。S−GW1127は変化しないものと想定される。
MeNB1160aが、特定のE−UTRAN無線アクセスベアラ(E−RAB:E−UTRAN radio access bearer)の無線リソースを追加または修正するようSeNB1160bに要求することを決定する(ステップ1101a)。SeNB1160bに無線リソースを追加または修正するよう要求するという決定(ステップ1101a)は、無線リソース管理(RRM:radio resource management)決定である。あるいは、SeNB1160bが、特定のE−RABの無線リソースを修正することを決定する(ステップ1101b)。無線リソースを修正するという決定(ステップ1101b)は、RRM決定である。一実装において、SeNB1160bおよびMeNB1160aは、UE1102の能力を超過しないことを保証するために連携する。
MeNB1160aがSeNB1160bの追加または修正を開始する場合、MeNB1160aは、無線リソースを割り当てまたは修正するためにSeNB追加/修正要求をSeNB1160bへ送信する(ステップ1103)。SeNB追加/修正要求は、E−RAB特性(例えば、UPアーキテクチャ1065に対応するE−RABパラメータおよびトランスポートネットワークレイヤ(TNL:transport network layer)アドレス情報)、UE1102の能力、UE1102の現在の無線リソース構成などを含む。SeNB1160bのRRMは、リソース要求を許可するかどうか決定する(ステップ1105)。SeNB1160bのRRMエンティティがリソース要求を許可できる場合、SeNB1160bは、(UPアーキテクチャ1065に基づき)各無線リソースおよび各トランスポートネットワークリソースを構成する。さらに、SeNB1160bは、SeNB1160b無線リソース構成の同期が行われるように、UE1102のための専用RACHプリアンブルを割り当てる。
SeNB1160bは、SeNB追加/修正コマンドをMeNB1160aへ送信する(ステップ1107)。例えば、SeNB1160bは、新たな無線リソース構成をMeNB1160aに提供する。第1のUPアーキテクチャ1065aの場合、SeNB追加/修正コマンドは、各E−RABのS1インターフェースDL TNLアドレス情報を含む。第2のUPアーキテクチャ1065bの場合、SeNB追加/修正コマンドは、X2インターフェースDL TNLアドレス情報を含む。
MeNB1160aは、新たな無線リソース構成を承認して、それをUE1102が適用するようトリガする。MeNB1160aは、RRC接続再構成メッセージ(例えばSCG追加のためのSCG構成パラメータ198を含むRRC接続再構成メッセージ)をUE1102へ送信する(ステップ1109)。UE1102は、新たな無線リソース構成の適用を開始する。
第1のUPアーキテクチャ1065aの場合、MeNB1160aは、各E−RAB特性に依存して、マルチ接続性のアクティブ化を原因とするサービス中断を最小限に抑えるための措置を講じる。MeNB1160aは、シーケンス番号(SN:sequence number)状況報告をSeNB1160bへ送信する(ステップ1111)。MeNB1160aは、SeNB1160bへのデータフォワーディングを行う(ステップ1113)。一構成において、第1のUPアーキテクチャ1065aのデータフォワーディングのために確立されたUPリソースは、明示的に解除される。
再構成手順を完了すると、UE1102は、RRC接続再構成完了メッセージをMeNB1160aへ送信する(ステップ1115)。UE1102は、SeNB1160bのセル651に対する同期を行う。例えば、UE1102は、必要に応じて、SeNB1160bとのランダムアクセス手順を行う(ステップ1117)。RRC接続再構成完了メッセージは、同期手順1117の後、または同期手順1117の前に送信される(ステップ1115)。第2のUPアーキテクチャ1065bの場合、SeNB1160bからUE1102へのユーザプレーン・データの送信は、同期手順に依存して、ステップ1115または1117の後に生じる。
SeNB1160bは、SeNB追加/修正完了メッセージをMeNB1160aへ送信する(ステップ1119)。SeNB1160bは、UE1102との同期の検出をMeNB1160aに報告し、新たな構成が使用されていることを確認する。MeNB1160aによるSeNB追加/修正完了メッセージの受信は、X2インターフェース上のSeNB追加/修正手順全体を首尾よく完了させる。ステップ1119は、上述通りに、または逆方向(MeNB1160aからSeNB1160b)で必要となり得る。
第1のUPアーキテクチャ1065aの場合、EPC523に対するUP経路の更新が行われる。MeNB1160aは、E−RAB修正指示をMME1134へ送信する(ステップ1121)。MME1134およびS−GW1127は、ベアラ修正を行う(ステップ1123)。MME1134は、E−RAB修正確認をMeNB1160aへ送信する(ステップ1125)。
図12は、UE1202において利用される様々なコンポーネントを示す。図12に関連して記載されるUE1202は、図1に関連して記載されたUE102に従って実装される。UE1202は、UE1202のオペレーションを制御するプロセッサ1281を含む。プロセッサ1281は、中央処理装置(CPU:central processing unit)とも呼ばれる。メモリ1287は、リードオンリメモリ(ROM:read−only memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)、これら2つの組み合わせ、あるいは情報を記憶する任意のタイプのデバイスを含み、プロセッサ1281に命令1283aおよびデータ1285aを供給する。メモリ1287の一部分は、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM:non−volatile random access memory)も含んでよい。命令1283bおよびデータ1285bは、プロセッサ1281にも存在する。プロセッサ1281に読み込まれた命令1283bおよび/またはデータ1285bは、プロセッサ1281による実行または処理のために読み込まれた、メモリ1287からの命令1283aおよび/またはデータ1285aも含む。命令1283bは、上記の方法200および300の1つ以上を実装するためにプロセッサ1281によって実行される。
UE1202は、データの送受信を可能にするための1つ以上の送信機1258および1つ以上の受信機1220が入った筺体も含む。送信機(単数または複数)1258および受信機(単数または複数)1220は、1つ以上のトランシーバ1218に組み合わされてもよい。1つ以上のアンテナ1222a〜nは、筺体に取り付けられて、トランシーバ1218に電気的に結合される。
UE1202の様々なコンポーネントは、データバスに加えて、電力バス、制御信号バスおよびステータス信号バスを含む、バスシステム1289によって結合される。しかしながら、明確さのために、図12では様々なバスがバスシステム1289として示される。UE1202は、信号処理用のデジタル信号プロセッサ(DSP:digital signal processor)1291も含んでよい。UE1202は、UE1202の機能へのユーザ・アクセスを提供する通信インターフェース1293も含む。図12に示されるUE1202は、具体的なコンポーネントのリスティングではなく、機能ブロック図である。
図13は、eNB1360において利用される様々なコンポーネントを示す。図13に関連して記載されるeNB1360は、図1に関連して記載されたeNB160に従って実装される。eNB1360は、eNB1360のオペレーションを制御するプロセッサ1381を含む。プロセッサ1381は、中央処理装置(CPU)とも呼ばれる。メモリ1387は、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、これら2つの組み合わせ、あるいは情報を記憶する任意のタイプのデバイスを含み、プロセッサ1381に命令1383aおよびデータ1385aを供給する。メモリ1387の一部分は、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)も含んでよい。命令1383bおよびデータ1385bは、プロセッサ1381にも存在する。プロセッサ1381に読み込まれた命令1383bおよび/またはデータ1385bは、プロセッサ1381による実行または処理のために読み込まれた、メモリ1387からの命令1383aおよび/またはデータ1385aも含む。命令1383bは、上記の方法400を実装するためにプロセッサ1381によって実行される。
eNB1360は、データの送受信を可能にするための1つ以上の送信機1317および1つ以上の受信機1378が入った筺体も含む。送信機(単数または複数)1317および受信機(単数または複数)1378は、1つ以上のトランシーバ1376に組み合わされてもよい。1つ以上のアンテナ1380a〜nは、筺体に取り付けられて、トランシーバ1376に電気的に結合される。
eNB1360の様々なコンポーネントは、データバスに加えて、電力バス、制御信号バスおよびステータス信号バスを含む、バスシステム1389によって結合される。しかしながら、明確さのために、図13では様々なバスがバスシステム1389として示される。eNB1360は、信号処理用のデジタル信号プロセッサ(DSP)1391も含んでよい。eNB1360は、eNB1360の機能へのユーザ・アクセスを提供する通信インターフェース1393も含む。図13に示されるeNB1360は、具体的なコンポーネントのリスティングではなく、機能ブロック図である。
図14は、フィードバック情報を送信するシステムおよび方法が実装されたUE1402の一構成を示すブロック図である。UE1402は、送信手段1458、受信手段1420および制御手段1424を含む。送信手段1458、受信手段1420および制御手段1424は、上の図2および3に関連して記載された機能の1つ以上を行うように構成される。上の図12は、図14の具体的な装置構造の一例を示す。図2および図3の機能の1つ以上を実現するために他の様々な構造が実装されてもよい。例えば、DSPがソフトウェアによって実現されてもよい。
図15は、フィードバック情報を受信するシステムおよび方法が実装されたeNB1560の一構成を示すブロック図である。eNB1560は、送信手段1517、受信手段1578および制御手段1582を含む。送信手段1517、受信手段1578および制御手段1582は、上の図4に関連して記載された機能の1つ以上を行うように構成される。上の図13は、図15の具体的な装置構造の一例を示す。図4の機能の1つ以上を実現するために他の様々な構造が実装されてもよい。例えば、DSPがソフトウェアによって実現されてもよい。
用語「コンピュータ可読媒体」は、コンピュータまたはプロセッサによってアクセスできる任意の利用可能な媒体を指す。用語「コンピュータ可読媒体」は、本明細書では、非一時的かつ有形のコンピュータおよび/またはプロセッサ可読媒体を示す。限定ではなく、例として、コンピュータ可読またはプロセッサ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM(登録商標)、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶、磁気ディスク記憶もしくは他の磁気記憶デバイス、あるいは命令の形態の所望のプログラムコードまたはデータ構造を載せるか、または記憶するために用いることができ、コンピュータまたはプロセッサによってアクセスできる任意の他の媒体を備える。ディスク(disk)およびディスク(disc)は、本明細書では、コンパクトディスク(CD:compact disc)、レーザディスク(laser disc)、光ディスク(optical disc)、デジタルバーサタイルディスク(DVD:digital versatile disc)、フロッピー(登録商標)ディスク(floppy(登録商標) disk)およびBlu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、磁気的にデータを再生し、一方でディスク(disc)は、レーザを用いて光学的にデータを再生する。
留意すべきは、本明細書に記載される方法の1つ以上がハードウェアで実装されてもよく、および/またはハードウェアを用いて行われてもよいことである。例えば、本明細書に記載される方法の1つ以上は、チップセット、特定用途向け集積回路(ASIC)、大規模集積(LSI)回路または集積回路などで実装されてもよく、および/またはそれらを用いて実現されてもよい。
本明細書に開示される方法のそれぞれは、記載される方法を達成するための1つ以上のステップまたは動作を備える。本方法のステップおよび/または動作は、特許請求の範囲から逸脱することなく、相互に交換されてもよく、および/または単一のステップに組み合わされてもよい。言い換えれば、記載される方法の適切なオペレーションのためにステップまたは動作の特定の順序が必要とされない限り、特定のステップおよび/または動作の順序および/または使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく修正されてもよい。
当然のことながら、特許請求の範囲は、先に示された通りの構成および構成要素には限定されない。特許請求の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される配置、オペレーション、ならびにシステム、方法および装置の詳細に様々な修正、変更および変形がなされてもよい。