JP2017227489A - 試験システム、波形シミュレータ装置、試験方法およびプログラム - Google Patents

試験システム、波形シミュレータ装置、試験方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】容易に精度の良いソナー画面を得る。【解決手段】送信信号と送波器の配置座標と物理定数とに基づいて、送波音場を計算する送波音場シミュレータ100と、送波音場シミュレータ100が計算した送波音場と送波器の配置座標と物理定数とに基づいて、目標物表面が作り出す反射音場遠方界を計算する目標物シミュレータ101と、受波器の複数の点に対して単位振動速度を与えることで受波音場を計算する受波音場シミュレータ102と、目標物シミュレータ101が計算した反射音場遠方界と、受波音場シミュレータ102が計算した受波音場とに基づいて、目標物への指向性関数を計算する受波音圧統合計算部103と、受波音圧統合計算部103が計算した指向性関数に基づいて、受波の時間波形を計算する受波音波時間波形変換部104とを有する【選択図】図11

Description

本発明は、試験システム、波形シミュレータ装置、試験方法およびプログラムに関する。
近年の水中ソナーは、多チャンネル圧電振動子アレイを送受波器として用いて、狭指向性ビームを作り出し、そのビームを自在な角度にステアリングすることにより、各方向の目標物の探査を行っている。
通常、圧電振動子を用いて構成された送波器へ送信する電気信号および受波器から受信する電気信号は、信号処理機にて、フィルタ、サンプリングレート変換、ビット深度変換、信号処理、積分計算、四則計算を用いて処理される。ここで、送波器とは、水中で音波を送波する装置である。また、受波器とは、水中で音波を受波する装置である。
信号処理機が具備する各信号処理ブロックには、処理動作を決定するためのパラメータが存在する。そのパラメータの最適値は、実施に使用するもしくは実際に使用するものに近い送受波器と信号処理器(以下、送受波器実機と称する)を接続し、それらを水中に配置し、画像を生成するのに適したターゲットを水中に配置して、実際に近い動作をさせることにより生成される出力画面(以下、ソナー画面と称する)を確認しながら信号処理システムのチューニングするのが通常である。
図13は、一般的な信号処理システムのチューニングにおいて使用される接続の一例の概念図である。
信号処理システム1−1は、水槽1−7の水中に存在する目標物1−9に対するソナー画像を生成するためのシステムである。水槽1−7は、送波、受波を行うための水中音場を形成するための水槽である。水槽は送波器から送波されるパルス音波が、受波時間内に水槽の壁で反射することがないように、十分な寸法を確保しなければならない。
図13に示した信号処理システム1−1は、送信信号生成部1−2と、送信I/F1−3と、受信I/F1−4と、受信処理部1−5と、画像生成部1−6とを有している。また、水槽1−7には、送波器1−8と、受波器1−10とが存在する。
送信信号生成部1−2は、送波する信号を生成する。送信信号生成部1−2は、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ上で稼働するソフトウェアにより、チューニング作業者が所望のデジタル送信波形(正弦波、チャープ信号等)を生成する。送信波形は、後述する水中での送波、受波において、反射が十分に無視できる、自遊空間とみなせるように、時間幅を短く設定されたパルスでなければならない。
送信I/F1−3は、送信信号生成部1−2が生成したデジタル信号波形をアナログ波形へと変換した上で、電圧/電力増幅する。具体的には、送信I/F1−3は、送信信号生成部1−2が生成したデジタル信号波形を、D/A(Digital/Analog)コンバータを用いてアナログ波形へ変換し、電力増幅器(アンプ)を用いて、最終的に送波器が必要とする電圧および電力まで増幅し、プラグ、コネクタ及びケーブルを介して送波器1−8へ送信する。
受信I/F1−4は、受波器1−10が音響電気変換した受信信号を電気的に受けるためのインタフェース機能を持つ。受信I/F1−4には、プラグ、コネクタ、ケーブル、低ノイズプリアンプ、およびA/D(Analog/Digital)コンバータ等が含まれる。受信I/F1−4は、最終的には受信信号をデジタル信号として、後段の受信処理部1−5へ送出する。
受信処理部1−5は、受信I/F1−4から送出されたデジタル信号に対して信号処理を行う。受信処理部1−5が行う信号処理としては、フィルタ処理、サンプリングレート変換、ビット深度変換、指向性合成、TS(Target strength)変換、TVG(Time Varied Gain)補正などが挙げられる。この信号処理により、受信I/F1−4から送出されたデジタル信号が、画像の画素値へ変換される。
画像生成部1−6は、ソナー画像を表示する。受信処理部1−5が生成した画素値データに基づいて、表示する画像を生成する。
送波器1−8は、目標物1−9に対して送信波形を音波として放射する。水中送波器は、一般的に圧電素子で構成されることが多い。
目標物1−9は、ソナーで画像化するための目標物(対象物)であり、送波された音波を受波器に対して反射するものである。目標物1−9は、簡素な形状から複雑な形状、また仕様内で想定される最も大きな寸法から、最も小さな寸法までの諸所の目標物を用意してチューニングすることが望ましい。実際には、水槽1−7の大きさとかかる人手の制約上、用意できる目標物1−9は限られる。
受波器1−10は、目標物1−9からの反射音波を受信する。
図13に示した形態においては、チューニングを屋内の水槽にて行う場合を想定しているが、実際の使用環境により近い条件でのチューニングを行うために、海上にてチューニング作業を行うこともある。
図14は、図13に示した送信器1−8および受信器1−10が設置されたフレームの一例を示す図である。ここで、送信器1−8が送信するビーム方式として、マルチナロービーム方式を採用する場合を例に挙げて説明する。
図14に示したフレーム2−1は、内部に空洞を有し、電子回路基板を格納するよう設計することもできる形態となっている。フレーム2−1は、例えば、図13に示した送信I/F1−3および受信I/F1−4を端とする基板を格納することも可能である。フレーム2−1は、ジュラルミン、ステンレス、チタンなどの金属により構成されている。
送波器1−8は、長手方向(図14中の左右方向)に圧電素子が複数チャンネルアレイされているものとする。送波器1−8の搭載部分のフレーム2−1の背面には、図13に示した送信I/F1−3とケーブル等を介して、送信I/F1−3と接続できるように送波器コネクタ2−4が設けられている。フレーム2−1の表面側は水中で水と接するが、この表面をウレタンなどでモールド処理されており、フレーム2−1内部、送波器1−8内部に水が浸入することがないように防水加工されている。
受波器1−10は、構造自体は送波器1−8と同様である。受波器1−10のアレイ方向は送波器1−8と垂直(図中の上下方向)であり、図14に示した例では、送波器1−8と受波器1−10とがL字型に配置されているものとする。また、受波器1−10の搭載部分のフレーム2−1の背面には、図13に示した受信I/F1−4とケーブル等を介して、受信I/F1−4と接続できるように受波器コネクタ2−5が設けられている。
図15は、送波器と受波器とに共通に用いられる振動子の構造概念図である。図15の上図は、アレイ方向を法線とする断面図、下図は40チャンネルをアレイした全体図である。ここで、送波器および受波器の圧電振動子の内部構造の一例としてコンポジット型圧電振動子である場合を例に挙げて説明する。
モールド3−1は、送受波器全体の防水を保つためのモールドであり、ウレタン等の材料が用いられる。
樹脂層3−2と圧電セラミックス3−4とを交互に配置することによりコンポジット振動子を形成する。コンポジット振動子を用いることで、単体の圧電セラミックスよりも音響インピーダンスを低く抑えることができる。そのため、このような構造は、水との音響インピーダンスマッチング整合に有利となる。また、海中で大きな水圧がかかった際の耐水圧設計も容易となる。また、図15に示した例では、圧電セラミックスは断面図の上下方向に分極され、縦振動子として使用される。
整合層3−3は、圧電セラミックス3−4とモールド3−1との間の音響インピーダンスが整合しやすくなるように使用する整合層である。一般的に整合層3−3は、エポキシ、ポリイミド等の硬質の樹脂材料が用いられる。ここで、圧電セラミックス3−4単体の音響インピーダンスが
程度、水の音響インピーダンスが
で、あるから、圧電セラミックス3−4単体とモールド3−1とが直接接する場合には音響インピーダンスを段階的に引き下げるようにその中間程度の音響インピーダンス、すなわち
程度の音響インピーダンスの整合層3−3を、所定の周波数での波長をλ[m]として、λ/4[m]の厚さで介在させることが必要となる。しかしながら、コンポジット型振動子の場合には、圧電セラミックス3−4単体よりも音響インピーダンスが数分の1となることから、整合層3−3が必要ない場合もある。
バッキング第1層3−5およびバッキング第2層3−6は、背面に弾性波が抜けるのを防止するためのバッキング層である。低インピーダンスのバッキング第1層3−5と、高インピーダンスのバッキング第2層3−6とを組み合わせることで、振動子からバッキング第2層3−6間での多重反射を起こさせて、背面への弾性波の抜けを防止する。
ワイヤ3−7およびコネクタ3−8は、圧電セラミックス3−4の電気的接続を行うためのものである。
ここで、マルチナロービーム方式について説明する。
マルチナロービーム方式とは、送受波各々の複数のビームを別々の方向に走査させ(多くの場合直交させる)、その格子を形成することにより、格子の各点に目標物が存在するか否かをその反射した音波のレベルにより判定する方式である。
まず、ある特定の周波数においての送受波ビームの形成について説明する。自由空間におけるビームの形成については送波、受波ともに完全に共通である。それは、電気音響変換の可逆性および自由空間における偏微分方程式(定常音場を記述するヘルムホルツ方程式など楕円型偏微分方程式も当然ながら含む)の基本解、すなわちグリーン関数の相反性に基づいて数学的に保証される。
さて、通常は、多チャンネルアレイ振動子に印加する駆動電圧は、振動子の共振周波数近傍にて、各々チャンネルへの電圧の重みづけを掛け合わせて加える。重みづけの関数としては、Turkey窓、Chebyshev窓などがある。
図16は、Chebyshev窓を用いた座標とフィルタ係数との関係の一例を示す図である。図16には、40チャンネルに、式1を用いて計算されたChebyshev窓(サイドローブ減衰比−60dB)を示す。
ここで、
である。式2は、m次Chebyshev多項式、sはメインローブに対するサイドローブの減衰比である。
図16に示した電圧重み特性4−1は、Chebyshev窓の一例である。また、ビームステアリング(メインローブの方向を移動させる)は、所望のステアリング角度θに対して、振動子各チャンネル間の中心距離d、音速c、振動子の総チャンネル数Nとすると、nチャンネルの振動子に対して、
の時間遅延を与えることにより、実現できる。
図17(a)〜17(c)は、40チャンネルの振動子が一様に振動していた場合の振動速度振幅および振動速度位相の分布を示す図である。図17(a)〜17(c)は、振動子の振動が均一であると仮定した場合の、振動子を包む最外側モールド層の各チャンネル振動子直上の振動速度の絶対値および位相を示す。図17(a)は、ビームステアリングを0degとした場合の振動速度振幅および振動速度位相の分布5−1を示す。図17(b)は、ビームステアリングを30degとした場合の振動速度振幅および振動速度位相の分布5−2を示す。図17(c)は、ビームステアリングを60degとした場合の振動速度振幅および振動速度位相の分布5−3を示す。
図18(a)〜17(c)は、図17(a)〜17(c)に示した速度分布が作り出す、音圧の遠方界指向性の計算結果を示す図である。図18(a)は、図17(a)に示した振動速度分布が作り出すビームステアリング0degとした場合の遠方界指向特性6−1を示す。図18(b)は、図17(b)に示した振動速度分布が作り出すビームステアリング30degとした場合の遠方界指向特性6−2を示す。図18(c)は、図17(c)に示した振動速度分布が作り出すビームステアリング60degとした場合の遠方界指向特性6−3を示す。
図17(a)〜17(c)および図18(a)〜17(c)に示した特性からわかるように、送受波のビーム形成とビームステアリングとが、各振動子の重みづけ(シェーディング)と各チャンネル間の遅延時間とに基づいて制御可能となる。ビームステアリングを1degステップで行えば、ステアリング方向に音波放射方向面を1degに対応した距離格子で分解することができる。そのため、送波器と受波器とを図14に示したように互いに直交して配置すれば、音波放射方向の空間を直交格子状に分解することができる。送波器から放射された音波は、目標物がある方向のみから強い反射音が返ってきて、受波される。そのため、送受波器から見て目標物のある方位の送受波ステアリング位置に対応する格子には、目標物としての反応が確認できる。
図19は、マルチナロービーム方式でのスキャン概念図を示す図である。
図19に示すように、ビームステアリングの方向を以下のように記載している。
・左→右: 送波ビームのステアリング方向
・上→下: 受波ビームのステアリング方向
また、目標物からの反射波の振幅成分を、周波数分析を行って評価する方式や、目標物からの反射波の信号成分を搬送周波数よりも十分に小さなサンプリングレートでデジタル演算したものを用いて搬送周波数帯の疑似信号を生成する疑似信号発生装置が考えられている(例えば、特許文献1,2参照。)。
特開平04−254780号公報 特開平05−215840号公報
上述した技術においては、精度の良いソナー画面を得るためには、多数のパラメータを用いて最適化チューニングが必要となる。このような多数のパラメータを用いて測定系を毎回構築して信号処理システムをチューニングするには、多大な時間とコストがかかってしまうという問題点がある。
本発明の目的は、上記課題を解決する試験システム、波形シミュレータ装置および試験方法を提供することにある。
本発明の試験システムは、
送信信号と送波器の配置座標と物理定数とに基づいて、送波音場を計算する送波音場シミュレータと、
前記送波音場シミュレータが計算した送波音場と前記送波器の配置座標と前記物理定数とに基づいて、目標物表面が作り出す反射音場遠方界を計算する目標物シミュレータと、
受波器の複数の点に対して単位振動速度を与えることで受波音場を計算する受波音場シミュレータと、
前記目標物シミュレータが計算した反射音場遠方界と、前記受波音場シミュレータが計算した受波音場とに基づいて、前記目標物への指向性関数を計算する受波音圧統合計算部と、
前記受波音圧統合計算部が計算した指向性関数に基づいて、受波の時間波形を計算する受波音波時間波形変換部とを有する。
また、本発明の波形シミュレータ装置は、
送信信号と送波器の配置座標と物理定数とに基づいて、送波音場を計算する送波音場シミュレータと、
前記送波音場シミュレータが計算した送波音場と前記送波器の配置座標と前記物理定数とに基づいて、目標物表面が作り出す反射音場遠方界を計算する目標物シミュレータと、
受波器の複数の点に対して単位振動速度を与えることで受波音場を計算する受波音場シミュレータと、
前記目標物シミュレータが計算した反射音場遠方界と、前記受波音場シミュレータが計算した受波音場とに基づいて、前記目標物への指向性関数を計算する受波音圧統合計算部と、
前記受波音圧統合計算部が計算した指向性関数に基づいて、受波の時間波形を計算する受波音波時間波形変換部とを有する。
また、本発明の試験方法は、
送信信号と送波器の配置座標と物理定数とに基づいて、送波音場を計算する処理と、
前記送波音場と前記送波器の配置座標と前記物理定数とに基づいて、目標物表面が作り出す反射音場遠方界を計算する処理と、
受波器の複数の点に対して単位振動速度を与えることで受波音場を計算する処理と、
前記反射音場遠方界と前記受波音場とに基づいて、前記目標物への指向性関数を計算する処理と、
前記計算した指向性関数に基づいて、受波の時間波形を計算する処理とを行う。
また、本発明のプログラムは、
コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
送信信号と送波器の配置座標と物理定数とに基づいて、送波音場を計算する手順と、
前記送波音場と前記送波器の配置座標と前記物理定数とに基づいて、目標物表面が作り出す反射音場遠方界を計算する手順と、
受波器の複数の点に対して単位振動速度を与えることで受波音場を計算する手順と、
前記反射音場遠方界と前記受波音場とに基づいて、前記目標物への指向性関数を計算する手順と、
前記計算した指向性関数に基づいて、受波の時間波形を計算する手順とを実行させる。
以上説明したように、本発明においては、容易に精度の良いソナー画面を得ることができる。
本発明の試験システムの第1の実施の形態を示す図である。 図1に示した受波波形シミュレータシステムがシミュレートする送波器、目標物、海底面および受波器の配置の概要を示す図である。 送波器面に付与する振動速度の一例を示す図である。 マルチナロービーム方式において、送波器面に付与する振動速度とソナー画像上の対応について示した図である。 xyz座標系における送波(受波)面を示す図である。 図1に示した基準画像生成部が生成した基準画像データと、目的物を検知したエリアの一例を示す図である。 座標系に存在する目標物の様子の一例を示す図である。 メインローブに対するサイドローブの減衰比を90dBとした場合のソナー画面の一例を示す図である。 メインローブに対するサイドローブの減衰比を60dBとした場合のソナー画面の一例を示す図である。 メインローブに対するサイドローブの減衰比を30dBとした場合のソナー画面の一例を示す図である。 図1に示した画像S/N比計算評価部が、式29〜式34を用いて、SNavrおよびSNmaxを計算した結果を示す図である。 本発明の試験システムの第1の変形例を示す図である。 本発明の試験システムの第2の実施の形態を示す図である。 図11に示した試験システムにおける試験方法の一例を説明するためのフローチャートである。 一般的な信号処理システムのチューニングにおいて使用される接続の一例の概念図である。 図13に示した送信器および受信器が設置されたフレームの一例を示す図である。 送波器と受波器とに共通に用いられる振動子の構造概念図である。 Chebyshev窓を用いた座標とフィルタ係数との関係の一例を示す図である。 ビームステアリングを0degとした場合の振動速度振幅および振動速度位相の分布を示す図である。 ビームステアリングを30degとした場合の振動速度振幅および振動速度位相の分布を示す図である。 ビームステアリングを60degとした場合の振動速度振幅および振動速度位相の分布を示す図である。 図17(a)に示した振動速度分布が作り出すビームステアリング0degとした場合の遠方界指向特性を示す図である。 図17(b)に示した振動速度分布が作り出すビームステアリング30degとした場合の遠方界指向特性を示す図である。 図17(c)に示した振動速度分布が作り出すビームステアリング60degとした場合の遠方界指向特性を示す図である。 マルチナロービーム方式でのスキャン概念図である。
本発明は、水中探査おける音響トモグラフィ、水中ソナーにおいて、様々な画像を生成するための信号処理機のパラメータチューンニング、デバッグを、実際の送受波器なしに、容易に行うことを可能とするソナー信号処理試験機を提案するものである。
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の試験システムの第1の実施の形態を示す図である。本形態は図1に示すように、信号処理システム8−1と、受波波形シミュレータシステム8−7と、画像評価システム8−15とを有している。
信号処理システム8−1は、図1に示すように、送信信号生成部8−2と、送信I/F8−3と、受信I/F8−4と、受信処理部8−5と、画像生成部8−6とを有している。
送信信号生成部8−2は、送波する信号を生成する。送信信号生成部8−2は、DSP、FPGA、CPU等のプロセッサ上で稼働するソフトウェアにより、チューニング作業者が所望のデジタル送信波形(正弦波、チャープ信号等)を生成する。送信波形は、水中での送波、受波において、反射が十分に無視できる、自遊空間とみなせるように、時間幅を短く設定されたパルスでなければならない。
送信I/F8−3は、送信信号生成部8−2が生成したデジタル信号波形をアナログ波形へと変換した上で、電圧/電力増幅する。具体的には、送信I/F8−3は、送信信号生成部8−2が生成したデジタル信号波形を、D/Aコンバータを用いてアナログ波形へ変換し、電力増幅器(アンプ)を用いて、最終的に送波器が必要とする電圧および電力まで増幅し、送波器をシミュレートする受波波形シミュレータシステム8−7へ送信する。
受信I/F8−4は、受波波形シミュレータシステム8−7から送信されてきた受波音圧時間波形である信号を電気的に受けるためのインタフェース機能を持つ。受信I/F8−4には、プラグ、コネクタ、ケーブル、低ノイズプリアンプ、およびA/Dコンバータ等が含まれる。受信I/F8−4は、最終的には受信信号をデジタル信号として、後段の受信処理部8−5へ送出する。
受信処理部8−5は、受信I/F8−4から送出されたデジタル信号に対して信号処理を行う。受信処理部8−5が行う信号処理としては、フィルタ処理、サンプリングレート変換、ビット深度変換、指向性合成、TS変換、TVG補正などが挙げられる。この信号処理により、受信I/F8−4から送出されたデジタル信号が、画像の画素値へ変換される。
画像生成部8−6は、ソナー画像を画像評価システム8−15へ送信する。このとき、画像生成部8−6は、受信処理部8−5が生成した画素値データに基づいて、表示する画像を生成して、画像評価システム8−15へ送信する。
受波波形シミュレータシステム8−7は、図13に示した水槽1−7内を最適化チューニング用のシミュレータに置き換えたものである。受波波形シミュレータシステム8−7は、信号処理システム8−1から送信された各チャンネルの送信信号に基づいて、所定の物理定数、送波器、受波器、目標物の座標情報を用いて、受信I/F8−4に入力する受信波形を生成する。受波波形シミュレータシステム8−7は図1に示すように、送波音場シミュレータ8−8と、目標物シミュレータ8−9と、受波音場シミュレータ8−10と、受波音圧統合計算部8−11と、受波音波時間波形変換部8−13と、基準画像生成部8−14とを有している。受波波形シミュレータシステム8−7は、これらの構成要素を具備する1つの装置(波形シミュレータ装置)であっても良い。
ここで、送波音場シミュレータ8−8と、目標物シミュレータ8−9と、受波音場シミュレータ8−10と、受波音圧統合計算部8−11とで、フーリエ領域シミュレータ8−12を構成する。フーリエ領域シミュレータ8−12は、所定の計算帯域内のある単一周波数成分に関して逐次計算を行い、最終的には帯域内の周波数成分について計算する。受波音波時間波形変換部8−13は、受波音圧統合計算部8−11から出力された帯域内の全周波数成分に関する計算結果を、逆フーリエ変換の因果律を考慮した上で時間波形に変換する。また、受波波形シミュレータシステム8−7内部の全ての計算においては、送受波器から目標物が波長に比して十分に遠く離れていること(レイリー距離の2倍以上)を前提として、遠方界計算を行うものである。実際のソナーにおいても、遠方界とみなせる距離で使用されることがほとんどである。そのため、このような仮定と近似とが可能である。なお、受波波形シミュレータシステム8−7を構成する各要素は、各々が1つのCPU、DSP、FPGA等のプロセッサ上でソフトウェア的に構築することも可能であるし、各々が互いに異なるプロセッサで構築することも可能である。フーリエ領域シミュレータ8−12は、単一のフーリエ成分に分けて、所定の帯域内の全てのフーリエ成分について計算を行う。このフーリエ領域シミュレータは、フーリエ変換領域において、送波の各々のビームステアリング角度に対して、受波器の各チャンネルの受波音圧を計算するようにループもしくは並列計算を行う。
送波音場シミュレータ8−8は、送信I/F8−3から送出された送信信号と、送波器の配置座標情報と水中音速等の物理定数とに基づいて、送波音場の遠方界を計算する。
目標物シミュレータ8−9は、送波音場シミュレータ8−8が計算した送波音場と送波器の配置座標情報と水中音速等の物理定数とに基づいて、目標物表面が作り出す反射音場遠方界を計算する。
受波音場シミュレータ8−10は、受波器が目標物に作り出す受波音場を計算する。受波音場シミュレータ8−10は、受波器の各点もしくは各チャンネルに、単位振動速度を与えることにより音場を計算し、それをグリーン関数の相反性を利用して受波音場の指向性関数として解釈することで受波音場を求める。
受波音圧統合計算部8−11は、目標物シミュレータ8−9の計算結果と受波音場シミュレータ8−10の計算結果とを入力し、受波器の各チャンネルが受ける音圧を統合的に計算する。受波音圧統合計算部8−11は、受波器の各チャンネルが受ける音圧計算結果を、全帯域内周波数成分について集めて整理する。実際の計算としては、受波音圧統合計算部8−11は、巨大な行列計算を行う。
受波音波時間波形変換部8−13は、フーリエ領域シミュレータ8−12から送出されたデータに基づいて、逆フーリエ変換を用いて受波音波の時間波形を計算する。
基準画像生成部8−14は、受波波形シミュレータシステム8−7内部のデータのみで生成される基準的な画像データを生成する。
画像評価システム8−15は、受波波形シミュレータシステム8−7から生成された時間波形に基づいて、信号処理システム8−1が生成した画像データの良否を評価する。画像評価システム8−15は、あるパラメータ設定(送受波器シェーディング窓係数等)を基準として、各種パラメータ設定を変更した場合の画像の良否を判定するシステムである。画像評価システム8−15は、画像S/N比計算評価部8−16を有する。
画像S/N比計算評価部8−16は、画像S/N比計算評価機であり、基準画像生成部8−14が生成した基準的な画像データと、評価対象となる信号処理システム8−1が生成した画像データとを比較し、後述の定義に基づき画像のS/N比を計算評価する。
図2は、図1に示した受波波形シミュレータシステム8−7がシミュレートする送波器、目標物、海底面および受波器の配置の概要を示す図である。
送波器面9−1は、入射音を出力する。以下の説明において、送波器面9−1上の点のサフィックスをjで表す。
目標物9−2は、探査の対象となる目標物である。図2中では、適当な楕円体として示している。目標物9−2および海底面9−4上のサフィックスをiで表す。
目標物による海底面の陰面9−3は、目標物9−2の海底面9−4への陰面である。このほかに、目標物9−2上である点が別の点に作る陰面もあるが、図2中では割愛している。陰面については、後述の目標物シミュレータの項目で簡単に説明する。
受波器面9−5は、目標物9−2から反射してきた反射音を受信する。受波器面9−5上の点のサフィックスをkで表す。送波器面9−1と、受波器面9−5とは、同一平面上にあっても、互いに異なる平面上にあっても良い。
以下に、図1に示した受波波形シミュレータシステム8−7内の各シミュレータ(もしくは計算部)について、詳細の動作説明を述べる。なお、以下の説明に用いる数式は、連続関数についての解析的表現(積分記号等)を用いて説明するが、実際のシステムにおけるソフトウェアコーディング等の実装作業においては、離散処理を考慮した置き換えが必要となる。
図3は、送波器面に付与する振動速度の一例を示す図である。
図3において、送波器として図14に示した送波器1−8を想定し、80×2以上のグリッドメッシュを用意し、その中の40×1チャンネル分のみに振動速度を与えるものとする。塗りつぶした部分が振動速度分布を与えた部分のイメージである。1チャンネル分を2×2グリッド以上に分割してメッシュグリッドを生成するように設定している。また、設定する振動速度分布は図16に示したChebyshev窓を仮定する。
図4は、マルチナロービーム方式において、送波器面に付与する振動速度とソナー画像上の対応について示した図である。縦方向の1列を送波ビームステアリング方向に割り当てる場合、ソナー画像上の1つのフーリエ成分が1つの送波器振動速度分布に対応する。横方向に割り当てられた受波ビームステアリング方向の各角度への分解は、信号処理システム8−1の受信処理のうち、指向性合成により行われる。
図3に示すように、平面領域Λ状に振動速度分布Sjが存在するときの音圧の遠方界指向性関数の計算方法を以下に示す。まず、音源面上の全ての点∪ΛSjが、目標物および図2の海底面9−4上の点Piに作る速度ポテンシャルについて考える。
式5において、rijは、音源面上の点Si、目標物および海底上の点Piの距離、dsは音源面上の点Siの微小面積、viは設定される粒子速度であり、Λは音源平面の全領域である。実際の計算は、後述のとおり2次元フーリエ変換による遠距離音場計算により実行し、式5を計算に用いることはない。2次元フーリエ変換により、式5の積分計算は、直交座標系から球面座標系への座標変換を含んで実行され、数値計算実行を行う上で効率的である。線形音響に関する基礎理論から、一般的にある平面上の粒子速度分布が、音源平面から十分に離れた任意の点に作る速度ポテンシャルは、直交座標系から球面座標系への座標変換も伴い、式6を用いて2次元のフーリエ変換により計算される。
ここで、viは平面音源上の点における粒子速度、r0は音源平面中心から観測点への距離、xy平面音源上の直交座標であり、kは波数、θ、φは各々図15に示した音源面の法線ベクトルとxy軸とのなす角度である。V(・,・)は、平面音源の音源分布の2次元フーリエ変換である。数値計算上、重要な点は式5において遠方界指向性は、距離減衰を示す因数
と、指向性関数
とに因数分解して計算できるということである。両者が独立に計算できることにより、遠方計算の計算量が節約できる。このことは、後述する本発明における計算処理において重要である。これは、指向性関数
は、2次元FFT(Fast Fourier Transform)による高速計算により、送波器上の各点が、ある観測点に作る音場を全て積分計算により求める膨大な式4を代替させることができるためである。
以上の計算による、任意の点について、送波器が作る音場が計算される。
目標物シミュレータ8−9は、図2に示した目標物と海底面のメッシュグリッドを作成する。目標物のメッシュグリッド作成に当たっては、送受波器の各点から見て、目標物が海底面につくる陰面および目標物上で他の目標物上の点が作る陰面をあらかじめリストアップしておき、以下で説明する反射波の計算から除去する必要がある。ここで、通常の画像処理と同様、陰面は、同次座標(4次元空間座標)による透視投影計算等を用いることにより計算可能であるため、ここではその詳細な処理については記載しない。
続いて、目標物シミュレータ8−9は、目標物および海底面のメッシュグリッドの各点にフィッティング近似していくことにより、目標物および海底面上における入射波の速度ポテンシャルを計算する。目標物シミュレータ8−9は、入射波の速度ポテンシャルに、反射係数を乗じることで、反射波の速度ポテンシャルを計算する。
目標物および海底面表面での反射波の速度ポテンシャルは、反射面に対する入射角度および入射媒質と反射物体との音響インピーダンスを用いて計算できる。以下、目標物上の点は・(i1)のように添字に「1」を付与し、海底面上の点については・(i2)のように添字に「2」を付与して記載するものとして、説明する。サフィックスと括弧書きとしているのは、文字の見やすさのためのみであり、下付けのサフィックスと意味の違いはない。
音源面の中心点を原点として、目標物の各点(ノード)の位置ベクトルを
とし、目標各点において計算される接平面に対する法線ベクトルを
とし、水中の音速及び音響インピーダンスをc1,Z1(c1=1500m/s,Z1=1.5×106Pa・s/m)とし、目標物中の音速及び音響インピーダンスをc2,Z2(c2=6000m/s,Z1=46.4×106Pa・s/m)とし、目標物により決定される反射の位相定数(定数)をγtrgとすると、目標物への音波の入射角度と陰面となる条件は、以下のとおりとなる。
また、目標物の速度ポテンシャル反射率は、以下に示す目標物への入射角度の式8を用いて計算される。また、目標物及び海底面各点での速度ポテンシャルの反射係数τtrg(i)は、その反射点において割り付けられる面積ΔS(i)を乗じて、式9を用いて計算される。
受波音場シミュレータ8−10は、目標物および海底面上の全ての点∪ΓPiが、受音面上の点Rkに作る速度ポテンシャルについても、2次元フーリエ変換を用いて実際の計算を実行する。しかしながら、2次元フーリエ変換による遠距離音場計算は、平面上に配置された音源が作る音場についてのみ計算が可能である。そこで、受波音場シミュレータ8−10は、グリーン関数の相反性を利用する。受波音場シミュレータ8−10は、受音面の各チャンネルに相当する領域ηに解析的にはDiracのデルタ関数を、実際の数値処理ではチャンネル毎に単位速度を与え、目標物および海底上の点Piへの伝搬関数(グリーン関数)を計算する。その上で、受波音場シミュレータ8−10は、グリーン関数の相反性を利用して、点Piのそれぞれから受音面上の点Rkへのグリーン関数とする。
すなわち、あるチャンネルに相当する領域η上の点kに対するグリーン関数は、
として計算することができる。ただし、δ(k∈η)は、領域η以外で値が0となるDiracのデルタ関数、Γは受音面の全領域を示す。
受波音圧統合計算部8−11は、式10を用いて計算されたグリーン関数G(k,i)に式9を用いて計算されたPiでの反射係数τtrg(i)と式5を用いて計算された速度ポテンシャルΦiをかけることにより、受音面の各チャンネル上の点kに作られる速度ポテンシャルΨkを、
と計算する。ただし、Ωは目標物および海底面の全領域である。2次元フーリエ変換を適用するのは、式10のみであり、式5には適用できず表式のままの積分計算を下記の(1)〜(3)を実行することとなる。
図5は、xyz座標系における送波(受波)面を示す図である。図5には、座標系12−2の、送波(受波)面12−1と角度φおよびθとが示されている。
(1)受音面のある1チャンネルに相当する各領域にDiracのデルタ関数、すなわち離散的には数値の1を与えて、目標物と海底面へのグリーン関数を計算する。具体的には、グリーン関数を任意の遠方点に対して計算できる多項式をフィッティングにより図5に示した角度φおよびθそれぞれについて係数情報の行列KφおよびKθを得る。行列Kは、(フィッティング次数)×(チャンネル数)の行列となる。
(2)上記(1)で求めたグリーン関数(行列KφおよびKθ)および式6の距離依存因子から、目標物と海底面の全ての点∪ΓPiへの指向性関数数値計算し、反射される速度ポテンシャルと掛け合わせる。
(3)上記(2)で計算した速度ポテンシャルを全て加え合わせて音圧に変換し、その受音チャンネルで受音する音圧とする。
以下、上記(1)〜(3)について数式を用いて説明する。グリーン関数のフィッティング係数情報について、フィッティング次数がn−1次、チャンネル数をkとすると、行列KφおよびKθは、以下のようになる。
ここで、極座標を(φ(j),θ(j),r(j))とすると、受音チャンネル上の速度ポテンシャルの角度φおよびθ、距離にそれぞれ依存する因子は、以下のようになる。
したがって、水中の伝搬損失をη、目標物上のあるノード上で計算されたkチャンネル分の速度ポテンシャルをまとめたベクトル

とすると、各受波器のチャンネルが受けるkチャンネル分の速度ポテンシャルのl番目のフーリエ成分をまとめたベクトル
は、
と計算できる。なお、左上の添字tは、行列の転置を表す。
受波音波時間波形変換部8−13において、以下に示す式18を用いて、計算された帯域内のフーリエ成分それぞれについて、チャンネル毎に作られる速度ポテンシャルが計算されれば、逆フーリエ変換により時間応答が計算される。すなわち、音源面がある平面上に固定されているという前提から、2次元座標
で表される点の振動速度
は、振動速度分布
を各々角周波数ωに対応してさらに並べた配列
となる。すなわち、音源面の2次元グリッド数m×nがωの要素数lとすると、
となる。したがって、任意波形に対する時間応答を計算するために、計算手順は、以下の(1)〜(3)のようになる。
(1)以下に示す式19の角周波数に対する行列について、式11〜式18に従い、受波音圧統合計算部8−11または受波音波時間波形変換部8−13が、受音面の各受音チャンネルで受ける音圧を計算する。なお、離散計算に当たっては、ナイキスト周波数帯域の全てを計算する必要はなく、信号を与える周波数帯域についてのみ各受音チャンネルの受ける速度ポテンシャルを計算し、信号の帯域外については全てのチャンネルの速度ポテンシャルを0とすれば良い。
(2)上記(1)の結果を逆フーリエ変換し、時間応答を計算する。
(3)上記(2)にて計算された時間応答において、非因果部分(左半分の)応答を削除し、右半分のみを実際の受波音圧波形として採用する。
以下において、サフィックスを下記の通り定義する。この定義は、上述したものと異なっている。時間列を
と定義し、受波チャンネル数を
と定義し、送波ピングの番数
と定義する。上記(1)の計算結果として、各受音チャンネルで受けるフーリエ変換領域での応答をまとめた結果
は、下記の通り、式17を周波数列に並べた結果となる。式17の
は、l番目のフーリエ成分に対する各受音チャンネルの音圧を並べたベクトルであるから、全ての周波数応答をまとめた結果
は、チャンネルkと周波数ベクトルの要素数lとからなる行列となる。
遠方であるから平面波を仮定して、式19の速度ポテンシャルは、各周波数ベクトルの列ベクトルを行方向にチャンネル数kだけ並べた行列どのアダマール積を用いて、下記の通り音圧に変換される。
ここで、ρは水の質量密度、cは水中の音速である。
時間領域での音圧波形
は、式20のk番目の列ベクトルである。受波音波時間波形変換部8−13は、
を取り出し、逆フーリエ変換にて時間領域信号とすれば良い(離散信号計算の場合、積分区間は正負ナイキスト周波数となる)。
この中の1つの要素
は、時間列に対するベクトルと同じ要素数lである。ここで、
は、式21を用いた計算方法によっては、左右対称の線形位相のインパルス応答として計算される。これは、時刻0の軸を対称に正負時間で左右対称となるインパルス応答を時間シフトにより因果性を付与した結果である。しかしながら、実際のソナーの受波波形は、右半分のみ、すなわち時刻0以前には反射の応答がない部分の波形となるため、左半分は捨てる必要がある。
このようにして計算された
が、1つの送波ピングのkチャンネル目の受波器受波音圧波形である。
以上の計算を全ての送波ピングに対して行うことにより、最終的に受波音波時間波形変換部8−13から出力されるデータξが計算される。ξは、下記の通り、時間列l、受波チャンネル数k、および送波ピング数の番数nの3つのサフィックスからなる3次元配列である。
式22を用いて計算されるデジタルデータ
は、D/A変換され、受波波形シミュレータシステム8−7の出力として検査する信号処理システム8−1へ送出される。
基準画像生成部8−14は、
の1ピングのデータに対して、基準的な指向性合成処理を行うことにより、基準的なソナー画像を生成することができる。以下に、基準画像生成部8−14が行う、基準的なソナー画像を生成するための演算について説明する。
のうち、送波ピングの番数nの2次元配列
を改めて行列の形に書き下すと、
となる。
をチャンネル毎、すなわち列毎にフーリエ変換したものを、
とすると、
となる。次に、受波の
番目のビームステアリングの角度を列ベクトルにまとめて、下記を定義する。
ここで、式24および式25から、送波ビームステアリング(ピング)n番目、受波ビームステアリングm番目のソナー画像画素値はスカラー値となり、
となる。ソナー画像画素値κmnをすべて並べて画像化することにより、基準ソナー画像が生成される。
最適化の対象となる信号処理システム8−1も、大まかには上記と同様の手法を用いてソナー画像データを生成する。ただし、信号処理システム8−1は、オンラインにて、実際の送受波器から送出されるデータストリーミングに対して、迅速な処理を行う必要もある。また、信号処理システム8−1は、装置自体のサイズや発熱量等の制約のため、データサンプリングのデシメーション、ビットレート変換、数値精度変換(倍精度から単精度など)を実行しつつ、計算手法も簡略化する必要がある。そのため、データの質が劣化する。したがって、基準画像データ
は、受波波形シミュレータシステム8−7内で生成することが望ましい。
画像評価システム8−15は、画像S/N比計算評価部8−16を有する。画像S/N比計算評価部8−16は、基準画像データ
を基準として、実際に信号処理システム8−1にて処理して画像S/N比計算評価部8−16へ送信されてきた実データをS/N比という形で評価する。信号処理システム8−1にて処理した画像データを
とすると、
と、
とは、同サイズの行列もしくは配列である。S/N比の計算方法および手順は、以下に示す(1)〜(2)の通り行うこととする。
(1)目標物存在エリアの定義:S/N比の定義に当たって、まず画像データ上で目標物の存在するエリア
と、存在しないエリア
とを、
から算出する必要がある。
図6は、図1に示した基準画像生成部8−14が生成した基準画像データと、目的物を検知したエリアの一例を示す図である。図6に示す基準画像データ
において、目標物が存在するエリアは図6の基準画像データ13−1の明部が示す通り、反射波のレベルが大きくなる。したがって、目標物存在判定行列
を設け、所定の閾値Tレベル以上には1を、未満には0を割り付けることにより、目標物存在エリアと存在しないエリアが明示できる。すなわち、
となり、この式28より、判定した結果は図6に示した基準画像目的物検知エリア13−2となる。明部が目標物の存在エリアを示す。
(2)別条件で、計算した画像データ
について
を用いて、目標物が存在するエリアの平均値Eavrと最大値Emax、目標物が存在しないエリアの平均値Navrと最大値Nmax、およびそれぞれの比をS/N比として、SNavrおよびSNmaxを下記のように計算する。すなわち、平均値については、
となる。また、最大値については、
となる。ここで、
は、行列のアダマール積を、上付きバー
は、論理の反転を示すものとする。SNavrおよびSNmaxのいずれも大きな方がソナー画像の鮮明さが良好であり望ましい。よって、これら2つのS/N比が大きくなる条件を探索することにより信号処理システムの最適化がなされる。
図7は、座標系に存在する目標物の様子の一例を示す図である。図7に示した目標物14−1は、楕円体形状の目標物であり、各方向の半径は10m(x軸方向)×30m(y軸方向)×5m(z軸方向)であり、中心座標は、(x,y,z)=(20,−10,−50)である。ここで、深さ方向は、z軸の負の方向である。海底面14−2は、目標物14−1を測定する海底の面であり、その中心座標は、(x,y,z)=(0,0,−55)であり、200m四方の正方形である。
図8(a)〜図8(c)は、式1〜式3で述べたChebyshevフィルタを送受波器に設定し、そのメインローブに対するサイドローブの減衰比を変化させた場合のソナー画面の一例を示す図である。図8(a)は、メインローブに対するサイドローブの減衰比を90dBとした場合のソナー画面の一例を示す図である。図8(b)は、メインローブに対するサイドローブの減衰比を60dBとした場合のソナー画面の一例を示す図である。図8(c)は、メインローブに対するサイドローブの減衰比を30dBとした場合のソナー画面の一例を示す図である。なお、図1に示した画像S/N比計算評価部8−16の計算において基準となる基準画像データ
および基準画像目標物検知エリアについては図6に示した。図8(a)〜図8(c)に示すように、Chebyshevフィルタのサイドローブ減衰比を減少させると、特に30dBまで低下させると、ソナー画像の鮮明さが低下していることがわかる。
図9は、図1に示した画像S/N比計算評価部8−16が、式29〜式34を用いて、SNavrおよびSNmaxを計算した結果を示す図である。図9に示すように、Chebyshevフィルタのサイドローブ減衰比を減少させると、SNavrおよびSNmaxが低下していくことがわかる。
なお、画像S/N比計算評価部8−16が、SNavrとSNmaxとのいずれか一方のみを用いて評価するものであっても良い。
また、送受波器は、コンポジット型ではない圧電振動子や磁歪素子を用いて構成しても良い。
以上の結果から、Chebyshevフィルタのサイドローブ減衰比は、本例の信号処理システムおよび送受波器の指向性と配置においては、90dB程度と大きな方が、ソナー画像が鮮明となることがわかる。以上は簡単なパラメータの例であるが、同様に計算評価することにより、定量的に最適なソナー画像生成条件の探索が可能となる。
(変形例)
図10は、本発明の試験システムの第1の変形例を示す図である。
図10に示した信号処理システム17−1が有する、送信信号生成部17−2、送信I/F17−3、受信I/F17−4、受信処理部17−5および画像生成部17−6はそれぞれ、図1に示した送信信号生成部8−2、送信I/F8−3、受信I/F8−4、受信処理部8−5および画像生成部8−6と同じものである。また、受波波形シミュレータシステム17−7が有する、フーリエ領域シミュレータ17−12および受波音波時間波形変換部17−13はそれぞれ、図1に示したフーリエ領域シミュレータ8−12および受波音波時間波形変換部8−13と同じものである。また、フーリエ領域シミュレータ17−12が有する、送波音場シミュレータ17−8、目標物シミュレータ17−9、受波音場シミュレータ17−10および受波音圧統合計算部17−11はそれぞれ、図1に示したフーリエ領域シミュレータ8−12が有する、送波音場シミュレータ8−8、目標物シミュレータ8−9、受波音場シミュレータ8−10および受波音圧統合計算部8−11と同じものである。
図10に示した画像評価システム17−15は、画像S/N比計算評価部17−16を有する。画像S/N比計算評価部17−16は、画像S/N比計算評価機であり、ある条件を用いて信号処理システム17−1が生成した基準画像17−14に基づいて、画像評価システムにて画像評価を行う。
なお、本第1の実施の形態において、圧電振動子や磁歪振動子を用いた送受波器との接続を前提とするものであっても良い。また、狭指向性ビームを機械式もしくは電子式で走査することを可能とする、送受波器との接続を前提とするものであっても良い。
(第2の実施の形態)
図11は、本発明の試験システムの第2の実施の形態を示す図である。本形態は図11に示すように、送波音場シミュレータ100と、目標物シミュレータ101と、受波音場シミュレータ102と、受波音圧統合計算部103と、受波音波時間波形変換部104とを有している。
送波音場シミュレータ100は、送信信号と送波器の配置座標と物理定数とに基づいて、送波音場を計算する。目標物シミュレータ101は、送波音場シミュレータ100が計算した送波音場と送波器の配置座標と物理定数とに基づいて、目標物表面が作り出す反射音場遠方界を計算する。受波音場シミュレータ102は、受波器の複数の点に対して単位振動速度を与えることで受波音場を計算する。受波音圧統合計算部103は、目標物シミュレータ101が計算した反射音場遠方界と、受波音場シミュレータ102が計算した受波音場とに基づいて、目標物への指向性関数を計算する。受波音波時間波形変換部104は、受波音圧統合計算部103が計算した指向性関数に基づいて、受波の時間波形を計算する。
以下に、図11に示した試験システムにおける試験方法について説明する。
図12は、図11に示した試験システムにおける試験方法の一例を説明するためのフローチャートである。
まず、送波音場シミュレータ100が、送信信号と送波器の配置座標と物理定数とに基づいて、送波音場を計算する(ステップS1)。続いて、目標物シミュレータ101が、送波音場シミュレータ100が計算した送波音場と送波器の配置座標と物理定数とに基づいて、目標物表面が作り出す反射音場遠方界を計算する(ステップS2)。また、受波音場シミュレータ102が、受波器の複数の点に対して単位振動速度を与えることで受波音場を計算する(ステップS3)。このステップS2の処理と、ステップS3の処理とは、どちらを先に行っても構わない。
続いて、受波音圧統合計算部103が、目標物シミュレータ101が計算した反射音場遠方界と、受波音場シミュレータ102が計算した受波音場とに基づいて、目標物への指向性関数を計算する(ステップS4)。受波音波時間波形変換部104が、受波音圧統合計算部103が計算した指向性関数に基づいて、受波の時間波形を計算する(ステップS5)。
このように、送波器および受波器をシミュレートすることで、容易に精度の良いソナー画面を得ることができる。
上述した試験システムに設けられた各構成要素が行う処理は、目的に応じてそれぞれ作製された論理回路で行うようにしても良い。また、処理内容を手順として記述したコンピュータプログラム(以下、プログラムと称する)を試験システムにて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを試験システムに読み込ませ、実行するものであっても良い。試験システムにて読取可能な記録媒体とは、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、CD(Compact Disc)、Blu−ray(登録商標) Discなどの移設可能な記録媒体の他、試験システムに内蔵されたROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリやHDD(Hard Disc Drive)等を指す。この記録媒体に記録されたプログラムは、試験システムに設けられたCPU(Central Processing Unit)にて読み込まれ、CPUの制御によって、上述したものと同様の処理が行われる。ここで、CPUは、プログラムが記録された記録媒体から読み込まれたプログラムを実行するコンピュータとして動作するものである。
上記の実施の形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
送信信号と送波器の配置座標と物理定数とに基づいて、送波音場を計算する送波音場シミュレータと、
前記送波音場シミュレータが計算した送波音場と前記送波器の配置座標と前記物理定数とに基づいて、目標物表面が作り出す反射音場遠方界を計算する目標物シミュレータと、
受波器の複数の点に対して単位振動速度を与えることで受波音場を計算する受波音場シミュレータと、
前記目標物シミュレータが計算した反射音場遠方界と、前記受波音場シミュレータが計算した受波音場とに基づいて、前記目標物への指向性関数を計算する受波音圧統合計算部と、
前記受波音圧統合計算部が計算した指向性関数に基づいて、受波の時間波形を計算する受波音波時間波形変換部とを有する試験システム。
(付記2)前記受波音圧統合計算部が計算した指向性関数に基づいて、基準画像を生成する基準画像生成部と、
前記受波音波時間波形変換部が計算した受波の時間波形に基づいて生成された画像を、前記基準画像生成部が生成した基準画像に基づいて評価する画像S/N比計算評価部とを有する、付記1に記載の試験システム。
(付記3)前記画像S/N比計算評価部は、前記基準画像を基準として、前記受波音波時間波形変換部が計算した受波の時間波形に基づいて生成された画像のSN(Signal−Noise)比を計算することで評価を行う、付記2に記載の試験システム。
(付記4)前記受波音圧統合計算部は、グリーン関数を用いて前記指向性関数を計算する、付記1から3のいずれか1項に記載の試験システム。
(付記5)前記送波音場シミュレータは、フーリエ変換を用いて、前記送波音場を計算し、
前記受波音場シミュレータは、フーリエ変換を用いて、前記受波音場を計算し、
前記受波音波時間波形変換部は、逆フーリエ変換を用いて、前記受波の時間波形を計算する、付記1から4のいずれか1項に記載の試験システム。
(付記6)送信信号と送波器の配置座標と物理定数とに基づいて、送波音場を計算する送波音場シミュレータと、
前記送波音場シミュレータが計算した送波音場と前記送波器の配置座標と前記物理定数とに基づいて、目標物表面が作り出す反射音場遠方界を計算する目標物シミュレータと、
受波器の複数の点に対して単位振動速度を与えることで受波音場を計算する受波音場シミュレータと、
前記目標物シミュレータが計算した反射音場遠方界と、前記受波音場シミュレータが計算した受波音場とに基づいて、前記目標物への指向性関数を計算する受波音圧統合計算部と、
前記受波音圧統合計算部が計算した指向性関数に基づいて、受波の時間波形を計算する受波音波時間波形変換部とを有する波形シミュレータ装置。
(付記7)送信信号と送波器の配置座標と物理定数とに基づいて、送波音場を計算する処理と、
前記送波音場と前記送波器の配置座標と前記物理定数とに基づいて、目標物表面が作り出す反射音場遠方界を計算する処理と、
受波器の複数の点に対して単位振動速度を与えることで受波音場を計算する処理と、
前記反射音場遠方界と前記受波音場とに基づいて、前記目標物への指向性関数を計算する処理と、
前記計算した指向性関数に基づいて、受波の時間波形を計算する処理とを行う試験方法。
(付記8)コンピュータに、
送信信号と送波器の配置座標と物理定数とに基づいて、送波音場を計算する手順と、
前記送波音場と前記送波器の配置座標と前記物理定数とに基づいて、目標物表面が作り出す反射音場遠方界を計算する手順と、
受波器の複数の点に対して単位振動速度を与えることで受波音場を計算する手順と、
前記反射音場遠方界と前記受波音場とに基づいて、前記目標物への指向性関数を計算する手順と、
前記計算した指向性関数に基づいて、受波の時間波形を計算する手順とを実行させるためのプログラム。
8−1,17−1 信号処理システム
8−2,17−2 送信信号生成部
8−3,17−3 送信I/F
8−4,17−4 受信I/F
8−5,17−5 受信処理部
8−6,17−6 画像生成部
8−7,17−7 受波波形シミュレータシステム
8−8,17−8,100 送波音場シミュレータ
8−9,17−9,101 目標物シミュレータ
8−10,17−10,102 受波音場シミュレータ
8−11,17−11,103 受波音圧統合計算部
8−12,17−12 フーリエ領域シミュレータ
8−13,17−13,104 受波音波時間波形変換部
8−14 基準画像生成部
8−15,17−15 画像評価システム
8−16,17−16 画像S/N比計算評価部
9−1 送波器面
9−2,14−1 目標物
9−3 目標物による海底面の陰面
9−4,14−2 海底面
9−5 受波器面
12−1 送波(受波)面
12−2 座標系
13−1 基準画像データ
13−2 基準画像目的物検知エリア
17−14 基準画像

Claims (8)

  1. 送信信号と送波器の配置座標と物理定数とに基づいて、送波音場を計算する送波音場シミュレータと、
    前記送波音場シミュレータが計算した送波音場と前記送波器の配置座標と前記物理定数とに基づいて、目標物表面が作り出す反射音場遠方界を計算する目標物シミュレータと、
    受波器の複数の点に対して単位振動速度を与えることで受波音場を計算する受波音場シミュレータと、
    前記目標物シミュレータが計算した反射音場遠方界と、前記受波音場シミュレータが計算した受波音場とに基づいて、前記目標物への指向性関数を計算する受波音圧統合計算部と、
    前記受波音圧統合計算部が計算した指向性関数に基づいて、受波の時間波形を計算する受波音波時間波形変換部とを有する試験システム。
  2. 請求項1に記載の試験システムにおいて、
    前記受波音圧統合計算部が計算した指向性関数に基づいて、基準画像を生成する基準画像生成部と、
    前記受波音波時間波形変換部が計算した受波の時間波形に基づいて生成された画像を、前記基準画像生成部が生成した基準画像に基づいて評価する画像S/N比計算評価部とを有する試験システム。
  3. 請求項2に記載の試験システムにおいて、
    前記画像S/N比計算評価部は、前記基準画像を基準として、前記受波音波時間波形変換部が計算した受波の時間波形に基づいて生成された画像のSN(Signal−Noise)比を計算することで評価を行う試験システム。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の試験システムにおいて、
    前記受波音圧統合計算部は、グリーン関数を用いて前記指向性関数を計算する試験システム。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の試験システムにおいて、
    前記送波音場シミュレータは、フーリエ変換を用いて、前記送波音場を計算し、
    前記受波音場シミュレータは、フーリエ変換を用いて、前記受波音場を計算し、
    前記受波音波時間波形変換部は、逆フーリエ変換を用いて、前記受波の時間波形を計算する試験システム。
  6. 送信信号と送波器の配置座標と物理定数とに基づいて、送波音場を計算する送波音場シミュレータと、
    前記送波音場シミュレータが計算した送波音場と前記送波器の配置座標と前記物理定数とに基づいて、目標物表面が作り出す反射音場遠方界を計算する目標物シミュレータと、
    受波器の複数の点に対して単位振動速度を与えることで受波音場を計算する受波音場シミュレータと、
    前記目標物シミュレータが計算した反射音場遠方界と、前記受波音場シミュレータが計算した受波音場とに基づいて、前記目標物への指向性関数を計算する受波音圧統合計算部と、
    前記受波音圧統合計算部が計算した指向性関数に基づいて、受波の時間波形を計算する受波音波時間波形変換部とを有する波形シミュレータ装置。
  7. 送信信号と送波器の配置座標と物理定数とに基づいて、送波音場を計算する処理と、
    前記送波音場と前記送波器の配置座標と前記物理定数とに基づいて、目標物表面が作り出す反射音場遠方界を計算する処理と、
    受波器の複数の点に対して単位振動速度を与えることで受波音場を計算する処理と、
    前記反射音場遠方界と前記受波音場とに基づいて、前記目標物への指向性関数を計算する処理と、
    前記計算した指向性関数に基づいて、受波の時間波形を計算する処理とを行う試験方法。
  8. コンピュータに、
    送信信号と送波器の配置座標と物理定数とに基づいて、送波音場を計算する手順と、
    前記送波音場と前記送波器の配置座標と前記物理定数とに基づいて、目標物表面が作り出す反射音場遠方界を計算する手順と、
    受波器の複数の点に対して単位振動速度を与えることで受波音場を計算する手順と、
    前記反射音場遠方界と前記受波音場とに基づいて、前記目標物への指向性関数を計算する手順と、
    前記計算した指向性関数に基づいて、受波の時間波形を計算する手順とを実行させるためのプログラム。
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