JP2017227228A - 加熱融着継手、その接合方法及び接合体 - Google Patents
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Abstract
【課題】高融点の樹脂材料や溶融困難な樹脂を構成する材料の一部として用いても、融着接合が可能な加熱融着継手と、この加熱融着継手と管との加熱融着接合方法を提供する。【解決手段】加熱融着継手1の差込孔2,3の内周面のうち、入口側から距離L2の範囲が、溶融温度の低い熱可塑性樹脂材料よりなる内周面層5によって構成されている。内周面層5が非架橋ポリエチレンであり、加熱融着継手本体部6が架橋ポリエチレンである。差込孔2,3に差し込まれる管10は、第1層11が架橋ポリエチレンよりなり、第2層が非架橋ポリエチレンよりなる。【選択図】図4
Description
本発明は合成樹脂製の管と加熱融着により接合される加熱融着継手と、この加熱融着継手と管とを融着接合する接合方法及び接合体に関する。
合成樹脂製の配管と加熱融着継手とを融着接合する方法として、一対のクランプに管と継手とをそれぞれ把持し、その管と継手の各接合面(管端外面と継手差し口内面)を、ヒータフェイスを用いて加熱溶融した後、各クランプの相対的な移動により、管と継手とをそれぞれ互いに接近させることによって、その接合面(溶融部)を接触させて融着接合する方法がある(特許文献1,2)。
加熱融着継手は、一般に、融着接合部を含め単一樹脂材料で構成されている。樹脂材料としては、融着接合のための溶融可能な熱可塑性樹脂を選定することが一般的であり、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどが用いられている。
融着接合には、接合面同士を融点以上の温度に加熱することが必要である。融点が低い樹脂材料は、融点に合わせ融着接合に必要な加熱温度も低く済むため加熱装置のヒータ容量も低いものでよいが、融点が高い樹脂材料は、加熱装置のヒータ容量の大きいものが必要であり、加熱装置が大がかりになると共に消費電力も増大する。そのため電源の確保においても限定されてしまう。
加熱ヒータを用いた加熱融着継手では、前述のように樹脂材料の融点によっては加熱装置のヒータ容量の選定が必要であると共に、加熱ヒータが外気に触れていることにより外気での温度低下を考慮した温度設定が必要であり、高融点の材料に対しては不利である。
本発明は、製造工程面やコスト面で有利であると共に、高融点の樹脂材料や溶融困難な樹脂を構成材料の一部として用いても、融着接合が可能な加熱融着継手と、この加熱融着継手と管との加熱融着接合方法及び接合体を提供することを目的とする。
本発明の加熱融着継手は、接合される管が差し込まれる差込孔を有する加熱融着継手において、該差込孔の少なくとも入口側の内周面が、それ以外の加熱融着継手本体部よりも低温で溶融する樹脂材料よりなる内周面層で構成されていることを特徴とするものである。
本発明の一態様では、前記内周面層と、該内周面層を取り囲む加熱融着継手本体部との界面に凹凸が設けられている。
本発明の一態様では、前記凹凸の少なくとも一部として、前記差込孔の周回方向に延在する凹条と凸条とが設けられている。
本発明の一態様では、前記内周面層を構成する樹脂材料が非架橋ポリエチレンであり、前記加熱融着継手本体部を構成する樹脂材料が架橋ポリエチレンである。
本発明の加熱融着継手と管との接合方法は、加熱融着継手の差込孔と、管の先端側とをヒータユニットで加熱した後、該管の先端側を該差込孔に挿入して加熱融着継手と管とを融着して接合する加熱融着継手と管との接合方法において、該加熱融着継手が本発明の加熱融着継手であることを特徴とするものである。
本発明の一態様では、前記ヒータユニットは、盤状のヒータと、該ヒータの一方の面に設けられ、前記加熱融着継手の差込孔に差し込まれる第1のヒータフェースと、該ヒータの他方の面に設けられ、前記管の先端側が差し込まれる凹穴を有した第2のヒータフェースとを有しており、前記内周面層の差込孔軸方向の長さL2と、前記第1のヒータフェースの前記差込孔への差し込み長さL3とを
L2<L3
とする。
L2<L3
とする。
本発明の一態様では、前記内周面層の差込孔軸方向の長さL2と、前記第1のヒータフェースの前記差込孔への差し込み長さL3との関係L2<L3において、前記管の前記差込孔への差込長さL1と、前記第1のヒータフェースの前記差込孔への差し込み長さL3とを
L1<L3
とする。
L1<L3
とする。
本発明の加熱融着継手と管との接合体は、本発明の加熱融着継手と、該加熱融着継手の差込孔に融着された管とを有する。
本発明の一態様では、前記管は、内周側の第1層と、外周側の第2層とを有する複層構造のものであり、該第2層は、第1層よりも低温で溶融する樹脂材料で構成されている。
本発明の一態様では、前記内周面層及び前記第2層を構成する樹脂材料が非架橋ポリエチレンであり、前記加熱融着継手本体部及び前記第1層を構成する樹脂材料が架橋ポリエチレンである。
本発明の一態様では、前記内周面層を取り囲む加熱融着継手本体部の厚みtと、前記管の外径Dと、管の使用内圧力Pと、管の設計円周許容応力σとが、
t≧D/{(2σ/P)+1}
の関係にある。
t≧D/{(2σ/P)+1}
の関係にある。
本発明の一態様では、固化樹脂の一部よりなるビード部が前記管の外周縁を回り込んで該管の先端面に付着している。
本発明にあっては、加熱融着継手の内周面が加熱融着継手本体部よりも低温で溶融する樹脂材料で構成されているので、加熱融着継手と配管とを容易に融着することができると共に、加熱融着継手と配管との接合強度も高い。
本発明によると、ヒータユニットとしてヒータ容量の小さいものを用いることができる。
内周面層と加熱融着継手本体部との界面に凹凸を設けることにより、内周面層と加熱融着継手本体部との一体性が向上すると共に、両者の界面からの漏水が防止される。
凹凸として、差込孔の周回方向に延在する凹条及び凸条を設けることにより、漏水防止効果が向上する。
前記各長さL2,L3をL2<L3の関係とすることにより、内周面層の全体と内周面層よりも奥側の差込孔の内周面を十分に加熱することができ、これにより、内周面層と内周面層よりも奥側の差込孔の内周面との間の境界部が加熱できるため、境界部への水の浸透が防止ないし抑制され、継手の内周面層と差込孔内周面との境界部からの漏水が防止される。
前記各長さL2,L3をL2<L3の関係において、前記各長さL1,L3をL1<L3の関係とすることにより、溶融固化した樹脂の一部が管の先端面に回り込んで、該先端面に付着する。これにより、管の外周面と差込孔内周面との間への水の浸透が防止ないし抑制され、管の外周面と差込孔内周面との界面からの漏水が防止される。
本発明は、製造工程面やコスト面で有利で、剛性面、強度面において強固、頑丈な樹脂材料の選定ができ、融着接合が可能な加熱融着継手を提供することができる。
本発明の加熱融着継手と管との接合体は、給水・給湯システムの配管ユニットや消火配管システム等に用いることができる。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。図1〜5は、実施の形態に係る加熱融着継手1と、この加熱融着継手と管との接合方法及び接合体を示している。図1の通り、この加熱融着継手1は、略円筒状であり、一端側から第1の差込孔2が設けられ、他端側から第2の差込孔3が設けられ、該差込孔2,3及び連通孔4によって、加熱融着継手1の一端面から他端面にまで孔が貫通した状態となっている。
この実施の形態では、差込孔2,3の内周面のうち、その入口側から(即ち加熱融着継手1の端面から)距離L2の範囲が、溶融温度の低い熱可塑性樹脂材料よりなる内周面層5によって構成されている。内周面層5以外の加熱融着継手本体部6は、内周面層5の樹脂材料よりも溶融温度(又は熱分解温度)が高い樹脂材料にて構成されている。
内周面層5を構成する熱可塑性樹脂材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ABS、ポリカーボネート、PPE、PPS、PEEK、その他エンジニアリングプラスチックなどの加熱により溶融可能な熱可塑性樹脂材料で成形可能な材料が例示される。これらの中から、例えば、温度負荷のかからない流体輸送用では低融点樹脂材料、温度負荷がかかる流体輸送用では高融点樹脂材料、外部からの押圧や衝撃を受けるような場合には、高剛性、高強度材料を選定する。
加熱融着継手本体部6は継手の用途に合わせた特性を有する、上記内面側の樹脂材料とは異なる樹脂材料で構成する。その樹脂材料は、溶融可能な熱可塑性樹脂材料、溶融困難な熱硬化性材料、内面側の樹脂材料よりも更に高融点で融着接合作業が難しい樹脂材料などのいずれでもよい。
これらの中でも、内周面層5が非架橋ポリエチレンで、加熱融着継手本体部6が架橋ポリエチレンであるものが一例として挙げられる。この樹脂材料の組み合せであれば、融着困難な架橋ポリエチレンの加熱融着が可能となる。
加熱融着継手本体部6を構成する架橋ポリエチレンとして、ゲル分率65%以上を有する架橋ポリエチレンを用いることにより、耐高温特性に必要な架橋度を有した加熱融着が可能な継手を提供できる。なお、ゲル分率は、JIS K6796「架橋ポリエチレン製(PE−X)管及び継手−ゲル含量の測定による架橋度の推定」により、特定することができる。この場合、ゲル分率は65%〜80%の架橋ポリエチレンを用いることが好ましい。
内周面層5の厚みは、接合溶融代の確保や成形性の面から1.0mm以上であることが好ましく、なかでも1.5mm以上であることがより好ましい。
加熱融着継手本体部6の厚みは、樹脂材料の強度特性と必要な耐圧や管径により設定することが可能であり、特に制限されるものではないが、成形性の面から1.5mm以上であることが好ましい。
この加熱融着継手1に接合される管は、全体がポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ABS、ポリカーボネート、PPE、PPS、PEEK、その他エンジニアリングプラスチックなどの加熱により溶融可能な熱可塑性樹脂材料で構成されてもよく、図2のように、外周側(第2層12)がかかる樹脂材料で構成され、内周側(第1層11)がそれよりも溶融温度が高い樹脂材料で構成された2層又は3層以上の複層構造の管10であってもよい。
第1層11の樹脂材料としては、上記加熱融着継手本体部6と同様のものが好適であり、第2層12の樹脂材料としては、内周面層5と同様のものが好適である。加熱融着継手1の内周面層5が非架橋ポリエチレンで、加熱融着継手本体部6が架橋ポリエチレンの組み合わせの場合、第1層11が架橋ポリエチレンであり、第2層12が非架橋ポリエチレンである組み合せが好適である。
管10の第2層12を構成する熱可塑性樹脂材料と内周面層5を構成する熱可塑性樹脂材料とを同一材料とすると、加熱溶融挙動を示す融点、溶融粘度、比熱が同一となり望ましい。また、これにより、管10の外周面と内周面層5の内周面との融着接合を確実にすることができ、輸送流体の用途に合わせた特性を有した融着界面とすることができる。
第1層11の厚みは、樹脂材料の強度特性と必要な耐圧や管径により設定することが可能であり、特に制限されるものではないが、成形性の面から1.5mm以上であることが好ましい。また、第2層12の厚みは、接合溶融代の確保や成形性の面から1.0mm以上であることが好ましく、なかでも1.5mm以上であることがより好ましい。
加熱融着継手1と管10とを接合するには、図2のように、電熱線を有した盤状のヒータ23と、該ヒータ23の一方の面に取付けられた第1のヒータフェース21と、他方の面に取付けられた第2のヒータフェース22とを有するヒータユニット20を用いて差込孔2と管10の先端部とを加熱する。第1のヒータフェース21は円柱状であり、円柱の軸心方向をヒータ23の盤面と垂直方向としている。ヒータフェース21は、起立方向の先端側ほど直径が小さくなるテーパ形状となっている。この実施の形態では、ヒータフェース21の起立高さL3は前記内周面層5の長さL2よりも大となっている。
第2のヒータフェース22は、管10の先端部が差し込まれる凹穴22aを有した有底円筒形であり、円筒の軸心を前記第1のヒータフェース21の軸心と同軸としている。凹穴22aの軸心方向長さ(深さ)は内周面層5の長さL2と同等又はそれ以上であることが好ましい。凹穴22aは、奥側ほど内径が小さくなるテーパ形状を有している。
第1のヒータフェース21は、その外周面が差込孔2の内周面に密着する直径を有している。第2のヒータフェース22の凹穴22aは、その内周面が管10の外周面に密着する直径を有している。
なお、ヒータフェース21の外面及び凹穴22aの内面には溶融樹脂が付着しないようフッ素樹脂コーティング等が施されている。
融着接合を開始するには、ヒータ23を駆動して、各ヒータフェース21,22を使用温度にまで予備加熱しておく。次に、管用クランプおよび継手用クランプ(いずれも図示略)に、管10および加熱融着継手1をそれぞれ把持しておき、各クランプを前進させてヒータフェース21,22と差込孔2及び管10を嵌合させる(図3)。その際、加熱融着継手1の端面とヒータ23とを当接させる。これにより、ヒータフェース21の差込孔2への差し込み長さがL3となる。
長さL2,L3の関係をL2<L3とすることにより、内周面層5の全体を十分に加熱することができる。また、内周面層5よりも奥側の差込孔2,3の内周面も加熱される。
これにより、内周面層5と奥側の差込孔2,3の内周面との境界部も加熱されるため、境界部への水の浸透が防止ないし抑制され、内周面層5と奥側の差込孔2,3の内周面との
境界部からの漏水が防止される。
これにより、内周面層5と奥側の差込孔2,3の内周面との境界部も加熱されるため、境界部への水の浸透が防止ないし抑制され、内周面層5と奥側の差込孔2,3の内周面との
境界部からの漏水が防止される。
所定時間この状態に保持して内周面層5及び管10の先端部を加熱する。加熱保持の時間は、接合する材料の溶融特性と接合特性に合わせ設定する。
該所定時間経過後、ヒータフェース21,22を加熱融着継手1及び管10から離脱させる(図4)。次いで、直ちに、図4の矢印Aのように、管10の先端部を差込孔2に差し込む。図5の通り、この際、管10の差し込み深さL1は、ヒータフェース21の起立高さL3よりも小さいもの(L1<L3)とする。
これにより、差し込み深さL1を確実に一体化する。
これにより、管10にそぎとられるようにして管10の先端面に溜ったバリ状のビード部5aは、L1<L3としたことにより、内周面層5に連なって一体化する。このビード部5aは、管10の先端部の外周縁を回り込み、管10の先端面の少なくとも外周側を周回している。
これにより、差し込み深さL1を確実に一体化する。
これにより、管10にそぎとられるようにして管10の先端面に溜ったバリ状のビード部5aは、L1<L3としたことにより、内周面層5に連なって一体化する。このビード部5aは、管10の先端部の外周縁を回り込み、管10の先端面の少なくとも外周側を周回している。
使用時にかかる内圧による応力集中に耐え、接合体の破損を防ぐことで止水効果を高める観点から、管10の差し込み深さL1、内周面層5の長さL2及びヒータフェース21の起立高さL3の長さ関係においては、L3>L1>L2であることが最も好ましく、L3>L1=L2であることが次に好ましく、L3>L2>L1であることがその次に好ましい。即ち、好ましくはL3>L2>L1であり、より好ましくはL3>L1=L2であり、最も好ましくはL3>L1>L2である。
管10を差込孔2に規定長さ差し込んだ後、放冷等により冷却して内周面層5及び第2層12を固化させることにより、加熱融着継手1と管10との接合体(図5)が得られる。ビード部5aは、管10の先端面の少なくとも外周側に付着する。このビード部5aが管10の先端面において、先端外周縁を回り込み、管10の外周面と差込孔2の内周面との界面に被さって該界面を封じる構成となるので、管10の外周面と差込孔2の内周面との間の止水性が向上する。
この実施の形態では、内周面層5及び管10の第2層12が低溶融温度の樹脂材料にて構成されており、加熱融着継手本体部6及び第1層11がそれよりも溶融温度(又は分解温度)が高い樹脂材料にて構成されているので、内周面層5及び第2層12が適正な溶融粘度となるように加熱しても加熱融着継手本体部6及び第1層11は十分に高い剛性を有しており、管10を差込孔2に確実に深さL1まで差し込むことができる。また、内周面層5及び第2層12が適正な溶融粘度となっているので、両者を全面的に緻密に密着させ、止水性の優れた接合体とすることができる。接合後の接合体は、接合強度及び剛性が十分に高いものとなる。
本発明では、内周面層5を取り巻く加熱融着継手本体部6の厚みtと、管10の外径Dと、管10の使用内圧力Pと、管10の設計円周許容応力σとが、t≧D/{(2σ/P)+1}の関係であることが好ましい。この関係が満たされることにより、内周面層5を取り巻く継手本体6の輸送流体の圧力に対する耐圧を確保できる。
図示は省略するが、差込孔3に対しても同様に管10が接合される。
上記実施の形態では、内周面層5の外周面と加熱融着継手本体部6の内周面の界面とは円筒状となっているが、この界面に凹凸を設けてもよい。このように該界面に凹凸を設けると、アンカー効果により、内周面層5と加熱融着継手本体部6との結合力が増大する。また、凹凸として内周面層5の外周面を周回する凹条及び凸条を設けることにより、水が界面を浸透して流れることがより確実に防止され、加熱融着継手の漏水がより確実に防止される。
このような凹条及び凸条を備えた加熱融着継手の一例を図6〜8に示す。図6〜8に示す加熱融着継手1A〜1Cでは、内周面層5の外周面の全域に、該外周面を周回する凸条7aと凹条7bとを差込孔2,3の軸心方向に交互に設けている。
凹凸部の断面形状は、U字形状、V字形状、四角形状などのいずれであってもよい。凹部の深さは、製造工程において、内周面層5を1次成形で形成して、外面側に継手本体部6の樹脂材料を2次成形で形成する場合には、2次成形での継手本体部6の樹脂材料が凹部内に収まるように、その流動特性により適宜設定する。また、製造工程において継手本体部6を1次成形で形成し、内周面層5を2次成形で形成する場合には、凹凸の形状の凸部の深さは2次成形での内周面層5の熱可塑性樹脂材料が収まるように、その流動特性により適宜設定する。なお、凹凸の深さΔhは0.2〜1.0mmの範囲であることが望ましい。
図6の加熱融着継手1Aでは、内周面層5の外周面と加熱融着継手本体部6の内周面との界面にのみ凹凸を設けている。図7の加熱融着継手1Bでは、これに加えて、内周面層5の差込孔2,3の奥側の端面にも凸条7cを設けている。この凸条7cは該端面の外周縁に沿って内周面層5を周回している。図8の加熱融着継手1Cでは、内周面層5の奥側の端面に凸条7cと凹条7dとを径方向に交互に複数条設けている。凹条7dも該端面を周回している。
図7,8のように、内周面層5の端面にも凸条7cや凹条7dを設けることにより、加熱融着継手の漏水防止効果がさらに向上する。
上記実施の形態では、差込孔2,3及び連通孔4は同軸状に一直線状に延在し、加熱融着継手1〜1Cは略円筒状になっているが、本発明は、図9,10の加熱融着継手1D、1Eのように、差込孔2,3の軸心方向が直交したり斜向するエルボ状加熱融着継手にも適用できる。
また、本発明では、図11の加熱融着継手1Fのように、第3の差込孔8を有したT字形のチーズ状加熱融着継手にも適用できる。第3の差込孔8の内周面にも内周面層5が設けられている。図示はしないが、Y字形の加熱融着継手、第4の差込孔を有した十字形加熱融着継手やそれ以上の多数の差込孔を有した分岐型加熱融着継手にも本発明を適用できる。
なお、図9,10の(a)は加熱融着継手1D,1Eの側面図、(b)は正面図、(c)は(b)のC−C線断面図である。図11(a)は加熱融着継手1Fの側面図、(b)は断面図である。加熱融着継手1A〜1Fのその他の構成は加熱融着継手1と同一であり、同一符号は同一部分を示している。
上記実施の形態は本発明の一例であり、本発明は図示以外の形態とされてもよい。
1,1A〜1F 加熱融着継手
2,3,8 差込孔
4 連通孔
5 内周面層
6 加熱融着継手本体部
7a,7c 凸条
7b,7d 凹条
10 管
11 第1層
12 第2層
20 ヒータユニット
21,22 ヒータフェース
23 ヒータ
2,3,8 差込孔
4 連通孔
5 内周面層
6 加熱融着継手本体部
7a,7c 凸条
7b,7d 凹条
10 管
11 第1層
12 第2層
20 ヒータユニット
21,22 ヒータフェース
23 ヒータ
Claims (15)
- 接合される管が差し込まれる差込孔を有する加熱融着継手において、
該差込孔の少なくとも入口側の内周面が、それ以外の加熱融着継手本体部よりも低温で溶融する樹脂材料よりなる内周面層で構成されていることを特徴とする加熱融着継手。 - 請求項1において、前記内周面層と、該内周面層を取り囲む加熱融着継手本体部との界面に凹凸が設けられていることを特徴とする加熱融着継手。
- 請求項2において、前記凹凸の少なくとも一部として、前記差込孔の周回方向に延在する凹条と凸条とが設けられていることを特徴とする加熱融着継手。
- 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記内周面層を構成する樹脂材料が非架橋ポリエチレンであり、前記加熱融着継手本体部を構成する樹脂材料が架橋ポリエチレンであることを特徴とする加熱融着継手。
- 加熱融着継手の差込孔と、管の先端側とをヒータユニットで加熱した後、該管の先端側を該差込孔に挿入して加熱融着継手と管とを融着して接合する加熱融着継手と管との接合方法において、
該加熱融着継手が請求項1ないし4のいずれか1項に記載の加熱融着継手であることを特徴とする加熱融着継手と管との接合方法。 - 請求項5において、前記ヒータユニットは、盤状のヒータと、該ヒータの一方の面に設けられ、前記加熱融着継手の差込孔に差し込まれる第1のヒータフェースと、該ヒータの他方の面に設けられ、前記管の先端側が差し込まれる凹穴を有した第2のヒータフェースとを有しており、前記内周面層の差込孔軸方向の長さL2と、前記第1のヒータフェースの前記差込孔への差し込み長さL3とを
L2<L3
とすることを特徴とする加熱融着継手と管との接合方法。 - 請求項6において、前記管の前記差込孔への差込長さL1と、前記第1のヒータフェースの前記差込孔への差し込み長さL3とを
L1<L3
とすることを特徴とする加熱融着継手と管との接合方法。 - 請求項5ないし7のいずれか1項において、前記管は、内周側の第1層と、外周側の第2層とを有する複層構造のものであり、
該第2層は、第1層よりも低温で溶融する樹脂材料で構成されていることを特徴とする加熱融着継手と管との接合方法。 - 請求項8において、前記内周面層及び前記第2層を構成する樹脂材料が非架橋ポリエチレンであり、前記加熱融着継手本体部及び前記第1層を構成する樹脂材料が架橋ポリエチレンであることを特徴とする加熱融着継手と管との接合方法。
- 請求項5ないし9のいずれか1項において、前記内周面層を取り囲む加熱融着継手本体部の厚みtと、前記管の外径Dと、管の使用内圧力Pと、管の設計円周許容応力σとが、
t≧D/{(2σ/P)+1}
の関係にあることを特徴とする加熱融着継手と管との接合方法。 - 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の加熱融着継手と、該加熱融着継手の差込孔に融着された管とを有する加熱融着継手と管との接合体。
- 請求項11において、前記管は、内周側の第1層と、外周側の第2層とを有する複層構造のものであり、
該第2層は、第1層よりも低温で溶融する樹脂材料で構成されていることを特徴とする加熱融着継手と管との接合体。 - 請求項12において、前記内周面層及び前記第2層を構成する樹脂材料が非架橋ポリエチレンであり、前記加熱融着継手本体部及び前記第1層を構成する樹脂材料が架橋ポリエチレンであることを特徴とする加熱融着継手と管との接合体。
- 請求項11ないし13のいずれか1項において、前記内周面層を取り囲む加熱融着継手本体部の厚みtと、前記管の外径Dと、管の使用内圧力Pと、管の設計円周許容応力σとが、
t≧D/{(2σ/P)+1}
の関係にあることを特徴とする加熱融着継手と管との接合体。 - 請求項11ないし14のいずれか1項において、固化樹脂の一部よりなるビード部が前記管の外周縁を回り込んで該管の先端面に付着していることを特徴とする加熱融着継手と管との接合体。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020133742A (ja) * | 2019-02-19 | 2020-08-31 | ダイプラ株式会社 | 継手構造、液輸送管、液輸送管の製造方法、および、液輸送管の接続方法 |
CN111755863A (zh) * | 2019-03-28 | 2020-10-09 | 株式会社自动网络技术研究所 | 连接器装置 |
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2016
- 2016-06-20 JP JP2016121875A patent/JP2017227228A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020133742A (ja) * | 2019-02-19 | 2020-08-31 | ダイプラ株式会社 | 継手構造、液輸送管、液輸送管の製造方法、および、液輸送管の接続方法 |
CN111755863A (zh) * | 2019-03-28 | 2020-10-09 | 株式会社自动网络技术研究所 | 连接器装置 |
CN111755863B (zh) * | 2019-03-28 | 2021-10-22 | 株式会社自动网络技术研究所 | 连接器装置 |
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