JP2017227134A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】過給機付き内燃機関に適用される制御装置であって、目標過給圧に対する過給圧の追従性を向上させる内燃機関の制御装置を提供する。【解決手段】制御装置は、二基の過給機を直列に備える内燃機関に適用される。制御装置は、過給系制御部と圧力検出部とを備える。過給系制御部は、圧力検出部によって検出される過給圧が規定値未満であり(S101:YES)且つ、過給圧が「目標過給圧−α」以上である(S105:NO)ときには、排気バイパスバルブ(EBV)を全閉として排気切換バルブ(ECV)の開度を制御することによって過給系を制御する(S106)。一方で、過給系制御部は、過給圧が規定値未満であり(S101:YES)且つ、過給圧が「目標過給圧−α」未満であるとき(S105:YES)には、排気バイパスバルブ(EBV)を全閉とするとともに排気切換バルブ(ECV)を全閉とする(S107)。【選択図】図2

Description

本発明は、過給機付き内燃機関の制御装置に関する。
排気タービン式の第1過給機と第2過給機とを有し、第1過給機と第2過給機とが直列に配置された内燃機関が知られている。特許文献1には、こうした内燃機関の制御装置として、機関回転数と負荷との関係に基づいて内燃機関の運転領域を区分して、当該運転領域に対応する制御態様で第1過給機及び第2過給機を制御する制御装置が開示されている。
特開2015‐045248号公報
特許文献1に開示されている内燃機関の制御装置では、機関回転数が所定の値よりも高いときには、2つのタービンのうち、排気上流側に配設されているタービンへの排気の流入量を減らすように排気バイパス弁を開弁するようにしている。この場合、過給圧の上昇が要求されているときであっても、機関回転数が高ければ過給圧の上昇速度が抑制される方向に過給機が制御されることとなる。そのため、例えば、機関回転数が高いものの過給圧がそれほど高くない状況下において加速のためにアクセル踏込量が急激に増大した場合等には、機関回転数が高いがために排気バイパス弁が開弁されてしまい、上記タービンに流入する排気の量が少なくなってしまう。その結果、当該タービンを備える過給機では十分な過給が行われなくなり、過給圧を、要求されている過給圧まで上昇させるのに時間を要することがあった。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するための内燃機関の制御装置は、吸気通路に吸気上流から順に第1コンプレッサと第2コンプレッサとが設けられているとともに、排気通路に排気上流から順に第2タービンと第1タービンとが設けられており、前記第1コンプレッサ及び前記第1タービンを有する第1過給機と、前記第2コンプレッサ及び前記第2タービンを有する第2過給機と、が直列に配設されており、前記第2タービンを迂回させて排気を流す排気切換通路と、該排気切換通路を流れる排気の流量を調節する排気切換バルブと、前記第1タービンを迂回させて排気を流す排気バイパス通路と、該排気バイパス通路を流れる排気の流量を調節する排気バイパスバルブと、が前記排気通路に設けられている内燃機関に適用される。内燃機関の制御装置は、前記排気切換バルブ及び前記排気バイパスバルブを制御する過給系制御部と、燃焼室に流入する空気の圧力を過給圧として検出する圧力検出部と、を備える。前記過給系制御部は、前記圧力検出部によって検出される前記過給圧が規定値未満であり且つ、前記過給圧の制御目標値である目標過給圧から前記過給圧を減算した値が乖離判定値以下であるときには、前記排気バイパスバルブを全閉として前記排気切換バルブの開度を制御する一方で、前記過給圧が前記規定値未満であり且つ、前記目標過給圧から前記過給圧を減算した値が前記乖離判定値よりも大きいときには、前記排気バイパスバルブを全閉とするとともに前記排気切換バルブを全閉とする。
上記構成によれば、過給圧が規定値未満であるときには、過給圧が低いと判断できるため、排気バイパスバルブを全閉とすることで、排気の全量を第1タービンに流入させて第1過給機による過給を行うようにしている。
さらに、目標過給圧から過給圧を減算した値が乖離判定値以下であれば、排気切換バルブの開度を制御することにより第2過給機が制御される。一方で、目標過給圧から過給圧を減算した値が乖離判定値よりも大きいときには、排気バイパスバルブを全閉とすることに加えて、さらに排気切換バルブを全閉としている。これによって、排気が排気切換通路を通過することなく第2タービンに全量が流入する。そのため、第2過給機による過給がより積極的に行われる。
このように、過給圧が規定値未満であるときには、積極的に過給が行われるように各過給機が制御される。特に、過給圧が規定値未満であって、さらに目標過給圧から過給圧を減算した値が乖離判定値よりも大きいとき、換言すれば、過給圧の上昇が要求される状況において、目標過給圧と過給圧との乖離度合いが大きいときには、排気が迂回することなく第1タービン及び第2タービンに流入する。このため、過給圧の上昇速度を抑制することなく過給圧を速やかに上昇させることができる。すなわち、上昇する目標過給圧に対して過給圧を速やかに追従させることができる。
内燃機関の制御装置の一実施形態である制御装置と、当該制御装置の制御対象である内燃機関と、を示す模式図。 同制御装置において、過給系を制御するために実行するルーチンを示すフローチャート。 同制御装置が過給系を制御する際に用いられる乖離判定値と目標過給圧との関係を示す図。 同制御装置が過給系を制御する際のタイミングチャート。
以下、内燃機関の制御装置の一実施形態である制御装置10について、図1〜図4を参照して説明する。
図1を用いて、制御装置10の制御対象である内燃機関20について説明する。内燃機関20は、シリンダブロックとシリンダヘッドから構成されている本体21を備えている。本体21には、複数の燃焼室が設けられており、各燃焼室には吸気通路30を通じて空気がそれぞれ導入される。また、各燃焼室では、燃料噴射弁から噴射された燃料及び空気がそれぞれ燃焼される。そして、各燃焼室内で生じた排気が排気通路40に排出される。このような内燃機関20には、排気を利用して駆動する第1過給機50と第2過給機60とが直列に配設されている。
第1過給機50は、第1タービン52と、第1タービン52の回転に伴って駆動される第1コンプレッサ51とを備えている。第2過給機60は、第2タービン62と、第2タービン62の回転に伴って駆動される第2コンプレッサ61とを備えている。第1コンプレッサ51は、吸気通路30において第2コンプレッサ61よりも上流側に配設されている。また、第1タービン52は、排気通路40において第2タービン62よりも下流側に配設されている。なお、第1過給機50は、第2過給機60よりも大容量の過給機である。
吸気通路30には、第2コンプレッサ61を迂回する吸気切換通路31が設けられている。さらに、吸気通路30には、吸気切換通路31を流れる空気の流量を調整すべく開閉する吸気切換バルブ32(以下、「ACV32」という)が設けられている。ACV32の開度は、電動アクチュエータによって調節される。ACV32が全閉しているとき、すなわちACV32の開度が「0」であるときには、第1コンプレッサ51を通過した空気が第2コンプレッサ61に全て流入する。一方、ACV32が開いているときには、第1コンプレッサ51を通過した空気が吸気切換通路31を通過して吸気通路30における第2コンプレッサ61よりも下流側の部分に流入する。すなわち、ACV32の開度を調節することで、第2コンプレッサ61に流入する空気の流量と、吸気切換通路31を通過して第2コンプレッサ61を迂回する空気の流量との割合を調節することができる。
本体21のシリンダヘッドには、吸気通路30内の空気を分配して各燃焼室に導入するインテークマニホールド34が接続されている。このインテークマニホールド34は、吸気通路30の構成要素の一つである。そして、吸気通路30における第2コンプレッサ61とインテークマニホールド34との間には、空気を冷却するインタークーラ33が設けられている。
本体21のシリンダヘッドには、各燃焼室から排出された排気を集合させるエキゾーストマニホールド41が接続されている。このエキゾーストマニホールド41は、排気通路40の構成要素の一つである。そして、エキゾーストマニホールド41を介して集合した排気が排気通路40を通じて排出される。
排気通路40におけるエキゾーストマニホールド41よりも下流側には、第2過給機60の第2タービン62が配設されている。また、排気通路40には、第2タービン62を迂回する排気切換通路42が設けられている。さらに、排気通路40には、排気切換通路42を流れる排気の量を調整すべく開閉する排気切換バルブ43(以下、「ECV43」という)が設けられており、ECV43の開度は、電動アクチュエータによって調節される。そして、ECV43が全閉しているとき、すなわちECV43の開度が「0」であるときには、エキゾーストマニホールド41を通過した排気が第2タービン62に全て流入する。一方、ECV43が開いているときには、エキゾーストマニホールド41を通過した排気が排気切換通路42を通過して排気通路40における第2タービン62よりも下流側の部分に流入する。すなわち、ECV43の開度を調節することで、第2タービン62に流入する排気の流量と、排気切換通路42を通過して第2タービン62を迂回する排気の流量との割合を調節することができる。
排気通路40において第2タービン62よりも下流側には、第1タービン52を迂回する排気バイパス通路44が設けられている。さらに排気通路40には、排気バイパス通路44を流れる排気の量を調整すべく開閉する排気バイパスバルブ45(以下、「EBV45」という)が設けられており、EBV45の開度は電動アクチュエータによって制御される。EBV45が全閉しているとき、すなわちEBV45の開度が「0」であるときには、第1タービン52よりも上流側から流れてきた排気が第1タービン52に全て流入する。一方、EBV45が開いているときには、排気通路40における第1タービン52よりも上流側から流れてきた排気が、排気バイパス通路44を通過して排気通路40における第1タービン52よりも下流側の部分に流入する。すなわち、EBV45の開度を調節することで、第1タービン52に流入する排気の流量と、排気バイパス通路44を通過して第1タービン52を迂回する排気の流量との割合を調節することができる。
内燃機関20では、上記説明した第1過給機50及び第2過給機60、吸気切換通路31及びACV32、排気切換通路42及びECV43、並びに排気バイパス通路44及びEBV45によって、空気を過給する過給系が構成されている。
また、内燃機関20は、内燃機関20の運転状態を検出する各種センサを備えている。各種センサは、制御装置10と接続されており、各種センサの検出信号は制御装置10に入力される。このような各種センサとしては、内燃機関20の出力軸の回転数を検出する機関回転数センサ91と、過給系によって過給された空気の圧力である過給圧を検出する過給圧センサ92と、吸入空気量を検出するエアフロメータ93と、ECV43の開度を検出するECV開度センサ94とを挙げることができる。
さらに、制御装置10には、制御装置10及び内燃機関20が搭載される車両に設けられているアクセル開度センサ95からの検出信号が入力される。アクセル開度センサ95は、アクセルペダルの踏込量を検出する。制御装置10は、アクセル開度センサ95からの検出信号に基づいて燃料噴射量Qを演算するとともに、燃料噴射量Qに基づく燃料噴射を実行するように内燃機関20を制御する。
制御装置10は、内燃機関20の運転状態に応じて第1過給機50と第2過給機60の作動状態を切り換えることで過給圧を制御する過給系制御部11を備えている。さらに、制御装置10は、過給圧センサ92からの検出信号に基づいて過給圧を算出する圧力検出部12を備えている。
次に、制御装置10の過給系制御部11が行う過給系の制御について説明する。
過給系制御部11は、機関回転数センサ91によって検出される機関回転数NEと燃料噴射量Qとに基づいて、過給圧の制御目標値としての目標過給圧を設定する。過給系制御部11は、圧力検出部12によって算出された過給圧を当該目標過給圧に近づけるために、ACV32とECV43とEBV45の目標開度を演算する。そして過給系制御部11は、ACV32とECV43とEBV45について、各バルブ32,43,45の開度が目標開度となるように、各バルブ32,43,45の電動アクチュエータの駆動を個別に制御する。つまり、過給系制御部11は、ACV32、ECV43、EBV45を制御することで第1過給機50及び第2過給機60の作動状態を切り換えている。
各バルブ32,43,45の開度制御としては、バルブの開度を「0」にする全閉操作と、バルブの開度を最大にする全開操作と、過給系制御部11に予め記憶されているベース開度に基づいてバルブを制御するベース開度制御がある。ベース開度は、機関回転数NEと燃料噴射量Qとの関係に対応する開度として、開度「0」から最大までの範囲が設定されている。さらに、開度制御としては、過給圧の値をフィードバックしてバルブの開度を設定し、バルブの開度を制御するフィードバック制御(以下、「F/B制御」という)がある。過給系制御部11は、内燃機関20の運転状態に応じて、各バルブ32,43,45に対する開度制御を切り換える。
図2を参照して、過給系制御部11が行う処理を説明する。本処理は、所定の周期毎に繰り返し実行されるルーチンである。
本ルーチンが実行されると、まずステップS101において、過給系制御部11は、圧力検出部12によって算出された過給圧が規定値未満であるか否かを判定する。過給圧が規定値以上であるとき(S101:NO)、過給系制御部11は、処理をステップS102に進める。
ステップS102では、過給系制御部11は、ECV開度センサ94からの検出信号に基づいて検出されるECV43の開度が、ECV開度閾値未満であるか否かを判定する。ECV43の開度がECV開度閾値以上であるとき(S102:NO)、過給系制御部11は、処理をステップS103に進める。ステップS103では、過給系制御部11は、ECV43の全開操作を行い、EBV45のF/B制御を行い、ACV32の全開操作を行う。そして、過給系制御部11は、本ルーチンを終了する。
一方、ECV43の開度がECV開度閾値未満であるとき(S102:YES)、過給系制御部11は、処理をステップS104に進める。ステップS104では、過給系制御部11は、ECV43のF/B制御を行い、EBV45及びACV32の全閉操作を行う。そして、過給系制御部11は、本ルーチンを終了する。
なお、規定値とは、過給圧を目標過給圧に追従させるためにECV43の開度制御としてF/B制御を行うか否かの判断基準として設定した値である。また、ECV43の開度がある程度大きくなると、開度をさらに大きくしても、過給圧がほとんど変化しなくなることがある。そこで、本実施形態では、過給圧を変化させることができない程度にECV43の開度が大きくなったか否かの判断基準として、ECV開度閾値が設定されている。このため、過給圧が規定値以上であって(S101:NO)、ECV43の開度がECV開度閾値以上であるとき(S102:NO)に実行されるステップS103の処理では、過給系制御部11はECV43のF/B制御を行わず、ECV43の開度を最大にする。
一方、ステップS101において、過給圧が規定値未満であるとき(S101:YES)、過給系制御部11は、処理をステップS105に進める。
ステップS105では、過給系制御部11は、圧力検出部12によって算出された過給圧が、目標過給圧から乖離判定値αを減算した値未満であるか否かを判定する。以降では、「目標過給圧から乖離判定値αを減算した値」のことを「目標過給圧−α」と記載することもある。そして、過給圧が「目標過給圧−α」以上であるとき(S105:NO)、過給系制御部11は、処理をステップS106に進める。ステップS106では、過給系制御部11は、ECV43のベース開度制御を行い、EBV45及びACV32の全閉操作を行う。そして、過給系制御部11は、本ルーチンを終了する。
一方、過給圧が「目標過給圧−α」未満であるとき(S105:YES)、過給系制御部11は、処理をステップS107に進める。ステップS107では、過給系制御部11は、ECV43とEBV45とACV32との全閉操作を行う。そして、過給系制御部11は、本ルーチンを終了する。
ここで、乖離判定値αとは、目標過給圧と過給圧との乖離度合いを示す指標である。すなわち、過給圧が「目標過給圧−α」以上である場合には、過給圧と目標過給圧とが大きく乖離していると判定することができる。このように判定できるということは、過給圧が大幅に不足していることを意味する。また、目標過給圧が大きい場合、目標過給圧と過給圧とのずれが、機関運転に影響を与えやすい。すなわち、目標過給圧が大きいほど、目標過給圧と過給圧との乖離は許容されない。そのため、本実施形態では、このような点を考慮して、乖離判定値αを目標過給圧に応じて可変させるようにしている。
具体的には、図3に示すように、目標過給圧が所定の値P1未満であるときには、目標過給圧が小さいと判断できるため、乖離判定値αは、比較的大きな値で保持される。一方、目標過給圧が所定の値P1以上であるときには、目標過給圧が大きいほど、乖離判定値αは小さい値に設定される。そして、目標過給圧が所定の値P2以上であるときには、乖離判定値αは「0」に設定される。
なお、ステップS105において、目標過給圧から過給圧を減算した値が乖離判定値α以下であるか否かを判定することによって、過給圧が目標過給圧から乖離しているか否かを判定することもできる。すなわち、目標過給圧から過給圧を減算した値が乖離判定値α以下であれば、目標過給圧と過給圧との乖離度合いが小さく、目標過給圧と過給圧とが乖離していないと判定することができる。目標過給圧から過給圧を減算した値が乖離判定値αよりも大きければ、目標過給圧と過給圧との乖離度合いが大きく、目標過給圧と過給圧とが乖離していると判定することができる。
次に、本実施形態にかかる制御装置10の作用について説明する。なお、図4での説明において、目標過給圧を「目標過給圧XT」とし、過給圧センサ92によって検出される過給圧を「過給圧X」として説明する。
図4では、アクセルペダルが踏み込まれ、アクセル開度が上昇している。そして、タイミングt1以降では、アクセル開度が一定値で保持されている。すると、タイミングt1においてアクセル開度が上昇したことに伴って、一点鎖線で示す目標過給圧XTが大きくなる。タイミングt1では、実線で示す過給圧Xが規定値未満であり(S101:YES)、過給圧Xが二点鎖線で示す「目標過給圧XT−α」以上である(S105:NO)。このため、ECV43のベース開度制御が行われ、EBV45及びACV32の全閉操作が行われる(S106)。この場合、第1過給機50は積極的に過給を行うこととなる。このような過給系による過給の効果は、アクセルペダルの踏み込み操作の開始に伴う目標過給圧XTの増大に対して少し遅れて表れる。すなわち、図4に示す例では、タイミングt2とタイミングt3との間の時期から、過給圧Xが上昇している。
そして、未だ過給圧Xが上昇していないタイミングt2で、目標過給圧XTの上昇に起因して「目標過給圧XT−α」が過給圧X以上になる(S105:YES)。このため、タイミングt2以降では、EBV45及びACV32だけではなく、ECV43に対しても全閉操作が行われるようになる(S107)。その結果、第1過給機50及び第2過給機60の双方を積極的に駆動させることができる。すなわち、過給系による過給効率を現時点における最大とすることができる。これにより、タイミングt3あたりで示されるように、過給圧Xが急上昇するようになる。
ここで、タイミングt3以前では、目標過給圧XTが所定の値P1未満であるため、乖離判定値αは一定値で保持されている。そのため、タイミングt1からタイミングt3までの期間では、「目標過給圧XT−α」の増加勾配は、目標過給圧XTの増加勾配と同等である。しかし、タイミングt3に達すると、目標過給圧XTが所定の値P1と等しくなる。そして、タイミングt3以降でも目標過給圧XTが上昇しているため、乖離判定値αが徐々に小さくなる。このように乖離判定値αが徐々に減少している期間(図4に示す例では、タイミングt3からタイミングt7までの期間)においては、「目標過給圧XT−α」の増加勾配が、目標過給圧XTの増加勾配よりも大きくなる。
また、このようにECV43、EBV45及びACV32の全閉操作が行われていると、過給圧Xの増加勾配が目標過給圧XTの増加勾配よりも大きくなる。そして、タイミングt4を過ぎると、過給圧Xが「目標過給圧XT−α」以上になる(S105:NO)。そのため、EBV45及びACV32の全閉操作が依然として行われているものの、ECV43に対してはベース開度制御が行われるようになる(S106)。すなわち、第2過給機60による過給効率が、タイミングt4以前よりも低下する。その結果、タイミングt4以降の過給圧Xの増加勾配が、タイミングt4以前の増加勾配よりも小さくなる。
そして、タイミングt5に達すると、さらに上昇した過給圧Xが規定値以上となる(S101:NO)。このタイミングt5では、ECV43の開度がECV開度閾値未満である(S102:YES)ため、EBV45及びACV32の全閉操作が行われ、ECV43のF/B制御が行われるようになる(S104)。すなわち、第2過給機60の駆動を制御することにより、過給圧Xの調節が行われるようになる。
そして、このようにF/B制御が行われているECV43の開度が大きくなり、タイミングt6でECV43の開度がECV開度閾値に達すると(S102:NO)、ECV43及びACV32の全開操作が行われ、EBV45のF/B制御が行われるようになる(S103)。タイミングt6では、過給圧Xが目標過給圧XTにかなり近づいているとともに、ECV43の開度を調整して第2過給機60の駆動を制御しても、過給圧Xの調節が行いにくい。そのため、ECV43及びACV32の双方を全開とし、第2過給機60の過給効率を低くしている。また、このように第2過給機60の過給効率を低くしているときには、EBV45の開度をF/B制御することで、過給圧Xが目標過給圧XTに追随するようになる。
本実施形態にかかる制御装置10によれば、以下の効果が得られる。
(1)過給圧Xが規定値未満であれば、EBV45及びACV32を全閉することにより、排気の全量が第1タービン52に流入し、且つ第1過給機50によって過給された空気の全量が第2コンプレッサ61に流入するようになる。これによって、過給圧Xが規定値未満であるとき、換言すれば過給圧Xが低いときには、第2過給機60による過給が積極的に行われるようになる。このように過給圧Xが低いときに、小容量の過給機である第2過給機60を積極的に用いることによって、過給圧Xを速やかに上昇させることができる。
(2)過給圧Xが規定値未満であって且つ、過給圧Xが「目標過給圧XT−α」未満であるとき、過給系を構成する全てのバルブ32,43,45が全閉となる。これによって、第1タービン52及び第2タービン62には、排気の全量が流入する。さらに、空気の全量が第2コンプレッサ61に流入する。これによって、過給圧Xが規定値未満であって且つ過給圧Xが「目標過給圧XT−α」未満であるとき、換言すれば過給圧Xの上昇が要求される状況において、目標過給圧XTと過給圧Xとの乖離度合いが大きいときには、第2過給機60による過給がより積極的に行われる。すなわち、過給圧Xの上昇速度を抑制することなく過給圧Xを速やかに上昇させることができる。
(3)全てのバルブ32,43,45を全閉とすることで、過給圧Xが急上昇して過給圧Xが「目標過給圧XT−α」以上になると、EBV45及びACV32の全閉は維持されるものの、ECV43のベース開度制御が行われるようになる。すなわち、第2過給機60の過給効率が、ECV43が全閉であったときよりも低下するようになる。そのため、過給圧Xの急上昇が継続されているときと比較して、過給圧Xが目標過給圧XTよりも一気に大きくなることが抑制される。したがって、過給圧Xを目標過給圧XTに追随させやすくなる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・制御装置10が適用される内燃機関20は、排気通路40内の排気を吸気通路30に還流させるEGR機構を有していてもよい。
・ステップS102の処理では、ECV開度センサ94からの検出信号に基づいて検出するECV43の開度ではなく、ステップS102の判定を行う時点で過給系制御部11によって設定されているECV43の開度の制御目標値を用いてもよい。
・上記実施形態では、過給圧センサ92からの検出信号に基づいて圧力検出部12が過給圧を検出する構成を例示した。圧力検出部12は、例えば、エアフロメータ93によって検出される吸入空気量と過給系の制御態様とに基づいて、過給圧を推定することもできる。
・目標過給圧と過給圧との乖離度合いを示す指標である乖離判定値αは、図3に示した例では、目標過給圧が所定の値P2以上のときには「0」とした。つまり、乖離判定値αの最小値を「0」とした。しかし、これに限らず、乖離判定値αの最小値、すなわち目標過給圧が所定の値P2以上であるときの乖離判定値αを、「0」より大きい値としてもよい。
・図3に示した例では、目標過給圧が所定の値P1未満の領域では乖離判定値αを一定の値としたが、目標過給圧が所定の値P1未満の領域でも、目標過給圧が大きいほど乖離判定値αが大きくなるようにしてもよい。
・上記実施形態では、乖離判定値αを、目標過給圧に応じて変化する値として設定したが、これに限らず、乖離判定値αを、目標過給圧以外の検出値に基づいて設定することもできる。
例えば、アクセル開度の大きさから乖離判定値αを演算することができる。アクセル開度の大きさは、加速の要求度合いや、過給圧の要求度合いということもできる。すなわち、アクセル開度が大きいときほど加速や過給圧がより要求されるため、アクセル開度が大きいときには目標過給圧と過給圧との乖離が大きいことは好ましくない。したがって、アクセル開度が大きいほど小さくなるように乖離判定値αを設定すれば、当該乖離判定値αを、目標過給圧と過給圧との乖離度合いの指標として採用することができる。
また、アクセル開度に基づいて演算される燃料噴射量Qから乖離判定値αを演算することもできる。
・乖離判定値αを一定値に固定し、目標過給圧と過給圧との乖離度合いの指標としてもよい。乖離判定値αを実験等に基づいた値を設定しておけば、乖離判定値αを都度演算する必要が無くなるため、制御装置10にかかる演算負荷を軽減することができる。
・上記実施形態では、ACV32の開度制御について、全開操作又は全閉操作を行うように構成した。ACV32についても、ECV43やEBV45と同様に、ベース開度制御やF/B制御によって開度制御を行ってもよい。ただし、ACV32の開度が大きいほど第2コンプレッサ61に流入する空気の量が減少するため、過給圧の上昇が抑制される。したがって、目標過給圧と過給圧との乖離が大きいときにはACV32の全閉操作を行うことが好ましい。
・過給系のバルブ開度制御に関して、ベース開度制御は必須の構成ではない。すなわち、ベース開度制御に替わってF/B制御を行うこともできる。
10…制御装置、11…過給系制御部、12…圧力検出部、20…内燃機関、21…本体、30…吸気通路、31…吸気切換通路、32…吸気切換バルブ(ACV)、33…インタークーラ、34…インテークマニホールド、40…排気通路、41…エキゾーストマニホールド、42…排気切換通路、43…排気切換バルブ(ECV)、44…排気バイパス通路、45…排気バイパスバルブ(EBV)、50…第1過給機、51…第1コンプレッサ、52…第1タービン、60…第2過給機、61…第2コンプレッサ、62…第2タービン、91…機関回転数センサ、92…過給圧センサ、93…エアフロメータ、94…ECV開度センサ、95…アクセル開度センサ。

Claims (1)

  1. 吸気通路に吸気上流から順に第1コンプレッサと第2コンプレッサとが設けられているとともに、排気通路に排気上流から順に第2タービンと第1タービンとが設けられており、前記第1コンプレッサ及び前記第1タービンを有する第1過給機と、前記第2コンプレッサ及び前記第2タービンを有する第2過給機と、が直列に配設されており、前記第2タービンを迂回させて排気を流す排気切換通路と、該排気切換通路を流れる排気の流量を調節する排気切換バルブと、前記第1タービンを迂回させて排気を流す排気バイパス通路と、該排気バイパス通路を流れる排気の流量を調節する排気バイパスバルブと、が前記排気通路に設けられている内燃機関に適用され、
    前記排気切換バルブ及び前記排気バイパスバルブを制御する過給系制御部と、燃焼室に流入する空気の圧力を過給圧として検出する圧力検出部と、を備える内燃機関の制御装置であって、
    前記過給系制御部は、前記圧力検出部によって検出される前記過給圧が規定値未満であり且つ、前記過給圧の制御目標値である目標過給圧から前記過給圧を減算した値が乖離判定値以下であるときには、前記排気バイパスバルブを全閉として前記排気切換バルブの開度を制御する一方で、前記過給圧が前記規定値未満であり且つ、前記目標過給圧から前記過給圧を減算した値が前記乖離判定値よりも大きいときには、前記排気バイパスバルブを全閉とするとともに前記排気切換バルブを全閉とする内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111980792A (zh) * 2019-05-22 2020-11-24 卡明斯公司 分流式通道排气歧管上的排气歧管压力管理系统

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