JP2017226028A - 手首ユニットとロボット - Google Patents

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昌浩 横田川
Masahiro Yokotagawa
昌浩 横田川
隆 杉山
Takashi Sugiyama
隆 杉山
悠太郎 鈴木
Yutaro Suzuki
悠太郎 鈴木
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Abstract

【課題】 ギアのバックラッシュの影響を低減させ、且つ、大型化と高コスト化を回避して必要な減速比を確保することができる手首ユニットとロボットを提供すること。【解決手段】 ハウジングと、上記ハウジング内に内装された揺動用駆動モータと、上記ハウジング内に内装された回転用駆動モータと、上記ハウジング内に設置された揺動中心軸と、上記揺動用駆動モータにより上記揺動中心軸を回転させることで搖動させられる回転中心軸と、上記回転用駆動モータにより上記回転中心軸の周りに回転可能に設けられた手首と、を具備し、上記揺動用駆動モータと上記揺動中心軸の間と上記回転駆動モータと上記手首の間の少なくとも一方に複数段のプーリ・ベルト機構が設置されていることを特徴とするもの。【選択図】 図4

Description

本発明は、例えば、産業用ロボットに用いられる手首ユニットとロボットに係り、特に、ギアのバックラッシュの影響を低減させ、且つ、大型化と高コスト化を回避して必要な減速比を確保できるように工夫したものに関する。
従来の産業用ロボットの手首ユニットには、例えば、特許文献1、特許文献2、及び、特許文献3に開示されたようなものがある。
まず、特許文献1に記載された発明は複数アクチュエータのブレーキ装置であるが、特許文献1にはロボットが開示されている。このロボットにはアームがあり、このアーム内に傾動用アクチュエータが設置されている。この傾動用アクチュエータの出力軸にはベベルギアが固着されている。上記傾動用アクチュエータの近傍にはプーリが設置されていて、このプーリと一体に回転する軸には、上記傾動用アクチュエータの出力軸のべベルギアに噛合される別のべベルギアが固着されている。
上記アーム内には上記プーリと対になる別のプーリが回転可能に設置されており、これら両プーリ間にはタイミングベルトが巻回されている。また、上記別のプーリを支持する軸にはギアが固着されている。
上記アームの先端側には手首が傾動可能に設置されており、この手首には上記ギアに噛合される別のギアが形成されている。
また、上記アーム内には回動用アクチュエータがある。この回動用アクチュエータの出力軸にはベベルギアが固着されている。上記回動用アクチュエータの近傍にはプーリが設置されていて、このプーリと一体に回転する軸には、上記ベベルギアに噛合される別のべベルギアが固着されている。
上記アーム内には上記プーリと対になる別のプーリが回転可能に設置されており、これら両プーリ間にはタイミングベルトが巻回されている。また、上記別のプーリを支持する軸にはベベルギアが固着されている。
上記手首にはフィンガーが回転可能に設置されており、このフィンガーには上記別のプーリを支持する軸に固着されたベベルギアに噛合される別のベベルギアが固着されている。
上記回動用アクチュエータと上記傾動用アクチュエータによって上記手首の傾動及び回転が行われる。
また、特許文献2に記載されたロボット装置の腕の先端には手首が設置されている。この手首には、上記腕の先端に取り付けられたケーシングがあり、このケーシング内部には、ハウジングが旋回自在に設置されている。また、このハウジング内部にはハンド取付部が回転自在に設置されている。
上記ケーシング内には2つのDCモータが設置されている。一方のDCモータの出力軸にはプーリが固着されている。また、上記ケーシングには、上記プーリと対になる別のプーリが回転可能に設置されていて、これら両プーリ間にはタイミングベルトが巻回されている。上記別のプーリには、ハーモニックドライブ(登録商標)を介して、上記ハウジングが連結されており、上記一方のDCモータの回転により上記ハウジングが旋回する。
また、他方のDCモータの出力軸にもプーリが固着されている。上記ケーシングには、このプーリと対になる別のプーリが回転可能に設置されていて、これら両プーリ間にはタイミングベルトが巻回されている。上記別のプーリを支持する軸の先端側にはベベルギアが固着されていて、このベベルギアが上記ハンド取付部の基端側に固着されたベベルギアに噛合されている。このべベルギアがハーモニックドライブ(登録商標)を介して上記ハンド取付部に固着されており、上記他方のDCモータの回転により上記ハンド取付部が回転する。
また、特許文献3に記載された工業用ロボットの手首部には手首本体があり、この手首本体には揺動本体が揺動可能に設置されている。この揺動本体には回転軸が回転可能に設置されている。
また、上記手首本体に2つの駆動用電動機が内装されている。一方の駆動用電動機の出力軸にはプーリが固着されている。また、上記手首本体には、上記プーリと対になる別のプーリが回転可能に設置されていて、これら両プーリ間にはタイミングベルトが巻回されている。上記別のプーリには、ハーモニック減速機を介して、上記揺動本体が連結されている。
また、他方の駆動用電動機の出力軸にもプーリが固着されている。上記手首本体には、このプーリと対になる別のプーリが回転可能に設置されていて、これら両プーリ間にはタイミングベルトが巻回されている。上記別のプーリはハーモニック減速機を介して回転駆動軸に連結されており、この回転駆動軸の先端側に設けられたベベルギアが上記回転軸の基端側に設けられたベベルギアに噛合されている。
上記2つの駆動用電動機によって上記回転軸の揺動と回転が行われる。
特許2799416号公報 実開昭63−70896号公報 特開昭59−59390号公報
上記従来の構成によると次のような問題があった。
すなわち、特許文献1に開示されたロボットにおいては、ギアが多く使用されており、バックラッシュの影響により、手首の傾動及び回転の精度が低下するという問題があった。
また、特許文献2に記載されたロボット装置や特許文献3に記載された工業用ロボットでは、ギアの数は少なくなっているものの、減速比を確保するためにハーモニックドライブ(登録商標)(ハーモニック減速機)が使用されており、手首ユニットが大型化、且つ、高コスト化してしまうという問題があった。
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、ギアのバックラッシュの影響を低減させ、且つ、大型化と高コスト化を回避して必要な減速比を確保できる手首ユニットとロボットを提供することにある。
上記目的を達成するべく本願発明の請求項1による手首ユニットは、ハウジングと、上記ハウジング内に内装された揺動用駆動モータと、上記ハウジング内に内装された回転用駆動モータと、上記ハウジング内に設置された揺動中心軸と、上記揺動用駆動モータにより上記揺動中心軸を回転させることで搖動させられる回転中心軸と、上記回転用駆動モータにより上記回転中心軸の周りに回転可能に設けられた手首と、を具備し、上記揺動用駆動モータと上記揺動中心軸の間と上記回転駆動モータと上記手首の間の少なくとも一方に複数段のプーリ・ベルト機構が設置されていることを特徴とするものである。
また、請求項2による手首ユニットは、請求項1記載の手首ユニットにおいて、上記回転駆動用モータの回転はプーリ・ベルト機構と一組のべベルギアを介して上記手首に伝達されることを特徴とするものである。
また、請求項3による手首ユニットは、請求項1又は請求項2記載の手首ユニットにおいて、上記プーリ・ベルト機構のプーリ相互間距離を変えることによりベルトのテンションを調整可能に構成したことを特徴とするものである。
また、請求項4によるロボットは、請求項1〜請求項3の何れかに記載の手首ユニットが移動可能に設置されたことを特徴とするものである。
以上述べたように、本願発明の請求項1による手首ユニットによると、ハウジングと、上記ハウジング内に内装された揺動用駆動モータと、上記ハウジング内に内装された回転用駆動モータと、上記ハウジング内に設置された揺動中心軸と、上記揺動用駆動モータにより上記揺動中心軸を回転させることで搖動させられる回転中心軸と、上記回転用駆動モータにより上記回転中心軸の周りに回転可能に設けられた手首と、を具備し、上記揺動用駆動モータと上記揺動中心軸の間と上記回転駆動モータと上記手首の間の少なくとも一方に複数段のプーリ・ベルト機構が設置されているので、使用する歯車を出来るだけ減らしてバックラッシュの影響を低減させることができ、且つ、減速機を使用せずに必要な減速比を確保しているので、装置の大型化と高コスト化を回避できる。
また、請求項2による手首ユニットによると、請求項1記載の手首ユニットにおいて、上記回転駆動用モータの回転はプーリ・ベルト機構と一組のべベルギアを介して上記手首に伝達されるので、上記回転駆動モータと上記手首の間については、ギアは一組で済み、上記効果をより確実に得ることができる。
また、請求項3による手首ユニットによると、請求項1又は請求項2記載の手首ユニットにおいて、上記プーリ・ベルト機構のプーリ相互間距離を変えることによりベルトのテンションを調整可能に構成したので、必要なテンションを、容易に、且つ、確実に得ることができる。
また、請求項4によるロボットによると、請求項1〜請求項3の何れかに記載の手首ユニットが移動可能に設置されたので、位置制御の精度を高めることができるとともに、ロボットとしての小型化を図ることができる。
本発明の一実施の形態を示す図で、手首ユニットがX軸・Y軸・Z軸の三次元空間内の任意の位置に移動可能に設置されたロボットの斜視図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、手首ユニットを下側であって正面側から見た斜視図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、手首ユニットを上側であって正面側から見た斜視図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、図2のIV−IV断面図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、図2のV−V断面図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、手首ユニットの外装カバとハウジング天板、エルボ継手、及び、吸着ハンドを外した状態を上側であって背面側から視た斜視図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、ハウジング本体へのプーリ・モータ取付部材の取付構造を示す図で、上側であって背面側から視た分解斜視図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、プーリ・モータ取付部材への揺動駆動用モータの取付構造を示す分解斜視図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、手首ユニットの外装カバとハウジング天板、エルボ継手、及び、吸着ハンドを外した状態を上側であって正面側から視た斜視図である。
以下、図1乃至図9を参照して、本発明の一実施の形態について説明する。
この一実施の形態によるロボット1には、図1に示すように、まず、2つのX軸用アクチュエータ3a、3bがX軸方向に平行に設置されている。
上記X軸用アクチュエータ3aにはハウジング7があり、このハウジング7はベース9に固着されている。上記ハウジング7に対して、スライダ11がX軸方向に移動可能に設置されている。このスライダ11の一部は、上記ハウジング7の開口部13を介して上記ハウジング7の外部に突出されている。また、上記スライダ11は、上記ハウジング7内に設置された図示しないガイドによって、X軸方向に案内されている。
また、上記ハウジング7内には図示しないボールねじ軸が設置されており、上記スライダ11にはボールねじナット(図示せず)が固着されている。上記ボールねじ軸は上記ボールねじナットに螺合されていて、上記ボールねじ軸が回転されると、上記ボールねじナットひいては上記スライダ11がX軸方向に移動される。また、上記ハウジング7の開口部13は、上記スライダ11を貫通して設置されるカバ15によって閉塞されている。
また、上記ハウジング7の後方(図1中右上側)にはモータケース17が設置されている。このモータケース17内には、上記ボールねじ軸を回転・駆動する図示しないモータが設置されている。上記X軸アクチュエータ3aには信号の伝達や電力の供給を行うケーブル(図示せず)が接続されている。
なお、上記X軸用アクチュエータ3bも、上記X軸用アクチュエータ3aと同様の構成であり、図中同一部分には同一符号を付して示しその説明を省略する。
そして、上記X軸アクチュエータ3a、3bは同期制御される。
上記X軸アクチュエータ3a、3bのスライダ11、11にはY軸アクチュエータ19が懸架されている。すなわち、このY軸アクチュエータ19は、上記X軸アクチュエータ3a、3bに直交するY軸方向に沿って配置されている。このY軸アクチュエータ19は、上記X軸用アクチュエータ3a、3bと同様の構成をなしており、ハウジング21に対してスライダ25がY軸方向に移動されるように構成されている。上記ハウジング21のY軸方向両端は、取付部材23、23を介して、上記X軸アクチュエータ3a、3bのスライダ11、11に固着されている。
なお、上記X軸アクチュエータ3bのスライダ11に対応する取付部材23は、図示されていないが、説明の都合上符号を使用して説明する。
また、X軸アクチュエータ3bの側方には、上記Y軸アクチュエータ19への信号の伝達や電力の供給を行う図示しないケーブルが内装されたケーブルキャリア27が設置されている。このケーブルキャリア27の一端は上記X軸アクチュエータ3b側のベース9に固着され、他端は上記Y軸アクチュエータ19のモータケース(図示せず)に固着されている。
また、上記Y軸アクチュエータ19のスライダ25には、取付部材29を介して、Z軸・R軸一体アクチュエータ31が設置されている。このZ軸・R軸一体アクチュエータ31には、まず、ハウジング33がある。このハウジング33内には、図示しないZ軸駆動用モータと、このZ軸駆動用モータによって回転・駆動されるボールねじ軸(図示せず)が設置されている。このボールねじ軸には、図示しないボールねじナットが螺合されている。このボールねじナットには、中空ボールスプライン軸35が、Z軸方向に対して一体化された状態、R方向に対しては回転可能な状態で設置されている。
上記Z軸・R軸一体アクチュエータ31には、図示しないボールスプラインナットが回転可能に設置されており、上記中空ボールスプライン軸35はこのボールスプラインナットを貫通して、上記ハウジング33の先端側(図1中下側)から外部に突出されている。上記中空ボールスプライン軸35は上記ボールスプラインナットに対してZ軸方向に対しては移動可能に構成されていて、R方向に対しては一体化されている。
また、上記中空ボールスプライン軸35の外周側には凹部が形成されている。また、上記ボールスプラインナットの内周側にも凹部が形成されているとともに、その内部には図示しない無負荷循環路が形成されている。上記中空ボールスプライン軸35の外周側の凹部と上記ボールスプラインナットの内周側の凹部との間の空間と上記無負荷循環路には、図示しない複数の鋼球が転動・循環されるようになっている。
また、上記Z軸・R軸一体アクチュエータ31には、図示しないR軸駆動用モータが設置されており、例えば、図示しないプーリ・タイミングベルト機構を介して、上記R軸駆動用モータの動力が上記ボールスプラインナットに伝達される。
上記Z軸駆動用モータによって、上記ボールねじ軸が回転・駆動されると、上記中空ボールスプライン軸35がZ軸方向に昇降される。また、上記R軸駆動用モータによって、上記ボールスプラインナットが回転されると、上記中空ボールスプライン軸35もZ軸を中心に回転される。
また、上記Y軸アクチュエータ19の側方には、上記Z軸・R軸一体アクチュエータ31への信号の伝達や電力の供給を行う図示しないケーブルが内装されたケーブルキャリア37が設置されている。このケーブルキャリア37の一端は上記Y軸アクチュエータ19のハウジング21に取付部材39aを介して固着され、他端は取付部材39b及び上記取付部材29を介して、ハウジング33に固着されている。
また、上記中空ボールスプライン軸35の先端には、手首ユニット41が設置されている。この手首ユニット41は、上記X軸アクチュエータ3a、3b、Y軸アクチュエータ19、Z軸・R軸一体アクチュエータ31によって、X軸・Y軸・Z軸の三次元空間内で任意に移動制御されるとともに、上記Z軸・R軸一体アクチュエータ31によってR軸方向に回転される。
また、上記Z軸・R軸一体アクチュエータ31の側方には、上記手首ユニット41への信号の伝達や電力の供給を行うケーブル43、43が設置されている。上記ケーブル43、43の一端は上記Z軸・R軸一体アクチュエータ31のハウジング33に取付部材45を介して固定されており、他端は上記手首ユニット41側に接続されている。また、上記Z軸・R軸一体アクチュエータ31のハウジング33にはケーブルガイド部材47が設置されている。上記取付部材45とこのケーブルガイド部材47によって、上記ケーブル43、43をガイドしている。
上記手首ユニット41は次のような構成となっている。
まず、図2乃至図6に示すように、ハウジング51がある。このハウジング51はハウジング本体53と、このハウジング本体53の上側に固着されたハウジング天板55から構成されている。
上記ハウジング本体53には、例えば、図7に示すように、モータ収容部57が設けられている。このモータ収容部57は、略長方形の横断面形状を成し、図7中左上から右下に向かう方向に貫通した状態で設けられている。また、上記モータ収容部57より図7中下側には、プーリ軸収容部59が形成されている。このプーリ軸収容部59も、図7中左上から右下に向かう方向に貫通した状態で設けられている。また、上記ハウジング本体53の図7中下側には、揺動中心軸収容部61が設けられている。また、上記ハウジング本体53の図7中上側には、上記ハウジング天板55が収容される天板収容部63が形成されている。この天板収容部63は、上記モータ収容部57と連通されており、図7中上側が拡開されて天板設置部65が形成されている。
上記ハウジング天板55の外周側にはフランジ部67が形成されており、このフランジ部67が上記天板設置部65上に当接される。また、上記ハウジング天板55は、複数個(この一実施の形態の場合は6個)のボルト69を、上記フランジ部67に形成された貫通孔を通して上記天板設置部65に螺合させることで固定されている。
また、上記ハウジング天板55の下側には、放熱シート用凸部71が突出・形成されている。
図4に示すように、上記ハウジング本体53の図4中左側には、プーリ・モータ取付部材73が設置されている。図7に示すように、このプーリ・モータ取付部材73の上端側にはモータ用貫通孔75が形成されている。また、図7に示すように、このモータ用貫通孔75の近傍には、複数個(この一実施の形態の場合は4個)のモータ固定位置調整用長孔77、77、77、77が形成されている。これらモータ固定位置調整用長孔77、77、77、77は、図7中上下方向に長く形成されている。
また、図7に示すように、上記プーリ・モータ取付部材73の上下方向中央付近には、プーリ・モータ取付部材位置調整用長孔79、79が形成されている。これらプーリ・モータ取付部材位置調整用長孔79、79も、図7中上下方向に長く形成されている。
また、図4に示すように、上記プーリ・モータ取付部材73の下端側には、プーリ収容部材81が設置されている。このプーリ収容部材81には、プーリ収容凹部83が形成されている。このプーリ収容凹部83の図4中右側には軸受収容凹部85が形成されている。また、上記プーリ・モータ取付部材73の上記軸受収容凹部85に対向する位置にも軸受収容凹部87が形成されている。また、上記軸受収容凹部87の図4中左側には、プーリ軸用貫通孔89が形成されている。
また、図4に示すように、上記ハウジング本体53の図4中右側には、プーリ・モータ取付部材91が設置されている。このプーリ・モータ取付部材91にも、上記プーリ・モータ取付部材73と同様に、4個のモータ用貫通孔91a(図9に図示する)、4個のモータ固定位置調整用長孔91b(図9に図示する)、図示しない2個のプーリ・モータ取付部材位置調整用長孔が形成されている。
また、図4に示すように、上記プーリ・モータ取付部材91の下端側には、プーリ収容部材93が設置されている。このプーリ収容部材93には、プーリ収容凹部95が形成されている。このプーリ収容凹部95の図4中左側には軸受収容凹部97が形成されている。また、上記プーリ・モータ取付部材91の上記軸受収容凹部97に対向する位置にも軸受収容凹部99が形成されている。また、上記軸受収容凹部99の図4中右側には、プーリ軸用貫通孔100が形成されている。
上記プーリ・モータ取付部材73は、図7に示すように、ボルト101、101を上記プーリ・モータ取付部材位置調整用長孔79、79を通して、上記ハウジング本体53に螺合させることで固定されている。上記プーリ・モータ取付部材位置調整用長孔79、79の範囲内で上記プーリ・モータ取付部材73の取付位置を調整することができる。
また、上記プーリ・モータ取付部材91も、上記プーリ・モータ取付部材73と同様に、図4に示すボルト101aを図示しないプーリ・モータ取付部材位置調整用長孔を通して、上記ハウジング本体53に螺合させることで固定されている。上記プーリ・モータ取付部材91の上下方向取付位置も、上記図示しないプーリ・モータ取付部材位置調整用長孔の範囲で調整することができる。
図4乃至図6に示すように、上記モータ収容部57内には揺動用駆動モータ103が収容されている。この揺動用駆動モータ103は、例えば、図5に示すように、モータハウジング104と、このモータハウジング104の内周面に固着されたステータ105と、このステータ105の内周側に回転可能に設置されたロータ106と、このロータ106に固着された出力軸107とから構成されている。また、上記揺動用駆動モータ103の後端側(図4中右側)には、上記出力軸107の回転数及び回転角度を検出するエンコーダ109が設置されている。
また、図5に示すように、上記揺動用駆動モータ103の上側と上記ハウジング天板55の放熱シート用凸部71との間には、放熱シート110が介挿されている。この放熱シート110によって、上記揺動用駆動モータ103から生じた熱を上記ハウジング天板55側に伝達して放熱する。
また、上記揺動用駆動モータ103にはモータブラケット111が固着されている。上記揺動用駆動モータ103は、ボルト112、112をモータ固定位置調整用長孔77、77を通して、上記モータブラケット111に螺合させることで上記プーリ・モータ取付部材73に取り付けられている。
また、図5に示すように、上記揺動用駆動モータ103の図5中下側には揺動用駆動モータアングル材113が固着されている。上記揺動用駆動モータ103は、複数本(この一実施の形態の場合は2本)のボルト113a、113aを、外側から上記ハウジング本体53に形成されたモータ固定位置調整用長孔113b、113b(図7に示す)に通して、上記揺動用駆動モータアングル材113にバーリングによって形成された雌ネジ部113c、113cに螺合させることで固定されている。
上記揺動用駆動モータ103の上下方向取付位置は、上記モータ固定位置調整用長孔77、77、77、77及び上記モータ固定位置調整用長孔113b、113bの範囲内で調整することができる。
また、図4に示すように、上記ハウジング本体53の図4中左側には、揺動側一段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構114aと、揺動側二段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構114bが設置されている。
まず、揺動側一段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構114aの構成から説明する。まず、上記揺動用駆動モータ103の出力軸107の先端側には、揺動用第1タイミングプーリ115が固着されている。
また、図4に示すように、上記プーリ・モータ取付部材73の図4中左側には、揺動用第2タイミングプーリ117が回転可能に設置されている。これら揺動用第1タイミングプーリ115と揺動用第2タイミングプーリ117には、揺動用第1タイミングベルト119が巻回されている。上記揺動用第1タイミングプーリ115、上記揺動用第2タイミングプーリ117、及び、上記揺動用第1タイミングベルト119には、図示しない複数の歯が形成されており、上記揺動用第1タイミングベルト119の歯が上記揺動用第1タイミングプーリ115の歯及び上記揺動用第2タイミングプーリ117の歯と噛合されている。
次に、揺動側二段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構114bの構成を説明する。まず、揺動用第3タイミングプーリ121が回転可能に設置されている。また、この揺動用第3タイミングプーリ121の図4中下側には揺動用第4タイミングプーリ123が回転可能に設置されている。上記揺動用第3タイミングプーリ121と上記揺動用第4タイミングプーリ123には、揺動用第2タイミングベルト125が巻回されている。上記揺動用第3タイミングプーリ121、上記揺動用第4タイミングプーリ123、及び、上記揺動用第2タイミングベルト125には、図示しない複数の歯が形成されており、上記揺動用第2タイミングベルト125の歯が上記揺動用第3タイミングプーリ121の歯及び上記揺動用第4タイミングプーリ123の歯と噛合されている。
また、上記揺動用第3タイミングプーリ121の図4中左側にはプーリ軸部121aが突出・形成されている。このプーリ軸部121aは、上記プーリ軸用貫通孔89を通して上記プーリ・モータ取付部材73の図4中左側に突出されている。上記プーリ軸部121aの図4中左端側に、既に説明した揺動用第2タイミングプーリ117が固着されている。すなわち、上記揺動用第2タイミングプーリ117と上記揺動用第3タイミングプーリ121は一体となって回転されるようになっている。
また、上記軸受収容凹部85には軸受124aが設置されており、上記軸受収容凹部87には軸受124bが設置されている。既に説明した揺動用第3タイミングプーリ121は、上記プーリ収容凹部83内に設置されていて、これら軸受124a、124bによって回転可能に支持されている。
また、図4に示すように、上記ハウジング本体53の図4中下側の左右方向両側には、軸受ブラケット126a、126bが設置されている。上記軸受ブラケット126aには軸受127a、127aが内装されていて、上記軸受ブラケット126bには軸受127b、127bが内装されている。上記ハウジング本体53の揺動中心軸収容部61内には、上記軸受127a、127aと上記軸受127b、127bによって回転可能に支持された状態で、揺動中心軸129が設置されている。この揺動中心軸129の図4中左右方向中央には、図4中上下方向に指向された回転中心軸取付用貫通孔129aが形成されている。
また、上記揺動中心軸129の図4中右側部分の内部には、揺動中心軸側通路129bが形成されている。上記揺動中心軸129の図4中右側には、略円筒形状のソケット130aを介して、エルボ継手130bが設置されている。このエルボ継手130b内にはエルボ継手側通路130cが形成されている。このエルボ継手側通路130cは、上記ソケット130a内の空間を介して上記揺動中心軸側通路129bに連通されている。
また、上記揺動中心軸129の図4中左側には、既に説明した揺動用第4タイミングプーリ123が固着されている。
図5、図6、及び、図9に示すように、上記モータ収容部57内には回転用駆動モータ135が収容されている。この回転用駆動モータ135は、例えば、図5に示すように、モータハウジング137と、このモータハウジング137の内周面に固着されたステータ139と、このステータ139の内周側に回転可能に設置されたロータ141と、このロータ141に固着された出力軸143とから構成される。また、上記回転用駆動モータ135の後端側(図6中右下側)には、上記出力軸143の回転数及び回転角度を検出するエンコーダ145が設置されている。
また、図5に示すように、上記回転用駆動モータ135の上側と上記ハウジング天板55の放熱シート用凸部71との間には、既に述べた放熱シート110が介挿されている。上記放熱シート110によって、上記回転用駆動モータ135から生じた熱を上記ハウジング天板55側へと伝達させる。
また、図9に示すように、上記揺動用駆動モータ103と同様に、上記回転用駆動モータ135にはモータブラケット147が固着されている。上記回転用駆動モータ135は、ボルト149、149をモータ固定位置調整用長孔91b、91bを通して、上記モータブラケット147に螺合させることで上記プーリ・モータ取付部材91に取り付けられている。
また、図5に示すように、上記回転用駆動モータ135の図5中下側は回転用駆動モータアングル材148を介して、上記ハウジング本体53に固定されている。上記回転用駆動モータアングル材148は、複数本(この一実施の形態の場合は2本)のボルト148a、148aを、外側から上記ハウジング本体53に形成されたモータ固定位置調整用長孔148b、148b(図7に示す)に通して、上記回転用駆動モータアングル材148にバーリングによって形成された雌ネジ部148c、148cに螺合させることで固定されている。
上記回転用駆動モータ135の上下方向取付位置は、上記モータ固定位置調整用長孔91b、91b、91b、91b及び上記モータ固定位置調整用長孔148b、148bの範囲内で調整することができるように構成されている。
また、図4に示すように、上記ハウジング本体53の図4中右側には、回転側一段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構150aと、回転側二段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構150bが設置されている。
まず、回転側一段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構150aの構成から説明する。まず、図9に示すように、上記回転用駆動モータ135の出力軸143の先端側には、回転用第1タイミングプーリ151が固着されている。
また、図4に示すように、上記プーリ・モータ取付部材91の図4中右側には回転用第2タイミングプーリ153が回転可能に設置されている。これら回転用第1タイミングプーリ151と回転用第2タイミングプーリ153には、回転用第1タイミングベルト155が巻回されている。上記回転用第1タイミングプーリ151、上記回転用第2タイミングプーリ153、及び、上記回転用第1タイミングベルト155には、図示しない複数の歯が形成されており、上記回転用第1タイミングベルト155の歯が上記回転用第1タイミングプーリ151の歯及び上記回転用第2タイミングプーリ153の歯と噛合されている。
次に、回転側二段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構150bの構成を説明する。まず、回転可能に回転用第3タイミングプーリ157が設置されている。また、この回転用第3タイミングプーリ157の図4中下側には回転用第4タイミングプーリ159が回転可能に設置されている。上記回転用第3タイミングプーリ157と上記回転用第4タイミングプーリ159には回転用第2タイミングベルト161が巻回されている。上記回転用第3タイミングプーリ157、上記回転用第4タイミングプーリ159、及び、上記回転用第2タイミングベルト161には、図示しない複数の歯が形成されており、上記回転用第2タイミングベルト161の歯が上記回転用第3タイミングプーリ157の歯及び上記回転用第4タイミングプーリ159の歯と噛合されている。
また、上記回転用第3タイミングプーリ157の図4中右側にはプーリ軸部157aが突出・形成されている。このプーリ軸部157aは、上記プーリ軸用貫通孔100を通して上記プーリ・モータ取付部材91の図4中右側に突出されている。上記プーリ軸部157aの図4中右端側に、既に説明した回転用第2タイミングプーリ153が固着されている。すなわち、上記回転用第2タイミングプーリ153と上記回転用第3タイミングプーリ157は一体となって回転されるようになっている。
上記軸受収容凹部97には軸受160aが設置されており、上記軸受収容凹部99には軸受160bが設置されている。既に説明した回転用第3タイミングプーリ157は、上記プーリ収容凹部95内に設置されていて、これら軸受160a、160bによって回転可能に支持されている。
また、図4に示すように、上記揺動中心軸129の図4中右側には、軸受162、162を介して、回転用第1ベベルギア163が上記揺動中心軸129の外周側を回転可能に設置されている。この回転用第1ベベルギア163の図4中右側には、既に説明した回転用第4タイミングプーリ159が固着されている。
図4に示すように、上記揺動中心軸129の図4中左右方向中央には、その基端側(図4中上側)を上記回転中心軸取付用貫通孔129aに挿入された状態で回転中心軸171が固着されている。この回転中心軸171の内部には、上記回転中心軸171の基端側(図4中上側)にあり図4中左右方向に指向された回転中心軸側第1通路171aが形成されている。この回転中心軸側第1通路171aは上記揺動中心軸側通路129bに連通されている。また、上記回転中心軸171の内部には、上記回転中心軸側第1通路171aと連通され図4中上下方向に指向された回転中心軸側第2通路171bが形成されている。
また、上記回転中心軸171には、軸受173、173を介して回転用第2ベベルギア175が上記回転中心軸171の外周側を回転可能に設置されている。上記回転用第2ベベルギア175は上記回転用第1ベベルギア163と噛合されている。なお、上記回転用第1ベベルギア163と上記回転用第2ベベルギア175の歯数は同じである。
上記回転用第2ベベルギア175には手首177が取り付けられている。この手首177は、基端側部材177aと先端側部材177bとから構成されている。上記手首177の先端側部材177bには吸着ハンド179が固着されている。この吸着ハンド179の基端側(図4中上側)には吸着ハンド基部181があり、この吸着ハンド基部181内には吸着ハンド基部側通路181aが形成されている。この吸着ハンド基部側通路181aは、上記先端部材177b内の空間を介して、上記回転中心軸側第2通路171bと連通されている。
上記吸着ハンド基部181の先端側(図4中下側)には、吸着ハンド分岐部183が設置されている。この吸着ハンド分岐部183内には、上記吸着ハンド基部側通路181aに連通された吸着ハンド分岐部側通路183aが形成されている。
上記吸着ハンド分岐部183の図4中左右方向両側には、それぞれ、チェックバルブ185が設置されている。このチェックバルブ185内には、上記吸着ハンド分岐部側通路183aに連通されたチェックバルブ側通路185aが形成されている。このチェックバルブ側通路185a内には、球状の弁体185bが設置されている。上記チェックバルブ側通路185aの図4中上側は縮径されており、上記チェックバルブ側通路185aの図4中下側にはメッシュ状のシート185cが設置されている。上記チェックバルブ側通路185a内を図4中上から下に空気が移動した場合は、上記弁体185bが上記シート185cによって受け止められ、上記チェックバルブ側通路185a内の空気の流通が許容された状態になる。上記チェックバルブ側通路185a内を図4中下から上に空気が移動した場合は、上記弁体185bが上記チェックバルブ側通路185aの図4中上側を塞ぎ、上記チェックバルブ側通路185a内の空気の流通が規制された状態となる。
上記チェックバルブ185の先端側(図4中下側)には、ノズル187が設置されている。このノズル187内には、上記チェックバルブ側通路185aと連通されたノズル側通路187aが形成されている。
また、図2や図3に示すように、上記ハウジング本体53の両側面には、外装カバ191a、191bが設置されている。また、上記ハウジング本体53の正面側の、前記ケーブル43、43が接続される部分には、ケーブル接続部カバ192が設置されている。
図4に示すように、上記揺動中心軸収容部61の内側の図4中左右方向両側には、内側カバ193a、193bが設置されている。上記内側カバ193a、193bには、それぞれ、上記揺動中心軸129によって貫通される揺動中心軸用貫通孔195が形成されている。この揺動中心軸用貫通孔195の内周面には軸受197が設置されている。
上記揺動中心軸収容部61の内側には、上記揺動中心軸129や回転中心軸171を覆うように揺動部カバ199が設置されている。この揺動部カバ199には、例えば、図2に示すように、揺動部上側カバ199aと揺動部下側カバ199bがある。図5に示すように、上記揺動部下側カバ199bと上記基端側部材177aとの間には軸受201が設置されていて、上記揺動部下側カバ199bに対して上記手首177が回転可能となっている。
また、図4に示すように、上記揺動部カバ199の図4中左右方向両側には摺動部カバ揺動軸部材203、203が設置されている。上記摺動部カバ揺動軸部材203は略円筒形状の部材で、その外周面が上記軸受197と摺接されている。これにより、上記揺動部カバ199が上記内側カバ193a、193bに対して揺動可能になっている。
また、図5に示すように、揺動中心軸収容部61内において、上記揺動部カバ199に対して十分なクリアランスが設けられており、上記手首177の揺動動作を図5中左側及び右側にそれぞれ90°以上の範囲で行うことができるようになっている。この一実施の形態の場合では、上記手首177の揺動動作は図5中左側及び右側にそれぞれ105°の範囲で行うことができるようになっている。
次に、この一実施の形態による作用について説明する。
まず、ロボット1による動作の概要について説明する。手首ユニット41は、X軸用アクチュエータ3a、3bによって図1中X軸方向の任意の位置に移動され、Y軸用アクチュエータ19によって図1中Y軸方向の任意の位置に移動され、Z軸R軸一体アクチュエータ31によって図1中Z軸方向の任意の位置に移動されるとともにR軸を中心として回転される。
上記手首ユニット41のエルボ継手130bを介してエアを吸引すると、吸着ハンド179によって図示しない吸着対象物が吸着・保持される。この状態で、上記ロボット1によって、上記図示しない吸着対象物が任意の位置に移動される。その後、上記エアの吸引を解除することで、上記吸着ハンド179による上記図示しない吸着対象物の吸着・保持が解除され、上記図示しない吸着対象物が任意の位置に設置される。
また、上記手首ユニット41は、上記吸着ハンド179を図5中紙面垂直方向の軸を中心にして回転させる揺動動作と、上記吸着ハンド179を図5中上下方向の軸を中心に回転させる回転動作を行う。
以下、上記揺動動作と回転動作について説明する。
まず、手首177、吸着ハンド179を揺動させる場合について説明する。この場合には、揺動用駆動モータ103を回転・駆動させる。この揺動用駆動モータ103の出力軸107の回転が、揺動側一段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構114aと揺動側二段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構114bを介して、揺動中心軸129に伝達され、上記揺動中心軸129が回転されるとともに、回転中心軸171以降、すなわち、手首177、吸着ハンド179が揺動される。
なお、上記揺動側一段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構114aと上記揺動側二段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構114bの2段階のタイミングプーリ・タイミングベルト機構によって、上記揺動用駆動モータ103の出力軸107の回転が伝達されるので、十分な減速比が確保される。
また、これにより、上記回転中心軸171に設置された回転用第2ベベルギア175も共に揺動される。このとき、上記回転用第2ベベルギア175に回転用第1ベベルギア163が噛合されているため、上記回転用第2ベベルギア175が上記回転中心軸171を中心に回転してしまう。その結果、手首177、吸着ハンド179が不必要に回転してしまうことになる。
そこで、上記揺動用駆動モータ103を回転・駆動させると同時に、上記不必要な回転を打ち消すために、上記回転用駆動モータ135を回転・駆動させる。それによって、手首177、吸着ハンド179の揺動動作のみが行われることになる。
また、上記手首177の揺動動作は、図5に示すように、図5中左側及び右側にそれぞれ105°の範囲で行われる。
次に、手首177、吸着ハンド179を回転させる場合について説明する。この場合には、上記回転用駆動モータ135のみを回転・駆動させる。この回転用駆動モータ135の出力軸143の回転が、回転側一段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構150aと回転側二段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構150bを介して、上記回転用第1ベベルギア163に伝達される。上記回転用第1ベベルギア163の回転により上記回転用第2ベベルギア175が回転される。この回転用第2ベベルギア175の回転により、手首177、吸着ハンド179が回転することになる。この場合も、上記回転側一段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構150aと上記回転側二段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構150bの2段階のタイミングプーリ・タイミングベルト機構によって上記回転用駆動モータ135の出力軸143の回転が伝達されるので、十分な減速比が確保される。
次に、手首177、吸着ハンド179を揺動させるとともに回転させる場合について説明する。この場合には、上記揺動用駆動モータ103と上記回転用駆動モータ135を同時に回転・駆動させることになるが、上記回転用駆動モータ135については、既に説明した不必要な回転を打ち消すとともに必要な回転を実現するような駆動になる。
このようにして、上記X軸用アクチュエータ3a、3bによるX軸方向への移動、上記Y軸用アクチュエータ19によるY軸方向への移動、及び、上記Z軸R軸一体アクチュエータ31によるZ軸方向の任意の位置への移動、すなわち、直交3軸の移動と、上記Z軸R軸一体アクチュエータ31によるR軸を中心とする回転と、上記手首177の搖動動作、及び、上記手首177の回転動作、すなわち、回転3軸による移動の組み合わせにより、上記吸着ハンド179に任意の位置で任意の姿勢をとらせることができるように構成されている。
次に、揺動用第1タイミングベルト119、揺動用第2タイミングベルト125、回転用第1タイミングベルト155、回転用第2タイミングベルト161のテンションの調整について説明する。
前記したように、上記プーリ・モータ取付部材73の上下方向取付位置を調整できるように構成されているので、上記プーリ・モータ取付部材73の上下方向取付位置を調整することで、上記揺動用第2タイミングベルト125のテンションを調整する。また、上記揺動用駆動モータ103の上下方向取付位置を調整することができるように構成されているので、上記揺動用駆動モータ103の上下方向取付位置を調整することで、揺動用第1タイミングベルト119のテンションを調整する。
同様に、上記プーリ・モータ取付部材91の上下方向取付位置を調整することで、上記回転用第2タイミングベルト161のテンションを調整し、上記回転用駆動モータ135の上下方向取付位置を調整することで、上記回転用第1タイミングベルト155のテンションを調整する。
次に、この一実施の形態による効果について説明する。
まず、ギアのバックラッシュの影響を低減させ、且つ、大型化させることなく必要な減速比を確保することができる。すなわち、手首ユニット41には、揺動側一段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構114aと揺動側二段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構114b、及び、回転側一段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構150aと回転側二段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構150bが設置されており、使用されている歯車は、回転用第1ベベルギア163と回転用第2ベベルギア175のみであるため、バックラッシュの影響による、吸着ハンド179の揺動動作の誤差を無くすことができるとともに、上記吸着ハンド179の回転動作の誤差を少なくすることができる。
また、上記手首ユニット41には、揺動側一段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構114aと揺動側二段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構114b、及び、回転側一段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構150aと回転側二段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構150b、すなわち、回転側と揺動側のそれぞれ2段階ずつのタイミングプーリ・タイミングベルト機構が設けられているので、小型化しつつ高コスト化も回避して十分な減速比を確保することができる。
なお、上記のような2段階のタイミングプーリ・タイミングベルト機構を用いることなく、例えば、ハーモニック減速機を設置すると、上記手首ユニット41が大型化してしまうとともに高コスト化してしまうこととなる。
また、プーリ・モータ取付部材73の上下方向取付位置を調整することで揺動用第2タイミングベルト125のテンションを調整し、揺動用駆動モータ103の上下方向取付位置を調整することで揺動用第1タイミングベルト119をテンションを調整するように構成されており、プーリ・モータ取付部材91の上下方向取付位置を調整することで回転用第2タイミングベルト161のテンションを調整し、回転用駆動モータ135の上下方向取付位置を調整することで上記回転用第1タイミングベルト155のテンションを調整するように構成されているため、上記揺動用第1タイミングベルト119、上記揺動用第2タイミングベルト125、上記回転用第1タイミングベルト155、及び、上記回転用第2タイミングベルト161のテンションの調整を容易に行うことができる。
なお、本発明は前記一実施の形態に限定されない。
まず、タイミングプーリ・タイミングベルト機構を3段以上設置する場合も考えられる。
また、タイミングプーリ・タイミングベルト機構が、上記揺動用駆動モータと上記揺動中心軸の間と、上記回転駆動モータと上記手首の間の、何れか一方にだけ設置されている場合も考えられる。
また、タイミングプーリ・タイミングベルト機構以外にも、摩擦伝達によるプーリ・ベルト機構が用いられることも考えられる。
また、噛合される回転用第1ベベルギアと回転用第2ベベルギアの減速比にもさまざまな場合がある。
手首ユニットの先端には、吸着ハンドの他に、グリッパ等、様々な種類の装置や、工具等が設置される場合が考えられる。また、手首ユニットの先端に設置したノズルから、エアを噴出するような場合も考えられる。
また、ロボットの構成としても、前記一実施の形態の構成に限定されるものではなく、例えば、手首ユニットを水平多関節ロボットや垂直多節ロボットに設置する場合、等、様々な構成が考えられる。
その他、図示した構成は一例であり様々な場合が考えられる。
本発明は、例えば、産業用ロボットに設置される手首ユニットとロボットに係り、ギアのバックラッシュの影響を低減させ、且つ、大型化と高コスト化を回避して必要な減速比を確保することができるように工夫したものに関し、特に、3軸直交ロボットに好適である。
1 ロボット
41 手首ユニット
51 ハウジング
103 揺動用駆動モータ
114a 揺動側一段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構
114b 揺動側二段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構
115 揺動用第1タイミングプーリ
117 揺動用第2タイミングプーリ
119 揺動用第1タイミンクベルト
121 揺動用第3タイミングプーリ
123 揺動用第4タイミングプーリ
129 揺動中心軸
125 揺動用第2タイミングベルト
135 回転用駆動モータ
150a 回転側一段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構
150b 回転側二段目タイミングプーリ・タイミングベルト機構
151 回転用第1タイミングプーリ
153 回転用第2タイミングプーリ
155 回転用第1タイミングベルト
157 回転用第3タイミングプーリ
159 回転用第4タイミングプーリ
161 回転用第2タイミングベルト
163 回転用第1ベベルギア
171 回転中心軸
175 回転用第2ベベルギア
177 手首

Claims (4)

  1. ハウジングと、
    上記ハウジング内に内装された揺動用駆動モータと、
    上記ハウジング内に内装された回転用駆動モータと、
    上記ハウジング内に設置された揺動中心軸と、
    上記揺動用駆動モータにより上記揺動中心軸を回転させることで搖動させられる回転中心軸と、
    上記回転用駆動モータにより上記回転中心軸の周りに回転可能に設けられた手首と、を具備し、
    上記揺動用駆動モータと上記揺動中心軸の間と上記回転駆動モータと上記手首の間の少なくとも一方に複数段のプーリ・ベルト機構が設置されていることを特徴とする手首ユニット。
  2. 請求項1記載の手首ユニットにおいて、
    上記回転駆動用モータの回転はプーリ・ベルト機構と一組のべベルギアを介して上記手首に伝達されることを特徴とする手首ユニット。
  3. 請求項1又は請求項2記載の手首ユニットにおいて、
    上記プーリ・ベルト機構のプーリ相互間距離を変えることによりベルトのテンションを調整可能に構成したことを特徴とする手首ユニット。
  4. 請求項1〜請求項3の何れかに記載の手首ユニットが移動可能に設置されたことを特徴とするロボット。
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