しかしながら、上記のようにゲーム機に表示される仮想的なカード画面を見ながらゲームを行う場合、本物のカードそのものを収集するというトレーディングカードのコレクションの楽しみを味わうことができなかった。
また、カードに印刷されたカードデータを読み取ることによりゲーム画像を生成するカードゲーム装置では、カードの経年変化などによってカードデータを読み取れない場合があり、その場合ゲーム開始が行えず待機状態になってしまうので、ゲーム開始が遅れてしまうという問題があった。
また、カードゲーム装置においては、ゲームに参加するために順番待ちをしている顧客や周囲で観戦している観客に対して現在の各プレイヤのゲーム進行状況がどのように進展しているのかを知りたいという要求にも対応しなければならない。
さらに、カードデータが印刷されたカードをアイテムとして使用してゲームに参加する方式のカードゲーム装置においては、正規に購入されたカードのみが使用できるので、プレイヤが正規のカードを所有していることを確認する必要があり、コインが投入されてからカードを所有していない、あるいは正規に発行されたものではないカード(模造カード)を所有している場合、ゲームに参加できないように規制してもコインを返金しないので、トラブルになるおそれがある。
さらに、カードゲーム装置では、カードを識別するためのIDコードだけではなく、カードの位置や向き(角度)も検出する必要がある。そのため、例えば、イメージセンサで撮像された画像データの中からこれらのIDコード、カードの位置や向き(角度)を同時に解析しようとすると、演算処理のパラメータ数が多くなり、全てを検出するのにかなりの時間がかかる。
また、これらの演算処理を高速で処理するには、データを順次処理して必要なデータのみに絞り込み、不要なデータは削除していく方法が有効である。しかしながら、カードを識別するためのデータパターンに従来からある2次元バーコードを用いた場合、バーコードと交差する一方向からでないと情報を読み取れないので、カードの位置検出時にその向き(角度)を検出する必要があり、一度に処理すべきパラメータ数が増加して処理時間が余計にかかり、ゲーム進行が遅れるという問題が生じる。
そこで、本発明は上記課題を解決したカード対戦ゲームの処理方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下のような手段を有する。
本発明は、通信可能に接続された複数の端末装置の間で、異なるキャラクタの写真や絵柄が一方の面に印刷されており、当該キャラクタを識別するキャラクタIDが他方の面から読み取られるように記録されたキャラクタカードを用いて実行されるカード対戦ゲームの処理方法であって、
前記端末装置のそれぞれは、
ゲーム画像を表示するモニタと、
前記キャラクタIDに対応するキャラクタ情報を記憶するメモリと、
筐体の上面に設けられ、複数の前記キャラクタカードの配置が可能な広がりを有し、キャラクタカードが載置された状態で移動可能に構成されたカード配置領域を備えるカード配置パネルと、
前記筐体の内部から前記カード配置パネルに面する側を照射する光源と、
前記光源下で、前記カード配置パネルに載置されたキャラクタカードの他方の面から反射した反射光を受光して画像データを生成するイメージセンサと、
前記撮像した画像を処理して複数のキャラクタカードの配置情報を読み取り、ゲームを進行する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記配置情報から複数のキャラクタカードのキャラクタIDを読み取る読取ステップと、
前記読取りステップで読み取ったキャラクタIDに対応するキャラクタ情報を前記メモリから選択する選択ステップと、
前記配置情報からキャラクタカードの移動を検出する検出ステップと、
前記選択ステップで選択したキャラクタ情報と前記検出ステップで検出したキャラクタカードの移動情報とに基づいて、ゲームを進行するゲーム進行ステップと、
前記ゲーム進行ステップによる当該ゲームの進行に関する各種情報を他の端末装置と通信し、前記ゲームの進行に関する各種情報に基づいて当該ゲームの画像を前記モニタに表示する表示ステップと、
を実行することを特徴とするカード対戦ゲームの処理方法である。
さらに、本発明は以下のような特徴を有するものである。
(1)本発明は、プレイフィールドに載置された実物のカードのデータをカードデータ読み取り手段により読み取られると、カードデータに応じたゲーム画像を表示するものであり、プレイヤがプレイフィールド上に並べた複数のカードのカードデータの組合せに応じたゲーム画像を表示させてチームプレーを行う競技をシミュレーションすることができる。
(2)本発明は、プレイフィールドにゲーム内容に応じた所定位置にカードが選択的に載置される複数のカード載置領域を設け、複数のカード載置領域のどの位置にカードが載置されているかを検出するカード位置検出手段と、を備えており、プレイヤは各カード載置領域に対応するポジションに合ったキャラクタ(選手)を配置させることにより、チームの競技レベルを自由に設定することが可能になる。
(3)本発明は、プレイフィールドに載置されたカードの向きを検出するカード向き検出手段を備えており、カードの向きに応じてカードデータを読み取ることができる。
(4)本発明は、プレイフィールドが、透明な板面の上にゲーム内容に応じたカード載置領域が印刷された半透明シート部材または不可視光を透過するシート部材を重ねた積層構造であり、例えば、サッカーや野球などの競技種目に応じた模擬グラウンドをプレイフィールド上に形成することができる。
(5)本発明は、シート部材が、複数のカードが載置される平面を有し、平面の表面に微細な凹凸が形成されたものであり、シート部材に載置されたカードが密着することを防止できると共に、外部からの光を乱反射させてカードデータ読み取り手段を介してカードデータを正確に読み取ることができ、且つプレイヤから内部構造を見えなくすることができる。
(6)本発明は、表面にゲーム内容に応じた個別の図柄が印刷され、且つ表面または裏面に図柄固有の特性を判別するためのカードデータが記録された記録部を有するカードを使用することにより、各種競技に応じた様々な図柄あるいはキャラクタ(例えば、スポーツ選手)のカードを収集して好きな選手や人気の高い選手のカードを集めて楽しむことができると共に、カードのキャラクタ特性(例えば、スポーツ選手の実力)をゲーム展開に反映させることが可能になる。
(7)本発明は、円周方向に湾曲されたコードパターンがカードデータとして記録されたカードを使用することにより、カードの向き(角度)に拘らずコードパターンを読み取ることが可能になる。
(8)本発明は、コードパターンが半径の異なる複数のパターンが同心円状に形成されたものであり、位置検出用パターンと情報パターンとを分けて記録でき、読み取り制御に要する時間も短縮することが可能になる。
(9)本発明は、コードパターンが赤外線を用いた光学的読み取り手段により識別可能に形成されており、コードパターンの表面に赤外線を透過させる性質の塗料で印刷することでコードパターンを視認できないようして当該カードの情報を隠すことが可能になる。
(10)本発明は、コードパターンが長方形のカード面に対し、短辺部分よりも大径な直径に位置する最外周の円形パターンのうち一部が円弧状に記録されたものであり、カード面の全面積を有効に使用することが可能になる。
(11)本発明は、コードパターンが、カード位置を検出するための位置検出円と、該位置検出円の内側に形成された内側データと、前記位置検出円の外側に形成された外側データと、を有するものであり、位置検出用のコードパターンと当該カード固有のデータを示すコードパターンとを記録できるので、情報量を増やすことができると共に、位置検出を高速処理で行える。
(12)本発明は、位置検出円が、外周にカードの角度を検出するための角度検出パターンを不均一の間隔で配置されているので、位置検出円を検出することでカードの位置検出した後に角度検出パターンを検出してカードの向き(角度)を正確に検出することが可能になる。
(13)本発明は、コードパターンが、カード表面とカード裏面の両面に形成されており、カードの裏表が逆になってもコードパターンを読み取ることが可能である。
(14)本発明は、カード表面とカード裏面で異なるコードパターンが記録されているので、カード表面とカード裏面とのどちらを上にするかで読み取られるコードパターンを切り換えることが可能になる。
(15)本発明は、コードパターンの上にコードパターンの情報内容に応じた文字や画像が印刷されたものであり、コードパターンを直接視認できないように隠すことでコードパターンの偽造及び改造を防止する。
(16)本発明は、赤外線を用いた光学的読み取り手段によりカードに記録されたコードパターンを読み取るものであり、コードパターンの表面に赤外線を透過させる性質の塗料で印刷することでコードパターンを視認できないようしてコードパターンの偽造及び改造を防止する。
(17)本発明は、カードに記録された位置検出円の内周縁と位置検出円の内側とにより形成される内周輪郭データと、位置検出円の外周縁と位置検出円の外側とにより形成される外周輪郭データと、を識別することで前記位置検出円の位置を検出する識別手段を備えており、カードの向き(角度)に拘らずカード位置(座標)を正確に検出することが可能になる。
(18)本発明は、識別手段が、位置検出円の輪郭とその周辺との濃度差から内周輪郭データ及び外周輪郭データを生成することにより、カード位置(座標)を正確に検出することが可能になる。
(19)本発明は、カードに記録された位置検出円の内周縁と位置検出円の内側とにより形成される内周輪郭データを生成する第1の手順と、位置検出円の外周縁と位置検出円の外側とにより形成される外周輪郭データを生成する第2の手順と、内周輪郭データと外周輪郭データとを識別することで位置検出円の位置を識別する第3の手順と、を実行させるものであり、カード位置(座標)を正確に検出することが可能になる。
(20)本発明は、カードに記録された位置検出円の位置を検出する第1の手順と、位置検出円の外周に形成された角度検出パターンを検出する第2の手順と、位置検出円の内側に記録されたパターンを検出する第3の手順と、位置検出円の外側に記録されたパターンを検出する第4の手順と、を実行させるものであり、カード位置(座標)及びカードデータを正確且つ高速で検出することが可能になる。
(21)本発明は、カード表面または裏面に、カード表面に印刷された図柄固有の特性を示すデータに応じたデータパターンが印刷されており、データパターンを検出することにより、カードの図柄特性(例えば、スポーツ選手の実力)をゲーム展開に反映させることが可能になる。
(22)本発明は、データパターンが、表面に印刷された当該キャラクタの特性に応じた信号が読み取れるように不可視光が照射された場合に不可視光を吸収するインクで印刷されており、カードのデータパターンを正確に読み取れると共に、プレイフィールドの上方からカードデータ読み取り手段が見えないように筐体内部を真っ暗にすることができる。
(23)本発明は、カードデータ読み取り手段が、カードの裏面に不可視光を照射する光源と、カードの裏面から反射した反射光を受光して画像データを生成するイメージセンサと、イメージセンサにより得られた画像データからカードデータを識別するデータ識別手段と、を備えてなるものであり、プレイフィールド上に載置された複数のカードに記録されたキャラクタ特性(例えば、スポーツ選手の実力)を示すデータパターンをプレイヤが気付かないように画像データとして得ることが可能になり、データパターンの読み取り時間を短縮することができる。
(24)本発明は、プレイフィールドの四隅に画像のゆがみを検出するためのマーカを設け、イメージセンサにより得られた画像データの中からプレイフィールドの四隅に設けられたマーカのずれ量を求め、このずれ量に基づいてカードデータの読み取り誤差を補正するものであり、プレイフィールド上に載置された複数のカードに記録されたキャラクタ特性(例えば、スポーツ選手の実力)を示すデータパターンを正確に検出することができる。
(25)本発明は、カードの裏面に所定角度で傾斜して設けられ、カードの裏面から反射した反射光をイメージセンサに向けて反射させる反射板を設けたものであり、カードデータ読み取り手段をコンパクトな構成とすることが可能になる。
(26)本発明は、カードデータ読み取り手段を、上面にプレイフィールドが取り付けられる筐体内に収納し、筐体にプレイフィールドに対して所定角度で傾斜するように反射板を支持する傾斜部を有し、プレイヤの足が傾斜部の下側に収納されるものであり、プレイヤがカードをプレイフィールド上に並べるときの操作性を改善することができる。
(27)本発明は、プレイフィールドに載置されたカードのデータが読み取られると、読み取られたカードデータの組合せに応じたゲーム画像を記憶手段に記憶された任意の画像データの中から選択して表示するものであり、複数のカードから読み取られたカードデータの組合せにより形成されたチームの対戦ゲームをシミュレーションすることが可能になる。
(28)本発明は、ゲーム結果、及び更新された各パラメータを外部記憶媒体に記憶させるため、プレイヤはプレイの後、今回の試合の結果を他の場所で再現することが可能になる。
(29)本発明は、プレイフィールドに載置されたカードの当該サッカー選手の個人データを読み取り、複数のカードに記憶された各選手の個人データの組合せに応じたチームのプレーレベルを設定し、設定されたチームパラメータに応じて記憶手段に記憶された任意の画像データを選択し、選択されたゲーム画像を表示するものであり、プレイヤがプレイフィールド上に並べた複数のカードに記録されたサッカー選手の個人データの組合せに応じたサッカーゲーム画像を表示させてサッカー試合をシミュレーションすることができる。
(30)本発明は、各選手の練習量に応じて選手個人の個人パラメータを更新することにより、選手を育成して各選手の競技レベルを高めることができる。
(31)本発明は、チームパラメータ設定手段により設定されたチームパラメータ及び個人パラメータ設定手段より設定された各選手の個人パラメータを記憶することにより、前回のプレイで行った練習や試合の結果を次回のプレイに反映させることが可能になる。
(32)本発明は、固有のデータを備えた複数のカードのうち任意のカードが選択的に載置されるプレイフィールドと、プレイフィールドに載置されたカードのデータを読み取るカードデータ読み取り手段と、を備えており、複数のカードのデータを同時に読み取ることができ、読み取り時間を短縮することができる。
(33)本発明は、チームを形成する各選手を複数の選手カードから選出する選手選出モードと、選出された各選手の練習を行う選手育成モードと、練習プログラムにより更新された各選手パラメータ及びチームパラメータに応じた試合の画像を生成する試合モードと、試合終了前後または試合途中に表示される複数のメッセージから一のメッセージを選択するモードと、を実行させ、選択されたメッセージをゲームに反映させる制御方法により、プレイヤが選出した選手を育成させてチームのレベルを向上させることができ、各選手の練習結果を試合で確かめることができる。
(34,35)本発明は、コンピュータに、チームを形成する各選手を複数の選手カードから選出する手順1と、手順1で選出された各選手の練習を行う手順2と、手順2により更新された各選手パラメータ及びチームパラメータに応じた試合の画像を生成する手順3と、試合終了後に各選手と何らかの接触を行う手順4と、を実行させるためのプログラムをコンピュータに読み取らせることにより、プレイヤがプレイフィールド上に並べた複数のカードに記録された選手のパラメータ及びチームパラメータに応じたゲーム画像を表示させてチームプレーを行う競技をシミュレーションすることができる。
(36)本発明は、プレイヤが複数のカードを提供することによりチームを結成し、複数のプレイヤが育成した各チームを対戦させるシミュレーション画像をモニタに表示する制御手段を有するものであり、各プレイヤのチーム間で試合を行うことが可能になり、各プレイヤがチームの監督としてゲームに参加することができる。
(37)本発明は、カードのデータを読み込む複数の端末装置と、複数の端末装置から個別のゲームデータが送信されるメイン制御部と、メイン制御部に接続され複数の端末装置の夫々のゲーム進行に応じたゲーム画像を表示する大型ディスプレイと、を備えており、多人数のプレイヤが同時に複数の端末装置を操作してゲームを楽しむことができる。
(38)本発明は、メイン制御部が複数の端末装置の中からプレイヤが操作する2台の端末装置を選択し、選択当該した2台の端末装置のゲームデータを対戦させることにより、見知らぬプレイヤ同士がコンピュータ上で対戦して互いの能力を競い合うことができる。
(39)本発明は、複数の端末装置のうち、プレイヤが操作する一端末装置に対し、対戦相手となる他のプレイヤが操作する他端末装置を選択できないときは、残った端末装置から選択された一端末装置のコンピュータを仮想相手として対戦させることにより、プレイヤ数が足りない場合でも対戦することができる。
(40)本発明は、カードデータ読み取り手段でプレイフィールドに載置されたカードのデータを読み取ることができない場合、当該認識不可のカードデータに代わる代替カードデータを生成するものであり、例えば、カードの経年変化などによりカードのデータを読み取れない場合でも、代替カードデータを代わりに使用してカードゲームを開始することが可能になり、カードデータの読み取り不可によるゲーム遅れを解消する。
(41)本発明は、ゲーム開始後、カードデータ読み取り手段でカードのデータを読み取ることができない場合、記憶手段に記憶された過去に使用されたカードデータの中から任意のカードデータを抽出し、認識不可のカードデータに代わる代替カードデータとして提供するものであり、例えば、カードの経年変化などによりカードのデータを読み取れない場合でも、代替カードデータを代わりに使用してカードゲームを開始することが可能になり、カードデータの読み取り不可によるゲーム遅れを解消する。
(42)本発明は、カードのデータを読み取ることができない場合、プレイフィールドに載置されたカードの位置情報のみを読み取るものであり、代替カードデータを用いるカードの位置を認識することが可能になる。
(43)本発明は、カードデータ読み取り手段でカードのデータを読み取ることができない場合、プレイフィールドに載置されたカードのうち読み取ることができない当該カードの位置情報及び当該カードの交換を通知するものであり、プレイヤに対して別のカードに交換させることでカードゲームを開始することが可能になり、カードデータの読み取り不可によるゲーム遅れを解消する。
(44)本発明は、前回のゲーム中に使用されたカードデータを記憶する記憶手段と、今回のゲーム中にカードデータ読み取り手段でカードのデータを読み取ることができない場合、記憶手段に記憶されたカードデータの中から当該認識不可のカードの過去のカードデータを読み出して修正カードデータを生成する修正カードデータ生成手段と、を備えており、記憶手段に記憶された前回のゲーム中に使用されたカードデータを修正カードデータとして用いることができ、カードデータの読み取り不可によるゲーム遅れを解消する。
(45)本発明は、複数の端末装置からの入力に基づいて実行される複数のゲームのうち個々のゲームのダイジェストシーンを大型ディスプレイに表示させるものであり、プレイヤ以外の順番待ちをしている顧客が退屈するのを防止できると共に、ゲームに参加したことのない新規の顧客に対してゲームの面白さをアピールでき、集客効率を高められる。
(46)本発明は、複数の端末装置のからの入力に基づいて実行される複数のゲームのうち個々のゲームのダイジェストシーンが存在しない場合、過去のゲームシーンを選択して大型ディスプレイに表示させるものであり、プレイヤ以外の順番待ちをしている顧客が退屈するのを防止できると共に、ゲームに参加したことのない新規の顧客に対してゲームの面白さをアピールでき、集客効率を高められる。
(47)本発明は、複数の端末装置からの入力に基づいて実行される複数のゲームのうち個々のゲームのダイジェストシーンが存在しない場合、現在実行中のゲームの途中経過情報を表示させるものであり、プレイヤ以外の順番待ちをしている顧客が退屈するのを防止できると共に、ゲームに参加したことのない新規の顧客に対してゲームの面白さをアピールでき、集客効率を高められる。
(48)本発明は、読み取り手段がメモリカードに記憶されたカード情報を読み取った後、コイン投入を受け付け、その後、カードゲームを開始するものであり、プレイヤが所有するメモリカードから読み取ったカードのデータに基づいてゲームを開始できると共に、メモリカードを所有していないプレイヤがゲームに参加することを防止する。
(49)本発明は、メモリカードに、少なくとも当該プレイヤが所有するカードの種類及びカードデータに対応する選手のスキル及び過去のゲーム結果が記憶されているので、メモリカードに記憶された情報を読み取ることによりゲームに必要なデータが得られると共に、プレイヤがゲームに参加する資格を有していることを確認することが可能になる。
(50)本発明は、メモリカード挿入部に挿入されたメモリカードに記憶された情報を読み取る第1の手順と、メモリカードに記憶された情報を読み取った後、コイン投入を受け付ける第2の手順と、コインの入力を受け付けた後、カードゲームを開始する第3の手順と、を実行させるためのプログラムを読み込むことにより、プレイヤが所有するメモリカードから読み取ったカードのデータに基づいてゲームを開始できると共に、メモリカードを所有していないプレイヤがゲームに参加することを防止する。
本発明によれば、以下のような効果を奏する。
(1)本発明によれば、プレイフィールドに載置されたカードのデータをカードデータ読み取り手段により読み取られると、カードデータに応じたゲーム画像を表示するため、プレイヤがプレイフィールド上に並べた複数のカードのカードデータの組合せに応じたゲーム画像を表示させてチームプレーを行う競技をシミュレーションすることができる。
(2)本発明によれば、プレイフィールドに載置されたカードの向きを検出するカード向き検出手段を備えてなるため、カードの向きに応じてカードデータを読み取ることができる。
(3)本発明によれば、プレイフィールドに載置されたカードの向きを検出するカード向き検出手段を備えてなるため、カードの向きに応じてカードデータを読み取ることができる。
(4)本発明によれば、プレイフィールドが、透明な板面の上にゲーム内容に応じたカード載置領域が印刷された半透明シート部材または不可視光を透過するシート部材を重ねた積層構造であるため、例えば、サッカーや野球などの競技種目に応じた模擬グラウンドをプレイフィールド上に形成することができる。
(5)本発明によれば、カードの表面にゲーム内容に応じた個別のキャラクタが印刷されたトレーディングカードを使用するため、各種競技に応じた様々なキャラクタ(例えば、スポーツ選手)のカードを収集して好きな選手や人気の高い選手のカードを集めて楽しむことができ、且つプレイヤから内部構造を見えなくすることができる。
(6)本発明によれば、表面にゲーム内容に応じた個別の図柄が印刷され、且つ表面または裏面に図柄固有の特性を判別するためのカードデータが記録された記録部を有するカードを使用するため、各種競技に応じた様々な図柄あるいはキャラクタ(例えば、スポーツ選手)のカードを収集して好きな選手や人気の高い選手のカードを集めて楽しむことができると共に、カードのキャラクタ特性(例えば、スポーツ選手の実力)をゲーム展開に反映させることが可能になる。
(7)本発明によれば、円周方向に湾曲されたコードパターンがカードデータとして記録されたカードを使用するため、カードの向き(角度)に拘らずコードパターンを読み取ることができる。
(8)本発明によれば、コードパターンが半径の異なる複数のパターンが同心円状に形成されているため、位置検出用パターンと情報パターンとを分けて記録でき、読み取り制御に要する時間も短縮することができる。
(9)本発明によれば、コードパターンが赤外線を用いた光学的読み取り手段により識別可能に形成されているため、コードパターンの表面に赤外線を透過させる性質の塗料で印刷することでコードパターンを視認できないようして当該カードの情報を隠すことができる。
(10)本発明によれば、コードパターンが長方形のカード面に対し、短辺部分よりも大径な直径に位置する最外周の円形パターンのうち一部が円弧状に記録されたため、カード面の全面積を有効に使用することができる。
(11)本発明によれば、コードパターンが、カード位置を検出するための位置検出円と、該位置検出円の内側に形成された内側データと、前記位置検出円の外側に形成された外側データと、を有するため、位置検出用のコードパターンと当該カード固有のデータを示すコードパターンとを記録できるので、情報量を増やすことができると共に、位置検出を高速処理で行える。
(12)本発明によれば、位置検出円が、外周にカードの角度を検出するための角度検出パターンを不均一の間隔で配置されているので、位置検出円を検出することでカードの位置検出した後に角度検出パターンを検出してカードの向き(角度)を正確に検出することができる。
(13)本発明によれば、コードパターンが、カード表面とカード裏面の両面に形成されているため、カードの裏表が逆になってもコードパターンを読み取ることができる。
(14)本発明によれば、カード表面とカード裏面で異なるコードパターンが記録されているため、カード表面とカード裏面とのどちらを上にするかで読み取られるコードパターンを切り換えることができる。
(15)本発明によれば、コードパターンの上にコードパターンの情報内容に応じた文字や画像が印刷されたため、コードパターンを直接視認できないように隠すことでコードパターンの偽造及び改造を防止することができる。
(16)本発明によれば、赤外線を用いた光学的読み取り手段によりカードに記録されたコードパターンを読み取るため、コードパターンの表面に赤外線を透過させる性質の塗料で印刷することでコードパターンを視認できないようしてコードパターンの偽造及び改造を防止することができる。
(17)本発明によれば、カードに記録された位置検出円の内周縁と位置検出円の内側とにより形成される内周輪郭データと、位置検出円の外周縁と位置検出円の外側とにより形成される外周輪郭データと、を識別することで前記位置検出円の位置を検出する識別手段を備えてなるため、カードの向き(角度)に拘らずカード位置(座標)を正確に検出することができる。
(18)本発明によれば、識別手段が、位置検出円の輪郭とその周辺との濃度差から内周輪郭データ及び外周輪郭データを生成するため、カード位置(座標)を正確に検出することができる。
(19)本発明によれば、カードに記録された位置検出円の内周縁と位置検出円の内側とにより形成される内周輪郭データを生成する第1の手順と、位置検出円の外周縁と位置検出円の外側とにより形成される外周輪郭データを生成する第2の手順と、内周輪郭データと外周輪郭データとを識別することで位置検出円の位置を識別する第3の手順と、を実行させるため、カード位置(座標)を正確に検出することができる。
(20)本発明によれば、カードに記録された位置検出円の位置を検出する第1の手順と、位置検出円の外周に形成された角度検出パターンを検出する第2の手順と、位置検出円の内側に記録されたパターンを検出する第3の手順と、位置検出円の外側に記録されたパターンを検出する第4の手順と、を実行させるため、カード位置(座標)及びカードデータを正確且つ高速で検出することができる。
(21)本発明によれば、カード表面または裏面に、カード表面に印刷された図柄固有の特性を示すデータに応じたデータパターンが印刷されており、データパターンを検出するため、カードの図柄特性(例えば、スポーツ選手の実力)をゲーム展開に反映させることが可能になる。
(22)本発明によれば、データパターンが、表面に印刷された当該キャラクタの特性に応じた信号が読み取れるように不可視光が照射された場合に不可視光を吸収するインクで印刷されているため、カードのデータパターンを正確に読み取れると共に、プレイフィールドの上方からカードデータ読み取り手段が見えないように筐体内部を真っ暗にすることができる。
(23)本発明によれば、カードデータ読み取り手段が、カードの裏面に不可視光を照射する光源と、カードの裏面から反射した反射光を受光して画像データを生成するイメージセンサと、イメージセンサにより得られた画像データからカードデータを識別するデータ識別手段と、を備えてなるため、プレイフィールド上に載置された複数のカードに記録されたキャラクタ特性(例えば、スポーツ選手の実力)を示すデータパターンをプレイヤが気付かないように画像データとして得ることが可能になり、データパターンの読み取り時間を短縮することができる。
(24)本発明によれば、プレイフィールドの四隅に画像のゆがみを検出するためのマーカを設け、イメージセンサにより得られた画像データの中からプレイフィールドの四隅に設けられたマーカのずれ量を求め、このずれ量に基づいてカードデータの読み取り誤差を補正するため、プレイフィールド上に載置された複数のカードに記録されたキャラクタ特性(例えば、スポーツ選手の実力)を示すデータパターンを正確に検出することができる。
(25)本発明によれば、カードの裏面に所定角度で傾斜して設けられ、カードの裏面から反射した反射光をイメージセンサに向けて反射させる反射板を設けたため、カードデータ読み取り手段をコンパクトな構成とすることが可能になる。
(26)本発明によれば、カードデータ読み取り手段を、上面にプレイフィールドが取り付けられる筐体内に収納し、筐体にプレイフィールドに対して所定角度で傾斜するように反射板を支持する傾斜部を有し、プレイヤの足が傾斜部の下側に収納されるため、プレイヤがカードをプレイフィールド上に並べるときの操作性を改善することができる。
(27)本発明によれば、プレイフィールドに載置されたカードの裏面に記録されたデータが読み取られると、読み取られたカードデータの組合せに応じたゲーム画像を記憶手段に記憶された任意の画像データの中から選択して表示するため、複数のカードから読み取られたカードデータの組合せにより形成されたチームの対戦ゲームをシミュレーションすることが可能になる。
(28)本発明によれば、カード表面にスポーツ選手が印刷され、カード裏面に当該スポーツ選手の実力を評価した数値データが記録されているため、プレイヤは、カードをプレイフィールド上の所定位置に並べることでカードゲームを進行させるのに必要なカードデータを提示することができると共に、トレーディングカードとして収集することができる。
(29)本発明によれば、プレイフィールドに載置されたカードの裏面に記録された当該サッカー選手の個人データを読み取り、複数のカードに記憶された各選手の個人データの組合せに応じたチームのプレーレベルを設定し、設定されたチームパラメータに応じて記憶手段に記憶された任意の画像データを選択し、選択されたゲーム画像を表示するため、プレイヤがプレイフィールド上に並べた複数のカードに記録されたサッカー選手の個人データの組合せに応じたサッカーゲーム画像を表示させてサッカー試合をシミュレーションすることができる。
(30)本発明によれば、各選手の練習量に応じて選手個人の個人パラメータを更新するため、選手を育成して各選手の競技レベルを高めることができる。
(31)本発明によれば、チームパラメータ設定手段により設定されたチームパラメータ及び個人パラメータ設定手段より設定された各選手の個人パラメータを記憶するため、前回のプレイで行った練習や試合の結果を次回のプレイに反映させることが可能になる。
(32)本発明によれば、固有のデータを備えた複数のカードのうち任意のカードが選択的に載置されるプレイフィールドと、プレイフィールドに載置されたカードのデータを読み取るカードデータ読み取り手段と、を備えなるため、複数のカードのデータを同時に読み取ることができ、読み取り時間を短縮することができる。
(33)本発明によれば、チームを形成する各選手を複数の選手カードから選出する選手選出モードと、選出された各選手の練習を行う選手育成モードと、練習プログラムにより更新された各選手パラメータ及びチームパラメータに応じた試合の画像を生成する試合モードと、試合終了前後または試合途中に表示される複数のメッセージから一のメッセージを選択するモードと、を実行させ、選択されたメッセージをゲームに反映させるため、プレイヤが選出した選手を育成させてチームのレベルを向上させることができ、各選手の練習結果を試合で確かめることができる。
(34,35)本発明によれば、コンピュータに、チームを形成する各選手を複数の選手カードから選出する手順1と、手順1で選出された各選手の練習を行う手順2と、手順2により更新された各選手パラメータ及びチームパラメータに応じた試合の画像を生成する手順3と、試合終了後に各選手と何らかの接触を行う手順4と、を実行させるためのプログラムをコンピュータに読み取らせるため、プレイヤがプレイフィールド上に並べた複数のカードに記録された選手のパラメータ及びチームパラメータに応じたゲーム画像を表示させてチームプレーを行う競技をシミュレーションすることができる。
(36)本発明によれば、プレイヤが複数のカードを提供することによりチームを結成し、複数のプレイヤが育成した各チームを対戦させるシミュレーション画像をモニタに表示する制御手段を有するため、各プレイヤのチーム間で試合を行うことが可能になり、各プレイヤがチームの監督としてゲームに参加することができる。
(37)本発明によれば、カードのデータを読み込む複数の端末装置と、複数の端末装置から個別のゲームデータが送信されるメイン制御部と、メイン制御部に接続され複数の端末装置の夫々のゲーム進行に応じたゲーム画像を表示する大型ディスプレイと、を備えてなるため、多人数のプレイヤが同時に複数の端末装置を操作してゲームを楽しむことができる。
(38)本発明によれば、メイン制御部が複数の端末装置の中からプレイヤが操作する2台の端末装置を選択し、選択当該した2台の端末装置のゲームデータを対戦させるため、見知らぬプレイヤ同士がコンピュータ上で対戦して互いの能力を競い合うことができる。
(39)本発明によれば、複数の端末装置のうち、プレイヤが操作する一端末装置に対し、対戦相手となる他のプレイヤが操作する他端末装置を選択できないときは、残った端末装置から選択された一端末装置のコンピュータを仮想相手として対戦させるため、プレイヤ数が足りない場合でも対戦することができる。
(40)本発明によれば、カードデータ読み取り手段でプレイフィールドに載置されたカードのデータを読み取ることができない場合、当該認識不可のカードデータに代わる代替カードデータを生成するため、例えば、カードの経年変化などによりカードのデータを読み取れない場合でも、代替カードデータを代わりに使用してカードゲームを開始することが可能になり、カードデータの読み取り不可によるゲーム遅れを解消することができる。
(41)本発明によれば、ゲーム開始後、カードデータ読み取り手段でカードのデータを読み取ることができない場合、記憶手段に記憶された過去に使用されたカードデータの中から任意のカードデータを抽出し、認識不可のカードデータに代わる代替カードデータとして提供するため、例えば、カードの経年変化などによりカードのデータを読み取れない場合でも、代替カードデータを代わりに使用してカードゲームを開始することが可能になり、カードデータの読み取り不可によるゲーム遅れを解消することができる。
(42)本発明によれば、カードのデータを読み取ることができない場合、プレイフィールドに載置されたカードの位置情報のみを読み取るため、代替カードデータを用いるカードの位置を認識することができる。
(43)本発明によれば、カードデータ読み取り手段でカードのデータを読み取ることができない場合、プレイフィールドに載置されたカードのうち読み取ることができない当該カードの位置情報及び当該カードの交換を通知するため、プレイヤに対して別のカードに交換させることでカードゲームを開始することが可能になり、カードデータの読み取り不可によるゲーム遅れを解消することができる。
(44)本発明によれば、前回のゲーム中に使用されたカードデータを記憶する記憶手段と、今回のゲーム中にカードデータ読み取り手段でカードのデータを読み取ることができない場合、記憶手段に記憶されたカードデータの中から当該認識不可のカードの過去のカードデータを読み出して修正カードデータを生成する修正カードデータ生成手段と、を備えてなるため、記憶手段に記憶された前回のゲーム中に使用されたカードデータを修正カードデータとして用いることができ、カードデータの読み取り不可によるゲーム遅れを解消することができる。
(45)本発明によれば、複数の端末装置からの入力に基づいて実行される複数のゲームのうち個々のゲームのダイジェストシーンを大型ディスプレイに表示させるため、プレイヤ以外の順番待ちをしている顧客が退屈するのを防止できると共に、ゲームに参加したことのない新規の顧客に対してゲームの面白さをアピールでき、集客効率を高めることができる。
(46)本発明によれば、複数の端末装置のからの入力に基づいて実行される複数のゲームのうち個々のゲームのダイジェストシーンが存在しない場合、過去のゲームシーンを選択して大型ディスプレイに表示させるため、プレイヤ以外の順番待ちをしている顧客が退屈するのを防止できると共に、ゲームに参加したことのない新規の顧客に対してゲームの面白さをアピールでき、集客効率を高めることができる。
(47)本発明によれば、複数の端末装置からの入力に基づいて実行される複数のゲームのうち個々のゲームのダイジェストシーンが存在しない場合、現在実行中のゲームの途中経過情報を表示させるため、プレイヤ以外の順番待ちをしている顧客が退屈するのを防止できると共に、ゲームに参加したことのない新規の顧客に対してゲームの面白さをアピールでき、集客効率を高めることができる。
(48)本発明によれば、読み取り手段がメモリカードに記憶されたカード情報を読み取った後、コイン投入を受け付け、その後、カードゲームを開始するため、プレイヤが所有するメモリカードから読み取ったカードのデータに基づいてゲームを開始できると共に、メモリカードを所有していないプレイヤがゲームに参加することを防止することができる。
(49)本発明によれば、メモリカードに、少なくとも当該プレイヤが所有するカードの種類及びカードデータに対応する選手のスキル及び過去のゲーム結果が記憶されているため、メモリカードに記憶された情報を読み取ることによりゲームに必要なデータが得られると共に、プレイヤがゲームに参加する資格を有していることを確認することができる。
(50)本発明によれば、メモリカード挿入部に挿入されたメモリカードに記憶された情報を読み取る第1の手順と、メモリカードに記憶された情報を読み取った後、コイン投入を受け付ける第2の手順と、コイン投入を受け付けた後、カードゲームを開始する第3の手順と、を実行させるためのプログラムを読み込むことにより、プレイヤが所有するメモリカードから読み取ったカードのデータに基づいてゲームを開始できると共に、メモリカードを所有していないプレイヤがゲームに参加することを防止することができる。
以下、図面と共に本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明になるカード対戦ゲームの処理方法が適用されたカードゲーム装置の全体構成を示す斜視図である。図2は本発明になるカード対戦ゲームの処理方法が適用されたカードゲーム装置の各プレイヤが操作する端末装置を示す斜視図である。
図1及び図2に示されるように、カードゲーム装置10は、2台の大型パネルディスプレイ12と、大型パネルディスプレイ12の表示制御を行うメイン制御部14と、メイン制御部14と通信可能に接続された複数(本実施例では8個)の端末装置16a〜16hとから構成されている。
本実施例のカードゲーム装置10では、サッカーゲームを行えるようになっており、サッカー以外のスポーツ競技(例えば、野球やラグビー、アメリカンフットボール、ホッケーなどのチームで対戦する競技)にも適用できるのは、勿論である。
大型パネルディスプレイ12は、サッカー場の全体画像、全席の試合ダイジェスト、全席の試合結果などの画像が表示される。初めてゲームに参加するプレイヤは、最初にゲームに必要なスタートセット(アイテム)を購入して端末装置16a〜16hが設置された各席に着席する。このスタートセットには、練習結果や試合結果等を記録する記録媒体として使用されるICカード(メモリカード)18と、各サッカー選手の写真が印刷された11枚の選手カード20とが含まれる。
尚、選手カード20は、後述するように表面に夫々異なる選手の写真が印刷され、裏面には表面に印刷された選手個人を識別するためのデータパターン(識別コード)が記録されている。また、ICカード18は、少なくとも当該プレイヤが所有する選手カード20の種類及びカードデータに対応する選手のスキル及び過去のゲーム結果が記憶されている。そのため、ICカード18に記憶された情報を読み取ることによりゲームに必要なデータが得られると共に、プレイヤ22がゲームに参加する資格を有していることを確認することができる。
端末装置16a〜16hは、夫々同一構成であるので、ここでは端末装置16aについて説明する。
端末装置16aは、プレイヤ22が所有する選手カード20を載置するための選手カード配置パネル24と、プレイヤ22が作ったサッカーチームの練習や試合の画像が表示されるモニタ26と、ICカード18が挿入されるICカードリードライト28と、ゲーム終了後に選手カードが払い出されるカード発行部30とが設けられている。また、選手カード配置パネル24の左側には、作戦メニューを選択指示するための作戦指示釦32a〜32cが設けられ、選手カード配置パネル24の右側には、選手パワー等を指示する入力釦34a,34bが設けられている。プレイヤ22は、作戦指示釦32a〜32cを操作することにより、練習や試合中に選手に指示を与えられる。すなわち、プレイヤ22は、作戦指示釦32a〜32cを操作して、例えば、サイド攻撃など戦術の指示を行ったり、ゴールへのシュートを指示したり、モニタ26に表示される試合場面のカメラを切り替えたりできる。
図3は本発明になるカード対戦ゲームの処理方法が適用されたカードゲーム装置のシステム構成を示すブロック図である。
メイン制御部14は、LAN(Local Area Network)38のハブ40を介して大型パネルディスプレイ12を表示制御するための大型パネル制御部36と、各端末装置16a〜16hと、外部ネットワーク(図示せず)と接続されている。
大型パネル制御部36は、CPU42、メモリ(RAM)44、入出力インターフェース46、サウンド回路48、グラフィック表示回路50を有する。メモリ(RAM)44には、大型パネルディスプレイ12に表示される各種画像データ(例えば、サッカー場の全体画像や各選手のプレイ画像、あるいは現在試合中のダイジェストシーン、あるいは過去の試合のゴールシーン等)、及び大型パネルディスプレイ12に表示される各種画像データを選別して優先順位を決めて順次表示させる制御プログラムが格納されている。入出力インターフェース46は、メイン制御部14及び大型パネルディスプレイ12を操作するためのスイッチ52が接続されている。サウンド回路48は、大型パネルディスプレイ12に表示される各種画像に応じた音声を出力するサウンドアンプ54に接続されている。グラフィック表示回路50は、CPU42からの制御信号により選択された画像(例えば、サッカー場の全体画像や各選手のプレイ画像、あるいは現在試合中のダイジェストシーン、あるいは過去の試合のゴールシーン等)を大型パネルディスプレイ12に表示させる。
また、各端末装置16a〜16hは、CPU62、メモリ(RAM)64、入出力インターフェース66、サウンド回路68、グラフィック表示回路70を有する。メモリ(RAM)64には、モニタ26に表示される各種画像データ(例えば、各種ゲーム選択画像や各選手のプレイ画像等)、及び制御プログラムが格納されている。入出力インターフェース66は、メイン制御部14の他にICカードリードライト28、選手カード20の裏面に記憶されたカードデータを読み取るためのイメージセンサ56及びモニタ26を操作するためのスイッチ72が接続されている。サウンド回路68は、モニタ26に表示される各種画像に応じた音声を出力するサウンドアンプ74に接続されている。グラフィック表示回路50は、CPU62からの制御信号により選択された画像をモニタ26に表示させる。
図4は選手カード配置パネル24を上からみた平面図である。図5は選手カード配置パネル24が取り付けられた筐体76の縦断面図である。
図4及び図5に示されるように、選手カード配置パネル24は、筐体76の上面開口76aを塞ぐように取り付けられた透明なガラス板78と、ガラス板78の上面に積層された薄いプレイフィールド用シート80とから構成されている。
選手カード20は、プレイフィールド用シート80の上面に載置される。そして、筐体76の内部には、選手カード配置パネル24に載置された選手カード20の裏面に赤外線(不可視光)を照射する光源82と、光源82から発光された光から可視光を除去する第1フィルタ84と、選手カード配置パネル24上に載置された選手カード20の裏面に記憶されたカードデータのパターンを撮像するイメージセンサ56と、選手カード20の裏面で反射した反射光を上方へ反射させる第1反射板86と、第1反射板86で反射した反射光(不可視光)をイメージセンサ56に導く第2反射板88と、反射板86,88で反射した反射光に含まれる外乱光(可視光)を除去する第2フィルタ90とが取り付けられている。光源82は、赤外線あるいは紫外線のような肉眼で見えない不可視光を発光する発光ダイオード(LED)からなる。もちろん、光源82から可視光が発光されないときは第1フィルタ84を除くことができる。
第1反射板86は、水平に設けられた選手カード配置パネル24に対して所定の傾斜角度αで傾斜するように筐体76の下側傾斜部76bに支持されている。また、第2反射板88は、第1反射板86の取付角度に応じた傾斜角度で取り付けられている。
筐体76は、下側傾斜部76bを有するため、プレイヤ22が着席したとき、プレイヤ22の足が下側傾斜部76bの下方に挿入させることができる。そのため、プレイヤ22は、選手カード配置パネル24上に選手カード20を並べる際に選手カード配置パネル24の奥の位置まで手を伸ばすことが可能になり、選手カード配置パネル24の全面のどこでも選手カード20を載置させることができる。
密閉された筐体76の内部からは、光源82から可視光をカットされた赤外線(不可視光)が選手カード配置パネル24に照射されているため、選手カード配置パネル24を上からみても筐体76の内部を覗くことはできない。
図6は端末装置16aの選手カード配置パネル24及び操作部を拡大して示す平面図である。
図6に示されるように、筐体76の上面には、選手カード配置パネル24と、プレイヤが操作する作戦指示釦32a〜32c及び入力釦34a,34bが設けられている。選手カード配置パネル24の上面には、レギュラー選手となる選手カード20を配置するための出場選手カード配置領域92と、控えの選手となる選手カード20を配置するためのサブ選手カード配置領域94とが形成されている。
また、プレイヤ22は、手持ちの選手カード20の中から出場選手カード配置領域92の11枚の選手カード20を配置することができ、サブ選手カード配置領域94には5枚までの選手カード20を控えの選手として配置させることができる。
また、作戦指示釦32aはモニタ26に表示されたメニュー画像上のカーソルを上方向へ移動させるセレクト釦、作戦指示釦32bは決定釦、作戦指示釦32cはモニタ26に表示されたメニュー画像上のカーソルを下方向へ移動させるセレクト釦として操作される。
また、入力釦34aは出場選手カード配置領域92に並べられた選手カード20のパラメータを全力レベルに変更するための操作釦であり、入力釦34bは出場選手カード配置領域92に並べられた選手カード20のパラメータを体力温存レベルに変更するための操作釦である。
また、ICカード18は、練習に応じたチーム能力(成長値)、他チームとの対戦成績(試合結果)、試合結果に応じて獲得したタイトルなどの各データが記憶されている。そして、プレイヤ22は、ゲーム開始する前に、ICカード18をICカードリードライト28に挿入してICカード18に記憶されている各データを端末装置16に読み込ませる。
図7は選手カード配置パネル24の印刷パターンの一例を示す平面図である。
図7に示されるように、選手カード配置パネル24のプレイフィールド用シート80の裏面には、上記出場選手カード配置領域92を示す白線枠96と、サブ選手カード配置領域94を示す線枠98とが印刷されている。さらに、プレイフィールド用シート80の裏面には、出場選手カード配置領域92を3つのブロックに分けており、フォワード(FD)の選手カード20を配置するためのフォワード領域100と、ミッドフィルダ(MD)の選手カード20を配置するためのミッドフィルダ領域102と、ディフェンダ(DF)の選手カード20を配置するためのディフェンダ領域104と、ゴールキーパ(GK)の選手カード20を配置するためのゴールキーパ領域105とが例えば緑色の濃淡が異なるインクで印刷されている。
この各領域100,102,104,105は、選手カード20の裏面に記録されたカードデータ(当該カードに印刷された選手の識別データ及びスキルを含むデータ)を認識できるように赤外線を透過する顔料インクで印刷されている。また、サブ選手カード配置領域94は、プレイフィールド用シート80の裏面に例えば茶色のインクで印刷されており、5枚まで控えの選手カード20が置けるように、5個の黄線枠106が印刷されている。
尚、カードゲーム装置10では、例えば各選手カード20に印刷されている選手によってポジションがフォワード、ミッドフィルダ、ディフェンダ、ゴールキーパの何れかに決められており、各選手カード20が載置された領域がその選手カード20に印刷された選手のポジションと一致しているときは、選手パラメータ及びチームパラメータが通常値に設定される。
しかし、各選手カード20が載置された領域がその選手カード20に印刷された選手のポジションと一致していないときは、選手パラメータ及びチームパラメータが低い値に設定される。例えばフォワード(FD)の選手カード20がディフェンダ領域102に載置された場合には、チームの攻撃力が弱まる等の影響がでる。
また、各領域100,102,104にどの選手カード20を載置するのかは、監督であるプレイヤ22が決めることができる。また、プレイヤ22は、各領域100,102,104に配置される選手カード20の枚数を3−3−4,3−4−3,4−3−3のどのフォーメーションでゲームスタートさせるかを決めることができる。
図8は選手カード配置パネル24の断面構造を拡大して示す縦断面図である。
図8に示されるように、選手カード配置パネル24は、補強用のガラス板78の上面にプレイフィールド用シート80を載置した積層構造であり、プレイフィールド用シート80は、透明なポリカーボネイト樹脂製であり、下面に印刷された上記各領域100,102,104やサブ選手カード配置領域94、白線枠96、黄線枠106等を保護する役目を有している。そして、プレイフィールド用シート80の上面には、微細な凹凸(「シボ」とも呼ばれている)110が形成されている。
この微細な凹凸110が表面にあると、選手カード20が載置されたときに密着せず、選手カード20を容易に取ったり、移動させることができる。さらに、プレイフィールド用シート80は、微細な凹凸110が表面にあるため、外部からの光が乱反射して半透明となり、筐体76の内部を覗けないようにするための目隠しの役目も有している。しかも、筐体76の内部は、光源82が不可視光を発光するため、選手カード配置パネル24を上からみても筐体76の内部が真っ暗であり、プレイヤ22が筐体76の内部を見ることはできない。
尚、インク層108には、黒と白以外の赤外線を透過する顔料インクが使用される。これは、選手カード20の裏面に不可視光で見ると黒と白のパターンでカードデータが記録されているからである。
図9は選手カード20の裏面に記憶されたカードデータの一例を示す図である。
図9に示されるように、選手カード20の裏面には、不可視光で見ると白と黒で印刷されたパターンがカードデータ112の記録部として記録されている。このカードデータ112は、黒部分が通常肉眼では見えないが赤外線などの不可視光を吸収する特殊なインクで印刷されている。選手カード20の裏面の白部分113は、不可視光が照射されると反射する紙やインクでできている。そのため、光源82からの不可視光は、選手カード20の裏面に照射されると、カードデータ112の黒部分を除く白部分に照射された不可視光のみが反射してイメージセンサ56に入射してカードデータ112のパターンが撮像される。
また、カードデータ112は、上側を除く左側、右側、下側の3方が黒枠112a〜112cで囲まれた記憶領域112dに四角形状に形成された黒部分112eと白部分112fのパターンを1ビットとして、例えば縦方向に8ビット、横方向に3ビットの白黒パターンが検出されるように印刷されている。
また、カードデータ112の上側のみ黒枠が設けられていないので、黒枠112a〜112cの位置から選手カード20の角度を判別することができる。また、カードデータ112の周囲が白であるので、カードデータ112の輪郭を容易に抽出することができる。
尚、選手カード20は、選手など写真やプロフィールなどが不可視光を透過するインクで印刷され、その画像に重ねてカードデータ112が肉眼で目視できないように不可視光を吸収するインクで印刷されている。また、上記選手カード20の裏面は、上記とは逆にカードデータ112を不可視光を反射させるインクで印刷し、白部分113を不可視光を吸収するインクで印刷しても良い。
また、上記カードデータ112は、選手カード20の裏面に印刷されたものであるが、これに限らず、印刷以外の方法(例えば、シール貼り付け,磁気データ等を含む)で形成しても良い。
ここで、選手カード20の裏面に記憶されたカードデータの識別方法について説明する。
図10は選手カード配置パネル24に載置された選手カード20の裏面に記憶されたカードデータを認識するための制御処理を示すフローチャートである。
図10に示されるように、端末装置16aのCPU62では、コインが投入されると、S11でメディアンフィルタを用いてノイズカット処理を行う。このノイズカット処理により、イメージセンサ56の画素欠けなどのノイズを除去する。
ここでは、読み取りコードの各ビットが並んだ横方向について、全てのドットを対象とし、対象として選んだ1ドット及びその左右(横方向)に隣接する1ドットを選択する。図11(A)に選択した3ドットの一例を示す。ここでは各ドットを示す矩形内にそのドットの輝度値を表示している。この3ドットの輝度値を昇順にソートして中間の値を求める。図11(B)では、左のドットの輝度値21が中間の値である。この中間の値を対象ドット(中央のドット)の輝度値として図11(B)に示すように更新する。
このようにして、イメージセンサのドットの欠損等に起因するノイズを除去することができる。なお、ノイズカット処理によって解像度が低下するので、縦方向に隣接するドットのノイズカット処理は行わない。
次のS12では、イメージセンサ56のレンズの歪みを補正する球面補正フィルタ処理を行う。この球面補正フィルタ処理は、図12(A)に示すようなイメージセンサのレンズ系の歪みに起因する画像の歪みを除去して、図12(B)に示すような歪みのない画像を得る処理である。ここでは、画像が640×480ドットで構成されるものとする。
まず、図13(A)に示すように、変換後画像座標(i,j)を640×480ドット画像の中心のドットの座標が(0,0)となる座標(x,y)に変換するために、次の演算を行う。
x=(i−320)+0.5
y=(j−240)+0.5
次に、図13(B)に示すように、座標の中心から変換するドットの距離dと角度aを求めるために、次の演算を行う。
d=(x2+y2)1/2
a=arctan(y/x) x≧0のとき
a=arctan(y/x)+π x<0のとき
更に、図14(A)に示すように、座標(x,y)に対応する変換元画像座標(xx,yy)を求めるために、次の演算を行う。
まず、半径Rの球の円弧の長さdから角度Aを求める。
A=(d/2πR)・2π=d/R
dd=R×cos(A)
xx=dd×cos(A)
yy=dd×sin(A)
次に、図14(B)に示すように、変換元画像座標(xx,yy)を画像の左上端部を(0,0)とする座標(ii,jj)に変換するために、次の演算を行う。
ii=(xx+320)−0.5
jj=(yy+240)−0.5
そして、図14(C)に示すように、座標(ii,jj)の整数部(ii_i,jj_i)と小数部(ii_e,jj_e)から4つのドットの値VV(ii_i,jj_i)、VV(ii_i+1,jj_i)、VV(ii_i,jj_i+1)、VV(ii_i+1,jj_i+1)の割合を求め、変換後のドットの座標V(i,j)を求める。
V(i,j)=VV(ii_i,jj_i)×(1−ii_e)×
(1−jj_e)
+VV(ii_i+1,jj_i)×ii_e×
(1−jj_e)
+VV(ii_i,jj_i+1)×(1−ii_e)×
jj_e
+VV(ii_i+1,jj_i+1)×ii_e)×
jj_e
これによって、図12(B)に示すような歪みのない画像を得る。
次のS13では、基準マーカ位置検出処理を行う。この基準マーカ位置検出処理としては、S13aの輪郭抽出処理とS13bのパターンマッチング処理を行う。図15に示すように、プレイフィールド用シート80の裏面の四隅には、基準マーカ114が印刷されている。基準マーカ114は、白丸114aの中に黒丸114bを配置することにより、黒丸114bの輪郭を抽出することができる。そのため、本実施例では、基準マーカ114をイメージセンサ56により撮像した画像から基準マーカ114の座標位置を検出する。そして、基準マーカ114が設けられた四隅のある範囲を切り出し、基準マーカ114の黒丸114bの位置と予めデータベースに記憶された基準マーカパターンデータとを照合してずれ量を求め、このずれ量に応じてイメージセンサ56により撮像した画像のずれを補正することができる。
尚、基準マーカ114の輪郭抽出処理では、基準マーカ114の画像データを9分割し、ソーベルフィルタを用いて基準マーカ114の輪郭を抽出する。
次のS14では、選手カード配置パネル24に載置された選手カード20の位置と角度を検出する。このカード位置角度検出処理では、選手カード配置パネル24に載置された選手カード20の枚数と各選手カード20の位置座標と角度を検出する。そのまま検出すると、時間がかかるため、まずイメージセンサ56で撮像された画像の画素を例えば1/2程度に粗くしておおよその仮位置と角度を求め、その次の段階でさらに詳細な位置と角度を求める。
そのため、カード位置角度検出処理では、第1段階の仮位置角度検出処理(S15)と第2段階の位置角度検出処理(S16)を行う。
仮位置角度検出処理15においては、縮小処理、輪郭抽出処理、パターンマッチング処理、間引き処理を行う。
S15aの輪郭抽出処理では、画像の解像度を縦横夫々1/2に縮小して解像度を粗くする縮小処理を行う。続いて、S15bで選手カード20の裏面に記憶されたカードデータ112の輪郭をソーベルフィルタを用いて抽出する。この輪郭抽出処理では、図16に示すように、カードデータ112の輪郭の4辺を3分割ずつして上側のU0,U1,U2領域、左側のL0,L1,L2領域、下側のD0,D1,D2領域、右側のR0,R1,R2領域の9個分割とする。そして、カードデータ112の輪郭は、前述したように上側を除く左側、右側、下側の3方が黒枠112a〜112c(図10参照)であるので、各辺の輝度を比較することにより選手カード20の角度を検出することができる。換言すれば、後述する図17の制御処理により、黒枠112a〜112cが設けられていない一辺が9個分割された領域のどの部分に位置しているのか判別することで、選手カード20の角度を求めることができる。
そして、S15cでは、パターンマッチング処理を行う。すなわち、予め登録された各回転位置のパターンデータと照合して点数をつけて、1ドットずつずらして画像全てを検索し、あるレベル以上の値の座標と角度を格納する。次のS15dでは、あるレベル以上の値で区別しただけなので、不要な座標も含まれており、そのため、余分な画素を削除する間引き処理を行う。
次の位置角度検出処理S16においては、切り出し処理、輪郭抽出処理、パターンマッチング処理を行う。S16aでは、縮小する前の画像から仮位置角度検出処理で粗く求めた位置座標付近を切り出す切り出し処理を行う。次のS16bでは、切り出した画像をソーベルフィルタを用いて選手カード20の裏面に記憶されたカードデータ112の輪郭の抽出する輪郭抽出処理を行う。次のS16cでは、仮位置角度検出のパターンマッチング処理と同様に予め登録された回転位置のパターンデータと照合して精度の高い位置と角度を求めるパターンマッチング処理を行う。
次のS17では、上記のように求めた位置座標、角度から輝度の画像を切り出し、図18に示すようにある範囲の左右の輝度差から、例えば、左右輝度差が白黒=0,黒白=1を読み出す。そして、選手カード20の裏面に記憶されたカードデータ112の白黒パターンから24ビットのIDコード(カード表面に印刷された選手の識別コード)を検出する。
ここで、図17のカード角度検出処理について説明する。尚、図17のフローチャートにおいて、Aは白部分112fの輝度閾値、Bは黒部分112eの輝度閾値である(A<B)。
図17のS21において、切り出したある範囲の上側のU0,U1,U2領域、左側のL0,L1,L2領域、下側のD0,D1,D2領域、右側のR0,R1,R2領域の輝度が輝度閾値A以上であるときは、カードデータ112が読み取れないので、S22に進み、検出不能と判断する。
また、S21において、切り出したある範囲の上側のU0,U1,U2領域、左側のL0,L1,L2領域、下側のD0,D1,D2領域、右側のR0,R1,R2領域の輝度が輝度閾値A以上でないときは、S23に進み、左側のL0,L1,L2領域のみの輝度が輝度閾値A以上、且つその他の領域の輝度が輝度閾値B以上であるかどうかをチェックする。S23において、左側のL0,L1,L2領域のみの輝度が輝度閾値A以上、且つその他の領域の輝度が輝度閾値B以上であるときは、S24に進み、左側のL0,L1,L2領域が上に位置する角度で選手カード20が選手カード配置パネル24に載置されているものと判断する。
また、S23において、左側のL0,L1,L2領域のみの輝度が輝度閾値A以上、且つその他の領域の輝度が輝度閾値B以上でないときは、S25に進み、下側のU0,U1,U2領域のみの輝度が輝度閾値A以上、且つその他の領域の輝度が輝度閾値B以上であるかどうかをチェックする。S25において、下側のU0,U1,U2領域のみの輝度が輝度閾値A以上、且つその他の領域の輝度が輝度閾値B以上であるときは、S26に進み、下側のU0,U1,U2領域が上に位置する角度で選手カード20が選手カード配置パネル24に載置されているものと判断する。
また、S25において、下側のU0,U1,U2領域のみの輝度が輝度閾値A以上、且つその他の領域の輝度が輝度閾値B以上でないときは、S27に進み、右側のR0,R1,R2領域のみの輝度が輝度閾値A以上、且つその他の領域の輝度が輝度閾値B以上であるかどうかをチェックする。S27において、右側のR0,R1,R2領域のみの輝度が輝度閾値A以上、且つその他の領域の輝度が輝度閾値B以上であるときは、S28に進み、右側のR0,R1,R2領域が上に位置する角度で選手カード20が選手カード配置パネル24に載置されているものと判断する。
また、S27において、右側のR0,R1,R2領域のみの輝度が輝度閾値A以上、且つその他の領域の輝度が輝度閾値B以上でないときは、S29に進み、上側のU0,U1,U2領域のみの輝度が輝度閾値A以上、且つその他の領域の輝度が輝度閾値B以上であるかどうかをチェックする。S27において、上側のU0,U1,U2領域のみの輝度が輝度閾値A以上、且つその他の領域の輝度が輝度閾値B以上であるときは、S30に進み、上側のU0,U1,U2領域が上に位置する角度で選手カード20が選手カード配置パネル24に載置されているものと判断する。
また、S29において、上側のU0,U1,U2領域のみの輝度が輝度閾値A以上、且つその他の領域の輝度が輝度閾値B以上でないときは、カードデータ112が読み取れないので、S22に進み、検出不能と判断する。
このようにして選手カード配置パネル24に載置された選手カード20の角度を検出することができる。
尚、カードデータ112のパターンは上記のような四角形の白黒パターンでなくても良いのは勿論である。カードデータ112の変形例として、例えば、図19に示すように、選手カード20の裏面に円形の白部分116の中にリング状の黒部分118を印刷したものでも良い。
この場合、黒部分118の外周に突出する黒突部118aの有無を検出し、この黒突部118aがあると1、黒突部118aがないと0として10ビットの識別コードが得られる。また、黒突部118aは、リング状の黒部分118の外周に放射状に突出するため、選手カード20の角度に関係なく検出される。また、白部分116を囲むハッチング部分120は、選手カード20の存在を検出できるように不可視光を反射する黒またはその他の色のインクで着色しても良い。
図20は選手カード20の変形例1を示す図である。
図20に示されるように、選手カード20の裏面には、上記カードデータ112の他に黒丸からなるカードポイント122が四隅に印刷されている。この4個のカードポイント122及びカードデータ112が検出された場合、選手カード12の裏面全体がイメージセンサ56に撮像されているものと判断することが可能になる。そのため、2枚の選手カード20が重なっているか否かを判定することができる。
例えば、図21(A)に示されるように、選手カード20Aの上に選手カード20Bの一部が重なって配置された場合、選手カード20Bの2個のカードポイント122が検出されているが、選手カード20Bのカードデータ112も検出されているので、2枚の選手カード20A,20Bは重なり合っていないものと判定する。
また、図21(B)に示されるように、選手カード20Aの上に選手カード20Bが交差する向きで重なって配置された場合、選手カード20Bの4個のカードポイント122が検出されているが、選手カード20Bのカードデータ112が検出されていないので、2枚の選手カード20A,20Bは重なり合っているものと判定する。この場合、下に配置された選手カード20Aのみ認識することができる。
また、図21(C)に示されるように、選手カード20Aの上に選手カード20Bが殆ど同じ向きで重なって配置された場合、選手カード20Bの4個のカードポイント122及びカードデータ112が検出されていないので、2枚の選手カード20A,20Bは重なり合っているものと判定する。この場合、下に配置された選手カード20Aのみ認識することができる。
ここで、上記のように構成されたカードゲーム装置10の遊び方及び制御処理について説明する。
カードゲーム装置10では、プレイヤ22がゲーム料金(コイン)をコイン投入口(図示せず)に投入し、ICカード18をICカードリードライト28に挿入してスタート釦(図示せず)をオンに操作すると、ICカード18に記憶されたチームデータや選手の練習データが読み込まれて制御処理がスタートする。
図22に示すように、ICカード18は、選手カード20のカードデータにより登録された選手の能力(スキル)を示す個人データが記憶される選手データ記憶部18aを有する。1枚のICカード18には、20〜50名程度の選手のデータを登録することが可能であり、例えば中田英寿の選手カード20を選手カード配置パネル24のミッドフィルダ領域102に載置した場合、当該選手名を登録選手として記憶し、練習終了後、及び試合終了後に登録選手データ18aが記憶されると共に、練習結果及び試合結果が成長データとして記憶される。
使用される前のICカード18には、登録選手の基本値が初期値として記憶される。そして、各登録選手の基本値に練習結果及び試合結果から得られる成長値が加算される。各選手毎の能力を評価する項目としては、例えばシュート、パス、ドリブル、タックル、パスカット、ポジショニング、戦術理解、スタミナ、スピード、筋力、特殊能力(キラーパス、ピンポイントパスなど)がある。そして、各項目ごとに基本値と成長値が個人データとして記憶される。
尚、各選手毎の特殊能力は、通常の選手カード20には、設定されておらず、発行枚数の少ないレアカードのみ選手の個人データとしてゲームに反映させることができる。
また、ICカード18の登録可能数がオバーしたときは、古い選手カード20の個人データが消去される。プレイヤ22は、ICカード18の登録可能数がオバーしたときに消去する選手名を選択することができる。
図23はカードゲーム装置10のゲーム進行手順を示すメインフローチャートである。
図23に示されるように、カードゲーム装置10のゲーム内容としては、大きく分けてメンバー選出モード(手順1)、選手育成モード(手順2)、試合モード(手順3)、指導モード(手順4)が順次実行される。
メンバー選出モード(手順1)では、プレイヤ22は所有している選手カード20のからレギュラー選手として11枚を選び、控えの選手カード20を5枚選出する。そして、プレイヤ22は、選手カード配置パネル24に形成された出場選手カード配置領域92のフォワード領域100、ミッドフィルダ領域102、ディフェンダ領域104、ゴールキーパ領域105(図7参照)にレギュラー選手として選出した11枚の各選手カード20を並べ、サブ選手カード配置領域94に控えの選手として選出した5枚の各選手カード20を並べる。
出場選手カード配置領域92及びサブ選手カード配置領域94に各選手カード20を並べると、次の選手育成モードS12へ進む。尚、サブ選手カード配置領域94に載置される控えの選手の選手カード20は、5枚まで置けるが、プレイヤ22がレギュラー選手の分しか持っていないときはサブ選手カード配置領域94に置かなくても良い。
選手育成モード(手順2)では、試合を行う前の練習を行って各選手及びチームを成長させることができる。練習は、予め設定された所定時間が経過すると、自動的に終了する。
次の試合モード(手順3)では、他のプレイヤのチームと対戦する。尚、他のプレイヤが誰もいないときは、コンピュータ制御の仮想チームと対戦することになる。
試合が開始されると、プレイヤ22は、モニタ26に表示された試合の進行状況を見ながら監督として戦術を考え、選手カード配置パネル24上に載置された各選手カード20を移動させたり、選手交代させる。試合は、予め設定された所定時間が経過すると、自動的に終了する。
次の指導モード(手順4)では、試合終了した後、各選手にアドバイスして選手能力(スキル)を高める。そして、最後に新しい選手カード20がカード発行部30から発行される。このように、ゲームが終了する度に選手カード20が1枚ずつ増えるため、次回のゲームのときに選手選出や選手交代の操作がやりやすくなる。
一方、プレイヤ22が行う1プレイの流れとしては、図24に示すような操作手順となる。
図24に示すように、プレイヤ22は、まず、手順11でICカード18の挿入操作を行う。続いて、プレイヤ22は、ゲーム料金分のコイン投入操作を行う。これは、プレイヤ22が当該カードゲームのアイテムとして必要なICカード18を所有していることを確認してからゲーム料金の支払いを行うようにしてICカード18を所有していない場合の返金不可によるトラブルの発生を防止する。
次の手順12では、手持ちの選手カード20を選手カード配置パネル24に並べて選手を選出し、選出された各選手の試合前準備を行う。この試合前準備としては、選手カード配置パネル24に配置された選手カード20の各選手にセットプレイ、フォーメーション、シュート等の練習を行わせる(育成モード)。
次の手順13では、他のプレイヤがセットしたチームと試合を行う。試合は、試合前半(45分)、ハーフタイムミーティング、試合後半(45分)が行われる。試合中、プレイヤ22は、対戦相手との状況に応じて選手カード20を移動させてフォーメーションを変更したり、選手カード20を入れ替えて戦術の変更を行うことができる。また、ハーフタイムミーティングでは、フォーメーションや選手の変更、及び各選手に直接指示(誉めたり、しかったり、戦術の確認等)したりする。
次の手順14では、試合終了後のミーティングを行って試合の反省点を説明するなど選手とのコミュニケーションを図って選手の成長値を向上させる(指導モード)。
次の手順15では、試合結果をスポーツニュースとして発表する。このように、プレイヤ22は、サッカーチームの監督としてゲームに参加することができ、どの選手をどのポジションでプレイさせるか、選手の能力(スキル)をどのよう高めるかを楽しむことができる。
ここで、端末装置16のCPU62が実行する制御処理について図25乃至図29を併せ参照して説明する。
図25に示されるように、CPU62は、S41でクラブカードとしてのICカード18がICカードリードライト28に挿入されたことを確認する。プレイヤ22がICカード18を所有していることが確認されると、S42に進み、コイン投入及びスタート釦がオンに操作されたかどうかをチェックする。従って、ICカード18を所有していないプレイヤがゲームに参加することができず、あるいは正規に発行されたもの以外の模造カードが挿入された場合にもゲームに参加することができない。また、ICカード18を所有していることが確認した後、コイン投入が行われるので、ICカード18を所有していないプレイヤがコイン投入することを防止して料金の返金トラブルを解消する。
次のS43では、ICカードリードライト28で読み取れたデータをチェックする。そして、S44において、ICカード18から読み取ったデータにクラブデータがないときは、S45に進み、モニタ26にクラブ名入力画面を表示してプレイヤ22にクラブ名を入力させる。続いて、S46では、ユニフォーム選択画面をモニタ26に表示させてプレイヤ22に選手のユニフォームを選択させる。次のS47では、チームフラッグ選択画面をモニタ26に表示させてプレイヤ22にチームフラッグを選択させる。
S44において、ICカード18から読み取ったデータにクラブデータがあるとき、あるいは上記S45〜S47の処理が終了すると、S48に進み、モニタ26にクラブデータ確認画面を表示する。続いて、S49では、対戦相手チーム表示画面をモニタ26に表示させる。
次のS50では、モニタ26に選手カード配置指示画面を表示させる。また、選手カード配置指示画面には、例えば、「ボード上にカードを配置して下さい」といったメッセージを表示させる。また、選手カード20を配置するための配置時間(60秒間)をカウント開始する。
S51では、モニタ26に初心者のためシステム配置図(例えば、図1に示すような構成図)を表示する。
次のS52において、プレイヤ22が図6に示すように、少なくともスタメンとなる11枚の選手カード20を選手カード配置パネル24上に並べると、S53で選手カード20の配置を確認する。そして、S54で配置終了の入力操作があると、S55に進み、選手カード配置パネル24上に載置された11枚の選手カード20の識別コードを読み取ってスタメンデータとして記録する。
S56では、モニタ26に試合前練習画面を表示する。試合前練習画面としては、例えば、図30(A)に示すような育成メニュー画面130と、図30(B)に示すような各練習画面132と、図30(C)に示すような練習結果から各項目別ポイントを加算したチーム総合力評価画面134とが順次、モニタ26に表示される。
次のS57では、試合前ミーティング画面をモニタ26に表示させる。続いて、S58では、他のプレイヤの準備待ち状態となる。
図26に示すS59では、試合開始アナウンス画面をモニタ26に表示させる。続いて、S60に進み、選手入場及びスタメン選手名の表示など試合開始時演出画面をモニタ26に表示させる。
S61では、当該プレイヤチームと他のプレイヤチームとの試合前半画面136をモニタ26に表示させる。試合開始直後のプレイヤ22は、図31に示されるように、最初にスタメンとなる11枚の選手カード20を選手カード配置パネル24上に載置させたままモニタ26に表示される各選手の動きをみる。
例えば、試合前半20分のとき、プレイヤ22は、図32に示されるように、先制点を獲得するため、選手カード配置パネル24上に載置させた選手カード20の位置を移動させて攻撃型フォーメーションに変更した後、入力釦34aをオンに操作して全選手に全力プレイを指示する。
すなわち、プレイヤ22は、ミッドフィルダの選手カード20の配置を選手カード配置パネル24のフォワード領域100に押し上げてフォワードの選手及びミッドフィルダの選手が攻撃に参加できる攻撃型フォーメーションに変更する。モニタ26には、この攻撃型フォーメーション画面137が表示される。
試合前半が終了すると、次のS62に進み、ハーフタイムミーティング画面をモニタ26に表示させる。このハーフタイムミーティングでは、監督からの指示を選手に伝えることができ、指示した戦術を選手が理解していることを確認する。また、ハーフタイムのとき、プレイヤ22は、図33に示されるように、前半で調子の悪い選手あるいはスタミナの切れた選手を控えの選手と交代させるように選手カード20を入れ替える。すなわち、プレイヤ22は、出場選手カード配置領域92で疲れた選手カード20と、サブ選手カード配置領域94に配置された選手カード20とを入れ替える。モニタ26には、選手交代画面138が表示される。
そして、ハーフタイムミーティング終了後、S63では、試合後半をモニタ26に表示させる。試合後半35分のとき、プレイヤ22は、図34に示されるように、先制点を守るため、残り時間の守備を固めて逃げ切るための守備重視のフォーメーションに変更する。すなわち、プレイヤ22は、殆どの選手カード20をディフェンダ領域104へ下げて自陣のゴールを守るように守備をかためる。モニタ26には、守備重視フォーメーション画面139が表示される。
次のS64では、試合終了時点での両チームの得点が同点かどうかをチェックする。両チームの得点が同点のときは、S65に進み、延長戦の試合画面をモニタ26に表示させる。この延長戦のときは、得点を先制するため、ミッドフィルダの選手カード20の配置を選手カード配置パネル24のフォワード領域100に押し上げてフォワードの選手及びミッドフィルダの選手が攻撃に参加できる攻撃型フォーメーションに変更する。
延長戦が終了すると、S66に進み、両チームの得点が同点かどうかをチェックする。両チームの得点が同点のときは、S67に進み、両チームからシュートの上手い5人を選出し、両チームの選手1人ずつ交互にゴールキーパと1対1でシュートを行うPK戦画面をモニタ26に表示させる。
S64において、両チームの得点差があるとき、あるいはS67のPK戦が終了すると、S68に進み、試合結果アナウンス画面をモニタ26に表示させる。この試合結果アナウンス画面では、例えば、図35(A)に示されるように、ゴールのあった時間とゴールした選手名の試合結果表示画面140をモニタ26に表示させる。続いて、S69で試合後のミーティング画面をモニタ26に表示させる。このミーティング画面では、例えば、図35(B)に示されるように、監督から選手に声をかける場面でメニュー画面142をモニタ26に表示させる。プレイヤ22は、作戦指示釦32a〜32cを操作してメニュー画面142から各選手へのメッセージを選択する。
S70では、試合結果から各選手及びチームのパラメータを計算する。そして、S71では、演算されたパラメータをICカード18に記憶させる。次のS72では、ゲームを継続させるかどうかをチェックする。プレイヤ22がゲーム終了を指示したときは、S73に進み、新しい選手カード20をカード発行部30から発行し、ICカード18をICカードリードライト28から排出させる。また、S72において、プレイヤ22がゲーム継続を指示したときは、図25のS41に戻る。
ここで、上記S43のICカードチェック処理について図27を参照して説明する。
図27に示されるように、S80でICカードリードライト28に挿入されたICカード18が適正かどうかをチェックする。S80において、ICカード18が本発明のカードゲーム装置用ICカードであるときは、適正と判断して今回のICカードチェック処理を終了する。しかし、S80でICカードリードライト28に挿入されたICカード18が不適正のときは、S81に進む。S81では、再挿入指示のアナウンスを行う。そして、S82では、ICカードリードライト28から不適正と判断されたICカード18を排出する。
次のS83では、新しいICカード18がICカードリードライト28に挿入されたことを検出した信号が入力されるのを待つ。そして、S84において、ICカード18がICカードリードライト28に挿入されたことが検出されると、上記S80に戻り、ICカードリードライト28に挿入された新しいICカード18が適正なものかどうかをチェックする。そして、新しいICカード18が適正であるときは、今回のICカードチェック処理を終了する。
ここで、上記S53の選手カード配置チェック処理について図28を参照して説明する。
図28に示されるように、S90では、選手カード配置パネル24に載置された選手カード20の配置データを読み込む。次のS91では、重なった選手カード20がないかどうかをチェックする。S91において、重なった選手カード20があるときは、S92に進み、選手カード20の再配置指示をアナウンスしてプレイヤ22に報知する。そして、S93において、選手カード20が再配置されたことを確認する。
また、上記S91において、重なった選手カード20がないときは、S94に進み、同一の選手カード20が載置されていないかどうかをチェックする。S91で同一の選手カード20が載置されているときは、上記S92で選手カード20の再配置指示をアナウンスしてプレイヤ22に報知する。そして、S93において、選手カード20が再配置されたことを確認する。
また、上記S94において、同一の選手カード20が載置されていないときは、S95に進み、選手カード配置パネル24に載置された選手カード20の枚数が適正かどうかをチェックする。S95で、選手カード配置パネル24の出場選手カード配置領域92に11枚の選手カード20が載置され、サブ選手カード配置領域94に5枚以下の選手カード20が載置されているときは、カード数が適正であるので、今回の選手カード配置チェック処理を終了する。しかし、S95において、カード数が不適正のときは、上記S92で選手カード20の再配置指示をアナウンスしてプレイヤ22に報知する。そして、S93において、選手カード20が再配置されたことを確認する。
ここで、試合中の選手カードチェック処理について図29を参照して説明する。尚、試合中は、選手カードチェック処理を所定時間毎に割り込み処理させる。
図29に示されるように、S100において、選手カード配置パネル24に載置された選手カード20の配置データを読み込む。次のS101では、重なった選手カード20がないかどうかをチェックする。S101において、重なった選手カード20があるときは、S102に進み、選手カード20の配置が不適切であることを表示してプレイヤ22に報知する。
また、上記S101において、重なった選手カード20がないときは、S103に進み、同一の選手カード20が載置されていないかどうかをチェックする。S103で同一の選手カード20が載置されているときは、上記S102で選手カード20の配置が不適切であることを表示してプレイヤ22に報知する。
また、上記S103において、同一の選手カード20が載置されていないときは、S104に進み、選手カード配置パネル24に載置された選手カード20の枚数が適正かどうかをチェックする。S104で、選手カード配置パネル24の出場選手カード配置領域92に11枚の選手カード20が載置され、サブ選手カード配置領域94に5枚以下の選手カード20が載置されているときは、カード数が適正であるので、S105に進み、今回読み取った選手カード20の配置データがゲーム開始時のスタメンデータと一致するかどうかをチェックする。S105で今回読み取った選手カード20の配置データがゲーム開始時のスタメンデータと一致しないときは、スタメンと違う選手カード20が載置されているので、上記S102に進み、選手カード20の配置が不適切であることを表示してプレイヤ22に報知する。
また、S105で今回読み取った選手カード20の配置データがゲーム開始時のスタメンデータと一致したときは、S106に進み、控えの選手カード20がサブ選手カード配置領域94に載置されているかどうかをチェックする。S106で控えの選手カード20があるときは、S107に進み、選手交代が可能であることをモニタ26に表示させる。
次のS108では、現在の配置データが試合に適応できるように各選手カード20の配置から選手ポジションデータを修正する。そして、S109では、今回読み取った選手カード20の配置データを新規配置データとして記録する。
このように、プレイヤ22は、選手カード20を移動させてフォーメーションを変化させると、直ちに変更されたフォーメーションに応じた試合内容がモニタ26に表示される。また、控えの選手カード20がサブ選手カード配置領域94に載置されているときは、選手カード20を入れ替えて選手交代させることができる。そして、交代された選手カード20の個人データが新規配置データとして記録されると、交代された選手の画像がモニタ26に表示される。
図36は試合スケジュールの一例を示す図である。
図36に示されるように、試合スケジュールは、メイン制御部14のメモリ44に予め登録されており、例えば、10試合を1サイクルとして10種類のサイクルが登録されている。そして、メイン制御部14では、10種類のサイクルを繰り返す。例えば、第1サイクル(世界クラブ選手権)150では、他の端末装置16に設定された各7プレイヤチームと総当りで順番に対戦し、試合に勝つとランキング(評価ポイント)が上がる。尚、プレイヤの居ない席があるときは、端末装置16のCPU62に登録されたコンピュータチームと対戦する。
他の7プレイヤチームとの試合が終了すると、世界クラブ選手権の1回戦、世界クラブ選手権の準決勝戦、世界クラブ選手権の決勝戦の3試合を行う。尚、世界クラブ選手権に参加できないチーム(例えば、他の7プレイヤチームとの試合結果が4敗以上負けた場合)は、格下のローカル大会に参加することになる。
また、第2サイクル(チャンピオンリーグ)152では、他の端末装置16に設定された各7プレイヤチームとトーナメント方式で対戦し、上位4チームでチャンピオンリーグの第1戦、チャンピオンリーグの第2戦、チャンピオンリーグの第3戦を行う。尚、第2サイクル(チャンピオンリーグ)152は、例えば国際ランキングが50位以内の成績を残したチームが参加できる。
このような、試合の各サイクルは、10種類用意されており、上記第1サイクル(世界クラブ選手権)150、第2サイクル(チャンピオンリーグ)152の他に8種類のサイクルが繰り返し行われる。
図37は上記S41の処理のサブルーチンを説明するためのフローチャートである。
図37に示されるように、S111において、ゲーム開始前にコイン投入口(図示せず)に設けられたコインシュートをロック状態にする。次のS112では、各サテライトに設けられた端末装置16のモニタ26にアドバタイズ画面を表示すると共に、「ICカードを挿入して下さい」といったメッセージをモニタ26に表示させる。
次のS113では、ICカード(メモリカード)18がICカードリードライト28に挿入されたかどうかをチェックする。S113において、ICカード18がICカードリードライト28に挿入されていないときは、上記S112に戻り、端末装置16のモニタ26にアドバタイズ画面を表示すると共に、「ICカードを挿入して下さい」といったメッセージをモニタ26に表示させる。
また、上記S113において、ICカード18がICカードリードライト28に挿入された場合、S114に進み、コイン投入口(図示せず)に設けられたコインシュートのロックを解除して投入可能に開放する(コイン受け付け手段)。続いて、S115に進み、「コインを入れて下さい」といったメッセージをモニタ26に表示させる。この後は、前述したS42に移行する。
このように、ゲーム開始前の操作手順としては、プレイヤ22が当該カードゲームに必要なアイテム、すなわち、各選手カード20のカードデータが記憶されたクラブカードを所有していることを確認する。そして、プレイヤ22がICカード18をICカードリードライト28に挿入すると、挿入されたICカード18が正規に発行されたものであるときは、コインの投入を許可するため、ICカード18を所有していないプレイヤ22がコインを投入することを防止してコインの返却トラブルを解消することが可能になる。
ここで、本発明の変形例について説明する。
図38乃至図41は端末装置16のCPU62が実行する制御処理の変形例を説明するためのフローチャートである。
図38に示されるように、端末装置16のCPU62は、S120でプレイヤ22に対してICカード18の挿入を促す待機画面、続いて、アドバタイズ画面をモニタ26に表示する。このアドバタイズ画面としては、当該カードゲームのタイトル画面、ゲームの操作方法やルールを説明するためのゲーム説明画面、ゲーム中のデモ画面などがある。
プレイヤ22は、当該カードゲームに参加する場合、既に購入してあるICカード18をICカードリードライト28に挿入する。また、プレイヤ22が初めの場合には、予めスタートセットを購入する。このスタートセットには、ICカード18と、11枚の選手カード20とが含まれる。
次のS121では、ICカード18がICカードリードライト28に挿入されたかどうかをチェックする。S121において、ICカード18がICカードリードライト28に挿入されたことが検出されると、上記S122に進み、ICカードリードライト28に挿入された新しいICカード18が適正なものかどうかをチェックする。ICカード18には、少なくとも当該プレイヤが所有するカードの種類及びカードデータに対応する選手のスキル及び過去のゲーム結果が記憶されている。そのため、ICカード18に記憶された情報を読み取ることによりゲームに必要なデータが得られると共に、プレイヤ22がゲームに参加する資格を有していることを確認することができる。
S122において、ICカードリードライト28に挿入されたICカード18が不適正カードの場合、S123に進み、警告画面(不適正カード表示)をモニタ26に表示させる。その後、S124でICカードリードライト28から不適正カードと判別されたICカード18を排出する。そして、再びS120に戻り、ICカード18の挿入を促す待機画面、続いて、アドバタイズ画面をモニタ26に表示する。
また、上記S122において、ICカード18が正規に発行されたものであるときは、S125に進み、ICカード18にクラブデータが記憶されているか否かをチェックする。ICカード18にクラブデータが記憶されているときは、S126に進み、ICカード18から読み込んだクラブデータをモニタ26に表示させる。
次のS127では、コインの投入(ゲーム料金の入金)の受付を開始する。S128に進み、コインの投入があったかどうかをチェックする。S128において、コインの投入がないときは、S129に進み、予め設定された制限時間が経過したかどうかをチェックする。S129において、制限時間が経過していないときは、上記S128に戻り、再度コインの投入の有無を確認する。
また、S129において、制限時間が経過したときは、ゲーム開始の遅延を防止するため、S124に戻り、ICカード18を排出する。そして、再びS120に戻り、ICカード18の挿入を促す待機画面、続いて、アドバタイズ画面をモニタ26に表示する。
また、上記S128において、コイン投入があったときは、S130に進み、投入されたコインによる入金金額が規定料金に相当する金額に達しているかどうかをチェックする。S128で投入されたコインの金額が規定金額に達していないときは、投入金額が不足しているので、上記S129に移行して制限時間内に追加のコイン投入が行われたことを確認する。
また、上記S125でICカード18にクラブデータが記憶されていないときは、S131に進み、プレイヤ22に対してクラブ作成の手順を説明するガイダンス画面をモニタ26に表示させる。続いて、S132に進み、クラブ名の入力画面G01をモニタ26に表示してクラブ名を入力させる。次のS133では、選手が着用するユニフォーム作成画面G02をモニタ26に表示してユニフォーム作成(ホーム用ユニフォーム、アウェイ用ユニフォーム、キーパ用ユニフォーム、チームフラグを作成)の指示を入力させる。
次のS134では、チームスポンサ選択画面(50社のスポンサ名を表示)G03をモニタ26に表示してメインスポンサ及びサブスポンサを10社選択させる。続いて、S135で当該チームのクラブ設立完了の演出画面をモニタ26に表示させる。
続いて、図39のS136では、他のプレイヤのエントリー待ち画面をモニタ26に表示させる。次のS137では、エントリーした他のプレイヤとの試合の組み合わせ表示画面をモニタ26に表示させる。
次に全席共通(端末装置16a〜16h)でクラブハウスの表示処理を行う。
S138において、クラブハウス画面(カード配置指示)をモニタ26に表示させる。このクラブハウス画面では、選手カード20の配置を行うようにプレイヤ22に指示すると共に、ICカード18に記憶された過去のゲームデータから前回に行われたゲームのスターティングメンバーの配置をモニタ26に表示させ、且つ配置された各選手の背番号を自動的に設定してモニタ26に表示させる。
次のS139では、選手カード20が選手カード配置パネル24に載置されたことを確認する。尚、選手カード配置パネル24には、スターティングメンバー11枚及びサブメンバー3枚を載置することが可能である。そして、S140において、選手カード配置パネル24に載置された各選手カード20のカードデータを読み取って各選手カード20の配置をチェックする。
次のS141において、選手カード配置パネル24に載置された各選手カード20の配置が適正であるときは、S142に進み、予め決められた制限時間内に選手カード配置パネル24に載置された各選手カード20のカードデータを読み取ってスターティングメンバーを決定したかどうかをチェックする。
そして、S142で制限時間内に選手カード配置パネル24に載置された各選手カード20によってスターティングメンバーが決定されたときは、S143でスターティングメンバーを端末装置16のメモリ64に登録する。
また、S141において、選手カード配置パネル24に載置された各選手カード20の配置が不適正であるときは、S144に進み、制限時間(例えば、60秒)が経過したかどうかをチェックする。S144で制限時間が残っているときは、上記S139に戻り、S139以降の処理を実行する。
また、S144において、制限時間(例えば、60秒)が経過した場合には、S145に進み、各選手カード20の配置データを過去のゲーム結果に基づいて強制的に修正する。続いて、S146では、修正した各選手カード20の配置データによりスターティングメンバーを自動的に決定してモニタ26に表示する。その後、S143に至り、スターティングメンバーを端末装置16のメモリ64に登録する。
次のS147では、クラブハウス画面(スタメン決定)をモニタ26に表示すると共に、スターティングメンバーをモニタ26に表示する。
続いて、図40のS148に進み、クラブハウス画面(チーム練習場面)をモニタ26に表示すると共に、練習メニュー選択をモニタ26に表示する。
S149では、制限時間内に練習メニュー決定が指定されると、S150に進み、クラブハウス画面(練習結果)をモニタ26に表示すると共に、練習によるチーム能力変化画面をモニタ26に表示する。
また、S149において、制限時間内に練習メニュー決定が行われない場合は、S151で練習メニュー自動決定画面を表示した後、S150へ移行してクラブハウス画面(練習結果)をモニタ26に表示すると共に、練習によるチーム能力の変化をモニタ26に表示する。
この後、全席同時にスタジアム画面に切り替わり、試合開始の演算処理が行われる。S153では、試合開始の演出画面(選手入場など)をモニタ26に表示する。
続いて、S154では、対戦チームとの試合の演算処理が行われる。次のS154では、試合終了演出画面(勝ったチームの選手の喜びや試合結果の表示等)をモニタ26に表示する。
次の図41に示すS156では、試合終了後の選手がクラブハウスへ移動する移動演出をモニタ26に表示する。続いて、S157に進み、クラブハウス画面(試合の評価/反省等)をモニタ26に表示すると共に、マネジメントメニュー選択画面をモニタ26に表示する。
S158において、制限時間内にマネジメントメニュー選択画面のなかから選択肢を決定したかどうかをチェックする。S158で制限時間内にマネジメントメニュー選択画面のなかから選択肢を決定した場合、S159に進み、クラブハウス画面(マネジメント結果)をモニタ26に表示すると共に、試合及びミーティングによるチーム能力変化画面をモニタ26に表示する。
また、S158において、制限時間内にマネジメントメニュー選択画面のなかから選択肢を決定しないときは、S160へ進み、マネジメントメニュー選択画面のなかから選択肢を強制的に決定した後、S159に進む。
次のS161では、今回の試合結果のデータをICカード18に保存する。続いて、S162に進み、コンティニュー画面(ゲーム継続確認画面)をモニタ26に表示する。そして、S163では、ゲームを継続するかどうかをチェックする。S163において、プレイヤ22が制限時間(例えば、10秒)以内にコンティニュー(ゲーム継続)を選択しないときは、S164に進み、ICカード18を排出してゲーム終了になる。
また、上記S163において、プレイヤ22が制限時間(例えば、10秒)以内にコンティニュー(ゲーム継続)を選択したときは、図39のS136に戻る。
図42はS140で実行される選手カード配置チェック処理のサブルーチンを説明するためのフローチャートである。
図42において、S170では、選手カード配置パネル24に載置された各選手カード20のカードデータを読み取る。次のS171では、選手カード配置パネル24に載置された各選手カード20のカードデータを読み取ることができないカードデータ不明の選手カード20があるかどうかをチェックする。S171において、カードデータ不明の選手カード20が有るときは、S172に進み、カード交換指示アナウンスを行う(カード交換通知手段)。
また、S171において、カードデータ不明の選手カード20が無いときは、S173に進み、選手カード配置パネル24に載置された各選手カード20のうち重なったカードが有るかどうかをチェックする。S173において、重なったカードが有るときは、S174に進み、再配置指示アナウンスを行う。
また、S173において、重なったカードが無いときは、S175に進み、同一のカードが有るかどうかをチェックする。S175において、選手カード配置パネル24に載置された各選手カード20のうち重なったカードが有るときは、S176に進み、再配置指示アナウンスを行う。
また、S175において、同一のカードが無いときは、S177に進み、選手カード配置パネル24に載置された各選手カード20の枚数が適正(サッカーゲームの場合、11枚)が有るかどうかをチェックする。S177において、選手カード配置パネル24に載置された各選手カード20の枚数が11枚でないときは、カード枚数が不適正であるので、S178に進み、再配置指示アナウンスを行う。
このように、S170〜S178においては、選手カード配置パネル24に載置された各選手カード20のカードデータを読み取った後、各選手カード20が適正な状態で配置されていることを確認しており、各選手カード20が適正である場合にはゲーム開始可能な状態であると判断する。
図43はS145で実行される配置データ修正処理のサブルーチンを説明するためのフローチャートである。
図43において、S211では、選手カード20の経年変化などにより選手カード配置パネル24に載置された選手カード20のカードデータを読み取れない場合、当該読み取れない選手カード20の座標位置を選手不明カードとして登録する(位置情報読み取り手段)。
次のS212では、前回の試合のカード配置をICカード18に記憶された過去のゲームデータから読み出す。続いて、S213において、前回の試合のカード配置と今回の選手カード20の配置とを照合する。
次のS214で前回のカード配置から今回読み取ることができない選手カード20のカードデータを推測し、当該不明カードの代わりに推測したカードデータをメモリ64に登録する。
そして、S215に進み、上記S214で推定されたカードデータの選手カード20をプレイヤ22が所有しているかどうかをチェックする。S215において、推定されたカードデータの選手カード20をプレイヤ22が所有している場合には、S216に進み、読み取ることができない選手カード20のカードデータを推定された修正カードデータに置換する(修正カードデータ生成手段)。この後は、前述したS146に移行する。
また、上記推定されたカードデータの選手カード20をプレイヤ22が所有していない場合には、S217に進み、推定されたカードデータの選手能力に近い選手を選定し、この選定された選手カードのカードデータを上記座標位置(読み取り不可の選手カードが配置された位置)に対応する代替カードデータとしてメモリ64に登録する(代替カードデータ提供手段)。
このように、例えば、選手カード20の経年変化などによりカードデータを読み取れない場合でも、代替カードデータを代わりに使用してカードゲームを開始することが可能になり、カードデータの読み取り不可によるゲーム遅れが解消される。また、上記のように選手カード20のカードデータを読み取ることができない場合、記憶手段としてのICカード18に記憶されたカードデータの中から当該読み取り不可のカードの配置に対応する過去のカードデータを読み出して代替カードデータを生成することにより、カードデータの読み取り不可によるゲーム遅れが解消される。
図44はS154で実行される試合を表示する制御処理のサブルーチンを説明するためのフローチャートである。
図44において、S180では、前半の試合開始から前半終了までの試合の進行状況をモニタ26に表示する。試合の前半が終了してハーフタイムに入ると、次のS181に進み、ロッカールーム画面を表示すると共に、前半の試合結果のデータ(ゴール数、ゴール時間、得点プレイヤ名、シュート数、イエローカード数、レッドカード数、反則プレイヤ名等)をモニタ26に表示する。そして、各選手への後半の指示メニューを表示して選択支持の有無を確認する。
S182において、各選手への後半の指示が入力されないときは、S183に移行して「指示なし」を自動的に決定してモニタ26に表示する。次のS184では、ロッカールーム画面を表示すると共に、各選手への指示結果、及び指示によるチーム状態の変化を表示する。
S185では、後半の試合開始から後半終了までの試合の進行状況をモニタ26に表示する。試合の後半が終了すると、S186において、両チームの得点が同点かどうかをチェックする。S186で同点であるときは、S187に進み、延長戦の試合画面をモニタ26に表示する。また、S186において、延長戦の結果、両チームの得点差がある場合、試合終了となってS155に移行する。
また、延長戦が終了すると、S188に進み、両チームの得点が同点かどうかをチェックする。S188で同点であるときは、S189に進み、PK(ペナルティーキック)戦の画面をモニタ26に表示する。また、S188において、PK戦の結果、両チームの得点差がある場合、試合終了となってS155に移行する。
ここで、上記各端末装置16で実行される制御処理に連動して大型パネルディスプレイ12の表示を制御するメイン制御部14の制御処理について図45及び図46を参照して説明する。
図45に示されるように、(1)各端末装置16で上記S136の処理(他プレイヤエントリー待ち画面を表示)を行っているとき、メイン制御部14では、S191で試合のスケジュール(次の試合表示画面G11)を大型パネルディスプレイ12に表示する。
(2)各端末装置16で上記S138の処理(クラブハウス画面、カード配置、スターティングメンバーの決定)を行っているとき、メイン制御部14では、S192で次の試合組み合わせ表示画面G12を大型パネルディスプレイ12に表示し、その後S193でリーグの大会データ画面及び順位表・トーナメント表画面G13を大型パネルディスプレイ12に表示する。
(3)各端末装置16で上記S148,S150の処理(クラブハウス画面、チーム練習、練習メニュー選択、練習風景演出、練習結果表示)及び上記S152の処理(スタジアムへの移動演出、選手移動、スタジアムの雰囲気)を行っているとき、メイン制御部14では、S194で各チームの紹介画面G14(各スタジアム対戦カード、チーム能力、スターティングメンバー、予想フォーメーション等)を大型パネルディスプレイ12に表示する。
(4)各端末装置16で上記S153の処理(試合開始演出画面、選手入場)を行っているとき、メイン制御部14では、S195でサッカー中継番組画面G15(実況アナウンサーの挨拶等)を大型パネルディスプレイ12に表示する。
(5)各端末装置16で上記S180の処理(試合画面、前半)を行っているとき、メイン制御部14では、図46に示されるように、S196でサッカー中継番組画面G16(全試合ダイジェスト画面)を大型パネルディスプレイ12に表示する。
(6)各端末装置16で上記S181,S184の処理(ロッカールーム画面、ハーフタイムでの指示)を行っているとき、メイン制御部14では、S197でサッカー中継番組画面G17(CM映像、試合前半の結果表等)を大型パネルディスプレイ12に表示する。
(7)各端末装置16で上記S185の処理(試合画面、後半)を行っているとき、メイン制御部14では、S198でサッカー中継番組画面G16(全試合ダイジェスト画面)を大型パネルディスプレイ12に表示する。
(8)各端末装置16で上記S155〜157、S162の処理(試合終了演出画面、クラブハウスの移動演出画面、クラブマネージメント、コンティニュー画面)を行っているとき、メイン制御部14では、S199でサッカー中継番組画面G18(勝利チームの様子及び全試合結果、順位表)、G19(ベストイレブンの発表、番組エンディング)を大型パネルディスプレイ12に表示する。
このように、大型パネルディスプレイ12は、各端末装置16間の試合の流れに応じて試合表示画面G11、試合組み合わせ表示画面G12、大会データ画面及び順位表・トーナメント表画面G13、紹介画面G14、サッカー中継番組画面G15、サッカー中継番組画面G16、サッカー中継番組画面G17,G18,G19を順次表示する。そのため、大型パネルディスプレイ12の表示によりプレイヤ以外の順番待ちをしている顧客が退屈するのを防止できると共に、ゲームに参加したことのない新規の顧客に対してゲームの面白さをアピールでき、集客効率を高めることができる。
ここで、上記各試合のダイジェストシーンを抽出し、抽出された各ダイジェストシーンの表示順位の判定し、時系列的に並べる処理について説明する。
図47(A)に示されるように、各端末装置16では、各試合A〜DのダイジェストシーンGood1〜6を抽出してメモリ64に記憶する。
図47(B)に示されるように、メイン制御部14では、各端末装置16のメモリ64に記憶されたダイジェストシーンの画像データを時系列的に並べた順位(Good1,Good3,Dood5・・・)で大型パネル制御部36のメモリ44に記憶させる。
図47(C)に示されるように、大型パネル制御部36は、メモリ44に記憶されたダイジェストシーンを時系列の順位(Good1,Good3,Dood5・・・)で大型パネルディスプレイ12に表示する。
尚、ダイジェストシーンとしては、例えば、(1)シュート前のアシストシーン、(2)シュートシーン、(3)ゴールシーン(またはゴールキーパのシュートカットシーン)、(4)ゴール選手のパフォーマンスシーン、(5)ゴール直後の観客の興奮シーン等がある。そして、ダイジェストシーンの優先順位としては、ゴールシーンの優先順位が最も高く、ゴールした場合の(1)〜(5)の各シーンを1つのダイジェストシーンとしてメモリ64に記憶される。
また、ゴールシーン以外で優先順位の高いシーンとしては、コーナキックシーン、ペナルティエリア内での反則行為によるペナルティーキックシーン、ペナルティエリア外でのフリーキックシーン、ゴール近のスローイングシーン等があり、ゴールシーンが無い場合には、他の優先順位の高いシーンをメモリ44に記憶させる。
また、各ダイジェストシーンの画像データには、識別データが含まれており、メイン制御部14及び各端末装置16では、各試合中のダイジェストシーンを容易に判別することができ、自動的にダイジェストシーンを抽出することが可能である。
ここで、メイン制御部14が実行する大型パネルディスプレイ12の表示データ生成処理について図48を参照して説明する。
図48に示されるように、メイン制御部14は、S201で各端末装置16のメモリ64に記憶されたゲームデータを読み込む。次のS202では、各端末装置16のメモリ64から読み込んだゲームデータの中にダイジェストシーンが有るか否かを確認する。S202において、ダイジェストシーンのデータがある場合は、S203に進み、各端末装置16メモリ64から読み込んだダイジェストシーンのデータを大型パネル制御部36のメモリ44に格納する。
次のS204では、各ダイジェストシーンを時系列的に並べて大型パネル制御部36のメモリ44に格納する(図47(B)参照)。続いて、S205に進み、各ダイジェストシーンを時系列の順位で大型パネルディスプレイ12に表示させる。
このように、ゲームのダイジェストシーンを大型パネルディスプレイ12に表示させ、ゲームのダイジェストシーンが存在しない場合には、過去のゲームシーンを選択して大型パネルディスプレイ12に表示させることにより、プレイヤ以外の順番待ちをしている顧客が退屈するのを防止できると共に、ゲームに参加したことのない新規の顧客に対してゲームの面白さをアピールでき、集客効率を高めることができる。
また、上記S202において、各端末装置16のメモリ64にダイジェストシーンのデータがない場合は、S206に進み、各試合の途中情報(得点の有無など)をメモリ64に格納する。次のS207では、過去のゲームデータが蓄積されたデータベース(図示せず)から決勝戦のゲームデータを読み込んでメモリ64に格納する。続いて、S208では、スポンサ契約をしている会社のCMデータをデータベースから読み込んでメモリ64に格納する。
次のS209では、上記各試合の途中情報、過去のゲームデータ、CMデータを任意の順番に並べてメモリ64に格納する。そして、S205では、S209で編集された各試合の途中情報、過去のゲームデータ、CMデータを大型パネルディスプレイ12に表示させる。
このように、複数のゲームのうち個々のゲームのダイジェストシーンが存在しない場合には、現在実行中のゲームの途中経過情報、過去のゲームデータ、CMデータ等を表示させることにより、プレイヤ以外の順番待ちをしている顧客が退屈するのを防止できると共に、ゲームに参加したことのない新規の顧客に対してゲームの面白さをアピールでき、集客効率を高めることができる。
ここで、選手カード20の変形例2について説明する。
選手カード20の裏面に平面的なコードパターンを配置するものとしては2次元バーコードがある。しかし、本発明のカードゲーム装置10では、カードを識別するためのIDコードだけではなく、選手カード20の裏面に印刷されたコードパターンの位置や向き(位置角度)も検出する必要がある。そのため、イメージセンサ56で撮像された画像データの中からこれらのIDコード、コードパターンの位置や向き(角度)を同時に解析しようとすると、演算回路で行われる演算処理のパラメータ数が多くなり、全てのコードパターンを検出するのにかなりの時間がかかる。
また、これらの演算処理を高速で処理するには、データを順次処理して必要なデータのみに絞り込み、不要なデータは削除していく方法が有効である。しかしながら、従来からある2次元バーコードのような角形では、バーコードと交差する一方向からでないと情報を読み取れないので、選手カード20の位置検出時にその向き(位置角度)も検出する必要があるため、一度に処理すべきパラメータ数が増加しているのに、それ以上パラメータを減らせず処理時間がかかることになる。
そこで、本変形例では、選手カード20の裏面に印刷されたカードデータ112の位置検出に円形のコードパターンを使用する。そうすれば、選手カード20の位置検出処理と向き(位置角度)の検出処理とを分けて演算処理することができ、高速で位置検出を行うことができる。この後、位置検出された選手カード20の位置(座標)に対して角度検出を行えば、さらに検出に必要な処理が減ることになる。最後に、検出された位置座標・角度のデータに対して当該カードのIDコードのデコード処理をすれば、これらのデータを高速で演算処理することが可能になる。
従って、本変形例では、選手カード20の裏面に記録されたデータパターンを読み取ることで得られるカード座標位置・向き(角度)・IDコードの検出は、それぞれの段階に分けて行う。まず、選手カード配置パネル80のほぼ全領域に対して選手カード20の位置座標を検出し(手順1)、次に検出された位置座標に対して角度検出を行い(手順2)、最後に検出された位置座標・角度に対してカードのIDデータのデコード処理(手順3)をする。
図49は変形例2のコードパターンの一例を示す図である。
図49に示されるように、変形例の選手カード20の裏面には、半径の異なる複数のパターンからなるコードパターン170が印刷されている。このコードパターン170は、カード位置検出円172と、カード位置検出円172の外周に形成された位置角度検出パターン領域174と、位置角度検出パターン領域174の外側に形成されたIDデータ領域176と、カード位置検出円172の内側に形成された環状白色領域178と、環状白色領域178の内側に形成されたデータ領域180と、データ領域180の内側に形成された中心点182を有する。コードパターン170は、黒色部分170aと白色部分170bとの濃度差によって認識される。
また、コードパターン170には、赤外線を透過するインクを使用した印刷が施されており、プレイヤが直接視認することができないようになっている。そのため、プレイヤあるいはその他の者がコードパターン170に細工してコードパターン170を改造したり、あるいはコードパターン170を似せたカードの偽造が防止される。
また、コードパターン170には、カード位置検出円172と、位置角度検出パターン領域174と、IDデータ領域176と、環状白色領域178と、データ領域180とが、中心点182を中心とする同心円状に形成されており、カード20の短辺よりも大きい直径となるIDデータ領域176は円弧状に湾曲した形状に形成される。すなわち、IDデータ領域176では、長方形のカード面に対し、短辺部分よりも大径な直径に位置する最外周の円形パターンのうち一部が円弧状に記録されたため、カード面の全面積を有効に使用することができる。
図50は選手カード20の裏面をイメージセンサ56で撮像された画像を示す図である。
図50に示されるように、上記コードパターン170をイメージセンサ56で撮像すると、黒白部分が「1」と認識され、白黒部分が「0」として認識される。IDデータ領域176及びデータ領域180の白色部分は、ハッチングで示す部分であるが、空白ではなく、黒色部分との組み合わせで所定の情報を表示している。
すなわち、上記黒色部分と白色部分との1ビットの信号として抽出するように構成されており、予め決められた情報の内容に応じて黒色部分と白色部分との配置パターンが異なり、この黒色部分と白色部分との配置パターンがコードパターンとして機能する。尚、本実施例では、各半ビット(一つの黒色部分または白色部分)がイメージセンサ56で撮像された画像データの撮影した画面上で6ドットになるように大きさが決められている。
前述したカードゲーム装置10では、選手カード20がプレイフィールド用シート80のどの位置に載置されるのか分からず、且つ選手カード20の向きが一様ではなく回転方向のどの方向に傾いた状態に載置されるのか分からない。そのため、選手カード20の裏面に印刷されたコードパターン170を検出する前に検出位置及び位置角度を判別する必要がある。
そこで、本実施例では、選手カード20のコードパターン170からコード位置(中心位置)検出をカード位置検出円172の内側と外側との輝度差で検出する。そのため、カード位置検出円172の内側と外側には、白色領域171,173が環状に形成されており、これによりカード位置検出円172に内周及び外周との輝度差が明確化されている。カード位置検出円172は、円であるため、カード20の向き(位置角度)に関係なく位置を検出することが可能である。
また、コードパターン170の位置角度(カード20の向き)の検出には、カード位置検出円172の外周より外側に放射状に突出する位置角度検出パターン領域174の突部174a〜174dの円周方向間隔を検出して判別する。そのため、各突部174a〜174dの円周方向の間隔は、等間隔とせず、各間隔が異なるようにして、その間隔を検出することで当該カード20の位置角度を判別する。
また、各ビットの値は隣り合った2つの半ビット領域の輝度差で判定します。各領域の輝度を求める際には、ピンぼけや位置・角度検出時の誤差の影響を少なくするため、境界ぎりぎりの部分は使用せず各領域中心部の輝度を抽出する。
図51に示されるように、IDデータ領域176及びデータ領域180のビットの開始位置S1〜S4は、各選手カード20によって異なっている。
図52に示されるように、IDデータ領域176及びデータ領域180には、パターンデータ0〜15からなる16ビットの情報が得られる。また、各パターンデータ0〜15は、上記黒色部分と白色部分とからなり、イメージセンサ56で撮像された画像データの中から識別しやすくするため、黒色部分及び白色部分の1つの面積が大きく設定されており、データの誤認識が防止されている。
ここで、端末装置16のCPU62が実行するカード位置座標検出処理について説明する。
まず、プレイフィールド用シート80に選手カード20が載置されると、選手カード20の位置座標を検出する。ここで位置座標の検出に円形のコードパターンからなるカード位置検出円172を検出することで、カード20の位置角度の影響を受けないので高速に位置座標が検出できる。
従って、カード位置座標検出処理では、図50乃至図52に示すコードパターン170からカード位置検出円172の黒色部分とその内側、外側に形成された白色領域との輝度差をパターンマッチングで測定することによりカード20の位置を検出する。
カード位置座標検出方法は、図53(A)〜(D)に示されるように、カード位置検出円172の位置がカード20の位置であるので、イメージセンサ56で撮像された画像データの中からカード位置検出円172の位置を検出することでカード20の位置を認識する。
図53(A)に示されるように、カード位置検出円172の内側を12の領域R1〜R12に分割して評価する。12分割した各領域R1〜R12に白点182と黒点184で示す2対のポイントを設置する。この2対のポイントに於いて白点182は正、黒点184は負としてそれぞれの輝度を加算し各領域R1〜R12の評価値とする。
図53(B)にカード位置検出円172の内側の周縁を境として白点182と黒点184との配置パターンを示す。この白点182と黒点184との配置パターンに基づいて、カード位置検出円172の内側周縁をカード位置検出円172とその内側領域186を使用して内周輪郭データを評価する。これにより、選手カード20が載置された位置の大まかな座標位置を認識する。
尚、カード位置検出円172を表すハッチング部分は、評価値0とする。また、上記のように分割された12領域の全ての評価値が設定した閾値Aを越え、さらにそのうち10個(設定により変更可能)が閾値Bを越えた座標を、カード座標の候補として記憶する。このとき全領域の評価値の和をその座標の評価値Nとして記憶する。
次に、カード座標の候補として記憶されたカード座標に対して図53(C)に示す12分割パターン188を使用して評価する。この12分割パターン188は、カード位置検出円172の外側周縁とその外側領域を使用して評価する。
図53(D)にカード位置検出円172の外側の周縁を境として白点190と黒点192との配置パターンを示す。この白点190と黒点192との配置パターンに基づいて、カード位置検出円172の外側周縁をカード位置検出円172とその外側に形成された位置角度検出パターン領域174の白色領域を使用して外周輪郭データを評価する。これにより、選手カード20が載置された位置の正確な座標位置を認識する。
上記のように12分割した各領域R1〜R12に白点190と黒点192で示す4対のポイントを設置する。このポイントに於いて白点190は正、黒点192は負としてそれぞれの輝度を加算し、その加算値を各領域R1〜R12の評価値とする。ハッチング部分は0とする。そして、この各領域R1〜R12の全ての評価値が設定した閾値Cを越え、さらにそのうち9個(設定により変更可能)が閾値Dを越えた座標を、カード座標の候補として記憶する。このとき全領域R1〜R12の評価値の和をその座標の評価値Mとして記憶する。評価値Nと評価値Mの和をその座標の評価値Σとする。
全ての座標を評価し終わるか候補座標の数が設定数を越えたら、間引き距離として設定した値以下の距離にある複数の候補座標に対して評価値の小さい座標を削除して間引きを行う。間引き後に残った評価値の大きな座標を選手カード20の座標位置とする。
次にカード位置検出後に行うカード角度検出処理について、図54及び図55(A)〜(C)を参照して説明する。
図54に示されるように、カード角度検出処理では、カード位置が検出された座標に対して角度検出を行う。この角度検出方法としては、カード位置検出円172の外周から放射状に突出する位置角度検出パターン領域174(図54中、ハッチングで示す)の突部174a〜174dの円周方向間隔を検出して判別する。このように、角度検出処理を行う座標は、位置検出で絞り込まれているので、全ての座標に対して行うより処理時間は短縮される。
プレイフィールド用シート80に載置された選手カード20の位置角度(向き)は、位置角度検出パターン領域174の外周に突出する突部174a〜174dの円周方向の各間隔L1〜L4が予め決められた間隔に設定されており、且つ各間隔L1〜L4がL1<L2<L3<L4となるように異なる間隔に配置されている。そのため、各突部174a〜174dの検出位置を走査して検出パルスの時間間隔から選手カード20の位置角度が分かる。
本実施例では、各突部174a〜174dの検出パルスのパターンと予め記憶されたパターンとを照合してパターンマッチングで角度検出を行う。例えば、角度検出用の各突部174a〜174dの幅(周方向の寸法)を1とすると各突部174a〜174dの各間隔L1:L2:L3:L4の比率が3:4:5:8になるように配置してある。このように、間隔L1〜L4の比率を変えることにより角度検出の誤認識を防止している。
尚、各突部174a〜174dの各間隔L1〜L4の比率を変える代わりに、各突部174a〜174dの幅(周方向の寸法)を夫々異なる寸法となるように変えても良い。また、位置角度検出パターン領域174は、できるだけ選手カード20の幅ぎりぎりまで大きくとることにより、検出誤差を小さくしている。
図55(A)〜(C)に示されるように、各突部174a〜174dの検出方法では、位置角度検出パターン領域174の白色に対する各突部174a〜174dの黒色との濃度差(輝度差)からエッジ(側面縁部)を検出しており、この検出信号の時間軸上の間隔が上記各間隔L1〜L4となる。また、各突部174a〜174dのエッジを検出した場合、白色から黒色に切り換わるエッジの検出信号が+側に立ち上がり、黒色から白色に切り換わるエッジの検出信号が−側に立ち下がる。従って、−側の検出信号と次に検出される+側の検出信号との間隔Lが各突部174a〜174dの間隔L1〜L4の何れかと一致する。
本実施例では、位置角度検出パターン領域174を角度0°〜359°まで1°刻みで輝度データY[n](角度nの時)を取り出し、Edge[n]=V[n-1]−V[n+1]でエッジの値を抽出する。尚、プレイフィールド用シート80において、プレイヤからみて正面の上方向を基準角度0°とする。
そして、図55(A)に示すフィルタ信号(予め登録されている)と図55(B)に示す各突部174a〜174dの周方向のエッジの検出信号とを掛け合わせた合計値を1°ずつずらしながら求める。任意の角度でフィルタ信号をエッジ検出信号とが一致すると、合計値が最大となる。そのため、図55(C)に示す合計値が最大となったところを当該カード20の角度(向き)αとする。従って、プレイフィールド用シート80に載置された選手カード20は、基準角度(0°)に対して時計方向に角度α回転した向きであることが判別される。
選手カード20に対する照明のあたり方が均一でない場合には、白色部分の間隔が黒色部分の間隔より検出レベルが小さいことがあり、ノイズとの判別がつかないことがある。これに対し、本実施例では、上記のように各突部174a〜174dの周方向のエッジの検出値で評価することにより、選手カード20に対する照明のあたり方が均一でない場合でも、ごく狭い範囲ではほぼ照明が均一として相対的な処理をすることで、各突部174a〜174dを正確に検出できるので、位置角度の検出がより正確に行える。
ここで、IDデータ領域176及びデータ領域180を読み取るIDデコード処理について説明する。
上記のようにして選手カード20の位置座標と位置角度が分かれば、IDデータ領域176及びデータ領域180に形成されたビット位置は、一義的に決まるので、誤認識せずに判別処理が正確に行える。また、本実施例では、検出された選手カード20の位置座標に対してのみデコード処理すれば良いので短時間でカード情報を読み取ることができる。
前述した図49乃至図52に示されるように、IDデータ領域176及びデータ領域180に形成されたコードパターンは、各コード(黒色部分170a及び白色部分170b)が約6ドット×6ドットで構成された領域を半ビット(黒色部分170aまたは白色部分170b)として、半ビットの領域内は全て白色または黒色とする。隣り合ったコードパターン領域では、必ず黒色部分170aと白色部分170bとの組み合わせで1ビットを構成する。これにより、照明の光ムラ等で輝度の絶対値では、判定できない場合でも相対値の輝度差でコードパターンの各ビットを判定することが可能になる。
図52に示されるように、カード位置検出円172の内側に配置されたデータ領域180には、4ビット分のコードパターン0〜3を配置しており、これらの配置されている位置を上記のように検出したカード位置座標と位置角度から計算し、各半ビット領域の評価値を求める。この場合の評価値とは、イメージセンサ56で撮像された画像の中のカード位置に表示されたデータ領域180内の複数のドットの総和である。
このように、評価値を複数のドットの総和とすることにより、ドット欠けやノイズがあっても、その影響を小さくすることができる。尚、1ドットを正確に評価ができるのであれば、1ドット分の値を評価値としても良い。
このとき、データ領域180の境界部分は、位置座標や角度検出時の誤差、撮影時のピンぼけ等により、正確な評価値を計算する際の妨げとなるおそれがあるので使用しない。
同様にしてカード位置検出円172の外側に配置されたIDデータ領域176には、12ビット分のコードパターン4〜15を配置しており、コードパターン4〜15の評価値も求め、選手カード20に記憶されたカードデータの各ビットを求める。このとき、各ビットの白色部分と黒色部分の評価値の差が閾値Eを越えたものが設定数以上あれば適正コードとして登録し、閾値Eを越えたものが設定数以上なければ不正コードとして削除する。
また、パリティ(誤り検出符号)ビットを設定し、パリティエラーが出たコードも不正コードとして削除する。そして、正しい値として認識されたビット配列をIDデコードテーブル(図示せず)に従ってデコードし、当該選手カード20のIDデータを求める。本実施例では、16ビットのうち最上位の2ビットがパリティビットであり、パリティを計算し、エラーならば不正コードとして削除する。
ここで、イメージセンサ56により撮像された画像の縦横比補正について説明する。
イメージセンサ56の機種によって画素の横:縦比が1:1でない場合がある。その場合、画像をそのまま回転させると画像がゆがんでしまい、扱いづらいので、縦横比補正処理を行う。例えば、画素の横:縦比が1.29:1である場合には、正方画素になるように画素を縦に1.29倍とする。
次にイメージセンサ56のレンズ歪み補正処理について説明する。
イメージセンサ56のレンズ歪み(図12(A)参照)があるときは、以下のようにして補正してレンズの歪みを取り除く必要がある。その場合、例えば、イメージセンサ56の焦点距離を4.8mmに合わせる。そして、イメージセンサ56の画像を100%時の500mmが440ドット(0.88dot/mm)になるように手動で調整することになる。また、本実施例では、イメージセンサ56で撮像した基準マーカ200から倍率を求めて自動調整することも可能である。
図56(A)に示す黒色リングからなる基準マーカ200をプレイフィールド用シート80の四隅に設ける。そして、イメージセンサ56により撮像されたプレイフィールド用シート80の画像の中から基準座標設定のためのマーカ位置検出処理を行う。そして、プレイフィールド用シート80の四隅に設けられた基準マーカ200の座標を認識する。
基準マーカ200の認識方法としては、ソーベルフィルタを用いる。図56(B)に示されるように、ソーベルフィルタにより基準マーカ200の輪郭の濃度差からマーカパターン202を検出し、基準マーカ200の輪郭を認識する。このように基準マーカ200の輪郭を取り出すことでオフセット成分を取り除くことができる。
尚、基準マーカ200の輪郭抽出処理では、ソーベルフィルタを用いて基準マーカ200の輪郭を抽出する。基準マーカ200の輪郭値を掛けて合計した数値が最大になる位置が基準マーカ200の座標になる。そして、この基準マーカ200の位置とパターンマッチングを行ってプレイフィールド用シート80の位置座標を補正する。
図57は上記変形例2の選手カード20の裏面に記憶されたカードデータを認識するための処理手順を示すフローチャートである。
図57に示されるように、端末装置16aのCPU62では、コインが投入されると、S211で縦横比補正処理を実行する。この縦横比補正処理は、前述したイメージセンサ56の機種によって画素の横:縦比が1:1でない場合があるので、正方画素になるように画素の縦横比を1:1に補正する。
次のS212では、イメージセンサ56のレンズの歪みを補正する球面補正フィルタ処理を行う。この球面補正フィルタ処理は、図12(A)に示すようなイメージセンサのレンズ系の歪みに起因する画像の歪みを除去して、図12(B)に示すような歪みのない画像を得る処理である。
続いて、S213では、基準座標マーカ位置検出処理を行う。この基準座標マーカ位置検出処理は、前述したようにプレイフィールド用シート80の四隅に設けられた基準マーカ200(図55(A)(B)参照)の輪郭を抽出して認識する(S213a)。
次のS213bでは、プレイフィールド用シート80の四隅に設けられた基準マーカ200の検出位置とのパターンマッチング処理を行う。すなわち、基準マーカ200の検出位置と予めデータベースに記憶された基準マーカパターンデータとを照合してずれ量を求め、このずれ量に応じてイメージセンサ56により撮像した画像のずれを補正する。
次のS214では、前述した図53(A)〜(D)に示されるように、プレイフィールド用シート80上の全座標に対してカード位置検出処理を実行する。S214aでは、パターンマッチング処理を行う。すなわち、予め登録された各回転位置のパターンデータと照合して点数をつけて、1ドットずつずらして画像全てを検索し、あるレベル以上の値の座標と角度を格納する。次のS214bでは、あるレベル以上の値で区別しただけなので、不要な座標も含まれており、そのため、余分な画素を削除する間引き処理を行う。
次のS215では、カード角度検出処理を実行する。このカード角度検出処理は、前述した図54及び図55(A)〜(C)に示されるように、位置角度検出パターン領域174の白色に対する各突部174a〜174dの黒色との濃度差からエッジを検出しており、この検出信号の時間軸上の間隔をパターンマッチグしてカード位置角度を求める(S215a)。
次のS216では、前述したカード位置座標、角度から輝度の画像を切り出し、前述した図51及び図52に示すように、IDデータ領域176及びデータ領域180に形成された輝度差から、例えば、左右輝度差が白黒=0,黒白=1を読み出す。そして、選手カード20の裏面に記憶されたIDデータ領域176及びデータ領域180のコードパターン0〜15のIDコードを検出する。
図58は選手カード20の変形例3を示す平面図である。
図58に示されるように、選手カード20の裏面には、コードパターン210が形成されており、コードパターン210は、円形に形成されたカード位置検出円(黒色部分)212と、カード位置検出円212と重なるように形成された位置角度検出パターン(白色部分)214a〜214dと、カード位置検出円212より外側に形成されたIDデータ領域216とを有する。
位置角度検出パターン(白色部分)214a〜214dは、前述した図55(A)〜(C)エッジ検出を行ってカード角度を検出するため、周方向の各間隔が異なる寸法となる位置に配置されている。
IDデータ領域216には、上下左右方向に形成された市松模様のコードパターン218が形成されている。このコードパターン218は、各コード(黒色部分218a及び白色部分218b)が約6ドット×6ドットで構成された正方形領域を半ビット(黒色部分218aまたは白色部分218b)として、半ビットの領域内は全て白色または黒色とする。隣り合ったコードパターン領域では、必ず黒色部分218aと白色部分218bとの組み合わせで1ビットを構成する。これにより、照明の光ムラ等で輝度の絶対値では、判定できない場合でも相対値の輝度差でコードパターンの各ビットを判定することが可能になる。
また、上記コードパターン170,210は、カード表面とカード裏面の両面に形成しても良い。その場合、選手カード20の裏表が逆になってもコードパターン170,210を読み取ることができる。
また、選手カード20の別の変形例として、カード表面とカード裏面で異なるコードパターンを形成するようにしても良い。例えば、選手カード20の表面にコードパターン170を形成し、裏面にコードパターン210を形成することもできる。この場合、選手カード20の裏表にコードパターン170,210が記録されているため、カード表面とカード裏面とのどちらを上にするかで読み取られるコードパターンを切り換えることができる。
尚、上記実施例では、サッカーゲームをカードゲーム装置10に適用したものを一例として挙げたが、これに限らず、他の複数の選手がチームを構成して競技するスポーツであれば、他のスポーツゲームにも適用できるのは勿論である。
また、スポーツ以外でも、複数の個人が参加して同一の目的のために共同作業を行うような組織ゲームにも適用できるのは勿論である。
本発明はカードをプレイフィールド上に並べることによりカードの裏面に記憶されたカードデータを自動的に読み取ってプレイフィールド上に載置されたカードデータの組合せに応じたゲーム内容で所定のビデオゲームを進行させるよう構成されたゲーム装置に関する。
また、これらの演算処理を高速で処理するには、データを順次処理して必要なデータのみに絞り込み、不要なデータは削除していく方法が有効である。しかしながら、カードを識別するためのデータパターンに従来からある2次元バーコードを用いた場合、バーコードと交差する一方向からでないと情報を読み取れないので、カードの位置検出時にその向き(角度)を検出する必要があり、一度に処理すべきパラメータ数が増加して処理時間が余計にかかり、ゲーム進行が遅れるという問題が生じる。
そこで、本発明は上記課題を解決したゲーム装置を提供することを目的とする。