JP2017225366A - 遺伝子検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】検体中における感染症起炎菌由来の標的核酸の存否を判定する遺伝子検査を行う遺伝子検査装置であって、遺伝子検査の操作性に優れた遺伝子検査装置を提供する。【解決手段】遺伝子検査装置100は、第1プランジャ駆動機構106及び第2プランジャ駆動機構107と、操作制御部120A1とを備える。操作制御部120A1は、第1操作制御と第2操作制御とを実行する。第1操作制御は、第1シリンジ4に収容される処理液を用いて検体の前処理が行われて検査用中間体が調製されるように、第1プランジャ駆動機構106により第1シリンジ4の第1プランジャ43を駆動操作させる制御である。第2操作制御は、第2シリンジ5に収容される反応試薬と前記検査用中間体とが接触して核酸増幅反応が進行するように、第2プランジャ駆動機構107により第2シリンジ5の第2プランジャ53を駆動操作させる制御である。【選択図】図1

Description

本発明は、検体中における感染症起炎菌由来の標的核酸の存否を判定する遺伝子検査を行うための遺伝子検査装置に関する。
近年、臨床診断の分野において遺伝子検査が急速に普及している。遺伝子検査とは、核酸や染色体等を分析して、遺伝性疾患に関連する変異や核型等の有無を臨床目的で検査することである。遺伝子検査の一例として、生体から採取した検体中に、結核等の感染症の原因菌としての感染症起炎菌に由来する核酸(以下、「標的核酸」という)が存在するかどうかを判定する検査がある。その検査工程は、主に前処理、核酸増幅、及び検出の3工程からなる。
前処理工程には様々な方法がある。一例として、前処理工程は、均質化工程と集菌工程と菌破砕工程とを含む。均質化工程では、検体の粘度を低下させる第1処理液を検体に加えて検体を均質化する均質化処理が行われる。集菌工程では、均質化された検体に、検体中の感染症起炎菌を吸着(集菌)可能な吸着剤が分散された第2処理液を加えて集菌する集菌処理が行われる。菌破砕工程では、感染症起炎菌が吸着された吸着剤に、該感染症起炎菌を脱着させる第3処理液を加えて菌体を破砕(ホモジナイズ)する菌破砕処理が行われる。この菌破砕処理後の上清を検査用中間体とする。
核酸増幅工程では、前処理工程において調製された検査用中間体に、蛍光物質で標識された、標的核酸に結合可能なプライマーと酵素とを含む反応試薬を加え、核酸増幅反応によって標的核酸を増幅させて増幅産物を得る。検出工程では、増幅産物中の標的核酸に結合されたプライマーの標識蛍光物質の蛍光測定により、検体中における感染症起炎菌由来の標的核酸の存否を判定する。
例えば特許文献1〜6には、上述の遺伝子検査を行うための遺伝子検査装置として適用可能な流体制御処理システムが開示されている。特許文献1〜6に開示される流体制御処理システムは、複数のチャンバを有するハウジングに対して、回転式流体制御弁と反応容器とが接続されるように構成されている。この従来技術の流体制御処理システムにおいて、回転式流体制御弁は、流体処理領域が形成されたディスク部と流体移動領域が形成された管状部とを含み、軸回りに回転自在である。回転式流体制御弁が軸回りに回転することにより、一のチャンバまたは反応容器と、ディスク部の流体処理領域及び管状部の流体移動領域とが、選択的に連通する。また、管状部の流体移動領域内をピストンが上下移動することにより、流体移動領域内を流体が移動する。すなわち、従来技術の流体制御処理システムでは、チャンバまたは反応容器と、流体処理領域及び流体移動領域との連通状態が、回転式流体制御弁によって切り換えられ、チャンバ内に収容された前処理用の処理液や前処理後の検査用中間体等の流体の、チャンバ間の移動やチャンバから反応容器への移動が、流体処理領域及び流体移動領域を介して行われる。
特許第5548812号公報 特許第5409888号公報 特許第5369043号公報 特許第5368896号公報 特許第4663959号公報 特許第4648627号公報
上述の如く、従来技術の流体制御処理システムを用いて遺伝子検査を行う場合、チャンバにおける検体の前処理や反応容器における核酸増幅反応を実施するに際し、検査者は、回転式流体制御弁によって連通状態の切換操作を行う必要があり、複雑な操作を強いられる。
本発明の目的は、検体中における感染症起炎菌由来の標的核酸の存否を判定する遺伝子検査を行うための遺伝子検査装置であって、遺伝子検査の操作性に優れた遺伝子検査装置を提供することである。
本発明の一の局面に係る遺伝子検査装置は、検体中における感染症起炎菌由来の標的核酸の存否を判定する遺伝子検査の前処理及び核酸増幅反応を行うための検査用構造体を用いた遺伝子検査装置であって、前記検査用構造体が着脱自在に装着される構造体装着部と、前記構造体装着部に装着された前記検査用構造体を操作する構造体操作部と、前記構造体操作部を制御する操作制御部と、を備える。前記検査用構造体は、処理室と、前記処理室に連通し前処理用の処理液を収容する第1シリンダと、当該第1シリンダ内で軸方向に往復運動可能な第1プランジャとを含む第1シリンジと、前記処理室に連通し核酸増幅反応用の反応試薬を収容する第2シリンダと、当該第2シリンダ内で軸方向に往復運動可能な第2プランジャとを含む第2シリンジと、を有する。前記構造体操作部は、前記第1プランジャの駆動操作を行う第1駆動機構と、前記第2プランジャの駆動操作を行う第2駆動機構と、を有する。そして、前記操作制御部は、前記処理液により検体の前処理が行われて検査用中間体が調製されるように、前記第1駆動機構の駆動操作を制御する第1操作制御と、前記検査用中間体と前記反応試薬とが接触して核酸増幅反応が進行し増幅産物が調製されるように、前記第2駆動機構の駆動操作を制御する第2操作制御と、を実行する。
上記のように構成される遺伝子検査装置において遺伝子検査の前処理を行う場合、操作制御部は、第1操作制御を実行し、構造体操作部の第1駆動機構による第1プランジャの駆動操作を制御する。これにより、処理室において検体の前処理が行われて検査用中間体が調製される。また、遺伝子検査の核酸増幅反応を行う場合、操作制御部は、第2操作制御を実行し、構造体操作部の第2駆動機構による第2プランジャの駆動操作を制御する。これにより、検査用中間体と反応試薬とが接触して核酸増幅反応が進行し増幅産物が調製される。すなわち、遺伝子検査を行うに際して従来技術のように、回転式流体制御弁による連通状態の切換操作等の複雑な操作が行われることなく、操作制御部が、第1プランジャを駆動操作させる第1操作制御と、第2プランジャを駆動操作させる第2操作制御とを実行することによって、遺伝子検査のための前処理や核酸増幅反応を実施することができる。従って、本発明に係る遺伝子検査装置は、遺伝子検査の操作性に優れたものとなる。
上記の遺伝子検査装置において、前記第1操作制御は、前記第1シリンジから前記処理室へ前記処理液が吐出される吐出方向へ前記第1プランジャを移動させる制御であり、前記第2操作制御は、前記処理室から前記第2シリンジへ前記検査用中間体が吸入される吸入方向へ前記第2プランジャを移動させる制御である。
この遺伝子検査装置では、操作制御部により第1操作制御が実行されることによって、第1駆動機構により第1プランジャが、処理液が吐出される吐出方向へ移動される。これにより、第1シリンジから処理室へ処理液が吐出されて、処理室内にて前処理が行われる。そして、操作制御部により第2操作制御が実行されることによって、第2駆動機構により第2プランジャが、検査用中間体が吸入される吸入方向へ移動される。これにより、処理室から第2シリンジへ検査用中間体が吸入されて、第2シリンジにて核酸増幅反応が行われる。すなわち、第2シリンジが核酸増幅反応の反応場となり、この第2シリンジの第2シリンダ内に核酸増幅反応後の増幅産物が収容される。第2シリンジは遺伝子検査終了後に持ち出し可能であるため、この増幅産物が収容された第2シリンジを用いて、遺伝子検査の詳細な分析等を実施することができる。
上記の遺伝子検査装置は、前記構造体装着部及び前記構造体操作部を支持する第1支持部と、予め設定された回転軸心回りに前記第1支持部を回転させるための回転駆動機構と、前記回転駆動機構を支持する第2支持部と、前記回転駆動機構を制御する回転駆動制御部と、を更に備える構成としてもよい。
この遺伝子検査装置によれば、検査用構造体が装着される構造体装着部及び構造体操作部を支持する第1支持部が、回転駆動制御部により制御された、第2支持部に支持された回転駆動機構によって回転される。この第1支持部の回転によって、構造体装着部に装着された検査用構造体を用いた遺伝子検査の前処理の実施時に、処理室内に収容される処理液を流動させることができる。これにより、処理室内において処理液が流動した撹拌下で、検体の前処理を行うことができる。
上記の遺伝子検査装置では、前記操作制御部は、前記第1操作制御において前記吐出方向へ前記第1プランジャを移動させるときに、前記第1シリンダに収容される前記処理液の収容容積の減少容積分が、前記処理室の容積よりも小さくなるように、前記第1駆動機構を制御することが望ましい。
この遺伝子検査装置によれば、操作制御部により第1操作制御が実行されて、第1駆動機構により第1プランジャが前記吐出方向へ移動され、第1シリンジから処理室へ処理液が吐出される。このとき、操作制御部は、第1シリンダに収容される処理液の収容容積の減少容積分が処理室の容積よりも小さくなるように、第1駆動機構を制御する。すなわち、第1シリンジからの処理液の吐出量が、処理室内に空間が残る量に設定されている。これにより、第1支持部の回転による、処理室内に収容される処理液の流動性を高めることができる。このため、処理室内における処理液の流動性が高められた撹拌下で、検体の前処理を行うことができる。
上記の遺伝子検査装置において、前記回転軸心は、水平に延び、前記構造体装着部は、前記第1シリンジ及び前記第2シリンジが前記回転軸心の半径方向に沿って配置される姿勢で前記検査用構造体を支持する。そして、前記回転駆動制御部は、前記操作制御部による前記第1操作制御前に、前記吐出方向が所定の方向となるまで前記第1支持部を回転させるよう前記回転駆動機構を制御する第1操作前回転制御と、前記操作制御部による前記第1操作制御後に、前記第1支持部を所定時間回転させるよう前記回転駆動機構を制御する第1操作後回転制御と、前記操作制御部による前記第2操作制御前に、前記吸入方向が鉛直上方から下方に向かう方向となるまで前記第1支持部を回転させるよう前記回転駆動機構を制御する第2操作前回転制御と、を実行する。
この遺伝子検査装置によれば、操作制御部による第1操作制御前に、回転駆動制御部は、第1操作前回転制御を実行する。ここで、操作制御部による第1操作制御は、第1シリンジから処理室へ処理液を吐出させるために、前記吐出方向へ第1プランジャを移動させる制御である。このような操作制御部による第1操作制御前に、回転駆動制御部は、前記吐出方向が所定の方向となるまで第1支持部を回転させるよう回転駆動機構を制御する第1操作前回転制御を実行する。この回転駆動制御部による第1操作前回転制御後に、操作制御部により第1操作制御が実行されると、第1シリンジから処理液を所定の方向に向けて吐出させることができる。吐出方向として設定される前記所定の方向は、特に限定されるものではないが、回転駆動制御部が第1操作前回転制御を実行するに際し、前記所定の方向として例えば、吐出方向が鉛直上方から下方に向かう方向に設定された場合、第1操作前回転制御後において、第1シリンジから処理液を鉛直下方に向けて吐出させることができる。このような場合には、重力を利用して処理室への処理液の流入性が向上する。
また、操作制御部による第1操作制御後に、回転駆動制御部は、第1操作後制御を実行する。操作制御部による第1操作制御によって、第1シリンジから処理室へ処理液が吐出される。このように第1シリンジから処理室へ処理液が吐出された後に、回転駆動制御部により、第1支持部を所定時間回転させる第1操作後回転制御が実行されると、処理室内において処理液が流動した撹拌下で、検体の前処理を行うことができる。
また、操作制御部による第2操作制御前に、回転駆動制御部は、第2操作前回転制御を実行する。ここで、操作制御部による第2操作制御は、処理室から第2シリンジへ検査用中間体を吸入させるために、前記吸入方向へ第2プランジャを移動させる制御である。このような操作制御部による第2操作制御前に、回転駆動制御部は、前記吸入方向が鉛直上方から下方に向かう方向となるまで第1支持部を回転させるよう回転駆動機構を制御する第2操作前回転制御を実行する。この回転駆動制御部による第2操作前回転制御後に、操作制御部により第2操作制御が実行されると、処理室内の検査用中間体が第2シリンジの配置される鉛直下方に集まるので、処理室から第2シリンジへの検査用中間体の吸入性が向上する。
上記の遺伝子検査装置は、前記第1支持部に支持された前記構造体操作部に電力を無線で伝送するための無線電力伝送機構を更に備える構成としてもよい。この無線電力伝送機構は、前記第2支持部に支持され、高周波電力を送電する無線送電部と、前記第1支持部に支持され、前記無線送電部からの高周波電力を受電し、その受電した高周波電力を前記構造体操作部に伝送する無線受電部と、を有する。
この遺伝子検査装置によれば、回転駆動制御部により制御された回転駆動機構によって回転される第1支持部に支持された、構造体操作部に対し、無線電力伝送機構により高周波電力を伝送することができる。
上記の遺伝子検査装置において、前記操作制御部は、前記第1支持部に支持されて、前記無線受電部から高周波電力が伝送されるように構成される。また、遺伝子検査装置は、情報を記録可能な記録媒体と、前記操作制御部による制御に関する操作制御情報と前記回転駆動制御部による制御に関する回転制御情報とを前記記録媒体との間で送受信する通信部と、を更に備える。そして、前記操作制御部及び前記回転駆動制御部の各々は、前記操作制御情報及び前記回転制御情報の少なくともいずれか一方の情報に基づいて、前記構造体操作部及び前記回転駆動機構の各々を制御する。
無線受電部が支持される第1支持部が回転駆動機構により回転されると、無線受電部による無線送電部からの高周波電力の受電が、断続的なものとなる。このため、操作制御部が第1支持部により支持される構成では、操作制御部に対する無線受電部による高周波電力の伝送が断続的なものとなり、操作制御部に高周波電力が伝送されない期間が生じる。そうすると、操作制御部による構造体操作部の制御と、回転駆動制御部による回転駆動機構の制御との関連性が保持できなくなる可能性がある。そこで、操作制御部による制御に関する操作制御情報と、回転駆動制御部による制御に関する回転制御情報とを、通信部を介して記録媒体に記録させる。そして、操作制御部及び回転駆動制御部の各々が、操作制御情報及び回転制御情報の少なくともいずれか一方の情報に基づいて、構造体操作部及び回転駆動機構の各々を制御する構成とする。これにより、操作制御部による構造体操作部の制御と、回転駆動制御部による回転駆動機構の制御との関連性を保持することができる。
上記の遺伝子検査装置は、前記増幅産物から標的核酸を検出するための検出部と、前記構造体装着部に装着された前記検査用構造体と対向するように、前記検出部を支持する第3支持部と、を更に備える構成としてもよい。
この遺伝子検査装置によれば、検出部は、核酸増幅反応後に得られた増幅産物から標的核酸を検出する。この検出部による検出結果を用いて、検体中における感染症起炎菌由来の標的核酸の存否を判定することができる。
上記の遺伝子検査装置に用いられる前記検査用構造体は、前記処理室内に収容される、導電性の導電部材を有する。そして、遺伝子検査装置は、前記構造体装着部に装着された前記検査用構造体と対向するように前記第3支持部に支持され、前記導電部材を誘導加熱するための誘導加熱部を、更に備える構成としてもよい。
この遺伝子検査装置によれば、検査用構造体の処理室内における検体の前処理を、誘導加熱部による導電部材の誘導加熱下で行うことができる。
上記の遺伝子検査装置は、前記構造体装着部に設けられ、前記第1シリンジ及び前記第2シリンジの温度を調整するための温度調整部を、更に備える構成としてもよい。
この遺伝子検査装置によれば、第1シリンジの第1シリンダに収容される前処理用の処理液、並びに、第2シリンジの第2シリンダに収容される核酸増幅反応用の反応試薬の温度を、温度調整部により調整することができる。例えば、第1シリンジ及び第2シリンジが過度に温度上昇しているときには、温度調整部によって冷却することにより、処理液及び反応試薬の劣化を抑止することができる。また、検体の前処理後の、第2シリンジにおける核酸増幅反応において、温度調整部によって加熱することにより、加熱下にて核酸増幅反応を進行させることができる。
本発明によれば、検体中における感染症起炎菌由来の標的核酸の存否を判定する遺伝子検査を行うための遺伝子検査装置において、遺伝子検査の操作性に優れた遺伝子検査装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る遺伝子検査装置の全体構成を概略的に示す斜視図である。 遺伝子検査装置において第1支持部の近傍を拡大して示す斜視図である。 遺伝子検査装置において検査用構造体が装着された状態を示す斜視図である。 遺伝子検査装置において第1支持部の第1支持面に垂直な方向から見た平面図である。 検査用構造体の全体構成を概略的に示す斜視図である。 図5に示す検査用構造体において、蓋体を取り外した状態を示す斜視図である。 検査用構造体の分解斜視図である。 第1シリンジ、第2シリンジ及び第3シリンジの構成を示す斜視図である。 図8に示す第1シリンジ、第2シリンジ及び第3シリンジの平面図である。 図9に示す第1シリンジ、第2シリンジ及び第3シリンジを切断面線X−Xから見た断面図である。 図9に示す第1シリンジ、第2シリンジ及び第3シリンジを切断面線XI−XIから見た断面図である。 遺伝子検査装置において第3支持部の近傍を拡大して示す斜視図である。 遺伝子検査装置において第3支持部の第3支持面に垂直な方向から見た平面図である。 遺伝子検査装置において第3支持部の第3支持面に支持される構成を拡大して示す斜視図である。 遺伝子検査装置の電気的構成を示すブロック図である。 遺伝子検査装置の動作を示すフローチャートである。 遺伝子検査装置の動作を示すフローチャートである。 遺伝子検査装置の動作を示すフローチャートである。 遺伝子検査装置の動作を示すフローチャートである。 遺伝子検査装置の動作を示すフローチャートである。 遺伝子検査装置の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態に係る遺伝子検査装置について図面に基づいて説明する。図1は、遺伝子検査装置100の全体構成を概略的に示す斜視図である。図2は、遺伝子検査装置100において第1支持部102の近傍を拡大して示す斜視図である。図3は、遺伝子検査装置100において検査用構造体1が装着された状態を示す斜視図である。図4は、遺伝子検査装置100において第1支持部102の第1支持面102Aに垂直な方向から見た平面図である。
なお、以下では、方向関係についてはXYZ直交座標軸を用いて説明する。左右方向をX軸方向とし、X軸方向と直交する前後方向をY軸方向とし、X軸方向及びY軸方向の両方向と直交する上下方向をZ軸方向とする。また、X軸方向において一方向となる左方向を「+X方向」と称し、X軸方向において一方向とは反対の他方向となる右方向を「−X方向」と称する。また、Y軸方向において一方向となる前方向を「+Y方向」と称し、Y軸方向において一方向とは反対の他方向となる後方向を「−Y方向」と称する。また、Z軸方向において一方向となる上方向を「+Z方向」と称し、Z軸方向において一方向とは反対の他方向となる下方向を「−Z方向」と称する。
本実施形態に係る遺伝子検査装置100は、生体から採取された検体中における、結核等の感染症の原因菌としての感染症起炎菌に由来する標的核酸の存否を判定する遺伝子検査を行うためのものである。ここで、生体から採取される検体としては、喀痰、胃液及び気管支肺胞洗浄液等の気道検体が挙げられる。
<支持構造体の構成>
遺伝子検査装置100は、遺伝子検査の前処理及び核酸増幅反応を行うための検査用構造体1を用いた装置である。この遺伝子検査装置100は、装置の各構成部を支持するための支持構造体としてのフレーム体101、第1支持部102、第2支持部104、第3支持部103、及び構造体装着部105を備える。第2支持部104及び第3支持部103はフレーム体101に取り付けられ、第1支持部102は第2支持部104と第3支持部103との間に配置され、構造体装着部105は第1支持部102に取り付けられている。
フレーム体101は、複数の骨組構成材が接合されてなる構造物であり、全体として、Y軸方向(前後方向)に延びて+Z方向(上方向)側に突出したトンネル形状を有する。フレーム体101は、レール部101Aとスライド部材101Bとを含む。レール部101Aは、フレーム体101の−Z方向(下方向)側であり且つX軸方向(左右方向)の両端部に、Y軸方向(前後方向)に延びるように取り付けられている。スライド部材101Bは、トンネル形状のフレーム体101内をY軸方向(前後方向)にスライド移動可能に、レール部101Aに取り付けられている。そして、トンネル形状のフレーム体101とスライド部材101Bとにより画定される空間内に、第1支持部102及び第2支持部104が収容されている。また、スライド部材101Bの+Y方向(前方向)側の端部には、フレーム体101の+Y方向(前方向)側の端部を画定する前側骨組構成材101Cと対向するように、第3支持部103が取り付けられている。スライド部材101Bに取り付けられた第3支持部103は、スライド部材101Bのレール部101Aに沿ったスライド移動に連動して、フレーム体101の前側骨組構成材101Cに対して当接または離間するように、スライド移動する。
第1支持部102は、円板状の部材であり、構造体装着部105を支持する。本実施形態では、第1支持部102は、後述の第2支持部104に支持された、モータからなる第1支持部回転駆動機構109によって回転可能とされる。第1支持部102は、第1支持部回転駆動機構109のモータ出力軸と回転一体に設けられ、予め設定された回転軸心L回りに回転するよう構成されている。第1支持部102は、回転軸心Lと直交する厚み方向の一方側の第1支持面102Aにおいて構造体装着部105を支持する。なお、第1支持部102の回転軸心Lは、Y軸方向(前後方向)に水平に延びる。すなわち、第1支持部102の厚み方向はY軸方向(前後方向)に一致し、第1支持部102における第1支持面102Aは+Y方向(前方向)側の面となる。また、第1支持部回転駆動機構109のモータ出力軸と回転一体に設けられた第1支持部102は、トンネル形状のフレーム体101とスライド部材101Bとにより画定される空間内において、前側骨組構成材101Cから−Y方向(後方向)側に退避した位置に配置される。さらに、第1支持部102の第1支持面102Aにおいて、半径方向外方側端縁部には、+Y方向(前方向)側に突出する係合ピン102Aaが設けられている。
第3支持部103は、円板状の部材であり、第1支持部102の第1支持面102Aに対向し、回転軸心Lと直交する第3支持面103Aを有する。第3支持部103は、前述の如く、スライド部材101Bに取り付けられており、Y軸方向(前後方向)において、第1支持部102に対して+Y方向(前方向)側でスライド移動可能である。また、第3支持部103の第3支持面103Aにおいて、半径方向外方側端縁部には、−Y方向(後方向)側に突出する被係合部103Aaが設けられている。この被係合部103Aaは、第1支持部102の係合ピン102Aaが係合可能な係合孔を有する。第3支持部103がフレーム体101の前側骨組構成材101Cに当接した状態において、第1支持部102の係合ピン102Aaと第3支持部103の被係合部103Aaとが係合する。第3支持部103において、第3支持面103Aは、被係合部103Aaが係合ピン102Aaに係合された状態で、第1支持部回転駆動機構109による第1支持部102の回転に連動して、回転可能とされる。
第2支持部104は、フレーム体101のトンネル形状に対応した形状の板状部材であり、フレーム体101の−Y方向(後方向)側の端部に固定されている。第2支持部104は、第1支持部102の第1支持面102Aとは反対の裏面102Bに対向し、回転軸心Lと直交する第2支持面104Aを有する。第2支持部104は、第2支持面104Aの中央部において後述の第1支持部回転駆動機構109を支持する。
構造体装着部105は、円柱状の部材であり、第1支持部102における第1支持面102Aから+Y方向(前方向)側に突出するように、当該第1支持面102Aの中央部に固定される。この構造体装着部105の+Y方向(前方向)側の表面(装着面)に、検査用構造体1が着脱自在に装着される。構造体装着部105は、後述の第1シリンジ4、第2シリンジ5及び第3シリンジ6が回転軸心Lの半径方向に沿って配置される姿勢で検査用構造体1を支持する。
<検査用構造体の構成>
検査用構造体1は、構造体装着部105に装着された状態において、固定部材105Aにより構造体装着部105に対して固定される。検査用構造体1は、検体の均質化処理、感染症起炎菌の集菌処理及び感染症起炎菌の菌破砕処理を含む遺伝子検査の前処理と、核酸増幅反応とを行うための構造体である。ここで、図5乃至図7を参照して、検査用構造体1の構成について説明する。図5は、検査用構造体1の全体構成を概略的に示す斜視図である。図6は、図5に示す検査用構造体1において、蓋体3を取り外した状態を示す斜視図である。図7は、検査用構造体1の分解斜視図である。
検査用構造体1は、主として、処理室形成体を構成する基体2及び蓋体3と、第1シリンジ4と、第2シリンジ5と、第3シリンジ6と、検体流過流路部7と、圧力調整流体流過流路部8と、を備える。
基体2は、凹部21と、凹部21を取り囲む囲繞部22とを有する。基体2の形状については、特に限定されるものではないが、本実施形態では円板状である。凹部21は、基体2において中央部に、逆円錐台形に形成される。基体2において、囲繞部22は、凹部21の開口端縁に連なって、凹部21を取り囲む円環状に形成される。
また、図7に示すように、基体2の囲繞部22には、後述の第1シリンジ4が配置される領域となる第1基体凹部23、第2シリンジ5が配置される領域となる第2基体凹部24、第3シリンジ6が配置される領域となる第3基体凹部25、検体流過流路部7が配置される領域となる第4基体凹部26、及び、圧力調整流体流過流路部8が配置される領域となる第5基体凹部27が、凹部21の開口端縁から外周端縁にわたって径方向に延びるように形成されている。さらに、基体2の囲繞部22には、凹部21の開口端縁に沿って複数の第1基体貫通孔28が厚み方向に貫通して形成され、外周端縁に沿って複数の第2基体貫通孔29が厚み方向に貫通して形成されている。さらに、基体2の囲繞部22の外周端縁には、蓋体3を基体2に対して固定するための複数の係合突片20が形成されている。
基体2を構成する材料としては、特に限定されるものではないが、本実施形態では合成樹脂である。基体2を構成する合成樹脂としては、ポリプロピレン(polypropylene、略称PP)、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)、ポリカーボネート(polycarbonate、略称PC)等が挙げられる。
蓋体3は、基体2を上方から覆う部材であり、係合突片20によって基体2に対して固定される。蓋体3は、基体2の形状に合わせて円板状に形成され、基体2の凹部21を被覆する凹部被覆部31と、基体2の囲繞部22を被覆する囲繞部被覆部32とを有する。本実施形態では、基体2の凹部21と、蓋体3の凹部被覆部31とで囲まれた空間によって、検体に遺伝子検査の前処理を施すための処理室が構成される。以下の説明において、処理室を構成する凹部21を「処理室21」と称することがある。なお、内部空間を有する中空体を処理室形成体とし、その内部空間を処理室21とする構成であってもよい。
また、蓋体3が基体2に対して固定された状態において、蓋体3の囲繞部被覆部32には、第1基体凹部23に対向して第1蓋体凹部33が形成され、第2基体凹部24に対向して第2蓋体凹部34が形成され、第3基体凹部25に対向して第3蓋体凹部35が形成され、第4基体凹部26に対向して第4蓋体凹部36が形成され、第5基体凹部27に対向して第5蓋体凹部37が形成されている。
なお、第2蓋体凹部34には、後述の第2シリンジ5の第2シリンダ52の周面における所定の第1位置に配置される熱伝導部9の上面を露出させる第1開口部341が形成されている。また、第2蓋体凹部34には、第2シリンジ5の第2シリンダ52の周面における所定の第2位置に配置される導光部10の上面を露出させる第2開口部342が形成されている。このような、第2蓋体凹部34において第1開口部341及び第2開口部342が形成された蓋体3とすることによって、熱伝導部9及び導光部10の各々の機能が損なわれることを防止することができる。
さらに、蓋体3が基体2に対して固定された状態において、蓋体3の囲繞部被覆部32には、第1基体貫通孔28に連通するように第1蓋体貫通孔38が厚み方向に貫通して形成され、第2基体貫通孔29に連通するように第2蓋体貫通孔39が厚み方向に貫通して形成されている。例えばボルト及びナットで構成される締結部材が、第1基体貫通孔28及び第1蓋体貫通孔38に挿通され、第2基体貫通孔29及び第2蓋体貫通孔39に挿通されて、基体2と蓋体3とが締結される。第1基体貫通孔28及び第1蓋体貫通孔38に締結部材が挿通されて基体2と蓋体3とが締結されることによって、後述の第1シール部材12及び第2シール部材13による処理室21に対する気密及び液密封止の封止力を強めることができる。また、第2基体貫通孔29及び第2蓋体貫通孔39に締結部材が挿通されて基体2と蓋体3とが締結されることによって、蓋体3の基体2に対する固定力を強めることができる。
蓋体3を構成する材料としては、特に限定されるものではないが、本実施形態では合成樹脂である。蓋体3を構成する合成樹脂としては、ポリプロピレン(polypropylene、略称PP)、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)、ポリカーボネート(polycarbonate、略称PC)等が挙げられる。
検体流過流路部7は、基体2の囲繞部22における第4基体凹部26と、蓋体3の囲繞部被覆部32における第4蓋体凹部36との間に配置されて、囲繞部22と囲繞部被覆部32とによって挟持される。検体流過流路部7は、処理室21に検体を注入するための、処理室21と外部空間とを連通する検体流過流路が形成された流路部である。本実施形態では、検体流過流路部7は、図7に示すように、ハブ接続部71とシリンジ針72とを含む。ここで、検体は、検査用構造体1とは別体の検体注入用シリンジを用いて、検体流過流路部7を介して処理室21に注入される。検体注入用シリンジは、軸方向一端に縮径されたハブを有するシリンダと、シリンダ内で軸方向に往復運動するプランジャとを備える、医療分野において一般的に使用されるシリンジである。シリンダ内に検体が予め充填された検体注入用シリンジのハブを、検体流過流路部7のハブ接続部71に接続し、検体注入用シリンジのプランジャを押し込むことで、検体流過流路部7のシリンジ針72から検体を処理室21に向けて吐出させることができる。
なお、検体流過流路部7が囲繞部22と囲繞部被覆部32との間に挟持された状態において、ハブ接続部71のシリンジ針72が接続される側とは反対の端部が、基体2及び蓋体3の径方向外周縁端よりも外側に位置している。ハブ接続部71に検体注入用シリンジが接続されていないときには、ハブ接続部71の前記端部に不図示のキャップを取り付けて、検体流過流路の外部空間との連通状態を遮断するようにしておけばよい。
圧力調整流体流過流路部8は、基体2の囲繞部22における第5基体凹部27と、蓋体3の囲繞部被覆部32における第5蓋体凹部37との間に配置されて、囲繞部22と囲繞部被覆部32とによって挟持される。圧力調整流体流過流路部8は、処理室21の気相に対して流体(気体)を出し入れするための、処理室21と外部空間とを連通する流体流過流路が形成された流路部である。圧力調整流体流過流路部8は、処理室21内の気相の圧力を調整するときに用いられる。本実施形態では、圧力調整流体流過流路部8は、図7に示すように、ハブ接続部81とシリンジ針82とを含む。ここで、処理室21の気相に対する圧力調整流体流過流路部8を介した流体の出し入れは、検査用構造体1とは別体の圧力調整用シリンジを用いて行われる。圧力調整用シリンジは、上述の検体注入用シリンジと同様に、軸方向一端に縮径されたハブを有するシリンダと、シリンダ内で軸方向に往復運動するプランジャとを備える、医療分野において一般的に使用されるシリンジである。圧力調整用シリンジのハブを圧力調整流体流過流路部8のハブ接続部81に接続し、圧力調整用シリンジのプランジャを引っ張ることで、圧力調整流体流過流路部8のシリンジ針82から処理室21の気相成分を、圧力調整用シリンジのシリンダ内に吸入させることができる。これにより、例えば温度上昇に伴って加圧状態となった処理室21内の雰囲気を常圧状態に減圧することができる。
なお、圧力調整流体流過流路部8が囲繞部22と囲繞部被覆部32との間に挟持された状態において、ハブ接続部81のシリンジ針82が接続される側とは反対の端部が、基体2及び蓋体3の径方向外周端縁よりも外側に位置している。ハブ接続部81に圧力調整用シリンジが接続されていないときには、ハブ接続部81の前記端部に不図示のキャップを取り付けて、流体流過流路の外部空間との連通状態を遮断するようにしておけばよい。
第1シリンジ4は、基体2の囲繞部22における第1基体凹部23と、蓋体3の囲繞部被覆部32における第1蓋体凹部33との間に配置されて、囲繞部22と囲繞部被覆部32とによって挟持される。第1シリンジ4は、前処理に用いられる処理液を収容するためのものであり、処理室21に処理液を注入するときに用いられる。第2シリンジ5は、基体2の囲繞部22における第2基体凹部24と、蓋体3の囲繞部被覆部32における第2蓋体凹部34との間に配置されて、囲繞部22と囲繞部被覆部32とによって挟持される。第2シリンジ5は、核酸増幅反応に用いられる反応試薬を収容するためのものであり、検体の前処理後に処理室21内に収容される検査用中間体に含まれる標的核酸の、核酸増幅反応を行う反応場となる。第3シリンジ6は、基体2の囲繞部22における第3基体凹部25と、蓋体3の囲繞部被覆部32における第3蓋体凹部35との間に配置されて、囲繞部22と囲繞部被覆部32とによって挟持される。第3シリンジ6は、前処理の集菌処理後において処理室21内の液体を回収するためのものである。
第1シリンジ4、第2シリンジ5及び第3シリンジ6の構成について、図8乃至図11を参照して詳細に説明する。図8は、第1シリンジ4、第2シリンジ5及び第3シリンジ6の構成を示す斜視図である。図9は、図8に示す第1シリンジ4、第2シリンジ5及び第3シリンジ6の平面図である。図9(A)は、図8の矢符Y1方向に各シリンジ4、5、6を見た平面図であり、図9(B)は、図8の矢符Y2方向に各シリンジ4、5、6を見た平面図である。図10は、図9に示す第1シリンジ4、第2シリンジ5及び第3シリンジ6を切断面線X−Xから見た断面図である。図11は、図9に示す第1シリンジ4、第2シリンジ5及び第3シリンジ6を切断面線XI−XIから見た断面図である。
第1シリンジ4は、処理室21に連通する第1流体流過流路が形成された第1流体流過流路部41と、前記第1流体流過流路に連通する内部空間が形成された円筒状の第1シリンダ42と、第1シリンダ42内で軸方向に往復運動する円柱状の第1プランジャ43とを含む。第1シリンジ4において、第1シリンダ42は、軸方向一端に縮径されたハブ18を有し、このハブ18に第1流体流過流路部41が接続されている。また、第1シリンジ4において、第1プランジャ43の軸方向一端には、ガスケット17が取り付けられている。ガスケット17は、第1シリンダ42内に第1プランジャ43が差し込まれた状態において、第1シリンダ42内を気密及び液密封止する機能を有する。
本実施形態では、第1シリンジ4において、第1プランジャ43の外周面には、螺旋状の雄ネジ部15と、軸方向に直線状に延びるプランジャ溝部15Aとが形成されている。そして、第1シリンジ4は、第1プランジャ43が挿通される筒状の操作部14と、操作部14を支持する支持部16とを、更に含む。操作部14は、第1プランジャ43の雄ネジ部15と螺合可能な螺旋状の雌ネジ部141が内周面に形成され、第1プランジャ43の軸回りに回転するための駆動力が伝達されるギア部142が外周面に形成されている。この操作部14は、支持部16の内部に挿入される挿入部143を含み、該挿入部143によって操作部14が支持部16に支持される。操作部14において挿入部143の外周面には、全周にわたって操作溝部143Aが形成されている。
支持部16は、筒状に形成され、第1シリンダ42の、ハブ18とは反対側の開口端に固定されて、操作部14を回転自在に支持する。この支持部16は、図10(B)に示される、操作部14の操作溝部143Aに挿入されて操作部14の軸方向への移動を規制する操作部移動規制部161と、図11(B)に示される、第1プランジャ43のプランジャ溝部15Aに挿入されて第1プランジャ43の軸回りの回転を規制するプランジャ回転規制部162と、を含む。操作部14は、操作溝部143Aに支持部16の操作部移動規制部161が挿入された状態において、軸方向への移動が規制され、第1プランジャ43の軸回りに回転可能である。また、第1プランジャ43は、プランジャ溝部15Aに支持部16のプランジャ回転規制部162が挿入された状態において、軸回りの回転が規制され、軸方向への往復運動が可能である。第1シリンジ4において、操作部14の雌ネジ部141及び操作溝部143Aと、第1プランジャ43の雄ネジ部15及びプランジャ溝部15Aと、支持部16とによって、操作部14の回転力を第1プランジャ43の往復運動の力に変換する変換部が構成される。
なお、第1シリンジ4が囲繞部22と囲繞部被覆部32との間に挟持された状態において、操作部14と、第1プランジャ43のガスケット17が取り付けられている側とは反対の端部とが、基体2及び蓋体3の径方向外周端縁よりも外側に位置している。
上記のように構成される第1シリンジ4では、操作溝部143Aに操作部移動規制部161が挿入されて操作部14の軸方向への移動が規制された状態において、ギア部142を介して駆動力が伝達されて、操作部14が所定の第1回転方向(例えば、反時計回りの方向)に回転されると、雌ネジ部141に噛合された雄ネジ部15によって第1プランジャ43が、プランジャ回転規制部162によって回転が規制された状態で、第1シリンダ42内から突出する方向に移動される。これによって、第1流体流過流路部41から前処理用の処理液を、第1シリンダ42内に吸入させることができる。このようにして、第1シリンダ42内に処理液が予め充填された第1シリンジ4において、ギア部142を介して駆動力が伝達されて、操作部14が前記第1回転方向とは反対の第2回転方向(例えば、時計回りの方向)に回転されると、雌ネジ部141に噛合された雄ネジ部15によって第1プランジャ43が、プランジャ回転規制部162によって回転が規制された状態で、第1シリンダ42内に収納される方向に移動される。これによって、第1流体流過流路部41から処理液を処理室21に向けて吐出させることができる。第1シリンジ4によって処理室21に処理液を注入する際に、操作部14の軸回りの回転力が第1プランジャ43の往復運動の力に変換される構成であるので、第1シリンジ4における処理液の吐出流量を精密に制御することができる。また、検査者の意図しない軸方向の力が第1プランジャ43に加わったとしても、第1プランジャ43が軸方向へ移動することなく、第1シリンダ43内の処理液が移動することを抑止することができる。
検査用構造体1は、第1シリンジ4を少なくとも3つ備え、本実施形態では、図6及び図7に示すように、合計4つの第1シリンジ4を備える。3つの第1シリンジ4の第1シリンダ42内には、それぞれ、検体の粘度を低下させる均質化処理に用いられる第1処理液と、感染症起炎菌を吸着可能な強磁性体からなる吸着剤が分散された集菌処理に用いられる第2処理液と、吸着剤に吸着された感染症起炎菌を脱着させる菌破砕処理に用いられる第3処理液とが、予め充填されている。また、1つの第1シリンジ4の第1シリンダ42内には、第2処理液による処理と第3処理液による処理との間で、処理室21の内壁等に付着している吸着剤を洗い落とすための洗浄液が、予め充填されている。
第1シリンジ4の第1シリンダ42内に予め充填される第1処理液としては、例えばNALC−NaOH混合液が挙げられる。NALC(N-acetyl-L-cysteine)には還元作用があり、検体中のS−S結合を還元して解離することにより、検体の粘度を低下させる。また、NaOH(水酸化ナトリウム)は、検体中に混在する感染症起炎菌以外の細菌を殺菌する。第1シリンジ4の第1シリンダ42内に予め充填される第2処理液としては、例えばTB−Beads(登録商標)溶液(日本ビーシージー製造株式会社製)が挙げられる。また、第1シリンジ4の第1シリンダ42内に予め充填される第3処理液としては、例えばTB−Beads(登録商標)溶出緩衝液(日本ビーシージー製造株式会社製)が挙げられる。また、第1シリンジ4の第1シリンダ42内に予め充填される洗浄液としては、例えばTB−Beads(登録商標)洗浄液(日本ビーシージー製造株式会社製)が挙げられる。これらの第1処理液、第2処理液及び第3処理液、更には洗浄液を用いることによって、検体の前処理を効率よく行うことができる。
第2シリンジ5は、処理室21に連通する第2流体流過流路が形成された第2流体流過流路部51と、前記第2流体流過流路に連通する内部空間が形成された円筒状の第2シリンダ52と、第2シリンダ52内で軸方向に往復運動する円柱状の第2プランジャ53とを含む。第2シリンジ5において、第2シリンダ52は、軸方向一端に縮径されたハブ18を有し、このハブ18に第2流体流過流路部51が接続されている。また、第2シリンジ5において、第2プランジャ53の軸方向一端には、ガスケット17が取り付けられている。ガスケット17は、第2シリンダ52内に第2プランジャ53が差し込まれた状態において、第2シリンダ52内を気密及び液密封止する機能を有する。
本実施形態において、第2シリンジ5は前述の第1シリンジ4と同様に、第2プランジャ53の外周面に螺旋状の雄ネジ部15と、軸方向に直線状に延びるプランジャ溝部15Aとが形成されている。そして、第2シリンジ5は、第2プランジャ53が挿通される筒状の操作部14と、操作部14を支持する支持部16とを、更に含む。第2シリンジ5において、操作部14の雌ネジ部141及び操作溝部143Aと、第2プランジャ53の雄ネジ部15及びプランジャ溝部15Aと、支持部16とによって、操作部14の回転力を第2プランジャ53の往復運動の力に変換する変換部が構成される。
なお、第2シリンジ5が囲繞部22と囲繞部被覆部32との間に挟持された状態において、操作部14と、第2プランジャ53のガスケット17が取り付けられている側とは反対の端部とが、基体2及び蓋体3の径方向外周端縁よりも外側に位置している。
上記のように構成される第2シリンジ5では、操作溝部143Aに操作部移動規制部161が挿入されて操作部14の軸方向への移動が規制された状態において、ギア部142を介して駆動力が伝達されて、操作部14が所定の第1回転方向(例えば、反時計回りの方向)に回転されると、雌ネジ部141に噛合された雄ネジ部15によって第2プランジャ53が、プランジャ回転規制部162によって回転が規制された状態で、第2シリンダ52内から突出する方向に移動される。これによって、第2流体流過流路部51から核酸増幅反応を行うための反応試薬を、第2シリンダ52内に吸入させることができる。このようにして、第2シリンダ52内に反応試薬が予め充填された第2シリンジ5において、ギア部142を介して駆動力が伝達されて、操作部14が前記第1回転方向に更に回転されると、プランジャ回転規制部162によって回転が規制された状態で移動される。これによって、検体の前処理後に処理室21に収容される検査用中間体を、第2流体流過流路部51から第2シリンダ52内に吸入させることができる。第2シリンジ5において、第2シリンダ52内に検査用中間体を吸入させる際に、操作部14の軸回りの回転力が第2プランジャ53の往復運動の力に変換される構成であるので、第2シリンジ5における検査用中間体の吸入流量を精密に制御することができる。また、検査者の意図しない軸方向の力が第2プランジャ53に加わったとしても、第2プランジャ53が軸方向へ移動することなく、第2シリンダ53内の反応試薬が移動することを抑止することができる。
検査用構造体1は、第2シリンジ5を少なくとも1つ備え、本実施形態では、図6及び図7に示すように、予備も含めて合計3つの第2シリンジ5を備える。1つの第2シリンジ5の第2シリンダ52内には、蛍光物質で標識された、標的核酸に結合可能なプライマーと、核酸増幅反応の触媒作用を有する酵素とを含む反応試薬が、予め充填されている。
第2シリンジ5の第2シリンダ52内に予め充填される反応試薬における、プライマーとしては、例えば結核菌などの感染症起炎菌に結合可能なプライマー等が挙げられる。このプライマーの標識蛍光物質としては、例えばヒドロキシナフトールブルー(Hydroxy Naphthol Blue、略称HNB)やGelGreen(登録商標)の混合溶液等が挙げられる。また、反応試薬における酵素としては、例えばポリメラーゼ等が挙げられる。反応試薬として、上述のプライマー及び酵素を含む反応試薬を用いることによって、核酸増幅反応を効率よく行うことができる。
第3シリンジ6は、処理室21に連通する第3流体流過流路が形成された第3流体流過流路部61と、前記第3流体流過流路に連通する内部空間が形成された円筒状の第3シリンダ62と、第3シリンダ62内で軸方向に往復運動する円柱状の第3プランジャ63とを含む。第3シリンジ6において、第3シリンダ62は、軸方向一端に縮径されたハブ18を有し、このハブ18に第3流体流過流路部61が接続されている。また、第3シリンジ6において、第3プランジャ63の軸方向一端には、ガスケット17が取り付けられている。ガスケット17は、第3シリンダ62内に第3プランジャ63が差し込まれた状態において、第3シリンダ62内を気密及び液密封止する機能を有する。
本実施形態において、第3シリンジ6は前述の第1シリンジ4と同様に、第3プランジャ63の外周面に螺旋状の雄ネジ部15と、軸方向に直線状に延びるプランジャ溝部15Aとが形成されている。そして、第3シリンジ6は、第3プランジャ63が挿通される筒状の操作部14と、操作部14を支持する支持部16とを、更に含む。第3シリンジ6において、操作部14の雌ネジ部141及び操作溝部143Aと、第3プランジャ63の雄ネジ部15及びプランジャ溝部15Aと、支持部16とによって、操作部14の回転力を第3プランジャ63の往復運動の力に変換する変換部が構成される。
なお、第3シリンジ6が囲繞部22と囲繞部被覆部32との間に挟持された状態において、操作部14と、第3プランジャ63のガスケット17が取り付けられている側とは反対の端部とが、基体2及び蓋体3の径方向外周端縁よりも外側に位置している。
上記のように構成される第3シリンジ6では、操作溝部143Aに操作部移動規制部161が挿入されて操作部14の軸方向への移動が規制された状態において、ギア部142を介して駆動力が伝達されて、操作部材14が所定の第1回転方向(例えば、反時計回りの方向)に回転されると、雌ネジ部141に噛合された雄ネジ部15によって第3プランジャ63が、プランジャ回転規制部162によって回転が規制された状態で、第3シリンダ62内から突出する方向に移動される。これによって、前処理の集菌処理後において不要な廃液となった処理室21内の液体を、第3流体流過流路部61から第3シリンダ62内に吸入させて回収することができる。
本実施形態に係る検査用構造体1は、図7に示すように、熱伝導部9と、導光部10と、導電部材11と、第1シール部材12と、第2シール部材13とを、更に備える。
熱伝導部9は、熱伝導性を有し、第2シリンジ5の第2シリンダ52の周面における所定の第1位置に配置される。第2シリンダ52の周面に配置された状態において、熱伝導部9の上面は、蓋体3における第2蓋体凹部34に形成された第1開口部341から外方に露出している。熱伝導部9は、第2シリンダ52と一体的に形成されていてもよいし、第2シリンダ52とは別体の部材であってもよい。熱伝導部9を構成する材料としては、熱伝導性を有するものであれば特に限定されるものではないが、本実施形態では合成樹脂または合成ゴムである。熱伝導部9を構成する合成樹脂としては、ポリプロピレン(polypropylene、略称PP)、アクリル系樹脂等が挙げられる。
第2シリンジ5の第2シリンダ52は、核酸増幅反応の反応場となる。構造体装着部105における検査用構造体1が装着される装着面に設けられた後述のペルチェユニット部111を用いた場合、第2シリンダ52の周面に熱伝導部9が配置されることによって、この熱伝導部9を介したペルチェユニット部111による温度制御下で、第2シリンダ52内における核酸増幅反応を進行させることができる。第2シリンダ52内における核酸増幅反応は、例えば60℃以上65℃以下の温度制御下で進行させる。
導光部10は、透光性を有し、第2シリンジ5の第2シリンダ52の周面における、前記第1位置から離間した所定の第2位置に配置される。第2シリンダ52の周面に配置された状態において、導光部10の上面は、蓋体3における第2蓋体凹部34に形成された第2開口部342から外方に露出している。導光部10は、第2シリンダ52と一体的に形成されていてもよいし、第2シリンダ52とは別体の部材であってもよい。導光部10を構成する材料としては、透光性を有するものであれば特に限定されるものではないが、本実施形態では合成樹脂である。導光部10を構成する合成樹脂としては、ポリプロピレン(polypropylene、略称PP)、アクリル系樹脂等が挙げられる。
第2シリンダ52の周面に導光部10が配置されることによって、核酸増幅反応後において、第2シリンダ52内からの蛍光は、導光部10により導光されて出射されることになる。従って、核酸増幅反応後における増幅産物から発せられる蛍光を、第3支持部103の第3支持面103Aに支持された後述の標的核酸検出部115により検出させることができる。
導電部材11は、導電性を有する部材であり、処理室21内に収容されている。導電部材11を構成する材料としては、導電性を有して誘導加熱が可能な材料であれば特に限定されるものではなく、例えば鉄、アルミニウム、マルテンサイト系ステンレスのSUS440Cなどが挙げられる。また、導電部材11の形状は、特に限定されるものではなく、例えば球状、棒状、板状などの形状である。また、処理室21内に収容される導電部材11の個数及び大きさは、特に限定されるものではなく、処理室21の容積などによって適宜設定される。
導電部材11は、導電性を有する材料により構成されるので、第3支持部103の第3支持面103Aに支持された後述の誘導加熱(induction heating、略称IH)部114により誘導加熱される機能を有する。なお、導電部材11が導電性を有する磁性体(例えば鉄、SUS440Cなど)により構成される場合、導電部材11は、誘導加熱される機能に加えて、構造体装着部105における検査用構造体1が装着される装着面に設けられた後述の電磁石112に引き付けられるという機能を有する。本実施形態では、導電部材11は、導電性を有する磁性体により構成されている。
処理室21における、第1処理液を用いて検体の均質化を行う均質化処理は、例えば室温(25℃)の温度下で行われる。また、処理室21における、第2処理液を用いて感染症起炎菌の吸着剤による集菌を行う集菌処理は、例えば室温(25℃)の温度下で行われる。また、処理室21における、洗浄液を用いて処理室21の内壁等に付着している吸着剤を洗い落とす前処理は、例えば室温(25℃)の温度下で行われる。また、処理室21における、第3処理液を用いて吸着剤から感染症起炎菌を脱着させ、菌体の細胞膜の分解等により細胞成分をバラバラに破砕する菌破砕処理は、例えば90℃以上95℃以下の温度下で行われる。
第1シール部材12は、基体2の囲繞部22において処理室21の開口端縁に沿って配置される、弾性変形可能な円環状の部材である。第1流体流過流路部41、第2流体流過流路部51、第3流体流過流路部61、検体流過流路部7のシリンジ針72、及び圧力調整流体流過流路部8のシリンジ針82は、それぞれ、第1シール部材12の上方に配置される。第2シール部材13は、第1シール部材12に重ね合わせて配置される、弾性変形可能な円環状の部材である。第1流体流過流路部41、第2流体流過流路部51、第3流体流過流路部61、検体流過流路部7のシリンジ針72、及び圧力調整流体流過流路部8のシリンジ針82は、それぞれ、第1シール部材12と第2シール部材13との間に挟持される。第1シール部材12及び第2シール部材13は、蓋体3が基体2に対して固定された状態において、弾性変形し、処理室21を気密及び液密封止する。
上述の如く構成される検査用構造体1は、図3に示すように、第1支持部102の第1支持面102Aに支持された構造体装着部105に装着される。また、検査用構造体1には、RFID(Radio Frequency Identification)タグ113Aが着脱自在に装着される。RFIDタグ113Aは、情報を記録可能な記録媒体の一例である。RFIDタグ113Aには、検査用構造体1を識別するための構造体識別情報が予め記録されている。
<構造体装着部に設けられる機構>
図2を参照して説明すると、本実施形態に係る遺伝子検査装置100は、ペルチェユニット部111と、電磁石112と、RFIDユニット部113とを備える。ペルチェユニット部111、電磁石112、及びRFIDユニット部113は、第1支持部102の第1支持面102Aに支持された構造体装着部105に設けられる機構である。
電磁石112は、構造体装着部105に装着される検査用構造体1における中央部に配置される処理室21の直下の位置となるように、構造体装着部105における検査用構造体1が装着される装着面の中央部に設けられる。電磁石112は、遺伝子検査の前処理の集菌処理を実施するに際して処理室21に注入される第2処理液に含まれる吸着剤、並びに、処理室21内に収容される導電部材11に作用する磁力を、通電によって発生させる。
遺伝子検査装置100を、電磁石112を備えた構成とすることによって、検査用構造体1の処理室21における、第2処理液を用いた集菌処理に際し、電磁石112の通電状態を切替えることにより、第2処理液に含まれる吸着剤並びに導電部材11に作用する磁力を変化させることができ、処理室21内に収容される液体を流動させることができる。これにより、処理室21内において液体が流動した撹拌下で、集菌処理を行うことができる。また、処理室21における第1処理液を用いた均質化処理、第3処理液を用いた菌破砕処理に際し、電磁石112の通電状態を切替えることにより、導電部材11に作用する磁力を変化させることができ、処理室21内に収容される液体を流動させることができる。これにより、処理室21内において液体が流動した撹拌下で、均質化処理及び菌破砕処理を行うことができる。更に、集菌処理後において不要な廃液となった液体を、第3シリンジ6により処理室21から排出させるときには、感染症起炎菌を吸着した吸着剤、並びに導電部材11を、電磁石112に引き付けさせた状態とすることによって、廃液の排出操作の操作性を向上することができる。
ペルチェユニット部111は、構造体装着部105の検査用構造体1が装着される装着面において、中央部に配置される電磁石112を取り囲むように、当該電磁石112に対して半径方向外方側に設けられる。ペルチェユニット部111は、ペルチェ素子を含み、構造体装着部105に装着された検査用構造体1における、第1シリンジ4及び第2シリンジ5の温度を調整するためのものである。ペルチェユニット部111は、温度調整部の一例である。
遺伝子検査装置100を、ペルチェユニット部111を備えた構成とすることによって、第1シリンジ4の第1シリンダ42に収容される前処理用の処理液、並びに、第2シリンジ5の第2シリンダ52に収容される核酸増幅反応用の反応試薬の温度を、ペルチェユニット部111により調整することができる。例えば、第1シリンジ4及び第2シリンジ5が過度に温度上昇しているときには、ペルチェユニット部111によって冷却することにより、処理液及び反応試薬の劣化を抑止することができる。また、検体の前処理後の、第2シリンジ5における核酸増幅反応において、ペルチェユニット部111によって加熱することにより、加熱下にて核酸増幅反応を進行させることができる。
RFIDユニット部113は、構造体装着部105に装着される検査用構造体1におけるRFIDタグ113Aの直下の位置となるように、構造体装着部105における検査用構造体1が装着される装着面に設けられる。RFIDユニット部113は、RFIDタグ113Aとの間で遺伝子検査装置100の動作に関する情報の送受信を近距離無線通信によって行う。RFIDユニット部113とRFIDタグ113Aとの間で送受信される、遺伝子検査装置100の動作に関する情報には、後述の操作制御部120A1による制御に関する操作制御情報と、回転駆動制御部120B1による制御に関する回転制御情報とが含まれる。また、RFIDユニット部113は、前記操作制御情報及び前記回転制御情報を、操作制御部120A1及び回転駆動制御部120B1の各々へ発信する。本実施形態では、RFIDユニット部113は、前記操作制御情報を回転駆動制御部120B1へ発信し、前記回転制御情報を操作制御部120A1へ発信する。RFIDユニット部113は、通信部の一例である。
<第1支持部の第1支持面に支持される機構>
図1乃至図4を参照して説明すると、本実施形態に係る遺伝子検査装置100は、第1プランジャ駆動機構106と、第2プランジャ駆動機構107と、第3プランジャ駆動機構108とを備える。第1プランジャ駆動機構106、第2プランジャ駆動機構107及び第3プランジャ駆動機構108は、第1支持部102の第1支持面102Aに支持される機構である。第1プランジャ駆動機構106、第2プランジャ駆動機構107及び第3プランジャ駆動機構108は、構造体装着部105に装着される検査用構造体1を操作する構造体操作部を構成する。
第1プランジャ駆動機構106は、第1支持部102の第1支持面102Aにおいて、構造体装着部105に対して半径方向外方側に配置される。第1プランジャ駆動機構106は、構造体装着部105に装着された検査用構造体1の第1シリンジ4における、第1プランジャ43の駆動操作を行う機構であり、第1プランジャ43を第1シリンダ42内で往復運動させる。第1プランジャ駆動機構106は、第1駆動源106Aと一対の第1駆動伝達ギア106Bとを含む。
第1駆動源106Aは、例えばステッピングモータによって実現され、第1シリンジ4の第1プランジャ43を往復運動させる駆動力を発する。本実施形態では、第1駆動源106Aは、第1シリンジ4の操作部14を正逆両方向に回転させるための駆動力を発するように構成され、この操作部14を回転させることにより第1プランジャ43を往復運動させる。一対の第1駆動伝達ギア106Bは、第1支持面102Aに沿って互いに対向して配置され、第1駆動源106Aのモータ出力軸に回転一体に設けられるギアである。一対の第1駆動伝達ギア106Bは、第1シリンジ4の操作部14におけるギア部142に噛合され、第1駆動源106Aによる回転駆動力を操作部14に伝達する。
第2プランジャ駆動機構107は、第1支持部102の第1支持面102Aにおいて、構造体装着部105に対して半径方向外方側に配置される。第2プランジャ駆動機構107は、構造体装着部105に装着された検査用構造体1の第2シリンジ5における、第2プランジャ53の駆動操作を行う機構であり、第2プランジャ53を第2シリンダ52内で往復運動させる。第2プランジャ駆動機構107は、第1プランジャ43とは独立して第2プランジャ53を往復運動させる。第2プランジャ駆動機構107は、第2駆動源107Aと一対の第2駆動伝達ギア107Bとを含む。
第2駆動源107Aは、例えばステッピングモータによって実現され、第2シリンジ5の第2プランジャ53を往復運動させる駆動力を発する。本実施形態では、第2駆動源107Aは、第2シリンジ5の操作部14を正逆両方向に回転させるための駆動力を発するように構成され、この操作部14を回転させることにより第2プランジャ53を往復運動させる。一対の第2駆動伝達ギア107Bは、第1支持面102Aに沿って互いに対向して配置され、第2駆動源107Aのモータ出力軸に回転一体に設けられるギアである。一対の第2駆動伝達ギア107Bは、第2シリンジ5の操作部14におけるギア部142に噛合され、第2駆動源107Aによる回転駆動力を操作部14に伝達する。
第3プランジャ駆動機構108は、第1支持部102の第1支持面102Aにおいて、構造体装着部105に対して半径方向外方側に配置される。第3プランジャ駆動機構108は、構造体装着部105に装着された検査用構造体1の第3シリンジ6における、第3プランジャ63の駆動操作を行う機構であり、第3プランジャ63を第3シリンダ62内で往復運動させる。第3プランジャ駆動機構108は、第1プランジャ43及び第2プランジャ53とは独立して第3プランジャ63を往復運動させる。第3プランジャ駆動機構108は、第3駆動源108Aと一対の第3駆動伝達ギア108Bとを含む。
第3駆動源108Aは、例えばステッピングモータによって実現され、第3シリンジ6の第3プランジャ63を往復運動させる駆動力を発する。本実施形態では、第3駆動源108Aは、第3シリンジ6の操作部14を正逆両方向に回転させるための駆動力を発するように構成され、この操作部14を回転させることにより第3プランジャ63を往復運動させる。一対の第3駆動伝達ギア108Bは、第1支持面102Aに沿って互いに対向して配置され、第3駆動源108Aのモータ出力軸に回転一体に設けられるギアである。一対の第3駆動伝達ギア108Bは、第3シリンジ6の操作部14におけるギア部142に噛合され、第3駆動源108Aによる回転駆動力を操作部14に伝達する。
<第2支持部の第2支持面に支持される機構>
次に、本実施形態に係る遺伝子検査装置100が備える、第2支持部104の第2支持面104Aに支持される機構について、図1及び図2を参照して説明する。遺伝子検査装置100は、第1支持部回転駆動機構109を備える。この第1支持部回転駆動機構109は、第2支持部104の第2支持面104Aに支持される機構である。
第1支持部回転駆動機構109は、第2支持部104における第2支持面104Aの中央部に配置される。第1支持部回転駆動機構109は、例えばロータリーモータにより実現される。第1支持部回転駆動機構109は、第1支持部102を、第1支持面102Aに垂直な、Y軸方向(前後方向)に延びる回転軸心L回りに回転させる回転駆動源である。
遺伝子検査装置100を、第1支持部回転駆動機構109を備えた構成とすることによって、構造体装着部105に装着された検査用構造体1における遺伝子検査の前処理等の実施時に、第1支持部102の回転により、処理室21内に収容される液体を流動させることができる。これにより、処理室21内において液体が流動した撹拌下で、検体の前処理を行うことができる。
<第3支持部の第3支持面に支持される機構>
次に、本実施形態に係る遺伝子検査装置100が備える、第3支持部103の第3支持面103Aに支持される機構について、図12乃至図14を参照して説明する。図12は、遺伝子検査装置100において第3支持部103の近傍を拡大して示す斜視図である。図13は、遺伝子検査装置100において第3支持部103の第3支持面103Aに垂直な方向から見た平面図である。図14は、遺伝子検査装置100において第3支持部103の第3支持面103Aに支持される構成を拡大して示す斜視図である。遺伝子検査装置100は、誘導加熱部114と、標的核酸検出部115と、回転検出部116とを備える。誘導加熱部114、標的核酸検出部115及び回転検出部116は、第3支持部103の第3支持面103Aに支持される機構である。
誘導加熱部114は、構造体装着部105に装着された検査用構造体1と対向するように、第3支持部103に支持される。具体的には、誘導加熱部114は、第1支持部102の第1支持面102Aの中央部に配置される構造体装着部105に装着された検査用構造体1の処理室21と対向するように、第3支持部103における第3支持面103Aの中央部に設けられる。誘導加熱部114は、検査用構造体1の処理室21に収容される導電部材11を誘導加熱するためのものである。遺伝子検査装置100を、誘導加熱部114を備えた構成とすることによって、検査用構造体1の処理室21内における検体の前処理を、誘導加熱部114による導電部材11の誘導加熱下で行うことができる。
標的核酸検出部115は、構造体装着部105に装着された検査用構造体1と対向するように、第3支持部103に支持される。具体的には、標的核酸検出部115は、第1支持部102の第1支持面102Aの中央部に配置される構造体装着部105に装着された検査用構造体1の、第2シリンジ5における第2シリンダ52の周面に配置された導光部10と対向するように、第3支持部103における第3支持面103Aに設けられる。標的核酸検出部115は、第2シリンジ5における核酸増幅反応後に得られた増幅産物から標的核酸を検出するためのものであり、検出部の一例である。本実施形態では、標的核酸検出部115は、第2シリンジ5における核酸増幅反応後の増幅産物から発せられ、導光部10から出射された蛍光を検出するように構成され、これにより標的核酸を検出する。遺伝子検査装置100を、標的核酸検出部115を備えた構成とすることによって、検体中における感染症起炎菌由来の標的核酸の存否を判定することができる。
なお、本実施形態では、第3支持部103の第3支持面103Aに、2つの標的核酸検出部115が設けられている。2つの標的核酸検出部115のうちの一の標的核酸検出部115は、第2シリンジ5における、感染症起炎菌由来の標的核酸の核酸増幅反応後の増幅産物から発せられる蛍光を検出するために用いられる。他の標的核酸検出部115は、感染症起炎菌とは別の菌を含む検体が収容された第2シリンジ5における、当該菌に由来する核酸の核酸増幅反応後の増幅産物から発せられる蛍光を検出するために用いられ、この検出結果がリファレンスとして使用される。また、遺伝子検査装置100は、図4に示すように、フレーム体101に取り付けられた表示部117を備えており、標的核酸検出部115による検出結果が、この表示部117に表示される。
回転検出部116は、第3支持部103の第3支持面103Aにおいて、誘導加熱部114及び標的核酸検出部115に対して半径方向外方側に配置される。回転検出部116は、構造体装着部105に装着された検査用構造体1の、第1シリンジ4、第2シリンジ5及び第3シリンジ6の各々に備えられる操作部14の回転を検出するものである。第3支持部103の第3支持面103Aには、第1シリンジ4、第2シリンジ5及び第3シリンジ6の各々に対応して、複数の(合計8個の)回転検出部116が配置されている。
複数の回転検出部116は、それぞれ、回転検出用ギア116Aと、軸部116Bと、パルス板116Cとを含む。複数の回転検出部116において、各回転検出用ギア116Aは、第3支持部103がフレーム体101の前側骨組構成材101Cに当接した状態で、第1シリンジ4、第2シリンジ5及び第3シリンジ6の各々に備えられる操作部14のギア部142に噛合される。第1シリンジ4、第2シリンジ5及び第3シリンジ6の各々に備えられる操作部14が、第1プランジャ駆動機構106、第2プランジャ駆動機構107及び第3プランジャ駆動機構108の各々によって回転されると、その操作部14のギア部142に噛合された各回転検出用ギア116Aが、回転する。
複数の回転検出部116において、各軸部116Bは、第3支持部103における第3支持面103Aの半径方向に沿って延び、半径方向内方側の端部が回転検出用ギア116Aに接続されている。各軸部116Bは、回転検出用ギア116Aの回転に連動して回転するよう構成されている。
複数の回転検出部116において、各パルス板116Cは、円板状の部材であり、軸部116Bの半径方向外方側の端部に接続され、軸部116Bと回転一体に設けられる。各パルス板116Cは、図14に示すように、外周端縁において周方向に並んで形成された複数のスリット116Caを有する。
第1支持部102の第1支持面102Aには、図3及び図4に示すように、第1プランジャ駆動機構106、第2プランジャ駆動機構107及び第3プランジャ駆動機構108の各々に対して半径方向外方側に、PIセンサ(Photo Interrupter Sensor)116Dが設けられている。PIセンサ116Dは、対向配置される発光部116Daと受光部116Dbとを含むセンサである。複数の回転検出部116における各パルス板116Cは、このPIセンサ116Dの発光部116Daと受光部116Dbとの間で回転可能とされる。PIセンサ116Dは、発光部116Daから出射され、パルス板116Cのスリット116Caを通過した光を、受光部116Dbにて受光するよう構成されている。PIセンサ116Dは、受光部116Dbにて受光された光に基づくパルス状の受光信号を、パルス板116Cの回転検知結果を表す回転検知信号として出力する。
本実施形態の回転検出部116は、PIセンサ116Dから出力されたパルス板116Cの回転検知信号に基づいて、第1シリンジ4、第2シリンジ5及び第3シリンジ6の各々に備えられる操作部14の回転を検出する。本実施形態に係る遺伝子検査装置100では、回転検出部116による操作部14の回転検出結果に基づいて、第1プランジャ駆動機構106、第2プランジャ駆動機構107及び第3プランジャ駆動機構108の各々による、操作部14を介した第1プランジャ43、第2プランジャ53及び第3プランジャ63の往復運動が制御される。
なお、本実施形態では、前述の如く、第1支持部102は、後述の第1支持部回転駆動機構109のモータ出力軸と回転一体に設けられ、第1支持面102Aに垂直な回転軸心L回りに回転するよう構成されている。そして、第3支持部103において、第3支持面103Aは、被係合部103Aaが係合ピン102Aaに係合された状態で、第1支持部回転駆動機構109による第1支持部102の回転に連動して、回転可能とされている。従って、第1支持部回転駆動機構109により第1支持部102が回転した場合であっても、第3支持面103Aが連動回転するので、第3支持面103Aに支持された回転検出部116の、第1支持面102Aに支持された第1プランジャ駆動機構106、第2プランジャ駆動機構107及び第3プランジャ駆動機構108に対する位置関係は、変化しない。
<無線電力伝送機構の構成>
図1及び図2を参照して説明すると、本実施形態に係る遺伝子検査装置100は、無線電力伝送機構110を備える。無線電力伝送機構110は、第1支持部102の第1支持面102Aに支持された第1プランジャ駆動機構106、第2プランジャ駆動機構107、第3プランジャ駆動機構108、ペルチェユニット部111、及び電磁石112に電力を伝送するための機構である。無線電力伝送機構110は、無線送電部110Aと、無線受電部110Bとを含む。
無線電力伝送機構110において、無線送電部110Aは、第2支持部104における第2支持面104Aの外周端縁に、周方向に沿って複数設けられている。無線送電部110Aは、後述の無線受電部110Bの受電アンテナと電磁的に結合可能な送電アンテナを有し、高周波電力を送電する。
無線電力伝送機構110において、無線受電部110Bは、第1支持部102における裏面102Bの外周端縁に、周方向に沿って複数設けられている。無線受電部110Bは、無線送電部110Aの送電アンテナと電磁的に結合可能な受電アンテナを有し、無線送電部110Aからの高周波電力を受電する。この無線受電部110Bは、受電した高周波電力を、第1プランジャ駆動機構106、第2プランジャ駆動機構107、第3プランジャ駆動機構108、ペルチェユニット部111、及び電磁石112に伝送する。
遺伝子検査装置100を、無線電力伝送機構110を備えた構成とすることによって、第1支持部回転駆動機構109により回転される第1支持部102に支持された第1プランジャ駆動機構106、第2プランジャ駆動機構107、第3プランジャ駆動機構108、ペルチェユニット部111、及び電磁石112に対し、無線電力伝送機構110により高周波電力を伝送することができる。
<遺伝子検査装置の電気的構成>
次に、本実施形態に係る遺伝子検査装置100の電気的構成について、図15を参照して説明する。図15は、遺伝子検査装置100の電気的構成を示すブロック図である。遺伝子検査装置100は、制御部120を更に備える。
制御部120は、遺伝子検査装置100の動作を統括的に制御する。制御部120は、例えば制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)や一時的にデータを記憶するフラッシュメモリ等の記憶装置が内蔵されたマイクロコンピュータからなり、前記制御プログラムが読み出されることにより、遺伝子検査装置100の動作を制御する。制御部120は、第1支持部102に支持される第1制御部120Aと、フレーム体101に支持される第2制御部120Bとを含む。第1制御部120Aは、無線電力伝送機構110の無線受電部110Bから高周波電力が伝送される。また、第2制御部120Bは、装置外部の電源から電力が供給される。
第1制御部120Aは、操作制御部120A1と、ペルチェ温度制御部120A2と、電磁石制御部120A3と、RFID制御部120A4と、を含む。
操作制御部120A1は、回転検出部116による操作部14の回転検出結果に基づいて、検査用構造体1を操作する構造体操作部を構成する、第1プランジャ駆動機構106、第2プランジャ駆動機構107及び第3プランジャ駆動機構108を制御する。操作制御部120A1は、第1操作制御、第2操作制御及び第3操作制御を実行する。第1操作制御は、構造体装着部105に装着された検査用構造体1の第1シリンジ4に収容される処理液を用いて検体の前処理が行われて検査用中間体が調製されるように、第1プランジャ駆動機構106により第1シリンジ4の第1プランジャ43を駆動操作させる制御である。第2操作制御は、構造体装着部105に装着された検査用構造体1の第2シリンジ5に収容される反応試薬と前記検査用中間体とが接触して核酸増幅反応が進行するように、第2プランジャ駆動機構107により第2シリンジ5の第2プランジャ53を駆動操作させる制御である。第3操作制御は、構造体装着部105に装着された検査用構造体1の第3シリンジ6により集菌処理後において処理室21内の廃液が回収されるように、第3プランジャ駆動機構108により第3シリンジ6の第3プランジャ63を駆動操作させる制御である。
遺伝子検査装置100において遺伝子検査の前処理を行う場合、操作制御部120A1は、前記第1操作制御を実行し、第1プランジャ駆動機構106による第1プランジャ43の駆動操作を制御する。これにより、処理室21において検体の前処理が行われて検査用中間体が調製される。また、遺伝子検査の核酸増幅反応を行う場合、操作制御部120A1は、前記第2操作制御を実行し、第2プランジャ駆動機構107による第2プランジャ53の駆動操作を制御する。これにより、検査用中間体と反応試薬とが接触して核酸増幅反応が進行し増幅産物が調製される。すなわち、遺伝子検査を行うに際して従来技術のように、回転式流体制御弁による連通状態の切換操作等の複雑な操作が行われることなく、操作制御部120A1が、第1プランジャ43を駆動操作させる前記第1操作制御と、第2プランジャ53を駆動操作させる前記第2操作制御とを実行することによって、遺伝子検査のための前処理や核酸増幅反応を実施することができる。従って、本実施形態に係る遺伝子検査装置100は、遺伝子検査の操作性に優れたものとなる。
また、遺伝子検査装置100において遺伝子検査の前処理の集菌処理後に不要となった廃液を処理室21から回収する場合、操作制御部120A1は、前記第3操作制御を実行し、第3プランジャ駆動機構108による第3プランジャ63の駆動操作を制御する。これにより、集菌処理後における処理室21内の廃液を回収することができる。
本実施形態では、操作制御部120A1により実行される前記第1操作制御は、第1シリンジ4から処理室21へ処理液が吐出される吐出方向へ第1プランジャ43を移動させる制御である。操作制御部120A1により実行される前記第2操作制御は、処理室21から第2シリンジ5へ検査用中間体が吸入される吸入方向へ第2プランジャ53を移動させる制御である。そして、操作制御部120A1により実行される前記第3操作制御は、処理室21から第3シリンジ6へ廃液が吸入される吸入方向へ第3プランジャ63を移動させる制御である。
このように構成される遺伝子検査装置100では、操作制御部120A1により前記第1操作制御が実行されることによって、第1プランジャ駆動機構106により第1プランジャ43が、第1シリンジ4から処理室21へ処理液が吐出される吐出方向へ移動される。これにより、第1シリンジ4から処理室21へ処理液が吐出されて、処理室21内にて前処理が行われる。また、操作制御部120A1により前記第3操作制御が実行されることによって、第3プランジャ駆動機構108により第3プランジャ63が、処理室21から第3シリンジ6へ廃液が吸入される吸入方向へ移動される。これにより、前処理の集菌処理後に不要となった廃液が処理室21から第3シリンジ6に吸入されて回収される。そして、操作制御部120A1により前記第2操作制御が実行されることによって、第2プランジャ駆動機構107により第2プランジャ53が、処理室21から第2シリンジ5へ検査用中間体が吸入される吸入方向へ移動される。これにより、処理室21から第2シリンジ5へ検査用中間体が吸入されて、第2シリンジ5にて核酸増幅反応が行われる。すなわち、第2シリンジ5が核酸増幅反応の反応場となり、この第2シリンジ5の第2シリンダ52内に核酸増幅反応後の増幅産物が収容される。第2シリンジ5は遺伝子検査終了後に持ち出し可能であるため、この増幅産物が収容された第2シリンジ5を用いて、遺伝子検査の詳細な分析等を実施することができる。
ペルチェ温度制御部120A2は、ペルチェユニット部111を制御する。これにより、ペルチェユニット部111による、検査用構造体1における第1シリンジ4及び第2シリンジ5に対する温度調整動作が制御される。電磁石制御部120A3は、電磁石112を制御する。これにより、電磁石112による、遺伝子検査の前処理の集菌処理を実施するに際して処理室21に注入される第2処理液に含まれる吸着剤、並びに、処理室21内に収容される導電部材11に作用する磁力の発生動作が制御される。
RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御する。これにより、RFIDユニット部113と、検査用構造体1に装着されたRFIDタグ113Aとの間における、遺伝子検査装置100の動作に関する情報の近距離無線通信動作が制御される。また、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113による、操作制御部120A1の制御に関する操作制御情報の回転駆動制御部120B1への発信動作と、回転駆動制御部120B1の制御に関する回転制御情報の操作制御部120A1への発信動作とを、制御する。
第2制御部120Bは、回転駆動制御部120B1と、無線電力伝送制御部120B2と、誘導加熱制御部120B3と、検出制御部120B4と、表示制御部120B5と、を含む。
回転駆動制御部120B1は、第1支持部回転駆動機構109を制御する。これにより、第1支持部102の回転軸心L回りの回転動作が制御される。回転駆動制御部120B1により制御された第1支持部回転駆動機構109による、第1支持部102の回転によって、前述の如く、構造体装着部105に装着された検査用構造体1を用いた遺伝子検査の前処理の実施時に、処理室21内に収容される処理液を流動させることができる。これにより、処理室21内において処理液が流動した撹拌下で、検体の前処理を行うことができる。
ここで、操作制御部120A1により前記第1操作制御が実行されると、第1プランジャ駆動機構106により第1プランジャ43が前記吐出方向へ移動され、第1シリンジ4から処理室21へ処理液が吐出される。操作制御部120A1により前記第1操作制御が実行されるとき、操作制御部120A1は、第1シリンダ42に収容される処理液の収容容積の減少容積分が処理室21の容積よりも小さくなるように、第1プランジャ駆動機構106を制御することが望ましい。すなわち、第1シリンジ4から吐出される処理液の吐出量は、吐出された処理液を収容した状態で処理室21内に空間が残る量に設定される。これにより、第1支持部102の回転による、処理室21内に収容される処理液の流動性を高めることができる。このため、処理室21内における処理液の流動性が高められた撹拌下で、検体の前処理を行うことができる。
また、前述の如く、回転駆動制御部120B1により制御された第1支持部回転駆動機構109による、第1支持部102の回転の回転軸心Lは、水平に延びる。そして、構造体装着部105は、第1シリンジ4、第2シリンジ5及び第3シリンジ6が回転軸心Lの半径方向に沿って配置される姿勢で検査用構造体1を支持する。このような構成において、回転駆動制御部120B1は、第1操作前回転制御、第1操作後回転制御、第2操作前回転制御、及び第3操作前回転制御を実行するよう構成されている。
回転駆動制御部120B1により実行される前記第1操作前回転制御は、操作制御部120A1による前記第1操作制御前の制御である。ここで、操作制御部120A1による前記第1操作制御は、第1シリンジ4から処理室21へ処理液を吐出させるために、第1プランジャ43を前記吐出方向へ移動させる制御である。このような操作制御部120A1による前記第1操作制御前に、回転駆動制御部120B1は、前記吐出方向が所定の方向となるまで第1支持部102を回転させるよう第1支持部回転駆動機構109を制御する第1操作前回転制御を実行する。この回転駆動制御部120B1による第1操作前回転制御後に、操作制御部120A1により第1操作制御が実行されると、第1シリンジ4から処理液を所定の方向に向けて吐出させることができる。吐出方向として設定される前記所定の方向は、特に限定されるものではないが、回転駆動制御部120B1が第1操作前回転制御を実行するに際し、前記所定の方向として例えば、吐出方向が鉛直上方から下方に向かう方向に設定された場合、第1操作前回転制御後において、第1シリンジ4から処理液を鉛直下方に向けて吐出させることができる。このような場合には、重力を利用して処理室21への処理液の流入性が向上する。
また、回転駆動制御部120B1により実行される前記第1操作後回転制御は、操作制御部120A1による前記第1操作制御後の制御である。操作制御部120A1による前記第1操作制御によって、第1シリンジ4から処理室21へ処理液が吐出される。このように第1シリンジ4から処理室21へ処理液が吐出された後に、回転駆動制御部120B1により、第1支持部102を所定時間回転させる第1操作後回転制御が実行されると、処理室21内において処理液が流動した撹拌下で、検体の前処理を行うことができる。
また、回転駆動制御部120B1により実行される前記第2操作前回転制御は、操作制御部120A1により前記第2操作制御前の制御である。ここで、操作制御部120A1による前記第2操作制御は、処理室21から第2シリンジ5へ検査用中間体を吸入させるために、第2プランジャ53を前記吸入方向へ移動させる制御である。このような操作制御部120A1による前記第2操作制御前に、回転駆動制御部120B1は、前記吸入方向が鉛直上方から下方に向かう方向となるまで第1支持部102を回転させるよう第1支持部回転駆動機構109を制御する第2操作前回転制御を実行する。この回転駆動制御部120B1による第2操作前回転制御後に、操作制御部120A1により前記第2操作制御が実行されると、処理室21内の検査用中間体が第2シリンジ5の配置される鉛直下方に集まるので、処理室21から第2シリンジ5への検査用中間体の吸入性が向上する。
また、回転駆動制御部120B1により実行される前記第3操作前回転制御は、操作制御部120A1により前記第3操作制御前の制御である。ここで、操作制御部120A1による前記第3操作制御は、前処理の集菌処理後に不要となった廃液を処理室21から第3シリンジ6へ吸入させるために、第3プランジャ63を前記吸入方向へ移動させる制御である。このような操作制御部120A1による前記第3操作制御前に、回転駆動制御部120B1は、前記吸入方向が鉛直上方から下方に向かう方向となるまで第1支持部102を回転させるよう第1支持部回転駆動機構109を制御する第3操作前回転制御を実行する。この回転駆動制御部120B1による第3操作前回転制御後に、操作制御部120A1により前記第3操作制御が実行されると、処理室21内の廃液が第3シリンジ6の配置される鉛直下方に集まるので、処理室21から第3シリンジ6への廃液の吸入性が向上する。
無線電力伝送制御部120B2は、無線電力伝送機構110を制御する。これにより、無線電力伝送機構110による、第1プランジャ駆動機構106、第2プランジャ駆動機構107、第3プランジャ駆動機構108、ペルチェユニット部111、及び電磁石112に対する高周波電力の伝送動作が制御される。
また、本実施形態では、前述の如く、操作制御部120A1は、第1支持部102に支持されて、無線電力伝送制御部120B2により制御された無線伝送機構110の無線受電部110Bから高周波電力が伝送されるように構成されている。無線受電部110Bが支持される第1支持部102が、回転駆動制御部120B1により制御された第1支持部回転駆動機構109により回転されると、無線受電部110Bによる無線送電部110Aからの高周波電力の受電が、断続的なものとなる。このため、操作制御部120A1が第1支持部102により支持される構成では、操作制御部120A1に対する無線受電部110Bによる高周波電力の伝送が断続的なものとなり、操作制御部120A1に高周波電力が伝送されない期間が生じる。そうすると、操作制御部120A1による、構造体操作部を構成する第1プランジャ駆動機構106、第2プランジャ駆動機構107及び第3プランジャ駆動機構108の制御と、回転駆動制御部120B1による第1支持部回転駆動機構109の制御との関連性が保持できなくなる可能性がある。
そこで、本実施形態では、前述の如く、操作制御部120A1による制御に関する操作制御情報と、回転駆動制御部120B1による制御に関する回転制御情報とを、RFIDユニット部113を介してRFIDタグ113Aに記録させる。そして、操作制御部120A1は、RFIDユニット部113から発信された、操作制御部120A1の制御に関する操作制御情報と回転駆動制御部120B1の制御に関する回転制御情報との少なくともいずれか一方の情報に基づいて、第1プランジャ駆動機構106、第2プランジャ駆動機構107及び第3プランジャ駆動機構108を制御する。また、回転駆動制御部120B1は、RFIDユニット部113から発信された、操作制御部120A1の制御に関する操作制御情報と回転駆動制御部120B1の制御に関する回転制御情報との少なくともいずれか一方の情報に基づいて、第1支持部回転駆動機構109を制御する。本実施形態では、操作制御部120A1は、RFIDユニット部113から発信された回転駆動制御部120B1の制御に関する回転制御情報に基づいて、第1プランジャ駆動機構106、第2プランジャ駆動機構107及び第3プランジャ駆動機構108を制御する。また、回転駆動制御部120B1は、RFIDユニット部113から発信された操作制御部120A1の制御に関する操作制御情報に基づいて、第1支持部回転駆動機構109を制御する。これにより、操作制御部120A1による第1プランジャ駆動機構106、第2プランジャ駆動機構107及び第3プランジャ駆動機構108の制御と、回転駆動制御部120B1による第1支持部回転駆動機構109の制御との関連性を保持することができる。
誘導加熱制御部120B3は、誘導加熱部114を制御する。これにより、誘導加熱部114による、検査用構造体1の処理室21に収容される導電部材11に対する誘導加熱動作が制御される。検出制御部120B4は、標的核酸検出部115を制御する。これにより、標的核酸検出部115による、第2シリンジ5における核酸増幅反応後に得られた増幅産物から標的核酸を検出する検出動作が制御される。表示制御部120B5は、表示部117を制御する。これにより、表示部117による、標的核酸検出結果の表示動作が制御される。
<遺伝子検査装置の動作>
次に、遺伝子検査装置100の動作について説明する。図16A乃至図16Fは、遺伝子検査装置100の動作を示すフローチャートである。遺伝子検査装置100により遺伝子検査を行うに際しては、まず、検査用構造体1を用いて遺伝子検査の準備が検査者により行われる。検査用構造体1を用いて検査者は、検体流過流路部7を介して検体を処理室21に注入する。なお、検査用構造体1において、第1シリンジ4の第1シリンダ42内には前処理用の処理液が予め充填され、第2シリンジ5の第2シリンダ52内には核酸増幅反応用の反応試薬が予め充填されているものとする。
検査用構造体1を用いた遺伝子検査の準備が完了すると、第3支持部103がフレーム体101の前側骨組構成材101Cから離間して引き出された状態で、検査者は、検査用構造体1を構造体装着部105に装着し、固定部材105Aにより固定する。そして、検査者により、フレーム体101の前側骨組構成材101Cに当接するよう第3支持部103がスライド移動されると、遺伝子検査装置100による遺伝子検査の動作が開始される。
まず、ステップs1では、検査用構造体1の装着判定が行われる。具体的には、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、検査用構造体1に装着されたRFIDタグ113Aから構造体識別情報を読み取らせる。RFID制御部120A4は、RFIDタグ113Aから読み取られた構造体識別情報を参照し、構造体装着部105に装着された検査用構造体1が、過去に使用された履歴を有する使用済みのものであるか否かを判定する。RFID制御部120A4により、使用済みの検査用構造体1であると判定された場合には、表示制御部120B5は、表示部117を制御し、「使用済みの検査用構造体1が構造体装着部105に装着された」ことを報知するためのエラー情報を、表示部117に表示させる。RFID制御部120A4により、使用済みの検査用構造体1ではないと判定された場合には、表示制御部120B5は、表示部117を制御し、「遺伝子検査の動作が開始可能である」ことを報知するための開始可能情報を、表示部117に表示させる。表示部117に表示された開始可能情報を認識した検査者により、スタートボタンが押下されると、遺伝子検査装置100による遺伝子検査が実行される。
検査者によりスタートボタンが押下されると、ステップs2の均質化処理工程が実行される。ステップs2の均質化工程では、まず、ステップs2−1において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、均質化処理の開始を表す均質化処理開始情報をRFIDタグ113Aに記録させる。この均質化処理開始情報には、回転駆動制御部120B1による第1支持部102の回転開始情報が含まれる。この回転開始情報は、回転駆動制御部120B1の制御に関する回転制御情報であり、遺伝子検査装置100の動作を管理するための動作管理情報として、RFIDタグ113Aに記録される。
RFIDタグ113Aに均質化処理開始情報が記録されると、ステップs2−2において、回転駆動制御部120B1は、第1操作前回転制御を実行する。具体的には、回転駆動制御部120B1は、第1支持部回転駆動機構109を制御し、均質化処理用の第1処理液が充填された第1シリンジ4が、所定の第1処理液吐出位置となるまで、第1支持部102を回転軸心L回りに回転させる。ここで、所定の第1処理液吐出位置は、第1シリンジ4から処理室21へ第1処理液が吐出される吐出方向が、所定の方向となる位置に設定される。本実施形態では、第1処理液吐出位置は、第1シリンジ4から処理室21へ第1処理液が吐出される吐出方向が、例えば、鉛直上方から下方となる(−Z方向(下方向)となる)位置に設定される。すなわち、所定の第1処理液吐出位置は、構造体装着部105に装着された検査用構造体1において、第1処理液が充填された第1シリンジ4の操作部14が最上位置となる位置である。このような第1処理液吐出位置に第1シリンジ4が位置した状態で、第1シリンジ4による第1処理液の吐出が行われることによって、重力を利用して処理室21への第1処理液の流入性が向上する。
第1支持部102の回転が停止されると、ステップs2−3において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、回転駆動制御部120B1による第1支持部102の回転停止情報をRFIDタグ113Aに記録させる。この回転停止情報は、回転駆動制御部120B1の制御に関する回転制御情報である。
RFIDタグ113Aに回転停止情報が記録されると、ステップs2−4において、無線電力伝送制御部120B2は、無線電力伝送機構110を制御し、第1プランジャ駆動機構106に高周波電力を伝送させる。
第1プランジャ駆動機構106に高周波電力が伝送されると、ステップs2−5において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、RFIDタグ113Aから回転停止情報を読み出させ、その回転停止情報を操作制御部120A1へ発信させる。また、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、操作制御部120A1による第1プランジャ駆動機構106に対する第1プランジャ43の駆動操作開始情報を、RFIDタグ113Aに記録させる。この駆動操作開始情報は、操作制御部120A1の制御に関する操作制御情報であり、遺伝子検査装置100の動作を管理するための動作管理情報として、RFIDタグ113Aに記録される。
RFIDタグ113Aに駆動操作開始情報が記録されると、ステップs2−6において、操作制御部120A1は、RFIDユニット部113から発信された回転停止情報に基づいて、第1プランジャ駆動機構106を駆動操作させる第1操作制御を実行する。具体的には、操作制御部120A1は、高周波電力が伝送された第1プランジャ駆動機構106を制御し、均質化処理用の第1処理液が充填された第1シリンジ4の操作部14を回転させて第1プランジャ43を−Z方向(下方向)に移動させる。これにより、第1処理液の処理室21への吐出が行われる。なお、第1プランジャ駆動機構106により第1シリンジ4の操作部14が回転されると、その操作部14の回転が回転検出部116により検出される。
第1シリンジ4による第1処理液の処理室21への吐出が完了すると、ステップs2−7において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、操作制御部120A1による第1プランジャ駆動機構106の駆動操作停止情報をRFIDタグ113Aに記録させる。この駆動操作停止情報は、操作制御部120A1の制御に関する操作制御情報である。
RFIDタグ113Aに駆動操作停止情報が記録されると、ステップs2−8において、無線電力伝送制御部120B2は、無線電力伝送機構110を制御し、第1プランジャ駆動機構106への高周波電力の伝送を停止させる。
無線電力伝送機構110による第1プランジャ駆動機構106への高周波電力の伝送が停止されると、ステップs2−9において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、回転駆動制御部120B1による第1支持部102の回転開始情報をRFIDタグ113Aに記録させる。この回転開始情報は、回転駆動制御部120B1の制御に関する回転制御情報であり、遺伝子検査装置100の動作を管理するための動作管理情報として、RFIDタグ113Aに記録される。また、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、RFIDタグ113Aから駆動操作停止情報を読み出させ、その駆動操作停止情報を回転駆動制御部120B1へ発信させる。
RFIDタグ113Aに回転開始情報が記録されると、ステップs2−10において、回転駆動制御部120B1は、RFIDユニット部113から発信された駆動操作停止情報に基づいて、第1操作後回転制御を実行する。具体的には、回転駆動制御部120B1は、第1支持部回転駆動機構109を制御し、第1支持部102を回転軸心L回りに、所定時間回転させる。これにより、処理室21内において第1処理液が流動した撹拌下で、検体の均質化処理を行うことができる。検体の均質化処理が終了すると、回転駆動制御部120B1は、第1支持部回転駆動機構109を制御し、第1支持部102の回転を停止させる。
第1支持部102の回転が停止されると、ステップs2−11において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、均質化処理の終了を表す均質化処理終了情報をRFIDタグ113Aに記録させる。この均質化処理終了情報には、回転駆動制御部120B1による第1支持部102の回転停止情報が含まれる。この回転停止情報は、回転駆動制御部120B1の制御に関する回転制御情報である。
検体の均質化処理が終了すると、ステップs3の集菌処理工程が実行される。ステップs3の集菌処理工程では、まず、ステップs3−1において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、集菌処理の開始を表す集菌処理開始情報をRFIDタグ113Aに記録させる。この集菌処理開始情報には、回転駆動制御部120B1による第1支持部102の回転開始情報が含まれる。この回転開始情報は、回転駆動制御部120B1の制御に関する回転制御情報であり、遺伝子検査装置100の動作を管理するための動作管理情報として、RFIDタグ113Aに記録される。
RFIDタグ113Aに集菌処理開始情報が記録されると、ステップs3−2において、回転駆動制御部120B1は、第1操作前回転制御を実行する。具体的には、回転駆動制御部120B1は、第1支持部回転駆動機構109を制御し、集菌処理用の第2処理液が充填された第1シリンジ4が、所定の第2処理液吐出位置となるまで、第1支持部102を回転軸心L回りに回転させる。ここで、所定の第2処理液吐出位置は、第1シリンジ4から処理室21へ第2処理液が吐出される吐出方向が、所定の方向となる位置に設定される。本実施形態では、第2処理液吐出位置は、第1シリンジ4から処理室21へ第2処理液が吐出される吐出方向が、例えば、鉛直上方から下方となる(−Z方向(下方向)となる)位置に設定される。すなわち、所定の第2処理液吐出位置は、構造体装着部105に装着された検査用構造体1において、第2処理液が充填された第1シリンジ4の操作部14が最上位置となる位置である。このような第2処理液吐出位置に第1シリンジ4が位置した状態で、第1シリンジ4による第2処理液の吐出が行われることによって、重力を利用して処理室21への第2処理液の流入性が向上する。
第1支持部102の回転が停止されると、ステップs3−3において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、回転駆動制御部120B1による第1支持部102の回転停止情報をRFIDタグ113Aに記録させる。この回転停止情報は、回転駆動制御部120B1の制御に関する回転制御情報である。
RFIDタグ113Aに回転停止情報が記録されると、ステップs3−4において、無線電力伝送制御部120B2は、無線電力伝送機構110を制御し、第1プランジャ駆動機構106に高周波電力を伝送させる。
第1プランジャ駆動機構106に高周波電力が伝送されると、ステップs3−5において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、RFIDタグ113Aから回転停止情報を読み出させ、その回転停止情報を操作制御部120A1へ発信させる。また、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、操作制御部120A1による第1プランジャ駆動機構106に対する第1プランジャ43の駆動操作開始情報を、RFIDタグ113Aに記録させる。この駆動操作開始情報は、操作制御部120A1の制御に関する操作制御情報であり、遺伝子検査装置100の動作を管理するための動作管理情報として、RFIDタグ113Aに記録される。
RFIDタグ113Aに駆動操作開始情報が記録されると、ステップs3−6において、操作制御部120A1は、RFIDユニット部113から発信された回転停止情報に基づいて、第1プランジャ駆動機構106を駆動操作させる第1操作制御を実行する。具体的には、操作制御部120A1は、高周波電力が伝送された第1プランジャ駆動機構106を制御し、集菌処理用の第2処理液が充填された第1シリンジ4の操作部14を回転させて第1プランジャ43を−Z方向(下方向)に移動させる。これにより、第1処理液の処理室21への吐出が行われる。なお、第1プランジャ駆動機構106により第1シリンジ4の操作部14が回転されると、その操作部14の回転が回転検出部116により検出される。
第1シリンジ4による第2処理液の処理室21への吐出が完了すると、ステップs3−7において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、操作制御部120A1による第1プランジャ駆動機構106の駆動操作停止情報をRFIDタグ113Aに記録させる。この駆動操作停止情報は、操作制御部120A1の制御に関する操作制御情報である。
RFIDタグ113Aに駆動操作停止情報が記録されると、ステップs3−8において、無線電力伝送制御部120B2は、無線電力伝送機構110を制御し、第1プランジャ駆動機構106への高周波電力の伝送を停止させる。
無線電力伝送機構110による第1プランジャ駆動機構106への高周波電力の伝送が停止されると、ステップs3−9において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、回転駆動制御部120B1による第1支持部102の回転開始情報をRFIDタグ113Aに記録させる。この回転開始情報は、回転駆動制御部120B1の制御に関する回転制御情報であり、遺伝子検査装置100の動作を管理するための動作管理情報として、RFIDタグ113Aに記録される。また、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、RFIDタグ113Aから駆動操作停止情報を読み出させ、その駆動操作停止情報を回転駆動制御部120B1へ発信させる。
RFIDタグ113Aに回転開始情報が記録されると、ステップs3−10において、回転駆動制御部120B1は、RFIDユニット部113から発信された駆動操作停止情報に基づいて、第1操作後回転制御を実行する。具体的には、回転駆動制御部120B1は、第1支持部回転駆動機構109を制御し、第1支持部102を回転軸心L回りに、所定時間回転させる。これにより、処理室21内において第1処理液及び第2処理液が流動した撹拌下で、集菌処理を行うことができる。なお、集菌処理においては、電磁石制御部1208により電磁石112の通電状態を切替えるようにしてもよい。このように電磁石112の通電状態が切替えられると、第2処理液に含まれる吸着剤に作用する磁力を変化させることができ、処理室21内に収容される液体の流動性を向上させることができる。集菌処理が終了すると、回転駆動制御部120B1は、第1支持部回転駆動機構109を制御し、第1支持部102の回転を停止させる。
第1支持部102の回転が停止されると、ステップs3−11において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、集菌処理の終了を表す集菌処理終了情報を、検査履歴情報としてRFIDタグ113Aに記録させる。この集菌処理終了情報には、回転駆動制御部120B1による第1支持部102の回転停止情報が含まれる。この回転停止情報は、回転駆動制御部120B1の制御に関する回転制御情報である。
集菌処理が終了すると、ステップs4の廃液回収工程s4が実行される。ステップs4の廃液回収工程では、まず、ステップs4−1において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、廃液回収の開始を表す廃液回収開始情報をRFIDタグ113Aに記録させる。この廃液回収開始情報には、回転駆動制御部120B1による第1支持部102の回転開始情報が含まれる。この回転開始情報は、回転駆動制御部120B1の制御に関する回転制御情報であり、遺伝子検査装置100の動作を管理するための動作管理情報として、RFIDタグ113Aに記録される。
RFIDタグ113Aに廃液回収開始情報が記録されると、ステップs4−2において、回転駆動制御部120B1は、第3操作前回転制御を実行する。具体的には、回転駆動制御部120B1は、第1支持部回転駆動機構109を制御し、第3シリンジ6が、所定の廃液回収位置となるまで、第1支持部102を回転軸心L回りに回転させる。ここで、所定の廃液回収位置は、処理室21から第3シリンジ6へ廃液が吸入される吸入方向が、鉛直上方から下方となる(−Z方向(下方向)となる)位置に設定される。すなわち、所定の廃液回収位置は、構造体装着部105に装着された検査用構造体1において、第3シリンジ6の操作部14が最下位置となる位置である。このような廃液回収位置に第3シリンジ6が位置した状態では、処理室21内の廃液が第3シリンジ6の配置される鉛直下方側に集まるので、このような状態で第3シリンジ6による廃液の吸入が行われることによって、処理室21から第3シリンジ6への廃液の吸入性が向上する。
第1支持部102の回転が停止されると、ステップs4−3において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、回転駆動制御部120B1による第1支持部102の回転停止情報をRFIDタグ113Aに記録させる。この回転停止情報は、回転駆動制御部120B1の制御に関する回転制御情報である。
RFIDタグ113Aに回転停止情報が記録されると、ステップs4−4において、無線電力伝送制御部120B2は、無線電力伝送機構110を制御し、電磁石112及び第3プランジャ駆動機構108に高周波電力を伝送させる。
電磁石112に高周波電力が伝送されると、ステップs4−5において、電磁石制御部120A3は、電磁石112を制御し、処理室21内に収容される集菌後の吸着剤に作用する磁力を発生させて当該吸着剤を引き付けさせる。
第3プランジャ駆動機構108に高周波電力が伝送されると、ステップs4−6において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、RFIDタグ113Aから回転停止情報を読み出させ、その回転停止情報を操作制御部120A1へ発信させる。また、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、操作制御部120A1による第3プランジャ駆動機構108に対する第3プランジャ63の駆動操作開始情報を、RFIDタグ113Aに記録させる。この駆動操作開始情報は、操作制御部120A1の制御に関する操作制御情報であり、遺伝子検査装置100の動作を管理するための動作管理情報として、RFIDタグ113Aに記録される。
RFIDタグ113Aに駆動操作開始情報が記録されると、ステップs4−7において、操作制御部120A1は、RFIDユニット部113から発信された回転停止情報に基づいて、第3プランジャ駆動機構108を駆動操作させる第3操作制御を実行する。具体的には、操作制御部120A1は、高周波電力が伝送された第3プランジャ駆動機構108を制御し、第3シリンジ6の操作部14を回転させて第3プランジャ63を−Z方向(下方向)に移動させる。これにより、処理室21内に収容される吸着剤以外の液体が廃液として処理室21から排出される。なお、第3プランジャ駆動機構108により第3シリンジ6の操作部14が回転されると、その操作部14の回転が回転検出部116により検出される。また、廃液の第3シリンジ6への回収動作の終了後、第1シリンジ4により洗浄液を処理室21に注入し、処理室21の内壁等に付着している吸着剤を洗い落とす洗浄処理を行うようにしてもよい。この洗浄処理後には、第3シリンジ6への洗浄液の回収動作が行われる。
第3シリンジ6による廃液の回収が完了すると、ステップs4−8において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、操作制御部120A1による第3プランジャ駆動機構108の駆動操作停止情報をRFIDタグ113Aに記録させる。この駆動操作停止情報は、操作制御部120A1の制御に関する操作制御情報である。
RFIDタグ113Aに駆動操作停止情報が記録されると、ステップs4−9において、無線電力伝送制御部120B2は、無線電力伝送機構110を制御し、電磁石112及び第3プランジャ駆動機構108への高周波電力の伝送を停止させる。
無線電力伝送機構110による電磁石112及び第1プランジャ駆動機構106への高周波電力の伝送が停止されると、ステップs4−10において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、廃液回収動作の終了を表す廃液回収終了情報を、RFIDタグ113Aに記録させる。
廃液回収が終了すると、ステップs5の菌破砕処理工程が実行される。ステップs5の菌破砕処理工程では、まず、ステップs5−1において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、菌破砕処理の開始を表す菌破砕処理開始情報をRFIDタグ113Aに記録させる。この菌破砕処理開始情報には、回転駆動制御部120B1による第1支持部102の回転開始情報が含まれる。この回転開始情報は、回転駆動制御部120B1の制御に関する回転制御情報であり、遺伝子検査装置100の動作を管理するための動作管理情報として、RFIDタグ113Aに記録される。
RFIDタグ113Aに菌破砕処理開始情報が記録されると、ステップs5−2において、回転駆動制御部120B1は、第1支持部回転駆動機構109を制御し、菌破砕処理用の第3処理液が充填された第1シリンジ4が、所定の第3処理液吐出位置となるまで、第1支持部102を回転軸心L回りに回転させる。ここで、所定の第3処理液吐出位置は、第1シリンジ4から処理室21へ第3処理液が吐出される吐出方向が、所定の方向となる位置に設定される。本実施形態では、第3処理液吐出位置は、第1シリンジ4から処理室21へ第3処理液が吐出される吐出方向が、例えば、鉛直上方から下方となる(−Z方向(下方向)となる)位置に設定される。すなわち、所定の第3処理液吐出位置は、構造体装着部105に装着された検査用構造体1において、第3処理液が充填された第1シリンジ4の操作部14が最上位置となる位置である。このような第3処理液吐出位置に第1シリンジ4が位置した状態で、第1シリンジ4による第3処理液の吐出が行われることによって、重力を利用して処理室21への第3処理液の流入性が向上する。
第1支持部102の回転が停止されると、ステップs5−3において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、回転駆動制御部120B1による第1支持部102の回転停止情報をRFIDタグ113Aに記録させる。この回転停止情報は、回転駆動制御部120B1の制御に関する回転制御情報である。
RFIDタグ113Aに回転停止情報が記録されると、ステップs5−4において、無線電力伝送制御部120B2は、無線電力伝送機構110を制御し、第1プランジャ駆動機構106に高周波電力を伝送させる。
第1プランジャ駆動機構106に高周波電力が伝送されると、ステップs5−5において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、RFIDタグ113Aから回転停止情報を読み出させ、その回転停止情報を操作制御部120A1へ発信させる。また、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、操作制御部120A1による第1プランジャ駆動機構106に対する第1プランジャ43の駆動操作開始情報を、RFIDタグ113Aに記録させる。この駆動操作開始情報は、操作制御部120A1の制御に関する操作制御情報であり、遺伝子検査装置100の動作を管理するための動作管理情報として、RFIDタグ113Aに記録される。
RFIDタグ113Aに駆動操作開始情報が記録されると、ステップs5−6において、操作制御部120A1は、RFIDユニット部113から発信された回転停止情報に基づいて、第1プランジャ駆動機構106を駆動操作させる第1操作制御を実行する。具体的には、操作制御部120A1は、高周波電力が伝送された第1プランジャ駆動機構106を制御し、菌破砕処理用の第3処理液が充填された第1シリンジ4の操作部14を回転させて第1プランジャ43を−Z方向(下方向)に移動させる。これにより、第3処理液の処理室21への吐出が行われる。なお、第1プランジャ駆動機構106により第1シリンジ4の操作部14が回転されると、その操作部14の回転が回転検出部116により検出される。
第1シリンジ4による第3処理液の処理室21への吐出が完了すると、ステップs5−7において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、操作制御部120A1による第1プランジャ駆動機構106の駆動操作停止情報をRFIDタグ113Aに記録させる。この駆動操作停止情報は、操作制御部120A1の制御に関する操作制御情報である。
RFIDタグ113Aに駆動操作停止情報が記録されると、ステップs5−8において、無線電力伝送制御部120B2は、無線電力伝送機構110を制御し、第1プランジャ駆動機構106への高周波電力の伝送を停止させる。
無線電力伝送機構110による第1プランジャ駆動機構106への高周波電力の伝送が停止されると、ステップs5−9において、誘導加熱制御部120B3は、誘導加熱部114を制御し、処理室21内に収容される導電部材11を誘導加熱させる。これにより、処理室21内に注入された第3処理液が加熱される。
誘導加熱部114が導電部材11を誘導加熱させると、ステップs5−10において、ペルチェ温度制御部120A2は、ペルチェユニット部111を制御し、第1シリンジ4及び第2シリンジ5を冷却させる。これにより、第1シリンジ4の第1シリンダ42に収容される処理液、及び第2シリンジ5の第2シリンダ52に収容される反応試薬の劣化を抑止することができる。
無線電力伝送機構110による第1プランジャ駆動機構106への高周波電力の伝送が停止されると、ステップs5−11において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、回転駆動制御部120B1による第1支持部102の回転開始情報をRFIDタグ113Aに記録させる。この回転開始情報は、回転駆動制御部120B1の制御に関する回転制御情報であり、遺伝子検査装置100の動作を管理するための動作管理情報として、RFIDタグ113Aに記録される。また、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、RFIDタグ113Aから駆動操作停止情報を読み出させ、その駆動操作停止情報を回転駆動制御部120B1へ発信させる。
RFIDタグ113Aに回転開始情報が記録されると、ステップs5−12において、回転駆動制御部120B1は、RFIDユニット部113から発信された駆動操作停止情報に基づいて、第1操作後回転制御を実行する。具体的には、回転駆動制御部120B1は、第1支持部回転駆動機構109を制御し、第1支持部102を回転軸心L回りに、所定時間回転させる。これにより、処理室21内において第3処理液が流動した撹拌下で、菌破砕処理を行うことができる。なお、菌破砕処理においては、電磁石制御部1208により電磁石112の通電状態を切替えるようにしてもよい。このように電磁石112の通電状態が切替えられると、吸着剤に作用する磁力を変化させることができ、処理室21内に収容される液体の流動性を向上させることができる。また、処理室21内で菌破砕処理が行われている間において、処理室21内が温度上昇により過加圧状態となった場合には、圧力調整流体流過流路部8を介して圧力調整を行うようにすればよい。なお、過加圧状態の処理室21内の圧力調整は、圧力調整流体流過流路部8を介して行うことに限定されず、第1シリンジ4、第2シリンジ5及び第3シリンジ6、並びに検体流過流路部7を用いて行うことも可能である。
菌破砕処理が終了すると、回転駆動制御部120B1は、第1支持部回転駆動機構109を制御し、第1支持部102の回転を停止させる。また、誘導加熱制御部120B3は、誘導加熱部114を制御し、誘導加熱部114による誘導加熱を停止させる。ここで、ペルチェ温度制御部120A2は、菌破砕処理により処理室21内において調製された検査用中間体が所定の温度(例えば40℃)未満となるまでペルチェユニット部111による冷却動作を継続させ、所定の温度未満となった時点でその冷却動作を停止させる。
第1支持部102の回転が停止されると、ステップs5−13において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、菌破砕処理の終了を表す菌破砕処理終了情報をRFIDタグ113Aに記録させる。この菌破砕処理終了情報には、回転駆動制御部120B1による第1支持部102の回転停止情報が含まれる。この回転停止情報は、回転駆動制御部120B1の制御に関する回転制御情報である。
菌破砕処理が終了すると、ステップs6の核酸増幅反応工程が実行される。ステップs6の核酸増幅反応工程では、まず、ステップs6−1において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、核酸増幅反応の開始を表す核酸増幅反応開始情報をRFIDタグ113Aに記録させる。
RFIDタグ113Aに核酸増幅反応開始情報が記録されると、ステップs6−2において、回転駆動制御部120B1は、第2操作前回転制御を実行する。具体的には、回転駆動制御部120B1は、第1支持部回転駆動機構109を制御し、第2シリンジ5が所定の検査用中間体吸入位置となるまで、第1支持部102を回転軸心L回りに回転させる。ここで、所定の検査用中間体吸入位置は、処理室21から第2シリンジ5へ検査用中間体が吸入される吸入方向が、鉛直上方から下方となる(−Z方向(下方向)となる)位置に設定される。すなわち、所定の検査用中間体吸入位置は、構造体装着部105に装着された検査用構造体1において、第2シリンジ5の操作部14が最下位置となる位置である。このような検査用中間体吸入位置に第2シリンジ5が位置した状態では、処理室21内の検査用中間体が第2シリンジ5の配置される鉛直下方側に集まるので、このような状態で第2シリンジ5による検査用中間体の吸入が行われることによって、処理室21から第2シリンジ5への検査用中間体の吸入性が向上する。
第1支持部102の回転が停止されると、ステップs6−3において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、回転駆動制御部120B1による第1支持部102の回転停止情報をRFIDタグ113Aに記録させる。この回転停止情報は、回転駆動制御部120B1の制御に関する回転制御情報である。
RFIDタグ113Aに回転停止情報が記録されると、ステップs6−4において、無線電力伝送制御部120B2は、無線電力伝送機構110を制御し、電磁石112及び第2プランジャ駆動機構107に高周波電力を伝送させる。
電磁石112に高周波電力が伝送されると、ステップs6−5において、電磁石制御部120A3は、電磁石112を制御し、処理室21において検査用中間体と混在する、感染症起炎菌が脱着された後の吸着剤に作用する磁力を発生させて当該吸着剤を引き付けさせる。
第2プランジャ駆動機構107に高周波電力が伝送されると、ステップs6−6において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、RFIDタグ113Aから回転停止情報を読み出させ、その回転停止情報を操作制御部120A1へ発信させる。また、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、操作制御部120A1による第2プランジャ駆動機構107に対する第2プランジャ53の駆動操作開始情報を、RFIDタグ113Aに記録させる。この駆動操作開始情報は、操作制御部120A1の制御に関する操作制御情報であり、遺伝子検査装置100の動作を管理するための動作管理情報として、RFIDタグ113Aに記録される。
RFIDタグ113Aに駆動操作開始情報が記録されると、ステップs6−7において、操作制御部120A1は、RFIDユニット部113から発信された回転停止情報に基づいて、第2プランジャ駆動機構107を駆動操作させる第2操作制御を実行する。具体的には、操作制御部120A1は、高周波電力が伝送された第2プランジャ駆動機構107を制御し、第2シリンジ5の操作部14を回転させて第2プランジャ53を−Z方向(下方向)に移動させる。これにより、反応試薬が充填された第2シリンダ52内に、処理室21に収容された検査用中間体が吸入される。なお、第2プランジャ駆動機構107により第2シリンジ5の操作部14が回転されると、その操作部14の回転が回転検出部116により検出される。
第2シリンジ5による検査用中間体の吸入が完了すると、ステップs6−8において、
RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、操作制御部120A1による第2プランジャ駆動機構107の駆動操作停止情報をRFIDタグ113Aに記録させる。この駆動操作停止情報は、操作制御部120A1の制御に関する操作制御情報である。
RFIDタグ113Aに駆動操作停止情報が記録されると、ステップs6−9において、無線電力伝送制御部120B2は、無線電力伝送機構110を制御し、電磁石112及び第2プランジャ駆動機構107への高周波電力の伝送を停止させる。
無線電力伝送機構110による電磁石112及び第2プランジャ駆動機構107への高周波電力の伝送が停止されると、ステップs6−10において、ペルチェ温度制御部120A2は、ペルチェユニット部111を制御し、第2シリンジ5を加熱させる。これにより、第2シリンジ5において加熱下にて、検査用中間体と反応試薬とが接触し、核酸増幅反応が進行する。第2シリンジ5では、反応試薬に含まれる酵素による触媒活性下で核酸増幅反応が進行し、検査用中間体に含まれる感染症起炎菌由来の標的核酸の反復配列内に、反応試薬に含まれるプライマーが結合し、増幅産物が得られる。
核酸増幅反応が終了すると、ステップs6−11において、ペルチェ温度制御部120A2は、核酸増幅反応により第2シリンジ5において調製された増幅産物が所定の温度(例えば40℃)未満となるまでペルチェユニット部111による冷却動作を実行させ、所定の温度未満となった時点でその冷却動作を停止させる。
ペルチェユニット部111による冷却動作が停止されると、ステップs6−12において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、核酸増幅反応の終了を表す核酸増幅反応終了情報をRFIDタグ113Aに記録させる。
核酸増幅反応が終了すると、ステップs7の標的核酸検出工程が実行される。ステップs7の標的核酸検出工程では、まず、ステップs7−1において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、標的核酸検出動作の開始を表す標的核酸検出開始情報をRFIDタグ113Aに記録させる。
RFIDタグ113Aに標的核酸検出開始情報が記録されると、ステップs7−2において、回転駆動制御部120B1は、第1支持部回転駆動機構109を制御し、第2シリンジ5が、所定の標的核酸検出位置となるまで、第1支持部102を回転軸心L回りに回転させる。ここで、所定の標的核酸検出位置は、第2シリンジ5における第2シリンダ52の周面に配置された導光部10が、標的核酸検出部115と対向する位置に設定される。
第1支持部102の回転が停止されると、ステップs7−3において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、回転駆動制御部120B1による第1支持部102の回転停止情報をRFIDタグ113Aに記録させる。この回転停止情報は、回転駆動制御部120B1の制御に関する回転制御情報である。
RFIDタグ113Aに回転停止情報が記録されると、ステップs7−4において、検出制御部120B4は、標的核酸検出部115を制御し、第2シリンジ5にて調製された増幅産物に対する標的核酸の検出動作を実行させる。第2シリンジ5の第2シリンダ52内における核酸増幅反応により得られた増幅産物は、プライマー由来の標識蛍光物質を含むので、この標識蛍光物質の蛍光検出により、検体中における感染症起炎菌由来の標的核酸の存否を判定することができる。
標的核酸検出部115による標的核酸の検出動作が終了すると、ステップs7−5において、RFID制御部120A4は、RFIDユニット部113を制御し、標的核酸の検出結果を表す検出結果情報をRFIDタグ113Aに記録させる。また、表示制御部1211は、表示部117を制御し、検出結果情報を表示部117に表示させる。
本実施形態に係る遺伝子検査装置100は、上記のようにして、検体中における感染症起炎菌由来の標的核酸の存否を判定する遺伝子検査を行う。また、遺伝子検査装置100における遺伝子検査の動作に関する動作管理情報がRFIDタグ113Aに記録されているので、一の検体に対する遺伝子検査の終了後に、動作管理情報を用いて、検査結果に至るまでの追跡調査を実施することができる。
1 検査用構造体
4 第1シリンジ
5 第2シリンジ
6 第3シリンジ
100 遺伝子検査装置
102 第1支持部
103 第3支持部
104 第2支持部
105 構造体装着部
106 第1プランジャ駆動機構
107 第2プランジャ駆動機構
108 第3プランジャ駆動機構
109 第1支持部回転駆動機構
110 無線電力伝送機構
110A 無線送電部
110B 無線受電部
111 ペルチェユニット部
112 電磁石
113 RFIDユニット部
113A RFIDタグ
114 誘導加熱部
115 標的核酸検出部
120 制御部
120A 第1制御部
120A1 操作制御部
120B 第2制御部
120B1 回転駆動制御部

Claims (10)

  1. 検体中における感染症起炎菌由来の標的核酸の存否を判定する遺伝子検査の前処理及び核酸増幅反応を行うための検査用構造体を用いた遺伝子検査装置であって、
    前記検査用構造体が着脱自在に装着される構造体装着部と、
    前記構造体装着部に装着された前記検査用構造体を操作する構造体操作部と、
    前記構造体操作部を制御する操作制御部と、を備え、
    前記検査用構造体は、
    処理室と、
    前記処理室に連通し前処理用の処理液を収容する第1シリンダと、当該第1シリンダ内で軸方向に往復運動可能な第1プランジャとを含む第1シリンジと、
    前記処理室に連通し核酸増幅反応用の反応試薬を収容する第2シリンダと、当該第2シリンダ内で軸方向に往復運動可能な第2プランジャとを含む第2シリンジと、を有し、
    前記構造体操作部は、
    前記第1プランジャの駆動操作を行う第1駆動機構と、
    前記第2プランジャの駆動操作を行う第2駆動機構と、を有し、
    前記操作制御部は、
    前記処理液により検体の前処理が行われて検査用中間体が調製されるように、前記第1駆動機構の駆動操作を制御する第1操作制御と、
    前記検査用中間体と前記反応試薬とが接触して核酸増幅反応が進行し増幅産物が調製されるように、前記第2駆動機構の駆動操作を制御する第2操作制御と、を実行する、ことを特徴とする遺伝子検査装置。
  2. 前記第1操作制御は、前記第1シリンジから前記処理室へ前記処理液が吐出される吐出方向へ前記第1プランジャを移動させる制御であり、
    前記第2操作制御は、前記処理室から前記第2シリンジへ前記検査用中間体が吸入される吸入方向へ前記第2プランジャを移動させる制御である、請求項1に記載の遺伝子検査装置。
  3. 前記構造体装着部及び前記構造体操作部を支持する第1支持部と、
    予め設定された回転軸心回りに前記第1支持部を回転させるための回転駆動機構と、
    前記回転駆動機構を支持する第2支持部と、
    前記回転駆動機構を制御する回転駆動制御部と、を更に備える、請求項2に記載の遺伝子検査装置。
  4. 前記操作制御部は、前記第1操作制御において前記吐出方向へ前記第1プランジャを移動させるときに、前記第1シリンダに収容される前記処理液の収容容積の減少容積分が、前記処理室の容積よりも小さくなるように、前記第1駆動機構を制御する、請求項3に記載の遺伝子検査装置。
  5. 前記回転軸心は、水平に延び、
    前記構造体装着部は、前記第1シリンジ及び前記第2シリンジが前記回転軸心の半径方向に沿って配置される姿勢で前記検査用構造体を支持し、
    前記回転駆動制御部は、
    前記操作制御部による前記第1操作制御前に、前記吐出方向が所定の方向となるまで前記第1支持部を回転させるよう前記回転駆動機構を制御する第1操作前回転制御と、
    前記操作制御部による前記第1操作制御後に、前記第1支持部を所定時間回転させるよう前記回転駆動機構を制御する第1操作後回転制御と、
    前記操作制御部による前記第2操作制御前に、前記吸入方向が鉛直上方から下方に向かう方向となるまで前記第1支持部を回転させるよう前記回転駆動機構を制御する第2操作前回転制御と、を実行する、請求項4に記載の遺伝子検査装置。
  6. 前記第1支持部に支持された前記構造体操作部に電力を無線で伝送するための無線電力伝送機構を更に備え、
    前記無線電力伝送機構は、
    前記第2支持部に支持され、高周波電力を送電する無線送電部と、
    前記第1支持部に支持され、前記無線送電部からの高周波電力を受電し、その受電した高周波電力を前記構造体操作部に伝送する無線受電部と、を有する、請求項5に記載の遺伝子検査装置。
  7. 前記操作制御部は、前記第1支持部に支持されて、前記無線受電部から高周波電力が伝送されるように構成され、
    情報を記録可能な記録媒体と、
    前記操作制御部による制御に関する操作制御情報と、前記回転駆動制御部による制御に関する回転制御情報とを、前記記録媒体との間で送受信する通信部と、を更に備え、
    前記操作制御部及び前記回転駆動制御部の各々は、前記操作制御情報及び前記回転制御情報の少なくともいずれか一方の情報に基づいて、前記構造体操作部及び前記回転駆動機構の各々を制御する、請求項6に記載の遺伝子検査装置。
  8. 前記増幅産物から標的核酸を検出するための検出部と、
    前記構造体装着部に装着された前記検査用構造体と対向するように、前記検出部を支持する第3支持部と、を更に備える、請求項1〜7の何れか1項に記載の遺伝子検査装置。
  9. 前記検査用構造体は、前記処理室内に収容される、導電性の導電部材を有し、
    前記構造体装着部に装着された前記検査用構造体と対向するように前記第3支持部に支持され、前記導電部材を誘導加熱するための誘導加熱部を、更に備える、請求項8に記載の遺伝子検査装置。
  10. 前記構造体装着部に設けられ、前記第1シリンジ及び前記第2シリンジの温度を調整するための温度調整部を、更に備える、請求項9に記載の遺伝子検査装置。
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