JP2017223556A - 温度センサ - Google Patents

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拓馬 野村
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剛 半沢
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雅彦 西
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Abstract

【課題】金属チューブの先端側に好適に充填材を充填できる温度センサを提供すること。
【解決手段】温度センサ1は、金属チューブ9の内部の先端側に、サーミスタ素子2が配置されており、シース管5には、シース管5の外周側の空間Kと内周側の空間(内部空間)55とを連通する側部開口部51が形成されている。シース管5の先端の開口端面53と絶縁材23の先端面23aとの間で形成されるシース管5の内部空間55には、セメント47が充填されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えばサーミスタ素子や測温抵抗体素子等の感温素子を金属チューブ内に収容した温度センサに関する。
従来、例えば自動車の排ガスの温度等を測定する温度センサとして、金属チューブ内に、サーミスタ素子の一対の電極線とシース部材の一対の芯線とが接合された部材を収容するとともに、セメントにてこれらの部材を固定した温度センサが知られている。なお、シース部材とは、シース管内に絶縁材料が充填されるとともに、絶縁材料に芯線が貫挿された長尺の部材である。
この種の温度センサでは、サーミスタ素子を金属チューブに接触させないようにして、金属チューブ内の適切な位置に配置するために、位置決め用の構成が設けられている。具体的には、金属チューブの一部にテーパ部を設け、このテーパ部にシース管の先端を当接させることにより、サーミスタ素子の位置決めを行っている。
ところが、このようにシース管の先端がテーパ部に当たる構成の場合には、当接部分にて、サーミスタ素子の周囲の空間とシース管の周囲の空間とが閉塞されてしまうので、金属チューブの先端側にスラリー状のセメントを充填してサーミスタ素子を固定する作業に不具合が生じることがあった。
具体的には、セメントにてサーミスタ素子を固定する場合には、まず、金属チューブの先端側にスラリー状のセメントを充填し、次に、そのセメント中にシース部材に取り付けられたサーミスタ素子を入れ、次に、遠心力を利用して、スラリー中のセメント成分(固体成分)を金属チューブの先端側に充填するとともに、水分等を後端側(シース管の外周側)に排出する等の作業が行われるが、サーミスタ素子の周囲の空間とシース管の周囲の空間とが閉塞されている場合には、セメント成分(固体成分)を先端側に十分に充填できないことがあった。
この対策として、近年では、シース管を角形等に変形したり、その先端側を切り欠いたり、或いは、金属チューブを角形や凸状等に変形させたりして、テーパ部とシース管の当接部分に隙間を設けるようにした技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2007−155702号公報
しかしながら、上述した従来技術では必ずしも十分ではなく、一層の改善が望まれている。
例えば、圧延等によってシース部材を製造する場合には、断面が円形のシース部材を作製した後に、例えばプレス成型によって角形等に加工するが、この方法では、導線である芯線を変形させる恐れがある。
また、シース部材(詳しくはシース管)の先端を切り欠く場合には、芯線の変形は生じにくいが、テーパ部とシース管との接触位置に関わる寸法精度が悪化することで、温度センサの特性が変化する恐れがある。
さらに、金属チューブを角形や凸状等に変形する場合には、外形形状によっては、温度を測定する際に、金属チューブの周方向において温度の分布状態が変化し、温度測定における方向性が発生するという恐れがある。
つまり、上述したような問題を生じさせないようにして、金属チューブの先端側にセメント等の充填材を充填することは容易ではないという問題があった。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、その目的は、金属チューブの先端側に好適に充填材を充填できる温度センサを提供することである。
(1)本発明の第1局面は、温度によって電気的特性が変化する感温部と、感温部に接続された電極線と、を有する感温素子と、シース管と、シース管内に充填された電気絶縁性を有する絶縁材と、絶縁材を貫いて配置されると共に先端側が電極線に接続された芯線と、を有するシース部材と、先端側が閉塞されると共に、内部に感温素子とシース部材の少なくとも先端側とが収容された金属チューブと、を備えた温度センサに関するものである。
この温度センサでは、金属チューブは、先端側の小径部と、小径部より大径の後端側の大径部と、小径部と大径部とを接続する中間部と、を有し、感温素子が小径部の内部の空間に配置され、感温素子と金属チューブとの間に電気絶縁性を有する充填材が充填されている。
更に、この温度センサでは、シース管の先端が中間部の内周面に当接しており、シース管には、シース管の外周側の空間と内周側の空間とを連通する側部開口部を備えると共に、シース管の先端の開口端面と絶縁材の先端面との間で形成されるシース管の内部空間に、充填材が充填されている。
このように、本第1局面では、シース管の外周側の空間と内周側の空間とを連通する側部開口部を備えており、シース管の先端の開口端面と絶縁材の先端面との間で形成されるシース管の内部空間には、充填材が充填されている。
従って、このような構造の温度センサを製造する時に、金属チューブの先端側に充填材を充填する場合には、充填材は、側部開口部を介してシース管の外周側の空間と内周側の空間との間を容易に移動可能であるとともに、シース管の開口端面を介してシース管の内部空間と小径部の内部との間を容易に移動可能である。よって、金属チューブの先端側に容易に充填材を充填できる。
詳しくは、温度センサの製造時には、例えばスラリー状のセメント等の充填材(詳しくは例えばスラリー中の固体成分)は、シース管の側部開口部及び内部空間を介して、シース管の外周と金属チューブの内周との間の空間から小径部の内部の空間に容易に移動できる。また、例えばスラリー中の水分等は、シース管の側部開口部及び内部空間を介して、小径部の内部の空間からシース管の外周と金属チューブの内周との間の空間に容易に移動できる(即ち排出される)。よって、金属チューブの先端側(特に小径部の内部)に充填材(例えばスラリー中の固体成分)を充填する作業が容易であるので、感温素子を固定する作業が容易である。
また、本第1局面では、従来のように、例えばシール部材をプレス成形によって角形等に加工する必要がないので、導線である芯線を変形させる恐れがない。また、シース管の先端を切り欠く必要がないので、温度センサの特性が変化する恐れがない。更に、金属チューブを角形や凸状等をする必要がないので、温度測定の方向性が生じる恐れがないという利点がある。
ここで、「シース管の先端の開口端面」とは、シース管の端面を含む平面のうち、シース管の内部に面する部分の端面である。
(2)本発明の第2局面では、金属チューブの大径部には、軸中心側に突出した形状の加締め部が形成されており、シース管の先端から側部開口部の先端側に到る最短の距離L1と、側部開口部の後端側から加締め部の先端側に到る最短の距離L2とが、L1<L2の関係を有する。
本第2局面では、前記距離L1と前記距離L2とが、L1<L2の関係を有しており、側部開口部の後端側から加締め部の先端側までの距離が十分に確保されているので、(金属チューブを加締める際に)外部からシース管に大きな力が加わっても、シース管の側部開口部の周囲が変形しにくいという効果がある。
(3)本発明の第3局面では、シース管の先端から側部開口部の先端側に到る最短の距離L1は、シース管の厚みより大である。
本第3局面では、前記距離L1はシース管の厚みより大であるので、シース管の先端側に側部開口部を設けても、シース管の先端側の強度が高く変形しにくいという効果がある。
(4)本発明の第4局面では、側部開口部は、軸方向よりも周方向に長い短冊形状である。
本第4局面では、側部開口部は、軸方向よりも周方向に長い短冊形状であるので、例えばスラリー状のセメント状の充填材が周方向に広がり易く、シース管の外周側のような円筒形状に空間も容易に充填できるという利点がある。
<以下に、本発明の構成について説明する>
・感温部としては、例えばサーミスタ、白金抵抗体等の測温抵抗体等が挙げられる。従って感温素子としては、サーミスタ素子、測温抵抗体素子等が挙げられる。
・電極線としては、例えばPt又はPt−Rh合金、Pt−Ir合金、Pt又はPt合金にアルカリ土類金属元素(例えばSr)を微量添加した線材が挙げられる。
・シース管とは、金属製の筒状部材であり、その材料としては、例えばステンレスが挙げられる。
・絶縁材の材料としては、例えばシリカが挙げられる。
・芯線の材料(導電材料)としては、例えばステンレス又はインコネル(登録商標)が挙げられる。
・金属チューブは筒状の部材であり、その材料としては、例えばステンレスが挙げられる。
・充填材の材料としては、例えばセメントが挙げられる。
第1実施形態の温度センサを軸線方向に破断して示す断面図である。 温度センサの先端側を(芯線の配置された平面に沿って)軸線方向に破断し拡大して示す断面図である。 温度センサの先端側を(図2の平面と垂直な平面に沿って)軸線方向に破断し拡大して示す断面図である。 図2において側部連通口及びその周囲を拡大して示す断面図である。 温度センサの先端側を軸線方向沿って破断して示す斜視図である。 金属チューブを軸線方向に対して垂直に破断した断面(図2のA−A断面)を示す断面図である。 金属チューブの側面を示すとともにL1とL2との関係を示す説明図である。 温度センサの製造工程を説明する説明図である。 第2実施形態の温度センサを軸線方向に破断して示す断面図である。 温度センサの先端側を(芯線の配置された平面に沿って)軸線方向に破断し拡大して示す断面図である。
以下、本発明が適用された温度センサの実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.温度センサの全体構成]
図1に示すように、第1実施形態の温度センサ1は、感温素子であるサーミスタ素子2と、一対の金属製の芯線3をシース管5の内側にて絶縁保持したシース部材7と、先端側が閉塞し軸線O方向(軸方向)に延びる筒状の金属チューブ(ハウジング)9と、金属チューブ9を支持する取付部材11と、六角ナット部13及びネジ部15を有するナット部材17と、取付部材11の後端側に内嵌する外筒19とを備えている。
なお、軸線O方向とは、温度センサ1の長手方向(軸線Oの延びる方向)であり、図1においては上下方向に相当する。また、温度センサ1における先端側は図1における下側であり、後端側は図1における上側である(以下同様)。
前記温度センサ1は、金属チューブ9の先端側の内部に、温度を測定するために前記サーミスタ素子2を収納したセンサである。この温度センサ1は、例えば内燃機関の排気管などの流通管に装着され、温度センサ1の先端側が、測定対象ガス(排ガス)が流れる流通管内に配置されることにより、測定対象ガスの温度を検出する。
以下、各構成について詳細に説明する。
図2及び図3に拡大して示す様に、シース部材7は、円筒形状の金属製(例えばステンレス合金製)のシース管5と、導電性金属(例えばステンレス合金:例えばSUS310S)からなる一対の芯線3と、シース管5と2本の芯線3との間を電気的に絶縁して芯線3を保持するシリカ等の(絶縁粉末である)絶縁材23(図4参照)とから構成される。
芯線3は、その先端側が、例えばレーザ溶接によりサーミスタ素子2の電極線25と接続されており、その後端側が、例えば抵抗溶接により加締め端子27(図1参照)と接続されている。
図1に示すように前記芯線3は、自身の後端側が加締め端子27を介して外部回路(例えば、車両の電子制御装置(ECU)等)接続用のリード線29と接続されている。
なお、一対の芯線3および一対の加締め端子27は、絶縁チューブ31により互いに絶縁され、リード線29は、導線を絶縁性の被覆材にて被覆され耐熱ゴム製の補助リング33の内部を貫通する状態で配置される。
取付部材11は、径方向外側に突出する円筒状の突出部35と、突出部35から後端側に延びる円筒状の後端側鞘部37とを有している。後端側鞘部37は、後端側に延びる円筒状のスリーブ39を有しており、このスリーブ39に金属チューブ9が接合されている。つまり、この取付部材11は、金属チューブ9の後端側の外周面を取り囲んで金属チューブ9を支持する。
金属チューブ9は、耐腐食性金属(例えば、耐熱性金属でもあるSUS310Sなどのステンレス合金)からなる。この金属チューブ9は、鋼板の深絞り加工によりチューブ先端側が閉塞した軸線O方向に延びる筒状をなし、筒状のチューブ後端側が開放した形態である。
また、図2及び図3に示すように、金属チューブ9は、径が小さく設定された先端側の小径部41と、径が小径部41よりも大きく設定された後端側の大径部43と、小径部41と大径部43との間の中間部45とを備えている。
なお、小径部41は先端側が閉塞された円筒形状であり、中間部45は円錐台形状であり、大径部43は円筒形状であり、それぞれ軸線Oに対して同軸となっている。
また、金属チューブ9の内部に、サーミスタ素子2およびセメント47が収納されており、セメント47は、サーミスタ素子2の周囲に充填されることで、サーミスタ素子2の揺動を防止している。
このセメント47(図2、図3では灰色にて示す)は、後に詳述するように、小径部41の内部と中間部45の内部と大径部43の内部の先端部分とに加え、シース管5の内部の先端部分にも充填されている。なお、セメント47は、非晶質のシリカにアルミナ骨材を含有した絶縁材よりなる。
サーミスタ素子2は、温度によって電気的特性(電気抵抗値)が変化するサーミスタ焼結体(感温部)49と、このサーミスタ焼結体49の電気的特性の変化を取り出すための一対の電極線25とから構成される。
サーミスタ焼結体49は、六角柱形状のセラミック焼結体であり、例えば、(Sr、Y)(Al、Mn、Fe)Oをベース組成としたペロブスカイト型酸化物で形成されている。電極線25は、例えば白金(Pt)から構成されている。
[1−2.シース部材の先端側の構成]
次に、本第1実施形態の要部であるシース部材7の先端側の構成について説明する。
図2及び図3に示すように、シース管5の先端は、中間部45のテーパ形状の内周面45aに全周にわたって当接しており、このシース管5には、シース管5の外周面5aと金属チューブ9の内周面9aとの間の空間Kと、シース管5の内周側の空間(内部空間)55とを連通する側部開口部51が形成されている。
つまり、図4及び図5に示すように、シース管5の内部には、シース管5の先端側の円形の開口端面53と絶縁材23の先端面23aとの間には、内部空間55が設けられており、この内部空間55は、開口端面53から側部開口部51に到る連通路となっている。この先端面23aは、側部開口部51の後端の位置における軸線Oに対して垂直な平面である。
なお、内部空間55にはセメント47が充填されている。また、図5ではサーミスタ素子2及びセメント47を省略してある。
また、前記図2に示すように、側部開口部51は、一対の芯線3を含む平面に垂直の方向から見た場合(即ち平面視で)、軸方向よりも周方向に長い短冊形状である。つまり、側部開口部51は、シース管5の先端と平行に(図2の上下方向に長い)短冊形状に設けられている。
詳しくは、前記平面視で、側部開口部51の形状(即ちシース管5の外周面5aの開口端における形状)は、軸方向における長さ(即ち短手方向の長さ)L0が例えば0.5mmであり、軸方向と垂直の長手方向の長さ(即ち図2の上下方向の長さ)LSが例えば1mmである。また、シース管5の先端から側部開口部51の先端側に到る最短の距離L1(例えば0.5mm)は、シース管5の厚みt(例えば0.3mm)より大である。
なお、シース管5の外径は例えばφ2.5mmであり、金属チューブ9の厚みは例えば0.3mmである。また、金属チューブ9の大径部43の内径は例えばφ2.7mm、小径部41の内径は例えばφ2.1mmである。
また、図6に示すように、側部開口部51は、シース管5の側面において、その周方向に沿って湾曲するように開口しており、側部開口部51の前記長手方向における長さLSは、シース管5の外径(例えばφ2.5mm)の20〜96%の範囲内(例えば40%)である。つまり、側部開口部51は、上述した開口の範囲内(例えば40%)となるように、軸線Oを中心とした開度(角度θ)が設定されている。
さらに、図7に示すように、シース管5は、金属チューブ9の大径部43にて、その一部が径方向の両側から加締められて固定されている。
この加締められている部分(加締め部)61は、その先端と側部開口部51の後端との距離L2(例えば7mm)が、シース管5の先端と側部開口部51の先端との距離L1よりも大であるように設定されている。
なお、前記加締め部61よりも後端側にも他の一対の加締め部63(図1参照)が設けられており、この他の一対の加締め部63は前記一対の加締め部61と垂直の方向にて加締められている。
[1−3.温度センサの製造方法]
次に、温度センサ1の製造方法について説明する。
本第1実施形態の温度センサ1を製造するには、金属チューブ9、取付部材11、サーミスタ素子2等の部品を公知の手法により準備する。
<シース部材の製造工程>
シース部材7については、下記の方法により製造する。
まず、従来と同様に、シース管5内に、絶縁材23が配置し且つ絶縁材23を貫通するように芯線3を配置し、このシース管5を圧延することにより、シース部材7を作製する。
次に、シース管5に対して、側部開口部51を形成するために、軸線O方向と垂直にグラインダーの砥石によって切り込みを入れる。これによって、側部開口部51が形成される。なお、このとき、砥石により絶縁材23にも一部切り込みが形成される。
次に、シース管5の側部開口部51の先端より先端側に、超音波振動工具(図示せず)を当てて、シース管5内の絶縁材23に超音波振動を与える。これによって、絶縁材23のうち、側部開口部51の内側部分及び側部開口部51より先端側の絶縁材23、即ち絶縁材23の先端面23aより先端側の部分が、後端側の部分より分離するので、絶縁材23の先端面23aより先端側の絶縁材23を外部に取り除くことができる。
これにより、側部開口部51と内部空間55とを有するシース部材7を作製することができる。
その後、サーミスタ素子2の一対の電極線25の後端を、各々一対の芯線3の先端に当接させて配置し、例えばレーザ溶接により接合する。
<組み付け工程>
レーザ溶接後の製造工程は従来と同様であるので簡単に説明する。
例えば前記図1に示す様に、取付部材11の内部に金属チューブ9を圧入し、スリーブ39に対して溶接作業を行うことで、金属チューブ9と取付部材11とを一体化する。
続いて、サーミスタ素子2が溶接されたシース部材7と取付部材11が溶接された金属チューブ9とからなる先端部品71(図8参照)を組み立てる。
この作業については、図8を用いて説明する。
先端部品71を製造するにあたっては、まず、取付部材11が溶接された金属チューブ9の先端部分の中にノズル73を挿入し、スラリー状(ペースト状)のセメント47を注入する。なお、この段階では、金属チューブ9にサーミスタ素子2等は挿入されていない。
次に、サーミスタ素子2が溶接されたシース部材7を、セメント47が注入された金属チューブ9の内部に挿入する。このとき、小径部41、大径部43、中間部45の各内部や、側部開口部51、内部空間55に、セメント47が充填される。
そして、シース部材7を金属チューブ9の内部に挿入した状態で、金属チューブ9に径方向外側から金型75を対向させた状態で押し当てる長孔加締を行う。この長孔加締により、金属チューブ9とシース部材7とは完全に位置決め固定される。
このようにして、先端部品71ができあがる。
<遠心脱泡処理>
そして、この先端部品71に対して、周知の遠心脱泡処理を実施する。
この処理により、スラリー状のセメント47中の固体成分が、側部開口部51及び内部空間55を介して、大径部43側から小径部41側に移動するので、金属チューブ9の先端側に、セメント47の固体成分が十分に充填される(即ち小径部41内に隙間なく充填される)。また、水分や気泡は、小径部41側から大径部43側に移動する。
そして、遠心脱泡処理が終了すると、この先端部品71を熱処理し、セメント47を乾燥(硬化)させる。
このようにして、熱処理後の先端部品71が得られる。
なお、先端部品71とその他の部品との組み付け工程は、従来と同様であるので、その説明は省略する。
[1−4.効果]
(1)第1実施形態の温度センサ1は、シース管5の外周側の空間Kと内周側の空間(内部空間)55とを連通する側部開口部51を備えており、シース管5の先端の開口端面53と絶縁材23の先端面23aとの間で形成されるシース管5の内部空間55には、セメント47が充填されている構造を有している。
従って、温度センサ1の製造時において、その遠心脱泡の際に、スラリー状のセメント47の固体成分を、側部開口部51及び内部空間55を介して、シース管5の外周側と金属チューブ9の内周側との間の空間Kから小径部41の内部の空間に容易に充填することができる。よって、サーミスタ素子2の固定作業が容易である。
(2)第1実施形態では、従来のように、例えばプレス成形によって角形等に加工する必要がないので、導線である芯線3を変形させる恐れがない。また、シース管5の先端を切り欠く必要がないので、温度センサ1の特性が変化する恐れがない。さらに、金属チューブ9を角形や凸状等をする必要がないので、温度測定の方向性が生じる恐れがないという利点がある、
(3)第1実施形態では、前記距離L1と前記距離L2とが、L1<L2の関係を有しており、側部開口部51の後端側から加締め部61の先端側までの距離が十分に確保されているので、(金属チューブ9を加締める際に)外部からシース管5に大きな力が加わっても、シース管5の側部開口部51の周囲が変形しにくいという効果がある。
(4)第1実施形態では、前記距離L1はシース管5の厚みより大であるので、シース管5の先端側に側部開口部51を設けても、シース管5の先端側の強度が高く、変形しにくいという効果がある。
(5)第1実施形態では、側部開口部51は、軸方向よりも周方向に長い短冊形状であるので、ペースト状のセメント47が周方向に広がり易く、シース管5の外周側のような円筒形状に空間も容易に充填できるという利点がある。
[1−5.特許請求の範囲との対応関係]
ここで、特許請求の範囲と第1実施形態とにおける文言の対応関係について説明する。
第1実施形態の、サーミスタ焼結体49、電極線25、サーミスタ素子2、シース管5、絶縁材23、芯線3、シース部材7、金属チューブ9、小径部41、大径部43、中間部45、セメント47、温度センサ1、開口端面53、先端面23a、内部空間55、加締め部61が、それぞれ、本発明の、感温部、電極線、感温素子、シース管、絶縁材、芯線、シース部材、金属チューブ、小径部、大径部、中間部、充填材、温度センサ、開口端面、(絶縁材の)先端面、内部空間、加締め部の一例に該当する。
[2.第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明するが、前記第1実施形態と同様な構成については、その説明は省略する。
なお、第2実施形態は、第1実施形態とは感温素子の種類が異なる。
[2−1.温度センサの全体構成]
図9に示すように、第2実施形態の温度センサ81は、温度を測定する感温素子である抵抗体素子82と、一対の金属製の芯線83をシース管85の内側にて絶縁保持したシース部材87と、先端側が閉塞し軸線O方向に延びる筒状の金属チューブ89と、金属チューブ89を支持する取付部材91と、六角ナット部93及びネジ部95を有するナット部材97と、取付部材91の後端側に内嵌する外筒99等とを備えている。
なお、抵抗体素子92以外は、第1実施形態と同様な構成であるので、その説明は省略する。
[2−2.抵抗体素子]
図10に示すように、抵抗体素子82は、温度に応じて電気的特性が変化する先端感温部101と、先端感温部101に接続された一対の電極線103とを備えている。
先端感温部101は、セラミック基体105と、金属抵抗体107と、接合層109と、セラミック被覆層111と、電極パッド113とを有する。
セラミック基体105は、アルミナからなり、セラミックグリーンシートを予め焼成してなる焼成済みシートである。
金属抵抗体107は、白金(Pt)を主体に構成され、温度に応じて電気的特性(電気抵抗値)が変化する測温抵抗体である。金属抵抗体107は、セラミック基体105の表面に所定のパターン形状で形成されている。
セラミック被覆層111は、アルミナからなり、セラミックグリーンシートを予め焼成してなる焼成済みシートである。セラミック被覆層111は、金属抵抗体107のうち、セラミック基体105と接する面とは反対側の面において、金属抵抗体107の先端側を被覆している。
接合層109は、アルミナからなる。接合層109は、接合前はアルミナ粉末を含むペーストであり、焼成済みのセラミック基体105とセラミック被覆層111とを上記ペーストで貼り合わせた後、熱処理されることで、最終的に接合層109となる。
金属抵抗体107のうち後端側(図10の右側)は、セラミック被覆層111によって被覆される導体パターンより幅広に形成された電極パッド113を介して、一対の電極線103が電気的に接続される。
電極パッド113と一対の電極線103とは、抵抗溶接、レーザ溶接等の溶接により、溶接点115において接合されている。
電極パッド113と一対の電極線103との接合部分は、被覆部材117によって被覆されている。被覆部材117は、アルミノケイ酸塩ガラスを主体とするガラス材料により構成されている。
一対の電極線103は、金属抵抗体107の後端側から、シース部材87側(後端側)に向かって延びるように配置されている。
そして、一対の電極線103の後端と一対の芯線83の先端とは、レーザ溶接により接合されている。
本第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、シース管85には側部開口部121や内部空間123が設けられており、その内部空間123に加え、金属チューブ89の小径部125の内部、中間部127の内部、大径部129の内部(シース管85の外周側)には、セメント131が充填されている。
上述した第2実施形態の構成によって、前記第1実施形態と同様な効果を奏する。
[3.他の実施形態]
本発明は前記実施形態になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
(1)例えば、感温素子、絶縁材、充填材等については、上述した実施形態に限定されるものではない。
(2)また、側部開口部の形状や位置や大きさは、本発明の効果が得られる限り、前記実施形態に限定されるものではない。
(3)さらに、温度センサの製造方法は、前記実施形態に限定されるものではない。
(4)また、温度センサによって測定される対象は、ガスや液体等の流体が挙げられる。
(5)上述した実施形態等の構成要素を適宜組み合わせることも可能である。
1、81…温度センサ
2…サーミスタ素子
3、83…芯線
5、85…シース管
7、87…シース部材
9、89…金属チューブ
23…絶縁材
25、103…電極線
41、125…小径部
43、129…大径部
45、127…中間部
47、131…セメント
49…サーミスタ焼結体
51、121…側部開口部
55、123…内部空間
82…抵抗体素子
101…先端感温部

Claims (4)

  1. 温度によって電気的特性が変化する感温部と、該感温部に接続された電極線と、を有する感温素子と、
    シース管と、該シース管内に充填された電気絶縁性を有する絶縁材と、該絶縁材を貫いて配置されると共に先端側が前記電極線に接続された芯線と、を有するシース部材と、
    前記先端側が閉塞されると共に、内部に前記感温素子と前記シース部材の少なくとも先端側とが収容された金属チューブと、
    を備え、
    前記金属チューブは、前記先端側の小径部と、該小径部より大径の後端側の大径部と、前記小径部と前記大径部とを接続する中間部と、を有し、
    前記感温素子が前記小径部の内部の空間に配置され、前記感温素子と前記金属チューブとの間に電気絶縁性を有する充填材が充填された温度センサにおいて、
    前記シース管の先端が前記中間部の内周面に当接しており、
    前記シース管には、該シース管の外周側の空間と内周側の空間とを連通する側部開口部を備えると共に、
    前記シース管の先端の開口端面と前記絶縁材の先端面との間で形成される前記シース管の内部空間に、前記充填材が充填されてなることを特徴とする温度センサ。
  2. 前記金属チューブの大径部には、軸中心側に突出した形状の加締め部が形成されており、
    前記シース管の先端から前記側部開口部の先端側に到る最短の距離L1と、前記側部開口部の後端側から前記加締め部の先端側に到る最短の距離L2とが、L1<L2の関係を有することを特徴とする請求項1に温度センサ。
  3. 前記シース管の先端から前記側部開口部の先端側に到る最短の距離L1は、前記シース管の厚みより大であることを特徴とする請求項1又は2に記載の温度センサ。
  4. 前記側部開口部は、軸方向よりも周方向に長い短冊形状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の温度センサ。
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