JP2017223471A - 微粒子数検出器 - Google Patents

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和幸 水野
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英正 奥村
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京一 菅野
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Abstract

【課題】捕集された微粒子等を選択的に加熱して焼却する。【解決手段】微粒子数検出器10は、通気管12内に、積層構造体20、捕集装置40、余剰電荷除去装置50及び個数測定装置60を備えている。積層構造体20は、通気管12内に導入されたガス中の微粒子16に電荷18を付加して帯電微粒子Pにする電荷発生素子として機能する。また、積層構造体20は、通気管12内に堆積した微粒子等をマイクロ波で加熱して焼却するマイクロ波加熱素子としても機能する。【選択図】図1

Description

本発明は、微粒子数検出器に関する。
微粒子数検出器としては、コロナ放電によりイオンを発生させ、そのイオンにより被測定ガス中の微粒子を帯電し、帯電した微粒子を捕集し、捕集された微粒子の電荷の量に基づいて微粒子の個数を測定するものが知られている。また、こうした微粒子数検出器において、捕集された微粒子をヒータで加熱して焼却したり、ガスの流入孔や排出孔に溜まった微粒子をヒータで加熱して焼却したりすることが提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2013−170913号公報
しかしながら、特許文献1の微粒子数検出器では、ヒータは電熱線のパターンであるため、微粒子を選択的に加熱することはできなかった。そのため、微粒子以外のほかの箇所が高温に晒されることがあり、それによって不具合を生じるおそれがあった。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、捕集された微粒子等を選択的に加熱して焼却することを主目的とする。
本発明の微粒子数検出器は、
気中放電により電荷を発生し、通気管内に導入されたガス中の微粒子に前記電荷を付加して帯電微粒子にする電荷発生素子と、
前記帯電微粒子を捕集する捕集電極を有し、前記捕集電極に捕集された前記帯電微粒子の電荷の量に基づいて前記ガス中の微粒子の数を検出する検出手段と、
前記捕集電極に向けてマイクロ波を放射するように配置され、前記捕集電極上に堆積した前記微粒子及び/又は前記帯電微粒子をマイクロ波で加熱して焼却するマイクロ波加熱手段と、
を備えたものである。
この微粒子数検出器では、電荷発生素子が気中放電により電荷を発生し、発生した電荷を通気管内に導入されたガス中の微粒子に付加して帯電微粒子にする。そして、捕集電極に捕集された帯電微粒子の電荷の量に基づいてガス中の微粒子の数を検出する。また、捕集電極上に堆積した微粒子や帯電微粒子(「微粒子等」という)をマイクロ波で加熱して焼却する。マイクロ波加熱のため、金属製の捕集電極は加熱されず微粒子等が加熱される。したがって、捕集された微粒子等を選択的に加熱して焼却することができる。
なお、本明細書において、「電荷」とは、正電荷や負電荷のほかイオンを含むものとする。「微粒子の数を検出する」とは、微粒子の数を測定する場合のほか、微粒子の数が所定の数値範囲に入るか否か(例えば所定のしきい値を超えるか否か)を判定する場合も含むものとする。
本発明の微粒子数検出器において、前記マイクロ波加熱手段は、誘電体層と、該誘電体層の一方の面に設けられた放射素子と、前記誘電体層の他方の面又は内部に設けられたグランド板と備えたアンテナであってもよい。マイクロ波加熱手段としては、マイクロストリップアンテナ、ダイポールアンテナ、八木宇田アンテナ、スロットアンテナなどが挙げられるが、このうちマイクロストリップアンテナが小型化に適することから好ましい。ここで、アンテナは、放射素子にマイクロ波を放射するスロットを有していてもよい。こうすれば、スロットから指向性を持ってマイクロ波が放射されるため、目的とする微粒子等に向けてマイクロ波を放射しやすくなる。
本発明の微粒子数検出器において、前記マイクロ波加熱手段が前記アンテナの場合、前記マイクロ波加熱手段は、前記電荷発生素子を兼用しており、前記電荷発生素子は、前記放射素子を放電電極、前記グランド板を誘導電極として利用してもよい。こうすれば、マイクロ波加熱手段と電荷発生素子とを別に設ける場合に比べて部品点数が削減される。この場合、前記放射素子は、平板状の電極であって周囲に面方向に突出した突起を有していてもよい。こうすれば、マイクロ波加熱手段を電荷発生素子として用いる際に、放電機能が高まり、電荷の発生量が増加する。あるいは、前記放射素子は、平板状の電極であって面内に複数のドット穴を有していてもよい。こうしても、マイクロ波加熱手段を電荷発生素子として用いる際に、放電機能が高まり、電荷の発生量が増加する。
本発明の微粒子数検出器において、前記マイクロ波加熱手段が前記アンテナであって前記電荷発生素子と兼用する場合、前記マイクロ波加熱手段は、前記放射素子と前記グランド板との間に低周波又は直流の放電用電源とマイクロ波発生用の高周波電源とが切替可能に接続され、前記放電用電源から電力が供給されると前記放射素子から電荷を発生し、前記高周波電源から電力が供給されると前記放射素子からマイクロ波を発生するようにしてもよい。
本発明の微粒子数検出器は、
気中放電により電荷を発生し、通気管内に導入されたガス中の微粒子に電荷を付加して帯電微粒子にする電荷発生素子と、
前記帯電微粒子を捕集する捕集電極を有し、前記捕集電極に捕集された前記帯電微粒子の電荷の量に基づいて前記ガス中の微粒子の数を検出する検出手段と、
誘電体層と、前記誘電体層の一方の面に設けられ前記捕集電極を兼用する放射素子と、前記誘電体層の他方の面又は内部に設けられたグランド板を備えたアンテナであり、前記捕集電極上に堆積した前記微粒子及び/又は前記帯電微粒子をマイクロ波で加熱して焼却するマイクロ波加熱手段と、
を備えたものでもよい。
この微粒子数検出器では、電荷発生素子が気中放電により電荷を発生し、発生した電荷を通気管内に導入されたガス中の微粒子に付加して帯電微粒子にする。そして、捕集電極に捕集された帯電微粒子の電荷の量に基づいてガス中の微粒子の数を検出する。また、捕集電極上に堆積した微粒子等をマイクロ波で加熱して焼却する。マイクロ波加熱のため、金属製の捕集電極は加熱されず微粒子等が加熱される。したがって、捕集された微粒子等を選択的に加熱して焼却することができる。また、マイクロ波加熱手段の一部を検出手段と共有することになるため、マイクロ波加熱手段と検出手段とを全く別に設ける場合に比べて部品点数が削減される。
微粒子数検出器10の概略構成を表す断面図。 積層構造体20の斜視図。 第1金属層21の変形例の平面図。 第1金属層21の変形例の平面図。 微粒子数検出器10の変形例の概略構成を示す断面図。 積層構造体20の変形例の斜視図。 微粒子数検出器110の概略構成を示す断面図。 微粒子数検出器210の概略構成を示す断面図。 微粒子数検出器310の概略構成を示す断面図。
[第1実施形態]
本発明の好適な実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1は微粒子数検出器10の概略構成を表す断面図である。
微粒子数検出器10は、ガス(例えば自動車の排ガス)に含まれる微粒子の数を計測するものである。この微粒子数検出器10は、図1に示すように、セラミック製の通気管12内に、積層構造体20、捕集装置40、余剰電荷除去装置50及び個数測定装置60を備えている。通気管12は、ガスを通気管12内に導入するガス導入口12aと、通気管12を通過してきたガスを排出するガス排出口12bとを有している。
積層構造体20は、気中放電(例えばコロナ放電、誘電体バリア放電、コロナ放電と誘電体バリア放電の両方など)により電荷を発生する電荷発生素子であると共に、マイクロ波を放射して微粒子を加熱するマイクロ波加熱素子でもある。積層構造体20は、通気管12の内壁の上部にて第1金属層21の表面が捕集装置40の捕集電極48を向くように配置されている。積層構造体20は、図2に示すように、誘電体層23の一方の面に第1金属層21を備え、誘電体層23の他方の面に第2金属層22を備えている。誘電体層23は、例えば雲母やセラミック、ガラスエポキシなどで構成され、平面視の形状が2L(mm)×2L(mm)の正方形で厚さがh(mm)の層である。第1金属層21は、平面視の形状が誘電体層23よりも小さく、W(mm)×L(mm)の四角形の層である。第2金属層22は、上から見た形状が誘電体層23と同じ大きさの正方形の層である。
第1及び第2金属層21,22は、放電用電源24に接続するか高周波電源26に接続するかをスイッチ回路28によって切り替え可能となっている。放電用電源24としては、例えば低周波電源や直流電源が挙げられる。第1及び第2金属層21,22が放電用電源24に接続されて両者の間に高電位差が生じるように電力が供給されると、気中放電が発生して電荷が発生する。電荷は、例えばガス中の酸素分子や水分子などが電離することにより発生する。この場合、第1金属層21は放電電極、第2金属層22は誘導電極となり、積層構造体20は電荷発生素子として機能する。気中放電が起きると、誘電体層23のうち第1金属層21が設けられた面で、ガス導入口12aから導入されたガス中の微粒子16に電荷18(ここでは電子)が付加されて帯電微粒子Pになる。帯電微粒子Pはガスの流れに乗って通気管12内の中空部12cへ進む。一方、第1及び第2金属層21,22が高周波電源26に接続されて両者の間に高周波電力が供給されると、第1金属層21からマイクロ波が発生する。この場合、第1金属層21は放射素子、第2金属層22はグランド板となり、積層構造体20はマイクロ波加熱素子として機能する。積層構造体20をマイクロ波加熱素子として機能させる場合、マイクロ波の放射強度は第1金属層21の表面の法線方向で最大となる。そのため、マイクロ波は捕集電極48に向けて放射される。
本実施形態では、L及びWは下記式に基づいて設定される。式中、λは自由空間での波長であり、マイクロ波の周波数を2.45GHzとすると122mmとなる。εrelは実効誘電率である。誘電体層23としてhが1.2mmのガラスエポキシ基板を用いるとすると、比誘電率εrは4.8である。εrをεrel とみなすと、下記式からL及びWは27.8mmになる。
L=W=λ・(2√εrel
捕集装置40は、帯電微粒子Pを捕集する装置であり、通気管12内の中空部12cに設けられている。捕集装置40は、電界発生部42及び捕集電極48を有している。電界発生部42は、中空部12cの壁に埋設された負極44と、その負極44に対向する壁に埋設された正極46とを有している。捕集電極48は、正極46が埋設された中空部12cの壁に露出している。電界発生部42の負極44には負電位−V1が印加され、正極46には接地電位Vssが印加される。負電位−V1のレベルは−mVオーダーから−数10Vである。これにより、中空部12cの内部には正極46から負極44に向かう電界が発生する。したがって、中空部12cに入り込んだ帯電微粒子Pは、発生している電界によって、正極46に引き寄せられ、その途中に設置された捕集電極48に捕集される。
余剰電荷除去装置50は、微粒子16に付加されなかった電荷18を除去する装置であり、中空部12cのうち捕集装置40の手前(ガス進行方向の上流側)に設けられている。余剰電荷除去装置50は、電界発生部52及び除去電極58を有している。電界発生部52は、中空部12cの壁に埋設された負極54と、その負極54に対向する壁に埋設された正極56とを有している。除去電極58は、正極56が埋設された中空部12cの壁に露出している。電界発生部52の負極54には負電位−V2が印加され、正極56には接地電位Vssが印加される。負電位−V2のレベルは−mVオーダーから−数10Vである。負電位−V2の絶対値は、捕集装置40の負極44に印加される負電位−V1の絶対値よりも1桁以上小さい。これにより、正極56から負極54に向かう弱い電界が発生する。したがって、積層構造体20で気中放電によって発生した電荷18のうち、微粒子16に付加されなかった電荷18は、弱い電界によって正極56に引き寄せられ、その途中に設置された除去電極58を介してGNDに捨てられる。
個数測定装置60は、捕集された帯電微粒子Pの電荷18の量に基づいて微粒子16の個数を測定する装置であり、電流測定部62及び個数算出部64を有している。電流測定部62と捕集電極48との間には、捕集電極48側からコンデンサ66と抵抗器67とスイッチ68とが直列に接続されている。スイッチ68は、半導体スイッチが好ましい。スイッチ68がオンされて捕集電極48と電流測定部62とが電気的に接続されると、捕集電極48に付着した帯電微粒子Pに付加された電荷18に基づく電流が、コンデンサ66と抵抗器67からなる直列回路を介して過渡応答として電流測定部62に伝達される。電流測定部62は、通常の電流計を用いることができる。個数算出部64は、電流測定部62からの電流値に基づいて微粒子16の個数を演算する。なお、捕集装置40及び個数測定装置60が本発明の検出手段に相当する。
次に、微粒子数検出器10の使用例について説明する。自動車の排ガスに含まれる微粒子を計測する場合、エンジンの排気管内に微粒子数検出器10を取り付ける。このとき、排ガスが微粒子数検出器10のガス導入口12aから通気管12内に導入され、ガス排出口12bから排出されるように微粒子数検出器10を取り付ける。また、スイッチ回路28により積層構造体20の第1及び第2金属層21,22を放電用電源24に接続する。
ガス導入口12aから通気管12内に導入された排ガスに含まれる微粒子16は、積層構造体20の第1金属層21側で電荷18(電子)が付加されたあとで中空部12cに入る。帯電微粒子Pは、電界が弱く除去電極58の長さが中空部12cの長さに対して1/20〜1/10と短い余剰電荷除去装置50をそのまま通過して捕集装置40に至る。また、微粒子16に付加されなかった電荷18も、中空部12cに入る。こうした電荷18は、電界が弱くても余剰電荷除去装置50の正極56に引き寄せられ、その途中に設置された除去電極58を介してGNDに捨てられる。これにより、微粒子16に付加されなかった不要な電荷18は捕集装置40にほとんど到達することがない。
帯電微粒子Pは、捕集装置40に至ると、正極46に引き寄せられ、その途中に設置された捕集電極48に捕集される。捕集電極48に付着された帯電微粒子Pの電荷18に基づく電流が、コンデンサ66と抵抗器67からなる直列回路を介して過渡応答として個数測定装置60の電流測定部62に伝達される。
電流Iと電荷量qの関係は、I=dq/(dt)、q=∫Idtである。したがって、個数算出部64は、スイッチ68がオンされている期間(スイッチオン期間)にわたって電流測定部62からの電流値を積分(累算)して電流値の積分値(蓄積電荷量)を求める。スイッチオン期間の経過後に、蓄積電荷量を素電荷で除算して電荷の総数(捕集電荷数)を求め、その捕集電荷数を1つの微粒子16に付加する電荷の数の平均値で除算することで、一定時間(例えば5〜15秒)にわたって捕集電極48に付着していた微粒子16の個数を求めることができる。そして、個数算出部64は、一定時間における微粒子16の個数を算出する演算を、所定期間(例えば1〜5分)にわたって繰り返し行って積算することで、所定期間にわたって捕集電極48に付着した微粒子16の個数を算出することができる。また、コンデンサ66と抵抗器67による過渡応答を利用することで、小さな電流でも測定することが可能となり、微粒子16の個数を高精度に検出することができる。pA(ピコアンペア)レベルやnA(ナノアンペア)レベルの微小な電流であれば、例えば抵抗値の大きい抵抗器67を使用して時定数を大きくすることで、微小な電流の測定が可能となる。
また、微粒子の個数を測定したあと、スイッチ回路28により積層構造体20の第1及び第2金属層21,22を高周波電源26に接続し、第1及び第2金属層21,22に高周波電力を供給して第1金属層21からマイクロ波が放射されるようにする。マイクロ波は、捕集電極48に向けて放射されるため、捕集電極48上に堆積した微粒子等を加熱し焼却するが、金属製の捕集電極48は加熱されない。これにより、捕集電極48をリフレッシュすることができる。
以上詳述した本実施形態によれば、電荷発生素子として機能する積層構造体20が気中放電により電荷を発生し、発生した電荷を通気管12内に導入されたガス中の微粒子16に付加して帯電微粒子Pにする。そして、帯電微粒子Pの電荷18の量に基づいてガス中の微粒子16の数を検出する。また、捕集電極48上に堆積した微粒子等を、マイクロ波加熱素子として機能する積層構造体20が放射するマイクロ波で加熱して焼却する。マイクロ波加熱のため、金属製の捕集電極は加熱されず微粒子等が加熱される。したがって、捕集された微粒子等を選択的に加熱して焼却することができる。
また、積層構造体20は、いわゆるマイクロストリップアンテナとして構成されているため、小型化しやすい。
更に、積層構造体20は、電荷発生素子とマイクロ波加熱素子とを兼用しているため、これらを別々に設ける場合に比べて部品点数が削減される。
なお、本発明は上述した第1実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した第1実施形態の積層構造体20の第1金属層21を、図3や図4に示すように変更してもよい。図3及び図4は、第1金属層21の変形例の平面図である。図3の第1金属層21は、周囲に面方向に突出した突起21cを有している。こうすれば、積層構造体20を電荷発生素子として用いる際に、放電機能が高まり、電荷の発生量が増加する。図4の第1金属層21は、面内に複数のドット穴21dを有している。ドット穴21dは第1金属層21を上下方向に貫通している。こうしても、積層構造体20を電荷発生素子として用いる際に、放電機能が高まり、電荷の発生量が増加する。なお、突起21cやドット穴21dは積層構造体20がマイクロ波を放射する機能を損なわないように設けることが好ましい。
上述した第1実施形態の積層構造体20を、図5に示すようにガス導入口12aと中空部12cとの間の内壁に第1金属層21が上を向くように配置し、その第1金属層21を、図6に示すように変更してもよい。図6は、積層構造体20の変形例の斜視図である。図6の第1金属層21は、誘電体層23の側面(ガス進行方向の下流側の側面)を覆うように延ばすことにより形成された側面被覆部21aを有し、この側面被覆部21aに長方形状のスロット21bが設けられたものである。スロット21bは捕集電極48を向くように配置される。スロット21bの長辺の長さはマイクロ波の波長λの1/2となるように設計されている。こうすれば、積層構造体20をマイクロ波加熱素子として機能させる場合、スロット21bから指向性を持ってマイクロ波が放射される。そのため、捕集電極48に堆積した微粒子等にマイクロ波が当たりやすくなる。
上述した第1実施形態では、積層構造体20を通気管12のガス導入口12aから中空部12cに至る通路の内壁の下部に1つ設けた例を示したが、この通路の内壁の周方向に沿って2つ以上設けてもよい。
上述した第1実施形態では、積層構造体20は誘電体層23の一方の面に第1金属層21,他方の面に第2金属層22を備えたものとしたが、第2金属層22を誘電体層23の内部に埋設してもよい。このようにしても、上述した実施形態と同様の効果が得られる。
[第2実施形態]
図7は第2実施形態の微粒子数検出器110の概略構成を示す断面図である。第2実施形態のうち、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付し、その説明を省略する。第2実施形態の微粒子数検出器110では、第1実施形態の積層構造体20の位置に電荷発生素子120を配置し、捕集電極48の代わりに積層構造体220を配置した以外は、第1実施形態と同様である。
電荷発生素子120は、通気管12のガス導入口12aと中空部12cとの間に設けられ、針状電極122と、その針状電極122に対向して設置された対向電極124とを有している。また、針状電極122と対向電極124とは、電圧Vp(例えばパルス電圧等)を印加する放電用電源126に接続されている。電荷発生素子120は、針状電極122と対向電極124との間に電圧Vpが印加されることで、両電極間の電位差による気中放電が発生する。この気中放電中をガスが通過することによりガス中の微粒子16は電荷18が付加されて帯電微粒子Pになる。
積層構造体220は、積層構造体20と同様、誘電体層223の一方の面に第1金属層221を備え、誘電体層223の他方の面に第2金属層222を備えている。第1及び第2金属層221,222は、スイッチ回路228を介して高周波電源226に接続されている。第1及び第2金属層221,222の間に高周波電力が供給されると、第1金属層221からマイクロ波が発生する。この場合、第1金属層221は放射素子、第2金属層222はグランド板となり、積層構造体220はマイクロ波加熱素子として機能する。また、第1金属層221は、第1実施形態の捕集電極48としても機能する。
第1金属層221を捕集装置40の捕集電極として利用する場合、スイッチ回路228により高周波電源226との接続を切断し、電界発生部42によって正極46から負極44に向かう電界を発生させる。ガス導入口12aから通気管12内に入り込んだ微粒子16は、電荷発生素子120を通過する際に電荷18が付加されて帯電微粒子となる。その帯電微粒子は、中空部12cを通過する際、中空部12cに発生している電界によって、正極46に引き寄せられ、その途中に設置された第1金属層221に捕集される。第1金属層221に付着した帯電微粒子Pの電荷18に基づく電流が、コンデンサ66と抵抗器67からなる直列回路を介して過渡応答として個数測定装置60の電流測定部62に伝達される。そして、第1実施形態で述べたとおり、微粒子の個数が測定される。
微粒子の個数を測定したあと、スイッチ回路228により積層構造体220の第1金属層221を高周波電源226に接続し、第1金属層221に高周波電力を供給して第1金属層221からマイクロ波が放射されるようにする。マイクロ波は、第1金属層221に堆積している微粒子等を加熱して焼却する。これにより、第1金属層221をリフレッシュすることができる。
以上詳述した本実施形態によれば、通気管12内に堆積した微粒子等を積層構造体220が放射するマイクロ波で加熱して焼却する。マイクロ波加熱のため、金属類は加熱されず微粒子等が加熱される。したがって、第1金属層221に捕集された微粒子等を選択的に加熱して焼却することができる。また、積層構造体220は、いわゆるマイクロストリップアンテナとして構成されているため、小型化しやすい。更に、積層構造体220は、捕集装置40の捕集電極とマイクロ波加熱素子とを兼用しているため、これらを別々に設ける場合に比べて部品点数が削減される。
なお、本発明は上述した第2実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、図8に示す微粒子数検出器210のように、上述した第2実施形態の積層構造体220の代わりに第1実施形態の捕集電極48を設け、その捕集電極48をマイクロ波加熱素子の放射素子として用いてもよい。図8の微粒子数検出器210は、積層構造体220の代わりに捕集電極48を設けた以外は、第2実施形態と同じであるため、第2実施形態と同じ構成要素については同じ符号を付した。図8の捕集電極48は、スイッチ回路228を介して高周波電源226が接続されている。また、捕集電極48と電界発生部42の正極46との間には誘電体の一種であるセラミック製の通気管12が介在しているため、捕集電極と通気管12と正極46はマイクロストリップアンテナを構成する。捕集電極48に高周波電力が供給されると、接地されている正極46と捕集電極48との間に高周波電圧が印加されて捕集電極48の表面からマイクロ波が放射される。そのため、上述した第2実施形態と同様の効果が得られる。また、捕集装置40を構成する捕集電極48とアルミナ製の通気管12と電界発生部42の正極46をマイクロ波加熱素子として利用するため、第2実施形態と比べて部品点数が少なくて済む。
[第3実施形態]
図9は第3実施形態の微粒子数検出器310の概略構成を示す断面図である。第3実施形態の微粒子数検出器310は、第2実施形態の変形例として説明した微粒子数検出器210と同様の構成要素については同じ符号を付し、その説明を省略する。第3実施形態の微粒子数検出器310では、微粒子数検出器210において、捕集電極48に接続していたスイッチ回路228及び高周波電源226を省略し、通気管12の中空部12cの内壁のうち捕集電極48に対向する位置に積層構造体320を配置したものである。積層構造体320は、積層構造体20と同様、誘電体層323の一方の面に第1金属層321を備え、誘電体層323の他方の面に第2金属層322を備えている。第1及び第2金属層321,322は、スイッチ回路28を介して高周波電源26に接続されている。第1及び第2金属層321,322の間に高周波電力が供給されると、第1金属層321からマイクロ波が発生する。この場合、第1金属層321は放射素子、第2金属層322はグランド板となり、積層構造体320はマイクロ波加熱素子として機能する。積層構造体320は、第1金属層321の表面が捕集電極48を向くように配置されている。
ガス導入口12aから通気管12内に入り込んだ微粒子16は、電荷発生素子120を通過する際に電荷18が付加されて帯電微粒子となる。その帯電微粒子は、中空部12cを通過する際、中空部12cに発生している電界によって、正極46に引き寄せられ、その途中に設置された捕集電極48に捕集される。捕集電極48に付着した帯電微粒子Pの電荷18に基づく電流は、コンデンサ66と抵抗器67からなる直列回路を介して過渡応答として個数測定装置60の電流測定部62に伝達される。そして、第1実施形態で述べたとおり、微粒子の個数が測定される。
微粒子の個数を測定したあと、スイッチ回路328により積層構造体320の第1及び第2金属層321,322を高周波電源326に接続して第1金属層321からマイクロ波が放射されるようにする。マイクロ波は、捕集電極48に堆積している微粒子等を加熱して焼却する。これにより、捕集電極48をリフレッシュすることができる。
以上詳述した本実施形態によれば、通気管12内に堆積した微粒子等を積層構造体320が放射するマイクロ波で加熱して焼却する。マイクロ波加熱のため、金属類は加熱されず微粒子等が加熱される。したがって、捕集電極48に捕集された微粒子等を選択的に加熱して焼却することができる。また、積層構造体320は、いわゆるマイクロストリップアンテナとして構成されているため、小型化しやすい。
なお、本発明は上述した第3実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
上述した第3実施形態では、積層構造体320は誘電体層323の一方の面に第1金属層321,他方の面に第2金属層322を備えたものとしたが、第2金属層322を誘電体層323の内部に埋設してもよい。このようにしても、上述した実施形態と同様の効果が得られる。あるいは、セラミックス製の通気管12の内壁の表面に第1金属層321を設け、通気管12の内壁のうち第1金属層321に対向する位置に第2金属層322を埋設してもよい。この場合、第1及び第2金属層321,322の間の通気管12が誘電体層として機能する。このようにしても、上述した実施形態と同様の効果が得られる。
10 微粒子数検出器、12 通気管、12a ガス導入口、12b ガス排出口、12c 中空部、16 微粒子、18 電荷、20 積層構造体、21 第1金属層、21a 側面被覆部、21b スロット、21c 突起、21d ドット穴、22 第2金属層、23 誘電体層、24 放電用電源、26 高周波電源、28 スイッチ回路、40 捕集装置、42 電界発生部、44 負極、46 正極、48 捕集電極、50 余剰電荷除去装置、52 電界発生部、54 負極、56 正極、58 除去電極、60 個数測定装置、62 電流測定部、64 個数算出部、66 コンデンサ、67 抵抗器、68 スイッチ、110 微粒子数検出器、120 電荷発生素子、122 針状電極、124 対向電極、126 放電用電源、210 微粒子数検出器、220 積層構造体、221 第1金属層、222 第2金属層、223 誘電体層、226 高周波電源、228 スイッチ回路、310 微粒子数検出器、320 積層構造体、321 第1金属層、322 第2金属層、323 誘電体層、326 高周波電源、328 スイッチ回路。

Claims (7)

  1. 気中放電により電荷を発生し、通気管内に導入されたガス中の微粒子に前記電荷を付加して帯電微粒子にする電荷発生素子と、
    前記帯電微粒子を捕集する捕集電極を有し、前記捕集電極に捕集された前記帯電微粒子の電荷の量に基づいて前記ガス中の微粒子の数を検出する検出手段と、
    前記捕集電極に向けてマイクロ波を放射するように配置され、前記捕集電極上に堆積した前記微粒子及び/又は前記帯電微粒子をマイクロ波で加熱して焼却するマイクロ波加熱手段と、
    を備えた微粒子数検出器。
  2. 前記マイクロ波加熱手段は、誘電体層と、該誘電体層の一方の面に設けられた放射素子と、前記誘電体層の他方の面又は内部に設けられたグランド板と備えたアンテナである、
    請求項1に記載の微粒子数検出器。
  3. 前記放射素子は、マイクロ波を放射するスロットを有している、
    請求項2に記載の微粒子数検出器。
  4. 前記マイクロ波加熱手段は、前記電荷発生素子を兼用しており、前記電荷発生素子は、前記放射素子を放電電極、前記グランド板を誘導電極として利用する、
    請求項2又は3に記載の微粒子数検出器。
  5. 前記放射素子は、平板状の電極であって周囲に面方向に突出した突起を有している、
    請求項4に記載の微粒子数検出器。
  6. 前記放射素子は、平板状の電極であって面内に複数のドット穴を有している
    請求項4又は5に記載の微粒子数検出器。
  7. 気中放電により電荷を発生し、通気管内に導入されたガス中の微粒子に電荷を付加して帯電微粒子にする電荷発生素子と、
    前記帯電微粒子を捕集する捕集電極を有し、前記捕集電極に捕集された前記帯電微粒子の電荷の量に基づいて前記ガス中の微粒子の数を検出する検出手段と、
    誘電体層と、前記誘電体層の一方の面に設けられ前記捕集電極を兼用する放射素子と、前記誘電体層の他方の面又は内部に設けられたグランド板を備えたアンテナであり、前記捕集電極上に堆積した前記微粒子及び/又は前記帯電微粒子をマイクロ波で加熱して焼却するマイクロ波加熱手段と、
    を備えた微粒子数検出器。
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