JP6804630B2 - 微粒子検出素子及び微粒子検出器 - Google Patents

微粒子検出素子及び微粒子検出器 Download PDF

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Description

本発明は、微粒子検出素子及び微粒子検出器に関する。
従来、微粒子検出器としては、筐体内に導入された被測定ガス中の微粒子に電荷を付加し、電荷が付加された微粒子を測定電極で捕集し、捕集された微粒子の電荷の量に基づいて微粒子の個数を測定するものが知られている(例えば、特許文献1)。この微粒子検出器では、測定電極に捕集された微粒子の電荷の量に基づいて微粒子の個数を測定する。
国際公開第2015/146456号パンフレット
ところで、微粒子検出器では、電極に捕集された捕集対象(例えば帯電微粒子)に基づいて微粒子を検出するため、捕集対象をより捕集しやすくすることが望まれていた。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、捕集電極で捕集対象を捕集しやすくすることを主目的とする。
本発明は、上述した主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の微粒子検出素子は、
ガス中の微粒子を検出するために用いられる微粒子検出素子であって、
前記ガスが通過するガス流路を有する筐体と、
前記筐体内に導入された前記ガス中の微粒子に放電によって発生させた電荷を付加して帯電微粒子にする電荷発生部と、
前記筐体内に設けられ、前記帯電微粒子と前記微粒子に付加されなかった前記電荷とのいずれかである捕集対象を捕集する捕集電極と、
前記筐体のうち前記ガス流路の外壁から少なくとも一部が離間して設けられ、前記捕集電極よりも前記ガスの流れの上流側と前記捕集電極上との少なくとも一方において前記捕集対象を減速させる減速用電界を発生させる減速用電極と、
を備えたものである。
この微粒子検出素子では、電荷発生部が電荷を発生させることでガス中の微粒子を帯電微粒子にし、捕集電極が捕集対象(帯電微粒子と微粒子に付加されなかった電荷とのいずれか)を捕集する。捕集電極に捕集された捕集対象に応じて物理量が変化するため、この微粒子検出素子を用いることでガス中の微粒子を検出できる。このとき、減速用電極は、減速用電界を発生させることで、捕集電極よりもガスの流れの上流側と捕集電極上との少なくとも一方における捕集対象を減速させる。しかも、減速用電極は少なくとも一部がガス流路の外壁から離間している。すなわち、例えば減速用電極がガス流路の外壁の内周面に沿って配設されている場合と比較して、減速用電極の少なくとも一部がガス流路の中心軸寄りに位置している。そのため、減速用電界が流速の比較的速い領域であるガス流路の中心軸寄りの領域に作用しやすい。これにより、減速用電界によって流速の比較的速い捕集対象を減速させることができる。こうした減速用電界の作用により、捕集電極で捕集対象を捕集しやすくなる。その結果、本発明の微粒子検出素子は、例えば捕集電極による捕集対象の捕集率を向上させたり、捕集電極の長さ(ガス流路の軸方向の長さ)を短くして筐体をコンパクトにしたりすることができる。ここで、「前記捕集対象を減速させる」には、捕集対象を減速させるだけでなくさらに上流側に押し戻す場合も含む。「前記捕集電極上」は、捕集電極に対してガス流路の中心軸に垂直な方向に位置する領域を意味する。本発明の微粒子検出素子は、前記ガス中の前記微粒子の量を検出するために用いられてもよい。「微粒子の量」は、例えば微粒子の数,質量,表面積の少なくともいずれかであってもよい。
本発明の微粒子検出素子において、前記筐体は、前記ガス流路を複数の分岐流路に仕切る仕切り部を有しており、前記捕集電極は、前記複数の分岐流路の各々に配設されていてもよい。こうすれば、複数の分岐流路の各々に配設された捕集電極が存在することで、捕集電極で捕集対象をより捕集しやすくなる。
この場合において、本発明の微粒子検出素子は、前記複数の分岐流路の少なくともいずれかに配設された前記捕集電極に向けて前記捕集対象を移動させる捕集用電界を発生させる1以上の電界発生電極を備えていてもよい。こうすれば、減速用電界で捕集対象を減速させるだけでなく捕集用電界で捕集対象を捕集電極に向けて移動させることもできるため、捕集電極で捕集対象をより捕集しやすくなる。
この場合において、本発明の微粒子検出素子は、前記捕集電極と前記電界発生電極とを1組の電極として、前記複数の分岐流路の各々に前記1組の電極が配設されるように複数組の電極を備えていてもよい。こうすれば、捕集電極で捕集対象をさらに捕集しやすくなる。
1以上の電界発生電極を備える態様の本発明の微粒子検出素子において、前記電界発生電極は、少なくとも1つが前記減速用電極を兼ねていてもよい。こうすれば、電界発生電極と減速用電極とを別々に設ける場合と比較して装置構成がコンパクトになる。この場合において、1以上の前記電界発生電極のうち前記仕切り部に配設された電界発生電極が前記減速用電極を兼ねていてもよい。
本発明の微粒子検出素子において、前記筐体は、前記減速用電極が配設される減速用電極配設部材を前記外壁よりも内側に有していてもよい。こうすれば、減速用電極を減速用電極配設部材で支持できる。ここで、上述した仕切り部に前記減速用電極が配設されている場合は、その仕切りが前記減速用電極配設部材に相当する。その場合、前記仕切り部が前記減速用電極配設部材の役割を兼ねているため、両者を別々に設ける場合と比べて装置構成がコンパクトになる。
減速用電極配設部材を備える態様の本発明の微粒子検出素子において、前記減速用電極配設部材のうち前記ガスの流れの上流側の端部と前記減速用電極との前記ガス流路の中心軸方向の距離Lfが、該減速用電極配設部材と前記筐体の壁部との前記ガス流路の中心軸に垂直な方向の距離H以下であってもよい。Lf≦Hを満たす場合、減速用電極よりもガスの流れの上流側に存在する減速用電極配設部材の軸方向長さ(=距離Lf)が比較的小さい。したがって、減速用電界による捕集対象の減速を減速用電極配設部材が妨げにくくなる。
減速用電極配設部材を備える態様の本発明の微粒子検出素子において、前記減速用電極は、前記減速用電極配設部材のうち前記ガスの流れの上流側の端面に配設されていてもよい。減速用電極配設部材の上流側の端面は、ガスの流れに対向する面であるため、この面に減速用電極が存在することで、減速用電界による捕集対象の減速効果が高まる。ここで、減速用電極配設部材の上流側の端面に減速用電極が配設されている場合、上述した距離Lfは値0であり、Lf≦Hを満たす。
減速用電極配設部材を備える態様の本発明の微粒子検出素子において、前記減速用電極配設部材は、該減速用電極配設部材を前記ガス流路の中心軸に垂直な断面で見たときに他の部分と比べて断面積が大きい形状の減速用構造を、前記ガスの流れの上流側の端部に有していてもよい。こうすれば、上流側の端部の断面積が大きくなっている減速用構造がガスの流れの抵抗となるため、減速用構造によって捕集対象を減速させることができる。そのため、減速用電界と減速用構造との両方で捕集対象をより減速させることができる。また、減速用構造がガスの流れを乱し、減速用構造の下流側にガスの渦を生じさせることができる。この渦によって捕集電極周辺を通過する捕集対象の滞留時間を延ばすことができ、捕集電極で捕集対象を捕集しやすくなる。
本発明の微粒子検出素子は、前記捕集電極に向けて前記捕集対象を移動させる捕集用電界を発生させる電界発生電極を有していてもよい。この場合において、前記電界発生電極は、前記減速用電極を兼ねていてもよい。この場合、減速用電極を兼ねる電界発生電極は、上述した減速用電極配設部材に配設されていてもよい。
本発明の微粒子検出器は、上述したいずれかの態様の微粒子検出素子と、前記捕集電極に捕集された前記捕集対象に応じて変化する物理量に基づいて、前記微粒子を検出する検出部と、を備えたものである。そのため、この微粒子検出器は、上述した本発明の微粒子検出素子と同様の効果、例えば捕集電極で捕集対象を捕集しやすくなる効果が得られる。この場合において、前記検出部は、前記物理量に基づいて、前記微粒子の量を検出してもよい。「微粒子の量」は、例えば微粒子の数,質量,表面積の少なくともいずれかであってもよい。この微粒子検出器において、前記捕集対象が前記微粒子に付加されなかった前記電荷である場合には、前記検出部は、前記物理量と、前記電荷発生部が発生させる電荷(例えば電荷の数又は電荷量)と、に基づいて、前記微粒子を検出してもよい。
なお、本明細書において、「電荷」とは、正電荷や負電荷のほかイオンを含むものとする。「微粒子の量を検出する」とは、微粒子の量を測定する場合のほか、微粒子の量が所定の数値範囲に入るか否か(例えば所定のしきい値を超えるか否か)を判定する場合も含むものとする。「物理量」とは、捕集対象の数(電荷量)に基づいて変化するパラメータであればよく、例えば電流などが挙げられる。
微粒子検出器10の概略構成を表す斜視図。 図1のA−A断面図。 図1のB−B断面の部分断面図。 減速用電極70及び加速用電極80が発生させる電界の様子を示す説明図。 距離Lf,Lr及び距離Hの説明図。 微粒子検出素子11の分解斜視図。 変形例の減速用電極170a,170bの説明図。 変形例の減速用電極270の説明図。 減速用構造273の説明図。 変形例の減速用電極370の説明図。 変形例の減速用電極470の説明図。 変形例の減速用電極570の説明図。 変形例の減速用電極670の説明図。 変形例の微粒子検出器710の断面図。
次に、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明の一実施形態である微粒子検出器10の概略構成を表す斜視図である。図2は図1のA−A断面図であり、図3は図1のB−B断面の部分断面図であり、図4は減速用電極70及び加速用電極80が発生させる電界の様子を示す説明図であり、図5は距離Lf,Lr及び距離Hの説明図であり、図6は微粒子検出素子11の分解斜視図である。なお、本実施形態において、上下方向,左右方向及び前後方向は、図1〜図3に示した通りとする。
微粒子検出器10は、ガス(例えば自動車の排ガス)に含まれる微粒子17の数を計測するものである。この微粒子検出器10は、図1,2に示すように、微粒子検出素子11を備えている。また、微粒子検出器10は、図2に示すように、放電用電源29と、除去用電源39と、捕集用電源49と、検出装置50と、ヒータ用電源69とを備えている。微粒子検出素子11は、図2に示すように、筐体12と、電荷発生装置20と、余剰電荷除去装置30と、捕集装置40と、ヒータ装置60と、減速用電極70と、加速用電極80と、を備えている。
筐体12は、ガスが通過するガス流路13を内部に有している。ガス流路13は、図2に示すように、筐体12内にガスを導入するガス導入口13aと、ガス導入口13aよりも下流側に位置しガスの流れが分岐する複数(ここでは3つ)の分岐流路13b〜13dと、分岐流路13b〜13dよりも下流側に位置しガスの流れが合流してから筐体12外にガスを排出するガス排出口13fと、を有している。ガス導入口13aから筐体12内に導入されたガスは、分岐流路13b〜13d及びガス排出口13fを通って筐体12外に排出される。ガス流路13は、ガス流路13の中心軸に垂直な断面(ここでは上下左右方向に沿った断面)が略四角形状をしている。ガス導入口13a,分岐流路13b〜13d,及びガス排出口13fのいずれも、ガス流路13の中心軸に垂直な断面が略四角形状をしている。筐体12は、図1及び図6に示すように、長尺な略直方体形状をしている。筐体12は、図2,3,6に示すように、複数の層(ここでは第1〜第11層14a〜14k)を所定の積層方向(ここでは上下方向)に積層した積層体として構成されている。筐体12は絶縁体であり、例えばアルミナなどのセラミックス製である。第4〜第8層14d〜14hの各々には各層を厚さ方向(ここでは上下方向)に貫通する貫通孔又は切り欠きが設けられており、この貫通孔又は切り欠きがガス流路13となっている。本実施形態では、第4,第6,第8層14d,14f,14hは他の層よりも厚さが厚くなっている。第4,第6,第8層14d,14f,14hは、各々が複数の層を有する積層体であってもよい。
筐体12は、図2,3に示すように、ガス流路13の壁部として、外壁15と、内壁である仕切り部16と、を有している。外壁15は、筐体12の上側部分の一部である第1外壁15aと、筐体12の下側部分の一部である第2外壁15bとを有している。第1外壁15aは、第1〜第3層14a〜14cのうちガス流路13の直上に位置する部分である。第1外壁15aの下面はガス流路13の天井面を構成している。第1外壁15aの下面には放電電極21a,印加電極32,及び第1電界発生電極44aが配設されている。第2外壁15bは、第9〜第11層14i〜14kのうちガス流路13の直下に位置する部分である。第2外壁15bの上面はガス流路13の底面を構成している。第2外壁15bの上面には放電電極21b,除去電極34,及び第3捕集電極42cが配設されている。また、筐体12のうち第4〜第8層14d〜14hはガス流路13の側壁(ここでは左右の壁部)を構成しており、この側壁も外壁15の一部である。
筐体12は、仕切り部16として第1,第2仕切り部16a,16bを有している。第1仕切り部16aは、第5層14eのうちガス流路13に面する部分(分岐流路13bの直下及び分岐流路13cの直上に位置する部分)である。第1仕切り部16aは、分岐流路13bと分岐流路13cとを上下に仕切っている。第1仕切り部16aの上面には第1捕集電極42aが配設され、下面には第2電界発生電極44bが配設されている。第2仕切り部16bは、第7層14gのうちガス流路13に面する部分(分岐流路13cの直下及び分岐流路13dの直上に位置する部分)である。第2仕切り部16bは、分岐流路13cと分岐流路13dとを上下に仕切っている。第2仕切り部16bの上面には第2捕集電極42bが配設され、下面には第3電界発生電極44cが配設されている。第1,第2仕切り部16a,16bは、いずれも筐体12のうち外壁15よりも内側(外壁15から見てガス流路13側)に配設されている。
電荷発生装置20は、図2に示すように、筐体12のガス導入口13aに近い側に設けられた第1,第2電荷発生装置20a,20bを有している。第1電荷発生装置20aは、第1外壁15aに配設された放電電極21a及びグランド電極24aを有している。放電電極21a及びグランド電極24aは、誘電体層の役割を果たす第3層14cの表裏にそれぞれ設けられている。放電電極21aは第1外壁15aの下面に設けられ、ガス流路13内に露出している。第2電荷発生装置20bは、第2外壁15bに配設された放電電極21b及びグランド電極24bを有している。放電電極21b及びグランド電極24bは、誘電体層の役割を果たす第9層14iの表裏にそれぞれ設けられている。放電電極21bは第2外壁15bの上面に設けられ、ガス流路13内に露出している。放電電極21a,21bの各々は、長方形状の金属薄板の互いに向かい合う長辺に複数の三角形状の微細な突起22を有している(図1参照)。グランド電極24a,24bの各々は、長方形状の電極であり、放電電極21a,21bの長手方向と平行に2本設けられている。放電電極21a,21bとグランド電極24a,24bとは、放電用電源29に接続されている。グランド電極24a,24bはグランドに接続されてい
第1電荷発生装置20aでは、放電電極21aとグランド電極24aとの間に放電用電源29から高周波の高電圧(例えばパルス電圧等)が印加されると、両電極間の電位差により放電電極21aの近傍で気中放電(ここでは誘電体バリア放電)が起こる。第2電荷発生装置20bについても同様に、放電用電源29からの高電圧による放電電極21bとグランド電極24bとの電位差により放電電極21bの近傍で気中放電が起こる。これらの放電によって、放電電極21a,21bの周囲に存在するガスがイオン化されて、電荷18(ここでは正電荷とする)が発生する。これにより、電荷発生装置20を通過するガス中の微粒子17は電荷18が付加されて帯電微粒子Pになる(図2参照)。
電荷発生装置20は誘電体バリア放電によって電荷18を発生させるため、例えば針状の放電電極を用いてコロナ放電により電荷18を発生させる場合と比較して、低電圧及び低消費電力で同等の電荷量を発生させることができる。グランド電極24a,24bが筐体12に埋設されているため、グランド電極24a,24bと他の電極との短絡を未然に防止できる。放電電極21a,21bが複数の突起22を有しているため、より高濃度の電荷18が生成可能となる。放電電極21a,21bは筐体12のうちガス流路13に露出する内周面に沿って配設されている。そのため、例えば針状の放電電極をガス流路13に露出するように配設する場合と比較して、筐体12と放電電極21a,21bとの一体製造が容易で、放電電極21a,21bがガスの流れを阻害しにくく、放電電極21a,21bに微粒子が付着しにくい。
余剰電荷除去装置30は、印加電極32と除去電極34とを有している。印加電極32及び除去電極34は、電荷発生装置20の下流且つ捕集装置40の上流に位置している。印加電極32は第1外壁15aの下面に設けられ、ガス流路13内に露出している。除去電極34は第2外壁15bの上面に設けられ、ガス流路13内に露出している。印加電極32と除去電極34とは互いに向かい合う位置に配設されている。印加電極32は、除去用電源39から微小な正電位V2が印加される電極である。除去電極34は、グランドに接続された電極である。これにより、余剰電荷除去装置30の印加電極32と除去電極34との間には弱い電界が発生する。したがって、電荷発生装置20で発生した電荷18のうち、微粒子17に付加されなかった余剰の電荷18は、この弱い電界によって除去電極34に引き寄せられて捕獲され、グランドに捨てられる。これにより、余剰電荷除去装置30は、余剰の電荷18が捕集装置40の捕集電極42に捕集されて微粒子17の数にカウントされてしまうことを抑制している。
捕集装置40は、捕集対象(ここでは帯電微粒子P)を捕集するための装置であり、電荷発生装置20及び余剰電荷除去装置30よりも下流の分岐流路13b〜13dに設けられている。捕集装置40は、帯電微粒子Pを捕集する1以上の捕集電極42と、帯電微粒子Pを捕集電極42に向けて移動させる1以上の電界発生電極44と、を有している。本実施形態では、捕集装置40は捕集電極42として第1〜第3捕集電極42a〜42cを有し、電界発生電極44として第1〜第3電界発生電極44a〜44cを有している。捕集電極42及び電界発生電極44はいずれもガス流路13に露出して設けられている。第1捕集電極42a及び第1電界発生電極44aは1組の電極となっている。同様に、第2捕集電極42b及び第2電界発生電極44b、第3捕集電極42c及び第3電界発生電極44c、がそれぞれ1組の電極となっている。すなわち、捕集装置40は、複数組(ここでは3組)の電極を有している。1組の電極(組となる1つの捕集電極42と1つの電界発生電極44)は互いに上下に向かい合う位置に配設されている。第1〜第3電界発生電極44a〜44cは、それぞれ自身の組となる第1〜第3捕集電極42a〜42cに向けて帯電微粒子Pを移動させる捕集用電界を発生させる。複数組の電極は、分岐流路13b〜13cの各々にそれぞれ1組ずつ配設されている。具体的には、第1電界発生電極44aは第1外壁15aの下面に配設され、第1捕集電極42aは第1仕切り部16aの上面に配設されている。第2電界発生電極44bは第1仕切り部16aの下面に配設され、第2捕集電極42bは第2仕切り部16bの上面に配設されている。第3電界発生電極44cは第2仕切り部16bの下面に配設され、第3捕集電極42cは第2外壁15bの上面に配設されている。
第1〜第3電界発生電極44a〜44cには、いずれも捕集用電源49から電圧V1が印加される。第1〜第3捕集電極42a〜42cは、いずれも電流計52を介してグランドに接続されている。これにより、分岐流路13bには第1電界発生電極44aから第1捕集電極42aに向かう捕集用電界が発生し、分岐流路13cには第2電界発生電極44bから第2捕集電極42bに向かう捕集用電界が発生し、分岐流路13dには第3電界発生電極44cから第3捕集電極42cに向かう捕集用電界が発生する。したがって、ガス流路13を流れる帯電微粒子Pは、分岐流路13b〜13dのいずれかに入り込み、そこで発生している捕集用電界によって下方に移動させられ、第1〜第3捕集電極42a〜42cのいずれかに引き寄せられて捕集される。電圧V1はここでは正電位であり、電圧V1のレベルは例えば100Vオーダーから数kVである。各電極34,42の各々のサイズや各電極34,42上の各々の電界の強さ(すなわち電圧V1,V2の大きさ)は、帯電微粒子Pが除去電極34に捕集されることなく捕集電極42に捕集されるように、また、微粒子17に付着しなかった電荷18が除去電極34に捕集されるように、設定されている。
電界発生電極44のうち仕切り部16に配設された第2,第3電界発生電極44b,44cは減速用電極を兼ねており、これらの電極を減速用電極70とも称する。減速用電極70は、捕集電極42よりもガスの流れの上流側において捕集対象(ここでは帯電微粒子P)を減速させる減速用電界を発生させるための電極である。減速用電極70は、筐体12のうち仕切り部16に配設され、外壁15からは離間して設けられている。減速用電極70である第2,第3電界発生電極44b,44cに電圧V1が印加されると、上述した捕集用電界が発生するだけでなく、減速用電界も発生する。図4の破線矢印で示すように、減速用電界は、第2,第3電界発生電極44b,44cの各々のうち主に上流側の端部(ここでは前端部)付近からガス流路13の上流に向かう電界である。ガス流路13を流れる帯電微粒子Pは、この減速用電界によって捕集電極42よりも上流側で減速してから、分岐流路13b〜13dに入り込んで捕集電極42に捕集される。電圧V1は、この減速用電界による帯電微粒子Pの減速効果の大きさも考慮して、定められている。例えば、電圧V1は、減速用電界が帯電微粒子Pを減速でき且つ帯電微粒子Pを上流側に押し戻すには至らないように、設定してもよい。
減速用電極70の位置に関して、図5に示す距離Lfは小さい方が好ましく、例えば距離H以下であることが好ましい。距離Lfは、仕切り部16のうちガスの流れの上流側の端部(ここでは前端部)と減速用電極70とのガス流路13の中心軸方向の距離である。距離Hは、仕切り部16と筐体12の壁部とのガス流路13の中心軸に垂直な方向の距離である。距離Hは、仕切り部16によって仕切られた分岐流路13b〜13dの各々の流路厚に等しい。距離Lfは、仕切り部16のうち減速用電極70よりもガスの流れの上流側に存在する部分の軸方向長さである。距離Lfが大きいと、この部分が減速用電界による帯電微粒子Pの減速を妨げる場合がある。距離Lfが小さいほど、仕切り部16が減速用電界による帯電微粒子Pの減速を妨げにくくなる。本実施形態では、第2,第3電界発生電極44b.44cのいずれにおいても、Lf≦Hを満たしている。距離Lf及び距離Hの値は、減速用電極70(第2,第3電界発生電極44b.44c)の各々について独立して算出される。例えば、第2電界発生電極44bの距離Lfと比較される距離Hは、第1仕切り部16aが仕切っている分岐流路13b及び分岐流路13cの流路厚のうち小さい方の値とし、分岐流路13dの流路厚は無関係とする。距離Lfは、0.1mm以上としてもよい。距離Lfは、2.0mm以下としてもよい。距離Hは、0.01mm以上としてもよい。距離Hが0.01mm以上では、分岐流路にガスを流入させやすい。距離Hは、6mm以下としてもよい。距離Hが6mm以下では、捕集用電界が帯電微粒子Pを捕集電極42に向けで移動させる効果が十分になりやすい。仕切り部16の厚さtは、例えば0.02mm以上としてもよい。厚さtが0.02mm以上では、仕切り部16の割れを抑制できる。厚さtは0.5mm以下としてもよい。厚さtが0.5mm以下では、仕切り部16が薄いため筐体12を厚さ方向にコンパクト化できる。
電界発生電極44のうち仕切り部16に配設された第2,第3電界発生電極44b,44cは加速用電極を兼ねており、これらの電極を加速用電極80とも称する。加速用電極80は、捕集電極42よりもガスの流れの下流側において帯電微粒子Pを加速させる加速用電界を発生させるための電極である。加速用電極80は、筐体12のうち仕切り部16に配設され、外壁15からは離間して設けられている。加速用電極80である第2,第3電界発生電極44b,44cに電圧V1が印加されると、上述した捕集用電界及び減速用電界が発生するだけでなく、加速用電界も発生する。図4の一点鎖線矢印で示すように、加速用電界は、第2,第3電界発生電極44b,44cの各々のうち主に下流側の端部(ここでは後端部)付近からガス流路13の下流に向かう電界である。捕集電極42で捕集されなかった帯電微粒子Pは、この加速用電界によって捕集電極42よりも下流側で加速され、ガス排出口13fから筐体12の外に排出される。電圧V1は、この加速用電界による帯電微粒子Pの加速効果の大きさも考慮して、定められている。
加速用電極80の位置に関して、図5に示す距離Lrは小さい方が好ましく、例えば上述した距離H以下であることが好ましい。距離Lrは、仕切り部16のうちガスの流れの下流側の端部(ここでは後端部)と加速用電極80とのガス流路13の中心軸方向の距離である。距離Lrは、仕切り部16のうち加速用電極80よりもガスの流れの下流側に存在する部分の軸方向長さである。距離Lrが大きいと、この部分が加速用電界による帯電微粒子Pの加速を妨げる場合がある。距離Lrが小さいほど、仕切り部16が加速用電界による帯電微粒子Pの加速を妨げにくくなる。本実施形態では、第2,第3電界発生電極44b.44cのいずれにおいても、Lr≦Hを満たしている。距離Lr及び距離Hの値は、加速用電極80(第2,第3電界発生電極44b.44c)の各々について独立して算出される。例えば、第2電界発生電極44bの距離Lrと比較される距離Hは、第1仕切り部16aが仕切っている分岐流路13b及び分岐流路13cの流路厚のうち小さい方の値とし、分岐流路13dの流路厚は無関係とする。距離Lrは、0.1mm以上としてもよい。距離Lrは、2.0mm以下としてもよい。
検出装置50は、電流計52と演算装置54とを備えている。電流計52は、一方の端子が捕集電極42に接続され、もう一方の端子がグランドに接続されている。この電流計52は、捕集電極42に捕集された帯電微粒子Pの電荷18に基づく電流を測定する。演算装置54は、電流計52の電流に基づいて微粒子17の個数を演算する。演算装置54は、各電源29,39,49,69のオンオフや電圧を制御することで各装置20,30,40,60を制御する制御部としての機能を有していてもよい。
ヒータ装置60は、第10層14と第11層14kとの間に配設されて第2外壁15bに埋設されたヒータ電極62を有している。ヒータ電極62は、例えばジグザグに引き回された帯状の発熱体である。ヒータ電極62は、本実施形態ではガス流路13の真下の領域のほぼ全体に亘って引き回されている。ヒータ電極62はヒータ用電源69に接続され、ヒータ用電源69によって通電されると発熱する。ヒータ電極62は、筐体12及び捕集電極42などの各電極を加熱する。
図1,6に示すように、筐体12の左端の上下面には、それぞれ複数の端子19が配設されている。上述した各電極21a,21b,24a,24b,32,34,42,44は、筐体12内に配設された配線を介して、この複数の端子19のいずれかと電気的に導通している。同様に、ヒータ電極62は配線を介して2つの端子19と電気的に導通している。配線は、例えば第1〜第11層14a〜14kの上下面に配設されたり、第1〜第11層14a〜14kに設けられたスルーホール内に配設されたりしている。図2では図示を省略しているが、各電源29,39,49,69及び電流計52は、この端子19を介して微粒子検出素子11内の各電極と導通している。
こうして構成された微粒子検出素子11の製造方法を以下に説明する。まず、第1層〜第11層14a〜14kに対応して、セラミックスの原料粉末を含む未焼成のセラミックスグリーンシートを複数用意する。第4〜第8層14d〜14hに対応するグリーンシートには、ガス流路13となる空間及びスルーホールを予め打ち抜き処理などによって設けておく。次に、第1〜第11層14a〜14kの各々に対応して、各セラミックスグリーンシートに種々のパターンを形成するパターン印刷処理及び乾燥処理を行う。形成するパターンは、具体的には、例えば上述した各電極や各電極に接続される配線及び端子19などのパターンである。パターン印刷は、公知のスクリーン印刷技術を利用してグリーンシート上にパターン形成用ペーストを塗布することにより行う。パターン印刷処理中又はその前後において、配線となる導電性ペーストのスルーホールへの充填も行う。続いて、グリーンシート同士を積層及び接着するための接着用ペーストの印刷処理及び乾燥処理を行う。そして、接着用ペーストを形成したグリーンシートを所定の順序に積層して、所定の温度・圧力条件を加えることで圧着させ、一つの積層体とする圧着処理を行う。この圧着処理を行う際には、ガス流路13となる空間に、焼成によって消失する消失材(例えばテオブロミンなど)を充填しておく。その後、積層体を切断して筐体12の大きさの積層体を切り出す。そして、切り出した積層体を所定の焼成温度で焼成する。焼成時には消失材が消失するため、消失材が充填されていた部分がガス流路13となる。これにより、微粒子検出素子11を得る。
このように、筐体12ををセラミック材料で構成する場合、以下の効果が得られる点で好適である。セラミック材料は一般に耐熱性が高く、ヒータ電極62により後述する微粒子17の除去を行うための温度、例えば微粒子17の主成分であるカーボンが燃焼する600℃から800℃もの高温にも、容易に耐える。さらに、セラミック材料は一般にヤング率が高いため、筐体12の外壁15や仕切り部16の厚さを薄くしても筐体12の剛性を維持しやすく、熱衝撃や外力による筐体12の変形を抑制できる。筐体12の変形が抑制されることで、例えば電荷発生装置20の放電時のガス流路13中の電界分布の変化や分岐流路13b〜13dの流路厚(ここでは上下の高さ)の変化などによる微粒子数の検出精度の低下を抑制できる。したがって、筐体12をセラミック材料で構成することで、筐体12の変形を抑制しつつ筐体12の外壁15や仕切り部16の厚さを薄くして筐体12をコンパクトにできる。セラミック材料としては、特に限定するものではないが、例えば、アルミナ、窒化ケイ素、ムライト、コージェライト、マグネシア、ジルコニアなどが挙げられる。
次に、微粒子検出器10の使用例について説明する。自動車の排ガスに含まれる微粒子を計測する場合、エンジンの排気管内に微粒子検出素子11を取り付ける。このとき、排ガスがガス導入口13aから筐体12内に導入され、分岐流路13b〜13dを通過してから排出されるように微粒子検出素子11を取り付ける。また、微粒子検出素子11に各電源29,39,49,69、及び検出装置50を接続する。
ガス導入口13aから筐体12内に導入された排ガスに含まれる微粒子17は、電荷発生装置20の放電によって発生した電荷18(ここでは正電荷)を帯びて帯電微粒子Pになる。帯電微粒子Pは、電界が弱く除去電極34の長さが捕集電極42よりも短い余剰電荷除去装置30をそのまま通過して分岐流路13b〜13dのいずれかに流入し、捕集装置40に至る。一方、微粒子17に付加されなかった電荷18は、電界が弱くても余剰電荷除去装置30の除去電極34に引き寄せられ、除去電極34を介してGNDに捨てられる。これにより、微粒子17に付加されなかった不要な電荷18は捕集装置40にほとんど到達することがない。
捕集装置40に到達した帯電微粒子Pは、電界発生電極44が発生させた捕集用電界によって第1〜第3捕集電極42a〜42cのいずれかに捕集される。そして、捕集電極42に付着した帯電微粒子Pの電荷18に基づく電流が電流計52で測定され、その電流に基づいて演算装置54が微粒子17の個数を演算する。本実施形態では、第1〜第3捕集電極42a〜42cは1つの電流計52に接続されており、第1〜第3捕集電極42a〜42cに付着した帯電微粒子Pの電荷18の合計数に基づく電流が電流計52で測定される。電流Iと電荷量qの関係は、I=dq/(dt)、q=∫Idtである。演算装置54は、所定期間にわたって電流値を積分(累算)してその積分値(蓄積電荷量)を求め、蓄積電荷量を素電荷で除算して電荷の総数(捕集電荷数)を求め、その捕集電荷数を1つの微粒子17に付加する電荷の数の平均値(平均帯電数)で除算することで、捕集電極42に付着していた微粒子17の個数Ntを求める。演算装置54は、この個数Ntを排ガス中の微粒子17の数として検出する。ただし、微粒子17の一部が捕集電極42に捕集されずに通過してしまったり、捕集電極42に捕集される前に筐体12の内周面に付着してしまったりする場合もある。そのため、このような捕集電極42に捕集されない微粒子17の割合を考慮して予め微粒子17の捕集率を定めておき、演算装置54は、個数Ntをその捕集率で除した値である総数Naを、排ガス中の微粒子17の数として検出してもよい。
このように捕集電極42で帯電微粒子Pを捕集する際に、減速用電極70は、上述した減速用電界を発生させて捕集電極42よりもガスの流れの上流側における帯電微粒子を減速させる。しかも、減速用電極70は仕切り部16に配設されており、ガス流路13の外壁15からは離間している。すなわち、例えば減速用電極70がガス流路13の外壁15の内周面に沿って配設されている場合と比較して、減速用電極70はガス流路13の中心軸寄りに位置している。そのため、減速用電界が流速の比較的速い領域であるガス流路13の中心軸寄りの領域に作用しやすい。これにより、減速用電界によって流速の比較的速い帯電微粒子Pを減速させることができる。こうした減速用電界の作用により、捕集電極42に捕集されずに通過してしまう帯電微粒子Pを減らすことができ、捕集電極42は帯電微粒子Pを捕集しやすくなる。その結果、例えば捕集電極42による帯電微粒子Pの捕集率を向上させたり、捕集電極42の長さ(ガス流路13の軸方向の長さ)を短くして筐体12をコンパクトにしたりすることができる。
ただし、捕集用電界及び減速用電界を発生させる場合でも、捕集電極42に捕集されずに捕集電極42上を通過してしまう帯電微粒子Pが存在することはある。このとき、加速用電極80は、上述した加速用電界を発生させて捕集電極42よりもガスの流れの下流側における帯電微粒子Pを加速させる。しかも、加速用電極80は仕切り部16に配設されており、ガス流路13の外壁15からは離間している。すなわち、例えば加速用電極80がガス流路13の外壁15の内周面に沿って配設されている場合と比較して、加速用電極80はガス流路13の中心軸寄りに位置している。そのため、加速用電界は広範囲の帯電微粒子Pに作用しやすい。こうした加速用電界の作用により、捕集電極42で捕集されなかった帯電微粒子Pは加速されて速やかに筐体12の外に排出されるため、捕集電極42で捕集されなかった帯電微粒子Pが筐体12に付着するのを抑制できる。例えば、帯電微粒子Pが筐体12の外壁15の内周面や仕切り部16の後端面などに付着するのを抑制できる。その結果、帯電微粒子Pの付着に起因する不具合の発生を抑制できる。例えば、筐体12に帯電微粒子Pが付着することによるガス流路13の詰まりを抑制したり、筐体12に付着した帯電微粒子Pによる電極の短絡(ここでは捕集電極42と電界発生電極44との短絡)を抑制したりできる。
ここで、電界発生電極44のうち外壁15から離間している部分のない第1電界発生電極44aは、本実施形態の減速用電極70には含めない。第1電界発生電極44aは外壁15の内周面に沿って配設され外壁15から離間しておらず、第1電界発生電極44a付近を通る帯電微粒子Pは流速が比較的遅い。そのため、仮に第1電界発生電極44aの前端部付近が発生させる電界が帯電微粒子Pを減速させたとしても、捕集電極42による帯電微粒子Pの捕集のしやすさはそれほど向上しないからである。
同様に、第1電界発生電極44aは、本実施形態の加速用電極80には含めない。第1電界発生電極44aは、上記のように外壁15の内周面に沿って配設され外壁15から離間していない。そして、第1電界発生電極44aは捕集用電界を発生させるため、分岐流路13bを通過する間に帯電微粒子Pは第1電界発生電極44aから離れて下方に移動していく。そのため、第1電界発生電極44aの後端部の周辺では帯電微粒子Pの濃度が低くなっている。これにより、第1電界発生電極44aの後端部付近が発生させる電界は、あまり帯電微粒子Pに作用せず、帯電微粒子Pが筐体12に付着するのを抑制する効果がそれほど向上しないからである。これに対し、例えば第2電界発生電極44bの後端部の周辺では、第2電界発生電極44bが発生させる捕集用電界によって分岐流路13c側の帯電微粒子Pの濃度は低くなっているものの、第1電界発生電極44aが発生させる捕集用電界によって分岐流路13b側では第1捕集電極42aに捕集されなかった帯電微粒子Pの濃度が高くなっている。したがって、第1仕切り部16aに配設された第2電界発生電極44bについては、その後端部付近が発生させる電界によって帯電微粒子Pを加速でき、帯電微粒子Pが筐体12に付着するのを抑制する効果が十分得られる。そのため第2電界発生電極44bは加速用電極80に含まれる。第3電界発生電極44cについても、同様の理由で加速用電極80に含まれる。
また、第2,第3電界発生電極44b,44cの後端部付近が発生させる電界と比べると、第1電界発生電極44aの後端部付近が発生させる電界は狭い範囲の帯電微粒子Pにしか作用しない。そのため、仮に第1電界発生電極44aの後端部付近が発生させる電界が帯電微粒子Pを加速させたとしても、帯電微粒子Pが筐体12に付着するのを抑制する効果はそれほど向上しない。また、本実施形態では、加速用電極80の後端部よりも上流側で減速用電極70の減速用電界が帯電微粒子Pを減速している。そのため、加速用電極80の後端部の周辺(ガス流路13のうち中心軸に近い領域)と比較して、第1電界発生電極44aの後端部の周辺(ガス流路13のうち外壁15の内周面に近い領域)における帯電微粒子Pの流速がそれほど遅くならない(流速の差が小さい)。そのため、第1電界発生電極44aの後端部付近が発生させる電界は、帯電微粒子Pが筐体12に付着するのを抑制する効果にあまり寄与しない。これらの理由によっても、本実施形態の第1電界発生電極44aは加速用電極80に含めない。
微粒子検出素子11の使用に伴い、微粒子17等が捕集電極42に数多く堆積すると、新たに帯電微粒子Pが捕集電極42に捕集されないことがある。そのため、定期的にあるいは堆積量が所定量に達したタイミングで、捕集電極42をヒータ電極62によって加熱することにより、捕集電極42上の堆積物を加熱して焼却し捕集電極42の電極面をリフレッシュする。また、ヒータ電極62により、筐体12の内周面に付着した微粒子17を焼却することもできる。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の筐体12が本発明の筐体に相当し、電荷発生装置20が電荷発生部に相当し、捕集電極42が捕集電極に相当し、減速用電極70(ここでは第2,第3電界発生電極44b,44c)が減速用電極に相当する。また、仕切り部16が仕切り部及び減速用電極配設部材に相当し、検出装置50が検出部に相当する。
以上詳述した本実施形態の微粒子検出素子11では、減速用電極70が発生させる減速用電界が帯電微粒子Pを減速させるため、捕集電極42で帯電微粒子Pを捕集しやすくなる。
また、筐体12はガス流路13を複数の分岐流路13b〜13dに仕切る仕切り部16を有している。そして、第1捕集電極42a〜42cは、複数の分岐流路13b〜13dの各々に配設されている。このように複数の分岐流路13b〜13dの各々に配設された捕集電極42が存在することで、捕集電極42で帯電微粒子Pをより捕集しやすくなる。これにより、例えば捕集電極42で捕集されない帯電微粒子Pを少なくでき、筐体12の壁部に付着する帯電微粒子Pの数を減らすことができる。あるいは、捕集電極42の長さ(ガス流路13の軸方向の長さ)を短くして筐体12をコンパクトにすることもできる。
さらに、微粒子検出素子11は、複数の分岐流路13b〜13dの少なくともいずれかに配設された捕集電極42に向けて帯電微粒子Pを移動させる捕集用電界を発生させる1以上の電界発生電極44を備えている。これにより、減速用電界で帯電微粒子Pを減速させるだけでなく捕集用電界で帯電微粒子Pを捕集電極42に向けて移動させることもできるため、捕集電極42で帯電微粒子Pをより捕集しやすくなる。また、微粒子検出素子11は、1つの捕集電極42と1つの電界発生電極44とを1組の電極として、複数の分岐流路13b〜13dの各々に1組の電極が配設されるように複数組(ここでは3組)の電極を備えている。これにより、捕集電極42で帯電微粒子Pをさらに捕集しやすくなる。
さらにまた、仕切り部16に配設された第2,第3電界発生電極44b,44cが減速用電極70を兼ねているため、電界発生電極44と減速用電極70とを別に設ける場合と比較して微粒子検出素子11の装置構成がコンパクトになる。
そして、筐体12は、減速用電極70が配設される減速用電極配設部材(ここでは仕切り部16)を外壁15よりも内側に有しているため、減速用電極70を減速用電極配設部材で支持できる。また、仕切り部16が減速用電極配設部材を兼ねているため、両者を別々に設ける場合と比べて微粒子検出素子11の装置構成がコンパクトになる。
そしてまた、微粒子検出素子11は図5に示したようにLf≦Hを満たしているため、減速用電極70よりもガスの流れの上流側に存在する仕切り部16の軸方向長さ(=距離Lf)が比較的小さい。したがって、減速用電界による帯電微粒子Pの減速を仕切り部16が妨げにくくなる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、図5に示したように距離Lfは値0より大きかったが、距離Lfは上述したように値が小さいことが好ましく、値0であることがより好ましい。例えば図7に示す変形例の減速用電極170a,170bは、いずれも減速用電極配設部材(ここでは仕切り部16)のうちガスの流れの上流側の端部(ここでは前端部)まで延びて配設されており、距離Lfは値0である。また、減速用電極170bは減速用電極配設部材(ここでは第2仕切り部16b)のうちガスの流れの上流側の端面(ここでは前端面)にも配設されている。仕切り部16bの前端面は、ガスの流れに対向する面であるため、減速用電極170bがこの面にも存在することで、減速用電極170bが発生させる減速用電界による帯電微粒子Pの減速効果が高まる。すなわち減速用電極170aよりも減速用電極170bの方が帯電微粒子Pの減速効果がより高くなる。減速用電極170bのうち第2仕切り部16bの前端面に位置する部分は、厚さが0.5mm以下であることが好ましい。こうすれば、この部分の電極が剥離することを抑制できる。
距離Lfと同様に距離Lrも値0であることが好ましい。例えば図7に示す変形例の加速用電極180a,180b及び仕切り部16に関して、距離Lrは値0である。また、加速用電極180bは加速用電極配設部材(ここでは第2仕切り部16b)のうちガスの流れの下流側の端面(ここでは後端面)にも配設されている。第2仕切り部16bの下流側の端面は、ガスの流れの下流側を向いた面であるため、加速用電極180bがこの面にも存在することで、加速用電界による帯電微粒子Pの加速効果が高まる。
上述した実施形態では、図2に示すように減速用電極70の前端と捕集電極42の前端とがガス流路13の中心軸方向で同じ位置にあったが、図7の減速用電極170a,170bのように減速用電極70の前端が捕集電極42の前端よりもガス流路13の上流側まで延びていてもよい。逆に、捕集電極42の前端が減速用電極70の前端よりもガス流路13の上流側まで延びていてもよい。電界発生電極44と捕集電極42との位置関係、及び加速用電極80と捕集電極42との位置関係についても同様である。
上述した実施形態では、図2に示すように減速用電極70の後端と捕集電極42の後端とがガス流路13の中心軸方向で同じ位置にあったが、図7の減速用電極170a,170bのように減速用電極70の後端は捕集電極42の後端よりもガス流路13の下流側まで延びていてもよい。上述したように減速用電極70は加速用電極80を兼ねており、ガス流路13の中心軸方向で減速用電極70の後端が捕集電極42の後端と同じ位置又は捕集電極42の後端より下流側に存在すれば、加速用電界が帯電微粒子Pを加速しても、捕集電極42による帯電微粒子Pの捕集を阻害しにくくなる。ただし、ガス流路13の中心軸方向で減速用電極70の後端が捕集電極42の後端より上流側に存在していてもよい。この場合、ガス流路13の中心軸方向での減速用電極70の後端と捕集電極42の後端との距離によっては加速用電界が捕集電極42による帯電微粒子Pの捕集を阻害する場合があるが、帯電微粒子Pが筐体12に付着するのを加速用電界によって抑制する効果は得られる。加速用電極80を兼ねる電界発生電極44と捕集電極42との位置関係についても同様である。
上述した実施形態では、第1仕切り部16aの上面には第1捕集電極42aが配設され下面には第2電界発生電極44bが配設されていたが、これに限らず仕切り部16aの上下両面に捕集電極42を配設したり、上下両面に電界発生電極44を配設したり、上下両面に減速用電極70を配設したりするなど、上下両面に同じ機能を有する電極が配設されていてもよい。こうすれば、上下両面の電極と外部の装置とを導通させるために筐体12に配設する配線及び端子19の少なくとも一部を共通化できる。
上述した実施形態では、筐体12は仕切り部16として第1,第2仕切り部16a,16bを有していたが、仕切り部の数は1つ又は3つ以上などとしてもよい。筐体12は仕切り部16を備えなくてもよい。
上述した実施形態において、図8に示す構成を採用してもよい。図8では、筐体12が仕切り部16として第1〜第3仕切り部216a〜216cを有しており、ガス流路13は4つに分岐しており分岐流路213b〜213eを有している。分岐流路213b〜213eの各々には、第1〜第4捕集電極242a〜242d及び第1〜第4電界発生電極244a〜244dが配設されており、分岐流路213b〜213eの各々に1組の電極(1つの捕集電極42及び1つの電界発生電極44)が配設されている。また、仕切り部16の上下両面には同じ電極が配設されている。具体的には、第1仕切り部216a及び第3仕切り部216cの上下両面にはそれぞれ電界発生電極44が配設され、第2仕切り部216bの上下両面にはそれぞれ捕集電極42が配設されている。また、第1外壁15aの下面には第1捕集電極242aが配設され、第2外壁15bの上面には第4捕集電極242dが配設されている。第1〜第4電界発生電極244a〜244dは、いずれも減速用電極270及び加速用電極280を兼ねている。また、第1,第2電界発生電極244a,244bは第1仕切り部16aの前端面及び後端面に配設された電極で接続されており、これらがまとめて1つの減速用電極270及び1つの加速用電極80を構成している(従って距離Lf,Lrは値0)。第3,第4電界発生電極244c,244dについても同様である。この図8の例では、4つの電界発生電極44がいずれも仕切り部16に配設されて外壁15から離間しているため、いずれの電界発生電極44も減速用電極270及び加速用電極80として機能させることができる。しかも、仕切り部16の両面に同じ機能の電極が配設されているため、上述したように配線及び端子19をなるべく共通化できる。この図8の例に限らず、仕切り部16の数が奇数であれば、図8と同様に仕切り部16の両面に同じ機能の電極を配設し且ついずれの電界発生電極44についても減速用電極270及び加速用電極80として機能させることができる。
減速用電極配設部材の形状として、図9に示す形状を採用してもよい。図9は、図8に示した変形例のうち減速用電極270が配設された第1,第3仕切り部216a,216cが減速用構造273を有している場合の例である。図9に示すように、第1,第3仕切り部216a,216cは、前端部に減速用構造273を有している。減速用構造273は、前端ほど仕切り部16の厚さが厚くなる形状をしている。そのため、第1仕切り部216aをガス流路13の中心軸に垂直な断面で見たときに、減速用構造273は第1仕切り部216aの他の部分と比べて断面積が大きくなるような形状をしている。第2仕切り部216bの減速用構造273についても同様である。減速用電極配設部材(ここでは第1,第3仕切り部216a,216c)が減速用構造273を有することで、減速用構造273がガスの流れの抵抗となるため、減速用構造273によって帯電微粒子Pを減速させることができる。そのため、減速用電極270による減速用電界と減速用構造273との両方で帯電微粒子Pをより減速させることができる。また、減速用構造273は仕切り部16の他の部分よりも上下に突出する形状をしているため、この突出部分がガスの流れを乱し、減速用構造273の下流側にガスの渦を生じさせることができる。この渦によって捕集電極42周辺を通過する帯電微粒子Pの滞留時間を延ばすことができ、捕集電極42で帯電微粒子Pを捕集しやすくなる。なお、図9に限らず、上述した実施形態の第1,第2仕切り部16a,16bの少なくとも一方が減速用構造273を有していてもよい。また、図9の例では減速用電極270が減速用構造273の表面まで存在しているが、減速用電極270が減速用構造273の表面には存在しなくてもよいし、逆に減速用電極270が減速用構造273の前端面も覆っていてもよい。
上述した実施形態では、第2,第3電界発生電極44b,44cが減速用電極70を兼ねていたが、これに限らず電界発生電極44とは別に減速用電極を設けてもよい。また、上述した実施形態では、減速用電極70が発生させる減速用電界は捕集電極42よりもガスの流れの上流側を流れる帯電微粒子Pを減速させたが、これに限らず捕集電極42上(図2では、捕集電極42の直上の領域)を流れる帯電微粒子Pを減速させてもよい。こうしても、捕集電極42が帯電微粒子Pを捕集しやすくなる効果は得られる。例えば、図10に示す減速用電極370を採用してもよい。減速用電極370は、捕集電極42及び電界発生電極44よりも下流に配設されている。減速用電極370は、ガス流路13の中心軸に垂直に配設された板状の電極であり、ガス及び帯電微粒子Pを透過可能な電極として構成されている。具体的には、減速用電極370はガス流路13の中心軸方向と平行な複数の貫通孔375を有するメッシュ状の電極である。ガス及び帯電微粒子Pはこの貫通孔375を通過して下流に流れていくことが可能である。減速用電極370を支持する減速用電極配設部材は外壁15の内側に存在せず、減速用電極370は自立して筐体12内に配設されている。この減速用電極370に電圧を印加して減速用電界を発生させると、減速用電極370の前方の捕集電極42上(ここでは捕集電極42の直上)を流れる帯電微粒子Pを減速させることができる。また、減速用電極370に印加する電圧を強くすることで、捕集電極42上を通過した帯電微粒子Pを減速用電界が上流側に押し戻すようにすれば、捕集電極42が帯電微粒子をより捕集しやすくなる。貫通孔375は、ガスを通過可能であればよく、帯電微粒子Pを通過させなくてもよい。この場合、減速用電界によってもなお捕集電極42に捕集されなかった帯電微粒子Pが減速用電極370に付着するが、定期的にヒータ電極62により減速用電極370を加熱して帯電微粒子Pを焼却すればよい。図10の例では、第2,第3電界発生電極44b,44cの下流側に減速用電極370が存在するため、第2,第3電界発生電極44b,44cは加速用電極の機能を有さない。
上述した実施形態では、第2,第3電界発生電極44b,44cが加速用電極80を兼ねていたが、これに限らず電界発生電極44とは別に加速用電極を設けてもよい。
上述した実施形態では、仕切り部16が減速用電極配設部材及び加速用電極配設部材を兼ねていたが、これに限られない。例えば、図11に示すように、減速用電極470を仕切り部とは異なる減速用電極配設部材490に配設してもよい。図11では、筐体12は仕切り部16を備えず、捕集電極42及び電界発生電極44がそれぞれ外壁15の内周面のうち上面と下面とに配置されている。減速用電極配設部材490は、角柱又は円柱などの柱状部材であり、軸方向がガス流路13の中心軸方向に沿うように配置されている。この減速用電極配設部材490に減速用電極470が配設されることで、減速用電極470は外壁15から離間して配設されている。減速用電極470及び減速用電極配設部材490は、捕集電極42よりも下流に配設されている。減速用電極470が発生させる減速用電界は、図10の例と同様に捕集電極42上(ここでは捕集電極42の直上)を流れる帯電微粒子Pを減速させることができる。図11の減速用電極配設部材490及び減速用電極470を、図2のように仕切り部16を有する態様において仕切り部16及び減速用電極70とは別に設けてもよい。
筐体12が仕切り部16を有さない場合において、図12に示す態様を採用してもよい。図12では、筐体12は仕切り部16を備えず、ガス流路13の中心軸上に配置された減速用電極配設部材590を備えている。減速用電極配設部材590は、角柱又は円柱などの柱状部材である。減速用電極配設部材590に配設された電界発生電極44は、減速用電極配設部材590の上下面、前端面及び後端面を覆っている。この電界発生電極44は減速用電極570及び加速用電極580を兼ねている。そのため、減速用電極配設部材590は加速用電極配設部材を兼ねている。筐体12の外壁15の内周面のうち上面及び下面には、捕集電極42が配設されている。この例においても、減速用電極570(特に減速用電極570のうち前端部及びその周辺の部分)がガス流路13の上流に向かう減速用電界を発生させることで、捕集電極42よりも上流側を流れる帯電微粒子Pを減速させることができる。また、電界発生電極44(特に電界発生電極44のうち減速用電極配設部材590の上面及び下面に配設された部分)はガス流路13の中心軸に垂直な方向(ここでは上下方向)に向かう捕集用電界を発生させることで、帯電微粒子Pを上下の捕集電極42,42に向けて移動させることができる。さらに、加速用電極580(特に加速用電極580のうち後端部及びその周辺の部分)がガス流路13の下流に向かう加速用電界を発生させることで、捕集電極42に捕集されなかった帯電微粒子Pを加速させることができる。上述した実施形態のように筐体12が仕切り部16を備える場合においても、図12の減速用電極570及び減速用電極配設部材590をさらに追加してもよい。また、図12において、減速用電極配設部材590を備えずに減速用電極570が自立して筐体12内に配設されていてもよい。
上述した実施形態では、減速用電極70は外壁15から離間していたが、減速用電極70の少なくとも一部が外壁15から離間していればよい。すなわち、減速用電極70は、第1電界発生電極44aのような外壁15の内周面に沿って配置された態様や、外壁15に埋設された態様でなければよい。例えば、図3において減速用電極70の左右の端部が外壁15(ここでは外壁15のうち左右の側壁)まで延びて、外壁15に接していてもよい。加速用電極80についても同様である。
上述した実施形態では、電界発生電極44はガス流路13に露出していたが、これに限らず筐体12に埋設されていてもよい。また、第1電界発生電極44aに代えて、第1捕集電極42aを上下から挟むように配設された一対の電界発生電極を筐体12に設け、この一対の電界発生電極間に印加した電圧により生じる電界で、帯電微粒子Pを第1捕集電極42aに向けて移動させてもよい。第2〜第4電界発生電極44b〜44dについても同様である。
上述した実施形態では、捕集電極42と電界発生電極44とは1対1に対向していたが、これに限られない。例えば、捕集電極42より電界発生電極44の数が少なくてもよい。例えば、図2において第2,第3電界発生電極44b,44cを省略して、第1電界発生電極44aが発生させる電界で第1〜第3捕集電極42a〜42cの各々に向けて帯電微粒子Pを移動させてもよい。図2において第2,第3電界発生電極44b,44cを省略する場合、減速用電極及び加速用電極を別に設ければよい。また、第1〜第3電界発生電極44a〜44cはいずれも帯電微粒子Pを下方向に移動させたが、これに限られない。例えば、図2における第1捕集電極42aと第1電界発生電極44aとを逆に配置してもよい。
上述した実施形態において、図13に示す構成を採用してもよい。図13では、筐体12が仕切り部16として第1仕切り部616aを有しており、ガス流路13は2つに分岐しており分岐流路613b,613cを有している。第1,第2外壁15a,15bには捕集電極42として第1,第2捕集電極642a,642bが配設されている。第1仕切り部616aには、電界発生電極44として第1電界発生電極644aが埋設されている。第1電界発生電極644aは、減速用電極670及び加速用電極680を兼ねている。この図13のように、第1電界発生電極644aが埋設されていても、第1電界発生電極644aが発生させる捕集用電界によって帯電微粒子Pを第1,第2捕集電極642a,642bに向けて移動させることができる。同様に、減速用電極670が埋設されていても、減速用電極670が発生させる減速用電界によって捕集電極42の上流側で帯電微粒子Pを減速させることができる。加速用電極680が埋設されていても、加速用電極680が発生させる加速用電界によって捕集電極42の下流側で捕集電極42に捕集されなかった帯電微粒子Pを加速できる。また、一般に、電極と絶縁体(ここでは第1仕切り部616a)との熱膨張係数差は大きくなりやすいため、例えばヒータ装置60による電極のリフレッシュ時とそれ以外の状態との間で筐体12の温度変化が繰り返されると、熱応力により電極の絶縁体からの剥離や脱落が起きる場合がある。これに対し、図13の例では、第1電界発生電極644a,減速用電極670及び加速用電極680が第1仕切り部616aに埋設されているため、例えば第1仕切り部616aの表面に配設されている場合と比較して、これらの電極の剥離や脱落が防止できる。このように、電界発生電極,加速用電極,及び減速用電極のうち1以上は仕切り部に埋設されていてもよい。
上述した実施形態では、第1〜第3捕集電極42a〜42cは1つの電流計52に接続されていたが、これに限らず別々の電流計52に接続してもよい。こうすれば、演算装置54は第1〜第3捕集電極42a〜42cの各々に付着した微粒子17の個数を別々に演算できる。この場合、例えば第1〜第3電界発生電極44a〜44cの各々に印加する電圧を異ならせたり、分岐流路13b〜13dの流路厚(図2,3では上下方向の高さ)を異ならせたりすることで、第1〜第3捕集電極42a〜42cの各々に異なる粒径の微粒子17が捕集されるようにしてもよい。
上述した実施形態において、第1〜第3電界発生電極44a〜44cには電圧V1を印加したが、電圧を印加しなくてもよい。電界発生電極44による電界を発生させない場合でも、分岐流路13b〜13dの流路厚を微小な値(例えば0.01mm以上0.2mm未満)としておくことで、ブラウン運動の激しい粒径の比較的小さな帯電微粒子Pを捕集電極42に衝突させることができる。これにより、捕集電極42が帯電微粒子Pを捕集できる。この場合、微粒子検出素子11は電界発生電極44を備えなくてもよい。電界発生電極44に電圧を印加しない場合や電界発生電極44を備えない場合には、減速用電極及び加速用電極を別に設ければよい。
上述した実施形態では、減速用電極70が加速用電極80を兼ねていたが、これに限らず微粒子検出素子11は少なくとも減速用電極70を備えていればよい。例えば、図2における減速用電極70の後端が捕集電極42の後端よりも上流側に位置しており、減速用電極70の後端から発生する電界が捕集電極42よりも下流側に作用しないような場合は、減速用電極70が加速用電極80を兼ねていないことになる。
上述した実施形態では、減速用電極70及び加速用電極80は平板状の電極としたが、これに限られない。また、減速用電極70の厚さは0.1mm以下としてもよいし、0.02mm以下としてもよい。減速用電極70の厚さは1μm以上としてもよいし、5μm以上としてもよい。加速用電極80の厚さについても同様である。
上述した実施形態では、分岐流路13b〜13dの下流側にこれらが合流するガス排出口13fが存在したが、これに限らずガスが分岐流路13b〜13dで分岐したまま筐体12から排出されてもよい。すなわち、ガス流路13の中心軸方向で、第1,第2仕切り部16a,16bの下流側の端部が外壁15の下流側の端部と同じ位置まで存在していてもよい。
上述した実施形態において、第1,第2電荷発生装置20a,20bの一方を省略してもよい。また、グランド電極24a,24bは筐体12に埋設されていたが、放電電極とグランド電極との間に誘電体層が存在していれば、グランド電極はガス流路13に露出していてもよい。また、上述した実施形態では、放電電極21a,21bとグランド電極24a,24bとを備えた電荷発生装置20を採用したが、これに限られない。例えば、針状電極と、その針状電極にガス流路13を挟んで対向して配置された対向電極とを備えた電荷発生装置を採用してもよい。この場合、針状電極と対向電極との間に高電圧(例えば直流電圧又は高周波のパルス電圧等)が印加されると、両電極間の電位差により気中放電(ここではコロナ放電)が発生する。この気中放電中をガスが通過することにより、上述した実施形態と同様にガス中の微粒子17は電荷18が付加されて帯電微粒子Pになる。例えば、第1,第2外壁15a,15bの一方に針状電極を配設し、他方に対向電極を配設してもよい。
上述した実施形態では、筐体12内で電荷発生装置20よりもガスの流れの下流側に捕集電極42を設け、微粒子17を含むガスを電荷発生素子20の上流側から筐体12内に導入したが、特にこの構成に限定されない。また、上述した実施形態では、捕集電極42の捕集対象は帯電微粒子Pとしたが、捕集対象は微粒子17に付加されなかった電荷18であってもよい。例えば、図14に示す変形例の微粒子検出素子711及びこれを備えた微粒子検出器710の構成を採用してもよい。微粒子検出素子711は、余剰電荷除去装置30を備えず、電荷発生装置20,捕集装置40,及びガス流路13に代えて電荷発生装置720,捕集装置740,及びガス流路713を備えている。電荷発生装置720は、放電電極721と放電電極721に対向して配置された対向電極722とを有している。対向電極722は、筐体12のガス流路713の内周面のうち第1捕集電極742aと同じ側(ここでは上側)に配設されている。放電電極721と対向電極722との間には放電用電源29から高電圧が印加される。また、微粒子検出器710は、放電用電源29が電圧を印加する際の電流を測定する電流計28を備えている。微粒子検出素子711の筐体12は、仕切り部16として第1仕切り部716aを有しており、ガス流路713は2つに分岐した分岐流路713b,713cを有している。捕集装置740は、捕集電極742として、第1外壁15aの下面に配設された第1捕集電極742aと、第2外壁15bの上面に配設された第2捕集電極742bと、を有している。また、捕集装置740は、電界発生電極744として、第1仕切り部716aの上下両面にそれぞれ配設された第1,第2電界発生電極744a,744bを有している。そのため、分岐流路713b,713cの各々に1組の電極(1つの捕集電極742及び1つの電界発生電極744)が配設されている。また、第1仕切り部716aの上下両面には同じ電極(ここでは電界発生電極744)が配設されている。第1,第2電界発生電極744a,744bは、減速用電極770及び加速用電極780を兼ねている。捕集電極742には検出装置50が接続され、電界発生電極744には捕集用電源49が接続されている。対向電極722と捕集電極742とは同電位であってもよい。ガス流路713は、空気導入口713eと、ガス導入口713aと、混合領域713fと、分岐流路713b,713cと,ガス排出口713gと、を有している。空気導入口713eは、電荷発生装置20を経由するように微粒子17を含まないガス(ここでは空気)を筐体12内に導入する。ガス導入口713aは、電荷発生装置20を経由せずに微粒子17を含むガスを筐体12内に導入する。混合領域713fは電荷発生装置720の下流且つ捕集装置740の上流に設けられ、この混合領域713fで空気導入口713eからの空気とガス導入口713aからのガスとが混合される。分岐流路713b,713cは、混合領域713fの下流且つガス排出口713gの上流に設けられている。ガス排出口713gは、混合領域713f及び捕集装置740を通過した後のガスを筐体12外に排出する。また、この微粒子検出器710では、捕集電極742のサイズや捕集電極742上の電界の強さ(すなわち電圧V1の大きさ)は、帯電微粒子Pが捕集電極742に捕集されることなくガス排出口713gから排出されるように、また、微粒子17に付加されなかった電荷18が捕集電極742に捕集されるように、設定されている。
こうして構成された図14の微粒子検出器710では、放電用電源29が放電電極721側を高電位として放電電極721と対向電極722との間に電圧を印加すると、放電電極721の近傍で気中放電が生じる。これにより、放電電極721と対向電極722との間の空気中で電荷18が発生し、発生した電荷18が混合領域713fでガス中の微粒子17に付加される。そのため、微粒子17を含むガスが電荷発生装置720を通過しなくとも、電荷発生装置720は電荷発生装置20と同様に微粒子17を帯電微粒子Pにすることができる。
また、図14の微粒子検出器710では、捕集用電源49が印加する電圧V1によって電界発生電極744から捕集電極742に向かう捕集用電界が発生し、これにより捕集電極742は捕集対象(ここでは微粒子17に付加されなかった電荷18)を捕集する。一方、帯電微粒子Pは、捕集電極742に捕集されずにガス排出口713gから排出される。そして、演算装置54は、捕集電極742に捕集された電荷18に基づく電流値を電流計52から入力し、入力した電流値に基づいてガス中の微粒子17の数を検出する。例えば、演算装置54は、電流計28で測定された電流値と電流計52で測定された電流値との電流差を導出し、導出した電流差の値を素電荷で除算して、捕集電極742に捕集されずにガス流路13を通過した電荷18の数(通過電荷数)を求める。そして、演算装置54は、通過電荷数を1つの微粒子17に付加する電荷18の数の平均値(平均帯電数)で除算することで、ガス中の微粒子17の個数Ntを求める。このように、捕集電極742の捕集対象が帯電微粒子Pではなく微粒子17に付加されなかった電荷18である場合でも、捕集電極742に捕集された捕集対象の数はガス中の微粒子17の数と相関があるから、微粒子検出素子711を用いてガス中の微粒子17の数を検出できる。
さらに、第1,第2電界発生電極744a,744bは減速用電極770を兼ねているため、捕集用電源49からの電圧V1が印加されると、その前端部の周辺に減速用電界を発生させる。これにより、捕集対象(微粒子17に付加されなかった電荷18)は減速用電界によって減速されるため、捕集電極742で捕集対象を捕集しやすくなる。なお、捕集対象ではない帯電微粒子Pも、減速用電界で減速するが、微粒子17に付加されなかった電荷18と比較すると帯電微粒子Pは粒径が大きいため、電界による移動度が小さく捕集電極742に捕集されにくい。そのため、帯電微粒子Pが減速されても、帯電微粒子Pが捕集電極742に捕集されず捕集対象が捕集電極742に捕集されるように、捕集電極742及び電界発生電極744の各々のサイズや電圧V1の強さを設定することはできる。
しかも、第1,第2電界発生電極744a,744bは加速用電極780を兼ねているため、捕集用電源49からの電圧V1が印加されると、その後端部の周辺に加速用電界を発生させる。そのため、帯電微粒子Pはこの加速用電界によって加速されて、速やかにガス排出口713gから筐体12の外に排出される。微粒子検出器710では、帯電微粒子Pは捕集電極742の捕集対象ではないため、上述した実施形態と比較して、捕集電極742よりもガスの流れの下流側を通過する帯電微粒子Pの数は多くなる。そのため、加速用電極780が加速用電界を発生させて帯電微粒子Pが筐体12に付着するのを抑制する意義が高い。
図14の微粒子検出素子711において、微粒子17に付加されない電荷18のうち捕集電極742に捕集されない電荷18の割合を考慮して予め電荷18の捕集率が定められていてもよい。この場合、演算装置54は、電流計52で測定された電流値を捕集率で除した値を、電流計28で測定された電流値から引くことで、電流差を導出してもよい。また、微粒子検出器710は電流計28を備えなくてもよい。この場合、例えば単位時間当たりに所定量の電荷18が発生するように演算装置54が放電用電源29からの印加電圧を調整するようにしておき、演算装置54は所定の電流値(電荷発生装置720が発生させる所定量の電荷18の数に対応する電流値)と電流計52で測定された電流値との電流差を導出すればよい。
上述した実施形態では、検出装置50はガス中の微粒子17の数を検出したが、これに限らずガス中の微粒子17を検出すればよい。例えば、検出装置50は、ガス中の微粒子17の数に限らず、ガス中の微粒子17の量を検出してもよい。微粒子17の量としては、微粒子17の数の他に、微粒子17の質量又は表面積が挙げられる。検出装置50がガス中の微粒子17の質量を検出する場合、例えば演算装置54が微粒子17の個数Ntにさらに1つの微粒子17あたりの質量(例えば質量の平均値)を乗じてガス中の微粒子17の質量を求めてもよい。あるいは、蓄積電荷量と捕集された帯電微粒子Pの合計質量との関係をマップとして予め演算装置54が記憶しており、演算装置54がこのマップを用いて蓄積電荷量からガス中の微粒子17の質量を直接導出してもよい。演算装置54がガス中の微粒子17の表面積を求める場合についても、ガス中の微粒子17の質量を求める場合と同様の方法を用いることができる。また、捕集電極42の捕集対象が微粒子17に付加されなかった電荷18である場合も、検出装置50は同様にして微粒子17の質量又は表面積を検出できる。
上述した実施形態では、正に帯電した帯電微粒子Pの個数を測定する場合について説明したが、負に帯電した帯電微粒子Pであっても同様にして帯電微粒子Pを減速及び加速したり、微粒子17の個数を測定したりすることができる。
本出願は、2017年3月10日に出願された日本国特許出願第2017−45632号及び日本国特許出願第2017−45633号を優先権主張の基礎としており、引用によりその内容の全てが本明細書に含まれる。
本発明は、自動車の排ガスなどのガス中の微粒子を検出する微粒子検出器に利用可能である。
10 微粒子検出器、11 微粒子検出素子、12 筐体、13 ガス流路、13a ガス導入口、13b〜13d 分岐流路、13f ガス排出口、14a〜14k 第1〜第11層、15 外壁、15a,15b 第1〜第2外壁、16 仕切り部、16a,16b 第1,第2仕切り部、17 微粒子、18 電荷、19 端子、20 電荷発生装置、20a,20b 第1,第2電荷発生装置、21a,21b 放電電極、22 突起、24a,24b グランド電極、29 放電用電源、30 余剰電荷除去装置、32 印加電極、34 除去電極、39 除去用電源、40 捕集装置、42 捕集電極、42a〜42c 第1〜第3捕集電極、44 電界発生電極、44a〜44c 第1〜第3電界発生電極、49 捕集用電源、50 検出装置、52 電流計、54 演算装置、60 ヒータ装置、62 ヒータ電極、69 ヒータ用電源、70 減速用電極、80 加速用電極、170a,170b 減速用電極、180a,180b 加速用電極、213b〜213e 分岐流疎、216a〜216c 第1〜第3仕切り部、242a〜242d 第1〜第4捕集電極、244a〜244d 第1〜第4電界発生電極、270 減速用電極、273 減速用構造、280 加速用電極、370 減速用電極、375 貫通孔、470 減速用電極、490 減速用電極配設部材、570 減速用電極、580 加速用電極、590 減速用電極配設部材、613b,613c 分岐流路、616a 第1仕切り部、642a,642b 第1,第2捕集電極、644a 第1電界発生電極、670 減速用電極、680 加速用電極、710 微粒子検出器、711 微粒子検出素子、713 ガス流路、713a ガス導入口、713b,713c 分岐流路、713e 空気導入口、713f 混合領域、713g ガス排出口、716a 第1仕切り部、720 電荷発生装置、721 放電電極、722 対向電極、740 捕集装置、742 捕集電極、742a,742b 第1,第2捕集電極、744 電界発生電極、744a,744b 第1,第2電界発生電極、770 減速用電極、780 加速用電極、P 帯電微粒子。

Claims (10)

  1. ガス中の微粒子を検出するために用いられる微粒子検出素子であって、
    前記ガスが通過するガス流路を有する筐体と、
    前記筐体内に導入された前記ガス中の微粒子に放電によって発生させた電荷を付加して帯電微粒子にする電荷発生部と、
    前記筐体内に設けられ、前記帯電微粒子と前記微粒子に付加されなかった前記電荷とのいずれかである捕集対象を捕集する捕集電極と、
    前記筐体のうち前記ガス流路の外壁から少なくとも一部が離間して設けられ、前記捕集電極よりも前記ガスの流れの上流側と前記捕集電極上との少なくとも一方において前記捕集対象を減速させる減速用電界を発生させる減速用電極と、
    を備えた微粒子検出素子。
  2. 前記筐体は、前記ガス流路を複数の分岐流路に仕切る仕切り部を有しており、
    前記捕集電極は、前記複数の分岐流路の各々に配設されている、
    請求項1に記載の微粒子検出素子。
  3. 請求項2に記載の微粒子検出素子であって、
    前記複数の分岐流路の少なくともいずれかに配設された前記捕集電極に向けて前記捕集対象を移動させる捕集用電界を発生させる1以上の電界発生電極、
    を備えた微粒子検出素子。
  4. 前記捕集電極と前記電界発生電極とを1組の電極として、前記複数の分岐流路の各々に前記1組の電極が配設されるように複数組の電極を備えている、
    請求項3に記載の微粒子検出素子。
  5. 前記電界発生電極は、少なくとも1つが前記減速用電極を兼ねている、
    請求項3又は4に記載の微粒子検出素子。
  6. 前記筐体は、前記減速用電極が配設される減速用電極配設部材を前記外壁よりも内側に有している、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の微粒子検出素子。
  7. 前記減速用電極配設部材のうち前記ガスの流れの上流側の端部と前記減速用電極との前記ガス流路の中心軸方向の距離Lfが、該減速用電極配設部材と前記筐体の壁部との前記ガス流路の中心軸に垂直な方向の距離H以下である、
    請求項6に記載の微粒子検出素子。
  8. 前記減速用電極は、前記減速用電極配設部材のうち前記ガスの流れの上流側の端面に配設されている、
    請求項6又は7に記載の微粒子検出素子。
  9. 前記減速用電極配設部材は、該減速用電極配設部材を前記ガス流路の中心軸に垂直な断面で見たときに他の部分と比べて断面積が大きい形状の減速用構造を、前記ガスの流れの上流側の端部に有している、
    請求項6〜8のいずれか1項に記載の微粒子検出素子。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の微粒子検出素子と、
    前記捕集電極に捕集された前記捕集対象に応じて変化する物理量に基づいて、前記微粒子を検出する検出部と、
    を備えた微粒子検出器。
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