JP2017222527A - 複合粒子、ワニス、有機−無機複合材料、半導体装置及び回転機用固定子コイル - Google Patents

複合粒子、ワニス、有機−無機複合材料、半導体装置及び回転機用固定子コイル Download PDF

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Abstract

【課題】
従来の層間修飾法による層状粒子分散技術では、組み合わせる樹脂の種類に応じた適切な層間修飾剤を選定する必要があり、樹脂の組み合わせ及び作製できる樹脂の種類が制限されていたという問題があった。また、従来の方法で得られる層状粒子を樹脂と混合すると、通常、層状粒子は樹脂中で不規則に配列、配向するため、電気絶縁性や材料強度等といった層状粒子に求められる機能が十分に発現されないという問題があった。
【解決手段】
本発明は、組み合わせる樹脂の種類を選ばずに樹脂中へ高分散できる酸化物粒子が層状粒子に(担持)した複合粒子提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複合粒子に関する。
電気・電子機器のパワー密度は年々増加し、インバーターや発電機の動作環境は高温化、高電界化が進んでいる。それに伴い、これらを構成する絶縁樹脂材料については、高耐熱化、高耐電圧化が課題となっている。
モンモリロナイト、スメクタイトに代表される層状粒子(クレイ)は電気絶縁性に優れ、ポリオレフィン、ナイロン、ポリスチレン、エポキシ樹脂などの様々な樹脂材料との組み合わせにより難燃化、低誘電率化、絶縁寿命向上、高強度化、低熱膨張化など優れた特性を付与できることが知られている。
例えば、特許文献1は、アンモニウムイオンで有機化処理したクレイとポリオレフィンとの複合化すると、難燃化が向上したことを記載する。特許文献2は、4級アンモニウムイオンで層間修飾した層状粒子を含むエポキシ樹脂の絶縁寿命が向上したことを記載する。
特開2006−265507号公報 特開2005−251543号公報
しかし、従来の層間修飾法による層状粒子分散技術では、組み合わせる樹脂の種類に応じた適切な層間修飾剤を選定する必要があり、樹脂の組み合わせ及び作製できる樹脂の種類が制限されていたという問題があった。また、従来の方法で得られる層状粒子を樹脂と混合すると、通常、層状粒子は樹脂中で不規則に配列、配向するため、電気絶縁性や材料強度等といった層状粒子に求められる機能が十分に発現されないという問題があった。
本発明は、組み合わせる樹脂の種類を選ばずに樹脂中へ高分散できる酸化物粒子が層状粒子に(担持)した複合粒子提供する。
本発明の剥離した層状粒子表面に酸化物粒子が吸着(担持)した複合粒子は、機械強度や絶縁破壊強度が高く、組み合わせる樹脂の種類を選ばずに樹脂中へ高分散させることができるため、幅広い有機−無機複合材料及び電気的装置に適用することができる。
イオン交換反応により層状粒子表面に酸化物粒子を吸着(担持)する方法の概略説明図1である。 イオン交換反応により層状粒子表面に酸化物粒子を吸着(担持)する方法の概略説明図2である。 実施例の有機−無機複合材料が適用されるパワー半導体装置の断面模式図である。 実施例に係る層状粘土鉱物と樹脂原料を含むワニスを用いて作製した絶縁電線の断面模式図である。 実施例の有機−無機複合材料が適用される回転機コイルの構成を示す断面模式図である。 絶縁破壊電圧測定装置の模式図である。 実施例6で得られる複合粒子の断面SEM写真を示す図である。 実施例7で得られる複合粒子の断面SEM写真を示す図である。 実施例3で得られる複合粒子の断面SEM写真を示す図である。
本実施例に係る複合粒子を以下の工程で製造する。ナトリウムイオン、またはカルシウムイオン等の金属イオンを層間に含む層状粒子と、アルコキシシランの加水分解反応等により得られる酸化物粒子を、強酸性水溶液中で混合することにより、金属イオンがカチオンに帯電した酸化物粒子とイオン交換反応して層状粒子が剥離する。剥離後の層状粒子である鱗片状粒子の表面に、カチオンに帯電した酸化物粒子が吸着する。この複合粒子は従来技術に比べて、機械特性や電気絶縁性が大きく向上した。以下、本実施例を詳細に説明する。
(1)酸化物粒子が、剥離した層状粒子表面に吸着(担持)した複合粒子
本実施例のカチオンに帯電した酸化物粒子が、剥離した層状粒子である鱗片状粒子の表面に吸着(担持)した複合粒子は、層状粒子の層間に上記カチオンに帯電した酸化物粒子が挿入されており、層状粒子が剥離していることを特徴とする。
<層状粒子>
層状粒子とは、適量の水を含んでいるときに粘性と可塑性を示す微粒の天然物で、整然とした層状構造であるような鉱物をいう。その化学成分としては、主としてケイ酸・アルミナ・水のほか、鉄(Fe)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ナトリウム(Na)及びカリウム(K)等も含まれるがこれらに限定されない。主な鉱物としては層状粘土層状ケイ酸塩鉱物(フィロケイ酸塩鉱物)があるが、方解石、苦灰石、長石類、石英、沸石(ゼオライト)類などの鉱物等もあげられる。
本実施例の層状粒子としては、例えばスメクタイト群、マイカ群、バーミキュライト群、雲母群からなる鉱物群から選ばれる少なくとも1種以上があげられる。スメクタイト群に属する層状粒子としては、モンモリロナイト、ヘクトライト、サポナイト、ソーコナイト、バイデライト、ステブンサイト、ノントロナイト等があげられるが、これらに限定されない。マイカ群に属する層状粒子としては、クロライト、フロゴパイト、レピドライト、マスコバイト、バイオタイト、パラゴナイト、マーガライト、テニオライト、テトラシリシックマイカ等があげられるが、これらに限定されない。バーミキュライト群に属する層状粒子としては、トリオクタヘドラルバーミキュライト、ジオクタヘドラルバーミキュライト等があげられるが、これらに限定されない。雲母群に属する層状粒子としては、白雲母、黒雲母、パラゴナイト、レビトライト、マーガライト、クリントナイト、アナンダイト等があげられるが、これらに限定されない。本実施例の層状粒子としては、天然物でも合成物でもよく、また、上記の鉱物を単独で又は2種類以上併用して用いることができる。
<カチオンに帯電した酸化物粒子が層状粒子に吸着、(担持)した複合粒子>
本実施例に関する層状粒子は、通常、層間にナトリウムイオン等アルカリ金属イオンやアルカリ土類金属イオン等の無機陽イオンが坦持されている。
本実施例では、カチオンに帯電した酸化物粒子により層状粘度鉱物を剥離させ、層状粒子の層間にカチオンに帯電した酸化物粒子を吸着、坦持させる。
図1、2は、イオン交換反応により層状粒子表面に酸化物粒子を吸着(担持)する方法の概略説明図である。図1のようにして、複合粒子及びコンポジット材料(有機−無機複合材料)を製造する。図2は図1のうち、複合粒子を製造する工程を拡大して示したものである。
本実施例の酸化物粒子が層状粒子表面に吸着(担持)した複合粒子を得る方法は、カチオンに帯電した酸化物粒子を層状粒子の層間及び/又は表面に物理的、化学的方法により吸着及び/又は結合させることにより得られる。例えば、層状粒子と塩酸でカチオン化したシリカ粒子を混合し、保温しながら攪拌すると、イオン交換反応によりナトリウムイオンが層間から脱離し、カチオン化したシリカ粒子が層状粒子の層間又は表面に坦持した複合粒子が得られる。ここで、本実施例のカチオンに帯電した酸化物粒子は、層状粒子の層間距離を拡張する、いわゆるスぺーサーとして機能する。当該カチオンに帯電した酸化物粒子は、例えば、アルコキシシランを加水分解反応することにより生成したシリカ粒子、あるいは、市販のナノシリカ(例えば日本アエロジル製)を塩酸水溶液と混合することにより得られる。
カチオンに帯電した酸化物粒子の原料となるアルコキシシランとしては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ヘキシルトキエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等があげられるが、これらに限定されない。このうち、層状粒子との親和性の観点からは、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、等の4官能性のアルコキシシランが好ましい。これらのアルコキシドを単独、或いは2種類以上の混合物として用いることができる。また、上記アルコキシシランと共に、チタニウムテトラエトキシド、チタニウムテトライソプロポキシド、アルミニウムプロポキシド、ジルコニウムブトキシド、等などのケイ素以外の金属元素を含むアルコキシドを含んでいても構わない。
本実施例で用いるカチオンに帯電した酸化物粒子の平均粒径は、層状粒子の表面や層間に吸着(担持)できるような粒径であればいかなる大きさにも設計できるが、好ましくは、1nm〜1μmである。
複合粒子の構造や形状は、蛍光X線分析や電子顕微鏡等により測定することができる。蛍光X線分析では、複合粒子とホウ酸粉末をプレス成型して測定用試料を作成し、X線管:Rhターゲット、X線出力:3kW、測定室:真空、分析径:20mmφの条件で測定する。検出した蛍光X線の種類から複合粒子に含まれる元素の種類を評価できる。電子顕微鏡による観察では、例えば、層状粒子を樹脂等に埋め込んで固定化し、研磨することにより層状粒子の断面を露出させ、電子顕微鏡で直接計測するという方法で観察できる。
(2)ワニス
本実施例のワニスは、上記カチオンに帯電した酸化物粒子を含む、層間修飾された層状粒子である鱗片状粒子及びモノマーを含み、これらの物質を硬化反応させる前の状態をいう。
本実施例のワニスに用いられるモノマーとしては、具体的には、例えば、ビスフェノールA型エポキシプレポリマー、ビスフェノールF型エポキシプレポリマー、オルトクレゾールノボラック型エポキシプレポリマー、無水メチルハイミック酸、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−-2−エチル−4−メチルイミダゾール、4,4’−エチリデンジフェニルジシアナート、4,4’−ジシアナートビフェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジシアナートビフェニル、3,3’−4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、p−フェニレンジアミン、ピロメリット酸二無水物、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、フェノール化合物、ホルムアルデヒド、尿素、ポリオール、ジイソシアネート、メタクリル酸メチル、スチレン、テレフタル酸、及びエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種又はそれ以上であるが、これらに限定されない。
本実施例のワニスは、カチオンに帯電した酸化物粒子が、剥離した層状粒子に、吸着(担持)した複合粒子を、樹脂原料と混合して、十分に攪拌することで作製することができ、いかなる公知の方法を用いてもよい。樹脂原料としては、モノマー、硬化剤、硬化触媒等あげられるが、これらに限定されない。さらに、樹脂原料の粘度を下げる目的で有機溶剤を加えてもよい。攪拌方法としては、遊星ボールミルやビーズミル等の機械的せん断を加える方法を用いてもよい。
本のワニスを用いて、高い絶縁破壊電圧を示す絶縁電線やパワーモジュールを提供することができる。
(3)有機−無機複合材料
本実施例の有機−無機複合材料は、上記本実施例のカチオンに帯電した酸化物粒子が、剥離した層状粒子である鱗片状粒子に、吸着(担持)した複合粒子、及び樹脂を含む。上記のように、電気絶縁性に優れる層状粒子は樹脂材料との組み合わせて用いると、当該樹脂に難燃化、低誘電率化、絶縁寿命向上、高強度化、低熱膨張化等の特性を付与できる。ここで、本実施例の複合粒子と樹脂と混合すると、樹脂中に複合粒子が高度に分散され、複合粒子の表面積が大きいため、アンカー効果により複合粒子と樹脂の密着性が向上する。その結果、当該樹脂の上記特性を高めることができる。特に、使用環境温度が変化すると、周辺部材、特に金属やセラミックスとの熱膨張率の差等により樹脂中にクラックが発生しやすいが、本実施例の複合粒子を使えば、樹脂と複合材料との密着性が向上するため、材料強度が向上し、クラックを抑制することが可能となる。これにより、クラック等を起点とする部分放電劣化の進展や、吸湿による周辺部材の腐食等を抑制することが出来る。また、複合粒子が凹凸形状を有するため、高電圧印加時に、高電位側から低電位方向への電気トリー進展を抑制し、絶縁寿命が向上する効果もある。本実施例では、剥離した層状粒子表面にカチオンに帯電した酸化物粒子が吸着(担持)した複合粒子を樹脂と混合して、機械強度や絶縁特性に優れた有機‐無機複合材料を提供するものである。
<樹脂>
本実施例の樹脂原料としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのグリシジルエーテル化合物、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、シアネートエステル樹脂等あげられるが、これらに限定されない。これらを単独又は2種類以上の混合物として用いることができる。
<有機‐無機複合材料の作製方法>
本実施例の有機‐無機複合材料は公知のいかなる方法をも用いて作製することができる。例えば、上記『(2)本実施例のワニス』に記載したワニスをアルミニウム製等の金型に注入し、電気炉で加熱硬化することにより有機−無機複合材料を得ることができる。
(4)半導体装置
本実施例の半導体装置は、半導体素子及び封止材を含む半導体装置であって、封止材は、上記『(3)有機−無機複合材料』で記載した本実施例の有機−無機複合材料を含み、半導体素子は封止材で封止されている。
本実施例の半導体装置とは、公知のいかなる半導体装置をも含む。
本実施例の半導体素子とは、半導体における電子部品又は電子部品の機能中心部の素子をいい、テレビ受像機、携帯電話、コンピュータといった電気製品・電子機器に内蔵され、自動車や各種産業機器などにもコンピュータ等などの形で組み込まれている。本実施例に関する半導体素子としては、トランジスタや集積回路(IC・LSI)、抵抗、コンデンサなどが含まれるがこれらに限定されない。
本実施例の封止材とは、半導体パッケージを構成する材料の一つで、空気酸化や不純物混入を防ぐために用いる樹脂のうち、上記本実施例の有機‐無機複合材料を含むものをいう。
図3に、本実施例の半導体装置の一例であるパワー半導体装置の断面模式図を示す。図3に示したパワー半導体装置では、パワー半導体素子401の裏面側電極が絶縁基板406上の回路配線部材402に接合材404によって電気的に接続され、パワー半導体素子401の主電極がリード部材403にワイヤ405によって電気的に接続されている。絶縁基板406の裏面側にはパワー半導体素子401で発生した熱を外部に逃がすための放熱板が設けられている。そして、回路配線部材402、リード部材403、放熱板407の一部が露出した状態でパワー半導体素子401の周囲が封止樹脂(封止材)408で封止される。この封止樹脂408に本実施例の有機−無機複合材料を適用することができる。
本実施例の有機−無機複合材料は、絶縁破壊強度が高いため、部分放電によるチップと配線のショートを防止でき、パワー半導体装置の高寿命化に寄与することができる。なお、図3に示したパワー半導体装置の構造は一例であり、他の構造の半導体装置においてもパワー半導体素子401の周囲を覆う封止樹脂として本実施例の有機−無機複合材料を適用できることはいうまでもない。
(5)電線
本実施例の電線は、導体と絶縁材料を含む電線であって、導体が、上記『(2)ワニス』で記載した本実施例のワニス又は上記『(3)有機−無機複合材料』で記載した本実施例の有機−無機複合材料を含む絶縁材料で被覆されている。
本実施例の電線とは、金属等の線状導体を含み、2点間で電気を伝導するためのもので、絶縁や保護のための被覆がされているものをいう。また、高圧配電線、高圧引込線、低圧架空電線、低圧引込線、屋内配線等の電力用電線、電気機器用電線、通信用電線、地中電線路用、屋内配線、消防設備用、制御回路用、電力機器用、船舶用、アンダーカーペット配線用等のケーブル及び小型電気製品のコンセントにつないで用いられるコード等が含まれるが、これらに限定されない。また、単線、撚線、撚対線、シールド線等のいかなる形状の電線をも含む。本実施例の電線に含まれる導体とは、移動可能な電荷を含み電気を通しやすい、電気伝導率(導電率)の高い材料をいい、例えば、銅、銀、アルミニウム、光ファイバ又はこれらの合金等があげられるが、これらに限定されない。絶縁材料には、上記本実施例のワニス又は有機‐無機複合材料の他、ポリエチレン、架橋ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、カプトン、ゴム状重合体、油浸紙、テフロン(登録商標)、シリコーン、フッ素樹脂等の電気や熱を通しにくい性質を有する物質が含まれていてもよい。
図4は、本実施例に係る層状粘土鉱物と樹脂原料を含むワニスを用いて作製した絶縁電線の断面模式図である。当該絶縁電線は、例えば、導体501に本実施例のワニスを含む絶縁被覆502を形成して、焼き付けることにより製造できる。
本実施例に関するワニスや有機−無機複合材料を含む皮膜は、高い絶縁破壊電圧を示すため、耐サージ特性に優れる絶縁電線を得ることができる。
(6)回転機用固定子コイル
本実施例の回転機用固定子コイルは、導体と絶縁材料を含み、前記絶縁材料が巻回された前記導体は、請求項7若しくは8記載のワニス又は請求項9又は10記載の有機−無機複合材料で含浸されている。
本実施例の回転機用固定子コイルとは、絶縁被覆された導体がコイル状に巻かれたものであり、磁石と組み合わせることによりモーターや発電機に用いられる。
図5は、本実施例の有機−無機複合材料が適用される回転機コイルの構成を示す断面模式図である。
本実施例の回転機用固定子コイルは、例えば、導体601に絶縁テープを巻回して、加熱乾燥した後、本実施例のワニスを真空含浸してから、加熱硬化して絶縁被覆602を形成するプロセスにより作製することができる。
本実施例の回転機用固定子コイルは、上記のように絶縁性が高い樹脂で被覆されているため、耐熱寿命が高い。
次に、本実施例を比較例を交えて説明するが、本実施例は下記に限定されるものではない。
日本アエロジル製のシリカ粒子(AEROSIL(R)90G)を2g、片倉コープアグリ製のマイカ(ソマシフME−100)を2g、1N塩酸60g、水86gを混合し、80℃で2時間攪拌した。このとき、クレイ層間のナトリウムイオンが、カチオンに帯電したシリカ粒子とイオン交換反応により除去され、剥離したクレイ表面にカチオンに帯電したシリカ粒子が吸着(担持)した複合粒子が得られる。この反応機構を図1に示す。得られた複合粒子分散液に対して、減圧濾過、遠心分離、純水投入、超音波分散の操作を、分散液のpHが7付近になるまで繰り返した。得られた複合粒子は減圧下75℃で12時間、および150℃で6時間乾燥させた。蛍光X線分析により、乾燥した複合粒子中にはナトリウム、塩素が除去されていることを確認した。
上記で得られた複合粒子とビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER828;三菱化学製)、酸無水物(MHAC−P;日立化成製)及びイミダゾール硬化触媒(2E4MZ-CN;四国化成製)を混合し、ボールミルで2時間攪拌した。混合する複合粒子は、加熱硬化により生成する有機―無機複合材料に対して5wt%となるように加えた。ボールミルの回転速度を450rpmとし、5分間隔で反転させるモードに設定した。得られたワニスを100℃→120℃→150℃で各1時間加熱した後、最後に180℃で2時間加熱して、有機−無機複合材料を得た。
実施例1の片倉コープアグリ製のマイカ(ソマシフME−100)の代わりに、クニミネ工業製のクニピアF(R)を用いること以外は実施例1と同様の方法で、有機−無機複合材料を得た。
クニピアF(R)は、ベントナイトと呼ばれる粘土を精製し、製品化したものである。ベントナイトは1000の用途を持つといわれる粘土である。すなわち、クニピアF(R)は層状粒子である。
実施例1の日本アエロジル製のシリカ粒子(AEROSIL(R)90G)の代わりに、エアブラウン製のアルミナ粒子(TECNAPOW-AL2O3)を用いること以外は実施例1と同様の方法で、有機−無機複合材料を得た。
実施例1の日本アエロジル製のシリカ粒子(AEROSIL(R)90G)の代わりに、エアブラウン製のジルコニア粒子(TECNAPOW-ZRO2)を用いること以外は実施例1と同様の方法で、有機−無機複合材料を得た。
実施例1の日本アエロジル製のシリカ粒子(AEROSIL(R)90G)の代わりに、エアブラウン製のチタニア粒子(TECNAPOW-TIO2)を用いること以外は実施例1と同様の方法で、有機−無機複合材料を得た。
実施例1の日本アエロジル製のシリカ粒子(AEROSIL(R)90G)の代わりに、日本アエロジル製のシリカ粒子(AEROSIL(R)380PE)を用いること、また片倉コープアグリ製のマイカ(ソマシフME−100)の代わりに、クニミネ工業製のクニピアF(R)を用いること以外は実施例1と同様の方法で、有機−無機複合材料を得た。
実施例1の日本アエロジル製のシリカ粒子(AEROSIL(R)90G)の代わりに、アルコール、水、アンモニア水を含む溶液中でテトラエトキシシランを加水分解、縮重合反応させて合成した平均粒径0.2μmのシリカ粒子を用いること、また片倉コープアグリ製のマイカ(ソマシフME−100)の代わりに、クニミネ工業製のクニピアF(R)を用いること以外は実施例1と同様の方法で、有機−無機複合材料を得た。
実施例1の日本アエロジル製のシリカ粒子(AEROSIL(R)90G)の重量を2gから0.5gへと変更した以外は実施例1と同様の方法で、有機−無機複合材料を得た。
実施例1の片倉コープアグリ製のマイカ(ソマシフME−100)の重量を2gから0.5gへと変更した以外は実施例1と同様の方法で、有機−無機複合材料を得た。
3,3’,4,4’フェニルテトラカルボン酸二無水物と水、あるいはメタノール、エタノール中で加熱し、テトラカルボン酸、あるいはカルボン酸エステルを合成した。冷却後、p-フェニレンジアミンを加えて加熱し、ポリアミック酸を合成した。合成したポリアミック酸をN-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、N,N’メチルアセトアミド、N,N’ジメチルホルムアミド等の溶剤に溶解し、実施例1と同様の方法で作製した複合粒子を混合し、ボールミルで2時間攪拌した。ボールミルの回転速度を450rpmとし、5分間隔で反転させるモードに設定した。得られたワニスを100℃で1時間加熱後、400℃30分間加熱し、有機−無機複合材料を得た。
実施例1と同様の方法で作製した複合粒子と、ロンザ社製のプリマセットLECy(化合物名:4,4’−エチリデンジフェニルジシアナート)と東京化成工業製の4−ノニルフェノールを秤量し、メノウボールを入れたメノウ製容器に投入し、ボールミルで2時間攪拌した。ボールミルの回転速度を450rpmとし、5分間隔で反転させるモードに設定した。以上より、金属錯体が層間修飾されたクレイが樹脂原料中に分散したワニスを得た。ワニスを100℃→120℃→150℃→200℃で各1時間ずつ加熱し、最後に250℃で6時間加熱し、有機−無機複合材料を得た。
<比較例1>
実施例1の日本アエロジル製のシリカ粒子(AEROSIL(R)90G)の重量を2gから0.22gへと変更した以外は実施例1と同様の方法で、有機−無機複合材料を得た。
<比較例2>
実施例1の日本アエロジル製のシリカ粒子(AEROSIL(R)90G)の重量を2gから18gへと変更した以外は実施例1と同様の方法で、有機−無機複合材料を得た。
<比較例3>
実施例1の日本アエロジル製のシリカ粒子(AEROSIL(R)90G)の代わりに、コアフロント社製のシリカ粒子(sicastar)を用いること以外は実施例1と同様の方法で、有機−無機複合材料を得た。
<比較例4>
実施例1の複合粒子の配合量を0.1wt%とすること以外は実施例1と同様の方法で、有機−無機複合材料を得た。
<比較例5>
実施例1のイオン交換反応において、塩酸を添加しない以外は実施例1と同様の方法で、有機−無機複合材料を得た。
(測定・評価)
(1)蛍光X線測定
蛍光X線分析では、複合粒子とホウ酸粉末をプレス成型して測定用試料を作成し、X線管:Rhターゲット、X線出力:3kW、測定室:真空、分析径:20mmφの条件で測定した。検出した蛍光X線の種類から複合粒子に含まれる元素の種類を評価した。
実施例1〜11で得られる複合粒子の蛍光X線を測定した結果、ナトリウム、カルシウム等の陽イオンは検出されなかった。一方、イオン交換反応を行わない比較例3の複合粒子の蛍光X線分析を実施したところ、0.48wt%のナトリウムイオンが検出された。
以上より、酸性溶液中では、カチオンに帯電した酸化物粒子が層状粒子の層間のナトリウムイオンとイオン交換反応することが確認された。
(2)XRD測定(層間距離評価)
実施例1〜11、比較例1〜5の処理粉体及び有機‐無機複合材料中の層状粒子層間距離は、高分解能X線回折装置(株式会社リガク製、型式:ATX−G)を用いて測定した。測定条件は、X線源はCu、X線出力は50kV−250mA、走査範囲は0.5≦2θ≦60degとした。測定したXRDパターンからブラッグの式(2dsinθ=nλ、d:層間隔、θ:回折角度、n:反射次数、λ:X線波長=0.154nm)を用いて層間隔を算出した。
実施例1〜11で得られる複合粒子のXRD測定を行ったところ、層状粒子の層間距離を示すピークは見られなかった。それに対して、イオン交換反応を行わない比較例5では、1.3nmに相当する回折角において明確なピークが観察された。
以上より、酸性溶液中では、カチオンに帯電した酸化物粒子が層状粒子の層間のナトリウムイオンとイオン交換反応することが確認された。
(3)SEM観察
実施例1〜11、比較例1〜5の有機‐無機複合材料中の層状粒子の構造は、層状粒子が含まれる有機-無機複合材料を樹脂等に埋め込んで固定化し、任意の断面を研磨することにより層状粒子の断面を露出させ、電子顕微鏡で観察した。
実施例6,7、及び比較例5で得られる有機‐無機複合材料中の層状粒子断面のSEM写真をそれぞれ図7,8,9示す。図7、8より、実施例6、7では、層状粒子表面、あるいは層間に酸化物粒子(シリカ)が観察された。一方で、図9より、比較例5では、層状粒子の表面、あるいは層間に酸化物粒子(シリカ)は観察されなかった。
以上より、酸性溶液中でカチオンに帯電した酸化物粒子と層状粒子をイオン交換反応すると、層状粒子表面、あるいは層間に酸化物粒子が吸着(担持)された複合粒子が得られる。
(4)絶縁破壊電圧測定(絶縁破壊強度評価)
実施例1〜11、及び比較例1〜5の有機−無機複合材料の絶縁破壊電圧は、以下のように測定した。測定には耐圧測定装置(株式会社佐々木電工社製)を用いた。
図6は、絶縁破壊電圧測定装置の模式図である。電極板として片面に直径80mm、深さ1mmの窪みを形成した100mm×100mm×5mmtのアルミニウム板705を用い、窪みの中に樹脂原料を1〜2g流し込み、各実施例の硬化条件で加熱した。アルミニウム板705上の有機‐無機複合材料703の表面に直径5mmの球状電極704を置き、アルミニウム板705と球状電極704間に商用周波数(50Hz)の電圧を徐々に昇圧(昇圧速度:1kV/sec)しながら印加し、短絡電流が流れた時の電圧を破壊電圧VTOP(kV)とした。有機‐無機複合材料703、球状電極704及びアルミニウム板705はポリプロピレンケース701に充填した電気絶縁油(フロリナート(登録商標)住友スリーエム株式会社製、FC‐77)702中に浸漬した。
TOPから実効電圧VRMS(絶縁破壊電圧)=VTOP/√2を計算し、VRMSを膜厚(0.05mm)で割り絶縁破壊強度とした。
表1には有機−無機複合材料中の絶縁破壊強度を示す。
実施例1と比較例3を比べると、酸化物粒子の平均粒径が10μm以上の場合、絶縁破壊強度の向上効果は小さい。平均粒径が10μmを超えると、層状粒子に担持する酸化物粒子の数が少ないため、複合粒子の表面積増大によるアンカー効果が発現しないためと考えられる。
実施例1と比較例4を比べると、複合粒子の添加量が0.1%以下の場合、絶縁破壊強度の向上効果は小さい。実施例1と比較例5を比べると、層状粒子と酸化物粒子存在下で塩酸処理を施すことにより、剥離した層状粒子表面に酸化物粒子が吸着(担持)するため、絶縁破壊強度の向上効果が大きいと考えられる。
実施例1〜11より、層状粒子として、クレイ、マイカ、酸化物粒子として、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニアが有用である。また、複合粒子全体に対する酸化物粒子の割合は、20〜80wt%が有用である。
<実施例12及び比較例6のパワー半導体装置>
本実施例の有機−無機複合材料を用いてパワー半導体装置を作製した。まず、実施例1のワニス中にフィラとしてシリカを80wt%、シランカップリング剤としてKBM403(信越化学工業株式会社製)を5重量部、離型剤としてヘキストワックスE(クラリアントジャパン株式会社製)を2重量部、着色剤としてカーボンブラックを1重量部加え、溶融混錬して封止樹脂原料を作製した。別途、パワー半導体素子が搭載されたモジュールを作製し、封止樹脂原料を用いてポッティング法によりモジュール全体を被覆し、100℃→120℃→150℃→200℃で各1時間、250℃で6時間加熱硬化して樹脂封止した。
図3に作製したパワー半導体装置の模式図を示す。パワー半導体素子401の裏面側電極が絶縁基板406上の回路配線部材402に接合材404によって電気的に接続され、パワー半導体素子401の主電極がリード部材403にワイヤ405によって電気的に接続されている。絶縁基板406の裏面側にはパワー半導体素子401で発生した熱を外部に逃がすための放熱板が設けられている。そして、回路配線部材402、リード部材403、放熱板407の一部が露出した状態でパワー半導体素子401の周囲が封止樹脂408で封止されている。
比較例6として、比較例5のワニス中にフィラとしてシリカを80wt%、シランカップリング剤としてKBM403(信越化学工業株式会社製)を5重量部、離型剤としてヘキストワックスE(クラリアントジャパン株式会社製)を2重量部、着色剤としてカーボンブラックを1重量部加え、溶融混錬して封止樹脂原料を作製した。別途、パワー半導体素子が搭載されたモジュールを作製し、封止樹脂原料を用いてポッティング法によりモジュール全体を被覆し、100℃→120℃→150℃→200℃で各1時間、250℃で6時間加熱硬化してパワー半導体装置を作製した。パワーサイクル(PC)試験(ΔTc=170℃、20℃⇔190℃)のサイクル寿命を評価した結果を表2に示す。表2において、α1はT以下の温度での熱膨張係数を示し、α2はT超の温度での熱膨張係数を示す。
サイクル寿命評価の結果、実施例12のパワーサイクル寿命は30000回であったのに対し、比較例6のパワーサイクル寿命は、4000回であった。以上より、パワー半導体装置に本実施例の有機−無機複合材料を用いることで、パワーサイクル寿命が向上することが示された。これは、封止材として本実施例の有機−無機複合材料を用いると材料強度が向上し、材料内のクラック等を起点とする絶縁劣化が抑制されるからである。
<実施例13及び比較例7のエナメル線>
実施例13として、電線に実施例1の層状粘土鉱物と樹脂原料を含むワニスを塗布し、加熱するプロセスによりエナメル線を試作した。−50℃⇔200℃の温度サイクル試験を実施した結果、500サイクル後の絶縁破壊電圧の減少率は初期値の5%であった。
比較例7として、電線に比較例5の層状粘土鉱物と樹脂原料を含むワニスを塗布し、加熱するプロセスによりエナメル線を試作した。−50℃⇔200℃の温度サイクル試験を実施した結果、500サイクルの絶縁破壊電圧の減少率は初期値の60%であった。以上より、エナメル線被覆材として本実施例の有機‐無機複合材料を用いることで、耐電圧性に優れたエナメル線が得られることが示された。
<実施例14及び比較例8の回転機用固定子コイル>
実施例14として、導体に絶縁テープを巻回し、加熱乾燥した後、実施例1の層状粘土鉱物と樹脂原料を含むワニスを真空含浸し、加熱硬化するプロセスにより回転機用固定子コイルを得た。この回転機用固定子コイルを−50℃⇔200℃の温度サイクル試験にて評価した結果、200サイクル後の絶縁破壊電圧の減少率は初期値の10%であった。
比較例8として、導体に絶縁テープを巻回し、加熱乾燥した後、比較例5の層状粘土鉱物と樹脂原料を含むワニスを真空含浸し、加熱硬化するプロセスにより回転機用固定子コイルを得た。この回転機用固定子コイルを−50℃⇔200℃の温度サイクル試験にて評価した結果、200サイクル後の絶縁破壊電圧の減少率は初期値の60%であった。
以上より、本実施例の有機−無機複合材料を含浸樹脂として用いることで、耐熱寿命に優れた回転機用固定子コイルを得られることが示された。
本実施例の剥離した層状粒子表面に酸化物粒子が吸着(担持)した複合粒子を含む有機−無機複合材料は、機械強度が高いため、部分放電劣化によるチップと配線のショートを防止することができ、パワー半導体装置の高寿命化に寄与することができる。
本実施例の剥離した層状粒子表面に酸化物粒子が吸着(担持)した複合粒子及びモノマーを含む、ワニスを用いた膜は、機械強度が高いため、耐サージ特性に優れる絶縁電線を提供できる。
本実施例のワニスを真空含浸し、加熱硬化して絶縁被覆を形成することにより回転機用固定子コイルを得ることができる。この回転機用固定子コイルは、絶縁性に優れた樹脂で被覆されているため、耐熱寿命が高く、有用である。
Figure 2017222527
Figure 2017222527
401 パワー半導体素子
402 回路配線部材
403 リード部材
404 接合材
405 ワイヤ
406 絶縁基板
407 放熱板
408 封止樹脂
501 導体
502 絶縁被覆
601 導体
602 絶縁被覆
701 ポリプロピレンケース
702 電気絶縁油
703 有機-無機複合材料
704 球状電極
705 アルミニウム板

Claims (12)

  1. スメクタイト群、マイカ群、バーミキュライト群及び雲母群からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む鱗片状粒子の表面に、酸化物粒子が吸着していることを特徴とする複合粒子。
  2. 請求項1に記載の複合粒子において、
    前記酸化物粒子が、シリカ、アルミナ、ジルコニア及びチアニアの中から少なくとも1種を含むことを特徴とする複合粒子。
  3. 請求項1または2に記載の複合粒子において、
    前記酸化物粒子の平均粒径が、1nm〜1μmであることを特徴とする複合粒子。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の複合粒子において、
    前記複合粒子全体に対する前記酸化物粒子の重量比が20〜80wt%であることを特徴とする複合粒子。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の複合粒子及びモノマーを含むことを特徴とするワニス。
  6. 請求項5記載のワニスにおいて、
    前記モノマーがビスフェノールA型エポキシプレポリマー、4,4’−エチリデンジフェニルジシアナート、3,3’−4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、p-フェニレンジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とするワニス。
  7. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の複合粒子及び樹脂を含むことを特徴とする有機−無機複合材料。
  8. 請求項7記載の有機−無機複合材料において、
    前記有機−無機複合材料全体に対する前記複合粒子の重量分率が、1〜30wt%であることを特徴とする有機−無機複合材料。
  9. 請求項7または8に記載の有機−無機複合材料において、
    前記樹脂がエポキシ樹脂、シアネートエステル樹脂、ポリイミド樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする有機−無機複合材料。
  10. 請求項7乃至9のいずれか一項に記載の有機−無機複合材料を含む封止材及び半導体素子を含む半導体装置であって、
    前記半導体素子を前記封止材で封止していることを特徴とする半導体装置。
  11. 請求項7乃至9のいずれか一項に記載の有機−無機複合材料を含む絶縁材料及び導体を含む電線であって、
    前記導体を前記絶縁材料で被覆していることを特徴とする電線。
  12. 請求項7乃至9のいずれか一項に記載の有機−無機複合材料を含む絶縁材料及び導体を含む回転機用固定子コイルであって、
    前記導体を前記絶縁材料で被覆していることを特徴とする回転機用固定子コイル。
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WO2019077793A1 (ja) * 2017-10-18 2019-04-25 三菱電機株式会社 固定子コイルの絶縁被覆材およびそれを用いた回転機
CN111825980A (zh) * 2020-07-27 2020-10-27 中国人民解放军海军工程大学 协同增效的邻苯二甲腈树脂复合材料及其制备方法

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