JP2017222163A - 立体造形物の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】グリーン体の硬度が良好であり、除去性に優れ、焼結体の相対密度が高く、精密、かつ高強度であって、表面粗さが良好な立体造形物を簡便かつ効率良く製造することができる立体造形物の提供。【解決手段】無機粒子を含む第一の液体材料からなる層の所定領域を硬化させる硬化工程を繰り返して積層することにより立体造形を行う立体造形物の製造方法であって、前記第一の液体材料を層形成領域に供給する際に、前記第一の液体材料の粘度を低下させる工程、及び前記第一の液体材料を供給する前記層形成領域を加熱する工程、の少なくともいずれかの工程を含む立体造形物の製造方法である。【選択図】図4

Description

本発明は、立体造形物の製造方法及び製造装置に関する。
立体造形物を付加造形する技術の一つとして、シート積層造形と呼ばれる技術が知られている。この技術は、立体造形物を積層方向について薄く切った断面形状データから、その形状に従って各層を形成して積層することにより立体物を造形する技術である。
シート積層造形技術を応用して、高硬度・高脆性、熱伝導性が低い等の諸特性を持つ材料切削による加工が難しい難削材料(例えば、金属(超硬合金:タングステン・カーバイド系合金、ステンレス鋼、炭素鋼等)やファインセラミックス(例えば、炭化ケイ素、アルミナ、ジルコニア等)を所望の複雑形状に簡便な方法で造形することが期待されている。
そこで、懸濁液中に無機粒子を分散させたシートを積層し、造形したい部分に結着剤を選択的に塗布し、結着させていない部分を取り除き、成形体を得る積層立体造形技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、セラミックスラリー中に含まれるバインダ量を少なくしながら、薄いシートを成形できるセラミックグリーン体シートの製造装置が提供されている(例えば、特許文献2参照)。
本発明によると、グリーン体の硬度が良好であり、除去性に優れ、焼結体の相対密度が高く、精密、かつ高強度であって、表面粗さが良好な立体造形物を簡便かつ効率良く製造することができる立体造形物の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の立体造形物の製造方法は、無機粒子を含む第一の液体材料からなる層の所定領域を硬化させる硬化工程を繰り返して積層することにより立体造形を行う立体造形物の製造方法であって、前記第一の液体材料を層形成領域に供給する際に前記第一の液体材料の粘度を低下させる工程、及び前記第一の液体材料を供給する前記層形成領域を加熱する工程、の少なくともいずれかの工程を含む。
本発明によると、グリーン体の硬度が良好であり、除去性に優れ、焼結体の相対密度が高く、精密、かつ高強度であって、表面粗さが良好な立体造形物を簡便かつ効率良く製造することができる立体造形物の製造方法を提供することができる。
図1Aは、従来の立体造形物の成形精度を示す模式図である。 図1Bは、本発明の立体造形物の成形精度を示す模式図である。 図2Aは、本発明に用いられる一形態の付与手段の概略説明図である。 図2Bは、本発明に用いられる別の形態の付与手段の概略説明図である。 図3は、スラリーの粘度と温度との関係の一例を示すグラフである。 図4は、立体造形の全体工程の一例について説明するフローチャートである。 図5Aは、付与手段から、第一の液体材料を付与する工程の一例を説明する概略説明図である。 図5Bは、スラリーを薄膜シート状に成形する工程の一例について説明する概略説明図である。 図5Cは、前記第二の液体材料を吐出し硬化する工程の一例について説明する概略説明図である。
(立体造形物の製造方法及び立体造形物の製造装置)
本発明の立体造形物の製造方法は、無機粒子を含む第一の液体材料からなる層の所定領域を硬化させる硬化工程を繰り返して積層することにより立体造形を行う立体造形物の製造方法であって、前記第一の液体材料を層形成領域に供給する際に前記第一の液体材料の粘度を低下させる工程、及び前記第一の液体材料を供給する前記層形成領域を加熱する工程、の少なくともいずれかの工程を含み、更に必要に応じて、層形成工程、層乾燥工程、除去工程、焼結工程、その他の工程を含む。
本発明の立体造形物の製造方法は、従来の成形体の製造方法では、硬度の高い粒子は相対的に比重が高く、スラリー中に分散させても、粒子が重力により沈降してスラリー中で粒子濃度が不均一になりやすく、スラリー中に有機化合物を加えて粒子の分散安定性を確保する必要があるが、比重が高い粒子の分散安定性を確保するためにスラリーに加える有機材料は高い粘性が求められ、スラリー中の粘度が上がってしまい、また、相対密度を高くするためにはスラリー中の粒子を高密度にする必要があるが、スラリーの粘度も高くなってしまうという問題があるという知見に基づくものである。
また、本発明の立体造形物の製造方法は、従来のセラミックグリーン体シートの製造装置では、スラリーの粘度が高いと薄膜シート状に成形することが困難になり、高精度な立体造形物を得るには、シートの膜厚を薄くし、多数の層を積層する必要があるが、高粘度のスラリーは薄膜シート状に成形すると、成形材とスラリーとの相互作用により、薄膜の表面粗さが悪化し、精度のよい立体造形物が得られないという問題があるという知見に基づくものである。また、スラリータンク内の加熱、もしくはスラリーダム全体を加熱することでスラリータンク内、スラリーダム内で高比重の粒子が沈降した結果、スラリー中の粒子濃度が不均一になるという問題があるという知見に基づくものである。
さらに、本発明の立体造形物の製造方法は、第一の液体材料供給手段を用いて第一の液体材料を液体材料層保持手段上に供給する供給工程と、前記液体材料層保持手段上に前記第一の液体材料からなる層を形成する層形成工程と、前記第一の液体材料からなる層の所定領域を硬化させる硬化工程と、を繰り返して積層することにより立体造形を行う立体造形物の製造方法であって、前記供給工程、及び前記層形成工程の少なくともいずれかにおいて、前記第一の液体材料供給手段、及び前記液体材料層保持手段の少なくともいずれかが加熱され、更に必要に応じて、層形成工程、層乾燥工程、除去工程、焼結工程、その他の工程を含む。
本発明の立体造形物の製造装置は、無機粒子を含む第一の液体材料からなる層を形成する層形成手段と、前記第一の液体材料からなる層の所定領域を硬化させる硬化手段と、前記第一の液体材料を層形成領域に供給する際に前記第一の液体材料の粘度を低下させる手段、及び前記第一の液体材料を供給する前記層形成領域を加熱する手段、の少なくともいずれかの手段を有し、更に必要に応じて、層乾燥手段、除去手段、焼結手段、その他の手段を有する。
前記立体造形物の製造方法としては、前記層形成工程後、かつ前記硬化工程前に、層乾燥工程をさらに含み、前記層乾燥工程が、第一の加熱工程と、前記第一の加熱工程よりも高い温度の熱源を用いて加熱を行う第二の加熱工程と、を含むことが好ましく、前記層乾燥工程前に、前記層形成領域に供給した前記第一の液体材料を、層厚が50μm以下となるように層を形成する工程を含むことが好ましい。
本発明の立体造形物の製造方法は、本発明の立体造形物の製造装置を用いて好適に実施することができる。
従来、第一の液体材料(以下、「スラリー」と称することがある)をシート状に成形し、それらを積層したグリーン体を焼結し、相対密度(見かけを真密度で割ったもの)90%以上の高密度、かつ積層方向のシート段差や表面の凹凸が目視にて確認できない程度の精密な立体造形物を得ることが困難である。これは、高硬度の無機粒子の分散安定性を維持するために粒子濃度を上げると、スラリーの粘度が高くなる。その結果、スラリーの粘度が高いため、1μm以上100μm以下の平均厚みのグリーン体シートを表面荒れなく成形することが困難であったためである。そこで、スラリー中の溶媒量を増やして、粘度を下げるという方法もあるが、シート積層する上で、グリーン体シートは表面がある程度乾燥している必要があり、そのため、溶媒量を増やすことにより乾燥に必要な時間が増えて、生産性が悪化してしまうという問題がある。
本発明では、粘度が高いスラリーをシート状に成形加工する場所に供給する工程において、熱エネルギー等を加えてスラリーを成形可能な粘度に調整することにより目視では表面に凹凸を認識できない1μm以上100μm以下の薄膜シート状を成形することができる。加熱されたスラリーにより形成された薄膜シートは、溶媒の揮発性が高まり、無機粒子が沈降する前に有機化合物と無機粒子とを含むシートを形成できる。また溶媒の乾燥時間を早くでき、生産性を向上することができる。グリーン体シートに有機化合物Aと反応性を示す材料を選択的に塗布して硬化することが好ましい。グリーン体シートが熱を保持することにより液との反応性を上げて、より強固なグリーン体を得ることもできる。
以上の工程により薄膜シートを複数積層して表面荒れの少ない、無機粒子の体積比率が50体積%以上のグリーン体を得ることができる。得られたグリーン体は焼結処理を行い、高硬度な無機粒子の相対密度が90%以上の複雑形状を持つ高硬度の立体造形物を得ることができる。
前記グリーン体中の無機粒子の体積比率としては、50体積%以上が好ましく、55体積%以上がより好ましい。前記グリーン体中の無機粒子の体積比率が、50体積%以上であると、焼結後の立体造形物の硬度を高くすることができる。
なお、前記グリーン体とは、造形後、焼結前の立体造形物を意味する。また、前記グリーン体シートとは、第一の液体材料からなる層を形成し、揮発性の溶媒を揮発させた後に硬化した層を意味する。
図1Aは、従来の立体造形物の成形精度を示す模式図である。図1Bは、本発明の立体造形物の成形精度を示す模式図である。図1Aに示すように、従来の立体造形物は、薄膜シート単層の厚みが厚いため、曲面を持つ立体造形物の場合、階段のような段差ができ、精密な立体造形物を得ることができない。一方、図1Bに示すように、1μm以上100μm以下の薄膜シート状を成形することにより、積層方向のシート段差や表面の凹凸が目視にて確認できない程度の精密な立体造形物を得ることができる。
<層形成工程及び層形成手段>
前記層形成工程は、無機粒子を含む第一の液体材料からなる層を形成する工程である。
前記層形成手段は、無機粒子を含む第一の液体材料からなる層を形成する手段である。
前記層形成工程は、前記層形成手段により好適に実施することができる。
前記層形成工程及び前記層形成手段においては、前記第一の液体材料を付与する際に前記第一の液体材料の粘度を下げることにより、好適に前記第一の液体材料からなる膜を形成することができる。
前記層形成工程としては、前記第一の液体材料を層形成領域に供給する際に前記第一の液体材料の粘度を低下させる工程、及び前記第一の液体材料を供給する前記層形成領域を加熱する工程、の少なくともいずれかの工程を含む。
前記層形成手段としては、前記第一の液体材料を層形成領域に供給する際に前記第一の液体材料の粘度を低下させる手段、及び前記第一の液体材料を供給する前記層形成領域を加熱する手段、の少なくともいずれかの手段を有する。
前記第一の液体材料の粘度を低下させる工程は、前記第一の液体材料の粘度を低下させる手段により好適に実施することができる。
前記第一の液体材料を供給する前記層形成領域を加熱する工程は、前記第一の液体材料を供給する前記層形成領域を加熱する手段により好適に実施することができる。
前記第一の液体材料の粘度を低下させる工程としては、熱エネルギーを付与する方法、溶媒などを添加して粘度を下げる方法などが挙げられる。
前記熱エネルギーを付与する方法としては、第一の液体材料を付与する付与手段(例えば、ノズル等)を加熱することにより行うことができる。
前記加熱の温度範囲は30℃以上100℃以下が好ましい。
前記溶媒などを添加する方法としては、第一の液体材料を付与する過程で、サブの容器を設けて揮発性の溶媒を混合し粘度を低下させることができる。
前記スラリー材料層の厚みとしては、一層当たりの平均厚みで、1μm以上50μm以下が好ましく、5μm以上30μm以下がより好ましい。前記平均厚みが、1μm以上であると、立体造形物が得られるまでの時間が適正であり、焼結等の処理乃至取扱い時に型崩れ等の問題が生じることがない。一方、前記平均厚みが、50μm以下であると、層の内部に存在する溶媒が十分に揮発でき、所望の力学的強度を有する立体造形物が得られる。なお、前記平均厚みは、公知の方法に従って測定することができる。
前記スラリー材料層から溶媒が揮発した後の表面粗さ(Ra)としては、0.1μm以上10μm以下が好ましい。前記表面粗さ(Ra)が、0.1μm以上であると、適度に表面が荒れることによりインクの浸透性を促すことができ、10μm以下であると、第二の液体材料の量が積層面に対して均一に付与することができる。また、前記スラリー材料層の表面粗さ(Ra)が、上記範囲であると、造形で得られたグリーン体における層間の接着力を十分に得ることができる。
また、スラリーが乾燥工程を経て乾燥して安定になった状態での表面粗さ(Ra)としては、0.1μm以上10μm以下が好ましい。スラリーの状態が安定であると、積層時ごとのばらつきを小さくすることができる。
前記表面粗さ(Ra)の測定は、以下のようにして行うことができる。前記スラリー材料層は、第一の液体材料(スラリー)層を形成し、必要に応じて溶剤の除去などを施し、第二の液体材料を付与する前の状態にする。このときの第一の液体材料からなる層について、レーザー顕微鏡(装置名:VK−X250、株式会社キーエンス製)を用いて層表面の5箇所を任意に選択して測定する。20倍の対物レンズを用い、得られた測定値から平均値を求め、表面粗さ(Ra)とする。
−第一の液体材料−
前記第一の液体材料は、無機粒子を含み、溶媒、及び有機化合物Aを含むことが好ましく、更に必要に応じて、モノマー、重合開始剤、光増感剤、及びその他の成分を含む。
−−無機粒子−−
前記無機粒子は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、高硬度の性質を有するものを選択することにより、高硬度な立体造形物を造形することができる。
前記無機粒子としては、例えば、金属粒子、セラミックス粒子などが挙げられる。
前記無機粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5μm未満が好ましく、4μm以下がより好ましい。前記体積平均粒径が、5μm未満であると、生産性、焼結体の相対密度、及び焼結体の強度を向上できる。前記無機粒子の体積平均粒径は、目的に応じて適宜、公知の粒径測定装置を選択することができ、例えば、マルチサイザーIII(コールターカウンター社製)やFPIA−3000(シスメックス株式会社製)などを用いて、公知の方法に従って測定することができる。
前記第一の液体材料における前記無機粒子の体積比率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5体積%以上が好ましく、5.5体積%以上がより好ましい。前記体積比率が、5体積%以上であると、焼結体の相対密度、及び焼結体の強度を向上できる。
−−−金属粒子−−−
前記金属粒子としては、例えば、炭化タングステン・カーバイド、超硬合金(WC−Co、炭化タングステン・カーバイドとコバルトとの合金、炭化チタンや炭化タンタルを添加する場合もある)、炭素鋼、クロム鋼、マンガン鋼、クロムモリブデン鋼、ニッケルクロム鋼、アルミニウムクロムモリブデン鋼、ステンレス鋼、インコネル、ハステロイ等の粒子などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、炭化タングステン・カーバイドが好ましい。
前記金属粒子の体積平均粒径としては、20μm未満が好ましく、5μm未満がより好ましい。前記金属粒子の体積平均粒径は、目的に応じて適宜、公知の粒径測定装置を選択することができ、例えば、マルチサイザーIII(コールターカウンター社製)やFPIA−3000(シスメックス株式会社製)などを用いて、公知の方法に従って測定することができる。
−−−セラミックス粒子−−−
前記セラミックス粒子として、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ファインセラミックスと呼ばれる炭化ケイ素、アルミナ、窒化ケイ素、ジルコニア等の粒子などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ジルコニア粒子、窒化ケイ素粒子が好ましい。
前記セラミックス粒子の体積平均粒径としては、1μm未満が好ましく、0.5μm未満がより好ましい。前記体積平均粒径が、1μm未満であると、グリーンシート又はグリーン体の密度が低くなることを防止し、良好に焼結することができ、力学的強度を向上できる。
前記無機粒子の含有量としては、前記第一の液体材料(スラリー)100質量部に対して、20質量部以上70質量部以下が好ましい。前記含有量が20質量部以上であると、揮発する溶媒量が相対的に少なくでき、グリーン体シート又はグリーン体の粒子の密度を高くすることができ、70質量部以下であると、スラリーとしての流動性を向上でき、ドクターブレード等によるスラリー搬送を良好に行うことができる。
−−有機化合物A−−
前記有機化合物Aとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水溶性樹脂などが挙げられる。前記水溶性樹脂における水溶性とは、室温(25℃)において、水に対して10質量%以上溶解することを意味する。
前記有機化合物Aとしては、塩基性官能基と反応性を有する酸性官能基を有することが好ましい。
前記有機化合物Aは、熱可塑性を示す樹脂であることが好ましい。
前記酸性官能基としては、例えば、カルボキシル基、ヒドロキシル基などが挙げられる。前記酸性官能基を有する有機化合物Aとしては、例えば、変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、塩基性官能基との反応性が高い点から、ポリアクリル酸が好ましい。
前記ポリアクリル酸の重量平均分子量(Mw)としては、400,000以上が好ましく、400,000以上1,000,000以下がより好ましく、600,000以上800,000以下が特に好ましい。前記重量平均分子量(Mw)が400,000以上であると、前記第二の液体材料中の塩基性官能基を有する有機化合物Bとの架橋構造の構築が容易であり、立体造形物の硬化時間が適切である。無機粒子の比重に合わせて分子量は適したものを選ぶことが好ましい。前記重量平均分子量(Mw)は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によって、単離したポリアクリル酸の分子量分布を求めて、これを基に重量平均分子量を算出することができる。
前記有機化合物Aの含有量としては、前記無機粒子100質量部に対して、5質量部以上30質量部以下が好ましい。前記含有量が、5質量部以上であると、結着効果を十分に得ることができ、スラリー中での無機粒子の分散状態が良好になり、分散安定性を向上できる。一方、前記含有量が、30質量部以下であると、スラリーの粘度を低くでき、ドクターブレード等によるスラリーの搬送を良好に行うことができる。前記有機化合物Aの含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜公知の熱分析装置を選択することができ、例えば、DSC−200(セイコーインスツル株式会社製)などを用いて、公知の方法に従って測定することができる。
−−溶媒−−
前記溶媒としては、前記有機化合物Aを溶解することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、メタノール、エタノール、トルエン(沸点:110.6℃)等の極性溶媒などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、グリーン体シート又はグリーン体造形の生産性を向上する点から、沸点が低い有機溶剤が好ましく、沸点が80℃以下である有機溶剤がより好ましい。
前記沸点が80℃以下である有機溶剤としては、例えば、エタノール(沸点:78.37℃)、メタノール(沸点:64.7℃)、酢酸エチル(沸点:77.1℃)、アセトン(沸点:56℃)、塩化メチレン(沸点:39.6℃)などが挙げられる。
−モノマー−
前記モノマーとしては、例えば、不飽和炭素−炭素結合を1つ以上有する化合物などが挙げられる。
前記不飽和炭素−炭素結合を1つ以上有する化合物としては、例えば、単官能モノマー、多官能モノマーなどが挙げられる。
前記単官能モノマーとしては、例えば、アクリルアミド、N−置換アクリルアミド誘導体、N,N−ジ置換アクリルアミド誘導体、N−置換メタクリルアミド誘導体、N,N−ジ置換メタクリルアミド誘導体、その他の単官能モノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記N−置換アクリルアミド誘導体、N,N−ジ置換アクリルアミド誘導体、N−置換メタクリルアミド誘導体、又はN,N−ジ置換メタクリルアミド誘導体としては、例えば、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMAA)、N−イソプロピルアクリルアミドなどが挙げられる。
前記その他の単官能モノマーとしては、例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン(ACMO)、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、エトキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記単官能モノマーを重合させることにより、アミド基、アミノ基、水酸基、テトラメチルアンモニウム基、シラノール基、エポキシ基などを有する水溶性有機ポリマーが得られる。
前記アミド基、アミノ基、水酸基、テトラメチルアンモニウム基、シラノール基、エポキシ基などを有する水溶性有機ポリマーは、血管モデルの強度を保つために有利な構成成分である。
前記単官能モノマーの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、第一の液体材料全量に対して、1質量%以上10質量%以下が好ましく、1質量%以上5質量%以下がより好ましい。
前記多官能モノマーとしては、例えば、2官能モノマー、3官能モノマー、4官能以上のモノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記2官能モノマーとしては、例えば、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸エステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール200ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール400ジ(メタ)アクリレート、メチレンビスアクリルアミドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記3官能モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアネート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化グリセリルトリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記4官能以上のモノマーとしては、例えば、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタ(メタ)アクリレートエステル、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(DPHA)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−重合開始剤−−
前記重合開始剤としては、例えば、光重合開始剤などが挙げられる。
前記光重合開始剤としては、光(特に波長域220nm以上400nm以下の紫外線)の照射によりラジカルを生成する任意の物質を用いることができる。
前記光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p’−ジクロロベンゾフェノン、p,p−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンジルメチルケタール、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルフォーメート、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記蛍光増白剤(増感剤)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,4−ビス−(ベンズオキサゾイル−2−イル)ナフタレンなどが挙げられる。
−−その他の成分−−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、分散剤、可塑剤、焼結助剤などが挙げられる。前記第一の液体材料が、前記分散剤を含むと、前記無機粒子の分散性を改善し、静止時の沈降を抑制することができる点から好ましく、グリーン体シート又はグリーン体を造形する際に無機粒子が連続して存在しやすくなる。また、前記可塑剤を含むと、前記第一の液体材料からなるグリーン体シート又はグリーン体前駆体が乾燥した際に亀裂が入りにくくなる点から好ましい。前記焼結助剤を含むと、得られた積層造形物につき焼結処理を行う場合において、より低温での焼結が可能となる点から好ましい。
前記付与手段について、図2Aを用いて説明する。図2Aは、本発明に用いられる付与手段の概略説明図である。
前記付与手段は、スラリー301を維持する容器部302、スラリー301を吐出するノズル303、スラリー材料301の供給量を一定に保つためのシャッター機構304を有する。前記ノズル303には、スラリー301を吐出するまでの間に薄層を形成することができる粘度に調整するための加熱機構305を有する。前記ノズル303から前記加熱機構305の加熱装置により成形に適した粘度に調整されたスラリー滴307を吐出することができる。加熱機構305は温度を任意に規定することが可能である。
加熱機構305が設定温度(30℃〜100℃)に達し、スラリー供給を開始するタイミングにおいて、シャッター304は開放され、圧力機構によりスラリー301はノズル部303に押し出される。その際に、スラリー301は、加熱機構305により加熱され経路を通過することにより、スラリー301は容器部内302よりも温度が上がり、その結果、粘度が下がる。加熱機構305と容器部305の間には断熱機構306が用いられており、加熱機構305の熱は容器部302内には伝わらない。そのため、容器部302内が加熱されてスラリーの温度が変化することを防止することができる。
前記断熱機構306の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、グラスウール、ロックウール、ウレタンフォーム、フェノールフォームなどが挙げられる。
前記スラリー301中に含まれる有機化合物Aが熱可塑性樹脂であることが好ましい。
図3は、前記有機化合物Aが熱可塑性樹脂である場合のスラリー粘度とスラリー温度との関係の一例を示す模式図である。
熱可塑性樹脂を使った351はスラリーの粘度と温度との関係を示すグラフである。352はスラリー内に前記高比重の無機粒子を分散維持させるために必要な粘度を示す。353は表面凹凸が目視で観測できない薄膜シート状に成形できるスラリーの粘度を示す。無機粒子を分散させるには比較的高い粘度352の方が沈降しづらく分散安定性を維持しやすい。前記ノズル303と加熱機構305により前記スラリーは熱エネルギーを与えられ比較的低い粘度353となる。粘度353まで低下したときにスラリー層が形成される。
スラリーの粘度が下がることでスラリー層を形成するためのブレードとスラリーとの相互作用が低減し、表面は目視にて凹凸が確認できない程度にシート状に成形することができる。
前記付与手段について、図2Bを用いて説明する。図2Bは、本発明に用いられる別の形態の付与手段の概略説明図である。
前記付与手段は、スラリー308を維持する容器部309、スラリー308を一旦保管させるためのサブ容器310を有する。サブ容器310にはスラリー308の量を一定に保つためのシャッター機構311を有する。サブ容器310には溶媒を供給するための溶媒保管容器312と溶媒を供給するためのチューブ313がつながっている。314は供給された溶媒を表す。サブ容器310内においてスラリー308と溶媒314を混合させるための攪拌機構315を有する。サブ容器内310において、攪拌機構315でスラリー308と溶媒314を攪拌させて、スラリー308の粘度を成形に適した粘度に調整する。攪拌後のスラリー308は供給量を一定にするためのシャッター機構316で一定量がノズル317を通じて所定位置に付与される。その際にポンプ318でチューブ319を通じて空気圧を加えられることによりスラリー308を吐出する。
サブ容器310内で溶媒314と攪拌し成形に適した粘度に調整されたスラリー滴320を吐出することができる。
前記スラリーの粘度の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、RE500型粘度計(東機産業株式会社製)を用いて、下記測定条件により測定することができる。恒温水槽の温度設定を行い、温度が一定になったら測定を開始する。カップの中にスラリーを適量マイクロピペットにて量りとり、カップの中に入れて広げる。予熱終了後、コーンが回転するため測定範囲の回転数であることに注意して測定することができる。
[測定条件]
使用ロータ コーン 1°34’×R24
予熱時間 1分間
測定時間 3分間
−層の形成−
前記第一の液体材料を支持体や形成した層上に配置させる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、第一の液体材料(スラリー)を薄層に配置させる方法としては、特許第3607300号公報に記載の選択的レーザー焼結方法に用いられる、公知のカウンター回転機構(カウンターローラ)などを用いる方法、前記スラリーをブラシ、ローラ、ブレード等の部材を用いて薄層に拡げる方法、前記層の表面を押圧部材を用いて押圧して薄層に拡げる方法、公知の粉末積層造形装置を用いる方法などが好適に挙げられる。
前記カウンター回転機構(カウンターローラ)、前記ブラシ乃至ブレード、前記押圧部材などを用いて、前記支持体上に前記スラリーを載置させるには、例えば、以下のようにして行うことができる。即ち、例えば、外枠(「型」、「中空シリンダー」、「筒状構造体」などと称されることもある)内に、前記外枠の内壁に摺動しながら昇降可能に配置された前記支持体上に前記スラリーを、前記カウンター回転機構(カウンターローラ)、前記ブラシ、ローラ又はブレード、前記押圧部材などを用いて載置させる。このとき、前記支持体として、前記外枠内を昇降可能なものを用いる場合には、前記支持体を前記外枠の上端開口部よりも少しだけ下方の位置に配し、即ち、前記第一の液体材料からなる層(スラリー層)の厚み分だけ下方に位置させておき、前記支持体上に前記スラリーを載置させる。以上により、前記スラリーを前記支持体上に薄層に載置させることができる。
なお、このようにして薄層に載置させた前記スラリーに対し、レーザーや電子線、或いは、第二の液体材料を作用させると硬化が生ずる。ここで得られた薄層の硬化物上に、上記と同様にして、前記スラリーを薄層に載置させ、この薄層に載置された前記スラリー(層)に対し、前記レーザーや電子線、或いは第二の液体材料を作用させると硬化が生ずる。このときの硬化は、前記薄層に載置された前記スラリー(層)においてのみならず、その下に存在する、先に硬化して得られた前記薄層の硬化物との間でも生ずる。その結果、前記薄層に載置された前記スラリー(層)の約2層分の厚みを有する硬化物(立体造形物)が得られる。
−支持体−
前記支持体(液体材料層保持手段)としては、前記第一の液体材料を載置することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記第一の液体材料の載置面を有する台、特開2000−328106号公報の図1に記載の装置におけるベースプレート、などが挙げられる。前記支持体の表面、即ち、前記第一の液体材料を載置する載置面としては、例えば、平滑面であってもよいし、粗面であってもよく、また、平面であってもよいし、曲面であってもよい。
前記支持体(液体材料層保持手段、層形成領域)は、前記支持体上に載置した前記第一の液体材料を加熱する手段を備えていることが好ましい。前記第一の液体材料を加熱する手段を備えることにより、前記第一の液体材料全体を加熱することができ、液体材料層の乾燥をより高め、造形物の強度を更に高めることができる。
<層乾燥工程及び層乾燥手段>
前記層乾燥工程は、前記層形成工程後、かつ前記硬化工程前において、得られた第一の液体材料からなる層(スラリー層)を乾燥させる工程であり、層乾燥手段により行われる。もちろん自然乾燥を行ってもよい。前記層乾燥工程において、前記スラリー層中に含まれる水分(溶媒)を揮発させることができる。なお、前記層乾燥工程としては、スラリー層から溶媒をすべて除去せず、半乾燥状態とすることが好ましい。前記層乾燥手段としては、例えば、公知の乾燥機などが挙げられる。
前記層乾燥工程における乾燥時間は適宜変更することができる。前記乾燥時間を長くすれば、前記層乾燥工程後の硬化工程で付与される第二の液体材料の横方向への染み出しが抑制され、造形精度が向上するが、層間の接着力が弱くなる傾向にある。一方、前記乾燥時間を短くすれば、層間での粒子移動が起こり、層間の接着力が強くなるが、前記層乾燥工程後の硬化工程にて付与される第二の液体材料の横方向への染み出しが発生し、造形精度が悪化する傾向にある。これは用いる材料種によって適宜選択すればよい。
前記乾固体を得るためには、少なくとも二段階の乾燥工程を経ることが好ましく、低い温度から徐々に高い温度にシフトしていくことが好ましい。これは、前記第一の液体材料からなる層から溶媒が揮発する際、最初から高い温度で乾燥すると、前記層の表面が先行して固まってしまい、内側に存在する溶媒の揮発が困難になるためである。したがって、低い温度から乾燥することにより、前記層表面の乾燥を遅くしつつ内側に存在する溶媒を十分に揮発させ、その後に高い温度で乾燥することで、内側と表面の全体から溶媒が十分に揮発させることができる。
さらに、造形物の密度や強度を向上させるためには層乾燥工程において二段階の加熱工程を含んでいても、充分に溶媒を揮発させることが難しく、結果として強度の低下を招くことがある。そのため、層乾燥工程前に、供給手段及び/又は支持体の加熱により前記第一の液体材料全体を加熱することにより、溶媒の揮発を促進し、充分な層乾燥を行うことができ、強度を向上することができる。さらに、立体造形物の強度を高めるには、第一の液体材料に含まれる粒子の体積平均粒径を小さくすることが必要であるが、前記粒子が1μm以下の場合では、粒子が層表面で凝集することにより、層乾燥工程において充分な材料層内部の乾燥が行えない場合があり、層乾燥工程前に、供給手段及び/又は支持体の加熱により前記第一の液体材料全体を加熱することが特に有効である。
前記層乾燥工程としては、前記第一の液体材料を前記層形成領域に供給した後、前記硬化工程前において、前記第一の液体材料における水系媒体及びアルコール系媒体の少なくともいずれかを揮発させる工程であり、低温で乾燥する第一の加熱工程と、前記第一の加熱工程よりも高い温度の熱源を用いて加熱を行う第二の加熱工程と、の二段階からなる層乾燥手段により行われることが好ましい。前記第二の加熱工程においては、前記第一の加熱工程よりも前記第一の液体材料からなる層が高い温度となるように加熱することが好ましい。前記層乾燥工程において、前記スラリー層中に含まれる溶媒を揮発させることができる。前記層乾燥手段としては、例えば、熱風処理や赤外線照射処理などが挙げられる。これらの中でも、熱風処理が好ましい。
前記第一の加熱工程における加熱温度としては、25℃以上、かつ前記第一の液体材料の沸点よりも30℃以上低い温度が好ましく、30℃以上、かつ前記第一の液体材料の沸点よりも40℃以上低い温度がより好ましい。前記加熱温度が、25℃以上であると、立体造形物が得られるまでの時間が適正である。一方、前記加熱温度が、前記第一の液体材料の沸点よりも30℃以上低い温度であると、層表面の急速乾燥が抑制され、層の内部に存在する溶媒が十分に揮発でき、所望の力学的強度を有する立体造形物が得られる。
前記第二の加熱工程における加熱温度としては、前記第一の液体材料の沸点に対して、±30℃の範囲内が好ましく、±20℃の範囲内がより好ましい。前記加熱温度が、±30℃の範囲内であると、立体造形物が得られるまでの時間が適正であり、かつ層の内部と表面に存在する溶媒が十分に揮発でき、所望の力学的強度を有する立体造形物が得られる。
前記層乾燥工程における加熱時間は適宜変更することができるが、0.1秒間以上300秒間以下が好ましく、0.1秒間以上60秒間以下がより好ましい。前記加熱時間が前記範囲内であると、立体造形物が得られるまでの時間が適正であり、所望の力学的強度を有する立体造形物が得られる。
前記加熱手段として熱風を用いる場合の風速としては、1.0m/秒間以上30m/秒間以下が好ましく、1.5m/秒間以上20m/秒間以下がより好ましい。前記風速が、1.0m/秒間以上であると、乾燥速度が速くなり、立体造形物が得られるまでの時間が適正となる。一方、前記風速が、30m/秒間以下だと、前記層中に含まれる分散質が偏在せずに均一に存在することができ、所望の寸法精度を有する立体造形物が得られる。
前記熱風の吹きつけ方向としては、上方からが好ましく、前記層の法線と熱風の吹きつけ方向とのなす角度θとしては、5°以上85°以下が好ましく、10°以上80°以下がより好ましい。前記角度θが、5°以上85°以下であると、より効率よく乾燥を進行させることができ、立体造形物が得られるまでの時間が適正となる。なお、熱風の吹きつけ角度θは、一定でもよいし、経時的に変化してもよい。
前記乾燥工程後の前記層の固形分量としては、90質量%以上98質量%以下が好ましく、93質量%以上95質量%以下がより好ましい。前記固形分量が、90質量%以上であると、前記層乾燥工程後の液体材料付与工程で付与される液体材料の横方向への染み出しが抑制され、造形精度が向上するため、所望の寸法精度を有する立体造形物が得られる。一方、前記固形分量が98質量%以下であると、層間での粒子移動が起こり、層間の接着力が強くなるため、所望の力学的強度を有する立体造形物が得られる。
<硬化工程及び硬化手段>
前記硬化工程は、無機粒子を含む第一の液体材料からなる層の所定領域を硬化させる工程である。
前記硬化手段は、前記第一の液体材料からなる層の所定領域を硬化させる手段である。
前記硬化工程は、前記硬化手段により好適に実施することができる。
前記硬化工程及び硬化手段としては、前記層形成工程により得られた第一の液体材料からなる層に有機化合物Aに対して反応性を示す有機化合物Bを含む第二の液体材料を付与することが好ましい。
また、前記硬化工程としては、前記第一の液体材料からなる層に、第二の液体材料を付与する工程と、前記第二の液体材料を付与した前記第一の液体材料からなる層に活性エネルギー線を照射する照射工程と、を含むことが好ましい。
前記第二の液体材料の前記スラリー層への付与の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ディスペンサ方式、スプレー方式、インクジェット方式などに用いられている液体吐出手段などが挙げられる。本発明においては、複雑な立体形状を精度良くかつ効率よく形成し得る点から、前記インクジェット方式で用いられる液体吐出手段(圧電アクチュエーター等の振動素子を用い、複数ノズルから液滴を吐出するもの)が好ましい。
前記硬化手段としては、他にも、第二の液体材料付与後に活性エネルギー線照射手段を用いて照射する方法や、活性エネルギー線照射手段による活性エネルギー線照射による方法などが挙げられる。
前記活性エネルギー線としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、レーザー、電子線、紫外線などが挙げられる。
前記レーザーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、COレーザー、Nd−YAGレーザー、ファイバーレーザー、半導体レーザーなどが挙げられる。これらの中でも、COレーザーが好ましい。
前記電子線としては、前記立体造形用組成物中の粒子が溶融するエネルギーの電子線を照射するが、目的に応じて適宜選択することができる。
−紫外線照射工程及び紫外線照射手段−
第一の液体材料及び/又は第二の液体材料がモノマー等を含む活性エネルギー線硬化型組成物である場合は、前記800nm以上の波長を有する赤外線の照射に加えて、前記モノマーの重合反応に必要な、例えば、紫外線やレーザなどの活性エネルギー線を、少なくともスラリー材料層の第二の液体材料の付与された所定の領域に照射する。また、前記紫外線照射は、第二の液体材料の滴下と交互に行うことや、スラリー積層毎に行うこと、又は複数のスラリー材料層に対して一度に行ってもよい。
紫外線照射工程及び紫外線照射手段としては、例えば、紫外線発光ダイオード(UV−LED)や紫外線レーザダイオード(UV−LD)などを用いることができる。
−第二の液体材料−
前記第二の液体材料は、有機化合物Bを含み、水性媒体を含むことが好ましく、更に必要に応じて、モノマー、重合開始剤、光増感剤、及びその他の成分を含む。
前記モノマーとしては、前記第一の液体材料におけるモノマーと同様のものを用いることができる。
前記重合開始剤としては、前記第一の液体材料における重合開始剤と同様のものを用いることができる。
前記光増感剤としては、前記第一の液体材料における光増感剤と同様のものを用いることができる。
−−有機化合物B−−
前記有機化合物Bとしては、前記有機化合物Aに対して反応性を示す有機化合物であれば、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水溶性樹脂などが挙げられる。
前記水溶性樹脂における水溶性とは、室温(25℃)において、水に対して10質量%以上溶解することを意味する。
前記有機化合物Bとしては、酸性官能基と反応性を有する塩基性官能基を有することが好ましい。
前記塩基性官能基としては、例えば、アミノ基などが挙げられる。
前記アミノ基を有する有機化合物Bとしては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、酸性官能基との反応性の点から、カチオン密度が高いポリエチレンイミンが好ましい。
前記ポリエチレンイミンの重量平均分子量(Mw)としては、1,800以上が好ましく、1,800以上70,000以下がより好ましく、1,800以上20,000以下が特に好ましい。前記重量平均分子量(Mw)が、1,800以上であると、酸性官能基を持つ前記第一の液体材料中の有機化合物Aとの架橋構造の構築が容易であり、立体造形物の硬化時間が適切である。一方、前記重量平均分子量(Mw)が、70,000以下であると、第二の液体材料の粘度が適切であり、安定した吐出が実現できる。前記重量平均分子量(Mw)は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によって測定することができる。
前記有機化合物Bの含有量としては、前記第二の液体材料100質量部に対して、3質量部以上20質量部以下が好ましい。前記含有量が、3質量部以上であると、前記第一の液体材料中の有機化合物Aとの架橋構造を十分に構築でき、得られるグリーン体シート又はグリーン体の強度を向上できる。一方、前記含有量が、20質量部以下であると、第二の液体材料の粘度を低くでき、吐出安定性を向上できる。
前記有機化合物Bの含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜公知の熱分析装置を選択することができ、例えば、DSC−200(セイコーインスツル株式会社製)などを用いて、公知の方法に従って測定することができる。
−−水性媒体−−
前記水性媒体としては、例えば、水、メタノール、エタノール等のアルコール、エーテル、ケトンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、水が好ましい。なお、前記水性媒体は、前記水が前記アルコール等の水以外の成分を若干量含有するものであってもよい。
前記水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、超純水などが挙げられる。
−−その他の成分−−
前記その他の成分としては、例えば、界面活性剤、保存剤、防腐剤、安定化剤、pH調整剤などが挙げられる。
前記第二の液体材料は、各種の積層造形物、構造体の簡便かつ効率的な製造に好適に用いることができ、後述する本発明の立体造形物の製造方法及び立体造形物の製造装置に特に好適に用いることができる。
<除去工程及び除去手段>
前記除去工程は、前記層形成工程と前記硬化工程とを順次繰り返して形成した立体造形物を液体に浸漬して未硬化のスラリーを除去する工程である。
前記除去手段は、前記層形成工程と前記液体材料付与工程とを順次繰り返して形成した立体造形物を液体に浸漬して未硬化のスラリーを除去する手段である。
前記液体としては、例えば、水などが挙げられる。
<焼結工程及び焼結手段>
前記焼結工程は、積層後の立体造形物を焼結する工程であり、焼結手段により行われる。前記焼結工程を行うことにより、前記硬化物を一体化された成形体(焼結体)とすることができる。前記焼結手段としては、例えば、公知の焼結炉などが挙げられる。
前記焼結工程としては、前記のように硬化物を得てから焼結する方法以外にも、第一の液体材料を積層する段階で焼結する方法がある。前記第一の液体材料を積層する段階で焼結する方法は、前記第一の液体材料からなる層にレーザー照射及び電子線照射のいずれかを行い前記第一の液体材料からなる層を焼結する方法である。
前記焼結により得られる焼結体の相対密度としては、90%以上が好ましく、95%以上がより好ましい。
−レーザー照射−
前記レーザー照射におけるレーザーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、COレーザー、Nd−YAGレーザー、ファイバーレーザー、半導体レーザーなどが挙げられる。前記レーザー照射の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、小型レーザーを用いる場合、前記粉末材料を溶融することができないため、併用する接着剤(例えば、ポリエステル系接着剤)を混在させて、レーザー照射により接着剤を溶融させて造形することが好ましい。その場合、COレーザーを用いることが好ましい。照射条件としては、例えば、レーザー出力15W、波長10.6μm、ビーム径0.4mm程度が好ましい。
−電子線照射−
前記電子線照射としては、前記第一の液体材料中の無機粒子が溶融するエネルギーの電子線を照射すること以外の制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。電子線を照射する際には、前記第一の液体材料は真空環境下で扱われる必要がある。前記電子線照射の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、出力1,500W、ビーム径0.1mm、真空度1.0×10−5mbar程度が好ましい。
<その他の工程及びその他の手段>
前記その他の工程としては、例えば、表面保護工程、塗装工程などが挙げられる。
前記その他の手段としては、例えば、表面保護手段、塗装手段などが挙げられる。
−表面保護工程及び表面保護手段−
前記表面保護工程は、前記硬化工程、又は前記焼結工程において形成した立体造形物に保護層を形成する工程である。前記表面保護工程を行うことにより、前記立体造形物を、例えば、そのまま使用等することができる耐久性等を前記立体造形物の表面に与えることができる。
前記保護層としては、例えば、耐水性層、耐候性層、耐光性層、断熱性層、光沢層などが挙げられる。
前記表面保護手段としては、公知の表面保護処理装置、例えば、スプレー装置、コーティング装置などが挙げられる。
−塗装工程及び塗装手段−
前記塗装工程は、前記立体造形物に塗装を行う工程である。この塗装工程を行うことにより、前記立体造形物に所望の色に着色させることができる。前記塗装手段としては、公知の塗装装置、例えば、スプレー、ローラ、刷毛等による塗装装置などが挙げられる。
ここで、図4は、立体造形の全体工程の一例について説明するフローチャートである。
201は立体造形開始のトリガである。202はスラリー中の粒子を分散させるために前記容器内を攪拌させる工程である。203において、スラリーの撹拌を開始して、規定の時間撹拌したことを判断する。規定撹拌時間が経過していない場合は、202に戻る。204では規定時間の撹拌が終了後、前記スラリーを成形するブレードをステージから所望の位置に移動する。ステージとブレードとの距離、平面での位置などはあらかじめ設定された位置に移動する。205はスラリー供給路の加熱の開始を表す。206において、スラリーの供給路が規定温度に到達したことを確認して207でスラリーを供給する。規定温度に到達していない場合は、205に戻る。スラリーの供給を開始した後、208においてスラリーの供給時間を判断する。規定時間が経過していない場合は、207に戻る。規定時間供給終了後209、前記ブレードを用いて、吐出されたスラリーのコートを開始210する。211においてブレードが規定の位置まで移動しコートを終了した後、前記スラリーと反応する有機化合物Bをスライスされた層状のデータを元に立体造形物を得たい部分に吐出できるように移動212する。移動後、有機化合物Bを吐出213し、スラリーを硬化させる。その後、残りの積層データを確認し、残データが存在する場合214は、前記204の工程から213までを繰り返す。残りの積層データがない場合は立体造形を終了215する。
次に、図5A〜図5Cに本発明で用いられる立体造形物の製造装置の一例を示す。この図5Aは、付与手段から、第一の液体材料を付与する工程の一例を説明する概略説明図である。101は前記スラリーを積層していくにあたり支持体の役割を果たすステージである。このステージ101上にスラリーを積層し立体造形物を造形する。ステージは平滑面を有する。
102は前記第一の液体材料(スラリー)を格納する容器である。スラリーは揮発性の溶媒を含むため、スラリーの粒子濃度、有機化合物濃度が変化しないように密閉されている。
103は格納容器内にあるスラリーである。104は容器内にあるスラリーの保管時の分散安定性を維持するための分散装置である。必要に応じて、スラリーを物理的に撹拌し、スラリー中の無機粒子を分散させることが好ましい。105はスラリーを要求に応じて押し出す圧力供給機構である。106はスラリーを成形部にまで搬送するノズルである。107は容器内から吐出されたスラリーである。108は吐出されてステージ101に着弾したスラリーを平滑にするための移動するブレードである。109は前記成形用ブレードの移動方向を示す。立体造形の要求に応じて、必要があれば撹拌機構104を一定時間回転し、スラリー103中の無機粒子を分散させる。その後、圧力機構105で容器内に圧をかけてノズル106を通じてステージ101上に供給する。
図5Bは、スラリーを薄膜シート状に成形する工程の一例について説明する概略説明図である。
111は前記成形用ブレードであり、ステージ上に吐出されたスラリーを薄膜層状に成形する。112は成形されたスラリー層を表す。薄膜シートの平均厚みは、1μm以上100μm以下が積層方向の精度面から好ましい。113は成形されたスラリーから前記溶媒が揮発している様子を模式的に示す。シート成形時の温度及び湿度が影響するため、シート成形部の環境は一定に制御されていることが好ましい。
図5Cは、前記第二の液体材料を吐出し硬化する工程の一例について説明する概略説明図である。
121は、前記第二の液体材料を吐出する機構である。機構121としては、画像の印刷に使われるインクジェットヘッドなどを好適に用いることができる。122は、粒子化された前記第二の液体材料である。123は前記スラリー中の有機化合物Aと前記第二の液体材料が反応し、硬化した様子を模式的に示す。成形後には、支持体を下に下げることにより、ブレードと成形したシートとの間隔を広げて、シート層の上に同じ平均厚みにて第一の液体材料からなる層を積層することができる。
(立体造形物)
前記立体造形物は、本発明の立体造形物の製造方法により製造される立体造形物における焼結体の相対密度が、90%以上であることが好ましく、95%以上が好ましい。
前記焼結体の相対密度は、アルキメデス法を用いて、見かけ密度の測定を行い、試料の重量を測定する。次に、試料を細い針金を用いて縛り、天秤の釣鐘具のフックにかけて質量を測った後、試料全体を高純水につけて質量を測って見かけ密度を求める。見かけ密度をそれぞれの粒子の真密度で割り、相対密度を算出することができる。
前記真密度は、無機粒子の粉末を液体置換法により測定することができる。
本発明の立体造形物の製造方法及び立体造形物の製造装置により得られるグリーン体中の無機粒子の体積比率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50体積%以上が好ましい。前記グリーン体における無機粒子の体積比率が、50体積%以上であると、焼結後の立体造形物の硬度を高くすることができる。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により限定されるものではない。
なお、第一の液体材料の無機粒子の体積平均粒径、及びスラリー粘度は、以下のように測定した。
[無機粒子の体積平均粒径]
第一の液体材料(スラリー)中における前記無機粒子の体積平均粒径は、装置名:LA−920(株式会社堀場製作所製)を用いて測定した。LA−920の測定の際にLA−920専用アプリケーション(Ver.3.32)(株式会社堀場製作所製)を用いて解析を行った。具体的にはクロロホルムで光軸調整した後、バックグラウンドを測定した。その後、循環を開始し前記第一の液体材料(スラリー)を滴下した。透過率が安定したことを確認した後に超音波を下記条件で照射した。照射した後に透過率の値が70%以上95%以下の範囲となる条件で体積平均粒径を測定した。体積平均粒径の測定再現性の点から、前記LA−920の透過率の値が70%以上95%以下となる条件で測定した。また、超音波照射後に透過率が前記値から外れた場合は再度測定を行った。前記透過率の値を得るために前記第一の液体材料(スラリー)の滴下量を調節した。なお、測定及び解析条件は、以下のように設定した。
−測定及び解析条件−
・データ取り込み回数:15回
・相対屈折率:1.20
・循環:5
・超音波強度:7
[スラリー粘度]
前記スラリー粘度は、RE500型粘度計(東機産業株式会社製)を用いて、下記測定条件により測定した。恒温水槽の温度設定を行い、温度が一定になったら測定を開始した。カップの中にスラリーを適量マイクロピペットにて量りとり、カップの中に入れて広げた。予熱終了後、コーンが回転するため測定範囲の回転数であることに注意して測定した。
−測定条件−
・使用ロータ コーン 1°34’×R24
・予熱時間 1分間
・測定時間 3分間
(第一の液体材料(スラリー)の調製例1)
<第一の液体材料(スラリー)1の調製>
無機粒子(ジルコニア粒子、商品名:TZ−3Y−E、東ソー株式会社製、比重:6、体積平均粒径:200nm以上300nm以下)30.0質量%、重量平均分子量(Mw)が800,000であるポリアクリル酸(PAA、株式会社日本触媒製、AS−58)5.0質量%、可塑剤としてのフタル酸ベンジルブチル10.0質量%、セラミックス分散剤(マリアリム、日油株式会社製、AKM−0531)1.5質量%、及びエタノール60.0質量%を混合し、直径3mmのジルコニアビーズにて3時間ビーズミル分散することで第一の液体材料(スラリー)1を調製した。
(第一の液体材料(スラリー)の調製例2〜12)
<第一の液体材料(スラリー)2〜12の調製>
第一の液体材料(スラリー)の調製例1において、組成を下記表1及び表2のように変更した以外は、第一の液体材料(スラリー)の調製例1と同様にして、第一の液体材料(スラリー)2〜12を調製した。
なお、前記表1及び表2において、成分の商品名、及び製造会社名については下記の通りである。
・ジルコニア粒子:東ソー株式会社製、商品名TZ−3Y−E、比重:6、体積平均粒径:200nm〜300nm
・ジルコニア微小ビーズ:東ソー株式会社製、商品名TZ−B 30、比重:6、体積平均粒径:20μm〜38μm
・微粒タングステン・カーバイド粉粒子:日本新金属株式会社製、WC粒子、商品名:WC−F(C)、比重:14、体積平均粒径:450nm〜750nm
・窒化ケイ素粒子:デンカ株式会社製、商品名:SN−9、比重:3、体積平均粒径:4μm
(第二の液体材料の調製例1)
<第二の液体材料1の調製>
水87.5質量%、重量平均分子量(Mw)が1,800であるポリエチレンイミン(PEI、商品名:SP−200、株式会社日本触媒製)12.0質量%、及び界面活性剤としてTween20(東京化成工業株式会社製)0.5質量%を、ホモミキサーを用いて30分間分散させて、第二の液体材料を調製した。
(第二の液体材料の調製例2)
<第二の液体材料2の調製>
第二の液体材料の調製例1において、組成を下記表3のように変更した以外は、第二の液体材料の調製例1と同様にして、第二の液体材料2を調製した。
(実施例1)
第一の液体材料(スラリー)1及び第二の液体材料1を用いて、サイズ(長さ70mm×幅12mm)の断面データにより、以下(1)〜(3)のようにして、グリーン体の立体造形物1を作製した。
(1)図5A〜図5Cに示す立体造形物の製造装置を用いて、容器からスラリーを供給する際に、70℃付近まで前記ノズルを昇温させた。ブレードとステージの距離が100μmになるようにブレードの位置を設定して、10mm/sの速度にてブレードを水平移動させて、第一の液体材料(スラリー)1からなる第一の液体材料からなる層(薄層グリーン体シート)を成形した。
得られた第一の液体材料からなる層(薄層グリーン体シート)を用いて、以下のようにして、「生産性」を評価した。
<生産性>
立体造形物の作製における(1)において、25℃環境にて、得られた第一の液体材料からなる層の表面を手で触ってスラリーが付着しない程度に乾燥するためにかかる時間を測定し、下記評価基準に基づいて、「生産性」を評価した。
[評価基準]
○:6分間未満
△:6分間以上12分間未満
×:12分間以上
次に、(2)成形した薄層グリーン体シートの表面に、前記第二の液体材料をインクジェットヘッド(装置名:SG7100、株式会社リコー製)を用いて、ノズルから吐出し、前記スラリー1を硬化させた。その後、グリーン体層の厚みが100μmずつになるようにブレードとグリーン体層の距離を計算してブレードの位置を設定した。
(3)前記(1)及び前記(2)の操作を所定の3mmの総平均厚みになるまで繰返し、硬化した前記スラリー1からなる薄層を順次積層してグリーン体の立体造形物を得た。常温放置にて乾燥し、溶媒を揮発させた後、グリーン体の立体造形物を水中に浸漬することにより、硬化していないスラリー成分を除去した。型崩れを生ずることなく取り出すことができた。
(実施例2〜9)
実施例1において、下記表4に示す第一の液体材料(スラリー)及び第二の液体材料を使用した以外は、実施例1と同様にして、グリーン体の立体造形物2〜9を得た。
(比較例1〜4)
実施例1において、下記表4に示す第一の液体材料(スラリー)及び第二の液体材料を使用し、供給時にノズルを加熱しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、グリーン体の立体造形物10〜11を得た。比較例3及び比較例4については、立体造形物を造形できなかった。
実施例2〜9及び比較例1〜2のグリーン体の立体造形物2〜11の作製時の第一の液体材料からなる層(薄層グリーン体シート)を用いて、実施例1と同様にして、「生産性」を評価した。
また、得られたグリーン体の立体造形物1〜11について、以下のようにして、「グリーン体中の無機粒子の体積比率」、「グリーン体の硬度」、及び「除去性」を評価した。結果を下記表4に示す。
<グリーン体中の無機粒子の体積比率>
試料台に紙テープを用いてグリーン体を固定した。断面試料作製装置(装置名:SM−09010 Cross−section Polisher、日本電子株式会社製)を用いて、以下の条件により断面の仕上げを行った。
・加速電圧:5.0kV
・加工距離:50μm
・イオン電流:130μA
・加工時間:8hr
・使用ガス:Ar
導電処理としてオスミウム(Os)をコートした。
得られた試料について、FIB−SEMクロスビーム装置(装置名:NVision40、Carl Zeiss(セイコーインスツル(SII)株式会社製)を用いて、下記の観測条件により試料の断面の観察を行った。
・加速電圧:2.5kV
・導電処理:Os
・Aperture:30μm
・W.D:3.0mm
・EsB Grid:1,500V
・倍率:1,000〜20,000
・検出器:EsB
・試料傾斜:0゜
得られたモノクロ画像を画像加工ソフト(Adobe Photoshop CS3 、アドビシステムズ株式会社製)にて2値化処理して画素をカウントすることにより、グリーン体の無機粒子の体積比率を算出し、下記評価基準にて評価した。
[評価基準]
◎:55体積%以上
○:50体積%以上55体積%未満
△:45体積%以上50体積%未満
×:45体積%未満
<グリーン体の硬度>
グリーン体の立体造形物を水中に浸漬することにより、硬化していないスラリー成分を除去し、マイクロゴム硬度計(装置名:MD−1 capa、高分子計器株式会社製)を用いて、グリーン体の硬度を測定し、下記評価基準に基づいて、「グリーン体の硬度」を評価した。
高純水に5分間立体造形物を浸漬し、グリーン体の硬度を測定した。試料を台の上のせる。圧子を試料から15mm程度の位置まで近づけて測定を開始した。
[評価基準]
○:60度以上
△:30度以上60度未満
×:30度未満
得られたグリーン体の立体造形物について、以下のようにして、「除去性」を評価した。
<除去性>
高純粋水に立体造形物を5分間浸漬し、除去を開始して所望の形状を分離するのにかかった時間を測定し、下記評価基準に基づいて、「除去性」を評価した。
[評価基準]
○:10分間以内である
△:10分間超30分間以下である
×:30分間超である
前記(3)で得られた立体造形物1〜10について、以下(4)のようにして焼結処理を行い、焼結後の立体造形物の焼結体を作製した。
(4)無機粒子としてジルコニア粒子を用いた実施例1〜4、比較例1における立体造形物は、空気環境下、1,500℃での焼結処理を行った。
無機粒子としてジルコニア微小ビーズを用いた比較例2における立体造形物は、空気環境下、1,500℃での焼結処理を行った。
無機粒子として微粒タングステン・カーバイド粉粒子を用いた実施例4〜6における立体造形物は、真空下で、1,400℃での焼結処理を行った。
無機粒子として窒化ケイ素粒子を用いた実施例7〜9における立体造形物は、窒素雰囲気下、1,800℃での焼結処理を行った。
これらの立体造形物の焼結体は完全に一体化された構造体であり、硬質の床に叩きつけても破損等が生じなかった。
得られた立体造形物の焼結体について、以下のようにして、「焼結体の相対密度」、「焼結体の強度」、及び「表面粗さ」を評価した。
<焼結体の相対密度>
アルキメデス法を用いて、見かけ密度の測定を行った。まず、試料の重量を測定した。次に試料を細い針金を用いて縛り、天秤の釣鐘具のフックにかけて質量を測った後、試料全体を高純水につけて質量を測って見かけ密度を求めた。見かけ密度をそれぞれの粒子の真密度で割り、相対密度を算出し、下記評価基準に基づいて、「焼結体の相対密度」を評価した。なお、前記真密度は、液体置換法により測定した。
[評価基準]
◎:95%以上100%以下
○:90%以上95%未満
△:85%以上90%未満
×:85%未満
<焼結体の強度>
セラミックス粒子(ジルコニア粒子、ジルコニア微小ビーズ、窒化ケイ素粒子)を用いた立体造形物の曲げ強度は、ISO−6871に基づいて、「焼結後の曲げ強度」を測定し、金属粒子(タングステン・カーバイド粉粒子)を用いた立体造形物はJIS−T6123に基づいて、焼結後の曲げ強度を測定し、下記評価基準に基づいて、「焼結体の強度」を評価した。なお、前記測定は、株式会社島津製作所製のAUTOGRAPH−AGS−Jを用いた。
[ジルコニア粒子を用いた場合の評価基準]
○:焼結後の曲げ強度が、800MPa以上
△:焼結後の曲げ強度が、400MPa以上800MPa未満
×:焼結後の曲げ強度が、400MPa未満
[ジルコニア微小ビーズを用いた場合の評価基準]
○:焼結後の曲げ強度が、800MPa以上
△:焼結後の曲げ強度が、400MPa以上800MPa未満
×:焼結後の曲げ強度が、400MPa未満
[タングステン・カーバイド粉粒子を用いた場合の評価基準]
○:焼結後の耐力が、2,000MPa以上
△:焼結後の耐力が、1,000MPa以上2,000MPa未満
×:焼結後の耐力が、1,000MPa未満
[窒化ケイ素粒子を用いた場合の評価基準]
○:焼結後の曲げ強度が、600MPa以上
△:焼結後の曲げ強度が、300MPa以上600MPa未満
×:焼結後の曲げ強度が、300MPa未満
[表面粗さ]
得られた焼結体の立体造形物について、表面を目視により観察して、下記評価基準に基づいて、「表面粗さ」を評価した。
[評価基準]
○:目視にて分かる表面形状の変形が確認できない
△:目視にて若干の表面形状の変形が確認できる
×:目視にて表面形状の変形がすぐに確認できる
(第一の液体材料(スラリー)の調製例13〜17)
<第一の液体材料(スラリー)13〜17の調製>
第一の液体材料(スラリー)の調製例1において、組成を下記表5のように変更した以外は、第一の液体材料(スラリー)の調製例1と同様にして、第一の液体材料(スラリー)13〜17を調製した。
なお、前記表5において、成分の商品名、及び製造会社名については下記の通りである。
・ジルコニア粒子:東ソー株式会社製、商品名:TZ−3Y−E
・アルミナ粒子:西村陶業株式会社製、商品名:N−9000NS
・ポリアクリル酸:株式会社日本触媒製、商品名:AS−58
・変性ポリビニルアルコール:日本合成化学工業株式会社製、商品名:OKS−8125
・セラミックス分散剤:日油株式会社製、マリアリム、AKM−0531
(第二の液体材料の調製例3〜4)
<第二の液体材料3〜4の調製>
第二の液体材料の調製例1において、組成を下記表6のように変更した以外は、第二の液体材料の調製例1と同様にして、第二の液体材料3〜4を調製した。
なお、前記表6において、成分の商品名、及び製造会社名については下記の通りである。
・ポリアリルアミン(PAA):株式会社ニットーボーメディカル製、商品名:PAA−01、重量平均分子量(Mw):1,600
・ポリエチレンイミン(PEI):株式会社日本触媒製、商品名:SP−200、重量平均分子量(Mw):1,800
・Tween20:東京化成工業株式会社製
(実施例10)
第一の液体材料(スラリー)13及び第二の液体材料3を用いて、サイズ(長さ70mm×幅12mm)の断面データにより、以下(1)〜(4)のようにして、グリーン体の立体造形物12を作製した。
(1)図5A〜図5Cに示す立体造形物の製造装置を用いて、容器からスラリーを供給する際に、70℃付近まで前記ノズルを昇温させた。ブレードとステージの距離が100μmになるようにブレードの位置を設定して、10mm/sの速度にてブレードを水平移動させて、第一の液体材料(スラリー)1からなる第一の液体材料からなる層(薄層グリーン体シート)を成形した。
得られた第一の液体材料からなる層(薄層グリーン体シート)を用いて、実施例1と同様にして、「生産性」を評価した。
次に、(2)下記表7に示すように、手段1〜3の少なくともいずれかを用いて、下記表7に示す熱源方向、手段1のおける第一温度及び第二温度にて第一の液体材料からなる層を乾燥させた。なお、手段2における供給手段加熱及び支持体加熱、並びに手段3における供給手段加熱の温度は、70℃である。供給手段加熱は、供給手段(ディスペンサ)をラバーヒーターにて巻いて加熱し、支持体加熱はステージ中にカートリッジヒーターを挿入して加熱し、温風加熱は、熱風発生器により加熱した。また、温度は熱源設定温度である。
次に、(3)成形した薄層グリーン体シートの表面に、前記第二の液体材料をインクジェットヘッド(装置名:SG7100、株式会社リコー製)を用いて、ノズルから吐出し、前記スラリー1を硬化させた。
(4)前記(1)〜(3)の操作を所定の3mmの層平均厚みになるまで繰返し、硬化した前記スラリー1からなる薄層を順次積層してグリーン体の立体造形物を得た。常温放置にて乾燥し、溶媒を揮発させた後、グリーン体の立体造形物を水中に浸漬することにより、硬化していないスラリー成分を除去した。型崩れを生ずることなく取り出すことができた。
(実施例11〜26、及び比較例5〜9)
実施例10において、下記表8に示す第一の液体材料(スラリー)及び第二の液体材料に変更し、かつ下記表7に示す層乾燥工程の条件に変更した以外は、実施例10と同様にして、グリーン体の立体造形物13〜33を得た。
実施例11〜26、及び比較例5〜9のグリーン体の立体造形物13〜33の作製時の第一の液体材料からなる層(薄層グリーン体シート)を用いて、実施例1と同様にして、「生産性」を評価した。
また、得られたグリーン体の立体造形物12〜33について実施例1と同様にして、「グリーン体中の無機粒子の体積比率」、及び「除去性」を評価した。結果を下記表8に示す。
前記(4)で得られた立体造形物12〜33について、以下(5)のようにして焼結処理を行い、焼結後の立体造形物の焼結体を作製した。
(5)無機粒子としてジルコニア粒子を用いた実施例10〜20、実施例22〜26、及び比較例5〜9における立体造形物は、空気環境下、1,500℃での焼結処理を行った。
無機粒子としてアルミナ粒子を用いた実施例21における立体造形物は、空気環境下、1,600℃での焼結処理を行った。
これらの立体造形物の焼結体は完全に一体化された構造体であり、硬質の床に叩きつけても破損等が生じなかった。
得られた立体造形物の焼結体について、実施例1と同様にして、「焼結体の相対密度」、「焼結体の強度」、及び「表面粗さ」を評価した。
なお、前記焼結体の強度の評価におけるアルミナ粒子を用いた場合の評価基準を以下に示す。
[アルミナ粒子を用いた場合の評価基準]
○:焼結後の曲げ強度が、600MPa以上
△:焼結後の曲げ強度が、500MPa以上600MPa未満
×:焼結後の曲げ強度が、500MPa未満
また、以下のようにして、「力学的強度」を評価した。結果を下記表8に示す。
<力学的強度>
セラミックス粒子(ジルコニア粒子、アルミナ粒子)を用いた立体造形物の空隙率を、JIS−R−1634に基づいて測定する焼結後密度A(%)に対して、空隙率=100−A、にて測定した。なお、前記測定は、株式会社エー・アンド・デイ製のAD−1653を用いた。
また、前記焼結後の空隙率の測定結果から、下記評価基準に基づいて優劣を評価した。
[評価基準]
○:空隙率が、0.5%以下
△:空隙率が、0.5%以上1.0%未満
×:空隙率が、1.0%以上
前記焼結体の強度(曲げ強度)と空隙率の結果から、下記評価基準に基づいて、立体造形物の「力学的強度」を評価した。
[評価基準]
○:2つとも「○」の場合
△:1つだけ「○」の場合
×:1つも「○」が無い場合
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 無機粒子を含む第一の液体材料からなる層の所定領域を硬化させる硬化工程を繰り返して積層することにより立体造形を行う立体造形物の製造方法であって、
前記第一の液体材料を層形成領域に供給する際に前記第一の液体材料の粘度を低下させる工程、及び前記第一の液体材料を供給する前記層形成領域を加熱する工程、の少なくともいずれかの工程を含むことを特徴とする立体造形物の製造方法である。
<2> 前記第一の液体材料の粘度を低下させる工程が、熱エネルギーを付与する工程である前記<1>に記載の立体造形物の製造方法である。
<3> 前記第一の液体材料を前記層形成領域に供給した後、前記硬化工程前に、層乾燥工程をさらに含む前記<1>から<2>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<4> 前記層乾燥工程が、第一の加熱工程と、前記第一の加熱工程よりも高い温度の熱源を用いて加熱を行う第二の加熱工程と、を含む前記<3>に記載の立体造形物の製造方法である。
<5> 前記層乾燥工程前に、前記層形成領域に供給した前記第一の液体材料を、層厚が50μm以下となるように層を形成する工程を含む前記<3>から<4>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<6> 前記第一の液体材料における前記無機粒子の体積平均粒径が、5μm未満である前記<1>から<5>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<7> 前記第一の液体材料の25℃における粘度が、50mPa・s以上である前記<1>から<6>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<8> 前記第一の液体材料における前記無機粒子の体積比率が、5体積%以上である前記<1>から<7>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<9> 前記第一の液体材料が有機化合物Aをさらに含み、
前記硬化工程が、前記第一の液体材料からなる層に、前記有機化合物Aに対して反応性を示す有機化合物Bを含む第二の液体材料を付与する工程である前記<1>から<8>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<10> 前記硬化工程が、前記第一の液体材料からなる層に、第二の液体材料を付与する工程と、
前記第二の液体材料を付与した前記第一の液体材料からなる層に活性エネルギー線を照射する照射工程と、を含み、
前記第一の液体材料、及び前記第二の液体材料の少なくともいずれかが、モノマーを含む前記<1>から<8>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<11> 前記有機化合物Aが、酸性官能基を有し、
前記有機化合物Bが、塩基性官能基を有する前記<9>に記載の立体造形物の製造方法である。
<12> 前記第一の液体材料が、さらに、沸点が80℃以下の溶媒を含む前記<1>から<11>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<13> さらに、積層後の立体造形物を焼結する焼結工程を含み、
前記焼結により得られる焼結体の相対密度が、90%以上である前記<1>から<12>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<14> 第一の液体材料供給手段を用いて第一の液体材料を液体材料層保持手段上に供給する供給工程と、
前記液体材料層保持手段上に前記第一の液体材料からなる層を形成する層形成工程と、
前記第一の液体材料からなる層の所定領域を硬化させる硬化工程と、を繰り返して積層することにより立体造形を行う立体造形物の製造方法であって、
前記供給工程、及び前記層形成工程の少なくともいずれかにおいて、前記第一の液体材料供給手段、及び前記液体材料層保持手段の少なくともいずれかが加熱されていることを特徴とする立体造形物の製造方法である。
<15> 前記層形成工程後、かつ前記硬化工程前に、層乾燥工程をさらに含み、
前記層乾燥工程が、第一の加熱工程と、前記第一の加熱工程よりも高い温度の熱源を用いて加熱を行う第二の加熱工程と、を含む前記<14>に記載の立体造形物の製造方法である。
<16> 前記<1>から<15>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法により製造される立体造形物における焼結体の相対密度が、90%以上であることを特徴とする立体造形物である。
<17> 無機粒子を含む第一の液体材料からなる層を形成する層形成手段と、
前記第一の液体材料からなる層の所定領域を硬化させる硬化手段と、
前記第一の液体材料を層形成領域に供給する際に前記第一の液体材料の粘度を低下させる手段、及び前記第一の液体材料を供給する前記層形成領域を加熱する手段、の少なくともいずれかの手段を有することを特徴とする立体造形物の製造装置である。
<18> 層乾燥手段をさらに有する前記<17>に記載の立体造形物の製造装置である。
<19> 除去手段をさらに有する前記<17>から<18>のいずれかに記載の立体造形物の製造装置である。
<20> 焼結手段をさらに有する前記<17>から<19>のいずれかに記載の立体造形物の製造装置である。
<21> 前記第一の液体材料における前記無機粒子の体積平均粒径が、5μm未満である前記<17>から<20>のいずれかに記載の立体造形物の製造装置である。
<22> 前記第一の液体材料の25℃における粘度が、50mPa・s以上である前記<17>から<21>のいずれかに記載の立体造形物の製造装置である。
前記<1>から<15>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法、前記<16>に記載の立体造形物、及び前記<17>から<22>のいずれかに記載の立体造形物の製造装置は、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
特表2014−522331号公報 特開平11−034022号公報
103、301 第一の液体材料
112 第二の液体材料

Claims (16)

  1. 無機粒子を含む第一の液体材料からなる層の所定領域を硬化させる硬化工程を繰り返して積層することにより立体造形を行う立体造形物の製造方法であって、
    前記第一の液体材料を層形成領域に供給する際に前記第一の液体材料の粘度を低下させる工程、及び前記第一の液体材料を供給する前記層形成領域を加熱する工程、の少なくともいずれかの工程を含むことを特徴とする立体造形物の製造方法。
  2. 前記第一の液体材料の粘度を低下させる工程が、熱エネルギーを付与する工程である請求項1に記載の立体造形物の製造方法。
  3. 前記第一の液体材料を前記層形成領域に供給した後、前記硬化工程前に、層乾燥工程をさらに含む請求項1から2のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  4. 前記層乾燥工程が、第一の加熱工程と、前記第一の加熱工程よりも高い温度の熱源を用いて加熱を行う第二の加熱工程と、を含む請求項3に記載の立体造形物の製造方法。
  5. 前記層乾燥工程前に、前記層形成領域に供給した前記第一の液体材料を、層厚が50μm以下となるように層を形成する工程を含む請求項3から4のいずれかに記載に立体造形物の製造方法。
  6. 前記第一の液体材料における前記無機粒子の体積平均粒径が、5μm未満である請求項1から5のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  7. 前記第一の液体材料の25℃における粘度が、50mPa・s以上である請求項1から6のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  8. 前記第一の液体材料における前記無機粒子の体積比率が、5体積%以上である請求項1から7のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  9. 前記第一の液体材料が有機化合物Aをさらに含み、
    前記硬化工程が、前記第一の液体材料からなる層に、前記有機化合物Aに対して反応性を示す有機化合物Bを含む第二の液体材料を付与する工程である請求項1から8のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  10. 前記硬化工程が、前記第一の液体材料からなる層に、第二の液体材料を付与する工程と、
    前記第二の液体材料を付与した前記第一の液体材料からなる層に活性エネルギー線を照射する照射工程と、を含み、
    前記第一の液体材料、及び前記第二の液体材料の少なくともいずれかが、モノマーを含む請求項1から8のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  11. 前記有機化合物Aが、酸性官能基を有し、
    前記有機化合物Bが、塩基性官能基を有する請求項9に記載の立体造形物の製造方法。
  12. 前記第一の液体材料が、沸点が80℃以下の溶媒をさらに含む請求項1から11のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  13. 積層後の立体造形物を焼結する焼結工程をさらに含み、
    前記焼結により得られる焼結体の相対密度が、90%以上である請求項1から12のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  14. 第一の液体材料供給手段を用いて第一の液体材料を液体材料層保持手段上に供給する供給工程と、
    前記液体材料層保持手段上に前記第一の液体材料からなる層を形成する層形成工程と、
    前記第一の液体材料からなる層の所定領域を硬化させる硬化工程と、を繰り返して積層することにより立体造形を行う立体造形物の製造方法であって、
    前記供給工程、及び前記層形成工程の少なくともいずれかにおいて、前記第一の液体材料供給手段、及び前記液体材料層保持手段の少なくともいずれかが加熱されていることを特徴とする立体造形物の製造方法。
  15. 前記層形成工程後、かつ前記硬化工程前に、層乾燥工程をさらに含み、
    前記層乾燥工程が、第一の加熱工程と、前記第一の加熱工程よりも高い温度の熱源を用いて加熱を行う第二の加熱工程と、を含む請求項14に記載の立体造形物の製造方法。
  16. 無機粒子を含む第一の液体材料からなる層を形成する層形成手段と、
    前記第一の液体材料からなる層の所定領域を硬化させる硬化手段と、
    前記第一の液体材料を層形成領域に供給する際に前記第一の液体材料の粘度を低下させる手段、及び前記第一の液体材料を供給する前記層形成領域を加熱する手段、の少なくともいずれかの手段を有することを特徴とする立体造形物の製造装置。
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