JP2017221065A - モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】コギング等の発生を一次側部材の大型重量化を招くことなく的確に解決し得る、新たな構成からなるモータを提供する。【解決手段】進行方向に沿って等間隔に歯部1aが形成された磁性材製の二次側部材1と、この二次側部材の進行方向に対して自在に相対移動できるように配置された一次側部材3とを備え、一次側部材は、複数の磁極31を有し、進行方向に沿って間隔を空けて配置された複数の磁極部3a、3b、3cと、磁極部の配列方向に沿って設けられ順次逆極性となるように配置された複数の永久磁石4と、複数の磁極部の各々における一端および他端に亘り巻装され、複数の磁極部に2以上の異なる相を構成しているコイル4とを備え、進行方向端部に位置する磁極部の一端に位置する磁極から二次側部材に流れ込む磁束の磁束密度と、中側に位置する磁極から二次側部材に流れ込む磁束の磁束密度とを略一致させるための磁束密度調整部X1を設けた。【選択図】図1

Description

本発明は、コギングトルクに善処したモータに関するものである。
例えば、この種のモータとして特許文献1には、進行方向に沿って等間隔に歯部が形成された二次側部材と、この二次側部材の進行方向に対して自在に移動できるように配置された一次側部材と、この一次側部材に磁束を発生させるべく磁極部に巻装されたコイルとによって構成されたリニアモータが示されている。そして、一次側部材の磁極部と二次側部材の歯部との間に形成された各空隙に順次磁束を発生させることにより、一次側部材を二次側部材に対して相対移動させるようになっている。さらに、大きな推力を得るべく、一次側部材の各磁極部を複数の磁極から構成し、それぞれの磁極の各間隙に互いに逆極性となるように永久磁石を挿入している。磁極部は磁極と永久磁石とによって構成されている。
図20は、磁極部分の構成図である。進行方向に沿って磁性体の二次側部材1に均等に歯部1aが形成されている。一方、二次側部材1に対して所定のギャップ2を隔てた対向位置に一次側部材13が配置されている。一次側部材13は磁極部13a、磁極部13b、磁極部13cをヨーク13dで繋いでE字型に構成され、それぞれの磁極部13a,13b,13cには等間隔で磁極10が形成され、各空隙には隣り合う極性が逆極性となるように永久磁石14が挿入されている。また、磁極部13aにはコイル15aが巻装され、磁極部13bにはコイル15bが巻装され、磁極部13cにはコイル15cが巻装されている。
特開2006−109639号公報
しかしながら、かかる構成において、磁極部13a−13b間、13b−13c間に着目すると、図21に示すように、隣り合う相の磁極10、10間に亘って磁束Hが漏れる経路が存在する。これに対して、左右の相における磁極部13a、13cの外側端の磁極10は隣り合う磁極部への漏れ磁束がなく、図22に示すように磁極面から二次側へ流れる磁束がより多くなる。
これにより、一次側部材13の内、両端の磁極部3a、3bの外側端のみ二次側へ鎖交する磁束が増加するため、磁束のアンバランスが発生してコギングが増加することが新たに明らかとなった。
そこで、このような課題を解決するうえで、例えば特許文献2(特許第5418556号公報)に示すものを参照する。同文献は課題として、永久磁石を一次側部材である可動子側に配置した従来のリニアモータでは、可動子を二次側部材である固定子に沿って移動させる際に、推力変動の要因となるコギングや推力リップルが発生し、リニアモータの円滑な駆動が阻害される点を挙げている。そして、進行方向に沿って所定の間隔で歯部が形成された固定子と、前記固定子に対向して配置される可動子とを備え、可動子は、直線状に配列された複数の磁極のそれぞれにコイルが巻装され、異なる極性の主極磁石が磁極の配列方向に沿って交互に配列されて主極磁石列を構成したリニアモータに対して、主極磁石列の一端または両端に補極磁石を配置することとし、当該補極磁石は、磁極の配列方向において、複数の磁極のそれぞれに巻装されたコイルより可動子の端側に配置し、端部(後端部)での磁束密度の偏りを低減する旨を記している。
すなわち、同文献のものは、両端コイルの外側に補極構造を作れば端効果により磁束密度を調整する手立てとなることを示している。
しかしながら、両端コイルの外側に補極磁石を設けると、その分、可動子が長くなる。このため、部品種類が増えるうえに、可動子の移動方向への大型、重量化が避けられないものとなる。しかも、端部の磁束密度をどこに準拠して変更すればよいかの基準がないために、補極をいかに構成するかについては思考錯誤を余儀なくされるおそれがある。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであって、コギング等の発生を一次側部材の大型重量化を招くことなく的確に解決し得る、新たな構成からなるモータを提供することを目的としている。
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち、本発明のモータは、進行方向に沿って所定間隔に歯部が形成された磁性材製の二次側部材と、この二次側部材の進行方向に対して自在に相対移動できるように配置された一次側部材とを備えたモータであって、前記一次側部材は、各々が複数の磁極を有し、前記進行方向に沿って間隔を空けて配列された複数の磁極部と、それらの磁極部の配列方向に沿って設けられ順次逆極性となるように配置された複数の永久磁石と、前記複数の磁極部の各々に巻装されて前記配列方向と交叉する方向に磁束を発生させるコイルとを備えて、前記コイルは、前記複数の磁極部の各々における一端および他端に亘り巻装されるとともに、前記複数の磁極部に2以上の異なる相を構成しており、前記進行方向端部に位置する前記磁極部の一端に位置する前記磁極から二次側部材に流れ込む磁束の磁束密度と、それよりも内側に位置する前記相間の境界位置に存する磁極から二次側部材に流れ込む磁束の磁束密度に略一致させるための磁束密度調整部を設けたことを特徴とする。
ここで、コイルが複数の磁極部の各々における一端および他端に亘り巻装されるとは、磁極部を構成する磁極のうち一端側の磁極と他端側の磁極を周回するようにコイルが巻装される態様のほか、磁極部を構成する各磁極ごとにそれぞれコイルが巻装される態様を含む。
また、相間の境界位置に存する磁極とは、境界位置に臨む一方または他方の磁極、或いは双方の磁極を言う。
このようにすれば、両端コイルの外側へはみ出した位置に新たに磁束密度調整部を設ける必要がないため、部品種類の増加が避けられ、一次側部材を幅広にする必要もない。このため、一次側部材の移動方向への大型、重量化を避けつつ、磁束密度を的確に調整することができる。
前記磁束密度調整部を前記磁極部の一端に位置する磁極又は前記相間位置に存する磁極に設けるようにすれば、磁束密度調整部の調整基準が明確となり、コギング低減のための設計が容易となる。
具体的な実施の態様としては、前記磁極が、前記二次側部材に対向する端部とは反対側の端部を当該磁極の進行方向に沿った幅よりも幅狭なブリッジを介してヨークに接続されており、前記磁束密度調整部が、端部に位置する磁極に接続されたブリッジのブリッジ幅又は当該ブリッジ幅と直交する方向のブリッジ長を前記相間の境界位置に存する磁極に接続されたブリッジのブリッジ幅又はブリッジ長よりも相対的に幅広又は短くすることにより構成されているものが挙げられる。
本発明のモータによれば、コギング等の発生を部品種類の増加や一次側部材の大型重量化を招くことなく解決した、新たな構成からなるモータを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るモータの磁極部分の構成図。 図1の要部拡大図。 同実施形態において発生する磁束の様子を示す図。 同実施形態によるコギング波形を示すグラフ。 同モータの基本構成を説明するための斜視図。 本発明の比較例として磁極部分が従来構造からなるモータの構成図。 同比較例において一次側が無限長であるときに発生する磁束の様子を示す図。 同比較例のごとく一次側が有限長であるときのコギング波形を示すグラフ。 同比較例によるコギング波形を示すグラフ。 本発明の第2実施形態に係るモータの磁極部分の構成図。 本発明の第3実施形態に係るモータの磁極部分の構成図。 本発明の第4実施形態に係るモータの磁極部分の構成図。 本発明の第5実施形態に係るモータの磁極部分の構成図。 本発明の第6実施形態に係るモータの磁極部分の構成図。 本発明の第7実施形態に係るモータの磁極部分の構成図。 本発明の変形例を示す図。 本発明の他の適用例を示す図。 同適用例におけるモータの磁極部分の構成図。 同適用例におけるモータの磁極部分の他の構成図。 従来例におけるモータの磁極部分の構成図。 同従来例において中央相の磁極両端に発生する磁束の様子を示す図。 同従来例において端部相の磁極外側端に発生する磁束の様子を示す図。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
尚、以下に説明する各実施の形態に用いる図面で略同一の構成要素は同一の符号を付し、かつ重複する説明は必要に応じて省略する。
<第1実施形態>
図5〜図9は、HD(High Density:高力密度)型のリニアモータの前提となる基本構成と、本実施形態が解決しようとする課題を示したものである。
図5は磁極部分の斜視図、図6は模式的な断面図、図7は図6の模式的な拡大図である。図7(b)〜(d)中の矢視線は磁束の流れる方向をわかり易く示したもので、表記位置は必ずしも正確ではない。これらの図において、磁性材製の二次側部材1の進行方向に均等に歯部1aが形成されている。一方、二次側部材1に対して所定間隔のギャップ2を隔てた対向位置に一次側部材3が配置されている。一次側部材3は磁極部3a、磁極部3b、磁極部3cをヨーク30で繋いでE字型に構成され、それぞれの磁極部3a,3b,3cには所定間隔(この実施形態では等間隔)に磁極31が形成されており、各磁極31、31間の隙間には前記配列方向に磁化されかつ隣り合う磁極31、31の極性が逆極性となるように永久磁石4が挿入されている。二次側部材1に対面する側にも同じ極性が現われる。さらに、各磁極部3a,3b,3cの磁極31とヨーク30を接続する位置には、磁極31より幅狭なブリッジ32が形成され、ブリッジ32、32間に、磁極31とヨーク30の間を隔てる空隙(フラックスバリア)6が形成されている。そして、このように構成された磁極部3aにはコイル5aが巻装され、磁極部3bにはコイル5bが巻装され、磁極部3cにはコイル5cが巻装されて、例えば、三相交流を流すことで推力発生し、一次側部材3が二次側部材1に対して相対的に移動する。
一次側部材3の各磁極部3a,3b,3cをこのような構成にすることによって、各コイル5a,5b,5cに一定方向の電流を流した場合、たとえば二次側部材1の歯部1aから一端部の磁極部3aに流入した磁束が永久磁石4を通って隣接する磁極31に回り込み、ブリッジ32を経てヨーク30に出た後、他の磁極部3b及び磁極部3cから二次側部材1に流出する主磁束ループが形成される(図示省略)。
その際、一次側部材3の各磁極部3a,3b,3cの内部に挿入された永久磁石4の上部に空隙6を設けることにより、各磁極部3a,3b,3cの内部の磁気抵抗を大きくして、各コイル5a,5b,5cのインダクタンスの値を低減させることができる。
ところで、無負荷において一次側部材3が移動する際、一次側部材3の各磁極部3a、3b、3cを構成する磁極31は二次側部材1の歯部1aから歯部1aへと移動する間に電気角−周期の推力変動がそれぞれ発生する。各磁極31の磁束密度がほぼ等しい場合、この推力変動は一次側部材が無限長であれば各磁極31の機械的な位置のずれにより相互に打ち消しあう。したがって、発生するコギングトルクも図8のように比較的小さい範囲に止どめることができる。
ところが、一次側部材が有限長である場合、磁束の漏れに着目すると、図7(c)に示すように相間は磁極部3a−3b、3b−3cが隣接しているが、端部相の磁極部3a(3c)の外側端(図7(b)、(d)参照)では隣り合う磁極部が無い為、図7(c)では相間に磁束Hが漏れるのに対して、図7(b)、(d)では漏れ磁束Hに相当する磁束Hは流れ易い二次側部材1に向かって流れる。このため、中央の相である磁極部3bの両端の二次側に面する磁束密度B1と、両端の相である磁極部3a、3cの外側端における二次側に面する磁束密度B2(B2>B1)に差が生じ、これがコギングの発生原因となって、図9に示すような大きなコギングが発生することとなる。
そこで、本実施形態の磁束密度調整部X1は、図1〜図4に示すように、磁極部の端部に位置する磁極31すなわち両端に位置する磁極部3a、3cの外側端の磁極31とヨーク30の間を繋ぐブリッジ32の幅W1(A部及びB部参照)をそれ以外のブリッジ32の幅W0(例えば、中央の磁極部3bの両側に位置するブリッジ32参照)に比べて幅広にしている。これにより、両端の磁極31からヨーク30への磁気抵抗が小さくなり、ヨーク30への短絡磁束が増加する。その結果、両端の磁極31の磁束密度が低下し、二次側に面する磁束密度がおおよそB1となって、図7(c)に示した中央側の相間位置に存する磁極31の二次側に面する磁束密度B1と略同一となるようにすることができる。
図4は、これによるコギング波形を図9のコギング波形と重畳した状態で示している。図8に示した無限長ほどは滑らかにはなっていないものの、図9に示した有限長の従来構造に比べればコギング波形は大きく改善されている。
このように、本実施形態によれば、両端のコイル5a、5cの外側へはみ出した位置に新たに磁束密度調整部を設ける必要がないため、部品種類の増加が避けられ、ヨーク30も進行方向長さを長くする必要がない。このため、リニアモータの軸方向長さを短くでき、利用先の装置の小型・軽量、低コスト化に寄与する。しかも、端部の磁極31のブリッジ幅W1を広げるだけでよいので、磁束密度調整部X1の調整基準が明確となり、コギング低減のための設計や加工が容易となる。
<第2実施形態>
図10は、本発明の第2実施形態におけるモータの磁極部分の構成図である。
本実施形態の磁束密度調整部X2は、両端に位置する磁極部3a、3cにおいて外側端の磁極31の幅W2(C部及びD部参照)をそれ以外の磁極31の幅W3(例えば、中央の磁極部3bの両側に位置する磁極31参照)に比べて太くしている。このようにすると、両端の磁極31を流れる磁束が中央側の磁極31を流れる磁束と同じでも、磁束密度が低下する。その結果、両端の磁極31の二次側に面する磁束密度が図3と同様におおよそB1となって、図7(c)に示した中央側の相間位置に存する磁極31の二次側に面する磁束密度B7と略同一となるようにすることができる。
このように、本実施形態によれば、両端のコイル5a、5bの外側へはみ出した位置に新たに磁束密度調整部を設ける必要がないため、部品種類の増加が避けられ、ヨーク30を幅広にする必要もない。このため、一次側部材の移動方向への大型、重量化を避けつつ、磁束密度を的確に調整することができる。しかも、端部の磁極幅を広げるだけでよいので、磁束密度調整部X2の調整基準が明確となり、コギング低減のための設計や加工が容易となる。
<第3実施形態>
図11は、本発明の第3実施形態におけるモータの磁極部分の構成図である。
本実施形態の磁束密度調整部X3は、両端に位置する磁極部3a、3cにおいて外側端の磁極31とその内側に位置する磁極31との隙間に挿入される磁石4の厚さW4(E部及びF部参照)をそれ以外の磁石4の厚さW5(中央の磁極部3bの両端側に位置する磁石4参照)に比べて薄くしている。このようにすると、磁石4の磁力が減り、両端の磁極31を流れる磁束が減る。その結果、両端の磁極31の二次側に面する磁束密度が図3と同様におおよそB1となって、図7に示した中央側の相間位置に存する磁極31の二次側に面する磁束密度B1と略同一となるようにすることができる。
このようにしても、両端のコイル5a、5bの外側へはみ出した位置に新たに磁束密度調整部を設ける必要がないため、部品種類の増加が避けられ、ヨーク30を幅広にする必要もない。このため、一次側部材の移動方向への大型、重量化を避けつつ、磁束密度を的確に調整することができる。しかも、端部の磁極31に付帯する磁石4の厚みを薄くするだけでよいので、磁束密度調整部X3の調整基準が明確となり、コギング低減のための設計や加工が容易となる。勿論、磁石4の厚さを相対的に薄くする代わりに、磁石高さを相対的に低くすることによっても、同様の作用効果が奏される。
<第4実施形態>
図12は、本発明の第4実施形態におけるモータの磁極部分の構成図である。
本実施形態の磁束密度調整部X4は、両端に位置する磁極部3a、3cにおいて外側端の磁極31の高さH2(G部及びH部参照)をそれ以外の磁極31の高さH3(例えば、中央の磁極部3bの両側に位置する磁極31参照)に比べて低くしている。このようにすると、対向する二次側とのギャップの増大により、両端の磁極31から二次側への磁気抵抗が大きくなり、磁束が二次側へと流れ難くなる。その結果、両端の磁極31の二次側に面する磁束密度が図3と同様におおよそB1となって、図7(c)に示した中央側の相間位置に存する磁極31の二次側に面する磁束密度B1と略同一となるようにすることができる。
このようにしても、両端のコイル5a、5bの外側へはみ出した位置に新たに磁束密度調整部を設ける必要がないため、部品種類の増加が避けられ、ヨーク30を幅広にする必要もない。このため、一次側部材の移動方向への大型、重量化を避けつつ、磁束密度を的確に調整することができる。しかも、端部の磁極31の高さH2を低くしてギャップを大きくするだけでよいので、磁束密度調整部X4の調整基準が明確となり、コギング低減のための設計や加工が容易となる。
<第5実施形態>
図13は、本発明の第5実施形態におけるモータの磁極部分の構成図である。
本実施形態の磁束密度調整部X5は、両端に位置する磁極部3a、3cにおいて外側端の磁極31とヨーク30の間を繋ぐブリッジ高さH4(I部及びJ部参照)をそれ以外のブリッジ高さH5(例えば、中央の磁極部3bの両側に位置するブリッジ32参照)に比べて低く(すなわち、フラックスバリアを低く)している。これにより、両端の磁極31の一次側への磁気抵抗が小さくなる。その結果、漏れ磁束に相当する磁束Hが一次側のヨーク30へと流れ易くなり、短絡磁束が増大する。その結果、両端の磁極31の二次側に面する磁束密度がおおよそB1となって、図7(c)に示した中央側の相間位置に存する磁極31の二次側に面する磁束密度B1と略同一となるようにすることができる。
このようにしても、両端のコイル5a、5bの外側へはみ出した位置に新たに磁束密度調整部を設ける必要がないため、部品種類の増加が避けられ、ヨーク30を幅広にする必要もない。このため、一次側部材の移動方向への大型、重量化を避けつつ、磁束密度を的確に調整することができる。しかも、ブリッジ32を低くするだけでよいので、磁束密度調整部X5の調整基準が明確となり、コギング低減のための設計や加工が容易となる。
<第6実施形態>
図14は、本発明の第6実施形態におけるモータの磁極部分の構成図である。
本実施形態の磁束密度調整部X6は、両端に位置する磁極部3a、3cにおいて外側端の磁極31とヨーク30の間を繋ぐブリッジ32の幅W6に比して、中央側の磁極31のブリッジ32の幅W7(例えば、中央の磁極部3bの両側に位置する磁極31とヨーク30の間を繋ぐブリッジ32。K部およびL部参照)を幅狭にしている。これにより、中央側磁極31からヨーク30への磁気抵抗が大きくなり、磁束Hが一次側へ流れ難く、二次側へ流れ易くなる。その結果、中央の磁極31の二次側に面する磁束密度が逆におおよそB2となって、図7(a)、(c)に示した両端の磁極31の二次側に面する磁束密度B2と略同一となるようにすることができる。
このようにしても、両端のコイル5a、5bの外側へはみ出した位置に新たに磁束密度調整部を設ける必要がないため、部品種類の増加が避けられ、ヨーク30を幅広にする必要もない。このため、一次側部材の移動方向への大型、重量化を避けつつ、磁束密度を的確に調整することができる。しかも、ブリッジ32を幅狭とするだけでよいので、磁束密度調整部X6の調整基準が明確となり、コギング低減のための設計や加工が容易となる。
<第7実施形態>
図15は、本発明の第7実施形態におけるモータの磁極部分の構成図である。
本実施形態の磁束密度調整部X7は、両端に位置する磁極部3a、3cにおいて外側端の磁極31の幅W8に比して、中央の相間の境界位置に存する磁極31の幅W9(M部及びN部参照)を幅狭にしている。これにより、中央の磁極31に隣接する磁極間への磁気抵抗が大きくなり、図3に示すように二次側への磁束Hが増加する。その結果、中央の磁極31の二次側に面する磁束密度が逆におおよそB2となって、図7(a)、(c)に示した両端磁極31の二次側に面する磁束密度B2と略同一となるようにすることができる。
このようにしても、両端のコイル5a、5bの外側へはみ出した位置に新たに磁束密度調整部を設ける必要がないため、部品種類の増加が避けられ、ヨーク30を幅広にする必要もない。このため、一次側部材の移動方向への大型、重量化を避けつつ、磁束密度を的確に調整することができる。しかも、相間位置に存する磁極31を幅狭にするだけでよいので、磁束密度調整部X7の調整基準が明確となり、コギング低減のための設計や加工が容易となる。
以上、本発明の幾つかの実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態のモータは複数の磁極31ごとにコイル4を巻装しているが、各磁極31ごとにコイル4が巻装された構造のモータにも適用することもできる。
或いは、上記実施形態は二次側部材1の片側に一次側部材3を設けたモータについて説明したが、図16に示すように二次側部材1を挟み込むようにして両側に一次側部材3、3を設けたモータにおいても、上記各実施形態と同様に本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では磁束密度調整部は両端の2つの磁極、または中央の相間位置に存する2つの磁極に設けたが、一端側または他端側のみ、または中央2箇所の相間位置にそれぞれ存する2つの磁極の一方又は他方のみに設けても構わない。或いは、磁極間には全て永久磁石又はコイルが配置されている必要はなく、一部の磁極間は樹脂等の非磁性材が充填されていても構わない。
また、上記実施形態では磁石4が磁極31に埋設されているIPM型のHDモータについて説明したが、図17に示すように磁石4が磁極31の端部に設けられるSPM型のモータに対しても、同様に適用することができる。例えば、図18は端部の磁石の厚みT1を中央側の磁石の厚みT2よりも薄くして磁束密度調整部とした例であり、図19は端部の磁極31の幅W8を中央の磁極の幅W9よりも幅狭にして磁束密度調整部としたものである。
さらに、磁束密度調整部は、端部の磁極を構成する磁性材の磁気抵抗を相間の境界位置に存する磁極を構成する磁性材の磁気抵抗よりも相対的に大きくすることによっても構成することができる。すなわち、磁気抵抗を大きくすれば、端部に位置する磁極の磁束が通り難くなる。その結果、二次側へ流れる磁束の磁束密度が低下し、相間の境界位置に存する磁極から二次側へ流れる磁束の磁束密度と差がなくなる。しかも、磁極の材料を変更するだけでよいので、調整が簡単となる。
また、本発明の磁束密度調整部は、端部の磁極の磁束密度と中央側の相間位置に存する磁極の磁束密度を略一致させるために、一方の長さや幅等と他方の長さや幅等との間に相対的な大小関係を設けるものであるから、一方を変更するか他方を変更するかは適宜選択することができる。 また、上記第1実施形態では前記磁極の外側端のブリッジ幅に対してそれ以外のブリッジ幅を幅狭にしているが、磁極とヨークの間を繋ぐブリッジをなくしても構わない。すなわち、外側端にブリッジがあり、内側はブリッジレス構造にする態様である。
さらにまた、本発明は一次側、二次側何れが固定側、可動側であってもよく、作動タイプもリニア型に限らず、回転型にも適用することができる。
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1…二次側部材
3…一次側部材
3a、3b、3c…磁極部
4…永久磁石
5a、5b、5c…コイル
31…磁極
32…ブリッジ
X1、X2、X3、X4、X5、X6、X7…磁束密度調整部

Claims (3)

  1. 進行方向に沿って所定間隔に歯部が形成された磁性材製の二次側部材と、この二次側部材の進行方向に対して自在に相対移動できるように配置された一次側部材とを備えたモータであって、
    前記一次側部材は、各々が複数の磁極を有し、前記進行方向に沿って間隔を空けて配列された複数の磁極部と、それらの磁極部の配列方向に沿って設けられ順次逆極性となるように配置された複数の永久磁石と、前記複数の磁極部の各々に巻装されて前記配列方向と交叉する方向に磁束を発生させるコイルとを備えて、
    前記コイルは、前記複数の磁極部の各々における一端および他端に亘り巻装されるとともに、前記複数の磁極部に2以上の異なる相を構成しており、
    前記進行方向端部に位置する前記磁極部の一端に位置する前記磁極から二次側部材に流れ込む磁束の磁束密度と、それよりも内側に位置する前記相間位置に存する磁極から二次側部材に流れ込む磁束の磁束密度とを略一致させるための磁束密度調整部を設けたことを特徴とするモータ。
  2. 前記磁束密度調整部を前記磁極部の一端に位置する磁極又は前記相間位置に存する磁極に設けている請求項1に記載のモータ。
  3. 前記各磁極が、前記二次側部材に対向する端部とは反対側の端部を当該磁極の進行方向に沿った幅よりも幅狭なブリッジを介してヨークに接続されており、前記磁束密度調整部が、端部に位置する磁極に接続されたブリッジのブリッジ幅又は当該ブリッジ幅と直交する方向のブリッジ長を前記相間の境界位置に存する磁極に接続されたブリッジのブリッジ幅又はブリッジ長よりも相対的に幅広又は短くすることにより構成されている請求項2に記載のモータ。
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