JP2017220898A - 子局装置およびその制御方法、並びにプログラム - Google Patents

子局装置およびその制御方法、並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】より効率的な通信を可能とするための技術を提供する。【解決手段】親局装置と通信する子局装置は、親局装置へ送信すべきデータを入力する入力手段と、入力手段により入力されたデータを第1のデータと第2のデータとに分割する分割手段と、親局装置から、子局装置が第1の周波数チャネルでデータを送信するための第1の送信期間を提示する第1の提示フレームを該第1の周波数チャネルで受信する第1の受信手段と、親局装置から、子局装置が第2の周波数チャネルでデータを送信するための第2の送信期間を提示する第2の提示フレームを該第2の周波数チャネルで受信する第2の受信手段と、第1の受信手段により第1の提示フレームが受信され、かつ、第2の受信手段により第2の提示フレームが受信された場合、分割手段により得られた第1のデータを第1の周波数チャネルの第1の送信期間で送信し、分割手段により得られた第2のデータを第2の周波数チャネルの第2の送信期間で送信する、送信制御手段と、を有する。【選択図】図7

Description

本発明は、無線通信技術に関するものである。
親局と1つ以上の子局で構成され、各局は各周波数チャネルで時分割多元接続方式で無線媒体にアクセスする無線ネットワークがある。また、同時に複数の周波数チャネルを使用して通信を行う技術がある。
特許文献1には、無線ネットワークにおいて子局が送信期間を獲得し、獲得した送信期間でデータを送信する手法が記載されている。具体的には、親局は、子局が送信期間を要求するための要求期間として1つ以上の周波数チャネルに1つ以上の期間を配置する。子局はその内の1つで親局に送信期間を要求する。親局はそれに基づいてその子局に1つ以上の周波数チャネルに配置された1つ以上の送信期間を割り当てる。子局は、割り当てられた送信期間でデータを送信する。
特開2001−268051号公報
しかしながら、上述の特許文献1においては、使用する周波数全体に対して送信期間を割り当てる技術に関するものである。すなわち、周波数チャネル毎に送信期間を割り当て処理が実行される無線ネットワークについては考慮していない。そのため、通信されるデータを一時的に記憶するバッファメモリにデータが滞留する時間が長くなると、バッファメモリの使用効率が低下するという問題がある。
本発明はこのような問題を鑑みてなされたものであり、より効率的な通信を可能とするための技術を提供することを目的とする。
上述の問題点を解決するため、本発明に係る子局装置は以下の構成を備える。すなわち、親局装置と通信する子局装置は、
前記親局装置へ送信すべきデータを入力する入力手段と、
前記入力手段により入力されたデータを第1のデータと第2のデータとに分割する分割手段と、
前記親局装置から、前記子局装置が第1の周波数チャネルでデータを送信するための第1の送信期間を提示する第1の提示フレームを該第1の周波数チャネルで受信する第1の受信手段と、
前記親局装置から、前記子局装置が第2の周波数チャネルでデータを送信するための第2の送信期間を提示する第2の提示フレームを該第2の周波数チャネルで受信する第2の受信手段と、
前記第1の受信手段により前記第1の提示フレームが受信され、かつ、前記第2の受信手段により前記第2の提示フレームが受信された場合、前記分割手段により得られた前記第1のデータを前記第1の周波数チャネルの前記第1の送信期間で送信し、前記分割手段により得られた前記第2のデータを前記第2の周波数チャネルの前記第2の送信期間で送信する、送信制御手段と、
を有する。
又は、本発明に係る子局装置は以下の構成を備える。すなわち、複数の親局装置を介して他の子局装置と通信する子局装置は、
前記他の子局装置へ送信すべきデータを入力する入力手段と、
前記入力手段により入力されたデータを第1のデータと第2のデータとに分割する分割手段と、
第1の周波数チャネルを利用する第1の親局装置から、前記子局装置が第1の周波数チャネルでデータを送信するための第1の送信期間を提示する第1の提示フレームを該第1の周波数チャネルで受信する第1の受信手段と、
前記第1の周波数チャネルとは異なる第2の周波数チャネルを利用する第2の親局装置から、前記子局装置が第2の周波数チャネルでデータを送信するための第2の送信期間を提示する第2の提示フレームを該第2の周波数チャネルで受信する第2の受信手段と、
前記第1の受信手段により前記第1の提示フレームが受信され、かつ、前記第2の受信手段により前記第2の提示フレームが受信された場合、前記分割手段により得られた前記第1のデータを前記第1の周波数チャネルの前記第1の送信期間で送信し、前記分割手段により得られた前記第2のデータを前記第2の周波数チャネルの前記第2の送信期間で送信する、送信制御手段と、
を有する。
本発明によれば、より効率的な通信を可能とするための技術を提供することができる。
第1実施形態における無線通信システムのブロック図である。 親局の機能構成を示すブロック図である。 子局の機能構成を示すブロック図である。 親局が子局に送信期間を割り当てる処理のフローチャートである。 子局が親局に送信期間を要求する処理のフローチャートである。 送信期間の割り当ての一例を示す図である。 子局における映像データの送信開始処理のフローチャートである。 子局における映像データの送信の一例を説明する図である。 第2実施形態における無線通信システムのブロック図である。 第2実施形態における子局の機能構成を示すブロック図である。
以下に、図面を参照して、この発明の実施の形態の一例を詳しく説明する。なお、以下の実施の形態はあくまで例示であり、本発明の範囲を限定する趣旨のものではない。
(第1実施形態)
本発明に係る無線通信装置の第1実施形態として、無線通信システムを構成する無線通信装置(親局と子局)を例に挙げて以下に説明する。
<装置構成>
図1は、第1実施形態における無線通信システムのシステム構成図である。システムは、1つの親局100(親局装置、アクセスポイントとも呼ばれる)と、1以上の子局110(子局装置、ステーションとも呼ばれる)を含む。
親局100は、自局と子局110〜113で構成される無線ネットワークを開始し、管理する。親局100は、同時に2つの周波数チャネルを使用できる。親局100は各周波数チャネルでIEEE802.11規格で定義されているアクセスポイント(AP)またはパーソナルベーシックサービスセット・コントロールポイント(PCP)として動作する。親局100はまた、子局110〜113から受信した映像データをプロジェクタ130に出力する。図1の無線ネットワークにおいて、親局と子局は、例えばミリ波帯(30〜300GHz)の周波数の電波を用いた無線通信を行う。
子局110は、親局100による管理の下で他局と通信する。子局110は同時に2つの周波数チャネルを使用できる。子局110は各周波数チャネルでIEEE802.11規格で定義されているステーション(STA)として動作する。子局110はまた、データソース120から入力された映像データを親局100に送信する。データソース120は、例えば、カメラや、データ格納部、データ読取部などがある。
子局111〜113は、親局100による管理の下で他局と通信する。子局111〜113は同時に1つの周波数チャネルのみ使用できる。子局110はIEEE802.11規格で定義されているSTAとして動作する。子局111〜113は各々、データソース121〜123から入力された映像データを親局100に送信する。
親局100と子局110の間では同時に2つの周波数チャネルを使用できるので、1つの周波数チャネルでは対応できない高解像度または高いフレームレートを持つ映像データをストリーミングできる。
図2は、親局100の機能構成を示すブロック図である。
制御部200は、他のブロックの動作とデータの流れを制御する。具体的な制御動作については図4を参照して後述する。なお、制御部200は、CPUがプログラムを実行するソフトウェア制御として実現してもよいし、ASICなどを用いたハードウェア制御として実現してもよい。
通信部201及び202は、それぞれ、IEEE802.11規格で定義されている媒体アクセス制御(MAC)層と物理(PHY)層の処理を実行し、外部装置と無線通信を行う。ここで、通信部201及び通信部202は互いに異なる周波数チャネルを使用する。
出力部203は、入力された映像データを一時的に記憶する。そして、それがプロジェクタ130に出力できる状態になると、それをプロジェクタ130に出力する。ここで、出力部203は、入力された映像データが、子局110により分割された2つのデータである場合それらを統合して、出力する。すなわち、データソース120からの1つの映像データを、子局110が2つのデータに分割し各々を異なる周波数チャネルで送信したものである場合、出力部203は、元の1つの映像データに戻して出力する。
図3は、子局110の機能構成を示すブロック図である。
制御部300は、他のブロックの動作とデータの流れを制御する。具体的な制御動作については図5を参照して後述する。なお、制御部300は、CPUがプログラムを実行するソフトウェア制御として実現してもよいし、ASICなどを用いたハードウェア制御として実現してもよい。
通信部301及び302は、それぞれ、IEEE802.11規格で定義されている媒体アクセス制御(MAC)層と物理(PHY)層の処理を実行する。通信部は無線媒体との間で送受信するデータを一時的に記憶する。ここで、通信部301と302は互いに異なる周波数チャネルを使用する。
指示入力部303は、データソース120から、ユーザがデータソース120に入力した高解像度または高いフレームレートを持つ映像データをストリーミング伝送させる高速ストリーミング指示が入力される。この指示は、指示入力部303にスイッチ等のユーザインタフェースを接続することにより、ユーザから直接、指示入力部303に入力されてもよい。
データ入力部304は、データソース120から映像データが入力される。データ入力部304はまた、制御部300の指示に基づいて、入力された映像データを概ね等しいデータ量の2つのデータに分割する。
なお、データ入力部304は入力される映像データの種別、ビットレートを判断し、その結果に基づいて指示入力部303に高速ストリーミング指示を出力してもよい。
以下の説明においては、親局200の通信部201及び通信部202は各々、子局110の通信部301、302と同一の周波数チャネルを使用するものする。
子局111〜113の他の機能については、既存の子局の機能(例えばIEEE802.11規格で定義されているSTAの機能)と同様であるため、説明は省略する。
<装置の動作>
図4は、親局100が子局110〜113に送信期間を割り当てる処理のフロー図である。この処理は、制御部200が、入力されていたリセット信号が解除されると開始される。
ステップS400では、制御部200は、通信部201及び通信部202に対して無線ネットワークの開始を指示する。これを受けて、通信部201及び通信部202は、ビーコンフレームの送信を開始する。以降、ビーコンフレームは所定の周期で送信される。ビーコンフレームは、ビーコンフレーム間の時間をどのように使用するかを提示する情報を含む。即ちビーコンフレームは、子局110〜113の送信期間を提示する情報を含む提示フレームの一例である。なお、子局110〜113の送信期間はIEEE802.11規格で定義されている拡張スケジュール(Extended Schedule)エレメントに含められる。また、特定の子局に割り当てられる送信期間はスケジュールドサービス期間(SP:Scheduled Service Period)として配置される。それ以外の送信期間は競合アクセス期間(CBAP:Contention-Based Access Period)として配置される。
ステップS401では、制御部200は、通信部201又は通信部202が子局110〜113から当該子局がデータを送信するための送信期間を要求する要求フレームを受信しているか否かを判断する。要求フレームを受信している場合、S402に進む。そうでない場合、S403に進む。
ここで、要求フレームには要求される送信期間の長さが含まれている。なお、要求フレームにはIEEE802.11規格で定義されているサービス期間要求(SPR:Service Period Request)フレームを使用できる。この場合、送信期間の長さは、SPRフレーム内の“Dynamic Allocation Info”フィールドの中の“Allocation Duration”フィールドに記載される。しかし、その他のフレームを使用してもよい。
ステップS402では、制御部200は、要求フレームが受信された「周波数チャネル」、「時刻」、「要求フレームを送信した子局(送信局)」の情報を制御部200が備える記憶領域に記憶する。そして、S403に進む。なお、制御部200は、要求フレームが受信された周波数チャネル(ここでは、周波数チャネルA又はB)の代わりに、当該要求フレームを受信した通信部の情報(ここでは、通信部201又は202)を記憶してもよい。
ステップS403では、制御部200は、制御部200が備える記憶領域に記憶した情報を探索する。そして、S404に進む。
ステップS404では、制御部200は、まだ処理(S409、S413またはS414)が実行されていない要求フレームが存在するか否かを判断する。要求フレームが存在する場合、S405に進む。そうでない場合、S415に進む。ステップS405では、制御部200は、まだ処理が実行されていない要求フレームの内、最初に受信したものを選択する。そして、S406に進む。
ステップS406では、制御部200は、S405で選択された要求フレームを受信してから所定の時間以上経過しているか否かを判断する。所定の時間以上経過している場合、S407に進む。そうでない場合、S415に進む。
ステップS407では、制御部200は、S405で選択された要求フレームが受信された周波数チャネルとは異なる周波数チャネルで同一の送信局(子局)から要求フレームが受信されているか否かを判断する。要求フレームが受信されている場合、S408に進む。そうでない場合、S410に進む。
ステップS408では、制御部200は、S405で選択された要求フレームの送信局(子局)が各周波数チャネルで送信した要求フレームの受信時刻の差が所定の時間内にあるか否かを判断する。そして、所定の時間内にある場合、S409に進む。そうでない場合、S410に進む。
ステップS409では、制御部200は、S405で選択された要求フレームの送信局(子局)に対して2つの周波数チャネルに送信期間を割り当てる。具体的には、2つの周波数チャネルそれぞれに割り当てられる送信期間が同一の期間となるように配置する。このとき、当該送信期間を、他の子局に対する送信期間よりも優先して配置する。
そして、配置した送信期間を通信部201及び通信部202に通知する。これを受けて通信部201及び通信部202は、それぞれに配置された送信期間を提示する情報を含むように更新されたビーコンフレームの送信を開始する。その後、S404に戻る。
この際、制御部200は、例えば、以下の手順により送信期間の配置{TC}を決定することができる。
(1)通信部201からタイミング同期機能(TSF:Timing Synchronization Function)タイマの値(t1とする)を読み出す。同様に、通信部202からTSFタイマの値(t2とする)を読み出す。
(2)2つのTSFタイマの値の差Δt=t2−t1を求める。
(3)通信部201に記憶された情報からターゲットビーコン送信時刻(TBTT:Target Beacon Transmission Time)を基準としたデータ伝送期間([TS1,TE1]とする)を求める。同様に、通信部202に記憶された情報からTBTTを基準としたデータ伝送期間([TS2,TE2]とする)を求める。
(4)通信部201のTSFタイマを基準として、双方のデータ伝送期間が重複する時間{TC}を以下のようにして求める。
{TC}={[TSC,TEC]}=[TS1,TE1]∩[TS2−Δt,TE2−Δt] (:自然数)
(5){TC}の一部または全部を、通信部201が受信した要求フレームの送信局(子局)の送信期間として決定する。さらに、通信部201の送信期間として決定した{TC}を、通信部202が受信した要求フレームの送信局(子局)の送信期間としても決定する。なお、{TC}は通信部202のTSFタイマを基準とすると、{TC’}={[TSC+Δt:TEC+Δt]}となる。
なお、上述の例においては、送信期間の配置は2つの周波数チャネルで完全に同一({TC})としたが、完全に同一でなくともよい。具体的には、2つの周波数チャネルにおける送信期間の差が所定時間内であればよい。この所定時間は、例えば、通信されるデータを一時的に記憶するバッファメモリの容量に依存して決定するとよい。また、2つの周波数チャネルに割り当てられた送信期間の少なくとも一部期間が重複するようにしてもよい。
一方、S408で制御部200が各周波数チャネルで受信された要求フレームの受信時刻の差が所定時間内にないと判断した場合、制御部200は、S410で次の処理を行う。
ステップS410では、制御部200は、S405で選択された要求フレームの送信局(子局)についてS409の処理が実行されたか否かを判断する。S409の処理が実行された場合、S411に進む。そうでない場合、S412に進む。
ステップS411では、制御部200は、S405で選択された要求フレームが受信された周波数チャネルとは異なる周波数チャネルに配置された当該要求フレームの送信局に割り当てられた送信期間を取り消すことを決定する。そして、送信期間を取り消した旨を通信部201及び通信部202に通知する。その後、S412に進む。
ステップS412では、制御部200は、通信部201又は通信部202に記憶された情報から無線媒体の使用状態に空きがあり、S405で選択された要求フレームによって要求された送信期間を配置できるか否かを判断する。配置できる場合、S413に進む。そうでない場合、S414に進む。
ステップS413では、制御部200は、S405で選択された要求フレームの送信局に割り当てられる送信期間を決定する。そして、決定した送信期間を通信部201及び通信部202に通知する。これを受けて通信部201及び通信部202は、この送信期間の配置を提示する情報を含むように更新されたビーコンフレームの送信を開始する。そして、S404に戻る。一方、ステップS414では、制御部200は、要求フレームによる要求を破棄する。そして、S404に戻る。
上述のS404で制御部200はまだS409、S413またはS414の処理が実行されていない要求フレームはないと判断した場合、ステップS415では、制御部200は、リセット信号が入力されているか否かを判断する。リセット信号が入力されている場合、この一連の処理を終了する。そうでない場合、S401に戻る。
なお、制御部200は、S409の処理が実行された送信局(子局)から、一方の周波数チャネルで送信期間を取り消すことを要求する取消フレームが受信された場合、もう一方の周波数チャネルにおける送信期間を取り消してもよい。
また、子局110が高速ストリーミングを中止しようとしている場合、当該子局は取消フレームを送信する。親局100は、当該取消フレームを受信した場合も同様に、当該取消フレームに基づき割り当てを取り消す。これにより、子局110が高速ストリーミングを中止しようとしている場合に通信帯域がより効率的に使用されることになる。
尚、図4の例では、S408において受信時刻の差が所定の時間内にあるか否かを判断し、その結果に応じてS409又はS410へ分岐するが、S408の判断を省略し、S407の判断の結果によってS409又はS410へ進むようにしてもよい。
図5は、子局110が親局100にデータを送信する送信期間を要求する処理に関する制御部300で実行される処理のフローチャートである。このフローは、例えば、制御部300がデータ入力部304にデータソース120から映像データが入力されていることを検出することにより開始される。
ステップS500では、制御部300は、指示入力部303に高速ストリーミング指示が入力されているか否かを判断する。高速ストリーミング指示が入力されている場合、S501に進む。そうでない場合、S507に進む。例えば、映像データのビットレートが所定のビットレートより高い場合に、ユーザは、指示入力部303を介して高速ストリーミング指示を入力する。なお、指示入力部303が、映像データのビットレートに基づき高速ストリーミング指示を受け付けたと自動的に判断するよう構成してもよい。
ステップS501では、制御部300は、通信部301または302がビーコンフレームを受信しているか否かを判断する。受信している場合、S502に進む。そうでない場合、本ステップを繰り返す。
ステップS502では、制御部300は、S501でビーコンフレームを受信した通信部が記憶する情報から、当該通信部が送信できる期間を提示する情報を読み出し、制御部300が備える記憶領域に記憶する。そして、S503に進む。
ステップS503では、制御部300は、通信部301と302の両方がビーコンフレームを受信しているか否かを判断する。それを受信している場合、S504に進む。そうでない場合、S501に戻る。
ステップS504では、制御部300は、自身が備える記憶領域に記憶した情報から通信部301と302の一方で要求フレームを送信してから所定の時間内に他方の通信部で要求フレームを送信できるか否かを判断する。なお、この判断は通信部301と302の各々が使用する各周波数チャネルで要求フレームを送信できる十分な時間の競合アクセス期間または子局110に割り当てられた送信期間が配置されているか否かで判断できる。そして、要求フレームが送信できる場合、S505に進む。そうでない場合、S501に戻る。
ステップS505では、制御部300は、通信部301と302に要求フレームを送信することを指示する。これを受けて通信部301と302は各々が送信できる期間で要求フレームを送信する。そして、この一連の処理を終了する。
ここで、各通信部が送信する要求フレームで要求される送信期間の長さはおよそ次式で求められる。
送信期間の長さ=((映像データのビットレート)×(ビーコンフレーム受信間隔)/2+(映像データに付加されるヘッダのデータ量))/(無線媒体での伝送速度)
一方、S500で制御部300が指示入力部303に高速ストリーミング指示が入力されてしないと判断した場合、制御部300はS507で次の処理を実行する。
ステップS507では、制御部300は、通信部301または302がビーコンフレームを受信しているか否かを判断する。それを受信している場合、S508に進む。そうでない場合、本ステップを繰り返す。
ステップS508では、制御部300は、S507でビーコンフレームを受信している通信部の内の一方に要求フレームを送信することを指示する。指示を受けた通信部はそれが送信できる期間で要求フレームを送信する。そして、この一連の処理を終了する。
ここで、各通信部が送信する要求フレームで要求される送信期間の長さはおよそ次式で求められる。
送信期間の長さ=((映像データのビットレート)×(ビーコンフレーム受信間隔)+(映像データに付加されるヘッダのデータ量))/(無線媒体での伝送速度)
図6は、送信期間の割り当ての一例を示す図である。
図6(a)は、高速ストリーミングが指示されていない場合における送信期間の配置を例示的に示す図である。周波数チャネルAにおいては、「子局110に割り当てられた送信期間」、「子局111に割り当てられた送信期間」、「競合アクセス期間」が配置されている。周波数チャネルBにおいては、「子局112に割り当てられた送信期間」、「子局113に割り当てられた送信期間」、「競合アクセス期間」が配置されている。子局110〜113は、自局に割り当てられた送信期間または競合アクセス期間で要求フレームを送信することができる。
図6(b)は、高速ストリーミングが指示されている場合における送信期間の配置を例示的に示す図である。周波数チャネルA及びBにおいて、「子局110に割り当てられた送信期間」、「競合アクセス期間」が配置されている。特に、子局110に割り当てられた送信期間は、双方の周波数チャネルで同一の時間になるように配置されている。この同一の時間は、前述したように、チャネルA及びチャネルBでのデータ伝送時間の積集合により導出することが出来る。
[TSC,TEC]}=[TS1,TE1]∩[TS2,TE2]
なお、送信期間に余裕がある場合は、他の子局(すなわち子局111〜113)に割り当てられた送信期間を代わりに配置してもよい。
図7は、子局110における映像データの送信を開始する処理に関する制御部300で実行される処理のフローチャートである。すなわち、データソース120からデータ入力部304に入力された映像データの送信開始処理である。当該処理は、制御部300が、通信部301または302に要求フレームを送信することを指示した後に開始される。
ステップS700では、制御部300は、指示入力部303に高速ストリーミング指示が入力されているか否かを判断する。高速ストリーミング指示が入力されている場合、S701に進む。そうでない場合、S705に進む。
ステップS701では、制御部300は、データ入力部304にデータソース120から入力された映像データを2つのデータに分割することを指示する。ここでは、図8(b)に示すように、2つの周波数チャネルで等しいデータ送信期間が割り当てられているため、映像データを概ね等しいデータ量の2つのデータに分割する。ただし、2つの周波数チャネルで異なる長さのデータ送信期間が割り当てられている場合、2つのデータ送信期間の比率に依存したデータ量の2つのデータに分割してもよい。
ステップS702では、制御部300は、映像データの送信開始処理が開始された後に通信部301または302がビーコンフレームを受信しているか否かを判断する。受信している場合はS703に進む。そうでない場合は、本ステップを繰り返す。
ステップS703では、制御部300は、通信部301と302に記憶された情報から各々が使用する周波数チャネルで自局に割り当てられた送信期間が配置されているか否かを判断する。送信期間が配置されている場合はS704に進み、そうでない場合はS702に戻る。
ステップS704では、制御部300は、データ入力部304に記憶されている2つに分割された映像データの各々を通信部301、302に転送し、無線媒体に送信させる送信制御の処理を開始する。そして、映像データの送信開始処理を終了する。
ステップS705では、制御部300は、映像データの送信開始処理が開始された後に通信部301または302がビーコンフレームを受信しているか否かを判断する。受信している場合は、S706に進む。そうでない場合は、本ステップを繰り返す。
ステップS706では、制御部300は、S705でビーコンフレームを受信していた通信部に記憶された情報から、通信部が使用する周波数チャネルで自局に割り当てられた送信期間が配置されているか否かを判断する。配置されている場合はS707に進み、そうでない場合はS705に戻る。
ステップS707では、制御部300は、データ入力部304に記憶されている映像データをS705でビーコンフレームを受信していた通信部に転送し、無線媒体に送信させる処理を開始する。そして、この一連の処理を終了する。
図8は、子局110がデータ入力部304にデータソース120から入力された映像データの送信を開始するタイミングの一例を説明するための図である。
図8(a)は高速ストリーミングが実行されていない場合の図である。周波数チャネルAでは、期間Ai(i=4n(n=0,1,2,・・・))にビーコンフレームが送信される。期間A0で送信されるビーコンフレーム(提示フレーム)には子局110に割り当てられる送信期間の配置を提示する情報は含まれていない。期間A4、A8で送信されるビーコンフレームには子局110に割り当てられる送信期間が各々、期間A6、A10に配置されていることを提示する情報が含まれている。子局110は期間A4でビーコンフレームを受信した後、期間A6で映像データの送信を開始する。
一方、周波数チャネルBでは、期間Bi(i=4n+1(n=0,1,2,・・・))にビーコンフレームが送信される。しかし、どのビーコンフレームにも子局110に割り当てられる送信期間の配置を提示する情報は含まれていない。したがって、周波数チャネルBでは子局110は映像データを送信しない。
図8(b)は高速ストリーミングが実行されている場合の図である。周波数チャネルAでは、期間Ai(i=4n(n=0,1,2,・・・))にビーコンフレームが送信される。期間Aiで送信されるビーコンフレームには子局110に割り当てられる送信期間が期間Ai+2と Ai+3に配置されていることを提示する情報が含まれている。
一方、周波数チャネルBでは、期間Bi(i=4n+1(n=0,1,2,・・・))にビーコンフレームが送信される。期間B0で送信されるビーコンフレームには子局110に割り当てられる送信期間の配置を提示する情報は含まれていない。しかし、期間Bi(i≧5)で送信されるビーコンフレームには、子局110に割り当てられる送信期間が期間Bi+1とBi+2に配置されていることを提示する情報が含まれている。
子局110は、周波数チャネルAの期間A0で自局に割り当てられる送信期間が期間A2とA3に配置されていることを提示する情報を含むビーコンフレームを受信する。しかし、少なくとも期間A2の開始時点で周波数チャネルBで自局に割り当てられる送信期間の配置を提示する情報を含むビーコンフレームを受信していない。したがって、子局110は、期間A2では映像データの送信を開始しない。そして、子局110は、周波数チャネルBの期間B5で自局に割り当てられる送信期間が配置されていることを提示する情報を含むビーコンフレームを受信した後、周波数チャネルAでは期間A6で、周波数チャネルBでは期間B6で映像データの送信を開始する。
以上説明したとおり第1実施形態によれば、子局装置は、高速通信を必要とする場合、複数の周波数チャネルそれぞれで送信期間を要求する要求フレームを送信する。そして、第1の周波数チャネルの第1の送信期間と第2の周波数チャネルの第2の送信期間との両方の提示を受信した場合、両方の周波数チャネルを利用してデータを送信する。特に、送信すべきデータを第1のデータと第2のデータとに分割し、第1のデータを第1の周波数チャネルの第1の送信期間で送信し、第2のデータを第2の周波数チャネルの第2の送信期間で送信する。これにより、通信されるデータを一時的に記憶するバッファメモリをより効率的に使用することが可能となる。
また、親局装置は、同一の子局装置から、複数の周波数チャネルそれぞれで送信期間を要求する要求フレームを受信したか否かを判定する。これにより、親局装置は、子局装置が高速通信を必要としているか否かをより好適に識別することが可能となる。
なお、上述の説明においては、IEEE802.11規格に準拠した無線LANシステムを例に説明を行っているが、複数の周波数チャネルを利用して時分割通信を行う任意の通信システムに適用することが可能である。
(第2実施形態)
第2実施形態では、複数の親局を介して2つの子局間で通信する形態について説明する。なお、以下の説明では、第1実施形態1と異なる点を中心に説明する。
図9は、第2実施形態における無線プロジェクタシステムのシステム構成図である。
親局901は、第1実施形態における親局100と同様に、IEEE802.11規格で定義されているAPまたはPCPとして動作する。親局901が同時に使用する周波数チャネルは、1つの周波数チャネルAのみである。
親局902は、同様に、IEEE802.11規格で定義されているAPまたはPCPとして動作する。親局902が同時に使用する周波数チャネルは、1つの周波数チャネルBのみである。すなわち、親局901と親局902は互いに異なる周波数チャネルを使用するよう構成されている。図9において図1と同じ符号が付されている各装置は、上述の第1実施形態で説明したものと同様であるため説明は省略する。
図10は、第2実施形態における子局910の機能構成を示すブロック図である。
制御部1000は、1つの周波数チャネルのみを使用している場合は、通信部1001と1002の内の一方が受信した映像データを出力部1003に転送する。
一方、2つの周波数チャネルを使用している場合は、制御部1000は、出力部203に通信部1001と1002の各々が受信した各分割された映像データを統合することを指示する。そして、通信部1001と1002の各々が受信した分割された映像データを出力部1003に転送する。
ここでは、親局901、子局110の通信部301、子局910の通信部1001は、それぞれ同一の周波数チャネルAを使用するものとする。また、親局902、子局110の通信部302、子局910の通信部1002は、それぞれ同一の周波数チャネルBを使用するものとする。
親局901と902の内部構成は従来から存在する、IEEE802.11規格で定義されているAPまたはPCPの機能を実装した親局と同様である。したがって、その説明は省略する。
上述の構成とすることにより、第1実施形態で説明した送信期間の割り当てと同様の動作を、既存の親局を用いても実現することが出来る。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100 親局; 200 制御部; 201、202 通信部; 110 子局; 300 制御部; 301、302 通信部

Claims (9)

  1. 親局装置と通信する子局装置であって、
    前記親局装置へ送信すべきデータを入力する入力手段と、
    前記入力手段により入力されたデータを第1のデータと第2のデータとに分割する分割手段と、
    前記親局装置から、前記子局装置が第1の周波数チャネルでデータを送信するための第1の送信期間を提示する第1の提示フレームを該第1の周波数チャネルで受信する第1の受信手段と、
    前記親局装置から、前記子局装置が第2の周波数チャネルでデータを送信するための第2の送信期間を提示する第2の提示フレームを該第2の周波数チャネルで受信する第2の受信手段と、
    前記第1の受信手段により前記第1の提示フレームが受信され、かつ、前記第2の受信手段により前記第2の提示フレームが受信された場合、前記分割手段により得られた前記第1のデータを前記第1の周波数チャネルの前記第1の送信期間で送信し、前記分割手段により得られた前記第2のデータを前記第2の周波数チャネルの前記第2の送信期間で送信する、送信制御手段と、
    を有することを特徴とする子局装置。
  2. 複数の親局装置を介して他の子局装置と通信する子局装置であって、
    前記他の子局装置へ送信すべきデータを入力する入力手段と、
    前記入力手段により入力されたデータを第1のデータと第2のデータとに分割する分割手段と、
    第1の周波数チャネルを利用する第1の親局装置から、前記子局装置が第1の周波数チャネルでデータを送信するための第1の送信期間を提示する第1の提示フレームを該第1の周波数チャネルで受信する第1の受信手段と、
    前記第1の周波数チャネルとは異なる第2の周波数チャネルを利用する第2の親局装置から、前記子局装置が第2の周波数チャネルでデータを送信するための第2の送信期間を提示する第2の提示フレームを該第2の周波数チャネルで受信する第2の受信手段と、
    前記第1の受信手段により前記第1の提示フレームが受信され、かつ、前記第2の受信手段により前記第2の提示フレームが受信された場合、前記分割手段により得られた前記第1のデータを前記第1の周波数チャネルの前記第1の送信期間で送信し、前記分割手段により得られた前記第2のデータを前記第2の周波数チャネルの前記第2の送信期間で送信する、送信制御手段と、
    を有することを特徴とする子局装置。
  3. 高速通信を必要とするか否かを判定する判定手段を更に有し、
    前記判定手段が前記高速通信を必要としないと判定した場合、前記分割手段はデータの分割を行わず、前記送信制御手段は、前記入力手段により入力されたデータを、前記第1の周波数チャネルの前記第1の送信期間及び前記第2の周波数チャネルの前記第2の送信期間の何れか一方で送信する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の子局装置。
  4. 前記判定手段は、所定のビットレートよりも大きい映像データを通信する場合に、前記高速通信を必要とすると判定する
    ことを特徴とする請求項3に記載の子局装置。
  5. 第1の周波数チャネルでデータを送信するための送信期間を要求する第1の要求フレームを該第1の周波数チャネルで送信する第1の送信手段と、
    第2の周波数チャネルでデータを送信するための送信期間を要求する第2の要求フレームを該第2の周波数チャネルで送信する第2の送信手段と、
    前記判定手段が前記高速通信を必要とすると判定した場合、前記第1の送信手段が前記第1の要求フレームを送信する時刻と前記第2の送信手段が前記第2の要求フレームを送信する時刻との差が所定時間内となるように制御する制御手段と、
    を更に有することを特徴とする請求項3又は4に記載の子局装置。
  6. 前記分割手段は、前記入力手段により入力されたデータを、前記第1の送信期間と前記第2の送信期間との比率に依存したデータ量である前記第1のデータと前記第2のデータとに分割する
    ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の子局装置。
  7. 親局装置と通信する子局装置の制御方法であって、
    前記親局装置へ送信すべきデータを入力する入力工程と、
    前記親局装置から、前記子局装置が第1の周波数チャネルでデータを送信するための第1の送信期間を提示する第1の提示フレームを該第1の周波数チャネルで受信する第1の受信工程と、
    前記親局装置から、前記子局装置が第2の周波数チャネルでデータを送信するための第2の送信期間を提示する第2の提示フレームを該第2の周波数チャネルで受信する第2の受信工程と、
    前記第1の受信工程により前記第1の提示フレームが受信され、かつ、前記第2の受信工程により前記第2の提示フレームが受信された場合、前記入力工程により入力されたデータを第1のデータと第2のデータとに分割し、該第1のデータを前記第1の周波数チャネルの前記第1の送信期間で送信し、該第2のデータを前記第2の周波数チャネルの前記第2の送信期間で送信する、ように制御する送信制御工程と、
    を含むことを特徴とする子局装置の制御方法。
  8. 複数の親局装置を介して他の子局装置と通信する子局装置の制御方法であって、
    前記他の子局装置へ送信すべきデータを入力する入力工程と、
    第1の周波数チャネルを利用する第1の親局装置から、前記子局装置が第1の周波数チャネルでデータを送信するための第1の送信期間を提示する第1の提示フレームを該第1の周波数チャネルで受信する第1の受信工程と、
    前記第1の周波数チャネルとは異なる第2の周波数チャネルを利用する第2の親局装置から、前記子局装置が第2の周波数チャネルでデータを送信するための第2の送信期間を提示する第2の提示フレームを該第2の周波数チャネルで受信する第2の受信工程と、
    前記第1の受信工程により前記第1の提示フレームが受信され、かつ、前記第2の受信工程により前記第2の提示フレームが受信された場合、前記入力工程により入力されたデータを第1のデータと第2のデータとに分割し、該第1のデータを前記第1の周波数チャネルの前記第1の送信期間で送信し、該第2のデータを前記第2の周波数チャネルの前記第2の送信期間で送信する、送信制御工程と、
    を含むことを特徴とする子局装置の制御方法。
  9. コンピュータを請求項1乃至6の何れか一項に記載の子局装置として動作させるためのプログラム。
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