JP2017218346A - 酸化黒鉛誘導体 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸化黒鉛において、親水性と安全性とを両立するための方法を提供する。【解決手段】下記落つい感度試験で測定される等級が8級であり、下記分散性試験で測定される良親媒が水であることを特徴とする酸化黒鉛誘導体である。落つい感度試験:JIS K 4810に規定される落つい感度試験方法による。分散性試験:ヘキサン、水の等体積混合溶媒に対して、0.01質量%の濃度となるように酸化黒鉛誘導体を投入し、5分間超音波処理を行い、分散させる。この時、酸化黒鉛誘導体がヘキサン層、水層のいずれにより多く分散するかで、良親媒がヘキサンか水かを評価する方法による。【選択図】図2

Description

本発明は、酸化黒鉛誘導体に関する。より詳しくは、触媒、電池の電極活物質、熱電変換材料、導電性材料、発光材料、潤滑用添加剤、高分子用添加剤、透過膜材料等として好適に用いることができる酸化黒鉛誘導体、その分散体や複合体、及び、その製造方法に関する。
酸化黒鉛は、sp結合で結合した炭素原子が平面的に並んだ層状構造をもつ黒鉛を酸化し、酸素含有官能基を付与したものであり、その特異な構造や物性のために数多くの研究がなされている。酸化黒鉛は、水酸基等の親水性基を有するために親水性であり、水溶性樹脂や極性分散媒との相性が良いため、樹脂や分散媒との複合材料として、例えば、触媒、電池の電極活物質、熱電変換材料、導電性材料、発光材料、潤滑用添加剤、高分子用添加剤、透過膜材料等として幅広く適応できると考えられている。
酸化黒鉛に対し、所望の機能を付与するために、酸化黒鉛を誘導体化する手法が考えられる。これまでにも、酸化黒鉛の誘導体化について種々の報告例がある(特許文献1、2、非特許文献1〜3参照。)。しかしながら、酸化黒鉛は、酸素含有官能基として高活性な過酸化構造(−O−O−)、高活性なエポキシ構造(−C−O*−C−)等を有するため、第5類危険物(自己反応性物質)である有機過酸化物と同等の性状である。例えば酸化黒鉛の粉体は、熱分析で分解反応に伴う特異的な発熱ピークが認められており(例えば、非特許文献4参照。)、非常に高活性であり、その取り扱いには危険が伴う。ここでいう高活性なエポキシ構造とは、酸素原子が容易に脱離、分解するエポキシ構造のことであり、酸化黒鉛に特徴のある構造である。これは通常の脂肪族エポキシ基等では見られないような特徴であり、酸化黒鉛の構造に由来する。例えば、エポキシ基の炭素原子がsp2炭素である場合や、エポキシ基周辺の構造がひずんでいる場合等が考えられる。酸化黒鉛には高活性なエポキシ基と、通常見られるようなエポキシ基が混在している。
特許第5234325号公報 中国特許第101935030号公報
仁科勇太、「酸化グラフェンの表面修飾技術の開発」、新学術領域研究「原子層科学」中間成果報告(2014)公募研究合成班、71−74 Daniel R. Dreyer, et.al, "Reduction of graphite oxide using alcohols"J. Mater. Chem., 2011, 21, 3443-3447 Jean-Philippe, et.al, Langmuir, 2012, 28. 6691-6697 Franklin Kim, et.al, Adv. Funct. Mater. 2010, 20, 2867-2873
上記のとおり、酸化黒鉛について種々の報告例がある。しかしながら、これらの報告例は、基本的に、酸化黒鉛の還元反応や酸素含有官能基の炭化水素基による修飾を開示するものであり、酸化黒鉛の親水性を充分に保持することができるものではなかった。なお、酸化黒鉛の過酸化構造や高活性なエポキシ構造を加熱して予め充分に還元し、除去すると、通常、加熱に伴って黒鉛骨格の炭素原子と直接結合している水酸基等の親水性基(過酸化構造や高活性なエポキシ構造以外の酸素含有官能基)も還元されてしまい、酸化黒鉛の親水性を充分に保持することができなくなる。酸化黒鉛において、親水性と安全性とを両立するうえで工夫の余地があった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、酸化黒鉛において、親水性と安全性とを両立するための方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、酸化黒鉛において親水性と安全性とを両立するための方法について種々検討し、酸化黒鉛と、少なくとも1つの水酸基を含む複数の親水性基を有する化合物とを反応させて酸化黒鉛誘導体を調製した。本発明者らは、そのようにして、所定の落つい感度試験で測定される等級が8級であることと、所定の分散性試験で測定される良親媒が水であることのパラメータを満たす、親水性と安全性とに優れた酸化黒鉛誘導体が得られることを見出した。そして本発明者らは、このような酸化黒鉛誘導体が、樹脂や分散媒との複合材料として非常に多くの用途に適応可能であることを見出し、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、下記落つい感度試験で測定される等級が8級であり、下記分散性試験で測定される良親媒が水であることを特徴とする酸化黒鉛誘導体である。
落つい感度試験:JIS K 4810に規定される落つい感度試験方法による。
分散性試験:ヘキサン、水の等体積混合溶媒に対して、0.01質量%の濃度となるように酸化黒鉛誘導体を投入し、5分間超音波処理を行い、分散させる。この時、酸化黒鉛誘導体がヘキサン層、水層のいずれにより多く分散するかで、良親媒がヘキサンか水かを評価する方法による。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下に記載される個々の本発明の好ましい特徴を2つ以上組み合わせた形態も、本発明の好ましい形態である。
<酸化黒鉛誘導体>
酸化黒鉛は、グラフェン、黒鉛(グラファイト)等の黒鉛質の炭素材料を酸化することにより酸素が結合したものであり、該酸素は黒鉛質の炭素材料に対し、上述したように過酸化構造や高活性なエポキシ構造として存在する他、安定なエポキシ基、カルボキシル基、カルボニル基、水酸基等の親水性基として存在している。
本発明の酸化黒鉛誘導体は、例えば、後述するように、酸化黒鉛の酸素含有官能基と、複数の親水性基を有する化合物の水酸基とが縮合反応して得られる、過酸化構造や高活性なエポキシ構造が充分に除去され、黒鉛骨格の炭素原子に、親水性基を有する官能基が結合した構造を有する酸化黒鉛誘導体であることが好ましい。
なお、本発明の酸化黒鉛誘導体は、更に、硫黄含有基、窒素含有基等の官能基を有していてもよいが、炭素原子、水素原子、及び、酸素原子のみを構成元素とするものであることが好ましい。
本発明の酸化黒鉛誘導体の特徴を示す分析として質量分析法とフーリエ変換型赤外分光法(FT−IR法)が挙げられる。例えば、本発明の酸化黒鉛誘導体が黒鉛骨格の炭素原子に、親水性基を有する官能基が結合した構造をもつ場合は、質量分析法によってイオン化されたフラグメントを容易に観測できる。酸化黒鉛自身は大質量であることから質量分析法ではイオン検出されず、酸化黒鉛に導入された化合物由来の部位のみが観測される。
FT−IR法では後述する実施例の通り、本発明の酸化黒鉛誘導体がもつ官能基が炭化水素基部分を有する場合、炭化水素基部分に由来するC−Hのピークが観測される。
本発明の酸化黒鉛誘導体は、上記落つい感度試験で測定される等級が8級である。
このように、本発明の酸化黒鉛誘導体は、安定化されたものであるので、安全に取り扱うことが可能である。
例えば、酸化黒鉛の酸素含有官能基と複数の親水性基を有する化合物の水酸基との縮合反応を行う過程で酸化黒鉛の過酸化構造や高活性なエポキシ構造を、縮合反応に供したり還元したりすることで除去することで、上記落つい感度試験で測定される等級を8級とすることが可能である。
本発明の酸化黒鉛誘導体は、上記分散性試験で測定される良親媒が水である。なお、上記分散性試験における「ヘキサン層、水層のいずれにより多く分散するか」とは、質量割合でヘキサン層、水層のいずれにより多く分散するかを意味し、上記分散性試験で、酸化黒鉛誘導体が質量割合でヘキサン層よりも水層により多く分散した場合に、酸化黒鉛誘導体の良親媒が水であると言える。中でも、上記分散性試験で本発明の酸化黒鉛誘導体の60質量%以上が水層に分散することが好ましく、70質量%以上が水層に分散することがより好ましく、80質量%以上が水層に分散することが更に好ましく、90質量%以上が水層に分散することが特に好ましい。
これにより、本発明の酸化黒鉛誘導体は、親水性が充分に保持されたものとなり、水溶性樹脂や極性分散媒に対して良好な分散性を有する。
例えば、酸化黒鉛の酸素含有官能基と、複数の親水性基を有する化合物の水酸基との縮合反応を行い、得られる酸化黒鉛誘導体が、親水性基を少なくとも1つ有する官能基をもつものにより修飾されることで、酸化黒鉛誘導体の親水性が充分に保持されたものとなり、上記分散性試験で測定される良親媒を水とすることが可能である。
上述したように、本発明の酸化黒鉛誘導体は、末端に親水性基を有する官能基をもつものであることが好ましい。親水性基は、これにより酸化黒鉛誘導体が水溶性樹脂や極性分散媒に対する良好な分散性を発揮できるものであれば特に限定されず、例えば、カルボキシル基、カルボニル基、水酸基等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができるが、中でも、カルボキシル基、水酸基が好ましい。なお、本明細書中、過酸化構造や高活性なエポキシ構造は親水性基に含めない。
上記官能基が有する親水性基の数は、1つ以上である限り特に限定されないが、本発明の酸化黒鉛誘導体同士の架橋、ゲル化、非分散化を抑制する観点からは、4つ以下であることが好ましく、3つ以下であることがより好ましく、2つ以下であることが更に好ましい。
上記官能基が複数種類ある場合は、官能基が有する親水性基の数は、官能基1つ当たりの平均値である。
上記親水性基を少なくとも1つ有する官能基は、親水性基のみから構成されるものであってもよいが、親水性基が結合したアルコキシカルボニル基(−COORX)、親水性基が結合したアルコキシル基(−ORX)等が好適なものとして挙げられる。なお、上記Rは、飽和脂肪族炭化水素基を表す。上記Xは、上述した親水性基を表す。上記nは、上述した官能基が有する親水性基の数を表す。なお、Xが複数ある場合、複数のXは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
すなわち、上記官能基における親水性基及び炭化水素基以外の部分は、例えば、−COO−、又は、−O−であることが好ましい。
上記官能基における親水性基及び飽和脂肪族炭化水素基から構成される部分が、ヒドロキシアルキル基、ジヒドロキシアルキル基、カルボキシ基含有基であることが特に好ましい。
上記ヒドロキシアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシペンチル基等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できる。
上記ジヒドロキシアルキル基としては、例えば、ジヒドロキシメチル基、ジヒドロキシエチル基、ジヒドロキシプロピル基、ジヒドロキシブチル基、ジヒドロキシペンチル基等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できる。なお、2つの水酸基が同じ炭素原子に結合していても良く、異なる炭素原子に結合していてもよいが、異なる炭素原子に結合していることが好ましい。
上記カルボキシ基含有基としては、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、ジカルボキシメチル基、ジカルボキシエチル基、カルボキシヒドロキシエチル基、ジカルボキシヒドロキシエチル基、トリカルボキシプロピル基等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できる。
なお、これら飽和脂肪族炭化水素基の炭素鎖は直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよいが、直鎖状であることが好ましい。
上述した中でも、ヒドロキシエチル基、ジヒドロキシプロピル基が特に好ましい。
上記飽和脂肪族炭化水素基は、反応を妨げない観点からは、炭素数が2以上であることが好ましい。また、該炭化水素基は、本発明の酸化黒鉛誘導体の親水性をより充分なものとする観点からは、炭素数が5以下であることが好ましく、4以下であることがより好ましく、3以下であることが更に好ましい。
本発明の酸化黒鉛誘導体は、酸化黒鉛誘導体100質量%中、過酸化構造がもつ酸素原子の含有量が0.1質量%以下であることが好ましく、0.05質量%以下であることがより好ましく、0.01質量%以下であることが更に好ましく、過酸化構造を有しないことが特に好ましい。
本発明の酸化黒鉛誘導体は、酸化黒鉛誘導体100質量%中、高活性なエポキシ構造がもつ酸素原子の含有量が0.1質量%以下であることが好ましく、0.05質量%以下であることがより好ましく、0.01質量%以下であることが更に好ましく、高活性なエポキシ構造を有しないことが特に好ましい。
本発明の酸化黒鉛誘導体は、酸化黒鉛誘導体100質量%中、親水性基(特に好ましくは、カルボキシル基及び水酸基)がもつ酸素原子の含有量が0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましく、1質量%以上であることが更に好ましい。該親水性基がもつ酸素原子の含有量の上限値は、特に限定されないが、該含有量は通常20質量%以下である。
上記含有量は、酸化黒鉛誘導体が有する、親水性基がもつ酸素原子の合計量であり、言い換えれば、過酸化構造及び高活性なエポキシ構造以外の酸素含有官能基がもつ酸素原子の合計量である。
本発明の酸化黒鉛誘導体は、酸化黒鉛誘導体100質量%中、炭素原子、水素原子、及び、酸素原子以外のその他の原子の含有量が、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、3質量%以下であることが更に好ましい。上記酸化黒鉛誘導体は、その他の原子を有しないことが特に好ましい。言い換えれば、上記酸化黒鉛誘導体は、炭素原子、水素原子、及び、酸素原子のみを構成元素とするものであることが好ましい。その他の原子としては、窒素原子、リン原子、ハロゲン原子等が挙げられる。特に、上記酸化黒鉛誘導体は、酸化黒鉛誘導体100質量%中、窒素原子の含有量が0.1質量%以下であることが好ましい。
上記含有量は、元素分析法により測定することができる。
本発明の酸化黒鉛誘導体は、平均粒子径が1μm以上、100μm以下であることが好ましい。
上記平均粒子径は、3μm以上であることがより好ましい。該平均粒子径は、60μm以下であることがより好ましい。
上記平均粒子径は、粒度分布測定装置により測定することができる。
本発明の酸化黒鉛誘導体の形状としては、微粉状、粉状、粒状、顆粒状、鱗片状、多面体状、ロッド状、曲面含有状等が挙げられる。なお、平均粒子径が上述のような範囲の粒子は、例えば、粒子をボールミル等により粉砕し、該粉砕により得られた粗粒子を分散剤に分散させて所望の粒子径にした後に乾固する方法や、粒子をふるい等にかけて粒子径を選別する方法、これら方法の組み合わせのほか、粒子を製造する段階で調製条件を最適化し、所望の粒子径の(ナノ)粒子を得る方法等により製造することが可能である。
<酸化黒鉛誘導体の製造方法>
本発明は、少なくとも1つの水酸基を含む複数の親水性基を有する脂肪族化合物と、酸化黒鉛とを反応させる工程を含むことを特徴とする酸化黒鉛誘導体の製造方法でもある。該脂肪族化合物は、複数の親水性基を有し、その中の少なくとも1つが水酸基である。上記反応工程では、酸化黒鉛の酸素含有官能基と、上記脂肪族化合物が有する水酸基とが縮合反応して酸化黒鉛が誘導体化(修飾)される。このように、酸化黒鉛を、親水性を付与させる化合物で修飾する過程で、酸化黒鉛の過酸化構造や高活性なエポキシ構造を、修飾反応に供したり還元したりすることで除去することができる。その結果、安全性と親水性に優れ、種々の用途に好適に適応可能な酸化黒鉛誘導体を、酸化黒鉛の酸素含有官能基の中から過酸化構造や高活性なエポキシ構造を選択的に除去する、といった目的で細かな反応制御を行うことも無く、容易に得ることができる。
上記複数の親水性基は、酸化黒鉛が有する酸素含有官能基との間で縮合反応等の反応を生じさせるための1つの水酸基と、該1つの水酸基以外の1つ又は2つ以上の親水性基とから構成されるものであればよく、該1つ又は2つ以上の親水性基は、本発明の酸化黒鉛誘導体において上述した親水性基(過酸化構造及び高活性なエポキシ構造以外の酸素含有官能基)と同様のものとすることができる。なお、該1つ又は2つ以上の親水性基の全部又は一部もまた水酸基であってもよい。
上記脂肪族化合物がもつ親水性基の数は、合計2つ以上である限り特に限定されないが、5つ以下であることが好ましく、4つ以下であることがより好ましく、3つ以下であることが更に好ましい。
上記脂肪族化合物を複数種類用いる場合は、親水性基の数は、脂肪族化合物1つ当たりの平均値である。
上記脂肪族化合物としては、特に限定されないが、例えば、複数の親水性基が結合された飽和脂肪族炭化水素であることが好ましく、ジヒドロキシアルカン、トリヒドロキシアルカン等の複数の水酸基が結合されたアルカンや、それらが縮合した、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコールといった、ポリアルキレングリコールであることがより好ましい。該複数の親水性基が結合された飽和脂肪族炭化水素が脂肪族ヒドロキシカルボン酸であることもまたより好ましい。
上記ジヒドロキシアルカンとしては、例えば、ジヒドロキシメタン、ジヒドロキシエタン(例えば、1,2−ジヒドロキシエタンであるエチレングリコール)、ジヒドロキシプロパン、ジヒドロキシブタン、ジヒドロキシペンタン等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できる。なお、2つの水酸基が同じ炭素原子に結合していても良く、異なる炭素原子に結合していてもよいが、異なる炭素原子に結合していることが好ましい。
上記トリヒドロキシアルカンとしては、例えば、トリヒドロキシメタン、トリヒドロキシエタン、トリヒドロキシプロパン(例えば、1,2,3−トリヒドロキシプロパンであるグリセリン)、トリヒドロキシブチル基、トリヒドロキシペンチル基等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できる。なお、3つの水酸基がすべて同じ炭素原子に結合していても良く、3つの水酸基のうち2つが同じ炭素原子に結合し、他の1つが該炭素原子とは異なる炭素原子に結合していても良く、3つの水酸基それぞれが異なる炭素原子に結合していなくてもよいが、3つの水酸基それぞれが異なる炭素原子に結合していることが好ましい。
上記脂肪族ヒドロキシカルボン酸は、水酸基とカルボキシ基とがそれぞれ1つ以上結合された脂肪族化合物であれば特に限定されず、グリコール酸、乳酸、タルトロン酸、グリセリン酸、ヒドロキシ酪酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、イソクエン酸等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できる。
なお、これら脂肪族化合物の炭素鎖は直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよく、環状であってもよいが、直鎖状又は分岐鎖状であることが好ましく、直鎖状であることがより好ましい。
上述した中でも、上記脂肪族化合物としては、ジヒドロキシアルカン、トリヒドロキシアルカンが好ましく、ジヒドロキシエタン、トリヒドロキシプロパンが特に好ましい。
本発明の製造方法において、上記反応工程における脂肪族化合物の使用量は、反応工程に用いる混合液中の酸化黒鉛の質量100質量%に対し、300〜10000質量%であることが好ましい。該脂肪族化合物を300質量%以上用いることにより、酸化黒鉛誘導体を効率的に製造することができる。また、上記反応工程では酸化黒鉛が脂肪族化合物と反応して修飾される反応と、酸化黒鉛自身の還元反応とが同時進行して競合するところ、還元反応を抑制して酸化黒鉛の修飾反応を優位に進めることができ、親水性がより充分に保持された酸化黒鉛誘導体を得ることができる。更に、脂肪族化合物の使用量が少ないと、酸化黒鉛誘導体上に未修飾の酸素含有官能基が残存し、この未修飾の酸素含有官能基と、修飾に用いられた脂肪族化合物由来の親水性基との架橋反応が起こるところ、これを抑制して親水性をより充分に保持することができる。そして、該脂肪族化合物を10000質量%以下用いることにより、コストを削減することができる。該使用量は、350質量%以上であることがより好ましく、400質量%以上であることが更に好ましく、450質量%以上であることが一層好ましく、500質量%以上であることがより一層好ましく、1000質量%以上であることが特に好ましい。また、該使用量は、8000質量%以下であることがより好ましく、6000質量%以下であることが更に好ましく、3000質量%以下であることが特に好ましい。
本明細書中、上記反応工程における脂肪族化合物の使用量とは、反応工程で用いられる、酸化黒鉛及び上記脂肪族化合物を含有する混合液を作製するために用いられた脂肪族化合物の仕込み量を言う。
本発明の製造方法においては、上記反応工程は、酸触媒の存在下で行うことが好ましい。これにより、酸化黒鉛の反応を効率よく進行させることができる。酸触媒としては、硫酸、硝酸等が挙げられ、中でも硫酸が好ましい。酸触媒は、溶媒を兼ねるものであってもよい。
上記反応工程において触媒を用いる場合、酸触媒の使用量は、反応工程に用いる混合液中の酸化黒鉛の質量100質量%に対し、0.01〜1000質量%であることが好ましい。該使用量が0.01質量%以上であることにより、より効率よく酸化黒鉛の反応を進行させることができる。また、酸化黒鉛の修飾反応を優位に進めることができ、親水性がより充分に保持された酸化黒鉛誘導体を得ることができる。更に、該使用量が1000質量%以下であることにより、廃液量を充分に少なくすることができる。
上記使用量は、20質量%以上であることがより好ましく、30質量%以上であることが更に好ましく、50質量%以上であることが特に好ましい。また、該使用量は、700質量%以下であることがより好ましく、500質量%以下であることが更に好ましく、200質量%以下であることが特に好ましい。
本明細書中、酸触媒の使用量とは、反応工程で用いられる、酸化黒鉛及び上記脂肪族化合物を含有する混合液を作製するために用いられた酸触媒の仕込み量を言う。
また酸化黒鉛は本質的に自身が酸性の物質であり、自触媒的に反応が進行する。前述のとおり硫酸等の酸触媒を添加することがより好ましいが、酸触媒を添加せずとも自触媒的に反応を進行させることも可能である。
上記反応工程で用いられる混合液は、上記酸化黒鉛、上記脂肪族化合物、及び、必要に応じて上記酸触媒等を混合して得ることができる。酸化黒鉛は、Hammers法、Brodie法、Staudenmaier法や、Hammers法を採用した、黒鉛と硫酸とを含む混合液に過マンガン酸塩を添加する方法等の公知の方法を用いて得ることができる他、同様の方法により調製された市販品を使用することも可能である。また、脂肪族化合物、及び、酸触媒もまた、公知の方法を用いて得ることができ、市販品を使用することも可能である。なお、混合液には、必要に応じて、公知の溶媒等のその他の成分を更に混合してもよい。混合は、公知の方法で適宜行うことが可能であるが、例えば、超音波処理を行ったり、公知の分散機を用いたりして酸化黒鉛を均一に分散させることが好ましい。
上記反応工程は、公知の撹拌機等を用いて撹拌しながら行うことができる。
上記反応工程は、例えば空気中、又は、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中で行うことができる。また、上記反応工程は、その圧力条件は特に限定されず、加圧条件下、常圧条件下、減圧条件下で行うことができるが、例えば常圧条件下で行うことが好ましい。本発明の酸化黒鉛誘導体の製造方法において、上記反応工程は、60〜200℃の反応温度で行うことが好ましい。反応温度を60℃以上とすることにより、反応が効率的に進行する。また、酸化黒鉛の修飾反応を優位に進めることができ、親水性がより充分に保持された酸化黒鉛誘導体を得ることができる。更に、反応温度を200℃以下とすることにより、副反応を抑制できる。反応温度は、80℃以上であることがより好ましく、100℃以上であることが更に好ましく、120℃以上であることが一層好ましく、140℃以上であることが特に好ましい。また、反応温度は、180℃以下であることがより好ましく、170℃以下であることが更に好ましい。また、反応時間は、例えば1〜120時間とすればよい。反応時間は、3時間以上とすることが好ましく、5時間以上とすることがより好ましく、6時間以上とすることが更に好ましい。また、反応時間は、48時間以下とすることが好ましい。
本発明の酸化黒鉛誘導体を製造するために、上記反応工程の後、その他の工程を適宜行うことができ、例えば、水洗、ろ過、デカンテーションにより精製工程をおこなってもよい。
上記精製工程は、空気中で行ってもよく、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中で行ってもよい。
本発明の製造方法により得られる酸化黒鉛誘導体は、過酸化構造及び高活性なエポキシ構造が充分に除去されたものであり、昇温しても特異的な発熱が充分に抑制されたものであるので安全に取り扱うことができ、また、親水性基を有する官能基をもつので親水性が充分に保持されていて水溶性樹脂や極性分散媒との相性が良く、これらの特性が相まって、樹脂や分散媒との複合材料として種々の用途に好適に適応可能である。
<分散体>
本発明はまた、本発明の酸化黒鉛誘導体が分散媒中に分散してなることを特徴とする分散体でもある。
本発明の分散体は、本発明の酸化黒鉛誘導体を、極性分散媒等の分散媒中に分散させて得ることができる。このような本発明の分散体は、種々の用途に好適に適用可能である。また、分散体であるため、粉体である場合と比較して、取り扱い上の安全性がより優れたものとなる。
極性分散媒としては、例えば、水;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、酢酸、アセトニトリル等の極性有機分散媒が挙げられ、これらの1種又は2種以上を混合して用いることができる。
分散には、公知の撹拌機、公知の超音波発生装置等を使用できる。例えば、酸化黒鉛誘導体と分散媒との混合物に30分〜2時間超音波をかけて分散体を調製することが好ましい。
本発明の分散体は、分散媒100質量%に対する酸化黒鉛誘導体の質量割合が、0.0001質量%以上であることが好ましく、0.001質量%以上であることがより好ましい。また、該質量割合が、10質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましく、0.1質量%以下であることが更に好ましい。
<複合体>
本発明は更に、本発明の酸化黒鉛誘導体と樹脂とを含んで構成されることを特徴とする複合体でもある。
本発明の複合体は、本発明の酸化黒鉛誘導体を、水溶性樹脂等の樹脂中に混合させて得ることができる。このような本発明の複合体は、種々の用途に好適に適用可能である。また、樹脂との複合体であるため、粉体である場合と比較して、取り扱い上の安全性がより優れたものとなる。
水溶性樹脂としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、アクリル樹脂、尿素樹脂、ポリアルキレンオキシド鎖含有樹脂等が挙げられる。
混合は、公知の撹拌機、公知の超音波発生装置等を使用して行ってもよい。
本発明の複合体は、複合体100質量%に対する酸化黒鉛誘導体の質量割合が、0.0001質量%以上であることが好ましく、0.001質量%以上であることがより好ましい。また、該質量割合が、10質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましく、0.1質量%以下であることが更に好ましい。
本発明の酸化黒鉛誘導体は、親水性と安全性とが両立されたものであり、樹脂や分散媒との複合材料として種々の用途に適応可能である。
原料である酸化黒鉛のFT−IRチャートである。 実施例1で作製した酸化黒鉛誘導体のFT−IRチャートである。 実施例2で作製した酸化黒鉛誘導体のFT−IRチャートである。 比較例1で作製した還元型酸化黒鉛のFT−IRチャートである。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
下記実施例及び比較例においては、次のようにして分析し、評価を行った。
<落つい感度試験>
JIS K 4810に規定される落つい感度試験方法による。
<分散性の評価方法>
ヘキサン、水の等体積混合溶媒に対して、0.01質量%の濃度となるように酸化黒鉛誘導体を投入し、5分間超音波処理を行い、分散させる。この時、酸化黒鉛誘導体が質量割合でヘキサン層、水層のいずれにより多く分散するかで、良親媒が有機溶媒(ヘキサン)か水かを評価する方法による。
<FT−IRの測定方法>
サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製Nicolet NEXUS670 FT−IRを用いて、酸化黒鉛誘導体をKBrと混合しペレット化することで測定した。測定範囲は900〜4000cm−1で分解能は1cm−1とした。
<元素分析の分析方法>
elementer社製vario EL cube CHNSを用いてCHNOの質量濃度を測定した。
(実施例1)
〔mGOEGの合成〕
非特許文献(Karthikeyan K, et.al, Carbon, 53, (2013), 38-49)に記載の方法を参考に原料となる酸化黒鉛を合成した。この時点での酸化黒鉛の落つい感度試験結果は4級であった。この酸化黒鉛(1g)とエチレングリコール(和光純薬工業株式会社製、20g)、硫酸(和光純薬工業株式会社製、1g)を混合し、150℃で7時間反応させた。反応後、反応液にアセトンを注ぎ、ろ過した。得られた固体をアセトン、水で充分洗浄し乾燥させて1.13gのmGOEGを得た。図2にFT−IRチャートを示した。また元素分析の結果、CHOの質量濃度の合計は97.22%であり、Nの質量濃度は0.00%であった。落つい感度試験結果は8級であった。分散性を評価したところヘキサン層には全く分散せず、全量水層に分散した。
(実施例2)
〔mGOGLの合成〕
エチレングリコールの代わりにグリセリン(和光純薬工業株式会社製、20g)を用いた以外は実施例1に記載の方法と同様に合成し、1.15gのmGOGLを得た。図3にFT−IRチャートを示した。また元素分析の結果、CHOの質量濃度の合計は97.55%であり、Nの質量濃度は0.00%であった。落つい感度試験結果は8級であった。分散性を評価したところヘキサン層には全く分散せず、全量水層に分散した。
(比較例1)
〔rGOの合成〕
上記酸化黒鉛(1g)を窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分で200℃まで昇温し熱還元させたところ0.6gのrGOを得た。図4にFT−IRチャートを示した。また元素分析の結果、CHOの質量濃度の合計は98.41%であり、Nの質量濃度は0.00%であった。落つい感度試験結果は8級であった。しかしながら分散性を評価したところ水層には全く分散せず、全量ヘキサン層に分散した。
実施例1、2の酸化黒鉛誘導体は、親水性と安全性とを両立しているため、分散媒中に分散してなる分散体や樹脂との複合体として触媒、電池の電極活物質、熱電変換材料、導電性材料、発光材料、潤滑用添加剤、高分子用添加剤、透過膜材料等の非常に多くの用途に適応可能である。

Claims (7)

  1. 下記落つい感度試験で測定される等級が8級であり、下記分散性試験で測定される良親媒が水であることを特徴とする酸化黒鉛誘導体。
    落つい感度試験:JIS K 4810に規定される落つい感度試験方法による。
    分散性試験:ヘキサン、水の等体積混合溶媒に対して、0.01質量%の濃度となるように酸化黒鉛誘導体を投入し、5分間超音波処理を行い、分散させる。この時、酸化黒鉛誘導体がヘキサン層、水層のいずれにより多く分散するかで、良親媒がヘキサンか水かを評価する方法による。
  2. 請求項1に記載の酸化黒鉛誘導体が分散媒中に分散してなることを特徴とする分散体。
  3. 請求項1に記載の酸化黒鉛誘導体と樹脂とを含んで構成されることを特徴とする複合体。
  4. 少なくとも1つの水酸基を含む複数の親水性基を有する脂肪族化合物と、酸化黒鉛とを反応させる工程を含むことを特徴とする酸化黒鉛誘導体の製造方法。
  5. 前記反応工程は、酸触媒の存在下で行うことを特徴とする請求項4に記載の酸化黒鉛誘導体の製造方法。
  6. 前記反応工程は、60〜200℃の反応温度で行うことを特徴とする請求項4又は5に記載の酸化黒鉛誘導体の製造方法。
  7. 前記反応工程における脂肪族化合物の使用量は、酸化黒鉛の質量100質量%に対し、300〜10000質量%であることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の酸化黒鉛誘導体の製造方法。
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