JP2017217311A - 挿入開口幅調整機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ゴム手袋は不定形で、押し広げるのに力を伴ない、補助具がない状態では装着するのは困難だった。【解決手段】 筺体部30の開口端に挿入開口幅調整機構40を備えており、長円の開口端をスライダー41と拡張子42によって形成し、かつ、固定のスライダー41に対して拡張子42をスライド移動可能とすることで、開口幅が小さな縮径状態と開口幅を大きくした拡径状態とすることができ、最初に縮径状態としてゴム手袋の挿入口を被せ、その後、拡張子42をスライドさせて拡径状態とするようにしたので、拡張子42によって無駄な力を必要とすることなく、安定した状態でゴム手袋の挿入口を広げることができるようになった。【選択図】 図1

Description

本発明は、挿入開口幅調整機構に関し、特に、ゴム手袋を負圧によって拡径させる手袋自動装着装置の挿入開口幅調整機構に関する。
ラテックスゴムなどの密着性の高いゴム手袋を容易に装着できるようにする手袋自動装着装置が開発されている。この種の手袋自動装着装置では、ゴム手袋の周囲に負圧を供給することでゴム手袋を拡径させ、装着者が比較的容易にゴム手袋内に手を挿入させやすくして補助する。
このとき、ゴム手袋の手首部分の開口(以下、単に挿入口と呼ぶ)の周りを負圧箱の筒状の開口に装着する。この状態で負圧箱に負圧を供給すると、ゴム手袋の外部には負圧が供給され、ゴム手袋の内部は大気に開放されるので、ゴム手袋が風船のように拡径する。
ゴム手袋の挿入口を負圧箱における筒状の開口に装着させるため、特許文献1では、ゴム手袋の挿入口にリング状部材の補助具を装着したカートリッジ体として提供している。ゴム手袋が拡径されるとしても、装着者が手を挿入する必要があるから、リング状部材自体は大きな口径となっている。
一方、特許文献2においても、ゴム手袋の挿入口を取り付けるための同様のリング状部材の補助具を使用している。このリング状部材は複数の筒を輪状に連結したものであり、装着後は外すことができる。
国際公開2008−038438号公報 特開昭53−63789号公報
従来のものは、いずれもリング状の部材が予め供給されているので、使用者がゴム手袋の挿入口を開いて負圧箱に装着する必要はない。ゴム手袋の挿入口を拡径させるのは、実際には困難さを伴う。ゴム手袋は密着性が高いことが要求されるので、押し広げるのに力を伴うからである。うまく広げられない場合は負圧箱へ装着しても開口での気密性を低下させる要因となり、結果として自動装着は難しくなる。これを回避するためにリング状部材が使用されるが、容易に手を挿入できるようにしておくため、リング状部材を大きくしておかないといけない。本来であれば薄くかさを取らないゴム手袋であるにもかかわらず、保管に場所を取るし、このための専用品を使わざるを得なくなる。また、何かの原因で外れてしまえば、装着できなくなる。
本発明は、リング状部材を必要としない挿入開口幅調整機構を提供する。
本発明は、開口より手を挿入可能な空間を有する筒体状に形成され、内部でゴム手袋を負圧によって拡径させる筺体部と、この筺体部の前記開口と一体あるいは気密的に連通する筒体状に形成され、開口幅の狭い縮径状態と開口幅の広い拡径状態とに変化する開口幅調整機構とを備えた構成としてある。
前記構成において、筺体部は開口より手を挿入可能な空間を有する筒体状に形成されている。開口幅調整機構は、この筺体部の前記開口と一体あるいは気密的に連通する筒体状に形成されている。筒体は、開口幅の狭い縮径状態と開口幅の広い拡径状態とに変化する。開口幅の狭い縮径状態では、ゴム手袋の挿入口を筒体に被せるのは比較的容易である。筒体に被せたら、開口幅調整機構を開口幅の広い拡径状態とすると、ゴム手袋の挿入口は広がる。この後、筺体部の内部に負圧を発生させれば、ゴム手袋は拡径される。
本発明の他の態様として、前記開口幅調整機構は、第1壁材と第2壁材とによって筒体状に形成されており、これらの第1壁材と第2壁材の相対位置が変化する構成としても良い。
前記構成において、それぞれ独立した第1壁材と第2壁材とによって筒体状に形成されているので、第1壁材と第2壁材の相対位置が変化すると筒体は開口幅の狭い縮径状態となり、また、開口幅の広い拡径状態となる。
さらに、本発明の他の態様として、前記第1壁材と第2壁材は、互いに重なり合って壁面を形成し、摺動して相対位置を変更可能なスライド壁部を有する構成としても良い。
前記構成において、第1壁材と第2壁材の一部がスライド壁部となっており、スライド壁部が互いに重なり合って摺動することで、第1壁材と第2壁材とは相対位置が変化し、開口の大きさを拡径状態としたり、縮径状態とすることができる。
筒体状とした開口幅調整機構は、開口幅の狭い縮径状態と開口幅の広い拡径状態とに変化し、ゴム手袋の挿入口は容易に広げることができる。ゴム手袋を広げる力は依然として大きいが、ゴム手袋の挿入口を指で直に広げるのは非常に困難である。ゴム手袋の挿入口の縁部は肉厚としてあるが、この縁部以外はとても薄い。手先で把持して広げようとする際、指先が縁部以外に食い込むと思うように延びないからである。
本発明によれば、リング状の部品を装着していないゴム手袋も容易に装着できるようになる。
縮径状態における手袋自動装着装置の全体斜視図である。 手袋自動装着装置の側面図である。 拡径状態における手袋自動装着装置の全体斜視図である。 手袋自動装着装置の構成図である。 挿入開口幅調整機構におけるスライド壁部の機構を示す部分斜視図である。 挿入開口幅調整機構における第1の係止機構を示す部分断面図である。 挿入開口幅調整機構における第1の係止機構を示す部分断面図である。 挿入開口幅調整機構における第2の係止機構の一部を示す平面図である。 挿入開口幅調整機構における第2の係止機構の係止状態を示す模式図である。 挿入開口幅調整機構における第2の係止機構の係止状態を示す部分斜視図である。 開口幅調整機構における開口端部の部分斜視図である。 開口幅調整機構における開口端部の部分断面図である。 手袋自動装着装置における抜け止め部位を示す概略断面図である。 手袋自動装着装置における使用方法を示す平面図である。 手袋自動装着装置における使用方法を示す平面図である。 手袋自動装着装置における使用方法を示す平面図である。 手袋自動装着装置における使用方法を示す平面図である。 手袋自動装着装置における使用方法を示す平面図である。
以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の挿入開口幅調整機構が適用される手袋自動装着装置の縮径状態における全体斜視図であり、図2は、手袋自動装着装置の側面図である。また、図3は、拡径状態における手袋自動装着装置の全体斜視図であり、図4は、手袋自動装着装置の構成図である。箱形のベース部10の上に、装着箱20が傾動可能に載置されている。ベース部10内には、負圧を発生させるための吸引ポンプPなどが収容されており、装着箱20はベース部10の側壁における奥側寄りの上方側に対して回転可能に軸支されている。この結果、装着箱20の前端側は上方および下方に回動可能であり、下方側に回動した状態ではほぼ水平(約0度)となり、上方側には約45度付近まで回動可能となる。これにより、装着者がかざす手の角度に対応可能となっている。
装着箱20は、薄箱状に形成された筺体部30と、外筒部材50とを備えている。外筒部材50は、筺体部30を前後方向に所定範囲でスライド可能に支持しており、一部がベース部10の側壁に沿って下方に延設されて上述したように同ベース部10に回転可能に軸支されている。スライド可能に支持する構成については、後述する。
筺体部30は、薄箱状であり、一方にのみ開口を有する。開口は長円形状であり、両端は半円筒形状となっており、中程は平行な側壁を備えている。筺体部30の内部は開口より手を挿入可能な空間を形成する中空となった有底の筒体状に形成され、奥方の壁面にはベース部10の吸引ユニットに連通する図示しない貫通孔を形成してある。吸引ポンプPをスイッチSWでオンにさせて負圧を供給したときには内部でゴム手袋を同負圧によって拡径させる。なお、内周壁面には編み目様の溝を縦横に形成してある。
筺体部30の開口と気密的に接続してあるのが挿入開口幅調整機構40であり、この挿入開口幅調整機構40は、開口幅の狭い縮径状態と開口幅の広い拡径状態とに変化する。
挿入開口幅調整機構40は、筒状のスライダー41を備えている。スライダー41は、筺体部30と接続する部分でその開口とほぼ同じ開口形状となっており、この開口端の形状は変化しない。一方、その反対側の開口端には拡張子42が備えられており、この拡張子42の位置が変化して縮径状態と拡径状態とを形成する。拡径状態というのは、拡張子42が装着されていない側の開口端とほぼ同じ開口となる状態であり、縮径状態というのは、拡張子42が装着されていない側の開口端よりも幅狭の開口となる状態である。スライダー41における筺体部30の開口とほぼ同じ開口形状となっている部分を基部43と呼ぶ。
スライダー41は、第1壁材に相当し、拡張子42は、第2壁材とに相当し、両者によって本挿入開口幅調整機構40を筒体状に形成している。拡張子42が移動することにより、第1壁材と第2壁材の相対位置が変化することになる。本実施例では、基部43により、筺体部30の開口に一体あるいは気密的に連通して拡径状態の筒形状を形成している。また、第1壁材は同基部43と一体的に形成され、第2壁材は基部43に対してスライド可能に装着されている。この結果、第1壁材は筺体部30に対して相対的に固定され、第2壁材は筺体部30に対して相対的に変移可能に装着されている。
スライダー41と拡張子42は、筐体部30と同様に、開口の両端で半円筒形状を形成し、中程は平行な二つの側壁を形成する。この二つの側壁の部分ではスライダー41の側壁部分と拡張子42の側壁部分とが重なり合って壁面を形成しており、スライダー41と拡張子42が相対的に移動する際、互いに重なり合って壁面を形成している部分が摺動しながら移動する。なお、この重なり合っている部分をそれぞれのスライド壁部41a,42aと呼んでいる。
図5は、挿入開口幅調整機構40におけるスライド壁部の機構を示す部分斜視図である。
このスライド壁部41a,42aは互いに対面する部位にて摺動可能に密接するが、相互に移動する方向に沿って両方の相対する壁面内の同位置に同寸法の凹状の溝41a1が設けられ、その間に形成される空間に案内板42a1が若干の隙間を維持して挿入されている。これにより、ほぼ密接状態でスライド壁部41a,42aは摺動可能となっている。拡張子42がスライダー41に対して移動するときの直線移動のコースを保持し、後述するようにゴム手袋を装着するときにも拡張子42がぶれないように支持することができる。スライド壁部41a,42aの溝41a1と案内板42a1は、第1壁材と第2壁材とが相対的にスライドする方向に直線状に形成された凹凸のガイド機構に相当する。また、拡張子42が安定したスライドが出来るよう案内板42a1がスライド壁部41a,42aの両方の溝41a1に掛かる案内板42a1の長さを均等にさせる為、案内板42a1には長穴41a2を設けスライド壁部42側の溝41a1の部分にねじ41a3を装着し、同時に案内板42a1が溝41a1の内部でスライドしても溝41a1から抜け落ちないようにしている。
なお、この例では、拡張子42の側のスライド壁部42aが開口の内周面側に位置し、スライダー41のスライド壁部41aが外周面側に位置しているが、逆であっても良い。また、スライダー41と拡張子42のそれぞれにおける二つの側壁の一方で内周面側となり他方で外周面側となるようにしてもよい。さらに、側壁は二枚の板状のスライド壁部41a,42aを重ねることで構成しているが、負圧に耐える蛇腹のような形状とすることも可能である。
図6と図7は、挿入開口幅調整機構40における第1の係止機構を示す部分断面図である。同図は、図1における7−7矢視断面図である。
拡張子42における半円筒を形成する部位では壁材の内部に筐体部30の奥行き方向にほぼ一致する貫通穴42bを形成してあり、同貫通穴42b内には、テーパー付ストッパシリンダ45aと、スプリング45bとが収容され、さらにテーパー付ストッパシリンダ45aは、拡張子42の外周面に連通する長穴42cを介して操作子45cとネジ45dにて連結されている。貫通穴42b内では手前側を密閉してあり、密閉側にスプリング45bを収容しているので、同スプリング45bがテーパー付ストッパシリンダ45aを押し出す方向に付勢している。
しかし、テーパー付ストッパシリンダ45aに連結するネジ45dは長穴42cの長さの範囲でのみ移動できるので、テーパー付ストッパシリンダ45aは貫通穴42bから完全に押し出されてしまうことはなく、図6に示すように先端だけが突出し、残りの部分が貫通穴42b内に常に保持される状態となっている。また、図7に示すように長穴42cの長さの範囲でテーパー付ストッパシリンダ45aを貫通穴42b内に引き戻すことも可能となっている。係止を解除したい場合は、操作子45cを操作してテーパー付ストッパシリンダ45aを貫通穴42b内に引き戻す。
テーパー付ストッパシリンダ45aの先端は傾斜面となっており、この傾斜面は拡張子42を拡径状態とするときに基部43の側に形成したシリンダキー穴43aの手前に形成してある斜面43a1に当接すると貫通穴42b内に押し込むように誘導する方向となっている。一旦、同斜面43a1を乗り越えてシリンダキー穴43aに対面すると、スプリ
ング45bの付勢力によってテーパー付ストッパシリンダ45aの先端はシリンダキー穴43a内に入り込み、拡張子42を基部43に係止させることができる。拡張子42と基部43とが係止した状態では、拡張子42である第2壁材が、拡径状態の位置から縮径状態へ戻ることを禁止させるので、第1の係止機構に相当する。
本実施例では、テーパー付ストッパシリンダ45aやシリンダキー穴43aを主な構造体として第1の係止機構を構成しているが、同様の機能は他の係止機構にて構成可能であることはいうまでもない。本実施例のように拡張子42における半円筒の部位を肉厚として、この部分にテーパー付ストッパシリンダ45aを埋設した場合、後述するようにゴム手袋を拡径させるときにこの肉厚部位の内側に指をかけて押し広げることになるので、当該部分が肉厚となっていることで構造的に耐久力が上がるという効果がある。また、その反対側の外周面には操作子45cが位置するので、装着し直すようなときに操作子45cを操作して係止を解除するという操作もしやすいという効果がある。
図8は、挿入開口幅調整機構40における第2の係止機構の一部を示す平面図であり、図9は、同第2の係止機構の係止状態を示す模式図であり、図10は、同第2の係止機構の係止状態を示す部分斜視図である。
図8に示すように、拡張子42から基部43の内側に入り込むガイドプレート42dが一部突出するように先端凸部42d2形成されている。ガイドプレート42dは拡張子42におけるスライド壁部42aから基部43の内部に向かう方向に延設された後、拡張子42が拡径状態に向かうスライド方向に向けて延設されている。結果として、ガイドプレート42dは一部を除いて拡張子42と所定間隔だけ隔てて平行に延びるような形状となっている。ガイドプレート42dと拡張子42との間に形成される隙間部分をスリット42d1と呼ぶ。
一方、基部43の内壁においては、図9と図10に示すように、前記スリット42d1に対応する位置に基部側ガイドプレート嵌合凹部43bを形成してある。基部側ガイドプレート嵌合凹部43bは基部43での開口面と平行な位置関係となっている。拡張子42が拡径状態に移動するときにガイドプレート42dが移動すると、同ガイドプレート42dの先端凸部42d2は基部側ガイドプレート嵌合凹部43bの奥側に入り込んでいき、結果として、係止状態となる。
ゴム手袋を拡張子42(スライダ41)に装着したとき、拡張子42が形成する挿入開口幅調整機構40の開口端を狭めようとする力が作用するが、この力は、拡張子42を回転させ、同拡張子42と基部43との対面部位が浮いてしまうように作用する。この部分が開くと負圧が漏れることになり、避けなければならない。ガイドプレート42dの先端凸部42d2が基部側ガイドプレート嵌合凹部43bに入り込んで係止状態となると、拡張子42と基部43との対面部位が浮いてしまわないようにしっかりと保持することができる。ガイドプレート42dの先端凸部42d2と基部側ガイドプレート嵌合凹部43bの嵌合により、拡張子42が拡径状態の位置に至る過程で基部43の縁部から浮いて離れないように同基部43の縁部に対してスライド可能に係止させる第2係止機構を構成している。
ガイドプレート42dのように板片を基部43内に延設せしめて係止させる構造の場合、簡易な構造で大きな力に耐えられる係止機構となる。むろん、この例以外にも、拡張子42と基部43との接続部分で一方が他方に入り込む凹凸の溝のような構成とすることも可能である。
図11と図12は、挿入開口幅調整機構40における開口端部の部分斜視図であり、図13は、手袋自動装着装置における抜け止め部位を示す概略断面図である。
ゴム手袋の挿入口の端部は風船の口のように厚く形成されている。この挿入口の端部をやや広げた状態で挿入開口幅調整機構40の開口端に被せる。しかし、後述するように負圧が供給され始める初期時点でゴム手袋は筐体部30の内側にやや引き込まれるため、ゴム手袋の挿入口の端部が外れる可能性がある。このため、図11〜図13に示すように、スライダー41の半円筒の壁面を形成する部位の外周面には、開口端に近い部位に沿って凹部となる溝41bを形成してある。このようにすると、ゴム手袋の挿入口をやや広げて被せるときに、厚く形成した部位が溝41bに入り込んで食い込むため、ゴム手袋が筐体部30の内側に引き込まれようとする力に抗することができる。なお、図示していないが、拡張子42の側も同様の構成としてある。
この溝41bは、開口端の全周にあっても良いが、本実施例に示すように、半円筒の湾曲した外周面にだけ形成しても十分に有効に作用する。その他の部位は平行な壁面を形成しているので、ゴム手袋の挿入口を縮めようとする力が半円筒の湾曲した外周面に集中しやすいからである。また、溝41bとしているが、凹形状ではなく、凸形状とすることでも、抜け止めには有効である。このように、第1壁材と第2壁材は、筒形状の外周面を形成する湾曲外周面を形成されており、この湾曲外周面における開口端寄りの位置には、開口端に対して凹または凸となる抜け止め部位を形成されている。なお、凸形状とするときには外筒部材50と干渉しないように、外筒部材50の側に凹みを形成しておけばよい。
開口端に被せられたゴム手袋の挿入口は、使用者が装着後、挿入開口幅調整機構40から外れる必要がある。図12は、前記溝41bが形成されている近辺のスライダー41の端部と、外筒部材50の端部を示している。外筒部材50は、筺体部30を前後方向に所定範囲でスライド可能に支持しており、筺体部30が外筒部材50に支持された状態で奥行き方向にスライドすると、筺体部30の一部となるスライダー41と拡張子42は外筒部材50の開口端よりも奥側まで移動可能となっている。
外筒部材50は、スライダー41の開口端部の外周面と摺接する内周壁面を有しており、図15に示すように、筺体部30を奥行き方向にスライドさせたときに、スライダー41と拡張子42の開口端部の外周面は、当該外筒部材50の内周壁面の開口端部の位置あるいはそれよりも奥側に入り込む位置へ至る。すると、スライダー41と拡張子42の開口端に被せられたゴム手袋の挿入口は、外筒部材50の開口端部によってスライダー41と拡張子42の外周面上を押し出され、最後にはスライダー41と拡張子42の開口端から外れる。
このとき、図12に示すように、外筒部材50の開口端部の内周面と、スライダー41と拡張子42の外周面とは単なる半円筒の形状ではなく、外筒部材50の側の内周面には突起51が形成され、この突起51に対応するようにスライダー41の外周面には溝41cが形成されている。突起51は、溝41cに入り込んだ状態であり、この状態で筺体部30を外筒部材の奥行き方向にスライドさせると、突起51が溝41cに入り込んだまま移動する。ゴム手袋の挿入口をスライダー41の開口端に被せたとき、一部は溝41cを跨ぐように張られることになり、突起51は溝41cの底部分まであり、ゴム手袋の厚み方向に横切る状態となる。また溝41bは溝41cより浅い溝である。この結果、ゴム手袋の端部は同突起51にて確実に押し出され、最後にはゴム手袋はスライダー41と拡張子42の開口端から外される。
図14〜図18は、手袋自動装着装置における使用方法を示す平面図である。図14〜
図18は、筺体部30と挿入開口幅調整機構40だけを簡略的に示している。
まず、図14に示すように、挿入開口幅調整機構40は縮径状態としておく。操作子45cにてテーパー付ストッパシリンダ45aをシリンダキー穴43aから外す操作を行い、最も小さな状態とする縮径状態とさせる。
この状態でゴム手袋の挿入口を手で広げ、挿入開口幅調整機構40の開口端の外周面に被せる。開口幅は最も小さくなっているので、ゴム手袋の挿入口を広げるときに大きな力は必要とならない。また、厚く形成した部位が溝41bに入り込んで食い込むため、ゴム手袋がずれることもない。
次に、図15に示すように、ゴム手袋を装着した状態で、拡張子42を拡径方向に広げる。ゴム手袋の挿入口を押し広げる力は従前と変わらないものの親指でスライドさせる為数段力が掛けやすく楽にスライダー41と拡張子42の開口端部に被せられた状態で、ゴム手袋の挿入口の厚い部分を均等に押し広げることになり、作業が格段にしやすくなる。
そのまま、図16に示すように、拡張子42を最後まで押し広げると、テーパー付ストッパシリンダ45aはシリンダキー穴43aに入り込んで係止する。すると、拡張子42から手を離しても拡張子42は拡径状態の位置で静止したままとなる。
次に、スイッチSWをオンにして負圧ポンプPを作動させると、筐体部30内に負圧が発生する。負圧よりも気圧の大きい大気圧により、図17に示すように、ゴム手袋は筐体部30内に引き込まれ、表裏が反対となるとともに拡径される。この状態でゴム手袋の装着者は筐体部30内に手の先を入れていき、容易にゴム手袋の奥深くへと手を挿入できる。
装着者がゴム手袋の奥まで手を入れて、さらに奥へと押しつけると、筐体部30が外筒部材50に支持されたままスライドし、上述したようにゴム手袋の挿入口の端部を外筒部材50の突起51が挿入開口幅調整機構40に被せてあるゴム手袋の端部を押し出して外す。外れたら、負圧ポンプのスイッチSWをオフにするが、この操作は装着者が行っても良いし、筐体部30のスライド動作に同期してスイッチSWをオフに操作するようにしても良い。
ゴム手袋が装着された手を筺体部30から引き出し、操作子45cにてテーパー付ストッパシリンダ45aをシリンダキー穴43aから外す操作を行えば、手動で最初の状態に戻る。このように、本実施例によれば、筺体部30の開口端に挿入開口幅調整機構40を備えており、長円の開口端をスライダー41と拡張子42によって形成し、かつ、固定のスライダー41に対して拡張子42をスライド移動可能とすることで、開口幅が小さな縮径状態と開口幅を大きくした拡径状態とすることができ、最初に縮径状態としてゴム手袋の挿入口を被せ、その後、拡張子42をスライドさせて拡径状態とするようにしたので、拡張子42によって無駄な力を必要とすることなく、安定した状態でゴム手袋の挿入口を広げることができるようになった。
なお、本発明は前記実施例に限られるものでないことは言うまでもない。当業者であれば言うまでもないことであるが、
・前記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・前記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって前記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・前記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が前記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。
10…ベース部、20…装着箱、30…筐体部、40…開口幅調整機構、41…スライダー、41a…スライド壁部、41a1…溝、41a2…長穴、41a3…案内板抜け止めネジ、41b…溝、41c…溝、42…拡張子、42a…スライド壁部、42a1…案内板、42b…貫通穴、42c…長穴、42d…ガイドプレート、42d1…スリット、
42d2…ガイドプレート先端凸部、43…基部、43a…シリンダキー穴、43a1…斜面、43b…基部側ガイドプレート嵌合凹部、45a…テーパー付ストッパシリンダ、45b…スプリング、45c…操作子、45d…ネジ、50…外筒部材、51…突起。

Claims (8)

  1. 開口より手を挿入可能な空間を有する筒体状に形成され、内部でゴム手袋を負圧によって拡径させる筺体部と、
    この筺体部の前記開口と一体あるいは気密的に連通する筒体状に形成され、開口幅の狭い縮径状態と開口幅の広い拡径状態とに変化する開口幅調整機構とを備える挿入開口幅調整機構。
  2. 前記開口幅調整機構は、第1壁材と第2壁材とによって筒体状に形成されており、これらの第1壁材と第2壁材の相対位置が変化することを特徴とする請求項1に記載の挿入開口幅調整機構。
  3. 前記第1壁材と第2壁材は、互いに重なり合って壁面を形成し、摺動して相対位置を変更可能なスライド壁部を有することを特徴とする請求項2に記載の挿入開口幅調整機構。
  4. 前記第1壁材は前記筺体部に対して相対的に固定され、前記第2壁材は前記筺体部に対して相対的に変移可能に装着されることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の挿入開口幅調整機構。
  5. 前記スライド壁部は、前記第1壁材と第2壁材とが相対的にスライドする方向に直線状に形成されたガイド機構を備えることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載の挿入開口幅調整機構。
  6. 前記筺体部の開口に一体あるいは気密的に連通して拡径状態の筒形状を形成する基部を備え、前記第1壁材は同基部と一体的に形成され、前記第2壁材は同基部に対してスライド可能に装着され、
    前記第2壁材を、拡径状態の位置から縮径状態へ戻ることを禁止させる第1の係止機構と、
    前記第2壁材を、拡径状態の位置に至る過程で前記基部の縁部から浮いて離れないように同基部の縁部に対してスライド可能に係止させる第2係止機構とを
    備えることを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれかに記載の挿入開口幅調整機構。
  7. 前記第1壁材と第2壁材は、筒形状の外周面を形成する湾曲外周面を形成されており、この湾曲外周面における開口端寄りの位置には、開口端に対して凹または凸となる抜け止め部位を形成されていることを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれかに記載の挿入開口幅調整機構。
  8. 前記筺体部を奥行き方向にスライド可能に支持する外筒部材であって、
    前記開口幅調整機構における開口端部の外周面と摺接する内周壁面を有し、
    前記筺体部を奥行き方向にスライドさせたときに、前記開口幅調整機構の開口端部の外周面は、当該外筒部材の内周壁面の開口端部よりも奥側に入り込む位置へ至ることを特徴とする請求項2〜請求項7のいずれかに記載の挿入開口幅調整機構。
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