JP2017216867A - 電力伝送システム - Google Patents

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Abstract

【課題】高い伝送効率で電力を電源から負荷に伝送できる電力伝送システムを提供する。【解決手段】電力伝送システムは、電源に接続された電力送信装置と、複数の負荷にそれぞれ接続された複数の電力受信装置と、電力送信装置及び複数の電力受信装置の間をつなぐ電力伝送路と、コントローラとを備える。コントローラは、電力伝送路における伝送効率を最大化する最適電力の情報と、負荷が要求する要求電力の情報とを取得し、最適電力以下の伝送電力を電力送信装置から複数の電力受信装置に選択的にルーティングする。コントローラは、総要求電力が最適電力よりも大きいとき、他のコントローラに対して補充電力の供給を要求し、総要求電力が最適電力よりも小さいとき、他のコントローラに対して余剰電力が利用可能であることを通知する。【選択図】図1

Description

本開示は、有線又は無線の電力伝送路を介して電力を送受信する電力送信装置及び電力受信装置を備える電力伝送システムに関する。
近年、電力会社が提供する火力発電、水力発電、あるいは原子力発電等の商用の電力供給に加え、太陽光発電、風力発電、地熱発電といった自然エネルギーを活用した発電による電力供給が急激に増加しつつある。また、現在敷設されている大規模な商用電力網とは別に、スマートグリッドが導入され、更には、遠距離送電による損失を軽減させるために、電力の地産地消を実現する局所的な小規模電力網が世界的に広がりつつある。
例えば特許文献1は、ほぼ一定の負荷を発電機に提供することによって、DCバスに接続される時のAC発電機の効率を改善する発電プラントを開示している。
特表2013−529057号公報
本開示は、電源から負荷に高い伝送効率で電力を伝送することができる電力電送システムを提供する。
本開示の一態様に係る電力伝送システムは、各々が変調器を含み、かつ、電源に接続された少なくとも1つの電力送信装置と、各々が復調器を含み、かつ、複数の負荷のうちの対応する1つに接続された複数の電力受信装置と、前記少なくとも1つの電力送信装置及び前記複数の電力受信装置の間をつなぐ少なくとも1つの電力伝送路と、前記少なくとも1つの電力送信装置及び前記複数の電力受信装置を制御するコントローラとを備える。前記コントローラは、(A)前記少なくとも1つの電力伝送路における伝送効率を最大化する電力である最適電力の情報と、前記複数の負荷がそれぞれ要求する複数の要求電力の情報とを取得し、(B)前記最適電力の情報に基づいて、前記最適電力以下の伝送電力を、前記少なくとも1つの電力送信装置から、前記複数の電力受信装置より選択される少なくとも1つへルーティングし、(C)前記複数の要求電力の合計が前記最適電力よりも大きいとき、他の電源の電力の分配を制御する他のコントローラに対して、前記少なくとも1つの電力伝送路への補充電力の供給を要求し、(D)前記複数の要求電力の合計が前記最適電力よりも小さいとき、前記他のコントローラに対して、前記少なくとも1つの電力送信装置の余剰電力が利用可能であることを通知する。
本開示の一態様に係る電力伝送システムによれば、高い伝送効率で、電力を電源から負荷に伝送することができる。
図1は、実施形態1に係る電力伝送システムの構成例を示すブロック図である。 図2は、例示的な電力伝送システムの構成を示すブロック図である。 図3は、実施形態1に係る符号変調器の構成例を示すブロック図である。 図4は、実施形態1に係る符号復調器の構成例を示すブロック図である。 図5は、実施形態1に係る符号変調回路及び符号復調回路の構成例を示す回路図である。 図6Aは、実施形態1に係る発電電流の波形例を示す波形図である。 図6Bは、実施形態1に係る変調電流の波形例を示す波形図である。 図6Cは、実施形態1に係る復調電流の波形例を示す波形図である。 図7は、実施形態1の変形例に係る符号変調回路の構成を示す回路図である。 図8は、実施形態1の変形例に係る符号復調回路の構成を示す回路図である。 図9Aは、実施形態1の変形例に係る発電電流の波形例を示す波形図である。 図9Bは、実施形態1の変形例に係る変調電流の波形例を示す波形図である。 図9Cは、実施形態1の変形例に係る復調電流の波形例を示す波形図である。 図10は、実施形態1に係る電力伝送システムにおける、伝送される電力と伝送効率との関係の一例を示す図である。 図11は、実施形態1に係る電力伝送システムにおける、電力伝送の経路の一例を示す模式図である。 図12は、実施形態1に係る電力伝送システムにおける、電力伝送の経路の一例を示す模式図である。 図13は、実施形態1に係る電力伝送システムにおける、電力ルーティング処理の一例を示すフローチャートである。 図14は、実施形態2に係る電力伝送システムの構成例を示すブロック図である。 図15は、実施形態2に係る電力伝送システムにおける、伝送される電力と伝送効率との関係の一例を示す図である。 図16は、実施形態2に係る電力伝送システムにおける、電力伝送の経路の一例を示す模式図である。 図17は、実施形態2に係る電力伝送システムにおける、電力伝送の経路の一例を示す模式図である。 図18は、実施形態2に係る電力伝送システムにおける、電力ルーティング処理の第1の部分を例示するフローチャートである。 図19は、実施形態2に係る電力伝送システムにおける、電力ルーティング処理の第2の部分を例示するフローチャートである。
<本開示の基礎となった知見>
小規模電力網では、自然エネルギーを利用した発電機を使用し、負荷となる電気設備において高効率な電力回収をおこなうことで電力自給が可能になる。これは、砂漠のオアシス又は離島等の無電化地域の解消するための電力伝送システムとして期待が高い。
自然エネルギーの大半を占める太陽光発電では直流の電力が生成される。その一方で、風力及び地熱発電では交流の電力が生成される。これらの電力を負荷となる電気設備の動力として利用するために、電力の伝送手段が必要となる。現在は、発電機と負荷を有線伝送路(導体)により接続し、複数の有線伝送路が相互に接続された電力網を形成し、その中で電力を伝送している。1つの電力網内で直流の電力と交流の電力とを同時に伝送しようとすると、ぞれぞれの電力を伝送する配電設備が異なるので、電力網が非常に複雑になる。従って、電力の送電時には直流あるいは交流に揃える必要がある。
また、複数の負荷がある場合には、負荷毎に必要となる電力が異なるので、負荷毎に必要な電力量を分配するような送電制御が必要になる。
一般に、ある負荷が必要とする電力は、ある発電機(又は他の電源)が最も高効率で動作しているときに発電される電力とは異なる。従って、負荷が必要とする電力にあわせて特定の送電設備からの送電量を変化させると、送電効率が低下することがある。そこで、高効率な電力伝送を行うべく、送電設備からの送電量を調整する必要がある。
特許文献1は、発電機及び充放電装置を併用し、充放電装置により負荷の要求電力の変動を抑制し、発電機を高効率点により近づけて動作させることを開示している。具体的には、特許文献1では、発電機の高効率点の出力電力が負荷の要求電力よりも小さい場合は、キャパシタ等から負荷へ不足電力を供給する。また、発電機の高効率点の出力電力が負荷の要求電力よりも大きい場合は、レジスタ等で余分な電力を消費する。これにより、負荷の要求電力が変動しても、発電機の出力変動を抑制する。
しかしながら、特許文献1では、キャパシタ、バッテリ、レジスタなどの追加の充放電装置が必要であり、システム全体のコストが増加してしまう。また、レジスタを使用する場合、レジスタで消費されるエネルギーは無駄になり、電力伝送の効率が低下する。
このように、特許文献1の発電プラントは充放電装置を使用しているので、システム全体のコストが増大し、電力伝送の効率が低下する。よって、電力伝送システムの最大の伝送効率で、又は最大の伝送効率に近い効率で電力を電源から負荷に伝送することを、追加の充放電装置を用いることなく実現できる電力伝送システム電力伝送システムが望まれる。
本開示は、追加の充放電装置を用いることなく、電力伝送システムの最大の伝送効率で、又は最大の伝送効率に近い効率で電力を電源から負荷に伝送できる電力伝送システムを提供する。
以上の考察により、本発明者らは、以下の発明の各態様を想到するに至った。
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の符号を付している。
<実施形態1>
図1は、実施形態1に係る電力伝送システム100−1、100−2の構成を示すブロック図である。
図1の電力伝送システム100−1は、発電機1−1、電力送信装置20−1、電力伝送路3、符号復調器4−1−1、4−1−2、負荷5−1−1、5−1−2、及びコントローラ10−1を備える。電力伝送システム100−1は、少なくとも1つの電源である発電機1−1から複数の負荷5−1−1、5−1−2に電力を伝送する。
発電機1−1は、コントローラ10−1の制御下で、電力伝送システム100−1の伝送効率を最大化する電力、又は、負荷5−1−1、5−1−2によって要求される電力値に応じた大きさの電力を発生する。発電機1−1によって発生される電力は、直流であっても、交流であってもよい。
電力送信装置20−1は、電力分配器21−1及び符号変調器2−1−1、2−1−2、2−1−3を備える。電力分配器21−1は、発電機1−1から入力された電力を、符号変調器2−1−1、2−1−2、2−1−3の個数に合わせて、かつ、コントローラ10−1によって指示された割合で分配する。符号変調器2−1−1、2−1−2、2−1−3のそれぞれは、コントローラ10−1の制御下で、分配された電力を所定の変調方式で変調して電力伝送路3に出力する。
電力伝送路3は有線伝送路であっても無線伝送路であってもよい。本実施形態においては、一例として有線伝送路である場合について説明する。
符号復調器4−1−1、4−1−2は、コントローラ10−1の制御下で、電力伝送路3から入力された電力を変調方式に対応する復調方式で復調して負荷5−1−1、5−1−2にそれぞれ出力する。
変調方式及び復調方式はそれぞれ、例えば、後述するように、所定の符号系列による符号変調方式及び符号復調方式である。
負荷5−1−1、5−1−2は、例えばモータなどの電気設備である。負荷5−1−1、5−1−2は、要求する電力値をコントローラ10−1に送る。
発電機1は電力測定器1m−1を備える。電力測定器1m−1は、発電機1−1の発電量であり、発電機1−1から電力送信装置20−1に入力される電力の電力量を測定してコントローラ10に送る。負荷5−1−1は電力測定器5m−1−1を備え、負荷5−1−2は電力測定器5m−1−2を備える。電力測定器5m−1−1は、負荷5−1−1における電力使用量である、符号復調器4−1−1から負荷5−1−1に入力される電力の電力量を測定してコントローラ10に送る。電力測定器5m−1−2は、負荷5−1−2における電力使用量である、符号復調器4−1−2から負荷5−1−2に入力される電力の電力量を測定してコントローラ10に送る。
コントローラ10−1は、受信した各電力量に基づいて電力送信装置20−1及び符号復調器4−1−1、4−1−2の動作を制御する。
また、電力測定器1m−1は、発電機1−1に代えて、電力送信装置20−1の前段に設けられてもよい。また、電力測定器5m−1−1、5m−1−2は、負荷5−1−1、5−1−2に代えて、符号復調器4−1−1、4−1−2の後段に設けられてもよい。
なお、発電機1−1及び/又は負荷5−1−1、5−1−2は、電池、コンデンサ等の蓄電装置であってもよい。電力伝送システム100−1に蓄電装置を組み込むことにより、電力消費の少ない、あるいは電力消費のない時間帯に発電された電力を有効に活用することができるようになり、全体での電力効率を向上できる。
図1の電力伝送システム100−2は、例えば、電力伝送システム100−1と同様に構成されてもよい。この場合、電力伝送システム100−2は、発電機1−2、電力送信装置20−2、電力伝送路3、符号復調器4−2−1、4−2−2、負荷5−2−1、5−2−2、及びコントローラ10−2を備える。電力送信装置20−2は、電力分配器21−2及び符号変調器2−2−1、2−2−2、2−1−3を備える。発電機1は電力測定器1m−1を備える。負荷5−2−1は電力測定器5m−2−1を備え、負荷5−2−2は電力測定器5m−2−2を備える。
電力伝送システム100−1は、電力伝送路3を介して、外部の電力伝送システム100−2に接続される。詳しくは、電力伝送システム100−1の電力送信装置20−1及び符号復調器4−1−1、4−1−2は、電力伝送路3を介して、電力伝送システム100−2の電力送信装置20−2及び符号復調器4−2−1、4−2−2に接続される。これにより、電力伝送システム100−1において電力が不足した場合、電力伝送システム100−1のコントローラ10−1は、不足する電力を電力伝送システム100−2から取得する。同様に、電力伝送システム100−1において余剰の電力が発生した場合、電力伝送システム100−1のコントローラ10−1は、余剰の電力を電力伝送システム100−2に送電する。このため、電力伝送システム100−1のコントローラ10−1は、電力伝送システム100−2のコントローラ10−2と通信する。
次に、図1の電力伝送システム100−1、100−2における符号変調及び符号復調の動作原理を説明する。
図2は、図1の電力伝送システム100−1、100−2の動作原理を説明するための例示的な電力伝送システムの構成を示すブロック図である。図2の電力伝送システムは、発電機1、符号変調器2、電力伝送路3、符号復調器4、負荷5、及びコントローラ10を備える。
図2の電力伝送システムにおいて、発電機1で発電された直流電力(例えば発電電流I1)を符号変調器2により交流の変調符号の符号系列を用いて符号変調し、符号変調された符号変調波(例えば変調電流I2)を電力伝送路3に送電する。電力伝送路3を介して送電された、符号変調された符号変調波は、符号復調器4により交流の復調符号の符号系列を用いて直流電力(例えば復調電流I3)に符号復調されて負荷5に供給される。なお、実施形態1等では、発電電流I1及び復調電流I3を用いて説明しているが、本開示はこれに限らず、それぞれ発電電圧及び復調電圧であってもよい。
コントローラ10は、システム同期信号、変調符号又は復調符号の符号系列、電力伝送(すなわち変調及び復調)の開始時刻及び終了時刻などを含む制御信号を、符号変調器2及び符号復調器4に送信する。システム同期信号は、符号変調器2及び符号復調器4を互いに時間的に同期させるために使用される。
変調符号の符号系列及び復調符号の符号系列は、コントローラ10から符号変調器2及び符号復調器4にそれぞれ送信されてもよい。また、符号系列自体を送信するのではなく、符号系列を生成するための元データをコントローラ10から符号変調器2及び符号復調器4に送信し、この元データに基づいて符号変調器2及び符号復調器4により変調符号の符号系列及び復調符号の符号系列をそれぞれ生成してもよい。また、変調符号の符号系列及び復調符号の符号系列は、符号変調器2及び符号復調器4にそれぞれ予め設定されていてもよい。
電力伝送システムが複数の発電機1及び複数の符号変調器2と複数の負荷5及び複数の符号復調器4とを備える場合、コントローラ10から符号変調器2及び符号復調器4に送信される符号系列(又はその元データ)により、電力伝送する符号変調器2及び符号復調器4の組み合わせを指定することができる。コントローラ10は、電力を送信すべき符号変調器2に変調符号の符号系列を送信する一方、電力を受信すべき符号復調器4に復調符号の符号系列を送信することで、当該指定した符号変調器2に接続された発電機1から当該指定した符号復調器4に接続された負荷5への電力の伝送を可能にする。
発電機1は電力測定器1mを備え、電力測定器1mは、発電機1の発電量であり、発電機1から符号変調器2への直流電力の電力量を測定してコントローラ10に送る。負荷5は電力測定器5mを備え、電力測定器5mは、負荷5における電力使用量である、符号復調器4から負荷5への直流電力の電力量を測定してコントローラ10に送る。コントローラ10は、受信した各電力量に基づいて符号変調器2と符号復調器4の動作を制御する。
図3は、図2の符号変調器2の構成を示すブロック図である。図3の符号変調器2は、制御回路60、通信回路61、符号生成回路62、及び符号変調回路63を備える。図3の符号変調器2は、発電機1に接続された入力端子T1、T2と、電力伝送路3に接続された出力端子T3、T4とを有する。
通信回路61は、コントローラ10からシステム同期信号、変調符号の符号系列(又はその元データ)、電力伝送の開始時刻及び終了時刻などを含む制御信号を受信して制御回路60に送る。制御回路60は、コントローラ10から受信された制御信号に基づいて、符号生成回路62により変調符号の符号系列を生成させて符号変調回路63に出力させるとともに、符号変調回路63の動作開始及び動作終了を制御する。符号変調回路63は、入力端子T1、T2を介して発電機1から入力された電力を変調し、変調された電力を、出力端子T3、T4を介して電力伝送路3に出力する。
図4は、図2の符号復調器4の構成を示すブロック図である。図4の符号復調器4は、制御回路70、通信回路71、符号生成回路72、符号復調回路73、及び電力測定器74を備える。図4の符号復調器4は、電力伝送路3に接続された入力端子T11、T12と、負荷5に接続された出力端子T13、T14とを有する。
通信回路71は、コントローラ10からシステム同期信号、復調符号の符号系列(又はその元データ)、電力伝送の開始時刻及び終了時刻などを含む制御信号を受信して制御回路70に送る。制御回路70は、コントローラ10から受信された制御信号に基づいて、符号生成回路72により復調符号の符号系列を生成させて符号復調回路73に出力させるとともに、符号復調回路73の動作開始及び動作終了を制御する。符号復調回路73は、入力端子T11、T12を介して電力伝送路3から入力された電力を復調し、復調された電力を、出力端子T13、T14を介して負荷5に出力する。電力測定器74は、復調された電力の電力量を測定し、制御回路70及び通信回路71を介してコントローラ10に通知する。
なお、図2の電力伝送システムにおいて、コントローラ10から符号変調器2及び符号復調器4への制御信号は、無線で、又は電力伝送路3とは異なる制御信号回線で伝送してもよく、電力伝送路3を用いて符号変調波と所定の多重化方式で多重化して伝送してもよい。後者の場合において、コントローラ10から符号変調器2及び符号復調器4への通信に使用する通信回路61、31を削減し、コストを低減することができる。
次に、符号変調を用いた電力の変調及び復調方法について説明する。
図5は、図3の符号変調回路63及び図4の符号復調回路73の構成を示す回路図である。図5では、図示の簡単化のために、図4の電力測定器74を省略している。図5において、符号変調回路63はブリッジ形状で接続された4個のスイッチ回路SS1〜SS4を備える。スイッチ回路SS1〜SS4はそれぞれ例えばMOSトランジスタで構成された方向性スイッチ素子S1〜S4を備える。また、符号復調回路73はブリッジ形状で接続された4個のスイッチ回路SS11〜SS14を備える。スイッチ回路SS11〜SS14はそれぞれ例えばMOSトランジスタで構成された方向性スイッチ素子S11〜S14を備える。
符号生成回路62は、所定の符号系列m1、m2を生成して、符号系列m1をスイッチ素子S1、S4に制御信号として印加し、符号系列m2をスイッチ素子S2、S3に制御信号として印加する。例えば、各スイッチ素子S1〜S4に制御信号「1」が印加されるときに各スイッチ素子S1〜S4はオンされ、制御信号「0」が印加されるときに各スイッチ素子S1〜S4はオフされる。なお、スイッチ素子S1〜S4以外のスイッチ素子についても以下同様に動作する。ここで、各スイッチ素子S1〜S4は以下のように方向性を有する。スイッチ素子S1はオンのときに端子T1から入力される発電電流を端子T3に出力し、スイッチ素子S3はオンのときに端子T1から入力される発電電流を端子T4に出力し、スイッチ素子S2はオンのときに端子T3から入力される変調電流を端子T2に出力し、スイッチ素子S4はオンのときに端子T4から入力される変調電流を端子T2に出力する。
符号生成回路72は、所定の符号系列d1、d2を生成して、符号系列d1をスイッチ素子S12、S13に制御信号として印加し、符号系列d2をスイッチ素子S11、S14に制御信号として印加する。ここで、各スイッチ素子S11〜S14は以下のように方向性を有する。スイッチ素子S11はオンされるときに端子T12から入力される変調電流を端子T13に出力し、スイッチ素子S13はオンされるときに端子T11から入力される変調電流を端子T13に出力し、スイッチ素子S12はオンされるときに端子T14から入力される復調電流を端子T12に出力し、スイッチ素子S14はオンされるときに端子T14から入力される復調電流を端子T11に出力する。
なお、図5の表記においては、符号復調器4のスイッチ素子S11〜S14において電流が流れる方向は、符号変調器2のスイッチ素子S1〜S4において電流が流れる方向と逆向きとなるように記載した。
表1は、図2の電力伝送システムにおいて直流電力を送電して直流電力を受電する実施例1に係る符号変調回路63の変調符号及び符号復調回路73の復調符号の一例を示す図である。すなわち、符号変調器2のスイッチ素子S1〜S4に印加される符号系列m1とm2、及び符号復調器4のスイッチ素子S11〜S14に印加される符号系列d1とd2の一例を示す。
Figure 2017216867
表1に示すように、符号系列m1と符号系列d1は符号系列c1aであって互いに同一であり、符号系列m2と符号系列d2は符号系列c1bであって互いに同一である。また、符号系列c1aと符号系列c1bとの関係に関しては、符号系列c1aの符号が1のとき符号系列c1bの符号を0とし、符号系列c1aの符号が0のとき符号系列c1bの符号を1とするように設定する。すなわち、符号系列c1a(符号系列m1、d1)の符号が印加されるスイッチがオンされるとき、符号系列c1b(符号系列m2、d2)の符号が印加されるスイッチがオフされる。また、符号系列c1aの符号が印加されるスイッチがオフされるとき、符号系列c1bの符号が印加されるスイッチがオンされる。
図5の符号変調回路63において、スイッチ素子S1、S4には符号系列c1aが印加され、スイッチ素子S2、S3には符号系列c1bが印加される。従って、スイッチ素子S1、S4がオンされるとき、スイッチ素子S2、S3がオフされ、スイッチ素子S1、S4がオフされるとき、スイッチ素子S2、S3がオンされる。これにより、スイッチ素子S1、S4がオンされかつスイッチ素子S2、S3がオフされるとき、電力伝送路3には符号1に対応する正の変調電流I2(図5の実線矢印)が流れる。一方、スイッチ素子S1、S4がオフされかつスイッチS2、S3がオンされるとき、電力伝送路3には符号−1に対応する逆向きの負の変調電流I2(図5の点線矢印)が流れる。これにより、直流電力の入力に対して、符号+1と符号−1の交流に変調した変調電流I2を電力伝送路3に伝送することができる。
図5の符号復調回路73において、符号変調回路63と同期して符号系列d1、d2の制御信号に応答してスイッチ素子S11〜S14がオン又はオフされる。ここで、符号系列m1と同じ符号系列d1によりスイッチ素子S12、S13がオン又はオフされ、符号系列m2と同じ符号系列d2によりスイッチ素子S11、S14がオン又はオフされる。これにより、符号変調回路63において符号系列m1の符号が1のとき、すなわち電力伝送路3に符号+1に対応する変調電流I2が流れたときは、符号系列d1の符号が1となり、スイッチ素子S13、S12がオンされかつスイッチ素子S11、S14がオフされることにより、符号復調回路73の出力端子T13、T14に符号+1に対応する復調電流I3(図5の実線矢印)が流れる。また、符号変調回路63において符号系列m1の符号が0のとき、すなわち電力伝送路3に符号−1の変調電流I2が流れたときは、符号系列d1の符号が0となり、スイッチ素子S11、S14がオンされかつスイッチ素子S12、S13がオフされることにより、この場合も符号復調回路73の出力端子T13、T14に符号+1に対応する復調電流I3(図5の実線矢印)が流れる。
表2は、図2の電力伝送システムにおいて直流電力を送電して直流電力を受電する実施例2に係る符号変調回路63の変調符号及び符号復調回路73の復調符号の一例を示す図である。
Figure 2017216867
符号系列c1aとc1bに関して、符号1の数と符号0の数が同じ場合には、電力伝送路3に流れる符号変調された変調電流I2は平均的に直流成分がなく、交流成分のみとなる。しかしながら、符号系列によっては、符号1の数と符号0の数を同じにすることができない場合もある。この場合には、表2に示すように、符号系列m1と符号系列d1を、符号系列c1aと符号系列c1bを縦続に連結した符号系列[c1a c1b]とし、符号系列m2と符号系列d2を、符号系列c1bと符号系列c1aを縦続に連結した符号系列[c1b c1a]にすることで、電力伝送路3に流れる符号変調された変調電流I2の平均値は0になり、交流成分のみの伝送ができる。これにより、変調電流I2の変調波の平均は0となり、直流成分のない交流のみでの伝送となり、伝送効率の良い電力伝送が可能となる。
図6Aは、図2の電力伝送システムの発電電流I1の信号波形例を示す波形図である。図6Bは、図2の電力伝送システムの変調電流I2の信号波形例を示す波形図である。図6Cは、図2の電力伝送システムの復調電流I3の信号波形例を示す波形図である。なお、図6Bにおいて、Tは変調符号の符号系列m1の1周期分の期間を示し、以下の図面においても同様である。図2における符号復調器4では、符号変調のために用いた変調符号m1を同一の復調符号d1に乗算することで、発電機1で発電された直流の電力を復元することができる。変調符号の符号系列m1及び復調符号の符号系列d1はそれぞれ一例として次式で表される。
m1=[1 -1 1 1 1 -1 -1 -1 1 -1 -1 -1 1 1] ・・・(1)
d1=m1=[1 -1 1 1 1 -1 -1 -1 1 -1 -1 -1 1 1] ・・・(2)
図6A〜6Cの信号波形例では、直流の発電電流I1(図6A)に対して、周波数70kHzを有し、符号1と符号−1を含む変調符号の符号系列m1を乗算して符号変調波の変調電流I2(図6B)を生成した。この場合、一つの符号の時間幅は、1/(70kHz)=14.2マイクロ秒であった。次いで、符号変調波の変調電流I2(符号系列m1)に対して復調符号の符号系列d1を乗算することで次式を得る。
m1、d1=[1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1] ・・・(3)
式(3)から明らかなように、元の直流の復調電流I3(図6C)が得られることが分かる。
以上説明したように、本実施形態に係る符号変調器2及び符号復調器4を用いることで、正確に同期しかつ電力損失のない直流の電力伝送を実現できる。また、例えば上述の変調符号の符号系列m1を繰り返して使用することにより、より長い時間での電力の伝送を効率よく行うことが可能になる。
さらに、変調符号の符号系列m1は、その前半分となる符号系列m1aと、その後半部となる符号系列m1bとに次式のように分割することができる。
m1a=[1 -1 1 1 1 -1 -1] ・・・(4)
m1b=[-1 1 -1 -1 -1 1 1] ・・・(5)
ここで、符号系列m1bは符号系列m1aの各符号をそれぞれ符号反転した符号系列(例えば、m1aで1であればm1bで−1、m1aで−1であればm1bで1)である。このように符号系列m1aとm1bの和として符号系列m1を定めることにより、変調波の平均は0となり、直流成分のない交流のみでの伝送となり、伝送効率の良い電力伝送が可能となる利点がある。
以上説明したように、図5に示すように、符号変調器2の入力が直流電力である場合に、符号復調器4の符号復調回路73の出力端子T13、T14において、符号変調器2に入力される発電電流I1と同じ直流の復調電流I3を引き出すことが可能になる。従って、本実施形態1によれば、直流の発電電流I1を符号変調された交流の変調電流I2に変調した後、変調電流I2を電力伝送路3を介して伝送し、変調電流I2を直流の復調電流I3に復調することができる。
次に、実施形態1の変形例に係る電力伝送システムによる電力の変調及び復調方法について説明する。実施形態1の変形例に係る電力伝送システムは、符号変調器2の符号変調回路及び符号復調器4の符号復調回路を除いて、図2の電力伝送システムと同様に構成される。
図7は、実施形態1の変形例に係る電力伝送システムの符号変調回路63Aの構成を示す回路図である。図7において、符号変調回路63Aは図5の符号変調回路63と比較して以下の点が異なる。
(1)一方向性スイッチ回路SS1〜SS4に代えてそれぞれ、ブリッジ形式で接続された4個の双方向性スイッチ回路SS21〜SS24を備える。
(2)符号生成回路62に代えて、4個の符号系列m1〜m4を発生して制御信号として符号変調回路63Aに出力する符号生成回路62Aを備える。
図7の符号変調回路63Aにおいて、スイッチ回路SS21は、制御信号m1に応答してオンオフされる図5のスイッチ素子S1に加えて、スイッチ素子S1とは逆方向を有しかつ並列に接続され、制御信号m3に応答してオンオフされるスイッチ素子S21を備える。スイッチ回路SS22は、制御信号m2に応答してオンオフされる図5のスイッチ素子S2に加えて、スイッチ素子S2とは逆方向を有しかつ並列に接続され、制御信号m4に応答してオンオフされるスイッチ素子S22を備える。スイッチ回路SS23は、制御信号m2に応答してオンオフされる図5のスイッチ素子S3に加えて、スイッチ素子S3とは逆方向を有しかつ並列に接続され、制御信号m4に応答してオンオフされるスイッチ素子S23を備える。スイッチ回路SS24は、制御信号m1に応答してオンオフされる図5のスイッチ素子S4に加えて、スイッチ素子S4とは逆方向を有しかつ並列に接続され、制御信号m3に応答してオンオフされるスイッチ素子S24を備える。なお、スイッチ素子S21〜S24は例えばMOSトランジスタで構成される。符号変調回路63Aは発電機1に接続された端子T1、T2と、電力伝送路3に接続された端子T3、T4を有する。符号変調回路63Aには発電機1からの交流電力が入力され、符号変調回路63Aは交流電力を符号変調した後、符号変調された変調波を電力伝送路3に出力する。
図8は、実施形態1の変形例に係る電力伝送システムの符号復調回路73Aの構成を示す回路図である。図8では、図示の簡単化のために、図4の電力測定器74を省略している。図8において、符号復調回路73Aは図5の符号復調回路73と比較して以下の点が異なる。
(1)一方向性スイッチ回路SS11〜SS14に代えてそれぞれ、ブリッジ形式で接続された4個の双方向性スイッチ回路SS31〜SS34を備える。
(2)符号生成回路72に代えて、4個の符号系列d1〜d4を発生して制御信号として符号復調回路73Aに出力する符号生成回路72Aを備える。
図8の符号復調回路73Aにおいて、スイッチ回路SS31は、制御信号d2に応答してオンオフされる図5のスイッチ素子S11に加えて、スイッチ素子S11とは逆方向を有しかつ並列に接続され、制御信号d4に応答してオンオフされるスイッチ素子S31を備える。スイッチ回路SS32は、制御信号d1に応答してオンオフされる図5のスイッチ素子S12に加えて、スイッチ素子S12とは逆方向を有しかつ並列に接続され、制御信号d3に応答してオンオフされるスイッチ素子S32を備える。スイッチ回路SS33は、制御信号d1に応答してオンオフされる図5のスイッチ素子S13に加えて、スイッチ素子S13とは逆方向を有しかつ並列に接続され、制御信号d3に応答してオンオフされるスイッチ素子S33を備える。スイッチ回路SS34は、制御信号d2に応答してオンオフされる図5のスイッチ素子S14に加えて、スイッチ素子S14とは逆方向を有しかつ並列に接続され、制御信号d4に応答してオンオフされるスイッチ素子S34を備える。なお、スイッチ素子S31〜S34は例えばMOSトランジスタで構成される。符号復調回路73Aは電力伝送路3に接続された端子T11、T12と、負荷5に接続された端子T13、T14を有する。符号復調回路73Aには電力伝送路3からの交流の符号変調波が入力され、符号復調回路73Aは符号変調波を交流の復調電力に符号復調した後、負荷5に出力する。
表3は、実施形態1の変形例に係る電力伝送システムにおいて交流電力を送電して交流電力を受電する実施例3に係る符号変調回路63Aの変調符号及び符号復調回路73Aの復調符号の一例を示す図である。すなわち、表3は、符号変調回路63Aの双方向スイッチ回路SS21〜SS24に入力される符号系列m1〜m4、及び符号復調回路73Aの双方向スイッチ回路SS31〜SS34に入力される符号系列d1〜d4の一例を示したものである。
Figure 2017216867
表3に示すように、符号系列m1と符号系列d1は互いに同一であり、符号系列m2と符号系列d2は互いに同一であることが分かる。同様に、符号系列m3と符号系列d3は互いに同一であり、符号系列m4と符号系列d4は互いに同一である。また、直流電力の伝送のときと同様に、符号系列c1aと符号系列c1bとの関係に関しては、符号系列c1aの符号が1のとき符号系列c1bの符号が0とし、符号系列c1aの符号が0のとき符号系列c1bの符号が1となるように設定する。ここで、符号系列c1aと符号系列c1bの時間幅は交流の半周期と一致させる場合を示した。すなわち、交流の電流波形の前半部分の電流が正となる時間幅において、符号系列m1と符号系列m2にそれぞれ、符号系列c1aと符号系列c1bが与えられ、スイッチ素子S1〜S4が制御される。このとき、符号系列m3と符号系列m4は常に0であり、スイッチ素子S21〜S24は切断されて電流が流れない。一方、交流の電流波形の後半部分の電流が負となる時間幅においては、符号系列m1と符号系列m2は常に0でありスイッチ素子S1〜S4は切断されて電流が流れないが、符号系列m3と符号系列m4に符号系列c1aと符号系列c1bが与えられ、スイッチ素子S21〜S24が制御される。
まず、符号変調回路63Aの動作について以下説明する。ここでは、入力端子T1、T2に正の電流(図7の入力端子T1、T2における実線矢印A1、点線矢印A2)が流れる場合の動作について説明する。この場合、符号系列c1a(図7において符号系列m1)の符号1が入力されるスイッチ素子S1、S4がオンされるときに、符号系列c1b(図7において符号系列m2)の符号0が入力されるスイッチ素子S2、S3がオフされる。また、符号系列c1a(図7において符号系列m1)の符号0が入力されるスイッチ素子S1、S4がオフされるとき、符号系列c1b(図7において符号系列m2)の符号1が入力されるスイッチ素子S2、S3がオンされる。これにより、スイッチ素子S1、S4がオンでかつスイッチ素子S2、S3がオフのとき、電力伝送路3には1の正となる電流(図7の出力端子T3、T4における実線矢印A1)が流れる一方、スイッチ素子S1、S4がオフでかつスイッチ素子S2、S3がオンのとき、電力伝送路3には逆向きの−1の負となる電流(図7の出力端子T3、T4における点線矢印A2)が流れる。これにより、図9Bに示すように、交流における正の電流の入力に対して、+1と−1の交流に変調した電流を電力伝送路3に伝送することができる。
次に、入力端子T1、T2に負の電流(図7の入力端子T1、T2における一点鎖線矢印B1)が流れる場合の動作について以下説明する。この場合、符号系列c1a(図7において符号系列m3)の符号1が入力されるスイッチ素子S21、S24がオンされるときに、符号系列c1b(図7において符号系列m4)の符号0が入力されるスイッチ素子S22、S23がオフされる。また、符号系列c1a(図7において符号系列m3)の符号0が入力されるスイッチ素子S21、S24がオフされるとき、符号系列c1b(図7において符号系列m4)の符号1が入力されるスイッチ素子S22、S23がオンされる。これにより、スイッチ素子S21、S24がオンでかつスイッチ素子S22、S23がオフのとき、電力伝送路3には−1の負となる電流(図7の出力端子T3、T4における一点鎖線矢印B1)が流れる一方、スイッチ素子S21、S24がオフでかつスイッチ素子S22、S23がオンのとき、電力伝送路には逆向きの+1の正となる電流(図7の出力端子T3、T4における二点鎖線矢印B2)が流れる。これにより、図9Bに示すように、交流における負の電流の入力に対して、−1と+1の交流に変調した電流を電力伝送路3に伝送することができる。
図7を参照して説明したように、符号変調回路63Aに正の電流が流れた場合、及び負の電流が流れた場合において、図9Bの交流の変調波に変調することができる。
次に、図8の符号復調回路73Aの動作について以下説明する。まず、符号変調回路63Aの入力端子T1、T2に正の電流(図7の入力端子T1、T2における実線矢印A1)が流れる場合を考える。このとき、符号復調回路73Aの入力端子T11、T12には、電力伝送路3を介して変調された交流の変調電流が入力されるため、正の電流(図8の入力端子T11、T12における実線矢印C1)及び、負の電流(図8の入力端子T11、T12における点線矢印C2)が入力される。符号復調回路73Aで正しく復調動作が行われた場合には、符号復調回路73Aで復調された電流は、出力端子T13、T14において正の電流(図8の出力端子T13、T14における実線矢印C1)が流れることになる。以下、これらの動作について説明する。この場合には、符号系列d3と符号系列d4はすべて0が入力され、スイッチ素子S31〜S34はすべてオフされる。
まず、符号復調回路73Aの入力端子T11、T12に、正の電流(図8の入力端子T11、T12における実線矢印C1)が入力された場合の符号復調回路73Aの動作について説明する。ここで、符号変調回路63Aの入力端子T1、T2に正の電流が流れ、かつ変調波(符号復調回路73Aの入力端子T11、T12に流れる変調電流)も正の電流であるため、符号系列c1aの符号は1である。従って、符号系列c1a(図8において符号系列d1)の符号1が入力されるスイッチ素子S12、S13はオンされ、符号系列c1b(図8において符号系列d2)の符号0が入力されるスイッチ素子S11、S14はオフされる。従って、出力端子T13、T14には正の電流(図8の出力端子T13、T14における実線矢印C1)が流れる。
次に、符号復調回路73Aの入力端子T11、T12に、負の電流(図8の入力端子T11、T12における点線矢印C2)が入力された場合の符号復調回路73Aの動作について説明する。この場合、符号変調回路63Aの入力端子T1、T2に正の電流が流れ、かつ変調波(符号復調回路73Aの入力端子T11、T12に流れる電流)が負の電流であるため、符号系列c1aの符号は0である。従って、符号系列c1a(図8において符号系列d1)の符号0が入力されるスイッチ素子S12、S13はオフされ、符号系列c1b(図8において符号系列d2)の符号1が入力されるスイッチ素子S11、S14はオンされる。従って、出力端子T13、T14には正の電流(図8の出力端子T13、T14における実線矢印C1)が流れることになる。これにより、図9Cに示すように、符号変調回路63Aに、交流における正の電流(図7の入力端子T1、T2における実線矢印A1)の入力に対して、符号復調回路73Aにより、正確に正の電流に復調された電流を負荷5に出力することができる。
次に、符号変調回路63Aの入力端子T1、T2に負の電流(図7の入力端子T1、T2における一点鎖線矢印B1)が流れる場合を考える。この場合も、符号復調回路73Aの入力端子T11、T12には、電力伝送路3を介して変調された交流の電流が入力されるため、正の電流(図8の入力端子T11、T12における実線矢印C1)及び、負の電流(図8の入力端子T11、T12における点線矢印C2)が入力される。符号復調回路73Aで正しく復調動作が行われた場合には、符号復調回路73Aで復調された電流は、出力端子T13、T14において負の電流(図8の出力端子T13、T14における点線矢印C2)が流れることになる。以下にこれらの動作について説明する。この場合には、符号系列d1とd2はすべて0が入力され、スイッチ素子S11〜S14はすべてオフされる。
まず、符号復調回路73Aの入力端子T11、T12に、負の電流(図8の入力端子T11、T12における点線矢印C2、符号変調回路63Aの入力端子T1、T2に流れる電流と同じ負の電流)が入力された場合の符号復調回路73Aの動作について説明する。この場合、符号変調回路63Aの入力端子T1、T2に負の電流が流れ、かつ変調波(符号復調回路73Aの入力端子T11、T12に流れる電流)も負の電流であるため、符号系列c1aの符号は1である。従って、符号系列c1a(図8において符号系列d3)の符号1が入力されるスイッチ素子S32、S33がオンされ、符号系列c1b(図8において符号系列d4)の符号0が入力されるスイッチ素子S31、S34はオフされる。従って、出力端子T13、T14には負の電流(図8の出力端子T13、T14における点線矢印C2)が流れる。
次に、符号復調回路73Aの入力端子T11、T12に、正の電流(図8の入力端子T11、T12における実線矢印C1)が入力された場合の符号復調回路73Aの動作について説明する。この場合、符号変調回路63Aの入力端子T1、T2に負の電流が流れ、かつ変調波(符号復調回路73Aの入力端子T11、T12に流れる電流)は正の電流であるため、符号系列c1aの符号は0である。従って、符号系列c1a(図8において符号系列d3)の符号0が入力されるスイッチ素子S32、S33はオフされ、符号系列c1b(図8において符号系列d4)の符号1が入力されるスイッチ素子S31、S34はオンされる。従って、出力端子T13、T14には負の電流(図8の出力端子T13、T14における点線矢印C2)が流れることになる。これにより、図9Cに示すように、符号変調回路63Aに、交流における負の電流(図7の入力端子T1、T2における一点鎖線矢印B1)の入力に対して、符号復調回路73Aにより、正確に負の電流に復調された電流を負荷5に出力することができる。
以上説明したように、本構成により、交流の電流を交流に変調し、電力伝送路3を介して交流を復調することができる。
表4は、実施形態1の変形例に係る電力伝送システムにおいて直流電力を送電して直流電力を受電する実施例4に係る符号変調回路63Aの変調符号及び符号復調回路73Aの復調符号の一例を示す図である。
Figure 2017216867
ここで、図7の符号変調回路63Aと図8の符号復調回路73Aに対して、表4に示すように、符号系列m3、m4、d3、d4に0の符号を与え、符号系列m3、m4、d3、d4が入力されるスイッチ素子S21〜S24、S31〜S34をオフにすると、図5の符号変調回路63と符号復調回路73と同一の回路構成を実現できる。すなわち、表4に示すように、符号系列m1とm2、符号系列d1とd2にそれぞれ、符号系列c1aとc1bからなる符号系列を与えることで、図6A〜6Cに示した直流電力伝送を実現することができる。これにより、図7の符号変調回路63Aと図8の符号復調回路73Aを用いて、符号系列m1〜m4、d1〜d4を変更することで、直流の電力伝送及び交流の電力伝送の両方に対応することが可能な優れた電力伝送システムを実現できる。直流の発電機1の例として、太陽光発電が挙げられ、交流の発電機の例としては、火力、水力、風力、原子力、潮力等のタービン等の回転による発電機が挙げられる。
図9Aは、実施形態1の変形例に係る電力伝送システムの発電電流I1の信号波形例を示す波形図である。図9Bは、実施形態1の変形例に係る電力伝送システムの変調電流I2の信号波形例を示す波形図である。図9Cは、実施形態1の変形例に係る電力伝送システムの復調電流I3の信号波形例を示す波形図である。すなわち、図9A〜9Cは、交流の発電電流I1を符号変調器2により符号変調した後、変調電流I2を電力伝送路3を介して伝送し、変調電流I2を符号復調器4により符号復調したときの信号波形例である。
ここで、交流の発電電流I1は、一例として、200マイクロ秒で正と負を周期的に繰り返す、周波数5kHzの矩形波形を用いた。このときも、図6A〜6Cに示した直流の発電電流I1を符号変調したときと同様に、符号復調器4は、受信した変調電流I2に対して、符号変調に用いた変調符号と同一の復調符号を乗算することで、図9A〜9Cに示すように、発電機1で発電された交流電力を復元することができる。ここで、符号変調器2の変調符号m1は、一例として次式で表される。
m1=[1 -1 1 1 1 -1 -1 -1 1 -1 -1 -1 1 1] ・・・(6)
交流の発電電流I1(図9A)に対して、周波数70kHzを有し、符号1と符号−1を含む変調符号m1を乗算して符号変調波の変調電流I2(図9B)を生成した。この場合、一つの符号の時間幅は、1/(70kHz)=14.2マイクロ秒であった。符号復調器4の復調符号d1は次式で表される。
d1=m1=[1 -1 1 1 1 -1 -1 -1 1 -1 -1 -1 1 1] ・・・(7)
直流電力に対する符号復調と同様に、変調符号m1に対して復号符号d1を乗算することにより、次式の復調結果の符号を得る。
m1、d1=[1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1] ・・・(8)
式(8)から明らかなように、元の交流電力が得られることが分かる。
以上説明したように、本実施形態に係る符号変調及び符号復調の方法を用いることで、正確に同期してかつ電力損失のない電力伝送を実現できる。また、図9A〜9Cに示すように、前記の符号系列m1を繰り返すことにより、より長い時間での電力の伝送を効率よく行うことが可能になる。
図7及び図8では、双方向性スイッチ回路SS21〜SS34のそれぞれが、互いに並列に接続された1対のスイッチ素子により構成されていたが、双方向性スイッチ回路SS21〜SS34のそれぞれは、直列に接続された1対のスイッチ素子によって構成されてもよい。この場合、各スイッチ素子にはダイオードが並列に接続され、各双方向性スイッチ回路において1対のダイオードは互いに逆向きに接続される。各スイッチ素子は例えば、スイッチ素子に並列に接続された寄生ダイオード(またはボディダイオード)を含むMOSトランジスタで構成されてもよい。各スイッチ回路を例えばMOSトランジスタのスイッチ素子と1つのダイオードで実現すると、1つの双方向性スイッチ回路において4つの半導体素子(2つのMOSトランジスタと2つのダイオード)が必要になる。一方、MOSトランジスタには特性の良い逆特性ダイオードが内蔵されたパッケージが普及しており、2つの半導体素子で1つの双方向スイッチ回路を構成することで小型化できる。
図1の電力伝送システム100−1、100−2のそれぞれは、図2の電力伝送システムと同様に動作する。複数の符号変調器から複数の符号復調器に同時に電力を伝送する場合、電力を送受信する符号変調器及び符号復調器のペアは、互いに対応する変調符号の符号系列及び復調符号の符号系列をそれぞれ使用する。異なるペアは異なる符号系列を使用する。異なるペアの符号系列は互いに直交してもよい。直交符号系列として、例えば、Gold系列、m系列等を使用可能である。例えば、符号変調器2−1−1及び符号復調器4−1−1は、互いに対応する変調符号の符号系列及び復調符号の符号系列をそれぞれ使用する。また、符号変調器2−1−2及び符号復調器4−1−2は、互いに対応する変調符号の符号系列及び復調符号の符号系列であって、符号変調器2−1−1及び符号復調器4−1−1のものとは異なる符号系列をそれぞれ使用する。これにより、符号変調器2−1−1から符号復調器4−1−1に電力を伝送し、符号変調器2−1−2から符号復調器4−1−2に電力を伝送することができる。符号変調器2−1−1によって変調された電力及び符号変調器2−1−2によって変調された電力は、電力伝送路3上でいったん合成されても、符号復調器4−1−1及び符号復調器4−1−2により分離して復調することができる。このように、図1の電力伝送システム100−1、100−2は、複数の発電機1−1、1−2及び複数の負荷5−1−1〜5−2−2のうち、所望の発電機及び所望の負荷の組み合わせで電力を伝送することができる。
次に、図1の電力伝送システム100−1において電力を発電機1−1から負荷5−1−1、5−1−2に高効率で伝送する動作について説明する。
図10は、図1の電力伝送システム100−1により伝送される電力と伝送効率との関係を示すグラフである。図10に示すように、電力送信装置20−1から電力伝送路3を介して符号復調器4−1−1、4−1−2に至る経路の伝送効率は、この経路を介して伝送される電力の関数であり、ある電力値(例えば2kW)のときに最大化される。すなわち、この電力値のときに損失電力は最小化される。伝送効率を最大化するためには、コントローラ10−1は、負荷5−1−1、5−1−2から要求される電力値にかかわらず、伝送効率が最大になるときの電力を電力送信装置20−1から出力させる。負荷5−1−1、5−1−2から要求される電力値が、伝送効率が最大になるときの電力値よりも大きい場合、電力伝送システム100−1は、不足する電力を電力伝送システム100−2から取得する。負荷5−1−1、5−1−2から要求される電力値が、伝送効率が最大になるときの電力値よりも小さい場合、電力伝送システム100−1は、余剰の電力を電力伝送システム100−2に送電する。
図11は、図1の電力伝送システム100−1において発電機1−1から負荷5−1−1、5−1−2に伝送される電力が不足する場合の動作を示す概略図である。負荷5−1−1が2kWの電力を要求し、負荷5−1−2が1kWの電力を要求している場合を考える。電力伝送システム100−1の伝送効率が図10の特性を有する場合、電力送信装置20−1から電力伝送路3を介して負荷5−1−1に2kWの電力を伝送するとき、この経路の伝送効率が最大になる。このとき、電力伝送システム100−1において負荷5−1−2に伝送すべき電力が不足するので、コントローラ10−1は、不足する電力の送電を電力伝送システム100−2のコントローラ10−2に要求する。コントローラ10−1、10−2は、互いに対応する変調符号の符号系列及び復調符号の符号系列を決定し、電力伝送システム100−2の符号変調器2−2−1及び電力伝送システム100−1の符号復調器4−1−2にそれぞれ設定する。これにより、発電機1−2によって発生された1kWの電力が、符号変調器2−2−1、電力伝送路3、及び符号復調器4−1−2を介して、負荷5−1−2に伝送される。このように、電力伝送システム100−1は、最大の伝送効率で動作しながら、不足する電力を電力伝送システム100−2から取得することができる。
図12は、図1の電力伝送システム100−1において発電機1−1から負荷5−1−1、5−1−2に伝送される電力に余剰分が生じる場合の動作を示す概略図である。負荷5−1−1が0.5kWの電力を要求し、負荷5−1−2が0.5kWの電力を要求している場合を考える。電力伝送システム100−1の伝送効率が図10の特性を有する場合、電力伝送システム100−1を最大の伝送効率で動作させるためには、電力送信装置20−1から電力伝送路3に2kWの電力を出力させる必要がある。しかしながら、電力送信装置20−1から電力伝送路3を介して負荷5−1−1に0.5kWの電力を伝送し、電力送信装置20−1から電力伝送路3を介して負荷5−1−2に0.5kWの電力を伝送する場合、1kWの余剰の電力が生じる。このとき、コントローラ10−1は、余剰の電力の送電を電力伝送システム100−2のコントローラ10−2に通知する。コントローラ10−1、10−2は、互いに対応する変調符号の符号系列及び復調符号の符号系列を決定し、電力伝送システム100−1の符号変調器2−1−3及び電力伝送システム100−2の符号復調器4−2−1にそれぞれ設定する。これにより、発電機1−1によって発生された1kWの電力が、符号変調器2−1−3、電力伝送路3、及び符号復調器4−2−1を介して、負荷5−2−1に伝送される。このように、電力伝送システム100−1は、最大の伝送効率で動作しながら、余剰の電力を電力伝送システム100−2に送電することができる。
図13は、図1の電力伝送システム100−1のコントローラ10−1によって実行される電力ルーティング処理を示すフローチャートである。
ステップS1において、コントローラ10−1は、電力伝送路3を含む経路を介して伝送可能な最大の電力Ppathの値を取得する。電力を伝送するために使用される電力伝送路3は無限に大きな電力を伝送できるわけではなく、許容される上限値が存在する。例えば、コントローラ10−1は、電力送信装置20−1から電力伝送路3を介して符号復調器4−1−1、4−1−2にテスト信号を送信して電力Ppathの値を測定してもよい。この場合、コントローラ10−1は、既知の電力を有するテスト信号を送信し、符号復調器4−1−1、4−1−2の電力測定器74によりテスト信号の電力を測定することにより、電力Ppathの値を測定する。また、コントローラ10−1は、電力伝送システム100−1の製造時などに予め測定された電力Ppathの値を、内部の記憶装置に格納しておいてもよい。
ステップS2において、コントローラ10−1は、電力伝送路3を含む経路の伝送効率が最大になるときに伝送される電力Peffmaxの値を取得する(図10を参照)。例えば、コントローラ10−1は、電力送信装置20−1から電力伝送路3を介して符号復調器4−1−1、4−1−2にテスト信号を送信して電力Peffmaxの値を測定してもよい。この場合、コントローラ10−1は、既知の電力を有するテスト信号を送信し、符号復調器4−1−1、4−1−2の電力測定器74によりテスト信号の電力を測定することにより、電力Peffmaxの値を測定する。また、コントローラ10−1は、電力伝送システム100−1の製造時などに予め測定された電力Peffmaxの値を、内部の記憶装置に格納しておいてもよい。
ステップS3において、コントローラ10−1は、各負荷5−1−1、5−1−2の需要電力の値を各負荷5−1−1、5−1−2から取得し、合計の需要電力Ptotalの値を計算する。
コントローラ10−1は、各負荷5−1−1、5−1−2の需要電力の値を、各負荷5−1−1、5−1−2から取得することに代えて、過去のデータなどを用いて予測してもよい。
ステップS4において、コントローラ10−1は、伝送される電力の合計が電力Peffmax以下になるように、発電機1−1から負荷5−1−1、5−1−2へ伝送される電力の値及び経路を決定する。
ステップS5において、コントローラ10−1は、ステップS3の電力PtotalがステップS2の電力Peffmaxよりも大きいか否かを判断し、YESのときはステップS6に進み、NOのときはステップS10に進む。
ステップS6〜S9では、コントローラ10−1は、不足する電力の送電を電力伝送システム100−2に要求する(図11を参照)。ステップS6において、コントローラ10−1は、不足する電力Pin=Ptotal−Peffmaxの値を計算する。ステップS7において、コントローラ10−1は、電力Ptotalが電力Ppathよりも大きいか否かを判断し、YESのときはステップS8に進み、NOのときはステップS9に進む。ステップS8において、コントローラ10−1は、電力伝送システム100−2に電力Pin’=Ppath−Peffmaxの送電を要求する。すなわち、コントローラ10−1は、電力伝送路3を介して伝送される電力の合計が電力Ppathを超えない範囲内で、不足した電力の送電を要求する。ステップS9において、コントローラ10−1は、電力伝送システム100−2に電力Pinの送電を要求する。
ステップS10〜S13では、コントローラ10−1は、余剰の電力の送電を外部の電力伝送システム100−2に通知する(図12を参照)。ステップS10において、コントローラ10−1は、余剰の電力Pout=Peffmax−Ptotalの値を計算する。ステップS11において、コントローラ10−1は、電力Peffmaxが電力Ppathよりも大きいか否かを判断し、YESのときはステップS12に進み、NOのときはステップS13に進む。ステップS12において、コントローラ10−1は、電力伝送システム100−2に電力Pout’=Ppath−Ptotalの送電を要求する。すなわち、コントローラ10−1は、電力伝送路3を介して伝送される電力の合計が電力Ppathを超えない範囲内で、余剰の電力の送電を通知する。ステップS13において、コントローラ10−1は、電力伝送システム100−2に電力Poutの送電を通知する。
ステップS8、S9の後、電力伝送システム100−1は、不足する電力を電力伝送システム100−2から取得する。ステップS12、S13の後、電力伝送システム100−1は、余剰の電力を電力伝送システム100−2に送電する。電力伝送システム100−1において、コントローラ10−1は、電力Peffmaxを電力送信装置20−1から電力伝送路3に出力して電力伝送路3を介して伝送するように、電力送信装置20−1及び符号復調器4−1−1、4−1−2を制御する。電力Peffmaxを電力送信装置20−1から電力伝送路3に出力して電力伝送路3を介して伝送するので、電力伝送システム100−1において、電力伝送路3を含む経路の伝送効率が最大になる。
コントローラ10−1は、電力Peffmaxに対して予め決められた範囲内の電力を電力送信装置20−1から電力伝送路3に出力して電力伝送路3を介して伝送するように、電力送信装置20−1及び符号復調器4−1−1、4−1−2を制御してもよい。これにより、電力伝送路3を含む経路の伝送効率が実質的に最大になる。
以上説明したように、図1の電力伝送システム100−1は、電力伝送システム100−1の最大の伝送効率で、又は最大の伝送効率に近い効率で電力を発電機1−1から負荷5−1−1、5−1−2に伝送することを、追加の充放電装置を用いることなく実現できる。
不足する電力を電力伝送システム100−2から取得できないとき、及び、余剰の電力を電力伝送システム100−2に送電できないとき、コントローラ10−1は、電力伝送路3を含む経路の伝送効率を最大化しなくてもよい。このとき、コントローラ10−1は、負荷5−1−1、5−1−2から要求される電力を、電力送信装置20−1から電力伝送路3を介して負荷5−1−1、5−1−2に伝送させる。
<実施形態2>
次に、電力伝送システムが複数の電力伝送路に接続され、複数の電力伝送路のいずれかを用いて電力を伝送する場合について説明する。
図14は、実施形態2に係る電力伝送システム100A−1、100A−2の構成を示すブロック図である。
図14の電力伝送システム100A−1は、発電機1−1、電力分配器22−1、電力送信装置20−1−1、20−1−2、電力伝送路3a〜3d、電力受信装置40−1−1〜40−1−3、負荷5−1−1〜5−1−3、及びコントローラ10A−1を備える。
図14の発電機1−1は、図1の発電機1−1と同様に構成される。
電力送信装置20−1−1、20−1−2のそれぞれは、図1の電力送信装置20−1と同様に構成され、電力分配器と、複数(例えば3つ)の符号変調器とを備える。電力送信装置20−1−1の各符号変調器は、コントローラ10A−1の制御下で、分配された電力を所定の変調方式で変調して、電力伝送路3aに出力する。電力送信装置20−1−2の各符号変調器は、コントローラ10A−1の制御下で、分配された電力を所定の変調方式で変調して、電力伝送路3bに出力する。
電力伝送路3a〜3dは、互いに異なる伝送損失を有する可能性がある互いに異なる電力線である。電力伝送路3a、3bは、電力送信装置20−1−1、20−1−2によって変調された電力をそれぞれ伝送する。電力伝送路3c、3dは、後述するように、電力伝送システム100A−2の電力送信装置20−2−1、20−2−2によって変調された電力をそれぞれ伝送する。
電力受信装置40−1−1〜40−1−3のそれぞれは、電力伝送路3a〜3dにそれぞれ接続された複数(例えば4つ)の符号復調器、又は、電力伝送路3a〜3dのうちの1つに選択的に接続される1つの符号復調器を備える。電力受信装置40−1−1〜40−1−3の符号復調器は、図1の符号復調器4−1−1と同様に構成され、コントローラ10A−1の制御下で、電力伝送路3a〜3dから入力された電力を変調方式に対応する復調方式で復調する。電力受信装置40−1−1〜40−1−3は、復調された電力を負荷5−1−1〜5−1−3にそれぞれ出力する。
図14の負荷5−1−1〜5−2−3は、図1の負荷5−1−1、5−1−2と同様に構成される。
コントローラ10A−1は、電力測定器1m−1及び負荷5−1−1〜5−2−3から受信した各電力量に基づいて、電力送信装置20−1−1、20−1−2及び電力受信装置40−1−1〜40−1−3の動作を制御する。
図14の電力伝送システム100A−2は、例えば、電力伝送システム100A−1と同様に構成されてもよい。この場合、電力伝送システム100A−2は、発電機1−2、電力分配器22−2、電力送信装置20−2−1、20−2−2、電力伝送路3a〜3d、電力受信装置40−2−1〜40−2−3、負荷5−2−1〜5−2−3、及びコントローラ10A−2を備える。ただし、電力送信装置20−2−1、20−2−2の各符号変調器は、変調された電力を、電力伝送路3a、3bにではなく、電力伝送路3c、3dにそれぞれ出力する。
図15は、図14の電力伝送システム100A−1により伝送される電力と伝送効率との関係を示すグラフである。図15に示すように、電力送信装置20−1−1から電力伝送路3aを介して電力受信装置40−1−1〜40−1−3に至る経路の伝送効率は、この経路を介して伝送される電力の関数であり、ある電力値(例えば1kW)のときに最大化される。同様に、電力送信装置20−1−2から電力伝送路3bを介して電力受信装置40−1−1〜40−1−3に至る経路の伝送効率は、この経路を介して伝送される電力の関数であり、ある電力値(例えば2kW)のときに最大化される。すなわち、これらの電力値のときに、各電力伝送路3a、3bを通る経路の損失電力はそれぞれ最小化される。図15の例では、電力伝送路3a、3bごとに損失電力が異なっている。伝送効率を最大化するためには、コントローラ10A−1は、負荷5−1−1〜5−2−3から要求される電力値にかかわらず、複数の電力伝送路3a、3bのそれぞれについて当該電力伝送路3a、3bを含む経路の伝送効率が最大になるときの電力を電力送信装置20−1−1、20−1−2から出力させる。負荷5−1−1〜5−2−3から要求される電力値が、電力伝送路3a、3bを含む複数の経路の伝送効率が最大になるときの合計の電力値よりも大きい場合、電力伝送システム100A−1は、不足する電力を電力伝送システム100A−2から取得する。負荷5−1−1〜5−2−3から要求される電力値が、電力伝送路3a、3bを含む複数の経路の伝送効率が最大になるときの合計の電力値よりも小さい場合、電力伝送システム100A−1は、余剰の電力を電力伝送システム100A−2に送電する。
図16は、図14の電力伝送システム100A−1において発電機1−1から負荷5−1−1〜5−2−3に伝送される電力が不足する場合の動作を示す概略図である。負荷5−1−1が1kWの電力を要求し、負荷5−1−2が2kWの電力を要求し、負荷5−1−3が1kWの電力を要求している場合を考える。電力伝送システム100A−1の伝送効率が図15の特性を有する場合、電力送信装置20−1−1から電力伝送路3aを介して負荷5−1−1に1kWの電力を伝送するとき、この経路の伝送効率が最大になり、電力送信装置20−1−2から電力伝送路3bを介して負荷5−1−2に2kWの電力を伝送するとき、この経路の伝送効率が最大になる。このとき、電力伝送システム100A−1において負荷5−1−3に伝送すべき電力が不足するので、コントローラ10A−1は、不足する電力の送電を電力伝送システム100A−2のコントローラ10A−2に要求する。コントローラ10A−1、10A−2は、互いに対応する変調符号の符号系列及び復調符号の符号系列を決定する。コントローラ10A−2は、決定された変調符号の符号系列を電力送信装置20−2−1の符号変調器に設定し、コントローラ10A−1は、決定された復調符号の符号系列を電力受信装置40−1−3の符号復調器に設定する。これにより、発電機1−2によって発生された1kWの電力が、電力送信装置20−2−1、電力伝送路3c、及び電力受信装置40−1−3を介して、負荷5−1−3に伝送される。コントローラ10A−2は、決定された変調符号の符号系列を電力送信装置20−2−2の符号変調器に設定してもよい。この場合、発電機1−2によって発生された1kWの電力が、電力送信装置20−2−2、電力伝送路3d、及び電力受信装置40−1−3を介して、負荷5−1−3に伝送される。このように、電力伝送システム100A−1は、最大の伝送効率で動作しながら、不足する電力を電力伝送システム100A−2から取得することができる。
図17は、図14の電力伝送システム100A−1において発電機1−1から負荷5−1−1〜5−2−3に伝送される電力に余剰分が生じる場合の動作を示す概略図である。負荷5−1−1が0.5kWの電力を要求し、負荷5−1−2が0.5kWの電力を要求し、負荷5−1−3が1kWの電力を要求している場合を考える。電力伝送システム100A−1の伝送効率が図15の特性を有する場合、電力伝送システム100A−1を最大の伝送効率で動作させるためには、電力送信装置20−1−1から電力伝送路3aに1kWの電力を出力させ、電力送信装置20−1−2から電力伝送路3bに2kWの電力を出力させる必要がある。しかしながら、電力送信装置20−1−1から電力伝送路3aを介して負荷5−1−1に0.5kWの電力を伝送し、電力送信装置20−1−1から電力伝送路3aを介して負荷5−1−2に0.5kWの電力を伝送し、電力送信装置20−1−2から電力伝送路3bを介して負荷5−1−3に1kWの電力を伝送する場合、1kWの余剰の電力が生じる。このとき、コントローラ10A−1は、余剰の電力の送電を電力伝送システム100A−2のコントローラ10A−2に通知する。コントローラ10A−1、10A−2は、互いに対応する変調符号の符号系列及び復調符号の符号系列を決定する。コントローラ10A−1は、決定された変調符号の符号系列を電力送信装置20−1−2の符号変調器に設定し、コントローラ10A−2は、決定された復調符号の符号系列を電力受信装置40−2−1の符号復調器に設定する。これにより、発電機1−1によって発生された1kWの電力が、電力送信装置20−1−2、電力伝送路3b、及び電力受信装置40−2−1を介して、負荷5−2−1に伝送される。コントローラ10A−2は、決定された復調符号の符号系列を電力受信装置40−2−2又は40−2−3の符号復調器に設定してもよい。この場合、発電機1−1によって発生された1kWの電力が、電力送信装置20−1−2、電力伝送路3b、及び電力受信装置40−2−2又は40−2−3を介して、負荷5−2−2又は5−2−3に伝送される。このように、電力伝送システム100A−1は、最大の伝送効率で動作しながら、余剰の電力を電力伝送システム100A−2に送電することができる。
図18は、図14の電力伝送システム100A−1のコントローラ10A−1によって実行される電力ルーティング処理の第1の部分を示すフローチャートである。図19は、図14の電力伝送システム100A−1のコントローラ10A−1によって実行される電力ルーティング処理の第2の部分を示すフローチャートである。
図18のステップS21において、コントローラ10A−1は、電力伝送路3aを含む経路を介して伝送可能な最大の電力Ppath_aの値を取得する。ステップS21は、図13のステップS1と同様である。ステップS22において、コントローラ10A−1は、電力伝送路3aを含む経路の伝送効率が最大になるときに伝送される電力Peffmax_aの値を取得する。ステップS22は、図13のステップS2と同様である。
ステップS23において、コントローラ10A−1は、電力伝送路3bを含む経路を介して伝送可能な最大の電力Ppath_bの値を取得する。ステップS23は、図13のステップS1と同様である。ステップS24において、コントローラ10A−1は、電力伝送路3bを含む経路の伝送効率が最大になるときに伝送される電力Peffmax_bの値を取得する。ステップS24は、図13のステップS2と同様である。
ステップS25において、コントローラ10A−1は、各負荷5−1−1〜5−2−3の需要電力の値を各負荷5−1−1〜5−2−3から取得し、合計の需要電力Ptotalの値を計算する。
ステップS26において、コントローラ10A−1は、電力伝送路3aを含む経路を介して伝送される電力の合計が電力Peffmax_a以下になるように、かつ、電力伝送路3bを含む経路を介して伝送される電力の合計が電力Peffmax_b以下になるように、発電機1−1から負荷5−1−1〜5−2−3へ伝送される電力の値及び経路を決定する。
図19のステップS27において、コントローラ10A−1は、ステップS25の電力Ptotalが、ステップS22の電力Peffmax_aとステップS24の電力Peffmax_bとの合計よりも大きいか否かを判断する。ステップS27において、YESのときはステップS28に進み、NOのときはステップS33に進む。
ステップS28〜S32では、コントローラ10A−1は、不足する電力の送電を電力伝送システム100A−2に要求する(図16を参照)。ステップS28において、コントローラ10A−1は、不足する電力Pin=Ptotal−(Peffmax_a+Peffmax_b)の値を計算する。ステップS29において、コントローラ10A−1は、電力伝送路3c、3dを介して電力伝送システム100A−2から電力伝送システム100A−1に伝送可能である電力伝送システム100A−2の余剰の電力Presの値を、コントローラ10A−2から取得する。ステップS30において、コントローラ10A−1は、電力Pinが電力Presよりも大きいか否かを判断する。ステップS30において、YESのときはステップS31に進み、NOのときはステップS32に進む。ステップS31において、コントローラ10A−1は、電力伝送システム100A−2に電力Pin’=Presの送電を要求する。すなわち、コントローラ10A−1は、電力伝送路3c、3dを介して伝送される電力の合計が、電力伝送路3c、3dを含む経路を介して伝送可能な最大の電力を超えない範囲内で、不足した電力の送電を要求する。ステップS32において、コントローラ10A−1は、電力伝送システム100A−2に電力Pinの送電を要求する。
ステップS33〜S36では、コントローラ10A−1は、余剰の電力の送電を電力伝送システム100A−2に通知する(図17を参照)。ステップS33において、コントローラ10A−1は、余剰の電力Pout=(Peffmax_a+Peffmax_b)−Ptotalの値を計算する。ステップS34において、コントローラ10A−1は、電力(Peffmax_a+Peffmax_b)が電力(Ppath_a+Ppath_b)よりも大きいか否かを判断する。ステップS34において、YESのときはステップS35に進み、NOのときはステップS36に進む。ステップS35において、コントローラ10A−1は、電力伝送システム100A−2に電力Pout’=(Ppath_a+Ppath_b)−Ptotalの送電を通知する。すなわち、コントローラ10A−1は、電力伝送路3a、3bを介して伝送される電力の合計が電力(Ppath_a+Ppath_b)を超えない範囲内で、余剰の電力の送電を通知する。ステップS36において、コントローラ10A−1は、電力伝送システム100A−2に電力Poutの送電を通知する。
ステップS31、S32の後、電力伝送システム100A−1は、電力伝送路3c、3dを介して、不足する電力を電力伝送システム100A−2から取得する。ステップS35、S36の後、電力伝送システム100A−1は、電力伝送路3a、3bを介して、余剰の電力を電力伝送システム100A−2に送電する。電力伝送システム100A−1において、コントローラ10A−1は、電力Peffmax_aを電力送信装置20−1−1から電力伝送路3aに出力して電力伝送路3aを介して伝送するように、かつ、電力Peffmax_bを電力送信装置20−1−2から電力伝送路3bに出力して電力伝送路3bを介して伝送するように、電力送信装置20−1−1、20−1−2及び電力受信装置40−1−1〜40−1−3を制御する。電力Peffmax_aを電力送信装置20−1−1から電力伝送路3aに出力して電力伝送路3aを介して伝送するので、電力伝送システム100A−1において、電力伝送路3aを含む経路の伝送効率が最大になる。また、電力Peffmax_bを電力送信装置20−1−2から電力伝送路3bに出力して電力伝送路3bを介して伝送するので、電力伝送システム100A−1において、電力伝送路3bを含む経路の伝送効率が最大になる。
コントローラ10A−1は、電力Peffmax_aに対して予め決められた範囲内の電力を電力送信装置20−1−1から電力伝送路3aに出力して電力伝送路3aを介して伝送するように、電力送信装置20−1−1及び電力受信装置40−1−1〜40−1−3を制御してもよい。これにより、電力伝送路3aを含む経路の伝送効率が実質的に最大になる。同様に、コントローラ10A−1は、電力Peffmax_bに対して予め決められた範囲内の電力を電力送信装置20−1−2から電力伝送路3bに出力して電力伝送路3bを介して伝送するように、電力送信装置20−1−2及び電力受信装置40−1−1〜40−1−3を制御してもよい。これにより、電力伝送路3bを含む経路の伝送効率が実質的に最大になる。
以上説明したように、図1の電力伝送システム100A−1は、電力伝送システム100A−1の最大の伝送効率で、又は最大の伝送効率に近い効率で電力を発電機1−1から負荷5−1−1〜5−2−3に伝送することを、追加の充放電装置を用いることなく実現できる。
不足する電力を電力伝送システム100A−2から取得できないとき、及び、余剰の電力を電力伝送システム100A−2に送電できないとき、コントローラ10A−1は、電力伝送路3a、3bを含む経路の伝送効率を最大化しなくてもよい。このとき、コントローラ10A−1は、負荷5−1−1〜5−2−3から要求される電力を、電力送信装置20−1−1、20−1−2から電力伝送路3a、3bを介して負荷5−1−1〜5−2−3に伝送させる。
<変形例>
実施形態1〜2では、電力伝送システム100−1、100A−1の外部の電力伝送システム100−2、100A−2が、電力伝送システム100−1、100A−1と同じ構成をそれぞれ有していたが、同じ構成を有していなくてもよい。電力伝送システム100−1、100A−1で不足した電力を電力伝送システム100−1、100A−1に送電し、電力伝送システム100−1、100A−1の余剰の電力を電力伝送システム100−1、100A−1から受電するのであれば、電力伝送システム100−1、100A−1の外部の電力伝送システムは任意の構成を有してもよい。
実施形態1〜2では、電力伝送システム100−1、100A−1が1つの発電機及び2つ又は3つの負荷を備える場合を例に挙げて説明したが、これに限られるものではない。1つの発電機と4つ以上の負荷を備えた構成、更には、2つ以上の発電機と2つ以上の負荷で構成される電力伝送システムを構成することも可能である。この場合には、多数の電力伝送を1つの伝送路にまとめて送電することが可能となり、伝送路の敷設コストの減少、伝送路の本数削減によるコスト減少等の効果がある。
電力伝送システムは、発電機1−1、1−2に代えて、蓄電装置などの任意の電源を備えてもよい。少なくとも1つの電源のうちの少なくとも1つは、直流電源であってもよく、交流電源であってもよい。
なお、実施形態1〜2に係る電力伝送システムにおいては、一例として直流の電流及び/又は交流の電流を変調した例を示したが、これに限られるものではない。直流の電圧あるいは、交流の電圧を変調することも可能であり、同様の効果が得られる。
なお、上述した包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、又は記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム、及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
<実施の形態の概要>
第1の態様に係る電力伝送システムによれば、
少なくとも1つの電源から複数の負荷に電力を伝送する電力伝送システムにおいて、
少なくとも1つの電力伝送路と、
前記少なくとも1つの電源から入力された電力を所定の変調方式で変調して前記電力伝送路に出力する少なくとも1つの電力送信装置と、
前記電力伝送路から入力された電力を前記変調方式に対応する復調方式で復調して前記複数の負荷にそれぞれ出力する複数の電力受信装置と、
前記電力送信装置及び前記電力受信装置を制御するコントローラとを備え、
前記電力伝送システムは、前記電力伝送路を介して、外部の電力伝送システムに接続され、
前記コントローラは、
前記電力伝送路を含む経路の伝送効率が最大になるときの電力が前記電力伝送路を介して伝送されるように、前記電力送信装置及び前記電力受信装置を制御し、
前記複数の負荷によって要求される合計の電力が、前記電力伝送路を含む経路の伝送効率が最大になるときの電力よりも大きいとき、不足する電力の送電を前記外部の電力伝送システムに要求し、
前記複数の負荷によって要求される合計の電力が、前記電力伝送路を含む経路の伝送効率が最大になるときの電力よりも小さいとき、余剰の電力の送電を前記外部の電力伝送システムに通知する。
第2の態様に係る電力伝送システムによれば、第1の態様に係る電力伝送システムにおいて、
前記コントローラは、前記電力伝送路を含む経路を介して伝送可能な電力の最大値以下の電力が前記電力伝送路を介して伝送されるように、前記電力送信装置及び前記電力受信装置を制御する。
第3の態様に係る電力伝送システムによれば、第1又は第2の態様に係る電力伝送システムにおいて、
前記電力伝送システムは複数の電力伝送路を備え、
前記コントローラは、
前記複数の電力伝送路のうちの少なくとも2つの電力伝送路のそれぞれについて当該電力伝送路を含む経路の伝送効率が最大になるときの電力が当該電力伝送路を介して伝送されるように、前記電力送信装置及び前記電力受信装置を制御し、
前記複数の負荷によって要求される合計の電力が、前記少なくとも2つの電力伝送路を含む複数の経路の伝送効率が最大になるときの合計の電力よりも大きいとき、不足する電力の送電を前記外部の電力伝送システムに要求し、
前記複数の負荷によって要求される合計の電力が、前記少なくとも2つの電力伝送路を含む複数の経路の伝送効率が最大になるときの合計の電力よりも小さいとき、余剰の電力の送電を前記外部の電力伝送システムに通知する。
第4の態様に係る電力伝送システムによれば、第1〜第3のうちの1つの態様に係る電力伝送システムにおいて、
前記変調方式及び前記復調方式はそれぞれ、所定の符号系列による符号変調方式及び符号復調方式である。
第5の態様に係る電力伝送システムによれば、第1〜第4のうちの1つの態様に係る電力伝送システムにおいて、
前記少なくとも1つの電源のうちの少なくとも1つは直流電源である。
第6の態様に係る電力伝送システムによれば、第1〜第5のうちの1つの態様に係る電力伝送システムにおいて、
前記少なくとも1つの電源のうちの少なくとも1つは交流電源である。
<補足>
図1に示される電力伝送システム100−1は、符号変調器2−1−1を含む電力送信装置20−1と、符号復調器4−1−1を含む電力受信装置と、符号復調器4−1−2を含む電力受信装置と、電力伝送路3と、コントローラ10−1を備える。
電力送信装置20−1は、発電機1−1に接続されている。符号復調器4−1−1、4−1−2は、それぞれ、負荷5−1−1、5−1−2に接続されている。
符号変調器2−1−1は、本開示における「変調器」の一例であり、符号復調器4−1−1は、本開示における「復調器」の一例である。図1において、電力受信装置は符号復調器のみからなっているが、これに限定されない。
電力伝送路3は、電力送信装置20−1と、符号復調器4−1−1、4−1−2との間をつないでいる。
図1において、電力伝送路3は、1つの電力送信装置20−1から延び、2本に分岐する。分岐した一方は符号復調器4−1−1へ至り、分岐した他方は符号復調器4−1−2へ至る。上記では、便宜上、複数の分岐路を含む電力伝送路を、1つの電力伝送路として説明しているが、電力伝送路の本数及び接続は、特定の形態に限定されるものではない。電力伝送路3は、本開示における「少なくとも1つの電力伝送路」の一例である。
コントローラ10−1は、電力送信装置20−1、符号復調器4−1−1、4−1−2を制御する。
コントローラ10−1は、図13のステップS2及びS3に示されるように、電力伝送路3における伝送効率を最大化する電力(すなわち最適電力Peffmax)の情報と、負荷5−1−1、5−1−2がそれぞれ要求する複数の電力(すなわち複数の要求電力)の情報とを取得する。なお、本開示における「最適電力」とは、少なくとも1つの電力伝送路における伝送効率が最大化されることが予測された電力であればよく、それ以外の限定を意図するものではない。
このとき、コントローラ10−1は、例えば、電力伝送路3上の複数の経路から選択される少なくとも1つの経路と、この経路(又はこれらの経路)を介して伝送電力が伝送されるとき伝送効率との間の対応関係を示すテーブル又は関数を取得してもよい。そして、このテーブル又は関数を用いて、伝送効率が最大化されるような経路及び/又は最適電力Peffmaxが決定されてもよい。
コントローラ10−1は、図13のステップS4に示されるように、最適電力Peffmaxの情報に基づいて、所定の伝送電力を、電力送信装置20−1から符号復調器4−1−1、4−1−2の少なくとも1つにルーティングする。このとき、所定の伝送電力は、最適電力Peff以下の値に設定される。
本開示において、用語「Xの情報に基づいて」は、Xの情報のみを利用することのみに限定されず、Xの情報と他の情報とを利用するものをも包含する。例えば、ステップS4において、最適電力Peffmaxの情報以外に、複数の要求電力)の情報が用いられてもよい。
コントローラ10−1は、図13のステップS5〜S9に示されるように、複数の要求電力の合計Ptotalが最適電力Peffmaxよりも大きいとき(ステップS5でYES)、電力伝送システム100−2に対して、電力Pin’又はPinを電力伝送路3に供給するように要求する。ここで、電力伝送システム100−2は、コントローラ10−1とは異なるコントローラ10−2によって発電機1−2からの電力の分配を制御している。発電機1−2は、本開示における「他の電源」の一例である。コントローラ10−2は、本開示における「他のコントローラ」の一例である。電力Pin’、Pinは、本開示における「補充電力」の一例である。図1に示されるように、電力伝送路3は、電力伝送システム100−1、100−2で共有されていてもよい。
コントローラ10−1は、図13のステップS5、S10〜S13に示されるように、複数の要求電力の合計Ptotalが最適電力Peffmaxよりも小さいとき(ステップS5でNO)、電力伝送システム100−2に対して、電力Pout’又はPoutが利用可能であることを通知する。電力Pout’、Poutは、本開示における「余剰電力」の一例である。
なお、本開示におけるコントローラの動作は、図13に示される特定の例に限定されない。例えば、伝送電力のルーティングは、補充電力の要求及び余剰電力の通知の後に実行されてもよい。例えば、図13に示されるステップのうち、少なくとも、ステップS1、S7〜9、S11〜13は、任意のステップである。
コントローラ10−1は、選択された符号変調器及び符号復調器に対して、互いに対応付けられた変調信号及び復調信号をそれぞれ入力することで、選択された符号変調器及び符号復調器の間のルーティングを確立してもよい。このとき、変調信号は変調符号系列を含み、復調信号は復調符号系列を含む。上記の説明では、変調符号系列と復調符号系列とは、同一の符号系列を有していたが、これに限定されない。
図16に示される電力伝送システム100A−1は、電力送信装置20−1−1、20−1−2と、電力受信装置40−1−1、40−1−2、40−1−3と、電力伝送路3a、3bと、コントローラ10A−1を備える。
電力送信装置20−1−1、20−1−2は、発電機1m−1に接続されている。電力受信装置40−1−1、40−1−2、40−1−3は、それぞれ、負荷5−1−1、5−1−2、5−1−3に接続されている。電力送信装置20−1−1、20−1−2のそれぞれは、図1に示されるような符号変調器を含む。電力受信装置40−1−1、40−1−2、40−1−3のそれぞれは、図1に示されるような符号復調器を含む。
電力送信装置20−1−1は、本開示における「第1の電力送信装置」の一例である。電力送信装置20−1−2は、本開示における「第2の電力送信装置」の一例である。
電力伝送路3aは、電力送信装置20−1−1と、電力受信装置40−1−1、40−1−2、40−1−3との間をつないでいる。電力伝送路3bは、電力送信装置20−1−2と、電力受信装置40−1−1、40−1−2、40−1−3との間をつないでいる。
電力伝送路3aは、本開示における「少なくとも1つの第1の電力伝送路」の一例である。電力伝送路3bは、本開示における「少なくとも1つの第2の電力伝送路」の一例である。
コントローラ10A−1は、電力送信装置20−1−1、20−1−2、及び、電力受信装置40−1−1、40−1−2、40−1−3を制御する。
コントローラ10A−1は、図18に示されるように、電力伝送路3aにおける伝送効率を最大化する電力(すなわち最適電力Peffmax_a)の情報を取得し、電力伝送路3bにおける伝送効率を最大化する電力(すなわち最適電力Peffmax_b)の情報を取得する。そして、コントローラ10A−1は、最適電力Peffmax_a、Peffmax_bの情報に基づいて、電力伝送路3a、3bにおける最適電力Peffmaxを決定する。このとき、例えば、電力伝送路3aにおける伝送電力が最適電力Peffmax_aの値に設定され、電力伝送路3bにおける伝送電力が最適電力Peffmax_bの値に設定される。
本開示に係る電力伝送システムは、太陽光発電、風力発電、水力発電等の発電機から鉄道、EV車両等へ電力を伝送することに有用である。
1、1−1、1−2 発電機
1m、1m−1、1m−2、5m、5m−1−1〜5m−2−3 電力測定器
2、2−1−1〜2−2−3 符号変調器
3、3a〜3d 電力伝送路
4、4−1−1〜4−2−2 符号復調器
5、5−1−1〜5−2−3 負荷
10、10−1、10−2、10A−1、10A−2 コントローラ
20−1、20−2、20−1−1〜20−2−2 電力送信装置
21−1、21−2、22−1、22−2 電力分配器
40−1−1〜40−2−3 電力受信装置
60 制御回路
61 通信回路
62 符号生成回路
63 符号変調回路
70 制御回路
71 通信回路
72 符号生成回路
73 符号復調回路
74 電力測定器
100−1、100−2、100A−1、100A−2 電力伝送システム
S1〜S34 スイッチ素子
SS1〜SS34、SS21A〜SS34A スイッチ回路
T1〜T34 端子

Claims (8)

  1. 各々が変調器を含み、かつ、電源に接続された少なくとも1つの電力送信装置と、
    各々が復調器を含み、かつ、複数の負荷のうちの対応する1つに接続された複数の電力受信装置と、
    前記少なくとも1つの電力送信装置及び前記複数の電力受信装置の間をつなぐ少なくとも1つの電力伝送路と、
    前記少なくとも1つの電力送信装置及び前記複数の電力受信装置を制御するコントローラとを備え、
    前記コントローラは、
    (A)前記少なくとも1つの電力伝送路における伝送効率を最大化する電力である最適電力の情報と、前記複数の負荷がそれぞれ要求する複数の要求電力の情報とを取得し、
    (B)前記最適電力の情報に基づいて、前記最適電力以下の伝送電力を、前記少なくとも1つの電力送信装置から、前記複数の電力受信装置より選択される少なくとも1つへルーティングし、
    (C)前記複数の要求電力の合計が前記最適電力よりも大きいとき、他の電源の電力の分配を制御する他のコントローラに対して、前記少なくとも1つの電力伝送路への補充電力の供給を要求し、
    (D)前記複数の要求電力の合計が前記最適電力よりも小さいとき、前記他のコントローラに対して、前記少なくとも1つの電力送信装置の余剰電力が利用可能であることを通知する、
    電力伝送システム。
  2. 前記少なくとも1つの電力送信装置は、前記変調器を含む複数の変調器とを備え、
    前記コントローラは、前記(B)において、
    少なくとも1つの変調信号と、前記少なくとも1つの変調信号にそれぞれ対応する少なくとも1つの復調信号とを決定し、
    前記少なくとも1つの変調信号を、前記複数の変調器の少なくとも1つにそれぞれ入力し、
    前記少なくとも1つの復調信号を、前記複数の電力受信装置の少なくとも1つにそれぞれ入力する、
    請求項1に記載の電力伝送システム。
  3. 前記少なくとも1つの変調信号のそれぞれは、変調符号系列を含み、
    前記少なくとも1つの復調信号のそれぞれは、前記少なくとも1つの変調信号のうちの対応する1つの前記変調符号系列に関連した復調符号系列を含む、
    請求項2に記載の電力伝送システム。
  4. 前記変調符号系列及び前記復調符号系列のそれぞれは、少なくとも1つの直交符号系列で構成される、
    請求項3に記載の電力伝送システム。
  5. 前記コントローラは、前記(A)において、
    前記少なくとも1つの電力伝送路上の複数の経路から選択される少なくとも1つの経路と、選択された前記少なくとも1つの経路を介して前記伝送電力が伝送される場合の前記伝送効率との間の複数の対応関係の情報を取得し、
    前記複数の対応関係の中から、前記伝送効率が最大となる1つを選択することによって、前記最適電力を決定する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の電力伝送システム。
  6. 前記コントローラは、さらに、
    (D)前記少なくとも1つの電力伝送路を介して伝送可能な電力の最大値の情報を取得し、前記少なくとも1つの電力伝送路に入力される電力が前記最大値以下になるように制御する、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の電力伝送システム。
  7. 前記少なくとも1つの電力送信装置は、第1の電力送信装置と第2の電力送信装置とを含み、
    前記少なくとも1つの電力伝送路は、前記第1の電力送信装置及び前記複数の電力受信装置の間をつなぐ少なくとも1つの第1の電力伝送路と、前記第2の電力送信装置及び前記複数の電力受信装置の間をつなぐ少なくとも1つの第2の電力伝送路とを含み、
    前記コントローラは、前記(A)において、
    前記少なくとも1つの第1の電力伝送路における第1の伝送効率を最大化する電力である第1の最適電力の情報を取得し、
    前記少なくとも1つの第2の電力伝送路における第2の伝送効率を最大化する電力である第2の最適電力の情報を取得し、
    前記第1の最適電力及び前記第2の最適電力の情報に基づいて、前記最適電力を決定する、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の電力伝送システム。
  8. 前記電源は直流電源又は交流電源である、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の電力伝送システム。
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