JP2017215177A - 伝動ベルト弾性係数測定装置及び伝動ベルト弾性係数測定方法 - Google Patents

伝動ベルト弾性係数測定装置及び伝動ベルト弾性係数測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】走行中の伝動ベルトの弾性係数を、簡便に測定する。
【解決手段】伝動ベルト弾性係数測定装置1は、駆動プーリ12が装着され、駆動ベース14及び架台15に移動不能に支持された駆動軸11と、従動プーリ22が装着され、駆動軸11に平行に配置され、従動軸受23、従動ベース24、リニアガイドレール25により基準線の方向に移動可能に支持された従動軸21と、プーリ12、22間に巻き掛けられた伝動ベルト2を有する。駆動プーリ12は、軸心c2が中心c1から偏心量gだけ離れて形成される。荷重付与機構40は、従動軸21に所定の軸荷重を付与させた位置で、駆動軸11及び従動軸21を固定する。演算制御部51は、駆動軸11を駆動し、ロードセル30で検出された従動軸21に作用する軸荷重の変動量から算出されるベルト張力の変動量に偏心量gから算出されるベルト長さの変化率を乗じて、走行中の伝動ベルト2の弾性係数を演算する。
【選択図】図1

Description

本発明は、伝動ベルトの弾性係数を測定する伝動ベルト弾性係数測定装置及び伝動ベルト弾性係数測定方法に関する。
従来、伝動ベルトは、複数のプーリに掛架されて、プーリ間で動力を伝達するために用いられる。例えば、伝動ベルトは、自動車等のエンジンに用いられる補機駆動ベルトシステムやカムシャフト駆動ベルトシステム等のベルトシステムに用いられる。実際使用されるベルトシステムでは、伝動ベルトの走行に伴い、伝動ベルトの張力が変動したり、伝動ベルトを支持する部材が揺動したりする。従って、ベルトシステムの設計にあたっては、試作評価より前段階において、ベルトシステムの詳細な動作状態を、シミュレーション解析により把握しておくことが求められる。把握しておくことが求められるベルトシステムの詳細な動作状態は、例えば、伝動ベルトの張力変動に伴う伝動ベルトの縦振れの程度や、伝動ベルトの張力を一定に保つオートテンショナ等に備わる可動部材の搖動範囲等である。
ベルトシステムの詳細な動作状態を把握するためには、ベルトシステムで用いられる伝動ベルトの弾性係数を測定しておく必要がある。ここで、伝動ベルトの弾性係数は、例えば、伝動ベルトの心線の仕様によって変化するように、複数種類に及ぶ伝動ベルトの詳細な設計仕様ごとに変化する。つまり、伝動ベルトの弾性係数は、伝動ベルトの詳細な設計仕様ごとに、測定されることが必要である。
特開2009−127691号公報 特開2002−286098号公報
伝動ベルトの弾性係数を測定する方法として、例えば特許文献1と特許文献2に記載の方法がある。特許文献1には、伝動ベルトを切断した短冊状試料を引張試験機に掛けて、伝動ベルトの弾性係数を測定する方法が開示されている(段落0035参照)。特許文献2には、伝動ベルトを無端状のまま検尺装置に掛けて、伝動ベルトの弾性係数を測定する方法が開示されている(段落0036〜0037、図3〜4参照)。特許文献1、2では、伝動ベルトの弾性係数を測定するために、データ処理を含む以下の共通の操作が行われる。まず、多段階にベルトに掛かる荷重を変量させる。そして、多段階に変量させた伝動ベルトに掛かる荷重に対応する伝動ベルトの伸びを測定し、伝動ベルトに掛かる荷重と伝動ベルトの伸びの関係から伝動ベルトのS−S曲線(Strain−StressCurve)を得る。次に、伝動ベルトのS−S曲線が有する非線形領域(曲線部分)と線形領域(略直線部分)とを区別し、線形領域のS−S曲線の傾きから伝動ベルトの弾性係数を測定する。このように、特許文献1、2に記載の方法では、伝動ベルトに掛かる荷重と伝動ベルトの伸びの関係を求める際に、多段階に伝動ベルトに掛かる荷重を変量させて伝動ベルトの伸びを測定するため、簡便に伝動ベルトの弾性係数を測定することができない。
また、特許文献1に記載の方法では、伝動ベルトを走行させずに伝動ベルトを停止させた状態で、変量させた伝動ベルトに掛かる荷重ごとに伝動ベルトの伸びを測定している。そのため、特許文献1に記載の方法では、ベルトシステムの実際の動作状態に近似させて、走行中の伝動ベルトの弾性係数を測定することができない。
そこで、本発明の目的は、走行中の伝動ベルトの弾性係数を、簡便に測定することができる伝動ベルト弾性係数測定装置及び伝動ベルト弾性係数測定方法を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明に係る伝動ベルト弾性係数測定装置は、駆動プーリが回転可能に取り付けられた駆動軸と、前記駆動軸に平行に配置されて、従動プーリが回転可能に取り付けられた従動軸と、前記駆動軸及び前記従動軸の軸方向に見て、いずれか一方の軸心が中心から所定の偏心量だけ離れた位置に形成されるとともに、いずれか他方の軸心が中心の位置に形成された前記駆動プーリ及び前記従動プーリと、前記駆動プーリと前記従動プーリとの間に巻き掛けられた伝動ベルトと、前記駆動軸を駆動させる駆動部と、前記駆動軸を移動不能に支持する駆動軸支持部と、前記従動軸を前記駆動軸及び前記従動軸の軸方向と直交する方向に移動可能に支持する従動軸支持部と、前記駆動軸支持部及び前記従動軸支持部に連結されるとともに、前記従動軸に所定の軸荷重を付与させた位置で、前記駆動軸及び前記従動軸を固定する荷重付与機構と、前記従動軸に作用する軸荷重を検出する軸荷重検出部と、前記駆動部により前記駆動軸を駆動させて、前記伝動ベルトを走行させるとともに、前記軸荷重検出装置で検出された前記軸荷重の変動量から算出されるベルト張力の変動量に、前記偏心量から算出されるベルト長さの変化率を乗じて、前記伝動ベルトの弾性係数を演算する演算制御部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の伝動ベルト弾性係数測定方法は、駆動軸に回転可能に取り付けられた駆動プーリと、前記駆動軸に平行に配置された従動軸に回転可能に取り付けられた従動プーリと、の間に巻き掛けられた伝動ベルトの弾性係数を測定する伝動ベルト弾性係数測定方法であって、前記駆動軸及び前記従動軸の軸方向に見て、いずれか一方の軸心が中心から所定の偏心量だけ離れた位置に形成されるとともに、いずれか他方の軸心が中心の位置に形成された前記駆動プーリ及び前記従動プーリの間に伝動ベルトを巻き掛ける工程と、前記従動軸に所定の軸荷重を付与させた位置で、前記駆動軸及び前記従動軸を固定する工程と、前記駆動軸を駆動させて、前記伝動ベルトを走行させる工程と、前記従動軸に作用する軸荷重を検出する工程と、前記従動軸の前記軸荷重の変動量からベルト張力の変動量を算出する工程と、前記偏心量からベルト長さの変化率を算出する工程と、前記ベルト張力の変動量及び前記ベルト長さの変化率に基づいて、前記伝動ベルトの弾性係数を演算する工程と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る伝動ベルト弾性係数測定装置及び伝動ベルト弾性係数測定方法によれば、駆動プーリ及び従動プーリのいずれか一方の軸心が中心から所定の偏心量離れた位置に形成されている、いわゆる偏心プーリである。そのため、偏心プーリが1回転する間に、伝動ベルトのベルト長さが変動すると共に、ベルト張力が変動する。つまり、走行中の伝動ベルトに対して、偏心プーリの回転周期内で、偏心量に応じて変動する伸びと張力とを作用させることができる。つまり、偏心プーリの偏心量及び従動軸に作用する軸荷重に基づいて、走行中の伝動ベルトの弾性係数の演算に必要なデータであるベルト張力の変動量とベルト長さの変化量とを瞬時に得ることができる。以上から、走行中の伝動ベルトの弾性係数を、簡便に測定することができる。
ここで、本発明において、駆動軸と従動軸とが平行に配置されるとは、駆動軸と従動軸とが略平行に配置される場合も含む。また、ベルト張力の変動量とは、軸荷重検出装置で検出された従動軸の軸荷重の変動量、及び、駆動軸及び従動軸の軸方向に見て、駆動軸の軸心及び従動軸の軸心を通る基準線と駆動プーリ及び従動プーリ間のベルトスパン上のベルトピッチ線とのなす角度θに基づいて算出される瞬間のベルト張力から求められる。また、ベルト長さの変化率とは、偏心プーリの回転周期内で変動するベルト長さの最小値を、ベルト長さの変化量で割った値である。尚、ベルト長さの変化量とは、偏心プーリの回転周期内で変動するベルト長さの最大値から最小値を減算した値である。また、駆動プーリ及び従動プーリは、伝動ベルトと接触する溝部を有し、駆動軸及び従動軸の軸方向に直交する方向の断面が略円状である。また、従動軸に作用する軸荷重は、駆動軸及び従動軸の軸方向に直交する方向に作用する荷重である。
上記ベルト弾性係数測定装置において、前記荷重付与機構は、前記駆動軸支持部に連結されるとともに前記駆動軸及び前記従動軸の軸方向と直交する方向に配置され、螺旋状のネジ溝を外周面に有するネジ軸と、前記従動軸支持部に連結されるとともに前記ネジ軸を包囲するように配置され、前記ネジ軸のネジ溝に対向するネジ溝を内周面に有するナットと、前記ネジ軸のネジ溝及び前記ナットのネジ溝で形成される転動路に転動自在に配置されたボールと、を含むボールネジ機構であることが好ましい。
この構成によれば、荷重付与機構は、ボールネジ機構で構成される。そして、ナットをネジ軸に沿って移動させることにより、駆動軸及び従動軸の軸方向と直交する方向に従動軸を移動させることができる。つまり、ボールネジ機構により、駆動軸と従動軸とを所定の軸間距離で簡単に固定することができる。以上から、走行中の伝動ベルトの弾性係数を、より簡便に測定することができる。
上記ベルト弾性係数測定装置において、前記駆動プーリの有効直径と前記従動プーリの有効直径とが同じであることが好ましい。
この構成によれば、駆動プーリの有効直径と従動プーリの有効直径とが同じである。ここで、有効直径とは、例えば、測定対象の伝動ベルトがVリブドベルトである場合は、プーリの外径のことである。偏心プーリの回転周期内で、駆動軸及び従動軸の軸方向に見て、駆動軸の軸心及び従動軸の軸心を通る基準線と、ベルトピッチ線とのなす角度θは、偏心プーリの回転周期内で変動する。そして、ベルト張力とベルト長さは、角度θに基づいて変動する。従って、ベルト張力の変動量とベルト長さの変化量を求める際に、角度θに基づいて三角関数を用いた補正処理を行う必要がある。一方、駆動プーリの有効直径と従動プーリの有効直径とが同じであれば、偏心プーリの回転周期内の角度θの平均値がゼロになる。従って、ベルト張力の変動量とベルト長さの変化量を求める際に、角度θに基づいて三角関数を用いた補正処理を行う必要がない。そのため、伝動ベルトの弾性係数の演算に係る負荷を抑制することができる。以上から、走行中の伝動ベルトの弾性係数を、より簡便に測定することができる。
ここで、前記演算制御部は、前記ベルト張力の変化量を、前記軸荷重検出装置で検出された前記従動軸の前記軸荷重の変動量に1/2を乗じて算出し、前記ベルト長さの変化率を、前記駆動プーリ及び前記従動プーリの回転周期内で変動するベルト長さの最小値を前記偏心量の4倍で割って算出するものであって良い。
この構成によれば、ベルト張力の変化量及びベルト長さの変化率を簡単に算出することができる。以上から、走行中の伝動ベルトの弾性係数を、より簡便に測定することができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、走行中の伝動ベルトの弾性係数を、簡便に測定することができる伝動ベルト弾性係数測定装置及び伝動ベルト弾性係数測定方法を提供することができる。
本実施形態に係る伝動ベルト弾性係数測定装置の模式図である。 本実施形態に係る荷重付与機構を示す一部断面図である。 本実施形態に係る伝動ベルト弾性係数測定装置の駆動プーリ及び従動プーリのレイアウトを示す模式図である。 比較例の駆動プーリ及び従動プーリのレイアウトを示す模式図である。 本実施形態に係る伝動ベルト弾性係数測定方法の工程を示すフローチャートである。 従動軸に作用する軸荷重の時系列変化を示すグラフである。 ベルトのS−S曲線を示すグラフである。
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る伝動ベルト弾性係数測定装置及び伝動ベルト弾性係数測定方法は、走行中の伝動ベルトの弾性係数を測定する。例えば、本実施形態に係る伝動ベルト弾性係数測定装置及び伝動ベルト弾性係数測定方法は、自動車エンジンの補機駆動ベルトシステムに用いられる摩擦伝動ベルトとして、Vリブドベルトの弾性係数を測定する。
[伝動ベルト弾性係数測定装置]
まず、図1〜図4に基づいて、本実施形態に係る伝動ベルト弾性係数測定装置について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る伝動ベルト弾性係数測定装置1は、駆動軸11、駆動プーリ12、従動軸21、従動プーリ22、伝動ベルト2、駆動部13、駆動軸支持部14、15、従動軸支持部23、24、25、荷重付与機構40、軸荷重検出部30、演算制御部51を有する。
尚、本実施形態に係る伝動ベルト弾性係数測定装置1は、少なくとも、駆動プーリ12、従動プーリ22及び伝動ベルト2を囲む恒温槽を有してもよい。そして、伝動ベルト弾性係数測定装置1において伝動ベルト2の弾性係数を測定する際に、恒温槽内の雰囲気温度を、任意の温度に、昇温・維持されるようにしてもよい。任意の温度は、例えば室温以上120℃以下の範囲内である。任意の温度は、演算制御部51で設定登録される。
従動軸21は、駆動軸11に平行に配置される。尚、ここでいう平行とは、略平行を含むものである。駆動軸11及び従動軸21は、駆動軸11及び従動軸21の軸方向と直交する方向が略水平方向となるように配置される。ここで、駆動軸11及び従動軸21の軸方向と直交する方向とは、駆動軸11及び従動軸21の軸方向に見て、駆動軸11の軸心と従動軸21の軸心とを通る直線(後述する「基準線」に相当)の方向である。駆動軸11には、駆動プーリ12が回転可能に取り付けられる。つまり、駆動軸11の回転に伴い駆動プーリ12が回転するように、駆動プーリ12が駆動軸11に固定して装着される。従動軸21には、従動プーリ22が回転可能に取り付けられる。つまり、従動軸21の回転に伴い従動プーリ22が回転可能するように、従動プーリ22が従動軸21に固定して装着される。
駆動プーリ12及び従動プーリ22は、後述する伝動ベルト2と接触する溝部(図示せず)を有し、駆動軸11及び従動軸21の軸方向に直交する方向の断面が略円状である。駆動プーリ12は、駆動プーリ12の軸心c2が駆動プーリ12の中心c1から所定の偏心量gだけ離れた位置に配置するように形成される。つまり、駆動プーリ12は、偏心プーリである。従動プーリ22は、従動プーリ22の軸心c3が従動プーリ22の中心の位置に配置されるように形成される。
駆動プーリ12の有効直径φと従動プーリ22の有効直径φとは同じdである。ここで、有効直径φとは、例えば、測定対象の伝動ベルト2がVリブドベルトである場合は、プーリの外径のことである。
伝動ベルト2は、駆動プーリ12と従動プーリ22との間に巻き掛けられる。伝動ベルト2は、例えば、Vリブドベルトである。伝動ベルト2は、駆動プーリ12と従動プーリ22に掛架されて、駆動プーリ12及び従動プーリ22間で動力を伝達するために用いられる。
駆動軸11は、駆動モータ13に取り付けられる。駆動モータ13は、駆動ベース14上に固定されて配置される。駆動軸11は、駆動モータ13によって回転駆動される。駆動モータ13が、本発明の駆動部に相当する。駆動ベース14は、架台15上に固定されて配置される。架台15は、床等に固定設置される。従って、駆動軸11は、駆動モータ13、駆動ベース14及び架台15によって、移動不能に支持される。駆動ベース14及び架台15が、本発明の駆動軸支持部に相当する。
従動軸21は、従動軸受23に回転可能に取り付けられる。従動軸受23は、従動ベース24上に固定されて配置される。従動ベース24は、リニアガイドレール25上を往復移動可能に設置される。従動ベース24のリニアガイドレール25と連結する連結部は、例えば、ベアリング構造を有する。リニアガイドレール25は、その一端が架台15に固定設置され、その他端が架台26に固定設置される。つまり、リニアガイドレール25は、架台15と架台26との間に載架される。架台26は、床等に固定設置される。架台15及び架台26は、相対移動不能に設置される。リニアガイドレール25は、駆動軸11及び従動軸21の軸方向と直交する方向に配置される。従って、従動軸21は、従動軸受23及びリニアガイドレール25により、駆動軸11及び従動軸21の軸方向と直交する方向に移動可能に支持される。従動軸受23、従動ベース24及びリニアガイドレール25が、本発明の従動軸支持部に相当する。尚、架台15と架台26は、図1では別々に成形されているが、一体成形されてもよい。
駆動軸11が回転駆動されると、駆動プーリ12が回転する。また、駆動プーリ12が回転すると、駆動プーリ12と従動プーリ22との間に巻き掛けられた伝動ベルト2が走行する。伝動ベルト2が走行すると、従動プーリ22が回転する。また、従動プーリ22の回転に伴い、従動軸21が回転する。以上により、伝動ベルト2により、駆動プーリ12から従動プーリ22に動力が伝達される。
駆動軸11及び従動軸21の軸方向に見て、駆動プーリ12の軸心c2と従動プーリ22の軸心c3を通る線を基準線とする。基準線は、駆動軸11及び従動軸21の軸方向に直交する方向に沿っている。駆動プーリ12及び従動プーリ22の有効直径が同じ場合、伝動ベルト2の張架方向は、基準線に沿う方向である。
荷重付与機構40は、原動機41と、カップリング42と、ボールネジ(ネジ軸)43と、ボールネジナットホルダ(ナット)44と、軸受部45と、アーム46と、とを有する。また、荷重付与機構40は、ボールネジ構造を構成する。原動機41は、回転運動により後述するボールネジ43を軸回転させるものであって、例えば、電動サーボモータである。
ボールネジ43は、その一端が原動機41に支持されるとともに、その他端が軸受部45に支持される。ボールネジ43は、原動機41の回転運動によって軸回転するように構成される。原動機41は、架台15の下方に固定設置される。尚、原動機41の設置場所は、架台15の下方に限らない。原動機41は、ボールネジ43が取り付けられたモータを有する。原動機41は、モータを回転駆動させることにより、ボールネジ43を軸回転させる。原動機41は、例えば、電動サーボモータである。軸受部45は、ボールネジ43を回転可能に支持する。ボールネジ43は、駆動軸11及び従動軸21の軸方向と直交する方向に配置される。軸受部45は、架台26に固定設置される。従って、ボールネジ43は、原動機41を介して、架台15に連結される。図2に示すように、ボールネジ43は、螺旋状のネジ溝43aを外周面に有する。ボールネジ43は、本発明のネジ軸に相当する。
図1に示すように、ボールネジ43には、原動機41と後述するボールネジナットホルダ44との間に、カップリング42が配置される。カップリング42は、ボールネジ43の回転によって、原動機41の動力をボールネジナットホルダ44に伝達する。また、カップリング42は、ボールネジ43が2つに分割されている場合に、2つに分割されたボールネジ43の軸心の偏心及び偏角を調整する。
図2に示すように、ボールネジナットホルダ44は、ボールネジ43を包囲するように配置される。ボールネジナットホルダ44は、後述するロードセル30を介して、従動ベース24の下方に突出するように固定配置されたアーム46に連結される。つまり、ボールネジナットホルダ44は、アーム46を介して従動ベース24に連結される。ボールネジナットホルダ44は、ボールネジ43のネジ溝43aに対向するネジ溝44aを内周面に有する。ボールネジナットホルダ44のネジ溝44aは、ボールネジ43のネジ溝43aに螺合する。そして、ボールネジナットホルダ44は、ボールネジ43の軸方向に移動可能に装着される。ボールネジ43のネジ溝43a及びボールネジナットホルダ44のネジ溝44aで形成される転動路47aが形成される。そして、ボール47が転動路47aに転動自在に配置される。転動路47aを転動したボール47は、循環路47bを通って転動路47aに戻る。以上により、ボールネジナットホルダ44は、ボールネジ43の軸方向に沿って移動可能に構成される。つまり、ボールネジナットホルダ44は、駆動軸11及び従動軸21の軸方向と直交する方向に直線的に移動可能に構成される。尚、ボールネジナットホルダ44は、本発明のナットに相当する。尚、ボールネジ構造のボール循環方式は、図2の構成に示す方式に限らない。
荷重付与機構40は、以下のように作用する。ボールネジナットホルダ44は、原動機41によるボールネジ43の軸回転に伴い、ボールネジ43に沿って、駆動軸11及び従動軸21の軸方向と直交する方向に移動する。そして、ボールネジナットホルダ44にアーム46を介して連結されている従動ベース24が、リニアガイドレール25に沿って、駆動軸11及び従動軸21の軸方向と直交する方向に移動する。そして、従動軸21に所定の軸荷重W0を付与させた位置で、原動機41によるボールネジ43の軸回転を停止させる。これにより、従動軸21に所定の軸荷重を付与させた状態で、駆動軸11及び従動軸21が固定される。尚、駆動プーリ12の中心c1の位置が、駆動プーリ12の回転周期内においてベルト張力が最小となる位置、即ち、駆動プーリ12の軸心c2の位置よりも基準線上の従動軸21側となる位置になるとき、従動軸21に所定の軸荷重を付与する。
ロードセル30は、ボールネジナットホルダ44とアーム46の間に配置される。ロードセル30は、ボールネジナットホルダ44とアーム46との間の圧縮力の荷重を電気信号として検出する。つまり、駆動軸11及び従動軸21の軸方向と直交する方向に作用する従動軸21の軸荷重Wを電気信号として検出する。尚、ロードセルは、ひずみゲージを用いたロードセルであってもよいし、繊維やワイヤー等のテンションを利用したロードセルであってもよい。
駆動プーリ12と従動プーリ22との間に巻き掛けられる伝動ベルト2のベルト長さ(POC)は、例えば、伝動ベルト2がVリブドベルトである場合、駆動プーリ12及び従動プーリ22の外径(有効直径φ)を通る有効周長さで表される。ここで、駆動プーリ12及び従動プーリ22の軸間距離を、図3に示すように、駆動プーリ12の軸心c2から従動プーリ22の軸心c3までの距離zとする。伝動ベルト2のベルト長さは、「2×軸間距離z+駆動プーリ12及び従動プーリ22の有効直径d×円周率」となる。尚、伝動ベルト2のベルト長さの変化率は、伝動ベルト2のベルト伸びの変化率に相当する。
軸間距離は、例えば、リニアゲージ(不図示)により、駆動軸11を起点とする従動軸21の直線移動量が検知されることにより計測することができる。
以下、伝動ベルト2のベルト長さの変化する様子について、図3及び図4に基づいて説明する。図3は本発明の伝動ベルト弾性係数測定装置1の駆動プーリ及び従動プーリのレイアウトを示しており、伝動ベルト2のベルト長さが変化する様子を示す模式図である。図4は、比較例の駆動プーリ及び従動プーリのレイアウトを示しており、伝動ベルト102のベルト長さを示す模式図である。
図3に示すように、本発明の伝動ベルト弾性係数測定装置1における伝動ベルト2のベルト長さは、駆動プーリ12の回転周期内において変化する。尚、駆動軸11及び従動軸21は、荷重付与機構40において固定されている。従って、駆動プーリ12の回転周期内において、駆動プーリ12の軸心c2から従動プーリ22の軸心c3までの距離zは変化しない。
一方、図4に示す比較例において、伝動ベルト102は、駆動軸111と従動軸121との間に巻き掛けられている。駆動プーリ112は、駆動軸111の軸心c02が駆動プーリ12の中心の位置に配置されるように形成される。従動プーリ122は、従動軸121の軸心c03が従動プーリ122の中心の位置に配置されるように形成される。駆動プーリ112の有効直径φと従動プーリ122の有効直径φとは同じdである。
図4の比較例において、駆動軸111及び従動軸121の軸方向に見て、駆動軸111の軸心c02と従動軸121の軸心c03を通る線を基準線とする。基準線は、駆動軸111及び従動軸121の軸方向に直交する方向に沿っている。駆動軸111の軸心c02から従動軸121の軸心c03まで距離を距離zとする。駆動軸111の中心c02から従動軸121の中心c03までの距離を距離s0とする。ここで、駆動軸111の軸心と駆動軸111の中心は、同じc02である。従動軸121の軸心と従動軸121の中心は、同じc03である。従って、距離zは距離s0と等しい。
図3(a)の実施例に示すように、駆動プーリ12の中心c1が基準線上に位置し、且つ、駆動プーリ12の中心c1が駆動プーリ12の軸心c2と従動プーリ22の軸心c3との間に位置するとき、即ち、駆動プーリ12の中心c1が駆動プーリ12の軸心c2の位置よりも基準線上の従動軸21側となる位置になるとき、駆動プーリ12の中心c1から従動プーリ22の中心c3までの距離s1は、距離zより偏心量gだけ小さい。駆動プーリ12の中心c1が図3(a)の位置にある時、ベルト長さが最小である。
図3(b)の実施例に示すように、駆動プーリ12の中心c1が基準線上に位置し、且つ、駆動プーリ12の中心c1が駆動プーリ12の軸心c2と従動プーリ22の軸心c3との間より外側に位置するとき、即ち、駆動プーリ12の中心c1が駆動プーリ12の軸心c2の位置よりも基準線上の従動軸21の反対側となる位置になるとき、駆動プーリ12の軸心c2から従動プーリ22の軸心c3までの距離s2は、距離zより偏心量gだけ大きい。駆動プーリ12の中心c1が図3(b)の位置にある時、ベルト長さが最大である。
図3(c)の実施例に示すように、駆動プーリ12の中心c1が駆動プーリ12の軸心c2を通って基準線と駆動軸11の軸心方向と直交する方向の線上に位置するとき、駆動プーリ12の中心c1から従動プーリ22の中心c3までの距離s3は、距離zとほぼ同じになる。駆動プーリ12の中心c1が図3(c)の位置にある時、ベルト長さが図4に示す比較例とほぼ同じになる。つまり、ベルト長さが最小値と最大値の中間値となる。
計算機50は、演算制御部51と、表示部52と、操作部53とを有する。演算制御部51は、CPU等であり、動歪み計とデータロガー、FFT等の波形記録装置とを含む。表示部52は、デジタル表示可能な液晶ディスプレイ等である。操作部53は、キーボード、タッチパネル等である。
操作部53により、駆動プーリ12及び従動プーリ22の有効直径d及び駆動プーリ12の軸心c2の偏心量gが入力される。また、操作部53により、従動軸21に付与する所定の軸荷重の設定値W0が入力される。また、操作部53により、駆動軸11の回転数が入力される。更に、操作部53により、雰囲気温度、慣らし走行時間及びデータ処理対象時間等の伝動ベルト弾性係数測定装置1の運転に必要な条件が入力される。
演算制御部51は、駆動モータ13に接続される。演算制御部51は、操作部53から入力された駆動軸11の回転数等の情報に基づいて、駆動モータ13の回転駆動及び停止を制御する。つまり、演算制御部51は、操作部53から入力された駆動指令に基づいて、操作部53から入力された回転数で駆動モータ13を回転駆動させて、駆動軸11を回転させる。また、演算制御部51は、操作部53から入力された停止指令に基づいて、駆動モータ13を停止させて、駆動軸11の回転を停止させる。
演算制御部51は、ロードセル30に接続されて、ロードセル30からの電気信号を受信する。ロードセル30からの電気信号は、動歪み計に入力された後に、波形記録装置に入力されて、時系列変動データに変換されて記録される。
演算制御部51は、原動機41に接続される。演算制御部は、操作部53から入力された従動軸21に付与する所定の軸荷重の設定値W0に基づいて、原動機41のモータの回転駆動及び停止を制御する。演算制御部51は、ロードセル30からの電気信号による軸荷重の測定値Wと予め入力した軸荷重の設定値W0との差異に基づいて、原動機41のフィードバック制御を行う。フィードバック制御では、原動機41の回転駆動及び停止の他、回転方向の設定等が含まれる。そして、演算制御部51は、原動機41のフィードバック制御を行うことにより、従動軸21に対する所定の軸荷重W0の付与と、駆動軸11及び従動軸21間の固定とを行う。
演算制御部51は、ロードセル30から受信した電気信号と、操作部53から入力された駆動プーリ12、従動プーリ22の有効直径d及び駆動プーリ12の軸心c2の偏心量g等の情報に基づいて、伝動ベルト2の弾性係数を演算する。ここで、演算制御部51は、駆動モータ13を回転駆動させてから慣らし走行時間が経過するまで、伝動ベルト2の慣らし走行を行うようにしても良い。この場合、演算制御部51は、慣らし走行終了後、伝動ベルト2の弾性係数を演算する。また、演算制御部51は、データ処理対象時間毎に、ロードセル30から受信した電気信号等に基づいて、伝動ベルト2の弾性係数を演算する。尚、表示部52は、演算制御部51で演算した伝動ベルト2の弾性係数を出力して表示する。
本実施形態において、伝動ベルト2の弾性係数AEは、下記の数1の式に基づいて演算される。尚、伝動ベルト2のベルト張力の変動量をΔT、伝動ベルト2のベルト長さの最小値をL0、伝動ベルト2のベルト長さの変化量をΔLとする。尚、L0/ΔLは、伝動ベルト2のベルト長さの変化率である。
Figure 2017215177
ここで、ベルト張力の変動量ΔTは、ロードセル30で検出された従動軸21に作用する軸荷重の変動量、及び、基準線と駆動プーリ12及び従動プーリ22間のベルトスパン上のベルトピッチ線とのなす角度θに基づいて算出される瞬間のベルト張力から求められる。ここで、駆動プーリ12の回転周期内で、角度θは変動する。従って、ΔTを求める際に、角度θに基づいて三角関数を用いた補正処理を行う必要がある。瞬間のベルト張力Tは、従動軸21に作用する軸荷重W/(2・COSθ)である。本実施形態では、駆動プーリ12及び従動プーリ22の有効直径φがdで同一である。そのため、偏心プーリである駆動プーリ12の回転周期内の角度θの平均値がゼロになる。従って、ΔTを求める際に、角度θに基づいて三角関数を用いた補正処理を行う必要がない。そして、ΔTは、ロードセル30により検出される従動軸21に作用する軸荷重の変動量の1/2である。
また、伝動ベルト2のベルト長さの最小値L0は、上述の図3(a)に示すように、駆動プーリ12の中心位置が、駆動プーリ12の回転周期内において、伝動ベルト2のベルト張力が最小となる位置におけるベルト長さとなる。つまり、伝動ベルト2のベルト長さの最小値L0は、駆動軸11の軸方向に見て、駆動プーリ12の中心位置が、駆動軸11の軸心位置よりも基準線上の従動軸21側となる位置におけるベルト長さとなる。従って、駆動プーリ12及び従動プーリ22の有効直径が同じであるため、ベルト長さを求める演算式は、「2×スパン長(軸間距離−偏心量)+プーリの有効周長(プーリ有効直径×円周率)」である。ここで、スパン長とは、プーリ間のベルトスパン長さを意味する。また、プーリの有効周長とは、プーリの有効直径の外径ラインを通る長さを意味する。そして、従動軸21への荷重付与時点のベルト長さL0の値は、駆動プーリ12の回転周期内で変動する伝動ベルト2のベルト長さの最小値に相当する。
また、ベルト長さの変化量ΔLは、伝動ベルト2のベルト長さの最大値から最小値を減算した値である。また、ΔLを求める際に、角度θに基づいて三角関数を用いた補正処理を行う必要がある。本実施形態では、駆動プーリ12及び従動プーリ22の有効直径φがdで同一である。そのため、駆動プーリ12の回転周期内の角度θの平均値がゼロになる。従って、ΔLを求める際に、角度θに基づいて三角関数を用いた補正処理を行う必要がない。そして、伝動ベルト2のベルト長さの最大値となる場合は、駆動プーリ12の中心c1が図3(b)の位置にある時である。伝動ベルトのベルト長さの最小値となる場合は、駆動プーリ12の中心c1が図3(a)の位置にある時である。つまり、ΔLは、駆動プーリ12の軸心c2の偏心量gの4倍に相当する。
尚、伝動ベルト2の弾性係数AEを求める数1の式の詳細について説明する。フックの法則(引張応力σ=弾性係数E・ひずみε)によると、応力に相当する伝動ベルト2の単位面積(A)あたりの張力変化(ΔT)、伝動ベルト2の弾性係数(E)及び伝動ベルト2のベルト長さの変化率(ΔL/L0)との関係は、数2で示す式のように表される。
Figure 2017215177
伝動ベルト2が有する心体が撚りコード(繊維束)の集合体であり、心体の総断面積を正確に求められないため、伝動ベルト2の単位面積Aを求めるのは困難である。そのため、数2で示す式を数3で示す式に変換する。
Figure 2017215177
ベルトシステムのシミュレーション解析に用いる伝動ベルトの弾性係数としては、数2に示す式のAEの値 (単位:N)が知り得れば足りる。そして、本発明において演算する伝動ベルト2の弾性係数を、数1に示すAE(単位:N)と定義した。
尚、本発明において演算する伝動ベルト2の弾性係数AEは、対象となる伝動ベルト2がVリブドベルトの場合、数1で示す式のAEの値(N)をベルト幅方向のリブ山の数(以下、「リブ数」と略する)で除した、1リブ当たりの弾性係数(N/リブ)とする。
[伝動ベルト弾性係数測定方法]
次に、図5に基づいて、本実施形態に係る伝動ベルト弾性係数測定方法について説明する。
本実施形態に係る伝動ベルト弾性係数測定方法は、上述した本実施形態に係る伝動ベルト弾性係数測定装置1を用いて、下記の工程で行われる。つまり、本実施形態に係る伝動ベルト弾性係数測定方法は、駆動軸11に回転可能に取り付けられた駆動プーリ12と、駆動軸11に平行に配置された従動軸21に回転可能に取り付けられた従動プーリ22と、の間に巻き掛けられた伝動ベルト2の弾性係数を測定する。
まず、駆動プーリ12及び従動プーリ22の間に伝動ベルト2を巻き掛ける工程を行う(ステップS1)。ここで、駆動プーリ12は、駆動軸11及び従動軸21の軸方向に見て、駆動プーリ12の軸心c2が、駆動プーリ12の中心c1から所定の偏心量gだけ離れた位置に配置するように形成される。また、従動プーリ22は、従動プーリ22の軸心c3が、従動プーリ22の中心の位置に配置するように形成される。
そして、従動軸21に所定の軸荷重W0を付与させた位置で、駆動軸11及び従動軸21を固定する工程を行う(ステップS2)。具体的には、演算制御部51の制御により、荷重付与機構40において、原動機41のモータを回転駆動させることにより、ボールネジ43を軸回転させる。そして、ボールネジナットホルダ44を駆動軸11及び従動軸21の軸方向と直交する方向に移動させる。これに伴い、ボールネジナットホルダ44にアーム46を介して連結されている従動ベース24が、リニアガイドレール25に沿って、駆動軸11及び従動軸21の軸方向と直交する方向に移動する。そして、従動軸21に所定の軸荷重W0を付与させた位置で、原動機41によるボールネジ43の軸回転を停止させる。これにより、従動軸21に所定の軸荷重W0を付与させた状態で、駆動軸11及び従動軸21が固定される。
次に、駆動モータ13により駆動軸11を駆動させて、伝動ベルト2を走行させる工程を行う(ステップS3)。具体的には、演算制御部51の制御により、駆動軸11が回転駆動されると、駆動プーリ12が回転する。また、駆動プーリ12が回転すると、駆動プーリ12と従動プーリ22との間に巻き掛けられる伝動ベルト2が走行する。伝動ベルト2が走行すると、従動プーリ22が回転する。また、従動プーリ22の回転に伴い、従動軸21が回転する。
尚、次の従動軸21に作用する軸荷重を検出する工程の前に、伝動ベルト2の慣らし走行の工程を行っても良い。伝動ベルト2の慣らし走行は、慣らし走行時間が経過するまで行われる(ステップS4)。つまり、慣らし走行時間が経過するまで、伝動ベルト2の弾性係数の演算処理を開始しない。
そして、伝動ベルト2が走行している状態で、従動軸21に作用する軸荷重を検出する工程を行う(ステップS5)。つまり、走行中の伝動ベルト2において、従動軸21に作用する軸荷重を検出する。具体的には、ボールネジナットホルダ44とアーム46の間に配置されるロードセル30によって、ボールネジナットホルダ44とアーム46との間の圧縮力の軸荷重を電気信号として検出する。つまり、駆動軸11及び従動軸21の軸方向と直交する方向に作用する従動軸21の軸荷重を電気信号として検出する。
次に、演算制御部51により、データ処理対象時間毎に、ロードセル30により検出される従動軸21に作用する軸荷重の変動量からベルト張力の変動量ΔTを算出する工程を行う(ステップS6)。具体的には、演算制御部51で、従動軸21に作用する軸荷重の時系列変動量からデータ処理対象時間内のベルト張力の変動量ΔTを算出する。駆動プーリ12と従動プーリ22の有効直径が同じであるため、ロードセル30により検出されるデータ処理対象時間内に従動軸21に作用する軸荷重の変動量の1/2をベルト張力の変動量として算出する。
また、演算制御部51により、偏心量gからベルト長さの変化率ΔL/L0を算出する工程を行う(ステップS7)。具体的には、駆動プーリ12と従動プーリ22の有効直径が同じであるため、伝動ベルト2のベルト長さの最小値L0を、伝動ベルト2のベルト長さの最大値から最小値を減算した値(つまり、駆動プーリ12の軸心c2の偏心量gの4倍)ΔLで除算した値をベルト長さの変化率ΔL/L0として算出する。
最後に、演算制御部51により、データ処理対象時間毎に、算出されたベルト張力の変動量ΔT及び算出されたベルト長さの変化率ΔL/L0に基づいて、上記数1に示す式により、伝動ベルト2の弾性係数AEを演算する工程を行う(ステップS8)。尚、演算された伝動ベルト2の弾性係数AEは、表示部52に数字表示させるとともに、データの出力及び記録が行われる。
このように、本実施形態に係る伝動ベルト弾性係数測定装置1及び伝動ベルト弾性係数測定方法によると、駆動プーリ12の軸心c2が駆動プーリ12の中心c1から所定の偏心量g離れた位置に形成されている、いわゆる偏心プーリである。そのため、偏心プーリである駆動プーリ12が1回転する間に、伝動ベルトのベルト長さが変動すると共に、ベルト張力が変動する。つまり、走行中の伝動ベルト2に対して、駆動プーリ12の回転周期内で、偏心量に応じて変動する伸びと張力とを作用させることができる。つまり、駆動プーリ12の偏心量及び従動軸21に作用する軸荷重に基づいて、走行中の伝動ベルト2の弾性係数の演算に必要なデータであるベルト張力の変動量とベルト長さの変化量とを瞬時に得ることができる。以上から、走行中の伝動ベルト2の弾性係数を、簡便に測定することができる。
また、荷重付与機構40では、ボールネジ機構で構成される。そして、ボールネジナットホルダ44をボールネジ43に沿って移動させることにより、駆動軸11及び従動軸21の軸方向と直交する方向に従動軸21を移動させることができる。つまり、ボールネジ機構により、駆動軸11と従動軸21とを所定の軸間距離zで簡単に固定することができる。以上から、走行中の伝動ベルト2の弾性係数を、より簡便に測定することができる。
また、荷重付与機構40では、原動機41を電動サーボモータにすることができる。原動機41を電動サーボモータにすることによって、ロードセル30からの電気信号による従動軸21に作用する軸荷重の測定値と予め入力した従動軸21に付与する軸荷重の設定値との差異に基づいたフィードバック制御を緻密に行なうことができる。これにより、従動軸21に作用する軸荷重の測定値は、従動軸21に付与する軸荷重の設定値に対してほとんど誤差のない値にすることができる。以上から、走行中の伝動ベルト2の弾性係数を、簡便に且つ精度高く測定することができる。
また、駆動プーリ12の有効直径と従動プーリ22の有効直径φとが同じdである。偏心プーリである駆動プーリ12の回転周期内で、駆動軸11及び従動軸21の軸方向に見て、基準線とベルトピッチ線とのなす角度θは、駆動プーリ12の回転周期内で変動する。そして、ベルト張力とベルト長さは、角度θに基づいて変動する。従って、ベルト張力の変動量ΔTとベルト長さの変化量ΔLを求める際に、角度θに基づいて三角関数を用いた補正処理を行う必要がある。一方、駆動プーリ12の有効直径と従動プーリ22の有効直径とが同じであれば、駆動プーリ12の回転周期内の角度θの平均値がゼロになる。従って、ベルト張力の変動量ΔTとベルト長さの変化量ΔLを求める際に、角度θに基づいて三角関数を用いた補正処理を行う必要がない。そのため、伝動ベルト2の弾性係数の演算に係る負荷を抑制することができる。以上から、走行中の伝動ベルト2の弾性係数を、より簡便に測定することができる。
更に、演算制御部51は、ベルト張力の変化量ΔTを、ロードセル30で検出された従動軸22の荷重の変動量に1/2を乗じて算出する。また、演算制御部51は、ベルト長さの変化率ΔLを、駆動プーリ12及び従動プーリ22の回転周期内で変動するベルト長さの最小値L0を偏心量gの4倍で割って算出する。従って、ベルト張力の変化量ΔT及びベルト長さの変化率ΔLを簡単に算出することができる。以上から、走行中の伝動ベルト2の弾性係数を、より簡便に測定することができる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態及び実施例に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態及び実施例の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
本実施形態では、駆動プーリ12の有効直径と従動プーリ22の有効直径とが同じである。しかしながら、本発明において、駆動プーリ12の有効直径と従動プーリ22の有効直径とが異なっていてもよい。
本実施形態では、駆動プーリ12が偏心プーリである。しかしながら、本発明において、従動プーリ22が偏心プーリであって良い。この場合は、駆動プーリ12は偏心プーリでない。
本実施形態では、駆動プーリ12の中心c1の位置が、駆動プーリ12の回転周期内においてベルト張力が最小となる位置、即ち、駆動プーリ12の軸心c2の位置よりも基準線上の従動軸21側となる位置になるときに、従動軸21に荷重を付与しているがそれに限定されない。例えば、駆動プーリ12の中心c1の位置が、主軸の軸心を通り基準線に略直交する直線上に位置するときに、従動軸21に荷重を付与してもよい。
本実施形態では、ボールネジ43は、原動機41の回転運動によって軸回転するように構成される。しかしながら、ボールネジ43は、タイミングベルトを含む減速機を介して、原動機41の駆動回転に減速比を与えつつ、軸回転するものであってもよい。
本実施形態では、駆動軸11及び従動軸21を、駆動軸11及び従動軸21の軸方向と直交する方向が略水平方向となるように配置している。しかしながら、駆動軸11及び従動軸21を、駆動軸11及び従動軸21の軸方向と直交する方向が略鉛直方向となるように配置してもよい。例えば、従来の伝動ベルトの検尺機を用いてもよい。
本実施形態では、伝動ベルト2は、Vリブドベルトである。しかしながら、伝動ベルト2は、他の摩擦伝動ベルト(例えば、ローエッジコグタイプのVベルトや平ベルト)や、かみ合い伝動ベルト(例えば、歯付きベルト)であってもよい。
本実施形態では、荷重付与機構40は、ボールネジ機構で構成される。しかしながら、本発明において、荷重付与機構40は、重錘機構であってもよい。尚、従動軸21に所定の軸荷重W0を付与した後、駆動軸11及び従動軸21を固定するための固定構成が別途必要となる。固定機構は、例えば、従動ベース24と架台15または架台26とを連結するアンカー部材等が考えられる。
本実施形態では、原動機41が電動サーボモータであって、演算制御部51が原動機41をフィードバック制御している。しかしながら、本発明において、原動機41がステッピングモータであって、演算制御部51が原動機41をデジタル制御するものであっても良い。
本実施形態では、慣らし走行時間が経過するまで、伝動ベルト2の慣らし走行を行っている。しかしながら、本発明において、プーリにベルトと係合する溝部を必要としないベルト(例えば平ベルト)の場合等は、慣らし走行は行わなくてよい。つまり、演算制御部51は、駆動モータ13の駆動を開始させると、弾性係数AEの演算処理を開始して良い。
次に、本実施例に係る伝動ベルト弾性係数測定装置及び伝動ベルト弾性係数測定方法について説明する。本実施例では、上述の本実施形態に係る伝動ベルト弾性係数測定装置1及び伝動ベルト弾性係数測定方法を用いて、伝動ベルト2の弾性係数を測定した。
[実施例]
本実施例では、駆動プーリ12の偏心量gは、 4.6mmとした。尚、4.6mmとしたのは、実際に想定する補機駆動ベルトシステムにおけるベルト張力変動量に近似させるためである。また、駆動プーリ12及び従動プーリ22は、その有効直径dを、共に95.49mmとした。駆動プーリ12及び従動プーリ22は、ともに、K形のリブ溝形状を有し溝数が6のVリブドプーリとした。
本実施例では、伝動ベルト2は、Vリブドベルトとした。具体的には、伝動ベルト2は、三ツ星ベルト社製6PK1555のK形のリブ溝を有し、ベルト幅方向のリブ山の数(以下「リブ数」と略する。)が6であり、ベルト長さ1555mm、ベルト幅21.4mmとした。尚、検尺機(検尺荷重:軸荷重588N、1リブ当たり98Nに相当)を用いて実測したベルト長さの実測値は、1554.2mmである。また、伝動ベルト2の心線は、ポリエステルコードを用いた撚糸ロープである。
本実施例では、駆動軸11を駆動させる駆動モータ13は、三相交流モータである。駆動モータ13は、50〜1800rpmの回転数(例えば600rpm)に対応して、駆動軸11及び駆動プーリ12を回転駆動させる。
本実施例では、ロードセル30は、従動ベース24に連結されるアーム46と、荷重付与機構40のボールネジナットホルダ44との間に介設させた。そして、本実施例は、ロードセル30は、ステンレス製の引張/圧縮型ロードセル(定格容量:20kN)(ユニパルス社製のUB1−20kN)を用いた。
本実施例では、荷重付与機構40としてボールネジ機構を用いた。また、荷重付与機構40の原動機41は、電動サーボモータとした。そして、軸間距離を、リニアゲージにより計測する。
本実施例では、演算制御部51により、ロードセル30によって検出された従動軸21に作用する軸荷重の歪み信号が、動歪み計に入力される。更に、演算制御部51により、動歪み計に入力された信号が波形記録装置に入力されて、従動軸21に作用する軸荷重の時系列変動データに変換されるものとした。尚、従動軸21に作用する軸荷重の時系列変動データは、表示部52に表示される。
本実施例では、予め、伝動ベルト2の弾性係数を測定する伝動ベルト弾性係数測定装置1を含む雰囲気を、温度23±2℃、相対湿度50±5%に調整した。
本実施例では、予め操作部53により設定登録された下記の表1に示す運転条件で運転を行った。尚、運転条件は、予め設定登録された複数の運転条件の中からいずれか1つを選択するようにしても良い。つまり、演算制御部51には、駆動プーリ12及び従動プーリ22の有効直径d(表1に示す駆動プーリ有効直径及び従動プーリ有効直径)、偏心量g、従動軸21に付与する所定の軸荷重の設定値(表1に示す取付荷重)W0、駆動軸11の回転数(表1に示す駆動軸回転数)、雰囲気温度、慣らし走行時間、及び、データ処理対象時間(表1に示す演算時間)からなる運転条件が入力される。
Figure 2017215177
まず、伝動ベルト弾性係数測定装置1は、駆動プーリ12及び従動プーリ22に伝動ベルト2を巻き掛ける。次に、操作部53の操作により、伝動ベルト弾性係数測定装置1の自動運転が開始される。そして、荷重付与機構40により従動軸21に所定の軸荷重W0を付与する。つまり、駆動プーリ12が無回転状態のまま、原動機41の回転運動によってボールネジ43を軸回転させる。具体的には、ボールネジナットホルダ44に連結された従動ベース24を、リニアガイドレール25に沿って従動軸21に作用する軸荷重が増加する方向に移動させる。そして、駆動軸11及び従動軸21の軸間距離を離間させ、最終的に、従動軸21に作用する軸荷重が820Nに収束した時点で、原動機41の回転運動を停止し、ボールネジ43の軸回転を完全に停止させる。その後、演算制御部51で原動機41をフィードバック制御することにより、従動軸21に作用する軸荷重820Nが付与されるとともに、従動ベース24が固定される。つまり、従動軸21に作用する軸荷重820Nが付与される状態で、駆動軸11及び従動軸21の軸間距離が固定される。
本実施例では、駆動軸11及び従動軸21の軸間距離は、固定された後の状態で、634.5mmであった。この時の伝動ベルト2のスパン長は、629.9mm(=軸間距離634.5mm−偏心量4.6mm)である。また、基準線とベルトスパン上のピッチラインとのなす角度θは0°である。また、伝動ベルト2のベルト長さL0は1559.7mmである。尚、本実施例において、従動軸21に荷重を作用させた時点のベルト長さL0の値は、偏心プーリである駆動プーリ12の回転周期毎に変動するベルト長さの最小値に相当する。また、駆動プーリ12の回転周期内のベルト長さの変化量ΔLは、18.4mm(=偏心量4.6mmの4倍)である。
ここで、本実施例では、駆動プーリ12の中心c1の位置を、駆動プーリ12の回転周期内において、ベルト張力が最小となる位置とした(図3(a)参照)。即ち、駆動プーリ12の中心c1の位置を、駆動軸11及び従動軸21の軸方向に見て、駆動軸11の軸心c2の位置よりも、基準線上の従動軸21の軸心c3側となる位置とした。これにより、伝動ベルト2の弾性係数の測定が、ベルトの伸びとベルト張力との関係を表すグラフ(後述する図7参照)における線形領域の範囲内で確実に行うことができる。そのため、取付荷重(従動軸21に付与する所定の軸荷重の設定値)W0は、上記検尺荷重(588N)を上回る値(820N)とした。
その後、慣らし走行時間の間、伝動ベルト2が慣らし走行される。本実施例では、慣らし走行時間は、1分間とした。慣らし走行時間の終了信号が演算制御部51に入力されると、即時に、伝動ベルト2の弾性係数の演算処理が開始される。本実施例では、駆動モータ13による駆動プーリ12の回転数を600rpm(1秒間に10回転)とした。尚、駆動プーリ12の回転数は、実際の補機駆動ベルトシステムにおけるアイドル回転数(クランクプーリの回転数)に近似した値である。
そして、演算制御部51において、ロードセル30によって検出される従動軸21に作用する軸荷重Wの時系列変動量に基づいて算出されるベルト張力の変動量ΔTと、駆動プーリ12の偏心量に基づいて算出されるベルト長さの変化率ΔL/L0とに基づき、走行中の伝動ベルト2の弾性係数を演算するデータ処理が実行される。
つまり、演算制御部51は、慣らし走行終了直後からデータ処理対象時間(本実施例では、1秒間)を試験時間として、従動軸21に作用する軸荷重Wの時系列変化データが表示、記録、及び出力を行った。具体的には、演算制御部51で、ロードセル30によって検出された軸荷重の歪み信号が、動歪み計(共和電業社製DPC−88A)に入力され、更に波形記録装置(データロガー、FFT等)に入力されて、軸荷重Wの時系列変動データに変換した。本実施例では、図6に示すような従動軸21に作用する軸荷重Wの時系列変化が得られた。図6に示すように、駆動プーリ12の回転周期毎に従動軸21に作用する軸荷重Wの変動の波形が1ケ生成された。次に、演算制御部51は、データ処理対象時間1秒間あたりの波形10ケ(図6に示す、例えば0秒から1秒時点までの波形10ケ)から得られる従動軸21に作用する軸荷重Wの最大値及び最小値から、両者各々の平均値の差を従動軸21に作用する軸荷重の変動量(平均値)ΔWとして演算した。本実施例では、従動軸21に作用する軸荷重Wの最大値(平均値)が3598(N)、従動軸21に作用する軸荷重Wの最小値(平均値)が820(N)であるため、軸荷重変動量(波形10ケの平均値)ΔW=2778(=3598−820)(N)となる。従って、ベルト張力の変動量ΔTは、ベルト張力の変動量ΔT=ΔW/2より、ΔT=1389(N)と演算された。
また、演算制御部51は、ベルト長さの変化率(ΔL/L0)を演算した。本実施例では、駆動プーリ12の回転周期内のベルト長さの変化率ΔL/L0は、0.0118(=18.4/1559.7)であり、百分率(%)で1.18%であった。
そして、演算制御部51により、上述の数1に示す式に基づいて、ベルトの弾性係数AEが演算された。更に、伝動ベルト2がVリブドベルトであるので、数1に示す式によるベルトの弾性係数AEの値(N)は、リブ数で除され、1リブ当たりの弾性係数(N/リブ)に整理される。よって、走行中の伝動ベルト2の弾性係数AEは、AE=(1389×1559.7/18.4)/6 と演算される。つまり、走行中の伝動ベルト2の弾性係数AEは、19623(N/リブ)と演算された。
[比較例]
次に、比較例の伝動ベルト弾性係数測定装置及び伝動ベルト弾性係数測定方法について説明する。比較例では、図4に示すような駆動プーリ112及び従動プーリ122のレイアウトを有する伝動ベルト弾性係数測定装置を用いて、走行中のベルトの弾性係数を求めた。比較例の伝動ベルト弾性係数測定装置は、従動軸に軸荷重を付与する荷重付与機構として重錘機構を備える。そして、比較例の伝動ベルト弾性係数測定装置では、重錘機構によって従動軸121に所定の軸荷重を付与することで、伝動ベルト102に所定の軸荷重の半分の荷重を付与しつつ、伝動ベルト102を所定の速度で走行させる。ここで、駆動軸111は固定され、且つ、従動軸121は鉛直方向に移動可能に配置されている。比較例で用いた伝動ベルト弾性係数測定装置では、従動軸121に付与する軸荷重の許容範囲を最大2000Nとした。つまり、伝動ベルト102に付与する負荷(ベルト張力)の許容範囲に換算すると、最大1000Nとなる。
比較例の伝動ベルト弾性係数測定装置で用いた駆動プーリ112及び従動プーリ122の有効直径は、本実施例の駆動プーリ12及び従動プーリ22の有効直径と同じ95.49mmである。また、駆動プーリ112及び従動プーリ122はともに、本実施例の駆動プーリ12及び従動プーリ22と同様に、K形のリブ溝形状を有し溝数が6のVリブドプーリである。したがって、駆動プーリ112及び従動プーリ122のいずれも偏心プーリではない以外は、本実施例の駆動プーリ12及び従動プーリ22と同じ仕様である。また、比較例の伝動ベルト弾性係数測定装置で用いた伝動ベルト102は、本実施例の伝動ベルト2と同じものである。
比較例の伝動ベルト弾性係数測定装置において、駆動プーリ112、従動プーリ122及び伝動ベルト102を含む雰囲気を、温度23±2℃、相対湿度50±5%に調整した。そして、駆動プーリ112と従動プーリ122との間に伝動ベルト102を巻き掛け、重錘機構により、従動軸121に付与する予荷重を240Nとした。つまり、伝動ベルト102に付与する負荷(予張力)を120Nとした。尚、比較例の伝動ベルト弾性係数測定装置では、駆動軸111が固定軸のため、従動軸121の移動距離は、駆動軸111及び従動軸121の軸間距離の変化量に等しい。そして、駆動プーリ112の回転数を50rpmとし、慣らし走行時間を1分とした。
比較例の伝動ベルト弾性係数測定装置では、以下の工程により、伝動ベルト102の弾性係数を測定した。
まず、伝動ベルト102に対し負荷を多段階に変量操作して、伝動ベルト102のS−S曲線を作成した。具体的には、慣らし走行後もそのまま伝動ベルト102を走行させつつ、伝動ベルト102に付与する負荷を、予荷重(120N)から多段階(計7段階)に増加させた。尚、伝動ベルト102に付与する負荷の増加は、手動操作によって行われた。そして、伝動ベルト102に付与する負荷を変量させる度に、従動軸121の軸荷重と、駆動軸111及び従動軸121の軸間距離とを測定した。そして、各段階で測定した従動軸121の軸荷重と、駆動軸111及び従動軸121の軸間距離との値に基づいて、ベルト張力T(従動軸121の軸荷重の1/2)(N)とベルト長さの変化率(ΔL/L0)(%)との関係に変換した伝動ベルト102のS−S曲線を作成した。尚、ベルト長さの変化率は、ベルト伸びの変化率に相当する。尚、比較例における伝動ベルト102の長さは、実施例と同様に、「2×軸間距離+プーリ有効直径×円周率」に基づいて算出した。比較例のS−S曲線の結果を図7に示す。
次に、伝動ベルト102のS−S曲線の線形領域におけるデータから伝動ベルト102の弾性係数を計算した。具体的には、伝動ベルト102のS−S曲線の線形領域で、かつ、実施例のベルト張力範囲(410N〜1799N)が重なる部分における任意のベルト張力の変動量ΔTと、ベルト張力の変動量ΔTに対応するベルト長さ変化率ΔL/L0を計算した。尚、実施例のベルト張力範囲(410N〜1799N)は、図6に示す本実施例の従動軸21の軸荷重Wの値に基づいて算出される。つまり、実施例のベルト張力範囲(410N〜1799N)は、図6に示す本実施例の従動軸21の軸荷重Wの半分の値の範囲に相当する。具体的には、ベルト張力410N〜1000Nの範囲内における任意のベルト張力の変動量ΔT(例えば、図7の斜線部の範囲におけるベルト張力710Nから475Nを差し引いたベルト張力の変動量ΔTである235N)と、このベルト張力の変動量ΔTに対応するベルト長さの変化率ΔL/L0(百分率で0.2%)と、を計算した。そして、これらの値を、数1に示す式に代入して得られたAEの値をリブ数で除して、1リブ当たりの弾性係数を、比較例の伝動ベルト102の弾性係数AEとして算出した。
その結果、ベルト張力の変動量ΔTが235(=710−475)Nのときに、AE=235/0.002/6と演算され、比較例の走行中の伝動ベルト102の弾性係数AEは、19583(N/リブ)と演算された。
[考察]
本実施例の伝動ベルト弾性係数測定装置及び伝動ベルト弾性係数測定方法と、比較例の伝動ベルト弾性係数測定装置及び伝動ベルト弾性係数測定方法とを比べると、以下のことが分かった。
伝動ベルトの慣らし走行終了までにかかった所要時間は、実施例は3分足らずであったが、比較例は4分となり実施例に比べ時間が掛かった。これは、比較例では荷重付与機構による従動軸に対する軸荷重の付与を手動で行ったのに対して、実施例では、荷重付与機構による従動軸に対する軸荷重の付与を自動で行っているからである。つまり、荷重付与機構がボールネジ機構である実施例の方が、荷重付与機構が重錘機構である比較例と比べて、従動軸に対する軸荷重の付与が簡便に行えることがわかった。尚、荷重付与機構がボールネジ機構である場合は、荷重付与機構が重錘機構である場合に比べ、荷重付与の操作1回当たり約1分短縮されることになる。
次に、伝動ベルトの慣らし走行後、走行中の伝動ベルトの弾性係数を求める試験が開始された時点から、最終的に伝動ベルトの弾性係数AEの測定結果が出力された時点までの所要時間は、実施例では5秒であったのに対して、比較例では17分であった。尚、比較例の所要時間の内訳は、伝動ベルトに対し負荷を多段階に変量する操作を行って、伝動ベルトのS−S曲線を作成するのに要した時間が16分であり、伝動ベルトのS−S曲線の線形領域におけるデータから伝動ベルトの弾性係数を計算するのに要した時間が1分である。これは、比較例では、変量させる軸荷重毎に、従動軸に対して軸荷重を付与して、伝動ベルトの張力を測定し、伝動ベルトのS−S曲線を計算する操作が必要となるが、実施例では、軸荷重を変量させる操作が必要ないからである。具体的には、つまり、実施例の方が比較例よりも伝動ベルトの弾性係数の演算する際に用いる走行中の伝動ベルトのベルト張力の変動量ΔTを求める処理を簡便に行うことができたことがわかった。
尚、比較例において、荷重付与機構にボールネジ機構とした場合は、前述のように、荷重付与機構が重錘機構である場合に比べ、荷重付与操作1回当たり約1分短縮される。よって、荷重付与機構にボールネジ機構とした場合の比較例では、ベルト1本当たりの総測定時間は約13分(荷重付与操作回数計8回につき、約21分から8分短縮)となると予測される。しかしながら、荷重付与機構にボールネジ機構とした場合の比較例でも、実施例(約3分)は、比較例(約13分)と比べて、十分に短いといえる。
また、本実施例による伝動ベルトの弾性係数の測定結果が19623(N/リブ)であり、比較例による伝動ベルトの弾性係数の測定結果が19583(N/リブ)であるため、測定結果は互いに近似している。従って、本実施例の伝動ベルト弾性係数測定装置及び伝動ベルト弾性係数測定方法は、実用に供することができることがわかった。
以上から、伝動ベルト1本当たりの総測定時間でみると、実施例は約3分、比較例は約21分となった。よって、本実施例は比較例と比べて、伝動ベルトの弾性係数の測定を簡便に行うことができていることがわかった。特に、走行中の伝動ベルトのベルト張力の変動量ΔTを求める処理において、顕著に簡便となることがわかった。つまり、荷重付与機構の構成に依らず、本実施例の伝動ベルト弾性係数測定装置及び伝動ベルト弾性係数測定方法は、比較例の伝動ベルト弾性係数測定装置及び伝動ベルト弾性係数測定方法と比べて、走行中のベルトの弾性係数の測定にかかる時間が十分に短縮されるとともにデータ処理にかかる労力が軽減できることがわかった。そして、ベルトシステムへの適用の対象となる伝動ベルトの弾性係数を、数十種に及ぶ詳細な設計仕様毎に繰り返し測定すべきケースを想定すると、伝動ベルトの弾性係数を、十分に簡便に測定することができる効果が得られていることがわかった。
本発明を利用すれば、走行中の伝動ベルトの弾性係数を、簡便に測定することができる伝動ベルト弾性係数測定装置及び伝動ベルト弾性係数測定方法を提供することができる。
1 伝動ベルト弾性係数測定装置
2 伝動ベルト
11 駆動軸
12 駆動プーリ
13 駆動モータ(駆動部)
14 駆動ベース(駆動軸支持部)
15 架台(駆動軸支持部)
21 従動軸
22 従動プーリ
23 従動軸受(従動軸支持部)
24 従動ベース(従動軸支持部)
25 リニアガイドレール(従動軸支持部)
30 ロードセル(軸荷重検出部)
40 荷重付与機構
43 ボールネジ(ネジ軸)
43a ネジ溝
44 ボールネジナットホルダ(ナット)
44a ネジ溝
47 ボール
47a 転動路
51 演算制御部

Claims (5)

  1. 駆動プーリが回転可能に取り付けられた駆動軸と、
    前記駆動軸に平行に配置されて、従動プーリが回転可能に取り付けられた従動軸と、
    前記駆動軸及び前記従動軸の軸方向に見て、いずれか一方の軸心が中心から所定の偏心量だけ離れた位置に形成されるとともに、いずれか他方の軸心が中心の位置に形成された前記駆動プーリ及び前記従動プーリと、
    前記駆動プーリと前記従動プーリとの間に巻き掛けられた伝動ベルトと、
    前記駆動軸を駆動させる駆動部と、
    前記駆動軸を移動不能に支持する駆動軸支持部と、
    前記従動軸を前記駆動軸及び前記従動軸の軸方向と直交する方向に移動可能に支持する従動軸支持部と、
    前記駆動軸支持部及び前記従動軸支持部に連結されるとともに、前記従動軸に所定の軸荷重を付与させた位置で、前記駆動軸及び前記従動軸を固定する荷重付与機構と、
    前記従動軸に作用する軸荷重を検出する軸荷重検出部と、
    前記駆動部により前記駆動軸を駆動させて、前記伝動ベルトを走行させるとともに、前記軸荷重検出装置で検出された前記軸荷重の変動量から算出されるベルト張力の変動量に、前記偏心量から算出されるベルト長さの変化率を乗じて、前記伝動ベルトの弾性係数を演算する演算制御部と、
    を備えることを特徴とする、伝動ベルト弾性係数測定装置。
  2. 前記荷重付与機構は、
    前記駆動軸支持部に連結されるとともに前記駆動軸及び前記従動軸の軸方向と直交する方向に配置され、螺旋状のネジ溝を外周面に有するネジ軸と、
    前記従動軸支持部に連結されるとともに前記ネジ軸を包囲するように配置され、前記ネジ軸のネジ溝に対向するネジ溝を内周面に有するナットと、
    前記ネジ軸のネジ溝及び前記ナットのネジ溝で形成される転動路に転動自在に配置されたボールと、
    を含むボールネジ機構であることを特徴とする、請求項1に記載のベルト弾性係数測定装置。
  3. 前記駆動プーリの有効直径と前記従動プーリの有効直径とが同じであることを特徴とする、請求項1または2に記載のベルト弾性係数測定装置。
  4. 前記演算制御部は、
    前記ベルト張力の変化量を、前記軸荷重検出装置で検出された前記従動軸の前記軸荷重の変動量に1/2を乗じて算出し、
    前記ベルト長さの変化率を、前記駆動プーリ及び前記従動プーリの回転周期内で変動するベルト長さの最小値を前記偏心量の4倍で割って算出することを特徴とする請求項3に記載のベルト弾性係数測定装置。
  5. 駆動軸に回転可能に取り付けられた駆動プーリと、前記駆動軸に平行に配置された従動軸に回転可能に取り付けられた従動プーリと、の間に巻き掛けられた伝動ベルトの弾性係数を測定する伝動ベルト弾性係数測定方法であって、
    前記駆動軸及び前記従動軸の軸方向に見て、いずれか一方の軸心が中心から所定の偏心量だけ離れた位置に形成されるとともに、いずれか他方の軸心が中心の位置に形成された前記駆動プーリ及び前記従動プーリの間に伝動ベルトを巻き掛ける工程と、
    前記従動軸に所定の軸荷重を付与させた位置で、前記駆動軸及び前記従動軸を固定する工程と、
    前記駆動軸を駆動させて、前記伝動ベルトを走行させる工程と、
    前記従動軸に作用する軸荷重を検出する工程と、
    前記従動軸の前記軸荷重の変動量からベルト張力の変動量を算出する工程と、
    前記偏心量からベルト長さの変化率を算出する工程と、
    前記ベルト張力の変動量及び前記ベルト長さの変化率に基づいて、前記伝動ベルトの弾性係数を演算する工程と、
    を備えることを特徴とする、伝動ベルト弾性係数測定方法。
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