JP2017213555A - フィルタ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液体に含まれる気泡を除去し、除去した気泡を液体タンク内に放出しないようにすることができる。
【解決手段】フィルタケースの側面の任意の点における接線方向からフィルタケース内に液体を流入させて旋回流を生じさせ、旋回流の中央に集結された気泡を保持板で保持することで液体から気泡を除去する。フィルタエレメントは、気泡が除去された液体を濾過する。
【選択図】 図1
【解決手段】フィルタケースの側面の任意の点における接線方向からフィルタケース内に液体を流入させて旋回流を生じさせ、旋回流の中央に集結された気泡を保持板で保持することで液体から気泡を除去する。フィルタエレメントは、気泡が除去された液体を濾過する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、フィルタ装置に関する。
特許文献1には、フィルタの下端側にサイクロン型の気泡除去装置が収容されており、気泡除去装置で気泡が除かれた作動油は、サイクロン室の下部側から作動油タンク中に勢いよく排出されることが開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、気泡除去装置で取り除かれた気泡が作動油タンク(液体タンク)の内部に放出されるため、気泡がストレーナから吸い込まれて、ポンプへ送出されてしまうおそれがある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、液体に含まれる気泡を除去し、除去した気泡を液体タンク内に放出しないようにすることができるフィルタ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るフィルタ装置は、例えば、有底略円筒形状のフィルタケースと、前記フィルタケースの側面に設けられた流入管であって、前記フィルタケースの側面の任意の点における接線方向から前記フィルタケース内に液体を流入させて、当該流入した液体に旋回流を生じさせる流入管と、前記フィルタケースの内部に設けられた保持板であって、前記旋回流により当該旋回流の中央に集結された気泡を保持する保持板と、を有し、高さ方向において前記保持板が前記流入管よりも上側に位置する気泡除去部と、前記フィルタケースの内部に設けられ、前記気泡除去部を通過した液体を濾過する濾材を有するフィルタエレメントと、前記フィルタエレメントの中空部と連通する略円筒形状の流出管と、を備えたことを特徴とする。
本発明に係るフィルタ装置によれば、フィルタケースの側面の任意の点における接線方向からフィルタケース内に液体を流入させて旋回流を生じさせ、旋回流の中央に集結された気泡を保持板で保持することで液体から気泡を除去し、フィルタエレメントは、気泡が除去された液体を濾過する。これにより、液体に含まれる気泡を除去することができる。また、気泡はフィルタエレメントを通過しないため、除去した気泡を液体タンク内に放出しないようにすることができる。
ここで、前記流入管は、前記フィルタケースの底面近傍に設けられ、前記保持板は、前記フィルタエレメントの下側に設けられてもよい。これにより、液体の流れに沿って気泡を除去することができる。
ここで、前記フィルタエレメントは、前記フィルタケースの底面近傍に設けられ、前記流入管の高さ方向における位置は、前記保持板と前記フィルタエレメントとの間であってもよい。これにより、気泡がフィルタエレメントを通過しにくくすることができる。
ここで、前記フィルタエレメントは、前記濾材の上端面を覆う上プレートと、前記濾材の下端面を覆う下プレートであって、前記保持板として機能する下プレートを有してもよい。このように、下プレートが保持板の機能を兼ねることで、部品点数を減らし、より簡単な構成とすることができる。
ここで、前記保持板の直径は、前記濾材の直径より大きくてもよい。これにより、浮上した気泡が、フィルタエレメントに向かって流れないようにすることができる。
本発明によれば、液体に含まれる気泡を除去し、除去した気泡を液体タンク内に放出しないようにすることができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。以下、本発明にかかるフィルタ装置を、液体タンクの内部に設けられるリターンフィルタを例に説明するが、本発明はリターンフィルタ以外の様々なフィルタ装置に適用することができる。また、本発明にかかるフィルタ装置は、作動油以外の様々な液体を濾過することができる。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の一実施形態であるリターンフィルタ1が内部に設けられた作動油タンク100の概略を示す図である。図1では、作動油タンク100の要部を透視して図示している。
図1は、本発明の一実施形態であるリターンフィルタ1が内部に設けられた作動油タンク100の概略を示す図である。図1では、作動油タンク100の要部を透視して図示している。
作動油タンク100は、図示しない作業機械(例えば、油圧装置)に設置されるものであり、この油圧装置へ供給する作動油の油圧回路内に設けられた、作動油を貯留するためのタンクである。油圧回路において、作動油は、油圧装置を通って作動油タンク100へ導入される。作動油タンク100は、液体タンクに含まれる。
作動油タンク100は、例えば箱形のタンク本体101を備えており、このタンク本体101はその内部が空洞である。タンク本体101の内側には、主として、リターンフィルタ1と、サクションストレーナ110と、が設けられる。
タンク本体101の上面には、リターンフィルタ1のメンテナンス等に利用する開口部101aが形成される。開口部101aには、リターンフィルタ1が取り付けられる。また、開口部101aには、蓋体103が取り付けられる。蓋体103の周縁部には、ボルト挿通孔が形成される。ボルト挿通孔に挿通されたボルト105をタンク本体101のボルト孔に螺合することにより、蓋体103はタンク本体101に締結される。
また、タンク本体101の上面には、油面の上下に伴ってタンク本体101に進入する空気をろ過し、作動油にゴミ等が入らないようにするエアブリーザー(図示せず)が設けられる。
タンク本体101の側面には、作動油をタンク本体101の内部へ流入させる流入口101bが形成される。流入口101bには、リターンフィルタ1の流入管21(後に詳述)が嵌挿されている。流入管21を介してリターンフィルタ1に導かれた作動油は、リターンフィルタ1で濾過されて、作動油タンク100内に貯留される。
タンク本体101の下端部近傍(本実施の形態では、タンク本体101の底面)には、タンク本体101内の作動油を油圧ポンプ(図示せず)へ流出させる流出口101cが形成される。流出口101cには、油圧ポンプ(図示せず)の吸い込みポートへ繋がるサクションパイプ104が嵌挿されている。
流出口101cの上側(タンク本体101の内側)には、サクションパイプ104への異物の進入を防止するため、サクションストレーナ110が設けられる。作動油タンク100内に貯留された作動油は、油圧ポンプ(図示せず)に吸引されて、サクションストレーナ110を介してサクションパイプ104へ流出し、再度油圧装置へ供給される。
図2は、リターンフィルタ1の概略を示す断面図である。リターンフィルタ1は、主として、フィルタケース10と、気泡除去部20と、フィルタエレメント30と、流出部40と、を有する。
フィルタケース10は、有底略円筒形状の部材であり、耐腐食性の高い材料(例えば、ステンレス等の金属又は樹脂)により形成される。フィルタケース10には、上端を覆うように蓋11が設けられる。
気泡除去部20は、主として、フィルタケースの10の側面に設けられ、油をフィルタケース10の内部空間に導く流入管21と、フィルタケースの内部に設けられた保持板22と、を有する。
図3は、図2のA−A断面図である。流入管21は、フィルタケース10の内部に、フィルタケース10の側面の任意の点Pにおける接線方向から油を流入させる。その結果、図3の矢印で示すように、流入管21から流入した作動油は、フィルタケース10の内部で旋回する。流入管21は、フィルタケース10の任意の点Pにおける接線に略沿って設けられるため、作動油は、徐々にフィルタケース10の外周から内側に向かって渦を描きながら流れる。このようにして作動油に旋回流が生じると、作動油に含まれる気泡は旋回流の中央部に集結する。
なお、「接線に略沿って」とは、厳密に接線に沿っている場合には限られず、例えば、流入管21の位置が接線に対して微小量(例えば数mm程度)ずれているが、接線に沿っている場合と同一視できる場合や、流入管21の中心線が接線に対して数度ずれている場合を含む概念である。図3に示す場合も、接線に略沿っている場合に含まれる。
図2の説明に戻る。保持板22は、例えば金属製又は樹脂製の板状の部材であり、旋回流の中央に集結された気泡を保持する。保持板22は、高さ方向において流入管21よりも上側、かつフィルタエレメント30よりも下側(−z側)に位置する。すなわち、保持板22の高さ方向における位置は、流入管21とフィルタエレメント30との間である。保持板22の略中央には、流出管41が嵌入される貫通孔22aが形成される。なお、保持板22と流出管41とを一体形成してもよい。
流入管21は、フィルタケース10の底面10a近傍に設けられる。したがって、図2の矢印で示すように、流入管21から流入した作動油は、旋回しながら上方(+z方向)に向かって流れる。それと共に、旋回流の中央部に集結した気泡も上方に向かって浮上し、保持板22で保持される。
フィルタエレメント30は、フィルタケース10の内部に設けられる略円筒状の部材である。フィルタエレメント30は、主として、内筒31と、濾材32と、バルブ33と、プレート34、35と、を有する。
内筒31及び濾材32は、両端に開口を有する略中空円筒形状の部材である。内筒31は、耐腐食性の高い材料(例えば、ステンレス等の金属又は樹脂)を用いて形成され、略全域に作動油が通過する孔が形成されている。
濾材32は、気泡除去部20を通過した作動油を濾過するためのものであり、径方向に厚みを有する略円筒形状である。濾材32の高さは、内筒31の高さと略同じである。濾材32は、合成樹脂や紙等を用いた濾紙をひだ折りにし、ひだ折りにした濾紙の両端を連結して円筒状にすることによって形成される。
内筒31及び濾材32の一方の端にはプレート34が設けられ、他方の端にはプレート35が設けられる。プレート34及びプレート35は、略円板状又は有底略円筒形状の部材であり、樹脂又は金属を用いて形成される。
プレート34及びプレート35は、内筒31及び濾材32の端(開口)を覆うように設けられる。言い換えると、プレート34及びプレート35は、内筒31及び濾材32を挟持する。
プレート34は、内筒31及び濾材32の上端を覆う。プレート34の内周面34aは、内筒31の内周面に嵌入される。
プレート34には、バルブ33が設けられる。バルブ33は、フィルタケース10とフィルタエレメント30との間(フィルタエレメント30の外側)の圧力と、フィルタエレメント30の内側の圧力との差に応じて開閉する。
プレート35は、内筒31及び濾材32の下端を覆う。プレート35の内周筒35aは、内筒31の内周面に嵌入される。また、プレート35の下面35bは、保持板22の上面22bと当接する。
プレート34と蓋11との間には、弾性部材12が設けられる。弾性部材12は、例えばコイルばねであり、プレート34すなわちフィルタエレメント30を下方(−z方向)に押圧する。その結果、フィルタエレメント30は、蓋11と保持板22とにより、フィルタケース10の内部に設けられる。
流出部40は、フィルタエレメント30の中空部と連通する略円筒形状の流出管41を有する。流出管41は、フィルタケース10の底面10aに形成された貫通孔10bに嵌入され、保持板22に形成された貫通孔22aに嵌入される。保持板22の上面22bは、プレート35の下面35bと当接しているため、流出管41の中空部は、フィルタエレメント30の中空部(内筒31の中空部)と連通する。なお、上面22bと下面35bとの間は、ガスケット等のシール部材によりシールされる。
次に、このように構成されたリターンフィルタ1の機能について説明する。図2の矢印は、リターンフィルタ1内部の作動油の流れを示す。
流入管21から流入した作動油は、フィルタケース10の内部に流入する。流入した作動油は、旋回しながら上方に向かって流れる。作動油に旋回流が生じることで、作動油に含まれる小さな気泡が旋回流の中央部に集結して大きな気泡Bとなり、保持板22により保持される。このようにして、作動油に含まれる気泡が気泡除去部20で除去される。作動油を下から上に流すことで、作動油の流れに沿って気泡を除去することができる。
気泡が除去された作動油は、更に上方へ流れ、フィルタケース10とフィルタエレメント30との間の空間に流入する。作動油はフィルタエレメント30の外側から内側へ向って流れ、濾過後の作動油は内筒31の内側に流出する。濾過後の作動油は、内筒31の内側から下方に向かって流れ、流出管41から作動油タンク100内へ流出する。
保持板22により保持された気泡Bは、成長して大きくなると保持板22で保持しきれなくなる。大きく成長した気泡Bは、図2における2点鎖線矢印で示すように、保持板22の周縁から上に向かって浮上する。保持板22の直径はフィルタエレメント30(すなわち、濾材32)の直径より大きいため、浮上した気泡Bは、フィルタエレメント30に流れず、リターンフィルタ1の内部(蓋11の下側)に溜まり、作動油タンク100の内部に入ることは無い。
本実施の形態によれば、リターンフィルタ1内で作動油に含まれる気泡を除去することができる。その結果、ポンプが空気を吸うことで発生する不具合を防止することができる。また、油圧回路内で気泡が破裂等して作動油の温度及び圧力が一時的に極度に高くなり、これによる部品の損傷等が起こるという不具合を防止することができる。
<第1の実施の形態の変形例1>
第1の実施の形態では、濾過後の作動油を流出管41から下向きに作動油タンク100内へ流出させたが、濾過後の作動油を横向きに流出させてもよい。図4は、第1の実施の形態の変形例1にかかるリターンフィルタ1Aの概略を示す断面図である。なお、第1の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
第1の実施の形態では、濾過後の作動油を流出管41から下向きに作動油タンク100内へ流出させたが、濾過後の作動油を横向きに流出させてもよい。図4は、第1の実施の形態の変形例1にかかるリターンフィルタ1Aの概略を示す断面図である。なお、第1の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
流出管41Aの下端は、中央に向って高くかつ狭くなる略円錐台形状の下端面41aにより覆われる。流出管の側面(特に、下端面41aの近傍)には、複数の孔41bが形成される。これにより、流出管41の内部を下方に向って流れてきた作動油が、下端面41aに当たることでz方向と略直交する方向(ここでは+x方向)へ流れを変え、孔41bからタンク本体101内へ流出する。また、孔41bをサクションストレーナ110と反対側にのみ設けることで、気泡除去部20で作動油に含まれる気泡を除去しきれなかった場合にも、サクションストレーナ110で気泡を吸い込みにくくすることができる。
<第1の実施の形態の変形例2>
第1の実施の形態では、フィルタエレメント30と保持板22とを別に設けたが、フィルタエレメントのプレートが保持板の機能を兼ねてもよい。図5は、第1の実施の形態の変形例2にかかるリターンフィルタ1Bの概略を示す断面図である。なお、第1の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
第1の実施の形態では、フィルタエレメント30と保持板22とを別に設けたが、フィルタエレメントのプレートが保持板の機能を兼ねてもよい。図5は、第1の実施の形態の変形例2にかかるリターンフィルタ1Bの概略を示す断面図である。なお、第1の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
リターンフィルタ1Bは、主として、フィルタケース10と、気泡除去部20Aと、フィルタエレメント30Aと、流出部40と、を有する。フィルタエレメント30Aは、主として、内筒31と、濾材32と、バルブ33と、プレート34、36と、を有する。
プレート36は、内筒31及び濾材32の下端を覆う。プレート36は、内筒31の内周面に嵌入される第1筒36aと、流出管41が嵌入される第2筒36bと、を有する。また、プレート36は、第2筒36bの先端に、気泡Bを保持する保持板として機能する略板状の保持板36cを有する。この保持板36cと、流入管21とが、気泡除去部20Aとして機能する。保持板36cは、高さ方向において流入管21よりも上側に位置する。
フィルタエレメント30Aが気泡Bを吸い込まないようにするため、保持板36cの直径はフィルタエレメント30A(すなわち、濾材32)の直径より大きくすることが望ましい。
保持板36cをプレート36の一部とすることで、部品点数を減らし、より簡単な構成とすることができる。また、保持板36cを断面略コの字形状とすることで、より多くの気泡を保持することができる。
<第1の実施の形態の変形例3>
図6は、第1の実施の形態の変形例3にかかるリターンフィルタ1Cの概略を示す断面図である。リターンフィルタ1Bとリターンフィルタ1Cとの差異は、プレートの形状である。フィルタエレメント30Bは、主として、内筒31と、濾材32と、バルブ33と、プレート34、36Aと、を有する。プレート36Aは、内筒31の内周面に嵌入される第1筒36aと、気泡Bを保持する保持板として機能する略板状の保持板36dとを有する。この保持板36dと、流入管21とが、気泡除去部20Bとして機能する。
図6は、第1の実施の形態の変形例3にかかるリターンフィルタ1Cの概略を示す断面図である。リターンフィルタ1Bとリターンフィルタ1Cとの差異は、プレートの形状である。フィルタエレメント30Bは、主として、内筒31と、濾材32と、バルブ33と、プレート34、36Aと、を有する。プレート36Aは、内筒31の内周面に嵌入される第1筒36aと、気泡Bを保持する保持板として機能する略板状の保持板36dとを有する。この保持板36dと、流入管21とが、気泡除去部20Bとして機能する。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態では、流入管21をフィルタケース10の底面10a近傍に設け、保持板22をフィルタエレメント30の下側に設けた、すなわち気泡除去部20をフィルタエレメント30の下側に設けたが、気泡除去部の位置はこれに限られない。
第1の実施の形態では、流入管21をフィルタケース10の底面10a近傍に設け、保持板22をフィルタエレメント30の下側に設けた、すなわち気泡除去部20をフィルタエレメント30の下側に設けたが、気泡除去部の位置はこれに限られない。
第2の実施の形態は、気泡除去部をフィルタエレメントの上側(+z側)に設けた形態である。図7は、第2の実施の形態にかかるリターンフィルタ2の概略を示す断面図である。なお、第1の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
リターンフィルタ2は、主として、フィルタケース10と、気泡除去部20Cと、フィルタエレメント30Cと、流出部40と、を有する。フィルタエレメント30Cは、主として、内筒31と、濾材32と、プレート35、37と、を有する。
プレート35の下面35bは、フィルタケース10の底面10aと当接する。すなわち、フィルタエレメント30Cは、フィルタケース10の底面10a近傍に設けられる。ただし、下面35bと底面10aとが微小距離だけ離れており、シール部材等でシールされていてもよい。
プレート37は、内筒31及び濾材32の上端を覆う。プレート37の内周面37aは、内筒31の内周面に嵌入される。プレート37の上面37bには、気泡除去部20Cが設けられる。
気泡除去部20Cは、主として、流入管21と、保持板23と、筒部24と、取付板25と、バルブ26と、を有する。保持板23、筒部24及び取付板25は、フィルタケース10の内部に設けられる。
流入管21は、フィルタエレメント30Cよりも上側(+z側)に位置する。また、保持板23は、流入管21よりも上側に位置する。言い換えると、流入管21の高さ方向における位置は、フィルタエレメント30Cと保持板23との間である。
保持板23は、例えば金属製又は樹脂製の板状の部材であり、旋回流の中央に集結された気泡を保持する。保持板23の略中央には貫通孔23aが形成され、貫通孔23aの上側の端面を覆うように板23bが設けられる。
保持板23の下側には、貫通孔23aを覆うように筒部24が設けられる。筒部24の下側には、取付板25が設けられる。取付板25がプレート37の上面37b及び内周面37aに取り付けられることで、気泡除去部20Cがフィルタエレメント30Cの上側に設けられる。
板23bには、バルブ26が設けられる。バルブ26は、筒部24の内部に設けられ、フィルタケース10とフィルタエレメント30Cとの間(フィルタエレメント30の外側)の圧力と、フィルタエレメント30Cの内側の圧力との差に応じて開閉する。
板23bと蓋11との間には、弾性部材12が設けられる。弾性部材12は、板23b、すなわち気泡除去部20C及びフィルタエレメント30Cを下方に押圧する。その結果、気泡除去部20C及びフィルタエレメント30Cは、フィルタケース10の内部に設けられる。
図8は、図7のA−A断面図である。流入管21は、フィルタケース10の内部かつ筒部24の外部の空間に、フィルタケース10の点Pにおける接線方向から油を流入させる。その結果、図8の矢印で示すように、流入管21から流入した作動油には、旋回流が生じる。
図7の説明に戻る。流入管21から流入した作動油には気泡が含まれているため、旋回しながら上方に向かって流れる。その間に、作動油に含まれる気泡は、旋回流の中央部に集結して、大きな気泡Bへと成長する。成長した気泡Bは、浮力により上方へ移動し、保持板23によって保持される。気泡Bが保持板23で保持しきれなくなると、図7における2点鎖線矢印で示すように、保持板23の周縁から上に向かって浮上する。気泡Bはフィルタケース10の内部かつ蓋11の下側に溜まり、作動油タンク100の内部に入ることは無い。
気泡が除去された作動油は、下方へ流れ、フィルタケース10とフィルタエレメント30との間の空間に流入する。作動油の流れと気泡Bの流れの向きが異なるため、気泡Bがフィルタエレメントを通過しにくい。下方へ流れた作動油はフィルタエレメント30の外側から内側へ向って流れ、濾過後の作動油は内筒31の内側に流出する。濾過後の作動油は、内筒31の内側から下方に向かって流れ、流出管41から作動油タンク100内へ流出する。
本実施の形態によれば、リターンフィルタ2内で作動油に含まれる気泡を除去し、かつ、除去した気泡が作動油タンク100内へ流出しないようにすることができる。
<第2の実施の形態の変形例1>
第2の実施の形態では、フィルタエレメント30Cと保持板23とを別に設けたが、フィルタエレメントのプレートが保持板の機能を兼ねてもよい。図9は、第2の実施の形態の変形例1にかかるリターンフィルタ2Aの概略を示す断面図である。なお、第2の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
第2の実施の形態では、フィルタエレメント30Cと保持板23とを別に設けたが、フィルタエレメントのプレートが保持板の機能を兼ねてもよい。図9は、第2の実施の形態の変形例1にかかるリターンフィルタ2Aの概略を示す断面図である。なお、第2の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
リターンフィルタ2Aは、主として、フィルタケース10と、気泡除去部20Dと、フィルタエレメント30Dと、流出部40と、を有する。フィルタエレメント30Dは、主として、内筒31と、濾材32と、バルブ33と、プレート35、38と、を有する。
プレート38は、内筒31及び濾材32の上端を覆う。プレート38は、内筒31の内周面に嵌入される第1筒38aと、上方に突出する第2筒38bと、を有する。また、第2筒38bの先端には、気泡Bを保持する保持板として機能する板状の保持板38cが形成される。この保持板38cと、流入管21とが、気泡除去部20Dとして機能する。
保持板38cは、流入管21よりも上側に位置する。また、流入管21は、高さ方向において、第1筒38aと保持板38cとの間に設けられる。したがって、気泡Bは、浮力により上方へ移動し、保持板38cによって保持される。
保持板38cをプレート38と一体とすることで、部品点数を減らし、より簡単な構成とすることができる。また、保持板38cを断面略コの字形状とすることで、より多くの気泡Bを保持することができる。
なお、上記実施の形態では、気泡Bはフィルタケース10の内部かつ蓋11の下側に溜まったが、蓋11に空気抜きのバルブ等を設け、フィルタケース10の内部かつ蓋11の下側に溜まった空気をフィルタケース10の外部(作動油タンク100の外部)へ放出するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、点Pにおける接線方向からフィルタケース10の内部に油を流入させて作動油に旋回流を生じさせたが、作動油に旋回流を生じさせる方法はこれに限られない。図10は、フィルタケース10’の内部で作動油に旋回流を生じさせる変形例を模式的に示す図である。図10では、流入管21’の延長線上にフィルタケース10’の中心が位置し、流入管21’がフィルタケース10の任意の点P’における接線に略沿って設けられていない。フィルタケース10’には、フィルタケース10’内部と、流入管21’の内部と、を連通する開口部10cが形成される。開口部10cの壁面は、点P’における接線に略沿っている。したがって、作動油が開口部10cを通過することで、点P’における接線方向からフィルタケース10’の内部に作動油が流入する。また、開口部10cにおける流路面積を流入管21’における流路面積より狭くすることで、フィルタケース10’に流入するときの作動油の流速を、流入管21’内を流れるときの作動油の流速より早くしてもよい。これにより、作動油に含まれる気泡が旋回流の中央部に集結しやすくなる。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成に他の構成の追加、削除、置換等をすることが可能である。
また、本発明において、「略」とは、厳密に同一である場合のみでなく、同一性を失わない程度の誤差や変形を含む概念である。例えば、「略直交」とは、厳密に直交の場合には限られず、例えば数度程度の誤差を含む概念である。また、例えば、単に直交、平行、一致等と表現する場合において、厳密に直交、平行、一致等の場合のみでなく、略平行、略直交、略一致等の場合を含むものとする。
また、本発明において「近傍」とは、基準となる位置の近くのある範囲(任意に定めることができる)の領域を含むことを意味する。例えば、端近傍という場合に、端の近くのある範囲の領域であって、端を含んでもいても含んでいなくてもよいことを示す概念である。
1、1A、1B、1C、2、2A :リターンフィルタ
10、10’ :フィルタケース
10a :底面
10b :貫通孔
10c :開口部
11 :蓋
12 :弾性部材
20、20A、20B、20C、20D:気泡除去部
21、21’ :流入管
22 :保持板
22a :貫通孔
22b :上面
23 :保持板
23a :貫通孔
23b :板
24 :筒部
25 :取付板
26 :バルブ
30、30A、30B、30C、30D:フィルタエレメント
31 :内筒
32 :濾材
33 :バルブ
34、35、36、36A、37、38:プレート
34a、35a、37a :内周面
35b :下面
36a、38a :第1筒
36b、38b :第2筒
36c、36d、38c :保持板
37b :上面
40 :流出部
41 :流出管
41a :下端面
41b :孔
100 :作動油タンク
101 :タンク本体
101a :開口部
101b :流入口
101c :流出口
103 :蓋体
104 :サクションパイプ
105 :ボルト
110 :サクションストレーナ
10、10’ :フィルタケース
10a :底面
10b :貫通孔
10c :開口部
11 :蓋
12 :弾性部材
20、20A、20B、20C、20D:気泡除去部
21、21’ :流入管
22 :保持板
22a :貫通孔
22b :上面
23 :保持板
23a :貫通孔
23b :板
24 :筒部
25 :取付板
26 :バルブ
30、30A、30B、30C、30D:フィルタエレメント
31 :内筒
32 :濾材
33 :バルブ
34、35、36、36A、37、38:プレート
34a、35a、37a :内周面
35b :下面
36a、38a :第1筒
36b、38b :第2筒
36c、36d、38c :保持板
37b :上面
40 :流出部
41 :流出管
41a :下端面
41b :孔
100 :作動油タンク
101 :タンク本体
101a :開口部
101b :流入口
101c :流出口
103 :蓋体
104 :サクションパイプ
105 :ボルト
110 :サクションストレーナ
Claims (5)
- 有底略円筒形状のフィルタケースと、
前記フィルタケースの側面に設けられた流入管であって、前記フィルタケースの側面の任意の点における接線方向から前記フィルタケース内に液体を流入させて、当該流入した液体に旋回流を生じさせる流入管と、前記フィルタケースの内部に設けられた保持板であって、前記旋回流により当該旋回流の中央に集結された気泡を保持する保持板と、を有し、高さ方向において前記保持板が前記流入管よりも上側に位置する気泡除去部と、
前記フィルタケースの内部に設けられ、前記気泡除去部を通過した液体を濾過する濾材を有するフィルタエレメントと、
前記フィルタエレメントの中空部と連通する略円筒形状の流出管と、
を備えたことを特徴とするフィルタ装置。 - 請求項1に記載のフィルタ装置であって、
前記流入管は、前記フィルタケースの底面近傍に設けられ、
前記保持板は、前記フィルタエレメントの下側に設けられる
ことを特徴とするフィルタ装置。 - 請求項1に記載のフィルタ装置であって、
前記フィルタエレメントは、前記フィルタケースの底面近傍に設けられ、
前記流入管の高さ方向における位置は、前記保持板と前記フィルタエレメントとの間である
ことを特徴とするフィルタ装置。 - 請求項2に記載のフィルタ装置であって、
前記フィルタエレメントは、前記濾材の上端面を覆う上プレートと、前記濾材の下端面を覆う下プレートであって、前記保持板として機能する下プレートを有する
ことを特徴とするフィルタ装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載のフィルタ装置であって、
前記保持板の直径は、前記濾材の直径より大きい
ことを特徴とするフィルタ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US15/598,553 US10441899B2 (en) | 2016-05-27 | 2017-05-18 | Filter apparatus |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016106450 | 2016-05-27 | ||
JP2016106450 | 2016-05-27 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017213555A true JP2017213555A (ja) | 2017-12-07 |
Family
ID=60575015
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017080669A Pending JP2017213555A (ja) | 2016-05-27 | 2017-04-14 | フィルタ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017213555A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019202256A (ja) * | 2018-05-22 | 2019-11-28 | 株式会社ディスコ | 気液分離機構 |
JP2020045923A (ja) * | 2018-09-14 | 2020-03-26 | 株式会社竹内製作所 | 作動油タンク |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01104315A (ja) * | 1987-07-30 | 1989-04-21 | Mitsubishi Oil Co Ltd | 原動機または油圧機器における潤滑油中の固体および気体異物の一体型分離除去装置 |
US6176904B1 (en) * | 1999-07-02 | 2001-01-23 | Brij M. Gupta | Blood filter |
-
2017
- 2017-04-14 JP JP2017080669A patent/JP2017213555A/ja active Pending
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JP7126911B2 (ja) | 2018-09-14 | 2022-08-29 | 株式会社竹内製作所 | 作動油タンク |
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