JP2017213547A - 電解水生成装置 - Google Patents

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航 落合
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利光 大日方
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Abstract

【課題】簡素な構造により装置コストが低減でき、電解水の生成量を増加させることができる電解水生成装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る電解水生成装置1は、小径の第1筒11および大径の第2筒12と、第1電極60Aおよび第2電極60Bを有して液体に電圧を印加する電源60とを備え、第2筒12内に第1筒11が収容された二重構造部14と、二重構造部14における第2筒12の一端部12Aを封止する第1封止部40および他端部12Bを封止する第2封止部46とを有し、第1筒11は液体の流入口22が設けられ、且つ、二重構造部14に第1筒11内から第2筒12内へ液体を分岐させる分岐孔30および第1筒11内から第2筒12内へ液体を合流させる合流孔32が設けられ、第2筒12は液体の流出口34が設けられ、第1筒11内に配設される内部電極50および第2筒12は第1電極60Aに接続され、第1筒11は第2電極60Bに接続される。
【選択図】図2

Description

本発明は、電解水生成装置に関し、液体に所定電圧を印加して電解水を生成する電解水生成装置に関する。
従来の研究により、液体の例として塩化ナトリウム水溶液を用い、生成装置として一室型電解槽(無隔膜式電解槽)を用いて電気分解を行うことにより弱アルカリ性の電解水(電解次亜水)が生成され、二室型電解槽(有隔膜式電解槽)を用いて電気分解を行うことにより弱酸性の電解水が生成される等の知見が得られている。
例えば、上記の電解次亜水は、低濃度でも優れた除菌効果が得られることが知られており、また、食品添加物認定水として直接食材にも使用できるため、使用者・食材・機器へのダメージが少ないという利点を備えている。ここで、電解次亜水を生成する生成装置の例として、特許文献1(図10、図11等)に記載のいわゆる一重筒型電解槽を用いる技術、あるいは、特許文献2(図11、図13等)に記載のいわゆる積層型電解槽を用いる技術等が開示されている。
国際公開第99/10286号パンフレット 特開平7−308675号公報
しかしながら、上記の特許文献1に例示される電解水生成装置を用いれば、装置構造が簡素なため装置の部品コストや組立コストを低減できるというメリットがある反面、電極と液体との接液面積が小さいため電解水を多量に生成することができないというデメリットが生じる。
一方、上記の特許文献2に例示される電解水生成装置を用いれば、電極と液体との接液面積が大きいため電解水を多量に生成することができるというメリットがある反面、装置構造が複雑なため装置の部品コストや組立コストが増加するというデメリットが生じる。さらに、接液していない電極の面積が広く、電解槽が高温となるため、部品破損や液体漏出が生じるおそれも指摘されている。
このように、従来の電解水生成装置では、電解水の生成量と装置コストとの関係において、装置を簡素化してコストを低減しようとすれば電解水の生成量が減少し、逆に、電解水の生成量を増やそうとすれば装置が複雑化してコストが増加するという相反する課題が生じていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、簡素な構造により装置コストが低減でき、且つ、電解水の生成量を増加させることができる電解水生成装置を提供することを目的とする。
本発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
本発明に係る電解水生成装置は、いずれも導電性材料からなり内部に液体を通流させる相対的に小径の第1筒および相対的に大径の第2筒と、第1電極および第2電極を有して前記液体に所定電圧を印加する電源とを備えて前記液体から電解水を生成する電解水生成装置であって、前記第2筒内に前記第1筒が収容された二重構造部と、前記二重構造部における前記第2筒の一端部を封止する第1封止部および他端部を封止する第2封止部と、を有し、前記第1筒は、一端部側において前記第1筒内へ前記液体を流入させる流入口が設けられ、且つ、前記二重構造部の一端部側となる位置に前記第1筒内から前記第2筒内へ前記液体を分岐させる分岐孔が設けられると共に、前記二重構造部の他端部側となる位置に前記第1筒内から前記第2筒内へ前記液体を合流させる合流孔が設けられており、前記第2筒は、他端部側において前記第2筒外へ前記液体を流出させる流出口が設けられており、前記第1筒内に配設される内部電極および前記第2筒は前記第1電極に電気的に接続されると共に、前記第1筒は前記第2電極に電気的に接続されていること、を要件とする。
本発明に係る電解水生成装置によれば、簡素な構造により装置コストが低減でき、且つ、電解水の生成量を増加させることができる。したがって、従来の電解水生成装置において問題となっていた、装置を簡素化してコストを低減しようとすれば電解水の生成量が減少し、逆に、電解水の生成量を増やそうとすれば装置が複雑化してコストが増加するという相反する課題をバランスよく解決することが可能となる。
本発明の第一の実施形態に係る電解水生成装置の例を示す概略図である。 図1に示す電解水生成装置のII−II線断面図である。 図1に示す電解水生成装置の分岐孔周辺の流体解析図である。 比較例として丸孔形状に設定した場合の分岐孔周辺の流体解析図である。 図2に示す電解水生成装置のV部拡大図である。 本発明の第二の実施形態に係る電解水生成装置の例を示す概略図である。 図6に示す電解水生成装置の第1筒の例を示す概略図である。 図6に示す電解水生成装置の第1筒のスリットの効果を説明するための説明図である。
(第一の実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の第一の実施形態について詳しく説明する。図1は、本実施形態に係る電解水生成装置1の例を示す斜視図(概略図)であり、図2は、その正面断面図(概略図)である(電源および配線は不図示)。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
この電解水生成装置1は、いわゆる一室型電解槽(無隔膜式電解槽)の電解水生成装置であって、被電解液となる液体に所定の電圧を印加して電気分解を行うことにより、生成物としての電解水を得る装置である。例えば、当該液体として塩化ナトリウム水溶液(食塩水)を用いれば、弱アルカリ性の電解水である電解次亜水が生成される。一例として、濃度3[%]程度の塩化ナトリウム水溶液に対して、3.5〜4.5[V]程度の電圧を印加して電気分解を行うと、pH7.5〜10程度の液性を示す電解次亜水が生成される。ただし、本装置に用いることが可能な被電解液は塩化ナトリウム水溶液に限定されるものではなく、水、塩酸等、種々の液体を用いることが可能である。なお、被電解液の種類に応じて、生成される電解水の液性は異なるものとなる。
図1、図2に示すように、電解水生成装置1は、相対的に小径の第1筒11と、相対的に大径の第2筒12とを備えると共に、第2筒12内に第1筒11が収容された二重構造部14が設けられている。なお、本実施形態においては後述の電極(外部電極54)を第1筒11の外周面に固定する構成であるため、第1筒11を相対的に長く、第2筒12を相対的に短くしている。なお、変形例として、電極の構成を変更する等によって、第1筒11と、第2筒12とを同じ長さに形成することも可能である。その場合、第1筒11および第2筒12の全体を重ねて二重構造部を構成してもよく、部分的に重ねて二重構造部を構成してもよい(いずれも不図示)。
本実施形態においては、第1筒11および第2筒12は金属もしくは炭素等の導電性材料(一例としてチタン合金)を用いた筒状(一例として円筒状)であって、第1筒11の外径が第2筒12の内径よりも小さくなるように形成されている。なお、第1筒11の外周面と第2筒12の内周面との間が液体流路20となるため、一例として、第1筒11の外径が34[mm]、第2筒12の内径が42[mm]程度であって、第1筒11および第2筒12の肉厚は共に3[mm]程度の構成としている。ただし、上記構成は一例に過ぎず、これらの寸法に限定されるものではなく、また、形状も円筒状に限定されるものでもない。
第1筒11には、一端部(図2中左端部。なお公報印刷の関係で90度回転して表示された場合であってもナット51側を左端側、ボルト52側を右端側とする。以下、同様)11A側において第1筒11内へ液体を流入させる流入口22が設けられている。本実施形態においては、第1筒11の一端部11Aを封止すると共に装置の支持作用をなす支持部24が当該第1筒11(ここでは一端部11A)に嵌設されている。なお、符号26は液体の漏出防止部材(例えばゴム製のOリング)である。また、支持部24は、酸性もしくはアルカリ性の液体に対して所定の耐性を有し、且つ、電気的絶縁性が高い樹脂材料(一例として、塩化ビニル樹脂等)を用いて形成されている。
本実施形態においては、流入口22は支持部24に設けられた孔状の開口部(第1開口部)25に連通するように配設されている。これによれば、被電解液となる液体は、装置外部から管継手(不図示)等を介して開口部(第1開口部)25へ供給された後、流入口22へと流入し、第1筒11内の流路16へと流入する。なお、液体の供給には公知の流体ポンプ(不図示)等が用いられる。
また、第1筒11には、二重構造部14の一端部(図2中左端部)14A側となる位置に第1筒11内から第2筒12内へ液体を分岐させる分岐孔30が周方向に沿って複数個(一例として8個)貫通形成されていると共に、二重構造部14の他端部(図2中右端部)14B側となる位置に前記第1筒11内から第2筒12内へ液体を合流させる合流孔32が周方向に沿って複数個(一例として8個)貫通形成されている。
これによれば、上記の流入口22から流路16へ流入した液体は、分岐孔30によって一部が第2筒12内へと流入し、第2筒12内の流路20を流れる液体と第1筒11内の流路18(流路16に連続する流路である)を流れる液体とに分流される。その後、第1筒11内の流路18を流れる液体は合流孔32によって第2筒12内(流路20に連続する流路を含む)へと流入し、流路20を流れる液体に合流される。
ここで、本願発明者らは鋭意研究の結果、分岐孔30および合流孔32は、いずれも第1筒11および第2筒12の長手方向(各円筒の中心軸に平行の方向)に沿った長孔状の形状に形成されていることが好適であることを究明した。その理由として、本装置構成において、仮に分岐孔30および合流孔32を丸孔状に形成すれば、図4に示すように、丸孔の近傍領域において局所的に液体流速が上昇する箇所が発生してしまうためである。すなわち、局所的な液体流速の上昇は、液体の流れが悪化している状態を意味するものであり、液体の供給に用いられる流体ポンプに負荷がかかり故障が生じ易くなる、あるいは、大型の流体ポンプを設けなければ、必要とする液体供給(流動)を行うことができないといった課題を生じることとなる。これに対して、本実施形態のように分岐孔30および合流孔32を長孔状に形成すれば、図3に示すように、局所的に液体流速が上昇する箇所の発生を抑制することができるため、上記のような流体ポンプへの負荷による故障発生あるいは流体ポンプの大型化の必要性といった課題の解決が可能となる。なお、一例として、分岐孔30および合流孔32は、軸方向長さが15[mm]程度、周方向長さが5[mm]程度に形成される。ただし、これに限定されるものでなく、寸法比(軸方向長さ/周方向長さ)で3程度以上の設定であればよい。
一方、二重構造部14の構成に関しては、当該二重構造部14における第2筒12の一端部(図2中左端部)12Aを封止する第1封止部40が第1筒11および第2筒12(ここでは一端部12A)に嵌設され、且つ、第2筒12の他端部(図2中右端部)12Bを封止する第2封止部46が第1筒11および第2筒12(ここでは他端部12B)に嵌設されている。ここで、第2封止部46は、併せて第1筒11の他端部11Bを封止すると共に装置の支持作用をなす部材としても兼用されている。なお、符号42、44、48はいずれも液体の漏出防止部材(例えばゴム製のOリング)である。また、第1封止部40および第2封止部46は、酸性もしくはアルカリ性の液体に対して所定の耐性を有し、且つ、電気的絶縁性が高い樹脂材料(一例として、塩化ビニル樹脂等)を用いて形成されている。
詳細は後述するが、本実施形態においては、上記の流路16、18、20内を流れる液体に所定電圧を印加することによって、被電解液から電解水が生成される作用が得られることとなる。
さらに、第2筒12には、他端部(図2中右端部)12B側において第2筒12外へ液体を流出させる流出口34が設けられている。本実施形態においては、流出口34は第2封止部46に設けられた孔状の開口部(第2開口部)47に連通するように配設されている。これによれば、第1筒11内および第2筒12内を流れてきた液体(流路内で生成された電解水が含まれる)は流出口34から流出し、開口部(第2開口部)47から管継手(不図示)等を介して装置外部へと流出する。
ここで、特徴的な構成として、開口部(第2開口部)47(より具体的には管継手等と接続される開口端部)は、二重構造部14内に生じる液体の液面(液面位置を図2中符号Sで示す)よりも、重力方向(鉛直方向)における高い位置に配設されている。本装置は二重構造部14を備えるが故に二重構造部14の第2筒12(流路20)内に電気分解により発生したガスが堆積(気泡が滞留)して接液面積が減少し、電解水の生成量が低下してしまうという課題が生じる。この課題に対して、上記の構成によれば、二重構造部14の第2筒12(流路20)内のガスを、液体中において重力方向(鉛直方向)上方へ移動しようとする気体特性を利用して開口部(第2開口部)47から排出させることが可能となる。したがって、ガスの堆積により電解水の生成量が低下する課題の解決が可能となる。
続いて、液体に電圧を印加するための電極等の構成について説明する。
先ず、極性の異なる2つの電極(第1電極60A、第2電極60B)を有し、直流の所定電圧(3.5〜4.5[V]程度)を印加可能な電源60が設けられる。
次に、第1筒11の内部には、当該第1筒11と電気的な絶縁を保つ状態で内部電極50が配設される。この内部電極50は、金属もしくは炭素等の導電性材料(一例としてチタン合金)を用いた棒状(一例として丸棒状)であって、第1筒11の全長よりも若干長い形状に形成されている。このとき、内部電極50は、電源60の第1電極60Aと結線(電気的に接続)される。なお、一例として、内部電極50は外径が20[mm]程度に設定されており、固定具(ナット51、ボルト52等)を用いて支持部24および第2封止部46に固定されている。ここで、符号57、58は液体の漏出防止部材(例えばゴム製のパッキン)である。
また、第1筒11の外周面には、当該第1筒11と電気的な導通を保つ状態で外部電極(第1外部電極)54が固定される。このとき、外部電極54は、電源60の第2電極60Bと結線(電気的に接続)される。なお、第1筒11は、第2筒12に対しても絶縁が保たれた状態である。
さらに、第2筒12の外周面には、当該第2筒12と電気的な導通を保つ状態で外部電極(第2外部電極)56が固定される。このとき、外部電極56は、電源60の第1電極60Aと結線(電気的に接続)される。
これによれば、それぞれ接液する内部電極50と第1筒11とによって流路16、18内を流れる液体に所定電圧が印加され、当該液体を被電解液として電解水を生成することができる。また、それぞれ接液する第1筒11と第2筒12とによって流路20内を流れる液体に所定電圧が印加され、当該液体を被電解液として電解水を生成することができる。
ここで、原理的には、電源60における第1電極60Aと第2電極60Bとに関して、いずれを陽極(すなわち他方を陰極)に設定しても、流路16、18、20内を流れる液体に所定電圧を印加することが可能であるため、被電解液から電解水が生成される作用が得られる。
しかしながら、その一方で、液体として塩化ナトリウム水溶液(食塩水)を用いて電気分解を行い、弱アルカリ性の電解次亜水を生成する場合等においては、接液する電極のうちの陽極となる方に高価な白金材料等を用いた表面処理を施さなければならないという技術的な課題が生じる。この課題に対し、本実施形態においては、第1電極60Aが陰極、第2電極60Bが陽極となるように、電源60および各電極(内部電極50、外部電極54、56)の電気的接続を設定する構成としている。これによれば、外部電極54を介して第2電極60Bに接続されて接液する陽極となる第1筒11のみに表面処理を施せばよいため、陰極・陽極を逆に設定する場合(内部電極50および第2筒12の二つに表面処理が必要となる)と比較してコストの増加を抑えることが可能となる。
また、本実施形態においては、外部電極(第1外部電極)54および外部電極(第2外部電極)56は、金属材料を用いたフランジ付き環状形状に形成されており、それぞれ第1筒11の外周面および第2筒12の外周面に密着するように巻回された状態でボルト等(不図示)により締結される構成を備えている。
ここで、特徴的な構成として、外部電極(第1外部電極)54は、第1封止部40の一端部(第2筒12に嵌設されている側と逆側の端部)に機械的に接触して配設されている。これによれば、二重構造部14を備えるが故に第1封止部40において生じ得る下記の課題の解決が可能となる。すなわち、二重構造部14の第1封止部40は、構成の簡素化のため、図2に示す通り第1筒11の外周に外嵌されつつ第2筒12の一端部12Aに嵌設される構成であって、漏出防止部材(Oリング)42、44の摩擦力のみで第1封止部40の移動防止が図られている。そのため、第2筒12内(流路20内)の液体の圧力が高まった場合、第2筒12に嵌設されている第1封止部40は当該圧力により嵌設が外れる方向(図2中左向きの方向)に移動して液体漏出が発生し得るという課題がある。仮に、移動防止のためにボルト留め、接着等の構成を採用する場合には、加工コスト・部品コストの増加や、電蝕・腐食の発生等の原因となり得る。しかし、前述の本実施形態に特徴的な構成を採用すれば、第1筒11に電気的接続を行うための外部電極(第1外部電極)54を利用して、第1封止部40を軸方向に固定つまり移動防止を行うことが可能となるため、特段の部品追加や加工工程追加を行うことなく当該課題の解決が可能となる。したがって、構成の簡素化と製造コストの低減を図ることが可能となる。
なお、変形例として外部電極(第1外部電極)54と、第1封止部40の一端部(第2筒12に嵌設されている側と逆側の端部)との間に微小距離、より具体的には第1封止部40が移動(図2中左向きの方向へ移動)しても漏出防止部材(Oリング)44と第2筒12との当接が解消されない程度の距離を設けて配設する構成としてもよい(不図示)。
また、二重構造部14を備えるが故に別の課題も生じ得る。より具体的には、第1筒11、第2筒12、内部電極50のそれぞれにおいて液体(被電解液)と接する接液面積が異なるため、流路18を充たしている液体の電気抵抗と、流路20を充たしている液体の電気抵抗とが異なってしまうこととなる。その結果、流路18を充たしている液体に接液している第1筒11の内周面11iの電流密度と、流路20を充たしている液体に接液している第1筒11の外周面11oの電流密度とが異なってしまい、いずれか一方の液体の電流密度を最適値つまり最も電解効率が高くなるように設定しても、他方の液体の電流密度が最適値から外れて電解効率が低くなってしまうという課題である。
本願発明者らは鋭意研究の結果、以下の構成を採用することによって、上記課題を解決できることを見出した。図5(図2におけるV部拡大図)を参照しつつ、記号の定義として、第2筒12の内周面12iにおいて液体と接する部分の表面積をA1とし、第1筒11の外周面11oにおいて液体と接する部分の表面積をA2とし、第1筒11の内周面11iにおいて液体と接する部分の表面積をA3とし、内部電極50の外周面50oにおいて液体と接する部分の表面積をA4とし、第2筒12の内周面12iと第1筒11の外周面11oとの距離をL1とし、第1筒11の内周面11iと内部電極50の外周面50oとの距離をL2とし、電源60における(第1電極60Aと第2電極60Bとの間における)印加電圧をVとし、流路20を充たしている液体(被電解液)における電流密度をJo、電流抵抗をRo、印加電圧Vによる電流をIoとし、流路18を充たしている液体(被電解液)における電流密度をJi、電流抵抗をRi、印加電圧Vによる電流をIiとし、液体(被電解液)の比抵抗をρとする。このとき、次の関係式が成立する。
上記の関係式において、電流密度Joと電流密度Jiとが等しくなるようにするためには、次の関係式を満たすようにすればよい。
したがって、以上の関係式に基づき、次の関係式を満たすように第1筒11、第2筒12、および内部電極50の構成(形状・寸法・配置)を設定すれば、流路20を充たしている液体(被電解液)に接液している第1筒11の外周面11oの電流密度Joと、流路18を充たしている液体(被電解液)に接液している第1筒11の内周面11iの電流密度Jiとを等しくすることができるため、上記の課題を解決することが可能となる。
なお、L1、L2の値が、第1筒11の円周寸法、第2筒12の円周寸法と比較して極めて小さい場合には、下記の近似式を用いることもできる。
上記の関係式において、電流密度Joと電流密度Jiとが等しくなるようにするためには、次の関係式を満たすようにすればよい。
したがって、以上の関係式に基づき、次の関係式を満たすように第1筒11、第2筒12、および内部電極50の構成(形状・寸法・配置)を設定すれば、流路20を充たしている液体(被電解液)に接液している第1筒11の外周面11oの電流密度Joと、流路18を充たしている液体(被電解液)に接液している第1筒11の内周面11iの電流密度Jiとを等しくすることができる。
(第二の実施形態)
続いて、本発明の第二の実施形態に係る電解水生成装置1について説明する。本実施形態に係る電解水生成装置1は、前述の第一の実施形態に係る電解水生成装置1と基本的な構成は同様であるが、特に、内部に配設される第1筒11の構成において相違点を有する。以下、当該相違点を中心に本実施形態について説明する。
第二の実施形態に係る電解水生成装置1は、外観斜視図が第一の実施形態の図1と同一になるため省略することとし、第一の実施形態の図2に対応する同位置の正面断面図(概略図)を図6に示す。また、第二の実施形態に係る電解水生成装置1の第1筒11の斜視図(概略図)を図7に示す。
図6、図7に示すように、第1筒11は、外周面において筒内と筒外とを貫通するように、長手方向に沿う方向(第1筒11の中心軸に平行の方向)に形成されたスリット38を有している。本実施形態に係るスリット38は、第1筒11の高さ方向すなわち重力方向(鉛直方向)において最上部(頭頂部)となる位置に配設されている。
一例として、スリット38は、分岐孔30の形成位置から合流孔32の形成位置に至る長さに形成されている。特に、本実施形態においては、スリット38が最上部位置の分岐孔30および合流孔32を兼用する構成となっている。ただし、スリット38の長さ(軸方向の長さ)は、この構成に限定されるものではなく、最上部位置の分岐孔30および合流孔32を別途形成し、両者の間に形成される長さ等としてもよい(不図示)。また、スリット38の周方向の長さも特に限定されるものではなく、例えば、分岐孔30および合流孔32と同様に5[mm]程度に形成される。
このように、スリット38を設ける構成によれば、設けない構成と比較して、図8(電解次亜水の生成実験結果)に示すように電解水(電解次亜水)の単位時間当たりの生成量[ppm・L/min]を増加させることができるという有利な効果を得ることができる。
その理由として、スリット38を、第1筒11の高さ方向の最上部位置に設けることによって、第1筒11内に電気分解により発生したガスが堆積(気泡が滞留)して接液面積が減少し、電解水の生成量が低下してしまうことが防止できるためである。すなわち、上記の構成によれば、第1筒11(流路18)内のガスを、液体中において重力方向(鉛直方向)上方へ移動しようとする気体特性を利用してスリット38から第2筒12(流路20)内へと排出させることが可能となる。したがって、第1筒11(流路18)内におけるガスの堆積により電解水の生成量が低下することが防止できるため、電解水の単位時間当たりの生成量を増加させることができ、生成効率を高めることができるのである。
以上、説明した通り、本発明に係る電解水生成装置によれば、従来の積層型電解槽
を用いる生成装置と比較して、装置構造を大幅に簡素化することができる。したがって、装置の部品コストや組立コストを低減することができる。
また、従来の一重筒型電解槽を用いる生成装置と比較して、二重構造部を設ける構成によって、液体(被電解液)への接液面積を大幅に増加させることができるため、電解水の生成量を大幅に増加させることができる。構造上も、第2筒と付随品の追加程度であって過度の複雑化とはならず、また、表面処理が必要となる陽極の数も変更ないため、コスト増加を最小限に抑えることができる。筒状部材を用いることで接液面積の拡大を図りつつも、コンパクトな装置が実現できる。
このように、本発明に係る電解水生成装置によれば、従来の電解水生成装置で生じていた、装置を簡素化してコストを低減しようとすれば電解水の生成量が減少し、逆に、電解水の生成量を増やそうとすれば装置が複雑化してコストが増加するという相反する課題の解決を図ることが可能となる。
さらに、電解水の生成量の増加(高濃度化)への対応に際しても、第1筒と第2筒との両方もしくは一方の長さを変更するだけでよいため、費用対効果の高い装置であるといえる。
なお、本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
1 電解水生成装置
11 第1筒
12 第2筒
14 二重構造部
16、18、20 流路
22 流入口
24 支持部
25 開口部(第1開口部)
30 分岐孔
32 合流孔
34 流出口
38 スリット
40 第1封止部
46 第2封止部
47 開口部(第2開口部)
50 内部電極
54 外部電極(第1外部電極)
56 外部電極(第2外部電極)
60 電源
60A 第1電極
60B 第2電極

Claims (8)

  1. いずれも導電性材料からなり内部に液体を通流させる相対的に小径の第1筒および相対的に大径の第2筒と、第1電極および第2電極を有して前記液体に所定電圧を印加する電源とを備えて前記液体から電解水を生成する電解水生成装置であって、
    前記第2筒内に前記第1筒が収容された二重構造部と、
    前記二重構造部における前記第2筒の一端部を封止する第1封止部および他端部を封止する第2封止部と、を有し、
    前記第1筒は、一端部側において前記第1筒内へ前記液体を流入させる流入口が設けられ、且つ、前記二重構造部の一端部側となる位置に前記第1筒内から前記第2筒内へ前記液体を分岐させる分岐孔が設けられると共に、前記二重構造部の他端部側となる位置に前記第1筒内から前記第2筒内へ前記液体を合流させる合流孔が設けられており、
    前記第2筒は、他端部側において前記第2筒外へ前記液体を流出させる流出口が設けられており、
    前記第1筒内に配設される内部電極および前記第2筒は前記第1電極に電気的に接続されると共に、前記第1筒は前記第2電極に電気的に接続されていること
    を特徴とする電解水生成装置。
  2. 前記分岐孔は、前記第1筒および前記第2筒の長手方向に沿った長孔状の形状を有すること
    を特徴とする請求項1記載の電解水生成装置。
  3. 前記第2封止部は、前記流出口に連通して前記液体を装置外部へ流出させる開口部が設けられており、
    前記開口部は、前記二重構造部内に生じる前記液体の液面よりも高い位置に配設されていること
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の電解水生成装置。
  4. 前記第2筒の内周面において前記液体と接する部分の表面積をA1とし、
    前記第1筒の外周面において前記液体と接する部分の表面積をA2とし、
    前記第1筒の内周面において前記液体と接する部分の表面積をA3とし、
    前記内部電極の外周面において前記液体と接する部分の表面積をA4とし、
    前記第2筒の内周面と前記第1筒の外周面との距離をL1とし、
    前記第1筒の内周面と前記内部電極の外周面との距離をL2としたときに、以下の関係式
    3(A1+A2)/A2(A3+A4)=L1/L2 ・・・(1)
    もしくは
    3/A4=L1/L2 ・・・(2)
    を満たすように前記第1筒、前記第2筒、および前記内部電極が構成されていること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電解水生成装置。
  5. 前記第1筒は、長手方向に沿って外周面に貫通形成されたスリットを有し、
    前記スリットは、前記第1筒の高さ方向の最上部に配設されていること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電解水生成装置。
  6. 前記スリットは、前記分岐孔の位置から前記合流孔の位置に至る長さに形成されていること
    を特徴とする請求項5記載の電解水生成装置。
  7. 前記第1筒は、外周面に固定される外部電極を有し、
    前記外部電極は、前記第2電極に電気的に接続されており、且つ、前記第1封止部に機械的に接触して配設されていること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の電解水生成装置。
  8. 前記第1電極は陰極であり、前記第2電極は陽極であること
    を特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の電解水生成装置。
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