JP2017212818A - 電線保護部材、電線保護部材付電線及び電線保護部材付電線の製造方法 - Google Patents

電線保護部材、電線保護部材付電線及び電線保護部材付電線の製造方法 Download PDF

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敦 村田
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【課題】電線を電線保護部材で容易に覆うことができ、かつ、電線を電線保護部材で覆った状態で、当該電線を曲げ易くすることを目的とする。
【解決手段】電線保護部材30Bは、糸が織られた又は編まれた筒形状の部材であり、その延在方向に沿って周方向の熱収縮率が異なる第1環状部32Bと第2環状部34Bとが交互に存在する部材である。例えば、電線保護部材30B内に電線を通した後、電線保護部材30Bを熱収縮させると、電線保護部材は、電線を覆うように配設され、その延在方向に沿って太さが異なる第1環状部と第2環状部とが交互に存在する電線保護部材となる。
【選択図】図2

Description

この発明は、電線を保護する技術に関する。
特許文献1は、第1及び第2の繊維層の積層体により構成され、第1及び第2の繊維層の温度150℃における熱収縮率の差が10〜50%とされたパイプ式被覆材用積層不織布を開示している。このパイプ式被覆材用積層不織布を加熱すると、パイプ式被覆材用積層不織布は高熱収縮率の繊維層を内側にしてカールし、パイプ式被覆材を形成することができる。このパイプ式被覆材は、パイプ状をなしているため、電線等を容易に被覆することができる。
特開2012−188763号公報
しかしながら、特許文献1の開示のパイプ式被覆材は、一定の環状断面形状が連続するパイプ形状に形成される。このため、パイプ式被覆材が電線を覆った状態で、電線が曲げ難くなるという問題がある。
そこで、本発明は、電線を電線保護部材で容易に覆うことができ、かつ、電線を電線保護部材で覆った状態で、当該電線を曲げ易くすることを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係る電線保護部材は、糸が織られた又は編まれた筒形状の部材であり、その延在方向に沿って周方向の熱収縮率が異なる第1環状部と第2環状部とが交互に存在する構成とされている。
第2の態様は、第1の態様に係る電線保護部材であって、前記第1環状部と前記第2環状部の両方が熱収縮性を有するものとされている。
第3の態様は、第1又は第2の態様に係る電線保護部材であって、前記糸がループをなしつつ筒形状をなすように編まれたものとされている。
第4の態様は、第1から第3のいずれか1つの態様に係る電線保護部材であって、前記電線保護部材を構成する糸のうち少なくともその周方向に沿って配設される糸は、弾性的に伸縮する糸とされている。
第5の態様は、電線と、糸が織られた又は編まれた筒形状の部材であり、前記電線を覆うように配設され、その延在方向に沿って太さが異なる第1環状部と第2環状部とが交互に存在する電線保護部材とを備える。
第6の態様に係る電線保護部材付電線の製造方法は、(a)糸が織られた又は編まれた筒形状の部材であり、その延在方向に沿って周方向の熱収縮率が異なる第1環状部と第2環状部とが交互に存在する電線保護部材内に、電線を通す工程と、(b)前記電線保護部材を熱収縮させる工程とを備える。
第7の態様では、第6の態様に係る電線保護部材付電線の製造方法において、前記電線保護部材として、前記糸がループをなしつつ筒形状をなすように編まれたものを用いるようにした。
第8の態様では、第6又は第7の態様に係る電線保護部材付電線の製造方法において、前記電線保護部材として、前記電線保護部材を構成する糸のうち少なくともその周方向に沿って配設される糸が弾性的に伸縮する糸であるものを用いるようにした。
第1の態様によると、電線保護部材を加熱すると、第1環状部と第2環状部とが相互に異なる太さとなるように熱収縮する。かかる電線保護部材は、そのままの形態で電線を容易に覆うことができる。或いは、電線保護部材をその延在方向に沿って切り開いても、電線保護部材はある程度筒形態を保つことができるため、電線を容易に覆うことができる。また、電線保護部材が電線を覆った形態で、電線保護部材は、第1環状部と第2環状部との間の太さが変る部分等で容易に曲がることができる。このため、電線を電線保護部材で覆った状態で、当該電線を曲げ易くすることができる。
第2の態様によると、熱収縮前には、電線保護部材の内部空間は大きいため、電線保護部材で電線を容易に覆うことができる。そして、電線保護部材で電線を覆った状態で、電線保護部材の第1環状部と第2環状部とを熱収縮させて、電線保護部材を縮径変形させて電線を覆うことができる。
第3の態様によると、電線保護部材は、伸縮し易いため、その伸縮性を利用して、電線保護部材で電線を容易に覆うことができる。
第4の態様によると、糸自体の伸縮性を利用して、電線保護部材を伸縮させることができ、その伸縮性を利用して、電線保護部材で電線を容易に覆うことができる。
第5の態様によると、電線保護部材は、糸が織られた又は編まれた筒形状の部材であるため、電線を容易に覆うことができる。また、電線保護部材が電線を覆った形態で、電線保護部材は、第1環状部と第2環状部との間の太さが変る部分等で容易に曲がることができる。このため、電線を電線保護部材で覆った状態で、当該電線を曲げ易くすることができる。
第6の態様によると、熱収縮前の電線保護部材に対して、電線を容易に挿通させることができる。そして、電線保護部材内に電線を挿通させた状態で、電線保護部材を熱収縮させて、電線を保護することができる。この状態では、電線保護部材は、第1環状部と第2環状部との間の太さが変る部分等で容易に曲がることができる。このため、電線を電線保護部材で覆った状態で、当該電線を曲げ易くすることができる。
第7の態様によると、電線保護部材は、伸縮し易いため、その伸縮性を利用して、電線保護部材内に電線を容易に挿通することができる。
第8の態様によると、糸自体の伸縮性を利用して、電線保護部材を伸縮させることができ、その伸縮性を利用して、電線保護部材内に電線を容易に挿通することができる。
電線保護部材付電線を示す概略斜視図である。 熱収縮前の電線保護部材を示す概略斜視図である。 電線保護部材が、糸が編まれた筒形状の部材である場合を示す説明図である。 電線保護部材が、糸が織られた筒形状の部材である場合を示す説明図である。 電線保護部材付電線の製造方法を示す説明図である。 電線保護部材付電線の製造方法を示す説明図である。 電線保護部材付電線の製造方法を示す説明図である。 電線保護部材付電線の製造方法を示す説明図である。 第1変形例に係る電線保護部材付電線を示す概略斜視図である。 第2変形例に係る電線保護部材付電線の製造方法を示す説明図である。 同上の電線保護部材付電線の製造方法を示す説明図である。 同上の電線保護部材付電線の製造方法を示す説明図である。 同上の電線保護部材付電線を示す概略斜視図である。
以下、実施形態に係る電線保護部材、電線保護部材付電線及び電線保護部材付電線の製造方法について説明する。
<電線保護部材付電線について>
まず、電線保護部材付電線10について説明する。図1は電線保護部材付電線10を示す概略斜視図である。電線保護部材付電線10は、電線20と、電線保護部材30とを備える。
電線20は、芯線の周囲に絶縁被覆が形成された一般的な電線である。ここでは、電線保護部材付電線10は、複数の電線20を備えており、当該複数の電線20が1つに束ねられた部分を、電線保護部材30が覆っている。複数の電線20は、電線保護部材30から出た部分等で分岐されていてもよい。もっとも、電線保護部材付電線10が複数の電線20を備えていることは必須ではない。電線保護部材30は少なくとも1本の電線を覆っていればよい。
電線保護部材30は、糸が織られた又は編まれた筒形状の部材である。これらの織り方、編み方の例については後述する。電線保護部材30は、電線20を覆うように配設される。好ましくは、電線保護部材30が電線20を覆った状態で、電線保護部材30の端部から電線20に至る部分に粘着テープ等の結束部材24が巻付けられる。これにより、電線20に対する電線保護部材30の位置決めがなされる。
なお、電線の保護部材が不織布で構成されている場合、当該不織布に含まれる繊維は通常非常に細かいため、粘着テープが粘着し難く、剥がれ難い。これに対して、電線保護部材30を構成する糸に含まれる繊維は、不織布で構成される保護部材に含まれる繊維よりも太くすることができ、したがって、粘着テープを粘着し易くでき、剥がれ難くすることができる。もっとも、後述するように、電線保護部材30自体が電線20自体を締付けているような場合には、当該締付けによって電線20に対する電線保護部材30の位置決めがなされる。このため、結束部材24は必須ではない。
電線保護部材30は、複数の第1環状部32と複数の第2環状部34とを備える。複数の第1環状部32と複数の第2環状部34とは、電線保護部材30の延在方向に沿って交互に設けられている。また、第1環状部32と第2環状部34とは互いに太さが異なっている。ここで、第1環状部32と第2環状部34とは互いに太さが異なるとは、第1環状部32と第2環状部34との一方の最も太い部分が、他方の最も細い部分よりも太いことを意味する。電線保護部材30の延在方向において、第1環状部32と第2環状部34とは同じ長さ寸法であってもよいし、異なる長さ寸法であってもよい。
ここでは、第1環状部32と第2環状部34とは円形断面を呈している。第1環状部32は、その軸方向において同一太さ部分が連続する短円筒形状に形成されている。第2環状部34は、その軸方向中央部で最も細くなる短円筒形状に形成されている。第2環状部34の端部は、第1環状部32の端部に連なっており、第2環状部34の軸方向中央部に向うに従って徐々に細くなる形状に形成されている。第1環状部32の外径寸法は、第2環状部34の最小部分の外径寸法よりも大きい。また、第1環状部32の内径寸法は、第2環状部34の最小部分の内径寸法よりも大きい。したがって、第1環状部32と第2環状部34との境界部分の周辺に、徐々に太さが変る部分が形成されており、この部分を変形させることで、電線保護部材30は容易に曲ることができる。なお、第1環状部と第2環状部との間に、段部を介して太さが変る部分が形成されていてもよい。
この電線保護部材付電線10によると、電線保護部材30は、糸が織られた又は編まれた筒形状の部材であるため、そのままの形態では筒形状を保ち、また、切断したとしてもある程度筒形状を保つ。このため、電線保護部材30によって、電線20を容易に覆うことができる。また、電線保護部材30が電線20を覆った形態で、電線保護部材30は、第1環状部32と第2環状部34との間の太さが変る部分等で容易に曲ることができる。このため、電線20を電線保護部材30で覆った状態で、当該電線20を曲げ易くすることができる。
また、電線保護部材30の他の部材が擦れた場合、比較的太い第1環状部32が磨耗するため、他の部材が電線20に達し難く、電線20の摩耗は生じ難い。このため、耐摩耗性にも優れる。
上記電線保護部材30は、次に説明する電線保護部材30Bの加工結果物として製造されることが好ましいが、これは必須ではない。電線保護部材30は、糸を織った又は編んだ当初の形態で、その延在方向に沿って太さが異なる第1環状部32と第2環状部34とが交互に存在する構成として製造されてもよい。
<電線保護部材について>
上記電線保護部材30を製造するのに適した電線保護部材30Bの一例について説明する。図2は電線保護部材30Bを示す概略斜視図である。電線保護部材30Bは、糸が織られた又は編まれた筒形状の部材である。
図3は電線保護部材30Bが、糸31Bが編まれた筒形状の部材である場合を示す説明図である。同図では、糸31Bが連続的にループ31Baを形成しつつ螺旋状に配設されると共に、各ループ31Baが他のループ31Baの根元に引っ掛けられた構造を呈している。つまり、電線保護部材30Bが一種の編物によって構成された例である。なお、図3では、電線保護部材30Bの一部のループ31Baの構造のみ図示し、他の部分では糸31Bの概略的な螺旋経路を2点鎖線で示している。
電線保護部材30Bが、糸31Bがループ31Baをなしつつ筒形状をなすように編まれた編物構造を持つ場合、当該ループ31Baが変形することで、電線保護部材30Bが伸縮変形することができる。
図4は電線保護部材30Bが、糸31C、31Dが織られた筒形状の部材である場合を示す説明図である。同図では、周方向に沿って配設された緯糸としての糸31Cと、軸方向に沿って配設された経糸としての糸31Dとが、交互に上下に交差して、筒形状をなるように織られた構造を呈している。つまり、電線保護部材30Bが、一種の織物によって構成された例である。なお、この状態で、緯糸としての糸、螺旋を描いて繋がっていてもよい。
なお、図3及び図4においては、説明の便宜上、糸31B、31C、31Dが比較的粗に編まれた又は織られた様子を示しているが、より密に編まれるか又は織られてもよい。
上記のように、電線保護部材30Bは、糸31Bが織られた筒形状の部材であってもよいし、糸31C、31Dが編まれた筒形状の部材であってもよい。
また、電線保護部材30Bは、複数の第1環状部32Bと複数の第2環状部34Bとを備える。複数の第1環状部32Bと複数の第2環状部34Bとは、電線保護部材30Bの延在方向に沿って交互に設けられている。
第1環状部32Bの周方向の熱収縮率と第2環状部34Bの周方向の熱収縮率とは異なっている。ここで、第1環状部32B又は第2環状部34Bの周方向の熱収縮率は、ある温度(例えば、110℃〜130℃)で加熱した場合において、加熱前の第1環状部32B又は第2環状部34Bの周方向長さに対する加熱後の第1環状部32B又は第2環状部34Bの周方向の収縮量(加熱前の周方向長さから加熱後の周方向長さを減じた値)の割合をいう。ここでは、第1環状部32Bの周方向の熱収縮率は、第2環状部34Bの周方向の熱収縮率よりも小さい。このため、電線保護部材30Bを加熱すると、第1環状部32Bはあまり熱収縮せず、比較的太い第1環状部32となり、第2環状部34Bは比較的細い第2環状部34となる。通常、大きい熱収縮率で熱収縮した第2環状部34は、小さい熱収縮率で熱収縮した第1環状部32よりも硬くなる。逆に、小さい熱収縮率で熱収縮した第1環状部32は柔らかいため、当該第1環状部32自体の存在も、電線保護部材30を曲げ易くすることに貢献する。
なお、ここでは、電線保護部材30Bは、加熱する前の状態では、同一太さ部分がその軸方向に沿って連続する筒形状に形成されている。つまり、複数の第1環状部32Bと複数の第2環状部34Bとは同じ太さである。しかしながら、電線保護部材30Bを加熱する前の状態で、複数の第1環状部32Bの太さと複数の第2環状部34Bの太さとが異なっていてもよい。
電線保護部材30Bが図3に示すように編物構造を持つ場合、糸31Bとして熱収縮率が長手方向に沿って交互に異なるものを用いとよい。これにより、糸31Bが複数周の螺旋を描く毎に、異なる熱収縮率に変えることができ、上記第1環状部32B及び第2環状部34Bを交互に設けることができる。
電線保護部材30Bが図4に示すように織物構造を持つ場合、第1環状部32Bを構成する部分の緯糸としての糸31Cと、第2環状部34Bを構成する部分の緯糸としての糸31Cとで、異なる熱収縮率のものを用いればよい。
また、第1環状部32Bの周方向の熱収縮率と第2環状部34Bの熱収縮率とが異なる場合としては、その両方が熱収縮性を有する場合と、その一方のみが熱収縮性を有し他方が熱収縮性を有しない場合を含む。
いずれの場合においても、第1環状部32Bを構成する糸31B、31Cと、第2環状部34Bを構成する糸31B、31Cとで、糸を構成する繊維の成分比を変えること、糸を構成する繊維の延伸の有無、程度を変えること等によって、第1環状部32Bの周方向の熱収縮率と第2環状部34Bの熱収縮率とを異ならせることができる。例えば、繊維が融点の異なる少なくとも2種類の樹脂成分を用いて構成されており、低融点の樹脂成分を多く含めば、熱収縮率が大きくなり、繊維が高融点の樹脂成分を多く含めば熱収縮率は小さくなり、また、繊維が大きく延伸されていれば、熱収縮率は大きくなる。
あるいは、糸31Bの編み方、糸31C、31Dの織り方によっても、第1環状部32Bの周方向の熱収縮率と第2環状部34Bの熱収縮率とを異ならせることができる。例えば、糸31B,31C、31Dがより密に編まれ又は織られていれば、熱収縮率は小さくなり、逆に粗に編まれていれば、熱収縮率は大きくなる。
第1環状部32Bと第2環状部34Bとが熱収縮性を有し、かつ、それらの熱収縮率が異なる例としては、第1環状部32Bの周方向の熱収縮率は30%であり、第2環状部34Bの熱収縮率は50%であることが考えられる。
また、電線保護部材30Bを構成する糸31B、31C、31Dのうち少なくともその周方向に沿って配設される糸31B、31Cは、弾性的に伸縮する糸であることが好ましい。糸31B、31Cに弾性的な伸縮性を付与するためには、例えば、それらの糸としてマルチフィラメントを用い、当該マルチフィラメントにポリウレタン繊維等を混ぜるとよい。
以上のように構成された電線保護部材30Bによると、当該電線保護部材30Bを加熱すると、第1環状部32Bと第2環状部34Bとが相互に異なる太さとなるように熱収縮し、上記電線保護部材30が得られる。電線保護部材30は、そのままの筒状の形態で、電線20を容易に覆うことができる。あるいは、後述するように、電線保護部材30をその延在方向に沿って切開いて、スリット付の電線保護部材230とした状態でも、ある程度筒形態を保つことができるため、当該スリット付の電線保護部材230によって電線20を容易に覆うことができる。また、電線保護部材30、230が電線20を覆った形態で、電線保護部材30、230は、第1環状部32と第2環状部34との間の太さが変る部分等で容易に曲ることができる。このため、電線20を電線保護部材30、230で覆った状態で、当該電線20を曲げ易くすることができる。
また、第1環状部32Bと第2環状部34Bの両方が熱収縮性を有することによるメリット、糸31Bがループ31Baをなしつつ筒形状をなすように編まれたものであることによるメリット、糸31B、31Cが弾性的に伸縮する糸であることによるメリットは、次の製造方法に関する説明において明らかとなる。
<電線保護部材付電線の製造方法について>
上記電線保護部材30Bを用いた電線保護部材付電線10の製造方法について説明する。
事前に上記電線保護部材30B及び電線20を準備しておく。ここでは、電線20の端部にコネクタ22が接続されているとする。
そして、図5に示すように、電線保護部材30B内に電線20を通す(工程(a))。電線保護部材30Bは、熱収縮する前の形態であり、比較的大きい内径寸法の筒形状をなしている。このため、電線20を容易に電線保護部材30B内に通すことができる。特に、電線保護部材30Bの第1環状部32Bと第2環状部34Bとの両方が熱収縮性を有するため、電線保護部材30Bは、第1環状部32Bと第2環状部34Bとの両方で比較的大きい内径寸法の筒形状をなしているため、電線20を容易に電線保護部材30B内に通すことができる。
この際、電線保護部材30Bが、糸31Bがループ31Baをなしつつ筒形状をなすように編まれた編物であると、当該ループ31Baを変形させることで、電線保護部材30Bは内部空間を広げるように弾性的に伸縮変形することができる。このため、電線保護部材30B内に電線20を通す際に、作業者の手等で、電線保護部材30Bを広げて電線20を通す作業を実施でき(図5の2点鎖線参照)、当該作業をより容易に実施できる。
また、電線保護部材30Bを構成する糸31B、31C、31Dのうちその周方向に沿って配設される糸31B、31Cは、弾性的に伸縮する糸であると、当該糸31B、31Cを伸すことで、電線保護部材30Bは内部空間を広げるように弾性的に伸縮変形することができる。このため、電線保護部材30B内に電線20を通す際に、作業者の手等で、電線保護部材30Bを広げて電線20を通す作業を実施でき(図5の2点鎖線参照)、当該作業をより容易に実施できる。
上記のように電線保護部材30Bの内部空間を広げることができると、電線20の先端に電線20又は電線20の束よりも大きくなるコネクタ22等が取付けられている場合に、当該コネクタ22を電線保護部材30Bに容易に通すことが可能となる。
電線20を電線保護部材30B内に通した後、図6に示すように、熱風装置50等によって、電線保護部材30Bを加熱する。すると、図7及び図8に示すように、第1環状部32Bと第2環状部34Bとが熱収縮し、互いに太さが異なる第1環状部32と第2環状部34とになる。熱収縮した状態で、第2環状部34のうち最も細くなる部分は、電線20又は電線20の束の外周囲に接した状態となり、第1環状部32は電線20又は電線20の束の外周囲から離れた状態となっていることが好ましい。なお、図7及び図8では、電線20の束の概形を2点鎖線で示している。
このように上記電線保護部材30Bを用いることによって、電線保護部材付電線10を容易に製造することができる。また、かかる製造作業は、ワイヤーハーネス組立図板上等において、格別な設備を用いずに実施することができるというメリットもある。
本電線保護部材30Bは、例えば、電線20の本数が少なく長尺(例えば、500mm以上)で、かつ、分岐の少ないワイヤーハーネス(例えば、車両の座席用のワイヤーハーネス)に適用することができる。
もっとも、本製造方法を実施するにあたっては、第1環状部32Bと第2環状部34Bの両方が熱収縮性を有すること、糸31Bがループ31Baをなしつつ筒形状をなすように編まれたものであること、糸31B、31Cが弾性的に伸縮する糸であることは必須ではない。
{変形例}
上記実施形態で説明した内容を前提として、変形例について説明する。
図9に示す第1変形例では、電線保護部材30に対応する電線保護部材130において、少なくとも一方の端部(ここでは両端)に第2環状部34に対応する第2環状部134が設けられている。第2環状部134は、電線20又は電線20の束を締付けるように、それらの外周に接している。そして、当該締付け構造によって、電線保護部材230の端部が電線20に対して一定位置に固定されている。この場合、結束部材24を省略できる。なお、上記締付け構造によって、電線保護部材230を電線20に固定するためには、少なくとも端部に設けられた第2環状部134は、電線保護部材230の延在方向に沿った方向において、第1環状部32よりも長い寸法であることが好ましい。
図10〜図13に示す第2変形例では、上記電線保護部材付電線の製造方法とは異なる製造方法を示している。
この製造方法では、まず、図10に示すように、上記電線保護部材30Bを熱風装置50等によって熱収縮する。これにより、電線保護部材30Bは、第1環状部32と第2環状部34とが交互に設けられた電線保護部材30となる。
この後、図11に示すように、電線保護部材30を、その延在方向に沿って切開く。これにより、延在方向に沿ってスリット231が形成された電線保護部材230を得ることができる。電線保護部材30(230)は、糸が織られた又は編まれた筒形状の部材であり、その延在方向に沿って周方向の熱収縮率が異なる第1環状部32と第2環状部34とが交互に存在する部材であるため、スリット231で切開かれた形態でも、ある程度筒形態を保つことができる。
この後、図12に示すように、スリット231を開き、当該スリット231を通じて、電線20を電線保護部材230内に配設する。この際、電線保護部材230は、ある程度筒形態を保っているため、巻付作業等を省略して、電線保護部材230内に容易に電線20を配設することができる。なお、糸31Bがループ31Baをなしつつ筒形状をなすように編まれたものであれば、或は、糸31B、31Cが弾性的に伸縮する糸であれば、上記スリット231を大きく開き易くなり、電線保護部材230内により容易に電線20を配設することができる。
電線保護部材230内に電線20を配設した後、図13に示すように、粘着テープ等の結束部材240を、電線保護部材230の少なくとも一方の端部及び電線20に巻回する。また、必要に応じて、結束部材240を電線保護部材230の延在方向中間部にも巻回する。これにより、電線保護部材230のスリット231の開きが抑制された状態で、電線保護部材230が電線20に対して一定位置に固定される。なお、この際、電線保護部材230のうちスリット231を挟む両側縁部が重ね合されていてもよい。
なお、上記実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10 電線保護部材付電線
20 電線
30、130、230 電線保護部材
30B 電線保護部材
31B、31C、31D 糸
31Ba ループ
32 第1環状部
32B 第1環状部
34、134 第2環状部
34B 第2環状部

Claims (8)

  1. 糸が織られた又は編まれた筒形状の部材であり、その延在方向に沿って周方向の熱収縮率が異なる第1環状部と第2環状部とが交互に存在する電線保護部材。
  2. 請求項1に記載の電線保護部材であって、
    前記第1環状部と前記第2環状部の両方が熱収縮性を有する電線保護部材。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電線保護部材であって、
    前記糸がループをなしつつ筒形状をなすように編まれたものである、電線保護部材。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電線保護部材であって、
    前記電線保護部材を構成する糸のうち少なくともその周方向に沿って配設される糸は、弾性的に伸縮する糸である、電線保護部材。
  5. 電線と、
    糸が織られた又は編まれた筒形状の部材であり、前記電線を覆うように配設され、その延在方向に沿って太さが異なる第1環状部と第2環状部とが交互に存在する電線保護部材と、
    を備える電線保護部材付電線。
  6. (a)糸が織られた又は編まれた筒形状の部材であり、その延在方向に沿って周方向の熱収縮率が異なる第1環状部と第2環状部とが交互に存在する電線保護部材内に、電線を通す工程と、
    (b)前記電線保護部材を熱収縮させる工程と、
    を備える電線保護部材付電線の製造方法。
  7. 請求項6記載の電線保護部材付電線の製造方法であって、
    前記電線保護部材として、前記糸がループをなしつつ筒形状をなすように編まれたものを用いる、電線保護部材付電線の製造方法。
  8. 請求項6又は請求項7に記載の電線保護部材付電線の製造方法であって、
    前記電線保護部材として、前記電線保護部材を構成する糸のうち少なくともその周方向に沿って配設される糸が弾性的に伸縮する糸であるものを用いる、電線保護部材付電線の製造方法。
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