以下に、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
<システムの構成>
初めに、本実施形態に係る通信システムの構成について説明する。
図1は、一実施形態に係る通信システムの構成例を示す図である。通信システム100は、例えば、オフィス等の部屋108に設けられた複数の通信装置101−1〜101−8、及び管理装置102を有する。なお、以下の説明の中で、複数の通信装置101−1〜101−8のうち、任意の通信装置を示す場合、「通信装置101」を用いる。また、図1に示す通信装置101の数は一例であり、通信装置101の数は1つ以上の他の数であっても良い。
通信装置101は、例えば、照明装置、検知装置(センサ)、スピーカ、位置情報発信装置等の、通信機能を有する電子機器である。複数の通信装置101−1〜101−8は、図1に示すように、部屋108の天井等の互いに異なる位置に設置されている。
通信装置101は、通信装置101を識別する識別情報(以下、装置IDと呼ぶ)を記憶する装置ID記憶部を有しており、装置ID記憶部に記憶した装置IDに基づいて所定の制御を行う。
例えば、通信装置101が照明装置である場合、通信装置101は、装置ID記憶部に記憶した装置IDを含む制御情報を受信すると、受信した制御情報に従って、所定の制御(例えば、照明のオン、オフ、調光等)を行う。これにより、例えば、管理者103は、管理装置102等により、装置IDを含む制御情報を通信装置101に送信し、各通信装置101を個別に制御することができる。
また、通信装置101が検知装置である場合、通信装置101は、通信装置101が検知した検知情報(例えば、移動体の有無、明るさ、温度等)に、装置ID記憶部に記憶した装置IDを付与して、所定の機器(例えば、管理装置102)に送信する。これにより、例えば、管理装置102等は、受信した検知情報が、どの通信装置101から送信された検知情報であるか、或いは、どの位置で検知された検知情報であるかを管理することができる。
また、複数の通信装置101−1〜101−8は、互いに異なる所定の範囲内で検知対象となる管理装置102や、管理装置102を利用する管理者(人の一例)103等を検知する1つ以上の検知デバイス104を有する。図1の例では、通信装置101−1は、検知デバイス104を用いて、所定の範囲105内に管理装置102があること、又は所定の範囲105内に人(管理者103)がいること等を検知することができる。
なお、検知デバイス104は、例えば、管理者103が所持しているICカード、情報端末、発光デバイス、熱源等を検知するものであっても良いし、管理装置102から出力される所定の音波、電波等を検知するものであっても良い。要するに、通信装置101の検知デバイス104は、所定の範囲内の検知対象を検知できるものであれば良い。
なお、本実施形態では、通信装置101は、所定の位置に設置されたときには、装置ID記憶部に装置IDを記憶していなくても良い。本実施形態に係る通信システム100では、所定の位置に設置された装置IDを記憶していない通信装置101に対して、管理装置102を用いて個別に装置IDを記憶させることができる。
管理装置102は、通信機能を有する、例えば、PC(Personal Computer)、タブレット端末、スマートフォン等の汎用の情報端末、或いは、専用の情報処理装置である。管理装置102は、通信システム100に対応する所定のアプリケーションプログラム(以下、アプリと呼ぶ)を実行することにより、端末IDを記憶していない通信装置101に、装置IDを記憶させる管理装置102として機能する。
また、図1において、複数の通信装置101−1〜101−8、及び管理装置102は、所定の通信方式で互いに通信可能であるものとする。
例えば、各通信装置101、及び管理装置102は、所定の無線通信により中継装置106に接続し、互いに通信可能なものであっても良い。或いは、管理装置102は、他の公衆無線通信等により、ネットワーク107に接続し、中継装置106を介して、各通信装置101と通信可能なものであっても良い。
なお、所定の無線通信は、例えば、Zigbee(登録商標)や、UWB(Ultra Wide Band)等の無線PAN(Personal Area Network)、無線LAN(Local Area Network)、又は特定省電力無線等を用いることができる。また、各装置間の通信方式は無線通信に限られず、有線による通信が行われる区間が含まれていても良い。
上記の構成において、例えば、複数の通信装置101−1〜101−8は、装置ID記憶部に装置IDを記憶していないものとする。この場合、通信装置101−1は、所定の範囲105の検知対象(例えば、人)を検知すると、装置IDを設定する設定情報の送信を要求する要求情報を、例えば、所定の無線通信で一斉送信する。
管理装置102は、要求情報を受信すると、現在の位置に対応する装置IDを含む設定情報を、例えば、所定の無線通信で一斉送信する。
通信装置101−1は、要求情報を送信した後に設定情報を受信すると、受信した設定情報に含まれる装置IDを、装置ID記憶部に記憶する。
一方、他の通信装置101−2〜101−8は、自装置に対応する所定の範囲内で検知対象が検知されていない場合、通信装置101−1から一斉送信される要求情報、及び管理装置102から送信される設定情報を、例えば、無視する。これにより、本実施形態に係る通信システム100では、通信装置101が、個別の識別情報を記憶しておらず、また管理装置102の宛先情報を記憶していなくても、通信装置101に、装置IDを設定することができる。
管理者103は、例えば、管理装置102が表示する部屋108のレイアウト図等に示された順路に従って、順次に移動することにより、各通信装置101に、各通信装置101が設置された位置に対応する装置IDを設定することができる。
<ハードウェア構成>
次に、通信装置101、及び管理装置102のハードウェア構成について説明する。
(通信装置のハードウェア構成)
図2は、一実施形態に係る通信装置のハードウェア構成例を示す図である。
通信装置101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)201、RAM(Random Access Memory)202、フラッシュROM(Read Only Memory)203、通信I/F(Interface)204、1つ以上の検知デバイス104−1、104−2、及びバス205等を有する。
CPU201は、フラッシュROM203等に格納されたプログラムを実行することにより、通信装置101の各機能を実現する演算装置である。RAM202は、CPU201のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリである。フラッシュROM203は、通信装置101のプログラムや、装置ID等の各種の情報を記憶する不揮発性のメモリである。
通信I/F204は、他の通信装置101、及び管理装置102と、所定の通信方式で通信を行うための通信インタフェースである。通信I/F204の所定の通信方式は、他の通信装置101、及び管理装置102と通信できるものであれば、任意の通信方式であって良く、例えば、前述した無線PAN、無線LAN、特定省電力無線等を用いることができる。
1つ以上の検知デバイス104−1、104−2は、通信装置101が、通信装置101に対応する所定の範囲の検知対象を検知する各種のセンサや、近距離無線デバイス等である。なお、以下の説明の中で、1つ以上の検知デバイス104−1、104−2のうち、任意の検知デバイス104を示す場合、「検知デバイス104」を用いる。
検知デバイス104は、所定の検知対象を検知することができるものであれば、任意のデバイスであって良い。例えば、検知デバイス104は、前述した人感センサや、移動体センサ等であっても良いし、管理者103が所持しているICカード、情報端末、発光デバイス、熱源等を検知するものであっても良い。さらに、検知デバイス104は、管理装置102から出力される所定の音波、電波等を検知するものであっても良い。
バス205は、上記の各構成要素に接続され、アドレス信号、データ信号、及び各種制御信号等を伝送する。
なお、図2に示す通信装置101のハードウェア構成は一例である。例えば、通信装置101が照明装置である場合、通信装置101は、例えば、LED(Light Emitting Diode)等の光源をさらに有する。また、通信装置101が、位置情報出力装置である場合、通信装置101は、位置情報を発信する近距離無線通信部や、音波出力部等をさらに有する。
(管理装置のハードウェア構成)
図3は、一実施形態に係る管理装置のハードウェア構成例を示す図である。管理装置102は、一般的なコンピュータの構成を有する情報処理装置である。
管理装置102は、例えば、CPU301、RAM302、ROM303、ストレージ装置304、通信I/F305、入力装置306、表示装置307、外部接続I/F308、及びバス309等を有する。
CPU301は、ROM303やストレージ装置304等に格納されたプログラムやデータをRAM302上に読み出し、処理を実行することで、管理装置102の各機能を実現する演算装置である。RAM302は、CPU301のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリである。ROM303は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性のメモリである。
ストレージ装置304は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)や、SSD(Solid State Drive)等の大容量記憶装置であり、OS(Operation System)、アプリケーションプログラム、各種データ等を記憶する。
通信I/F305は、通信装置101と、所定の通信方式で通信を行うための通信インタフェースである。通信I/F305の所定の通信方式は、通信装置101と通信できるものであれば、任意の通信方式であって良い。また、通信I/F305には、例えば、管理装置102をネットワーク107に接続するための通信インタフェースがさらに含まれていても良い。
入力装置306は、マウス等のポインティングデバイスや、キーボード等の入力デバイスであり、管理装置102に各操作信号を入力するために用いられる。
表示装置307はディスプレイ等の表示デバイスであり、管理装置102による処理結果等を表示する。
外部接続I/F308は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、例えば、記憶メディア310等が含まれる。管理装置102は、外部接続I/F308を介して、記憶メディア310の読取り及び/又は書き込みを行うことができる。記憶メディア310には、例えば、光学ディスク、磁気ディスク、メモリカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ等が含まれる。また、管理装置102は、記憶メディア310に所定のプログラムを格納し、この記憶メディア310に格納されたプログラムを外部接続I/F308を介して、コンピュータ500にインストールすることにより、所定のプログラムが実行可能となる。
バス309は、上記の各構成要素に接続され、アドレス信号、データ信号、及び各種制御信号等を伝送する。
なお、図3の構成はあくまで一例である。例えば、管理装置102は、入力装置306、表示装置307等を外部に有していても良いし、入力装置306及び表示装置307は、例えば、タッチパネルディスプレイ等の一体型の表示入力装置等であっても良い。
<機能構成>
続いて、通信システム100の機能構成について説明を行う。
図4は、一実施形態に係る通信システムの機能構成図である。なお、図4において、通信装置101−2、101−3は、通信装置101−1と同様の機能構成を有しているものとする。
(通信装置の機能構成)
通信装置101は、通信部410、検知部411、要求情報送信部412、設定情報受信部413、設定処理部414、通知部415、装置ID記憶部416、他装置ID記憶部417、及び制御部418等を有する。
通信部410は、他の通信装置101、管理装置102等と通信するための手段であり、例えば、図2の通信I/F204、及び図2のCPU201で実行されるプログラム等によって実現される。
検知部411は、通信装置101に対応する所定の範囲内の検知対象を検知する手段であり、例えば、図2の1つ以上の検知デバイス104−1、104−2、及び図2のCPU201で実行されるプログラム等によって実現される。例えば、図1において、通信装置101−1の検知部411は、所定の範囲105内にいる管理者(人の一例)103、又は、所定の範囲105内にある管理装置102等を検知する。
なお、ここでは、一例として、検知部411が、所定の範囲内の移動体(人、又は装置)を検知するものとして以下の説明を行う。
要求情報送信部412は、検知部411が、所定の範囲内の移動体(検知対象)を検知したとき、通信部410を用いて、装置IDを含む設定情報の送信を要求する要求情報を送信する。要求情報送信部412は、例えば、図2のCPU201で実行されるプログラムによって実現される。
好ましくは、要求情報送信部412は、検知部411が所定の範囲内の移動体を検知したとき、装置IDを含む設定情報の送信を要求する要求情報を、通信部410を用いて、一斉送信(同報送信)する。
なお、一斉送信とは、不特定多数の通信装置101、及び管理装置102にデータ(情報)を送信することを示し、例えば、宛先を指定せずにデータを送信すること、或いは、ブロードキャストの宛先を指定してデータを送信すること等によって実現される。これにより、通信装置101は、管理装置102の宛先情報を有していない場合でも、管理装置102に要求情報を通知することができる。
設定情報受信部413は、要求情報送信部412が要求情報を送信した後、送信した要求信号に応じて管理装置102から送信される設定情報を、通信部410を介して受信する。設定情報受信部413は、例えば、図2のCPU201で実行されるプログラムによって実現される。
好ましくは、設定情報受信部413は、要求情報送信部412が要求情報を送信した後とは異なるタイミングで、管理装置102から送信される設定情報を受信しない、或いは、受信しても無視する。これにより、管理装置102が、他の通信装置101からの要求信号に応じて送信した設定情報を誤って受信してしまうことを低減させることができる。
設定処理部(第1の設定処理部)414は、設定情報受信部413が受信した設定情報に含まれる装置ID(第1の識別情報)を、装置ID記憶部(第1の記憶部)416に記憶させる処理を実行する。設定処理部414は、例えば、図2のCPU201で実行されるプログラムによって実現される。
なお、設定処理部414による、装置IDを、装置ID記憶部416に記憶させる処理には、いくつかのオプションがあり、具体的な処理方法については、第1〜3の実施形態で後述する。
通知部415は、設定情報受信部413が受信した設定情報に含まれる装置IDを、通信部410を介して、他の通信装置101に通知する手段であり、例えば、図2のCPU201で実行されるプログラムによって実現される。例えば、通知部415は、設定情報に含まれる装置IDを含む通知を、通信部410で一斉送信する。なお、通知部415の機能は、設定処理部414に含まれていても良い。
装置ID記憶部(第1の記憶部)416は、通信装置101を識別する装置IDを記憶する手段であり、例えば、図2のフラッシュROM203、及び図2のCPU201で実行されるプログラム等によって実現される。
他装置ID記憶部(第2の記憶部)417は、通信部410が、他の通信装置101から送信される装置ID(第2の識別情報)を含む通知を受信した場合、受信した通知に含まれる装置IDを記憶する。これにより、通信装置101は、他の通信装置101で利用されている装置IDを特定することができるようになる。他装置ID記憶部417は、例えば、図2のフラッシュROM203、及び図2のCPU201で実行されるプログラム等によって実現される。
制御部418は、装置ID記憶部416に記憶した装置IDに基づいて所定の制御を行う手段であり、例えば、図2のCPU201で実行されるプログラム等によって実現される。
例えば、制御部418は、通信部410が、装置ID記憶部416に記憶した装置IDを含む制御情報を受信した場合、受信された制御情報に応じた所定の制御(例えば、照明のオン、オフ、調光等)を行う。また、別の一例として、制御部418は、検知部411等で検知された検知結果と、装置ID記憶部416に記憶した装置IDとを含む検知情報を、管理装置102等に送信する。
上記の構成により、通信装置101は、検知部411により所定の検知対象が検知されると要求情報を一斉送信し、要求情報に応じて管理装置102から送信される設定情報に含まれる装置IDを、装置ID記憶部416に記憶する処理を実行する。
(管理装置の機能構成)
管理装置102は、通信部420、レイアウト情報管理部421、設定順序決定部422、設定情報管理部423、機器制御部424、表示制御部425、操作受付部426、記憶部427等を有する。
通信部420は、通信装置101等と通信するための手段であり、例えば、図3の通信I/F305、及び図3のCPU301で実行されるプログラム等によって実現される。
レイアウト情報管理部421は、例えば、オフィス等の部屋のレイアウトを示す地図情報と、地図情報において、1つ以上の通信装置101が設置された場所を示す情報とを含むレイアウト情報431を、記憶部427に記憶して管理する。レイアウト情報管理部421は、例えば、図3のCPU301で実行されるプログラムによって実現される。
レイアウト情報管理部421が管理するレイアウト情報の一例を図5(a)に示す。図5(a)は、一例として、図1に示したオフィス等の部屋108に対応するレイアウト情報を示している。レイアウト情報は、例えば、上面から見た部屋108の形状510と、部屋の出入口512、窓、柱等のレイアウトを示す画像情報であり、1つ以上の通信装置101の設置位置を示す情報511が含まれる。また、図5(a)の例では、通信装置101の設置位置を示す情報511には、位置を示す情報の一例である位置番号1〜8が設定されている。なお、位置番号は、例えば、文字、文字列、又はそれらの組合せ等であっても良い。
レイアウト情報は、例えば、管理装置102を利用する管理者103や、通信装置101を設置した設置担当者等によって、管理装置102に入力される。
設定順序決定部422は、レイアウト情報管理部421が管理するレイアウト情報に基づいて、1つ以上の通信装置101の装置IDを設定する順序を決定する手段であり、例えば、図3のCPU301で実行されるプログラムによって実現される。なお、設定順序決定部422による設定する順序の決定方法は任意の方法であって良いが、ここでは、一例として、レイアウト情報に含まれる位置番号の1から昇順に設定順序を決定するものとする。
設定情報管理部423は、通信装置101から送信される要求情報を通信部420が受信したとき、新たな装置IDを採番し、採番した装置IDと、現在、装置IDの設定を行っている位置番号とを対応付けて、記憶部427の設定情報433に記憶する。また、設定情報管理部423は、採番した装置IDを含む設定情報を、通信部420を介して送信する(例えば、一斉送信する)。なお、設定情報管理部423は、例えば、図3のCPU301で実行されるプログラムによって実現される。
なお、設定情報管理部423による装置IDの採番方法は、任意の方法で良いが、一例として、記憶部427に記憶した、例えば、図5(b)に示すような採番リスト432を用いて装置IDを採番することができる。
図5(b)の例では、採番リスト432には、複数の「装置ID」と、各装置IDが使用済であるか、未使用であるかを示す「状態」の情報とが含まれる。設定情報管理部423は、例えば、採番リスト432に記憶された装置IDのうち、未使用の装置IDを、例えば、昇順に1つ採番し、採番した装置IDに対応する状態を使用済に変更する。
これにより、設定情報管理部423は、各通信装置101に設定する装置IDを、重複することなく採番することができる。
なお、採番リスト432は、設定情報管理部423による装置IDの採番方法の一例であり、装置IDの採番方法は任意の方法であって良い。例えば、設定情報管理部423は、日時の情報等に基づいて、ユニークな装置IDを自動的に生成するもの等であっても良い。
図5(c)は、設定情報管理部423が、記憶部427に記憶した設定情報433の一例を示している。図5(c)に示す設定情報433には、図5(a)の位置番号に対応する「位置番号」と、「位置番号」に対応して設定された「装置ID」とが記憶されている。
図5(c)の例では、図5(a)の位置番号「1」の位置に設置された通信装置101には、装置ID「0x0004」が設定されており、位置番号「2」の位置に設置された通信装置101には、装置ID「0x0005」が設定されていることが示されている。また、図5(c)の例では、図5(a)の位置番号「3」〜「5」の位置に設置された通信装置101には、まだ装置IDが設定されていないことが示されている。
機器制御部424は、記憶部427に記憶された設定情報433を用いて、通信装置101を制御する手段であり、例えば、図3のCPU301で実行されるプログラムによって実現される。
一例として、機器制御部424は、例えば、図5(a)に示すレイアウト情報において、位置番号「1」の通信装置101に対する、利用者の操作を受け付けると、設定情報433から位置番号「1」に対応する装置ID「0x0004」を取得する。また、機器制御部424は、取得した装置ID「0x0004」を含む制御情報を送信する。
表示制御部425は、例えば、レイアウト情報管理部421が記憶部427に記憶したレイアウト情報431と、設定順序決定部422が決定した設定順序とを用いて、装置IDの設定順序を示す表示画面を、表示装置307に表示させる。表示制御部425は、例えば、図3のCPU301で実行されるプログラムによって実現される。
操作受付部426は、管理装置102の利用者である管理者103の入力操作、選択操作等を受け付ける手段であり、例えば、図3のCPU301で実行されるプログラムによって実現される。
記憶部427は、前述したレイアウト情報431、採番リスト432、設定情報433等の情報を記憶する手段であり、例えば、図3のストレージ装置304、RAM302、及び図3のCPU301で実行されるプログラム等によって実現される。
上記の構成により、管理装置102は、例えば、装置IDの設定順序を示す表示画面を表示し、管理者103等に、設定順序に従って移動することを促す。また、管理装置102は、管理者103、又は管理装置102が通信装置101によって検知されたとき、通信装置101から送信される要求情報に応じて、装置IDを採番し、採番した装置IDを含む設定情報を送信する。
<処理の流れ>
続いて、本実施形態に係る通信システム100による装置ID(識別情報)の設定方法の処理について説明する。
[第1の実施形態]
(通信装置の設定処理)
図6は、第1の実施形態に係る通信装置の設定処理の例を示すフローチャートである。
ステップS601において、通信装置101は、装置ID記憶部416に装置IDを記憶済であるか否かを判断し、装置ID記憶部416に装置IDを記憶していない場合、ステップS602以降の処理を実行する。
ステップS602において、通信装置101は、検知部411が、所定の範囲内の検知対象(例えば、移動体)を検知したとき、ステップS603以降の処理を実行する。
ステップS603において、通信装置101の要求情報送信部412は、設定情報の送信を要求する要求情報を、通信部410を介して送信する。この要求情報は、例えば、管理装置102、及び他の通信装置101等に一斉送信される。
ステップS604において、通信装置101の設定情報受信部413は、要求情報送信部412が要求情報を送信した後に、送信した要求情報に応じて管理装置102から送信される設定情報を受信する。
ステップS605において、通信装置101の設定処理部414は、設定情報受信部413が受信した設定情報に含まれる装置IDを、装置ID記憶部416に記憶させる記憶処理を実行する。なお、第1の実施形態では、設定処理部414は、設定情報受信部413が受信した設定情報に含まれる装置IDを、そのまま、装置ID記憶部416に記憶するものとする。
上記の処理により、通信装置101は、装置IDが設定されておらず、かつ検知部411が所定の範囲内で検知対象を検知した場合、要求情報を送信し、管理装置102から送信される設定情報に含まれる装置IDを、装置ID記憶部416に記憶する。
(通信システムの設定処理)
図7は、第1の実施形態に係る通信システムの設定処理の例を示すシーケンス図である。なお、図7の開始時点において、通信装置101−1の装置ID記憶部416には、装置IDが記憶されていないものとする。また、図7において、破線の矢印は、管理者による操作、移動等を示すものとする。
ステップS701において、管理者103は、管理装置102に対して、レイアウト情報の取得操作を行う。
ステップS702において、管理装置102は、操作受付部426により管理者103によるレイアウト情報の取得操作を受け付けると、レイアウト情報管理部421により、レイアウト情報を取得し、記憶部427のレイアウト情報431に記憶する。
例えば、レイアウト情報管理部421は、図3の記憶メディア310に記憶されたレイアウト情報を読出して、記憶部427に記憶する。或いは、レイアウト情報管理部421は、管理者103により指定されたURL(Uniform Resource Locator)情報に基づいて、ネットワーク107からレイアウト情報を取得するもの等であっても良い。
ここでは、例えば、図5(a)に示すようなレイアウト情報が取得され、記憶部427のレイアウト情報431に記憶されるものとして、以下の説明を行う。
ステップS703において、管理装置102の設定順序決定部422は、装置IDの設定順序を決定する。ここでは、設定順序決定部422は、一例として、図5(a)に示すレイアウト情報に含まれる位置番号の1から昇順に設定順序を決定するものとする。
ステップS704において、管理装置102の表示制御部425は、レイアウト情報管理部421が記憶部427に記憶したレイアウト情報431と、設定順序決定部422が決定した設定順序とを用いて、装置IDの設定順序を示す表示画面を表示させる。このとき、管理装置102の表示装置307に表示される表示画面の例を図8(a)に示す。
図8(a)に示す表示画面810には、例えば、図5(a)に示すレイアウト情報811と、装置IDの設定順序を示す複数の矢印と、移動先の位置番号を示すメッセージ813とが表示されている。図8(a)の例では、移動先の位置番号として「1」が示されており、対応する矢印812が、強調表示されている。
ステップS705において、図8(a)に示した表示画面810を見た管理者103は、位置番号「1」が示す位置へ移動するものとする。
ステップS706において、位置番号「1」が示す位置に設置された通信装置101−1は、例えば、図1に示すように、所定の範囲105内の検知対象(管理者103、又は管理装置102)を検知する。
ステップS707において、通信装置101−1の要求情報送信部412は、設定情報の送信を要求する要求情報を、通信部410を介して送信(例えば、一斉送信)する。
ステップS708において、管理装置102の通信部420が、通信装置101−1から送信された要求情報を受信すると、設定情報管理部423は、通信装置101−1に設定する装置IDを決定する。例えば、設定情報管理部423は、図5(b)に示すような採番リスト432から、未使用の装置ID「0x0004」を採番し、状態を「使用済」に更新する。
ステップS709において、管理装置102の設定情報管理部423は、例えば、図8(a)に示される現在の設定位置である位置番号「1」と、ステップS708で決定された装置IDとを対応付けて、図5(c)に示すような設定情報433に記憶する。
ステップS710において、管理装置102の設定情報管理部423は、ステップS708で決定した装置IDを含む設定情報を、通信部420を介して送信(例えば、一斉送信)する。
ステップS711において、通信装置101−1の設定処理部414は、管理装置102から送信された設定情報を設定情報受信部413が受信すると、受信した設定情報に含まれる装置IDを、装置ID記憶部416に記憶する。
ステップS712において、好ましくは、通信装置101−1の設定処理部414は、装置IDの設定が完了したことを示す完了情報を、通信部410を介して送信(例えば、一斉送信)する。
ステップS713において、管理装置102の表示制御部425は、図8(a)に示した表示画面810を更新し、例えば、図8(b)に示すような表示画面820を、表示装置307に表示させる。
図8(b)に示す表示画面820では、例えば、図8(a)に示す表示画面810から、移動先の位置番号を示すメッセージ823と、次の移動先を示す強調表示された矢印821が更新されている。この表示画面820により、管理者103は、次に位置番号「2」が示す位置に移動することを認識することができる。
ステップS714において、図8(b)に示した表示画面820を見た管理者103は、位置番号「2」が示す位置へ移動する
このように、本実施形態に係る通信システム100では、管理装置102の管理者が、管理装置102に表示される表示画面に従って移動することにより、自動的に移動先の通信装置101に装置IDが設定される。
以上、本実施形態に係る通信システム100によれば、所定の位置に設けられ、装置ID記憶部416に記憶した装置IDに基づいて所定の制御を行う通信装置101に、所定の位置に対応する識別情報を記憶させることができるようになる。
[第2の実施形態]
第1の実施形態に係る通信装置101は、例えば、図6のステップS605に示す装置IDの記憶処理において、設定情報に含まれる装置IDを、そのまま装置ID記憶部416に記憶していた。
第2の実施形態では、通信装置101は、装置IDの記憶処理において、通知部415が、設定情報に含まれる装置IDを含む通知を通信部410を介して一斉送信する。また、通信装置101の設定処理部414は、他の通信装置101から、通知した装置IDを使用していることを示す重複情報が受信されると、設定情報に含まれる装置IDを、装置ID記憶部416に記憶させる処理を中止する。これにより、通信装置101は、他の通信装置101と装置IDが重複することを低減させることができる。
図9は、第2の実施形態に係る通信装置の設定処理の例を示すフローチャートである。なお、図9のステップS601〜S604の処理は、図6に示す第1の実施形態に係る通信装置の設定処理と同様なので、ここでは、第1の実施形態との相違点を中心に説明を行う。
通信装置101は、ステップS604において、設定情報受信部413が設定情報を受信すると、第2の実施形態に係る装置IDの記憶処理900を実行する。
ステップS901において、通信装置101の通知部415は、設定情報受信部413が受信した設定情報から取得した装置IDを、他の通信装置101に通知する。例えば、通知部415は、設定情報受信部413が受信した設定情報から取得した装置IDを含む通知を、通信部410を介して一斉送信する。
ステップS902において、通信装置101の設定処理部414は、例えば、所定の時間内に、他の通信装置101から、ステップS901で通知した装置IDを使用していることを示す重複情報を受信したか否かを判断する。
他の通信装置101から重複情報を受信した場合、通信装置101の設定処理部414は、装置IDを装置ID記憶部416に記憶させる装置IDの記憶処理を中止し、例えば、処理をステップS603に戻す。
一方、他の通信装置101から重複情報を受信していない場合、通信装置101の設定処理部414は、ステップS903において、設定情報から取得した装置IDを、装置ID記憶部416に記憶する。
なお、本実施形態では、通信装置101の設定処理部414は、図9のステップS601において、装置IDを記憶済の場合、ステップS911〜S913の処理を実行する。
ステップS911において、通信装置101の設定処理部414は、通信部410が、他の通信装置101から装置IDを含む通知を受信した場合、処理をステップS912に移行させる。
ステップS912に移行すると、通信装置101の設定処理部414は、他の通信装置101から受信した装置IDが、装置ID記憶部416に記憶した装置IDと重複しているか否かを判断する。
装置IDが重複していない場合、通信装置101の設定処理部414は、処理を終了させる。一方、装置IDが重複している場合、ステップS913において、通信装置101の設定処理部414は、他の通信装置101から通知された装置IDを使用していることを示す重複情報を、通信部410を用いて送信(例えば、一斉送信)する。
上記の処理により、本実施形態に係る通信装置101によれば、複数の通信装置101に同じ装置IDが重複して設定されることを低減させることができる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態では、通信装置101は、装置ID記憶部416に装置IDが記憶されていない場合、他の通信装置101から通知された装置IDを、他装置ID記憶部417に記憶しておく。これにより、通信装置101は、管理装置102から受信した装置IDと、他装置ID記憶部417に記憶した他の通信装置101の装置IDを比較し、装置IDが重複しているか否かを判断することができるようになる。
従って、例えば、図9に示す第2の実施形態に係る通信装置の設定処理において、装置IDを記憶済である場合に実行していたステップS911〜S913の処理を省略することができるようになる。
(他装置IDの記憶処理)
図10は、第3の実施形態に係る他装置IDの記憶処理の例を示すフローチャートである。
ステップS1001において、通信装置101は、装置ID記憶部416に装置IDが記憶されている場合、処理を終了させる。一方、通信装置101は、装置ID記憶部416に装置IDが記憶されていない場合、処理をステップS1002に移行させる。
ステップS1002に移行すると、通信装置101の他装置ID記憶部417は、通信部410が、他の通信装置101から、装置IDを含む通知を受信すると、処理をステップS1003に移行させる。
ステップS1003に移行すると、通信装置101の他装置ID記憶部417は、通信部410が他の通信装置101から受信した通知に含まれる装置IDを、他装置ID記憶部417に記憶(追加)する。
上記の処理により、通信装置101は、装置ID記憶部416に装置IDを記憶していない場合、他の通信装置101から装置IDを含む通知を受信すると、受信した通知に含まれる装置IDを、他装置ID記憶部417に記憶する。
(通信装置の設定処理)
図11は、第3の実施形態に係る通信装置の設定処理の例を示すフローチャートである。なお、図11のステップS601〜S604の処理は、図6に示す第1の実施形態に係る通信装置の設定処理と同様なので、ここでは、第1の実施形態との相違点を中心に説明を行う。
通信装置101は、ステップS604において、設定情報受信部413が設定情報を受信すると、第3の実施形態に係る装置IDの記憶処理1100を実行する。
ステップS1101において、通信装置101の設定処理部414は、ステップS604で受信した設定情報から取得した装置IDが、他装置ID記憶部417に記憶されているか否かを判断する。
取得した装置IDが他装置ID記憶部417に記憶されている場合、設定処理部414は、装置IDの記憶処理1100を中止し、例えば、処理をステップS603に戻す。
一方、取得した装置IDが他装置ID記憶部417に記憶されていない場合、通信装置101は、処理をステップS1102に移行させる。
ステップS1102に移行すると、通信装置101の通知部415は、設定情報受信部413が受信した設定情報から取得した装置IDを他の通信装置101に通知する。例えば、通知部415は、取得した装置IDを含む通知を、通信部410を用いて一斉送信する。
ステップS1103において、通信装置101の設定処理部414は、設定情報受信部413が受信した設定情報から取得した装置IDを、装置ID記憶部416に記憶する。
上記の処理によれば、通信装置101は、他の通信装置101から通知された装置IDを他装置ID記憶部417に記憶しているので、他の通信装置からの重複情報を待たずに、装置IDの重複の有無を判断することができる。
また、通信装置101は、他の通信装置101から装置IDの通知を受けた場合でも、重複情報を返信する必要がないので、例えば、図9のステップS911〜S913の処理を省略することができる。
[第4の実施形態]
第4の実施形態では、通信装置101は、検知部411が、所定の数(例えば2つ)の検知対象を検知した場合に、要求情報送信部412による要求情報の送信を行う。これにより、例えば、通行人等を誤検知して、装置IDの設定処理が実行されることを低減させることができる。
(通信装置の設定処理)
図12は、第4の実施形態に係る通信装置の設定処理の例を示すフローチャートである。
(処理の一例)
図12(a)は、第4の実施形態に係る設定処理の一例を示している。なお、図12(a)のステップS601、及びステップS603〜S605の処理は、図6に示す第1の実施形態に係る通信装置の設定処理と同様なので、ここでは第1の実施形態との相違点を中心に説明を行う。
ステップS1211において、通信装置101の検知部411は、所定の範囲内で第1の検知対象を検知したか否かを判断する。
例えば、検知部411は、図2の検知デバイス104−1で、検知対象が検知されたか否かを判断する。例えば、検知デバイス104−1が、所定の範囲内における人体の有無を検知する人感センサである場合、検知部411は、所定の範囲内で人体が検知されたか否かを判断する。
通信装置101は、所定の範囲内で第1の検知対象が検知されると、処理をステップS1212に移行させる。
ステップS1212において、通信装置101の検知部411は、所定の範囲内で第2の検知対象を検知したか否かを判断する。
例えば、検知部411は、図2の検知デバイス104−2で、検知対象が検知されたか否かを判断する。例えば、検知デバイス104−2が、所定以上の光量(例えば、レーザーポインタの照射等)を検知する光量センサである場合、検知部411は、所定以上の光量が検知されたか否かを判断する。
所定の範囲内で第2の検知対象が検知された場合、通信装置101は、ステップS603〜S605の処理を実行する。一方、所定の範囲内で第2の検知対象が検知されない場合、処理をステップS1211に戻す。
上記の処理により、通信装置101は、検知デバイス104−1による第1の検知対象が検知され、かつ検知デバイス104−2による第2の検知対象が検知された場合、ステップS603〜S605の処理を実行する。これにより、通信装置101は、検知部411の誤検知による要求情報の送信を低減させることができる。
(処理の別の一例)
図12(b)は、第4の実施形態に係る設定処理の別の一例を示している。なお、図12(b)のステップS601、及びステップS603〜S605の処理は、図6に示す第1の実施形態に係る通信装置の設定処理と同様なので、ここでは第1の実施形態との相違点を中心に説明を行う。
ステップS1221において、通信装置101の検知部411は、所定の数の検知対象を検知したか否かを判断する。
例えば、図2において、通信装置101は、3つ以上の検知デバイス104を有し、そのうち、所定の数(例えば、2つ)の検知デバイス104が、検知対象を検知したか否かを判断する。
所定の数の検知対象が検知された場合、通信装置101は、ステップS603〜S605の処理を実行する。一方、所定の数の検知対象が検知されない場合、通信装置101は、同様の処理を繰り返す。
上記の処理により、通信装置101は、所定の数の検知対象が検知された場合、ステップS603〜S605の処理を実行する。これにより、通信装置101は、検知部411の誤検知による要求情報の送信を低減させることができる。
[第5の実施形態]
第5の実施形態では、通信装置101は、例えば、管理装置102等から、予め定められた設定開始指示を受信した場合、通信装置の設定処理を実行する場合の例について説明する。
(通信装置の設定処理)
図13は、第5の実施形態に係る通信装置の設定処理の例を示すフローチャートである。なお、図13のステップS601、及びステップS602〜S605の処理は、図6に示す第1の実施形態に係る通信装置の設定処理と同様なので、ここでは第1の実施形態との相違点を中心に説明を行う。
ステップS1301において、通信装置101の設定処理部414は、例えば、管理装置102等から、予め定められた設定開始指示を受信しているか否かを判断する。
例えば、管理装置102は、装置IDの設定を開始するとき、装置IDの設定を開始することを示す設定開始指示を一斉送信するものとする。
管理装置102から設定開始指示を受信していない場合、通信装置101は、通信装置の設定処理を終了させる。一方、管理装置102から設定開始指示を受信している場合、通信装置101は、ステップS602〜S605の処理を実行する。
上記の処理により、装置IDの設定処理を行わないときに、装置IDを記憶していない通信装置101から、不要な要求情報が送信されることを低減させることができる。
[第6の実施形態]
第1〜第5の実施形態では、管理装置102の設定情報管理部423が採番リスト432を記憶部427に記憶し、設定情報管理部423が装置IDを採番して、各通信装置101に送信していた。
第6の実施形態では、管理装置102が、採番リストを通信装置101に通知し、通信装置101側で装置IDの採番を行う場合の例について説明する。
<機能構成>
図14は、第6の実施形態に係る通信システムの機能構成図である。
(管理装置の機能構成)
第6の実施形態に係る管理装置102は、図4に示す一実施系形態に係る管理装置102の機能構成に加えて、採番リスト通知部1421を有している。なお、他の構成は、図4に示す一実施系形態に係る管理装置102の機能構成と同様なので、ここでは、図4に示す一実施系形態に係る管理装置102の機能構成との相違点を中心に説明を行う。
採番リスト通知部1421は、例えば、図5(b)に示すような採番リスト432を、通信部420を介して、複数の通信装置101に通知する手段であり、例えば、図3のCPU301で実行されるプログラムによって実現される。
例えば、採番リスト通知部1421は、図5(b)に示すような採番リスト432を、通信部420を用いて一斉送信する。
(通信装置の機能構成)
第6の実施形態に係る通信装置101は、図4に示す一実施形態に係る通信装置101の他装置ID記憶部417に代えて、採番リスト記憶部1411、及び採番処理部1412を有する。なお、他の構成は、図4に示す一実施系形態に係る管理装置102の機能構成と同様なので、ここでは相違点を中心に説明を行う。
採番リスト記憶部(第3の記憶部)1411は、管理装置102から一斉送信された採番リスト(1つ以上の第3の識別情報の一例)が、通信部410によって受信されると、受信された採番リストを記憶する。採番リスト記憶部1411は、例えば、図2のフラッシュROM203、及び図2のCPU201で実行されるプログラム等によって実現される。
採番処理部(第2の設定処理部)1412は、採番リスト記憶部1411に採番リストが記憶されている場合、検知部411により所定の範囲内の検知対象が検知されると、採番リストから1つの装置IDを採番し、採番した装置IDを使用済に更新する。また、採番処理部1412は、採番した装置IDを、装置ID記憶部416に記憶する。採番処理部1412は、例えば、図2のCPU201で実行されるプログラムによって実現される。
<処理の流れ>
図15は、第7の実施形態に係る通信システムの設定処理の例を示すシーケンス図である。なお、図15の処理を開始する前に、図7のステップS701〜S704に示す設定順序の表示処理が実行済であるものとする。
ステップS1501a、S1501bにおいて、管理装置102の採番リスト通知部1421は、記憶部427に記憶した、例えば、図5(b)に示すような採番リスト432を、通信部420を用いて一斉送信する。
ステップS1502a、S1502bにおいて、各通信装置101−1、101−2は、通信部410が、管理装置102から送信された採番リスト432を受信すると、採番リスト記憶部1411に、受信された採番リスト432を記憶する。
ステップS1503において、第1の実施形態と同様に、図8(a)に示した表示画面810を見た管理者103は、位置番号「1」が示す位置へ移動するものとする。
ステップS1504において、位置番号「1」が示す位置に設置された通信装置101−1の検知部411は、例えば、図1に示すように、所定の範囲105内の検知対象(管理者103、又は管理装置102)を検知する。
ステップS1505において、通信装置101−1の採番処理部1412は、採番リスト記憶部1411に採番リストが記憶されているので、例えば、図5(b)に示す採番リスト432から未使用の装置ID「0x0004」を採番し、状態を使用済に変更する。また、採番処理部1412は、採番した装置IDを装置ID記憶部416に記憶する。
ステップS1506a、S1506bにおいて、通信装置101−1の採番処理部1412は、ステップS1505で採番した装置IDを、通信部410で一斉送信する。
ステップS1507において、管理装置102の設定情報管理部423は、例えば、図8(a)に示される現在の設定位置である位置番号「1」と、通信装置101−1から受信した装置IDとを対応付けて、図5(c)に示すような設定情報433に記憶する。
ステップS1508aにおいて、管理装置102の設定情報管理部423は、記憶部427に記憶した、例えば、図5(b)に示されるような採番リスト432のうち、通信装置101−1から通知された装置ID「0x0004」を使用済に更新する。
ステップS1508bにおいて、通信装置101−2の採番処理部1412は、採番リスト記憶部1411に記憶した採番リストのうち、通信装置101−1から通知された装置ID「0x0004」を使用済に更新する。
ステップS1509において、管理者103は、位置番号「2」が示す位置へ移動するものとする。
ステップS1510において、位置番号「2」が示す位置に設置された通信装置101−2の検知部411は、所定の範囲内の検知対象を検知する。
ステップS1511において、通信装置101−2の採番処理部1412は、採番リスト記憶部1411に採番リストが記憶されているので、採番リスト記憶部1411に記憶した採番リストから未使用の装置IDを採番し、状態を使用済に変更する。
ステップS1512a、S1512bにおいて、通信装置101−2の採番処理部1412は、ステップS1511で採番した装置IDを、通信部410で一斉送信する。
ステップS1513において、管理装置102の設定情報管理部423は、例えば、図8(b)に示される現在の設定位置である位置番号「2」と、通信装置101−2から受信した装置IDとを対応付けて、設定情報433に記憶する。
ステップS1514aにおいて、管理装置102の設定情報管理部423は、記憶部427に記憶した採番リスト432のうち、通信装置101−2から通知された装置IDを使用済に更新する。
ステップS1508bにおいて、通信装置101−1の採番処理部1412は、採番リスト記憶部1411に記憶した採番リストのうち、通信装置101−2から通知された装置ID「0x0004」を使用済に更新する。
上記の処理により、装置IDの採番処理を通信装置101側で行うことができるようになる。このように、本実施形態に係る通信システム100は、様々なシステム構成が可能である。例えば、通信装置101に含まれる各機能構成の一部は、管理装置102に含まれていても良い。また、管理装置102に含まれる各機能構成の一部は、通信装置101に含まれていても良い。
また、管理装置102に含まれる各機能構成は、複数の情報処理装置に分散して設けられていても良い。
例えば、上記の各実施形態において、管理者103が、例えば、図8に示すような表示画面に従って、管理装置102と共に移動するものとして説明を行った。しかし、図8に示すような表示画面は、他の情報処理装置(例えば、タブレット端末等)に表示されるものであっても良い。この場合、管理装置102は移動せずに、タブレット端末を持った管理者103(又はタブレット端末の利用者)が、指定された移動経路に従って、移動すれば良い。
[通信装置による制御の例]
ここで、通信装置101による所定の制御の例について説明する。
図16、17は、一実施形態に係る通信システムの処理の例を示す図である。
(制御処理の例)
図16(a)は、管理装置102の利用者である管理者103が、管理装置102を用いて、通信装置101を制御する制御処理の例を示している。なお、管理装置102は、通信装置101を制御する情報処理装置の一例であり、他の情報処理装置であっても良い。例えば、通信装置101を制御する情報処理装置は、第1〜6の実施形態に係る装置IDの設定処理を実行する機能を有していなくても良い。
ステップS1611において、管理者103は、管理装置102に制御操作を行う。例えば、管理者は、図5に示すようなレイアウト図を表示する表示画面から、位置番号「1」を選択し、光量を最大時の50%に設定する50%稼動の操作を行う。
ステップS1612において、管理装置102の機器制御部424は、位置番号「1」に対応する装置ID「0x0004」を取得し、取得した装置IDと制御内容(50%稼動)とを含む制御情報を、通信部420を用いて送信(例えば、一斉送信)する。
ステップS1613において、通信装置101−1の制御部418は、装置ID記憶部416に記憶した装置IDを含む制御要求を受信すると、制御要求に含まれる制御内容に従って、例えば、照明の明るさを50%にする調光制御を行う。
(センシング処理の例)
図16(b)は、通信装置101が、例えば、所定の時間等に検知した環境情報を、自装置の装置IDと共に管理装置102に通知するセンシング処理の例を示している。なお、管理装置102は、通信装置101から通知される環境情報を管理する情報処理装置の一例であり、他の情報処理装置であっても良い。
ステップS1621において、例えば、通信装置101−2の制御部418は、検知部411を用いて、所定の時間等に、環境情報(温度、湿度、明るさ等)を検知する。
ステップS1621において、通信装置101−2の制御部418は、ステップS1621で検知した環境情報を、装置ID記憶部416に記憶した装置ID「0x0005」と共に、管理装置102に送信する(又は一斉送信する)。
ステップS1623において、管理装置102の機器制御部424は、受信した環境情報に含まれる装置ID「0x0005」と、例えば、図5(c)に示す設定情報433とに基づいて、位置番号「2」の環境情報として管理(記憶)する。
(自動制御の例)
図17は、上記のセンシング処理と制御処理とを組合せた自動制御の例を示している。なお、管理装置102は、通信システム100を自動制御する情報処理装置の一例であり、他の情報処理装置であっても良い。
ステップS1701において、管理者103は、管理装置102に自動制御の設定操作を行う。これにより、通信システム100は、例えば、ステップS1702〜S1711に示すような処理を自動的に実行する。
ステップS1702において、通信装置101−1の制御部418は、検知部411を用いて、環境情報(温度、湿度、明るさ等)を検知する。
ステップS1703において、通信装置101−1の制御部418は、ステップS1702で検知した環境情報を、装置ID記憶部416に記憶した装置ID「0x0004」と共に、管理装置102に送信する(又は一斉送信する)。
ステップS1704において、管理装置102の機器制御部424は、受信した環境情報に含まれる装置ID「0x0004」と、例えば、図5(c)に示す設定情報433とに基づいて、位置番号「1」の環境情報として管理(記憶)する。
ステップS1705において、通信装置101−2の制御部418は、検知部411を用いて、環境情報(温度、湿度、明るさ等)を検知する。
ステップS1706において、通信装置101−2の制御部418は、ステップS1702で検知した環境情報を、装置ID記憶部416に記憶した装置ID「0x0005」と共に、管理装置102に送信する(又は一斉送信する)。
ステップS1707において、管理装置102の機器制御部424は、受信した環境情報に含まれる装置ID「0x0005」と、例えば、図5(c)に示す設定情報433とに基づいて、位置番号「2」の環境情報として管理(記憶)する。
ステップS1708において、管理装置102の制御部418は、例えば、ステップS1704において記憶した、位置番号「1」の環境情報に対応する制御要求を、通信装置101−1に送信する(又は一斉送信する)。この制御要求には、例えば、位置番号「1」の環境情報に対応する制御内容(例えば、50%稼動)と、位置番号「1」に対応する装置ID「0x0004」とが含まれる。
ステップS1709において、通信装置101−1の制御部418は、装置ID記憶部416に記憶した装置IDを含む制御要求を受信すると、制御要求に含まれる制御内容に従って、例えば、照明の明るさを50%にする調光制御を行う。
ステップS1710において、管理装置102の制御部418は、例えば、ステップS1707において記憶した、位置番号「2」の環境情報に対応する制御要求を、通信装置101−2に送信する(又は一斉送信する)。この制御要求には、例えば、位置番号「2」の環境情報に対応する制御内容(例えば、60%稼動)と、位置番号「2」に対応する装置ID「0x0005」とが含まれる。
ステップS1711において、通信装置101−2の制御部418は、装置ID記憶部416に記憶した装置IDを含む制御要求を受信すると、制御要求に含まれる制御内容に従って、例えば、照明の明るさを60%にする調光制御を行う。
以上、上記の各実施形態に係る通信システム100によれば、装置IDを予め記憶していない複数の通信装置101に、各通信装置101が設置された位置に対応する装置IDを設定し、個別に制御することができるようになる。