JP2017209026A - ルアー - Google Patents

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清広 野▲崎▼
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Abstract

【課題】水中にて魚が仕掛けや餌に食いつく直前の動画を容易かつ確実に撮像することができると共に、魚が仕掛けや餌に食いつく瞬間の前後の動画を効率的に保存することができるルアーを提供する。【解決手段】ルアーは、カメラ21にて撮像した画像を一次記憶部22aに順次格納し、格納した画像データのうち、魚信検知部が魚信を検知したときの前後の所定の時間又はフレーム数の画像データを、二次記憶部22bに格納する。【選択図】図1

Description

本発明は、ルアーに関するものであり、詳細には、水中にてルアーに食いつく魚の撮像に関する。
従来、魚等の水中の獲物を捕獲するために、ルアー等の仕掛けを用いた釣りが行われている。そのような仕掛けは、例えば釣竿から延びる釣り糸に取り付けられており、釣りを行っている状態において、仕掛けは水面近く又は水中に存在する。それゆえ、釣りを行う者は、仕掛けに誘引される水中の魚の姿を目視することはできない。
釣りを行う者は、目視できない魚の居場所を推察し、かつ様々な条件を考慮して、適切な仕掛けや釣りを行う場所等を選択する。そして、釣りを行う者は、これらの選択の結果として、獲物としての魚を釣り上げることに喜びや満足感を感じる。
このような釣りという行為を行う上で、効率を良くしたい、及び釣りの記録を残したい等の理由から、仕掛けが魚を誘引しているか否か、及び、釣り上げる際の魚の様子を知りたい、すなわち仕掛け周辺の水中の様子を撮像したいという要望があった。
ところで、スキューバダイビング等のマリンスポーツにおいては、防水カメラを用いて水中に生息する生物等を撮像することがよく行われている。この場合には、撮像者である遊泳者自身が水中にてカメラを操作して、魚や珊瑚等を撮像する必要がある。そのため、釣りにおいてこの方法を採用することは難しい。
そこで、水中カメラと釣り針を組み合わせた技術として、例えば特許文献1に開示された水中撮像機器が知られている。特許文献1に開示された水中撮像機器は、撮像者が陸上にいる状態において、水中にて魚が釣り針に掛かった瞬間に自動的に撮像するように構成されている。具体的には、水中撮像機器100は、図14に示すように、釣り竿から延びる釣り糸110の先端側に設けられ水中での撮像ができるデジタルカメラ120と、釣り針130と、釣り針130に魚が掛かったときの振動でシャッターを作動させる振動検出レリーズ140とを備え、これにより、釣り上げる魚や水中の様子等を自動的に撮像することができるようになっている。
特開2000−231147号公報(2000年8月22日公開)
しかしながら、従来の特許文献1に開示された水中撮像機器100は、魚が釣り針130に掛かることによって、振動検出レリーズ140が振動を感知したときに自動的に画像を撮像するものである。そのため、画像を撮像する瞬間が限定され、魚が仕掛けや餌に食いつく直前の画像等を撮像することはできない。或いは、水中撮像機器100は、セルフタイマーによって、又は釣りをする者が陸上から操作することによって、撮像を行うことも可能であるが、この場合、適切なタイミングにて撮像することは難しく、また、操作が煩雑なものとなってしまう。
これに対して、水中にてカメラが常に画像を撮像し続けるようにすれば、魚が仕掛けや餌に食いつく前の画像を容易に撮像することは可能である。しかし、この場合には、撮像した画像の枚数(データ量)が膨大なものとなってしまう。そのため、画像データを記録する記録媒体の容量上の問題があると共に、目的とする場面を大量のデータの中から探す必要があり、ユーザが多大な労力を必要とするという問題がある。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、水中にて魚が仕掛けや餌に食いつく直前の動画を容易かつ確実に撮像することができると共に、魚が仕掛けや餌に食いつく瞬間の前後の動画を効率的に保存することができるルアーを提供することを目的とする。
本発明の一態様におけるルアーは、上記の課題を解決するために、水中を撮像するカメラと、上記カメラにて撮像した画像データを順次格納する一次記憶部と、上記一次記憶部に格納された画像データの一部を格納する二次記憶部と、上記二次記憶部への画像データの格納を制御する制御部と、魚が餌に食いついたことを示す魚信を検知する魚信検知部とを備え、上記制御部は、上記魚信検知部が魚信を検知したときの前後の所定の時間、又は前後の所定のフレーム数の画像データを上記一次記憶部から二次記憶部へと格納させることを特徴としている。
本発明の一態様によれば、水中にて魚が仕掛けや餌に食いつく直前の動画を容易かつ確実に撮像することができると共に、魚が仕掛けや餌に食いつく瞬間の前後の動画を効率的に保存することができるルアーを提供するという効果を奏する。
本発明の実施形態1におけるルアーの画像データの保存を制御する制御システムの構成を示すブロック図である。 (a)は上記ルアーの構成を示す概略断面図であり、(b)は上記ルアーの構成を示す底面図である。 (a)は、各時間における上記ルアーの加速度としての信号の強度を示すグラフであり、(b)は、(a)の信号を高速フーリエ変換処理して、各周波数領域におけるパワー密度として示すグラフである。 上記ルアーの画像データの保存の制御を説明する図である。 上記ルアーの画像データの保存を制御する制御システムが実行する処理の流れを示すフローチャートである。 (a)は上記ルアーを接続した釣り糸が釣竿に装着された状態を示す側面図であり、(b)は上記ルアーを使用して釣りを行っている状態を示す模式図である。 (a)は本発明の実施形態2におけるルアーの構成を示す概略断面図であり、(b)は上記ルアーの構成を示す底面図である。 上記ルアーが備えるマイクロスイッチの構成を示すブロック図である。 (a)は本発明の実施形態3におけるルアーの構成を示す概略断面図であり、(b)は上記ルアーの構成を示す底面図である。 本発明の実施形態4におけるルアーにおいて実行される画像処理による魚信の検出を説明する図である。 (a)は本発明の実施形態5におけるルアーの構成を示す概略断面図であり、(b)は上記ルアーの構成を示す底面図である。 (a)は上記ルアーが備える回動式モード切替スイッチを示す側面図であり、(b)は上記ルアーが備える回動式モード切替スイッチをデータ転送モードにして無線通信によるデータ授受を行う様子を示す模式図である。 (a)は本発明の実施形態6におけるルアーの構成を示す概略断面図であり、(b)は上記ルアーの構成を示す底面図である。 従来の水中撮像機器の構成を示す斜視図である。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について、図1〜図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
本実施の形態では、水面又は水深の浅いところにて用いられるトップウォータ型のルアーについて説明する。尚、本実施の形態のルアーは、後述する他の実施形態のようにミドルウォータ型やボトムウォータ型のルアーとして用いることも可能である。ここで、ミドルウォータ型のルアーとは、水中に止まるように比重調整されたルアーであって、水面と水底の中間にて用いられ、一般的にサスペンドタイプと言われる類のものである。また、ボトムウォータ型のルアーとは、水よりも重い比重のルアーであり、水底にて用いられ、一般的にシンキングタイプと言われる類のものである。
以下の説明においては、本実施の形態のルアー1Aの理解を容易にするために、先ず、ルアー1Aの概略的な構成について図2を用いて説明を行い、その後、ルアー1Aのカメラにて撮像した画像データの保存を制御する制御システムについて詳細に説明する。
<本発明の一態様におけるルアーの概略的な構成>
本実施の形態のルアー1Aの概略的な構成について、図2に基づいて説明する。図2の(a)は、本実施の形態1におけるルアー1Aの構成を示す概略断面図であり、(b)は、上記ルアー1Aの構成を示す底面図である。
本実施の形態のルアー1Aは、図2の(a)に示すように、釣り糸10に取り付けられる筐体としてのハウジング11と、ハウジング11に装着された針12と、ハウジング11内部に収容された各種の収容部品20とを備えている。
釣り糸10は、ハウジング11の一方の端部に接続されている。釣り糸10が接続される位置は特に限定されるものではなく、また、釣り糸10の材質は、釣りをする者が適宜選択することができる。
(ハウジング)
ハウジング11は、二重構造としてなっており、具体的には、ルアー1Aの外表面側である外側の筐体と、該外側の筐体の内部に設けられた内側の筐体とからなっている。上記外側の筐体は、樹脂等の透明な材質からなっている。尚、ハウジング11は、このような二重構造に限定されるものではない。
ハウジング11は、内部に空洞を有する細長い略円柱形状であって、下部の一端が丸みを帯びており、上部の他端にかけて断面の径が徐々に小さくなるような形状となっている。ハウジング11の形状は特に限定されるものではないが、ハウジング11は、水中にて内部に水が入ることを防ぐことができるように、例えばJIS防水保護等級8級の防水性能を有している。
ハウジング11は、下部ハウジング11aと上部ハウジング11bとに分割されている。下部ハウジング11aは、ハウジング11における丸みを帯びた端部側であり、下部ハウジング11aの内側の筐体は、多層ミラーコーティング加工された透明樹脂にて構成されている。一方、上部ハウジング11bの内側の筐体は金型鋳造されたアルミニウムにて構成されている。尚、ハウジング11は、分割されず一体に形成されていてもよい。
下部ハウジング11a及び上部ハウジング11bの内側の筐体を構成する材質は、耐水性及び耐久性等を考慮して適宜選択することができる。ハウジング11の内側の筐体の全体が、多層ミラーコーティング加工された透明樹脂で構成されていてもよい。
下部ハウジング11aと上部ハウジング11bとは、互いに分離できるようになっていることが好ましい。これにより、ハウジング11を開閉可能とすることができる。ハウジング11を開けることによって、内部の収容部品20にアクセスすることができ、部品の交換やメンテナンス等を容易に行うことができる。
下部ハウジング11aと上部ハウジング11bとの接続部分は、防水性を有するようにシールされており、例えばラバーシール13によってシールされている。或いは、その他のパッキン等のシール材によってシールされていてもよい。
このラバーシール13の部分において、ルアー1Aは切替スイッチを備え、該切替スイッチは、下部ハウジング11aと上部ハウジング11bとを互いに回動させることによって、ルアー1Aの電源及び後述する無線通信のON/OFFを切り替えるものである。このような回動式の切替スイッチについて、詳しくは実施の形態5において図12を用いて説明する。尚、ルアー1Aが備える切替スイッチは、回動式のスイッチに限定されるものではなく、例えば、ハウジング11の一部を押圧することによってスイッチングを行うプッシュ式のスイッチ等であってもよい。
(針)
針12は、釣りに一般的に用いられるフック(釣り針)を使用することができる。針12の大きさ及び材質は、目的の魚等の種類及び大きさに合わせて、適宜選択すればよい。本実施の形態の針12は、ハウジング11の胴体の2か所に1つずつ設けられている。針12の位置や個数については、適宜選択することができる。
針12には、釣りを行う際に、魚を誘引する餌が付けられる。釣りをする者は、例えば、針12に付着した餌、又は針12ごとルアー1Aを魚が咥えた際に、適切なタイミングで釣竿をしゃくって針12を魚に引っ掛ける。この動作はフッキングとも呼ばれる。
また、針12は、ハウジング11に装着されるのではなく、ハウジング11に別の釣り糸をさらに接続し、その釣り糸に針12が設けられていてもよい。この場合、針12に餌をつけておき、魚が針12を咥えた際にフッキングをすることにより、魚のサイズが比較的小さく、ハウジング11を口に入れることが難しいサイズであっても釣りを行うことができる。また、針12に餌を付着させずに、ルアー1Aの全体が疑似餌として魚を誘引するようになっていてもよい。この場合、魚等はハウジング11ごと針12を口の中に入れることになる。或いは、針12自体が疑似餌としてなっていてもよい。換言すれば、魚を誘引する仕掛けは、針12に付着した餌であってもよいし、ルアー1A自体であってもよいし、疑似餌としての針12自体でもよい。
(収容部品)
収容部品20は、下部ハウジング11a内に設けられ外部の画像を撮像するカメラ21と、カメラ21にて撮像した画像データを格納する記憶部22と、各種電子部品を実装する部品実装基板30と、これらの各部を駆動させる電力を供給する電源部23とを含む。
カメラ21は、例えば13メガピクセルの画素数を有するデジタルカメラである。カメラ21の画素数は、撮像する画像の鮮明さと、記憶部22に格納するデータ容量とを考慮して、適宜選択すればよい。また、カメラ21は、魚眼レンズ21aを備えている。カメラ21が備えるレンズは、広角レンズ等の通常のレンズであってもよい。
魚眼レンズ21aの周辺部には、図2の(b)に示すように、ライト21bが環状に設けられている。ライト21bは、例えばLEDライトであり、カメラ21が撮像する場所を照らすことができる。ライト21bは設けられていなくてもよい。
記憶部22は、カメラ21にて撮像した画像を保存することができ、例えばマイクロSDカードからなっている。或いは、記憶部22は、何れかの記録媒体であればよく、他の規格のSDカードであってもよいし、例えばUSBメモリ等であってもよい。ハウジング11が開閉可能な構成である場合には、記憶部22としての例えばマイクロSDカードを取り出し、他の電子機器にて画像データを読み出すことができる。このような他の電子機器としては、例えば、スマートフォン、タブレット、ビデオカメラ、パソコン等が挙げられる。また、記憶部22は、ルアー1Aからの取り外しを想定しない場合は、フラッシュメモリ等の内臓メモリとしてなっていてもよい。記憶部22に格納された画像データは、後述する無線通信部33(図1参照)によって、記憶部22をルアー1Aから取り外すことなく他の電子機器に転送することができる。
部品実装基板30は、各種の電子部品が実装又は固定される基板であり、例えばプリント基板である。部品実装基板30上に上記記憶部22及び電源部23が実装又は固定されていてもよい。この部品実装基板30に実装された各種の電子部品と上記記憶部22とによって、後述するように、本実施の形態のルアー1Aにおける画像データの保存を制御する制御システム2が構築される。
電源部23は、各種の収容部品20を駆動させる電力を供給するものであり、例えばボタン電池である。また、電源部23は、無接点充電式の充電池であってもよい。無接点充電式の充電池によれば、ルアー1Aを無接点充電器の上に置くだけで充電を行うことができる。
電源部23から供給される電力は、レギュレータ(図示せず)により、設定された一定の電流及び電圧に制御される。この電力によって、各種の収容部品20は、ハウジング11の外部と有線で接続されることなく駆動される。尚、本実施の形態のルアー1Aは、必ずしも電源部23が設けられていなくてもよく、陸上から導線等によって電力を供給されるようになっていてもよい。
各種の収容部品20は、ハウジング11の内側の筐体の内部において、防水ケースの中に入っていることが好ましい。この場合、仮に、ハウジング11の内側の筐体内部に水が入ったとしても、収容部品20へと水が侵入することが防止され、電子部品が故障する可能性が低減される。
以上のような構成のルアー1Aにおいて、釣りを行い、カメラ21にて魚等を撮像する場合には、カメラ21が魚等の方向を向く必要が有る。そのため、ルアー1Aは、浮力と重量バランスとを調整する重量バランス調整機構(図示せず)をさらに備え、水中にてカメラ21が向く方向(角度)を変えることができるようになっている。ただし、この重量バランス調整機構は、水中において、カメラ21にて魚を撮像し易くするためのものであり、重量バランス調整機構はルアー1Aに必須の構成ではない。
(重量バランス調整機構)
以下に、上記重量バランス調整機構の一例について説明する。重量バランス調整機構は、例えば以下の(i)〜(iii)のようなものである。
(i)ハウジング11の内部に少なくとも2つの空気室が設けられ、該空気室は、ハウジング11の内部を長手方向に区画する。例えば、2つの空気室は、一方が下部ハウジング11aの内部の空間であり、他方が上部ハウジング11bの内部の空間であり得る。それぞれの空気室の大きさと位置とを、ルアー1Aの製造時に設計し変えることにより、ルアー1Aの浮力の基本的なバランスを調整する。
(ii)ハウジング11内部の各種の収容部品20の重量配分を、魚眼レンズ21a側に偏在させる。また、ハウジング11内部にて、収容部品20の全て、又は一部を位置調節できるようにする。
(iii)ハウジング11の外表面に回動部を設け、各種の収容部品20の少なくとも一部を部品載置台に搭載する。上記回動部の回転量に対応して、上記部品載置台が、ルアー1Aの長手方向に平行に移動する。上記回動部は、例えば、下部ハウジング11aと上部ハウジング11bとの間に設けられている、又は、ハウジング11の外表面に突出した回転ダイヤルとしてなっている。上記部品載置台は、部品実装基板30としてなっていてもよい。また、上記回動部の代わりにハウジング11の外表面に突出したスライダーが設けられ、該スライダーによって部品載置台が移動してもよい。或いは、ハウジング11内部にてスライドするものは、部品載置台ではなく重りでもよい。
このような重量バランス調整機構(i)〜(iii)によれば、ルアー1Aは、重量バランスを調整して、水中における傾きを調整することができる。
ここまで、図2を用いて、本実施の形態のルアー1Aの概略的な構成について説明してきた。次に、本実施の形態のルアー1Aにおける、カメラ21にて撮像した画像データの保存を制御する制御システム2について、図1及び図3〜図5を用いて、詳細に説明していく。
<本発明の一態様におけるルアーの制御システム>
本実施の形態のルアー1Aの制御システム2の構成について、図1に基づいて以下に説明する。図1は、本実施の形態1におけるルアー1Aの画像データの保存を制御する制御システム2の構成を示すブロック図である。
本実施の形態のルアー1Aの制御システム2は、図1に示すように、制御部31と、カメラ21と、データ圧縮部32と、無線通信部33と、加速度センサ34(第1の加速度センサ)と、記憶部22とを含んでいる。これらの各部に対応する電子部品は、部品実装基板30(図2参照)に実装又は固定されてもよく、ハウジング11内のいずれかに配置されていてもよい。上記制御部31及びデータ圧縮部32は、例えば、部品実装基板30に実装されたCPUによって動作するソフトウェアとして実現される。
制御部31は、記憶部22への画像データの格納について後述のように制御を行うと共に、制御システム2全体の動作の制御を行う。
カメラ21は、前述したようにデジタルカメラであり、光電変換用の撮像素子として、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等を備える。カメラ21が撮像した画像は、アナログ・ディジタル変換され、データ圧縮部32に画像データが転送される。カメラ21における撮像のフレームレートは、特に限定されるものでは無いが、例えば30fps(frames per second)であり、カメラ21によって動画の撮像が行われる。このフレームレートは、設定に基づいて様々な値とすることができる。
データ圧縮部32は、カメラ21から転送された画像データを圧縮して、データサイズを小さくする。画像データの圧縮度は、ユーザによって予め設定されてもよく、カメラ21の各種撮像条件(例えば、解像度及びフレームレート等)及び撮像した画像(コントラスト等)に基づいて制御部31によって制御されてもよい。また、データ圧縮部32はデータの圧縮を行わなくてもよく、又は、データ圧縮部32は設けられていなくてもよい。
無線通信部33は、例えば、Bluetooth(登録商標)、赤外通信、無線LAN及びその他の無線ネットワーク技術を用いた無線通信によって、ルアー1Aの外部の電子機器と情報を送受信するものである。外部の電子機器としては、例えば、スマートフォン、タブレット、ビデオカメラ、パソコン等が挙げられる。この無線通信部33を用いて、ユーザはルアー1Aの動作について各種の設定を行うことができる。つまり、無線通信部33を用いて、本明細書の説明における、各種の設定条件、所定の値、及び閾値等について、ユーザは設定することが可能である。
或いは、各種の設定条件、所定の値、及び閾値等について、無線通信部33を用いずに、取り外し可能な記憶部22に設定パラメータを格納し、該設定パラメータを上記制御部31が読み出すようすることもできる。この場合、ユーザは記憶部22に格納された上記設定パラメータを設定すればよい。
加速度センサ34は、ルアー1Aの加速度、つまり速度の変化を検出するためのものである。加速度センサ34は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いた加速度センサであり、1軸の加速度センサであってもよいし、3軸加速度センサであってもよい。
記憶部22は、カメラ21が撮像した画像データを保存する記録媒体(例えば、マイクロSDカード)であって、一次記憶部22aと、二次記憶部22bとを含んでいる。一次記憶部22aは、カメラ21が撮像した画像データが順次保存される一時保存領域であり、二次記憶部22bは、上記一次記憶部22aに格納された画像データの一部を保管的に保存する保存用記録領域である。
尚、一次記憶部22a及び二次記憶部22bはそれぞれ、記憶部22としての同一の記録媒体(例えば、マイクロSDカード)のデータ保存領域としてなっていてもよいし、それぞれが別々の記録媒体となっていてもよい。つまり、例えば、一次記憶部22a及び二次記憶部22bは、それぞれが別々のマイクロSDカード又はその他の記録媒体としてなっていてもよい。この場合、例えば、一次記憶部22aはリングバッファメモリにて構成され、二次記憶部22bはマイクロSDカード等の持ち運び可能な外部メモリにて構成されていてもよい。
一次記憶部22aには、上記カメラ21にて撮像され、データ圧縮部32から制御部31を通じて転送された画像データが順次格納される。一次記憶部22aの最終アドレスまで画像データが格納されると、先頭アドレスに格納された最も古いデータが消去されると共に、最も新しいデータが先頭アドレスに格納されるようになっている。換言すれば、一次記憶部22aは、記録容量が不足するときには、上書保存されるようになっている。これにより、カメラ21にて撮像した画像データを確実に一次記憶部22aに格納することができ、ユーザは一次記憶部22aの残り記録容量を気にする必要が無い。
そして、制御部31からの命令に従って、一次記憶部22aに格納された画像データのうち所定のデータ容量分の画像データが、二次記憶部22bに格納されるようになっている。このことについて、以下に詳細に説明する。
本実施の形態のルアー1Aにおいて、上記制御部31からの命令とは、魚信の検知に基づくものとなっている。ここで、本明細書における魚信とは、魚が餌に食いついたことを示す信号を意味している。尚、本明細書における餌とは、魚を誘引する仕掛けを含んで意味しており、具体的には、針12についた餌、疑似餌としてのルアー1A自体、及び疑似餌としての針12自体を含んで意味する。
(魚信検知方法)
次に、本実施の形態のルアー1Aにおける魚信の検知方法について、図3の(a)(b)を用いて説明する。図3の(a)は、各時間におけるルアー1Aの加速度としての信号の強度を示すグラフである。図3の(b)は、(a)の信号を高速フーリエ変換処理して、各周波数領域のパワー密度として示すグラフである。尚、ここで説明することは、魚信の検知方法の一例である。
図3の(a)において、横軸は時間t(秒)であり、縦軸は加速度a(V)である。ここで、加速度aとして必要な情報は、信号の強弱の情報であり、信号の絶対値は問題とならないため、加速度aは任意単位であり得る。そのため、ここでは加速度aの単位をVとしている。尚、具体的に表現するとすれば、例えば、V=m/秒である。
釣り糸10の先端に取り付けられたルアー1Aが水面近くを漂っている状態を考える。このとき、例えばある時間領域において、図3の(a)に示すように、ルアー1Aの加速度センサ34が各時間に検出する加速度aの値(信号)は、時間tの経過につれて不規則に変化する。
この加速度aの不規則な変化について、以下のことが言える。すなわち、水面の波又は釣り糸10に吹く風に起因するルアー1Aの動きは、低周波数成分の多い(長周期の)変化量の少ない加速度aの信号の変化をもたらす。これに対して、魚が餌に食いつくときの振動(ルアー1Aの動き)は、高周波成分を多く含む、変化量の多い加速度aの値の変化もたらす。
本実施の形態のルアー1Aは、この周波数特性の違いを利用して魚信を検知するようになっている。具体的には、先ず、図3の(a)に示すような加速度センサ34の出力信号を、FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)処理して、時間領域信号から周波数領域信号へと変換することにより、図3の(b)に示すようなグラフを得る。図3の(b)において、横軸は周波数f(Hz)であって、縦軸はパワー密度ρ(V/Hz)である。
図3の(b)に示す、FFT処理によって得られた周波数領域信号から、周波数fが所定範囲内(fL≦f≦fH)にあり、かつパワー密度ρが所定範囲内(ρL≦f≦ρH)にある信号(図3の(b)に斜線で示す領域S内の信号)を抽出する。ここで、fL及びfHは、FFT処理によって得られた周波数領域信号からノイズを除去するために設定された閾値であり、fH>fLである。また、ρL及びρHは、FFT処理によって得られた周波数領域信号のうち、魚が針12に食いついた時の所望のパワー密度ρ以外の周波数領域信号を排除するために設定された閾値であり、ρH>ρLである。
このようにして抽出した領域S内に信号がある場合に、制御部31は、魚信が検知されたと判定する。尚、上記のFFT処理は制御部31が行うため、本実施の形態のルアー1Aでは、加速度センサ34及び制御部31が、魚信を検知する魚信検知部としてなっている。
また、以上に説明した方法を少し変更して、ルアー1Aの魚信検知部は図示しないハイパスフィルタをさらに含み、制御部31は、加速度センサ34が検出した加速度を表す信号(出力信号)から、上記ハイパスフィルタにより所定範囲の高周波成分のみを取り出し、この所定範囲の高周波成分の値が閾値以上となった場合に、魚信として検知してもよい。この場合、FFT処理を行う必要がないため、魚信の検知を容易に行うことができる。
ここで、本実施の形態のルアー1Aの魚信検知部が検知する「魚信」とは、魚が餌に食いついたことを示す信号であるが、本明細書における、この「魚が餌に食いついた」及び「魚信」の意味するところについては、以下のように定義される。
一般的に、魚信とは、魚が餌をつついている状態(一般的にアタリと呼ばれる)と、魚が針に掛かった状態(一般的にアワセと呼ばれる)との両方を含んでいる。また、魚の種類によって餌に対する捕食の振る舞いは異なっており、例えば、或る種類の魚はすぐに餌を飲み込む習性があり、別の種類の魚は餌を少しずつかじる習性があり、さらに別の種類の魚は餌をしばらくつついた後に飲み込む習性があったりする。そのため、一般的には、魚信は、魚が餌をつついている状態、魚が餌を少しずつかじっている状態、並びに、魚が餌及び針を口に入れて飲み込もうとする状態等を含んで言われる。
これに対して、本実施の形態のルアー1Aにおける、「魚が餌に食いついた」は、魚が針12を口に入れて飲み込もうとし、魚に針12が掛かったことを意味している。そのため、本実施の形態のルアー1Aにおける魚信検知部が検知する「魚信」は、魚に針12が掛かったタイミングを示す信号である。
(画像データの保存の制御)
次に、上記魚信の検知に基づく、本実施の形態のルアー1Aの制御システム2における画像データの保存の制御について、図4を用いて以下に説明する。図4は、本実施の形態のルアー1Aの画像データの保存の制御を説明する図である。図4において、左から右に時間が流れる。
先ず、ルアー1Aのカメラ21が連続して逐次画像を撮像している状態において、図4の上段に示すように、カメラ21は、所定の時間間隔で連続的に画像を撮像することになる。例えば、図4において、カメラ21がある瞬間に撮像した画像を画像Nとし、画像Nの前後の画像をそれぞれ画像N−1及び画像N+1とし、画像Nを撮像した瞬間から10秒前に撮像した画像を画像N−x、10秒後に撮像した画像を画像N+xとする。ここで、図4中では点線(・・・)で示しているが、当然のことながら、カメラ21が撮像した画像は、画像N−xよりも前、画像N−xから画像N−1の間、画像N+1から画像N+xの間、画像N+x以降の時間にも存在する。ここでは、画像N−xから画像Nまでの10秒間の間に、画像N−xを含んでx枚の画像があるとする。
カメラ21は、所定の時間間隔にて、画像を撮像するようになっている。このことは、カメラ21が1秒あたりに撮像する画像の枚数(フレームレート:fps)として表現することができる。このフレームレートは、例えば、無線通信部33を介してユーザが任意に設定することができる。
カメラ21が撮像した画像は、データ圧縮部32にて圧縮され、又は圧縮されずに、図4の中段に示すように、全て一次記憶部22aに保存されていく。つまり、カメラ21による撮像が継続されている間、一次記憶部22aには、カメラ21が撮像した画像が順次格納されていく。
ここで、図4において、カメラ21が画像Nを撮像した時点において、魚信検知部(例えば、加速度センサ34及び制御部31)にて魚信が検知されたものとする。さらに、図4において、制御部31による画像データの保存の制御の設定条件が、魚信が検知された時点から前後10秒間の間の画像を一次記憶部22aから二次記憶部22bに転送して格納する、となっているものとする。
この場合、制御部31は、一次記憶部22aに格納された画像N−x(保存記録開始画像)から画像N+x(保存記録終了画像)までの2x+1枚の画像を、図4の下段に示すように、一次記憶部22aから二次記憶部22bへと転送して、二次記憶部22bに格納する。ここで、画像N−xから画像N−1までの間の画像は、魚がルアー1Aに誘引されて接近し、まさに餌に食いつこうとするまでを撮像した動画となっており、画像Nは、魚が餌に食いついた瞬間の画像となっており、画像N+1から画像N+xまでの間の画像は、魚が暴れ始めた様子を撮像した動画となっている。
ここで、二次記憶部22bは、魚信検知部にて魚信が検知されるまではスタンバイの状態となっており、図4において、画像N−xよりも前の画像、及び画像N+xよりも後の画像は、魚信検知部にて別の魚信が検知されることが無い限り、二次記憶部22bには格納されない。
このように、本実施の形態のルアー1Aによれば、水中にて魚が仕掛けや餌に食いつく直前の動画を容易かつ確実に撮像することができ、魚が釣り針に迫る→餌に食いつく→暴れ始めるといった一連の迫力のある動画を、自動的に抜き出して二次記憶部22bに保存することができる。
別の側面から言えば、本実施の形態のルアー1Aによれば以下のような効果を奏する。すなわち、例えば、一次記憶部22aに格納された大量の画像データ又は長時間の動画ファイルから、ユーザが目的とする場面(魚が餌に食いついた場面)を見つけるためには、多大な労力を必要とする。特に、画像データ等においては、文字データのように検索することが通常できないため、例えば、魚を釣り上げた時刻等から推定して目的のデータを探すことになる。ユーザにとってこのことは煩雑であるし、さらには、ユーザが、例えば釣りを行った後日に目的の動画を探してデータ編集をしようとするような場合、魚を釣り上げた正確な時刻が不明となり、データを探す手がかりを失うこともある。
これに対して、本実施の形態のルアー1Aによれば、ユーザが目的とする場面の動画は、二次記憶部22bに、例えば、動画ファイル、又は一連の画像データが格納されたフォルダ等の形式にて自動的に保存される。それゆえ、ユーザは目的とする場面を容易に見つけることができる。つまり、魚が仕掛けや餌に食いつく瞬間の前後の動画を効率的に、かつ利便性良く保存することができる。
さらに言えば、ユーザは、目的とする場面を抜き出すための編集作業を行う必要がなく、非常に簡便に、ユーザが目的とする場面を保存することができ、ユーザはそれを見ることができる。また、無線通信によって、例えばスマートフォンのような小型の電子機器にて逐次データを確認しながら釣りを行う上では、ユーザの作業する領域(画面の大きさ)が制限されているため、データの編集及び検索することは非常に煩雑となる。この点、本実施の形態のルアー1Aは、データが二次記憶部22bにまとめられているため、利便性を著しく向上させることができる。
(画像データの保存の制御の設定条件)
本実施の形態のルアー1Aにおける画像データの保存の制御には、各種の設定条件が存在する。そのことについて、以下に例示的に説明する。
図4においては、制御部31は、魚信が検知された時点から前後10秒間の間の画像データを一次記憶部22aから二次記憶部22bに転送して格納するようになっていた。この魚信が検知された時点から前後の時間Tは、ユーザが自由に設定することができる。また、例えば、制御部31は、魚信が検知された時点の前のT1秒間、及び魚信が検知された時点の後のT2秒間の画像データを、一次記憶部22aから二次記憶部22bに転送して格納するようになっていてもよい(T1≠T2)。
或いは、制御部31は、魚信が検知された時点から前後のYフレーム数の画像データを一次記憶部22aから二次記憶部22bに転送して格納するように設定されていてもよい。魚信が検知された時点から前後のフレーム数は、前のフレーム数と後のフレーム数とが互いに異なる数として設定されていてもよい。
ここで、水中の魚が餌に食いついた後は、カメラ21が撮像する画像が大きく乱れることになる。そのため、魚を釣る者は、魚を釣りながら何度か実験を行い、実験時の、魚が餌に食い付いた後の画像が乱れるフレーム数を検証して、保存する動画データとしてどの位の時間が必要な画像であるかを把握し、その情報に基づいて、魚信が検知された時点から後の時間又は後のフレーム数を設定すればよい。
また、カメラ21は、様々なフレームレート、解像度、及びシャッタースピードにて撮像を行うことができる。これらのパラメータは、記憶部22に格納するデータのデータ容量及びデータ転送スピードを考慮すると共に、水中にて動く魚を撮像する上で適切な画像となるように、ユーザが予め設定したり、又は釣りを行いながら調整したりすることができる。そして、フレームレート、解像度、及びシャッタースピードは、図4における画像Nの前後において変化してもよい。つまり、魚信を検知する前と後とで、互いに動画の画質等が変化するようになっていてもよい。具体的には、魚信を検知した時点で、制御部31が、カメラ21の撮像条件を変更するように制御を行ってもよい。これにより、ユーザの希望に合わせてさらに柔軟に動画を撮像して保存することができる。
(制御システムが実行する処理)
以上に構成の詳細等を説明してきた本実施の形態のルアー1Aについて、次に、ルアー1Aが実行する処理の流れを、図5を用いて説明する。図5は、本実施の形態のルアー1Aが実行する処理の流れを示すフローチャートである。
本実施の形態のルアー1Aを用いた釣りでは、図5に示すように、先ず、カメラ21が撮像を開始する(S11)。ここで、カメラ21は、スイッチングによって撮像を開始するようになっていてもよいし、以下のようにして撮像を開始してもよい。
すなわち、釣りをする者がルアー1Aを手元から放り投げてから一定時間は、カメラ21が撮像する画像は安定しないため、次の(i)〜(iii)のいずれかのようにして、カメラ21による撮像を開始してもよい。
(i)スイッチングしてから所定時間後にカメラ21による撮像を開始する。
(ii)ルアー1Aは図示しないトリガ加速度センサ(第2の加速度センサ)を備えており、ハウジング11を水中に投入したときに、トリガ加速度センサによって加速度が所定値以上であることを着水時の衝撃として検出して、それをトリガーとして所定時間後にカメラ21による撮像を開始する。
(iii)ハウジング11を水中に投入したときに、トリガ加速度センサによって加速度が所定値以下であることを検出して、ルアー1Aの体勢が安定したと判断してカメラ21による撮像を開始する。
これらによれば、カメラ21が、不要な画像を撮像することが抑制される。
尚、本実施の形態のルアー1Aにおいて、上記トリガ加速度センサ(第2の加速度センサ)は、加速度センサ34(第1の加速度センサ)としてなっていてもよい。つまり、加速度センサ34を上記トリガ加速度センサ(第2の加速度センサ)として用いてもよい。また、上記トリガ加速度センサは、1軸加速度センサまたは3軸加速度センサであって、加速度センサ34とは別にルアー1Aに設けられていてもよい。本明細書に記載の他の実施形態においても、同様に上記トリガ加速度センサを備え、該トリガ加速度センサが検出する加速度の値に基づいてカメラ21の撮像が開始されるとすることができる。
次に、カメラ21は、水中で撮像する(S12)。この撮像は所定の間隔で行われ、通常、この所定の間隔は、撮像した画像が動画として再生できるような間隔(例えば、フレームレートが30fps)になっている。カメラ21にて撮像された画像は、アナログ・ディジタル変換される。
続いて、ディジタル変換された画像データは、データ圧縮部に転送され圧縮され、一次記憶部22aに格納される(S13)。画像データを圧縮することにより、一次記憶部22aにより多くの画像データを格納することができる。そして、一次記憶部22aに格納された各画像データのデータサイズを小さくすることにより、データ転送に要する時間を短縮化することができる。尚、一次記憶部22aに空き容量が無い場合には、制御部は、一次記憶部22aの古いデータを上書きする。
次いで、魚信検知部によって魚信が検知されない場合(S14でNO)、S12からS14までの処理が繰り返され、カメラ21によって撮像された画像データは、一次記憶部22aに順次格納される。
魚信検知部によって魚信が検知された場合(S14でYES)、制御部31は、該魚信を検知したタイミングの画像データと、該画像データから所定の時間前若しくは所定のフレーム数前の画像データとの間の複数の画像データを、一次記憶部22aから読み出して、二次記憶部22bに転送して格納する。そして、制御部31は、魚信を検知したタイミングから所定の時間後若しくは所定のフレーム数後までの画像データを順次一次記憶部22aに格納すると共に、一次記憶部22aから読み出して二次記憶部22bに転送して格納する(S15)。
そして、釣りをする者は、ルアー1Aを水中から引き上げ、一次記憶部22aに格納された画像データ、又は二次記憶部22bに保存された画像データを確認したり、再びルアー1Aを水中に放り投げて釣りを開始したりすることができる。
<本発明の一態様におけるルアーを用いた釣り>
上記のようなルアー1Aを用いて釣りを行う場合の状態について、図6の(a)(b)に基づいて説明する。
図6の(a)は、上記ルアー1Aを接続した釣り糸10が釣竿40に装着された状態を示す側面図であり、図6の(b)は、上記ルアー1Aを使用して釣りを行っている状態を示す模式図である。
本実施の形態のルアー1Aは、図6の(a)に示すように、釣竿40に装着されたリール41から引き出された釣り糸10の先端に接続して用いることができる。ここで、釣竿40、リール41、及び釣り糸10は、市販のものを用いればよく、特別なものを用いる必要はない。
釣りをする者は、必要に応じてその他の釣り具を適宜選択し、用いることができる。一般的に用いられるルアーを用いて釣りをするときと同じ要領にて、本実施の形態のルアー1Aを用いて釣りを行うことができる。
ルアー1Aは、通常の釣りを行う場合と同様に、遠投することが可能である。遠投した場合であっても、ルアー1Aは、周辺の撮像をすることが容易である。また、ルアー1Aは、釣り糸10に接続されているため、フッキングした魚等をたぐり寄せる際に、絡まることが生じ難い。
また、ルアー1Aは、図6の(b)に示すように、トップウォータ型のルアーとして水面付近で用いることができる。釣りをする者は、海岸や堤防や船の上で釣りをすることができる。また、海でなくても川や湖で釣りをすることもできる。
本実施の形態のルアー1Aを用いることによって、ルアー1Aに食い付いてくる若しくは誘引される魚等の様子等を動画で記録することができる。そして、釣りをする者はルアー1Aを水中から引き上げて、記録した動画を手持ちのスマートフォン、タブレット、ビデオカメラ、パソコン等で映すことによりその場で見ることができる。
これにより、例えばルアー1Aに魚等が食いつく瞬間を記録することができる。または、ルアー1Aに魚が誘われているかどうか、あるいは釣りをしようとしている領域に魚等がいるかどうか、といった情報を得ることができる。釣りをする者は、魚等の種類とルアーや餌の種類との組み合わせによって変わる食いつきの様子を観察及び分析し、釣りの戦術を変え、釣果を向上させることができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図7及び図8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、前記実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1のルアー1Aでは、魚信検知部としての、制御部31及び加速度センサ34に基づいて魚信を検知していた。これに対して、本実施の形態のルアー1Bでは、針12と接続された魚信検知部としてのマイクロスイッチ50に基づいて魚信を検知する点が異なっている。
本実施の形態のルアー1Bについて、図7の(a)(b)及び図8に基づいて説明する。図7の(a)は、本実施の形態2におけるルアー1Bの構成を示す概略断面図である。図7の(b)は、上記ルアー1Bの構成を示す底面図である。図8は、上記ルアー1Bが備えるマイクロスイッチ50の構成を示すブロック図である。
本実施の形態のルアー1Bは、図7の(a)に示すように、ハウジング11の内部にマイクロスイッチ50を備え、マイクロスイッチ50には、ハウジング11を貫通する金具を介して針12が接続されている。マイクロスイッチ50と針12との接続方法は、特に限定されるものではない。
マイクロスイッチ50は、図8に示すように、針12が引っ張られる力(荷重)の大きさを感知する荷重センサ51と、設定された所定の荷重値を格納する設定値格納部52と、感知した荷重の大きさと所定の荷重値とを比較する比較器53とを備えている。
魚が針12を引っ張ることにより、針12及び金具を介してマイクロスイッチ50に荷重がかかると、荷重センサ51は荷重の大きさを感知する。そして、設定値格納部52には、予め設定された設定荷重値が格納されている。この設定荷重値は、マイクロスイッチ50に固有のものであってもよいし、ユーザが設定したものであってもよい。
比較器53は、荷重センサ51が感知した荷重の大きさと、設定値格納部52に格納されている設定荷重値とを互いに比較し、荷重センサ51が検出した荷重の大きさの方が大きい場合に、魚信として検知して、魚信検知信号を出力する。
或いは、荷重センサは、荷重の大きさでは無く、針12の移動量を検出し、設定値格納部52には、設定された所定の移動量が格納されてもよい。この場合、比較器53は、検出した移動量と設定された所定の移動量とを互いに比較し、検出した移動量の方が大きい場合に、魚信として検知して、魚信検知信号を出力する。
このマイクロスイッチ50からの魚信検知信号に基づいて、制御部31(図1参照)は、一次記憶部22aに格納された画像データのうち所定のデータ容量分の画像データを、二次記憶部22bに格納する。
このように、本実施の形態のルアー1Bによれば、針12が魚信検知部としてのマイクロスイッチ50と接続されている。そして、魚が針12をある程度以上の力で引っ張った場合に、マイクロスイッチ50は魚信として検知する。そのため、魚が針12に掛かったことをより確実に検出して、魚信として検知することができる。
〔実施形態3〕
本発明のさらに他の実施形態について、図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1及び実施の形態2と同じである。また、説明の便宜上、前記実施の形態1及び実施の形態2の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態2のルアー1Bでは、針12に接続された魚信検知部としてのマイクロスイッチ50に基づいて魚信を検知していた。これに対して、本実施の形態のルアー1Cでは、ハウジング11に設けられた魚信検知部としての近接センサ55・56に基づいて魚信を検知する点が異なっている。
本実施の形態のルアー1Cについて、図9の(a)(b)に基づいて説明する。図9の(a)は、本実施の形態3におけるルアー1Cの構成を示す概略断面図である。図9の(b)は、上記ルアー1Cの構成を示す底面図である。
本実施の形態のルアー1Cは、図9の(a)に示すように、上部ハウジング11bの外側の筐体と内側の筐体との間に、例えば4個の近接センサ55を備えている。また、本実施の形態のルアー1Cは、図9の(b)に示すように、下部ハウジング11aのカメラ21周辺部に4個の近接センサ56を備えている。尚、近接センサ55及び近接センサ56は少なくとも1つ設けられていればよく、個数及び位置は特に限定されるものではない。
この近接センサ55・56は、例えば光学式、又は超音波式の近接センサであって、ルアー1Cに魚が接近したことを検出するものである。つまり、ルアー1Cにおいて、魚がルアー1Cに接近したことを、魚信検知部としての近接センサ55又は近接センサ56が検知した場合に、近接センサ55・56は魚信を検知した旨の魚信検知信号を制御部31(図1参照)に送信する。制御部31は、この魚信検知信号に基づいて、一次記憶部22aに格納された画像データのうち所定のデータ容量分の画像データを、二次記憶部22bに格納する。
近接センサ55・56に対して魚がどの程度接近した場合に、魚信として検知するかは、適宜設定することができる。しかし、本実施の形態のルアー1Cにおいて、魚信は、魚に針12が掛かったことを意味することから、近接センサ55・56は、魚がルアー1Cに密着するまで接近した状態、又は、魚がルアー1Cの近くに居続ける状態であるときに、魚信として検出するようになっている。
このように、本実施の形態のルアー1Cによれば、近接センサ55・56が魚信検知部としてなっており、魚がルアー1Cから所定の距離以内に近づいた場合、又は所定の距離以内に居続ける場合に魚信として検知することができる。
〔実施形態4〕
本発明のさらに他の実施形態について、図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1及び実施の形態2と同じである。また、説明の便宜上、前記実施の形態1及び実施の形態2の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態3のルアー1Cでは、ハウジング11に設けられた魚信検知部としての近接センサ55・56に基づいて魚信を検知していた。これに対して、本実施の形態のルアー1Dでは、カメラ21にて撮像した画像について、魚信検知部としての制御部31が実行する画像処理に基づいて魚信を検知する点が異なっている。
本実施の形態のルアー1Dについて、図10に基づいて説明する。図10は、本実施の形態3におけるルアー1Dにおいて実行される画像処理による魚信の検出を説明する図である。
本実施の形態のルアー1Dでは、魚信検知部としての制御部31は、図示しない判定部を備え、該判定部は、カメラ21にて撮像した連続した画像データを互いに比較して、魚信を検知したか否かを判定するようになっている。この判定部は、例えば、制御部31としてのCPUにて動作する画像処理のアルゴリズムとすることができる。このような画像処理は、例えば、以下のようにして行う。
魚が針に掛って暴れる場合には、魚が急激な動作・静止の繰り返しを行うため、加速度が大きくなり、方向転換の回数やその角度が大きくなる。
そこで、上記判定部は、画像データの各フレーム間の差分を計算して、該差分が所定値以上大きくなった場合に魚信を検知したと判定するようになっている。具体的には、例えば、一定時間間隔をおいて連続的に撮影された画像(フレーム001〜フレーム003)を合成する。該合成した画像から、魚の進行方向とその移動速度からなる移動ベクトルV1及びV2が算出される。移動ベクトルV1及びV2は、連続する2枚の魚画像の撮影間隔と、各魚画像における魚の重心位置の座標とから求めることができる。
移動ベクトルV1とV2には、魚の進行方向とその移動速度の情報が含まれており、移動ベクトルV1とV2のなす角度θが、魚の進行方向の変化量として算出される。
そのため、魚信検知部における上記判定部は、画像データの各フレーム間の差分を計算して、V1、V2、及びθが閾値より大きくなったときに、魚が針に掛ったと判断して、魚信を検知することができる。
このように、本実施の形態のルアー1Dは、上記判定部による画像処理によって魚信の検知が行われる。そのため、例えば、針12が根がかりした場合等に魚信として間違えて検出するようなことがない。その結果、魚が針12に掛かったことをより正確に検出して、魚信として検知することができる。
〔実施形態5〕
本発明のさらに他の実施形態について、図11及び図12に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1〜実施の形態4と同じである。また、説明の便宜上、前記実施の形態1〜実施の形態4の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1〜実施の形態4のルアー1A〜1Dは、水面付近で用いられるトップウォータ型のルアーであった。これに対して、本実施の形態のルアー1Eは、水面と水底との間の水中にて用いられる、図6の(b)に示すミドルウォータ型のルアーである点が異なっている。
本実施の形態のルアー1Eの構成について、図11の(a)(b)に基づいて説明する。図11の(a)は、本実施の形態におけるルアー1Eの構成を示す概略断面図であり、図11の(b)はルアー1Eの底面図である。
本実施の形態のルアー1Eは、図11の(a)に示すように、前記実施の形態1のルアー1Aと同様の各種の収容部品20を備えているが、ハウジング61の形状が略三角錐形状である点と、針(図示せず)がハウジング61から延びる釣り糸60の先に設けられている点とで、前記実施の形態1のルアー1Aと相違する。
本実施の形態のルアー1Eにおけるハウジング61は、ハウジング11(図2参照)と同様の材質からなっているが、その形状が、内部に空洞を有する略三角錐形状にてなっており、頂点側が上部、底面側が下部となっている。ハウジング61は、下部ハウジング61aと上部ハウジング61bとに分割されている。下部ハウジング61aは、三角錐の底面側であって、釣り糸60が接続されており、その先に針が設けられている。上部ハウジング61bは、三角錐の頂点側であり釣竿側から延びる釣り糸10が接続されている。
ハウジング61は、水中にてハウジング61内部に水が入ることを防ぐことができるように、耐水性を有している。ハウジング61は、例えばJIS防水保護等級8級の防水性能を有している。
下部ハウジング61aと上部ハウジング61bとの境界付近に設けられたカメラ21の周囲には、図11の(b)に示すように、複数のライト62が円環状に並んで設けられている。ライト62は、例えばLEDライトである。水中では、カメラ21による撮像に十分な光量は基本的に得られないため、ライト62によって、撮像場所を照らすことが好ましい。
ルアー1Eにおけるカメラ21及び無線通信のON/OFFの切り替えは、実施形態1にて説明したように回動式の切替スイッチを用いることができる。
ここで、回動式のスイッチである回動式モード切替スイッチ63について、図12の(a)(b)に基づいて説明する。図12の(a)は、上記ルアー1Eが備える回動式モード切替スイッチ63を示す側面図である。図12の(b)は、上記ルアー1Eが備える回動式モード切替スイッチ63をデータ転送モードにして無線通信によるデータ授受を行う様子を示す模式図である。
回動式モード切替スイッチ63として、図12の(a)に示すように、下部ハウジング61aと上部ハウジング61bとは、互いに回動可能となっている。該回動によって、回動式モード切替スイッチ63がスイッチングされるようになっている。これにより、電源のONモード、電源のOFFモード、及び無線通信部33による画像データのデータ転送モードを切り替え可能となっている。
回動式モード切替スイッチ63を上記データ転送モードに切り替えることによって、図12の(b)に示すように、ルアー1Eが撮像し記録した画像を、無線通信によってスマートフォン等の外部機器64に転送することができる。それにより、釣りをする者は撮像した画像データを簡便に見ることができる。
また、スマートフォン等の外部機器64と通信をすることによって、外部機器64を操作してルアー1Eの設定を変更することができる。
〔実施形態6〕
本発明のさらに他の実施形態について、図13に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1〜実施の形態5と同じである。また、説明の便宜上、前記実施の形態1〜実施の形態5の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態5のルアー1Eは、ミドルウォータ型のルアーであった。これに対して、本実施の形態のルアー1Fは、水よりも重い比重にてなっており、水底にて用いられる、図6の(b)に示すボトムウォータ型のルアーである点が異なっている。
本実施の形態のルアー1Fの構成について、図13の(a)(b)に基づいて説明する。図13の(a)は本実施の形態におけるルアー1Fの構成を示す概略断面図であり、図13の(b)はルアー1Fの平面図である。
本実施の形態のルアー1Fは、図13の(a)に示すように、前記実施の形態1のルアー1Aと同様の各種の収容部品20を備えているが、ハウジング71の形状が饅頭型の形状である点と、針(図示せず)がハウジング71から延びる釣り糸70の先に設けられている点とで、前記実施の形態1のルアー1Aと相違する。
本実施の形態のルアー1Fにおけるハウジング71は、ハウジング11(図2参照)と同様の材質からなっているが、その形状が、内部に空洞を有する饅頭型の形状にてなっており、底面側が下部、丸みを帯びた頭部側が上部となっている。
ハウジング71は、水中にてハウジング71内部に水が入ることを防ぐことができるように、耐水性を有している。ハウジング71は、例えばJIS防水保護等級8級の防水性能を有している。
そして、ハウジング71は、下部ハウジング71aと上部ハウジング71bとに分割されている。下部ハウジング71aの内側の筐体は、金型鋳造されたアルミニウムにて構成されている。上部ハウジング71bは、透明樹脂にて構成されており、上部ハウジング71b内に、カメラ21が設けられている。
下部ハウジング71a又は上部ハウジング71bは、釣竿側から延びる釣り糸10と接続されていると共に、釣り糸70が接続されており、釣り糸70の先に針(図示せず)が備えられている。
ルアー1Fは、ボトムウォータ型のルアーであるため、水中において、水底に沈み、下部ハウジング71aが水底と接するようにして用いられる。その際、釣り糸70及び針は水流によって流されうる。そこで、ルアー1Fにおけるカメラ21は、広角な視野を有するカメラであることが好ましい。
また、ルアー1Fは、水中にて下部ハウジング71aを下にして沈むことができるように、下部ハウジング71a側に重心が偏っている。
カメラ21の周囲には、ライト73が設けられている。ライト73は、例えば複数のLEDライトであって、カメラ21の周囲に円環状に並んで設けられている。
〔まとめ〕
本発明の態様1におけるルアー1A・1E・1Fは、水中を撮像するカメラ21と、上記カメラ21にて撮像した画像データを順次格納する一次記憶部22aと、上記一次記憶部22aに格納された画像データの一部を格納する二次記憶部22bと、上記二次記憶部22bへの画像データの格納を制御する制御部31と、魚が餌に食いついたことを示す魚信を検知する魚信検知部とを備え、上記制御部31は、上記魚信検知部が魚信を検知したときの前後の所定の時間、又は前後の所定のフレーム数の画像データを上記一次記憶部22aから二次記憶部22bへと格納させることを特徴としている。
上記の構成によれば、カメラにて撮像した画像データは、一次記憶部に順次格納される。つまり、カメラが、水中の様子を所定の間隔にて撮像し続け、撮像した画像データは全て、一次記憶部に順次格納される。このため、水中にて魚が餌に食いつく直前の動画を容易かつ確実に撮像することができる。
ここで、一次記憶部に格納された画像データ量は膨大なものとなり得るため、目的とする場面を探すことは多大な労力を有する。これに対して、本発明のルアーでは、魚が餌に食いついたことを示す魚信を検知した時を基準に、魚信を検知した時の前後の所定の時間又は所定のフレーム数の画像データを、一次記憶部から二次記憶部へと転送して格納させるようになっている。このため、魚が餌に食いつく瞬間の前後の動画を二次記憶部に効率的に保存することができる。
したがって、水中にて魚が仕掛けや餌に食いつく直前の動画を容易かつ確実に撮像することができると共に、魚が仕掛けや餌に食いつく瞬間の前後の動画を効率的に保存することができるルアーを提供することができる。
釣りをする者は、このルアーを水中から引き上げ、画像データが格納された記録媒体をルアーから取り出して、一次記憶部及び二次記憶部に格納された画像データを確認することができる。或いは、釣りをする者は、ルアー内に無線通信部を設けておき、一次記憶部及び二次記憶部に格納された画像データを無線通信によって確認することができる。
釣りをする者は、単に水中の様子を知りたい場合には、一次記憶部の画像データを確認すればよく、魚が餌に食いつく瞬間の前後の動画を見たい場合には、二次記憶部の画像データを確認すればよい。そのため、上記の構成によれば、釣りをする者は、所望の場面の画像データを、煩雑な操作を必要とせずに、非常に利便性良く確認することができる。
本発明の態様2におけるルアー1A・1E・1Fは、態様1におけるルアーにおいて、前記魚信検知部は、第1の加速度センサ(加速度センサ34)を含んでいると共に、上記第1の加速度センサ(加速度センサ34)が検出した加速度を表す信号の周波数分布を分析して、所定範囲の高周波成分の大きさが閾値以上となった場合に、魚信として検知するとすることができる。
上記の構成によれば、魚信検知部は、第1の加速度センサが検出した加速度を表す信号の周波数分布を分析する。そして、水面の波等、ルアー周辺の環境による加速度の信号の変化と、魚信による加速度の信号の変化との周波数特性の違いを利用して魚信を検知する。つまり、所定範囲の高周波成分の大きさが閾値以上となった場合に、魚信として検知する。このとき、この閾値の設定を調節することによって、魚信の検出をより確実に行うことができる。
したがって、ルアーが受ける加速度の変化に基づいて、魚信を正確に検出して、水中にて魚が仕掛けや餌に食いつく直前の動画を容易かつ確実に撮像することができると共に、魚が仕掛けや餌に食いつく瞬間の前後の動画を効率的に保存することができるルアーを提供することができる。
本発明の態様3におけるルアー1A・1E・1Fは、態様1におけるルアーにおいて、前記魚信検知部は、第1の加速度センサ(加速度センサ34)及びハイパスフィルタを含んでいると共に、上記加速度センサ34が検出した加速度を表す信号から、上記ハイパスフィルタにより所定範囲の高周波成分を取り出して、該所定範囲の高周波成分の値が閾値以上となった場合に、魚信として検知するとすることができる。
上記の構成によれば、第1の加速度センサが検出した加速度を表す信号について、ハイパスフィルタにより所定範囲の高周波成分を取り出すようになっている。そのため、制御部によるFFT処理を行う必要がない。したがって、比較的容易に魚信を検知することができる。
本発明の態様4におけるルアー1Bは、態様1におけるルアーにおいて、前記魚信検知部は、フック(針12)に接続されたマイクロスイッチ50を含んでいると共に、上記マイクロスイッチ50が感知するフック(針12)の移動量、又はフック(針12)が引っ張られる力が所定値以上である場合に、魚信として検知するとすることができる。
上記の構成によれば、フックがマイクロスイッチと接続されており、マイクロスイッチはフックの移動量又はフックが引っ張られる力が所定値以上である場合に、魚信として検知する。そのため、ルアーのフックを魚がある程度以上の力で引っ張った場合に、魚信が検知されることになり、魚が餌をついばんでいる状態ではなく、魚がフックに掛かった状態を魚信として容易に検出することができる。
したがって、ルアーに装着された針の移動量又は針が引っ張られる力に基づいて、魚信を正確に検出して、水中にて魚が仕掛けや餌に食いつく直前の動画を容易かつ確実に撮像することができると共に、魚が仕掛けや餌に食いつく瞬間の前後の動画を効率的に保存することができるルアーを提供することができる。
本発明の態様5におけるルアー1Cは、態様1におけるルアーにおいて、前記魚信検知部は、近接センサ55・56を含んでいると共に、上記近接センサ55・56が魚の接近を検知した場合に、魚信として検知するようになっているとすることができる。
上記の構成によれば、近接センサは、魚がルアーから所定の距離以内に近づいた場合、又は所定の距離以内に居続ける場合に魚信を検知する。
したがって、近接センサによるルアー周辺への魚の接近の検知に基づいて、魚信を検出して、水中にて魚が仕掛けや餌に食いつく直前の動画を容易かつ確実に撮像することができると共に、魚が仕掛けや餌に食いつく瞬間の前後の動画を効率的に保存することができるルアーを提供することができる。
本発明の態様6におけるルアー1Dは、態様1におけるルアーにおいて、前記魚信検知部は、魚信を検知したか否かを判定する判定部を備え、上記判定部は、前記カメラ21にて撮像した連続した画像データを互いに比較して、画像データの各フレーム間の差分を計算して、該差分が所定値以上大きくなった場合に魚信を検知したと判定するようになっているとすることができる。
上記の構成によれば、魚信検知部は、カメラにて撮像した画像データの比較に基づいて、魚信を検知する判定部を備えている。そのため、例えば針が根がかりした場合等に、魚信として間違えて検出することがない。その結果、魚が餌に食いついて針が掛かる瞬間を、より確実に魚信として検出することができる。
したがって、カメラにて撮像した画像データの画像処理に基づいて、魚信をより確実に検出して、水中にて魚が仕掛けや餌に食いつく直前の動画を容易かつ確実に撮像することができると共に、魚が仕掛けや餌に食いつく瞬間の前後の動画を効率的に保存することができるルアーを提供することができる。
また、判定部は、制御部としてのCPUにて動作する画像処理のアルゴリズムとすることができる。この場合、ルアーは、魚信検知部として特別な電子部品を備える必要がない。或いは、魚信検知部として、少なくとも各種のセンサを備える必要がない。したがって、ルアーの製造コストを抑制することができる。
本発明の態様7におけるルアー1A〜1Fは、態様1〜6におけるルアーにおいて、第2の加速度センサを備え、上記第2の加速度センサが所定値以上の加速度を検出した場合に、該所定値以上の加速度を検出した時点から所定の時間経過後に前記カメラ21の撮像を開始するようになっているか、又は、上記第2の加速度センサが検出する加速度が所定値以下であることを検出した場合に、該加速度が所定値以下であることを検出した時点から前記カメラ21の撮像を開始するようになっていることが好ましい。
釣りをする者がルアーを手元から放り投げてから一定時間は、カメラが撮像する画像は安定しないため、ルアーが空中にある状態及びルアーが水中に投入された直後の画像は、ユーザにとって不要である。
これに対して、上記の構成によれば、ルアーを手元から放り投げてハウジングを水中に投入するときに、第2の加速度センサが所定値以上の加速度を検出した場合をルアーが着水した時点として、ルアーが着水してから所定の時間経過後にカメラが撮像を開始するようにすることができる。或いは、ルアーを手元から放り投げてハウジングを水中に投入するときに、第2の加速度センサが検出する加速度が所定値以下であることを検出した場合をルアーの体勢が安定したと判断して、ルアーの体勢が水中で安定してから、カメラが撮像を開始するようにすることができる。そのため、カメラが不要な画像を撮像しないようにすることができる。
尚、上記第2の加速度センサと上記第1の加速度センサとは互いに同一であってもよいし、上記第2の加速度センサは、1軸加速度センサまたは3軸加速度センサとして上記第1の加速度センサとは別にルアーに設けられていてもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1A〜1F ルアー
10 釣り糸
11・61・71 ハウジング
12 針(フック)
21 カメラ
21a 魚眼レンズ
22a 一次記憶部
22b 二次記憶部
31 制御部(魚信検知部・判定部)
34 加速度センサ(魚信検知部、第1の加速度センサ)
50 マイクロスイッチ
55・56 近接センサ

Claims (7)

  1. 水中を撮像するカメラと、
    上記カメラにて撮像した画像データを順次格納する一次記憶部と、
    上記一次記憶部に格納された画像データの一部を格納する二次記憶部と、
    上記二次記憶部への画像データの格納を制御する制御部と、
    魚が餌に食いついたことを示す魚信を検知する魚信検知部とを備え、
    上記制御部は、上記魚信検知部が魚信を検知したときの前後の所定の時間、又は前後の所定のフレーム数の画像データを上記一次記憶部から二次記憶部へと格納させることを特徴とするルアー。
  2. 前記魚信検知部は、第1の加速度センサを含んでいると共に、上記第1の加速度センサが検出した加速度を表す信号の周波数分布を分析して、所定範囲の高周波成分の大きさが閾値以上となった場合に、魚信として検知することを特徴とする請求項1に記載のルアー。
  3. 前記魚信検知部は、第1の加速度センサ及びハイパスフィルタを含んでいると共に、
    上記第1の加速度センサが検出した加速度を表す信号から、上記ハイパスフィルタにより所定範囲の高周波成分を取り出して、該所定範囲の高周波成分の値が閾値以上となった場合に、魚信として検知することを特徴とする請求項1に記載のルアー。
  4. 前記魚信検知部は、フックに接続されたマイクロスイッチを含んでいると共に、上記マイクロスイッチが感知するフックの移動量、又はフックが引っ張られる力が所定値以上である場合に、魚信として検知することを特徴とする請求項1に記載のルアー。
  5. 前記魚信検知部は、近接センサを含んでいると共に、
    上記近接センサが魚の接近を検知した場合に、魚信として検知するようになっていることを特徴とする請求項1に記載のルアー。
  6. 前記魚信検知部は、魚信を検知したか否かを判定する判定部を備え、
    上記判定部は、前記カメラにて撮像した連続した画像データを互いに比較して、画像データの各フレーム間の差分を計算して、該差分が所定値以上大きくなった場合に魚信を検知したと判定するようになっていることを特徴とする請求項1に記載のルアー。
  7. 第2の加速度センサを備え、
    上記第2の加速度センサが所定値以上の加速度を検出した場合に、該所定値以上の加速度を検出した時点から所定の時間経過後に前記カメラの撮像を開始するようになっているか、又は、
    上記第2の加速度センサが検出する加速度が所定値以下であることを検出した場合に、該加速度が所定値以下であることを検出した時点から前記カメラの撮像を開始するようになっていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のルアー。
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