JP2017208603A - 無線機器 - Google Patents

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剛史 野口
Takashi Noguchi
剛史 野口
中川 真志
Shinji Nakagawa
真志 中川
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Abstract

【課題】使用状態に対応してアンテナの利得を維持することができると共に、小型化・低価格化が容易な無線機器を提供する。【解決手段】第1絶縁基板10と、高周波回路60と、固定部15と、固定部15に対する距離が変更可能な第2絶縁基板20と、可動部25と、固定部15と可動部25との間に接続された第1コイルL1と、高周波回路60に接続されたアンテナ65と、可動部25を第1絶縁基板10に機械的に支持する第1圧縮バネ31と、を備え、固定部15は、第1絶縁基板10に固定されていると共に、可動部25は、第1絶縁基板10と固定部15との間に位置するように、第2絶縁基板20に固定されており、アンテナ65と高周波回路60とが第1コイルL1を介して電気的に接続されており、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離が減少することに応じて、第1コイルL1のインダクタンスL1が減少する。【選択図】図2

Description

本発明は、無線機器に関し、特に、良好な通信状態を維持することが可能な無線機器に関する。
近年、スマートフォン等の携帯電話装置では、より良好な通話状態を通信時に維持するため、使用状態が変化した場合でも、アンテナの利得低下を極力防止することができる無線機器が開発されている。
このような無線機器である無線通信装置900が特許文献1に開示されている。以下、無線通信装置900について図12を用いて説明する。
無線通信装置900において、制御回路908は、タッチセンサにより筐体が使用者の手によって把持されたことが検出されると、アンテナ907を、自由空間に合わせてインピーダンス整合を行ったマッチング回路917から、その状態に合わせてインピーダンス整合を行ったマッチング回路918に接続し直すように、スイッチ915及びスイッチ916を切り替える。また、音声処理部によって使用者が通話状態にあることが検出されると、アンテナ907を、その状態に合わせて整合を行ったマッチング回路919に接続するようにスイッチ915及びスイッチ916を切り替える。
このような構成によって、使用状態が変化した場合でも、アンテナの利得低下を極力防止し、アンテナの利得を維持することができる。
特開2001−217624号公報
無線通信装置900では、使用状態の変化に対応してアンテナの利得を維持することができる。しかしながら、そのためにタッチセンサと制御回路と複数のマッチング回路と複数のスイッチとが必要であった。その結果、構造が複雑になると共に、小型化・低価格化が困難となってしまっていた。
本発明はこのような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、使用状態に対応してアンテナの利得を維持することができると共に、小型化・低価格化が容易な無線機器を提供する。
上記課題を解決するために本発明の第1実施形態の無線機器は、第1絶縁基板と、前記第1絶縁基板に設けられた高周波回路と、前記第1絶縁基板に固定された固定部と、前記固定部に対する距離が変更可能な第2絶縁基板と、前記第2絶縁基板に固定された可動部と、前記固定部と前記可動部との間に接続された第1コイルと、前記高周波回路に接続されたアンテナと、前記可動部を第1絶縁基板に機械的に支持する第1圧縮バネと、を備え、
前記固定部は、前記第1絶縁基板に対して厚み方向に間隔を有した状態で、前記第1絶縁基板に固定されていると共に、前記可動部は、前記第1絶縁基板と前記固定部との間に位置するように、前記第2絶縁基板に固定されており、前記アンテナと前記高周波回路とが前記第1コイルを介して電気的に接続されており、前記第2絶縁基板と前記固定部との間の距離が減少することに応じて、前記第1コイルのインダクタンスが減少する、という特徴を有する。
このように構成された無線機器は、人が無線機器を把持すると、第2絶縁基板と固定部との間の距離が減少して可動部が第1絶縁基板の方向へ変位し、そのために第1コイルの巻き線間が拡がることによって、第1コイルのインダクタンスが低下する。当該インダクタンスが低下すると、アンテナの共振周波数が上がり、無線機器を把持することによって下がったアンテナの共振周波数を補正することが可能となる。その結果、使用状態に対応してアンテナの利得を維持することができると共に、小型化・低価格化が容易な無線機器を提供することができる。
また、上記の構成において、前記第1圧縮バネと前記第1コイルとが電気的に接続されていると共に、前記アンテナと前記高周波回路とが、前記第1圧縮バネと前記第1コイルとを介して電気的に接続されており、前記第2絶縁基板と前記固定部との間の距離が減少することに応じて、前記第1圧縮バネのインダクタンスが増加し、前記第2絶縁基板と前記固定部との間の距離が減少した際の前記第1コイルのインダクタンスの減少量の絶対値が、前記第1圧縮バネのインダクタンスの増加量の絶対値よりも大きい、という特徴を有する。
このように構成された無線機器は、第2絶縁基板と固定部との間の距離が減少することによって第1圧縮バネのインダクタンスが増加するが、その増加量の絶対値よりも第1コイルのインダクタンスの減少量の絶対値が大きいため、第1コイルと第1圧縮バネとが直列接続された回路のインダクタンスが減少する。そのため、アンテナの共振周波数を上げることができる。また、第1絶縁基板上で可動部を機械的に支持する第1圧縮バネが、電気的な接続の役割も果たすので、部品点数を減らすことができる。
また、上記の構成において、第1フレキシブル絶縁基板を備え、前記高周波回路と前記第1コイルとが、前記第1フレキシブル絶縁基板に設けられた配線部を介して電気的に接続されている、という特徴を有する。
このように構成された無線機器は、第2絶縁基板が第1絶縁基板の方向へ変位しても、第1フレキシブル絶縁基板の配線部のインダクタンスが変化しないので、第1コイルと第1フレキシブル絶縁基板の配線部とが直列接続された回路のインダクタンスの変化に第1フレキシブル絶縁基板が影響を与えない。
また、上記の構成において、前記第2絶縁基板に前記アンテナが設けられており、前記固定部と前記第2絶縁基板との間に接続された第2圧縮バネを備えていると共に、前記第2絶縁基板と前記固定部との間の距離が減少することに応じて、前記第2圧縮バネのインダクタンスが増加し、前記第2絶縁基板と前記固定部との間の距離が減少した際の前記第1コイルのインダクタンスの減少量の絶対値が、前記第1圧縮バネのインダクタンス及び前記第2圧縮バネのインダクタンスの増加量の和の絶対値よりも大きい、という特徴を有する。
このように構成された無線機器は、第2絶縁基板と固定部との間の距離が減少することによって第1圧縮バネ及び第2圧縮バネのインダクタンスが増加するが、その増加量の和の絶対値よりも第1コイルのインダクタンスの減少量の絶対値が大きいため、第1コイルと第1圧縮バネと第2圧縮バネとが直列接続された回路のインダクタンスが減少する。そのため、アンテナの共振周波数を上げることができる。
また、上記の構成において、第2フレキシブル絶縁基板を備えていると共に、前記第2絶縁基板に前記アンテナが設けられており、前記第1コイルと前記アンテナとが、前記第2フレキシブル絶縁基板に設けられた配線部を介して電気的に接続されている、という特徴を有する。
このように構成された無線機器は、第2絶縁基板が第1絶縁基板の方向へ変位しても、第2フレキシブル絶縁基板の配線部のインダクタンスが変化しないので、第1コイルと第2フレキシブル絶縁基板の配線部とが直列接続された回路のインダクタンスの変化に第2フレキシブル絶縁基板が影響を与えない。
また、上記の構成において、前記第1絶縁基板に前記アンテナが設けられていると共に、前記固定部と前記可動部との間に第2コイルが接続されていて、前記第1コイルと前記第2コイルとは、前記固定部に設けられた配線部を介して接続されており、前記第1絶縁基板と前記可動部との間に第3圧縮バネが接続され、前記第2コイルと前記アンテナとが前記第3圧縮バネで電気的に接続されていて、前記第2絶縁基板と前記固定部との間の距離が減少することに応じて、前記第2コイルのインダクタンスが減少し、前記第2絶縁基板と前記固定部との間の距離が減少した際の前記第1コイルのインダクタンス及び前記第2コイルのインダクタンスの減少量の和の絶対値が、前記第1圧縮バネのインダクタンス及び前記第3圧縮バネのインダクタンスの増加量の和の絶対値よりも大きい、という特徴を有する。
このように構成された無線機器は、第2絶縁基板と固定部との間の距離が減少することによって第1圧縮バネ及び第3圧縮バネのインダクタンスが増加するが、その増加量の和の絶対値よりも第1コイル及び第2コイルのインダクタンスの減少量の和の絶対値が大きいため、第1コイルと第1圧縮バネと第2圧縮バネと第2コイルとが直列接続された回路のインダクタンスが減少する。そのため、アンテナの共振周波数を上げることができる。また、第1絶縁基板上で可動部を機械的に支持する第1圧縮バネ及び第3圧縮バネが、電気的な接続の役割も果たすので、部品点数を減らすことができる。
また、上記の構成において、前記第1絶縁基板に前記アンテナが設けられていると共に、前記固定部と前記可動部との間に第2コイルが接続されていて、前記第1コイルと前記第2コイルとは、前記固定部に設けられた配線部を介して接続されており、前記第2コイルと前記アンテナとが、前記第2フレキシブル絶縁基板に設けられた配線部を介して電気的に接続されている、という特徴を有する。
このように構成された無線機器は、第2絶縁基板が第1絶縁基板の方向へ変位しても、第2フレキシブル絶縁基板の配線部のインダクタンスが変化しないので、第1コイルと第2コイルと第2フレキシブル絶縁基板の配線部とが直列接続された回路のインダクタンスの変化に第2フレキシブル絶縁基板が影響を与えない。
本発明の第1実施形態の無線機器は、人が無線機器を把持すると、第2絶縁基板と固定部との間の距離が減少して可動部が第1絶縁基板の方向へ変位し、そのために第1コイルの巻き線間が拡がることによって、第1コイルのインダクタンスが低下する。当該インダクタンスが低下すると、アンテナの共振周波数が上がり、無線機器を把持することによって下がったアンテナの共振周波数を補正することが可能となる。その結果、使用状態に対応してアンテナの利得を維持することができると共に、小型化・低価格化が容易な無線機器を提供することができる。
第1実施形態の無線機器の外観を示す模式的斜視図である。 第1実施形態の無線機器の構造を示す模式図である。 第1圧縮バネ乃至第3圧縮バネの外観を示す斜視図である。 第1実施形態の第2絶縁基板が変位した後の無線機器の模式図である。 第1実施形態第1変形例の無線機器の構造及び動きを示す模式図である。 第1実施形態第2変形例の無線機器の構造及び動きを示す模式図である。 第1実施形態第2変形例の無線機器の構造及び動きを示す模式図である。 第2実施形態の無線機器の外観を示す模式的斜視図である。 第2実施形態の無線機器の構造を示す模式図である。 第2実施形態の第2絶縁基板が変位した後の無線機器の模式図である。 第2実施形態第1変形例の無線機器の構造及び動きを示す模式図である。 従来例に関わる無線通信装置のブロック図である。
以下、本発明の無線機器について図面を参照しながら説明する。本発明の無線機器は、高周波回路を有する小型の無線機器であり、例えば、スマートフォン等に用いられる。尚、本発明の無線機器の用途については、以下説明する実施形態に限定されるものではなく適宜変更が可能である。
[第1実施形態]
最初に、図1乃至図4を参照して、本発明の第1実施形態に係る無線機器100について説明する。図1は、第1実施形態の無線機器100の外観を示す模式的斜視図であり、図2は、第1実施形態の無線機器100の構造を示す模式図であり、図3は、第1圧縮バネ31乃至第3圧縮バネ33の外観を示す斜視図である。また、図4は、第1実施形態の第2絶縁基板20が第1絶縁基板10の方向へ変位した後の無線機器100の模式図である。尚、本明細書では、特に断りの無い限り、各図面の+X側を右側、−X側を左側、+Z側を上側、−Z側を下側として説明する。
無線機器100は、図1に示すように、第1絶縁基板10と、第1絶縁基板10に設けられた高周波回路60と、第1絶縁基板10に固定された固定部15と、当該固定部15に対する距離が変更可能な第2絶縁基板20と、第2絶縁基板20に固定された可動部25と、高周波回路60に接続されたアンテナ65と、を備えて構成されている。
固定部15は、図2に示すように、第1絶縁基板10に対して厚み方向(上下方向)に間隔を有した状態で、第1絶縁基板10に複数の支柱13によって固定されている。また、可動部25は、第1絶縁基板10と固定部15との間に位置するように、複数の繋ぎ部23によって第2絶縁基板20に固定されている。
無線機器100は、固定部15と可動部25との間に接続された第1コイル41と、可動部25を第1絶縁基板10に機械的に支持する第1圧縮バネ31と、上述した固定部15と第2絶縁基板20との間に接続された第2圧縮バネ32と、を備えている。
高周波回路60は、第1絶縁基板10上に設けられていると共に、アンテナ65は、第2絶縁基板20上に設けられており、アンテナ65と高周波回路60とが第1コイル41を介して電気的に接続されている。本発明の無線機器100では、第1圧縮バネ31と第1コイル41と第2圧縮バネ32とが接続されていて、アンテナ65と高周波回路60とが、第1圧縮バネ31と第1コイル41と第2圧縮バネ32とを介して電気的に接続されている。
第1コイル41は、可動部25の上面に対して垂直方向に撓むように、収縮可能に形成されている。そのため、第1コイル41は、収縮によってインダクタンス値が変化するインダクタンスL1を有する。
高周波回路60と第1圧縮バネ31とは、第1絶縁基板10上の導体パターンで形成された配線部10aによって接続されており、第1圧縮バネ31と第1コイル41とは、可動部25に形成された配線部25a及び上下配線部25bによって電気的に接続されている。また、第1コイル41と第2圧縮バネ32とは、固定部15に形成された配線部15a及び上下配線部15bによって電気的に接続されており、第2圧縮バネ32とアンテナ65とは、第2絶縁基板20に形成された配線部20a及び上下配線部20bによって電気的に接続されている。可動部25の上下配線部25b、固定部15の上下配線部15b、及び第2絶縁基板20の上下配線部20bは、ビアホール等によって形成されている。
上述した第1圧縮バネ31は、導電性の金属で形成されており、図3に示すように、平坦な上面31bとこの上面31bから下方へ金属部材が伸びて平面視螺旋状に形成されている弾性腕部31aと、弾性腕部31aの下端に形成された底面31cと、を有して構成されている。
第1圧縮バネ31は、底面31cが第1絶縁基板10の上面に固定されていると共に、上面31bが可動部25の下面に当接し、固定されている。第1圧縮バネ31は、弾性腕部31aが平面視螺旋状に下方へ延びて形成されているため、第1絶縁基板10の上面に対して垂直方向に撓むように、収縮可能に形成されている。そのため、第1圧縮バネ31は、収縮によってインダクタンス値が変化するインダクタンスB1を有する。
第1圧縮バネ31は、可動部25を機械的に支持することができると共に、導電性の金属で形成されているため、当接している導体同士(本実施形態では第1絶縁基板10の配線部10aと可動部25の上下配線部25b)を電気的に接続することができる。尚、上述した第2圧縮バネ32及び今後説明する第3圧縮バネ33も、その構造は第1圧縮バネ31と同一である。そのため、その説明を省略する。また、第2圧縮バネ32及び第3圧縮バネ33は、それぞれインダクタンスB2及びインダクタンスB3を有する。
無線機器100は、前述したように、スマートフォン等に用いられる。従って、無線機器100は人によって把持され、把持されることによって、人の持つ静電容量のためにアンテナ65の共振周波数が下がり、共振点がずれてアンテナ65の利得が下がる。しかし、本発明では、人が無線機器100を把持しても、アンテナ65の共振周波数を下げることなく、使用状態に対応してアンテナ65の利得を維持することができるように構成されている。
無線機器100は、人が無線機器100を把持していない状態では、図2に示すように、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離が、通常距離D1となっている。この時、第1コイル41は初期状態であって、その線材間は最も密の状態になっているため、そのインダクタンスL1は最大となっている。また、第1圧縮バネ31及び第2圧縮バネ32も初期状態にあり、弾性腕部31aの線材間は最も疎の状態になっている。第2圧縮バネ32についても同様である。そのため、第1圧縮バネ31のインダクタンスB1及び第2圧縮バネ32のインダクタンスB2は、最小となっている。
次に、人が無線機器100を把持した状態では、図4に示すように、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離は、第2絶縁基板20が第1絶縁基板10の方向へ変位するため、上述した通常距離D1より小さな圧縮距離D2となる。
この時、第1コイル41は、その巻き線間が拡がっており、最も疎の状態になるため、そのインダクタンスL1は最小となっている。また、第1圧縮バネ31及び第2圧縮バネ32は圧縮された状態にあり、弾性腕部31aの線材間は最も密の状態になっている。第2圧縮バネ32についても同様である。そのため、第1圧縮バネ31のインダクタンスB1及び第2圧縮バネ32のインダクタンスB2は、最大となっている。
即ち、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離が減少することに応じて、第1コイル41のインダクタンスL1が減少すると共に、第1圧縮バネ31のインダクタンスB1及び第2圧縮バネ32のインダクタンスB2が増加する。
無線機器100では、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離が減少した際の第1コイル41のインダクタンスL1の減少量の絶対値が、第1圧縮バネ31のインダクタンスB1及び第2圧縮バネ32のインダクタンスB2の増加量の和の絶対値よりも大きくなるように、設定されている。
そのため、第1コイル41と第1圧縮バネ31と第2圧縮バネ32とが直列接続された回路のインダクタンスは減少する。その結果、アンテナ65の共振周波数を上げることができる。
[第1実施形態の第1変形例]
次に、図5を参照して、本発明の第1実施形態の第1変形例に係る無線機器110について説明する。図5(a)は、第1実施形態・第1変形例の無線機器110の構造を示す模式図であり、図5(b)は、第2絶縁基板20が第1絶縁基板10の方向へ変位した後の無線機器110の模式図である。
無線機器110は、図5(a)に示すように、無線機器100と同様、第1絶縁基板10と、第1絶縁基板10に設けられた高周波回路60と、第1絶縁基板10に固定された固定部15と、当該固定部15に対する距離が変更可能な第2絶縁基板20と、第2絶縁基板20に固定された可動部25と、高周波回路60に接続されたアンテナ65と、を備えて構成されている。
無線機器110の構造は、第1絶縁基板10と可動部25との間に接続されている部材が無線機器100と異なるだけであり、その他の領域については無線機器100と同様である。そのため、無線機器100と同様の部分については、その説明を省略する。
無線機器110は、図5(a)に示すように、可動部25を第1絶縁基板10に機械的に支持する第1圧縮バネ31と、固定部15と第2絶縁基板20との間に接続された第2圧縮バネ32と、を備えている。第1圧縮バネ31は、第1絶縁基板10上で左右に2個設けられており、2個の第1圧縮バネ31で可動部25を支持している。
無線機器110は、第1フレキシブル絶縁基板51を備えており、高周波回路60と第1コイル41とが、第1フレキシブル絶縁基板51に設けられた配線部51aを介して電気的に接続されている。従って、2個の第1圧縮バネ31は、機械的に可動部25を支持するためだけに用いられており、高周波回路60と第1コイル41とを電気的に接続するためには用いられていない。
即ち、本発明の無線機器110では、第1フレキシブル絶縁基板51の配線部51aと第1コイル41とが電気的に直列接続されていると共に、アンテナ65と高周波回路60とが、第1フレキシブル絶縁基板51の配線部51aと第1コイル41と第2圧縮バネ32とを介して電気的に接続されている。尚、第1フレキシブル絶縁基板51の配線部51aは、コイルではないため、第1フレキシブル絶縁基板51が収縮しても、そのインダクタンスは変化しない。
無線機器110は、人が無線機器110を把持していない状態では、図5(a)に示すように、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離が、通常距離D1となっている。この時、第1コイル41は初期状態であって、その線材間は最も密の状態になっているため、そのインダクタンスL1は最大となっている。また、第2圧縮バネ32も初期状態にあり、弾性腕部32aの線材間は最も疎の状態になっている。そのため、第2圧縮バネ32のインダクタンスB2は、最小となっている。
次に、人が無線機器110を把持した状態では、図5(b)に示すように、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離は、第2絶縁基板20が第1絶縁基板10の方向へ変位するため、上述した通常距離D1より小さな圧縮距離D2となる。
この時、第1コイル41は、その巻き線間が拡がっており、最も疎の状態になっているため、そのインダクタンスL1は最小となっている。また、第2圧縮バネ32は圧縮された状態にあり、弾性腕部32aの線材間は最も密の状態になっている。そのため、第2圧縮バネ32のインダクタンスB2は、最大となっている。
即ち、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離が減少することに応じて、第1コイル41のインダクタンスL1が減少すると共に、第2圧縮バネ32のインダクタンスB2が増加する。
無線機器110では、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離が減少した際の第1コイル41のインダクタンスL1の減少量の絶対値が、第2圧縮バネ32のインダクタンスB2の増加量の絶対値よりも大きくなるように、設定されている。
そのため、第1コイル41と第2圧縮バネ32と第1フレキシブル絶縁基板51の配線部51aとが直列接続された回路のインダクタンスが減少する。その結果、アンテナ65の共振周波数を上げることができる。
[第1実施形態の第2変形例]
次に、図6を参照して、本発明の第1実施形態の第2変形例に係る無線機器120について説明する。図6(a)は、第1実施形態・第2変形例の無線機器120の構造を示す模式図であり、図6(b)は、第2絶縁基板20が第1絶縁基板10の方向へ変位した後の無線機器120の模式図である。
無線機器120は、図6(a)に示すように、無線機器100と同様、第1絶縁基板10と、第1絶縁基板10に設けられた高周波回路60と、第1絶縁基板10に固定された固定部15と、当該固定部15に対する距離が変更可能な第2絶縁基板20と、第2絶縁基板20に固定された可動部25と、高周波回路60に接続されたアンテナ65と、を備えて構成されている。
無線機器120の構造は、第1絶縁基板10と可動部25との間に接続されている部材、及び第2絶縁基板20と固定部15との間に接続されている部材が無線機器100と異なるだけであり、その他の領域については無線機器100と同様である。そのため、無線機器100と同様の部分については、その説明を省略する。
無線機器120は、図6(a)に示すように、可動部25を第1絶縁基板10に機械的に支持する第1圧縮バネ31を備えている。第1圧縮バネ31は、第1絶縁基板10上で左右に2個設けられており、2個の第1圧縮バネ31で可動部25を支持している。
無線機器120は、第1フレキシブル絶縁基板51及び第2フレキシブル絶縁基板52を備えており、高周波回路60と第1コイル41とが、第1フレキシブル絶縁基板51に設けられた配線部51aを介して電気的に接続されていると共に、第1コイル41とアンテナ65とが、第2フレキシブル絶縁基板52に設けられた配線部52aを介して電気的に接続されている。即ち、無線機器110と同様に、2個の第1圧縮バネ31は、機械的に可動部25を支持するためだけに用いられており、高周波回路60と第1コイル41とを電気的に接続するためには用いられていない。
従って、本発明の無線機器120では、第1フレキシブル絶縁基板51と第1コイル41と第2フレキシブル絶縁基板52とが接続されていると共に、アンテナ65と高周波回路60とが、第1フレキシブル絶縁基板51の配線部51aと第1コイル41と第2フレキシブル絶縁基板52の配線部52aとを介して電気的に接続されている。尚、第1フレキシブル絶縁基板51の配線部51a及び第2フレキシブル絶縁基板52の配線部52aはコイルではないため、第1フレキシブル絶縁基板51及び第2フレキシブル絶縁基板52が収縮しても、その有するインダクタンスは変化しない。
無線機器120は、人が無線機器120を把持していない状態では、図6(a)に示すように、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離が、通常距離D1となっている。この時、第1コイル41は初期状態であって、その線材間は最も密の状態になっているため、そのインダクタンスL1は最大となっている。
次に、人が無線機器120を把持した状態では、図6(b)に示すように、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離は、第2絶縁基板20が第1絶縁基板10の方向へ変位するため、上述した通常距離D1より小さな圧縮距離D2となる。
この時、第1コイル41は、その巻き線間が拡がっており、最も疎の状態になっているため、そのインダクタンスL1は最小となっている。即ち、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離が減少することに応じて、第1コイル41のインダクタンスL1が減少する。その結果、アンテナ65の共振周波数を上げることができる。
[第1実施形態の第3変形例]
次に、図7を参照して、本発明の第1実施形態の第3変形例に係る無線機器130について説明する。図7(a)は、第1実施形態・第3変形例の無線機器130の構造を示す模式図であり、図7(b)は、第2絶縁基板20が第1絶縁基板10の方向へ変位した後の無線機器130の模式図である。
無線機器130は、図7(a)に示すように、無線機器100と同様、第1絶縁基板10と、第1絶縁基板10に設けられた高周波回路60と、第1絶縁基板10に固定された固定部15と、当該固定部15に対する距離が変更可能な第2絶縁基板20と、第2絶縁基板20に固定された可動部25と、高周波回路60に接続されたアンテナ65と、を備えて構成されている。
無線機器130の構造は、第2絶縁基板20と固定部15との間に接続されている部材が無線機器100と異なるだけであり、その他の領域については無線機器100と同様である。そのため、無線機器100と同様の部分については、その説明を省略する。
無線機器130は、図7(a)に示すように、可動部25を第1絶縁基板10に機械的に支持する第1圧縮バネ31を備えている。また、第2フレキシブル絶縁基板52を備えており、アンテナ65と第1コイル41とが、第2フレキシブル絶縁基板52に設けられた配線部52aを介して電気的に接続されている。
従って、本発明の無線機器130では、第2フレキシブル絶縁基板52と第1コイル41と第1圧縮バネ31とが接続されていると共に、アンテナ65と高周波回路60とが、第2フレキシブル絶縁基板52の配線部52aと第1コイル41と第1圧縮バネ31とを介して電気的に接続されている。尚、第2フレキシブル絶縁基板52の配線部52aは、コイルではないため、第2フレキシブル絶縁基板52が収縮しても、そのインダクタンスは変化しない。
無線機器130は、人が無線機器130を把持していない状態では、図7(a)に示すように、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離が、通常距離D1となっている。この時、第1コイル41は初期状態であって、その線材間は最も密の状態になっているため、そのインダクタンスL1は最大となっている。また、第1圧縮バネ31も初期状態にあり、弾性腕部31aの線材間は最も疎の状態になっている。そのため、第1圧縮バネ31のインダクタンスB1は、最小となっている。
次に、人が無線機器130を把持した状態では、図7(b)に示すように、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離は、第2絶縁基板20が第1絶縁基板10の方向へ変位するため、上述した通常距離D1より小さな圧縮距離D2となる。
この時、第1コイル41は、その巻き線間が拡がっており、最も疎の状態になっているため、そのインダクタンスL1は最小となっている。また、第1圧縮バネ31は圧縮された状態にあり、弾性腕部31aの線材間は最も密の状態になっている。そのため、第1圧縮バネ31のインダクタンスB1は、最大となっている。
即ち、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離が減少することに応じて、第1コイル41のインダクタンスL1が減少すると共に、第1圧縮バネ31のインダクタンスB1が増加する。
無線機器130では、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離が減少した際の第1コイル41のインダクタンスL1の減少量の絶対値が、第1圧縮バネ31のインダクタンスB1の増加量の絶対値よりも大きくなるように、設定されている。
そのため、第1コイル41と第1圧縮バネ31と第2フレキシブル絶縁基板52の配線部52aとが直列接続された回路のインダクタンスが減少する。その結果、アンテナ65の共振周波数を上げることができる。
以下、本第1実施形態としたことによる効果について説明する。
本発明の第1実施形態の無線機器100乃至無線機器130は、人が無線機器100乃至無線機器130を把持すると、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離が減少して可動部25が第1絶縁基板10の方向へ変位し、そのために第1コイル41の巻き線間が拡がることによって、第1コイル41のインダクタンスL1が低下する。当該インダクタンスL1が低下すると、アンテナ65の共振周波数が上がり、無線機器100乃至無線機器130を把持することによって下がったアンテナ65の共振周波数を補正することが可能となる。その結果、使用状態に対応してアンテナ65の利得を維持することができると共に、小型化・低価格化が容易な無線機器100乃至無線機器130を提供することができる。
また、無線機器100は、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離が減少することによって第1圧縮バネ31のインダクタンスB1及び第2圧縮バネ32のインダクタンスB2が増加するが、その増加量の和の絶対値よりも第1コイル41のインダクタンスL1の減少量の絶対値が大きいため、第1コイル41と第1圧縮バネ31と第2圧縮バネ32とが直列接続された回路のインダクタンスが減少する。そのため、アンテナ65の共振周波数を上げることができる。また、第1絶縁基板10上で可動部25を機械的に支持する第1圧縮バネ31が、電気的な接続の役割も果たすので、部品点数を減らすことができる。
また、無線機器110は、第2絶縁基板20が第1絶縁基板10の方向へ変位しても、第1フレキシブル絶縁基板51の配線部51aのインダクタンスが変化しないので、第1コイル41と第1フレキシブル絶縁基板51の配線部51aと第2圧縮バネ32とが直列接続された回路のインダクタンスの変化に第1フレキシブル絶縁基板51が影響を与えない。
また、無線機器120は、第2絶縁基板20が第1絶縁基板10の方向へ変位しても、第1フレキシブル絶縁基板51の配線部51a及び第2フレキシブル絶縁基板52の配線部52aのインダクタンスが変化しないので、第1コイル41と第1フレキシブル絶縁基板51の配線部51aと第2フレキシブル絶縁基板52の配線部52aとが直列接続された回路のインダクタンスの変化に第1フレキシブル絶縁基板51及び第2フレキシブル絶縁基板52が影響を与えない。従って、当該回路のインダクタンスは減少し、アンテナ65の共振周波数を上げることができる。
また、無線機器130は、第2絶縁基板20が第1絶縁基板10の方向へ変位しても、第2フレキシブル絶縁基板52の配線部52aのインダクタンスが変化しないので、第1コイル41と第2フレキシブル絶縁基板52の配線部52aと第1圧縮バネ31とが直列接続された回路のインダクタンスの変化に第2フレキシブル絶縁基板52が影響を与えない。また、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離が減少することによって第1圧縮バネ31のインダクタンスB1が増加するが、その増加量の絶対値よりも第1コイル41のインダクタンスL1の減少量の絶対値が大きいため、第1コイル41と第1圧縮バネ31とが直列接続された回路のインダクタンスが減少する。そのため、アンテナ65の共振周波数を上げることができる。
[第2実施形態]
次に、図8乃至図10を参照して、本発明の第2実施形態に係る無線機器200について説明する。図8は、第2実施形態の無線機器200の外観を示す模式的斜視図であり、図9は、第2実施形態の無線機器200の構造を示す模式図であり、図10は、第2実施形態の第2絶縁基板20が第1絶縁基板10の方向へ変位した後の無線機器200の模式図である。
無線機器200は、図8に示すように、第1絶縁基板10と、第1絶縁基板10に設けられた高周波回路60と、第1絶縁基板10に固定された固定部15と、当該固定部15に対する距離が変更可能な第2絶縁基板20と、第2絶縁基板20に固定された可動部25と、高周波回路60に接続されたアンテナ65と、を備えて構成されている。
固定部15は、図9に示すように、第1絶縁基板10に対して厚み方向(上下方向)に間隔を有した状態で、第1絶縁基板10に複数の支柱13によって固定されている。また、可動部25は、第1絶縁基板10と固定部15との間に位置するように、第2絶縁基板20に複数の繋ぎ部23によって固定されている。
無線機器200は、固定部15と可動部25との間に接続された第1コイル41及び第2コイル42と、可動部25を第1絶縁基板10に機械的に支持する第1圧縮バネ31及び第3圧縮バネ33と、を備えている。
高周波回路60は、第1絶縁基板10上に設けられていると共に、アンテナ65も、第1絶縁基板10上に設けられている。本発明の無線機器200では、第1絶縁基板10と可動部25との間に第1圧縮バネ31及び第3圧縮バネ33が接続されている。また、第1コイル41と高周波回路60とが第1圧縮バネ31で電気的に接続されていると共に、第2コイル42とアンテナ65とが第3圧縮バネ33で電気的に接続されている。
従って、無線機器200では、高周波回路60とアンテナ65とが、第1圧縮バネ31と第1コイル41と第2コイル42と第3圧縮バネ33とを介して電気的に接続されている。
第1コイル41及び第2コイル42は、それぞれ可動部25の上面に対して垂直方向に撓むように、収縮可能に形成されている。そのため、第1コイル41は、収縮によってインダクタンス値が変化するインダクタンスL1を有し、第2コイル42は、収縮によってインダクタンス値が変化するインダクタンスL2を有している。
高周波回路60と第1圧縮バネ31、及びアンテナ65と第3圧縮バネ33とは、それぞれ第1絶縁基板10上の導体パターンで形成された配線部10aによって電気的に接続されており、第1圧縮バネ31と第1コイル41、及び第2コイル42と第3圧縮バネ33とは、それぞれ可動部25に形成された配線部25a及び上下配線部25bによって電気的に接続されている。
また、第1コイル41と第2コイル42とは、固定部15に設けられた配線部15aを介して電気的に接続されており、第1コイル41と配線部15a、及び第2コイル42と配線部15aとは、それぞれ上下配線部15bによって電気的に接続されている。可動部25の上下配線部25b及び固定部15の上下配線部15bは、ビアホール等によって形成されている。
無線機器200は、前述したように、スマートフォン等に用いられる。従って、無線機器200は人によって把持され、把持されることによって、人の持つ静電容量のためにアンテナ65の共振周波数が下がり、共振点がずれてアンテナ65の利得が下がる。しかし、本発明では、人が無線機器200を把持しても、アンテナ65の共振周波数を下げることなく、使用状態に対応してアンテナ65の利得を維持することができるように構成されている。
無線機器200は、人が無線機器200を把持していない状態では、図9に示すように、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離が、通常距離D1となっている。この時、第1コイル41及び第2コイル42は初期状態であって、その線材間は最も密の状態になっているため、そのインダクタンスL1及びインダクタンスL2は最大となっている。また、第1圧縮バネ31及び第3圧縮バネ33も初期状態にあり、弾性腕部31aの線材間は最も疎の状態になっている。第3圧縮バネ33の弾性腕部33aについても同様である。そのため、第1圧縮バネ31のインダクタンスB1及び第3圧縮バネ33のインダクタンスB3は、最小となっている。
次に、人が無線機器200を把持した状態では、図10に示すように、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離は、第2絶縁基板20が第1絶縁基板10の方向へ変位するため、上述した通常距離D1より小さな圧縮距離D2となる。
この時、第1コイル41及び第2コイル42は、それぞれその巻き線間が拡がり、最も疎の状態になるため、第1コイル41のインダクタンスL1及び第2コイル42のインダクタンスL2はそれぞれ最小となる。また、第1圧縮バネ31及び第3圧縮バネ33は圧縮された状態にあり、第1圧縮バネ31の弾性腕部31a及び第3圧縮バネ33の弾性腕部33aの線材間は最も密の状態になっている。そのため、第1圧縮バネ31のインダクタンスB1及び第3圧縮バネ33のインダクタンスB3は、最大となっている。
即ち、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離が減少することに応じて、第1コイル41のインダクタンスL1及び第2コイル42のインダクタンスL2がそれぞれ減少すると共に、第1圧縮バネ31のインダクタンスB1及び第3圧縮バネ33のインダクタンスB3が増加する。
無線機器200では、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離が減少した際の第1コイル41のインダクタンスL1及び第2コイル42のインダクタンスL2の減少量の和の絶対値が、第1圧縮バネ31のインダクタンスB1及び第3圧縮バネ33のインダクタンスB3の増加量の和の絶対値よりも大きくなるように、設定されている。
そのため、第1圧縮バネ31と第1コイル41と第2コイル42と第3圧縮バネ33とが直列接続された回路のインダクタンスが減少する。その結果、アンテナ65の共振周波数を上げることができる。
[第2実施形態の第1変形例]
次に、図11を参照して、本発明の第2実施形態の第1変形例に係る無線機器210について説明する。図11(a)は、第2実施形態・第1変形例の無線機器210の構造を示す模式図であり、図11(b)は、第2絶縁基板20が第1絶縁基板10の方向へ変位した後の無線機器210の模式図である。
無線機器210は、図11(a)に示すように、第1絶縁基板10と、第1絶縁基板10に設けられた高周波回路60と、第1絶縁基板10に固定された固定部15と、当該固定部15に対する距離が変更可能な第2絶縁基板20と、第2絶縁基板20に固定された可動部25と、高周波回路60に接続されたアンテナ65と、を備えて構成されている。
無線機器210の構造は、第1絶縁基板10と可動部25との間に接続されている部材が無線機器200と異なるだけであり、その他の領域については無線機器200と同様である。そのため、無線機器200と同様の部分については、その説明を省略する。
無線機器210は、固定部15と可動部25との間に接続された第1コイル41及び第2コイル42と、可動部25を第1絶縁基板10に機械的に支持する第1圧縮バネ31及び第3圧縮バネ33と、を備えている。
高周波回路60は、第1絶縁基板10上に設けられていると共に、アンテナ65も、第1絶縁基板10上に設けられている。本発明の無線機器210では、第1絶縁基板10と可動部25との間に第1圧縮バネ31及び第3圧縮バネ33が接続されていると共に、第2フレキシブル絶縁基板52が接続されている。また、第1コイル41と高周波回路60とが第1圧縮バネ31で電気的に接続されていると共に、第2コイル42とアンテナ65とが第2フレキシブル絶縁基板52に設けられた配線部52aを介して電気的に接続されている。
従って、高周波回路60とアンテナ65とが、第1圧縮バネ31と第1コイル41と第2コイル42と第2フレキシブル絶縁基板52の配線部52aとを介して電気的に接続されている。尚、第3圧縮バネ33は、第2コイル42とアンテナ65との電気的な接続には使用されていない。また、第2絶縁基板20が第1絶縁基板10の方向へ変位しても、第2フレキシブル絶縁基板52の配線部52aのインダクタンスは変化しない。
第1コイル41及び第2コイル42は、可動部25の上面に対して垂直方向に撓むように、収縮可能に形成されている。そのため、第1コイル41は、収縮によってインダクタンス値が変化するインダクタンスL1を有し、第2コイル42は、収縮によってインダクタンス値が変化するインダクタンスL2を有している。
高周波回路60と第1圧縮バネ31、及びアンテナ65と第2フレキシブル絶縁基板52の配線部52aとは、それぞれ第1絶縁基板10上の導体パターンで形成された配線部10aによって電気的に接続されている。また、第2コイル42と第2フレキシブル絶縁基板52の配線部52aとは、可動部25に形成された配線部25a及び上下配線部25bによって電気的に接続されている。
無線機器210は、人が無線機器210を把持していない状態では、無線機器200と同様に、第1コイル41及び第2コイル42は初期状態であって、その線材間は最も密の状態になっているため、そのインダクタンスL1及びインダクタンスL2は最大となっている。また、第1圧縮バネ31も初期状態にあり、弾性腕部31aの線材間は最も疎の状態になっている。そのため、第1圧縮バネ31のインダクタンスB1は、最小となっている。
次に、人が無線機器210を把持した状態では、図11(b)に示すように、無線機器210と同様、第1コイル41及び第2コイル42は、それぞれその巻き線間が拡がっており、最も疎の状態になっている。そのため、第1コイル41のインダクタンスL1及び第2コイル42のインダクタンスL2はそれぞれ最小となる。また、第1圧縮バネ31は圧縮された状態にあり、第1圧縮バネ31の弾性腕部31aの線材間は最も密の状態になっている。そのため、第1圧縮バネ31のインダクタンスB1は、最大となる。
即ち、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離が減少することに応じて、第1コイル41のインダクタンスL1及び第2コイル42のインダクタンスL2がそれぞれ減少すると共に、第1圧縮バネ31のインダクタンスB1が増加する。
無線機器210では、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離が減少した際の第1コイル41のインダクタンスL1及び第2コイル42のインダクタンスL2の減少量の和の絶対値が、第1圧縮バネ31のインダクタンスB1よりも大きくなるように、設定されている。
そのため、第1圧縮バネ31と第1コイル41と第2コイル42と第2フレキシブル絶縁基板52の配線部52aとが直列接続された回路のインダクタンスが減少する。その結果、アンテナ65の共振周波数を上げることができる。
以下、本第2実施形態としたことによる効果について説明する。
本発明の第2実施形態の無線機器200は、第2絶縁基板20と固定部15との間の距離が減少することによって第1圧縮バネ31及び第3圧縮バネ33のインダクタンスB3が増加するが、その増加量の和の絶対値よりも第1コイル41のインダクタンスL1及び第2コイル42のインダクタンスL2の減少量の和の絶対値が大きいため、第1コイル41と第1圧縮バネ31と第2圧縮バネ32と第2コイル42とが直列接続された回路のインダクタンスが減少する。そのため、アンテナ65の共振周波数を上げることができる。また、第1絶縁基板10上で可動部25を機械的に支持する第1圧縮バネ31及び第3圧縮バネ33が、電気的な接続の役割も果たすので、部品点数を減らすことができる。
また、無線機器210は、第2絶縁基板20が第1絶縁基板10の方向へ変位しても、第2フレキシブル絶縁基板52の配線部52aのインダクタンスが変化しないので、第1コイル41と第2コイル42と第2フレキシブル絶縁基板52の配線部52aとが直列接続された回路のインダクタンスの変化に第2フレキシブル絶縁基板52が影響を与えない。
以上説明したように、本発明の無線機器は、人が無線機器を把持すると、第2絶縁基板と固定部との間の距離が減少して可動部が第1絶縁基板の方向へ変位し、そのために第1コイルの巻き線間が拡がることによって、第1コイルのインダクタンスが低下する。当該インダクタンスが低下すると、アンテナの共振周波数が上がり、無線機器を把持することによって下がったアンテナの共振周波数を補正することが可能となる。その結果、使用状態に対応してアンテナの利得を維持することができると共に、小型化・低価格化が容易な無線機器を提供することができる。
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能である。例えば、第1絶縁基板10にアンテナ65が設けられていて、第1コイル41と高周波回路60とが、第1フレキシブル絶縁基板51に設けられた配線部51aを介して電気的に接続されていると共に、第2コイル42とアンテナ65とが、第3圧縮バネ33を介して電気的に接続されていても良い。また、第1絶縁基板10にアンテナ65が設けられていて、第1コイル41と高周波回路60とが、第1フレキシブル絶縁基板51に設けられた配線部51aを介して電気的に接続されていると共に、第2コイル42とアンテナ65とが、第2フレキシブル絶縁基板52に設けられた配線部52aを介して電気的に接続されていても良い。この場合、第1圧縮バネ31及び第3圧縮バネ33は、可動部25を第1絶縁基板10に対して機械的に支持するためだけに用いられる。
10 第1絶縁基板
10a 配線部
13 支柱
15 固定部
15a 配線部
15b 上下配線部
20 第2絶縁基板
20a 配線部
20b 上下配線部
23 繋ぎ部
25 可動部
25a 配線部
25b 上下配線部
31 第1圧縮バネ
31a 弾性腕部
31b 上面
31c 底面
32 第2圧縮バネ
32a 弾性腕部
33 第3圧縮バネ
33a 弾性腕部
41 第1コイル
42 第2コイル
51 第1フレキシブル絶縁基板
51a 配線部
52 第2フレキシブル絶縁基板
52a 配線部
60 高周波回路
65 アンテナ
100 無線機器
110 無線機器
120 無線機器
130 無線機器
200 無線機器
210 無線機器
D1 通常距離
D2 圧縮距離
L1 インダクタンス
L2 インダクタンス
B1 インダクタンス
B2 インダクタンス
B3 インダクタンス

Claims (7)

  1. 第1絶縁基板と、前記第1絶縁基板に設けられた高周波回路と、前記第1絶縁基板に固定された固定部と、前記固定部に対する距離が変更可能な第2絶縁基板と、前記第2絶縁基板に固定された可動部と、前記固定部と前記可動部との間に接続された第1コイルと、前記高周波回路に接続されたアンテナと、前記可動部を第1絶縁基板へ機械的に支持する第1圧縮バネと、を備え、
    前記固定部は、前記第1絶縁基板に対して厚み方向に間隔を有した状態で、前記第1絶縁基板に固定されていると共に、前記可動部は、前記第1絶縁基板と前記固定部との間に位置するように、前記第2絶縁基板に固定されており、
    前記アンテナと前記高周波回路とが前記第1コイルを介して電気的に接続されており、
    前記第2絶縁基板と前記固定部との間の距離が減少することに応じて、前記第1コイルのインダクタンスが減少する、
    ことを特徴とする無線機器。
  2. 前記第1圧縮バネと前記第1コイルとが電気的に接続されていると共に、前記アンテナと前記高周波回路とが、前記第1圧縮バネと前記第1コイルとを介して電気的に接続されており、
    前記第2絶縁基板と前記固定部との間の距離が減少することに応じて、前記第1圧縮バネのインダクタンスが増加し、
    前記第2絶縁基板と前記固定部との間の距離が減少した際の前記第1コイルのインダクタンスの減少量の絶対値が、前記第1圧縮バネのインダクタンスの増加量の絶対値よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線機器。
  3. 第1フレキシブル絶縁基板を備え、
    前記高周波回路と前記第1コイルとが、前記第1フレキシブル絶縁基板に設けられた配線部を介して電気的に接続されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線機器。
  4. 前記第2絶縁基板に前記アンテナが設けられており、
    前記固定部と前記第2絶縁基板との間に接続された第2圧縮バネを備えていると共に、
    前記第2絶縁基板と前記固定部との間の距離が減少することに応じて、前記第2圧縮バネのインダクタンスが増加し、
    前記第2絶縁基板と前記固定部との間の距離が減少した際の前記第1コイルのインダクタンスの減少量の絶対値が、前記第1圧縮バネのインダクタンス及び前記第2圧縮バネのインダクタンスの増加量の和の絶対値よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線機器。
  5. 第2フレキシブル絶縁基板を備えていると共に、前記第2絶縁基板に前記アンテナが設けられており、
    前記第1コイルと前記アンテナとが、前記第2フレキシブル絶縁基板に設けられた配線部を介して電気的に接続されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の無線機器。
  6. 前記第1絶縁基板に前記アンテナが設けられていると共に、前記固定部と前記可動部との間に第2コイルが接続されていて、
    前記第1コイルと前記第2コイルとは、前記固定部に設けられた配線部を介して接続されており、前記第1絶縁基板と前記可動部との間に第3圧縮バネが接続され、前記第2コイルと前記アンテナとが前記第3圧縮バネで電気的に接続されていて、
    前記第2絶縁基板と前記固定部との間の距離が減少することに応じて、前記第2コイルのインダクタンスが減少し、
    前記第2絶縁基板と前記固定部との間の距離が減少した際の前記第1コイルのインダクタンス及び前記第2コイルのインダクタンスの減少量の和の絶対値が、前記第1圧縮バネのインダクタンス及び前記第3圧縮バネのインダクタンスの増加量の和の絶対値よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線機器。
  7. 前記第1絶縁基板に前記アンテナが設けられていると共に、前記固定部と前記可動部との間に第2コイルが接続されていて、
    前記第1コイルと前記第2コイルとは、前記固定部に設けられた配線部を介して接続されており、
    前記第2コイルと前記アンテナとが、前記第2フレキシブル絶縁基板に設けられた配線部を介して電気的に接続されている、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線機器。
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