JP2017206795A - 紡糸ノズル - Google Patents
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Abstract
【課題】吐出孔から吐出する樹脂に対して瞬間的に高い熱エネルギーを加えることができる紡糸ノズルを提供する。
【解決手段】本紡糸ノズルは、溶融紡糸機1に備えられる紡糸ノズル7であって、樹脂を繊維状に吐出するための吐出孔10が形成されたノズル本体7aを備え、ノズル本体の吐出側の表面7bには、吐出孔が開口する突起11が形成されており、突起の側面11a、11b側には、突起を加熱するための熱源(ヒータ13)が備えられている。
【選択図】図1
【解決手段】本紡糸ノズルは、溶融紡糸機1に備えられる紡糸ノズル7であって、樹脂を繊維状に吐出するための吐出孔10が形成されたノズル本体7aを備え、ノズル本体の吐出側の表面7bには、吐出孔が開口する突起11が形成されており、突起の側面11a、11b側には、突起を加熱するための熱源(ヒータ13)が備えられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、紡糸ノズルに関し、さらに詳しくは、溶融紡糸機に備えられる紡糸ノズルに関する。
従来の溶融紡糸機として、樹脂材料を溶融して繊維状に吐出するものが一般に知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の溶融紡糸機では、例えば、図4(a)(b)に示されるように、樹脂を繊維状に吐出するための吐出孔110が形成された紡糸ノズル107を備えている。そして、高強度の糸を紡糸するために、紡糸ノズル107の直下の外周側をヒータ113で覆い、それを熱源として吐出する樹脂に高い熱エネルギーを加えている。もしくは、紡糸ノズル107を含む紡糸口金104の全体を高温にし、吐出する樹脂に高い熱エネルギーを加えることが考えられる。
しかし、上記従来の溶融紡糸機において、紡糸ノズル107の直下のヒータ113から熱を加える場合には、紡糸ノズル107の中心側と外周側で温度のバラツキが生じるとともに、外気温による影響を受け易いため、安定した熱を加えることができない。また、ポリエステル樹脂は熱に弱く、樹脂に加える熱量が大きくなるほど分解が進んでしまう。そのため、紡糸口金104の全体を高温にしてしまうと、ポリエステル樹脂が分解してしまい、結果として強度低下が生じてしまう。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、吐出孔から吐出する樹脂に対して瞬間的に高い熱エネルギーを加えることができる紡糸ノズルを提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、溶融紡糸機に備えられる紡糸ノズルであって、樹脂を繊維状に吐出するための吐出孔が形成されたノズル本体を備え、前記ノズル本体の吐出側の表面には、前記吐出孔が開口する突起が形成されており、前記突起の側面側には、該突起を加熱するための熱源が備えられていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ノズル本体は、円板状に形成されており、前記吐出孔は、前記ノズル本体の中心回りの円周上に複数配置されており、前記突起は、複数の前記吐出孔が開口するように平面円環状に形成されていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記熱源は、前記突起の外周側及び内周側の各側面側に備えられていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発明において、前記熱源は、前記ノズル本体の吐出側の表面から離間して配置されており、前記熱源と前記ノズル本体の吐出側の表面との間には、断熱空間が形成されていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記断熱空間には、断熱材が備えられていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ノズル本体は、円板状に形成されており、前記吐出孔は、前記ノズル本体の中心回りの円周上に複数配置されており、前記突起は、複数の前記吐出孔が開口するように平面円環状に形成されていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記熱源は、前記突起の外周側及び内周側の各側面側に備えられていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発明において、前記熱源は、前記ノズル本体の吐出側の表面から離間して配置されており、前記熱源と前記ノズル本体の吐出側の表面との間には、断熱空間が形成されていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記断熱空間には、断熱材が備えられていることを要旨とする。
本発明の紡糸ノズルによると、樹脂を繊維状に吐出するための吐出孔が形成されたノズル本体を備え、ノズル本体の吐出側の表面には、吐出孔が開口する突起が形成されており、突起の側面側には、突起を加熱するための熱源が備えられている。これにより、熱源により突起が加熱されることで、突起内の吐出孔を通過して吐出する樹脂に対して、瞬間的に高い熱エネルギーを加え得るとともに、外気による影響が作用し難くなり、安定的な熱エネルギーを加えることができる。そのため、樹脂の分解(即ち、劣化)を抑えることができる。さらに、分子鎖が緩和されて樹脂の配向を抑えることができ、より高延伸、高強度な糸を得ることができる。
また、前記ノズル本体が、円板状に形成されており、前記吐出孔が、前記ノズル本体の中心回りの円周上に複数配置されており、前記突起が、複数の前記吐出孔が開口するように平面円環状に形成されている場合は、各吐出孔に対して樹脂を均一に供給できるとともに、突起内の各吐出孔を通過して吐出する樹脂に対して、より均一で安定的な熱エネルギーを加えることができる。
また、前記熱源が、前記突起の外周側及び内周側の各側面側に備えられている場合は、吐出する樹脂に対してより均一で安定的な熱エネルギーを加えることができる。
また、前記熱源が、前記ノズル本体の吐出側の表面から離間して配置されており、前記熱源と前記ノズル本体の吐出側の表面との間に、断熱空間が形成されている場合は、紡糸ノズルを支持する支持体側への突起の熱の移動を抑えることができる。
さらに、前記断熱空間に、断熱材が備えられている場合は、支持体側への突起の熱の移動をより確実に抑えることができる。
また、前記ノズル本体が、円板状に形成されており、前記吐出孔が、前記ノズル本体の中心回りの円周上に複数配置されており、前記突起が、複数の前記吐出孔が開口するように平面円環状に形成されている場合は、各吐出孔に対して樹脂を均一に供給できるとともに、突起内の各吐出孔を通過して吐出する樹脂に対して、より均一で安定的な熱エネルギーを加えることができる。
また、前記熱源が、前記突起の外周側及び内周側の各側面側に備えられている場合は、吐出する樹脂に対してより均一で安定的な熱エネルギーを加えることができる。
また、前記熱源が、前記ノズル本体の吐出側の表面から離間して配置されており、前記熱源と前記ノズル本体の吐出側の表面との間に、断熱空間が形成されている場合は、紡糸ノズルを支持する支持体側への突起の熱の移動を抑えることができる。
さらに、前記断熱空間に、断熱材が備えられている場合は、支持体側への突起の熱の移動をより確実に抑えることができる。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
実施例に係る紡糸ノズルを備える溶融紡糸機を模式的に示す縦断面図である。
図1のII矢視拡大図である。
他の形態に係る紡糸ノズルの吐出面から視た平面図である。
従来の溶融紡糸機を説明するための説明図であり、(a)は縦断面図を示し、(b)はb矢視拡大図を示す。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
<紡糸ノズル>
本実施形態に係る紡糸ノズルは、溶融紡糸機(1)に備えられる紡糸ノズル(7)であって、樹脂を繊維状に吐出するための吐出孔(10、10A、10B)が形成されたノズル本体(7a)を備え、ノズル本体の吐出側の表面(7b)には、吐出孔が開口する突起(11、11A、11B)が形成されており、突起の側面(11a、11b)側には、突起を加熱するための熱源(13)が備えられている(例えば、図1〜図3等参照)。
本実施形態に係る紡糸ノズルは、溶融紡糸機(1)に備えられる紡糸ノズル(7)であって、樹脂を繊維状に吐出するための吐出孔(10、10A、10B)が形成されたノズル本体(7a)を備え、ノズル本体の吐出側の表面(7b)には、吐出孔が開口する突起(11、11A、11B)が形成されており、突起の側面(11a、11b)側には、突起を加熱するための熱源(13)が備えられている(例えば、図1〜図3等参照)。
なお、上記突起の形状、個数、配置場所等は、吐出孔の配置形態等に応じて適宜選択できる。また、上記樹脂としては、例えば、ポリエステル(PET、PBT)、ポリプロピレン(PP)、ナイロン等の熱硬化性樹脂を挙げることができる。また、上記熱源としては、例えば、抵抗加熱式、誘導加熱式等のヒータや熱媒体通路を挙げることができる。さらに、熱源による突起の加熱温度としては、例えば、200〜400℃(好ましくは、250〜350℃)等を挙げることができる。
本実施形態に係る紡糸ノズルとしては、例えば、上記ノズル本体(7a)は、円板状に形成されており、吐出孔(10、10A、10B)は、ノズル本体の中心回りの円周上に複数配置されており、突起(11、11A、11B)は、複数の吐出孔が開口するように平面円環状に形成されている形態(例えば、図2、3等参照)を挙げることができる。なお、上記「平面円環状」とは、ノズル本体の吐出側の表面の平面視において、完全に閉じた円環状の他に、部分的に切り欠かれた円環状も含むものとする。
上述の形態の場合、例えば、上記熱源(13)は、突起(11、11A、11B)の外周側及び内周側の各側面(11a、11b)側に備えられていることができる(例えば、図2、3等参照)。
本実施形態に係る紡糸ノズルとしては、例えば、上記熱源(13)は、ノズル本体(7a)の吐出側の表面(7b)から離間して配置されており、熱源(13)とノズル本体の吐出側の表面(7b)との間には、断熱空間(15)が形成されている形態(例えば、図1等参照)を挙げることができる。この場合、上記断熱空間(15)には、断熱材(16)が備えられていることが好ましい。なお、上記断熱材としては、例えば、繊維系(グラスウール、ロックウール等)や発泡プラスチック系(ウレタンフォーム、フェノールフォーム等)を挙げることができる。
本実施形態に係る紡糸ノズルとしては、例えば、上記熱源(13)は、突起(11、11A、11B)の先端よりノズル本体(7a)の吐出側の表面(7b)寄り側に配置されている形態(例えば、図1等参照)を挙げることができる。これにより、吐出する樹脂に対して、外気による影響が作用し難くなり、より均一で安定的な熱エネルギーを加えることができる。
なお、上記実施形態で記載した各構成の括弧内の符号は、後述する実施例に記載の具体的構成との対応関係を示すものである。
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。なお、本実施例では、本発明に係る「溶融紡糸機」として、高強度のポリエステル繊維を製造するための溶融紡糸機を例示する。
上記溶融紡糸機1は、図1に示すように、樹脂材料を溶融して供給するエクストルーダ2と、エクストルーダ2からギヤポンプ3を介して供給される樹脂を繊維状に吐出する紡糸口金4と、を備えている。この紡糸口金4は、支持体6と、支持体6に支持される紡糸ノズル7と、を備えている。この支持体6の内部には、溶融樹脂を後述の各吐出孔10に分配する分配プレート(図示省略)が収容されている。
(1)紡糸ノズルの構成
本実施例に係る紡糸ノズル7は、図1及び図2に示すように、樹脂を繊維状に吐出するための複数の吐出孔10が形成された円板状のノズル本体7aを備えている。これら複数の吐出孔10は、ノズル本体7aの中心回りの円周上に配置されている。また、ノズル本体7aの吐出側の表面7bには、その突出端面において複数の吐出孔10が開口する突起11が形成されている。この突起11は、複数の吐出孔10が開口するように平面円環状(具体的に、平面略C字状)に形成されている。
本実施例に係る紡糸ノズル7は、図1及び図2に示すように、樹脂を繊維状に吐出するための複数の吐出孔10が形成された円板状のノズル本体7aを備えている。これら複数の吐出孔10は、ノズル本体7aの中心回りの円周上に配置されている。また、ノズル本体7aの吐出側の表面7bには、その突出端面において複数の吐出孔10が開口する突起11が形成されている。この突起11は、複数の吐出孔10が開口するように平面円環状(具体的に、平面略C字状)に形成されている。
上記突起11の外周側及び内周側の各側面11a、11b側には、突起11を加熱する抵抗加熱式のヒータ13(本発明に係る「熱源」として例示する。)が備えられている。このヒータ13は、突起11を所定温度に加熱するように突起11に取り付けられている。また、ヒータ13は、ノズル本体7aの吐出側の表面7bから離間して配置されており、ヒータ13とノズル本体7aの吐出側の表面7bとの間には、吐出方向に拡がる断熱空間15が形成されている。この断熱空間15内には、グラスウール等からなる断熱材16が備えられている。なお、上記ヒータ13のヒータ線13aは、突起11の切り欠き部分を介して紡糸ノズル7の外部に導かれる。
(2)紡糸ノズルの作用
次に、上記構成の紡糸ノズル7の作用について説明する。溶融紡糸機1では、ヒータ13により紡糸ノズル7の突起11のみが加熱されるとともに、断熱空間15及び断熱材16により突起11の熱が支持体6側に移動することが抑制される。この状態で、エクストルーダ2からギヤポンプ3を介して紡糸口金4に供給される溶融樹脂は、紡糸ノズル7の各吐出孔10から繊維状に吐出する。このとき、突起11内の各吐出孔10を通過して吐出する樹脂には、瞬間的に高い熱エネルギーが加えられる。そして、紡糸ノズル7から吐出した繊維状の樹脂が延伸されて巻き取られることで、繊維(糸)が得られる。
次に、上記構成の紡糸ノズル7の作用について説明する。溶融紡糸機1では、ヒータ13により紡糸ノズル7の突起11のみが加熱されるとともに、断熱空間15及び断熱材16により突起11の熱が支持体6側に移動することが抑制される。この状態で、エクストルーダ2からギヤポンプ3を介して紡糸口金4に供給される溶融樹脂は、紡糸ノズル7の各吐出孔10から繊維状に吐出する。このとき、突起11内の各吐出孔10を通過して吐出する樹脂には、瞬間的に高い熱エネルギーが加えられる。そして、紡糸ノズル7から吐出した繊維状の樹脂が延伸されて巻き取られることで、繊維(糸)が得られる。
(3)実施例の効果
本実施例の紡糸ノズル7によると、樹脂を繊維状に吐出するための吐出孔10が形成されたノズル本体7aを備え、ノズル本体7aの吐出側の表面7bには、吐出孔10が開口する突起11が形成されており、突起11の側面11a、11b側には、突起11を加熱するヒータ13が備えられている。これにより、ヒータ13により突起11が加熱されることで、突起11内の吐出孔10を通過して吐出する樹脂に対して、瞬間的に高い熱エネルギーを加え得るとともに、外気による影響が作用し難くなり、安定的な熱エネルギーを加えることができる。そのため、樹脂の分解(即ち、劣化)を抑えることができる。さらに、分子鎖が緩和されて樹脂の配向を抑えることができ、より高延伸、高強度な糸を得ることができる。
本実施例の紡糸ノズル7によると、樹脂を繊維状に吐出するための吐出孔10が形成されたノズル本体7aを備え、ノズル本体7aの吐出側の表面7bには、吐出孔10が開口する突起11が形成されており、突起11の側面11a、11b側には、突起11を加熱するヒータ13が備えられている。これにより、ヒータ13により突起11が加熱されることで、突起11内の吐出孔10を通過して吐出する樹脂に対して、瞬間的に高い熱エネルギーを加え得るとともに、外気による影響が作用し難くなり、安定的な熱エネルギーを加えることができる。そのため、樹脂の分解(即ち、劣化)を抑えることができる。さらに、分子鎖が緩和されて樹脂の配向を抑えることができ、より高延伸、高強度な糸を得ることができる。
また、本実施例では、ノズル本体7aは、円板状に形成されており、吐出孔10は、ノズル本体7aの中心回りの円周上に複数配置されており、突起11は、複数の吐出孔10が開口するように平面円環状に形成されている。これにより、各吐出孔10に対して樹脂を均一に供給できるとともに、突起11内の各吐出孔10を通過して吐出する樹脂に対して、より均一で安定的な熱エネルギーを加えることができる。
また、本実施例では、ヒータ13は、突起11の外周側及び内周側の各側面11a、11b側に備えられている。これにより、吐出する樹脂に対してより均一で安定的な熱エネルギーを加えることができる。
また、本実施例では、ヒータ13は、突起11の先端よりノズル本体7aの吐出側の表面7b寄り側に配置されている。これにより、吐出する樹脂に対して、外気による影響が作用し難くなり、より均一で安定的な熱エネルギーを加えることができる。
さらに、本実施例では、ヒータ13は、ノズル本体7aの吐出側の表面7bから離間して配置されており、ヒータ13とノズル本体7aの吐出側の表面7bとの間には、断熱空間15が形成されている。これにより、紡糸ノズル7を支持する支持体6側への突起11の熱の移動を抑えることができる。さらに、本実施例では、断熱空間15には、断熱材16が備えられている。これにより、支持体6側への突起11の熱の移動をより確実に抑えることができる。
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。すなわち、上記実施例では、1つの平面円環状の突起11を備える形態を例示したが、これに限定されず、例えば、図3に示すように、第1円周上に複数配置される第1吐出孔10Aと、第1円周より小径の第2円周上に複数配置される第2吐出孔10Bと、を備え、複数の第1吐出孔10Aが開口する平面円環状の第1突起11Aと、複数の第2吐出孔10Bが開口する平面円環状の第2突起11Bと、を備えることができる。これにより、紡糸ノズル7を小型化しつつ吐出孔10A、10Bの個数を確保できる。
また、上記実施例では、一部を切り欠いた平面円環状(即ち、平面略C字状)の突起11を例示したが、これに限定されず、例えば、完全に閉じた平面円環状の突起としたり、複数の部分を切り欠いた平面円環状の突起としたりしてもよい。
また、上記実施例では、突起11に隣接して熱源13を配置するようにしたが、これに限定されず、例えば、突起11内に熱源13を埋設するようにしてよい。
また、上記実施例では、突起11の外周側及び内周側の各側面11a、11b側に熱源13を備える形態を例示したが、これに限定されず、例えば、突起11の外周側及び内周側のうちの一方の側面11a、11b側にのみ熱源13を備えるようにしてもよい。
さらに、上記実施例では、熱源13を吐出側の表面7bから離間して配置するようにしたが、これに限定されず、熱源13を吐出側の表面7bに接触して配置するようにしてもよい。さらに、上記実施例では、断熱空間15に断熱材16を備えるようにしたが、これに限定されず、断熱空間15に断熱材16を備えないようにしてもよい。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
本発明は、高強度の繊維(特に、ポリエステル繊維)を紡糸するための紡糸ノズルに関する技術として広く利用される。
1;溶融紡糸機、7;紡糸ノズル、7a;ノズル本体、7b;吐出側の表面、10,10A,10B;吐出孔、11,11A,11B;突起、11a,11b;突起の側面、13;ヒータ、15;断熱空間、16;断熱材。
Claims (5)
- 溶融紡糸機に備えられる紡糸ノズルであって、
樹脂を繊維状に吐出するための吐出孔が形成されたノズル本体を備え、
前記ノズル本体の吐出側の表面には、前記吐出孔が開口する突起が形成されており、
前記突起の側面側には、該突起を加熱するための熱源が備えられていることを特徴とする紡糸ノズル。 - 前記ノズル本体は、円板状に形成されており、
前記吐出孔は、前記ノズル本体の中心回りの円周上に複数配置されており、
前記突起は、複数の前記吐出孔が開口するように平面円環状に形成されている請求項1記載の紡糸ノズル。 - 前記熱源は、前記突起の外周側及び内周側の各側面側に備えられている請求項2記載の紡糸ノズル。
- 前記熱源は、前記ノズル本体の吐出側の表面から離間して配置されており、
前記熱源と前記ノズル本体の吐出側の表面との間には、断熱空間が形成されている請求項1乃至3のいずれか一項に記載の紡糸ノズル。 - 前記断熱空間には、断熱材が備えられている請求項4記載の紡糸ノズル。
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CN112442743A (zh) * | 2019-09-05 | 2021-03-05 | 雅玛信过滤器株式会社 | 熔喷装置 |
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