JP2017202852A - 放射性医薬品の梱包方法及び梱包システム - Google Patents
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Abstract
Description
下記特許文献1及び2は、放射性医薬品を正確に診療サイトに配送することができる配送システムを提案する。これらシステムでは、配送対象製品が梱包された箱上に、バーコードが印刷された宛先伝票が貼付されており、配送担当者がバーコードリーダによりそのバーコードを読み取ることにより、配送対象製品の誤配送を防いでいる。
配送担当者は、上述したように、宛先伝票に従って自身の配送すべき輸送箱か否かを見分けることになる。そのため、シールド容器に収容される放射性医薬品と、そのシールド容器が収容される輸送箱の宛先伝票との対応が適正となるように、当該シールド容器の梱包が行われる必要がある。梱包の誤りは誤配送に繋がるからである。
〔放射性医薬品の梱包方法(第一梱包方法)〕
まず、第一実施形態に係る放射性医薬品の梱包方法(以降、第一梱包方法とも表記される)について、図1を用いて説明する。
図1は、第一実施形態に係る放射性医薬品の梱包方法を示すフローチャートである。
第一梱包方法は、図1に示されるように、工程(S11)、工程(S12)、工程(S13)、及び工程(S14)を含む。
ここで、「輸送箱」とは、放射性医薬品を配送するための箱である。「輸送箱」は、放射性医薬品を収容可能な物であればよく、その形及び素材は制限されない。「輸送箱」は段ボール箱であってもよいし、合成樹脂又はプラスチック製のコンテナであってもよいし、容器であってもよい。
「放射性医薬品」とは、SPECT、PET等の核医学検査で用いられる、短寿命核種(シングルフォトン核種(123I,99mTc等)やポジトロン核種(11C,18F等)、好ましくは18F)を使用した短寿命の放射性医薬品である。本明細書において「放射性医薬品」とは、薬剤そのものを指すのではなく、容器に収容された状態の当該薬剤とその容器とを合わせた一体物を指すものとし、「製品」と略称する場合もある。例えば、当該薬剤がバイアルに充填された状態でシールド容器に収容される場合には、当該「放射性医薬品」は、バイアルに充填された状態の当該薬剤と、そのバイアルと、そのバイアルを収容するシールド容器との一体物を指す。
「第一情報」とは、輸送箱から読み取り可能な情報であり、後述する工程(S13)における照合に用いられる情報であれば、その具体的内容は制限されない。「第一情報」の具体例については後述する。
第一情報がエンコードされた、バーコード、QRコード(登録商標)などのようなコード画像が輸送箱の表面に印刷又は貼付されており、第一情報は、そのコード画像から周知の手法により読み取られてもよい。また、第一情報を特定可能な文字、図形、記号、色又はそれらの組み合わせが輸送箱の表面に印刷又は貼付されており、第一情報は、それらから画像認識により読み取られてもよい。更に、第一情報はRFID(Radio Frequency Identifier)タグから近距離無線通信により読み取られてもよい。
「第二情報」とは、製品から読み取り可能な情報であり、後述する工程(S13)における照合に用いられる情報であれば、その具体的内容は制限されない。「第二情報」の具体例については後述する。
工程(S12)における第二情報の読み取り手法についても制限されない。第二情報は、上述の第一情報について述べた上述の手法により読み取られてもよい。第一情報と第二情報とは、同じ手法により読み取られてもよいし、異なる手法により読み取られてもよい。
本照合は、第二情報が読み取られた製品を第一情報が読み取られた輸送箱に入れてよいかを判定する根拠となる照合であり、その具体的手法は制限されない。例えば、第一情報と第二情報とをそのまま照合し、一致した場合に、その製品をその輸送箱に入れることが決定され、不一致の場合に、エラーと判定されてもよい。また、第一情報に基づいて得られる情報と第二情報との照合がなされてもよいし、第一情報と第二情報に基づいて得られる情報との照合がなされてもよいし、第一情報に基づいて得られる情報と第二情報に基づいて得られる情報との照合がなされてもよい。例えば、第一情報が宛先の医療機関を示す宛先情報であり、第二情報が製品情報である場合、注文情報、生産情報、配送情報などに基づいて、当該製品情報の製品が当該医療機関に配送されるものであるか否かが判定可能である。
但し、工程(S11)から工程(S14)の少なくとも一部は、人手により実行されてもよい。例えば、工程(S11)及び工程(S12)は、作業者がハンディスキャナを操作することにより実行されてもよく、更には、その作業者が、目視により、ハンディスキャナで読み取られた第一情報及び第二情報の照合を行ってもよい。また、上述のような作用効果を得ることはできないが、工程(S14)についても、作業者が実行してもよい。
次に、第一実施形態に係る放射性医薬品の梱包システム(以降、第一梱包システムとも表記される)について、図2を用いて説明する。
図2は、第一実施形態に係る放射性医薬品の梱包システムの構成を概念的に示す図である。図2に示されるように、第一梱包システム1は、第一読取部11、第二読取部12、装入装置17を少なくとも有する。
第一読取部11は、第一情報自体を取得し得る機能を有していてもよいし、第一情報を取得するための画像情報を取得し得る機能を有していてもよい。例えば、第一読取部11は、画像センサ、光センサなどの素子を含み、輸送箱からの反射光をその素子で受け、受けた光を電気信号に変換することで画像情報を取得する。第一読取部11は、一般的なバーコードリーダであってもよいし、一般的な撮像装置であってもよい。
第二読取部12は、第一読取部11と同様に、第二情報自体を取得し得る機能を有していてもよいし、第二情報を取得するための画像情報を取得し得る機能を有していてもよい。第二読取部12は、第一読取部11と同一品であってもよいし、異なる部品であってもよい。
第一梱包システム1は、図2に示されるように、第一情報と第二情報とを照合する照合部15を更に有していてもよいし、照合部15は、第一梱包システム1の外部に設けられていてもよい。また、照合部15は、装入装置17に含まれていてもよい。照合部15による照合手法については上述したとおりである。
照合部15は、第一読取部11から第一情報又は第一情報を取得し得る情報を取得し、第二読取部12から第二情報又は第二情報を取得し得る情報を取得し、それら情報を用いて照合を行う。照合部15は、サーバ装置にその照合に必要な情報を要求してもよい。
従って、第一実施形態によれば、輸送箱とその輸送箱に入れるべき製品との対応関係が適切な場合にのみ梱包を行うことができるため、梱包の誤りを防ぐことができる。結果、製品を正確に梱包し、誤配送を防ぐことができる。
以下、第二実施形態に係る放射性医薬品の梱包方法(以降、第二梱包方法とも表記される)及び第二実施形態に係る放射性医薬品の梱包システム(以降、第二梱包システムとも表記される)について説明する。
図3は、第二実施形態に係る放射性医薬品の梱包システム(第二梱包システム)20が配備されている梱包設備(以降、本梱包設備と表記される)を概念的に示す図である。
図3に示されるように、本梱包設備は、準備室、梱包室及び出荷室に設けられている。これら各部屋は、医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準に適合したクリーンレベルにそれぞれ維持されている。本実施形態では、梱包室において輸送箱に梱包される前の放射性医薬品が扱われるため、梱包室と、他の部屋(準備室及び出荷室)とはそれぞれ隔離されている。この場合、梱包室は、他の部屋よりも高いクリーン度で管理されることが望ましい。
梱包室は、準備室から搬送される輸送箱に、製造された放射性医薬品(製品)を梱包する部屋である。製造された製品は、搬送レーンR2及びR3で装入装置P1まで搬送される。準備室から送られる輸送箱は、搬送レーンR4で装入装置P1まで送られ、装入装置P1において製品が梱包され、搬送レーンR4で出荷室に搬送される。
出荷室は、製品が梱包された輸送箱を配送担当者が受け取る部屋である。当該製品は、梱包室から搬送レーンR7で搬送され、配送先に従って搬送レーンR8又はR9のいずれか一方に搬送される。これにより、配送担当者は、搬送レーンR8又はR9から輸送箱を受け取り、配送車に荷積みする。搬送レーンR8及びR9は出荷レーンと表記することもできる。
搬送レーンR1、R4、R7、R8及びR9の各々は、1つの輸送箱を搬送可能な幅を持ち、輸送箱を一列で搬送する。
搬送レーンR2及びR3の各々は、1つの製品を搬送可能な幅を持ち、製品を一列で搬送する。本実施形態では、搬送レーンR2及びR3の各々には、異なる製品種又は異なる検定時刻の製品が載置される。
但し、各搬送レーンは、複数の輸送箱又は複数の製品を搬送可能な幅を有していてもよく、搬送レーンR2及びR3の各レーンには、複数種の製品が混在して載置されてもよい。
第二梱包システム20は、図4に示されるように、PETサーバ21、クライアントPC(Personal Computer)22、プリンタ23、PLC(Programmable Logic Controller)25、装入装置P1、封函装置P2、パスボックスPB1及びPB2、仕分機PS、カメラS1、バーコードリーダS2及びS3などを有する。第二梱包システム20を形成するこれら各構成要素の数は、図4に示される例に限定されない。
入出力I/F213及び223は、表示装置、入力装置等のユーザインタフェース装置(図示せず)と接続可能である。表示装置は、LCDやCRTディスプレイのような、CPU211及び221等により処理された描画データに対応する画面を表示する装置である。入力装置は、キーボード、マウス等のようなユーザ操作の入力を受け付ける装置である。表示装置及び入力装置は一体化され、タッチパネルとして実現されてもよい。
通信ユニット214及び224は、他のコンピュータとの通信や、プリンタ23等の他の機器との信号のやりとり等を行う。通信ユニット214及び224には、可搬型記録媒体等も接続され得る。
クライアントPC22は、通信ユニット224を介して、PETサーバ21及びPLC25と通信可能に接続される。クライアントPC22とPETサーバ21との間及びクライアントPC22とPLC25との間の各通信は、Wi−Fi(Wireless Fidelity)回線網、インターネット通信網、専用回線網、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の一つ又はそれらの組み合わせにより形成される通信網を介して行われる。当該通信の具体的形態は制限されない。
CPUユニット251は、CPU、メモリなどを含み、バスを通じてIOユニット252と接続されている。CPUユニット251では、メモリに格納される制御プログラムがCPUで実行されることにより、制御プロセスが実行される。例えば、その制御プロセスは、IOユニット252からの入力信号を処理し、IOユニット252から出力信号を出力する。IOユニット252の数など、PLC25のハードウェア構成についても制限されない。
カメラS1により撮像された画像は、カメラS1に内蔵される画像処理機能又は外部の画像処理装置により処理されると共に、撮像記録として専用の記憶装置に保存される。外部の画像処理装置及び専用の記憶装置は、クライアントPC22であってもよいし、他の装置(図示せず)であってもよい。
運搬標識ラベルLBは、輸送箱5が放射性輸送物A型であることを明示するべく、放射性医薬品である旨、及びA型である旨を表示している。本実施形態では、放射性医薬品の輸送の安全性を高めるために、2つの運搬標識ラベルLBが貼付されているが、運搬標識ラベルLBは一つであってもよいし、3つ以上貼付されていてもよい。
また、本実施形態では、輸送箱5は、宛先伝票6が貼付された側面が搬送方向前方に位置するように、搬送レーンに載置される。これは、後述するバーコードリーダS2及びS3が宛先伝票6のバーコード4を読み取ることができるようにするためである。但し、バーコードリーダS2及びS3の設置の仕方や搬送レーンの形状により、宛先伝票6が貼付された側面が搬送方向後方に位置するように載置されてもよい。
バーコードリーダS2及びS3は、撮像装置であってもよく、撮像画像からバーコード4を認識することもできる。バーコードリーダS2は、搬送レーンにより搬送される各輸送箱5から第一情報をそれぞれ読み取る第四読取手段に相当する。バーコードリーダS3は、製品が梱包された梱包済み輸送箱5から第一情報を読み取る第五読取手段に相当する。
バーコードリーダS2及びS3により読み取られた伝票番号は、PLC25に送られ、PLC25による輸送箱5の並び順のチェックに利用される。
装入装置P1は、バーコードリーダS5、QRコード(登録商標)リーダS7及びS9を含む。
バーコードリーダS5は、製品を装入する直前の輸送箱5に貼付された宛先伝票6のバーコード4を認識可能な位置及び向きに設置されている。バーコードリーダS5は、対象となる輸送箱5の宛先伝票6のバーコード4から伝票番号を読み取る。バーコードリーダS5の具体的内容は、バーコードリーダS2及びS3と同様である。バーコードリーダS5は、第一梱包システム1の第一読取部11に相当する。
本実施形態における製品番号は、製品コード(製品種)、検定時刻、製造工場、及び検定日を示す英数文字列で形成される。即ち、この製品番号によれば、同一製造場所で製造された、同一検定日時の同一製品種の製品を特定することができる。製品番号の一部を形成する、製造工場及び検定日を示す英数文字列(例えば、T6333)は、ロット番号とも表記される。
伝票番号と製品番号とを用いた照合は、装入装置P1により実行されてもよいし、クライアントPC22により実行されてもよいし、PETサーバ21により実行されてもよい。
また、クライアントPC22が照合部15を有する場合には、クライアントPC22は、装入装置P1から読み取られた伝票番号と製品番号とをPLC25を介して取得し、上述と同様の確認を行えばよい。クライアントPC22は、情報の照合に成功した場合には、PLC25を介して、装入装置P1に装入を指示する。また、PETサーバ21が照合部15を有する場合、PETサーバ21は、クライアントPC22及びPLC25を経由して、当該伝票番号と製品番号とを取得し、上述と同様の確認を行えばよい。もちろん、PLC25が照合部15を有していてもよい。
他の手法として、装入装置P1は、当該照合結果に応じて、伝票番号が読み取られた輸送箱に装入すべき製品を、搬送レーンR2及びR3に載置されている製品の中から選択して、その輸送箱に装入することもできる。この場合、装入装置P1は、製品の搬送レーンR2及びR3の各々について順次、上記照合を行い、照合結果が一致する搬送レーンの製品を選択して、輸送箱に装入すればよい。
そこで、搬送レーンR2及びR3上における、QRコード(登録商標)リーダS7及びS9の設置位置の周辺に、回転機構L1及びL2が設けられてもよい。回転機構L1及びL2は、QRコード(登録商標)リーダS7及びS9により放射性医薬品7からQRコード(登録商標)9が検出されるまで、放射性医薬品7を鉛直方向の軸を中心に回転させる。ここで、放射性医薬品の表面に設けられた、第二情報を含むコード画像がQRコード(登録商標)9に相当し、第二読取手段がQRコード(登録商標)リーダS7及びS9に相当し、放射性医薬品を回転させる手段が回転機構L1及びL2に相当する。
PETサーバ21は、ソフトウェア要素として、情報格納部31、宛先伝票生成部32等を有する。これら各ソフトウェア要素は、例えば、CPU211によりメモリ212に格納されるプログラムが実行されることにより実現される。そのプログラムは、例えば、CD(Compact Disc)、メモリカード等のような可搬型記録媒体や他のコンピュータから通信ユニット214を介してインストールされ、メモリ212に格納されてもよい。
情報格納部31は、生産依頼情報テーブル、配送管理テーブルを少なくとも格納している。生産依頼情報テーブルは、受注サーバから得られる受注情報に基づいて生成される生産依頼に関する情報を格納する。配送管理テーブルは、伝票番号毎に配送に関する情報を格納する。
図8は、情報格納部31に格納されている生産依頼情報テーブルの例を示す図である。
図8の例では、生産依頼情報テーブルは、同一製品種の同一製造ロットごとにデータレコードを格納し、各データレコードには、検定日、検定時刻、製品コード、製品名、数量、ロット番号、ライン、製造予定本数、製造実績本数、試験予定本数、試験実績本数、保存予定本数、保存実績本数、出荷可能予定本数、出荷可能実績本数等といった複数のデータ項目が含まれる。
図9の例では、配送管理テーブルは、伝票番号ごとにデータレコードを格納し、データレコードには、伝票番号、検定日、検定時刻、製品コード、製品名、医療機関名、状態、状態日時、配送者ID等といった複数のデータ項目が含まれる。
伝票番号は、各医療機関から発注された一製品(放射性医薬品)を識別し得るIDである。検定日及び検定時刻は、対象の伝票番号に紐づけられた対象製品の検定日時を示す。製品コード及び製品名は、当該対象製品の製品コード及び製品名を示す。医療機関名は、当該対象製品の配送先(宛先)となる医療機関の名称である。状態は、当該対象製品の製造後の進捗状態を示し、未着手、印字済み、梱包済み、出荷済みといった情報を示す。状態日時は、その状態に設定された日時を示す。配送者IDは、対象製品を宛先となる医療機関に配送する担当者の識別情報である。
但し、図8及び図9で示されるデータ項目は例示であり、それ以外のデータ項目が格納されてもよいし、上述のデータ項目の一部は支障のない範囲で格納されなくてもよい。
宛先伝票生成部32は、対応する伝票番号がエンコードされたバーコード4画像を印刷データに含める。
また、宛先伝票生成部32は、生産依頼情報テーブルに格納される出荷可能予定本数を上限に、特定数の宛先伝票6の印刷データを生成する。即ち、宛先伝票生成部32は、生産依頼情報テーブルに出荷可能予定本数が未だ格納されていない製品の製造ロットについては当該印刷データを生成しない。
宛先伝票生成部32により生成された印刷データは、クライアントPC22に送られ、バーコード4を含む宛先伝票6として、プリンタ23から出力される。
PLC通信部42は、PLC25との通信を制御する。
サーバ通信部41及びPLC通信部42で実現されるプロトコルは制限されない。
また、ユニット制御部51は、パスボックスPB1及びPB2の自動扉の開閉を制御することもできる。例えば、ユニット制御部51は、パスボックスPB1及びPB2の各自動扉が同時に開放されることのないよう制御することで、各部屋の気流を調節する。
更に、ユニット制御部51は、カメラS1の撮像タイミングを指示することもできるし、バーコードリーダS2及びS3のスキャンタイミングを指示することもできる。ユニット制御部51は、バーコードリーダS3により伝票番号が読み取られたことを契機に、仕分機PSに搬送レーンR8又はR9のどちらのレーンに仕分けるべきかを指示することもできる。
上述した各ソフトウェア要素は例示であり、PETサーバ21、クライアントPC22及びPLC25は、他の処理を実行する図示されていない他のソフトウェア要素を有していてもよい。
以下、第二実施形態に係る放射性医薬品の梱包方法(以降、第二梱包方法とも表記される)について、図10及び図11を用いて説明する。図10は、第二実施形態に係る放射性医薬品の梱包方法の前半を示すフローチャートであり、図11は、その後半を示すフローチャートである。
第二梱包方法は、図10及び図11に示されるように、工程(S101)から工程(S120)を含む。
担当者は、準備室に配置されているクライアントPC22を操作することにより、製品の製造に関する予定数を入力する。このとき、クライアントPC22は、図12に示されるような製造一覧画面を表示する。
図12は、製造一覧画面の例を示す図である。担当者は、製造一覧画面に検定日を入力する。これにより、クライアントPC22は、PETサーバ21の情報格納部31を参照することにより、生産依頼情報テーブルにおける当該検定日に対応するデータレコードのリストを表示する。具体的には、当該検定日のデータレコードにおける製品コード、製品名、数量及びロット番号が表示される。
担当者は、その製造一覧画像において、製造指示を出すべき製品の製造ロット(行)を選択し、製造ボタンを押下する。これにより、クライアントPC22は、その選択された製造ロットの製造予定本数、試験予定本数、及び保存予定本数を入力可能な製造指示画面を表示する。担当者は、その製造指示画面に対してそれら予定本数を入力する。
クライアントPC22の製造予定登録部43は、入力された製造に関する予定本数を情報格納部31の生産依頼情報テーブルに格納(登録)する(S101)。このとき、製造予定登録部43は、入力された予定本数に基づいて出荷可能予定本数を算出し、更に、対象となる製造ロットに応じて搬送レーンR2又はR3(ライン)を決め、生産依頼情報テーブルに格納する。
これにより、搬送レーンR2及びR3に載置された製品は、装入装置P1まで搬送される。
担当者は、クライアントPC22を操作することにより、梱包対象となる製品の製造ロットを選択し、その選択された製造ロットについて印刷実行操作を行う。このとき、クライアントPC22は、図13に示されるような梱包一覧画面を表示する。
図13は、梱包一覧画面の例を示す図である。担当者は、梱包一覧画面に検定日を入力する。これにより、クライアントPC22は、PETサーバ21の情報格納部31を参照することにより、生産依頼情報テーブルにおける当該検定日に対応するデータレコードのリストを表示する。具体的には、当該検定日のデータレコードにおける検定時刻、製品コード、製品名、数量、ロット番号、及びラインが表示される。このとき、クライアントPC22は、入力された検定日に対応するデータレコードの中でも、製造予定本数などの予定本数が設定されていないデータレコードについては表示対象から除外してもよい。この場合、梱包一覧画面には、予定本数が登録されている製造ロットの情報のみがリスト表示される。
図14は、梱包状況画面の例を示す図である。
クライアントPC22は、配送管理テーブルにおいて、梱包一覧画面で選択された製品の製造ロットに対応するデータレコードを特定し、そのデータレコードのリストを梱包状況画面に表示する。製造ロットに対応するデータレコードは、配送管理テーブルにおける検定日、検定時刻及び製品コードによって特定することができる。梱包状況画面では、特定されたデータレコードにおける伝票番号、医療機関名、製品名、状態、配送者ID等が表示される。
梱包一覧画面において、予定本数が登録されていない製造ロットの情報が表示対象から除外されている場合、そのような製造ロットは一括印刷対象とはされない。そのため、工程(S104)では、登録された製造予定数を上限に、宛先伝票6が特定数印刷されることになる。これにより、製造されている製品に対応して宛先伝票6が印刷されるため、製造されている製品とその製品を梱包すべき宛先伝票6が貼付された輸送箱5とが同期して、装入装置P1に届くようにすることができる。
担当者は、梱包可能状態にセッティングした輸送箱5を順次、搬送レーンR1に載せる(S106)。
このように、本実施形態では、宛先伝票6が配送順に印刷されるため、担当者は、配送順を意識することなく、印刷された順番で宛先伝票6を輸送箱5に貼付し、その順番で搬送レーンR1に置けば、必然的に輸送箱5が配送順に並んだ状態で、搬送レーンR1上に並ぶことになる。これにより、梱包済みの輸送箱5が配送順に仕分けられ、出荷されるため、誤配送を抑制することができる。
上述の例では、工程(S105)及び工程(S106)は、人手により実行されたが、人手を介さず、機械により自動化されてもよい。
これにより、工程(S107)において、クライアントPC22の操作受付部44は、その梱包開始操作を受け付ける。この受け付けを契機として、PLC25のユニット制御部51は、搬送レーンR1の作動スイッチを点滅させることができる。
その後、搬送レーンR1で搬送された輸送箱5は、パスボックスPB1に到達する。
装入装置P1は、このように搬送された輸送箱5及び製品を次のように扱い、製品の輸送箱5への装入を行う。
第二梱包方法の工程(S112)では、QRコード(登録商標)リーダS7又はS9が製品のQRコード(登録商標)9をスキャンし、工程(S113)では、バーコードリーダS5が輸送箱5に貼付された宛先伝票6のバーコード4をスキャンする。
搬送レーンR2及びR3により複数種の製品が略同時に搬送されている場合、工程(S112)では、QRコード(登録商標)リーダS7及びS9の両方が各搬送レーンの製品のQRコード(登録商標)をそれぞれスキャンしてもよい。他の手法として、工程(S112)では、どちらの搬送レーンの製品のQRコード(登録商標)9をスキャンすべきかを選択することもできる。この場合、工程(S113)が工程(S112)よりも先に実行され、工程(S113)で読み取られた伝票番号がPLC25を介してクライアントPC22に送られ、その伝票番号に対応する搬送レーンの情報が取得されてもよい。また、工程(S112)は、工程(S114)の照合結果が成功を示すまで、搬送レーン毎に順次実行されてもよい。
工程(S115)において、工程(S114)での照合に成功した場合、装入装置P1は、工程(S112)でスキャンされた製品を工程(S113)でスキャンされた輸送箱5に装入する。
ここで、搬送レーンR2及びR3により複数種の製品が略同時に搬送されている場合、工程(S115)では、工程(S112)等の処理手法によって、次のような処理をすることになる。工程(S112)でQRコード(登録商標)リーダS7及びS9の両方が各搬送レーンの製品のQRコード(登録商標)をそれぞれスキャンする場合、複数種の製品の中で工程(S114)の照合結果が成功を示す製品を選択し、輸送箱に装入する。また、工程(S112)において製品のQRコード(登録商標)が工程(S114)の照合に成功するまで搬送レーン毎に順次スキャンされる場合には、工程(S114)の照合結果が成功を示した際に工程(S112)でQRコード(登録商標)がスキャンされていた製品を輸送箱に装入する。
このようにして梱包済み状態となった輸送箱5は、パスボックスPB2まで搬送レーンR4により搬送される。
工程(S117)において、PLC25のユニット制御部51は、パスボックスPB2の自動扉の開閉を制御し、梱包済みの輸送箱5を梱包室から出荷室へ送り込む。このとき、工程(S111)と同様の手法で、パスボックスPB2の自動扉の開閉が制御されてもよい。
工程(S119)において、仕分機PSが、工程(S118)で読み取られた伝票番号に基づいて、梱包済みの輸送箱5を、搬送レーンR8又はR9のいずれか一方に仕分ける。このとき、PLC25のユニット制御部51が、バーコードリーダS3から読み取られた伝票番号を取得し、その伝票番号をクライアントPC22に送ることにより、その伝票番号に対応する宛先となる医療機関情報を取得する。ユニット制御部51は、その医療機関情報に基づいて、仕分機PSに搬送レーンR8又はR9のどちらのレーンに仕分けるべきかを指示することもできる。
上述の第二梱包システム20は、搬送レーンR8及びR9のいずれにも梱包済み輸送箱5が残っている状態で、バーコードリーダS3により他の宛先を示す伝票番号が読み取られた場合に、当該他の宛先を示す伝票番号が読み取られた梱包済み輸送箱5を仕分け前に保留する手段を更に有していてもよい。この手段によれば、搬送レーンR8及びR9の各々に、宛先の異なる輸送箱5が仕分けされるのを防ぐことができ、配送担当者が自身の担当しない輸送箱5を荷積みすることによる誤配送を防ぐことができる。
この輸送箱5を保留する手段は、例えば、パスボックスPB2で実現することもできる。この場合には、例えば、パスボックスPB2の直前(封函装置P2側)の、搬送レーンR4のサイドにバーコードリーダが設けられ、搬送レーンR8及びR9上の梱包済みの輸送箱5の存在を検知するセンサが設けられる。PLC25のユニット制御部51がそのバーコードリーダで読み取られた伝票番号と、センサでの検知状況とに応じて、パスボックスPB2の自動扉を閉じることで、輸送箱5を保留することができる。
また、上述の例では、製品を搬送する搬送レーンが2つ(搬送レーンR2及びR3が)設けられていたが、3つ以上の製品搬送レーンが設けられていてもよい。この場合には、装入装置P1が3つ以上の搬送レーンに対応可能に構成されていればよい。例えば、QRコード(登録商標)リーダが搬送レーン毎に3つ以上設けられ、回転機構も3つ以上設けられればよい。
4 バーコード
5 輸送箱
6 宛先伝票
7 シールド容器、放射性医薬品
8 バイアル
9 QRコード(登録商標)
11 第一読取部
12 第二読取部
15 照合部
17 装入装置
20 第二梱包システム
21 PETサーバ
22 クライアントPC
23 プリンタ
25 PLC
31 情報格納部
32 宛先伝票生成部
41 サーバ通信部
42 PLC通信部
43 製造予定登録部
44 操作受付部
45 印刷処理部
46 出荷設定部
51 ユニット制御部
52 チェック部
53 中継処理部
211、221 CPU
212、222 メモリ
213、223 入出力I/F
214、224 通信ユニット
251 CPUユニット
252 IOユニット
L1、L2 回転機構
LB 運搬標識ラベル
P1 装入装置
P2 封函装置
PB1、PB2 パスボックス
PS 仕分機
R1、R2、R4、R7、R8、R9 搬送レーン
S1 カメラ
S2、S3、S5 バーコードリーダ
S7、S9 QRコード(登録商標)リーダ
Claims (20)
- 輸送箱から第一情報を読み取る第一読取工程と、
放射性医薬品から第二情報を読み取る第二読取工程と、
前記第一読取工程及び前記第二読取工程で読み取られた第一情報及び第二情報を用いた照合を行う照合工程と、
前記照合の結果に応じて、前記放射性医薬品を前記輸送箱に入れる装入工程と、
を含む放射性医薬品の梱包方法。 - 前記第二読取工程では、複数種の放射性医薬品の各々から第二情報をそれぞれ読み取り、
前記照合工程では、前記複数種の放射性医薬品から読み取られた前記第二情報と前記第一読取工程で読み取られた前記第一情報とを用いた各照合をそれぞれ行い、
前記装入工程では、前記各照合の結果に応じて、前記複数種の放射性医薬品の中の一つの放射性医薬品を選択して、前記輸送箱に入れる、
請求項1に記載の放射性医薬品の梱包方法。 - 外部から読み取り可能な状態で前記第一情報を含む情報付加媒体を配送順に生成する生成工程、
を更に含む請求項1又は2に記載の放射性医薬品の梱包方法。 - 放射性医薬品の製造予定数を登録する工程、
を更に含み、
前記生成工程では、前記登録された製造予定数を上限に、前記情報付加媒体が特定数生成される、
請求項3に記載の放射性医薬品の梱包方法。 - 撮像装置から得られる前記輸送箱の画像に基づいて、前記輸送箱における運搬標識ラベルの存在を確認する第一確認工程、
を更に含む請求項1から4のいずれか一項に記載の放射性医薬品の梱包方法。 - 搬送レーンに並ぶ各輸送箱から前記第一情報をそれぞれ読み取る第三読取工程と、
前記第三読取工程で読み取られた前記第一情報に基づいて、前記各輸送箱が前記搬送レーンに配送順に並べられていることを確認する第二確認工程と、
を更に含む請求項1から5のいずれか一項に記載の放射性医薬品の梱包方法。 - 前記装入工程が行われる第一室と、前記撮像装置が配置されている又は前記第三読取工程が行われる第二室とは隔離されている、
請求項5又は6に記載の放射性医薬品の梱包方法。 - 放射性医薬品が梱包された梱包済み輸送箱から前記第一情報を読み取る第四読取工程と、
前記第四読取工程で読み取られた前記第一情報に基づいて、前記梱包済み輸送箱を、複数の出荷レーンの中のいずれか一つの出荷レーンに仕分ける工程と、
前記第四読取工程で前記第一情報の読み取りを契機に、前記第一情報で特定される出荷状態を出荷完了に設定する工程と、
を更に含む請求項1から7のいずれか一項に記載の放射性医薬品の梱包方法。 - 前記複数の出荷レーンのいずれにも前記梱包済み輸送箱が残っている状態で、前記第四読取工程により他の宛先を示す第一情報が読み取られた場合に、該他の宛先を示す該第一情報が読み取られた前記梱包済み輸送箱を仕分け前に保留する工程、
を更に含む請求項8に記載の放射性医薬品の梱包方法。 - 前記放射性医薬品の表面には前記第二情報を含むコード画像が設けられており、
前記第二読取工程では、前記放射性医薬品から前記コード画像が検出されるまで、前記放射性医薬品を回転させる、
請求項1から9のいずれか一項に記載の放射性医薬品の梱包方法。 - 輸送箱から第一情報を読み取る第一読取手段と、
放射性医薬品から第二情報を読み取る第二読取手段と、
前記第一読取手段により読み取られた第一情報と前記第二読取手段により読み取られた第二情報とを用いた照合結果に応じて、前記放射性医薬品を前記輸送箱に入れる装入装置と、
を備える放射性医薬品の梱包システム。 - 前記第二読取手段は、複数備えられ、
前記複数の第二読取手段の各々は、複数種の放射性医薬品の各々から前記第二情報をそれぞれ読み取り、
前記装入装置は、前記複数種の放射性医薬品から読み取られた前記第二情報と前記第一情報とを用いた各照合の結果に応じて、前記複数種の放射性医薬品の中の一つの放射性医薬品を選択して、前記輸送箱に入れる、
請求項11に記載の放射性医薬品の梱包システム。 - 前記第一読取手段が読み取り可能な状態で前記第一情報を含む情報付加媒体を配送順に生成する生成手段、
を更に備える請求項12に記載の放射性医薬品の梱包システム。 - 放射性医薬品の製造予定数を登録する登録手段
を更に備え、
前記生成手段は、前記登録手段により登録された製造予定数を上限に、特定数の前記情報付加媒体を生成する、
請求項13に記載の放射性医薬品の梱包システム。 - 前記輸送箱を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された画像に基づいて、前記輸送箱における運搬標識ラベルの存在を確認する第一確認手段と、
を更に備える請求項11から14のいずれか一項に記載の放射性医薬品の梱包システム。 - 搬送レーンにより搬送される各輸送箱から前記第一情報をそれぞれ読み取る第四読取手段と、
前記第四読取手段により読み取られた前記第一情報に基づいて、前記各輸送箱が前記搬送レーンに配送順に並べられていることを確認する第二確認手段と、
を更に備える請求項11から15のいずれか一項に記載の放射性医薬品の梱包システム。 - 前記装入装置が配置されている第一室と、前記撮像手段又は前記第四読取手段が配置されている第二室との間は隔離されている、
請求項15又は16に記載の放射性医薬品の梱包システム。 - 放射性医薬品が梱包された梱包済み輸送箱から前記第一情報を読み取る第五読取手段と、
前記第五読取手段で読み取られた前記第一情報に基づいて、前記梱包済み輸送箱を、複数の出荷レーンの中のいずれか一つの出荷レーンに仕分ける手段と、
前記第五読取手段で前記第一情報の読み取りを契機に、前記第一情報で特定される出荷状態を出荷完了に設定する手段と、
を更に備える請求項11から17のいずれか一項に記載の放射性医薬品の梱包システム。 - 前記複数の出荷レーンのいずれにも前記梱包済み輸送箱が残っている状態で、前記第五読取手段により他の宛先を示す第一情報が読み取られた場合に、該他の宛先を示す該第一情報が読み取られた前記梱包済み輸送箱を仕分け前に保留する手段、
を更に備える請求項18に記載の放射性医薬品の梱包システム。 - 前記放射性医薬品の表面には前記第二情報を含むコード画像が設けられており、
前記第二読取手段により前記放射性医薬品から前記コード画像が検出されるまで、前記放射性医薬品を回転させる手段、
を更に備える請求項11から19のいずれか一項に記載の放射性医薬品の梱包システム。
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- 2016-05-12 JP JP2016095811A patent/JP6762137B2/ja active Active
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