JP2017202225A - 遊技機 - Google Patents

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泰之 野田
Yasuyuki Noda
泰之 野田
貴晶 橋本
Takaaki Hashimoto
貴晶 橋本
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Abstract

【課題】遊技者に対して必要なタイミング且つ必要な状況下でカード等の価値情報媒体の抜き忘れを防止するための案内を行うことを可能にした遊技機を提供する。
【解決手段】遊技機1において遊技者が離席したことを検出すると、カードユニット8に対して遊技カード7が挿入された状態にあるか否かを検出し、カードユニット8に対して遊技カード7が挿入された状態にある場合には、その旨を報知することによって遊技カード7の抜き忘れを防止する。
【選択図】図13

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関するものである。
従来より、パチンコ玉やメダルなどの遊技媒体を貸し出す遊技媒体貸出装置として、投入されたカードやコイン等の価値情報媒体に記憶された価値情報(例えば、貨幣の金額、遊技媒体の量)に基づいて遊技媒体を貸し出すユニットが知られている。具体的には、遊技機本体と一体又は別体に接続されたユニットに価値情報が記憶された価値情報媒体(カードやコイン等)を挿入した状態で、遊技機に設けられた貸出ボタンを操作することに起因して行われる遊技機本体とユニットとの交信により、遊技媒体が遊技機本体やユニットから貸し出される構成になっている。
また、遊技媒体の貸し出しが行われると、ユニットは、貸し出された遊技媒体の数に応じて価値情報媒体に記憶されている価値情報を更新する。更に、遊技機に設けた返却ボタンを操作すると、ユニットに挿入されている価値情報媒体が排出される構成となっている。
ここで、上記遊技機では、条件を満たすことにより大当たり状態に移行し、遊技者は多くの遊技媒体を得ることが可能である。そして、大当たり状態の終了後は、獲得した遊技媒体を用いて遊技を実施可能にしている。従って、大当たり状態によって多くの遊技媒体を得られた遊技者は、価値情報媒体に対する意識が低下し、一時的な離席や退席の際に価値情報媒体をユニットから抜き忘れる問題があった。そこで、特開2014−23610号公報には、大当たり状態の終了時においてカードをカードユニットから排出することを促す案内を行うことについて開示されている。
特開2014−23610号公報(図18)
しかしながら、例えば上記特許文献1に記載の技術ではカードユニットにカードが挿入された状態にあるか否かに関わらずカードをカードユニットから排出することを促す案内が行われていた。その結果、遊技者が既に案内に従ってカードユニットからカードを排出した後においても、大当たりをする度に上記案内が繰り返し行われることとなり、遊技者にとって非常にわずらわしい問題があった。また、遊技者が離席するのは大当たりの終了直後であるとは限らない。従って、案内が行われてから遊技者が離席するまで相当時間が経過する場合もあり、案内の効果を十分に発揮できない問題もあった。
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、遊技者に対して必要なタイミング且つ必要な状況下でカード等の価値情報媒体の抜き忘れを防止するための案内を行うことを可能にした遊技機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため請求項1に係る遊技機は、所定のユニットに挿入された価値情報媒体に記憶された価値情報が示す範囲内で、貸出手段の操作に応じて遊技媒体の貸し出しを行う遊技機において、前記所定のユニットから前記所定のユニットに挿入された状態にある前記価値情報媒体に記憶された価値情報を取得する価値情報取得手段と、前記価値情報取得手段により取得した前記価値情報に基づいて、前記所定のユニットに前記価値情報媒体が挿入された状態にあるか否かを検出する価値情報媒体検出手段と、前記遊技機で遊技を行う遊技者の離席を検出する離席検出手段と、前記所定のユニットに前記価値情報媒体が挿入された状態にある場合であって、前記離席検出手段により前記遊技者の離席を検出した場合に、前記所定のユニットに前記価値情報媒体が挿入された状態にあることを報知する報知手段と、を有することを特徴とする。
また、請求項2に係る遊技機は、請求項1に記載の遊技機において、前記価値情報媒体検出手段は、前記所定のユニットに所定値以上の残高又は残量が存在する前記価値情報媒体が挿入された状態にあるか否かを検出し、前記報知手段は、前記所定のユニットに所定値以上の残高又は残量が存在する前記価値情報媒体が挿入された状態にある場合であって、前記離席検出手段により前記遊技者の離席を検出した場合に、報知を行うことを特徴とする。
また、請求項3に係る遊技機は、請求項1又は請求項2に記載の遊技機において、遊技媒体の払い出しを制御する払出制御基板と、前記払出制御基板と前記所定のユニットとの間の信号の送受信を中継するための中継端子板と、を有し、前記払出制御基板は、前記中継端子板を介して前記所定のユニットから信号を受信することによって、前記所定のユニットに挿入された状態にある前記価値情報媒体に記憶された価値情報を特定し、前記価値情報取得手段は、前記払出制御基板から送信された信号に基づいて前記所定のユニットに挿入された状態にある前記価値情報媒体に記憶された価値情報を取得することを特徴とする。
また、請求項4に係る遊技機は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の遊技機において、前記離席検出手段は、操作ハンドルに設けられたタッチセンサ及び遊技機に設けられた人感センサの検出結果に基づいて、前記遊技機で遊技を行う遊技者の離席を検出することを特徴とする。
また、請求項5に係る遊技機は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の遊技機において、前記価値情報媒体には前記価値情報として貨幣の残高情報、又は遊技者が所持する遊技媒体の残量情報の少なくとも一方が記憶されることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、遊技者が離席をするタイミングにおいて、所定のユニットに価値情報媒体が挿入された状態である場合に、価値情報媒体が所定のユニットに挿入された状態にあることを報知するので、遊技者に対して必要なタイミング且つ必要な状況下でカード等の価値情報媒体の抜き忘れを防止するための案内を行うことが可能となる。その結果、不要な案内を繰り返すことによって遊技者にわずらわしさを感じさせることなく、価値情報媒体の抜き忘れをより確実に防止することが可能となる。
また、請求項2に記載の発明によれば、所定のユニットに価値情報媒体が挿入された状態であっても価値情報媒体に記憶された金銭の残高や遊技媒体の残量が少ない又は残っていない場合については報知を行わないようにするので、遊技者にとって価値情報媒体の排出が不要な状況において報知が行われることを減少させることが可能となる。即ち、遊技者にとって必要な状況のみにおいて価値情報媒体が所定のユニットに挿入された状態にあることを報知することが可能となる。
また、請求項3に記載の発明によれば、所定のユニットと中継端子板を介して接続された払出制御基板において所定のユニットに挿入された状態にある価値情報媒体に記憶された価値情報を特定させることが可能となる。そして、払出制御基板から送信される信号に基づいて遊技機側において所定のユニットに価値情報媒体が挿入された状態にあるか否かを正確に把握することが可能となる。
また、請求項4に記載の発明によれば、操作ハンドルに設けられたタッチセンサと遊技機に設けられた人感センサの両方を用いることによって、遊技機から遊技者が離席したことを正確に検出することが可能となる。
また、請求項5に記載の発明によれば、金額の残金が記憶された価値情報媒体に加えて遊技媒体の残量を記憶した価値情報媒体(会員カード等)を用いて遊技する場合についても対象として適用することが可能となる。
本実施形態に係る遊技機の正面図である。 図1に示した遊技機の裏側を示す図である。 図1に示した遊技機の制御ブロック図である。 図1に示した遊技機が備える主制御基板が行うメイン処理(主制御メイン処理)のフローチャートである。 図4に示したメイン処理で行われる割り込み処理のフローチャートである。 図5に示した割り込み処理で行われる入賞検出処理のフローチャートである。 図1に示した遊技機が備えるサブ制御基板が行うメイン処理(サブ制御メイン処理)のフローチャートである。 図1に示した遊技機が備えるサブ制御基板が行う受信割り込み処理のフローチャートである。 図1に示した遊技機が備えるサブ制御基板が行うカード報知処理のフローチャートである。 図1に示した遊技機が備えるサブ制御基板が行う2msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 図1に示した遊技機が備えるサブ制御基板が行う10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 図11に示した10msタイマ割り込み処理で行われるコマンド監視処理のフローチャートである。 表示部に表示される警告画面を示した図である。
先ず、本実施形態に係る遊技機1の概略構成について図1乃至図3に基づいて説明する。図1に示すように、遊技機1は、遊技媒体として遊技球を用いるパチンコ遊技機であって、遊技盤2の縁に外側誘導レール3および内側誘導レール4が略円形に配置され、上記外側誘導レール3および内側誘導レール4によって区画された部分には遊技球が発射される遊技領域6が上記遊技盤2上に設けられている。上記遊技領域6には遊技球を誘導する誘導釘(図示せず)が遊技盤2の表面に設けられている。また、遊技機1はいわゆるCR機であって、遊技機1の左側方には価値情報媒体であるプリペイドカードや会員カード(以下、2つを合わせて単に遊技カード7という)が挿入されるとともに、挿入された遊技カード7に記憶された情報の読み出し及び書き込みを行うカードユニット8が配置されている。
また、遊技機1の前面側には、装飾ランプ等からなるランプ装置35、発射装置へ供給する遊技球と払い出された遊技球を受けるための上側球受け皿36、該上側球受け皿36の満杯時に遊技球を受けるための下側球受け皿37、効果音等を発するスピーカ38、遊技者の発射操作に応じて遊技球を上記遊技領域6へ向けて弾発発射するための発射装置64、遊技者による操作可能な操作手段の一例として機能する遊技ボタンスイッチ67が設けられている。尚、図1における符号W1は遊技機の外枠、W2は外枠W1に取り付けられた前枠、Gは上記前枠W2に開閉可能にヒンジで取り付けられたガラス枠である。以下、遊技機1の各構成について説明する。
上記遊技領域6には、中心線上の上部から下部に向かって順に表示装置10、第1始動入賞口42、大入賞口43、アウト口44が配置されている。一方で、上記遊技領域6の右側領域には、上部から下部に向かって順に普通図柄変動開始用ゲート45、第2始動入賞口46が配置されている。また、遊技領域6には、その他の複数の一般入賞口47も設けられている。更に、上記表示装置10の左には風車48が設けられている。更に、風車48の下方には普通図柄表示装置50が組み込まれている。
上記第1始動入賞口42、大入賞口43、第2始動入賞口46、一般入賞口47等は、上記遊技領域6に発射された遊技球が入賞(入球)可能な複数の入賞領域に相当する。上記の各入賞口(入賞領域)に遊技球が入賞して入賞(入球)が検出されると1入賞球の検出に対して所定個数の賞品球(遊技球)が遊技者に払い出される。上記1入賞球の検出に対する賞品球の払出個数は、上記入賞口毎に設定されている。
上記表示装置10は、図柄等が表示可能なものであって、液晶、ドットマトリックスもしくはLED表示装置等の画像表示装置からなる。本実施形態では、液晶表示器(TFT−LCDモジュール)で構成されている。
上記表示装置10は表示部11を有する。表示部は、特別図柄(識別図柄)を表示したり、所定の演出映像・画像を表示するために用いられる。例えば表示部11には、左右に並ぶ左特別図柄(左判定図柄、左識別図柄)と中特別図柄(中判定図柄、中識別図柄)と右特別図柄(右判定図柄、右識別図柄)が、所定時間変動表示された後、所定の演出判定結果に基づき左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄が確定停止特別図柄(確定停止判定図柄、確定停止識別図柄)として停止表示される。この際、表示部11には、上記特別図柄に加えて演出映像・画像(キャラクタ、背景、文字等)が表示されることもある。
本実施形態において変動および停止表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄は、本実施形態ではそれぞれ『0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11』の12通りの図柄とされている。遊技の当否判定結果が大当たり(当たり)の場合には、上記表示部11に大当たりの特別図柄組合せ、この例では『1,1,1』(いわゆる‘1’のぞろ目)や『2,2,2』(いわゆる‘2’のぞろ目)等、同一数字の組合せで特別図柄が停止表示され、遊技者に特典を付与する。具体的には、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行する。通常遊技は、特別遊技以外の当否判定を行う遊技状態をいい、本実施形態では低確率状態や確変状態(高確率状態)や時短状態(時間短縮状態)が存在する。上記表示部11は、大当たりの判定を行う特別図柄変動保留球数表示器を兼ねている(いわゆる保留球数は表示部11に表示される)。
上記普通図柄表示装置50は、ランプ列、液晶、ドットマトリックス若しくはLED表示装置等の表示装置からなり、ランプパターン、記号等の小当たり判定用普通図柄を変動表示および停止表示する。本実施形態の普通図柄表示装置50は、複数のLEDランプの組み合わせからなり、普通図柄当たりの場合には当たりのランプパターンが点灯表示され、一方、普通図柄外れの場合には外れのランプパターンが点灯表示される。
上記第1始動入賞口42と第2始動入賞口46は、始動入賞領域に相当する。第1始動入賞口42は特別図柄1に対応する始動入賞口であり、第2始動入賞口46は特別図柄2に対応する始動入賞口である。特に第2始動入賞口46には前後に開閉する開閉部材46Aが設けられており、背面の始動入賞口用ソレノイドによって遊技球の入賞(入球)が難しい閉鎖状態と入賞容易な開放状態を変化可能に制御されている。上記第2始動入賞口46の開状態への移行は、上記普通図柄表示装置50で普通図柄が変動した後、普通図柄当たりで確定停止表示された時に行われる。
また、上記遊技盤2の背面には、始動入賞口検出スイッチ(始動入賞口センサ)が入賞球用通路に設けられており、上記第1始動入賞口42や第2始動入賞口46への遊技球の入賞(入球)を検出するように構成されている。本実施形態において上記第1始動入賞口42や第2始動入賞口46への遊技球の入賞(入球)検出は、所定の乱数値(数値データ)を取得するための起因および上記特別図柄の変動表示開始の起因とされている。上記第1始動入賞口42や第2始動入賞口46への入賞に起因して取得した乱数値(数値データ)は、一旦保留記憶手段(本発明における記憶手段)に記憶される。つまり、上記特別図柄(識別図柄)の変動表示が保留されると共に、上記保留記憶手段に記憶した乱数値(数値データ)の記憶数(保留球数)、すなわち上記第1始動入賞口42や第2始動入賞口46への入賞回数が特別図柄変動保留球数として記憶される。尚、特別図柄毎に保留数がカウントされるので、第1始動入賞口42への入賞回数と第2始動入賞口46への入賞回数は区分してカウントされる。
この特別図柄変動保留球数は、特別図柄変動保留球数表示器としての表示部11に表示され、当否判定手段(主制御基板200のCPU)による当否判定が行われることに基づいて、この当否判定と対応する乱数値(数値データ)および上記特別図柄変動保留球数の記憶値(保留球数)が減算され、上記表示部11で特別図柄(識別図柄)の変動表示が開始されることに基づいて、特別図柄変動保留球数表示器の保留球数の表示を減らすようにしている。尚、本実施形態では、上記第1始動入賞口42と第1始動入賞口42への入賞回数記憶値の上限値、すなわち特別図柄変動保留球数の上限値は当該変動中の記憶を除いてそれぞれ4つ(最大8個)に設定されている。
上記特別図柄変動保留球数が設定上限数(4つ)まで記憶されている時には、上記始動入賞口検出スイッチがそれ以上上記第1始動入賞口42や第2始動入賞口46への入賞遊技球を検出しても、特別図柄変動保留球数として記憶されない無効球とされ、その無効球については特別図柄の変動および当否判定を行うことなく、入賞に対する賞品球(賞品遊技球)が所定数払い出される。
一方、上記普通図柄変動開始用ゲート45は、上記遊技盤2の背面に設けられた普通図柄変動開始スイッチで普通図柄変動開始用ゲート45を通過する遊技球が検出されることに基づいて上記普通図柄表示装置50で普通図柄の変動を開始させる。また、上記普通図柄変動開始用ゲート45を遊技球が通過することによって発生する普通図柄の変動を、最高4つ普通図柄変動保留球数として記憶する。具体的には、普通図柄変動保留球数表示器(図示せず)で普通図柄変動保留球数値を点灯表示する。普通図柄が変動を開始すると、普通図柄変動保留球数を減らし、普通図柄変動保留球数表示器における表示個数を減らす。
また、一般入賞口47は、それぞれ上方から入球可能な入球口を上部に有している。また、一般入賞口47の入賞球を検出する一般入賞口用検出スイッチが、それぞれ対応する遊技盤背面に設けられている。
上記大入賞口43は、上記遊技盤2の背面に設けられた大入賞口開放用ソレノイドによって開閉する開閉扉49を備えている。この大入賞口43は、通常は開閉扉49が閉じた状態とされ、当否判定結果が大当たりの場合に実行される大当たり遊技(特典付与)時に、所定ラウンドとして本実施形態では15ラウンド(15回)開放される。また、上記大入賞口43内には、大入賞口43に入賞した入賞球を検出する入賞球数カウントスイッチ(カウントセンサ)が設けられている。
上記始動入賞口検出スイッチ(始動入賞口センサ)、一般入賞口用検出スイッチ、入賞球数カウントスイッチ(カウントセンサ)は、入賞装置(入賞領域)に入賞した遊技球を検出する入賞検出手段に相当する。
上記発射装置64は、操作ハンドル55の操作により駆動する発射モータを裏側に有し、この発射モータの駆動により遊技球を遊技領域6に向けて発射する。この発射装置64により発射された発射球は、遊技盤2の表面に立設された内側誘導レール4と外側誘導レール3間で構成される発射球誘導路を介して遊技領域6に誘導される。遊技領域6に誘導された遊技球は、転動しつつ下方へ落下し、各入賞口に入賞するか、あるいは何処にも入賞しなければ上記アウト口44から遊技盤2の裏側へ排出される。また、操作ハンドル55には遊技者が操作ハンドル55と接触した状態にあるか否かを検出するタッチセンサ68についても設けられている。
また、下側球受け皿37の正面位置には、遊技機1の正面に着席した状態にある遊技者を検出する人感センサ69が配置されている。人感センサ69としては例えば赤外線センサが用いられ、検出範囲を遊技機1の正面所定距離以内に設定する。そして、遊技機1は後述のようにタッチセンサ68と人感センサ69を用いて遊技者が離席したことを検出する。
一方、遊技機1の側方に配置されたカードユニット8は、貨幣が挿入される貨幣挿入口71と、現在カードユニット8に挿入されている遊技カード7に記憶された価値情報(例えば、貨幣の金額、遊技媒体の量)が表示される価値情報表示部72と、特に遊技カード7に価値情報として遊技媒体の量(即ち、遊技者の持ち球)が記憶されている場合において、持ち球の払い出しを行う払出ボタン73と、遊技カード7が挿入されるカード挿入口74とを有する。ここで、カードユニット8に対して挿入可能な遊技カード7としては、例えばプリペイドカードや遊技者が予め店舗で作成した会員カード等がある。尚、プリペイドカードは別途店舗内に設置された販売機で購入する構成としても良いし、カードユニット8で発行する構成としても良い。カードユニット8で発行する場合には、貨幣挿入口71に貨幣が挿入されると、挿入された貨幣の金額に応じたプリペイドカードをカードユニット8が作成し、作成されたプリペイドカードが自動的にカード挿入口74に挿入される構成とする。これらのプリペイドカードや会員カードには、価値値情報として貨幣の残高情報、又は遊技者が所持する遊技媒体の残量情報(即ち、遊技者の持ち球)の少なくとも一方が記憶される。尚、遊技者の持ち球については、計数器(ジェットカウンタ)で遊技者の獲得した遊技球を計測した際や、パーソナルシステム(登録商標)によって遊技カード7に記憶されることとなる。
一方、遊技機1は、カードユニット8に挿入された遊技カード7に価値情報として特に貨幣の金額が記憶されている場合において、記憶された貨幣の金額に応じた度数(例えば100円当たり1度)を表示する度数表示部(図示せず)と、記憶された貨幣の金額の範囲内で遊技球の貸し出しを行う貸出ボタンスイッチ(図示せず)と、挿入されている遊技カード7をカードユニット8から排出させる返却ボタンスイッチとを上側球受け皿36周辺に備えている。そして、遊技者が遊技球の貸し出しを行う場合には、貸出ボタンスイッチを操作することにより予め決められた金額(例えば500円)分の遊技球が貸し出され、上側球受け皿36に払い出される。一方、遊技球の貸し出しが行われると、カードユニット8は遊技カード7に記憶された価値情報を貸し出した遊技球分の金額を差し引いた金額へと更新する。また、遊技者が遊技カード7の排出を行う場合には、返却ボタンスイッチを操作することにより、カードユニット8から遊技カード7が排出される。尚、遊技カード7に遊技媒体の残量情報(即ち、遊技者の持ち球)が記憶されている場合には、払出ボタン73を操作することによって遊技者の持ち球から遊技球を払い出すことも可能である。
ここで、遊技機1とカードユニット8は、後述のように遊技機1が備える中継端子板245を介してケーブル等によって電気的に接続され、双方向に信号の送受信が可能に構成されている。例えば、カードユニット8に挿入されている遊技カード7の価値情報、上述した貸出ボタンスイッチや返却ボタンスイッチの操作信号等が遊技機1とカードユニット8との間で送受信される。
一方、上記遊技機1の裏側には、図2に示すように、複数の制御基板や装置等が設けられている。制御基板の主なものとして、主制御基板200、サブ制御基板205、表示制御基板210、音声制御基板220、払出制御基板240、電源基板250、発射制御基板260等がある。符号265は外部端子、281は払出装置、283は球無し検出スイッチ、289は球貯留タンク、291は球誘導樋である。尚、各制御基板には制御回路が設けられている。また、各制御基板は、単独でまたは複数まとめてケースに収納された状態で遊技機1の裏側に配置されている。主な制御基板を、図3のブロック図を用いて簡略に示す。
主制御基板(主制御回路)200は、遊技の進行を制御する主制御装置に相当し、少なくともCPU、RAM、ROMおよび複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータを備える。この主制御基板200は、遊技情報や入球検出等の入力信号に従って遊技を制御し、遊技情報を記憶する記憶手段を備えた制御装置であって、サブ制御基板205および払出制御基板240と接続されると共に、中継回路を介して各種センサや検出スイッチ等とも接続されている。上記主制御基板200のCPUは、制御プログラムを実行して遊技情報に従って遊技に関わる主制御を行う。上記遊技情報は、少なくとも遊技状態の情報を含む。上記主制御基板200は電源基板250から電源供給を受けて作動する。
上記主制御基板200におけるCPUは、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、乱数値(数値データ)を生成し、また制御信号(コマンドとも称される)を、主制御基板200と接続されている各基板(各制御装置)等へ出力(送信)可能に構成されている。また、上記主制御基板200のCPUは、制御プログラムを実行して遊技情報に従って遊技に関わる主制御を行う。遊技情報は、少なくとも遊技状態の情報を含み、当否判定に関する確率情報や、各入賞装置への入賞情報や、払出情報、ラウンド状態、演出に関する情報等、遊技の進行に必要な情報である。尚、上記主制御基板200のCPUは、普通図柄当たりの当否判定や、大当たりの当否判定を行う当否判定手段としても機能する。
上記主制御基板200から出力される制御信号(コマンド)やデータとして、各種入賞コマンド、次回大当たりコマンド、大当たりの当選結果を遊技者に報知する為の各種演出を変動表示(演出表示)させる時間や変動の種類(大当たり、リーチハズレ、はずれ)を特定する為の変動コマンド、特別図柄の変動を停止させるための変動停止コマンド、状態コマンド、大当たり当否判定結果データ、普通図柄当たりの当否判定結果データ、数値データ取得手段で取得した数値データ、電源投入時、異常時、大当たりラウンド時のデータ等を挙げることができる。尚、上記状態コマンドには、上記表示装置10で客待ち状態の表示行うための客待ち状態、低確率状態、確変状態(高確率状態)、時短状態、大当たり状態等がある。
上記RAMは、本発明において、始動入賞口検出スイッチにより入賞を検出したときに数値データ取得手段が取得した数値データを取得順に記憶可能な保留記憶手段に相当し、取得した数値データや保留球数の記憶領域、普通図柄変動開始スイッチで検出された遊技球の普通図柄変動保留球数の記憶領域、CPUで生成される各種乱数値用の記憶領域、遊技に必要な遊技データ等の各種データ等を一時的に記憶する記憶領域、フラグおよびCPUの作業領域を備える。
上記ROMは、上記CPUのための制御プログラムや制御データ、大当たりおよび普通図柄当たりの判定値等が書き込まれている。
一方、サブ制御基板205は、主制御基板(回路)200から送信される制御信号に基づき電気装置の制御を行う従制御装置に相当し、CPU、ROM、RAM、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、上記主制御基板200とを結ぶ入出力回路と、表示制御基板210やランプ中継基板、音声制御基板220、遊技ボタンスイッチ67とを結ぶ入出力回路を備えている。電気装置としては、ランプ装置35、表示制御基板210、音声制御基板220が挙げられる。さらには、上記表示制御基板210に接続されている表示装置10、上記音声制御基板220に接続されているスピーカ38等についても、上記サブ制御基板205が制御する電気装置として挙げられる。本実施形態ではサブ制御基板205はランプ制御基板を兼ねている。
上記サブ制御基板205のROMには、制御用のプログラムやデータおよび定数、上記表示部11での変動表示に関する変動パターン、各変動パターンの演出に用いるデータ(画像データ、音声データ、制御プログラム等)が記憶されている。一方、上記サブ制御基板205のRAMは、遊技情報の記憶領域、各種データの記憶領域、CPUによる作業領域等を有する。上記ランプ中継基板には、装飾ランプ等のランプ装置35が接続され、上記サブ制御基板205からランプ中継基板に送信された制御信号(指令信号)によって、ランプ装置35の作動を制御する。上記サブ制御基板205は電源基板250から電源供給を受けて作動する。また、本実施形態ではサブ制御基板205は、払出制御基板240とも接続されており、カードユニット8に挿入されている遊技カード7の価値情報等の情報を払出制御基板240から取得する。
表示制御基板210は、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータと、上記サブ制御基板205を結ぶ入力回路と上記表示装置10、普通図柄表示装置50を結ぶ出力回路等で構成され、上記サブ制御基板205から出力される制御信号に基づき、上記表示装置10、普通図柄表示装置50に対して表示の制御を行う。
上記表示制御基板210のROMには、制御用のプログラムが記憶されている。上記表示制御基板210は、上記サブ制御基板205からの制御信号に基づきCPUがROMから所定の表示制御データを読み出し、RAMの記憶領域で制御用データを生成してVDP(図示せず)に出力する。VDPは、CPUからの指令に基づいてROMから必要なデータを読み出し、表示画像のマップデータを作成し、VRAMに格納する。VRAMに格納記憶された画像データは、出力回路に備えるD/A変換回路にてRGB信号に変換されて表示装置10に出力され、表示部11に表示される。上記表示制御基板210のRAMは、遊技情報の記憶領域、各種データの記憶領域、CPUによる作業領域を有している。
音声制御基板220は、上記サブ制御基板205から出力される信号により音声信号を合成し、アンプに出力する。アンプは音声信号を増幅してスピーカ38に出力する。
払出制御基板240は、遊技球の払出を制御する払出制御手段に相当し、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータを有する。また、払出制御基板240は、主制御基板200とともに遊技の進行を制御する主制御装置の一部を構成する。払出制御基板240は、上記主制御基板200と電気的接続手段で接続され、主制御基板200から出力される制御信号を受信して払出装置281を制御する。この払出制御基板240は電源基板250から供給される電源によって作動する。払出制御基板240のROMには、制御用のプログラムが記憶されている。払出制御基板240のRAMは、種々の入賞口への入賞検出に基づき上記払出装置281により払い出される賞品球(遊技球)の払出個数を、1入賞球の検出に対する払出個数毎に記憶可能である。
また、払出制御基板240には、中継端子板245が双方向通信を許容した形態で接続されている。更に、中継端子板245には、カードユニット8が双方向通信を許容した形態で接続されている。即ち、中継端子板245は、払出制御基板240とカードユニット8との間の信号の送受信を中継する端子板である。具体的には、中継端子板245は、ケーブルを差し込むためのコネクタ部を有しており、中継端子板245に対して払出制御基板240とカードユニット8とをそれぞれケーブルで接続することによって、上記双方向通信を許容する。
払出制御基板240は、中継端子板245を介してカードユニット8に挿入されている遊技カード7に記憶されている価値情報を取得可能に構成されている。また、貸出ボタンスイッチや払出ボタン73の操作に応じて払出装置281を制御し、遊技球を払い出す。具体的には、貸出ボタンスイッチや払出ボタン73が操作されると、遊技カード7に記憶されている価値情報が示す範囲内で、予め決められた個数(例えば125個)の遊技球が払出装置281により払い出される。一方、返却ボタンスイッチが操作されると、カードユニット8に対して遊技カード7を排出することを指示する信号を送信する。
電源基板250は、遊技機1の外部より供給される主電源から遊技機1に適する所定電圧の遊技機用電源を生成して主制御基板200やサブ制御基板205、払出制御基板240等に供給するものであり、電源装置に相当する。上記主電源は、遊技店側で所要の電圧、本実施形態では交流(AC)24Vに変換されて供給される。発射制御基板260は、上記発射装置64における発射モータの制御を行う。
以下に、主制御基板200とその他のサブ制御基板205等により実行される基本的な遊技機1の遊技制御について説明する。
上記主制御基板200には、大当たり乱数用カウンタ、リーチ乱数用カウンタ、変動パターン乱数用カウンタ、演出態様乱数用カウンタ、普通図柄乱数用カウンタ、大当たり図柄乱数用カウンタ、左図柄乱数用カウンタ、中図柄乱数用カウンタ、右図柄乱数用カウンタ等の乱数用カウンタが設けられている。
大当たり乱数用カウンタは、第1始動入賞口42や第2始動入賞口46への入賞に対する大当たりの当否判定に用いられ、‘0’〜‘629’の大当たり乱数値を有する。上記大当たり乱数用カウンタにおける大当たり乱数値(数値データ)は、遊技機の電源投入時‘0’から始まって後述の主要乱数更新処理ごとに1加算され、‘629’に至ると次には‘0’にされて再び上記加算を繰り返す。上記大当たり乱数値は、第1始動入賞口42や第2始動入賞口46への入賞を上記始動入賞口検出スイッチで検出したことに起因して取得される。取得された大当たり乱数値(取得された数値データ)が、予め設定されている当たり成立数値と対比されて一致すれば大当たり(当たり)となり、一致しなければ外れとなる。
本実施形態では、低確率状態時には、‘3’,‘397’の2個が当たり成立数値として設定され、取得された大当たり乱数値がこの何れかと一致すれば当否判定結果が大当たりとなる(つまり低確率状態時の大当たり確率は2/630である)。一方、確変時には、‘3’,‘33’,‘53’,‘59’,‘113’,‘173’,‘227’,‘281’,‘337’,‘397’,‘449’,‘503’の12個が当たり成立数値として設定され、取得された大当たり乱数値がこの何れかと一致すれば当否判定結果が大当たりとなる(つまり確変時の大当たり確率は12/630である)。このようにして、当否判定手段(主制御基板200のCPU)は、第1始動入賞口42や第2始動入賞口46への遊技球の入賞という判定条件の成立に起因した乱数取得による抽選が大当たりか否かを判定する。
本実施形態にかかる遊技機1では、内部抽選(大当たり図柄乱数用カウンタによる抽選。詳細は後述)によって大当たり後も低確率状態での遊技となる通常大当たりと、大当たり後に確変状態での遊技となる確変大当たりに振り分けられる。通常大当たりの場合、特別図柄(『0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11』)のうち、偶数図柄(『0,2,4,6,8,10』)が三つ揃った(偶数図柄のぞろ目)が表示部11に停止表示される。確変大当たりの場合、特別図柄(『0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11』)のうち、奇数図柄(『1,3,5,7,9,11』)が三つ揃った(奇数図柄のぞろ目)が表示部11に停止表示される。
本実施形態では、通常大当たり遊技の終了後は、当否判定が最大100回行われるまで時短状態とされる。当否判定が100回行われた後は時短が解除され、次の大当たりまで通常状態となる。また、確変大当たり遊技の終了後は、次の大当たりとなるまで確変状態(高確率状態)かつ時短状態とされる。時短状態時の遊技では、詳細を後述するように、普通図柄当たりの抽選確率が1/300から299/300に向上すると共に、上記開閉部材46Aの拡開時間が1秒から2秒に長くなり、拡開回数も1回から3回に増える。したがって、時短状態時には、第2始動入賞口46へ入賞しやすくなり、持ち球を減らすことを抑制しつつ次の大当たりを期待して遊技を行うことができる。
リーチ乱数用カウンタは、当否判定結果が外れとなる場合において、リーチ状態を経るか否かを決めるリーチ有無決定用のものであり、‘0’〜‘126’のリーチ乱数値からなる。本実施形態におけるリーチ状態は、上記表示部11で変動停止表示される左特別図柄、中特別図柄および右特別図柄のうち、最後に停止表示される特別図柄(例えば中特別図柄)を除いて他の特別図柄(例えば左特別図柄と右特別図柄)が同一となる状態(最終停止図柄を除いて大当たりの特別図柄組み合わせと等しくなる状態であり、最終的に大当たりとなる場合と外れとなる場合が含まれる状態)をいう。
このリーチ乱数値は、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、後述の主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、‘126’に至ると、次に‘0’にされて再び上記加算を繰り返す。リーチ乱数値は、上記第1始動入賞口42や第2始動入賞口46への入賞を上記始動入賞口検出スイッチで検出したことに起因して取得され、当否判定結果が外れの場合に、その数値が予め決定されているリーチ成立数値と対比されてリーチ有無が判断される。本実施形態ではリーチ成立数値は、‘5’,‘17’,‘28’,‘40’,‘51’,‘63’,‘74’,‘86’,‘97’,‘109’,‘120’に設定されている。尚、本実施形態では、上記大当たり乱数値による当否判定結果が当たりとなる場合には、必ずリーチになるため、リーチの有無に関してこのリーチ乱数値は使用されない。
変動パターン乱数用カウンタは、特別図柄(識別図柄)の変動態様や後述する演出態様の変動パターンを選択する際に用いられるものであり、‘0’〜‘198’の変動パターン乱数値を備える。この変動パターン乱数値は、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、後述の主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、数値が‘198’に至ると、次に‘0’にされて再び上記加算を繰り返す。変動パターン乱数値は、第1始動入賞口42や第2始動入賞口46への入賞を上記始動入賞口検出スイッチで検出したことに起因して取得される。
そして、上記取得された大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値等の各数値データについては、それぞれ最大4個、主制御基板200のRAMにおける該当領域に上記特別図柄変動保留数と対応させて格納され、順次使用される。
一方、サブ制御基板205は変動パターンを決定する為の変動パターンテーブルを有している。変動パターンテーブルは、表示部11に表示する複数の変動パターンで構成されており、サブ制御基板205のROMに記憶されている。変動パターンテーブルは、大当たり時に選択される変動パターン、リーチハズレ時に選択される変動パターン、完全ハズレ時に選択される変動パターンに区分されている。更に各変動パターンには変動パターン選択乱数値が割り当てられている。
そして、上記変動パターンテーブルからの変動パターンの選択は、現在低確率状態か確変状態か、当否判定手段による当否判定結果が当たりか外れか、リーチ有りか無しか等に応じて、上記複数の変動パターンテーブルの中から対応するテーブルが選択され、さらに選択されたテーブルから、変動パターン選択用カウンタで取得された乱数値に基づいて一つの変動パターンが選択されるように構成されている。
また、各変動パターンには特別図柄(識別図柄)や後述する演出態様を所定のパターンで変動表示させる変動時間がそれぞれ設定されており、上記表示部11における特別図柄の変動表示開始時に変動時間が設定される。
また、表示制御基板210や音声制御基板220等のその他の基板は、サブ制御基板205と同様に遊技機1において演出を実行する為に必要な画像出力用及び音声出力用の制御プログラムやその他の必要なデータを有している。そして、サブ制御基板205からの制御信号に基づきCPUがROMから該当する機種の制御プログラムを読み出し、表示部11における画像処理やスピーカ38の音声出力を行う。
次に、遊技機1の遊技について簡単に説明する。上記遊技機1においては、遊技領域6へ向けて発射装置64により発射された遊技球が、上記種々の入賞口に入賞すると入賞口に応じた所定数の遊技球が賞球として上側球受け皿36に払い出される。また、上記普通図柄変動開始用ゲート45を遊技球が通過すると、上記普通図柄表示装置50で普通図柄が変動を開始し、所定時間変動した後に停止する。その際、普通図柄当たりの場合には、第2始動入賞口46の開閉部材46Aが背面の始動入賞口用ソレノイドによって入賞し難い閉鎖状態から入賞し易い開放状態に変化し、遊技球が入賞し易くなる。そして、第1始動入賞口42や第2始動入賞口46に遊技球が入球して始動入賞口検出スイッチで検出される(入賞する)と、所定数の遊技球が賞球として払い出される。
また、上記第1始動入賞口42又は第2始動入賞口46に遊技球が入賞したことを起因に、大当たり乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値等の数値データが取得される。取得された乱数値(数値データ)は、主制御基板200のRAM(保留記憶手段)に記憶されて特別図柄の変動、当否判定および当否判定結果の表示が保留されると共に、大当たり乱数値(数値データ)の記憶数、すなわち第1始動入賞口42や第2始動入賞口46への入賞回数が特別図柄変動保留球数として上記主制御基板200のRAM(保留記憶手段)に記憶される。
上記主制御基板200のRAM(保留記憶手段)に乱数値(数値データ)の記憶(保留)がある場合、特別図柄の変動表示を開始する前に大当たりの当否判定とリーチ有無の判定等が行われると共に、サブ制御基板205では主制御基板200から送信された変動パターンコマンドや変動パターン選択用カウンタで取得された乱数値等に基づいて変動パターンテーブルより変動パターンが選択され、選択された変動パターンに基づいて特別図柄の変動表示が上記表示部11で開始される。特別図柄の変動表示の開始は、上記RAM(保留記憶手段)に記憶されている乱数値(数値データ)の取得順番、すなわち第1始動入賞口42や第2始動入賞口46に入賞した順番に従って実行される。また、記憶されている乱数値(数値データ)は、当否判定手段による当否判定が行われることに基づいてRAM(保留記憶手段)から消去される。
上記特別図柄の変動表示開始から所定時間(変動パターン毎に設定されている変動時間)経過後、特別図柄が変動停止して大当たりの当否判定結果が上記表示部11に表示される。
当否判定結果が大当たりの場合、上記表示部11に上記特別図柄が『5、5、5』等のぞろ目で停止表示される。大当たりになると、特別遊技(大当たり遊技)が実行される。特別遊技状態(大当たり遊技状態)になると、上記大入賞口43の開閉扉49が開いて遊技領域6の表面を落下してくる遊技球を受け止め易くして、大入賞口43へ入賞可能にし、この大入賞口43への入賞があると、所定数の遊技球が賞球として払い出される。上記開閉扉49は、所定時間経過後、あるいは入賞球数が所定個数となった時点で閉じるようにされ、所定ラウンド(所定回数)上記開閉扉49の開閉を繰り返す。
例えば大当たりのラウンド数は、15ラウンド(15R)に設定されており、大当たりの場合に上記大入賞口43の開閉が15ラウンド繰り返される。また、大当たり遊技が行われている間(即ち、大入賞口43の開閉が行われている間)において、大当たり中であることを示唆する演出(以下、大当たりラウンド演出という)が行われる。尚、大当たりラウンド演出では、通常状態では出力されない特殊な画像、音楽等が出力され、遊技者に大当たり中であることを示唆する。
そして、大当たりが通常大当たり(偶数の特別図柄のぞろ目)であれば、大当たり遊技の終了後、当否判定が最大100回行われるまで時短状態とされる。大当たりが確変大当たり(奇数の特別図柄のぞろ目)であれば、大当たり遊技の終了後、次に大当たりとなるまで確変状態(高確率状態)かつ時短状態とされる。
次に、上記遊技機1の制御処理に関して説明する。上記主制御基板(主制御装置)200に設けられる主なフラグとして、大当たりフラグ、大当たり終了フラグ、確変フラグ、時短フラグ等が挙げられる。
上記主制御基板200は、上記ROMに記憶されている制御用プログラムに従い上記マイクロコンピュータのCPUにより制御処理を行う。図4は上記主制御基板200が行うメイン処理のフローチャートである。
メイン処理では、先ず、デバイスの初期設定処理(S10)が行われる。デバイスの初期設定処理(S10)では、スタックの設定、割り込み時間の設定、CPUの設定、SIO、PIO、CTCの設定等が行われる。尚、電源投入時のみに必要な処理は、最初の1巡目のみに実行され、その後は実行されないが、周知であるので詳細は省略する。
次に、割り込み禁止処理(S20)、主要乱数更新処理(S30)、割り込み許可処理(S40)が行われ、その後に再び割り込み禁止処理(S20)に戻るループ処理が行われ、このループ処理の間に割込処理(S100)が行われる。
上記割り込み禁止処理(S20)では、4msecごとに割込処理(S100)が入ってきても、割り込み許可となるまで、割り込みを禁止する。次の主要乱数更新処理(S40)では、種々の乱数が主要乱数更新処理(S30)ごとに1加算され、上記のように各乱数の設定上限値に至ると次に最小値に戻って再び加算が行われる。更新された乱数は上記主制御基板200のRAMに記憶される。割り込み許可処理(S40)では、4msecごとに入ってくる割込処理(S100)に対して許可をする。
割込処理(S100)では、図5に示すように、出力処理(S110)、入力処理(S120)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S130)、入賞検出処理(S140)、普通動作処理(S150)、特別動作処理(S160)、保留球数処理(S170)、その他の処理(S180)が順に行われる。
出力処理(S110)では、各処理で設定された出力用のコマンド(制御信号)や取得された数値データ等が各制御基板に送信される。入力処理(S120)では、遊技機1に取り付けられている各種センサ(スイッチ)が検知した場合の信号入力が行われる。普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S130)では、上記メイン処理におけるループ処理内で行われている主要乱数更新処理(S40)と同様の処理が行われる。
入賞検出処理(S140)では、図6に示すように、第1始動入賞口42への入賞が検出されたか判断され(S140−1)、入賞が検出されていない場合には第2始動入賞口46への入賞が検出されたか判断される(S140−2)。いずれも入賞が検出されていない場合には上記普通図柄変動開始用ゲート45への遊技球通過が検出されたか判断される(S140−3)。普通図柄変動開始用ゲート45への遊技球通過が検出されていない場合には、この入賞検出処理(S140)が終了する。一方、普通図柄変動開始用ゲート45への遊技球通過が検出された場合には、上記普通図柄変動保留球数が4以上か判断され(S140−4)、4以上の場合にはこの入賞検出処理(S140)が終了する。一方、上記普通図柄変動保留球数が4未満であれば普通図柄変動保留球数に1加算されると共に(S140−5)、普通図柄乱数値が取得され、取得した普通図柄乱数値が主制御基板200のRAMにおける対応する領域(アドレス)に記憶され(S140−6)、この入賞検出処理(S140)が終了する。
他方、上記S140−1で第1始動入賞口42への入賞が検出されたと判断されると、特別図柄1の変動保留球数が4以上か判断され(S140−7)、4以上の場合にはこの入賞検出処理(S140)が終了する。一方、特別図柄1の変動保留球数が4未満であれば、特別図柄1の変動保留球数に1加算され(S140−8)、大当たり乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値等が取得されて主制御基板200のRAM(保留記憶手段)の対応する領域(アドレス)に記憶され(S140−9)、この入賞検出処理(S140)が終了する。
また、上記S140−2で第2始動入賞口46への入賞が検出されたと判断されると、特別図柄2の変動保留球数が4以上か判断され(S140−10)、4以上の場合にはこの入賞検出処理(S140)が終了する。一方、特別図柄2の変動保留球数が4未満であれば、特別図柄2の変動保留球数に1加算され(S140−11)、大当たり乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値等が取得されて主制御基板200のRAM(保留記憶手段)の対応する領域(アドレス)に記憶され(S140−12)、この入賞検出処理(S140)が終了する。
普通動作処理(S150)では、上記入賞検出処理(S140)において主制御基板200のRAMに記憶された普通図柄乱数値に基づいて、上記第2始動入賞口46に設けられた開閉部材46Aの開閉動作が行われる。尚、遊技機1の状態が確変状態か時短状態か或いは通常状態かによって開放される確率や開放時間が異なる。
特別動作処理(S160)では、上記入賞検出処理(S140)において主制御基板200のRAMに記憶された大当たり乱数値やリーチ乱数値に基づいて、大当たりの判定やリーチの有無、停止する特別図柄の決定、更に大当たり遊技状態においては大入賞口43の開閉扉49の解放処理が行われる。尚、大入賞口43の開閉扉49の解放処理では、大入賞口43に所定数の遊技球が入賞するまで、若しくはラウンド終了時間経過するまで開放する動作を、ラウンド数分繰り返し実行する。また、特別動作処理(S160)では、変動コマンドの選択も行われる。
保留球数処理(S170)では、現在の特別図柄1、特別図柄2、普通図柄の各保留球数がロードされ、各保留球数が特図1保留コマンド、特図2保留コマンド、普図保留コマンドとして出力バッファにセットされる。この保留球数処理(S170)により、上記主制御基板200のRAM(保留記憶手段)の保留球数に関する記憶がサブ制御基板205へ出力されるようにセットされる。
保留球数処理(S170)の次に、その他の処理(S180)が行われる。その他の処理(S180)では、遊技に必要なその他の様々な処理が必要に応じて行われる。
次に、上記サブ制御基板205が行う処理について説明する。上記サブ制御基板205が行うサブ制御メイン処理では、図7に示すように、先ず、CPU初期化処理が行われる(S201)。詳しくは、スタックの設定、CPUの設定、SIO、CTCの設定等が行われる。そして、電源断信号がONした際に、サブ制御基板205のRAMに記憶されている内容が正常か否か判断され(S202)、正常な場合にはそのままループ処理が行われる。一方、RAMに記憶されている内容が正常でない場合には、RAMが初期化された後(S203)、ループ処理が行われる。
このようなサブ制御メイン処理(S200)を行うサブ制御基板205は、図8に示すような受信割り込み処理(S300)を行う。受信割り込み処理(S300)は、主制御基板200からのコマンド(制御信号)を受信するための処理である。受信割り込み処理(S300)では、先ず、上記主制御基板200からのストローブ(STB)信号がONか確認され(S301)、ストローブ信号がON、すなわち外部INT入力部にストローブ信号が入力されると、上記主制御基板200から出力されたコマンド(制御信号)の受信およびRAMへの格納が行われる(S302)。ここで主制御基板200から受信するコマンドには、入賞コマンド、変動コマンド、大当たり判定データ、保留数データ等が含まれる。一方、ストローブ信号がONになっていなければ、その時点でこの受信割り込み処理(S300)が終了する。
また、サブ制御基板205は、所定時間間隔で図9に示すようなカード報知処理(S350)を行う。カード報知処理では、図9に示すように人感センサ69及びタッチセンサ68の検出結果を取得する(S351)。前述したように人感センサ69は、下側球受け皿37の正面位置に配置され、遊技機1の正面に着席した状態にある遊技者を検出するセンサである。一方、タッチセンサ68は、操作ハンドル55に設けられ、遊技者が操作ハンドル55と接触した状態にあるか否かを検出するセンサである。尚、各センサの検出結果は、直接取得しても良いし、他の制御基板(例えば、主制御基板200や払出制御基板240)を介して取得する構成としても良い。
次に、人感センサ69及びタッチセンサ68の検出結果に基づいて、遊技機1で遊技を行っていた遊技者が離席したか否かを判定する(S352)。具体的には、人感センサ69の検出結果がON(検出)からOFF(非検出)に切り替わり、且つ切り替わった時点でのタッチセンサの検出結果がOFF(非接触)である場合に、遊技機1で遊技を行っていた遊技者が離席したと判定する。
そして、遊技機1で遊技を行っている遊技者が離席せずに継続して着席している、或いは遊技機1で遊技を行っている遊技者が最初から存在しないと判定された場合には、特に報知を行うことなく終了する。一方、遊技機1で遊技を行っている遊技者が離席したと判定された場合には、払出制御基板240から送信されたコマンド(信号)に基づいて、カードユニット8に挿入された遊技カード7に関する情報を取得する(S353)。尚、払出制御基板240から遊技カード7に関するコマンド(信号)を受信するタイミングは、必ずしもS352のタイミングである必要は無く、定期的(例えば10ms毎)に受信しても良い。更に、サブ制御基板205は、払出制御基板240からではなく主制御基板200から遊技カード7に関するコマンドを取得しても良い。更に、中継端子板245を介してカードユニット8から遊技カード7に関する情報を取得するように構成しても良い。
前記S352で取得するカードユニット8に挿入された遊技カード7に関する情報としては、遊技カード7に記憶されている価値情報(例えば、貨幣の金額、遊技媒体の量)を含む。但し、価値情報ではなく、遊技カード7のカードユニット8への挿入の有無のみを取得する構成としても良い。
続いて、前記S352で取得した遊技カード7に記憶されている価値情報に基づいて、遊技カード7がカードユニット8へ挿入された状態にあるか否かを判定する(S353)。尚、遊技カード7に記憶されている価値情報が0であったとしても、例えば遊技カード7が会員カードである場合には、遊技カード7を遊技者に返却する必要があるので遊技カード7がカードユニット8へ挿入された状態にあると判定する。一方で、遊技カード7がプリペイドカードである場合には、価値情報が0である場合には遊技者に返却する必要がないので遊技カード7がカードユニット8へ挿入された状態にないと判定しても良い。
そして、カードユニット8に遊技カード7が挿入された状態にある場合には、遊技カード7がカードユニット8に挿入された状態にあること、即ち遊技者がカードを抜き忘れていることを報知する(S354)。具体的には、図13に示すように表示部11において「カードが挿入された状態です。ご注意ください。」との警告画面83を表示したり、スピーカ38から同内容の音声を出力したり、ランプ装置35においてランプを点灯させるように構成する。それによって、一時的な離席や退席の際における遊技者による遊技カード7の抜き忘れの機会を減少させることが可能となる。一方、カードユニット8に遊技カード7が挿入された状態にない場合には、上記報知を行うことなく終了する。
また、サブ制御基板205は、図10に示すような2msタイマ割り込み処理(S400)を行う。2msタイマ割り込み処理(S400)では、データ出力処理(S401)、入力処理(S402)、ウォッチドッグタイマ処理(S403)が行われる。データ出力処理(S401)では、ランプ点灯パターンや音声パターン等を2ms毎に作成して出力する処理や駆動物を駆動するための制御データが作成される。入力処理(S402)では、例えば、遊技ボタンスイッチ67の操作状況が入力される。ウォッチドッグタイマ処理(S403)では、ウォッチドッグタイマをリセットする処理が行われる。
また、サブ制御基板205は、図11に示すような10msタイマ割り込み処理(S500)を行う。10msタイマ割り込み処理(S500)では、スイッチ状態取得処理(S501)、コマンド受信許可確認処理(S502)、下皿状態確認処理(S503)、ループシナリオ再設定処理(S504)、コマンド監視処理(S505)、ランプ処理(S506)、スイッチ処理(S507)、コマンド送信処理(S508)等が行われる。
スイッチ状態取得処理(S501)では、2msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータが10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとして格納することが行われる。コマンド受信許可確認処理(S502)では、RAMクリア時等の演出禁止期間の判定が行われる。下皿状態確認処理(S503)では、下側球受け皿37の満杯報知用タイマ設定が行われる。ループシナリオ再設定処理(S504)では、客待ち演出(デモ演出)等の一定間隔で行う演出の設定が行われる。
コマンド監視処理(S505)では、主制御基板200から受信したコマンド(制御信号)を解析し、コマンドに対応した処理が行われる。図12に示すように、コマンド監視処理(S505)では、先ず、主制御基板200からコマンド(制御信号)を受信したか否かが判断される(S505−1)。主制御基板200からコマンドを受信していないときには、このコマンド監視処理(S505)は終了する。
一方、主制御基板200からコマンドを受信したときには、そのコマンドが上記変動コマンドか否かが判断され(S505−2)、変動コマンドでない場合には、客待ちコマンドか否かが判断される(S505−3)。変動コマンドでもなく、客待ちコマンドでもない場合には、その他のコマンド処理を実施し(S505−4)、コマンド監視処理(S505)は終了する。
それに対して、上記S505−3において、受信されたコマンドが客待ちコマンドである場合には、客待ちコマンド処理を行い(S505−5)、コマンド監視処理(S505)は終了する。客待ちコマンド処理(S505−5)は、例えば楽曲中であればその楽曲の音量がフェードアウトするように音声制御基板220に制御させる処理等を含むものである。尚、客待ちコマンド処理(S505−5)は、上記メイン処理において、大当たりおよび普通図柄当たりの当否判定を行う保留がないとき(保留が全て消化されたとき)に、特別図柄および普通図柄が停止した後、主制御基板200から送信されるコマンドである。
上記S505−2において、受信されたコマンドが変動コマンドである場合には、変動パターンテーブルを用いて変動パターンを選択する(S505−6)。
上記S505−6の変動パターンの選択処理では、先ずサブ制御基板205が有する変動パターン選択用カウンタにより乱数値を取得し、変動コマンドに対応する変動パターン群の内から変動パターン選択カウンタの乱数値と一致する変動パターンが選択される。
その後の図柄変動、演出処理(S505−7)では、上記変動パターン選択処理(S505−6)で選択された変動パターンを踏まえた上で、表示制御基板210や音声制御基板220とともにより具体的な演出(表示装置10やスピーカ38を用いた予告演出やいわゆるスーパーリーチ演出等)を選択・実行する処理である。尚、サブ制御基板205は、メモリに記憶された複数の制御プログラムの内、前記S204−2でセットされた制御プログラムを用いて図柄変動、演出処理(S505−7)を実行する。表示制御基板210及び音声制御基板220についても同様である。そして、特典(通常大当たり又は確変大当たり等)の付与、又は、外れを最終的に遊技者に対して報知する。
更に、図柄変動、演出処理(S505−7)が終了した後は、主制御基板200から受信したコマンドの内、特に大当たり判定データに基づいて、受信した変動コマンドが大当たり(通常大当たり又は確変大当たり)か否か判定される(S505−8)。そして、受信した変動コマンドが大当たりの場合には、図柄変動、演出処理(S505−7)に続いて大当たり演出処理(S505−9)を行う。尚、大当たり演出処理は、後述のように大当たり遊技が行われている間(即ち、大入賞口43の開閉が行われている間)において、大当たり中であることを示唆する演出(大当たりラウンド演出)を行う処理である。尚、大当たり演出処理(S505−9)についても前記S204−2でセットされた制御プログラムを用いて行う。従って、現在接続されている主制御基板200に対応する機種の大当たり演出が行われることとなる。
このような図柄変動、演出処理(S505−7)を含むコマンド監視処理(S505)の後、ランプ処理(S506)において出力するランプデータの作成を行う。その後、スイッチ処理(S507)では、スイッチ有効時間の管理および動作の設定を行う。また、スイッチ状態取得処理で格納したデータに基づく処理を行う。続いて、コマンド送信処理(S508)では、送信コマンドがある場合には当該コマンドが送信される。これにより、10msタイマ割り込み処理(S500)が終了する。尚、遊技機1の機能等に合わせて、10msタイマ割り込み処理(S500)にその他の処理を含めてもよい。
尚、本発明は前記実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。例えば、以下のようにしてもよい。
[他の第1実施形態]
(A)例えば、本実施形態では価値情報が記憶される価値情報媒体として遊技カード7を用いているが、カードの形状に限られず、ICチップを内蔵したコインを価値情報媒体として用いることも可能である。価値情報媒体としてコインを用いる場合には、カードユニット8の代わりに、コインの挿入、排出が可能なユニットを用いる構成とする。
[他の第2実施形態]
(B)また、カードユニット8は遊技機1と一体のユニットとして構成しても良い。即ち、カードユニット8を遊技機1の一部のユニットとする構成としても良い。
[他の第3実施形態]
(C)また、本実施形態では、カード報知処理(S350)において、遊技者が離席したことを検出すると、カードユニット8に遊技カード7が挿入された状態にあるか否かを検出し(S353)、カードユニット8に遊技カード7が挿入された状態にある場合に、カードの抜き忘れを報知する(S355)構成としているが、カードユニット8に遊技カード7が挿入された状態にあるか否かではなく、カードユニット8に所定値以上(例えば1000円や250玉)の残高又は残量が存在する遊技カード7が挿入された状態にあるか否かを検出する構成としても良い。
そして、カードユニット8に所定値以上の残高又は残量が存在する遊技カード7が挿入された状態にある場合に、カードの抜き忘れを報知しても良い。その結果、遊技者にとって遊技カード7の排出が不要な状況においてカードの抜き忘れを報知する機会を減少させることが可能となる。即ち、遊技者にとって必要な状況のみにおいてカードの抜き忘れを報知することが可能となる。
[他の第4実施形態]
(D)また、本実施形態では、カード報知処理(S350)をサブ制御基板205が実行する構成としているが、主制御基板200が実行する構成としても良い。その場合には、主制御基板200が払出制御基板240から送信されたコマンド(信号)に基づいて、遊技カード7がカードユニット8に挿入された状態にあるか否かを検出し、遊技カード7がカードユニット8に挿入された状態にあることを検出した場合には、サブ制御基板205にコマンドを送信してカードを抜き忘れていることの報知を行わせる構成とする。
[他の第5実施形態]
(E)また、本実施形態では遊技機1としてパチンコ遊技機を例に挙げて説明したが、パチスロ遊技機であっても良い。その場合には、遊技媒体として遊技メダルを用いる。
1 遊技機
7 遊技カード
8 カードユニット
10 表示装置
11 表示部
68 タッチセンサ
69 人感センサ
200 主制御基板
205 サブ制御基板
210 表示制御基板
240 払出制御基板
245 中継端子板
前記目的を達成するため請求項1に係る遊技機は、所定のユニットに挿入された価値情報媒体に記憶された価値情報が示す範囲内で、貸出手段の操作に応じて遊技媒体の貸し出しを行う遊技機において、前記所定のユニットから前記所定のユニットに挿入された状態にある前記価値情報媒体に記憶された価値情報を取得する価値情報取得手段と、前記価値情報取得手段により取得した前記価値情報に基づいて、前記所定のユニットに前記価値情報媒体が挿入された状態にあるか否かを検出する価値情報媒体検出手段と、前記遊技機で遊技を行う遊技者の離席を検出する離席検出手段と、前記所定のユニットに前記価値情報媒体が挿入された状態にある場合であって、前記離席検出手段により前記遊技者の離席を検出した場合に、前記所定のユニットに前記価値情報媒体が挿入された状態にあることを報知する報知手段と、を有し、前記離席検出手段は、遊技機に設けられて遊技機の正面に位置する遊技者を検出する人感センサが検出有り状態から検出無し状態に切り替わった時点で、操作ハンドルに設けられたタッチセンサが非接触状態である場合に、前記遊技機で遊技を行う遊技者が離席したと検出することを特徴とする。
また、操作ハンドルに設けられたタッチセンサと遊技機に設けられた人感センサの両方を用いることによって、遊技機から遊技者が離席したことを正確に検出することが可能となる。
[他の第5実施形態]
(E)また、本実施形態では遊技機1としてパチンコ遊技機を例に挙げて説明したが、パチスロ遊技機であっても良い。その場合には、遊技媒体として遊技メダルを用いる。
(付記)
また、本発明に係る遊技機を具体化した実施例について上記に説明したが、遊技機は以下の構成を有することも可能であり、その場合には以下の効果を奏する。
例えば、第1の構成は以下のとおりである。
所定のユニットに挿入された価値情報媒体に記憶された価値情報が示す範囲内で、貸出手段の操作に応じて遊技媒体の貸し出しを行う遊技機において、前記所定のユニットから前記所定のユニットに挿入された状態にある前記価値情報媒体に記憶された価値情報を取得する価値情報取得手段と、前記価値情報取得手段により取得した前記価値情報に基づいて、前記所定のユニットに前記価値情報媒体が挿入された状態にあるか否かを検出する価値情報媒体検出手段と、前記遊技機で遊技を行う遊技者の離席を検出する離席検出手段と、前記所定のユニットに前記価値情報媒体が挿入された状態にある場合であって、前記離席検出手段により前記遊技者の離席を検出した場合に、前記所定のユニットに前記価値情報媒体が挿入された状態にあることを報知する報知手段と、を有することを特徴とする。
上記構成を有する遊技機によれば、遊技者が離席をするタイミングにおいて、所定のユニットに価値情報媒体が挿入された状態である場合に、価値情報媒体が所定のユニットに挿入された状態にあることを報知するので、遊技者に対して必要なタイミング且つ必要な状況下でカード等の価値情報媒体の抜き忘れを防止するための案内を行うことが可能となる。その結果、不要な案内を繰り返すことによって遊技者にわずらわしさを感じさせることなく、価値情報媒体の抜き忘れをより確実に防止することが可能となる。
また、第2の構成は以下のとおりである。
前記価値情報媒体検出手段は、前記所定のユニットに所定値以上の残高又は残量が存在する前記価値情報媒体が挿入された状態にあるか否かを検出し、前記報知手段は、前記所定のユニットに所定値以上の残高又は残量が存在する前記価値情報媒体が挿入された状態にある場合であって、前記離席検出手段により前記遊技者の離席を検出した場合に、報知を行うことを特徴とする。
上記構成を有する遊技機によれば、所定のユニットに価値情報媒体が挿入された状態であっても価値情報媒体に記憶された金銭の残高や遊技媒体の残量が少ない又は残っていない場合については報知を行わないようにするので、遊技者にとって価値情報媒体の排出が不要な状況において報知が行われることを減少させることが可能となる。即ち、遊技者にとって必要な状況のみにおいて価値情報媒体が所定のユニットに挿入された状態にあることを報知することが可能となる。
また、第3の構成は以下のとおりである。
遊技媒体の払い出しを制御する払出制御基板と、前記払出制御基板と前記所定のユニットとの間の信号の送受信を中継するための中継端子板と、を有し、前記払出制御基板は、前記中継端子板を介して前記所定のユニットから信号を受信することによって、前記所定のユニットに挿入された状態にある前記価値情報媒体に記憶された価値情報を特定し、前記価値情報取得手段は、前記払出制御基板から送信された信号に基づいて前記所定のユニットに挿入された状態にある前記価値情報媒体に記憶された価値情報を取得することを特徴とする。
上記構成を有する遊技機によれば、所定のユニットと中継端子板を介して接続された払出制御基板において所定のユニットに挿入された状態にある価値情報媒体に記憶された価値情報を特定させることが可能となる。そして、払出制御基板から送信される信号に基づいて遊技機側において所定のユニットに価値情報媒体が挿入された状態にあるか否かを正確に把握することが可能となる。
また、第4の構成は以下のとおりである。
前記離席検出手段は、操作ハンドルに設けられたタッチセンサ及び遊技機に設けられた人感センサの検出結果に基づいて、前記遊技機で遊技を行う遊技者の離席を検出することを特徴とする。
上記構成を有する遊技機によれば、操作ハンドルに設けられたタッチセンサと遊技機に設けられた人感センサの両方を用いることによって、遊技機から遊技者が離席したことを正確に検出することが可能となる。
また、第5の構成は以下のとおりである。
前記価値情報媒体には前記価値情報として貨幣の残高情報、又は遊技者が所持する遊技媒体の残量情報の少なくとも一方が記憶されることを特徴とする。
上記構成を有する遊技機によれば、金額の残金が記憶された価値情報媒体に加えて遊技媒体の残量を記憶した価値情報媒体(会員カード等)を用いて遊技する場合についても対象として適用することが可能となる。

Claims (5)

  1. 所定のユニットに挿入された価値情報媒体に記憶された価値情報が示す範囲内で、貸出手段の操作に応じて遊技媒体の貸し出しを行う遊技機において、
    前記所定のユニットから前記所定のユニットに挿入された状態にある前記価値情報媒体に記憶された価値情報を取得する価値情報取得手段と、
    前記価値情報取得手段により取得した前記価値情報に基づいて、前記所定のユニットに前記価値情報媒体が挿入された状態にあるか否かを検出する価値情報媒体検出手段と、
    前記遊技機で遊技を行う遊技者の離席を検出する離席検出手段と、
    前記所定のユニットに前記価値情報媒体が挿入された状態にある場合であって、前記離席検出手段により前記遊技者の離席を検出した場合に、前記所定のユニットに前記価値情報媒体が挿入された状態にあることを報知する報知手段と、を有することを特徴とする遊技機。
  2. 前記価値情報媒体検出手段は、前記所定のユニットに所定値以上の残高又は残量が存在する前記価値情報媒体が挿入された状態にあるか否かを検出し、
    前記報知手段は、前記所定のユニットに所定値以上の残高又は残量が存在する前記価値情報媒体が挿入された状態にある場合であって、前記離席検出手段により前記遊技者の離席を検出した場合に、報知を行うことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 遊技媒体の払い出しを制御する払出制御基板と、
    前記払出制御基板と前記所定のユニットとの間の信号の送受信を中継するための中継端子板と、を有し、
    前記払出制御基板は、前記中継端子板を介して前記所定のユニットから信号を受信することによって、前記所定のユニットに挿入された状態にある前記価値情報媒体に記憶された価値情報を特定し、
    前記価値情報取得手段は、前記払出制御基板から送信された信号に基づいて前記所定のユニットに挿入された状態にある前記価値情報媒体に記憶された価値情報を取得することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記離席検出手段は、操作ハンドルに設けられたタッチセンサ及び遊技機に設けられた人感センサの検出結果に基づいて、前記遊技機で遊技を行う遊技者の離席を検出することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 前記価値情報媒体には前記価値情報として貨幣の残高情報、又は遊技者が所持する遊技媒体の残量情報の少なくとも一方が記憶されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の遊技機。
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