JP2017201778A - 電力送信装置、電力受信装置、及び電力伝送システム - Google Patents

電力送信装置、電力受信装置、及び電力伝送システム Download PDF

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Abstract

【課題】コスト及び通信オーバーヘッドの増大を抑えながら、電力伝送の準備のための制御信号を送受信する。
【解決手段】電力受信装置は、電力送信装置から有線伝送路を介して制御信号を受信する通信回路と、前記電力送信装置から前記有線伝送路を介して受電した変調電力を復調する復調回路と、前記制御信号が前記有線伝送路を伝搬した伝搬時間を測定し、前記伝搬時間に基づいて、前記復調回路が前記変調電力を当該変調電力の位相に同期して復調するように制御する、制御回路とを備える。
【選択図】図1

Description

本開示は、有線伝送路を介して電力を送信する電力送信装置と、有線伝送路を介して電力を受信する電力受信装置と、前記電力送信装置及び前記電力受信装置を備える電力伝送システムとに関する。
近年、電力会社が提供する火力発電、水力発電、あるいは原子力発電等の商用の電力供給に加え、太陽光発電、風力発電、地熱発電といった自然エネルギーを活用した発電による電力供給が急激に増加しつつある。また、現在敷設されている大規模な商用電力網とは別に、遠距離送電による損失を軽減させることを目的とし、電力の地産地消を実現する局所的な小規模電力網が世界的に広がりつつある。
例えば特許文献1〜3は、電力送信装置及び電力受信装置を備える電力伝送システムを開示している。
特許第5194435号公報 特表2014−505460号公報 特許第5249382号公報
電力送信装置及び電力受信装置の間で実際に電力を伝送する場合、電力伝送の開始前に、電力伝送の準備のためのさまざまな制御信号を電力送信装置及び電力受信装置の間で送受信する必要がある。制御信号を送受信するために、追加の通信設備が必要になってコストが増大したり、通信オーバーヘッドが発生したりするという問題がある。通信オーバーヘッドが発生すると、電力を伝送可能な時間が減少する可能性がある。
本開示は、コスト及び通信オーバーヘッドの増大を抑えながら、電力伝送の準備のための制御信号を送受信することができる電力送信装置、電力受信装置、及び電力伝送システムを提供する。
本開示の一態様に係る電力受信装置は、電力送信装置から有線伝送路を介して制御信号を受信する通信回路と、前記電力送信装置から前記有線伝送路を介して受電した変調電力を復調する復調回路と、前記制御信号が前記有線伝送路を伝搬した伝搬時間を測定し、前記伝搬時間に基づいて、前記復調回路が前記変調電力を当該変調電力の位相に同期して復調するように制御する、制御回路とを備える。
本開示の一態様に係る電力受信装置によれば、コスト及び通信オーバーヘッドの増大を抑えながら、電力伝送の準備のための制御信号を送受信することができる。
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、又は記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム、及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
図1は、第1の実施形態に係る電力伝送システムの構成例を示すブロック図である。 図2は、第1の実施形態に係る符号変調器の構成例を示すブロック図である。 図3は、第1の実施形態に係る符号復調器の構成例を示すブロック図である。 図4は、第1の実施形態に係る変調電流の信号波形例を示す波形図である。 図5は、比較例に係る通信システムの変調電流の信号波形例を示す波形図である。 図6は、第1の実施形態に係る符号変調回路及び符号復調回路の構成例を示す回路図である。 図7Aは、第1の実施形態に係る発電電流の信号波形例を示す波形図である。 図7Bは、第1の実施形態に係る変調電流の信号波形例を示す波形図である。 図7Cは、第1の実施形態に係る復調電流の信号波形例を示す波形図である。 図8は、第1の実施形態の変形例1に係る符号変調回路の構成を示す回路図である。 図9は、第1の実施形態の変形例1に係る符号復調回路の構成を示す回路図である。 図10Aは、第1の実施形態の変形例1に係る発電電流の信号波形例を示す波形図である。 図10Bは、第1の実施形態の変形例1に係る変調電流の信号波形例を示す波形図である。 図10Cは、第1の実施形態の変形例1に係る復調電流の信号波形例を示す波形図である。 図11は、第1の実施形態に係る符号変調器及び符号復調器のシーケンス図である。 図12は、第1の実施形態の変形例2に係る電力伝送システムの構成を示すブロック図である。 図13Aは、第1の実施形態の変形例2に係る発電電流の信号波形例を示す波形図である。 図13Bは、第1の実施形態の変形例2に係る発電電流の信号波形例を示す波形図である。 図13Cは、第1の実施形態の変形例2に係る変調電流の信号波形例を示す波形図である。 図13Dは、第1の実施形態の変形例2に係る復調電流の信号波形例を示す波形図である。 図13Eは、第1の実施形態の変形例2に係る復調電流の信号波形例を示す波形図である。 図14は、第1の実施形態の変形例2に係る有線伝送路3の構成を示す図である。 図15は、第1の実施形態の変形例2に係る符号変調器及び符号復調器のシーケンス図である。 図16は、第1の実施形態の変形例3に係る電力伝送システムの構成を示すブロック図である。 図17は、第1の実施形態の変形例3に係る符号変調器の構成を示すブロック図である。 図18は、第1の実施形態の変形例3に係る符号復調器の構成を示すブロック図である。 図19は、第2の実施形態に係る符号変調器の構成例を示すブロック図である。 図20は、第2の実施形態に係る符号復調器の構成例を示すブロック図である。 図21は、第2の実施形態に係るコントローラによる異常検出処理の一例を示すフローチャートである。 図22は、第2の実施形態に係る符号復調器による異常判定処理の一例を示すフローチャートである。 図23は、第2の実施形態に係るコントローラによる切断検出処理の一例を示すフローチャートである。 図24は、第2の実施形態に係る符号変調器による切断判定処理の一例を示すフローチャートである。 図25は、第2の実施形態に係るコントローラによる異常及び切断検出処理の一例を示すフローチャートである。 図26は、第2の実施形態の変形例に係るコントローラの構成を示すブロック図である。 図27は、第3の実施形態に係るコントローラによる経路決定処理の一例を示すフローチャートである。 図28は、第4の実施形態に係る符号変調器の構成例を示すブロック図である。 図29は、第4の実施形態に係る符号復調器の構成例を示すブロック図である。
(本開示の基礎となった知見)
本発明者らは、「背景技術」の欄において記載した電力伝送システムに関し、以下の問題が生じることを見いだした。
小規模電力網では、自然エネルギーを利用した発電機を使用し、負荷となる電気設備において高効率な電力回収をおこなうことで電力自給が可能になる。これは、砂漠のオアシス又は離島等の無電化地域の解消するための電力伝送システムとして期待が高い。
自然エネルギーの大半を占める太陽光発電では直流の電力が生成される。その一方で、風力及び地熱発電では交流の電力が生成される。これらの電力を負荷となる電気設備の動力として利用するために、電力の伝送手段が必要となる。現在は、発電機と負荷を有線伝送路(導体)により接続し、複数の有線伝送路が相互に接続された電力網を形成し、その中で電力を伝送している。1つの電力網内で直流の電力と交流の電力とを同時に伝送しようとすると、ぞれぞれの電力を伝送する配電設備が異なるので、電力網が非常に複雑になる。従って、電力の送電時には直流あるいは交流に揃える必要がある。
また、自然エネルギーを利用した発電機では、環境及び時間によって発電可能なエネルギーが変化する。負荷となる電気設備が必要とする電力も、その動作に応じて変化する。巨大な電力を蓄積するには膨大なコストがかかるので、電力網全体での発電量と消費量とが同じになるように制御することが必要になる。
また、複数の負荷がある場合には、負荷毎に必要となる電力が異なるので、負荷毎に必要な電力量を分配するような送電制御が必要になる。
更に、電力の売買をビジネスとして行う場合には、どの発電機からの電力が、どの電気設備に、どのくらい送電されたのかを認知する必要がある。
前述のように、電力送信装置及び電力受信装置の間で実際に電力を伝送する場合、電力伝送の開始前に、電力伝送の準備のためのさまざまな制御信号を電力送信装置及び電力受信装置の間で送受信する必要がある。電力伝送の準備には、例えば、以下の動作が含まれる。
・電力送信装置及び電力受信装置を互いに同期すること。
・有線伝送路の状態(異常、切断、インピーダンスなど)を検出すること。
・複数の電力送信装置及び複数の電力受信装置が存在する場合には、電力を伝送する電力送信装置及び電力受信装置の1つ又は複数の組み合わせを決定すること。
従来、これらの電力伝送の準備のための制御信号を送受信するために、追加の通信設備が必要になってコストが増大したり、通信オーバーヘッドが発生したりするという問題がある。
特許文献1は、電源供給元となるサーバと、電源供給先となるクライアントと、サーバとクライアントとを接続するラインとを有し、サーバとクライアントとの間で情報のやり取りをしながらサーバからクライアントへ電力を供給する電力供給システムを開示している。サーバは、クライアントとの間の情報のやり取り及びクライアントとの間での電力の供給の同期を取り、クライアントとの間でアドレス管理を行うために、情報のやり取りのための情報スロット及び電力の供給のための電力スロットを発生し、サーバのアドレスを含んだ同期パケットを情報スロットのタイミングで発信する機能を備える。同一のラインに他のサーバが接続された時には、同期を取っているサーバからの同期パケットの受信を他のサーバが検出することで、他のサーバは同期を取るサーバとはならない。
特許文献2は、無線電力送信装置からウェイクアップ要求信号及び無線電力伝送に関する同期情報を受信し、ウェイクアップ要求信号に対する応答信号を無線電力送信装置に送信するために構成されたターゲット通信部と、同期情報に含まれるタイミング情報に基づいて活性化するために構成された負荷経路スイッチと、負荷経路スイッチが活性化された場合、無線電力送信装置のソース共振器から無線電力を受信するために構成されたターゲット共振器とを備える無線電力受信装置を開示している。
特許文献3は、双方向に電力変換する自励式電力変換器と、自励式電力変換器を通過する電圧・電流を測定する電圧・電流測定器とを有する3以上の電力変換ユニットと、電力変換ユニットの一方の端子同士を並列に接続する共通母線と、電圧・電流測定器で測定された測定値に基づき電圧・電流・電力・周波数・位相を算出し、共通母線に流入する電力と共通母線から送出する電力との総和がゼロとなるよう複数の電力変換ユニットを協調して制御し、電力変換ユニットの他方の端子が接続された接続先間で非同期に電力融通するように電力変換ユニットを制御する制御ユニットとを備える多端子型電力変換装置を開示している。電力変換ユニットは、接続先と接続された他方の端子の電圧・周波数・位相を測定する。制御ユニットは、接続先と接続された他方の端子が交流電圧を有するときは、自励式電力変換器で変換する電力を、電圧・周波数・位相のうち少なくとも1つに関して接続先と接続された他方の端子の接続先と任意の差を持たせて同期させるよう電力変換ユニットに司令することにより、電力変換ユニットと接続先との間で任意の有効電力又は無効電力の授受を行なわせる。特許文献3によれば、電力伝送システムにおいて複数の電力送信装置から複数の電力受信装置へ電力を伝送する際、電力伝送の前後(あるいは前もしくは後)の時間区間において、発信元IPアドレス、受取先IPアドレス、及び取引条件の情報を含む制御信号を送受信している。
特許文献1及び3によれば、制御信号の送信と電力伝送とを時間的に分離して行うので、電力送信装置及び電力受信装置の同期を確実に確立することができる。しかしながら、特許文献1及び3によれば、同期の確立のみに重点が置かれ、有線伝送路の状態(異常及び切断など)を検出することは考慮されていない。このため、有線伝送路の状態を検出するためには、別途、検出用のセンサー及び検出結果の収集手段が必要となり、コストの増大及び通信オーバーヘッドをもたらす可能性がある。
特許文献2によれば、複数の無線電力受信装置は、無線電力送信装置から同期情報を受信して同期を確立し、各無線電力受信装置の起動及び受電のタイミングをあわせて受電の順序を決定する。これにより、時分割で電力を融通することが可能であり、複数の無線電力受信装置に電力を供給できる。しかしながら、特許文献2によれば、有線伝送路の状態(異常及び切断など)を検出することは考慮されていない。このため、有線伝送路の状態を検出するためには、コストの増大及び通信オーバーヘッドをもたらす可能性がある。さらには、複数の無線電力受信装置が同時に受電することができない。
以上説明したように、特許文献1〜3の発明は、電力伝送とは時分割で同期信号及び同期情報を伝送して電力送信装置及び電力受信装置の間で同期を確立するが、有線伝送路の状態を検出することができない。従って、特許文献1〜3の発明はいずれも、電力伝送の準備のための制御信号を送受信するために、追加の通信設備が必要になってコストが増大したり、通信オーバーヘッドが発生したりするという問題がある。これに対して、コスト及び通信オーバーヘッドの増大を抑えながら、電力伝送の準備のための制御信号を送受信することができる電力送信装置、電力受信装置、及び電力伝送システムが求められる。例えば、電力送信装置及び電力受信装置を互いに同期させ、有線伝送路の状態を検出し、さらに、複数の伝送経路から良好な電力伝送効率を有する伝送経路を選択することができる電力伝送システムが望まれる。
本開示は、コスト及び通信オーバーヘッドの増大を抑えながら、電力伝送の準備のための制御信号を送受信することができる電力送信装置、電力受信装置、及び電力伝送システムを提供する。
以上の考察により、本発明者らは、以下の発明の各態様を想到するに至った。
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の参照番号を付している。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る電力伝送システムの構成を示すブロック図である。図1の電力伝送システムは、発電機1、符号変調器2、有線伝送路3、符号復調器4、負荷5、及びコントローラ10を備える。
図1の電力伝送システムにおいて、発電機1で発電された直流電力(例えば発電電流I1)を符号変調器2により交流の変調符号の符号系列を用いて符号変調し、符号変調された符号変調波(例えば変調電流I2)を有線伝送路3に送電する。有線伝送路3を介して送電された、符号変調された符号変調波は、符号復調器4により交流の復調符号の符号系列を用いて直流電力(例えば復調電流I3)に符号復調されて負荷5に供給される。なお、第1の実施形態等では、発電電流I1及び復調電流I3を用いて説明しているが、本開示はこれに限らず、それぞれ発電電圧及び復調電圧であってもよい。
コントローラ10は、システム同期信号、変調符号又は復調符号の符号系列、電力伝送(すなわち変調及び復調)の開始時刻及び終了時刻などを含む制御信号を、符号変調器2及び符号復調器4に送信する。システム同期信号は、符号変調器2及び符号復調器4を互いに時間的に同期させるために使用される。
変調符号の符号系列及び復調符号の符号系列は、コントローラ10から符号変調器2及び符号復調器4にそれぞれ送信されてもよい。また、符号系列自体を送信するのではなく、符号系列を生成するための元データをコントローラ10から符号変調器2及び符号復調器4に送信し、この元データに基づいて符号変調器2及び符号復調器4により変調符号の符号系列及び復調符号の符号系列をそれぞれ生成してもよい。また、変調符号の符号系列及び復調符号の符号系列は、符号変調器2及び符号復調器4にそれぞれ予め設定されていてもよい。
電力伝送システムが複数の発電機1及び複数の符号変調器2と複数の負荷5及び複数の符号復調器4とを備える場合、コントローラ10から符号変調器2及び符号復調器4に送信される符号系列(又はその元データ)により、電力伝送する符号変調器2及び符号復調器4の組み合わせを指定することができる。コントローラ10は、電力を送信すべき符号変調器2に変調符号の符号系列を送信する一方、電力を受信すべき符号復調器4に復調符号の符号系列を送信することで、当該指定した符号変調器2に接続された発電機1から当該指定した符号復調器4に接続された負荷5への電力の伝送を可能にする。
発電機1は電力測定器1mを備え、電力測定器1mは、発電機1の発電量であり、発電機1から符号変調器2への直流電力の電力量を測定してコントローラ10に送る。負荷5は電力測定器5mを備え、電力測定器5mは、負荷5における電力使用量である、符号復調器4から負荷5への直流電力の電力量を測定してコントローラ10に送る。コントローラ10は、受信した各電力量に基づいて符号変調器2と符号復調器4の動作を制御する。例えば、発電機1の発電量が負荷5の電力使用量よりも少ない場合、コントローラ10は電力伝送を停止してもよい。また、複数の発電機1が存在し、かつ、負荷5の電力使用量よりも大きな発電量を有する発電機1が存在する場合、コントローラ10は、その発電機1に接続された符号変調器2から電力を送信させてもよい。
なお、電力測定器1mは、発電機1に代えて、符号変調器2の前段に設けられてもよい。また、電力測定器5mは、負荷5に代えて、符号復調器4の後段に設けられてもよい。
なお、発電機1もしくは電気設備などの負荷5は、電池、コンデンサ等の蓄電装置であってもよい。本実施形態の電力伝送システムに蓄電装置を組み込むことにより、電力消費の少ない、あるいは電力消費のない時間帯に発電された電力を有効に活用することができるようになり、全体での電力効率を向上できる。
図2は、図1の符号変調器2の構成を示すブロック図である。図2の符号変調器2は、制御回路20、通信回路21、符号生成回路22、符号変調回路23、電力線通信回路24、保護回路25、及び結合回路26を備える。図2の符号変調器2は、発電機1に接続された入力端子T1、T2と、有線伝送路3に接続された出力端子T3、T4とを有する。
通信回路21は、コントローラ10からシステム同期信号、変調符号の符号系列(又はその元データ)、電力伝送の開始時刻及び終了時刻などを含む制御信号を受信して制御回路20に送る。この通信回路21は、無線通信回路であっても有線通信回路であってもよい。制御回路20は、コントローラ10から受信された制御信号に基づいて、符号生成回路22により変調符号の符号系列を生成させて符号変調回路23に出力させるとともに、符号変調回路23の動作開始及び動作終了を制御する。符号変調回路23は、入力端子T1、T2を介して発電機1から入力された電力を変調し、変調された電力を、出力端子T3、T4を介して有線伝送路3に出力する。
制御回路20は、電力線通信回路24、保護回路25、及び結合回路26を用いて、符号復調器4との間で、電力伝送の準備のための制御信号を送受信する。電力線通信回路24は、保護回路25及び結合回路26を介して有線伝送路3に接続される。結合回路26は、符号変調回路23と出力端子T3、T4との間に挿入される。電力線通信回路24に電力伝送に係る大きな電力が入力されると、電力線通信回路24が故障するおそれがある。そこで、結合回路26から電力線通信回路24へ電力伝送に係る電力が入り込まないように、保護回路25により電力伝送の電力を抑圧する。例えば、制御信号の周波数と電力伝送の周波数とが異なる場合には、保護回路25は、電力伝送の電力を抑圧して制御信号のみを通過させる周波数フィルタであってもよい。あるいは、制御信号及び電力を時分割で送信する場合には、保護回路25は、電力伝送に割り当てられた時間区間においてオフされるスイッチ回路を備えてもよい。
図3は、図1の符号復調器4の構成を示すブロック図である。図3の符号復調器4は、制御回路30、通信回路31、符号生成回路32、符号復調回路33、電力線通信回路34、保護回路35、及び結合回路36を備える。図3の符号復調器4は、有線伝送路3に接続された入力端子T11、T12と、負荷5に接続された出力端子T13、T14とを有する。
通信回路31は、コントローラ10からシステム同期信号、復調符号の符号系列(又はその元データ)、電力伝送の開始時刻及び終了時刻などを含む制御信号を受信して制御回路30に送る。この通信回路31は、無線通信回路であっても有線通信回路であってもよい。制御回路30は、コントローラ10から受信された制御信号に基づいて、符号生成回路32により復調符号の符号系列を生成させて符号復調回路33に出力させるとともに、符号復調回路33の動作開始及び動作終了を制御する。符号復調回路33は、入力端子T11、T12を介して有線伝送路3から入力された電力を復調し、復調された電力を、出力端子T13、T14を介して負荷5に出力する。
制御回路30は、電力線通信回路34、保護回路35、及び結合回路36を用いて、符号変調器2との間で、電力伝送の準備のための制御信号を送受信する。電力線通信回路34は、保護回路35及び結合回路36を介して有線伝送路3に接続される。結合回路36は、符号復調回路33と入力端子T11、T12との間に挿入される。電力線通信回路34に電力伝送に係る大きな電力が入力されると、電力線通信回路34が故障するおそれがある。そこで、結合回路36から電力線通信回路34へ電力伝送に係る電力が入り込まないように、保護回路35により電力伝送の電力を抑圧する。例えば、制御信号の周波数と電力伝送の周波数とが異なる場合には、保護回路35は、電力伝送の電力を抑圧して制御信号のみを通過させる周波数フィルタであってもよい。あるいは、制御信号及び電力を時分割で送信する場合には、保護回路35は、電力伝送に割り当てられた時間区間においてオフされるスイッチ回路を備えてもよい。
なお、図1の電力伝送システムにおいて、コントローラ10から符号変調器2及び符号復調器4への制御信号は、無線で、又は有線伝送路3とは異なる制御信号回線で伝送してもよく、有線伝送路3を用いて符号変調波と所定の多重化方式で多重化して伝送してもよい。後者の場合において、コントローラ10から符号変調器2及び符号復調器4への通信に使用する通信回路21、31を削減し、コストを低減することができる。
次に、図4〜図14を参照して、符号変調を用いた電力の変調及び復調方法について説明する。
図4は、図1の電力伝送システムの変調電流I2の信号波形例を示す波形図である。図5は、比較例に係る通信システムの変調電流I2aの信号波形例を示す波形図である。
図1の符号変調器2は予め決められた変調符号の符号系列を用いて、発電機1において発電された電力の電流を符号変調する。このとき、図4に示すように、符号変調器2は電力を例えば“1”と“−1”をもつ変調波に変換するので、変調された符号変調波は交流となる。なお、一例として直流電力を符号変調する例を示すが、後述するように交流電力を符号変調してもよい。
例えば通信で使用される比較例に係るデータ伝送システムでは、通常、図5に示すように、“1”と“0”を用いて符号変調がなされる。しかしながら、図5に示す符号変調波では、変調符号が“0”のときに変調された電流もしくは電圧が0となり、電力が伝送されない期間(図5の期間Tb)が生じてしまう。このため、この電力が伝送されない期間により、全体的に電力の伝送効率の低下を招いてしまう恐れがあった。すなわち、通信の場合には、データ等の情報を正確に同期して伝送することが望まれるため、符号復調器で“0”もしくは“1”と正確に判別できればよかったが、電力の伝送では、エネルギーの高効率利用の観点で、この電力が伝送されない期間による電力の損失は許容することができなかった。以上により、図4に示すように、“1”と“−1”の符号を用いた交流の符号変調波を用いた電力伝送より、比較例に比較して高い伝送効率で電力が伝送できる。
図6は、図2の符号変調回路23及び図3の符号復調回路33の構成を示す回路図である。図6では、図示の簡単化のために、図2の結合回路26及び図3の結合回路36を省略している。図6において、符号変調回路23はブリッジ形状で接続された4個のスイッチ回路SS1〜SS4を備える。スイッチ回路SS1〜SS4はそれぞれ例えばMOSトランジスタで構成された方向性スイッチS1〜S4を備える。また、符号復調回路33はブリッジ形状で接続された4個のスイッチ回路SS11〜SS14を備える。スイッチ回路SS11〜SS14はそれぞれ例えばMOSトランジスタで構成された方向性スイッチS11〜S14を備える。
符号生成回路22は、所定の符号系列m1、m2を生成して、符号系列m1をスイッチS1、S4に制御信号として印加し、符号系列m2をスイッチS2、S3に制御信号として印加する。例えば、各スイッチS1〜S4に制御信号「1」が印加されるときに各スイッチS1〜S4はオンされ、制御信号「0」が印加されるときに各スイッチS1〜S4はオフされる。なお、スイッチS1〜S4以外のスイッチについても以下同様に動作する。ここで、各スイッチS1〜S4は以下のように方向性を有する。スイッチS1はオンのときに端子T1から入力される発電電流を端子T3に出力し、スイッチS3はオンのときに端子T1から入力される発電電流を端子T4に出力し、スイッチS2はオンのときに端子T3から入力される変調電流を端子T2に出力し、スイッチS4はオンのときに端子T4から入力される変調電流を端子T2に出力する。
符号生成回路32は、所定の符号系列d1、d2を生成して、符号系列d1をスイッチS12、S13に制御信号として印加し、符号系列d2をスイッチS11、S14に制御信号として印加する。ここで、各スイッチS11〜S14は以下のように方向性を有する。スイッチS11はオンされるときに端子T12から入力される変調電流を端子T13に出力し、スイッチS13はオンされるときに端子T11から入力される変調電流を端子T13に出力し、スイッチS12はオンされるときに端子T14から入力される復調電流を端子T12に出力し、スイッチS14はオンされるときに端子T14から入力される復調電流を端子T11に出力する。
なお、図6の表記においては、符号復調器4のスイッチS11〜S14において電流が流れる方向は、符号変調器2のスイッチS1〜S4において電流が流れる方向と逆向きとなるように記載した。
表1は、符号変調器2のスイッチS1〜S4に印加される制御信号m1とm2の符号系列の一例、及び符号復調器4のスイッチS11〜S14に印加される制御信号d1とd2の符号系列の一例を示す。
Figure 2017201778
表1に示すように、制御信号m1の符号系列c1aは、制御信号d1の符号系列c1aと同一であり、制御信号m2の符号系列c1bは、制御信号d2の符号系列c1bと同一である。また、符号系列c1aと符号系列c1bとの関係に関しては、符号系列c1aの値が“1”のとき符号系列c1bの値を“0”となり、符号系列c1aの値が“0”のとき符号系列c1bの値を“1”となる。
図6の符号変調回路23において、スイッチS1、S4には符号系列c1aが印加され、スイッチS2、S3には符号系列c1bが印加される。従って、スイッチS1、S4がオンされるとき、スイッチS2、S3がオフされ、スイッチS1、S4がオフされるとき、スイッチS2、S3がオンされる。これにより、スイッチS1、S4がオンされかつスイッチS2、S3がオフされるとき、有線伝送路3には“1”に対応する正の変調電流I2(図6の実線矢印)が流れる。一方、スイッチS1、S4がオフされかつスイッチS2、S3がオンされるとき、有線伝送路3には“−1”に対応する逆向きの負の変調電流I2(図6の点線矢印)が流れる。これにより、図4に示すように、直流電力の入力に対して、“−+1”と“−1”の交流に変調した変調電流I2を有線伝送路3に伝送することができる。
図6の符号復調回路33において、符号変調回路23と同期して符号系列d1、d2の制御信号に応答してスイッチS11〜S14がオン又はオフされる。ここで、符号系列m1と同じ符号系列d1によりスイッチS12、S13がオン又はオフされ、符号系列m2と同じ符号系列d2によりスイッチS11、S14がオン又はオフされる。これにより、符号変調回路23において符号系列m1の値が“1”のとき、すなわち有線伝送路3に“+1”に対応する変調電流I2が流れたときは、符号系列d1の値が“1”となり、スイッチS13、S12がオンされかつスイッチS11、S14がオフされることにより、符号復調回路33の出力端子T13、T14に“+1”に対応する復調電流I3(図6の実線矢印)が流れる。また、符号変調回路23において符号系列m1の値が“0”のとき、すなわち有線伝送路3に“−1”の変調電流I2が流れたときは、符号系列d1の値が“0”となり、スイッチS11、S14がオンされかつスイッチS12、S13がオフされることにより、この場合も符号復調回路33の出力端子T13、T14に“+1”に対応する復調電流I3(図6の実線矢印)が流れる。
表2は、符号変調器2のスイッチS1〜S4に印加される制御信号m1とm2の符号系列の一例、及び符号復調器4のスイッチS11〜S14に印加される制御信号d1とd2の符号系列の一例を示す。
Figure 2017201778
符号系列c1aとc1bに関して、“1”の数と“0”の数が同じ場合には、有線伝送路3に流れる符号変調された変調電流I2は平均的に直流成分がなく、交流成分のみとなる。しかしながら、符号系列によっては、“1”の数と“0”の数を同じにすることができない場合もある。この場合には、表2に示すように、符号系列m1と符号系列d1を、符号系列c1aと符号系列c1bを縦続に連結した符号系列[c1a c1b]とし、符号系列m2と符号系列d2を、符号系列c1bと符号系列c1aを縦続に連結した符号系列[c1b c1a]にすることで、有線伝送路3に流れる符号変調された変調電流I2の平均値は0になり、交流成分のみの伝送ができる。これにより、変調電流I2の変調波の平均は0となり、直流成分のない交流のみでの伝送となり、伝送効率の良い電力伝送が可能となる。
図7Aは図1の電力伝送システムの発電電流I1の信号波形例を示す波形図であり、図7Bは図1の電力伝送システムの変調電流I2の信号波形例を示す波形図であり、図7Cは図1の電力伝送システムの復調電流I3の信号波形例を示す波形図である。なお、図7Bにおいて、Tは変調符号の符号系列m1の1周期分の期間を示し、以下の図面においても同様である。図1における符号復調器4では、符号変調のために用いた変調符号m1を同一の復調符号d1に乗算することで、発電機1で発電された直流の電力を復元することができる。変調符号の符号系列m1及び復調符号の符号系列d1はそれぞれ一例として次式で表される。
m1=[1 -1 1 1 1 -1 -1 -1 1 -1 -1 -1 1 1] (1)
d1=m1=[1 -1 1 1 1 -1 -1 -1 1 -1 -1 -1 1 1] (2)
この例では、直流の発電電流I1(図7A)に対して、周波数70kHzを有し、“1”と“−1”を含む変調符号の符号系列m1を乗算して符号変調波の変調電流I2(図7B)を生成した。この場合、一つの符号の時間幅は、1/(70kHz)=14.2マイクロ秒であった。次いで、符号変調波の変調電流I2(符号系列m1)に対して復調符号の符号系列d1を乗算することで次式を得る。
m1×d1=[1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1] (3)
式(3)から明らかなように、元の直流の復調電流I3(図7C)が得られることが分かる。
以上説明したように、本実施形態に係る符号変調器2及び符号復調器4を用いることで、正確に同期しかつ電力損失のない直流の電力伝送を実現できる。また、例えば上述の変調符号の符号系列m1を繰り返して使用することにより、より長い時間での電力の伝送を効率よく行うことが可能になる。
さらに、変調符号の符号系列m1は、その前半分となる符号系列m1aと、その後半部となる符号系列m1bとに次式のように分割することができる。
m1a=[1 -1 1 1 1 -1 -1] (4)
m1b=[-1 1 -1 -1 -1 1 1] (5)
ここで、符号系列m1bは符号系列m1aの各値をそれぞれ符号反転した符号系列(例えば、m1aで“1”であればm1bで“−1”、m1aで“−1”であればm1bで“1”)である。このように符号系列m1aとm1bの和として符号系列m1を定めることにより、変調波の平均は0となり、直流成分のない交流のみでの伝送となり、伝送効率の良い電力伝送が可能となる利点がある。
以上説明したように、符号変調器2の入力が直流電力である場合に、符号復調器4の符号復調回路33の出力端子T13、T14において、符号変調器2に入力される発電電流I1と同じ直流の復調電流I3を引き出すことが可能になる。従って、本実施形態によれば、直流の発電電流I1を符号変調された交流の変調電流I2に変調した後、変調電流I2を有線伝送路3を介して伝送し、変調電流I2を直流の復調電流I3に復調することができる。
次に、図8、9、及び10A〜10Cを参照して、第1の実施形態の変形例1に係る電力伝送システムによる電力の変調及び復調方法について説明する。第1の実施形態の変形例1に係る電力伝送システムは、符号変調器2の符号変調回路及び符号復調器4の符号復調回路を除いて、図1の電力伝送システムと同様に構成される。
図8は、第1の実施形態の変形例1に係る電力伝送システムの符号変調回路23Aの構成を示す回路図である。図8では、図示の簡単化のために、図2の結合回路26を省略している。図8において、符号変調回路23Aは図6の符号変調回路23と比較して以下の点が異なる。
(1)一方向性スイッチ回路SS1〜SS4に代えてそれぞれ、ブリッジ形式で接続された4個の双方向性スイッチ回路SS21〜SS24を備える。
(2)符号生成回路22に代えて、4個の符号系列m1〜m4を発生して制御信号として符号変調回路23Aに出力する符号生成回路22Aを備える。
図8の符号変調回路23Aにおいて、スイッチ回路SS21は、制御信号m1に応答してオンオフされる図6のスイッチS1に加えて、スイッチS1とは逆方向を有しかつ並列に接続され、制御信号m3に応答してオンオフされるスイッチS21を備える。スイッチ回路SS22は、制御信号m2に応答してオンオフされる図6のスイッチS2に加えて、スイッチS2とは逆方向を有しかつ並列に接続され、制御信号m4に応答してオンオフされるスイッチS22を備える。スイッチ回路SS23は、制御信号m2に応答してオンオフされる図6のスイッチS3に加えて、スイッチS3とは逆方向を有しかつ並列に接続され、制御信号m4に応答してオンオフされるスイッチS23を備える。スイッチ回路SS24は、制御信号m1に応答してオンオフされる図6のスイッチS4に加えて、スイッチS4とは逆方向を有しかつ並列に接続され、制御信号m3に応答してオンオフされるスイッチS24を備える。なお、スイッチS21〜S24は例えばMOSトランジスタで構成される。符号変調回路23Aは発電機1に接続された端子T1、T2と、有線伝送路3に接続された端子T3、T4を有する。符号変調回路23Aには発電機1からの交流電力が入力され、符号変調回路23Aは交流電力を符号変調した後、符号変調された変調波を有線伝送路3に出力する。
図9は、第1の実施形態の変形例1に係る電力伝送システムの符号復調回路33Aの構成を示す回路図である。図9では、図示の簡単化のために、図3の結合回路36を省略している。図9において、符号復調回路33Aは図6の符号復調回路33と比較して以下の点が異なる。
(1)一方向性スイッチ回路SS11〜SS14に代えてそれぞれ、ブリッジ形式で接続された4個の双方向性スイッチ回路SS31〜SS34を備える。
(2)符号生成回路32に代えて、4個の符号系列d1〜d4を発生して制御信号として符号復調回路33Aに出力する符号生成回路32Aを備える。
図9の符号復調回路33Aにおいて、スイッチ回路SS31は、制御信号d2に応答してオンオフされる図6のスイッチS11に加えて、スイッチS11とは逆方向を有しかつ並列に接続され、制御信号d4に応答してオンオフされるスイッチS31を備える。スイッチ回路SS32は、制御信号d1に応答してオンオフされる図6のスイッチS12に加えて、スイッチS12とは逆方向を有しかつ並列に接続され、制御信号d3に応答してオンオフされるスイッチS32を備える。スイッチ回路SS33は、制御信号d1に応答してオンオフされる図6のスイッチS13に加えて、スイッチS13とは逆方向を有しかつ並列に接続され、制御信号d3に応答してオンオフされるスイッチS33を備える。スイッチ回路SS34は、制御信号d2に応答してオンオフされる図6のスイッチS14に加えて、スイッチS14とは逆方向を有しかつ並列に接続され、制御信号d4に応答してオンオフされるスイッチS34を備える。なお、スイッチS31〜S34は例えばMOSトランジスタで構成される。符号復調回路33Aは有線伝送路3に接続された端子T11、T12と、負荷5に接続された端子T13、T14を有する。符号復調回路33Aには有線伝送路3からの交流の符号変調波が入力され、符号復調回路33Aは符号変調波を交流の復調電力に符号復調した後、負荷5に出力する。
表3は、符号変調回路23Aの双方向スイッチ回路SS21〜SS24に入力される制御信号m1〜m4の符号系列の一例、及び符号復調回路33Aの双方向スイッチ回路SS31〜SS34に入力される制御信号d1〜d4の符号系列の一例を示す。
Figure 2017201778
表3に示すように、制御信号m1の符号系列と制御信号d1の符号系列は互いに同一であり、制御信号m2の符号系列と制御信号d2の符号系列は互いに同一である。同様に、制御信号m3の符号系列と制御信号d3の符号系列は互いに同一であり、制御信号m4の符号系列と制御信号d4の符号系列は互いに同一である。また、直流電力の伝送のときと同様に、符号系列c1aと符号系列c1bとの関係に関しては、符号系列c1aの値が“1”のとき符号系列c1bの値が“0”とし、符号系列c1aの値が“0”のとき符号系列c1bの値が“1”となるように設定する。ここで、符号系列c1aと符号系列c1bの時間幅は交流の半周期と一致させる場合を示した。すなわち、交流の電流波形の前半部分の電流が正となる時間幅において、符号系列m1と符号系列m2にそれぞれ、符号系列c1aと符号系列c1bが与えられ、スイッチS1〜S4が制御される。このとき、符号系列m3と符号系列m4は常に“0”であり、スイッチS21〜S24は切断されて電流が流れない。一方、交流の電流波形の後半部分の電流が負となる時間幅においては、符号系列m1と符号系列m2は常に0でありスイッチS1〜S4は切断されて電流が流れないが、符号系列m3と符号系列m4に符号系列c1aと符号系列c1bが与えられ、スイッチS21〜S24が制御される。
まず、符号変調回路23Aの動作について以下説明する。ここでは、入力端子T1、T2に正の電流(図8の入力端子T1、T2における実線矢印A1、点線矢印A2)が流れる場合の動作について説明する。この場合、符号系列c1a(図8において符号系列m1)の“1”が入力されるスイッチS1、S4がオンされるときに、符号系列c1b(図8において符号系列m2)の“0”が入力されるスイッチS2、S3がオフされる。また、符号系列c1a(図8において符号系列m1)の“0”が入力されるスイッチS1、S4がオフされるとき、符号系列c1b(図8においてm2)の“1”が入力されるスイッチS2、S3がオンされる。これにより、スイッチS1、S4がオンでかつスイッチS2、S3がオフのとき、有線伝送路3には“1”の正となる電流(図8の出力端子T3、T4における実線矢印A1)が流れる一方、スイッチS1、S4がオフでかつスイッチS2、S3がオンのとき、有線伝送路3には逆向きの“−1”の負となる電流(図8の出力端子T3、T4における点線矢印A2)が流れる。これにより、図10Bに示すように、交流における正の電流の入力に対して、“+1”と“−1”の交流に変調した電流を有線伝送路3に伝送することができる。
次に、入力端子T1、T2に負の電流(図8の入力端子T1、T2における一点鎖線矢印B1)が流れる場合の動作について以下説明する。この場合、符号系列c1a(図8において符号系列m3)の“1”が入力されるスイッチS21、S24がオンされるときに、符号系列c1b(図8において符号系列m4)の“0”が入力されるスイッチS22、S23がオフされる。また、符号系列c1a(図8において符号系列m3)の“0”が入力されるスイッチS21、S24がオフされるとき、符号系列c1b(図8において符号系列m4)の“1”が入力されるスイッチS22、S23がオンされる。これにより、スイッチS21、S24がオンでかつスイッチS22、S23がオフのとき、有線伝送路3には“−1”の負となる電流(図8の出力端子T3、T4における一点鎖線矢印B1)が流れる一方、スイッチS21、S24がオフでかつスイッチS23、S24がオンのとき、有線伝送路には逆向きの“+1”の正となる電流(図8の出力端子T3、T4における二点鎖線矢印B2)が流れる。これにより、図10Bに示すように、交流における負の電流の入力に対して、“−1”と“+1”の交流に変調した電流を有線伝送路3に伝送することができる。
図8を参照して説明したように、符号変調回路23Aに正の電流が流れた場合、及び負の電流が流れた場合において、図10Bの交流の変調波に変調することができる。
次に、図9の符号復調回路33Aの動作について以下説明する。まず、符号変調回路23Aの入力端子T1、T2に正の電流(図8の入力端子T1、T2における実線矢印A1)が流れる場合を考える。このとき、符号復調回路33Aの入力端子T11、T12には、有線伝送路3を介して変調された交流の変調電流が入力されるため、正の電流(図9の入力端子T11、T12における実線矢印C1)及び、負の電流(図9の入力端子T11、T12における点線矢印C2)が入力される。符号復調回路33Aで正しく復調動作が行われた場合には、符号復調回路33Aで復調された電流は、出力端子T13、T14において正の電流(図9の出力端子T13、T14における実線矢印C1)が流れることになる。以下、これらの動作について説明する。この場合には、符号系列d3と符号系列d4はすべて0が入力され、スイッチS31〜S34はすべてオフされる。
まず、符号復調回路33Aの入力端子T11、T12に、正の電流(図9の入力端子T11、T12における実線矢印C1)が入力された場合の符号復調回路33Aの動作について説明する。ここで、符号変調回路23Aの入力端子T1、T2に正の電流が流れ、かつ変調波(符号復調回路33Aの入力端子T11、T12に流れる変調電流)も正の電流であるため、符号系列c1aの値は“1”である。従って、符号系列c1a(図9において符号系列d1)の“1”が入力されるスイッチS12、S13はオンされ、符号系列c1b(図9において符号系列d2)の“0”が入力されるスイッチS11、S14はオフされる。従って、出力端子T13、T14には正の電流(図9の出力端子T13、T14における実線矢印C1)が流れる。
次に、符号復調回路33Aの入力端子T11、T12に、負の電流(図9の入力端子T11、T12における点線矢印C2)が入力された場合の符号復調回路33Aの動作について説明する。この場合、符号変調回路23Aの入力端子T1、T2に正の電流が流れ、かつ変調波(符号復調回路33Aの入力端子T11、T12に流れる電流)が負の電流であるため、符号系列c1aの値は“0”である。従って、符号系列c1a(図9において符号系列d1)の“0”が入力されるスイッチS12、S13はオフされ、符号系列c1b(図9において符号系列d2)の“1”が入力されるスイッチS11、S14はオンされる。従って、出力端子T13、T14には正の電流(図9の出力端子T13、T14における実線矢印C1)が流れることになる。これにより、図10Cに示すように、符号変調回路23Aに、交流における正の電流(図8の入力端子T1、T2における実線矢印A1)の電流の入力に対して、符号復調回路33Aにより、正確に正の電流に復調された電流を負荷5に出力することができる。
次に、符号変調回路23Aの入力端子T1、T2に負の電流(図8の入力端子T1、T2における一点鎖線矢印B1)が流れる場合を考える。この場合も、符号復調回路33Aの入力端子T11、T12には、有線伝送路3を介して変調された交流の電流が入力されるため、正の電流(図9の入力端子T11、T12における実線矢印C1)及び、負の電流(図9の入力端子T11、T12における点線矢印C2)が入力される。符号復調回路33Aで正しく復調動作が行われた場合には、符号復調回路33Aで復調された電流は、出力端子T13、T14において負の電流(図9の出力端子T13、T14における点線矢印C2)が流れることになる。以下にこれらの動作について説明する。この場合には、符号系列d1とd2はすべて0が入力され、スイッチS11〜S14はすべてオフされる。
まず、符号復調回路33Aの入力端子T11、T12に、負の電流(図9の入力端子T11、T12における点線矢印C2、符号変調回路23Aの入力端子T1、T2に流れる電流と同じ負の電流)が入力された場合の符号復調回路33Aの動作について説明する。この場合、符号変調回路23Aの入力端子T1、T2に負の電流が流れ、かつ変調波(符号復調回路33Aの入力端子T11、T12に流れる電流)も負の電流であるため、符号系列c1aの値は“1”である。従って、符号系列c1a(図9において符号系列d3)の“1”が入力されるスイッチS32、S33がオンされ、符号系列c1b(図9において符号系列d4)の“0”が入力されるスイッチS31、S34はオフされる。従って、出力端子T13、T14には負の電流(図9の出力端子T13、T14における点線矢印C2)が流れる。
次に、符号復調回路33Aの入力端子T11、T12に、正の電流(図9の入力端子T11、T12における実線矢印C1)が入力された場合の符号復調回路33Aの動作について説明する。この場合、符号変調回路23Aの入力端子T1、T2に負の電流が流れ、かつ変調波(符号復調回路33Aの入力端子T11、T12に流れる電流)は正の電流であるため、符号系列c1aの値は“0”である。従って、符号系列c1a(図9において符号系列d3)の“0”が入力されるスイッチS32、S33はオフされ、符号系列c1b(図9において符号系列d4)の“1”が入力されるスイッチS31、S34はオンされる。従って、出力端子T13、T14には負の電流(図9の出力端子T13、T14における点線矢印C2)が流れることになる。これにより、図10Cに示すように、符号変調回路23Aに、交流における負の電流(図8の入力端子T1、T2における一点鎖線矢印B1)の電流の入力に対して、符号復調回路33Aにより、正確に負の電流に復調された電流を負荷5に出力することができる。
以上説明したように、本構成により、交流の電流を交流に変調し、有線伝送路3を介して交流を復調することができる。
表4は、符号変調回路23Aの双方向スイッチ回路SS21〜SS24に入力される制御信号m1〜m4の符号系列の一例、及び符号復調回路33Aの双方向スイッチ回路SS31〜SS34に入力される制御信号d1〜d4の符号系列の一例を示す。
Figure 2017201778
図8の符号変調回路23Aと図9の符号復調回路33Aに対して、表4に示すように、符号系列m3、m4、d3、d4に“0”を与え、符号系列m3、m4、d3、d4が入力されるスイッチS21〜S24、S31〜S34をオフにすると、図6の符号変調回路23と符号復調回路33と同一の回路構成を実現できる。すなわち、表4に示すように、符号系列m1とm2、符号系列d1とd2にそれぞれ、符号系列c1aとc1bからなる符号系列を与えることで、図7A〜7Cに示した直流電力伝送を実現することができる。これにより、図8の符号変調回路23Aと図9の符号復調回路33Aを用いて、符号系列m1〜m4、d1〜d4を変更することで、直流の電力伝送及び交流の電力伝送の両方に対応することが可能な優れた電力伝送システムを実現できる。直流の発電機1の例として、太陽光発電が挙げられ、交流の発電機の例としては、火力、水力、風力、原子力、潮力等のタービン等の回転による発電機が挙げられる。
図10Aは第1の実施形態の変形例1に係る電力伝送システムの発電電流I1の信号波形例を示す波形図であり、図10Bは第1の実施形態の変形例1に係る電力伝送システムの変調電流I2の信号波形例を示す波形図であり、図10Cは第1の実施形態の変形例1に係る電力伝送システムの復調電流I3の信号波形例を示す波形図である。すなわち、図10A〜10Cは、交流の発電電流I1を符号変調器2により符号変調した後、変調電流I2を有線伝送路3を介して伝送し、変調電流I2を符号復調器4により符号復調したときの信号波形例である。
ここで、交流の発電電流I1は、一例として、200マイクロ秒で正と負を周期的に繰り返す、周波数5kHzの矩形波形を用いた。このときも、図7A〜7Cに示した直流の発電電流I1を符号変調したときと同様に、符号復調器4は、受信した変調電流I2に対して、符号変調に用いた変調符号と同一の復調符号を乗算することで、図10A〜10Cに示すように、発電機1で発電された交流電力を復元することができる。ここで、符号変調器2の変調符号m1は、一例として次式で表される。
m1=[1 -1 1 1 1 -1 -1 -1 1 -1 -1 -1 1 1] (6)
交流の発電電流I1(図10A)に対して、周波数70kHzを有し、“1”と“−1”を含む変調符号m1を乗算して符号変調波の変調電流I2(図10B)を生成した。この場合、一つの符号の時間幅は、1/(70kHz)=14.2マイクロ秒であった。符号復調器4の復調符号d1は次式で表される。
d1=m1=[1 -1 1 1 1 -1 -1 -1 1 -1 -1 -1 1 1] (7)
直流電力に対する符号復調と同様に、変調符号m1に対して復号符号d1を乗算することにより、次式の復調結果の符号を得る。
m1×d1=[1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1] (8)
式(8)から明らかなように、元の交流電力が得られることが分かる。
以上説明したように、本実施形態に係る符号変調及び符号復調の方法を用いることで、正確に同期してかつ電力損失のない電力伝送を実現できる。また、図10A〜10Cに示すように、前記の符号系列m1を繰り返すことにより、より長い時間での電力の伝送を効率よく行うことが可能になる。
図8及び図9では、双方向性スイッチ回路SS21〜SS34のそれぞれが、互いに並列に接続された1対のスイッチにより構成されていたが、双方向性スイッチ回路SS21〜SS34のそれぞれは、直列に接続された1対のスイッチによって構成されてもよい。この場合、各スイッチにはダイオードが並列に接続され、各双方向性スイッチ回路において1対のダイオードは互いに逆向きに接続される。各スイッチは例えば、スイッチに並列に接続された寄生(ボディ)ダイオードを含むMOSトランジスタで構成されてもよい。各スイッチ回路を例えばMOSトランジスタのスイッチと1つのダイオードで実現すると、1つの双方向性スイッチ回路において4つの半導体素子(2つのMOSトランジスタと2つのダイオード)が必要になる。一方、MOSトランジスタには特性の良い逆特性ダイオードが内蔵されたパッケージが普及しており、2つの半導体素子で1つの双方向スイッチ回路を構成することで小型化できる。
次に、図1の電力伝送システムにおいて電力伝送の準備のため、特に、符号変調器2及び符号復調器4を同期させるための制御信号を送受信する動作について説明する。
特許文献1〜3では、電力伝送システム全体の時間的な同期について説明されている。しかしながら、符号変調により変調された電力を伝送する場合には、電力伝送システム全体で時間的に同期するだけでなく、符号変調器2から符号復調器4への伝搬時間を考慮して、符号復調器4の復調動作が受信した電力の位相に同期することが求められる。符号復調器4の復調動作が受信した電力の位相に同期していなければ、受信した電力を復調する際に損失が発生する。図1の電力伝送システムでは、符号変調器2の電力線通信回路24と符号復調器4の電力線通信回路34とが互いに通信することにより、この位相同期を実現する。
図1の電力伝送システムでは、発電機1で発電した電力は符号変調器2で変調され、変調された電力は有線伝送路3を介して符号復調器4に伝送されて復調され、復調された電力は負荷5に供給される。ここで、符号復調器4の位相同期について、図1に示すように、符号変調器2及び符号復調器4の間の有線伝送路3が経路長L1を有し、符号復調器4で復調された電力を有線伝送路3を介して伝送するためにΔt1秒の伝搬時間がかかる場合を例に説明する。この場合、符号変調器2の変調開始時刻から符号復調器4の復調開始時刻をΔt1秒だけ遅らせることで、有線伝送路3を伝送されてきた変調電力が符号復調器4に達する時刻にタイミングを合わせて復調動作を開始し、図7A〜7C及び図10A〜10Cに示したように電力を効率よく復調することができる。以上説明したように、図1の電力伝送システムでは、符号復調器4の復調動作を受信した電力の位相に確実に同期させることが重要となる。
図11は、図1の電力伝送システムにおける符号変調器2及び符号復調器4の同期を示すシーケンス図である。ここでは、同期を確立するための制御信号は、符号変調器2の電力線通信回路24より送信され、有線伝送路3を介して符号復調器4の電力線通信回路34で受信される。符号復調器4は、有線伝送路3を介して符号変調器2から制御信号を受信することにより、有線伝送路3を介する符号変調器2から符号復調器4までの伝搬時間Δt1を測定する。
具体的には、例えば、コントローラ10から、電力伝送システム全体の同期をとるための基準信号としてシステム同期信号を送信し、符号変調器2及び符号復調器4をそれぞれコントローラ10に予め同期させる。これにより、符号変調器2及び符号復調器4はシステム同期時刻t0において互いに時間的に同期する。符号変調器2は、符号復調器4の復調動作を受信した電力の位相に同期させるための制御信号として、ビーコンを符号復調器4に送信する。ビーコンは、システム同期時刻t0を基準とする当該ビーコンの送信時刻(又は、システム同期時刻t0から送信時刻までの時間長Δτ0)を示す情報を含む。符号復調器4は、ビーコンを受信して、システム同期時刻t0を基準とするその受信時刻(又は、システム同期時刻t0から受信時刻までの時間長Δτ1)を決定する。符号復調器4は、有線伝送路3における伝搬時間Δt1を、Δt1=Δτ1−Δτ0により求める。符号復調器4の制御回路30は、符号復調回路33の復調開始時刻を、符号変調回路23の変調開始時刻(すなわち電力の送信開始時刻)から伝搬時間Δt1だけ遅らせる。符号復調器4は、有線伝送路3を介して符号変調器2から電力を受信したとき、伝搬時間Δt1に基づいて当該電力の位相に同期して当該電力を復調する、これにより、符号変調器2から受信した電力の位相に同期して電力を効率よく復調することができる。
なお、システム同期信号は、コントローラ10から送信される信号に限られるものでなく、例えば、GPS信号あるいは標準電波(電波時計)のような他の信号源から送信された信号を使用してもよい。これにより、電力伝送システム全体のより正確な同期が可能となる利点がある。さらには、コントローラ10からシステム同期信号を送信する機能を備える必要がないので、コントローラ10のコストを削減する効果がある。
次に、図12、13A〜13E、14、及び15を参照して、第1の実施形態の変形例2に係る電力伝送システムについて説明する。ここでは、電力伝送システムが複数の発電機、複数の符号変調器、複数の符号復調器、及び複数の負荷を備える場合における符号変調器及び符号復調器の間の同期の確立について説明する。
図12は、第1の実施形態の変形例2に係る電力伝送システムの構成を示すブロック図である。図12の電力伝送システムは、発電機1−1、1−2、符号変調器2−1、2−2、有線伝送路3、符号復調器4−1、4−2、負荷5−1、5−2、及びコントローラ10Aを備える。図12の発電機1−1、1−2は図1の発電機1と同様にそれぞれ構成される。図12の符号変調器2−1、2−2は図1の符号変調器2と同様にそれぞれ構成される。図12の符号復調器4−1、4−2は図1の符号復調器4と同様にそれぞれ構成される。図12の負荷5−1、5−2は図1の負荷5と同様にそれぞれ構成される。発電機1−1、1−2において発電された電力はそれぞれ符号変調器2−1、2−2で変調される。変調された電力は互いに合成されて有線伝送路3を介して伝送される。伝送された電力は符号復調器4−1、4−2でそれぞれ復調され、復調された電力は負荷5−1、5−2にそれぞれ供給される。図12の電力伝送システムは、2つの発電機1−1、1−2及び2つの負荷5−1、5−2を含む電力伝送システムにおいて、所望の発電機及び負荷の組み合わせで電力を伝送する。
図13Aは図12の電力伝送システムに係る発電電流I11の信号波形例を示す波形図であり、図13Bは図12の電力伝送システムに係る発電電流I12の信号波形例を示す波形図であり、図13Cは図12の電力伝送システムに係る変調電流I2の信号波形例を示す波形図であり、図13Dは図12の電力伝送システムに係る復調電流I31の信号波形例を示す波形図であり、図13Eは図12の電力伝送システムに係る復調電流I32の信号波形例を示す波形図である。符号変調器2−1及び符号復調器4−1は、互いに対応する変調符号の符号系列及び復調符号の符号系列をそれぞれ使用する。符号変調器2−2及び符号復調器4−2は、互いに対応する変調符号の符号系列及び復調符号の符号系列であって、符号変調器2−1及び符号復調器4−1のものとは異なる符号系列をそれぞれ使用する。例えば、符号変調器2−1及び符号復調器4−1の符号系列と、符号変調器2−2及び符号復調器4−2の符号系列とは、互いに直交する。直交符号系列として、例えば、Gold系列、m系列等を使用可能である。これにより、符号変調器2−1から符号復調器4−1に電力を伝送し、符号変調器2−2から符号復調器4−2に電力を伝送することができる。符号変調器2−1によって変調された電力及び符号変調器2−2によって変調された電力は、有線伝送路3上でいったん合成されても、符号復調器4−1及び符号復調器4−2により分離して復調することができる。
図14は、図12の有線伝送路3の構成を示す図である。図12の有線伝送路3は、その部分となる有線伝送路3a〜3eを含む。有線伝送路3a〜3eはそれぞれ、経路長L2a〜L2eを有する。有線伝送路3aは符号変調器2−1に接続され、有線伝送路3bは符号変調器2−2に接続される。有線伝送路3dは符号復調器4−1に接続され、有線伝送路3eは符号復調器4−2に接続される。図14に示すように、有線伝送路3において、ある符号変調器からある符号復調器への経路長が、別の符号変調器から別の符号復調器への経路長とは異なる場合がある。図14の場合、例えば、符号変調器2−1から符号復調器4−1までの経路は有線伝送路3a、3c、3dで構成されるので、合計の経路長はL2a+L2c+L2dとなる。また、符号変調器2−2から符号復調器4−2までの経路は有線伝送路3b、3c、3eで構成されるので、合計の経路長はL2b+L2c+L2eとなる。その他の経路の経路長も同様に定まり、符号変調器2−1から符号復調器4−2までの経路の経路長はL2a+L2c+L2eとなり、符号変調器2−2から符号復調器4−1までの経路の経路長はL2b+L2c+L2dとなる。この場合は、電力伝送に用いるすべての経路について、符号復調器4−1、4−2の復調動作を受信した電力の位相に同期させるための制御信号を送受信する必要がある。
図15は、図12の電力伝送システムにおける符号変調器2−1、2−2及び符号復調器4−1、4−2の同期を示すシーケンス図である。図15のシーケンスは、符号変調器及び符号復調器の異なる組み合わせについてビーコンの送受信を繰り返すことを除いて、図11のシーケンスと同様である。
符号変調器2−1、2−2からビーコンを送信する場合、符号復調器4−1、4−2のそれぞれにおいて、符号変調器2−1から送信されたビーコンと符号変調器2−2から送信されたビーコンとを識別する必要がある。たとえば、ビーコンを識別するために、符号変調器2−1、2−2からビーコンを時分割で送信してもよい。まず、符号変調器2−1からビーコンを送信し、符号復調器4−1、4−2のそれぞれは、図11のシーケンスと同様に、符号変調器2−1から受信した電力の位相に同期して電力を復調する。次に、符号変調器2−2からビーコンを送信し、符号復調器4−1、4−2は、図11のシーケンスと同様に、符号変調器2−2から受信した電力の位相に同期して電力を復調する。ビーコンを時分割で送信する場合、ビーコン間の分離が容易であり、且つ、もっとも確実に同期を確立できるという利点がある。
また、ビーコンを識別するために、符号変調器2−1、2−2ごとに互いに異なる固有符号(ID)を割り当て、ビーコンに固有符号を付与して送信してもよい。さらには、ビーコンを識別するために、符号変調器2−1、2−2ごとに互いに異なる周波数を割り当て、割り当てられた周波数を有するビーコンを送信してもよい。このように、ビーコンに固有符号(ID)を付与して送信する場合、もしくは、ビーコンを異なる周波数で送信する場合には、ビーコンを同じ時間に多重して送信することができるので、同期形成にかかる時間を短縮できるという効果がある。
図15のシーケンスによれば、図12のように電力伝送システムが複数の符号変調器及び複数の符号復調器を備える場合であっても、符号復調器4−1、4−2の復調動作を受信した電力の位相に同期させ、電力を効率よく復調することができる。
次に、図16〜図18を参照して、第1の実施形態の変形例3に係る電力伝送システムについて説明する。
図16は、第1の実施形態の変形例3に係る電力伝送システムの構成を示すブロック図である。図16の電力伝送システムは、発電機1−1、1−2、符号変調器2、2B、有線伝送路3−1〜3−3、符号復調器4、4B、負荷5−1、5−2、及びコントローラ10Bを備える。図16の電力伝送システムでは、複数の有線伝送路3−1〜3−3が縦続接続されている。ここでは、2つの発電機1−1、1−2において発電した電力をそれぞれ負荷5−1、5−2に供給する例を示す。
ここで、図16の符号変調器2は図2と同様に構成され、図16の符号復調器4bは図3と同様に構成される。また、図17及び図18に、符号変調器2B及び符号復調器4Bの構成の一例を示すブロック図をそれぞれ示す。
図17は、図16の符号変調器2Bの構成を示すブロック図である。図17に示すように、符号変調器2Bは、図2の符号変調器2と同様の構成要素を備える。図17の端子T21〜T24は図2の端子T1〜T4にそれぞれ対応する。図17の符号変調器2Bと図2の符号変調器2との違いは、符号変調器2Bを有線伝送路3−1、3−2の間に縦続接続することを可能にするため、追加の入力端子T25、T26を備えている点にある。図17の符号変調器2Bの動作は図2の符号変調器2と同様であるので、再度の説明は省略する。以上により、符号変調器2Bを有線伝送路3−1、3−2の間に縦続接続することが可能となり、縦続接続された電力伝送システムを構築できるという効果がある。
図18は、図16の符号復調器4Bの構成を示すブロック図である。図18に示すように、符号復調器4Bは、図3の符号復調器4と同様の構成要素を備える。図18の端子T32〜T34は図3の端子T11〜T14にそれぞれ対応する。図18の符号復調器4Bと図3の符号復調器4との違いは、符号復調器4Bを有線伝送路3−2、3−3の間に縦続接続することを可能にするため、追加の出力端子T35、T36を備えている点にある。図18の符号復調器4Bの動作は図3の符号復調器4と同様であるので、再度の説明は省略する。以上により、符号復調器4Bを有線伝送路3−2、3−3の間に縦続接続することが可能となり、縦続接続された電力伝送システムを構築できるという効果がある。
例えば、発電機1−1で発電された電力は符号変調器2で変調され、有線伝送路3−1、符号変調器2B、及び有線伝送路3−2を介して伝送され、伝送された電力は符号復調器4Bで復調されて負荷5−2に出力される。また、発電機1−2で発電された電力は符号変調器2Bで変調され、有線伝送路3−2、符号復調器4B、及び有線伝送路3−3を介して伝送され、伝送された電力は符号復調器4で復調されて負荷5−1に出力される。
符号変調器2及び符号復調器4Bは、互いに対応する変調符号の符号系列及び復調符号の符号系列をそれぞれ使用する。符号変調器2B及び符号復調器4は、互いに対応する変調符号の符号系列及び復調符号の符号系列であって、符号変調器2及び符号復調器4Bのものとは異なる符号系列をそれぞれ使用する。これにより、符号変調器2から符号復調器4Bに電力を伝送し、符号変調器2Bから符号復調器4に電力を伝送することができる。符号変調器2によって変調された電力及び符号変調器2Bによって変調された電力は、有線伝送路3−2上でいったん合成されても、符号復調器4及び符号復調器4Bにより分離して復調することができる。
図16の電力伝送システムにおいて、符号復調器4、4Bの復調動作を受信した電力の位相に同期させるための動作は、図12の電力伝送システムのもの(図15を参照)と同様である。
以上に説明したように、第1の実施形態に係る電力伝送システムによれば、符号変調器及び符号復調器の間でビーコンを送受信することにより、コスト及び通信オーバーヘッドの増大を抑えながら、符号復調器の復調動作を受信した電力の位相に同期させることができる。これにより、電力損失が少なく、高い電力伝送効率を有する電力伝送システムを提供することが可能になる。
なお、図11及び図15では、符号変調器から符号復調器にビーコンを送信する例を挙げて説明したが、これに限られるものでなく、符号復調器から符号変調器にビーコンを送信してもよい。この場合、符号変調器は、図11及び図15と同様にコントローラからシステム同期信号を受信することにより、符号復調器に予め時間的に同期する。符号復調器はビーコンを送信する。符号変調器は、有線伝送路3を介して符号復調器からビーコンを受信することにより、有線伝送路3を介する符号変調器から符号復調器での伝搬時間を測定する。符号変調器は、符号復調器が有線伝送路を介して符号変調器から受信した電力の位相に同期して当該電力を復調するように、符号変調器から送信する電力の初期位相を伝搬時間に基づいて決定する。符号変調器は、決定された初期位相を有するように変調された電力を送信する。これにより、コスト及び通信オーバーヘッドの増大を抑えながら、符号復調器の復調動作を受信した電力の位相に同期させることができる。これにより、電力損失が少なく、高い電力伝送効率を有する電力伝送システムを提供することが可能になる。
電力伝送システムが1つの符号変調器及び複数の符号復調器を備える場合、符号変調器から各符号復調器にビーコンを送信することにより、各符号復調器は符号変調器から送信された電力の位相に同期して電力を復調することができる。また、電力伝送システムが複数の符号変調器及び1つの符号復調器を備える場合、符号復調器から各符号変調器にビーコンを送信することにより、各符号変調器は、符号復調器が受信した電力の位相に同期して当該電力を復調するように決定された初期位相を有する電力を送信することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、電力伝送システムにおける電力伝送の準備のため、特に、有線伝送路の状態として、有線伝送路の異常及び切断を検出するための制御信号を送受信する動作について説明する。
図19は、第2の実施形態に係る符号変調器2Cの構成を示すブロック図である。図19の符号変調器2Cは、図2の符号変調器2の構成要素に加えて、信号レベル測定回路27を備える。符号変調器2Cは、図21、図23、又は図25を参照して後述する処理を実行するコントローラ10Cと通信する。
図20は、第2の実施形態に係る符号復調器4Cの構成を示すブロック図である。図20の符号復調器4Cは、図3の符号復調器4の構成要素に加えて、信号レベル測定回路37を備える。符号復調器4Cは、図21、図23、又は図25を参照して後述する処理を実行するコントローラ10Cと通信する。
第2の実施形態に係る電力伝送システムにおいて、符号変調器及び符号復調器の一方のみが信号レベル測定回路を備えていればよい。従って、以下の説明では、図12の電力伝送システムにおいて、図12の符号復調器4−1、4−2に代えて図20の符号復調器4Cに対応する符号復調器4C−1、4C−2が設けられている場合を考える。
図21及び図22を参照して、電力伝送の経路における異常箇所を検出する処理について説明する。符号変調器2−1、2−2と符号復調器4C−1、4C−2との組み合わせごとに、その間の経路における異常箇所を検出する。ここでは、有線伝送路3の異常箇所を検出するための制御信号を符号変調器2−1、2−2から符号復調器4C−1、4C−2に送信する場合について説明する。
図21は、第2の実施形態に係るコントローラ10Cによって実行される異常検出処理を示すフローチャートである。
ステップS1において、コントローラ10Cは、符号変調器2−1、2−2のうち、1つの符号変調器を選択する。ステップS2において、コントローラ10Cは、有線伝送路3の異常を検出するための制御信号として、選択された符号変調器からビーコンを送信させる。
ステップS2で送信されたビーコンは、有線伝送路3を介して符号復調器4C−1、4C−2によって受信される。符号復調器4C−1、4C−2は、図22を参照して後述する異常判定処理を実行することにより、異常判定信号をコントローラ10Cに送る。
ステップS3において、コントローラ10Cは、符号復調器から異常判定信号を受信する。ステップS4において、コントローラ10Cは、すべての符号復調器4C−1、4C−2から異常判定信号を受信したか否かを判断し、YESのときはステップS5に進み、NOのときはステップS3に戻る。
ステップS5において、コントローラ10Cは、すべての符号変調器2−1、2−2からビーコンを送信させたか否かを判断し、YESのときはステップS7に進み、NOのときはステップS6に進む。ステップS6において、コントローラ10Cは、他の1つの符号変調器を選択し、ステップS2〜S5を繰り返す。
ステップS7において、コントローラ10Cは、符号復調器4C−1、4C−2から受信された異常判定信号に基づいて、異常箇所を含む経路を用いた電力伝送を停止する。ステップS8において、コントローラ10Cは、符号復調器4C−1、4C−2から受信された異常判定信号に基づいて、異常箇所を含まない経路を用いた電力伝送を開始又は継続する。
図22は、図20の符号復調器4Cの制御回路30によって実行される異常判定処理を示すフローチャートである。
ステップS11において、制御回路30は、符号変調器2−1、2−2のうちの1つから、有線伝送路3を介してビーコンを受信する。ステップS12において、制御回路30は、受信したビーコンの信号レベルと、予め決められた基準信号レベルとの差の絶対値を計算する。基準信号レベルは、例えば、電力、電圧振幅、又は電流振幅で表される。
基準信号レベルは、制御回路30の内部のメモリに予め格納される。基準信号レベルは、ビーコンの信号レベルの予測値を表す固定値であってもよく、先行する一定の時間期間にわたって受信されたビーコンの信号レベルであってもよい。固定値の基準信号レベルを用いる場合には、メモリを軽減できるという効果がある。一方、一定の時間期間にわたって受信された基準信号レベルを用いる場合には、経時的変化を含む長期的な異常を検出できるという効果がある。
ステップS13において、制御回路30は、差の絶対値が所定のしきい値を超えたか否かを判断し、YESのときはステップS14に進み、NOのときはステップS15に進む。ステップS14において、制御回路30は、ビーコンの発信元の符号変調器との間に異常箇所が存在すると判定する。ステップS15において、制御回路30は、ビーコンの発信元の符号変調器との間に異常箇所が存在しないと判定する。従って、符号復調器4は、有線伝送路3を介して符号変調器2から受信したビーコンの信号レベルと、所定の基準信号レベルとの差が所定のしきい値を超えるとき、有線伝送路3に異常箇所が存在すると判定する。
ステップS16において、制御回路30は、判定結果を示す異常判定信号をコントローラ10Cに送信する。
符号復調器4Cの制御回路30は、符号変調器2−1、2−2からビーコンを受信するごとに、ステップS11〜S16を繰り返す。
図23及び図24を参照して、電力伝送の経路における切断箇所を検出する処理について説明する。符号変調器2−1、2−2と符号復調器4C−1、4C−2との組み合わせごとに、その間の経路における切断箇所を検出する。ここでは、有線伝送路3の切断箇所を検出するための制御信号を符号変調器2−1、2−2から符号復調器4C−1、4C−2に送信する場合について説明する。
図23は、第2の実施形態に係るコントローラ10Cによって実行される切断検出処理を示すフローチャートである。ステップS21において、コントローラ10Cは、符号変調器2−1、2−2のうち、1つの符号変調器を選択する。ステップS22において、コントローラ10Cは、有線伝送路3の切断を検出するための制御信号として、選択された符号変調器からビーコンを送信させる。
ステップS22で送信されたビーコンは、有線伝送路3を介して符号復調器4C−1、4C−2によって受信される。各符号復調器4C−1、4C−2の電力線通信回路34は、有線伝送路3を介して符号変調器2−1、2−2からビーコンを受信したとき、有線伝送路3を介して符号変調器2−1、2−2にACK信号(肯定応答信号)を送信する。符号変調器2−1、2−2は、図24を参照して後述する切断判定処理を実行することにより、切断判定信号をコントローラ10Cに送る。
ステップS23において、コントローラ10Cは、符号変調器から切断判定信号を受信する。ステップS24において、コントローラ10Cは、すべての符号変調器2−1、2−2からビーコンを送信させたか否かを判断し、YESのときはステップS26に進み、NOのときはステップS25に進む。ステップS25において、コントローラ10Cは、他の1つの符号変調器を選択し、ステップS22〜S24を繰り返す。
ステップS26において、コントローラ10Cは、符号変調器2−1、2−2から受信された切断判定信号に基づいて、切断箇所を含む経路を用いた電力伝送を停止する。ステップS27において、コントローラ10Cは、符号変調器2−1、2−2から受信された切断判定信号に基づいて、切断箇所を含まない経路を用いた電力伝送を開始又は継続する。
図24は、第2の実施形態に係る符号変調器2の制御回路20によって実行される切断判定処理を示すフローチャートである。
ステップS31において、制御回路20は、コントローラ10Cから切断判定処理の実行を指示する制御信号を受信する。ステップS32において、制御回路20は、ビーコンを送信する。
ビーコンを受信した符号復調器4C−1、4C−2は、ACK信号を送信する。
ステップS33において、制御回路20は、各符号復調器4C−1、4C−2からACK信号を受信したか否かを判断し、YESのときはステップS34に進み、NOのときはステップS35に進む。ステップS34において、制御回路20は、ACK信号の発信元の符号復調器との間に切断箇所が存在しないと判定する。ステップS35において、制御回路20は、タイムアウトしたか否かを判断し、YESのときはステップS36に進み、NOのときはステップS33に戻る。ステップS36において、制御回路20は、ACK信号を受信しなかった符号復調器との間に切断箇所が存在すると判定する。
ステップS37において、制御回路20は、判定結果を示す切断判定信号をコントローラ10Cに送信する。
図25を参照して説明するように、電力伝送システムは、異常箇所の検出と切断箇所の検出との両方を行ってもよい。
図25は、第2の実施形態に係るコントローラ10Cによって実行される異常及び切断検出処理を示すフローチャートである。図25の処理は、図21の処理及び図23の処理の組み合わせである。
ステップS41において、コントローラ10Cは、符号変調器2−1、2−2のうち、1つの符号変調器を選択する。ステップS42において、コントローラ10Cは、選択された符号変調器からビーコンを送信させる。
ビーコンは符号復調器4C−1、4C−2によって受信される。符号復調器4C−1、4C−2は、図22の異常判定処理を実行して異常判定信号をコントローラ10Cに送り、また、有線伝送路3を介して符号変調器2−1、2−2にACK信号を送信する。
ステップS43において、コントローラ10Cは、符号復調器から異常判定信号を受信する。ステップS44において、コントローラ10Cは、すべての符号復調器から異常判定信号を受信したか否かを判断し、YESのときはステップS46に進み、NOのときはステップS43に戻る。
ステップS45において、コントローラ10Cは、符号変調器から切断判定信号を受信する。
ステップS46において、コントローラ10Cは、すべての符号変調器2−1、2−2からビーコンを送信させたか否かを判断し、YESのときはステップS48に進み、NOのときはステップS47に進む。ステップS47において、コントローラ10Cは、他の1つの符号変調器を選択し、ステップS42〜S46を繰り返す。
ステップS48において、コントローラ10Cは、異常箇所又は切断箇所を含む経路を用いた電力伝送を停止する。ステップS49において、コントローラ10Cは、異常箇所及び切断箇所を含まない経路を用いた電力伝送を開始又は継続する。
コントローラ10Cが図25の処理を実行するとき、符号変調器2−1、2−2及び符号復調器4C−1、4C−2は、図21〜図24を参照して説明した場合と同様に動作する。
図25に示すように、異常箇所の検出と切断箇所の検出とを同時に行うことで、処理時間を短縮することができる。図25の処理によれば、図21のステップS2及び図23のステップS22が図25のステップS42にまとめられているので、異常箇所の検出と切断箇所の検出との両方を行っても、ビーコンによる通信オーバーヘッドの増大を抑えることができる。
次に、有線伝送路の異常及び切断を検出する例を示す。例えば、符号変調器2−1からビーコンを送信し、符号変調器2−1と符号復調器4−1との間に異常箇所又は切断箇所が存在し、符号変調器2−1と符号復調器4−2との間に異常箇所が存在しないと判定され、符号変調器2−2からビーコンを送信し、符号変調器2−2と符号復調器4−1との間に異常箇所又は切断箇所が存在し、符号変調器2−2と符号復調器4−2との間に異常箇所が存在しないと判定された場合を考える。この場合、図14の有線伝送路3dに異常があると判定することができる。また、例えば、符号変調器2−1からビーコンを送信し、符号変調器2−1と符号復調器4−1、4−2との間に異常箇所又は切断箇所が存在し、符号変調器2−2からビーコンを送信し、符号変調器2−2と符号復調器4−1、4−2との間に異常箇所が存在しないと判定された場合を考える。この場合、図14の有線伝送路3aに異常があると判定することができる。以上のように、第2の実施形態によれば、有線伝送路3の異常箇所又は切断箇所を特定でき、その修復及び復旧をより早く実現できるという効果がある。
図21〜図25の処理を実行することにより、コントローラ10Cは、有線伝送路3の異常及び切断を検出し、異常箇所又は切断箇所を含む経路を用いた電力伝送を停止し、異常箇所及び切断箇所を含まない経路を用いた電力伝送を開始又は継続することができる。
図26は、第2の実施形態の変形例に係るコントローラ10Dの構成を示すブロック図である。図26のコントローラ10Dは、計算回路41及びメモリ42を備える。メモリ42は、符号復調器4C−1、4C−2で受信されたビーコンの信号レベルを蓄積する。符号復調器4C−1、4C−2は、異常判定信号とともに、又は、異常判定信号に代えて、受信したビーコンの信号レベルをコントローラ10Cに送信する。計算回路41は、符号復調器4C−1、4C−2から新たにビーコンの信号レベルを受信したとき、メモリ42に蓄積された信号レベルと比較することにより、有線伝送路3の異常箇所の検出及び劣化箇所の予測を高精度に行うことができる効果がある。
第2の実施形態に係る電力伝送システムによれば、有線伝送路3の異常箇所又は切断箇所を特定することができる。さらに、受信されたビーコンの信号レベルを以前に受信されて蓄積されたビーコンの信号レベルと比較することにより、異常箇所の予測及び検出が可能な優れた電力伝送システムを実現できるという効果がある。
なお、図21〜図25では、符号変調器から符号復調器にビーコンを送信する例を挙げて説明したが、これに限られるものでなく、符号復調器から符号変調器にビーコンを送信してもよい。この場合、図12の電力伝送システムにおいて、図12の符号変調器2−1、2−2に代えて図19の符号変調器2Cに対応する符号変調器2C−1、2C−2が設けられる。この場合も、符号変調器から符号復調器にビーコンを送信する場合と同様の効果が得られる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る電力伝送システムでは、電力伝送システムにおける電力伝送の準備のため、特に、複数の電力送信装置及び複数の電力受信装置が存在する場合に、電力を伝送する電力送信装置及び電力受信装置の1つ又は複数の組み合わせ(すなわち経路)を決定する動作について説明する。
第3の実施形態に係る電力伝送システムでは、図12の電力伝送システムにおいて、図12の符号変調器2−1、2−2に代えて図19の符号変調器2Cに対応する符号変調器2C−1、2C−2が設けられ、図12の符号復調器4−1、4−2に代えて図20の符号復調器4Cに対応する符号復調器4C−1、4C−2が設けられている場合を考える。
図27は、第3の実施形態に係るコントローラによって実行される経路決定処理を示すフローチャートである。図27の処理では、まず、符号変調器2C−1、2C−2と符号復調器4C−1、4C−2との組み合わせごとに、その間の経路における伝送損失を測定する。ここでは、符号変調器及び符号復調器の組み合わせを決定するための制御信号を符号変調器2C−1、2C−2から符号復調器4C−1、4C−2に送信する場合について説明する。
ステップS51において、コントローラ10Cは、符号変調器2C−1、2C−2のうち、1つの符号変調器を選択する。ステップS52において、コントローラ10Cは、符号変調器及び符号復調器の組み合わせを決定するための制御信号として、選択された符号変調器からビーコンを送信させる。ステップS53において、コントローラ10Cは、選択された符号変調器から、ビーコンを送信したときの信号レベルを受信する。
ステップS52で送信されたビーコンは、有線伝送路3を介して符号復調器4C−1、4C−2によって受信される。符号復調器4C−1、4C−2は、受信したビーコンの信号レベルをコントローラ10Cに送信する。
ステップS54において、コントローラ10Cは、符号復調器から信号レベルを受信する。ステップS55において、コントローラ10Cは、すべての符号復調器から信号レベルを受信したか否かを判断し、YESのときはステップS56に進み、NOのときはステップS54に戻る。
ステップS56において、コントローラ10Cは、すべての符号変調器からビーコンを送信させたか否かを判断し、YESのときはステップS58に進み、NOのときはステップS57に進む。ステップS57において、コントローラ10Cは、他の1つの符号変調器を選択し、ステップS52〜S56を繰り返す。
ステップS58において、コントローラ10Cは、各経路の伝送損失を計算する。符号変調器2C−1から送信したビーコンの信号レベルがP1aであり、符号変調器2C−1から送信され、符号復調器4C−1、4C−2で受信されたビーコンの信号レベルがそれぞれP2a、P2bであるとする。また、符号変調器2C−2から送信したビーコンの信号レベルがP1bであり、符号変調器2C−2から送信され、符号復調器4C−1、4C−2で受信されたビーコンの信号レベルがそれぞれP3a、P3bであるとする。ビーコンを送信したときの信号レベルと、ビーコンを受信したときの信号レベルとの比が、各経路の伝送損失となる。すなわち、符号変調器2C−1と符号復調器4C−1との間の経路の伝送損失LaaはP2a/P1aであり、符号変調器2C−1と符号復調器4C−2との間の経路の伝送損失LbaはP2b/P1aである。すなわち、符号変調器2C−2と符号復調器4C−1との間の経路の伝送損失LabはP3a/P1bであり、符号変調器2C−2と符号復調器4C−2との間の経路の伝送損失LbbはP3b/P1bである。
ステップS59において、コントローラ10Cは、伝送損失が低くなる経路の組み合わせを決定する。
第3の実施形態に係る電力伝送システムによれば、複数の電力送信装置及び複数の電力受信装置が存在する場合に、電力を伝送する電力送信装置及び電力受信装置の1つ又は複数の組み合わせを決定することができる。
第3の実施形態に係る電力伝送システムによれば、符号変調器2C−1、2C−2及び符号復調器4C−1、4C−2のすべての組み合わせについて有線伝送路3の伝送損失を取得する。これにより、伝送損失のより少ない経路を選択して高効率の電力伝送を行うことができるという効果がある。これにより、より高効率の電力伝送を実現できる優れた電力伝送システムを提供することができる。
伝送損失は、コントローラ10Cで計算されることに限定されず、符号復調器4C−1、4C−2によって決定されてもよい。この場合、符号復調器4C−1、4C−2は、ビーコンを送信したときの信号レベルを符号変調器2C−1、2C−2から取得する。
図27では、符号変調器から符号復調器にビーコンを送信する例を挙げて説明したが、これに限られるものでなく、符号復調器から符号変調器にビーコンを送信してもよい。この場合、この場合も、符号変調器から符号復調器にビーコンを送信する場合と同様の効果が得られる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態に係る電力伝送システムでは、電力伝送システムにおける電力伝送の準備のため、特に、有線伝送路に対する符号変調器及び符号復調器のインピーダンスを測定して整合させる動作について説明する。
図28は、第4の実施形態に係る符号変調器2Eの構成を示すブロック図である。図28の符号変調器2Eは、図2の符号変調器2の構成要素に加えて、インピーダンス測定回路28及びインピーダンス整合回路29を備える。インピーダンス測定回路28は、電力線通信回路24から見た有線伝送路3のインピーダンスを測定する。インピーダンス整合回路29は、インピーダンス測定回路28によって測定されたインピーダンスに基づいて、有線伝送路3に対する符号復調回路33及び電力線通信回路24のインピーダンスを整合させる。
図29は、第4の実施形態に係る符号復調器4Eの構成を示すブロック図である。図29の符号復調器4Eは、図3の符号復調器4の構成要素に加えて、インピーダンス測定回路38及びインピーダンス整合回路39を備える。インピーダンス測定回路38は、電力線通信回路34から見た有線伝送路3のインピーダンスを測定する。インピーダンス整合回路39は、インピーダンス測定回路38によって測定されたインピーダンスに基づいて、有線伝送路3に対する符号復調回路33及び電力線通信回路34のインピーダンスを整合させる。
第4の実施形態に係る電力伝送システムでは、図12の電力伝送システムにおいて、図12の符号変調器2−1、2−2に代えて図28の符号変調器2Eに対応する符号変調器2E−1、2E−2が設けられ、図12の符号復調器4−1、4−2に代えて図28の符号復調器4Eに対応する符号復調器4E−1、4E−2が設けられている場合を考える。
符号変調器2E−1は、有線伝送路3に対する符号変調器2E−1のインピーダンスを測定するための制御信号として、ビーコンを送信する。まず、符号変調器2E−1において、他の符号変調器2E−2及び符号復調器4E−1、4E−2がビーコンを送信していないとき、電力線通信回路24からビーコンを送信する。インピーダンス測定回路28は、符号変調器2E−1と有線伝送路3との接続点において反射されて戻ってきたビーコンの振幅Ar及び位相φrを測定する。ここで、振幅Ar及び位相φrの値は、電力線通信回路24から送信されたビーコンの振幅及び位相で規格化されている。すなわち、このとき、反射係数Γは次式で表される。
Γ=Ar・exp(j・φr)
したがって、有線伝送路3の規格化インピーダンスZaは次式で表される。
Za=(1+Γ)/(1−Γ)
反射係数Γを計算するとき、実際には、ビーコンが保護回路25及び結合回路26を通過する際に生じる振幅の変化及び位相の変化をさらに考慮する。
以上により、符号変調器2E−1から有線伝送路3を見たときのインピーダンスを取得することができる。次いで、インピーダンス整合回路29により、符号変調器2E−1のインピーダンスを、有線伝送路3のインピーダンスZaの複素共役になるように調整する。これにより、符号変調器2E−1から出力する電力を反射なく全て送信することが可能になる。すなわち、符号変調器2E−1からみた有線伝送路3のインピーダンスを測定することで、電力伝送の効率を最大化できるという効果がある。
他の符号変調器2E−2及び符号復調器4E−1、4E−2も符号変調器2E−1と同様に、有線伝送路3に対するインピーダンスを測定して整合させる。
第4の実施形態に係る電力伝送システムによれば、有線伝送路に対する符号変調器及び符号復調器のインピーダンスを測定して整合させることができる。符号変調器2E−1、2E−2と有線伝送路3との間において電力が反射することなく、かつ、有線伝送路3と符号復調器4E−1、4E−2との間において電力が反射することなく、符号変調器2E−1、2E−2から符号復調器4E−1、4E−2に電力を伝送することが可能になる。これにより、電力伝送の効率を最大化できるという効果が得られる。
インピーダンス測定回路28、38は結合回路26、36と一体化されてもよい。これにより、ビーコンが保護回路及び結合回路を通過する際に生じる振幅の変化及び位相の変化を考慮する必要がなくなり、より簡単且つ正確に有線伝送路3のインピーダンスを測定することが可能になり、電力伝送効率の良い電力伝送システムを提供できるという効果がある。
第1から第4の実施形態に係る電力伝送システムによれば、ビーコンの送受信のみで、同期、有線伝送路の状態の検出、経路決定、インピーダンス整合のすべてを達成できる。ビーコン信号を送受信するだけなので、コスト及び通信オーバーヘッドの増大が生じにくい。
第1から第4の実施形態に係る電力伝送システムによれば、符号変調器及び符号復調器の間の同期を確立することで電力の変調及び復調を正確に実現することができ、さらには、有線伝送路の異常及び切断の検出が可能であり、かつ、伝送効率の良い有線伝送路を選択することで、同時に高効率な電力伝送を可能にする優れた電力伝送システムを提供する。
さらに、負荷となる電気設備が複数あり、送電経路が複数ある場合には、経路の安全性確認(異常及び切断の検出)、さらには、伝送路の品質評価により、より安全で電力伝送効率の高い送電経路を探索することが可能になる。
本開示の態様によると、送電される電力をより確実に識別及び分離し、より安全性の高い伝送経路を選択できる電力伝送システムを提供できる。
なお、第1から第4の実施形態に係る電力伝送システムによれば、ビーコンの周波数は、電力伝送の周波数と同一であってもよい。これにより、特に第3及び第4の実施形態では、電力伝送の周波数における有線伝送路の伝送損失及び有線伝送路のインピーダンスを取得することが可能になり、より正確な伝送損失及びインピーダンスの測定が可能となるという効果がある。
さらには、第1から第4の実施形態に係る電力伝送システムによれば、ビーコンは、所定の一定時間の間隔で継続的に送信されてもよい。これにより、有線伝送路の継続的な特性を取得することができ、間欠送信による消費電力を削減することができるという効果がある。
第1から第4の実施形態では、1つ又は2つの発電機と1つ又は2つの負荷を備えた電力伝送システムを例に挙げて説明したが、これに限られるものではない。1つの発電機と2つ以上の負荷を備えた構成、更には、2つの以上の発電機と2つ以上の負荷で構成される電力伝送システムを構成することも可能である。この場合には、多数の電力伝送を1つの伝送路にまとめて送電することが可能となり、伝送路の敷設コストの減少、伝送路の本数削減によるコスト減少等の効果がある。
なお、第1から第4の実施形態に係る電力伝送システムにおいては、一例として直流の電流及び/又は交流の電流を変調した例を示したが、これに限られるものではない。直流の電圧あるいは、交流の電圧を変調することも可能であり、同様の効果が得られる。
(実施形態の概要)
第1の態様に係る電力受信装置は、
有線伝送路を介して電力送信装置から電力を受信する電力受信装置であって、
前記電力送信装置は、所定の変調方式で電力を変調して前記有線伝送路を介して前記電力受信装置に送信し、
前記電力受信装置は、
前記有線伝送路を介して前記電力送信装置から受信した電力を前記変調方式に対応する復調方式で復調する復調回路と、
前記有線伝送路を介して前記電力送信装置から受信した制御信号を受信する通信回路とを備え、
前記電力受信装置は、
前記電力送信装置に予め時間的に同期し、
前記有線伝送路を介して前記電力送信装置から前記制御信号を受信することにより、前記有線伝送路を介する前記電力送信装置から前記電力受信装置までの伝搬時間を測定し、
前記有線伝送路を介して前記電力送信装置から電力を受信したとき、前記伝搬時間に基づいて当該電力の位相に同期して当該電力を復調する。
第2の態様に係る電力受信装置は、第1の態様に係る電力受信装置において、
前記電力受信装置は、前記有線伝送路を介して前記電力送信装置から受信した前記制御信号の信号レベルと、所定の基準信号レベルとの差が所定のしきい値を超えるとき、前記有線伝送路に異常箇所が存在すると判定する。
第3の態様に係る電力受信装置は、第1又は第2の態様に係る電力受信装置において、
前記通信回路は、前記有線伝送路を介して前記電力送信装置から前記制御信号を受信したとき、前記有線伝送路を介して前記電力送信装置に肯定応答信号を送信する。
第4の態様に係る電力受信装置は、第1〜第3のうちの1つの態様に係る電力受信装置において、
前記電力受信装置は、
前記通信回路から見た前記有線伝送路のインピーダンスを測定するインピーダンス測定回路と、
前記インピーダンス測定回路によって測定されたインピーダンスに基づいて、前記有線伝送路に対する前記復調回路及び前記通信回路のインピーダンスを整合させるインピーダンス整合回路とを備える。
第5の態様に係る電力受信装置は、第1〜第4のうちの1つの態様に係る電力受信装置において、
前記制御信号の周波数は、前記電力送信装置によって変調された電力の周波数と同じである。
第6の態様に係る電力受信装置は、第1〜第5のうちの1つの態様に係る電力受信装置において、
前記電力送信装置は前記制御信号を一定の時間間隔で送信する。
第7の態様に係る電力受信装置は、第1〜第6のうちの1つの態様に係る電力受信装置において、
前記変調方式及び前記復調方式はそれぞれ、所定の符号系列による符号変調方式及び符号復調方式である。
第8の態様に係る電力伝送システムは、
第1〜第7のうちの1つの態様に係る少なくとも1つの電力受信装置と、
所定の変調方式で電力を変調して有線伝送路を介して前記電力受信装置に送信する少なくとも1つの電力送信装置とを備える。
第9の態様に係る電力伝送システムは、第8の態様に係る電力伝送システムにおいて、
前記電力伝送システムは、複数の電力送信装置と、第1〜第7のうちの1つの態様に係る電力受信装置を複数有する電力受信装置群と、コントローラとを備え、
前記複数の電力受信装置の各電力受信装置は、前記有線伝送路を介して前記複数の電力送信装置の各電力送信装置から受信した前記制御信号の信号レベルを測定し、
前記コントローラは、
前記各電力送信装置が前記制御信号を送信したときの信号レベルと、前記複数の電力受信装置の各電力受信装置によって測定された信号レベルとに基づいて、前記電力送信装置及び前記電力受信装置の組み合わせごとに前記有線伝送路の伝送損失を計算し、
前記有線伝送路の伝送損失を低減するように、前記電力送信装置及び前記電力受信装置の組み合わせを決定する。
第10の態様に係る電力送信装置は、
有線伝送路を介して電力受信装置に電力を送信する電力送信装置であって、
前記電力送信装置は、
所定の変調方式で電力を変調して前記有線伝送路を介して前記電力受信装置に送信する変調回路と、
前記有線伝送路を介して前記電力受信装置から受信した制御信号を受信する通信回路とを備え、
前記電力受信装置は、前記有線伝送路を介して前記電力送信装置から受信した電力を前記変調方式に対応する復調方式で復調し、
前記電力送信装置は、
前記電力受信装置に予め時間的に同期し、
前記有線伝送路を介して前記電力受信装置から前記制御信号を受信することにより、前記有線伝送路を介する前記電力送信装置から前記電力受信装置までの伝搬時間を測定し、
前記電力受信装置が前記有線伝送路を介して前記電力送信装置から受信した電力の位相に同期して当該電力を復調するように、前記電力送信装置から送信する電力の初期位相を前記伝搬時間に基づいて決定する。
第11の態様に係る電力伝送システムは、
第10の態様に係る少なくとも1つの電力送信装置と、
有線伝送路を介して前記電力送信装置から受信した電力を前記変調方式に対応する復調方式で復調する少なくとも1つの電力受信装置とを備える。
本開示に係る電力伝送システムは、太陽光発電、風力発電、水力発電等の発電機から鉄道、EV車両等へ電力を伝送することに有用である。
1、1−1、1−2…発電機、
1m、1m−1、1m−2、5m、5m−1、5m−2…電力測定器、
2、2−1、2−2、2B、2C、2E…符号変調器、
3、3a〜3e、3−1〜3−3…有線伝送路、
4、4−1、4−2、4B、4C、4E…符号復調器、
5、5−1、5−2…負荷、
10、10A〜10D…コントローラ、
20…制御回路、
21…通信回路、
22…符号生成回路、
23…符号変調回路、
24…電力線通信回路、
25…保護回路、
26…結合回路、
27…信号レベル測定回路、
28…インピーダンス測定回路、
29…インピーダンス整合回路、
30…制御回路、
31…通信回路、
32…符号生成回路、
33…符号復調回路、
34…電力線通信回路、
35…保護回路、
36…結合回路、
37…信号レベル測定回路、
38…インピーダンス測定回路、
39…インピーダンス整合回路、
41…計算回路、
42…メモリ、
S1〜S34…スイッチ、
SS1〜SS34、SS21A〜SS34A…スイッチ回路、
T1〜T36…端子。

Claims (16)

  1. 電力送信装置から有線伝送路を介して制御信号を受信する通信回路と、
    前記電力送信装置から前記有線伝送路を介して受電した変調電力を復調する復調回路と、
    前記制御信号が前記有線伝送路を伝搬した伝搬時間を判定し、前記伝搬時間に基づいて、前記復調回路が前記変調電力を当該変調電力の位相に同期して復調するように制御する、制御回路とを備える、
    電力受信装置。
  2. 前記電力送信装置と前記電力受信装置は、前記電力送信装置と前記電力受信装置の時刻を同期させるための基準信号を受信し、
    前記制御信号は、前記電力送信装置が前記基準信号を受信した時刻を基準として、前記電力送信装置が前記制御信号を送信した時刻を示す、第1の時刻情報を含み、
    前記制御回路は、さらに、
    前記電力受信装置が前記基準信号を受信した時刻を基準として、前記電力受信装置が前記制御信号を受信した時刻を示す、第2の時刻情報を取得し、
    前記第1の時刻情報と前記第2の時刻情報とに基づいて前記伝搬時間を算出する、
    請求項1に記載の電力受信装置。
  3. 前記変調電力は、変調符号で符号変調された電力であり、
    前記復調回路は、前記変調符号に対応する復調符号で前記変調電力を符号復調する、
    請求項1又は2に記載の電力受信装置。
  4. 前記復調符号は、直交符号を含む、
    請求項3に記載の電力受信装置。
  5. 前記復調回路は、4つの双方向スイッチ回路がフルブリッジ接続されたHブリッジ回路である、
    請求項3又は4に記載の電力受信装置。
  6. 前記復調回路は、複数のスイッチを含み、
    前記制御回路は、前記複数のスイッチをオンオフさせることにより、前記変調電力を符号復調させる、
    請求項3又は4に記載の電力受信装置。
  7. 前記制御回路は、さらに、前記制御信号のレベルに基づいて、前記有線伝送路が正常か異常かを判定する、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の電力受信装置。
  8. 前記通信回路は、前記電力送信装置から有線伝送路を介して前記制御信号を受信した後に、前記有線伝送路を介して前記電力送信装置に肯定応答信号を送信する、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の電力受信装置。
  9. 前記電力受信装置は、
    前記通信回路から見た前記有線伝送路のインピーダンスを測定するインピーダンス測定回路と、
    前記インピーダンスに基づいて、前記有線伝送路に対する前記復調回路及び前記通信回路のインピーダンスを整合させるインピーダンス整合回路とをさらに備える、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の電力受信装置。
  10. 前記制御信号の周波数は、前記変調電力の周波数と同じである、
    請求項1から9のいずれか一項に記載の電力受信装置。
  11. 前記制御信号は、前記電力送信装置から一定間隔で送信される、
    請求項1から10のいずれか一項に記載の電力受信装置。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載の電力受信装置を含む少なくとも1つの電力受信装置と、前記電力送信装置を含む少なくとも1つの電力送信装置とを備える、
    電力伝送システム。
  13. 複数の電力受信装置と、複数の電力送信装置と、コントローラとを備える電力伝送システムであって、
    前記コントローラは、
    前記複数の電力送信装置の1つから前記複数の電力受信装置の1つに送信される信号の伝送損失を、前記複数の電力送信装置と前記複数の電力受信装置の組み合わせ毎に測定し、
    測定された結果に基づいて、前記複数の電力送信装置と前記複数の電力受信装置の組み合わせから少なくとも1つを選択し、
    選択された少なくとも1つの組み合わせのうちの1つは、請求項1から11のいずれか一項に記載の前記電力受信装置及び前記電力送信装置との組み合わせである、
    電力伝送システム。
  14. 電力受信装置から有線伝送路を介して制御信号を受信する通信回路と、
    所定の電力を変調して、変調電力を前記電力受信装置に前記有線伝送路を介して送電する変調回路と、
    前記制御信号が前記有線伝送路を伝搬した伝搬時間を測定し、前記伝搬時間に基づいて、前記変調電力の初期位相を決定する、制御回路とを備える、
    電力送信装置。
  15. 前記変調回路は、所定の電力を変調符号で符号変調する、
    請求項14に記載の電力送信装置。
  16. 請求項14又は15に記載の電力送信装置を含む少なくとも1つの電力送信装置と、前記電力受信装置を含む少なくとも1つの電力受信装置とを備える、
    電力伝送システム。
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