JP2017200404A - 受電装置、受電装置が実行する制御方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】受電装置が送電装置からの電力を他の受電装置へ中継するか否かを、電力消費装置の動作状態に基づいて制御する技術を提供する。
【解決手段】アンテナと、前記アンテナを介して送電装置から電力を受電して二次電池に供給する受電手段であって、前記二次電池は電力消費手段に電力を供給する、受電手段と、前記アンテナと前記受電手段との接続状態を、前記送電装置からの電力が前記受電手段に供給される第1の接続状態と、前記送電装置からの電力が前記アンテナにより他のアンテナへ中継される第2の接続状態との間で切り替える切替手段と、前記電力消費手段の動作状態に基づいて前記切替手段の前記切り替えを制御する制御手段と、を備えることを特徴とする受電装置を提供する。
【選択図】図4
【解決手段】アンテナと、前記アンテナを介して送電装置から電力を受電して二次電池に供給する受電手段であって、前記二次電池は電力消費手段に電力を供給する、受電手段と、前記アンテナと前記受電手段との接続状態を、前記送電装置からの電力が前記受電手段に供給される第1の接続状態と、前記送電装置からの電力が前記アンテナにより他のアンテナへ中継される第2の接続状態との間で切り替える切替手段と、前記電力消費手段の動作状態に基づいて前記切替手段の前記切り替えを制御する制御手段と、を備えることを特徴とする受電装置を提供する。
【選択図】図4
Description
本発明は、受電装置、受電装置が実行する制御方法、及びプログラムに関する。
従来より、無線電力伝送に関する技術の開発が進んできており、携帯用電子機器や、産業用機器等への採用が広がってきている。特に近年は、数メートル離れた機器や複数台の機器に無線電力伝送する技術が開発されてきている。例えば、特許文献1は、電気磁気的な共振結合を利用した無線電力伝送を行うシステムにおいて、受電装置が他の受電装置への中継器となることで、送電装置からの電力をより離れた受電装置へ伝送する技術を開示している。特許文献1の受電装置は、例えば、バッテリーが満充電になったことを検出した場合に中継器に切り替わる。
受電装置の中には、電力消費装置(例えばデジタルカメラ)と一体化され又は接続可能に構成され、電力消費装置に電力を供給できるものがある。このような受電装置においては、電力を受電している間に、電力消費装置の動作状態に応じて電力が消費される場合がある。
しかしながら、特許文献1はバッテリーの充電状態などに基づいて中継器への切り替えを制御する技術を開示するのみであり、電力消費装置の動作状態に基づいて中継器への切り替えを制御する技術はこれまで提案されていなかった。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、受電装置が送電装置からの電力を他の受電装置へ中継するか否かを、電力消費装置の動作状態に基づいて制御する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、アンテナと、前記アンテナを介して送電装置から電力を受電して二次電池に供給する受電手段であって、前記二次電池は電力消費手段に電力を供給する、受電手段と、前記アンテナと前記受電手段との接続状態を、前記送電装置からの電力が前記受電手段に供給される第1の接続状態と、前記送電装置からの電力が前記アンテナにより他のアンテナへ中継される第2の接続状態との間で切り替える切替手段と、前記電力消費手段の動作状態に基づいて前記切替手段の前記切り替えを制御する制御手段と、を備えることを特徴とする受電装置を提供する。
なお、その他の本発明の特徴は、添付図面及び以下の発明を実施するための形態における記載によって更に明らかになるものである。
本発明によれば、受電装置が送電装置からの電力を他の受電装置へ中継するか否かを、電力消費装置の動作状態に基づいて制御することが可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせすべてが、本発明に必須とは限らない。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る無線電力伝送システム100の構成例を示す図である。無線電力伝送システム100は、送電装置200、受電装置300、及び受電装置350を含む。送電装置200は、受電装置300及び受電装置350などの受電装置に対して、電気磁気的な共振結合を利用した無線電力伝送を行う。
図1は、第1の実施形態に係る無線電力伝送システム100の構成例を示す図である。無線電力伝送システム100は、送電装置200、受電装置300、及び受電装置350を含む。送電装置200は、受電装置300及び受電装置350などの受電装置に対して、電気磁気的な共振結合を利用した無線電力伝送を行う。
図2は、送電装置200の構成例を示す図である。送電装置200は、電源部201と、送電部202と、送電アンテナ203と、通信部204と、制御部205とを備える。
電源部201は、商用電源、整流平滑部、及びDC/DCコンバータなどで構成され、交流電源を整流して各部へ必要な電力を供給する。送電部202は、送電アンテナ203を構成する共振回路の共振周波数に等しい周波数の信号を発生させる。送電アンテナ203は、ループ状の送電側コイルと共振用のコンデンサなどによる、所定の共振周波数を有する共振回路で構成され、受電装置300や受電装置350に電力を送り出す。ここで、送電アンテナ203の共振回路は、所定の共振周波数を有する構成であればいかなる構成であってもよい。例えば、送電側コイルはオープン型又はショート型のいずれでも構わず、また、共振用のコンデンサは送電側コイルに対して直列接続又は並列接続のいずれでも構わない。通信部204は、無線によるデータ通信を行う。通信部204は、通信用のアンテナを独自で有する構成であってもよいし、送電アンテナ203を通信用のアンテナとして用いる構成であってもよい。制御部205は、記憶部を有し、記憶部に記憶される制御プログラムを実行することにより送電装置200全体を制御する。
図3は、受電装置300の構成例を示す図である。受電装置300は、受電アンテナ301と、受電部302と、二次電池303と、負荷304と、スイッチ305と、通信部306と、制御部307とを備える。なお、受電装置350の構成は、受電装置300の構成と同様である。
受電アンテナ301は、ループ状の受電側コイルと共振用のコンデンサなどによる、送電アンテナ203と同じ共振周波数を有する共振回路で構成され、送電アンテナ203との電気磁気的な共振結合により、送電アンテナ203から送られた電力を受け取る。また、受電アンテナ301は、後述のスイッチ305の接続状態に応じて、送電アンテナ203だけでなく他の受電装置(例えば受電装置350)の受電アンテナ301とも電気磁気的に共振結合することができる。これにより、受電アンテナ301は、送電装置200からの電力を受電装置350へ中継することができる。
受電部302は、整流平滑部、DC/DCコンバータ、及び充電回路などで構成され、受電アンテナ301で受け取った電力を整流して各部へ必要な電力を供給する。また、受電部302は、二次電池303からの電力を用いて各部へ必要な電力を供給することもできる。更に、受電部302は、電圧検出方式やクーロン・カウンタ方式などの方式による電池残量検出回路を備え、二次電池303の電池残量を検出する。二次電池303は、受電部302による充電制御に従い、受電部302から供給される電力を蓄積する。
負荷304は、各種モジュールによって構成され、受電アンテナ301又は二次電池303からの電力を消費して動作を行う。図3の例では、受電装置300は、負荷304を含む電力消費装置と一体的に構成されている。しかしながら、本実施形態はこの構成に限定されず、受電装置300と、負荷304を含む電力消費装置とは、相互に接続可能な別個の装置として構成されていてもよい。また、負荷304を構成する各種モジュールは、電力消費装置の具体的構成に応じて変化する。以下の説明において、電力消費装置はデジタルカメラであるものとする。この場合、負荷304を構成する各種モジュールは、被写体像をズーム及びフォーカスする撮像レンズ、被写体像を電気的な画像情報に変換する撮像素子、及び、取得された画像情報を表示するLCD等を有する表示部などを含む。また、負荷304は、ユーザの制御する各種スイッチを有する操作部なども含む。しかしながら、本実施形態の電力消費装置はデジタルカメラに限定されず、例えばノートPCであってもよい。負荷304で消費される電力は、受電装置300(厳密には、電力消費装置)の動作状態(例えば、動画記録中であるか否か)に応じて変化する。また、負荷304が電力を消費する動作状態である場合、受電部302は、受電アンテナ301を介して送電装置200から受電した電力の少なくとも一部を負荷304に供給してもよい。
スイッチ305は、受電アンテナ301の受電側コイルの一端と受電部302の入力の一端との間に設けられる。スイッチ305は、第1の接続状態と第2の接続状態との間で切り替え可能である。第1の接続状態は、受電側コイルの一端と受電部302の入力の一端とを接続する状態である。第2の接続状態は、受電側コイルの一端を受電部302の入力の一端に接続する代わりに受電側コイルのもう一端に接続する状態である。なお、受電側コイルのもう一端と受電部302の入力のもう一端とは、常に接続されていてもよい。スイッチ305がいずれの状態であっても、受電アンテナ301は、送電装置200の送電アンテナ203、又は他の受電装置(例えば受電装置350)の受電アンテナとの電気磁気的な共振結合が維持される。ここで、スイッチ305が受電側コイルの一端と受電部302の入力の一端とを接続する状態(第1の接続状態)は、送電装置200からの電力が受電部302に供給されて受電装置300で消費される、受電状態である。また、スイッチ305が受電側コイルの一端ともう一端とを接続する状態(第2の接続状態)は、送電装置200からの電力が受電部302に供給されずに他の受電装置(例えば受電装置350)の受電アンテナへ中継される、中継状態である。スイッチ305は、制御部307により制御される(切替制御)。
通信部306は、データ通信を行う。通信部306は、通信用のアンテナを独自で有する構成であってもよいし、受電アンテナ301を通信用のアンテナとして用いる構成であってもよい。
制御部307は、記憶部を有し、記憶部に記憶される制御プログラムを実行することにより受電装置300全体を制御する。本実施形態において、制御部307は、負荷304の動作状態に基づいて、スイッチ305の切り替えを制御する。また、制御部307は、負荷304の動作状態に加えて、受電部302による二次電池303の電池残量検出結果に基づいてスイッチ305の切り替えを制御してもよい。
図4は、受電装置300が実行するスイッチ制御処理のフローチャートである。本フローチャートの各ステップの処理は、特に断らない限り、制御部307が制御プログラムを実行することにより実現される。制御部307は、送電アンテナ203から受電アンテナ301への送電が開始したことを検知すると、本フローチャートの処理を開始する。以下の説明において、スイッチ305の初期状態は受電状態であるものとする。しかしながら、本実施形態はこれに限定されず、スイッチ305の初期状態は中継状態であってもよい。
S401で、制御部307は、負荷304の動作状態を確認する。S402で、制御部307は、受電部302を介して二次電池303の電池残量を検出する。なお、制御部307が電池残量に基づかずにスイッチ305の接続状態を制御する場合は、S402の処理は不要である。
S403で、制御部307は、S401で確認した負荷304の動作状態に基づいて、スイッチ305を切り替えるか否かを判定する。制御部307は、例えば図5(a)に示すテーブルを予め記憶しており、このテーブルを参照して、負荷304の動作状態に対応するスイッチ305の接続状態を特定する。そして、制御部307は、特定した接続状態が現在の接続状態と異なる場合に、接続状態を切り替えると判定する。
図5(a)において、動作状態が「撮影待機」又は「電源OFF」(第2の動作状態)の場合、「動画記録」、「鏡筒ズーム」、又は「コンテンツ再生」(第1の動作状態)の場合よりも、負荷304の消費電力が小さい。消費電力が小さい動作状態が中継状態に対応しているので、受電装置300がそれほど電力を必要としない場合に送電装置200からの電力を他の受電装置に中継することにより、電力を有効利用することが可能となる。
しかしながら、負荷304の動作状態とスイッチ305の接続状態との対応付けは、図5(a)に示すものに限定されない。何らかの基準に基づいて受電状態が望ましいと考えられる動作状態が受電状態に対応し、何らかの基準に基づいて中継状態が望ましいと考えられる動作状態が中継状態に対応していれば、そのような対応付けは本実施形態に含まれる。
また、前述の通り、制御部307は、負荷304の動作状態に加えて、受電部302による二次電池303の電池残量検出結果に基づいてスイッチ305の切り替えを制御してもよい。この場合、制御部307は、例えば図5(b)に示すテーブルを参照して、スイッチ305を切り替えるか否かを判定する。但し、図5(a)の場合と同様、動作状態及び電池残量と接続状態との対応付けは、図5(b)に示すものに限定されない。また、制御部307は、接続状態の切り替えがヒステリシス特性を持つように、直前の電池残量に応じて閾値を変化させてもよい。図5(b)において、「閾値D」及び「閾値E」(第2の閾値)は、「閾値A」、「閾値B」、及び「閾値C」よりも小さい。従って、受電装置300がそれほど電力を必要としない場合には、より少ない電池残量でも送電装置200からの電力を他の受電装置に中継することにより、電力を有効利用することが可能となる。
また、制御部307による受電状態と中継状態との間の切り替え制御は、一方向のみであってもよい。例えば、制御部307は、負荷304の動作状態に応じて受電状態から中継状態への切り替えは行う一方、スイッチ305の現在の接続状態が中継状態であって負荷304の動作状態が受電状態に対応する場合には切り替えを行わないように構成されていてもよい。
S403において制御部307が接続状態を切り替えないと判定した場合、制御部307は処理をS401に戻す。S403において制御部307が接続状態を切り替えると判定した場合、制御部307は処理をS404に進める。
S404で、制御部307は、スイッチ305の接続状態を、S403において特定した接続状態に切り替える。S405で、制御部307は、通信部306を介して、S404における切り替えを送電装置200に通知する。その後、制御部307は処理をS401に戻す。
なお、S404とS405の順序は、図4に示す順序に限定されない。但し、中継状態において通信部306による通信が不可能な場合(例えば、受電アンテナ301を通信部306による通信用のアンテナとして用いる場合)、制御部307は、受電状態のタイミングでS405の処理を行う。例えば、受電状態から中継状態への切り替えが発生する場合は、制御部307は、S404の処理の前にS405の処理を行う。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、受電装置300は、送電装置200からの電力を他の受電装置へ中継するか否かを、負荷304の動作状態に基づいて制御することができる。これにより、電力を有効利用することが可能となる。
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、負荷(電力消費装置)の動作状態に基づいて受電状態と中継状態との間の切り替えを制御する構成について説明した。第2の実施形態では、受電装置の各部の温度に基づいて切り替えを制御する構成について説明する。なお、第2の実施形態において、無線電力伝送システム100(図1)及び送電装置200(図2)の基本的な構成は、第1の実施形態と同様である。但し、無線電力伝送システム100における受電装置300及び350は、図6に示す受電装置600及び650に置き換えられる。以下、主に第1の実施形態と異なる点について説明する。
第1の実施形態では、負荷(電力消費装置)の動作状態に基づいて受電状態と中継状態との間の切り替えを制御する構成について説明した。第2の実施形態では、受電装置の各部の温度に基づいて切り替えを制御する構成について説明する。なお、第2の実施形態において、無線電力伝送システム100(図1)及び送電装置200(図2)の基本的な構成は、第1の実施形態と同様である。但し、無線電力伝送システム100における受電装置300及び350は、図6に示す受電装置600及び650に置き換えられる。以下、主に第1の実施形態と異なる点について説明する。
図6は、受電装置600の構成例を示す図である。図6において、受電装置300(図3)と同一又は同様の構成には同一の符号を付す。なお、受電装置650の構成は、受電装置600の構成と同様である。
受電装置600は、温度検出部601及び制御部602を備える。温度検出部601は、半導体温度センサ(サーミスタ)などから構成され、受電部302の整流平滑部の温度、二次電池303の温度、及び負荷304の温度を検出する。温度検出部601が負荷304を構成する各種モジュールのいずれを検出対象とするかは特に限定されないが、例えば、温度検出部601は、動作時に温度上昇しやすい撮像素子の近傍の温度を検出するように構成される。或いは、温度検出部601は、ユーザの手が置かれやすい操作部の近傍の温度を検出してもよい。制御部602は、記憶部を有し、記憶部に記憶される制御プログラムを実行することにより受電装置600全体を制御する。本実施形態において、制御部602は、温度検出部601により検出された温度に基づいて、スイッチ305の切り替えを制御する。
図7は、受電装置600が実行するスイッチ制御処理のフローチャートである。図7において、図4と同一又は同様の処理が行われるステップには図4と同一の符号を付す。本フローチャートの各ステップの処理は、特に断らない限り、制御部602が制御プログラムを実行することにより実現される。制御部602は、送電アンテナ203から受電アンテナ301への送電が開始したことを検知すると、本フローチャートの処理を開始する。以下の説明において、スイッチ305の初期状態は受電状態であるものとする。しかしながら、本実施形態はこれに限定されず、スイッチ305の初期状態は中継状態であってもよい。
S701で、制御部602は、温度検出部601を介して受電部302の整流平滑部の温度、二次電池303の温度、及び負荷304の温度を検出する。S702で、制御部602は、S701で検出した温度に基づいて、スイッチ305を切り替えるか否かを判定する。制御部602は、例えば図8に示すようなテーブルを予め記憶しており、このテーブルを参照して、スイッチ305の接続状態を特定する。そして、制御部602は、特定した接続状態が現在の接続状態と異なる場合に、接続状態を切り替えると判定する。即ち、S702における判定処理は、判定基準が温度であることを除き、図4のS403における判定処理と同様である。
図8において、「受電温度」、「電池温度」、及び「負荷温度」は、それぞれ受電部302の整流平滑部の温度、二次電池303の温度、及び負荷304の温度を示す。また、閾値X、Y、及びZ(第3の閾値)は、予め設定された温度閾値である。閾値Xの具体的な値は、例えば、受電部302の性能及び品質などに深刻な影響を与えない範囲の最高温度に設定される。閾値Y及びZについても同様である。制御部602は、例えば、「受電温度」、「電池温度」、及び「負荷温度」のうちの少なくとも1つが対応する閾値以上の場合に、中継状態への切り替えを行う。温度が高くなるとスイッチ305の接続状態が中継状態に切り替わるため、受電装置600の熱による性能低下や故障などを抑制することができる。
なお、図8に示すテーブルは、受電装置600が温度検出可能な箇所の温度ごとにスイッチ305の接続状態が割り当てられていればよく、検出箇所及び温度は、図に記載されているものに限定されない。また、制御部602は、接続状態の切り替えがヒステリシス特性を持つように、直前の温度に応じて閾値を変化させてもよい。
S702において制御部602が接続状態を切り替えないと判定した場合、制御部602は処理をS701に戻す。S702において制御部602が接続状態を切り替えると判定した場合、制御部602は処理をS404に進める。
以上説明したように、第2の実施形態によれば、受電装置600は、送電装置200からの電力を他の受電装置へ中継するか否かを、各部の温度に基づいて制御することができる。これにより、受電装置600の熱による性能低下や故障などを抑制することができる。
なお、第2の実施形態は、第1の実施形態と組み合わせ可能である。この場合、例えば、受電装置600は、温度検出部601により検出された温度が閾値以上である場合、負荷304の動作状態に関わらず、スイッチ305を中継状態に切り替える。また、受電装置600は、温度検出部601により検出された温度が閾値未満である場合、負荷304の動作状態に基づいてスイッチ305を制御する。
[第3の実施形態]
第3の実施形態では、受電装置の受電電圧に基づいて切り替えを制御する構成について説明する。なお、第3の実施形態において、無線電力伝送システム100(図1)及び送電装置200(図2)の基本的な構成は、第1の実施形態と同様である。但し、無線電力伝送システム100における受電装置300及び350は、図9に示す受電装置900及び950に置き換えられる。以下、主に第1の実施形態と異なる点について説明する。
第3の実施形態では、受電装置の受電電圧に基づいて切り替えを制御する構成について説明する。なお、第3の実施形態において、無線電力伝送システム100(図1)及び送電装置200(図2)の基本的な構成は、第1の実施形態と同様である。但し、無線電力伝送システム100における受電装置300及び350は、図9に示す受電装置900及び950に置き換えられる。以下、主に第1の実施形態と異なる点について説明する。
図9は、受電装置900の構成例を示す図である。図9において、受電装置300(図3)と同一又は同様の構成には同一の符号を付す。なお、受電装置950の構成は、受電装置900の構成と同様である。
受電装置900は、受電電圧検出部901及び制御部902を備える。受電電圧検出部901は、受電アンテナ301から受電部302に入力される入力電圧(受電電圧)を検出する。制御部902は、記憶部を有し、記憶部に記憶される制御プログラムを実行することにより受電装置900全体を制御する。本実施形態において、制御部902は、受電電圧検出部901により検出された受電電圧に基づいて、スイッチ305の切り替えを制御する。
図10は、受電装置900が実行するスイッチ制御処理のフローチャートである。図10において、図4と同一又は同様の処理が行われるステップには図4と同一の符号を付す。本フローチャートの各ステップの処理は、特に断らない限り、制御部902が制御プログラムを実行することにより実現される。制御部902は、送電アンテナ203から受電アンテナ301への送電が開始したことを検知すると、本フローチャートの処理を開始する。以下の説明において、スイッチ305の初期状態は受電状態であるものとする。
S1001で、制御部902は、受電電圧検出部901を介して、受電部302の受電電圧を検出する。S1002で、制御部902は、S1001で検出した受電電圧が閾値α(第4の閾値)以上であるか否かを判定する。閾値αは、例えば保護素子(ツェナーなど)の保護電圧を基準に予め設定される。
S1001において受電電圧が閾値α以上であると制御部902が判定した場合、制御部902は処理をS1003に進め、そうでない場合、制御部902は処理をS1001に戻す。S1003で、制御部902は、スイッチ305の接続状態を中継状態に切り替える。これにより、高すぎる受電電圧が原因で受電装置900が故障することが抑制される。
なお、S1003とS405の順序は、図10に示す順序に限定されない。但し、中継状態において通信部306による通信が不可能な場合(例えば、受電アンテナ301を通信部306による通信用のアンテナとして用いる場合)、制御部902は、S1003の処理の前にS405の処理を行う。
以上説明したように、第3の実施形態によれば、受電装置900は、送電装置200からの電力を他の受電装置へ中継するか否かを、受電電圧に基づいて制御することができる。これにより、高すぎる受電電圧が原因で受電装置900が故障することが抑制される。
なお、第3の実施形態は、第1の実施形態と組み合わせ可能である。この場合、例えば、受電装置900は、受電電圧検出部901により検出された受電電圧が閾値α以上である場合、負荷304の動作状態に関わらず、スイッチ305を中継状態に切り替える。
[第3の実施形態]
第4の実施形態では、第1乃至第3の実施形態において説明した受電装置からの通知(図4、図7、及び図10のS405を参照)を受ける送電装置の処理について説明する。
例えば、図1に示すような無線電力伝送システム100の構成において、送電装置200は、受電装置300及び受電装置350に対して同時に送電を行う。このとき、受電装置300及び受電装置350は、それぞれの受電アンテナ301が送電装置200の送電アンテナ203と電気磁気的に結合することで、送電装置200から直接的に受電する。ここで、受電装置300が中継状態に切り替わった場合、受電装置300の受電アンテナ301は、送電装置200の送電アンテナ203及び受電装置350の受電アンテナ301の両方に対して電気磁気的に結合する。これにより、受電装置300は、送電装置200から送電された電力を、受電装置350に対して中継する。受電装置350の受電アンテナ301は、送電装置200の送電アンテナ203及び受電装置300の受電アンテナ301の両方に対して電気磁気的に結合する。これにより、受電装置350は、送電装置200からの電力を、直接的に受電しつつ、受電装置300を介して間接的にも受電する。そのため、受電装置300が受電状態から中継状態に切り替わると、送電装置200から受電装置350へ送電される電力の送電効率が変化する。この送電効率の変化は、送電装置200、受電装置300、及び受電装置350の位置関係によって異なり、向上する場合もあれば、低下する場合もある。そのため、受電装置300が受電状態から中継状態に切り替わった場合、送電装置200による受電装置350への送電設定は再設定される必要がある。
第4の実施形態では、第1乃至第3の実施形態において説明した受電装置からの通知(図4、図7、及び図10のS405を参照)を受ける送電装置の処理について説明する。
例えば、図1に示すような無線電力伝送システム100の構成において、送電装置200は、受電装置300及び受電装置350に対して同時に送電を行う。このとき、受電装置300及び受電装置350は、それぞれの受電アンテナ301が送電装置200の送電アンテナ203と電気磁気的に結合することで、送電装置200から直接的に受電する。ここで、受電装置300が中継状態に切り替わった場合、受電装置300の受電アンテナ301は、送電装置200の送電アンテナ203及び受電装置350の受電アンテナ301の両方に対して電気磁気的に結合する。これにより、受電装置300は、送電装置200から送電された電力を、受電装置350に対して中継する。受電装置350の受電アンテナ301は、送電装置200の送電アンテナ203及び受電装置300の受電アンテナ301の両方に対して電気磁気的に結合する。これにより、受電装置350は、送電装置200からの電力を、直接的に受電しつつ、受電装置300を介して間接的にも受電する。そのため、受電装置300が受電状態から中継状態に切り替わると、送電装置200から受電装置350へ送電される電力の送電効率が変化する。この送電効率の変化は、送電装置200、受電装置300、及び受電装置350の位置関係によって異なり、向上する場合もあれば、低下する場合もある。そのため、受電装置300が受電状態から中継状態に切り替わった場合、送電装置200による受電装置350への送電設定は再設定される必要がある。
図11は、図1に示す無線電力伝送システム100における送電装置200の送電時の動作のフローチャートである。本フローチャートの各ステップの処理は、特に断らない限り、制御部205が制御プログラムを実行することにより実現される。制御部205は、送電を開始すると、本フローチャートの処理を開始する。
S1101で、制御部205は、通信部204を介して受電装置300から接続状態の切り替えに関する通知を受信するまで待機する。制御部205は、通知を受信すると、処理をS1102に進める。
S1102で、制御部205は、受電装置300との送電設定を初期化して再設定する。まず、制御部205は、送電設定を初期化する。その後、制御部205は、通信部204を介して受電装置350と通信を行い、通信結果をもとに送電設定を再設定する。ここでの送電設定とは、送電装置200と受電装置350との間で送電を確立するために必要となる設定であり、例えば認証情報などの各種情報や、送電の周波数や、電力レベルなどの設定などである。その後、制御部205は処理をS1101に戻す。
以上説明したように、第4の実施形態によれば、送電装置200は、通信部204を介して受電装置300から接続状態の切り替えに関する通知を受信すると、送電設定を再設定する。これにより、受電装置300が受電状態から中継状態に切り替わったことで変化する他の受電装置350への送電効率などに関係する送電設定を、再設定することができる。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
300…受電装置、301…受電側コイル、302…受電部、303…二次電池、304…負荷、305…スイッチ、306…通信部、307…制御部
Claims (14)
- アンテナと、
前記アンテナを介して送電装置から電力を受電して二次電池に供給する受電手段であって、前記二次電池は電力消費手段に電力を供給する、受電手段と、
前記アンテナと前記受電手段との接続状態を、前記送電装置からの電力が前記受電手段に供給される第1の接続状態と、前記送電装置からの電力が前記アンテナにより他のアンテナへ中継される第2の接続状態との間で切り替える切替手段と、
前記電力消費手段の動作状態に基づいて前記切替手段の前記切り替えを制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする受電装置。 - 前記接続状態が前記第1の接続状態の場合、前記制御手段は、
前記電力消費手段が第1の動作状態よりも消費電力の小さい第2の動作状態の場合、前記第2の接続状態に切り替えるように前記切替手段を制御し、
前記電力消費手段が前記第1の動作状態の場合、前記第2の接続状態に切り替えるように前記切替手段を制御しない
ことを特徴とする請求項1に記載の受電装置。 - 前記制御手段は、前記電力消費手段が前記第1の動作状態の場合であっても、前記二次電池の残量が第1の閾値以上の場合には、前記第2の接続状態に切り替えるように前記切替手段を制御する
ことを特徴とする請求項2に記載の受電装置。 - 前記制御手段は、前記電力消費手段が前記第2の動作状態の場合であっても、前記二次電池の残量が前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値未満の場合には、前記第2の接続状態に切り替えるように前記切替手段を制御しない
ことを特徴とする請求項3に記載の受電装置。 - 前記接続状態が前記第2の接続状態の場合、前記制御手段は、
前記電力消費手段が第1の動作状態よりも消費電力の小さい第2の動作状態の場合、前記第1の接続状態に切り替えるように前記切替手段を制御せず、
前記電力消費手段が前記第1の動作状態の場合、前記第1の接続状態に切り替えるように前記切替手段を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の受電装置。 - 前記制御手段は、前記電力消費手段が前記第1の動作状態の場合であっても、前記二次電池の残量が第1の閾値以上の場合には、前記第1の接続状態に切り替えるように前記切替手段を制御しない
ことを特徴とする請求項5に記載の受電装置。 - 前記制御手段は、前記電力消費手段が前記第2の動作状態の場合であっても、前記二次電池の残量が前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値未満の場合には、前記第1の接続状態に切り替えるように前記切替手段を制御する
ことを特徴とする請求項6に記載の受電装置。 - 前記受電手段、前記二次電池、又は前記電力消費手段の温度を検出する温度検出手段を更に備え、
前記制御手段は、前記接続状態が前記第1の接続状態であって前記温度が第3の閾値以上である場合、前記電力消費手段が前記第1の動作状態であるか前記第2の動作状態であるかに関わらず、前記第2の接続状態に切り替えるように前記切替手段を制御する
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の受電装置。 - 前記送電装置からの電力の電圧を検出する電圧検出手段を更に備え、
前記制御手段は、前記接続状態が前記第1の接続状態であって前記電圧が第4の閾値以上である場合、前記電力消費手段が前記第1の動作状態であるか前記第2の動作状態であるかに関わらず、前記第2の接続状態に切り替えるように前記切替手段を制御する
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の受電装置。 - 前記送電装置と通信する通信手段を更に備え、
前記制御手段は、前記第1の接続状態から前記第2の接続状態への切り替えが発生する場合、前記通信手段を介して、前記送電装置に対して当該切り替えを通知する
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の受電装置。 - 前記送電装置と通信する通信手段を更に備え、
前記制御手段は、前記第2の接続状態から前記第1の接続状態への切り替えが発生する場合、前記通信手段を介して、前記送電装置に対して当該切り替えを通知する
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の受電装置。 - 前記接続状態が前記第1の接続状態であって前記電力消費手段が電力を消費する動作状態である場合、前記受電手段は、前記アンテナを介して前記送電装置から受電した電力の少なくとも一部を前記電力消費手段に供給する
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の受電装置。 - アンテナと、
前記アンテナを介して送電装置から電力を受電して二次電池に供給する受電手段であって、前記二次電池は電力消費手段に電力を供給する、受電手段と、
前記アンテナと前記受電手段との接続状態を、前記送電装置からの電力が前記受電手段に供給される第1の接続状態と、前記送電装置からの電力が前記アンテナにより他のアンテナへ中継される第2の接続状態との間で切り替える切替手段と、
を備える受電装置が実行する制御方法であって、
前記電力消費手段の動作状態に基づいて前記切替手段の前記切り替えを制御する制御工程、
を備えることを特徴とする制御方法。 - コンピュータを、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の受電装置の、受電手段及び切替手段を除く各手段として機能させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016091650A JP2017200404A (ja) | 2016-04-28 | 2016-04-28 | 受電装置、受電装置が実行する制御方法、及びプログラム |
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JP2016091650A JP2017200404A (ja) | 2016-04-28 | 2016-04-28 | 受電装置、受電装置が実行する制御方法、及びプログラム |
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JP2016091650A Pending JP2017200404A (ja) | 2016-04-28 | 2016-04-28 | 受電装置、受電装置が実行する制御方法、及びプログラム |
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2016
- 2016-04-28 JP JP2016091650A patent/JP2017200404A/ja active Pending
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