JP2017198938A - 透析用穿刺シミュレータ - Google Patents

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【課題】シミュレーション効果を一層向上させることができる透析用穿刺シミュレータを提供する。【解決手段】本発明に係る透析用穿刺シミュレータは、全身模型と、全身模型に内蔵され、人体の血管を模した疑似血管回路2と、疑似血管回路内に疑似血液を脈動するように流すポンプ4と、疑似血管回路内に流れる疑似血液の流量を制御する流量制御部5と、全身模型の一部に設けられ、人体の表層部分を模した穿刺部7であって、全身模型の外側から当該穿刺部を通じて疑似血管回路に穿刺針を挿入可能に構成された穿刺部とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、使用者が臨床現場における血液透析を擬似的に体験し、血液透析に際して直面しうるトラブルに対する訓練を行うための透析用穿刺シミュレータに関する。
一般に、人工透析として血液透析が広く知られている。血液透析は、血液を一旦患者の体外に取り出して、ダイアライザと呼ばれる血液透析器を通して老廃物や過剰な水分を取り除き、その後、患者の体内に戻して血液を浄化する透析療法である。
この血液透析では、患者の血液を血液透析器へ取り出すための動脈回路の穿刺針と、血液透析器を通過した血液を患者に戻す静脈回路の穿刺針とを、患者の腕部等に穿刺する動作が必要になる。これらの穿刺針の刺し方が悪い場合、穿刺針によって血管やその周囲の組織が傷害される恐れがあるだけでなく、静脈回路を通じて患者に戻された血液が再び動脈回路を通じて血液透析器へ取り出されるという再循環(リサーキュレーション)を起こし、患者の体内の老廃物や過剰な水分を含んだ血液を効果的に浄化できないことが起こり得る。このため、穿刺針を刺す訓練を行うための透析用穿刺シミュレータが求められている。
従来の透析用穿刺シミュレータとしては、例えば、特許文献1(特開2002−325839号公報)に開示されたものが知られている。特許文献1には、疑似血液が流れる流路が内部に形成された腕模型を備え、血液透析器の動脈回路及び静脈回路の穿刺針を腕模型の内部の流路に刺すシミュレーションを行えるように構成された透析用穿刺シミュレータが開示されている。
特開2002−325839号公報
しかしながら、特許文献1の透析用穿刺シミュレータでは、シミュレーション効果を一層向上させる観点において、未だ改善の余地がある。
本発明の目的は、前記課題を解決することにあって、シミュレーション効果を一層向上させることができる透析用穿刺シミュレータを提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明に係る透析用穿刺シミュレータは、
全身模型と、
前記全身模型に内蔵され、人体の血管を模した疑似血管回路と、
前記疑似血管回路内に疑似血液を脈動するように流すポンプと、
前記疑似血管回路内に流れる前記疑似血液の流量を制御する流量制御部と、
前記全身模型の一部に設けられた穿刺部であって、前記全身模型の外側から当該穿刺部を通じて前記疑似血管回路に穿刺針を挿入可能に構成された穿刺部と、
を備えることを特徴とする。
本発明に係る透析用穿刺シミュレータによれば、シミュレーション効果を一層向上させることができる。
本発明の実施形態に係る透析用穿刺シミュレータの斜視図である。 図1の透析用穿刺シミュレータの構成を模式的に示す平面図である。
(本発明の基礎となった知見)
本発明者らは、シミュレーション効果を一層向上させるため、鋭意検討した結果、以下の新規な知見を得た。
従来の透析用穿刺シミュレータでは、腕模型に対して穿刺針を刺す訓練を行うことができるので、再循環を起こさない程度のシミュレーション効果を得ることができる。
しかしながら、実際の臨床現場では、穿刺針を刺す前に血液の脈動を確認し、当該脈動により患者の状態を確認した後、透析を行うか否かを判断することが行われている。従来のシミュレータでは、疑似血液は定常流で流されており、脈動を確認するシミュレーションを行うことはできない。
また、血液透析を行う場合には、患者によって血流量に差があるものの、おおよそ1分間に約200mlの血液を血液透析器に循環させる必要がある。腕部の静脈に穿刺針を刺して血液透析を行う場合、通常、血液量が足りないため、動脈と静脈とをつなぎ合わせたシャントを作製することが事前に行われる。しかしながら、緊急時などでシャントを作製することができずに透析を行わなければならないことも有り得る。この場合、通常、静脈の血管が太い頸部や鼠蹊部を穿刺部として穿刺針を刺すことが行われる。従来のシミュレータでは、頸部や鼠蹊部に対して穿刺針を刺すシミュレーションを行うことはできない。
また、臨床現場では血液透析前に血圧を確認し、当該血圧により患者の状態を確認した後、透析を行うか否かを判断することも行われている。さらに、血液透析中は、通常、血圧が緩やかに下がる傾向がある。このため、例えば、血圧の過剰な低下を防ぐために、透析中に血圧測定を行うことがある。従来のシミュレータでは、透析前、透析中に血圧測定するシミュレーションを行うことはできない。
また、血液透析中は、血液中の老廃物や過剰な水分が取り除かれて体内に戻されるので、当該取り除いた分だけ患者の体重が低下することになる。従来のシミュレータでは、この患者の体重の低下を再現することはできない。
また、血液透析は、仰向けに横たわった状態で行われることが通常であるが、着座した状態で行われることもある。患者の姿勢が違う場合、透析の際に障害になる部位も異なり、腕部の曲げ方なども異なる。また、この場合、全身の血圧の分布も異なる。従来のシミュレータでは、患者の姿勢を変えてシミュレーションを行うことはできない。
本発明者らは、前記課題を新たに見出し、全身模型に疑似血管回路を内蔵し、当該疑似血管回路内に疑似血液を脈動するように流した状態で、透析のシミュレーションを行えるようにすることで、シミュレーション効果を一層向上できることを見出した。これらの点を踏まえて、本発明者らは、以下の発明に至った。
本発明の第1態様によれば、全身模型と、
前記全身模型に内蔵され、人体の血管を模した疑似血管回路と、
前記疑似血管回路内に疑似血液を脈動するように流すポンプと、
前記疑似血管回路内に流れる前記疑似血液の流量を制御する流量制御部と、
前記全身模型の一部に設けられ、人体の表層部分を模した穿刺部であって、前記全身模型の外側から当該穿刺部を通じて前記疑似血管回路に穿刺針を挿入可能に構成された穿刺部と、
を備える、透析用穿刺シミュレータを提供する。
前記第1態様によれば、全身模型に疑似血管回路を内蔵し、当該疑似血管回路内に疑似血液を脈動するように流すよう構成されている。これにより、使用者は、穿刺針を穿刺部に刺す前に疑似血液の脈動を確認することができるので、より臨床における実務に近い形でシミュレーションを行うことができ、シミュレーション効果を一層向上させることができる。
本発明の第2態様によれば、前記全身模型は、姿勢を変えられるように複数の関節部位を有する、第1態様に記載の透析用穿刺シミュレータを提供する。
前記第2態様によれば、全身模型の姿勢を変えてシミュレーションを行うことができるので、ベッド上での様々な姿勢での透析や着座した状態での透析など、より臨床における実務に近い形でシミュレーションを行うことができ、シミュレーション効果を一層向上させることができる。
本発明の第3態様によれば、前記疑似血管回路は、前記穿刺部を介して前記疑似血管回路を押圧したときに前記疑似血液の脈動を認識できるように、前記疑似血管回路よりも軟らかい材質で構成されている、第1又は2態様に記載の透析用穿刺シミュレータを提供する。
本発明の第4態様によれば、前記穿刺部は、当該穿刺部を介して前記疑似血管回路が視認可能な材質で構成されている、第1〜3態様のいずれか1つに記載の透析用穿刺シミュレータを提供する。
前記第3又は4態様によれば、使用者が疑似血管や疑似血液の脈動を確認できるので、より臨床における実務に近い形でシミュレーションを行うことができ、シミュレーション効果を一層向上させることができる。
本発明の第5態様によれば、前記疑似血液を貯留する疑似血液貯留タンクを更に備え、
前記疑似血液貯留タンクは、前記全身模型に内蔵されている、
第1〜4態様のいずれか1つに記載の透析用穿刺シミュレータを提供する。
前記第5態様によれば、疑似血液貯留タンクを全身模型に内蔵しているので、透析中に過剰な水分等が取り除かれて全身模型に戻された場合、全身模型の重さが低下することになる。すなわち、透析を続けることによる患者の体重の低下を再現することができる。また、疑似血液貯留タンクを全身模型に内蔵することで、全身模型の重量を重くして、患者の体重に近似させることができる。これにより、より臨床における実務に近い形でシミュレーションを行うことができ、シミュレーション効果を一層向上させることができる。
本発明の第6態様によれば、前記穿刺部は、交換可能に構成されている、第1〜5態様のいずれか1つに記載の透析用穿刺シミュレータを提供する。
前記第6態様によれば、穿刺部を交換することで、繰り返しシミュレーションを行うことが可能になり、シミュレーション効果を一層向上させることができる。
本発明の第7態様によれば、前記穿刺部の近傍に位置する前記疑似血管回路の一部は、交換可能に構成されている、第1〜6態様のいずれか1つに記載の透析用穿刺シミュレータを提供する。
前記第7態様によれば、疑似血管回路の一部を交換することで、繰り返しシミュレーションを行うことが可能になり、シミュレーション効果を一層向上させることができる。
本発明の第8態様によれば、前記穿刺部は、前記全身模型の腕部と、前記全身模型の頸部又は鼠蹊部の少なくともいずれか一方とに設けられている、第1〜7態様のいずれか1つに記載の透析用穿刺シミュレータを提供する。
前記第8態様によれば、腕部だけでなく、頸部又は鼠蹊部に対しても穿刺部としてシミュレーションを行うことができるので、シミュレーション効果を一層向上させることができる。
本発明の第9態様によれば、前記穿刺部は、前記全身模型の一方の腕部に設けられ、
前記疑似血管回路は、少なくとも前記全身模型の両方の腕部を通るように設けられている、第1〜8態様のいずれか1つに記載の透析用穿刺シミュレータを提供する。
前記第9態様によれば、疑似血管回路が全身模型の他方の腕部にも設けられているので、全身模型の一方の腕部で透析のシミュレーションを行いながら、全身模型の他方の腕部で血圧を測定することが可能になる。これにより、より臨床における実務に近い形でシミュレーションを行うことができ、シミュレーション効果を一層向上させることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
《実施形態》
図1は、本発明の実施形態に係る透析用穿刺シミュレータの斜視図である。図2は、図1の透析用穿刺シミュレータの構成を模式的に示す平面図である。
本実施形態に係る透析用穿刺シミュレータ1は、図1に示すように、人間の身体を模した全身模型1を備えている。全身模型1は、頭部11と、頸部12と、胴体部13と、左右の腕部14と、左右の脚部15とを備えている。全身模型1は、仰向けに横たわった姿勢や着座姿勢など、姿勢を変えられるように複数の関節部位を有している。全身模型1は、例えば、軟質ポリ塩化ビニルにより構成されている。
全身模型1には、図2に示すように、人体の血管を模した疑似血管回路2が内蔵されている。本実施形態において、疑似血管回路2は、頸部12と、胴体部13と、左右の腕部14と、左右の脚部15とを通るように設けられている。図2において、太線で示す疑似血管回路2は、動脈血管を模した疑似血管回路であり、細線で示す疑似血管回路2は、静脈血管を模した疑似血管回路である。疑似血管回路2は、例えば、天然ゴム、ラテックス、合成樹脂等で構成されたチューブやパイプで構成されている。また、疑似血管回路2は、例えば、全身模型1に設けられた管状の空洞であってもよい。
また、全身模型1には、疑似血液を貯留する疑似血液貯留タンク3が内蔵されている。疑似血液には、老廃物として添加剤が混入されている。疑似血液貯留タンク3は、疑似血管回路2を介してポンプ4と接続されている。
ポンプ4は、疑似血管回路2内に疑似血液を脈動するように流すポンプである。ポンプ4は、例えば、ローラポンプ、ダイヤフラムポンプなどである。ポンプ4がローラポンプである場合、ポンプのON、OFFの切換えを繰り返すことによって疑似血液を脈動させることができる。疑似血液の脈動回数は、心拍数に相当する。例えば、ポンプの回転時間を0.2秒とし、ポンプの停止時間を変化させることで、疑似血液の脈動回数を変化させることができる。
ポンプ4は、疑似血管回路2を介して流量制御部5に接続されている。疑似血液貯留タンク3内の疑似血液は、ポンプ4が駆動することによって疑似血管回路2内を流れ、流量制御部5に流れ込む。この流量は、ポンプ4を駆動するモータに印加する電圧を変化させることにより調整することができる。なお、疑似血管回路2内の疑似血液の流量を監視するために頸部12、胴体部13等の各部に流量センサが適宜設けられてもよい。
流量制御部5は、図示しない比例制御弁を有し、当該比例制御弁の開度を制御することにより、疑似血管回路2内に流れる疑似血液の流量を制御するものである。これにより、流量制御部5は、心臓を模した機能を有する。疑似血管回路2は、流量制御部5を中心として、頸部12、左右の腕部14、左右の脚部15へ分岐し、各部を通った後、再び流路制御部5に戻る複数の経路に設けられている。流量制御部5は、各経路に配置された疑似血管回路2内を流れる疑似血液の流量を個別に制御(分散制御)できるように構成されている。流量制御部5は、例えば、腕部14の疑似血管回路2内を流れる疑似血液の流量を150ml/min〜450ml/minとなるように制御する。また、流量制御部5は、例えば、頸部12及び脚部15の疑似血管回路2内を流れる疑似血液の流量を1000ml/min〜1200ml/minとするように制御する。疑似血液の流量は、血圧に相当する。
ポンプ4と流量制御部5とは、無線又は有線でコントローラ6と電気的に接続され、コントローラ6に入力されたユーザの指示に基づいて駆動を制御される。ユーザがコントローラ6に所望の心拍数及び血圧を入力することで、ポンプ4及び流量制御部5が当該心拍数及び血圧に対応するように疑似血液の脈動回数及び流量を変化させる。コントローラ6は、例えば、タブレット端末にインストールされたアプリケーションである。
また、全身模型1の一部には、人体の表層部分を模した穿刺部7が設けられている。本実施形態において、穿刺部7は、頸部12と、左右の腕部14と、胴体部13と各脚部15との間に位置する左右の鼠蹊部16とに設けられている。穿刺部7は、例えば、エチレン系エラストマー、軟質シリコン、発泡ウレタン等で構成されている。
穿刺部7は、全身模型1の外側から当該穿刺部7を通じて疑似血管回路2に穿刺針を挿入可能に構成されている。使用者は、血液透析器8に接続された動脈回路81の穿刺針を穿刺部7に刺すことで、疑似血管回路2内の疑似血液を血液透析器8へ取り出すことができる。また、使用者は、血液透析器8に接続された静脈回路82の穿刺針を穿刺部7に刺すことで、血液透析器8を通過した疑似血液を疑似血管回路2内に戻すことができる。血液透析器8、動脈回路81、及び静脈回路82については、従来公知のものを使用することができる。また、動脈回路81及び静脈回路82は、例えば、天然ゴム、ラテックス、合成樹脂等のチューブやパイプで構成されてもよい。
本実施形態によれば、全身模型1に疑似血管回路2を内蔵し、当該疑似血管回路2内に疑似血液を脈動するように流すよう構成されている。これにより、使用者は、穿刺針を穿刺部7に刺す前に疑似血液の脈動を確認することができるので、より臨床における実務に近い形でシミュレーションを行うことができ、シミュレーション効果を一層向上させることができる。
また、本実施形態によれば、ユーザがコントローラ6に所望の心拍数及び血圧を入力することで、ポンプ4及び流量制御部5が当該心拍数及び血圧に対応するように疑似血液の脈動回数及び流量を変化させることができる。これにより、例えば、血管の狭窄状態などを再現することができ、脱送血不良や再循環などの実際の透析の際に起こり得る不具合を意図的に発生させることも可能になる。従って、より臨床における実務に近い形でシミュレーションを行うことができ、シミュレーション効果を一層向上させることができる。
なお、例えば、穿刺部7の上流側や下流側に弁を設け、当該弁を開閉することで脱血不良時や返血時の血圧、血流量の上昇又は低下を再現することもできる。より具体的には、穿刺部7の上流側に弁を設け、当該弁を閉じることによって、脱血不良時の血圧、血流量の低下を再現することができる。また、穿刺部7の下流側に弁を設け、当該弁を閉じることによって、返血時の血圧、血流量の上昇を再現することができる。これにより、例えば、透析中に過剰な除水による血圧降下が生じた場合に、除水量の軽減や体内への補液、昇圧薬の使用などの対策を取るシミュレーションを行うことが可能になる。
また、本実施形態によれば、血液透析器8、動脈回路81、及び静脈回路82については、従来公知のものを使用することができるので、より臨床現場に近い状況を再現することができる。
また、本実施形態によれば、全身模型1が姿勢を変えられるように複数の関節部位を有しているので、仰向けに横たわった姿勢や着座姿勢など、全身模型1の姿勢を変えてシミュレーションを行うことができる。従って、より臨床における実務に近い形でシミュレーションを行うことができ、シミュレーション効果を一層向上させることができる。
また、本実施形態によれば、疑似血液貯留タンク3を全身模型1に内蔵しているので、透析中に疑似血液中の添加物や過剰な水分が取り除かれて全身模型1に戻された場合、全身模型1の重さが低下することになる。すなわち、透析を続けることによる患者の体重の低下を再現することができる。従って、全身模型1の重さが過剰に低下した場合には、アラームを鳴らして使用者に警告することなどの対応が可能になる。また、疑似血液貯留タンク3を全身模型1に内蔵することで、全身模型1の重量を重くして、患者の体重に近似させることができる。これにより、より臨床における実務に近い形でシミュレーションを行うことができ、シミュレーション効果を一層向上させることができる。
また、本実施形態によれば、穿刺部7が、頸部12、腕部14、及び左鼠蹊部16に設けられているので、腕部14だけでなく、頸部12及び鼠蹊部16に対しても穿刺部7としてシミュレーションを行うことができる。従って、腕部14にシャントを作製することができない状況においても、頸部12や鼠蹊部16に対してシミュレーションを行うことができ、シミュレーション効果を一層向上させることができる。
また、本実施形態によれば、疑似血管回路2が全身模型1の両方の腕部14を通るように設けられているので、図2に示すように、一方の腕部14を血液透析器8につなげ、他方の腕部14に血圧測定器9を適用することができる。これにより、一方の腕部14で透析のシミュレーションを行う前に、もしくは行いながら、他方の腕部14で血圧(疑似血液の流量)を測定することが可能になる。なお、他方の腕部14には、疑似血管回路2に代えて、空気ポンプ等によって擬似的な血圧となるように所望の圧力を掛けられた気体が充填された圧測定用回路を設けてもよい。これにより、一方の腕部14で透析のシミュレーションを行う前に、もしくは行いながら、他方の腕部14で血圧(疑似血液の流量)を測定することが可能になる。従って、より臨床における実務に近い形でシミュレーションを行うことができ、シミュレーション効果を一層向上させることができる。また、圧測定用回路内には液体ではなく気体を充填することにより、液漏れが発生するリスクを無くすことができる。
なお、穿刺部7は、穿刺部7を介して疑似血管回路2を押圧したときに疑似血液の脈動を認識できるように、疑似血管回路2よりも軟らかい材質で構成されることが好ましい。これにより、より臨床における実務に近い形でシミュレーションを行うことができ、シミュレーション効果を一層向上させることができる。
また、穿刺部7は、当該穿刺部7を介して疑似血管回路2が視認可能な材質で構成されることが好ましい。これにより、より臨床における実務に近い形でシミュレーションを行うことができ、シミュレーション効果を一層向上させることができる。
また、穿刺部7は、交換可能に構成されることが好ましい。穿刺部7を交換することで、繰り返しシミュレーションを行うことが可能になり、シミュレーション効果を一層向上させることができる。
また、穿刺部7の近傍に位置する疑似血管回路2の一部は、交換可能に構成されることが好ましい。疑似血管回路2の一部を交換することで、繰り返しシミュレーションを行うことが可能になり、シミュレーション効果を一層向上させることができる。なお、もちろん、疑似血管回路2の全部を交換可能に構成してもよい。
また、前述したように、患者の姿勢が異なると、全身の血圧の分布も異なる。このため、ポンプ4及び流量制御部5は、全身模型1の姿勢に応じて疑似血液の脈動回数及び流量を調整するように制御されてもよい。これにより、より臨床における実務に近い形でシミュレーションを行うことができ、シミュレーション効果を一層向上させることができる。なお、全身模型1の姿勢は、例えば、頭部11、胴体部13、腕部14などの各部に位置センサ(図示せず)を設けて、当該位置センサの検知結果に基づいて判断することができる。
また、腕部14には、採血用の穿刺部7と返血用の穿刺部7とを設け、当該2つの穿刺部7間をつなぐ疑似血管回路2内に逆止弁(図示せず)を設けることが好ましい。これにより、再循環が発生することを抑えることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、前記では、穿刺部7を、頸部12と、左右の腕部14と、鼠蹊部16とに設けられるものとしたが、本発明はこれに限定されない。穿刺部7は、全身模型1の少なくとも1箇所に設けられればよい。
また、前記では、血圧測定器9が穿刺部7につなげられるものとしたが、本発明はこれに限定されない。血圧測定器9は、疑似血管回路2内の疑似血液の流量が測定可能な位置につなげられればよい。例えば、穿刺部7に代えて、人間の皮膚を模したシリコン製の血圧測定部を設け、当該血圧測定部と血圧測定器9とをつなぐようにしてもよい。
本発明に係る透析用穿刺シミュレータは、シミュレーション効果を一層向上させることができるので、特に、医師や看護師、臨床工学技士などの医療従事者の透析訓練に有用である。
1 透析用穿刺シミュレータ
2 疑似血管回路
3 疑似血液貯留タンク
4 ポンプ
5 流量制御部
6 コントローラ
7 穿刺部
8 血液透析器
9 血圧測定器
11 頭部
12 頸部
13 胴体部
14 腕部
15 脚部
16 鼠蹊部
81 動脈回路
82 静脈回路

Claims (9)

  1. 全身模型と、
    前記全身模型に内蔵され、人体の血管を模した疑似血管回路と、
    前記疑似血管回路内に疑似血液を脈動するように流すポンプと、
    前記疑似血管回路内に流れる前記疑似血液の流量を制御する流量制御部と、
    前記全身模型の一部に設けられ、人体の表層部分を模した穿刺部であって、前記全身模型の外側から当該穿刺部を通じて前記疑似血管回路に穿刺針を挿入可能に構成された穿刺部と、
    を備える、透析用穿刺シミュレータ。
  2. 前記全身模型は、姿勢を変えられるように複数の関節部位を有する、請求項1に記載の透析用穿刺シミュレータ。
  3. 前記穿刺部は、前記穿刺部を介して前記疑似血管回路を押圧したときに前記疑似血液の脈動を認識できるように、前記疑似血管回路よりも軟らかい材質で構成されている、請求項1又は2に記載の透析用穿刺シミュレータ。
  4. 前記穿刺部は、当該穿刺部を介して前記疑似血管回路が視認可能な材質で構成されている、請求項1〜3のいずれか1つに記載の透析用穿刺シミュレータ。
  5. 前記疑似血液を貯留する疑似血液貯留タンクを更に備え、
    前記疑似血液貯留タンクは、前記全身模型に内蔵されている、
    請求項1〜4のいずれか1つに記載の透析用穿刺シミュレータ。
  6. 前記穿刺部は、交換可能に構成されている、請求項1〜5のいずれか1つに記載の透析用穿刺シミュレータ。
  7. 前記穿刺部の近傍に位置する前記疑似血管回路の一部は、交換可能に構成されている、請求項1〜6のいずれか1つに記載の透析用穿刺シミュレータ。
  8. 前記穿刺部は、前記全身模型の腕部と、前記全身模型の頸部又は鼠蹊部の少なくともいずれか一方とに設けられている、請求項1〜7のいずれか1つに記載の透析用穿刺シミュレータ。
  9. 前記穿刺部は、前記全身模型の一方の腕部に設けられ、
    前記疑似血管回路は、少なくとも前記全身模型の両方の腕部を通るように設けられている、請求項1〜8のいずれか1つに記載の透析用穿刺シミュレータ。
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