JP2017198763A - 前面板を有する画像表示パネル、およびその製造方法 - Google Patents

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Hisao Tajima
尚雄 田島
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Abstract

【課題】UV硬化樹脂の特性を均一化するとともに、生産性を向上させることが可能な画像表示パネルを提供すること。【解決手段】画像表示パネルと該画像表示パネルの前面に配置する平面可視光透過型部材と両者を貼り合わせる接着手段との組み合わせ構造において、該平面可視光透過型部材の周辺部において視認側表面または背面側表面に可視光遮光領域が形成されており、該画像表示パネルの側面または背面から該接着手段に光束が到達する手段を設けたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、前面板を有する画像表示パネル、およびその製造方法に関する。
テレビ、コンピュータの端末、広告媒体、医療用機器、画像製作などの用途に、モニター(画像表示装置)が用いられている。これらの装置の基本構造は面光源装置と液晶パネルとを内蔵する画像表示部、電気回路部、それらを支持する構造部、更に外装部から構成されている。
近年注目されているのが、本体厚みが数十mmといった薄型構造のモニターであり、更に表示画像の精細度を高めて質感を出す技術も普及しつつある。
図6は従来例として、液晶を用いた画像表示部を示す図面であり、要部を縦断面図で表している。本図を用いて説明を加える。
モニター51は薄型画像表示部を用いた画像表示装置を表している。パネル52はモニター51が内蔵する液晶を利用した画像表示部を表している。
前面板53はパネル52の前面を覆うように配置されている矩形のガラス製の部品であり、前面側には低反射処理が施されて表示画像を見やすくし、更に背面側の周辺部には黒色セラミックによる枠印刷53-bが施されて内部の配線や接着部を隠蔽して外観性を高めている。空間54はパネルの表面52-aと前面板の裏面53-aにより挟まれた空隙であり、外部からの静圧や衝撃からパネル52を守るため5mm程度の厚みである(パネル52の画面サイズが30インチの場合の例であり、より画面サイズが小さければより薄く変更が可能)。
駆動基板55はパネル52へ映像信号と電力を供給するための電気回路であり、印刷配線と電気素子で構成している。出力側はFPC(Flexible printed circuits)を使用してパネル52と接続される。制御基板56は駆動基板55とFFC(Flexible flat cable)を介して電気的に接続されており、画像信号と電力を供給している。ねじにより、ケース58の背面に固定している。
バックライト57は、パネル52の背面側に対向配置された照明装置であり、構成部品であるケース58の背面には電源や駆動のための電気回路(図示せず)、ケース内部に光源と反射部を設け、更にパネル52と向き合う開口部には光学シート類59を設けている。ケース58は鋼板をプレス加工により所望の形状に加工されており、前方周囲に設けたフランジ部で外装枠60にネジ止めする。光学シート類59は、拡散板、拡散シート、プリズムシート、偏光反射シートを組み合わせてバックライト57の前方への照射光を高輝度かつ均一化する目的で配置されている。
外装枠60は前方に前面板53の支持部を設け、接着剤(図示せず)により固定している。後方には背面カバー(図示省略)を固定する嵌合構造と雌ねじが加工されている。表示領域61はパネル52が画像を表示する矩形の領域(矢印の範囲)を示しており、枠印刷53-bが形成されない領域と一致している。
以上の構成によれば、前面板53によりパネル52の保護と意匠性が両立可能となるが、以下に説明する課題を有する。
前面板53の表面には低反射処理が施されているが空間54を有するため、パネルの表面52-aと前面板の裏面53-aの二ヶ所の界面で外光の反射が数%発生する。それにより、表示画像のコントラストが低下して画質が劣化してしまう。
一方、図7は上記課題を解決するために考えられた従来例の画像表示部を示す図面であり、要部を縦断面図で表している。本図を用いて、課題を解決した技術を説明する。
パネル52と前面板53との間の空間54を埋めるように、透明接着層62を設けている。透明接着層62に用いる材料はガラスの光学特性に近い屈折率1.51のアクリル系樹脂、作業性を考慮して紫外線硬化型の接着剤である。
パネル52、前面板53、接着層62の屈折率を一致させたことにより、図6を用いて説明したパネルの表面52-aと前面板の裏面53-aの二ヶ所の界面での外光の反射が抑えられる。しかしながら、本構成においては以下の課題を有していた。接着層62はパネル52と前面板53との間で厚み均一にかつ、表示領域61より広い面積に充填する必要がある。
図8(A)から(D)はパネル52と前面板53との貼り合わせ作業手順を示している。同図を用いて貼り合わせ作業を説明する。
前面板53を裏面53-aを上にして接着剤塗布装置62にセットする(図8(A))。接着層に用いるアクリル系樹脂64を所定のパターンで吐出する(図8(A))。パネル52を表面52-aを上にしてステージ63に吸着させておく(図8(B))。アクリル系樹脂64を塗布した前面板53を反転してパネル52に向かい合わせて載せる(図8(B))。
パネル52と前面板53との間隔制御しながら、アクリル系樹脂64をゆっくり広がらせる(図8(C))。所望の範囲にアクリル系樹脂64が広がり貼り合わせを終了する(図8(C))。パネル52と前面板53との貼り合わせ体を取り出して、前面板53を上にして紫外線照射装置65に移動する(図8(D))。使用するアクリル系樹脂64の硬化条件に合致する積算量の紫外線66を前面板53に向けて照射する(図8(D))。
上記8工程目の作業により前面板53の有効表示領域61の範囲は、紫外線66が通過できるのでアクリル系樹脂64が硬化して透明接着層62を形成できるが、枠印刷53-bに紫外線66を遮られた周辺部(図8(D)のaで示す範囲)のアクリル系樹脂64は硬化が進まない。硬化しないアクリル系樹脂64は、周囲にはみ出したり、透明接着層62としての弾性率などの耐衝撃特性が劣り、パネル52の信頼性が低下する。
特許文献1に記載の表示装置は以下の構成を提案している。図9の画像表示部の要部を縦断面にした図を用いて説明を加える。
液晶パネル72は二枚のガラス基板間に液晶を封止した構造の画像を表示する部分あって、図には示さないが背面に配置した面光源からの光束が透過することで画像を表示する。
保護板73は液晶パネル72を保護するためのガラス製の板材であり、前面側周辺部には内部を遮蔽する黒色着色層75が形成され、更に保護板73前面側の全面をAG(anti glare)層76が接着層77により貼り合わせている。AG層76は外光の反射を抑えるために形成されている。有機物媒体74は液晶パネル72と保護板73を貼り合わせている接着層、紫外線硬化樹脂を使用している。筺体78が接着層79を介して保護板73の周辺部を支持している。
本構成における貼り合わせ工程では、保護板73を液晶パネル72に接着層77により貼り合わせた後、保護板73に黒色着色層75を印刷し、更にAG層76を接着層77により貼り合わせているため、従来例のように黒色着色層75(枠印刷53-b相当)の裏側の有機物媒体74が未硬化状態になることがない。
特許文献2に記載の表示装置は以下の構成を提案している。図10の画像表示部の要部を縦断面にした図を用いて説明を加える。
液晶パネル91は二枚の基板92と粘着剤で貼り合わせた二枚の偏光板96で構成されている。透明カバー93は液晶パネル91の前方に対向配置したガラス、またはアクリル樹脂製の板材であり、裏面周辺には遮光膜95及び開口95-aが形成されている。接着剤94は液晶パネル91と透明カバー93とを貼り合わせる紫外線硬化型の接着剤であり、基板92の外形に沿う位置まで充填されている。
本構成においては、遮光膜95の中に紫外線が前方より通過する開口95-aを形成したため、従来例のように遮光膜95(枠印刷53-b相当)の裏側の接着剤94が未硬化状態になることがない。
特開2009−86073号公報 特開2009−69321号公報
しかしながら、特許文献1の構成では以下の問題があった。保護板73の前面側周囲の黒色着色層75が印刷の厚み数十μmを有するため、黒色着色層75が無い部分との間に段差が生じ、その現象はAG層76にも反映されて外観上好ましくない(段差の連続が矩形の稜線となる)。またAG層76は樹脂製のフィルムで表面硬度が低いため、上記段差部はより傷が付きやすいので、商品性が下がる。また、特許文献2の構成では以下の問題があった。遮光膜95の裏側の接着剤94を確実に硬化させるため、開口95-aの数を増やしたり面積を拡大すると外観上好ましくない。
本発明は、UV硬化樹脂の特性を均一化するとともに、生産性を向上させることが可能な画像表示パネルを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る画像表示パネルは、
画像表示パネルと該画像表示パネルの前面に配置する平面可視光透過型部材と両者を貼り合わせる接着手段との組み合わせ構造において、該平面可視光透過型部材の周辺部において視認側表面または背面側表面に可視光遮光領域が形成されており、該画像表示パネルの側面または背面から該接着手段に光束が到達する手段を設けたことを特徴とする。
本発明に係る画像表示パネルによれば、UV硬化樹脂の特性を均一化するとともに、生産性を向上させることが可能となる。
本発明の第一の実施例の特徴を表す画像表示モジュールの図面であり、 縦断面図上部を表している。 本発明の第一の実施例の特徴を表す、画像表示モジュールの要部拡大図を表している。 本発明の第一の実施例の特徴を表す、拡散面の一部を拡大した断面図を表している。 本発明の第二の実施例の特徴を表す画像表示モジュールの図面であり、 縦断面図上部を表している。 図4の一部を拡大した、要部縦断面図を表している。 従来例の液晶を用いた画像表示部を示す図面であり、要部を縦断面図で表している。 別な従来例の画像表示部を示す図面であり、要部を縦断面図で表している。 (A)、(B)、(C)、(D)はパネルと前面板との貼り合わせ作業手順を示す模式図である。 特許文献1が提案する構成の特徴をもっとよく表す、画像表示部の要部縦断面図を表している。 特許文献2が提案する構成の特徴をもっとよく表す、画像表示部の要部縦断面図を表している。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
[実施例1]
図1は本発明の第一の実施例の特徴を表す画像表示モジュールの図面であり、縦断面図上部を表している。本図面を使用して構造の説明をする。
画像表示モジュール1は液晶の性質を利用した表示装置であり、後述する液晶パネルおよび前面板から構成されている。パネル2は、後述する二枚の基板間に液晶を封入して周囲をシールし、更に一方の基板の端子部に電気ケーブル(図示せず)を接続した構造を備えている。
CF基板3はパネル2の前面側を構成する基板であり、視認側とは反対側の面にカラーフィルターを形成したガラス基板である。更に、3-aはCF基板表面、3-bはCF基板裏面、3-cはCF基板の端面、3-dはCF基板表面の周囲の枠状の領域に加工した拡散面である。
TFT基板4はパネル2の背面側を構成する基板であり、視認側表面に電気配線を形成したガラス基板である。上偏光板5はCF基板3の視認側表面に貼り合わせた複合フィルムであり、PVA(ポリビニールアルコール)を一軸延伸したフィルムをTAC(トリアセチルセルロース)で挟んだ構造である。更に5-aは上偏光板外形位置を矢印で示している。
下偏光板6はTFT基板4の背面側に貼り合わせた複合フィルムであり、上偏光板5と同様の構成に位相差フィルムを積層している。前面板7はパネル2の前面側に対向配置した、厚み2mmの青板ガラス製の基板であり、視認側の表面にはAR(anti reflection)フィルム(図示せず)が貼り合わされており、外光の反射が0.5%以下に抑えられている。
画像表示領域8は前面板7を透過してパネル2が表示する画像を視認可能な矩形の領域を示している。遮光膜9は前面板7の背面の周辺部に枠状に形成した印刷膜であり、ガラスに密着性の高い黒色セラミックインクをスクリーン印刷後、高温で焼き付け処理した信頼性が高い膜である。UV硬化樹脂10はパネル2と前面板7との隙間に充填して両者を接着するための樹脂であり、光学的に屈折率1.51、粘度3000mPa・sから4000mPa・sの無色透明のアクリル系紫外線硬化型の樹脂である。更に10-aはUV硬化樹脂10が遮光膜9の背面部に充填された側面硬化領域である。
紫外線11はパネル2と前面板7を貼り合わせる際に、UV硬化樹脂10を硬化させるために視認側から照射する紫外線を矢印で示している。紫外線12はパネル2と前面板7を貼り合わせる際に、UV硬化樹脂10の側面硬化領域10-aを硬化させるために側面方向の周囲から照射する紫外線を矢印で示している。
以上の構成における主要部分の寸法関係を詳しく説明する。
枠状に形成した遮光膜9の外形は、画像表示モジュール1の内部構造や配線を外観上隠蔽する範囲をカバーしている。遮光膜9の開口寸法に相当する画像表示領域8は、パネル2が表示する画像が周辺部まで視認でき、かつ斜めから覗いてもパネル2の周辺部配線などを隠蔽できる寸法である。
また、上偏光板外形5-aはパネル2が表示する画像が周辺部まで視認でき、かつ遮光膜9の開口寸法(画像表示領域8)より大きい。ただし上偏光板外形5-aと画像表示領域8との寸法差は2mm以下である。枠状の領域に加工した拡散面3-dの外形はUV硬化樹脂10が充填される領域と同じまたは越える範囲であり、拡散面3-dの内形は上偏光板外形5-aと同じまたは若干内側までの範囲である。尚、UV硬化樹脂の厚みは上偏光板5が無い部分で100μmから300μmである。
次に図2、図3の要部拡大図を用いて、本発明の特徴であるUV硬化樹脂が硬化する仕組みを説明する。
側面方向の周囲から照射する紫外線12は厚み700μmのガラスを用いたCF基板の端面3-cから入射する。端面3-cは紫外線12が入射し易いように表面を磨き加工している。
紫外線透過光13はCF基板3の内部を進む光の向きを矢印で示している。紫外線12が入射した後は図に示したように直進のみならず、視認方向または背面方向に傾いた光となる。背面方向に傾いた紫外線透過光13の一部は基板裏面3-bで反射して視認方向に向かう。
図3はCF基板表面3-aに形成した拡散面3-dの一部を拡大した図であり、不連続な凸部14、凹部15で構成されている。拡散面3-dはサンドブラスト処理により加工されており、使用するサンドの種類や大きさで凸部14、凹部15の形状や深さが変わる。本構成ではアルミナ研磨剤で加工し、凹凸差は100μmから150μmである。
図2で示した視認方向に向かう紫外線透過光13の一部は、凸部14と凹部15を結ぶ斜面で屈折して一部はUV硬化樹脂10の側面硬化領域10-aに進入する。この進入した紫外線透過光13によりUV硬化樹脂10が硬化する。尚、紫外線12は側面硬化領域10-aの端部(図2の上部)からも一部が進入するが、UV硬化樹脂10の特性上深さ数mm程度までしか硬化が進まない。
以上説明した本発明の、画像表示モジュール1の特徴をまとめると、以下の通りである。ガラス製の基板で視認側の表面にARフィルムを貼り合わせた前面板7を、パネル2の前面側に対向配置した。前面板7の背面の周辺部に枠状に遮光膜9を黒色セラミックインクを使用して焼き付け処理した。遮光膜9を形成した領域は、画像表示モジュール1の内部構造や配線を外観上隠蔽する範囲である。
パネル2と前面板7との隙間にUV硬化樹脂10を、側面硬化領域10-aまで充填して両者を接着した。UV硬化樹脂10は無色透明で屈折率が1.50から1.52でガラス材に近い光学特性を有する、粘度3000mPa・sから4000mPa・sの樹脂である。CF基板3の視認側表面の周囲に枠状の拡散面3-dを形成した。拡散面3-dはアルミナ研磨剤を使用したサンドブラスト処理により加工されており、凹凸差は100μmから150μmである。
拡散面3-dが形成された領域は、外側寸法がUV硬化樹脂10の充填される領域と同等または越える範囲、内側寸法は上偏光板外形5-aと同等または若干内側までの範囲である。上偏光板外形5-aはパネル2が表示する画像が周辺部まで視認でき、かつ遮光膜9の開口寸法(画像表示領域8)より大きい。ただし上偏光板外形5-aと画像表示領域8との寸法差は2mm以下である。
CF基板3には厚み700μmのガラスを用い、端面3-cは紫外線12が入射し易いように表面を磨き加工している。CF基板3に裏面3-bを形成して、背面方向に傾いた紫外線透過光13の一部が視認方向に向かうようにし、更にその一部が拡散面3-dの凸部14と凹部15を結ぶ斜面から側面硬化領域10-aに進入するように配置した。
以上の特徴により、本構成によれば以下の効果がある。パネルのCF基板の端面を紫外線入射部、裏面を反射部、視認側表面に拡散面を設けて、紫外線を側面から照射してUV硬化樹脂に導光する構造を設けた。更に上偏光板外形と画像表示領域との寸法差を2mm以下としたため、パネル前面に遮光領域を有する前面板を配置してもUV硬化樹脂を均一に硬化できる。それにより、パネルの耐衝撃性が向上して信頼性に優れる。UV硬化樹脂の硬化前にリペアーが可能で生産性に優れる。前面板遮光膜には段差も無く、また細かな開口も不要なので外観性に優れる。
ガラス製の基板で製造したCF基板の視認側の表面に、ARフィルムを貼り合わせた前面板をパネルの前面側に対向配置したため、コントラストの向上と、外部衝撃や圧力からパネルの表示性能を維持でき、信頼性が更に向上した。パネルと前面板との隙間に無色透明で屈折率が1.50から1.52の光学特性を有するUV硬化樹脂を充填したため、前面板裏面と上偏光板前面の反射が無くなり、表示画像のコントラストが改善された。
前面板の背面の周辺部に枠状に形成した遮光膜が黒色セラミックインクを使用して焼き付け加工したため、内部の構造や配線処理を隠蔽、かつ長期にわたって信頼性を確保できた。UV硬化樹脂の粘度が3000mPa・sから4000mPa・sのため、貼り合わせ工程でパネルの周辺はみ出しなどが良好に貼り合わせることが可能である。CF基板の拡散面をサンドブラスト処理で加工可能なため、拡散面の形状を任意に加工でき、またパネルをセットメーカーで購入後にも加工が対応できるので、セットメーカーのユーザーにとって扱いやすい。
尚、本発明では前面板の厚みを2mmとしたが、より薄い材料やアクリル樹脂などに変更して軽量化を図ることも可能である。また、本発明では前面板の表面にARフィルムを貼り合わせたが、前面板に直接スパッタ加工で低反射膜を形成しても良いし、ガラスの飛散防止で強化ガラスの採用も可能である。また、本発明で使用する画像表示パネルとして液晶パネルを用いたが、有機ELパネルを用いても同様の効果がある。更に、本実施例の前面板をタッチパネルに置き換えても同様の効果を得られる。
[実施例2]
図4は本発明の第二の実施例の特徴を表す、画像表示モジュールの要部縦断面図を表している。本図を用いて本発明の特徴を説明するが、実施例1と同じ配置や同じ構成、同じ機能については説明を省略する。
画像表示モジュール21は実施例1と同様に液晶の性質を利用した表示装置であり、後述する液晶パネルおよび前面板から構成されている。
パネル22は、後述する二枚の基板間に液晶を封入して周囲をシールし、更に一方の基板の端子部に電気ケーブル(図示せず)を接続した構造を備えている。CF基板24はパネル22の前面側を構成する基板であり、視認側とは反対側の面にカラーフィルターを形成したガラス基板である。TFT基板23はパネル22の背面側を構成する基板であり、視認側表面に電気配線を形成したガラス基板である。更に、23-aはTFT基板裏面、23-bはTFT基板表面、23-cはTFT基板の端面、23-dはTFT基板裏面の周囲に枠状の領域に加工した拡散面である。
以上の構成における主要部分の寸法関係を詳しく説明する。枠状に形成した遮光膜9の外形および開口寸法は実施例1と同様であり、パネル22の周辺部配線などを隠蔽できる寸法である。また、上偏光板5の外形も実施例1と同様であり、画像表示領域8との寸法差は2mm以下である。
枠状の領域に加工した拡散面23-dの外形は、CF基板24を介して対向するUV硬化樹脂10が充填される領域と同等または越える範囲であり、拡散面23-dの内形は上偏光板5の外形と同等または若干内側までの範囲である。尚、UV硬化樹脂の厚みは実施例1と同様、上偏光板5が無い部分で100μmから300μmである。
次に図5の要部拡大図を用いて、本発明の特徴であるUV硬化樹脂が硬化する仕組みを説明する。
側面方向の周囲から照射する紫外線12は厚み700μmのガラスを用いたTFT基板の端面23-cから入射する。端面23-cは紫外線12が入射し易いように表面を磨き加工している。
紫外線透過光25はTFT基板23の内部を進む光の向きを矢印で示している。紫外線12が入射した後は図に示したように直進のみならず、視認方向または背面方向に傾いた光となる。傾いた紫外線透過光25は裏面23-aや表面23-bに反射して進行するが、一部は拡散面23-dで反射して視認方向に向かう。視認方向に向かう紫外線透過光25は表面23-bを通過し、更にCF基板24を通過してUV硬化樹脂10の側面硬化領域10-aに達する。
以上により、遮光膜9により隠蔽している側面硬化領域10-aは、側面からの紫外線照射で硬化できる。画像表示領域8に相当する部分のUV硬化樹脂10は実施例1と同様に視認側からの紫外線照射で硬化させる。尚、拡散面23-dの形状や加工方法は実施例1と同様であるが、紫外線透過光25は凸部14と凹部15を結ぶ斜面のみならず、凹部15付近でも視認方向への反射が生じる(実施例1では拡散面3-dで紫外線透過光13を屈折透過させたが、本実施例では拡散面23-dで紫外線透過光25を反射)。
以上の構成における本実施例のみの特徴をまとめると、以下の通りである。TFT基板23の裏面の周囲に枠状の拡散面23-dを形成した。拡散面23-dが形成された領域は、外側寸法がUV硬化樹脂10の充填される領域と同等または越える範囲、内側寸法は上偏光板5の外形寸法と同等または若干内側までの範囲である。TFT基板23には厚み700μmのガラスを用い、端面23-cは紫外線12が入射し易いように表面を磨き加工している。
TFT基板23に表面23-b、裏面23-aを形成して、傾いた紫外線透過光25を効率よく進入させた。紫外線透過光25の一部が拡散面23-dの凸部14と凹部15を結ぶ斜面や凹部15付近で反射して視認方向に向い、表面23-bとCF基板24を通過して側面硬化領域10-aに進入するように配置した。
以上の特徴により、本構成によれば以下の効果がある。パネルのTFT基板の端面を紫外線入射部、表面に反射部と通過部、裏面に反射部と拡散面を設けて、紫外線を側面から照射してUV硬化樹脂に導光する構造を設けた。更に上偏光板外形と画像表示領域との寸法差を2mm以下としたため、パネル前面に遮光領域を有する前面板を配置してもUV硬化樹脂を均一に硬化できる。それにより、パネルの耐衝撃性が向上して信頼性に優れ、UV硬化樹脂の硬化前にリペアーが可能で生産性に優れ、かつ、前面板遮光膜には段差も無く、また細かな開口も不要なので外観性に優れる。
1 画像表示モジュール、2 パネル、3 CF基板、3-a 表面、3-b 裏面、
3-c 端面、3-d 拡散面、4 TFT基板、5 上偏光板、5-a 上偏光板外形、
6 下偏光板、7 前面板、8 画像表示領域、9 遮光膜、10 UV硬化樹脂、10-a 側面硬化領域、11 紫外線、13 紫外線透過高、51 モニター、
52 パネル、52-a パネルの表面、53 前面板、53-a 前面板の裏面、
53-b 枠印刷、54 空間、55 駆動基板、56 制御基板、57 バックライト、
58 ケース、59 光学シート類、60 外装枠、61 表示領域、
62 透明接着層、63 ステージ、64 アクリル系樹脂、65 紫外線照射装置、
71 画像表示部、72 液晶パネル、73 保護板、74 有機物媒体、
75 黒色着色層、76 AG層、77 接着層、78 筺体、92 基板、
93 透明カバー、94 接着剤、95 遮光膜、95-a 開口、96 偏光板

Claims (11)

  1. 画像表示パネルと該画像表示パネルの前面に配置する平面可視光透過型部材と両者を貼り合わせる接着手段との組み合わせ構造において、該平面可視光透過型部材の周辺部において視認側表面または背面側表面に可視光遮光領域が形成されており、該画像表示パネルの側面または背面から該接着手段に光束が到達する手段を設けたことを特徴とする画像表示パネル。
  2. 該接着手段に光束が到達する手段は、該画像表示パネルの周辺部において端面に位置する入射手段と、前面または背面、または両方に形成された拡散手段であることを特徴とする
    請求項1に記載の画像表示パネル。
  3. 該可視光遮光領域は該画像表示パネルの画像表領域を囲むように枠状に形成されており、該枠状の内側寸法より外形寸法が大きい上偏光板が該画像表示パネル前面に貼り合わせていることを特徴とする請求項1に記載の画像表示パネル。
  4. 該接着手段は該上偏光板の外形よりも広い範囲、かつ該画像表示パネルの前面側基板の外形を越えない範囲に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像表示パネル。
  5. 該拡散手段は枠状に形成されており、枠状の該拡散手段の外側寸法が該接着手段が充填される領域と同じまたは越える範囲、かつ枠状の該拡散手段の内側寸法は該上偏光板外形と同じまたは内側までの範囲であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像表示パネル。
  6. 該画像表示パネルは液晶パネルであって、該入射手段および該拡散手段はカラーフィルター基板、または(及び)TFT基板に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の画像表示パネル
  7. 該入射手段はガラス端面を磨き加工したことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の画像表示パネル。
  8. 枠状の該可視光遮光領域の内側寸法と上偏光板外形との寸法差は2ミリ以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の画像表示パネル。
  9. 該接着手段は紫外線硬化樹脂であって、無色透明で屈折率が1.50から1.52で、粘度3000mPa・sから4000mPa・sであることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の画像表示パネル。
  10. 該可視光遮光領域は黒色セラミックインクを使用して焼き付け処理し形成しており、該画像表示パネルの画像表示領域以外の内部構造や配線を外観上隠蔽していることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載の画像表示パネル。
  11. 該平面可視光透過型部材はガラスまたはアクリル樹脂の板材からなり、前面側に低反射処理が施されていることを特徴とする請求項1に記載の画像表示パネル。
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