JP2017195257A - 自己破壊素子、半導体装置、電子機器、情報保護システム及び情報保護方法 - Google Patents

自己破壊素子、半導体装置、電子機器、情報保護システム及び情報保護方法 Download PDF

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Abstract

【課題】例えば個人情報、業務上の秘密情報、構造情報、軍事上の機密情報などの情報を有する半導体装置を備える電子機器が、例えば盗難等にあった場合に、半導体装置や電子回路を破壊できるようにして、これらの情報が保護されるようにする。【解決手段】自己破壊素子1を、Mg、Al、Zn、Fe、Ni、Sn、Pb、Moのいずれかの金属材料からなるヒータ2と、ヒータの少なくとも一部分を覆い、吸水性材料からなる吸水性材料層3とを備えるものとする。【選択図】図1

Description

本発明は、自己破壊素子、半導体装置、電子機器、情報保護システム及び情報保護方法に関する。
従来、半導体集積回路のメモリ内容への改ざん行為を阻止するために、破壊用キャパシタに電荷を蓄積しておき、その電荷を破壊回路に供給して、半導体集積回路のメモリ情報を破壊又は信号配線を断線させて、自己破壊を行なうことが提案されている。
また、半導体記憶装置において、高電圧を発生させて半導体メモリの格納データを破壊するようにすることも提案されている。
また、安全保障のための電子デバイスにおいて、チップの基板内にマイクロ火薬と雷管が配置されているものも提案されている。
特開2000−22093号公報 実開昭63−163542号公報 特表2005−532609号公報
ところで、近年、半導体集積回路(LSI)が形成されている半導体装置は、多くの形態が製品化され、普及していくとともに、機密性の高い重要な情報がその中に入っているケースも増えている。
例えば、携帯電話やタブレット端末には、使用者本人の個人情報が入っており、また、業務で使用するようなコンピュータ等では、顧客情報といった業務上の秘密情報が入っている。
また、例えば、半導体集積回路の製造メーカからすると、半導体装置の構造やLSIの内部構造などの構造情報を秘匿したい場合もある。
このような個人情報、業務上の秘密情報、構造情報などの情報は漏えいしてしまうと大きな問題となるというセキュリティ社会上の問題があり、このような問題は増加の一途をたどっている。
このほか、例えば、電子デバイスの利用は、もはや戦場までも常識となっており、兵士の情報ツールとして利用されているが、仮に戦闘中に喪失したり、奪われたりした場合、軍事上の機密情報を敵に与えてしまうことになり、また、それを利用されることにもなるため大きな問題となる。
本発明は、例えば個人情報、業務上の秘密情報、構造情報、軍事上の機密情報などの情報を有する半導体装置を備える電子機器が、例えば盗難等にあった場合に、半導体装置や電子回路を破壊できるようにして、これらの情報が保護されるようにすることを目的とする。
1つの態様では、自己破壊素子は、Mg、Al、Zn、Fe、Ni、Sn、Pb、Moのいずれかの金属材料からなるヒータと、ヒータの少なくとも一部分を覆い、吸水性材料からなる吸水性材料層とを備える。
1つの態様では、半導体装置は、上述の自己破壊素子を備える。
1つの態様では、電子機器は、上述の自己破壊素子又は上述の半導体装置を備える。
1つの態様では、情報保護システムは、半導体装置又は電子部品に設けられ、Mg、Al、Zn、Fe、Ni、Sn、Pb、Moのいずれかの金属材料からなるヒータと、ヒータを覆い、吸水性材料からなる吸水性材料層とを備える自己破壊素子と、自己破壊素子に電流を供給して破壊する破壊制御部とを備える電子機器と、電子機器にネットワークを介して接続されたサーバとを備え、サーバは、電子機器を破壊する破壊要求を登録するとともに、電子機器の破壊制御部が自己破壊素子に電流を供給して破壊するように、電子機器に破壊要求信号を送信する。
1つの態様では、情報保護方法は、サーバが、半導体装置又は電子部品に設けられ、Mg、Al、Zn、Fe、Ni、Sn、Pb、Moのいずれかの金属材料からなるヒータと、ヒータを覆い、吸水性材料からなる吸水性材料層とを備える自己破壊素子と、自己破壊素子に電流を供給して破壊する破壊制御部とを備える電子機器を破壊する破壊要求を登録するステップと、サーバが、電子機器の破壊制御部が自己破壊素子に電流を供給して破壊するように、電子機器に破壊要求信号を送信するステップとを含む。
1つの側面として、例えば個人情報、業務上の秘密情報、構造情報、軍事上の機密情報などの情報を有する半導体装置を備える電子機器が、例えば盗難等にあった場合に、半導体装置や電子回路を破壊できるようにして、これらの情報が保護されるようにすることができるという効果を有する。
本実施形態にかかる自己破壊素子の構成を示す模式的断面図である。 本実施形態にかかる自己破壊素子の構成の一例を示す模式的斜視図である。 本実施形態にかかる自己破壊素子に備えられるヒータの規模を検証した結果を示す図である。 各種有機材料の吸水特性を示す図である。 (A)〜(C)は、本実施形態にかかる自己破壊素子による破壊のメカニズムを説明するための模式的断面図である。 本実施形態にかかる自己破壊素子を備える半導体装置の構成例を示す模式的断面図である。 本実施形態にかかる自己破壊素子を備える半導体装置の構成例を示す模式的断面図である。 本実施形態にかかる自己破壊素子を備える半導体装置の構成例を示す模式図である。 (A)〜(D)は、本実施形態にかかる自己破壊素子を備える半導体装置の構成例における破壊過程を説明するための模式的断面図である。 本実施形態にかかる自己破壊素子を備える電子機器の構成例を示す模式的斜視図である。 本実施形態にかかる自己破壊素子の変形例の構成を示す模式的断面図である。 (A)〜(C)は、本実施形態にかかる自己破壊素子及びこれを備える半導体装置の変形例の構成を示す模式的断面図である。 本実施形態にかかる半導体装置を備える電子機器の一の具体例の構成を示す模式図である。 本実施形態にかかる半導体装置を備える電子機器の一の具体例における処理を示すフローチャートである。 本実施形態にかかる半導体装置を備える電子機器の一の具体例におけるLSIチップの内部の回路の構成例を示すブロック図である。 本実施形態にかかる半導体装置を備える電子機器の他の具体例の構成を示す模式図である。 本実施形態にかかる半導体装置を備える電子機器の具体例の構成を示す模式図である。 本実施形態にかかる半導体装置を備える具体例の電子機器及びサーバからなるシステムにおける処理を説明するための図である。
以下、図面により、本発明の実施の形態にかかる自己破壊素子、半導体装置、電子機器、情報保護システム及び情報保護方法について、図1〜図18を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる半導体装置は、例えば個人情報、業務上の秘密情報、構造情報、軍事上の機密情報などの情報を有する半導体デバイスであって、例えば、電子機器に備えられ、半導体集積回路を含む半導体チップ(LSIチップ;マイクロチップ)、あるいは、これを含む半導体パッケージである。
ここで、電子機器は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末などのモバイル端末、例えばパーソナルコンピュータやサーバなどのコンピュータ、例えば車載用の制御機器、家電機器、事務機器などである。なお、電子機器を電子デバイスともいう。
そして、本実施形態の半導体装置や電子機器は、自己破壊素子を備える(例えば図6〜図8、図10参照)。なお、自己破壊素子をヒューズ素子ともいう。
図1に示すように、本実施形態の自己破壊素子1は、ヒータ2と、吸水性材料層3とを備える。
ここでは、自己破壊素子1は、基板4上に設けられており、可搬性を有するものとなっている。また、ヒータ2(即ち、ヒータ機能を持った配線)と吸水性材料層3とを積層した積層構造は薄く、シート状になっているため、自己破壊素子1に汎用性を持たせることが可能である。
なお、これに限られるものではなく、例えば、自己破壊素子1は、吸水性材料層3の内部にヒータ2が内包された構造を有するものとしても良い(例えば図7、図11参照)。
ここで、ヒータ2を構成する金属材料は、イオン化傾向(イオン化エネルギー)が高い材料であり(例えばCuよりもイオン化傾向が高い材料であり)、酸化しやすい金属材料である。
ここでは、ヒータ2は、Mg、Al、Zn、Fe、Ni、Sn、Pb、Moのいずれかの金属材料からなる。この場合、ヒータ2は、これらの金属材料を主成分とする金属材料であれば良い。
ここでは、ヒータ2は、配線状の金属層によって構成されており、電流を流すと通電加熱されて発熱し、抵抗加熱によって自己加熱されるようになっている。
なお、ヒータ2は、抵抗加熱で発熱するものであるため、抵抗加熱ヒータともいう。また、ヒータ2は、配線状になっているため、配線又は配線状ヒータともいう。
例えば、配線密度を上げて、単位面積当たりの発熱量を大きくするために、ヒータ2は、図2に示すように、細い配線を折り返した折り返し配線構造を有するものとするのが好ましい。
また、例えば、ヒータ2に、金属配線6[例えばCu配線やアルミニウム(Al)配線]を介して制御回路5を接続し、外部からの信号によって制御回路5が駆動され、金属配線6を介して、ヒータ2に電流が供給されるようにすれば良い。なお、制御回路5及び金属配線6を破壊制御部8ともいう。
なお、ヒータ2を含む回路(ここではヒータ2、制御回路5、金属配線6を含む回路)を、自己破壊回路ともいう。また、ヒータ2をヒータ回路ともいう。また、自己破壊素子1を自己破壊回路モジュールともいう。
ここで、図3は、自己破壊回路1の動作に必要な回路規模を検証した結果を示している。
ここでは、ヒータ2にMg配線を用い、折り返し配線とし、配線幅約10μm、配線高さを約10μmとし、配線ピッチを約20μmとした場合のヒータ回路2における発熱量を計算した結果を示している。なお、配線材料の抵抗率は約4.42μΩcm、Mgの比熱容量は約1.025J/kgK、密度は約1.74g/cmとしている。
図3中、実線Aで示すように、ヒータ2の回路規模を約1mm×約1mm〜約10mm×約10mmとした場合、回路全体の熱容量は回路規模が大きくなるほど高くなる。
しかしながら、実際の回路では、例えばマイクロプロセッサ(CPU)の駆動電源で動作させる場合、電源電圧は約3.3Vが一般的であり、印加電圧に制限がある。また、ヒータ2を構成する配線のマイグレーションによる断線が生じてしまうため、ヒータ2を構成する金属配線自身の許容電流密度を高くすることができない。ここでは、許容電流密度は1E6A/cmと程度である。
このため、ヒータ2の温度Kは、図3中、実線Bで示すように、回路規模が大きくなるほど上昇することになるが、回路規模が約3mm×約3mmよりも小さい場合は、配線の許容電流密度(1E6A/cm)による制約を受けるため、十分に温度が上がらず、回路規模が約3mm×約3mmよりも大きい場合は、電源電圧(3.3V)による制約を受けるため、回路規模を大きくしても温度が上昇しなくなる。
この検証例では、十分に温度を上げることができるという点で好ましいヒータ2の回路規模は約4mm×約4mm以上であり、より効率の高いヒータ2の回路規模は約5mm×約5mm程度である。この場合、ヒータ回路自身の発熱は約700℃〜約800℃であり、十分赤熱する温度となる。
このように、自己破壊素子1は、例えばCPUなどの小さな部品においても十分機能する大きさで提供可能である。つまり、自己破壊素子1の動作に必要な電力は汎用CPUの電源でも十分に確保することが可能である。また、ヒータ2の回路規模を大きくするほど大きな爆発が期待できる。
また、吸水性材料層3は、吸水性材料からなり、ヒータ2の少なくとも一部分(全体又は一部分)を覆っている。この吸水性材料層3は、吸水性が高い材料からなるものとするのが好ましい。この吸水性材料層3は、予め水分を吸収しているものとする。
なお、吸水性材料層3を吸湿性材料ともいう。また、吸水性材料層3は、ヒータ2としての配線を被覆する被覆材料からなるものであるため、配線被覆材料層ともいう。また、吸水性材料層3は、保護層や絶縁層としても機能する。
ここでは、吸水性材料層3は、吸水性ポリマー、ケイ酸ゲル、ゼオライト、非晶質シリカ、アルミナゲルのいずれかの材料からなる。この場合、吸水性材料層は、これらの材料が主成分となっている材料であれば良い。
例えば、吸水性材料層3としては、吸水性の高い高吸水性ポリマー材料(Superabsorbent polymer:SAP)などの吸水性有機材料層を用いるのが好ましい。
ここで、図4は、各有機材料の吸水特性(吸水率)を示している。
図4に示すように、吸水率は有機材料によって異なるが、その中でも、高吸水性ポリマー材料(高吸水性高分子材料)は、より吸水性能の高い材料である。高吸水性ポリマー材料は、自重の数百倍から約千倍までの水を吸収保持できるため、半導体デバイスや実装パッケージングで使用されているエポキシ樹脂やPMMA樹脂よりも数百倍もの吸水が可能である。
このほか、吸水性(吸湿性)の高い材料として、シリカゲル(ケイ酸ゲルなど多孔質構造(細孔構造))やモレキュラーシーブ(ゼオライトの一種)で、多孔質の空孔に分子を吸着、アロフェン(非晶質性シリカ・アルミナゲル)、ゼオライト(吸水率約60〜約80%)などを用いることもできる。
このような高吸水性材料は、吸水量(吸水倍率)のみならず、吸水速度、保水性(加圧しても水を再放出しない特性)、徐放性などの特性の違いがあるため、用途に応じて、その特性を利用しても良い。
ところで、例えば高吸水性ポリマー材料などの吸水性材料は、温度を上げて高温にすることで、内部の水を外部に放出する。その放出量(デガス)は、温度によって異なるが、高温になるほどデガス量が多くなり、放出レートも高くなる。
このため、例えば高吸水性ポリマー材料などの吸水性材料からなる吸水性材料層3からのデガスは、自己破壊素子1に備えられるヒータ2による加熱によって行なわれるようになっている。
つまり、ヒータ2を覆うように吸水性材料層3を設け、吸水性材料層3をヒータ2によって加熱することで、吸水性材料層3からのデガスが開始するようになっている。デガスは、吸水性材料層3の表面から放出されるが、上述のようにイオン化傾向の高い金属材料からなるヒータ2との界面にも蒸発・放出されるため、ヒータ2を構成する金属材料の金属酸化反応に必要な酸素・水を供給可能となる。
ここで、このように構成される自己破壊素子1の基本機能及び動作原理について、図5(A)〜図5(C)を参照しながら説明する。
自己破壊素子1は、基本機能として、イオン化傾向が高い金属材料(例えばMgなど)からなるヒータ2(配線)が、赤熱と共に酸素と反応することで急激な酸化反応を伴う爆発を起こすことで、デバイスを粉砕する機能を有する。
特に、ヒータ2の近傍に、酸素の供給源として吸水性材料層3を設け、この吸水性材料層3から酸素や反応を促進する水分の供給が効率良く行なわれるようになっている。
このような基本機能を有する自己破壊素子1では、図5(A)〜図5(C)に示すように、ヒータ2(配線)の発熱によって吸水性材料層3から気化した水蒸気(デガス)Xによって、ヒータ2を構成するイオン化傾向の高い金属材料との急激な酸化反応が促進され、より効果的にデバイスを粉砕することができる。
つまり、(1)抵抗加熱によるヒータ2(配線)の加熱、(2)吸水性材料層3の加熱、(3)吸水性材料層3からの水の気化、(4)ヒータ2を形成している金属と酸素との酸化反応、(5)ヒータ2の酸化反応による自己加熱、(6)連続的且つ急激な酸化反応サイクルの拡大、(7)高温発火、爆発、粉砕、という工程によって、デバイス自身及び被破壊回路をより確実に物理破壊することができる。
なお、例えばマイクロチップなどのデバイスを粉砕するための自己破壊素子1に、イオン化傾向の高い金属材料(例えばMgなど)の自己発火特性を利用する場合、自己破壊回路の配線にイオン化傾向の高い金属材料を用い、抵抗加熱により自己発熱とそれに続いて起こる酸化反応を促進し、燃焼温度と酸化の連鎖反応を促進することが望ましい。
しかしながら、酸素の供給に限りがあり、一旦駆動したとしても爆発圧力が足りず、配線の設置構造によっては回路の破壊に至らない可能性がある。
例えば、通常時に配線の酸化反応が起こらないように配線を絶縁層で覆うなどして配線を閉鎖空間に設置することで外部(例えば大気中)から酸化反応に必要な酸素を供給できない場合がある。
また、例えば、パッケージ実装の際のチップを固定するための樹脂によって外部から酸化反応に必要な酸素を供給できない場合がある。
このような場合には、酸素の供給が足りず、破壊に至らない可能性がある。
そこで、上述のように、イオン化傾向の高い金属材料からなるヒータ2を、吸水性材料層3で覆うようにしている。
これにより、ヒータ2に電流が供給されると、ヒータ2が発熱し、この発熱によって吸水性材料層3が加熱されて吸水性材料層3に含まれる水分が気化し、気化した水蒸気がヒータ2を構成するイオン化傾向の高い金属材料と酸化反応を起こすことになる。
そして、この酸化反応(燃焼)によって熱(酸化熱)が発生し、この熱によって吸水性材料層3がさらに加熱されて吸水性材料層3に含まれる水分がさらに気化し、ヒータ2を構成するイオン化傾向の高い金属材料とさらに酸化反応を起こすことになる。
このような連鎖反応によって、高温あるいは発火を含む急激な酸化反応による爆発が起こり、デバイスを確実に粉砕することができるようにしている。
これにより、高効率で急激な酸化反応を促進し、破壊動作の駆動が低電力で可能な構造を提供することができる。
また、このような構造になっているため、外部からの酸素の供給が難しい閉鎖空間にも設置することが可能となり、その場合も効率良く自己破壊が遂行できる構造を提供することができる。
つまり、ヒータ2を構成する配線の酸化反応に吸水性材料層3からの水分デガスを利用することで、水との反応を伴う急激な酸化・爆発を起こさせるため、自己破壊素子1を閉鎖空間に設置した場合であっても、低電力で且つ効率的に駆動することが可能となる。
ところで、上述のように構成される自己破壊素子1は、図6〜図8、図10に示すように、半導体パッケージ(半導体装置)30や電子機器31に設けられる。
例えば、半導体パッケージ30が、パッケージ基板又はインターポーザ32と、パッケージ基板又はインターポーザ32に実装された半導体チップ(半導体装置)33とを備える場合、図6に示すように、自己破壊素子1を、パッケージ基板又はインターポーザ32の半導体チップ33が実装されている側に設けても良いし、図7に示すように、パッケージ基板又はインターポーザ32と半導体チップ33との間に設けても良いし、半導体チップ33上に設けても良い。
なお、図6、図7中、符号34はバンプを示しており、符号35はアンダーフィルを示している。また、図6中、符号36は絶縁膜を示している。また、図7では、パッケージ基板又はインターポーザ32と半導体チップ33との間、及び、半導体チップ33上に、2つの自己破壊素子1を設けているが、いずれか一方の自己破壊素子1を設けるだけでも良い。
また、自己破壊素子1は、例えば、半導体チップ33やパッケージ基板又はインターポーザ32を構成する基板(例えばSi基板や有機基板など)などの基板上に設けても良いし、基板に設けられた絶縁層上に設けても良い(例えば図8参照)。
また、例えば、自己破壊素子1は、半導体チップ33やパッケージ基板又はインターポーザ32を作製する際に、予め一体的にその内部に組み込んでおいても良いし(例えば図8参照)、例えばSi基板などの基板上に設けてチップ化しておくことで可搬性を持たせて(例えば図2参照)、半導体チップ33やパッケージ基板又はインターポーザ32に後から埋め込んだり、取り付けたりするようにしても良い(例えば図6、図7参照)。
特に、自己破壊素子1に可搬性を持たせることで、セキュリティを高めたい部品にユーザ側で自由に設置することが可能となり、汎用性の高いセキュリティを安価に提供することが可能となる。
このように、自己破壊素子1を半導体パッケージ30に自由に設けることができ、半導体チップ33や半導体パッケージ30を自己破壊可能な機能を有するものとすることができる。
つまり、上述のように構成される自己破壊素子1では、酸素供給源として吸水性材料層3を用い、吸水性材料層3の内部に吸蔵されている水を、爆発を起こさせる酸化反応に使用する。
この場合、配線を外部に露出させて大気中の酸素と酸化反応させる必要がないため、半導体チップ33やパッケージ基板又はインターポーザ32の外部に露出する箇所だけでなく、これらの内部に設けることもできるし、半導体チップ33(例えばCPUチップ)とパッケージ基板又はインターポーザ32との間に設けて、その周囲にアンダーフィル35を充填してしまうこともできる(例えば図6、図7参照)。
以下、パッケージ基板32上に半導体チップ33(例えばCPUチップ)を実装した半導体パッケージ30のパッケージ基板32の半導体チップ33が実装されている側に自己破壊素子1を設けた場合(例えば図6参照)を例に挙げて、図9(A)〜図9(D)を参照しながら、より具体的に説明する。
まず、自己破壊素子1が設けられた半導体パッケージ30の構造について、図9(A)を参照しながら説明する。
図9(A)に示すように、パッケージ基板32上に、例えばMgなどの金属材料からなるヒータ2が設けられている。
ヒータ2を構成する配線は、幅約10μm、高さ約10μm、長さ(配線長)約5mであり、折り返し配線構造となっており、配線間の間隔(配線ピッチ)は約10μmである。このヒータ2を構成する配線は、半導体プロセスを用いて形成することができる。
また、配線の下方及び折り返し配線構造になっている配線と配線との間には酸化膜(絶縁膜)36が設けられている。
このようなヒータブロックの大きさは、約10mm×約10mmとなっている。
また、ヒータ2の上面、即ち、配線と配線間の酸化膜36とからなる配線層の上面は平坦になっており、その上に隣接して吸水性材料層3が設けられている。
ここでは、吸水性材料層3として、厚さ約0.25mmのシート状SAPを直接貼り付けている。SAP3は、可塑性材料でもあり、貼り付けは約150℃で行なえば良い。SAP3は、その後、湿度雰囲気で吸水(吸湿)させる。そして、吸水後のSAP3は、吸水による体積膨張で約1mmに厚さが増加する。このため、パッケージ基板32に、SAP3の増加厚さ分だけ窪みを形成しておく。
その後、半導体チップ33(例えばCPUチップ)をパッケージ基板32に搭載し、バンプ34を介して接合し、アンダーフィル(アンダーフィル樹脂)35を充填し、封印してある。
次に、このようにして自己破壊素子1を設けた半導体パッケージ30が破壊に至る過程について、図9(B)〜図9(D)を参照しながら説明する。なお、図9(B)〜図9(D)では、図9(A)中、点線で囲んでいる部分を拡大して示している。
ここでは、上述のように半導体パッケージ30に設けられた自己破壊素子1は、制御回路5(コントロール回路;図2参照)を持っており、また、半導体パッケージ30(具体的には半導体チップ33)から給電できるようになっている。
そして、外部信号によって自己破壊素子1の動作信号が制御回路5に入ると、半導体パッケージ30から給電が開始される。ここで、給電は、電源電圧約3.3Vで行なわれ、自己破壊素子1に備えられるヒータ2を構成するMg配線は、通電加熱によって加熱される。このときの加熱は約1s以下で、約700℃まで加熱される。
SAP3は、図9(B)に示すように、加熱と同時に内部の水分を放出し、配線層との界面に気化された高湿度ガスXが充満し、図9(C)に示すように、ヒータ2を構成するMg配線は直ちに酸化反応を起こす。
酸化反応による自己加熱によって、ヒータ2を構成するMg配線の温度が上昇する。
高湿度ガスX中の水との反応によって、更に、ヒータ2を構成するMg配線は燃焼するが、図9(D)に示すように、酸化から燃焼反応へと移行すると共に燃焼による膨張によって内部で爆発が生じる。
この爆発による急激な体積膨張が、パッケージ基板32とその上部の半導体チップ33(CPUチップ)との間を押し広げて、半導体パッケージ30を破壊する。
ここでは、パッケージ基板32の上部に搭載された半導体チップ33(CPUチップ)が粉砕(破断)されて、半導体パッケージ30が破壊される。
なお、これに限られるものではなく、半導体パッケージ30(CPUパッケージモジュール)の機能を停止させることができれば良く、例えば、爆発による急激な体積膨張によって、半導体チップ33(CPUチップ)がパッケージ基板32から脱離して、半導体パッケージ30が破壊されても良いし、或いは、半導体チップ33(CPUチップ)とパッケージ基板32との接合端子が一部剥がされて、半導体パッケージ30が破壊されても良い。
また、例えば、図10に示すように、電子機器31に備えられる電子部品37に、自己破壊素子1を取り付けても良い。
この場合、電子機器31は、自己破壊素子1と、電子部品37とを備え、自己破壊素子1が、電子部品37に取り付けられているものとなる。
このように、電子回路を構成する電子部品37に自由に取り付けることができ、電子回路(電子部品)を自己破壊可能な機能を有するものとすることができる。
この場合、自己破壊素子1は、例えば、有機基板(樹脂基板)などの基板上に設ければ良い。
特に、電子部品37に貼り付ける場合には、フレキシブル基板上に設けるのが好ましい。
これにより、自己破壊素子1を、フレキシブル性を高めた構造とすることができ、平面構造を有するものだけではなく、例えば電子回路に用いるコンデンサなどの電子部品37の湾曲した構造を有するものにも貼り付けて設置することが可能となる。
この場合、自己破壊素子1は可搬性を有するため、予め電子部品37に取り付けられていなくても、後から電子部品37に貼り付けて取り付けることが可能である。
この場合、自己破壊素子1は、制御回路、駆動電源、外部信号を受信する受信回路などを搭載したモジュールとし、受信回路によって受信した外部信号に応じて、制御回路が、駆動電源からヒータ2へ電流を供給して、ヒータ2を駆動するようにするのが好ましい。これにより、汎用の電子部品37に安価に取り付けることが可能となる。
特に、自己破壊素子1に可搬性を持たせることで、セキュリティを高めたい部品にユーザ側で自由に設置することが可能となり、汎用性の高いセキュリティを安価に提供することが可能となる。
ところで、上述のように構成される自己破壊素子1は、さらに、吸水性材料層3を覆うバリア層38を備えるものとするのが好ましい(例えば図11参照)。
このバリア層38としては、例えばポリイミドやBCBなどの有機材料からなる有機層39(有機膜;有機バリア被膜;特に酸素透過率の低いものが好ましい)、例えばAlなどの金属材料からなる金属層40(金属膜;金属薄膜;金属バリア被膜)などを設ければ良い(例えば図11参照)。
このようなバリア層38で吸水性材料層3の表面(例えば大気側)を被覆することで、吸水性材料層3からの水分の蒸発を防ぐことできる。
これにより、例えば高吸水性ポリマー材料などの吸水性材料からなる吸水性材料層3をヒータ2によって加熱した場合の蒸発水分を、より効率良く、ヒータ2を構成する金属材料の酸化反応に利用することが可能となる。
また、上述のように構成される自己破壊素子1にバリア層38を設ける場合、基板上にヒータ2を設け、ヒータ2を覆うように吸水性材料層3を設け、吸水性材料層3の表面を覆うようにバリア層38を設けることになるが、これに限られるものではない。
例えば図11に示すように、自己破壊素子1を、吸水性材料層3の内部にヒータ2が内包された構造を有するものとし、吸水性材料層3の上下両面を覆うようにバリア層38を設けるようにしても良い。この場合、バリア層38が基板(支持基板)としても機能することになる。これにより、ヒータ2が駆動した場合に、内部にデガスが充満し、効率よく酸化爆発反応が促進されることになる。
この場合、バリア層38は、例えばポリプロピレン(PP;例えば硬質PP)やポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂材料からなる樹脂シート39によって構成するのが好ましい。
また、吸水性材料層3の粘性や熱可塑性が高い場合、その形状保持のために、ヒータ2を構成する配線間にポスト41(例えば樹脂ポスト)を設けることが好ましい。この場合、ポスト41は、柱状でも壁状でも良い。
また、バリア層38としての樹脂シート39の表面を覆うように、さらに、例えばAlなどの金属材料からなる金属保護層40(例えばAl保護層)を設けても良い。つまり、吸水性材料層3の上下両面を覆うように、樹脂シート39と金属保護層40の2層構造のバリア層38を設けても良い。
なお、これに限られるものではなく、例えば、ポスト41は設けなくても良い。また、バリア層38は2層構造にしなくても良い。例えば、バリア層38として、樹脂シート39のみを設けても良いし、金属保護層40のみを設けても良い。また、吸水性材料層3の上下両面にバリア層38を設けなくても良く、いずれか一方のみにバリア層38を設けても良い。
また、上述のように構成される自己破壊素子1は、さらに、例えば図12(B)、図12(C)に示すように、吸水性材料層3の表面又は内部に、金属又はセラミックからなるチップ42を備えるものとするのが好ましい。これにより、より確実に半導体チップや電子部品を破壊することが可能となる。
例えば、図12(A)に示すように、パッケージ基板32上に自己破壊素子1が設けられており、自己破壊素子1に半導体チップ33が接触しているか又は隣接している場合、半導体チップ33の側の吸水性材料層3の表面又は内部に、金属又はセラミックからなるチップ42(金属チップ又はセラミックチップ)を設けることで、爆発による圧力に加え、物理的な破壊力を持たせることが可能となる。より効果的に半導体チップ33を物理的に破壊する必要がある場合に有効である。
この場合、金属チップ又はセラミックチップ42の形状は、丸形、四角形、ひし形、三角形のいずれでも良いが、より物理的な破壊力を与えるために、ひし形や三角形のものを用いるのが好ましい。また、金属チップ42を用いる場合、金属チップ42の腐食を避けるために、例えばステンレスチップなどを用いるのが好ましい。
なお、本実施形態では、半導体チップ33に備えられる半導体集積回路(LSI回路)を構成する金属配線やパッケージ基板又はインターポーザ32に設けられる金属配線とは別に、自己破壊素子1を設けている。なお、これを自己破壊機能搭載LSI回路あるいは自己破壊機能搭載パッケージともいう。
しかしながら、これに限られるものではなく、例えば、半導体チップ33に備えられる半導体集積回路を構成する金属配線やパッケージ基板又はインターポーザ32に設けられる金属配線の一部分に自己破壊素子1を設けても良い。
この場合、半導体装置(半導体チップ又は半導体パッケージ)は、金属配線を備え、ヒータ2は、金属配線の一部分に積層されているものとして構成すれば良い。そして、金属配線は絶縁層で覆われ、ヒータ2は吸水性材料層3で覆われているものとすれば良い。
このような自己破壊機能搭載LSI回路は、例えばSi基板上にSiデバイスプロセスで形成することができるため、廉価なSiデバイス上で機能する自己破壊素子1を実現することができ、例えば軍事システムなどで用いられるものだけでなく、例えば個人レベルや企業レベルで用いられる半導体装置(半導体チップ又は半導体パッケージ)でも確実に破壊することが可能となる。なお、半導体チップは、Siデバイスに限られるものではなく、例えば化合物半導体からなる半導体チップであっても良い。
ところで、本実施形態では、さらに、例えば図2に示すように、自己破壊素子1は、ヒータ2に電流を供給して破壊する破壊制御部8を備える。
この場合、破壊制御部8として、ヒータ2に接続配線6を介して接続され、外部からの信号によって駆動する制御回路5を設ければ良い。そして、外部からの信号によって制御回路5が駆動すると、電源(駆動電源)から接続配線6を介してヒータ2に電流が供給されるようにすれば良い。
なお、これに限られるものではなく、例えば、破壊制御部8を備えない自己破壊素子1を半導体チップ7(半導体装置)に設け、半導体チップ7を、自己破壊素子1に電流を供給して破壊する破壊制御部8を備えるものとしても良い(例えば図15参照)。
この場合、破壊制御部8として、自己破壊素子1を電源線11に接続する接続配線(金属配線)6と、この接続配線6に設けられたセレクタ9と、セレクタ9を制御する制御回路10とを備えるものとすれば良い(例えば図15参照)。
なお、セレクタ9をセレクタ回路、回路セレクタ又はスイッチともいう。また、制御回路10をトリガ回路ともいう。また、自己破壊素子、及び、これに接続される接続配線6、セレクタ9、制御回路10の全体を、情報保護回路ともいう。また、半導体チップ7を自己破壊機能搭載半導体チップともいう。
そして、外部からの信号あるいは例えばボタンを押すなどのアクションなどによる破壊要求信号によって、制御回路10がセレクタ9を制御して自己破壊素子1(具体的にはヒータ2)に電流が供給されて、半導体チップ7が破壊されるようになっている(例えば図15参照)。
つまり、外部からの信号あるいはアクションなどをトリガとして生成された破壊要求信号によって、制御回路10がセレクタ9をオンとし、セレクタ9及び接続配線6を介して、自己破壊素子1(具体的にはヒータ2)に電流が流れて、半導体チップ7が破壊されるようになっている(例えば図15参照)。
なお、本実施形態では、破壊制御部8は、半導体チップ7に備えられるものとしているが、これに限られるものではなく、例えば、半導体チップ7を備える半導体パッケージ(半導体装置)や電子機器が、破壊制御部8を備えるものとしても良い。
ここでは、以下に説明するように、自己破壊素子1(具体的にはヒータ2)に電流が流れて、半導体チップ7が破壊されることになる。
図1に示すような自己破壊素子1(具体的にはヒータ2)に電流が流れると、ヒータ2が発熱し、この発熱によって吸水性材料層3が加熱されて吸水性材料層3に含まれる水分が気化し、気化した水蒸気がヒータ2を構成するイオン化傾向の高い金属材料と酸化反応を起こすことになる。
そして、この酸化反応(燃焼)によって熱(酸化熱)が発生し、この熱によって吸水性材料層3がさらに加熱されて吸水性材料層3に含まれる水分がさらに気化し、ヒータ2を構成するイオン化傾向の高い金属材料とさらに酸化反応を起こすことになる。
このような連鎖反応によって、高温あるいは発火を含む急激な酸化反応による爆発が起こり、半導体チップ7が粉砕されることになる。
このようにして、半導体チップ7を物理的に破壊することができるため、例えばデータを復元することも難しく、確実に情報を保護することが可能となる。
なお、例えば、破壊手段として、回路に通常よりも大電流を流したりするだけでは、配線が断線して電流が流れなくなるだけであり、大半の回路はそのまま残ることになるため、確実に情報を保護することは難しい。また、例えば、暗号キー、データフラッシュ、配線の焼損などの方法では、確実に情報の漏洩を防ぐのは難しい。
このような自己破壊素子1を備える半導体チップ7は、重要な情報を保有するチップ、あるいは、システム内におけるデータの経路に位置するチップに適用すると効果的である。例えば、先進的な技術や材料を用いて製造されたチップ(その構造自体に機密情報としての価値が高いもの)、暗号化復号化回路を有するSSD及びHDDのコントローラチップ、SSDを構成するNANDフラッシュ自体、パスワード保存用の不揮発性メモリ、クラウドサーバへのアクセス用NICチップなどに適用することが考えられる。
以下、具体例を挙げて説明する。
まず、一の具体例は、上述のような自己破壊素子1及び破壊制御部8を備える半導体チップ7(自己破壊機能搭載LSIチップ)のLSI自体の構造を秘匿するための構成例である。この場合、保護すべき情報はチップ構造である。
この具体例では、図13に示すように、例えばPCBなどの配線基板13上に、自己破壊機能搭載LSIチップ7と、例えばCPU等の論理回路LSIチップ14と、他のチップ部品15とが搭載された電子機器16で、起動時にパスワードの入力を要求する場合を例に挙げて説明する。
この場合、一定回数(例えば5回)のパスワードの不一致をもって破壊要求信号が発生するようにすれば良い(例えば図14参照)。
また、この具体例では、自己破壊機能搭載LSIチップ7は、図15のブロック図に示すように、制御回路10と、セレクタ回路9と、メイン回路17とを備え、メイン回路17が保護すべき情報(重要情報)を含むため、これを秘匿すべく、メイン回路17を破壊するために自己破壊素子1が設けられている。また、セレクタ回路9を介して自己破壊素子1に電源線11が接続されており、制御回路10によってセレクタ回路9が制御されて、セレクタ回路9を介して自己破壊素子1(具体的にはヒータ2)に電流が供給されるようになっている。なお、制御回路10を介してメイン回路17に信号線バス18が接続されており、電源線11は、制御回路10やメイン回路17にも接続されている。また、メイン回路17は、LSIチップの本来の機能を実現するために設ける回路である。
ここで、図14は、この具体例の電子機器16の起動時の処理を示すフローチャートである。
まず、電子機器16は、起動時にパスワードの入力を促し、入力されたパスワードが正しいか否か、即ち、入力されたパスワードが登録されているパスワードと一致するか否かを判定する(ステップS1)。
この判定の結果、入力されたパスワードが登録されているパスワードと一致した場合は、OKルートへ進み、通常起動信号を発生する。
一方、不一致の場合は、一定回数(例えば5回)の不一致があるまで、上述の処理を繰り返す。そして、一定回数(例えば5回)の不一致を持って、NGルートへ進み、破壊信号(破壊要求信号)を発生する。
なお、例えば、パスワード入力要求は、例えばタイマーによって一定時間(例えば24時間)毎に行なわれるようにするのが好ましい(ステップS2)。
また、電源が入ると、自己破壊機能搭載LSIチップ7の制御回路10が起動し、外部からの信号(ここではCPU14からの信号)をデコードする。
デコードした信号が通常起動信号の場合、メイン回路17を、通常起動し、通常動作させる。
一方、デコードした信号が破壊信号の場合、制御回路10は、セレクタ回路9をON状態にし、自己破壊素子1(具体的にはヒータ2)に電流が印加される。これにより、自己破壊機能搭載LSIチップ7が破壊される。
なお、ここでは、CPU14が破壊要求信号を発生するようにしているが、これに限られるものではなく、自己破壊機能搭載LSIチップ7の制御回路10が、外部からの信号やアクションに基づいて破壊要求信号を発生するようにしても良い。なお、破壊要求信号を発生する部分を破壊要求信号発生部ともいう。
このようにして、例えば盗難等にあったとしても、パスワードの不一致によって破壊信号が発生し、自己破壊機能搭載LSIチップ7が破壊されるため、パスワードで守られ、破壊対象となる重要情報(ここではチップ構造)を秘匿することができる。
次に、他の具体例は、上述のような自己破壊素子1及び破壊制御部8を備える半導体チップ7(自己破壊機能搭載LSIチップ)が例えばSSDやHDDのコントローラとしての機能を有するコントローラチップであって、その内部に秘匿したい情報として暗号・復号化キーを記録している場合の構成例である。
この具体例では、図16に示すように、例えばPCBなどの配線基板18上に、自己破壊機能搭載LSIチップ7(ここではコントローラチップ)と、このコントローラチップ7によって暗号化されたデータを記録するSSD又はHDD(記憶装置)19とが搭載されており、これに、例えばCPU等の論理回路LSIチップ20が接続されている電子機器21(例えばパーソナルコンピュータなどのローカルマシン)で、起動時にパスワードの入力を要求する場合を例に挙げて説明する。
この場合、上述の一の具体例の場合と同様に、一定回数(例えば5回)のパスワードの不一致をもって破壊要求信号が発生するようにすれば良い。
また、自己破壊機能搭載LSIチップ7の回路構成(図15参照)、自己破壊機能搭載LSIチップ7や電子機器による処理手順(図16参照)なども、上述の一の具体例の場合と同様にすれば良い。
これにより、例えば盗難等にあったとしても、パスワードの不一致によって破壊信号が発生し、自己破壊機能搭載LSIチップ7(ここではコントローラチップ)が破壊されるため、パスワードで守られ、破壊対象となる重要情報(ここでは暗号・復号化キー)を秘匿することができる。これにより、SSD又はHDD19内の暗号化データが復号不可能になるため、SSD又はHDD19内のデータを秘匿することができる。
ところで、上述のような自己破壊素子1を備える半導体チップ7や電子機器を用いて、セキュリティに関するソリューションの提供、即ち、セキュリティーソリューションモデルの提供を行なうこともできる。
この場合、情報保護システムを、自己破壊素子1が設けられ、破壊制御部8を含む半導体チップ7を備える電子機器26と、電子機器26にネットワーク27を介して接続されたサーバ28とを備えるものとし、サーバ28が、電子機器26を破壊する破壊要求を登録するとともに、電子機器26の破壊制御部8が自己破壊素子1(具体的にはヒータ2)に電流を供給して破壊するように、電子機器26に破壊要求信号を送信するようにすれば良い(例えば図17、図18参照)。
また、情報保護方法を、サーバ28が、自己破壊素子1が設けられ、破壊制御部8を含む半導体チップ7を備える電子機器26を破壊する破壊要求を登録するステップと、サーバ28が、電子機器26の破壊制御部8が自己破壊素子1(具体的にはヒータ2)に電流を供給して破壊するように、電子機器26に破壊要求信号を送信するステップとを含むものとすれば良い(例えば図17、図18参照)。
なお、これらの情報保護システムや情報保護方法において、例えば、電子機器26は、自己破壊素子1が設けられ、破壊制御部8を含まない半導体チップ(半導体装置)と、破壊制御部8とを備えるものとして構成しても良い。この場合、破壊制御部8は半導体パッケージ(半導体装置)に設けられていても良いし、電子機器26のそれ以外のところに設けられていても良い。
また、例えば、電子機器26は、破壊制御部8を含む自己破壊素子1が設けられ、破壊制御部8を含まない半導体チップ又は半導体パッケージ(半導体装置)を備えるものとして構成しても良い。
また、例えば、電子機器26は、破壊制御部8を含む自己破壊素子1が設けられ、破壊制御部8を含まない電子部品を備えるものとして構成しても良い。
このように、電子機器26は、半導体装置又は電子部品に設けられた自己破壊素子1と、破壊制御部8とを備えるものとすれば良い。つまり、半導体装置又は電子部品に設けられ、Mg、Al、Zn、Fe、Ni、Sn、Pb、Moのいずれかの金属材料からなるヒータ2と、ヒータ2を覆い、吸水性材料からなる吸水性材料層3とを備える自己破壊素子1と、自己破壊素子1(具体的にはヒータ2)に電流を供給して破壊する破壊制御部8とを備えるものとすれば良い。
以下、具体例を挙げて説明する。
この具体例は、上述のような自己破壊素子1及び破壊制御部8を備える半導体チップ7(自己破壊機能搭載LSIチップ)が例えばネットワーク通信用のコントローラとしての機能を有するコントローラチップであって、その内部に秘匿したい情報としてサーバへのアクセス用IDとそのパスワード情報を記録している場合の構成例である。
この具体例では、図17に示すように、例えばPCBなどの配線基板22上に、自己破壊機能搭載LSIチップ7(ここではコントローラチップ)と、このコントローラチップ7によってパスワード保護されたネットワーク経路に設けられた部品23[有線のネットワーク(例えば有線LANではイーサネット(登録商標)のLANソケットであり、無線のネットワーク(例えば無線LAN)ではアンテナである)]とが搭載されているネットワーク・インターフェイス・カード(NIC)24を備え、これに、例えばCPU等の論理回路LSIチップ25が接続されている電子機器26(例えばパーソナルコンピュータ、モバイル機器、情報機器、プリンタなどのローカルマシン)が、図18に示すように、ネットワーク27を介してサーバ28に接続され、サーバ28上にデータを保存するなどのクラウドサービスの提供を受ける場合を例に挙げて説明する。
この場合、クラウドサービスとして、データの保管と共に電子機器26に対する破壊要求の登録・送信を行なうようにすることで、盗難等にあった電子機器26が破壊されるようにすることで、セキュリティに関するソリューションの提供が可能となる。
また、このような電子機器26に備えられる自己破壊機能搭載LSIチップ7の回路構成(図15参照)は、上述の一の具体例の場合と同様にすれば良い。
ここで、図18は、この具体例の電子機器26及びサーバ28(クラウドサーバ)からなるシステムにおける処理を示す図である。
まず、例えば、電子機器26が盗難等にあった場合、利用者は別の電子機器29からサーバ28にアクセスし、盗難等にあった電子機器26(図17参照)を破壊するための破壊要求をサーバ28に登録する。つまり、サーバ28は、盗難等にあった電子機器26を破壊する破壊要求を登録する。なお、利用者の破壊要求を、管理者が例えば電話などで受け、これをサーバ28に登録するようにしても良い。
そして、盗難等にあった電子機器26は、電源が入ると(起動時に)、自己破壊機能搭載LSIチップ7の制御回路10が起動し、メイン回路17の一部が限定的に動作して、特定のサーバ28(クラウドサーバ)に接続し(ステップA1)、自己破壊機能搭載LSIチップ7及びネットワーク27を介して、破壊要求の確認を行なう(ステップA2)。なお、ステップA1で、サーバ28に接続できなかった場合は、電源を落とすか、あるいは、ネットワーク再設定のみ可能等の限定的な動作を行なうようにすれば良い。
この破壊要求の確認に応じて、サーバ28は、破壊要求の登録があった場合には、盗難等にあった電子機器26に、破壊要求信号(破壊信号)を送信する。つまり、サーバ28は、盗難等にあった電子機器26の破壊制御部8が自己破壊素子1(具体的にはヒータ2)に電流を供給して破壊するように、盗難等にあった電子機器26に破壊要求信号を送信する。なお、破壊要求の登録がなかった場合には、通常起動信号を送信する。
そして、盗難等にあった電子機器26は、サーバ28から送信されてきた信号(外部からの信号)をデコードする。
デコードした信号が通常起動信号の場合、ステップA3で「無し」ルートへ進み、メイン回路17を、通常起動し、通常動作させる。
一方、デコードした信号が破壊信号の場合、ステップA3で「有り」ルートへ進み、制御回路10は、セレクタ回路9をON状態にし、自己破壊素子1(具体的にはヒータ2)に電流が印加される。これにより、自己破壊機能搭載LSIチップ7が破壊される。
つまり、自己破壊機能搭載LSIチップ7(ネットワークコントローラチップ)が、サーバ28に保管されているデータにアクセスするためのアクセス用IDとそのパスワード情報を保持しており、起動時に破壊信号がないことを確認した後で、サーバ28とのデータの送受信を行なう。
このようにして、例えば盗難等にあったとしても、破壊要求がサーバ28に登録されている場合、サーバ28からの破壊信号に基づいて、自己破壊機能搭載LSIチップ7(ネットワークコントローラチップ)が破壊されるため、破壊対象となる重要情報(ここではサーバへのアクセス用IDとそのパスワード情報)を秘匿することができる。これにより、サーバ28へのアクセス用IDとそのパスワード情報が使用できなくなり、サーバ28に保管されているデータへのアクセスが不可能となるため、サーバ28に保管されているデータを秘匿することができる。
したがって、本実施形態にかかる、自己破壊素子、半導体装置、電子機器、情報保護システム及び情報保護方法によれば、例えば個人情報、業務上の秘密情報、構造情報、軍事上の機密情報などの情報を有する半導体装置を備える電子機器が、例えば盗難等にあった場合に、半導体装置や電子回路(電子部品)を破壊できるようにして、これらの情報が保護されるようにすることができるという効果を有する。
なお、本発明は、上述した実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
以下、上述の実施形態に関し、更に、付記を開示する。
(付記1)
Mg、Al、Zn、Fe、Ni、Sn、Pb、Moのいずれかの金属材料からなるヒータと、
前記ヒータの少なくとも一部分を覆い、吸水性材料からなる吸水性材料層とを備えることを特徴とする自己破壊素子。
(付記2)
前記吸水性材料層は、吸水性ポリマー、ケイ酸ゲル、ゼオライト、非晶質シリカ、アルミナゲルのいずれかの材料からなることを特徴とする、付記1に記載の自己破壊素子。
(付記3)
前記吸水性材料層を覆うバリア層を備えることを特徴とする、付記1又は2に記載の自己破壊素子。
(付記4)
前記吸水性材料層の表面又は内部に、金属又はセラミックからなるチップを備えることを特徴とする、付記1〜3のいずれか1項に記載の自己破壊素子。
(付記5)
前記ヒータに電流を供給して破壊する破壊制御部を備えることを特徴とする、付記1〜4のいずれか1項に記載の自己破壊素子。
(付記6)
付記1〜5のいずれか1項に記載の自己破壊素子を備えることを特徴とする半導体装置。
(付記7)
付記1〜4のいずれか1項に記載の自己破壊素子と、
前記自己破壊素子に電流を供給して破壊する破壊制御部を備えることを特徴とする半導体装置。
(付記8)
前記破壊制御部は、前記自己破壊素子を電源線に接続する接続配線と、前記接続配線に設けられたセレクタと、前記セレクタを制御する制御回路とを備えることを特徴とする、付記7に記載の半導体装置。
(付記9)
パッケージ基板又はインターポーザと、
前記パッケージ基板又は前記インターポーザに実装された半導体チップとを備え、
前記自己破壊素子は、前記パッケージ基板又は前記インターポーザの前記半導体チップが実装されている側に設けられていることを特徴とする、付記6〜8のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記10)
パッケージ基板又はインターポーザと、
前記パッケージ基板又は前記インターポーザに実装された半導体チップとを備え、
前記自己破壊素子は、前記パッケージ基板又は前記インターポーザと前記半導体チップとの間に設けられていることを特徴とする、付記6〜8のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記11)
パッケージ基板又はインターポーザと、
前記パッケージ基板又は前記インターポーザに実装された半導体チップとを備え、
前記自己破壊素子は、前記半導体チップ上に設けられていることを特徴とする、付記6〜8のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記12)
金属配線を備え、
前記ヒータは、前記金属配線の一部分に積層されていることを特徴とする、付記6〜8のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記13)
付記6〜12のいずれか1項に記載の半導体装置を備えることを特徴とする電子機器。
(付記14)
付記1〜5のいずれか1項に記載の自己破壊素子と、
電子部品とを備え、
前記自己破壊素子が、前記電子部品に取り付けられていることを特徴とする電子機器。
(付記15)
付記1〜4のいずれか1項に記載の自己破壊素子と、
前記自己破壊素子に電流を供給して破壊する破壊制御部とを備え、
前記自己破壊素子が、半導体装置又は電子部品に設けられていることを特徴とする電子機器。
(付記16)
前記破壊制御部は、前記自己破壊素子を電源線に接続する接続配線と、前記接続配線に設けられたセレクタと、前記セレクタを制御する制御回路とを備えることを特徴とする、付記15に記載の電子機器。
(付記17)
半導体装置又は電子部品に設けられ、Mg、Al、Zn、Fe、Ni、Sn、Pb、Moのいずれかの金属材料からなるヒータと、前記ヒータを覆い、吸水性材料からなる吸水性材料層とを備える自己破壊素子と、前記自己破壊素子に電流を供給して破壊する破壊制御部とを備える電子機器と、
前記電子機器にネットワークを介して接続されたサーバとを備え、
前記サーバは、前記電子機器を破壊する破壊要求を登録するとともに、前記電子機器の前記破壊制御部が前記自己破壊素子に電流を供給して破壊するように、前記電子機器に破壊要求信号を送信することを特徴とする情報保護システム。
(付記18)
サーバが、半導体装置又は電子部品に設けられ、Mg、Al、Zn、Fe、Ni、Sn、Pb、Moのいずれかの金属材料からなるヒータと、前記ヒータを覆い、吸水性材料からなる吸水性材料層とを備える自己破壊素子と、前記自己破壊素子に電流を供給して破壊する破壊制御部とを備える電子機器を破壊する破壊要求を登録するステップと、
前記サーバが、前記電子機器の前記破壊制御部が前記自己破壊素子に電流を供給して破壊するように、前記電子機器に破壊要求信号を送信するステップとを含むことを特徴とする情報保護方法。
1 自己破壊素子
2 ヒータ
3 吸水性材料層
4 基板
5 制御回路
6 金属配線(接続配線)
7 半導体チップ(半導体装置)
8 破壊制御部
9 セレクタ
10 制御回路
11 電源線
13 配線基板(PCB)
14 論理回路LSIチップ(CPU)
15 チップ部品
16 電子機器
17 メイン回路
18 信号線バス
19 SSD又はHDD(記憶装置)
20 論理回路LSIチップ(CPU)
21 電子機器
22 配線基板(PCB)
23 ネットワーク経路に設けられた部品
24 ネットワーク・インターフェイス・カード(NIC)
25 論理回路LSIチップ(CPU)
26 電子機器
27 ネットワーク
28 サーバ
29 別の電子機器
30 半導体パッケージ(半導体装置)
31 電子機器
32 パッケージ基板又はインターポーザ
33 半導体チップ(半導体装置)
34 バンプ
35 アンダーフィル
36 酸化膜(絶縁膜)
37 電子部品
38 バリア層
39 有機層(樹脂シート)
40 金属層(金属保護層)
41 ポスト
42 チップ(金属チップ又はセラミックチップ)

Claims (15)

  1. Mg、Al、Zn、Fe、Ni、Sn、Pb、Moのいずれかの金属材料からなるヒータと、
    前記ヒータの少なくとも一部分を覆い、吸水性材料からなる吸水性材料層とを備えることを特徴とする自己破壊素子。
  2. 前記吸水性材料層は、吸水性ポリマー、ケイ酸ゲル、ゼオライト、非晶質シリカ、アルミナゲルのいずれかの材料からなることを特徴とする、請求項1に記載の自己破壊素子。
  3. 前記吸水性材料層を覆うバリア層を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の自己破壊素子。
  4. 前記吸水性材料層の表面又は内部に、金属又はセラミックからなるチップを備えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の自己破壊素子。
  5. 前記ヒータに電流を供給して破壊する破壊制御部を備えることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の自己破壊素子。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の自己破壊素子を備えることを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の自己破壊素子と、
    前記自己破壊素子に電流を供給して破壊する破壊制御部を備えることを特徴とする半導体装置。
  8. パッケージ基板又はインターポーザと、
    前記パッケージ基板又は前記インターポーザに実装された半導体チップとを備え、
    前記自己破壊素子は、前記パッケージ基板又は前記インターポーザの前記半導体チップが実装されている側に設けられていることを特徴とする、請求項6又は7に記載の半導体装置。
  9. パッケージ基板又はインターポーザと、
    前記パッケージ基板又は前記インターポーザに実装された半導体チップとを備え、
    前記自己破壊素子は、前記パッケージ基板又は前記インターポーザと前記半導体チップとの間に設けられていることを特徴とする、請求項6又は7に記載の半導体装置。
  10. パッケージ基板又はインターポーザと、
    前記パッケージ基板又は前記インターポーザに実装された半導体チップとを備え、
    前記自己破壊素子は、前記半導体チップ上に設けられていることを特徴とする、請求項6又は7に記載の半導体装置。
  11. 金属配線を備え、
    前記ヒータは、前記金属配線の一部分に積層されていることを特徴とする、請求項6又は7に記載の半導体装置。
  12. 請求項6〜11のいずれか1項に記載の半導体装置を備えることを特徴とする電子機器。
  13. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の自己破壊素子と、
    電子部品とを備え、
    前記自己破壊素子が、前記電子部品に取り付けられていることを特徴とする電子機器。
  14. 半導体装置又は電子部品に設けられ、Mg、Al、Zn、Fe、Ni、Sn、Pb、Moのいずれかの金属材料からなるヒータと、前記ヒータを覆い、吸水性材料からなる吸水性材料層とを備える自己破壊素子と、前記自己破壊素子に電流を供給して破壊する破壊制御部とを備える電子機器と、
    前記電子機器にネットワークを介して接続されたサーバとを備え、
    前記サーバは、前記電子機器を破壊する破壊要求を登録するとともに、前記電子機器の前記破壊制御部が前記自己破壊素子に電流を供給して破壊するように、前記電子機器に破壊要求信号を送信することを特徴とする情報保護システム。
  15. サーバが、半導体装置又は電子部品に設けられ、Mg、Al、Zn、Fe、Ni、Sn、Pb、Moのいずれかの金属材料からなるヒータと、前記ヒータを覆い、吸水性材料からなる吸水性材料層とを備える自己破壊素子と、前記自己破壊素子に電流を供給して破壊する破壊制御部とを備える電子機器を破壊する破壊要求を登録するステップと、
    前記サーバが、前記電子機器の前記破壊制御部が前記自己破壊素子に電流を供給して破壊するように、前記電子機器に破壊要求信号を送信するステップとを含むことを特徴とする情報保護方法。
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