JP2017194727A - 因果関係抽出装置、因果関係抽出方法及び因果関係抽出プログラム - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、きっかけとなる原因と最終的な不具合との間の中間事象を含む因果関係の連鎖を不具合情報から抽出でき、かつ、不具合情報の表現の揺れによる影響を受けにくい因果関係抽出装置を提供することを目的とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
(機器構成)
図1に沿って、因果関係抽出装置2の構成を説明する。因果関係抽出装置システム1は、因果関係抽出装置2及び端末装置3を有する。これらは、ネットワーク4を介して接続可能である。因果関係抽出装置2は、一般的なコンピュータであり、中央制御装置11、入力装置12、出力装置13、主記憶装置14及び補助記憶装置15を有する。これらはバスで相互に接続されている。補助記憶装置15は、不具合情報31、部品リスト32、現象リスト33、部品ツリー34、因果関係情報35、故障ツリー36及びFMEA表37を格納している(詳細後記)。なお、補助記憶装置15が因果関係抽出装置2から独立した外部記憶装置となっており、両者がネットワーク4を介して接続可能である構成も可能である。
図2(a)に沿って、因果関係を説明する。因果関係51は、3つ以上の因果関係の要素52a、52b、52c、・・・から構成される。要素52a等のそれぞれは、有向線分53a、53b、・・・で連結される。1つの有向線分で連結された1組の(2つの)要素のうち、有向線分の起点側の要素が原因であり、終点側の要素が結果である。例えば、要素52aは、要素52bから見れば結果であり、要素52bは、要素52aから見れば原因である。同様に、要素52bは、要素52cから見れば結果であり、要素52cは、要素52bから見れば原因である。なお、有向線分の起点側(原因側)を“上流”と呼び、終点側(結果側)を“下流”と呼ぶことがある。
・部品Bに現象Bが発生することを原因として、部品Aに現象Aが発生する。
前記では、要素52a等のそれぞれの“部品”54a等は、その現象が発生するひとまとまりの物的単位を意味している。つまり、ここでの“部品”は、広義の部品であり、製品、製品を構成するシステム、システムを構成するサブシステム、サブシステムを構成する(狭義の)部品等をすべて含む概念である。
・電子部品にウィスカが発生することを原因として、電源回路にショートが発生する。
・電源回路にショートが発生することを原因として、電源に出力不具合が発生する。
・電源に出力不具合が発生することを原因として、○○製品に起動不可が発生する。
図3(a)に沿って、不具合情報31を説明する。不具合情報31は、過去に生じた機器の不具合を文章として項目ごとに記述した報告書である。具体的には、不具合情報31は、項目として、不具合名称31a、不具合発生迄の経過31b、(不具合の)現象31c、(不具合の)原因31d、(不具合に対する)対策31e等の項目を有する。そして各項目は、文章(文字列)を有する。複数の不具合についての複数の不具合情報31が補助記憶装置15に記憶されている。
図3(b)に沿って、部品リスト32を説明する。部品リスト32には、因果関係抽出装置2のユーザが予め指定した(広義の)部品が記憶されている。
図3(c)に沿って、現象リスト33を説明する。現象リスト33には、ユーザが予め指定した現象が記憶されている。
図4に沿って、部品ツリー34を説明する。部品ツリー34は、ユーザが予め指定した、広義の部品の階層構造を示すツリーである。図4は、以下のことを示している。
・最上位の階層に、“○○製品”が存在する。
・○○製品は、直下の階層に、少なくとも“電源”、“制御ユニット”及び“筺体”を有する。
・そのうちの“電源”は、直下の階層に、少なくとも“電源回路”を有する。
・“電源回路”は、直下の階層に、少なくとも“電子部品”を有する。
なお、部品ツリー34の階層の数は3以上であることが好ましい。なぜならば、そのようにすることによって、3つ以上の要素が連鎖する因果関係を作成することができるからである(詳細後記)。補助記憶装置15は、複数の部品ツリー34を記憶している。1つの製品ごとに1つの部品ツリー34が存在することが望ましい。
図5に沿って、因果関係情報35を説明する。因果関係情報35においては、因果関係ID欄101に記憶された因果関係IDに関連付けて、要素ID欄102には要素IDが、部品欄103には部品が、現象欄104には現象が、下流欄105には下流の要素の要素IDが、上流欄106には上流の要素の要素IDが、記憶されている。
要素ID欄102の要素IDは、要素を一意に特定する識別子である。
部品欄103の部品は、広義の部品の名称である。
現象欄104の現象は、広義の部品に発生する現象(主として不具合)である。
下流欄105の下流の要素の要素IDは、当該要素の直接的な結果となる要素の要素IDである。最下流の要素(最終結果)についての行には“−”が記憶される。
上流欄106の上流の要素の要素IDは、当該要素の直接的な原因となる要素の要素IDである。最上流の要素(きっかけとなる原因)についての行には“−”が記憶される。
図6に沿って、本実施形態の処理手順を説明する。図6の説明の途中で、適宜図7〜図15を参照する。
ステップS201において、部品・現象抽出部21は、不具合情報31(図3(a))から部品及び現象を抽出する。具体的には、第1に、部品・現象抽出部21は、不具合情報31のすべての項目から、部品リスト32(図3(b))に記載されている(広義の)部品を抽出する。ここでは、不具合情報31から、“○○製品”、“電源”、“電源回路”、“電子部品”及び“基盤”の計5つが抽出されることになる。なお、部品・現象抽出部21は、当該処理の事前処理として、不具合情報31の文書を形態素解析し単語に分割することとする。
図7は、評価結果テーブルの例である。図7を見ると、以下のことがわかる。
・現象“起動不可”を有する部品と現象との組合せは、5つ存在する。
・現象“出力不具合” を有する部品と現象との組合せも5つ存在し、他の現象についても同様である。
・合計20個の組合せのそれぞれに対して、関連度が算出されている。
第2に、因果関係抽出部23は、ステップS203の“第2”において決定した因果関係の4つの要素が含む部品“○○製品”、“電源”、“電子部品”及び“電源回路”のそれぞれが属する部品ツリー34の階層を特定する。図4の例では、“○○製品”について第1階層(最上位の階層)が、“電源”について第2階層が、“電子部品”について第4階層が、“電源回路”について第3階層が特定される。
FTAにおいて、ユーザは、頂上事象を起点にして原因側に向かってトップダウン式に中間事象(どのような部品がどのような現象を発生するか)を順次決定していくことによって“故障ツリー”を完成させる。頂上事象は、最も上位の階層の部品に関する事象であることが多い。なぜならば、不具合は、製品としての不具合としてユーザにまず認識されることが多いからである。そして、頂上事象は、因果関係の結果側の末端(最下流)において発生していることが多い。
全く手掛かりがない状態で中間事象を決定することは、特に非熟練であるユーザにとっては困難である。そこで、因果関係抽出装置2は、ユーザに対して因果関係の要素の連鎖を手掛かりとして提供する。
FMEAにおいて、ユーザは、下位の階層の部品を起点にして、その部品について想定される故障モードを決定する。そして、その部品とその故障モードとの組合せから結果側に向かってボトムアップ式に、その部品のその故障モードが、中位の階層の部品に与える影響、上位の階層の部品に与える影響、対策等を決定して行くことによって、FMEA表を完成させる。故障モードとは、例えば、断線、短絡、折損、摩耗、特性の劣化等の故障状態の型式による分類である。
ステップS205において、故障ツリー作成部24は、故障ツリー作成画面61(図8)を表示する。具体的には、第1に、故障ツリー作成部24は、ユーザからの任意の指示を受け付けると、出力装置13に故障ツリー作成画面61を表示する。故障ツリー作成画面61は、タイトル領域62、故障ツリー領域63及びメニュー領域64を有する。メニュー領域64は、頂上事象登録ボタン64a、因果関係検索ボタン64b、中間事象登録ボタン64c、故障ツリー登録ボタン64d及びキャンセルボタン64eを有する。
第2に、故障ツリー作成部24は、ユーザが部品欄72aに頂上事象の部品を入力し、現象欄72bに頂上事象の現象を入力した後、登録ボタン73aを押下するのを受け付ける。ここでユーザは、部品欄72aに“○○製品”を、現象欄72bに“起動不可”を入力している。
第2に、故障ツリー作成部24は、要素“○○製品起動不可”63aを検索キーとして因果関係情報35(図5)を検索し、部品“○○製品”及び現象“起動不可”を有する要素を含む因果関係を検索する。そして、故障ツリー作成部24は、検索の結果該当したすべての因果関係を一時的に主記憶装置14に保持する。
第4に、故障ツリー作成部24は、ユーザが検索結果75のうちから、任意の因果関係(任意の行)を選択するのを受け付ける。いま、ユーザは1行目の“○○製品起動不可”を選択したとする。
第2に、故障ツリー作成部24は、出力装置13に中間事象登録画面81を表示する。中間事象登録画面81は、部品欄82a、現象欄82b、登録ボタン83a及びキャンセルボタン83bを有する。
図13の故障ツリー36(符号63a〜63d)は、図11の因果関係76と一見同じもののように見える。しかしながら、これらは別のものである。ユーザは、図11の検索結果75の複数の行を選択することによって複数の因果関係76を見ることができる。ユーザは、このような複数の因果関係76のうちから有用であると思われる要素を逐次選択し連鎖している。このような操作の結果完成したものが、故障ツリー36である。
ステップS212において、FMEA表作成部25は、FMEA表作成画面91(図14)を表示する。具体的には、FMEA表作成部25は、ユーザからの任意の指示を受け付けると、出力装置13にFMEA表作成画面91を表示する。FMEA表作成画面91は、タイトル領域92、FMEA表領域93及びメニュー領域94を有する。メニュー領域94は、因果関係検索ボタン94a、FMEA表登録ボタン94b及びキャンセルボタン94cを有する。なお、FMEA表作成部25は、ユーザがタイトル領域92にタイトル(例えば“「○○製品」に関するFMEA”)を入力するのを受け付ける。
部品欄93aの部品は、ユーザが設計対象としている部品である。
機能欄93bの機能は、部品の機能である。
故障モード欄93cの故障モードは、例えば、断線、短絡、折損、摩耗、特性の劣化等の故障状態の型式による分類である。
推定原因欄93dの推定原因は、部品に故障モードが発生する原因であると推定されることがらである。
検知方法欄93hの検知方法は、故障モードの発生を検知する具体的な方法である。
故障等級欄93iの故障等級は、故障モードの重大さを示す指標等である。
対策欄93jの対策は、故障モードの発生を回避する具体的な対策である。
第2に、FMEA表作成部25は、部品“電源回路”を検索キーとして因果関係情報35(図5)を検索し、部品“電源回路”を有する要素を含む因果関係を検索する。そして、FMEA表作成部25は、検索の結果該当したすべての因果関係を一時的に主記憶装置14に保持する。
第4に、FMEA表作成部25は、ユーザが検索結果75のうちから、任意の因果関係(任意の行)を選択するのを受け付ける。いま、ユーザは1行目の“○○製品起動不可”を選択したとする。
・部品“電源回路”の故障モードとして、“ショート”があり得ること。
・“電源回路ショート”の原因として“電子部品ウィスカ”があり得ること。
・“電源回路ショート”が原因となって、直ぐ上位の階層の部品“電源”において現象“出力不具合”が発生し得ること。
・“電源出力不具合”が原因となって、最上位の階層の部品“○○製品”において現象“起動不可”が発生し得ること。
その後処理手順を終了する。
前記では、ユーザが頂上事象登録画面71(図9)の部品欄72a及び現象欄72b、並びに、中間事象登録画面81(図12)の部品欄82a及び現象欄82bに対して文字を手動入力する例を説明した。しかしながら、故障ツリー作成部24は、検索した後選択された因果関係76に基づいて、部品及び現象を各欄に自動的に入力してもよい。さらに、故障ツリー作成部24は、(頂上事象登録画面71を表示しユーザが登録ボタン73aを押下するのを待つまでもなく)検索した後選択された因果関係76を故障ツリー作成画面61の故障ツリー領域63に直接表示してもよい。
第1の実施形態では、ステップS201において、部品・現象抽出部21は、不具合情報31から部品及び現象を抽出する際に、部品リスト32及び現象リスト33を使用した。第2の実施形態では、部品・現象抽出部21は、部品リスト32及び現象リスト33を使用することなく、部品らしい単語及び現象らしい単語を抽出する。
部品・現象抽出部21は、不具合情報31を構成する単語ごとに2つの値“IEPH”及び“IEPA”を算出する。IEPHの値は、その単語が以下の表現傾向1に属する可能性(現象らしい可能性)を示す。IEPAの値は、その単語が以下の表現傾向2に属する可能性(部品らしい可能性)を示す。
(表現傾向2)当該単語の直後に“の故障”又は“の購入”のような語が続くことにより、当該単語が部品であると判断される表現傾向。例えば、“羽車”、“コンデンサ”等の部品の直後には、このような語が続く場合が多い。
以下に“IEPH”及び“IEPA”を算出する計算式を説明する。なお、IEPH等は略号ではあるが、それらの中には一般化されていない造語も含まれるので詳細のスペルを省略する。つまり、“IEPH”等を単なる記号と理解しても差し支えない。
・IEPH=PHL×TF×IDF
・PHL=PHDF/TDF
・IDF=log(K/DF)
・PHDFは、補助記憶装置15に記憶されているすべての不具合情報31のうち、当該単語がその直後に“が発生”、“の発生”又は“が生じた”の語を伴い出現する場合を少なくとも1回有する不具合情報の数である。
・TDFは、補助記憶装置15に記憶されているすべての不具合情報31のうち、当該単語が出現する場合を少なくとも1回有する不具合情報の数である。
・TFは、当該不具合情報における当該単語の出現回数である。
・Kは、補助記憶装置15に記憶されているすべての不具合情報31の総数である。
・DFは、補助記憶装置15に記憶されているすべての不具合情報31のうち、当該単語を含む不具合情報の数である。
なお、“log(K/DF)”は、“K/DF”の自然対数(又は常用対数)である。
・IEPA=PAL×TF×IDF
・PAL=PALDF/TDF
・IDF=log(K/DF)
・PALDFは、補助記憶装置15に記憶されているすべての不具合情報31のうち、当該単語がその直後に “の故障”、“の購入”、“の受け入れ”、“を開発”又は“の開発”の語を伴い出現する場合を少なくとも1回有する不具合情報の数である。
・TF、TDF、K及びDFは、“IEPH”についての説明と同じである。
部品・現象抽出部21は、ある閾値よりもIEPHの値が大きい単語を現象として抽出してもよい。同様に、部品・現象抽出部21は、ある別の閾値よりもIEPAの値が大きい単語を部品として抽出してもよい。これらの閾値の決定の仕方の例は以下の通りである。
・ユーザは、サンプルとしての1又は複数の不具合情報31を構成するすべての単語を“現象”又は“部品”に分類しておく。部品・現象抽出部21は、当該不具合情報31を構成するすべての単語についてIEPHの値及びIEPAの値を算出する。部品・現象抽出部21は、現象である単語について算出されたIEPHの値のうち、最小であるものをIEPHの閾値とする。部品・現象抽出部21は、部品である単語について算出されたIEPAの値のうち、最小であるものをIEPAの閾値とする。
第1の実施形態では、ステップS202において、共起関係評価部22は、部品と現象との関連度を算出する際に、部品と現象との間の文字数を関連度とした。第3の実施形態では、共起関係評価部22は、これ以外にも以下の#1〜#5のいずれかの共起関係評価指標を算出してもよい。これらの共起関係評価指標は、自然言語処理で使用される指標である。
#2:出現頻度比=共起頻度/共起語頻度
#3:T値=(共起頻度−(中心語頻度×共起語頻度)/コーパス総語数)/√共起頻度
#4:MI値=log2((共起頻度×コーパス総語数)/(中心語頻度×共起語頻度))
#5:総合評価指標=a×共起頻度+b×出現頻度比+c×T値+d×MI値
そこで、#2においては、共起頻度を共起語頻度で除算することにより、共起語の出現頻度によらず共起関係を評価することができる。
#4もまた、共起語頻度だけではなくコーパス総語数も考慮に入れた指標であり、情報理論から生まれた、ある語と相手の語とが近接して出現する頻度を示す指標である。
#5は、#1〜#4を総合した指標である。
第1の実施形態では、ステップS202において、共起関係評価部22は、部品と現象との関連度を算出する際に、対象となる1つの不具合情報31の中での共起関係を使用する。これに対し、第4の実施形態では、共起関係評価部22は、補助記憶装置15に記憶されている多くの不具合情報31の中での共起関係を使用する。
#6:傾向評価指標=f(部品 and 現象)/f(部品 or 現象)×f(部品 near N 現象)/f(部品 and 現象)
本実施形態の因果関係抽出装置2は、以下の効果を奏する。
(1)因果関係抽出装置は、因果関係の要素の連鎖の例をユーザに容易に参照させることができる。
(2)因果関係抽出装置は、ユーザが因果関係の要素の連鎖の例を参照し、故障ツリー及びFMEA表を容易に作成することを可能にする。
(3)因果関係抽出装置は、単語の表現傾向に基づき、部品及び現象を正確に抽出できる。
(4)因果関係抽出装置は、部品リスト及び現象リストを使用することによって、特定の分野の部品及び現象を迅速に抽出できる。
(5)因果関係抽出装置は、共起関係評価指標の値を算出することによって、部品及び現象の共起関係を正確に評価できる。
(6)因果関係抽出装置は、部品を示す単語と現象を示す単語との間の文字数を算出することによって、部品及び現象の共起関係を迅速に評価できる。
(7)因果関係抽出装置は、複数の不具合情報において、部品を示す単語及び現象を示す単語が出現する頻度を算出することによって、部品及び現象の共起関係を客観的に評価できる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆どすべての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
3 端末装置
11 中央制御装置
12 入力装置
13 出力装置
14 主記憶装置(記憶部)
15 補助記憶装置(記憶部)
21 部品・現象抽出部
22 共起関係評価部
23 因果関係抽出部
24 故障ツリー作成部
25 FMEA表作成部
31 不具合情報
32 部品リスト
33 現象リスト
34 部品ツリー
35 因果関係情報
36 故障ツリー
37 FMEA表
Claims (9)
- 不具合の事例である不具合情報及び部品の階層構造が格納される記憶部と、
前記不具合情報から部品を示す単語及び現象を示す単語を抽出する部品・現象抽出部と、
前記抽出した部品を示す単語と前記抽出した現象を示す単語との間の共起関係を評価し、前記評価に基づき前記部品と前記現象とを組合せることによって、因果関係を構成する複数の要素を決定する共起関係評価部と、
前記階層構造に基づき、前記決定した複数の要素を、下位の階層の部品を含むものから上位の階層の部品を含むものに至る前記因果関係の要素の連鎖として順序付け、前記順序付けた因果関係の要素の連鎖を前記記憶部に格納する因果関係抽出部と、
を備えることを特徴とする因果関係抽出装置。 - ユーザが故障木解析を行う場合に前記格納した因果関係の要素の連鎖を画面表示する故障ツリー作成部と、
前記ユーザが故障モード影響解析を行う場合に前記格納した因果関係の要素の連鎖を画面表示するFMEA表作成部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の因果関係抽出装置。 - 前記部品・現象抽出部は、
前記不具合情報に含まれる単語の表現傾向に基づき、前記不具合情報から部品を示す単語及び現象を示す単語を抽出すること、
を特徴とする請求項1に記載の因果関係抽出装置。 - 前記記憶部は、
部品を示す単語のリスト及び現象を示す単語のリストを格納しており、
前記部品・現象抽出部は、
前記部品を示す単語のリストに基づき、前記不具合情報から部品を示す単語を抽出し、
前記現象を示す単語のリストに基づき、前記不具合情報から現象を示す単語を抽出すること、
を特徴とする請求項1に記載の因果関係抽出装置。 - 前記共起関係評価部は、
自然言語処理で使用される共起関係評価指標の値を算出することによって前記共起関係を評価すること、
を特徴とする請求項1に記載の因果関係抽出装置。 - 前記共起関係評価部は、
前記抽出した部品を示す単語と前記抽出した現象を示す単語との間の文字数を算出することによって前記共起関係を評価すること、
を特徴とする請求項1に記載の因果関係抽出装置。 - 前記記憶部は、
複数の前記不具合情報を格納しており、
前記共起関係評価部は、
前記複数の前記不具合情報において、前記抽出した部品を示す単語及び前記抽出した現象を示す単語が出現する頻度を算出することによって前記共起関係を評価すること、
を特徴とする請求項5に記載の因果関係抽出装置。 - 因果関係抽出装置の記憶部は、
不具合の事例である不具合情報及び部品の階層構造を格納しており、
前記因果関係抽出装置の部品・現象抽出部は、
前記不具合情報から部品を示す単語及び現象を示す単語を抽出し、
前記因果関係抽出装置の共起関係評価部は、
前記抽出した部品を示す単語と前記抽出した現象を示す単語との間の共起関係を評価し、前記評価に基づき前記部品と前記現象とを組合せることによって、因果関係を構成する複数の要素を決定し、
前記因果関係抽出装置の因果関係抽出部は、
前記階層構造に基づき、前記決定した複数の要素を、下位の階層の部品を含むものから上位の階層の部品を含むものに至る前記因果関係の要素の連鎖として順序付け、前記順序付けた因果関係の要素の連鎖を前記記憶部に格納すること、
を特徴とする因果関係抽出装置の因果関係抽出方法。 - 因果関係抽出装置の記憶部に対し、
不具合の事例である不具合情報及び部品の階層構造を格納させ、
前記因果関係抽出装置の部品・現象抽出部に対し、
前記不具合情報から部品を示す単語及び現象を示す単語を抽出する処理を実行させ、
前記因果関係抽出装置の共起関係評価部に対し、
前記抽出した部品を示す単語と前記抽出した現象を示す単語との間の共起関係を評価し、前記評価に基づき前記部品と前記現象とを組合せることによって、因果関係を構成する複数の要素を決定する処理を実行させ、
前記因果関係抽出装置の因果関係抽出部に対し、
前記階層構造に基づき、前記決定した複数の要素を、下位の階層の部品を含むものから上位の階層の部品を含むものに至る前記因果関係の要素の連鎖として順序付け、前記順序付けた因果関係の要素の連鎖を前記記憶部に格納する処理を実行させること、
を特徴とする因果関係抽出装置を機能させるための因果関係抽出プログラム。
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