JP2017192972A - アルミニウム樹脂複合積層板の絞り成形用ブランク材及びこれを用いた三次元成形品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】三次元成形品を絞り成形によって製造する際の成形性をさらに向上させて、成形後に良好な外観特性を得る。【解決手段】発泡倍率が1.5倍以上10倍以下の発泡合成樹脂層の両面にアルミニウム板材が積層状態で接合されてなるアルミニウム樹脂複合積層板を、複数の角部とこれら角部間を連結する面部とによって画成される三次元形状の製品に絞り成形するための絞り成形用ブランク材であって、平面視矩形状に形成されるとともに、角部に対応するコーナー凸部が、2個の外向き凸円弧部の間に凹円弧部が連続して形成されており、凸円弧部の曲率半径が成形深さ寸法の2倍以下に形成され、凹円弧部の曲率半径が成形深さ未満に形成されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、アルミニウム板と合成樹脂層とを積層してなるアルミニウム樹脂複合積層板を三次元形状の製品に絞り成形するために適切な形状のブランク材に関する。
近年の車両の軽量化に伴い、車体や車両部品の一部の鋼板をアルミニウム板とすることが検討されている。また、制振性、遮音性、断熱性などを付与するため、二枚のアルミニウム板の間に合成樹脂層を挟んで積層したアルミニウム樹脂複合積層板とすることが提案されている。
また、このアルミニウム樹脂複合積層板を車体や車両部品の一部とする場合、通常、プレス等によって絞り加工されることが多い。この絞り加工において、角型容器を成形する場合、特に底辺の角部付近に材料が集まり易く、角部にしわや割れが生じ易い。このため、平面積に対して深さが浅いトレイ状の角型容器しか成形できなかった。
この絞り加工により角型容器を製造する方法として、例えば特許文献1には、ブランク材としては、通常、成形品の形状に合わせた正方形乃至長方形などの方形ブランク材が用いられるところ、アルミニウム樹脂複合積層板の材料の流れ込みを良くするために、方形ブランク材の各々のコーナー部(コーナー凸部)を面取り乃至カットしたブランク材を用いることが好ましいと記載されている。
特開平11−285743号公報
しかしながら、特許文献1記載の方法では、1.2mmのアルミニウム板どうしを樹脂を介して接合して2.4mmの複合積層板とすることが例示されており、極めて薄肉の樹脂を積層している。このため、発泡させた樹脂のように厚肉の樹脂を積層させた複合積層板に適用するには、ブランク材のコーナー部(コーナー凸部)を単純に面取り乃至カットするだけでは、しわや割れを生じることなく深絞り加工することは難しい。特に車両の外板に用いられる複合積層板の場合は、肌荒れ等のない良好な表面であることが求められ、さらなる改善が望まれる。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、三次元成形品を絞り成形によって製造する際の成形性をさらに向上させて、成形後に良好な外観特性を得ることを目的とする。
本発明のアルミニウム樹脂複合積層板のプレス成形用ブランク材は、発泡倍率が1.5倍以上10倍以下の発泡合成樹脂層の両面にアルミニウム板材が積層状態で接合されてなるアルミニウム樹脂複合積層板を、底部の上に複数の角部とこれら角部間を連結する面部とが形成された三次元成形品に絞り成形するための絞り成形用ブランク材であって、平面視矩形状に形成されるとともに、前記角部に対応するコーナー凸部が、2個の外向き凸円弧部の間に凹円弧部が連続して形成されており、前記凸円弧部の曲率半径が前記三次元成形品の深さの2倍以下に形成され、前記凹円弧部の曲率半径が前記三次元成形品の深さ未満に形成されている。
一般的なアルミニウム単板や樹脂単板と違い、これらの積層板では面方向の引張、圧縮に加え、板厚方向の変形も考慮する必要があるため、より複雑な塑性流動を考慮する必要がある。このため、角型容器等の三次元成形品を絞り成形する場合、その角部(角型容器の場合は4か所に形成される角部)を形成するためのコーナー凸部を、特許文献1記載のように単純に面取りするだけでなく、2個の凸円弧部の間に凹円弧部が連続して形成された形状とすることにより、角部の深さ方向の流入量を適正な範囲にコントロールできるとともに、側壁方向への変化量も適正にすることにより、縁部が均整のとれた、割れやしわのない成形品を得ることができる。
この場合、凸円弧部の曲率半径を三次元成形品の深さの2倍を超える半径とするのは、角部の引張方向の力が強くなり、角部に割れが生じるため、好ましくない。また、凹円弧部の曲率半径を三次元成形品の深さ以上とするのは、角部に余肉が生じることで圧縮方向の力が強くなり、コーナー部にしわが生じるため、好ましくない。
なお、三次元成形品の深さは5mm以上とすることができる。
また、発泡合成樹脂層の発泡倍率は、1.5倍から10倍が対象となるが、アルミニウム樹脂複合積層板に最適な三次元成形品を得るには、2倍以上5倍以下がより好ましい。
本発明のアルミニウム樹脂複合積層板の絞り成形用ブランク材において、前記アルミニウム樹脂複合積層板の厚さが2mm〜10mmであり、前記アルミニウム板材の厚さが0.1mm〜4mmであり、前記発泡合成樹脂層の厚さが1.9mm〜9.8mmであるとよい。
アルミニウム樹脂複合積層板の厚さが2mm未満では、成形後の形状保持、強度確保など、複合積層板の効果が発揮されにくい。逆に、アルミニウム樹脂複合積層板の厚さが10mmを超えると、成形が困難になるとともに、重量も増えて複合積層板としての軽量化の妨げとなる。
また、アルミニウム板材の厚さが0.1mm未満とすることは、板材料としては限界であり、三次元成形も困難である。アルミニウム板材の厚さが4mmを超える場合、複合積層板におけるアルミニウムの比率が大きくなり、軽量化の効果が損なわれる。また難成形のため、成形も難しくなる。
発泡合成樹脂層の厚さが1.9mm未満では、複合積層板としての軽量化の効果が小さい。発泡合成樹脂層の厚さが9.8mmを超える場合では、複合積層板としての三次元成形が難しくなる。
本発明の三次元成形品の製造方法は、前述のブランク材を絞り成形することにより三次元成形品を製造する方法である。
本発明によれば、三次元成形品を絞り成形によって製造する際の成形性をさらに向上させて、成形後に良好な外観特性を得ることができる。
本発明の一実施形態のアルミニウム樹脂複合積層板の絞り成形用ブランク材を示す平面図である。 図1のアルミニウム樹脂複合積層板のブランク材の断面図である。 図1のアルミニウム樹脂複合積層板のブランク材をプレス成形金型に設置した状態を示す断面図である。 図3に示す状態から三次元成形品を成形した後の状態を示す断面図である。 三次元成形品の例を示す斜視図である。 試験により評価した各種形状のブランク材の平面図である。 図6に示す形状以外に、試験により評価した各種形状のブランク材の平面図である。
以下、本発明に係るアルミニウム樹脂複合積層板の絞り成形用ブランク材及びこれを用いた三次元成形品の製造方法の実施形態を説明する。
本発明のアルミニウム樹脂複合積層板の三次元成形方法により成形される三次元成形品60としては、図5に示すように、底部61の上に複数の角部62とこれら角部62間を連結する面部63とが形成された、有底角筒等の筒状成形品、一方を開放した箱状成形品などであり、その一方(通常、外面側)が凸面となり、他方(内面側)が凹面となっている。
<ブランク材10の材料>
そして、アルミニウム樹脂複合積層板のブランク材10は、図2に模式的に図示したように、発泡合成樹脂層13の両面にそれぞれアルミニウム板材11,12が積層された構成であり、図1に示す平面形状を有している。以下では、三次元成形品60における凸面となる側の一方のアルミニウム板材を第1アルミニウム板材11とし、三次元成形品60における凹面となる側の他方のアルミニウム板材を第2アルミニウム板材12とする。
アルミニウム樹脂複合積層板のブランク材10は、特に限定されるものではないが、引張強さが20MPa以上80MPa以下、耐力が5MPa以上70MPa以下、伸びが15%以上であるとよく、さらに望ましくは、伸びが17.5%以上であると成形性の面で好ましい。このブランク材10として、発泡合成樹脂層13、第1アルミニウム板材11、第2アルミニウム板材12を接着剤を介して積層することにより製造されるものを好適に用いることができる。
この場合、第1アルミニウム板材11は、マグネシウムは1.5質量%以上1.8質量%以下、銅は0.02質量%以下を含有し、残部がアルミニウム及び不可避不純物からなり、引張強さが150MPa以上250MPa以下、耐力が55MPa以上240MPa以下、伸びが10%以上であるのが好ましい。また、第2アルミニウム板材12は、銅(Cu)を0.01質量%以上0.2質量%以下含有し、残部がアルミニウム及び不可避不純物からなり、引張強さが60MPa以上140MPa以下、耐力が40MPa以上120MPa以下、伸びが20%以上であるのが好ましい。
ブランク材10の厚さtも特に限定されるものではないが、所望の強度、剛性を持たせるために2mm以上10mm以下が好ましい。両アルミニウム板材11,12の厚さは0.1mm以上4mm以下であるとよく、第2アルミニウム板材12が第1アルミニウム板材11より薄いとよい。
第1アルミニウム板材11は、三次元成形品60の外面側となるため、外面の肌荒れや割れ等の発生を防止して、良好な表面状態に成形することが求められる。一方、第2アルミニウム板材12は、第1アルミニウム板材11よりも薄くすることにより、三次元成形品60の内面側に用いたときの、発泡合成樹脂層13の凹凸を第2アルミニウム板材12により吸収して、その凹凸により外面側の第1アルミニウム板材11に変形(肌荒れ)が生じることを防止することができる。この場合、第1アルミニウム板材11と第2アルミニウム板材12との厚さの差(板厚差)は、0.2mm以上であることが、複合積層板の三次元成形性の面でより好ましい。
そして、発泡合成樹脂層13は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等を用いることができる。なお、発泡合成樹脂層13は、厚さが1.8mm以上9.8mm以下のフィルム状又は板状に形成され、遮音性、遮熱性を付与するために、発泡倍率が1.5倍以上10倍以下のものが用いられる。発泡倍率とは、発泡プラスチックの見掛けの密度を発泡前の合成樹脂の密度で割った値である。この発泡倍率を1.5倍以上10倍以下としたのは、1.5倍未満では主に軽量効果が得られないためであり、10倍を超える発泡倍率では、主に強度や剛性が不足するからである。より好ましい発泡倍率は2倍以上5倍以下である。
また、発泡合成樹脂の融点は100℃以上であることが望ましい。また、接着剤は、芯材である発泡合成樹脂層13の材質と同系樹脂の主成分を選定することが好ましく、例えば発泡合成樹脂層13がポリプロピレンで構成される場合は、ポリプロピレンが主成分の接着剤等が好適である。
そして、この接着剤を発泡合成樹脂層13の両面又はアルミニウム板材11,12の片面に塗布し、両アルミニウム板材11,12の間に発泡合成樹脂層13を挟み、これらをホットプレスやホットロールにより加圧・加熱することにより、発泡合成樹脂層13の両面にアルミニウム板材11,12を一体に積層する。
<ブランク材10の形状>
このようにして得られたアルミニウム樹脂複合積層板のブランク材10は、図1に示すように、4個の直線状の辺部21a,21bと、四隅で2個の辺部21a,21bどうしの間に配置されるコーナー凸部22とを有し、全体としては縦A×横Bの平面視矩形に形成されているが、その四隅のコーナー凸部22が、2個の外向き凸円弧部23の間に1個の凹円弧部24が連続して形成されている。
具体的には、各辺部21a,21bは、直交する方向に沿って配置され、これら辺部21a,21bの延長線に対して、両延長線の交点から45°の斜線X上に凹円弧部24が配置され、その凹円弧部24の両側に連続して凸円弧部23が配置され、各コーナー凸部22の凸円弧部23間が辺部21a,21bにより連結されている。図1に示す例では、各コーナー凸部22において辺部21a,21bの延長線に対して、これらの交点から45°の角度の斜線X上に凹円弧部24の曲率中心C1が配置され、その斜線Xを中心として線対称位置に、凹円弧部24の両端に連続する凸円弧部23の曲率中心C2,C3が配置されている。また、凹円弧部24の曲率半径R1に対して、二つの凸円弧部23の曲率半径R2,R3は小さく形成され、両凸円弧部23の曲率半径R2,R3は同じ寸法に設定されている。したがって、凹円弧部24及びこれに続く凸円弧部23は、斜線Xを中心とする線対称となるように形成されている。
ただし、二つの凸円弧部23の曲率半径R2,R3は必ずしも同一でなくてもよい。
また、絞り成形により形成されて三次元成形品60の深さをHとすると、凸円弧部23の曲率半径R2,R3は深さHの2倍以下に形成され、凹円弧部24の曲率半径R1は深さH未満に形成されている。なお、これら凸円弧部23及び凹円弧部24は、図1では、それぞれ単一の曲率半径によって形成されているが、いずれの円弧部とも、複数の曲率半径の円弧を連続させて形成してもよい。
<三次元成形品の製造>
このように形成したブランク材10を、図3に示すように、プレス用金型100に、第1アルミニウム板材11が成形品の外面となるように配置する。このとき、成形品の深さが小さい場合には常温で成形するが、複雑な形状の成形品である場合、金型100の表面及びブランク材10を予め加温して、温間成形を行う。温間成形の温度としては、ブランク材10の発泡合成樹脂層13の荷重たわみ温度よりも高い温度に設定される。発泡合成樹脂層13の荷重たわみ温度は、プラスチック‐荷重たわみ温度の求め方(JIS K 7191)に規定された試験方法(A法、フラットワイズ)により得られる温度であり、発泡合成樹脂層13を形成する発泡合成樹脂が一定の荷重を受けた際に変形する温度(熱変形温度ともいう)のことを表している。
そして、図3に示すように、ブランクホルダー30上に、第1アルミニウム板材11が成形品の外面となるようにブランク材10を配置した後、ダイ40を下降移動させることにより、ブランク材10の外周部を、ブランクホルダー30とダイ40との間に挟持してしわ押さえ力を付与する。しわ押さえ力Fは、ブランク材10の発泡合成樹脂層13に変形を生じさせない範囲の低圧に保持する。この際、ブランクホルダー30とダイ40とは予め加温されているので、ブランクホルダー30とダイ40との間にブランク材10の外周部が挟まれることにより加熱される。そして、ブランク材10の外周部がブランクホルダー30とダイ40との間で挟持される際に、外周部だけではなくブランク材10全体が平坦化される効果が望める。
そして、ブランクホルダー30とダイ40との間にブランク材10の外周部を挟持してしわ押さえ力を保持した状態でブランク材10を下降移動させることにより、ダイ40とパンチ50との間でブランク材10に絞り成形を施して、図4に示すように、三次元成形品60を成形する。
このとき、前述の凹円弧部24と凸円弧部23とからなるコーナー凸部22を有するブランク材10としたことにより、凹円弧部24は角部62に余肉が生じることなく変形が進み、その結果、割れやしわが生じない良好な三次元成形品が得られる。また両側の凸円弧部23により、凹円弧部24で拘束された材料の逃げ道を与えることで、角部62の成形をさらに向上させている。以上のことから、特に角部62に割れやしわのない、良好な外観を呈する三次元成形品60を成形することができる。
また、このアルミニウム樹脂複合積層板のブランク材10は、外面側に配置される第1アルミニウム板材11が内面側に配置される第2アルミニウム板材12より厚く、強度、剛性も第2アルミニウム板材12より高く形成され、これに対して、内面側に配置される第2アルミニウム板材12は厚さが小さく、変形が容易であるので、曲げ部分で発泡合成樹脂層13が凹凸状に変形したとしても、その変形が成形品の内面側の第2アルミニウム板材12の変形によって吸収され、外面側の第1アルミニウム板材11に肌荒れや割れが発生することが防止される。また、温間成形することにより、さらに成形性が向上し、表面を平滑にすることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
第1アルミニウム板材として、5000系アルミニウム合金からなる厚さ0.35mmの板材を用い、第2アルミニウム板材として、1000系アルミニウム合金からなる厚さ0.15mmの材料を用い、発泡合成樹脂層として発泡倍率3.0倍のポリプロピレンからなる厚さ2.5mmのものを用いた。これらを積層してなる複合積層板について、図6及び図7に示す各形状のブランク材を形成した。いずれのブランク材も縦Aが158mm、横Bが230mm、厚さtが3.0mmとした。図6の(a)〜(d)の各ブランク材は、コーナー凸部に、2個の外向き凸円弧部の間に凹円弧部が連続して形成された本発明の実施形態の形状である。このうち、(d)には、コーナー凸部と辺部との境界に辺部に直交する切り込みを形成した。切り込みの長さは5mmとした。図6(a)を「鍔型」、同図(b)を「鍔型2」、同図(c)を「鍔型3」、同図(c)を「鍔型+切込」とする。これら(a)〜(d)における各凸円弧部及び凹円弧部の曲率半径は表1に示すものとした。
一方、比較例として、図6(e):コーナー凸部をC面に面取りしたもの(「C面」)、図6(f):楕円形状に凸状に形成したもの(「楕円」)、図6(g):単一の曲率半径で凸円弧状にしたもの(「単一R」)、図6(h):辺部を若干外側に膨らむように円弧状に形成し、コーナー凸部を凹円弧状に形成したもの(「逆R面」)、図7(i):実施形態とは逆に凹円弧部の両側に凸円弧部を形成したもの(「逆鍔型」)、図7(j):辺部を若干外側に膨らむように円弧状に形成したもの(「太鼓型」)、図7(k):コーナー凸部を二つの凹円弧部により形成したもの(「星型」)、その他、図7(m)〜(q)に示すような異形状に形成したもの(「異形1〜異形5」)を用意した。No.15及びNo.17の曲率半径の「−」は逆の曲率であることを示し、実施形態の凸円弧部がNo.15,17では凹状に形成され、凹円弧部が凸状に形成される。
これらのブランク材の試料について、成形性を角筒絞り試験により評価した。
この成形性の評価は、試料をプレスにより絞り成形したときに縦98mm、横170mm、深さ30mmの角形容器となるようにブランク材の大きさを設定し、これを成形速度2mm/秒、しわ押さえ力5kNの条件により絞り成形して、製品深さ(絞り深さ)を測定するとともに、割れ、しわ等の有無について目視にて評価した。角形容器の角部は、ほぼ複合積層板の板厚に相当する寸法の曲率半径とした。
評価結果からの判定は、絞り目標深さに対し、途中で割れ等の不具合が発生することなく成形でき、かつ成形加工後の外観において、成形品全体にわたって割れやしわの発生が見られなかったものを良好と判定した。
これらの結果を表1に示す。
この表1において、絞り深さ算出値は、成形品の仕上がり寸法として絞り深さが30mmとなるようにブランク材を設計したことを示しており、実際に成形した後の深さが評価結果に示す寸法である。
この結果からわかるように、1〜10のブランク材においては、角形容器の絞り成形において、割れやしわがなく、概ね良好な成形性を示している。これに対して比較例11〜22では、割れ又はしわのいずれか、あるいはその両方の発生が認められ、十分な成形性が得られず、三次元成形が困難であることがわかる。
10 アルミニウム樹脂複合積層板のブランク材
11 第1アルミニウム板材
12 第2アルミニウム板材
13 発泡合成樹脂層
21a,21b 辺部
22 コーナー凸部
23 凸円弧部
24 凹円弧部
100 プレス用金型
30 ブランクホルダー(しわ押さえ)
40 ダイ
50 パンチ

Claims (3)

  1. 発泡倍率が1.5倍以上10倍以下の発泡合成樹脂層の両面にアルミニウム板材が積層状態で接合されてなるアルミニウム樹脂複合積層板を、底部の上に複数の角部とこれら角部間を連結する面部とが形成された三次元成形品に絞り成形するための絞り成形用ブランク材であって、平面視矩形状に形成されるとともに、前記角部に対応するコーナー凸部が、2個の外向き凸円弧部の間に凹円弧部が連続して形成されており、前記凸円弧部の曲率半径が前記三次元成形品の深さの2倍以下に形成され、前記凹円弧部の曲率半径が前記三次元成形品の深さ未満に形成されていることを特徴とするアルミニウム樹脂複合積層板の絞り成形用ブランク材。
  2. 前記アルミニウム樹脂複合積層板の厚さが2mm〜10mmであり、前記アルミニウム板材の厚さが0.1mm〜4mmであり、前記発泡合成樹脂層の厚さが1.9mm〜9.8mmであることを特徴とする請求項1記載のアルミニウム樹脂複合積層板の絞り成形用ブランク材。
  3. 請求項1又は2記載のアルミニウム樹脂複合積層板の絞り成形用ブランク材を絞り成形することにより三次元成形品を製造することを特徴とする三次元成形品の製造方法。
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