JP2017192166A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】垂下制御の影響を低減させた電力変換装置を提供する。【解決手段】直流電源から入力される直流電力を交流電力に変換して交流電力線に出力する電力変換部210と、電力変換部210から出力される交流電力の出力周波数及び出力電圧を制御する交流電力制御部250と、交流電力の出力電圧を検出する電圧検出部214と、交流電力の出力電流を検出する電流検出部215と、を備え、交流電力制御部250は、交流電力線に負荷が投入され、負荷に対して交流電力を定格周波数及び定格電圧で出力させた後、電圧検出部214が検出した出力電圧及び電流検出部215が検出した出力電流に基づき、交流電力の出力周波数及び出力電圧を、定格周波数及び定格電圧からそれぞれ低下させる垂下制御を実施した後、出力周波数及び出力電圧を定格周波数及び定格電圧まで漸次修正する修正制御を実施する。【選択図】図2

Description

本発明は、電力変換装置に関する。
昨今の再生可能エネルギへの関心の高まりや政府による電力買い取り制度の導入に伴い、例えば、太陽電池(PV:Photovoltaic)を利用した太陽光発電システムが急速に普及している。同システムは日射があれば容易に電力を得られる反面、日射条件により電力の変動を受けやすく夜間は発電できない。そこで電力を蓄積できる蓄電池と太陽電池を接続して、太陽電池で発する電力の変動分を蓄電池への充放電でまかなう太陽電池−蓄電池連携システムが提案されている。
太陽電池−蓄電池連携システムの構成で重要なのは、電力変換装置の一種であるパワーコンディショニングシステム(Power Conditioning System:以下ではPCSと表記することもある)装置である。PCSは、太陽電池や蓄電池等の直流電源と交流電力線の間に設けられ、直流電源から供給される直流電力を交流電力に変換し、交流電力線に接続された重要負荷へ交流電力を供給する。
電力変換装置には、複数の電力変換装置(PCS等)を並列して運転させる場合に、それぞれの電力変換装置に対して拠出電力を公平に分担させることを想定して、負荷へ供給される交流電力の周波数及び電圧を意図的に定格から低下(垂下)させる垂下制御と呼ばれる制御を実施する。
特許文献1には、周波数や電圧の垂下量を規定する垂下特性を変更することにより、直流電源(発電機)の電力を有効に利用する制御方法について開示されている。
国際公開第2014/098104号
垂下制御を実施すると、負荷に供給される交流電力の周波数、電圧は定格よりも低くなる。そのため、垂下特性は、負荷の許容範囲内に収まるように設定される。しかし、垂下特性が負荷の許容範囲内であっても、接続する負荷によっては垂下した周波数や電圧の影響を受ける場合がある。例えば、負荷が同期モータを用いて計時するような場合、垂下制御により低下させた周波数の分だけ計時誤差として蓄積されてしまうこととなる。
また、垂下制御の影響を抑えるために垂下量を小さくするように垂下特性を設定すれば、定格からの垂下制御による周波数及び電圧の偏移は抑えられる。しかし、他の電力変換装置との並列運転を実施した場合に、それぞれの電力変換装置に公平な分担を実施させる制御の精度が低下する。
そこで、本発明の目的は、垂下制御の影響を低減させた電力変換装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、直流電源から入力される直流電力を交流電力に変換して交流電力線に出力する電力変換部と、電力変換部から出力される交流電力の出力周波数及び出力電圧を制御する交流電力制御部と、交流電力の出力電圧を検出する電圧検出部と、交流電力の出力電流を検出する電流検出部と、を備え、交流電力制御部は、交流電力線に負荷が投入され、負荷に対して交流電力を定格周波数及び定格電圧で出力させた後、電圧検出部が検出した出力電圧及び電流検出部が検出した出力電流に基づき、交流電力の出力周波数及び出力電圧を、定格周波数及び定格電圧からそれぞれ低下させる垂下制御を実施した後、出力周波数及び出力電圧を定格周波数及び定格電圧まで漸次修正する修正制御を実施する。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下の通りである。
すなわち、本発明の代表的な実施の形態によれば、垂下制御の影響を低減させた電力変換装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る電力変換装置を用いたシステムの一例を示す図である。 本発明の実施の形態1における電力変換装置の構成の一例を示す図である。 垂下特性を説明する図である。 修正制御部における指令値修正部の構成の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1における周波数制御及び電圧制御に係るフローチャートを示す図である。 本発明の実施の形態1における周波数制御に係る垂下特性を示す図である。 本発明の実施の形態1における電圧制御に係る垂下特性を示す図である。 本発明の実施の形態1における周波数制御に係るタイミングチャートを示す図である。 本発明の実施の形態1における電圧制御に係るタイミングチャートを示す図である。 本発明の実施の形態2に係るシステムの一例を示す図である。 本発明の実施の形態2における周波数制御及び電圧制御に係るフローチャートを示す図である。 本発明の実施の形態2における周波数制御に係る垂下特性を示す図である。 本発明の実施の形態2における電圧制御に係る垂下特性を示す図である。 本発明の実施の形態2における周波数制御に係るタイミングチャートを示す図である。 本発明の実施の形態2における電圧制御に係るタイミングチャートを示す図である。 本発明の実施の形態3に係る電力変換装置の構成の一例を示す図である。 本発明の実施の形態3における指令値修正部の構成の一例を示す図である。 本発明の実施の形態3における協調制御部の構成の一例を示す図である。 本発明の実施の形態3における周波数制御及び電圧制御に係るフローチャートを示す図である。 時定数が大きい場合における周波数制御に係る垂下特性を示す図である。 時定数が大きい場合における電圧制御に係る垂下特性を示す図である。 時定数が大きい場合における周波数制御に係るタイミングチャートを示す図である。 時定数が大きい場合における電圧制御に係るタイミングチャートを示す図である。 時定数が小さい場合における周波数制御に係る垂下特性を示す図である。 時定数が小さい場合における電圧制御に係る垂下特性を示す図である。 時定数が小さい場合における周波数制御に係るタイミングチャートを示す図である。 時定数が小さい場合における電圧制御に係るタイミングチャートを示す図である。 本発明の実施の形態4に係る電力変換装置の構成の一例を示す図である。 修正制御部における指令値修正部構成の一例を示す図である。 本発明の実施の形態4における並列運転させる際の周波数制御及び電圧制御に係るフローチャートを示す図である。 本発明の実施の形態4における並列運転させる際の周波数制御に係る垂下特性を示す図である。 本発明の実施の形態4における並列運転させる際の電圧制御に係る垂下特性を示す図である。 本発明の実施の形態4における並列運転させる際の周波数制御に係るタイミングチャートを示す図である。 本発明の実施の形態4における並列運転させる際の電圧制御に係るタイミングチャートを示す図である。 本発明の実施の形態5に係るシステムの一例について示す図である。 本発明の実施の形態6に係るシステムの一例について示す図である。 本発明の実施の形態7に係るシステムの一例を示す図である。 本発明者が検討した電力変換装置における周波数及び電圧の制御に係るタイミングチャートを示す図である。 本発明者が検討した電力変換装置における出力周波数及び出力電圧の特性を示す図である。 本発明者が検討した電力変換装置における出力周波数及び出力電圧の垂下特性を示す図である。 本発明者が検討した電力変換装置における周波数及び電圧の制御に係るタイミングチャートを示す図である。 本発明者が検討した電力変換装置における出力周波数の垂下特性を示す図である。 本発明者が検討した電力変換装置における出力電圧の垂下特性を示す図である。 本発明者が検討した電力変換装置における周波数制御に係るタイミングチャートを示す図である。 本発明者が検討した電力変換装置における電圧制御に係るタイミングチャートを示す図である。
以下、図面を用いて実施の形態について説明する。なお、実施の形態を説明するための全ての図において、同一部には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、電力変換装置を単独で使用する場合について説明する。
[装置構成]
図1は、本実施の形態に係る電力変換装置を用いたシステムの一例を示す図である。電力変換装置200は、直流側に直流電源111が接続され、交流側に交流電力線120が接続されている。電力変換装置200は、直流電源111から入力される直流電力を交流電力に変換して交流電力線120に出力する。電力変換装置200として、例えば、電力変換装置の一種であるパワーコンディショニングシステム(PCS)や、直流電力を交流電力に変換する機能を備えた各種装置が用いられる。負荷130は、電力変換装置200により変換された交流電力の供給を受けて駆動する。
電力変換装置200は、電力変換部210と、周波数電圧制御部220と、垂下制御部230と、修正制御部240と、を備えている。
図2は、本実施の形態における電力変換装置200の構成の一例を示す図である。電力変換装置200は、電力変換部210と、電圧検出部214と、電流検出部215と、交流電力制御部250とを備えている。
電力変換部210は、直流電源111から入力された直流電力を交流電力に変換して交流電力線120に出力する。交流電力制御部250は、電力変換部210から出力される交流電力の出力周波数及び出力電圧を制御する。電力変換部210は、半導体素子211、リアクトル212、変圧器213を備え、直流電力を交流電力に変換するインバータを構成する。半導体素子211は、後述する周波数電圧制御部220による制御に基づいたスイッチング動作により、入力された直流電力に対しパルス幅変調を行う。リアクトル212は、半導体素子211においてパルス幅変調された電力から高調波を除去する。これらの工程を経て、直流電力は3相の交流電力に変換される。変圧器213は、パルス幅変調された交流電圧を所定の出力電圧に変圧する。電力変換された交流電力は、交流電力線120に出力される。出力される交流電力の出力周波数は、例えば、50Hzや60Hz等である。また、出力される交流電力の出力電圧は、例えば、100Vや200V等である。
電圧検出部214は、交流電力の出力電圧を検出する。詳しくは、電圧検出部214は、交流電力線120に出力される交流電力の出力電圧を検出する。
電流検出部215は、交流電力の出力電流を検出する。詳しくは、電流検出部215は、交流電力線120に出力される交流電力の出力電流を検出する。
交流電力制御部250は、交流電力を定格周波数及び定格電圧で出力させた後、電圧検出部214が検出した出力電圧及び電流検出部215が検出した出力電流に基づき、交流電力の出力周波数及び出力電圧を、定格周波数及び定格電圧からそれぞれ低下させる垂下制御を実施した後、出力周波数及び出力電圧を定格周波数及び定格電圧まで漸次修正する修正制御を実施する。
交流電力制御部250は、垂下制御部230、修正制御部240、周波数電圧制御部220を備えている。
垂下制御部230は、出力電圧及び出力電流に基づいて交流電力の拠出有効電力及び拠出無効電力を導出し、有効電力当たりの周波数低下量で規定される周波数垂下率及び拠出有効電力に基づいて、出力周波数を定格周波数から低下させる周波数垂下量を導出し、無効電力当たりの電圧低下量で規定される電圧垂下率及び拠出無効電力に基づいて、出力電圧を定格電圧から低下させる電圧垂下量を導出する。
詳しくは、垂下制御部230は、出力電圧及び出力電流に基づいて交流電力の拠出有効電力及び拠出無効電力を導出する電力演算部231を備え、電力演算部231により導出された拠出有効電力と周波数垂下率とを積算して周波数垂下量を導出し、電力演算部231により導出された拠出無効電力と電圧垂下率とを積算して電圧垂下量を導出する。
電力演算部231は、例えば、電圧検出部214が検出した出力電圧と、電流検出部215が検出した出力電流の内積の大きさを演算することにより拠出有効電力を導出する。電力演算部231は、例えば、電圧検出部214が検出した出力電圧と、電流検出部215が検出した出力電流の外積の大きさを演算することにより拠出無効電力を導出する。
図3は、垂下特性を説明する図である。垂下制御は、例えば、交流電力線120に複数の電力変換装置200が接続され、複数の電力変換装置200から交流電力を出力する並列運転を実施する場合を想定して、それぞれの電力変換装置200に公平な分担を実施させるために実施される制御である。
図3(a)は、有効電力に対する周波数の変化を示す図である。周波数垂下率は、有効電力当たりの周波数の低下量であり、図3(a)に示す直線の傾きで規定される。周波数垂下率は、例えば、周波数の低下量(周波数垂下率)が電力変換装置200の最大有効電力に対して許容される範囲内に収まるように設定される。
図3(b)は、無効電力に対する電圧の変化を示す図である。電圧垂下率は、無効電力当たりの電圧の低下量であり、図3(b)に示す直線の傾きで規定される。電圧垂下率は、例えば、電圧の低下量(電圧垂下率)が電力変換装置200の最大無効電力に対して許容される範囲内に収まるように設定される。
垂下制御部230を構成する各部及び各機能は、ハードウェアまたはソフトウェアで構成されていてもよい。垂下制御部230を構成する各部及び各機能がソフトウェアで実現される場合、例えば、垂下制御部230は図示しないCPU(または専用プロセッサ)を含んでおり、CPUが図示しないメモリ等に格納されたプログラムを実行して各部及び各機能を実現する。
修正制御部240は、周波数修正値に基づいて、垂下制御により低下した出力周波数を定格周波数まで漸次修正する過程における出力周波数を規定する周波数目標値を設定し、電圧修正値に基づいて、垂下制御により低下した出力電圧を定格電圧まで漸次修正する過程における出力電圧を規定する電圧目標値を設定する。
修正制御部240について詳しく説明する。
修正制御部240は、電力演算部231が導出した拠出有効電力及び拠出無効電力を監視する出力状況監視部241と、予め設定された定格周波数、定格電圧、周波数垂下率及び電圧垂下率を格納するデータ格納部242と、指令値修正部243とを備えている。
データ格納部242に格納される定格周波数、定格電圧、周波数垂下率及び電圧垂下率等の各種データは、例えば、操作パネル290により入力される。
操作パネル290は、定格周波数、定格電圧、周波数垂下率及び電圧垂下率等の各種データの入力を受け付け、入力された各種データをデータ格納部242に出力する。データ格納部242は、操作パネルから出力された各種データを格納する。
操作パネル290は、図示しない表示部を備え、出力状況監視部241が監視した拠出有効電力、拠出無効電力等の各種データ等を表示部に表示できるように構成されている。
図4は、修正制御部における指令値修正部の構成の一例を示す図である。指令値修正部243は、周波数一次遅れ要素(周波数遅れ要素)244ω、電圧一次遅れ要素(電圧遅れ要素)244vを備えている。指令値修正部243は、出力状況監視部241が監視した拠出有効電力と、データ格納部242に格納された周波数垂下率とを積算して周波数修正値を導出し、周波数修正値を周波数一次遅れ要素244ωに入力し、周波数一次遅れ要素244ωから出力される周波数漸次修正値に定格周波数を加算して得られた値を、出力周波数を定格周波数まで漸次修正する過程における出力周波数を規定する周波数目標値として設定する。ここでは、修正値を漸次変化させる方法として一次遅れ要素を使用したが、同じ目的のために二次遅れ要素でもそれ以上を使用してもよい。
指令値修正部243は、出力状況監視部241が監視した拠出無効電力と、データ格納部242に格納された電圧垂下率とを積算して電圧修正値を導出し、電圧修正値を電圧一時遅れ要素244vに入力し、電圧一次遅れ要素244vから出力される電圧漸次修正値に定格電圧を加算して得られた値を、出力電圧を定格電圧まで漸次修正する過程における出力電圧を規定する電圧目標値として設定する。
周波数一時遅れ要素244ω及び電圧一次遅れ要素244vは、修正制御部240による修正制御を漸次、すなわち、だんだんゆっくりと実施させるものである。周波数一時遅れ要素244ω及び電圧一次遅れ要素244vは、例えば、抵抗及びコンデンサ等で構成されたローパスフィルタや、これと同等の機能を有するデジタルフィルタ等で構成される。周波数一時遅れ要素244ω及び電圧一次遅れ要素244vを通さずに修正制御を実施すると、例えば、数10us〜100usの時間で修正制御が実施される。これに対して、周波数一時遅れ要素244ω及び電圧一次遅れ要素244vを通して修正制御を実施すれば、例えば、数ms〜数100msの時間で修正制御が実施される。したがって、周波数一時遅れ要素244ω及び電圧一次遅れ要素244vを通さない場合よりも相当長い時間をかけて、修正制御が実施される。これにより、修正制御の前後における拠出有効電力及び拠出無効電力の変動を抑えつつ修正制御を実施することができる。
修正制御部240を構成する各部及び各機能は、ハードウェアまたはソフトウェアで構成されていてもよい。修正制御部240を構成する各部及び各機能がソフトウェアで実現される場合、例えば、修正制御部240は図示しないCPU(または専用プロセッサ)を含んでおり、CPUが図示しないメモリ等に格納されたプログラムを実行して各部及び各機能を実現する。
また、修正制御部240は、例えば、電力変換装置200に搭載されるプログラマブルロジックコントローラ(Programable Logic Controller:以下PLCと表記することがある)を用いて実装してもよい。
周波数電圧制御部220は、垂下制御部230が算出した周波数垂下量及び電圧垂下量に基づいて垂下制御を実施し、垂下制御の後、修正制御部240が設定した周波数目標値及び電圧目標値に基づいて、出力周波数及び出力電圧を定格周波数及び定格電圧まで漸次修正する修正制御を実施する。
周波数電圧制御部220は、フィードバック制御部221を備えている。周波数電圧制御部220は、データ格納部242に格納された定格周波数及び定格電圧を周波数指令値及び電圧指令値としてフィードバック制御部221に入力し、フィードバック制御部221が、入力された周波数指令値及び電圧指令値に基づいて、定格周波数及び定格電圧で交流電力を出力させる。
その後、周波数電圧制御部220は、垂下制御部230において導出された周波数垂下量にデータ格納部242に格納された定格周波数を加算して得られた値を周波数指令値としてフィードバック制御部221に入力し、垂下制御部230において導出された電圧垂下量にデータ格納部242に格納された定格電圧を加算して得られた値を電圧指令値としてフィードバック制御部221に入力し、フィードバック制御部221が、入力された周波数指令値及び電圧指令値に基づいて垂下制御を実施する。
周波数電圧制御部220は、修正制御部240の指令値修正部243が設定した周波数目標値及び電圧目標値を周波数指令値及び電圧指令値としてフィードバック制御部221に入力し、フィードバック制御部221が、入力された周波数指令値及び電圧指令値に基づいて、出力周波数及び出力電圧を定格周波数及び定格電圧まで漸次修正する修正制御を実施する。
フィードバック制御部221は、電圧検出部214と接続され、電圧検出部214が検出した出力電圧を監視する。フィードバック制御部221は、監視した出力電圧に基づいて、出力電圧が所定の電圧となるようにパルス変調信号を制御する。また、フィードバック制御部221は、電流検出部215と接続され、電流検出部215が検出した出力電圧を監視する。フィードバック制御部221は、監視した出力電流に基づいて、出力電圧が所定の電圧となるようにパルス変調信号を制御する。出力電圧は、リアクトル212に流れる電流により減少するので、フィードバック制御部221は、電流検出部215からの情報に従って減少した分を補償する。したがって、フィードバック制御部221は、出力電圧及び出力電流をフィードバック制御している。これにより、交流電力の拠出有効電力及び拠出無効電力が安定して出力されるようになっている。
周波数電圧制御部220を構成する各部及び各機能は、ハードウェアまたはソフトウェアで構成されていてもよい。周波数電圧制御部220を構成する各部及び各機能がソフトウェアで実現される場合、例えば、周波数電圧制御部220は図示しないCPU(または専用プロセッサ)を含んでおり、CPUが図示しないメモリ等に格納されたプログラムを実行して各部及び各機能を実現する。
[周波数及び電圧の制御方法]
ここで、電力変換装置200を単独で使用する場合における周波数及び電圧の制御方法について説明する。
図5は、本実施の形態における周波数制御及び電圧制御に係るフローチャートを示す図である。図6は、本実施の形態における周波数制御に係る垂下特性を示す図である。図7は、本実施の形態における電圧制御に係る垂下特性を示す図である。図8は、本実施の形態における周波数制御に係るタイミングチャートを示す図である。図9は、本実施の形態における電圧制御に係るタイミングチャートを示す図である。
なお、以下では、説明の便宜上、電力変換部(インバータ)210の制御周期をΔt、修正制御部(PLC)の制御周期ΔTを4Δtとする。また、周波数一次遅れ要素244ω及び電圧一次遅れ要素244vの時定数を4ΔTとする。
電力変換装置200は、図5に示すように、定格出力工程S10、周波数垂下制御工程S20、周波数修正制御工程S25、電圧垂下制御工程S30、電圧修正制御工程S35の各工程を実施することにより、交流電力の出力周波数及び出力電圧を制御する。ここでは、すべての工程がSTARTからENDにいたる一連のシーケンスに組み込まれている例を示す。シーケンスが起動するたびに定格出力工程S10は毎回実行され、垂下工程S20,S30はある割合で間引かれて実行される。つまりNで間引かれる場合は、N−1回の呼び出しでは何もしないがN回目にはじめて工程内容を実行するのである。さらに修正工程S25,S35もある割合で間引かれて実行される。また、これらの工程は一連のシーケンスになっている必要もなく、マルチタスクOSなどの管理シーケンスから個別に呼ばれる形態でも良い。その際も、各工程を呼び出す頻度は工程ごとに異なることが重要である。本例の説明では、一連のシーケンスで組み込まれていることを想定し、かつ定格出力工程S10と垂下工程S20,S30は同じタイミングで工程内容を実行され、修正工程S25,S35はある程度間引かれて実行されることを想定している。
[定格出力工程S10]
まず、定格出力工程S10について説明する。負荷130を投入する前は、電力変換装置200を自立運転させる。この場合、電力変換装置200の拠出有効電力及び拠出無効電力はいずれも「0」である。このとき、出力周波数及び出力電圧は、図6(a)、図7(a)に示すように、いずれも定格である。
具体的には、指令値修正部243は、データ格納部242に格納されている定格周波数及び定格電圧を読み出す。このとき、修正制御の実施前であることから、周波数及び電圧の修正値はいずれも「0」である。したがって、指令値修正部243は、周波数目標値及び電圧目標値を、定格周波数及び定格電圧に設定する。修正制御部240は、周波数目標値及び電圧目標値としての定格周波数及び定格電圧を周波数電圧制御部220へ出力する。
またこのとき、垂下制御の実施前であることから、周波数及び電圧の垂下量はいずれも「0」である。したがって、周波数電圧制御部220は、周波数指令値及び電圧指令値を定格周波数及び定格電圧に設定する。周波数電圧制御部220は、周波数指令値及び電圧指令値として設定した定格周波数及び定格電圧をフィードバック制御部221に入力する。フィードバック制御部221は、入力された周波数指令値及び電圧指令値に基づいて定格周波数及び定格電圧で交流電力を出力させる。
時刻T1において負荷130が投下されると、電力変換部(インバータ)210は、その制御周期Δtの間に、負荷に電流を流すとともに交流電圧を維持する。そうすると、電力変換装置200は、図8に示すように、拠出有効電力としてPωを出力する。また、電力変換装置200は、図9に示すように、拠出無効電力としてQvを出力する。
[周波数垂下制御工程S20]
交流電力が出力されると、垂下制御部230は、周波数及び電圧に対して垂下制御を実施する。垂下制御を実施した後、周波数及び電圧に対して修正制御を実施する。垂下制御及び修正制御においては、周波数及び電圧に対する制御が並行して実施されるが、ここでは、説明の便宜上、周波数に対する垂下制御及び修正制御について説明した後、電圧に対する垂下制御及び修正制御について説明する。
ここで、周波数垂下制御工程S20について説明する。負荷130を投入し、交流電力を出力すると、図6(b)、図8に示すように、電力変換装置200は、出力周波数を定格周波数から低下させる垂下制御を実施する。
具体的には、垂下制御部230は、出力電圧及び出力電流に基づいて交流電力の拠出有効電力(Pω)を導出し、有効電力当たりの周波数低下量で規定される周波数垂下率及び拠出有効電力(Pω)に基づいて、出力周波数を定格周波数から低下させる周波数垂下量(−ω)を導出する。
例えば、電力演算部231は、電圧検出部214が検出した出力電圧及び電流検出部215が検出した出力電流に基づいて交流電力の拠出有効電力(Pω)を導出する。垂下制御部230は、データ格納部242に格納された周波数垂下率を読み出し、電力演算部231により導出された拠出有効電力(Pω)とデータ格納部242から読み出された周波数垂下率とを積算して周波数垂下量(−ω)を導出する。垂下制御部230は、このように導出された周波数垂下量(−ω)を周波数電圧制御部220へ出力する。
修正制御部240は、周波数目標値としての定格周波数を周波数電圧制御部220へ出力する。
周波数電圧制御部220は、垂下制御部230から入力された周波数垂下量(−ω)に修正制御部240から入力された定格周波数を加算して得られた値を周波数指令値としてフィードバック制御部221に入力する。フィードバック制御部221は、入力された周波数指令値に基づいて周波数を定格から周波数垂下量(−ω)だけ低下させる垂下制御を実施する。周波数電圧制御部220は、図8に示すように、垂下制御をインバータの制御周期Δtの期間で実施する。
[周波数修正制御工程S25]
次に、周波数修正制御工程S25について説明する。垂下制御を実施した後、電力変換装置200は、図8の時刻T2から周波数を定格周波数まで漸次修正する修正制御を実施する。具体的には、修正制御部240は、周波数垂下量(−ω)を、出力周波数を定格周波数まで修正する周波数修正値(+ω)とし、周波数修正値(+ω)に基づいて出力周波数を定格周波数まで漸次修正する過程における出力周波数を規定する漸次修正値(+Δω)に基づいて周波数目標値を設定する。
例えば、指令値修正部243は、出力状況監視部241が監視した拠出有効電力と、データ格納部242から読み出した周波数垂下率とを積算して周波数修正値(+ω)を導出し、周波数修正値(+ω)を周波数一次遅れ要素244ωに入力する。周波数一次遅れ要素244ωは、入力された周波数修正値に基づき、周波数漸次修正値(+Δω)を出力する。指令値修正部243は、周波数一次遅れ要素244ωから出力される周波数漸次修正値(+Δω)に、データ格納部242から読み出した定格周波数を加算して得られた値を、出力周波数を定格周波数まで漸次修正する過程における出力周波数を規定する周波数目標値として設定する。指令値修正部243は、ここで設定した周波数目標値を周波数電圧制御部220へ出力する。
周波数電圧制御部220は、指令値修正部243から入力された周波数目標値を周波数指令値として出力周波数の修正制御を実施する。このとき、出力周波数は、図6(c)、図8に示すように、修正制御の開始から最初のインバータの制御周期ΔtでΔωだけ増加する。
その次のPLCの制御周期ΔTでは、周波数一次遅れ要素244ωは、漸次修正値として(+2Δω)を出力する。周波数電圧制御部220は、これに基づき、さらにΔω分の周波数の修正制御を実施する。このような修正制御を繰り返すことにより、図6(d)、図8に示すように、フィードバック制御部221は、出力周波数に対して+ω分の修正制御を実施する。最後の修正制御におけるPLCの制御周期ΔTが経過すると(T3)、周波数電圧制御部220は、修正制御を終了する。これにより、周波数電圧制御部220は、出力周波数を定格周波数まで漸次修正する。すなわち、周波数一次遅れ要素244ωを通すことで、フィードバック制御部221は、だんだんゆっくりと出力周波数を定格周波数まで修正制御している。
図8では、修正制御の一例として、4段階で修正する場合について説明したが、このような場合に限定されるものではなく、例えばより多くの段階を経て修正制御を実施するようにしてもよい。
[電圧垂下制御工程S30]
次に、電圧垂下制御工程S30について説明する。上述したように、電圧垂下制御工程S30は、周波数垂下制御工程S20と並行して実施される。負荷130を投入し、交流電力を出力すると、図7(b)、図9に示すように、電力変換装置200は、出力電圧を定格電圧から低下させる垂下制御を実施する。
具体的には、垂下制御部230は、出力電圧及び出力電流に基づいて交流電力の拠出無効電力(Qv)を導出し、無効電力当たりの電圧低下量で規定される電圧垂下率及び拠出無効電力(Qv)に基づいて、出力電圧を定格電圧から低下させる電圧垂下量(−v)を導出する。
例えば、電力演算部231は、電圧検出部214が検出した出力電圧及び電流検出部215が検出した出力電流に基づいて交流電力の拠出無効電力(Qv)を導出する。垂下制御部230は、データ格納部242に格納された電圧垂下率を読み出し、電力演算部231により導出された拠出無効電力(Qv)とデータ格納部242から読み出された電圧垂下率とを積算して電圧垂下量(−v)を導出する。垂下制御部230は、このように導出された電圧垂下量(−v)を周波数電圧制御部220へ出力する。
修正制御部240は、電圧目標値としての定格電圧を周波数電圧制御部220へ出力する。
周波数電圧制御部220は、垂下制御部230から入力された電圧垂下量(−v)に修正制御部240から入力された定格電圧を加算して得られた値を電圧指令値としてフィードバック制御部221に入力する。フィードバック制御部221は、入力された電圧指令値に基づいて電圧を定格から電圧垂下量(−v)だけ低下させる垂下制御を実施する。
周波数電圧制御部220は、図9に示すように、インバータの制御周期Δtの期間で出力電圧を電圧垂下量(−v)だけ低下させる。
[電圧修正制御工程S35]
次に、電圧修正制御工程S35について説明する。上述したように、電圧修正制御工程S35は、周波数垂下制御工程S30と並行して実施される。垂下制御を実施した後、電力変換装置200は、図9の時刻T2から電圧を定格電圧まで漸次修正する修正制御を実施する。具体的には、修正制御部240は、電圧垂下量(−v)を、出力電圧を定格電圧まで修正する電圧修正値(+v)とし、電圧修正値(+v)に基づいて出力電圧を定格電圧まで漸次修正する過程における出力電圧を規定する漸次修正値(+Δv)に基づいて電圧目標値を設定する。
例えば、指令値修正部243は、出力状況監視部241が監視した拠出無効電力と、データ格納部242から読み出した電圧垂下率とを積算して電圧修正値(+v)を導出し、電圧修正値(+v)を電圧一次遅れ要素244ωに入力する。電圧一次遅れ要素244vは、入力された電圧修正値に基づき、電圧漸次修正値(+Δv)を出力する。指令値修正部243は、電圧一次遅れ要素244vから出力される電圧漸次修正値(+Δv)に、データ格納部242から読み出した定格電圧を加算して得られた値を、出力電圧を定格電圧まで漸次修正する過程における出力電圧を規定する電圧目標値として設定する。指令値修正部243は、ここで設定した電圧目標値を周波数電圧制御部220へ出力する。
周波数電圧制御部220は、指令値修正部243から入力された電圧目標値を電圧指令値として出力電圧の修正制御を実施する。このとき、出力電圧は、図7(c)、図9に示すように、修正制御の開始から最初のインバータの制御周期ΔtでΔωだけ増加する。
その次のPLCの制御周期ΔTでは、電圧一次遅れ要素244vは、漸次修正値として(+2Δv)を出力する。周波数電圧制御部220は、これに基づき、さらにΔv分の電圧の修正制御を実施する。このような修正制御を繰り返すことにより、図7(d)、図9に示すように、フィードバック制御部221は、出力電圧に対して+ω分の修正制御を実施する。最後の修正制御におけるPLCの制御周期ΔTが経過すると(T3)、周波数電圧制御部220は、修正制御を終了する。これにより、周波数電圧制御部220は、出力電圧を定格電圧まで漸次修正する。すなわち、電圧一次遅れ要素244vを通すことで、フィードバック制御部221は、だんだんゆっくりと出力電圧を定格電圧まで修正制御している。
図9では、修正制御の一例として、4段階で修正する場合について説明したが、このような場合に限定されるものではなく、例えばより多くの段階を経て修正制御を実施するようにしてもよい。
これらの工程S10〜S35を経て、電力変換装置200は、出力する交流電力の出力周波数及び出力電圧の制御を実施する。
本実施の形態では、上述したように、垂下制御と修正制御とを、別々の機構(垂下制御部230、修正制御部240)で実施する。
インバータの制御周期Δtは、PLCの制御周期ΔTよりも十分に短い場合がほとんどであるが、例えば、これらの周期がほぼ同等であってもよい。
本実施の形態によれば、周波数電圧制御部220は、定格周波数及び定格電圧で交流電力を出力させた後、垂下制御部230において導出された周波数垂下量にデータ格納部242に格納された定格周波数を加算して得られた値を周波数指令値としてフィードバック制御部221に入力する。また、周波数電圧制御部220は、垂下制御部230において導出された電圧垂下量にデータ格納部242に格納された定格電圧を加算して得られた値を電圧指令値としてフィードバック制御部221に入力する。フィードバック制御部221は、入力された周波数指令値及び電圧指令値に基づいて垂下制御を実施する。そして、周波数電圧制御部220は、修正制御部240の指令値修正部243が設定した周波数目標値及び電圧目標値を周波数指令値及び電圧指令値としてフィードバック制御部221に入力し、フィードバック制御部221が、入力された周波数指令値及び電圧指令値に基づいて、出力周波数及び出力電圧を定格周波数及び定格電圧まで漸次修正する修正制御を実施する。
これにより、垂下制御により低下した出力周波数及び出力電圧を、定格まで修正することができるので、垂下制御の影響を低減させることができる。
また、本実施の形態によれば、周波数の修正制御を実施する際に、周波数一次遅れ要素244ωは、修正制御を開始後(T2)、PLCの制御周期ΔTごとに周波数漸次修正値を+Δωずつ増加させる。これにより、指令値修正部243は、周波数目標値を漸次増加させるように設定するため、フィードバック制御部221は、周波数目標値を周波数指令値として出力周波数を定格周波数まで漸次修正することができる。また、これにより、修正制御の前後において、拠出有効電力をほぼ同等に維持することができる。
また、本実施の形態によれば、電圧の修正制御を実施する際に、電圧一次遅れ要素244vは、修正制御を開始後(T2)、PLCの制御周期ΔTごとに電圧漸次修正値を+Δvずつ増加させる。これにより、指令値修正部243は、電圧目標値を漸次増加させるように設定するため、フィードバック制御部221は、電圧目標値を電圧指令値として出力周波数を定格周波数まで漸次修正することができる。また、これにより、修正制御の前後において、拠出無効電力をほぼ同等に維持することができる。
また、本実施の形態によれば、フィードバック制御部221は、電圧検出部214が検出する出力電力及び電流検出部215が検出する出力電流を監視できるようになっている。これにより、フィードバック制御部221は、出力電圧及び出力電流をフィードバック制御することができる。またこれにより、交流電力の拠出有効電力及び拠出無効電力を安定して出力することができる。また、これにより負荷130に対して安定して交流電力を供給することができる。
ここで、本発明者が検討した電力変換装置と、本実施の形態に係る電力変換装置200の差異について検討する。図38は、本発明者が検討した電力変換装置における周波数及び電圧の制御に係るタイミングチャートを示す図である。図39は、本発明者が検討した電力変換装置における出力周波数及び出力電圧の特性を示す図である。図38では、垂下制御を実施した後に修正制御を実施しない場合を示している。修正制御を実施しないので、図38に示すように、出力周波数は定格周波数から周波数垂下量(−ω1)だけ低下させた状態のままで交流電力が供給される。また、出力電圧は定格電圧から電圧垂下量(−v1)だけ低下させた状態のままで交流電力が供給される。
したがって、例えば、交流電力線に系統が接続されている場合には、出力周波数及び出力電力は、図39(a)に示すように定格を中心に変動するが、系統が接続されない場合、出力周波数及び出力電圧は、図39(b)に示すように定格から周波数垂下量(例えば−ω1)及び電圧垂下量(例えば−v1)だけ低下した状態が継続する。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態2では、複数の電力変換装置200(PCS1、PCS2)により負荷130に対して交流電力を出力する場合について説明する。
図10は、本実施の形態に係るシステムの一例を示す図である。電力変換装置200(PCS1)は、直流側に直流電源121が接続され、交流側に交流電力線120が接続されている。電力変換装置200(PCS1)は、直流電源121から入力される直流電力を交流電力に変換して交流電力線120に出力する。電力変換装置200(PCS2)は、直流側に直流電源122が接続され、交流側に交流電力線120が接続されている。電力変換装置200(PCS2)は、直流電源122から入力される直流電力を交流電力に変換して交流電力線120に出力する。
[周波数及び電圧の制御方法]
ここで、本実施の形態における周波数及び電圧の制御方法について説明する。図11は、本実施の形態における周波数制御及び電圧制御に係るフローチャートを示す図である。図12は、本実施の形態における周波数制御に係る垂下特性を示す図である。図13は、本実施の形態における電圧制御に係る垂下特性を示す図である。図14は、本実施の形態における周波数制御に係るタイミングチャートを示す図である。図15は、本実施の形態における電圧制御に係るタイミングチャートを示す図である。
それぞれの電力変換装置200(PCS1、PCS2)は、図11に示すように、定格出力工程S110、周波数垂下制御工程S120、周波数修正制御工程S125、電圧垂下制御工程S130、電圧修正制御工程S135の各工程を実施することにより、交流電力の出力周波数及び出力電圧を制御する。なお、上述の各工程S110〜S135は、それぞれの電力変換装置200において並行して実施される。このため、各工程の説明をする際には、それぞれの電力変換装置200(PCS1、PCS2)における動作を合わせて説明する。
なお、以下では、説明の便宜上、電力変換部(インバータ)210の制御周期をΔt、修正制御部(PLC)の制御周期ΔTを4Δtとする。また、周波数一次遅れ要素244ω及び電圧一次遅れ要素244vの時定数を4ΔTとする。また、以下では、インバータの制御タイミング及びPLCの制御タイミングが電力変換装置200(PCS1、PCS2)間で異なっているものとして説明する。
[定格出力工程S110]
まず、定格出力工程S110について説明する。負荷130を投入する前は、電力変換装置200(PCS1、PCS2)の拠出有効電力及び拠出無効電力は、いずれも「0」である。このとき、出力周波数及び出力電圧は、定格でつり合った状態である。
時刻T1において負荷130が投下されると、それぞれの電力変換装置200(PCS1、PCS2)は、ほぼ同時に負荷130へ供給する交流電力を出力する。それぞれの電力変換装置200(PCS1、PCS2)が出力する交流電力は、それぞれの出力インピーダンスに応じて割り当てられる。
それぞれの電力変換装置200(PCS1、PCS2)の電力変換部(インバータ)210は、その制御周期Δtの間に、負荷に電流を流すとともに交流電圧を維持する。そうすると、電力変換装置200(PCS1)は、図14に示すように、拠出有効電力としてPω1を出力する。また、電力変換装置200(PCS1)は、図15に示すように、拠出無効電力としてQv1を出力する。
電力変換装置200(PCS2)は、図14に示すように、拠出有効電力としてPω2を出力する。また、電力変換装置200(PCS2)は、図15に示すように、拠出無効電力としてQv2を出力する。
したがって、負荷130に供給される有効電力はPω1+Pω2であり、負荷130に供給される無効電力はQv1+Qv2である。
[周波数垂下制御工程S120]
交流電力が出力されると、それぞれの電力変換装置200(PCS1、PCS2)の垂下制御部230は、周波数及び電圧に対して垂下制御を実施する。垂下制御を実施した後、周波数及び電圧に対して修正制御を実施する。垂下制御及び修正制御においては、周波数及び電圧に対する制御が並行して実施されるが、ここでは、説明の便宜上、周波数に対する垂下制御及び修正制御について説明した後、電圧に対する垂下制御及び修正制御について説明する。
ここで、周波数垂下制御工程S120について説明する。負荷130を投入し、交流電力が出力されると、図12(a)、図14に示すように、電力変換装置200(PCS1、PCS2)は、出力周波数を定格周波数から低下させる垂下制御を実施する。ただし、図14に示すように、電力変換装置200(PCS1)の方が電力変換装置200(PCS2)よりもインバータの制御タイミングが早いので、電力変換装置200(PCS1)が先に垂下制御を開始する。
具体的には、電力変換装置200(PCS1)の垂下制御部230は、拠出有効電力(Pω1)に基づいて周波数垂下量(−ω1)を導出する。周波数電圧制御部220のフィードバック制御部221は、周波数垂下量(−ω1)に定格周波数を加算して得られた値を周波数指令値として出力周波数を定格から周波数垂下量(−ω1)だけ低下させる垂下制御を実施する。これにより、周波数電圧制御部220は、図14に示すように、インバータの制御周期Δtの期間で出力周波数を周波数垂下量(−ω1)だけ低下させる。フィードバック制御部221は、図14に示すように、垂下制御をインバータの制御周期Δtの期間で実施する。
電力変換装置200(PCS2)は、図14に示すように、電力変換装置200(PCS1)による垂下制御の開始後、垂下制御の終了前に、垂下制御を開始する。
具体的には、電力変換装置200(PCS2)の垂下制御部230は、拠出有効電力(Pω2)に基づいて周波数垂下量(−ω2)を導出する。周波数電圧制御部220のフィードバック制御部221は、周波数垂下量(−ω2)に定格周波数を加算して得られた値を周波数指令値として出力周波数を定格から周波数垂下量(−ω2)だけ低下させる垂下制御を実施する。これにより、周波数電圧制御部220は、インバータの制御周期Δtの期間で出力周波数を周波数垂下量(−ω2)だけ低下させる。
電力変換装置200(PCS1、PCS2)における周波数垂下量は、それぞれの電力変換装置200(PCS1、PCS2)においてほぼ同等である。ただし、上述したように、垂下制御を実施するタイミングが電力変換装置200(PCS1、PCS2)間で異なるので、拠出有効電力に応じた周波数垂下量の反映にずれが生じる。このずれにより、電力変換装置200(PCS1、PCS2)間を横流の形で電流が流れる。しかし、次のインバータの制御周期Δtの期間では、このようなずれは収束し、電力変換装置200(PCS1、PCS2)は、図12(a)、図14に示すように、それぞれの拠出有効電力に応じた同じ周波数垂下量(−ω1=−ω2)でつり合う。
[周波数修正制御工程S125]
次に、周波数修正制御工程S125について説明する。垂下制御を実施した後、電力変換装置200(PCS1)は、図14の時刻T2から周波数を定格周波数まで漸次修正する修正制御を実施する。ただし、図14に示すように、電力変換装置200(PCS1)の方が電力変換装置200(PCS2)よりもインバータの制御タイミングが早いので、電力変換装置200(PCS1)が先に出力周波数の修正制御を開始する。
例えば、電力変換装置200(PCS1)の指令値修正部243は、出力状況監視部241が監視した拠出有効電力と、データ格納部242から読み出した周波数垂下率とを積算して周波数修正値(+ω1)を導出し、周波数修正値(+ω1)を周波数一次遅れ要素244ωに入力する。周波数一次遅れ要素244ωは、入力された周波数修正値に基づき、周波数漸次修正値(+Δω1)を出力する。指令値修正部243は、周波数一次遅れ要素244ωから出力される周波数漸次修正値(+Δω1)に、データ格納部242から読み出した定格周波数を加算して得られた値を、出力周波数を定格周波数まで漸次修正する過程における出力周波数を規定する周波数目標値として設定する。指令値修正部243は、ここで設定した周波数目標値を周波数電圧制御部220へ出力する。周波数電圧制御部220は、指令値修正部243から入力された周波数目標値を周波数指令値として出力周波数の修正制御を実施する。
このとき、電力変換装置200(PCS1)の出力周波数は、修正制御により出力周波数が増加する。このため、図12(b)に示すように、電力変換装置200(PCS2)が拠出する有効電力は減少し、電力変換装置200(PCS1)が拠出する有効電力は増加する。
そして、電力変換装置200(PCS1)における修正制御の開始後、時刻T3になると、電力変換装置200(PCS2)も、出力周波数の修正制御を開始する。
例えば、電力変換装置200(PCS2)の指令値修正部243は、出力状況監視部241が監視した拠出有効電力と、データ格納部242から読み出した周波数垂下率とを積算して周波数修正値(+ω2)を導出し、周波数修正値(+ω2)を周波数一次遅れ要素244ωに入力する。周波数一次遅れ要素244ωは、入力された周波数修正値に基づき、周波数漸次修正値(+Δω2)を出力する。指令値修正部243は、周波数一次遅れ要素244ωから出力される周波数漸次修正値(+Δω2)に、データ格納部242から読み出した定格周波数を加算して得られた値を、出力周波数を定格周波数まで漸次修正する過程における出力周波数を規定する周波数目標値として設定する。指令値修正部243は、ここで設定した周波数目標値を周波数電圧制御部220へ出力する。周波数電圧制御部220は、図12(c)に示すように、指令値修正部243から入力された周波数目標値を周波数指令値として出力周波数の修正制御を実施する。
このとき、電力変換装置200(PCS2)の出力周波数は、修正制御により出力周波数が増加する。このため、図12(c)に示すように、電力変換装置200(PCS1)が拠出する有効電力は減少し、電力変換装置200(PCS2)が拠出する有効電力は増加する。
そして、電力変換装置200(PCS2)が修正制御を実施する間に、電力変換装置200(PCS1)は、図14に示すように、漸次修正値(+2Δω1)分の次の修正制御を開始する。そして、電力変換装置200(PCS2)は、電力変換装置200(PCS2)が漸次修正値(+2Δω1)分の修正制御を実施する間に、漸次修正値(+2Δω21)分の修正制御を開始する。このような動作を繰り返すことで、それぞれの電力変換装置200(PCS1、PCS2)は、図12(d)、図14に示すように出力周波数を定格周波数まで修正する。
[電圧垂下制御工程S130]
次に、電圧垂下制御工程S130について説明する。負荷130を投入し、交流電力が出力されると、図13(a)、図15に示すように、電力変換装置200(PCS1、PCS2)は、出力電圧を定格電圧から低下させる垂下制御を実施する。ただし、図15に示すように、電力変換装置200(PCS1)の方が電力変換装置200(PCS2)よりもインバータの制御タイミングが早いので、電力変換装置200(PCS1)が先に垂下制御を開始する。
具体的には、電力変換装置200(PCS1)の垂下制御部230は、拠出無効電力(Qv1)に基づいて電圧垂下量(−v1)を導出する。周波数電圧制御部220のフィードバック制御部221は、電圧垂下量(−v1)に定格電圧を加算して得られた値を電圧指令値として出力電圧を定格から電圧垂下量(−v1)だけ低下させる垂下制御を実施する。これにより、周波数電圧制御部220は、図15に示すように、インバータの制御周期Δtの期間で出力電圧を電圧垂下量(−v1)だけ低下させる。フィードバック制御部221は、図15に示すように、垂下制御をインバータの制御周期Δtの期間で実施する。
電力変換装置200(PCS2)は、図15に示すように、電力変換装置200(PCS1)による垂下制御の開始後、垂下制御の終了前に、垂下制御を開始する。
具体的には、電力変換装置200(PCS2)の垂下制御部230は、拠出無効電力(Qv2)に基づいて電圧垂下量(−v2)を導出する。周波数電圧制御部220のフィードバック制御部221は、電圧垂下量(−v2)に定格電圧を加算して得られた値を電圧指令値として出力電圧を定格から電圧垂下量(−v2)だけ低下させる垂下制御を実施する。これにより、周波数電圧制御部220は、インバータの制御周期Δtの期間で出力電圧を電圧垂下量(−v2)だけ低下させる。
電力変換装置200(PCS1、PCS2)における電圧垂下量は、それぞれの電力変換装置200(PCS1、PCS2)においてほぼ同等である。ただし、上述したように、垂下制御を実施するタイミングが電力変換装置200(PCS1、PCS2)間で異なるので、拠出無効電力に応じた電圧垂下量の反映にずれが生じる。このずれにより、電力変換装置200(PCS1、PCS2)間を横流の形で電流が流れる。しかし、次のインバータの制御周期Δtの期間では、このようなずれは収束し、電力変換装置200(PCS1、PCS2)は、図13(a)、図15に示すように、それぞれの拠出無効電力に応じた同じ電圧垂下量(−v1=−v2)でつり合う。
[電圧修正制御工程S135]
次に、電圧修正制御工程S135について説明する。垂下制御を実施した後、電力変換装置200(PCS1)は、図15の時刻T2から電圧を定格電圧まで漸次修正する修正制御を実施する。ただし、図15に示すように、電力変換装置200(PCS1)の方が電力変換装置200(PCS2)よりもインバータの制御タイミングが早いので、電力変換装置200(PCS1)が先に出力電圧の修正制御を開始する。
例えば、電力変換装置200(PCS1)の指令値修正部243は、出力状況監視部241が監視した拠出有効電力と、データ格納部242から読み出した電圧垂下率とを積算して電圧修正値(+v1)を導出し、電圧修正値(+v1)を電圧一次遅れ要素244vに入力する。電圧一次遅れ要素244vは、入力された電圧修正値に基づき、電圧漸次修正値(+Δv1)を出力する。指令値修正部243は、電圧一次遅れ要素244vから出力される電圧漸次修正値(+Δv1)に、データ格納部242から読み出した定格電圧を加算して得られた値を、出力電圧を定格電圧まで漸次修正する過程における出力電圧を規定する電圧目標値として設定する。指令値修正部243は、ここで設定した電圧目標値を周波数電圧制御部220へ出力する。周波数電圧制御部220は、指令値修正部243から入力された電圧目標値を電圧指令値として出力電圧の修正制御を実施する。
このとき、電力変換装置200(PCS1)の出力電圧は、修正制御により出力電圧が増加する。このため、図13(b)に示すように、電力変換装置200(PCS2)が拠出する無効電力は減少し、電力変換装置200(PCS1)が拠出する無効電力は増加する。
そして、電力変換装置200(PCS1)における修正制御の開始後、時刻T3になると、電力変換装置200(PCS2)も、出力電圧の修正制御を開始する。
例えば、電力変換装置200(PCS2)の指令値修正部243は、出力状況監視部241が監視した拠出有効電力と、データ格納部242から読み出した電圧垂下率とを積算して電圧修正値(+v2)を導出し、電圧修正値(+v2)を電圧一次遅れ要素244vに入力する。電圧一次遅れ要素244vは、入力された電圧修正値に基づき、電圧漸次修正値(+Δv2)を出力する。指令値修正部243は、電圧一次遅れ要素244vから出力される電圧漸次修正値(+Δv2)に、データ格納部242から読み出した定格電圧を加算して得られた値を、出力電圧を定格電圧まで漸次修正する過程における出力電圧を規定する電圧目標値として設定する。指令値修正部243は、ここで設定した電圧目標値を周波数電圧制御部220へ出力する。周波数電圧制御部220は、図13(c)に示すように、指令値修正部243から入力された電圧目標値を電圧指令値として出力電圧の修正制御を実施する。
このとき、電力変換装置200(PCS2)の出力電圧は、修正制御により出力電圧が増加する。このため、図13(c)に示すように、電力変換装置200(PCS1)が拠出する無効電力は減少し、電力変換装置200(PCS2)が拠出する無効電力は増加する。
そして、電力変換装置200(PCS2)が修正制御を実施する間に、電力変換装置200(PCS1)は、図15に示すように、漸次修正値(+2Δv1)分の次の修正制御を開始する。そして、電力変換装置200(PCS2)は、電力変換装置200(PCS2)が漸次修正値(+2Δv1)分の修正制御を実施する間に、漸次修正値(+2Δv21)分の修正制御を開始する。このような動作を繰り返すことで、それぞれの電力変換装置200(PCS1、PCS2)は、図13(d)、図15に示すように出力電圧を定格電圧まで修正する。
これらの工程S110〜S135を経て、電力変換装置200(PCS1、PCS2)は、出力する交流電力の出力周波数及び出力電圧の制御を実施する。ここでは、2つの電力変換装置200(PCS1、PCS2)を並列運転させる場合について説明したが、これに限定されることはなく、例えば、3つ以上の電力変換装置200を並列に接続してもよい。
本実施の形態によれば、複数の電力変換装置200(PCS1、PCS2)のそれぞれにおいて、修正制御を漸次に実施する。これにより、修正制御により出力周波数及び出力電圧を定格まで修正しても、それぞれの電力変換装置200(PCS1、PCS2)が拠出する有効電力及び無効電力を修正の前後においてほぼ同等に維持することができる。
また、本実施の形態によれば、垂下制御した後、修正制御を実施する。これにより、複数の電力変換装置200を並列して運転させる場合に、それぞれの電力変換装置200に拠出有効電力及び拠出無効電力を公平に分担させることができる。したがって、負荷を公平に分担する制御性を活かしつつ、周波数及び電圧を定格に維持することができる。
また、垂下制御した後、修正制御を実施するので、定格からの偏移を抑えるために垂下量を小さくする必要がない。これにより、負荷の分担に必要な制御精度を低下させることなく他の電力変換装置200(PCS1、PCS2)との拠出電力の情報を共有することができる。
ここで、本発明者が検討した電力変換装置と、本実施の形態に係る電力変換装置200の差異について検討する。図40は、本発明者が検討した電力変換装置における出力周波数及び出力電圧の垂下特性を示す図である。図41は、本発明者が検討した電力変換装置における周波数及び電圧の制御に係るタイミングチャートを示す図である。ここでは、垂下制御を実施した後に修正制御を実施しない場合を示している。
垂下制御を実施すると、両方の電力変換装置(PCS1、PCS2)は、図40(a)に示すように、出力周波数を定格周波数から周波数垂下量(−ω1)だけ垂下させた状態で釣り合う。また、両方の電力変換装置(PCS1、PCS2)は、図40(b)に示すように、出力電圧を定格電圧から電圧垂下量(−v1)だけ低下させた状態で釣り合う。
そして、両方の電力変換装置(PCS1、PCS2)は、図41に示すように、出力周波数を定格周波数から周波数垂下量(−ω1)だけ垂下させた状態で交流電力を供給する。また、両方の電力変換装置(PCS1、PCS2)は、図41に示すように、出力電圧を定格電圧から電圧垂下量(−v1)だけ低下させた状態で交流電力を出力する。
このように、本発明者が検討した電力変換装置では、出力周波数及び出力電圧は垂下制御させたままで定格まで修正することができない。このため、垂下量を抑えつつ垂下制御を実施しようとすれば、負荷の分担に必要な制御精度を低下させてしまう。また、他の電力変換装置200(PCS1、PCS2)との拠出電力の情報を共有することが困難となる場合も発生しうる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、複数の電力変換装置を並列運転する際、それぞれの電力変換装置に、並列運転に係る全ての電力変換装置の周波数修正値及び電圧修正値を共有することで協調しながら修正制御を実施する場合について説明する。
図16は、本実施の形態に係る電力変換装置の構成の一例を示す図である。図17は、修正制御部における指令値修正部の構成の一例を示す図である。図18は、修正制御部における協調制御部の構成の一例を示す図である。
電力変換装置300は、電力変換部210と、電圧検出部214と、電流検出部215と、交流電力制御部350とを備えている。
交流電力制御部350は、垂下制御部230、修正制御部340、周波数電圧制御部220を備えている。
修正制御部340は、図16に示すように、出力状況監視部241、データ格納部242、指令値修正部343、協調制御部345、ネットワークインタフェイス部346を備えている。
ネットワークインタフェイス部346は、並列運転に係る他の電力変換装置300とのデータの送受信を実施する。詳しくは、ネットワークインタフェイス部346は、複数の電力変換装置300との通信で使用されるネットワークプロトコルを満たす要素、目的ごとの通信の調停など、一般的なネットワーク通信に必要な要素を実装している。
ネットワークインタフェイス部346は、並列運転に参加している他の電力変換装置300の、後述する外部周波数修正値及び外部電圧修正値を受信する。具体的には、後述する修正値エントリ制御部361が、ネットワークインタフェイス部346を介して、並列運転に参加している他の全ての電力変換装置300に問い合わせる。他の全ての電力変換装置300は、それぞれの電力変換装置300が持っている内部周波数修正値及び内部電圧修正値を外部周波数修正値、外部電圧修正値として送信する。ネットワークインタフェイス部346は、送信された他の全ての電力変換装置300の外部周波数修正値及び外部電圧修正値を受信する。ネットワークインタフェイス部346は、受信した他の電力変換装置300の外部周波数修正値及び外部電圧修正値を協調制御部345に送信する。また、ネットワークインタフェイス部346は、自身の内部周波数修正値及び内部電圧修正値を、外部周波数修正値、外部電圧修正値として他の電力変換装置300に送信する。
協調制御部345は、並列運転に係る他の電力変換装置300と協調して修正制御を実施させる。協調制御部345は、図18に示すように、修正値エントリ制御部361、外部周波数修正値格納部362ω、外部周波数修正値比較部363ω、外部電圧修正値格納部362v、外部電圧修正値比較部363vを備えている。
修正値エントリ制御部361は、ネットワークインタフェイス部346から送信された他の電力変換装置300の外部周波数修正値及び外部電圧修正値の入力を受け付ける。修正値エントリ制御部361は、入力された外部周波数修正値及び外部電圧修正値のうち、外部周波数修正値を外部周波数修正値格納部362ωに出力し、外部電圧修正値を外部電圧修正値格納部362vに出力する。外部周波数修正値格納部362ωは、入力された外部周波数修正値を格納する。外部電圧修正値格納部362vは、入力された外部電圧修正値を格納する。
修正値エントリ制御部361、外部周波数修正値格納部362ω、外部電圧修正値格納部362vは、これらの動作を並列運転に参加する、他の全ての電力変換装置300について実施する。
外部周波数修正値比較部363ωは、外部周波数修正値格納部362ωに格納された全ての外部周波数修正値を比較し、最大の外部周波数修正値を最大外部周波数修正値として指令値修正部343に出力する。詳しくは、外部周波数修正値比較部363ωは、外部周波数修正値格納部362ωに格納された全ての外部周波数修正値を読み出し、それぞれの外部周波数修正値を比較し、最大の外部周波数修正値を最大外部周波数修正値として指令値修正部343に出力する。
外部電圧修正値比較部363vは、外部電圧修正値格納部362vに格納された全ての外部電圧修正値を比較し、最大の外部電圧修正値を最大外部電圧修正値として指令値修正部343に出力する。詳しくは、外部電圧修正値比較部363vは、外部電圧修正値格納部362vに格納された全ての外部電圧修正値を読み出し、それぞれの外部電圧修正値を比較し、最大の外部電圧修正値を最大外部電圧修正値として指令値修正部343に出力する。
指令値修正部343は、修正制御における前記出力周波数及び前記出力電圧を規定する。指令値修正部343は、図17に示すように、周波数修正値比較部347ω、電圧修正値比較部347v、周波数一次遅れ要素244ω、電圧一次遅れ要素244vを備えている。
指令値修正部343は、出力状況監視部241が監視した拠出有効電力と、データ格納部242に格納された周波数垂下率とを積算して内部周波数修正値を導出する。導出された内部周波数修正値は、周波数修正値比較部347ωに入力される。
周波数修正値比較部347ωは、外部周波数修正値比較部363ωから出力された最大外部周波数修正値の入力を受け付ける。周波数修正値比較部347ωは、内部周波数修正値と最大外部周波数修正値とを比較し、内部周波数修正値及び最大外部周波数修正値のいずれか大きい値を周波数修正値として導出する。周波数修正値は、周波数修正値を周波数一次遅れ要素244ωに入力される。指令値修正部343は、周波数一次遅れ要素244ωから出力される周波数漸次修正値に定格周波数を加算して得られた値を、出力周波数を定格周波数まで漸次修正する過程における出力周波数を規定する周波数目標値として設定する。
このように、本実施の形態では、並列運転に参加する全ての電力変換装置300における周波数修正値のうち最大の周波数修正値を周波数修正値として利用する。すなわち、全ての電力変換装置300では、修正制御において同一の周波数修正値が用いられるので、協調して修正制御が実施される。
指令値修正部343は、出力状況監視部241が監視した拠出無効電力と、データ格納部242に格納された電圧垂下率とを積算して内部電圧修正値を導出する。導出された内部電圧修正値は、電圧修正値比較部347vに入力される。
電圧修正値比較部347vは、外部電圧修正値比較部363vから出力された最大外部電圧修正値の入力を受け付ける。電圧修正値比較部347vは、内部電圧修正値と最大外部電圧修正値とを比較し、内部電圧修正値及び最大外部電圧修正値のいずれか大きい値を電圧修正値として導出する。電圧修正値は、電圧修正値を電圧一次遅れ要素244vに入力される。指令値修正部343は、電圧一次遅れ要素244vから出力される電圧漸次修正値に定格電圧を加算して得られた値を、出力電圧を定格電圧まで漸次修正する過程における出力電圧を規定する電圧目標値として設定する。
このように、本実施の形態では、並列運転に参加する全ての電力変換装置300における電圧修正値のうち最大の電圧修正値を電圧修正値として利用する。すなわち、全ての電力変換装置300では、修正制御において同一の電圧修正値が用いられるので、協調して修正制御が実施される。
修正制御部340を構成する各部及び各機能は、ハードウェアまたはソフトウェアで構成されていてもよい。修正制御部340を構成する各部及び各機能がソフトウェアで実現される場合、例えば、修正制御部340は図示しないCPU(または専用プロセッサ)を含んでおり、CPUが図示しないメモリ等に格納されたプログラムを実行して各部及び各機能を実現する。
修正制御部340は、例えば、電力変換装置300に搭載されるプログラマブルロジックコントローラ(PLC)を用いて実装してもよい。
[時定数が大きい場合の周波数及び電圧の制御方法]
ここで、本実施の形態に係る電力変換装置300を用いた周波数及び電圧の制御方法について説明する。ここでは、2台の電力変換装置300(PCS1、PCS2)が並列運転に参加している場合について説明する。
なお、以下では、説明の便宜上、電力変換部(インバータ)210の制御周期をΔt、修正制御部(PLC)の制御周期ΔTを4Δtとする。また、周波数一次遅れ要素244ω及び電圧一次遅れ要素244vの時定数を4ΔTとする。また、2台の電力変換装置300(PCS1、PCS2)において、インバータの制御周期Δtは同じであるが、インバータの制御タイミング及びPLCの制御タイミングは異なっているものとする。
まず、周波数一次遅れ要素244ω及び電圧一次遅れ要素244vの時定数が大きい場合について説明する。図19は、本実施の形態における周波数制御及び電圧制御に係るフローチャートを示す図である。図20は、時定数が大きい場合における周波数制御に係る垂下特性を示す図である。図21は、時定数が大きい場合における電圧制御に係る垂下特性を示す図である。図22は、時定数が大きい場合における周波数制御に係るタイミングチャートを示す図である。図23は、時定数が大きい場合における電圧制御に係るタイミングチャートを示す図である。
電力変換装置300は、図19に示すように、定格出力工程S210、周波数垂下制御工程S220、周波数修正制御工程S225、電圧垂下制御工程S230、電圧修正制御工程S235の各工程を実施することにより、交流電力の出力周波数及び出力電圧を制御する。なお、定格出力工程S210、周波数垂下制御工程S220、電圧垂下制御工程S230については、上述の実施の形態2における定格出力工程S110、周波数垂下制御工程S120、電圧垂下制御工程S130とそれぞれ同一の制御を実施するので、ここでは説明を省略する。
[周波数修正制御工程S225]
周波数修正制御工程S225について説明する。電力変換装置300(PCS1)の周波数修正値比較部347ωは、協調制御部345の外部周波数修正値比較部363ωから出力された外部周波数修正値と、指令値修正部343で導出された内部周波数修正値とを比較し、いずれか大きい値を周波数修正値として導出する。周波数修正値比較部347ωは、導出した周波数修正値を周波数一次遅れ要素244ωに入力する。周波数一次遅れ要素244ωは、入力された周波数修正値に基づいて周波数漸次修正値を出力する。フィードバック制御部221は、周波数漸次修正値に基づいて周波数の修正制御を実施する。このように、並列運転に参加する全ての電力変換装置300(PCS1、PCS2)の内部周波数修正値のうち最大の値を周波数修正値として修正制御を実施する。
また、電力変換装置300(PCS2)も、電力変換装置300(PCS1)と同一の周波数修正値を導出し、これに基づいた周波数修正制御を協調して実施する。
ここで、時定数が大きい場合には、周波数一次遅れ要素244ωが出力する周波数漸次修正値は、すぐに周波数目標値(周波数指令値)に反映されるわけではない。したがって、修正値による電力変換装置300(PCS1)と電力変換装置300(PCS2)の間での拠出有効電力の大きな不均衡はおきない。この場合の周波数修正制御は、図12、図14、図20、図22に示すように、上述の実施の形態2における周波数修正制御工程S125における周波数修正制御とほとんど差異はない。
[電圧修正制御工程S235]
電圧修正制御工程S235について説明する。電力変換装置300(PCS1)の電圧修正値比較部347vは、協調制御部345の外部電圧修正値比較部363vから出力された外部電圧修正値と、指令値修正部343で導出された内部電圧修正値とを比較し、いずれか大きい値を電圧修正値として導出する。電圧修正値比較部347vは、導出した電圧修正値を電圧一次遅れ要素244vに入力する。電圧一次遅れ要素244vは、入力された電圧修正値に基づいて電圧漸次修正値を出力する。フィードバック制御部221は、電圧漸次修正値に基づいて電圧の修正制御を実施する。このように、並列運転に参加する全ての電力変換装置300(PCS1、PCS2)の内部電圧修正値のうち最大の値を電圧修正値として修正制御を実施する。
また、電力変換装置300(PCS2)も、電力変換装置300(PCS1)と同一の電圧修正値を導出し、これに基づいた電圧修正制御を協調して実施する。
ここで、時定数が大きい場合には、電圧一次遅れ要素244vが出力する電圧漸次修正値は、すぐに電圧目標値(電圧指令値)に反映されるわけではない。したがって、修正値による電力変換装置300(PCS1)と電力変換装置300(PCS2)の間での拠出無効電力の大きな不均衡はおきない。この場合の電圧修正制御は、図13、図15、図21、図23に示すように、上述の実施の形態2における電圧修正制御工程S135における電圧修正制御とほとんど差異はない。
[時定数が小さい場合の周波数及び電圧の制御方法]
次に、周波数一次遅れ要素244ω及び電圧一次遅れ要素244vの時定数が小さい場合について説明する。図24は、時定数が小さい場合における周波数制御に係る垂下特性を示す図である。図25は、時定数が小さい場合における電圧制御に係る垂下特性を示す図である。図26は、時定数が小さい場合における周波数制御に係るタイミングチャートを示す図である。図27は、時定数が小さい場合における電圧制御に係るタイミングチャートを示す図である。
なお、以下では、時定数が小さい場合の例として、周波数一次遅れ要素244ω及び電圧一次遅れ要素244vの時定数を2ΔTとする。
[周波数修正制御工程S225]
周波数修正制御を実施する前には、図24(a)に示すように、電力変換装置300(PCS1、PCS2)間で周波数垂下量(拠出有効電力)がつり合った状態となっている。
時定数が小さい場合には、周波数一次遅れ要素244ωが出力する周波数漸次修正値は、すぐに周波数目標値(周波数指令値)に反映される。このため、時刻T2で電力変換装置300(PCS1)が周波数修正制御を実施すると、図24(b)、図26に示すように、電力変換装置300(PCS1)の拠出有効電力が一時的にかつ激しく増加し、電力変換装置300(PCS2)の拠出有効電力が一時的にかつ激しく減少し、拠出有効電力の不均衡状態が生じる。
時刻T3で電力変換装置300(PCS2)が周波数修正制御を実施する。電力変換装置300(PCS2)は自身の激しく減少した拠出有効電力から算出した周波数修正値ではなく、電力変換装置300(PCS1)の周波数修正値と電力変換装置300(PCS1)自身の周波数修正値を大小比較した結果である、電力変換装置300(PCS1)の周波数修正値を利用する。そうすると、図24(c)、図26に示すように、このような拠出有効電力の不均衡は解消される。これらの周波数修正制御を繰り返し実施することにより、図24(d)、図26に示すように、電力変換装置300(PCS1、PCS2)は、出力周波数を定格まで修正する。このとき、電力変換装置300(PCS1、PCS2)において、周波数修正制御の前後の拠出有効電力はほぼ同等に維持される。
[電圧修正制御工程S235]
電圧修正制御を実施する前には、図25(a)に示すように、電力変換装置300(PCS1、PCS2)間で電圧垂下量(拠出無効電力)がつり合った状態となっている。
時定数が小さい場合には、電圧一次遅れ要素244vが出力する電圧漸次修正値は、すぐに電圧目標値(電圧指令値)に反映される。このため、時刻T2で電力変換装置300(PCS1)が電圧修正制御を実施すると、図25(b)、図27に示すように、電力変換装置300(PCS1)の拠出無効電力が一時的にかつ激しく増加し、電力変換装置300(PCS2)の拠出無効電力が一時的にかつ激しく減少し、拠出無効電力の不均衡状態が生じる。
時刻T3で電力変換装置300(PCS2)が電圧修正制御を実施する。電力変換装置300(PCS2)は自身の激しく減少した拠出無効電力から算出した電圧修正値ではなく、電力変換装置300(PCS1)の電圧修正値と電力変換装置300(PCS1)自身の電圧修正値を大小比較した結果である、電力変換装置300(PCS1)の電圧修正値を利用する。そうすると、図25(c)、図27に示すように、このような拠出無効電力の不均衡は解消される。これらの電圧修正制御を繰り返し実施することにより、図25(d)、図27に示すように、電力変換装置300(PCS1、PCS2)は、出力電圧を定格まで修正する。このとき、電力変換装置300(PCS1、PCS2)において、周波数修正制御の前後の拠出無効電力はほぼ同等に維持される。
本実施の形態によれば、並列運転に参加する全ての電力変換装置300(PCS1、PCS2)の内部周波数修正値のうち最大の値を周波数修正値として導出する。これにより、全ての電力変換装置300(PCS1、PCS2)は、この最大値を共通の周波数修正値として導出し、協調して周波数修正制御を実施することができる。
また、周波数一次遅れ要素244ωの時定数が小さく、周波数一次遅れ要素244ωが出力する周波数漸次修正値が、すぐに周波数目標値(周波数指令値)に反映されてしまうが、本実施の形態によれば、電力変換装置300(PCS1)の周波数修正制御により生じた拠出有効電力の不均衡が、電力変換装置300(PCS2)の周波数修正制御により解消される。これにより、電力変換装置300(PCS1、PCS2)において、周波数修正制御の前後の拠出有効電力はほぼ同等に維持される。
また、本実施の形態によれば、並列運転に参加する全ての電力変換装置300(PCS1、PCS2)の内部電圧修正値のうち最大の値を電圧修正値として導出する。これにより、全ての電力変換装置300(PCS1、PCS2)は、この最大値を共通の電圧修正値として導出し、協調して電圧修正制御を実施することができる。
また、電圧一次遅れ要素244vの時定数が小さく、電圧一次遅れ要素244vが出力する電圧漸次修正値が、すぐに電圧目標値(電圧指令値)に反映されてしまうが、本実施の形態によれば、電力変換装置300(PCS1)の電圧修正制御により生じた拠出無効電力の不均衡が、電力変換装置300(PCS2)の電圧修正制御により解消される。これにより、電力変換装置300(PCS1、PCS2)において、電圧修正制御の前後の拠出無効電力はほぼ同等に維持される。
ここで、本発明者が検討した電力変換装置と、本実施の形態に係る電力変換装置300との差異について検討する。図42は、本発明者が検討した電力変換装置における出力周波数の垂下特性を示す図である。図43は、本発明者が検討した電力変換装置における出力電圧の垂下特性を示す図である。図44は、本発明者が検討した電力変換装置における周波数制御に係るタイミングチャートを示す図である。図45は、本発明者が検討した電力変換装置における電圧制御に係るタイミングチャートを示す図である。
本発明者が検討した電力変換装置(例えば、実施の形態2に係る電力変換装置200等)では、例えば、並列運転に参加する電力変換装置は、共通の周波数修正値に基づいて周波数修正制御を実施するのではなく、それぞれの電力変換装置において導出された個別の周波数修正値を用いて周波数修正制御を実施する。
このため、周波数一次遅れ要素の時定数が小さい場合等、図42(b)、図44に示すように、電力変換装置(PCS1)による周波数修正制御により拠出有効電力が不均衡になった場合に、図42(c)、図44に示すように、その後の電力変換装置(PCS2)による周波数修正制御によっても拠出有効電力の不均衡を解消することができない場合がある。そうすると、図42(d)、図44に示すように、周波数修正制御を完了しても拠出有効電力が不均衡になる。
同様に、並列運転に参加する電力変換装置は、共通の電圧修正値に基づいて電圧修正制御を実施するのではなく、それぞれの電力変換装置において導出された個別の電圧修正値を用いて電圧修正制御を実施する。
このため、電圧一次遅れ要素の時定数が小さい場合等、図43(b)、図45に示すように、電力変換装置(PCS1)による電圧修正制御により拠出無効電力が不均衡になった場合に、図43(c)、図45に示すように、その後の電力変換装置(PCS2)による電圧修正制御によっても拠出無効電力の不均衡を解消することができない場合がある。そうすると、図43(d)、図45に示すように、電圧修正制御を完了しても拠出無効電力が不均衡になる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、周波数修正値及び電圧修正値を並列運転に参加する電力変換装置で共有し、協調して修正制御を実施する動作を応用することで、すでに稼働している電力変換装置に対して新規の電力変換装置を並列運転に参加させる場合について説明する。
図28は、本実施の形態に係る電力変換装置の構成の一例を示す図である。図29は、修正制御部における指令値修正部構成の一例を示す図である。
電力変換装置400は、図28に示すように、電力変換部210と、電圧検出部214と、電流検出部215と、交流電力制御部450とを備えている。
交流電力制御部450は、垂下制御部230、修正制御部440、周波数電圧制御部220を備えている。
修正制御部440は、図28に示すように、出力状況監視部241、データ格納部242、指令値修正部443、協調制御部345、ネットワークインタフェイス部346を備えている。
指令値修正部443は、図28、図29に示すように、周波数修正値比較部347ω、電圧修正値比較部347v、周波数修正スイッチング部444ω、電圧修正スイッチング部444v、周波数一次遅れ要素244ω、電圧一次遅れ要素244vを備えている。
周波数修正スイッチング部444ωは、周波数修正値比較部347ωから出力された周波数修正値を周波数一次遅れ要素244ωに入力するか否かを選択する。周波数修正スイッチング部444ωがアクティブになると、周波数修正値が周波数一次遅れ要素244ωに入力され、周波数修正制御が実施される。周波数修正スイッチング部444ωが非アクティブになると、周波数修正値は周波数一次遅れ要素244ωに入力されず、周波数修正制御は実施されない。すなわち、周波数修正スイッチング部444ωをアクティブ状態に切り替えることは、電力変換装置300に並列運転を実施させることを指示する並列指令である。
電圧修正スイッチング部444vは、電圧修正値比較部347vから出力された電圧修正値を電圧一次遅れ要素244vに入力するか否かを選択する。電圧修正スイッチング部444vがアクティブになると、電圧修正値が電圧一次遅れ要素244vに入力され、電圧修正制御が実施される。電圧修正スイッチング部444vが非アクティブになると、電圧修正値は電圧一次遅れ要素244vに入力されず、電圧修正制御は実施されない。すなわち、電圧修正スイッチング部444vをアクティブ状態に切り替えることは、電力変換装置300に並列運転を実施させることを指示する並列指令である。
修正制御部440を構成する各部及び各機能は、ハードウェアまたはソフトウェアで構成されていてもよい。修正制御部440を構成する各部及び各機能がソフトウェアで実現される場合、例えば、修正制御部440は図示しないCPU(または専用プロセッサ)を含んでおり、CPUが図示しないメモリ等に格納されたプログラムを実行して各部及び各機能を実現する。
修正制御部440は、例えば、電力変換装置300に搭載されるプログラマブルロジックコントローラ(PLC)を用いて実装してもよい。
[並列運転させる際の周波数及び電圧の制御方法]
次に、本実施の形態に係る電力変換装置400を並列運転に参加させる方法について説明する。
ここでは、負荷130に対して交流電力を供給する電力変換装置400(PCS1)に対して別個の電力変換装置300(PCS2)を並列運転させる場合について説明する。また、2台の電力変換装置300(PCS1、PCS2)において、インバータの制御周期Δtは同じであるが、インバータの制御タイミング及びPLCの制御タイミングは異なっているものとする。
図30は、並列運転させる際の周波数制御及び電圧制御に係るフローチャートを示す図である。図31は、並列運転させる際の周波数制御に係る垂下特性を示す図である。図32は、並列運転させる際の電圧制御に係る垂下特性を示す図である。図33は、並列運転させる際の周波数制御に係るタイミングチャートを示す図である。図34は、並列運転させる際の電圧制御に係るタイミングチャートを示す図である。
並列運転に参加させるには、図30に示すように、定格出力工程S310、周波数垂下制御工程S320、周波数修正制御工程S325、電圧垂下制御工程S330、電圧修正制御工程S335の各工程を実施することにより、交流電力の出力周波数及び出力電圧を制御する。
[定格出力工程S310、周波数垂下制御工程S320]
初期状態では、電力変換装置300(PCS1)が定格周波数及び定格電圧で交流電力を出力し、負荷130に供給する。そして、時刻T1において、電力変換装置300(PCS2)を交流電力線120に接続する。このとき、電力変換装置300(PCS2)からの拠出有効電力及び拠出無効電力は、図31(a)、図32(a)、図33、図34に示すように、ともに「0」である。このとき、電力変換装置300(PCS2)の周波数修正スイッチング部444ω及び電圧修正スイッチング部444vは非アクティブである。
次に、時刻T2において、並列指令により、周波数修正スイッチング部444ωをアクティブ状態に切り替える。電力変換装置300(PCS2)は、図31(b)、図33に示すように、電力変換装置300(PCS1)の周波数修正値に基づいて出力周波数及び拠出有効電力を増加させる。
このように、負荷130に交流電力を供給する電力変換装置300(PCS1)に対して別個の電力変換装置300(PCS2)を並列運転させる際に、別個の電力変換装置300(PCS2)は、周波数修正スイッチング部444ω及び電圧修正スイッチング部444vが非アクティブの状態で並列運転が開始され、並列運転が開始されてから、周波数修正スイッチング部444ω及び電圧修正スイッチング部444vがアクティブの状態にされる。
そして、電力変換装置300(PCS1)のインバータ制御タイミングT3では、図31(c)及び図33に示すように、電力変換装置300(PCS1)が拠出する有効電力は低下する。これに伴って、電力変換装置300(PCS1)の出力周波数は一時的に増加する。
電力変換装置300(PCS1)と電力変換装置300(PCS2)との間には、図33に示すように、インバータ制御周期にずれがあるため、拠出有効電力に応じた周波数垂下量にもずれが生じる。この場合には、電力変換装置300(PCS1)と電力変換装置300(PCS2)との間を横流の形で電流が流れる。このような電流は、インバータ制御周期Δtの期間で収束し、電力変換装置300(PCS1、PCS2)の出力周波数が同一となるところでつり合う。
[周波数修正制御工程S325、電圧垂下制御工程S330]
つぎに、次の電力変換装置300(PCS2)のインバータ制御タイミング(T2+Δt)では、電力変換装置300(PCS2)は、並列運転に参加する全ての電力変換装置300(PCS1、PCS2)の内部周波数修正値のうち最大の値を周波数修正値とする。電力変換装置300(PCS2)は、この周波数修正値に基づいて周波数修正制御を実施する。このとき、図31(b)、図33に示すように、電力変換装置300(PCS2)よりも電力変換装置300(PCS1)のほうが拠出有効電力が大きいため、周波数垂下率がほぼ同等であれば、電力変換装置300(PCS1)の内部周波数修正値のほうが大きい。この場合、電力変換装置300(PCS2)は、電力変換装置300(PCS1)の内部周波数修正値を周波数修正値として、周波数修正制御を実施する。
これに対して、電力変換装置300(PCS1)では、低下した拠出有効電力に合わせて出力周波数が修正され、図31(c)、図33に示すように、いったん出力周波数は低下する。しかし、電力変換装置300(PCS2)からの拠出有効電力が増加するため、電力変換装置300(PCS1)の拠出有効電力がさらに低下し、これにともない出力周波数が上昇する。
これらの動作を繰り返し実施すると、電力変換装置300(PCS1)と電力変換装置300(PCS2)の周波数修正値がつり合うようになる。そうすると、電力変換装置300(PCS1)と電力変換装置300(PCS2)の周波数修正値は変動しなくなり、図31(d)、図33に示すように、定格周波数において公平に負荷を分担しながら交流電力を付加130に供給するようになる。
次に、電圧制御について説明する。時刻T2において、並列指令により、電圧修正スイッチング部444vをアクティブ状態に切り替える。電力変換装置300(PCS2)は、図32(b)、図34に示すように、電力変換装置300(PCS1)の電圧修正値に基づいて出力電圧及び拠出無効電力を増加させる。
このように、負荷130に交流電力を供給する電力変換装置300(PCS1)に対して別個の電力変換装置300(PCS2)を並列運転させる際に、別個の電力変換装置300(PCS2)は、周波数修正スイッチング部444ω及び電圧修正スイッチング部444vが非アクティブの状態で並列運転が開始され、並列運転が開始されてから、周波数修正スイッチング部444ω及び電圧修正スイッチング部444vがアクティブの状態にされる。
そして、電力変換装置300(PCS1)のインバータ制御タイミングT3では、図32(c)及び図34に示すように、電力変換装置300(PCS1)が拠出する無効電力は低下する。これに伴って、電力変換装置300(PCS1)の出力電圧は一時的に増加する。
電力変換装置300(PCS1)と電力変換装置300(PCS2)との間には、図34に示すように、インバータ制御周期にずれがあるため、拠出無効電力に応じた電圧垂下量にもずれが生じる。この場合には、電力変換装置300(PCS1)と電力変換装置300(PCS2)との間を横流の形で電流が流れる。このような電流は、インバータ制御周期Δtの期間で収束し、電力変換装置300(PCS1、PCS2)の出力電圧が同一となるところでつり合う。
[電圧修正制御工程S335]
つぎに、次の電力変換装置300(PCS2)のインバータ制御タイミング(T2+Δt)では、電力変換装置300(PCS2)は、並列運転に参加する全ての電力変換装置300(PCS1、PCS2)の内部電圧修正値のうち最大の値を電圧修正値とする。電力変換装置300(PCS2)は、この電圧修正値に基づいて電圧修正制御を実施する。このとき、図32(b)、図34に示すように、電力変換装置300(PCS2)よりも電力変換装置300(PCS1)のほうが拠出無効電力が大きいため、電圧垂下率がほぼ同等であれば、電力変換装置300(PCS1)の内部電圧修正値のほうが大きい。この場合、電力変換装置300(PCS2)は、電力変換装置300(PCS1)の内部電圧修正値を電圧修正値として、電圧修正制御を実施する。
これに対して、電力変換装置300(PCS1)では、低下した拠出無効電力に合わせて出力電圧が修正され、図32(c)、図34に示すように、いったん出力電圧は低下する。しかし、電力変換装置300(PCS2)からの拠出無効電力が増加するため、電力変換装置300(PCS1)の拠出無効電力がさらに低下し、これにともない出力電圧が上昇する。
これらの動作を繰り返し実施すると、電力変換装置300(PCS1)と電力変換装置300(PCS2)の電圧修正値がつり合うようになる。そうすると、電力変換装置300(PCS1)と電力変換装置300(PCS2)の電圧修正値は変動しなくなり、図32(d)、図34に示すように、定格電圧において公平に負荷を分担しながら交流電力を付加130に供給するようになる。
本実施の形態によれば、電力変換装置300(PCS2)に対し、周波数修正スイッチング部444ω及び電圧修正スイッチング部444vが非アクティブの状態で並列運転が開始され、並列運転が開始されてから、周波数修正スイッチング部444ω及び電圧修正スイッチング部444vがアクティブの状態にされる。これにより、電力変換装置300(PCS1)及び電力変換装置300(PCS2)に対し垂下制御及び修正制御を実施ながら、公平に負荷を分担させることができる。このようにして、電力変換装置300(PCS2)を並列運転に参加させることができる。
ここでは、1台の電力変換装置300(PCS1)を運転させた状態で1台の電力変換装置300(PCS1)を並列運転に参加させる例について説明したが、このような場合に限定されるものではない。例えば、複数台の電力変換装置300を運転させた状態で、1台又は複数台の電力変換装置300を並列運転に参加させるようにしてもよい。
[並列運転からの解列]
本実施の形態に係る制御方法を応用すれば、複数台の電力変換装置300により並列運転を実施している場合に、任意の1台の電力変換装置300を並列運転から解列させることができる。具体的には、解列する電力変換装置300に対する並列指令を無効にし、解列する電力変換装置300における修正制御が実施されないようにすることで、拠出有効電力及び拠出無効電力を徐々に低下させ「0」にする。
このような動作を組み合わせることにより、直流電源の発電量又は充電量を考慮した柔軟なシステム変更を容易に実施することができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、直流電源として太陽電池パネル(QVパネル)を使用した場合について説明する。図35は、本実施の形態に係るシステムの一例について示す図である。本実施の形態では、上述の実施形態1〜3に係る電力変換装置200、300を用いることにより、周波数及び電圧の垂下制御及び修正制御を実施する。
電力変換装置200、300(PCS1)は、直流側に太陽電池パネル131が接続され、交流側に交流電力線120が接続されている。電力変換装置200、300(PCS2)は、直流側に太陽電池パネル132が接続され、交流側に交流電力線120が接続されている。
これまでは、系統のない状態で並列動作する電力変換装置に、太陽電池パネルを接続すると、その太陽電池パネルに当たる日射強度に応じて、電力変換装置から拠出される有効電力及び無効電力が変動していた。ほとんどの場合、最大電力点制御を実施しているためである。このため、垂下制御による周波数及び電圧の垂下量も日射同様に変動する。
しかし、上述の電力変換装置200、300を用い、垂下制御により垂下した周波数及び電圧を修正制御すれば、日射の変動による周波数の変動を抑制することができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、直流電源として蓄電池を使用した場合について説明する。図36は、本実施の形態に係るシステムの一例について示す図である。図36に示すように、本実施の形態では、上述の実施形態4に係る電力変換装置400を用いることにより、周波数及び電圧の垂下制御及び修正制御を実施する。
電力変換装置400(PCS3)は、直流側に蓄電池141が接続され、交流側に交流電力線120が接続されている。電力変換装置400(PCS4)は、直流側に蓄電池142が接続され、交流側に交流電力線120が接続されている。
これまでは、系統のない状態で並列動作させている場合に、任意の時刻に別の電力変換装置を並列運転に参加(投入)させたり、途中で解列させることは困難であった。しかし、上述の電力変換装置400と蓄電池141、142を組み合わせることにより、蓄電池141、142の充電状態に応じて任意の時刻で電力変換装置400(PCS3、PCS4)を投入し、あるいは解列を行うことができる。これにより、蓄電池充電状態に応じた最適な運用が可能となる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、直流電源として太陽電池パネル及び蓄電池を組み合わせて使用する場合について説明する。図37は、本実施の形態に係るシステムの一例を示す図である。
電力変換装置200、300(PCS1)は、直流側に太陽電池パネル131が接続され、交流側に交流電力線120が接続されている。電力変換装置200、300(PCS2)は、直流側に太陽電池パネル132が接続され、交流側に交流電力線120が接続されている。電力変換装置400(PCS3)は、直流側に蓄電池141が接続され、交流側に交流電力線120が接続されている。電力変換装置400(PCS4)は、直流側に蓄電池142が接続され、交流側に交流電力線120が接続されている。
この構成によれば、太陽電池パネルに対して垂下制御及び修正制御を実施すれば、日射の変動による周波数の変動を抑制することができる。また、蓄電池に対して垂下制御及び修正制御を実施すれば、蓄電池の充電状態に応じて任意の時刻で電力変換装置を投入し、あるいは解列を行うことができる。これにより、蓄電池の最適な運用が可能となる。
さらに、太陽電池パネルで生成した電力を蓄電池へ充電することができ、離島や沿岸の発電所から遠方にある内陸部等、系統が脆弱な地域において負荷への安定した電力供給を確保することが可能となる。また、事故や災害等により系統が失われた場合に、負荷への安定した電力供給を確保することが可能となる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発
明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可
能であることはいうまでもない。
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれ
る。例えば、上記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明した
ものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能で
あり、また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。
また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることが可
能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
110…直流電力、120…交流電力線、200…電力変換装置、210…電力変換部、220…周波数電圧制御部、230…垂下制御部、240…修正制御部、243…指令値修正部、300…電力変換装置、340…修正制御部、343…指令値修正部、400…電力変換装置、440…修正制御部、443…指令値修正部

Claims (14)

  1. 直流電源から入力される直流電力を交流電力に変換して交流電力線に出力する電力変換部と、
    前記電力変換部から出力される前記交流電力の出力周波数及び出力電圧を制御する交流電力制御部と、
    前記交流電力の前記出力電圧を検出する電圧検出部と、
    前記交流電力の出力電流を検出する電流検出部と、
    を備え、
    前記交流電力制御部は、
    前記交流電力線に負荷が投入され、前記負荷に対して前記交流電力を定格周波数及び定格電圧で出力させた後、前記電圧検出部が検出した前記出力電圧及び前記電流検出部が検出した前記出力電流に基づき、前記交流電力の前記出力周波数及び前記出力電圧を、前記定格周波数及び前記定格電圧からそれぞれ低下させる垂下制御を実施し、前記出力周波数及び前記出力電圧を前記定格周波数及び前記定格電圧まで漸次修正する修正制御を実施する、
    電力変換装置。
  2. 請求項1に記載の電力変換装置であって、
    前記交流電力制御部は、
    前記交流電力線に負荷が投入され、前記負荷に対して前記交流電力を前記定格周波数及び前記定格電圧で出力させた後、前記出力電圧及び前記出力電流に基づいて前記交流電力の拠出有効電力及び拠出無効電力を導出し、有効電力当たりの周波数低下量で規定される周波数垂下率及び前記拠出有効電力に基づいて、前記出力周波数を前記定格周波数から低下させる周波数垂下量を導出し、無効電力当たりの電圧低下量で規定される電圧垂下率及び前記拠出無効電力に基づいて、前記出力電圧を前記定格電圧から低下させる電圧垂下量を導出する垂下制御部と、
    前記出力周波数を前記定格周波数まで修正する周波数修正値を導出し、前記周波数修正値に基づいて前記出力周波数を前記定格周波数まで漸次修正する過程における前記出力周波数を規定する周波数目標値を設定し、前記出力電圧を前記定格電圧まで修正する電圧修正値を導出し、前記電圧修正値に基づいて前記出力電圧を前記定格電圧まで漸次修正する過程における前記出力電圧を規定する電圧目標値を設定する修正制御部と、
    前記垂下制御部が算出した前記周波数垂下量及び前記電圧垂下量に基づいて前記垂下制御を実施し、前記垂下制御の後、前記修正制御部が設定した前記周波数目標値及び前記電圧目標値に基づいて、前記出力周波数及び前記出力電圧を前記定格周波数及び前記定格電圧まで漸次修正する前記修正制御を実施する周波数電圧制御部と、
    を備えている、
    電力変換装置。
  3. 請求項2に記載の電力変換装置であって、
    前記垂下制御部は、
    前記出力電圧及び前記出力電流に基づいて前記交流電力の前記拠出有効電力及び前記拠出無効電力を導出する電力演算部を備え、前記電力演算部により導出された前記拠出有効電力と前記周波数垂下率とを積算して前記周波数垂下量を導出し、前記電力演算部により導出された前記拠出無効電力と前記電圧垂下率とを積算して前記電圧垂下量を導出し、
    前記修正制御部は、
    前記電力演算部が導出した前記拠出有効電力及び前記拠出無効電力を監視する出力状況監視部と、予め設定された前記定格周波数、前記定格電圧、前記周波数垂下率及び前記電圧垂下率を格納するデータ格納部と、前記出力状況監視部が監視した前記拠出有効電力と、前記データ格納部に格納された前記周波数垂下率とを積算して前記周波数修正値を導出し、前記周波数修正値を周波数遅れ要素に入力し、前記周波数遅れ要素から出力される周波数漸次修正値に前記定格周波数を加算して得られた値を、前記出力周波数を前記定格周波数まで漸次修正する過程における前記出力周波数を規定する前記周波数目標値として設定し、前記出力状況監視部が監視した前記拠出無効電力と、前記データ格納部に格納された前記電圧垂下率とを積算して前記電圧修正値を導出し、前記電圧修正値を電圧遅れ要素に入力し、前記電圧遅れ要素から出力される電圧漸次修正値に前記定格電圧を加算して得られた値を、前記出力電圧を前記定格電圧まで漸次修正する過程における前記出力電圧を規定する前記電圧目標値として設定する指令値修正部と、を備え、
    前記周波数電圧制御部は、
    前記交流電力線に負荷が投入され、前記データ格納部に格納された前記定格周波数及び前記定格電圧を周波数指令値及び電圧指令値としてフィードバック制御部に入力し、前記フィードバック制御部が、入力された前記周波数指令値及び前記電圧指令値に基づいて、前記定格周波数及び前記定格電圧で前記交流電力を出力させた後、前記垂下制御部において導出された前記周波数垂下量に前記データ格納部に格納された前記定格周波数を加算して得られた値を前記周波数指令値として前記フィードバック制御部に入力し、前記垂下制御部において導出された前記電圧垂下量に前記データ格納部に格納された前記定格電圧を加算して得られた値を前記電圧指令値として前記フィードバック制御部に入力し、前記フィードバック制御部が、入力された前記周波数指令値及び前記電圧指令値に基づいて前記垂下制御を実施し、前記修正制御部の前記指令値修正部が設定した前記周波数目標値及び前記電圧目標値を前記周波数指令値及び前記電圧指令値として前記フィードバック制御部に入力し、前記フィードバック制御部が、入力された前記周波数指令値及び前記電圧指令値に基づいて、前記出力周波数及び前記出力電圧を前記定格周波数及び前記定格電圧まで漸次修正する前記修正制御を実施する、
    電力変換装置。
  4. 請求項1に記載の電力変換装置であって、
    複数の前記電力変換装置を並列運転させる場合に、
    それぞれの前記電力変換装置において、前記垂下制御及び前記修正制御を実施する、
    電力変換装置。
  5. 請求項2に記載の電力変換装置であって、
    複数の前記電力変換装置を並列運転させる場合に、
    それぞれの前記電力変換装置において、前記垂下制御及び前記修正制御を実施する、
    電力変換装置。
  6. 請求項3に記載の電力変換装置であって、
    複数の前記電力変換装置を並列運転させる場合に、
    それぞれの前記電力変換装置において、前記垂下制御及び前記修正制御を実施する、
    電力変換装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電力変換装置であって、
    前記直流電源が太陽電池パネルである、
    電力変換装置。
  8. 請求項2に記載の電力変換装置であって、
    前記垂下制御部は、
    前記出力電圧及び前記出力電流に基づいて前記交流電力の前記拠出有効電力及び前記拠出無効電力を導出する電力演算部を備え、前記電力演算部により導出された前記拠出有効電力と前記周波数垂下率とを積算して前記周波数垂下量を導出し、前記電力演算部により導出された前記拠出無効電力と前記電圧垂下率とを積算して前記電圧垂下量を導出し、
    前記修正制御部は、
    前記電力演算部が導出した前記拠出有効電力及び前記拠出無効電力を監視する出力状況監視部と、予め設定された前記定格周波数、前記定格電圧、前記周波数垂下率及び前記電圧垂下率を格納するデータ格納部と、前記修正制御における前記出力周波数及び前記出力電圧を規定する指令値修正部と、並列運転に係る他の前記電力変換装置とのデータの送受信を実施するネットワークインタフェイス部と、並列運転に係る他の前記電力変換装置と協調して前記修正制御を実施させる協調制御部と、を備え、前記指令値修正部が、前記出力状況監視部が監視した前記拠出有効電力と、前記データ格納部に格納された前記周波数垂下率とを積算して内部周波数修正値を導出し、前記ネットワークインタフェイス部が、他の前記電力変換装置が出力した他の前記電力変換装置の前記内部周波数修正値を受信し、前記協調制御部が、前記ネットワークインタフェイスが受信した他の前記電力変換装置の前記内部周波数修正値を外部周波数修正値として外部周波数修正値格納部に格納し、前記外部周波数修正値格納部に格納された全ての前記外部周波数修正値を比較して最大の前記外部周波数修正値を最大外部周波数修正値として前記指令値修正部に出力し、前記指令値修正部が、前記内部周波数修正値及び前記最大外部周波数修正値のいずれか大きい値を前記周波数修正値として導出し、前記周波数修正値を周波数遅れ要素に入力し、前記周波数遅れ要素から出力される周波数漸次修正値に前記定格周波数を加算して得られた値を、前記出力周波数を前記定格周波数まで漸次修正する過程における前記出力周波数を規定する前記周波数目標値として設定し、前記指令値修正部が、前記出力状況監視部が監視した前記拠出無効電力と、前記データ格納部に格納された前記電圧垂下率とを積算して内部電圧修正値を導出し、前記ネットワークインタフェイス部が、他の前記電力変換装置が出力した他の前記電力変換装置の前記内部電圧修正値を受信し、前記協調制御部が、前記ネットワークインタフェイスが受信した他の前記電力変換装置の前記内部電圧修正値を外部電圧修正値として外部電圧修正値格納部に格納し、前記外部電圧修正値格納部に格納された全ての前記外部電圧修正値を比較して最大の前記外部電圧修正値を最大外部電圧修正値として前記指令値修正部に出力し、前記指令値修正部が、前記内部電圧修正値及び前記最大外部電圧修正値のいずれか大きい値を前記電圧修正値として導出し、前記電圧修正値を電圧遅れ要素に入力し、前記電圧遅れ要素から出力される電圧漸次修正値に前記定格電圧を加算して得られた値を、前記出力電圧を前記定格電圧まで漸次修正する過程における前記出力電圧を規定する前記電圧目標値として設定し、
    前記周波数電圧制御部は、
    前記交流電力線に負荷が投入され、前記データ格納部に格納された前記定格周波数及び前記定格電圧を周波数指令値及び電圧指令値としてフィードバック制御部に入力し、前記フィードバック制御部が、入力された前記周波数指令値及び前記電圧指令値に基づいて、前記定格周波数及び前記定格電圧で前記交流電力を出力させた後、前記垂下制御部において導出された前記周波数垂下量に前記データ格納部に格納された前記定格周波数を加算して得られた値を前記周波数指令値として前記フィードバック制御部に入力し、前記垂下制御部において導出された前記電圧垂下量に前記データ格納部に格納された前記定格電圧を加算して得られた値を前記電圧指令値として前記フィードバック制御部に入力し、前記フィードバック制御部が、入力された前記周波数指令値及び前記電圧指令値に基づいて前記垂下制御を実施し、前記修正制御部の前記指令値修正部が設定した前記周波数目標値及び前記電圧目標値を前記周波数指令値及び前記電圧指令値として前記フィードバック制御部に入力し、前記フィードバック制御部が、入力された前記周波数指令値及び前記電圧指令値に基づいて、前記出力周波数及び前記出力電圧を前記定格周波数及び前記定格電圧まで漸次修正する前記修正制御を実施する、
    電力変換装置。
  9. 請求項8に記載の電力変換装置であって、
    前記指令値修正部は、前記周波数修正値を前記周波数遅れ要素に入力するか否かを選択する周波数修正スイッチング部と、
    前記電圧修正値を前記電圧遅れ要素に入力するか否かを選択する電圧修正スイッチング部と、を備えている
    電力変換装置。
  10. 請求項9に記載の電力変換装置であって、
    前記負荷に交流電力を供給する前記電力変換装置に対して別個の前記電力変換装置を並列運転させる際に、
    前記別個の電力変換装置は、前記周波数修正スイッチング部及び前記電圧修正スイッチング部が非アクティブの状態で並列運転が開始され、
    並列運転が開始されてから、前記周波数修正スイッチング部及び前記電圧修正スイッチング部がアクティブの状態にされる、
    電力変換装置。
  11. 請求項8に記載の電力変換装置であって、
    複数の前記電力変換装置を並列運転させる場合に、それぞれの前記電力変換装置において、前記垂下制御及び前記修正制御を実施する、
    電力変換装置。
  12. 請求項9に記載の電力変換装置であって、
    複数の前記電力変換装置を並列運転させる場合に、それぞれの前記電力変換装置において、前記垂下制御及び前記修正制御を実施する、
    電力変換装置。
  13. 請求項10に記載の電力変換装置であって、
    複数の前記電力変換装置を並列運転させる場合に、それぞれの前記電力変換装置において、前記垂下制御及び前記修正制御を実施する、
    電力変換装置。
  14. 請求項8〜13のいずれか1項に記載の電力変換装置であって、
    前記直流電源が蓄電池である、
    電力変換装置。
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