JP2017191757A - フットコントローラ - Google Patents

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Abstract

【課題】検出部の損傷を防止しながら踏込み操作の感触を得ることができ、操作板の復帰動作の安定したフットコントローラをコンパクトに構成する。
【解決手段】フットコントローラXは、操作板1と、先端面に凹部24cが形成され、操作板1に連動して傾動する操作軸2と、操作板1と凹部24cとの間に配置され傾動軸Yと、凹部24cに当接する球体61と凹部24cに向けて球体61を付勢する付勢部材62とを収容する収容部35bと、収容部35bを固定する固定部材3と、操作軸2の傾動方向を検出する検出部4と、を備え、操作軸2を傾動させたときに、平面視において球体61の中心が凹部24cの内部領域に位置するように操作軸2の傾動を規制する規制機構Lを備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、足先の踏込み操作によって対象物を操作するフットコントローラに関する。
操作対象物としての医療用の椅子などに着座した患者を診療に適した姿勢にするために、施術者が足先で椅子の姿勢を簡単に変更操作できるフットコントローラが普及している。この様なフットコントローラは足先で操作するため、嵩高くならないコンパクトな構造が要求されている。
従来、足先で踏込み操作可能な操作板と、操作板の中央に一方の端部が接続された状態で操作板に連動して傾動する操作軸と、底側に操作軸の他方の端部が貫通した固定部材と、固定部材の背面に固定されて操作軸の傾動方向を検出する検出部とを備えたフットコントローラが知られている(例えば、特許文献1参照)。このフットコントローラは、操作軸の先端に筒状のリング状押圧部が接続され、リング状押圧部の内部空間と固定部材の背面との間にスプリングが配置されている。
操作板が踏込み操作されると、操作軸のリング状押圧部がスプリングと共に傾動し、リング状押圧部が検出部を押圧してスイッチがオンとなり、椅子の姿勢が変更される。一方、操作板から足先が離れると、検出部の押圧が解除されてスイッチがオフとなり、スプリングの付勢力によって操作軸が中立位置に戻されて、操作板が操作軸に対して平行姿勢に復帰する。
特開2007−26743号公報
しかしながら、従来のフットコントローラにあっては、スプリングが傾くことでリング状押圧部を傾動させる構成であるため、スプリングが片当たり状態となって本来の付勢力が発揮されずに小さな踏込力で操作軸が容易に傾動する。その結果、リング状押圧部が検出部を強く押圧して、検出部を損傷させるおそれがあった。しかも、踏込み操作の感触が得られず、意図せず椅子の姿勢が変更されるという不都合があった。
また、傾いたスプリングの付勢力によって操作軸が中立位置に戻され、操作板が操作軸に対して平行姿勢に復帰するので、スプリングの位置ずれ等によって操作板の復帰動作が安定しないおそれがあった。
そこで、検出部の損傷を防止しながら踏込み操作の感触を得ることができ、操作板の復帰動作の安定したフットコントローラをコンパクトに構成することが望まれている。
本発明に係るフットコントローラの特徴構成は、足先での踏込み操作によって対象物を操作するフットコントローラであって、前記足先で踏込み操作可能な操作板と、前記操作板の中央に一方の端部が接続されると共に他方の端部の先端面に凹部が形成され、前記操作板の踏込み操作に連動して傾動する操作軸と、前記操作板と前記凹部との間に配置され、前記操作軸が中立姿勢のときに前記操作板と平行である傾動軸と、前記凹部に当接する部分が球状である当接体と前記凹部に向けて前記当接体を付勢する付勢部材とを収容する収容部と、前記収容部を固定する固定部材と、前記操作軸の傾動方向を検出する検出部と、を備え、前記操作軸を傾動させたときに、平面視において前記当接体の球状中心が前記凹部の内部領域に位置するように前記操作軸の傾動を規制する規制機構を備えている点にある。
本構成によれば、操作軸の先端面に凹部を形成し、この凹部に当接体を接触させつつ当接体を凹部に向かって付勢する付勢部材を設けているので、主に操作軸、当接体および付勢部材の寸法でフットコントローラの厚みが規定される。このように構成が簡便であるので、フットコントローラの厚みをコンパクトに設計し易い。
また、収容部に収容された当接体の球状部分を操作軸の凹部に当接させているので、凹部と操作板との間にある傾動軸周りに操作軸が傾動するとき、該球状部分の表面に対して凹部が横方向に相対移動する。一方、当接体と付勢部材とは固定部材の収容部に収容された状態で横方向に移動しない。つまり、操作軸の凹部を該球状部分に対して相対移動させるには、当接体を付勢部材の付勢力に抗して沈み込ませる必要があるので、操作板の踏込力が当接体を凹部に向かって付勢している付勢部材の付勢力を上回る必要がある。これは、従来のように付勢部材を傾けるものではなく、付勢部材の付勢力を凹部に向かって常に作用させているので、ある程度の踏込力を操作板に作用させない限り当接体が沈み込まない。その結果、利用者は踏込み操作の感触を得ることができ、意図せず対象物が操作されるという不都合が解消される。
さらに、本構成では、操作軸を傾動させたとき、平面視において球状中心が凹部の内部領域に位置するように操作軸の傾動を規制する規制機構を備えている。この規制機構によって、操作軸が必要以上に傾動してしまい、球状中心が凹部の内部領域から離脱することが防止される。その結果、操作板に対しての踏込み操作が解除されたとき、当接体に当接する操作軸が付勢部材の付勢力によって中立位置に戻され、操作板を操作軸に対して平行姿勢に復帰させることができる。また、付勢部材の付勢力を凹部に向かって常に作用させているので、操作軸を中立位置に復帰させる復帰力が大きく、操作板の復帰動作が安定する。しかも、規制機構が操作軸の傾動範囲を規制しているので、例えば操作軸の傾動によって押圧されるスイッチで検出部を構成した場合、該検出部を損傷させるおそれがない。
他の特徴構成は、前記規制機構が、前記操作軸の軸方向に垂直な方向に接続された板状部材と、前記固定部材から前記板状部材に向けて突出した突出部とを有し、前記操作軸を傾動させたときに、前記板状部材が前記突出部に当接することにより前記操作軸の傾動を規制する点にある。
本構成の規制機構を、操作軸の軸方向に垂直な方向で配置された板状部材を突出部に当接させる構成とすれば、フットコントローラの厚みを増大させることがない。その結果、フットコントローラをコンパクトに構成しながら、操作軸の傾動を確実に規制することができる。
他の特徴構成は、前記規制機構が、前記収容部の内壁に形成されたストッパを有し、前記操作軸を傾動させたときに、前記当接体が前記ストッパに当接することにより前記操作軸の傾動を規制する点にある。
本構成のように、収容部の内壁にストッパを設けるといった簡便な構成で当接体を必要以上に沈み込ませることがない。その結果、操作軸が傾動したときに、球状中心を凹部の内部領域に確実に位置させることができる。
他の特徴構成は、前記傾動軸が、第一傾動軸と当該第一傾動軸に垂直な第二傾動軸とで構成され、前記第一傾動軸は、前記操作軸に貫通し、前記固定部材に軸支される第一軸部材を有し、前記第二傾動軸は、前記操作軸および前記第一軸部材に貫通する第二軸部材を有している点にある。
本構成のように、互いに直交する第一傾動軸および第二傾動軸が有する2つの軸部材を設ければ、傾動軸芯を常に一定にして操作軸の傾動姿勢を安定させることができる。よって、操作軸の凹部と当接体の球状部位との位置ずれがなく、操作軸を中立位置へ確実に復帰させることができる
他の特徴構成は、前記凹部は、前記当接体の外表面に沿う球面で形成されている点にある。
本構成のように、凹部を当接体の外表面に沿う球面で形成すれば、凹部と球状部位との接触面積が増加し、操作軸を安定して傾動させることができる。
第一実施形態に係るフットコントローラの斜視図である。 図1のII−II断面図である。 図2の状態から踏込み操作した断面図である。 第一実施形態に係る操作軸の斜視図である。 第一実施形態に係る収容部の斜視図である。 第二実施形態に係るフットコントローラの断面図である。 第三実施形態に係るフットコントローラの断面図である。 第三実施形態に係る操作軸の先端を拡大した斜視図である。 図7のIX−IX断面図である。
以下に、本発明に係るフットコントローラの実施形態について、図面に基づいて説明する。本実施形態では、フットコントローラの一例として、利用者の足先での踏込み操作によって椅子(対象物の一例)を操作する(椅子の姿勢を変更する)フットコントローラXとして説明する。ただし、以下の実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
[第一実施形態]
図1および図2に示すように、本実施形態におけるフットコントローラXは、足先で踏込み操作可能な操作板1と、操作板1の中央に一方の端部が接続されると共に他方の端部の先端面に凹部24cが形成され、操作板1の踏込み操作に連動して傾動する操作軸2と、操作板1と凹部24cとの間に配置され、操作軸2が中立姿勢のときに操作板1と平行である傾動軸Yと、図示しない化粧ケース等に固定されて自身の移動が規制された固定部材3と、基板4Aに支持されて操作軸2の傾動方向を検出する検出部4と、を備えている。これらの部材を化粧ケースなどで覆ってフットコントローラXが構成され、足先で踏込み操作し易い高さに設定されている。
操作板1は、足先で踏込み操作可能な矩形の平板形状で構成されている。操作板1は、裏面に操作軸2の基部2A(一方の端部)が収容される凹状の収容空間が形成されており、中央に複数(本実施形態では4箇所)の孔部11が形成されている。また、操作板1の角部には、表面から突出した複数(本実施形態では4箇所)の突起部12が設けられている。この突起部12は、平面視で角部に頂点を有する三角形状で構成され、内側から外側に向かって突出量が増大するように傾斜している。なお、操作板1を矩形の平板形状ではなく、円形の平板形状で構成するなど踏込み操作できる形状であれば特に限定されない。また、突起部12は、平面視において、三角形状ではなく、四角形状や台形形状などで構成しても良く、特に限定されない。
対角線上にある一対の突起部12は、例えば椅子の背凭れおよびレッグレストの傾斜角度を変更するスイッチであり、他の一対の突起部12は、例えば座面の上下位置を変更するスイッチである。このように、突起部12を設けることで、利用者が踏込み操作位置を認識し易くなる。また、突起部12の角部の突出量を増大させているので、利用者が突起部12の側方を踏込んだ場合でも、足先の一部が突起部12の角部に最初に接触して荷重が集中する。その結果、操作板1が意図しない斜め方向(隣り合う突起部12どうしの間)に押されて、椅子の姿勢変更が実行されない不都合が解消できる。
図1および図4に示すように、操作軸2は、ボックス状の基部2Aと、基部2Aから延出した柱状部2Bとを有している。基部2Aの上面には複数(本実施形態では4箇所)のネジ孔21が形成されており、このネジ孔21に操作板1の孔部11を重ねた状態でボルトBaが螺合され、操作板1の背面中央に操作軸2が固定されている。これによって、操作板1が踏込み操作されたとき、操作板1の移動方向に連動して操作軸2が傾動する。なお、操作軸2は、操作板1と一体で形成しても良いし、操作板1の中央を貫通して螺合又は圧入されていても良い。
操作軸2の柱状部2Bは、基部2Aに近い側から順に、大径部22と、大径部22よりも小さい直径である中径部23と、中径部23よりも小さい直径である小径部24とで構成されている。
大径部22には、中立位置にある第一傾動軸Ya(傾動軸Yの一例)に沿って固定部材3に回転可能に軸支された第一軸部材51が貫通する縦長形状の第一孔部22aが形成されている。この縦長形状の第一孔部22aによって、第一軸部材51に対する操作軸2の傾動方向の移動が許容され、操作軸2の回転方向の移動が規制される。また、大径部22には、第一傾動軸Yaに垂直な第二傾動軸Yb(傾動軸Yの一例)に沿って第二軸部材52が貫通する円形状の第二孔部22bが形成されている。この第二軸部材52は、第一軸部材51の円形孔51aにも貫通しており、操作軸2の第二孔部22bおよび第一軸部材51の円形孔51aと周方向に沿って回転可能に接触している。これによって、第二軸部材52は、傾動軸芯を第一傾動軸Yaと第二傾動軸Ybとの交点に保つ機能を有している。
また、操作板1の対向する一対の突起部12の角部を結ぶ各対角線は、第一傾動軸Ya又は第二傾動軸Ybと平行に配置されている。例えば、第一傾動軸Yaに平行な方向に位置する操作板1の突起部12が踏込み操作されると、操作軸2が第二傾動軸Yb周りに傾動し、第一孔部22aと第一軸部材51との上下方向(縦方向)の隙間が変動する(図3参照)。一方、第二傾動軸Ybに平行な方向に位置する操作板1の突起部12が踏込み操作されると、操作軸2が第一傾動軸Ya周りに傾動し、第二軸部材52および操作軸2が上下方向に回転移動しながら第一軸部材51が回転する。このように、本実施形態におけるフットコントローラXは、互いに直交する第一傾動軸Yaおよび第二傾動軸Ybに沿って2つの軸部材51,52を設けることで、傾動軸芯を常に一定にして操作軸2の傾動姿勢を安定させている。
中径部23は、固定部材3に支持された基板4Aの貫通孔41に挿入されている。操作軸2が傾動したとき、大径部22と中径部23との境界に形成された段差が基板4Aに接触しないように、貫通孔41は中径部23の外表面に対して所定の間隔を有している(図3参照)。
図4に示すように、小径部24は、中径部23との境界に形成される段差部24aと、段差部24aよりも先端側に形成される環状溝24bと、先端面に形成された凹部24cとを有している。図1および図2に示すように、段差部24aには第一環状部材53が係止され、この第一環状部材53より大径の第二環状部材54(板状部材の一例)が、第一環状部材53に当接している。また、環状溝24bには、Cリング55が嵌められており、このCリング55と段差部24aとで、第一環状部材53および第二環状部材54が挟持されている。つまり、これら第一環状部材53,第二環状部材54およびCリング55は、操作軸2の軸方向に対して垂直な方向に配置されている。これによって、フットコントローラXの厚みを増大させることがない。なお、第一環状部材53と第二環状部材54とは、一体で形成しても良いし、Cリング55を省略して小径部24に圧入固定されていても良い。
操作軸2の先端面に形成された凹部24cは、後述する球体61(当接体の一例)の外表面に沿う球面で構成されている。この凹部24cよりも操作板1の側に、操作軸2の傾動軸Yが離間して配置されている。凹部24cを球面で構成することで、球体61との接触面積が増大し、操作軸2の傾動姿勢が安定する。なお、凹部24cは球面に限定されず、少なくとも凹部24cの外周が球体61に当接する形状であればどのような形態であっても良い。
図1および図2に示すように、固定部材3は、平板状の底部31と、底部31の両側に切欠き形成されたU字状溝32から操作板1の方向に延在する一対の腕部33と、底部31から操作板1の方向に延出して基板4Aを支持する支持部34と、を有している。また、固定部材3の底部31の中央には、筒状部材35が螺合又圧入されている。さらに、固定部材3の底部31には、筒状部材35を取り囲んで等間隔に配置された複数(本実施形態では4箇所)の孔部36に複数のボルトBc(突出部の一例)が螺合されている。
固定部材3の底部31の角部には複数の孔部31aが形成されており、図示しない化粧ケースがネジ止めされる。一対の腕部33には、第一軸部材51を軸支する円孔形状の軸受部33aが形成されている。この軸受部33aは、すべり軸受状に構成されているが、転がり軸受等を介在させても良く、第一軸部材51が滑らかに回転する構成であればどのような形態であっても良い。支持部34は、底部31から延出した柱状に形成されており、先端のネジ孔に基板4Aの孔部42を重ねた状態でボルトBbが螺合され、基板4Aが固定部材3に固定されている。
図1〜図2,図5に示すように、筒状部材35は、ナット部35aと、ナット部35aに螺合又は圧入され、内部に球体61および圧縮コイルバネ62(付勢部材の一例)を収容する収容部35bと、を有している。本実施形態の筒状部材35は、ナット部35aおよび固定部材3の底部31に螺合又は圧入されている。なお、収容部35bをナット部35aに螺合又は圧入して筒状部材35を構成したが、収容部35bとナット部35aとを一体で構成しても良い。また、収容部35bを固定部材3の底部31と一体で形成しても良い。第一傾動軸Yaと第二傾動軸Ybの交点を通り、第一傾動軸Yaと第二傾動軸Ybに垂直な軸を中心軸Zとする。球体61の中心は中心軸Z上にある。
筒状部材35の収容部35bの上面には、球体61に隣り合う位置に切欠き部63が設けられており、操作軸2が中立位置にあるとき、切欠き部63の底部63aと球体61との間に所定の隙間が形成されている。これによって、収容部35bの内部空間の空気を外部に逃がして、球体61の直進移動を円滑なものにしている。なお、本実施形態では、球体61のストロークを小さく設定しており、空気の圧縮量が小さく球体61の移動に影響が小さいため、切欠き部63を省略しても良い。
球体61は、圧縮コイルバネ62から第一傾動軸Yaと第二傾動軸Ybとの交点に向かう付勢力を受けて操作軸2の先端面に形成された凹部24cと当接している。その結果、凹部24cよりも操作板1の側に離間する第一傾動軸Yaと第二傾動軸Ybとの交点を中心として操作軸2が傾動するとき、球体61の表面に対して凹部24cが横方向に相対移動する(図3参照)。つまり、球体61および圧縮コイルバネ62は固定部材3の収容部35bに収容された状態で横方向に移動しない。
一方、凹部24cを球体61に対して相対移動させるには、球体61を沈み込ませる必要があるので、操作板1の踏込力が球体61を付勢している圧縮コイルバネ62の付勢力を上回る必要がある。つまり、圧縮コイルバネ62の付勢力を凹部24c(第一傾動軸Yaと第二傾動軸Ybとの交点)に向かって常に作用させているので、所定値以上の踏込力を操作板1に作用させない限り球体61が沈み込まない。その結果、凹部24cが球体61に対して相対移動したときにクリック感が発生し、利用者は踏込み操作の感触を得ることができるので、意図せず椅子の姿勢が変更されるという不都合が解消される。なお、球体61の沈み込みの際に、球体61の中心は中心軸Z上を移動する。
また、本実施形態のフットコントローラXは、図3に示すように、操作軸2が傾動したときに、平面視において球体61の中心が凹部24cの内部領域に位置するように操作軸2の傾動を規制する規制機構Lを備えている。この規制機構Lは、図3に示すように、操作軸2を傾動させたとき、第二環状部材54の下面がボルトBcの先端に当接して操作軸2の傾動を規制する。つまり、本実施形態における規制機構Lは、操作軸2の軸方向に垂直な方向に接続された第二環状部材54と、固定部材3から第二環状部材54に向けて突出したボルトBcとを有している。これによって、操作軸2が必要以上に傾動してしまい、球体61の中心から凹部24cが離脱することが防止される。その結果、操作板1に対しての踏込み操作が解除されたとき、圧縮コイルバネ62の付勢力が作用して球体61に当接する操作軸2が中立位置に戻され、操作板1を操作軸2に対して平行姿勢に復帰させることができる。しかも、圧縮コイルバネ62の付勢力を凹部24cに向かって常に作用させているので、操作軸2を中立位置に復帰させる復帰力が大きく、操作板1の復帰動作が安定する。
図1に示すように、検出部4は、基板4Aに支持された状態で第二環状部材54の上方に配置されたタクトスイッチで構成されている。図3に示すように、この検出部4は、第一環状部材53の上面に当接することで押下されてスイッチがオンとなり、椅子の姿勢を変更させる信号を出力する。このとき、第二環状部材54は、検出部4を押下する押込量を調節する部材として機能している。
一方、図2に示すように、操作板1の踏込み操作が解除されたとき、小径の第一環状部材53が検出部4から離間してスイッチがオフとなり、椅子の姿勢変更が停止される。なお、検出部4は、タクトスイッチに限定されず、マイクロスイッチ、磁気センサ、光学センサなど操作軸2の傾動方向を検出可能なものであれば特に限定されない。
本実施形態では、検出部4を第二環状部材54に接触する第一環状部材53の上方に配置し、第二環状部材54の下面とボルトBcとで構成される規制機構Lが操作軸2の傾動範囲を規制しているので、検出部4が強く押下されて損傷するおそれがない。しかも、第一環状部材53および第二環状部材54が検出部4の押下機能と規制機構Lとを兼ね備えているので、部品点数を節約できると共にフットコントローラXの厚みをコンパクトにできる。なお、検出部4を第二環状部材54の下方に配置し、突出部としてのボルトBcを第二環状部材54の上方に配置しても良い。また、規制機構Lを構成する突出部は、ボルトBcに限定されず、例えば、固定部材3に一体形成や接着等で固定された柱状部材で構成しても良い。さらに、第二環状部材54を、例えば十字状に形成しても良く、ボルトBcに当接可能な形状であればどのような形状であっても良い。
[第二実施形態]
図6には、フットコントローラXの第二実施形態が示される。なお、図面の理解を容易にするため、同様の部材には同じ名称および符号を用いて説明する。また、上述した実施形態と異なる特徴構成のみを説明する。
本実施形態の規制機構Lは、収容部35bの内壁の径方向内側に突出形成された突起63b(ストッパの一例)を有し、操作軸2が傾動したとき、球体61が突起63bに当接することにより操作軸2の傾動を規制する。この突起63bは、例えば図6に示すように、切欠き部63の底部63aより下方に段落ちした部位から収容部35bの内部空間の底部に至るまで、収容部35bの内壁から径方向内側に突出して一体形成しても良い。また、突起63bは収容部35bの内壁の周方向に亘って径方向内側に突出形成しても良いし、別部材の突起を収容部35bの内壁に接着しても良い。
このように、収容部35bの内壁に突起63bを設けるといった簡便な構成で球体61を必要以上に沈み込ませることがない。その結果、操作軸2が傾動したときに、球体61の中心を凹部24cの内部領域に確実に位置させることができる。
[第三実施形態]
図7〜図9には、フットコントローラXの第三実施形態が示される。なお、図面の理解を容易にするため、同様の部材には同じ名称および符号を用いて説明する。また、上述した実施形態と異なる特徴構成のみを説明する。
図8に示すように、本実施形態の操作軸20は、柱状部20Bの先端の外周を突出させた外筒部37を有している。この外筒部37の内壁には、外側に窪むように形成された複数(本実施形態では4箇所)のガイド溝37aが形成されている。また、図7および図9に示すように、固定部材3の底部31から中心軸Zに垂直な断面形状が矩形状のガイド突起38が立設しており、その中央部に収容部35b1が取り付けられている。これによって、操作軸20を傾動させたとき、ガイド溝37aの側壁37a1に沿って操作軸20とガイド突起38とが相対移動し、ガイド突起38の外周面がガイド溝37aの底壁37a2に当接して、操作軸20の傾動が規制される。つまり、本実施形態の規制機構Lは、操作軸20を傾動させたとき、ガイド突起38が外筒部37に当接して操作軸20の傾動を規制する。なお、本実施形態では、外筒部37のガイド溝37aの角部を鋭角に構成しているが、円弧状に構成しても良い。この場合、操作軸20の傾動が円滑なものとなる。
ところで、操作板1の突起部12の間の領域(斜め方向)が踏込み操作された場合、検出部4が2箇所押下される場合があるため、椅子の姿勢変更が実行されない。このため、利用者は、操作板1を踏込み操作して操作板1が沈み込んでいるにも関わらず椅子の姿勢が変更されないので、混乱してしまう。しかしながら、本実施形態では、例えば、操作板1の各突起部12の間の領域(斜め方向)が踏込み操作された場合は、外筒部37のガイド溝37aの角部がガイド突起38に当接して傾動しないので、操作板1が沈み込まない。一方、操作板1の突起部12から若干外れた領域が踏込み操作された場合は、ガイド突起38が何れかのガイド溝37aに案内されて、操作板1のうち踏込み操作位置に最も近い突起部12が沈み込む。その結果、利用者は、操作板1の沈み込みに対応して、確実に椅子の姿勢を変更させることができる。
[その他の実施形態]
(1)上述した実施形態では、第一軸部材51と第二軸部材52との2軸で構成したが、1軸構造であっても良い。この場合、操作軸2と軸部材とは連動して傾動する構成にして、固定部材3の腕部33に軸部材の移動を許容する長孔を設ければ良い。
(2)操作板1の踏込み方向を4方向で説明したが、2方向や6方向などで構成してもよい。この場合、踏込み方向の数に応じて、操作板1の突起部12や規制機構Lの突出部としてのボルトBcなどの数量は適宜変更される。
(3)上述した実施形態では、操作軸2の凹部24cに当接する当接体として球体61で構成したが、凹部24cに当接する部分を球状に構成していれば如何なる形態であっても構わない。例えば、先端面を球状に構成した柱状部材であっても良い。
(4)フットコントローラXの操作対象物として椅子を例示したが、例えばベッドの姿勢を変更させるフットコントローラであっても良い。
本発明は、利用者の足先の踏込み操作によって椅子などの姿勢を変更可能なフットコントローラに利用可能である。
1 操作板
2 操作軸
2A 基部(一方の端部)
20 操作軸
24c 凹部
3 固定部材
35b 収容部
35b1 収容部
4 検出部
51 第一軸部材
52 第二軸部材
54 第二環状部材(板状部材)
61 球体(当接体)
62 圧縮コイルバネ(付勢部材)
63b 突起(ストッパ)
Bc ボルト(突出部)
L 規制機構
X フットコントローラ
Y 傾動軸
Ya 第一傾動軸
Yb 第二傾動軸
Z 中心軸

Claims (5)

  1. 足先での踏込み操作によって対象物を操作するフットコントローラであって、
    前記足先で踏込み操作可能な操作板と、
    前記操作板の中央に一方の端部が接続されると共に他方の端部の先端面に凹部が形成され、前記操作板の踏込み操作に連動して傾動する操作軸と、
    前記操作板と前記凹部との間に配置され、前記操作軸が中立姿勢のときに前記操作板と平行である傾動軸と、
    前記凹部に当接する部分が球状である当接体と前記凹部に向けて前記当接体を付勢する付勢部材とを収容する収容部と、
    前記収容部を固定する固定部材と、
    前記操作軸の傾動方向を検出する検出部と、を備え、
    前記操作軸を傾動させたときに、平面視において前記当接体の球状中心が前記凹部の内部領域に位置するように前記操作軸の傾動を規制する規制機構を備えているフットコントローラ。
  2. 前記規制機構が、前記操作軸の軸方向に垂直な方向に接続された板状部材と、前記固定部材から前記板状部材に向けて突出した突出部とを有し、
    前記操作軸を傾動させたときに、前記板状部材が前記突出部に当接することにより前記操作軸の傾動を規制する請求項1に記載のフットコントローラ。
  3. 前記規制機構が、前記収容部の内壁に形成されたストッパを有し、
    前記操作軸を傾動させたときに、前記当接体が前記ストッパに当接することにより前記操作軸の傾動を規制する請求項1又は2に記載のフットコントローラ。
  4. 前記傾動軸が、第一傾動軸と当該第一傾動軸に垂直な第二傾動軸とで構成され、
    前記第一傾動軸は、前記操作軸に貫通し、前記固定部材に軸支される第一軸部材を有し、
    前記第二傾動軸は、前記操作軸および前記第一軸部材に貫通する第二軸部材を有している請求項1から3のいずれか一項に記載のフットコントローラ。
  5. 前記凹部は、前記当接体の外表面に沿う球面で形成されている請求項1から4のいずれか一項に記載のフットコントローラ。
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