JP2017191755A - 電池パック及び電池パックの組立方法 - Google Patents

電池パック及び電池パックの組立方法 Download PDF

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拓 井上
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浩生 植田
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浩生 植田
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Abstract

【課題】熱伝導部材の圧縮量を適切且つ容易に規定することができる電池パック及びその組立方法を提供する。【解決手段】電池パック1は、電池体5及びブラケット6,7を有する電池モジュール3と、筐体2と、電池体5と側壁2bとの間に設けられる熱伝導部材9と、段付ボルト10,20と、を備える。ブラケット6,7は、段付ボルト10,20のネジ部12,22が螺合されるボルト孔62a,72aと、段付ボルト10,20の円筒部13,23の座面13a,23aに当接する側面62b,72bと、を有する。側壁2bには、段付ボルト10,20の円筒部13,23が挿通される挿通孔2g,2hが設けられている。熱伝導部材9の圧縮量は、段付ボルト10,20の円筒部13,23の長さh1,h2と側壁2bの厚さtとにより定まる側面62b,72bと側壁2bとの離間距離d1,d2に基づいて規定されている。【選択図】図1

Description

本発明は、電池パック及びその組立方法に関する。
従来、複数の電池モジュールが筐体の内壁に取り付けられた電池パックが知られている。例えば特許文献1には、電池モジュールに含まれる複数の電池セルで発生する熱を外部に放熱し易くするために、電池モジュールと筐体との間に熱伝導部材を配置する構成が開示されている。ここで、電池モジュールは、一方向に配列された複数の電池セルを有する電池体と、電池体を支持する断面L字状の一対のブラケットと、を備える。一対のブラケットは、電池セルの配列方向の両側から電池体を拘束する側壁と、側壁の縁部に立設され、ボルト等で筐体に固定される底壁と、を有する。
特開2015−088243号公報
ところで、例えば柔軟性を有するシート状の材料等を熱伝導部材として用いる場合、熱伝導部材を介して電池モジュールから筐体へと確実に放熱されるように、熱伝導部材の圧縮量を適切に規定する必要がある。ここで、電池モジュールを筐体内に取り付ける方法としては、筐体内に熱伝導部材を設けた後に、当該熱伝導部材に電池体が重なるように電池モジュールを取り付ける方法が考えられる。このような取付方法では、例えば、一対のブラケットで電池体を拘束する際に、筐体に当接するブラケットの当接面に対する電池体の筐体側の端部の位置を調節することで、熱伝導部材の圧縮量を規定することができる。具体的には、ブラケットの当接面と電池体の筐体側の端部が沿う平面との離間距離が熱伝導部材の厚さとして規定される結果、熱伝導部材の圧縮量が所定量に規定されることになる。しかしながら、このように、ブラケットに対する電池体の位置を調整する作業には手間がかかるため、電池モジュールの組み付け作業の作業性が低下するという問題がある。
そこで、本発明は、熱伝導部材の圧縮量を適切且つ容易に規定することができる電池パック及びその組立方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る電池パックは、所定の配列方向に配列される複数の電池セルを有する電池体、電池体を配列方向の一方側から支持する第1支持部、及び電池体を配列方向の他方側から支持する第2支持部、を有する電池モジュールと、支持壁を有する筐体と、電池体と支持壁との間に設けられる熱伝導部材と、第1支持部を支持壁に取り付けるための第1ボルトと、第2支持部を支持壁に取り付けるための第2ボルトと、を備え、第1ボルト及び第2ボルトの各々は、頭部と、頭部の径よりも小さい径を有するネジ部と、頭部とネジ部との間に設けられ、頭部の径よりも小さく且つネジ部の径よりも大きい径を有する円筒部と、を有し、第1支持部は、第1ボルトのネジ部が螺合される第1締結部と、第1ボルトの円筒部の座面に当接する第1締結面と、を有し、第2支持部は、第2ボルトのネジ部が螺合される第2締結部と、第2ボルトの円筒部の座面に当接する第2締結面と、を有し、支持壁には、第1ボルトの円筒部が挿通される第1挿通孔と、第2ボルトの円筒部が挿通される第2挿通孔と、が設けられており、第1ボルトの頭部の座面及び第2ボルトの頭部の座面は、支持壁に当接しており、熱伝導部材の圧縮量は、第1ボルトの円筒部の軸方向における長さと第2ボルトの円筒部の軸方向における長さと支持壁の厚さとにより定まる第1締結面及び第2締結面の各々と支持壁との離間距離に基づいて規定されている。
この電池パックでは、第1ボルトの頭部の座面が支持壁に当接するとともに第1ボルトの円筒部の座面が第1支持部の第1締結面に当接した状態とされることで、第1締結面と支持壁との離間距離が、第1ボルトの円筒部の長さと支持壁の厚さとの差に規定される。また、第2ボルトの頭部の座面が支持壁に当接するとともに第2ボルトの円筒部の座面が第2支持部の第2締結面に当接した状態とされることで、第2締結面と支持壁との離間距離が、第2ボルトの円筒部の長さと支持壁の厚さとの差に規定される。そして、このように規定される第1締結面及び第2締結面の各々と支持壁との離間距離に基づいて、電池体と支持壁との間に設けられる熱伝導部材の圧縮量が規定される。以上のように、この電池パックでは、第1ボルト及び第2ボルトの各々の円筒部の長さを調整することで、熱伝導部材の圧縮量を適切且つ容易に規定することができる。
第1締結面、第2締結面、及び電池体の支持壁側の端部は、同一平面上に位置してもよい。この構成によれば、電池体を第1支持部及び第2支持部に対して固定する際に、第1締結面、第2締結面、及び電池体の端部を面一に揃えることで、第1支持部及び第2支持部に対する電池体の位置決めを容易に行うことができる。
第1挿通孔は、第1ボルトの円筒部が電池セルの膨張に応じて配列方向に沿って移動可能なように、配列方向に沿って延びる長孔状を呈していてもよい。この構成によれば、電池セルが膨張した場合に、膨張した電池体が第1支持部を押す方向(配列方向の一方側)に、第1ボルト及び第1支持部が一体として移動することが可能となる。このような移動により、電池セルの膨張に起因して第1支持部及び第2支持部にかかる配列方向の力を逃すことができ、第1支持部及び第2支持部の変形を抑制することができる。さらに、第1ボルトがいわゆる段付ボルトであることにより、上記移動を円滑に行うことが可能になっている。具体的には、第1ボルトと第1締結部との間の締結力が、第1ボルトの円筒部の座面にかかるようになっているため、第1ボルトの頭部の座面には、締結力と比較して小さい力(圧縮された熱伝導部材からの反力等)しかかからない。このため、第1ボルト及び第1支持部が上記移動を行う際に第1ボルトの頭部の座面と支持壁との間に生じる摩擦力は、比較的小さくなる。従って、上記構成によれば、電池セルが膨張した場合に、第1支持部及び第1ボルトを配列方向に沿って円滑に移動させることができ、電池セルの膨張による第1支持部及び第2支持部の変形を適切に抑制することができる。
第1ボルトの軸心位置は、電池セルが膨張していない初期状態において、第1挿通孔の配列方向における中心位置よりも、配列方向の他方側に位置してもよい。この構成によれば、電池セルの膨張に応じて第1ボルト及び第1支持部が配列方向の一方側に移動可能な距離を確保することができる。これにより、電池セルの膨張による第1支持部及び第2支持部の変形を確実に抑制することができる。
上記電池パックは、第1挿通孔の内壁面と第1ボルトの円筒部との隙間を埋めるように設けられたスポンジ状のシール部材を更に備えてもよい。この構成によれば、シール部材によって筐体の気密性を向上させることができる。また、第1ボルトの円筒部が長孔状の第1挿通孔内を移動することにより隙間の位置が変化しても、新たに生じた隙間を埋めるようにスポンジ状に形成されたシール部材が変形することで、筐体の気密性を維持することができる。
上記電池パックは、第2支持部と電池体との間に設けられる弾性部材を更に備えてもよい。電池体及び弾性部材には、第1支持部及び第2支持部によって拘束力が加えられているため、電池セルが膨張した場合には、まず弾性部材が電池セルの膨張量を吸収しようとする。すなわち、電池セルの膨張分だけ弾性部材が収縮することで、配列方向における各電池セルの中心位置は、配列方向の他方側(第1支持部から第2支持部に向かう方向)に移動することになる。その後、弾性部材で電池セルの膨張量を吸収しきれなくなると、第1支持部及び第1ボルトが、弾性部材で吸収しきれなかった電池セルの膨張分だけ配列方向の一方側(第2支持部から第1支持部に向かう方向)に移動することになる。すなわち、配列方向における各電池セルの中心位置は、まず弾性部材の収縮によって配列方向の他方側に移動した後に、第1支持部及び第1ボルトの移動によって配列方向の一方側に移動することになる。従って、電池セルの膨張による電池体の最終的な移動量(初期位置からの変位量)を抑制することができる。その結果、電池体に対する熱伝導部材の位置ずれを抑制し、電池セルで発生する熱の放熱効率の低下を抑制することができる。
第2挿通孔は、第2ボルトの円筒部が電池セルの膨張に応じて配列方向に沿って移動可能なように、配列方向に沿って延びる長孔状を呈していてもよい。この構成では、第1挿通孔及び第2挿通孔の両方が長孔状であることにより、電池セルの膨張に応じて、第1ボルト及び第1支持部が配列方向の一方側に移動することが可能であるとともに、第2ボルト及び第2支持部が配列方向の他方側に移動することが可能となる。このように第1挿通孔及び第2挿通孔の両方を長孔状とすることで、吸収可能な電池セルの膨張量を増加させることができる。また、各電池セルを配列方向の一方向及び他方向にバランス良く移動させることで電池体と熱伝導部材との位置ずれを抑制し、電池セルで発生する熱の放熱効率の低下を抑制することができる。
本発明の一側面に係る電池パックの組立方法は、電池体を第1支持部及び第2支持部に取り付けることで電池モジュールを形成する第1工程と、第1工程において形成された電池モジュールにおける第1締結面、第2締結面、及び電池体の支持壁側の端部の相対的な位置関係を計測する第2工程と、第2工程における計測結果と予め定められた熱伝導部材の目標圧縮量とに基づいて、第1締結面と支持壁との離間距離の目標値である第1目標値、及び第2締結面と支持壁との離間距離の目標値である第2目標値、を算出する第3工程と、第3工程において算出された第1目標値及び第2目標値と支持壁の厚さとに基づいて、それぞれ頭部、円筒部、及びネジ部を有し、円筒部の長さの異なる予め用意された複数の段付ボルトのうちから、第1ボルト及び第2ボルトを選択する第4工程と、第4工程において選択された第1ボルト及び第2ボルトを用いて第1支持部及び第2支持部を支持壁に取り付ける第5工程と、を含む。
この電池パックの組立方法では、電池モジュールが形成された後に、第1締結面、第2締結面、及び電池体の支持壁側の端部の相対的な位置関係が計測される。続いて、当該位置関係と熱伝導部材の目標圧縮量とに基づいて、第1締結面及び第2締結面の各々と支持壁との間の理想的な離間距離(第1目標値及び第2目標値)が算出される。そして、このように算出された離間距離と支持壁の厚さとに基づいて、適切な長さの円筒部を有する段付ボルトを第1ボルト及び第2ボルトとして選択することができる。具体的には、円筒部の長さが第1目標値と支持壁の厚さとの和になるべく近い段付ボルトを第1ボルトとして選択し、円筒部の長さが第2目標値と支持壁の厚さとの和になるべく近い段付ボルトを第2ボルトとして選択することで、熱伝導部材の圧縮量を目標圧縮量に近付けることができる。以上のように、上記電池パックの組立方法によれば、予め用意された複数の段付ボルトのうちから、適切な長さの円筒部を有する段付ボルトを第1ボルト及び第2ボルトとして選択することにより、熱伝導部材の圧縮量を適切且つ容易に規定することができる。また、電池モジュールを形成した後に確認される組付け誤差(例えば、第1締結面、第2締結面、及び電池体の支持壁側の端部の相対的な位置関係についての設計値からのずれ)にも対応して、熱伝導部材の圧縮量を適切に規定することができる。
本発明によれば、熱伝導部材の圧縮量を適切且つ容易に規定することができる電池パック及びその組立方法を提供することができる。
一実施形態に係る電池パックを示す概略斜視図である。 図1の電池モジュールの正面図である。 図2のIII−III線に沿った断面図である。 電池セルの膨張前後の状態を示す図である。 電池パックの組立手順を示す図である。 電池パックの組立手順を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、図面において同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の電池パックと必ずしも一致していない。
図1は、本発明の一実施形態に係る電池パックを示す概略斜視図である。図1に示すように、本実施形態の電池パック1は、矩形箱状の筐体2と、筐体2内に収容された複数(ここでは4つ)の電池モジュール3と、を備える。
筐体2は、矩形平板状の底壁2aと、底壁2aの周縁から立設する矩形平板状の側壁2b〜2eと、底壁2aと対向する矩形平板状の天壁2fとからなる。側壁2b,2d同士は対向し、側壁2c,2e同士は対向している。筐体2は、例えば金属(例えば鉄)で形成されている。4つの電池モジュール3は、筐体2の側壁2b(支持壁)に取り付けられている。
図2は、電池パック1において、電池モジュール3が側壁2bに取り付けられた状態を概略的に示す正面図である。図3は、図2のIII−III線に沿った断面図である。図2及び図3に示すように、電池モジュール3は、配列方向D(本実施形態では一例として、側壁2c,2eが対向する方向)に配列された複数の電池セル4を有する電池体5と、電池体5を配列方向Dの一方側(図2における右側)から支持するブラケット6(第1支持部)と、電池体5を配列方向Dの他方側(図2における左側)から支持するブラケット7(第2支持部)と、ブラケット6と電池体5との間に設けられる弾性部材8と、を有する。
電池セル4は、例えば直方体状のケース内に電極組立体が収容されてなるリチウムイオン二次電池及びニッケル水素蓄電池等の二次電池である。各電池セル4は、電池ホルダ4Aに収容された状態で配列方向Dに並設されている。なお、図1以外の図においては、電池ホルダ4Aを省略している。また、電池体5は、各電池セル4で発生した熱の放熱性を向上させるために電池ホルダ4Aに接触するように設けられた伝熱プレート(例えば特開2015−156303号公報参照)を有してもよい。
ブラケット6は、断面略L字状の部材であり、電池体5に当接する挟持部61と、挟持部61の側壁2b側の縁部において配列方向Dの一方側に向かって立設された固定部62と、を有する。
ブラケット7は、断面略L字状の部材であり、弾性部材8に当接する挟持部71と、挟持部71の側壁2b側の縁部において配列方向Dの他方側に向かって立設された固定部72と、を有する。
挟持部61,71は、配列方向Dにおいて対向しており、挟持部61,71には、配列方向Dに沿って延びる4本のボルトBが挿通されている。本実施形態では一例として、各ボルトBは、挟持部71から挟持部61に向けて挿通されるとともに、挟持部61を挿通した位置でナットNに螺合されている。これにより、挟持部61,71には、互いに近づく方向に荷重が加わり、電池体5及び弾性部材8は、配列方向Dに加圧された状態で、挟持部61,71によって拘束される。
固定部62は、配列方向Dに直交する方向に離間して設けられる2つのボルト孔62aの各々に段付ボルト10(第1ボルト)が締結されることで、側壁2bに取り付けられている。段付ボルト10は、頭部11と、雄ネジが切られたネジ部12と、頭部11とネジ部12との間に設けられた円筒部13と、を有する。ここで、頭部11の径d11は、円筒部13の径d13よりも大きく、円筒部13の径d13は、ネジ部12の径d12よりも大きくなっている。ボルト孔62aには、ネジ部12の雄ネジに対応する雌ネジが切られている。ボルト孔62aは、ネジ部12と螺合する締結部(第1締結部)として機能する。また、筐体2の側壁2bには、段付ボルト10の円筒部13が挿通される挿通孔2g(第1挿通孔)が設けられている。
円筒部13が側壁2bの挿通孔2gに挿通され、ネジ部12が固定部62のボルト孔62aに螺合されることで、ブラケット6は、段付ボルト10を介して側壁2bに取り付けられている。この状態において、頭部11の座面11aは、側壁2bの外側面に当接している。また、円筒部13の座面13aは、固定部62の側壁2bに対向する側面62b(第1締結面)に当接している。これにより、固定部62の側面62bと側壁2bとの離間距離d1は、段付ボルト10の円筒部13の軸方向における長さh1と側壁2bの厚さtとの差(=h1−t)に規定される。
固定部72は、配列方向Dに直交する方向に離間して設けられる2つのボルト孔72aの各々に段付ボルト20(第2ボルト)が締結されることで、側壁2bに取り付けられている。段付ボルト20は、頭部21と、雄ネジが切られたネジ部22と、頭部21とネジ部22との間に設けられた円筒部23と、を有する。ここで、頭部21の径d21は、円筒部23の径d23よりも大きく、円筒部23の径d23は、ネジ部22の径d22よりも大きくなっている。ボルト孔72aには、ネジ部22の雄ネジに対応する雌ネジが切られている。ボルト孔72aは、ネジ部22と螺合する締結部(第2締結部)として機能する。また、筐体2の側壁2bには、段付ボルト20の円筒部23が挿通される挿通孔2h(第2挿通孔)が設けられている。
円筒部23が側壁2bの挿通孔2hに挿通され、ネジ部22が固定部72のボルト孔72aに螺合されることで、ブラケット7は、段付ボルト20を介して側壁2bに取り付けられている。この状態において、頭部21の座面21aは、側壁2bの外側面に当接している。また、円筒部23の座面23aは、固定部72の側壁2bに対向する側面72b(第2締結面)に当接している。これにより、固定部72の側面72bと側壁2bとの離間距離d2は、段付ボルト20の円筒部23の軸方向における長さh2と側壁2bの厚さtとの差(=h2−t)に規定される。
弾性部材8は、電池セル4の膨張に伴う電池体5の膨張を一定範囲で吸収するための平板状の部材である。弾性部材8は、金属に比べて熱伝導率が低い材料、例えばシリコン系ゴム、フッ素ゴム、ウレタン系ゴム等のゴム、又は、エポキシ樹脂及びポリアミド合成樹脂等の樹脂で形成されている。なお、弾性部材8は、バネ等の弾性部材であってもよい。
電池体5と側壁2bとの間には、電池体5で発生した熱(電池セルの発熱)を筐体2に放熱するために、熱伝導部材9としてのTIM(Thermal Interface Material)が配置されている。すなわち、電池体5は、熱伝導部材9を介して筐体2の側壁2bに接触している。
熱伝導部材9は、例えば0.5mm〜8.0mmの厚さを有するほぼ一様のシート状部材である。また、この熱伝導部材9は、絶縁性を有している。このような絶縁性を有する熱伝導部材として、金属フィラーを含まない熱伝導シートを用いることができる。また、このような熱伝導部材9には、シリコーン系の熱伝導シートと、アクリル系の熱伝導シートとがある。シリコーン系の熱伝導シートを用いる場合には、耐寒性及び耐熱性に優れているため使用温度の範囲を広くすることができる。また、金属フィラーを使用していないシリコーン系の熱伝導シートは、温度及び周波数による電気特性の変化が小さいため絶縁材料に適する。一方、アクリル系のシートは、シロキサンガスの発生がないため、密閉空間における機械接点の接点障害、及び磨耗が発生しない。また、アクリル系のシートは、一般的にシリコーンより安価である。
熱伝導部材9を介して電池体5で発生した熱を筐体2に放熱するためには、熱伝導部材9を電池体5及び側壁2bの両方に確実に接触させる必要がある。このような接触を確実なものとするためには、熱伝導部材9を電池体5と側壁2bとによって所定の目標圧縮量で圧縮された状態とすることが好ましい。ここで、「目標圧縮量」は、放熱性の観点から好ましい圧縮量であり、例えば、熱伝導部材9と電池体5とが接触する表面積及び熱伝導部材9と側壁2bとが接触する表面積を一定以上確保可能な圧縮量である。従って、電池体5の側壁2b側の端部5aと側壁2bとの離間距離d3は、熱伝導部材9の圧縮量が目標圧縮量(或いは目標圧縮量から予め定めた許容誤差範囲内の値。以下同じ。)となるように、規定されることが好ましい。
ここで、固定部62の側面62b、固定部72の側面72b、及び電池体5の側壁2b側の端部5aの位置関係は、電池モジュール3を側壁2bに取り付ける前の計測によって把握可能である。従って、側面62bと側壁2bとの離間距離d1及び側面72bと側壁2bとの離間距離d2を規定することによって、離間距離d3を規定することが可能である。そして、離間距離d1,d2は、上述の通り、円筒部13,23の長さh1,h2と側壁2bの厚さtとの差に一致するため、円筒部13,23の長さh1,h2によって離間距離d1,d2を規定することが可能である。このように、電池パック1では、円筒部13,23の長さh1,h2によって離間距離d3を規定でき、これにより熱伝導部材9の圧縮量を規定することが可能となっている。具体的には、円筒部の長さの異なる複数の段付ボルトの中から、熱伝導部材9の圧縮量を目標圧縮量とすることが可能な長さの円筒部を有する段付ボルトを段付ボルト10,20として用いることで、熱伝導部材9を目標圧縮量で圧縮することができる。
本実施形態では一例として、側面62b、側面72b、及び電池体5の側壁2b側の端部5aは、同一平面上に位置している。すなわち、離間距離d1,d2,d3は、全て等しい大きさとされている。この構成によれば、電池体5及び弾性部材8をブラケット6,7に対して固定する際に、側面62b、側面72b、及び電池体5の端部5aを面一に揃えることで、ブラケット6,7に対する電池体5及び弾性部材8の位置決めを容易に行うことができる。また、この場合、離間距離d1,d2が熱伝導部材9の厚さ(すなわち離間距離d3)に一致するため、側壁2bの厚さtに応じた長さh1,h2の円筒部13,23を有する段付ボルト10,20を用いることで、熱伝導部材9の圧縮量を規定することができる。例えば、熱伝導部材9を目標圧縮量で圧縮するために、「d3=dobj」に規定する必要がある場合について考える。この場合、「h1−t=dobj」及び「h2−t=dobj」を満たす段付ボルト10,20を用いればよい。
このように、電池パック1では、段付ボルト10の頭部11の座面11aが側壁2bに当接するとともに円筒部13の座面13aが固定部62の側面62bに当接した状態とされることで、側面62bと側壁2bとの離間距離d1が、円筒部13の長さh1と側壁2bの厚さtとの差(h1−t)に規定される。また、段付ボルト20の頭部21の座面21aが側壁2bに当接するとともに円筒部23の座面23aが固定部72の側面72bに当接した状態とされることで、側面72bと側壁2bとの離間距離d2が、円筒部23の長さh2と側壁2bの厚さtとの差(h2−t)に規定される。そして、このように規定される離間距離d1,d2に基づいて、電池体5と側壁2bとの間に設けられる熱伝導部材9の圧縮量が規定される。具体的には、離間距離d1,d2に基づいて電池体5と側壁2bとの離間距離d3が規定され、これにより、熱伝導部材9の厚さが規定される。その結果、熱伝導部材9の圧縮量が所定の大きさ(目標圧縮量)に規定される。以上のように、この電池パック1では、段付ボルト10,20の円筒部13,23の長さh1,h2を調整することで、熱伝導部材9の圧縮量を適切且つ容易に規定することができる。
ところで、各電池セル4は、充電時等において、厚み方向(配列方向D)に膨張する。各電池セル4が厚み方向に膨張すると、挟持部61,71に対して、電池セル4から、配列方向Dに荷重(力)が加わることになる。そして、この荷重は、挟持部61,71を介して固定部62,72に加わる。また、挟持部61,71には、電池パック1使用時の振動(例えば、電池パック1が車両等に搭載されて用いられる場合に、車両走行時に発生する振動等)によっても、配列方向Dに荷重が加わる。また、電池セル4の使用に伴い、電池セル4内の電極組立体には、被膜が形成されていく。電池セル4の使用期間が長くなると、この被膜が厚さを増していき、これに伴い電池セル4が膨張する。この膨張による配列方向Dの荷重についても、挟持部61,71を介して固定部62,72に加わる。
図2及び図3に示すように、電池パック1では、挿通孔2gは、段付ボルト10の円筒部13が電池セル4の膨張に応じて配列方向Dに沿って移動可能なように、配列方向Dに沿って延びる長孔状を呈している。これにより、電池セル4が膨張した場合に、膨張した電池体5がブラケット6(挟持部61)を押す方向(配列方向Dの一方側)に、段付ボルト10及びブラケット6が一体として移動することが可能となる。このような移動により、電池セル4の膨張に起因してブラケット6,7にかかる配列方向Dの荷重を逃すことができ、ブラケット6,7の変形を抑制することができる。さらに、締結具が段付ボルト10であることにより、上記移動を円滑に行うことが可能になっている。具体的には、段付ボルト10とボルト孔62aとの間の締結力が、段付ボルト10の円筒部13の座面13aにかかるようになっているため、段付ボルト10の頭部11の座面11aには、締結力と比較して小さい力(圧縮された熱伝導部材9からの反力等)しかかからない。このため、段付ボルト10及びブラケット6が上記移動を行う際に段付ボルト10の頭部11の座面11aと側壁2bとの間に生じる摩擦力は、比較的小さくなる。従って、上記構成によれば、電池セル4が膨張した場合に、ブラケット6及び段付ボルト10を配列方向Dに沿って円滑に移動させることができ、電池セル4の膨張によるブラケット6,7の変形を適切に抑制することができる。
電池パック1では、段付ボルト10の軸心位置は、電池セル4が膨張していない初期状態(図3に示す状態)において、挿通孔2gの配列方向Dにおける中心位置よりも、配列方向Dの他方側(図3における左側)に位置する。このような配置によれば、電池セル4の膨張に応じて段付ボルト10及びブラケット6が配列方向Dの一方側(図3における右側)に移動可能な距離を確保することができる。これにより、電池セル4の膨張によるブラケット6,7の変形を確実に抑制することができる。
ところで、電池パック1は、その用途及び使用環境等によって、筐体2の気密性を高める必要がある場合がある。本実施形態では、図2及び図3に示すように、挿通孔2gの内壁面と段付ボルト10の円筒部13との隙間を埋めるように、スポンジ状のシール部材Sが設けられている。このシール部材Sは、例えば円筒状に形成されており、段付ボルト10を挿通孔2gに挿通する前に、円筒部13に予め挿通される。このような円筒状のシール部材Sの定常状態(圧縮されない状態)における外径は、例えば挿通孔2gの最大径(配列方向Dにおける径)よりも十分に大きくされる。これにより、円筒部13が挿通孔2gに挿通された状態において、シール部材Sは、円筒部13と挿通孔2gの内壁面とによって圧縮された状態となる。なお、円筒部13を挿通孔2gに挿通させる際には、作業者がシール部材Sを手で圧縮して挿通孔2gに押し込めばよい。
上記構成によれば、シール部材Sによって筐体2の気密性を向上させることができる。また、段付ボルト10の円筒部13が長孔状の挿通孔2g内を移動することにより、円筒部13と挿通孔2gの内壁面との隙間の位置が変化しても、新たに生じた隙間を埋めるようにスポンジ状に形成されたシール部材Sが変形することで、筐体2の気密性を維持することができる。例えば、円筒部13が挿通孔2g内を配列方向Dの一方側に移動すると、円筒部13よりも配列方向Dの他方側の隙間が増加するが、圧縮されていたシール部材Sがこのような隙間を埋めるように膨張することにより、気密性が維持される。
なお、シール部材Sは、円筒部13ではなく、挿通孔2gの内壁面に取り付けられていてもよい。この場合、シール部材Sには、円筒部13を挿通させるために、例えば側壁2bの厚み方向に延在する貫通孔が設けられる。貫通孔は、押し広げないと開かない程度の大きさに設定され、シール部材Sが挿通孔2g内において圧縮されている状態では、塞がれた状態とされる。段付ボルト10のネジ部12及び円筒部13で上記貫通孔を押し広げながら段付ボルト10を挿通孔2gに挿通することで、円筒部13と挿通孔2gの内壁面との間にシール部材Sが設けられた構成(図3参照)となる。また、シール部材Sは、筐体2の気密性をより高めるために、長孔状ではない挿通孔2hの内壁面と段付ボルト20の円筒部23との僅かな隙間にも設けられてもよい。
図4を用いて、ブラケット7と電池体5との間に弾性部材8を設けたことによる効果について説明する。上述の通り、電池体5及び弾性部材8には、ボルトB及びナットN(図2参照)で固定されたブラケット6,7によって配列方向Dに拘束力が加えられている。このため、電池セル4が膨張した場合には、まず弾性部材8が電池セル4の膨張量を吸収しようとする。すなわち、図4の(a)に示すように、電池セル4の膨張分だけ弾性部材8が収縮することで、配列方向Dにおける各電池セル4の中心位置は、配列方向Dの他方側(ブラケット6からブラケット7に向かう方向)に移動することになる。
その後、図4の(b)に示すように、弾性部材8で電池セル4の膨張量を吸収しきれなくなると、ブラケット6及び段付ボルト10が、弾性部材8で吸収しきれなかった電池セル4の膨張分だけ配列方向Dの一方側(ブラケット7からブラケット6に向かう方向)に移動することになる。すなわち、配列方向Dにおける各電池セル4の中心位置は、まず弾性部材8の収縮によって配列方向Dの他方側に移動した後に、ブラケット6及び段付ボルト10の移動によって配列方向Dの一方側に移動することになる。従って、電池セル4の膨張による電池体5の最終的な移動量(初期位置からの変位量)を抑制することができる。その結果、電池体5に対する熱伝導部材9の位置ずれを抑制し、電池セル4で発生する熱の放熱効率の低下を抑制することができる。
次に、図5及び図6を用いて、電池パック1の組立方法の一例について説明する。図5に示すように、まず、電池体5及び弾性部材8がブラケット6,7に取り付けられることで電池モジュール3が形成される(第1工程)。具体的には、電池体5及び弾性部材8が挟持部61,71によって配列方向Dの両側から挟み込まれ、ボルトB及びナットN(図2参照)が締められる。これにより、電池体5及び弾性部材8は、配列方向Dに加圧された状態で、挟持部61,71によって拘束される。
続いて、第1工程において形成された電池モジュール3において、固定部62の側面62b、固定部72の側面72b、及び電池体5の側壁2b側の端部5aの相対的な位置関係の計測が実行される(第2工程)。図5の例では、側面62bと側面72bとが同一平面上に位置するのに対し、端部5aは、側面62b,72bが沿う平面よりも上方に距離Δdだけずれている。この例では、第2工程において、距離Δdが計測される。また、第1工程及び第2工程と並行して、挿通孔2g,2hが設けられた筐体2の側壁2bの内側面に、熱伝導部材9が設けられる。ここで、電池モジュール3が側壁2bに取り付けられる前の熱伝導部材9の厚さ(すなわち、圧縮されていない状態での熱伝導部材9の厚さ)は、厚さt1であるものとする。
続いて、第2工程における計測結果(距離Δd)と予め定められた熱伝導部材9の目標圧縮量とに基づいて、側面62bと側壁2bとの離間距離d1の目標値d1obj(第1目標値)と、側面72bと側壁2bとの離間距離d2の目標値d2obj(第2目標値)と、が算出される(第3工程)。第3工程の処理について、熱伝導部材9の目標圧縮量が元の厚さt1の30%である場合(すなわち、元の状態を基準とした圧縮率が70%である場合)を例に挙げて具体的に説明する。この場合、電池モジュール3を側壁2bに取り付けた後の熱伝導部材9の厚さt2を元の厚さの70%(t1×0.7)にすることで、目標圧縮量を達成することができる。一方、上記厚さt2については、「t2=d1+Δd=d2+Δd」の関係が成立する。従って、目標値d1obj,d2objは、以下の計算手順(1),(2)によって算出することができる。
d1obj+Δd=d2obj+Δd=0.7×t1・・・(1)
d1obj=d2obj=0.7×t1−Δd・・・(2)
続いて、第3工程において算出された目標値d1obj,d2objと側壁2bの厚さtとに基づいて、円筒部の長さの異なる予め用意された複数の段付ボルトのうちから、段付ボルト10,20が選択される(第4工程)。具体的には、円筒部の長さと側壁2bの厚さtとの差がd1objになるべく近い段付ボルトが段付ボルト10として選択され、円筒部の長さと側壁2bの厚さtとの差がd2objになるべく近い段付ボルトが段付ボルト20として選択される。
この例では、側面62bと側面72bとが同一平面上に位置することに起因してd1objとd2objとが一致することから、同じ種類の段付ボルト(円筒部の長さが同一の段付ボルト)が段付ボルト10,20として選択される。ただし、ブラケット6,7の製造誤差、及びブラケット6,7に電池体5及び弾性部材8を組み付ける際の組み付け誤差等により、側面62bと側面72bとが同一平面上に位置しない場合もあり得る。このような場合には、上述したd1objとd2objとは一致しないため、異なる種類の段付ボルト(すなわち円筒部の長さが異なる段付ボルト)が段付ボルト10,20として選択されることになる。
続いて、第4工程において選択された段付ボルト10,20を用いて、固定部62,72が側壁2bに取り付けられる(第5工程)。これにより、図6に示すように、電池モジュール3が側壁2bに取り付けられる。この状態において、熱伝導部材9の厚さt2は、段付ボルト10,20の円筒部13,23の長さh1,h2に応じた大きさに規定されている。具体的には、第4工程において適切に段付ボルト10,20が選択されることにより、熱伝導部材9の厚さt2は、目標圧縮量(70%)を達成する厚さ(t1×0.7)になるべく近くなるように規定される。
以上述べた電池パック1の組立方法では、電池モジュール3が形成された後に、側面62b、側面72b、及び電池体5の側壁2b側の端部5aの相対的な位置関係が計測される。続いて、当該位置関係と熱伝導部材9の目標圧縮量とに基づいて、側面62b及び側面72bの各々と側壁2bとの間の理想的な離間距離(d1obj及びd2obj)が算出される。そして、このように算出された離間距離と側壁2bの厚さtとに基づいて、適切な長さの円筒部を有する段付ボルトを段付ボルト10,20として選択することができる。具体的には、円筒部の長さがd1objと側壁2bの厚さtとの和になるべく近い段付ボルトを段付ボルト10として選択し、円筒部の長さがd1objと側壁2bの厚さtとの和になるべく近い段付ボルトを段付ボルト20として選択することで、熱伝導部材9の圧縮量を目標圧縮量に近付けることができる。以上のように、上記の電池パック1の組立方法によれば、予め用意された複数の段付ボルトのうちから、適切な長さの円筒部を有する段付ボルトを段付ボルト10,20として選択することにより、熱伝導部材9の圧縮量を適切且つ容易に規定することができる。また、電池モジュール3を形成した後に確認される組付け誤差(例えば、側面62b、側面72b、及び電池体5の端部5aの相対的な位置関係についての設計値からのずれ)にも対応して、熱伝導部材9の圧縮量を適切に規定することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、弾性部材8を設けることは必須ではなく、弾性部材8が設けられない構成であってもよい。
また、挿通孔2gだけでなく、挿通孔2hも長孔状に形成されていてもよい。すなわち、挿通孔2hは、段付ボルト20の円筒部23が電池セル4の膨張に応じて配列方向Dに沿って移動可能なように、配列方向Dに沿って延びる長孔状を呈していてもよい。この構成では、電池セル4の膨張に応じて、段付ボルト10及びブラケット6が配列方向Dの一方側に移動することが可能になるとともに、段付ボルト20及びブラケット7が配列方向Dの他方側に移動することが可能となる。このように挿通孔2g,2hの両方を長孔状とすることで、吸収可能な電池セル4の膨張量を増加させることができる。また、各電池セル4を配列方向Dの一方向及び他方向にバランス良く移動させることで電池体5と熱伝導部材9との位置ずれを抑制し、電池セル4で発生する熱の放熱効率の低下を抑制することができる。例えば、筐体2内の部材(電池モジュール3及び配線等)の配置に起因する制約により、配列方向Dの一方側にしか電池モジュール3を移動させることができない場合には、上記実施形態のように挿通孔2hのみを長孔状にすればよい。一方、電池モジュール3を配列方向Dの両側に移動させる余地がある場合には、上記変形例のように挿通孔2h,2gの両方を長孔状とすることができる。
また、上記実施形態では、固定部62,72に段付ボルト10,20のネジ部12,22の雄ネジに対応する雌ネジが切られたボルト孔62a,72aを設ける構成について説明したが、ボルト孔62a,72aの代わりにネジ部12,22を挿通可能な挿通孔が設けられてもよい。この場合、当該挿通孔を挿通したネジ部12,22にナットを螺合することにより、ネジ部12,22を固定部62,72に対して固定することができる。
1…電池パック、2…筐体、2b…側壁(支持壁)、2g…挿通孔(第1挿通孔)、2h…挿通孔(第2挿通孔)、3…電池モジュール、4…電池セル、5…電池体、6…ブラケット(第1支持部)、7…ブラケット(第2支持部)、8…弾性部材、9…熱伝導部材、10…段付ボルト(第1ボルト)、11…頭部、11a…座面、12…ネジ部、13…円筒部、13a…座面、20…段付ボルト(第2ボルト)、21…頭部、21a…座面、22…ネジ部、23…円筒部、23a…座面、61…挟持部、62…固定部、62a…ボルト孔(第1締結部)、62b…側面(第1締結面)、71…挟持部、72…固定部、72a…ボルト孔(第2締結部)、72b…側面(第2締結面)、S…シール部材。

Claims (8)

  1. 所定の配列方向に配列される複数の電池セルを有する電池体、前記電池体を前記配列方向の一方側から支持する第1支持部、及び前記電池体を前記配列方向の他方側から支持する第2支持部、を有する電池モジュールと、
    支持壁を有する筐体と、
    前記電池体と前記支持壁との間に設けられる熱伝導部材と、
    前記第1支持部を前記支持壁に取り付けるための第1ボルトと、
    前記第2支持部を前記支持壁に取り付けるための第2ボルトと、
    を備え、
    前記第1ボルト及び前記第2ボルトの各々は、頭部と、前記頭部の径よりも小さい径を有するネジ部と、前記頭部と前記ネジ部との間に設けられ、前記頭部の径よりも小さく且つ前記ネジ部の径よりも大きい径を有する円筒部と、を有し、
    前記第1支持部は、前記第1ボルトのネジ部が螺合される第1締結部と、前記第1ボルトの円筒部の座面に当接する第1締結面と、を有し、
    前記第2支持部は、前記第2ボルトのネジ部が螺合される第2締結部と、前記第2ボルトの円筒部の座面に当接する第2締結面と、を有し、
    前記支持壁には、前記第1ボルトの円筒部が挿通される第1挿通孔と、前記第2ボルトの円筒部が挿通される第2挿通孔と、が設けられており、
    前記第1ボルトの頭部の座面及び前記第2ボルトの頭部の座面は、前記支持壁に当接しており、
    前記熱伝導部材の圧縮量は、前記第1ボルトの円筒部の軸方向における長さと前記第2ボルトの円筒部の軸方向における長さと前記支持壁の厚さとにより定まる前記第1締結面及び前記第2締結面の各々と前記支持壁との離間距離に基づいて規定されている、
    電池パック。
  2. 前記第1締結面、前記第2締結面、及び前記電池体の前記支持壁側の端部は、同一平面上に位置する、
    請求項1に記載の電池パック。
  3. 前記第1挿通孔は、第1ボルトの円筒部が前記電池セルの膨張に応じて前記配列方向に沿って移動可能なように、前記配列方向に沿って延びる長孔状を呈している、
    請求項1又は2に記載の電池パック。
  4. 前記第1ボルトの軸心位置は、前記電池セルが膨張していない初期状態において、前記第1挿通孔の前記配列方向における中心位置よりも、前記配列方向の他方側に位置する、
    請求項3に記載の電池パック。
  5. 前記第1挿通孔の内壁面と前記第1ボルトの円筒部との隙間を埋めるように設けられたスポンジ状のシール部材を更に備える、
    請求項3又は4に記載の電池パック。
  6. 前記第2支持部と前記電池体との間に設けられる弾性部材を更に備える、
    請求項3〜5のいずれか一項に記載の電池パック。
  7. 前記第2挿通孔は、第2ボルトの円筒部が前記電池セルの膨張に応じて前記配列方向に沿って移動可能なように、前記配列方向に沿って延びる長孔状を呈している、
    請求項3〜5のいずれか一項に記載の電池パック。
  8. 請求項1に記載の電池パックを組み立てる電池パックの組立方法であって、
    前記電池体を前記第1支持部及び前記第2支持部に取り付けることで前記電池モジュールを形成する第1工程と、
    前記第1工程において形成された電池モジュールにおける前記第1締結面、前記第2締結面、及び前記電池体の前記支持壁側の端部の相対的な位置関係を計測する第2工程と、
    前記第2工程における計測結果と予め定められた前記熱伝導部材の目標圧縮量とに基づいて、前記第1締結面と前記支持壁との離間距離の目標値である第1目標値、及び前記第2締結面と前記支持壁との離間距離の目標値である第2目標値、を算出する第3工程と、
    前記第3工程において算出された第1目標値及び第2目標値と前記支持壁の厚さとに基づいて、それぞれ前記頭部、前記円筒部、及び前記ネジ部を有し、前記円筒部の長さの異なる予め用意された複数の段付ボルトのうちから、前記第1ボルト及び前記第2ボルトを選択する第4工程と、
    前記第4工程において選択された第1ボルト及び第2ボルトを用いて前記第1支持部及び前記第2支持部を前記支持壁に取り付ける第5工程と、
    を含む、電池パックの組立方法。
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