以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態における画像処理システムの構成を示す図である。
図において、10は、本実施の形態における画像処理システム1が備える画像処理装置である。該画像処理装置10は、ファクシミリ機、複写機等であってもよいし、いかなる種類のものであってもよいが、ここでは、プリンタ、ファクシミリ機、複写機等の各種の機能を併せ持つ複合機(MFP:Multi Function Printer)であるものとして説明する。そして、前記画像処理装置10は、原稿の画像を読み取る画像読取装置、インクジェット方式、感熱方式、熱転写方式、電子写真方式等によって印刷用紙等の媒体にカラー印刷又はモノクロ印刷を行う印刷装置、CPU、MPU等の演算装置、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶装置、通信を行う通信装置等を備え、電子データを解釈して印刷することができ、読み取った原稿の画像を電子データにすることができ、該電子データを処理することができるものである。なお、前記画像処理装置10は、通信ネットワークとしての第1のネットワーク50及び第2のネットワーク60に送受信可能、すなわち、通信可能に接続されている。
また、30は、本実施の形態における画像処理システム1が備えるサーバである。該サーバは、例えば、パーソナルコンピュータ、ワークステーション等であるが、CPU、MPU等の演算装置、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶手装置、キーボード、マウス等の入力装置、CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ等の表示装置、タッチパネルのような入出力兼用装置、通信を行う通信装置等を備えるコンピュータであれば、いかなる種類のものであってもよい。そして、前記サーバ30は、例えば、ユーザが所属する企業等の組織の本店、支店等の各部門のスケジュール情報、従業員等の組織の各構成員のスケジュール情報、文書、ウェブページ等の各種のデータを記憶装置に格納し、前記データを公開するためのアプリケーションプログラム、すなわち、アプリケーションが常時駆動している。なお、前記サーバ30は、前記第1のネットワーク50に通信可能に接続されている。
さらに、40は、本実施の形態における画像処理システム1が備える端末装置としての携帯端末である。該携帯端末40は、携帯電話、タブレット端末、ラップトップコンピュータ等の携帯可能な端末装置であれば、いかなる種類のものであってもよいが、ここでは、スマートフォンであるものとして説明する。そして、前記携帯端末40は、CPU、MPU等の演算装置、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶装置、通信を行う通信装置等に加えて、液晶ディスプレイ等の表面にタッチスクリーンを配設したタッチパネルような入出力兼用装置を備える。そして、ユーザは、前記入出力兼用装置の画面を指等で操作することにより、前記携帯端末40にインストールされているアプリケーションを動作させることができる。なお、前記携帯端末40は、前記第1のネットワーク50及び第2のネットワーク60に通信可能に接続されている。
前記第1のネットワーク50は、LAN(Local Area Network)、イントラネット、インターネット、公衆通信回線網等を含む有線又は無線による通信回線網である。前記画像処理装置10、サーバ30及び携帯端末40は、前記第1のネットワーク50を介して、各種の電子データ、ファクシミリ、電子メール等の各種の情報の送受信を行うことができる。
また、前記第2のネットワーク60は、NFC(Near Field Communication)等の通信距離が、例えば、10〔cm〕程度の近距離無線通信や、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等による有線通信線である。前記画像処理装置10及び携帯端末40は、前記第2のネットワーク60を介して、1対1の通信を行うことができる。
ところで、前記サーバ30は、前記第1のネットワーク50を介して、アクセス権を与えられた画像処理装置10及び携帯端末40と通信可能に接続されていれば、必ずしも、画像処理装置10と同じ建屋内に配設されている必要はなく、別棟の建屋内に配設されていてもよいし、遠隔地に配設されていてもよい。また、前記サーバ30は、単体のコンピュータである必要はなく、複数のコンピュータが協働して仮想的に1台のサーバとして機能する、いわゆる分散型サーバであってもよい。さらに、前記サーバ30は、ユーザが所属する企業等の組織が管理するものである必要はなく、データの保存管理、演算処理等のサービスを提供するサービス提供事業が管理するものであってもよいし、このようなサービス提供事業が管理するいわゆるクラウドコンピュータのようなものであってもよい。
次に、前記画像処理装置10の構成について説明する。
図2は本発明の実施の形態における画像処理装置の機能構成を示すブロック図である。
画像処理装置10は、機能の観点から、図2に示されるように、近距離通信処理部M11、コマンド受信部12、処理判断部13、オペレーションパネル14、ログ処理部15、スケジュール更新部16、印刷部17、読み取り部18、通信部M19及び制御部20を有し、コピー、メール、プリント、ファックス等の画像処理の実行が可能である。
前記近距離通信処理部M11は、第2のネットワーク60を介して通信を行う通信モジュールである。
前記コマンド受信部12は、携帯端末40から送信されたコマンドを受信するモジュールである。
前記処理判断部13は、コマンド受信部12が受信したコマンドに基づいて、画像処理装置10で行う処理を判断するモジュールである。
前記オペレーションパネル14は、液晶ディスプレイ等の表面にタッチスクリーンを配設したタッチパネルような入出力兼用装置であって、画像処理装置10とユーザとの間のインターフェイスである。そして、前記オペレーションパネル14は、プログラムモジュールの表示指示に従って、所定の位置に文字や画像を表示することができる。また、各種のアイコンやボタンを表示し、ユーザが指等によってアイコンやボタンにタッチすると、入力を受け付けて対応した処理を行うことができる。
前記ログ処理部15は、画像処理装置10が行った処理の履歴を保存するアプリケーションプログラムがインストールされたモジュールである。
前記スケジュール更新部16は、画像処理装置10が行った処理の結果に基づいて、サーバ30に保存される従業員等のスケジュールを更新する必要があるか否かを判断し、通信部M19を介してサーバ30に格納される従業員等のスケジュール情報を更新することができるアプリケーションプログラムがインストールされたモジュールである。
前記印刷部17は、図示されないパーソナルコンピュータや、サーバ30から受信したデータを解釈し、紙に印刷して再現することができる印刷ユニットである。
前記読み取り部18は、スキャナを含み、原稿を読み取り電子データを生成することができるモジュールである。
前記通信部M19は、第1のネットワーク50を介して通信を行う通信モジュールであり、印刷用のデータの受信、及び、読み取り部18が生成した電子データの送信を行うことができる。
前記制御部20は、画像処理装置10の各部の動作を制御するモジュールである。
次に、前記携帯端末40の構成について説明する。
図3は、本発明の実施の形態における携帯端末の機能構成を示すブロック図である。
携帯端末40は、機能の観点から、図3に示されるように、近距離通信処理部K41、業務アプリケーションクライアント42及び通信部K46を有する。
前記近距離通信処理部K41は、第2のネットワーク60を介して通信を行う通信モジュールである。
前記通信部K46は、第1のネットワーク50を介して通信を行う通信モジュールであり、サーバ30とのデータ通信を行うことができる。
前記業務アプリケーションクライアント42は、あらかじめインストールされているアプリケーションプログラムであり、コマンド生成部43、キーワード解析部44及び文字変換部45の各プログラムモジュール及びデータを含んでいる。そして、前記業務アプリケーションクライアント42を操作して、サーバ30に保管される従業員等のスケジュール情報を更新することができる。また、従業員等のスケジュール情報から、キーワードを解析し、画像処理装置10に送信し処理するためのコマンドを生成することができる。
次に、前記サーバ30の構成について説明する。
図4は、本発明の実施の形態におけるサーバの機能構成を示すブロック図である。
サーバ30は、機能の観点から、図4に示されるように、業務アプリケーション31、業務スケジュール32、業務データ33及び通信部S34を有する。
前記業務アプリケーション31は、業務スケジュール32及び業務データ33の参照及び更新を仲介するアプリケーションプログラムのプログラムモジュールである。
前記業務スケジュール32は、各従業員が携帯端末40を操作して登録したスケジュール情報を一元的に格納する格納領域である。
前記業務データ33は、各従業員が携帯端末40を操作して登録したスケジュール情報以外のデータを一元的に格納する格納領域である。スケジュール情報以外のデータとは、画像処理装置10で読み取った電子データ、印刷用のデータ等である。
前記通信部S34は、第1のネットワーク50を介して通信を行う通信モジュールであり、画像処理装置10及び携帯端末40とのデータ通信を行うことができる。
次に、前記画像処理システム1の動作について説明する。まず、サーバ30の業務スケジュール32に格納されるアドレス帳及びスケジュール情報の構造について説明する。
図5は本発明の実施の形態におけるサーバの業務スケジュールに格納されるアドレス帳の構造を示す図、図6は本発明の実施の形態におけるサーバの業務スケジュールに格納されるスケジュール情報の構造を示す図である。
図5に示されるように、サーバ30の業務スケジュール32に格納されるアドレス帳の項目には、「PIN」、「名前」、「社員番号」、「所属」、「メールアドレス」及び「Fax番号」が含まれている。そして、前記アドレス帳には、これらの項目を一組とする組が、m個含まれている(mは任意の整数である。)。また、列D1は、プログラムが解釈しやすい型であって、項目と同じ意味である。前記アドレス帳は、例えば、リレーショナルデータベースと呼ばれる周知のデータベースと同様の基本構造を有する。
前記「PIN」は、個人毎に1つ割り当てられるIDであって、4桁の数字である。
前記「名前」は、個人を表現する文字列である。後述する動作における画面表示に用いられる文字列であって、基本的には、氏名が登録される。
前記「社員番号」も、個人を表現する文字列である。必要に応じて、検索、抽出又は加工される。
前記「所属」も、個人を表現する文字列である。必要に応じて、検索、抽出又は加工される。
前記「メールアドレス」は、個人毎に割り当てられる電子メールアドレスである。
前記「Fax番号」は、個人毎に割り当てられるファックス番号である。
なお、前記アドレス帳に含まれる個人は、必ずしも組織の構成員のような自然人である必要はなく、法人、法人化されていない団体等の組織であってもよいし、該組織の一部門であってもよい。例えば、図5に示されるように、東京支店、大阪支店等のような組織の一部門も、前記アドレス帳においては、個人として取り扱われる。換言すると、該個人は、人又は部署である。
また、図6に示されるように、サーバ30の業務スケジュール32に格納されるスケジュール情報には、「ID」及び「情報の内容」という項目が含まれている。そして、前記スケジュール情報には、これらの項目を一組とする組が、n個含まれている(nは任意の整数である。)。
前記「情報の内容」は、「一般情報」と「個別情報」とに分けられる。
前記「ID」は、スケジュールの一組が追加される毎に、追加された組に新規に割り当てられる一意の番号である。
次に、前記「情報の内容」について詳細に説明する。
図7は本発明の実施の形態におけるスケジュール情報の内容を示す第1の図、図8は本発明の実施の形態におけるスケジュール情報の内容を示す第2の図、図9は本発明の実施の形態におけるスケジュール情報の内容を示す第3の図である。
図7には、スケジュールの一例について、「情報の内容」が示されている。そして、「一般情報」には、「PIN」、「名前」、「社員番号」及び「所属」が含まれている。これらは、図5に示されるアドレス帳の項目と同様であって、そのスケジュールの所有者である個人の属性を示している。
また、「個別情報」には、「日時」、「開始時間」、「終了時間」、「スケジュール職務」、「スケジュール実行」、「スケジュール宛先」、「スケジュール入力元」及び「文書」が含まれているある。カラム名D2及びデータD3は、プログラムが解釈しやすい型であって、それぞれ、項目及び内容と同じ意味である。
前記「日時」、「開始時間」及び「終了時間」は、当該スケジュールの日時を示す。
前記「スケジュール職務」は、前記スケジュールの日時において“何をしている予定か”を示す。ここで、“職務”は、他者との係わりがない予定であって、後述される“実行”とは異なる。
前記「スケジュール実行」は、前記スケジュールの日時において“(誰に)何をする予定か”、又は、“(誰から)何をされる予定か”を示す。ここで、“実行”は、他者と係わりがある予定であって、前述の“職務”とは異なる。
前記「スケジュール宛先」は、“実行”のときのみ用いられる属性であって、“誰に”を示す。
前記「スケジュール入力元」は、“実行”のときのみ用いられる属性であって、“誰から”を示す。
前記「文書」は、メモや会議議事録などのように、前記スケジュールと関係のある情報が格納された電子ファイルのことであって、サーバ30の業務データ33に格納される。
なお、これらの項目を含む前記スケジュールは、前記アドレス帳と同様の基本構造を有する。
図7に示されるスケジュールは、○山×夫は、1月1日の9:00〜17:00まで出勤という予定を示している。
また、図8及び9においては、「一般情報」が省略されているが、「一般情報」については図7に示される例と同様である。
図8に示されるスケジュールは、○山×夫は、1月2日は出張という予定を示している。時間は不定のため入力されていない。
図9に示されるスケジュールは、1月1日に○○△介にファックスを送る必要があることを示している。なお、図9に示される例においては、図7及び8に示される例と異なり、他者と係わりがあるので、「スケジュール職務」ではなく「スケジュール実行」の項目に、内容が登録されている。
次に、スケジュール情報の参照及び登録の動作について説明する。
図10は本発明の実施の形態における携帯端末のログイン画面を示す図、図11は本発明の実施の形態における携帯端末のエラー表示画面を示す図、図12は本発明の実施の形態における携帯端末のスケジュール表示画面を示す第1の図、図13は本発明の実施の形態における携帯端末のスケジュール追加画面を示す図、図14は本発明の実施の形態における携帯端末のスケジュール入力画面を示す図、図15は本発明の実施の形態における文字変換データを示す図、図16は本発明の実施の形態におけるアクションリストを示す図、図17は本発明の実施の形態における携帯端末のスケジュール表示画面を示す第2の図、図18は本発明の実施の形態における画像処理システムのスケジュールの参照及び登録の動作を示すフローチャートである。なお、図14において、(a)〜(c)は、スケジュール入力の各工程を示す図である。
まず、ステップS1で、ユーザは、業務アプリケーションクライアント42を起動し、PINを入力する。具体的には、ユーザは、携帯端末40を操作して、業務アプリケーションクライアント42を起動する。すると、前記携帯端末40の入出力兼用装置に図10に示されるような初期画面が表示される。該初期画面はログイン画面であるので、ユーザは、携帯端末40を操作して、PINを入力する。該PINは、図5に示されるようなアドレス帳の項目の1つである「PIN」と同様である。
続いて、ステップS2で、携帯端末40は、PINを送信する。具体的には、携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42は、ステップS1で入力されたPINを、通信部K46を経由して、サーバ30の業務アプリケーション31に送信する。
続いて、ステップS3で、サーバ30は、認証応答を行う。具体的には、サーバ30の業務アプリケーション31は、通信部S34を経由して、携帯端末40からPINを受信すると、認証を行う。該認証は、業務スケジュール32に格納されているアドレス帳に、該当するPINがあるか否かに基づいて行われる。そして、業務アプリケーション31は、認証の結果を応答する。つまり、業務アプリケーション31は、該当するPINがアドレス帳にある場合には、肯定応答を携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42に送信し、該当するPINがアドレス帳にない場合には、否定応答を携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42に送信する。
続いて、ステップS4で、携帯端末40は、肯定応答であるか否かを判断する。具体的には、携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42は、通信部K46を経由して、サーバ30の業務アプリケーション31から受信した応答が肯定応答であるか否かを判断する。肯定応答である場合にはステップS6に移行し、肯定応答でない、すなわち、否定応答である場合にはステップS5に移行する。
ステップS5で、携帯端末40は、エラー表示を行う。具体的には、否定応答の場合には認証が失敗であるから、携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42は、携帯端末40の入出力兼用装置に、図11に示されるようなエラー表示画面を表示させる。そして、該エラー表示画面に含まれる「戻る」ボタンにユーザがタッチすると、ステップS1に戻る。
また、ステップS6で、携帯端末40は、スケジュール情報要求を行う。具体的には、肯定応答の場合には認証が成功であるから、携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42は、通信部K46を経由して、サーバ30の業務アプリケーション31に、スケジュール情報を要求する。
続いて、ステップS7で、サーバ30は、スケジュール情報の取得送信を行う。具体的には、サーバ30の業務アプリケーション31は、通信部S34を経由して、携帯端末40からスケジュール情報の要求を受信すると、業務スケジュール32にアクセスし、該業務スケジュール32からスケジュール情報を取得して、該スケジュール情報を携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42に送信する。なお、該業務アプリケーションクライアント42に送信するスケジュール情報は、業務スケジュール32に格納されているすべてのスケジュール情報であってもよいし、ステップS3で携帯端末40から受信したPINに対応するスケジュール情報のみであってもよいし、さらに、特定の期間のスケジュール情報のみ、例えば、1月のスケジュール情報のみであってもよい。
続いて、ステップS8で、携帯端末40は、スケジュール表示画面を行う。具体的には、携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42は、通信部K46を経由して、サーバ30の業務アプリケーション31からスケジュール情報を受信すると、携帯端末40の入出力兼用装置に、図12に示されるようなスケジュール表示画面を表示させる。図12に示される例において、1月1日及び1月2日には、図7及び8に示されるようなスケジュール情報の内容が表示されている。
続いて、ステップS9で、ユーザがスケジュール追加を行うと、携帯端末40はスケジュール情報更新を行う。本実施の形態において、ユーザは、携帯端末40を操作して、スケジュールの追加、すなわち、スケジュール情報の追加を行うことができる。ここでは、一例として、1月1日のスケジュール情報に図9に示されるようなスケジュール情報を追加する場合について説明する。
図12に示されるようなスケジュール表示画面における1月1日のスケジュール情報の内容が表示されている欄に含まれる「追加」ボタンにユーザがタッチすると、携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42は、携帯端末40の入出力兼用装置に、図13に示されるようなスケジュール追加画面を表示させる。該スケジュール追加画面において、ユーザは、開始時間及び終了時間を、入力欄の右脇にある三角のボタンにタッチすることにより、入力することができる。図に示される例において、開始時間及び終了時間は、不定であるために、入力されないものとする。
そして、ユーザが、スケジュール追加画面におけるスケジュールの入力欄にタッチすると、携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42は、携帯端末40の入出力兼用装置に、図14に示されるようなスケジュール入力画面を表示させる。該スケジュール入力画面においては、上部に入力欄が表示され、中央部に変換候補が表示され、下部に入力に用いるキーボードが表示されている。前記業務アプリケーションクライアント42の文字変換部45には、図15に示されるような文字変換データが格納されている。
ユーザが、スケジュール入力画面の下部に表示されたキーボードの中の所望のボタンにタッチして文字を1文字入力すると、文字変換データに従って、入力された文字に対応する変換候補が選択され、スケジュール入力画面の中央部に表示される。続いて、ユーザが、表示された変換候補の中から1つにタッチして選択すると、文字変換データに従って、選択された変換候補の次変換候補が、次の変換候補として、同じくスケジュール入力画面の中央部に表示される。このように、ユーザは、スケジュール入力画面の中央部に表示される変換候補を選択しながら、スケジュールの文字列を入力する。
例えば、ユーザがキーボードの中の「mno」のボタンに1回タッチすると、mの変換候補が表示される。図15に示されるような文字変換データによると、mの変換候補は「○山×夫」、「○○△介」及び「メール」であるから、スケジュール入力画面の中央部には、図14(a)に示されるように、「○山×夫」、「○○△介」及び「メール」が表示される。
続いて、ユーザは、表示された変換候補の中から「○○△介」にタッチして選択する。図15に示されるような文字変換データによると、「○○△介」の次変換候補は「に」及び「から」であるから、スケジュール入力画面の中央部には「に」及び「から」が表示される。そして、ユーザが表示された次変換候補の中から「に」タッチして選択すると、スケジュール入力画面の上部の入力欄には、図14(b)に示されるように、「○○△介に」と表示される。
続いて、ユーザがキーボードの中の「def」のボタンに3回タッチすると、fの変換候補が表示される。図15に示されるような文字変換データによると、fの変換候補は「ファックス」であるから、スケジュール入力画面の中央部には、図14(b)に示されるように、「ファックス」が表示される。
続いて、ユーザは、表示された変換候補である「ファックス」にタッチして選択する。図15に示されるような文字変換データによると、「ファックス」の次変換候補は「する」であるから、スケジュール入力画面の中央部には「する」が表示される。そして、ユーザが表示された次変換候補である「する」タッチして選択すると、スケジュール入力画面の上部の入力欄には、図14(c)に示されるように、「○○△介にファックスする」と表示される。これで文字列の入力が完了する。
文字列の入力が完了した後、ユーザがスケジュール入力画面の「戻る」ボタンにタッチすると、携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42は、携帯端末40の入出力兼用装置に、図13に示されるようなスケジュール追加画面を表示させる。続いて、ユーザがスケジュール追加画面の「戻る」ボタンにタッチすると、携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42は、追加されたスケジュール情報を、通信部K46を経由して、サーバ30の業務アプリケーション31に送信し、スケジュール情報更新を要求する。
このとき、業務アプリケーションクライアント42のキーワード解析部44は、サーバ30の業務スケジュール32に格納されているアドレス帳や図16に示されるようなアクションリストを参照し、スケジュールを図9に示されるように構築する。
図16に示されるように、アクションリストにおいて、職務アクションには、「出勤」、「出張」及び「休日」が含まれ、これらは固定である。また、実行アクションには、「コピー」、「メール」、「プリント」及び「ファックス」があり、これらは固定である。なお、宛先アクション及び入力元アクションは、業務スケジュール32に格納されるアドレス帳から取得されるものである。
これらを参照すると、「○○△介にファックスする」という文字列を、スケジュールの個別情報である「スケジュール実行」が「ファックス」であることと、スケジュールの個別情報である「スケジュール宛先」が「○○△介に」であることとに切り分けることができるので、スケジュールを図9に示されるように構築することができる。
続いて、ステップS10で、サーバ30は、スケジュール情報の更新及び送信を行う。具体的には、サーバ30の業務アプリケーション31は、通信部S34を経由して、携帯端末40から追加されたスケジュール情報を受信すると、業務スケジュール32にアクセスし、該業務スケジュール32に格納されているスケジュール情報を、携帯端末40から受信した追加されたスケジュール情報によって更新する。そして、の業務アプリケーション31は、更新後のスケジュール情報を携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42に送信する。
続いて、ステップS11で、携帯端末40は、スケジュール表示画面を行い、処理を終了する。具体的には、携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42は、通信部K46を経由して、サーバ30の業務アプリケーション31から更新後のスケジュール情報を受信すると、携帯端末40の入出力兼用装置に、図17に示されるようなスケジュール表示画面を表示させ、処理を終了する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 ユーザは、業務アプリケーションクライアント42を起動し、PINを入力する。
ステップS2 携帯端末40は、PINを送信する。
ステップS3 サーバ30は、認証応答を行う。
ステップS4 携帯端末40は、肯定応答であるか否かを判断する。肯定応答である場合はステップS6に進み、肯定応答でない場合はステップS5に進む。
ステップS5 携帯端末40は、エラー表示を行う。
ステップS6 携帯端末40は、スケジュール情報要求を行う。
ステップS7 サーバ30は、スケジュール情報の取得送信を行う。
ステップS8 携帯端末40は、スケジュール表示画面を行う。
ステップS9 ユーザがスケジュール追加を行うと、携帯端末40はスケジュール情報更新を行う。
ステップS10 サーバ30は、スケジュール情報の更新及び送信を行う。
ステップS11 携帯端末40は、スケジュール表示画面を行い、処理を終了する。
次に、スケジュールの実行の動作について説明する。ここでは、図18に示されるフローチャートで説明したPINの入力による認証、並びに、スケジュールの参照及び登録は、既に実施済みであるものとして説明する。
図19は本発明の実施の形態における携帯端末の通知画面を示す第1の図、図20は本発明の実施の形態における携帯端末のコマンド生成を示す図、図21は本発明の実施の形態における画像処理装置の初期画面を示す図、図22は本発明の実施の形態における画像処理装置のファックス画面を示す図、図23は本発明の実施の形態における画像処理装置のエラー表示画面を示す図、図24は本発明の実施の形態における携帯端末のスケジュール表示画面を示す第3の図、図25は本発明の実施の形態における携帯端末のスケジュール表示画面を示す第4の図、図26は本発明の実施の形態における画像処理システムのスケジュールの実行の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS21で、ユーザは、業務アプリケーションクライアント42を起動する。具体的には、ユーザは、携帯端末40を操作して、業務アプリケーションクライアント42を起動する。
すると、ステップS22で、携帯端末40は、実行スケジュールがあるか否かを判断する。具体的には、携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42は、取得したスケジュール情報に基づき、現在日時において、図7〜9に示されるようなスケジュール情報の「情報の内容」における「スケジュール実行」に、何かが登録されているか否かを判断する。つまり、所定の画像処理を実行する時機になったか否かを判断する。そして、実行スケジュールがある、すなわち、「スケジュール実行」に何かが登録されている場合にはステップS24に移行し、実行スケジュールがない、すなわち、「スケジュール実行」に何も登録されていない場合にはステップS23に移行する。
ステップS23で、携帯端末40は、スケジュール表示画面を行い、処理を終了する。具体的には、携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42は、通信部K46を経由して、サーバ30の業務アプリケーション31からスケジュール情報を受信し、携帯端末40の入出力兼用装置に、図12に示されるようなスケジュール表示画面を表示させ、処理を終了する。
また、ステップS24で、携帯端末40は、通知画面を表示する。具体的には、携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42は、例えば、取得したスケジュールに基づき、現在日時において、図9に示されるようなスケジュール情報の「情報の内容」における「スケジュール実行」に何かが登録されている場合、携帯端末40の入出力兼用装置に、図19に示されるような通知画面を表示させる。該通知画面に表示されている文字列は、図9に示されるようなスケジュール情報の内容に基づいて生成されている。
続いて、ステップS25で、ユーザは、携帯端末40を画像処理装置10に近付ける。具体的には、ユーザは、携帯端末40を複合機(MFP)である画像処理装置10に接近させ、近距離の通信ネットワークである第2のネットワーク60を介して、携帯端末40が画像処理装置10に接続された状態にする。これにより、携帯端末40の近距離通信処理部K41と画像処理装置10の近距離通信処理部M11との間で通信が開始される。
続いて、ステップS26で、携帯端末40は、コマンド生成を行い処理を終了する。具体的には、携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42のコマンド生成部43は、通知画面に表示されている文字列に対応するスケジュール情報の内容を、図20に示されるように、コマンドに変換する。
図9に示されるスケジュールでは、「action」のデータが「fax」であり、「destination」のデータが「5678」である。また、図5に示されるアドレス帳を参照すると、「PIN」が「5678」である「○○△介」の「Fax番号」は、「12345678」である。このことから、コマンド生成部43は、図20に示されるように、コマンドを生成することができる。
このようにして、コマンドが生成されると、携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42は、近距離通信処理部K41を介して、画像処理装置10に前記コマンドを送信し、処理を終了する。
また、ステップS27で、画像処理装置10は、初期画面表示を行う。具体的には、画像処理装置10の制御部20は、画像処理装置10の動作が開始された後、オペレーションパネル14に、図21に示されるような初期画面を表示させている。
続いて、ステップS28で、画像処理装置10は、コマンドを受信し、処理判断と、実行パラメータ設定とを行う。具体的には、画像処理装置10のコマンド受信部12は、近距離通信処理部M11を介して、携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42が送信したコマンドを受信すると、該コマンドを処理判断部13に渡す。すると、該処理判断部13は、前記コマンドを解釈して画像処理装置10が実行すべき処理を判断し、実行パラメータを設定する。
続いて、ステップS29で、画像処理装置10は、実行前画面を表示する。具体的には、画像処理装置10の処理判断部13は、オペレーションパネル14に表示されている画面を実行すべき処理に対応する画面に遷移させる。図20に示される例において、コマンドは、「action=fax、destination=○○△介<12345678>」であるから、処理判断部13は、画像処理装置10が実行すべき処理がファックス送信であると判断し、ファックス送信のための実行パラメータを設定し、オペレーションパネル14に表示されている画面を、図22に示されるような、宛先が入力済みの状態となっているファックス送信用の画面に遷移させる。該ファックス送信用の画面は、ユーザがオペレーションパネル14に表示されている番号入力ボタンや短縮ダイヤルボタンにタッチして、宛先を入力した場合の画面と同様である。
つまり、前記ファックス送信用の画面は、ユーザがオペレーションパネル14の図示されないスタートキーにタッチすれば、ファックス送信を開始できる状態の画面であって、実行直前の画面である。実行直前に、このような画面がオペレーションパネル14に表示されるので、ほとんど全ての作業が自動化されている一方で、ユーザは、実行直前にファックス送信の宛先を確認することができ、誤送信の不安を感じることがない、という、ユーザにとって使いやすい動作環境が実現されている。
さらに、前記ファックス送信用の画面は、ユーザがオペレーションパネル14を逐次操作して、ファックス番号や短縮ダイヤルを操作して入力した後の画面と同じであるから、画面上のどの場所にどの情報が表示されるかを十分理解できるユーザであれば、自動的に入力された実行直前の前記ファックス送信用の画面を見て、入力データが正しいか否かを難なく判別することができる。
続いて、ステップS30で、ユーザは、スタートキーを押下する。具体的には、ユーザは、画像処理装置10のオペレーションパネル14の図示されないスタートキーにタッチする。
すると、ステップS31で、画像処理装置10は、実行確認を行う。具体的には、画像処理装置10の処理判断部13は、通信部M19を介して、サーバ30の業務スケジュール32にアクセスし、該業務スケジュール32に格納されているスケジュールを参照する。ここでは、ファックス送信の宛先である○○△介の現在日時である1月1日のスケジュールを参照するものとする。
続いて、ステップS32で、画像処理装置10は、スケジュールが「出勤」であるか否かを判断する。具体的には、画像処理装置10の処理判断部13は、ステップS31で参照した業務スケジュール32に格納されているスケジュールに基づき、ファックス送信の宛先である○○△介の現在日時である1月1日のスケジュールが「出勤」であるか否かを判断する。そして、「出勤」である場合にはステップS33に移行し、「出勤」でない、すなわち、「出張」又は「休日」である場合にはステップS34に移行する。
ステップS33で、画像処理装置10は、実行を行う。具体的には、現在日時において、ファックス送信の宛先である○○△介は「出勤」なので会社にいるから、ファックス送信した情報は、すぐに○○△介の手元に届き、他者に渡ったりするような不都合が生じることがない、と考えられるので、画像処理装置10の処理判断部13は、読み取り部18に原稿を読み取らせて電子データを生成させ、通信部K46に前記電子データをファックス送信させる。
また、ステップS34で、画像処理装置10は、エラー表示を行う。具体的には、現在日時において、ファックス送信の宛先である○○△介は「出勤」でなく会社にいないから、ファックス送信した情報は、すぐに○○△介の手元に届かずに、他者に渡ったりするような不都合が生じる可能性がある、と考えられるので、画像処理装置10の処理判断部13は、オペレーションパネル14に図23に示されるようなエラー表示画面を表示させ、ファックス送信を行わずに、ステップS37に移行する。
ステップS35で、画像処理装置10は、正常終了か否かを判断する。具体的には、通信部K46が電子データのファックス送信を開始しても、通信状態が劣悪であったり、電話線が抜けていたりする場合には、ファックス送信が失敗することがあるので、画像処理装置10の処理判断部13は、ファックス送信が正常に終了したか否かを判断する。そして、正常に終了した場合にはステップS36に移行し、正常に終了しなかった場合にはステップS37に移行する。
ステップS36で、画像処理装置10は、スケジュール情報更新(実行完了)を行い、処理を終了する。具体的には、画像処理装置10のスケジュール更新部16は、通信部M19を介して、サーバ30の業務スケジュール32にアクセスし、該業務スケジュール32に格納されているスケジュールを更新して処理を終了する。
この場合、業務スケジュール32に格納されているスケジュールが更新された後に、携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42が、前記業務アプリケーション31にスケジュール情報を要求し、前記業務アプリケーション31から受信したスケジュール情報を携帯端末40の入出力兼用装置に表示させると、図24に示されるようなスケジュール表示画面が表示される。図24に示される例において、1月1日のスケジュールには「(済み)」と表示されている。
また、ステップS37で、画像処理装置10は、スケジュール情報更新(再スケジュール)を行い、処理を終了する。具体的には、画像処理装置10のスケジュール更新部16は、通信部M19を介して、サーバ30の業務スケジュール32にアクセスし、該業務スケジュール32に格納されているスケジュールを更新して処理を終了する。
この場合、業務スケジュール32に格納されているスケジュールが更新された後に、携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42が、前記業務アプリケーション31にスケジュール情報を要求し、前記業務アプリケーション31から受信したスケジュール情報を携帯端末40の入出力兼用装置に表示させると、図25に示されるようなスケジュール表示画面が表示される。図25に示される例において、更新前の1月1日のスケジュールが、1月2日のスケジュールとして再設定されている。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS21 ユーザは、業務アプリケーションクライアント42を起動する。
ステップS22 携帯端末40は、実行スケジュールがあるか否かを判断する。実行スケジュールがある場合はステップS24に進み、実行スケジュールがない場合はステップS23に進む。
ステップS23 携帯端末40は、スケジュール表示画面を行い、処理を終了する。
ステップS24 携帯端末40は、通知画面を表示する。
ステップS25 ユーザは、携帯端末40を画像処理装置10に近付ける。
ステップS26 携帯端末40は、コマンド生成を行い処理を終了する。
ステップS27 画像処理装置10は、初期画面表示を行う。
ステップS28 画像処理装置10は、コマンドを受信し、処理判断と、実行パラメータ設定とを行う。
ステップS29 画像処理装置10は、実行前画面を表示する。
ステップS30 ユーザは、スタートキーを押下する。
ステップS31 画像処理装置10は、実行確認を行う。
ステップS32 画像処理装置10は、スケジュールが「出勤」であるか否かを判断する。「出勤」である場合はステップS33に進み、「出勤」でない場合はステップS34に進む。
ステップS33 画像処理装置10は、実行を行う。
ステップS34 画像処理装置10は、エラー表示を行う。
ステップS35 画像処理装置10は、正常終了か否かを判断する。正常に終了した場合はステップS36に進み、正常に終了しなかった場合はステップS37に進む。
ステップS36 画像処理装置10は、スケジュール情報更新(実行完了)を行い、処理を終了する。
ステップS37 画像処理装置10は、スケジュール情報更新(再スケジュール)を行い、処理を終了する。
このように、本実施の形態において、画像処理システム1は、データを格納するサーバ30と、画像処理を実行する画像処理装置10と、前記サーバ30及び画像処理装置10と通信可能に接続された携帯端末40とを備える。そして、前記サーバ30はスケジュールを格納し、前記携帯端末40は前記サーバ30に格納されたスケジュールに基づいて画像処理を決定し、決定した画像処理を前記画像処理装置10に実行させる。また、前記サーバ30に格納されたスケジュールは、ユーザが携帯端末40を操作することにより設定又は更新可能である。
換言すると、本実施の形態における画像処理システム1は、スケジュール情報を格納するサーバ30と、サーバ30と通信可能な画像処理装置10と、サーバ30及び画像処理装置10と通信可能な端末装置40とを備える。そして、端末装置40は、サーバ30から取得したスケジュール情報に基づき、所定の画像処理を実行する時機になると所定の画像処理を実行すべき旨の通知を行い、画像処理装置10に接続されると、所定の画像処理の実行コマンドを画像処理装置10に送信し、画像処理装置10は、実行コマンドを受信すると所定の画像処理の内容の通知を行い、所定の画像処理の開始指令が入力されると、所定の画像処理を実行する。
なお、前記サーバ30に格納されたスケジュール情報は、画像処理装置10のみが解釈することができるような固有のものでなく、前記スケジュール情報を設定又は更新するための専用のアプリケーションプログラムは設定されていない。したがって、ユーザは、専用のアプリケーションプログラムを習得することなく、前記サーバ30に格納されたスケジュール情報の設定又は更新をすることができる。また、前記画像処理装置10は、所定の画像処理を実行する前にその画像処理の内容を表示するので、ユーザは、意図した画像処理が実行されることを事前に確認することができ、ユーザの意図しない画像処理が実行されることがない。
次に、本実施の形態の変形例について説明する。
図27は本発明の実施の形態におけるスケジュール情報の内容を示す第4の図、図28は本発明の実施の形態における携帯端末のスケジュール表示画面を示す第5の図、図29は本発明の実施の形態における携帯端末の通知画面を示す第2の図、図30は本発明の実施の形態における画像処理装置のプリント画面を示す図、図31は本発明の実施の形態における携帯端末の通知画面を示す第3の図、図32は本発明の実施の形態における画像処理装置の電子メール画面を示す図、図33は本発明の実施の形態における携帯端末の電子メール受信画面を示す図、図34は本発明の実施の形態における画像処理装置の処理選択画面を示す図である。
本発明は、以下に説明するような変形例を含む種々の形態に適用可能である。
例えば、図27に示されるスケジュール情報のように、「スケジュール職務」として、「会議」を新たに設け、「文書」に会議資料をリンクさせることができる。図27に示される例においては、2月1日の15:00〜17:00が会議であり、会議資料として、「doc.docx」が格納されている。この場合、サーバ30の業務データ33にデータが格納されており、スケジュールの「文書」にリンクしている。なお、「会議」には、主催者である○山×夫の外に、東京支店、大阪支店及び名古屋支店の各代表者が出席予定であるものとする。
この場合、携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42がサーバ30の業務アプリケーション31からスケジュール情報を受信すると、携帯端末40の入出力兼用装置には、図28に示されるようなスケジュール表示画面が表示される。図28に示される例においては、2月1日の欄に会議資料のハイパーリンクが設定されている。該会議資料は、携帯端末40の入出力兼用装置に表示して参照することもできるが、面積が大きな資料であるため、携帯端末40の入出力兼用装置では視認しずらい。そこで、前記会議資料を画像処理装置10に印刷させることとする。この場合、携帯端末40の入出力兼用装置に、図29に示されるような通知画面が表示される。
そして、ユーザは、携帯端末40を画像処理装置10に接近させ、近距離の通信ネットワークである第2のネットワーク60を介して、携帯端末40が画像処理装置10に接続された状態にする。すると、画像処理装置10のオペレーションパネル14に、図30に示されるような、プリント用の画面が表示される。図30に示される例において、画像処理装置10は、印刷するデータが格納されたURL(Uniform Resource Locator)を業務スケジュール32から取得して、設定済みの状態になっている。
さらに、会議が終了した後、議事録があり、議事録データは、文書リンク「ftp://example.com/k/」のフォルダに別途格納されているものとする。そして、前記議事録データを会議に出席したユーザが参照することができるように、ユーザが携帯端末40の業務アプリケーションクライアント42を起動したときに、図31に示されるような通知画面が、携帯端末40の入出力兼用装置に表示されるものとする。
この場合、ユーザが携帯端末40を画像処理装置10に接近させ、近距離の通信ネットワークである第2のネットワーク60を介して、携帯端末40と画像処理装置10とが相互に通信可能な状態になると、画像処理装置10のオペレーションパネル14に、図32に示されるような、電子メール用の画面が表示される。図32に示される例において、画像処理装置10は、電子メールの宛先を会議の参加者から、また、件名及び文書リンクをスケジュール情報から、というように、それぞれを、業務スケジュール32から取得して、設定済みの状態になっている。そして、携帯端末40が画像処理装置10から電子メールを受信すると、携帯端末40の入出力兼用装置には、図33に示されるような電子メール受信画面が表示される。
このように、「スケジュール職務」として「会議」を設けた場合であっても、会議時間の前と後でどのようなアクションをするかを事前に決めてサーバ30の業務アプリケーション31に保持するようにすれば、以上のように説明した構成及び動作によって、本実施の形態が適用可能である。これにより、会議の前の資料の準備、会議後の議事録の送信を間違いなく行うことができる。
また、スケジュール情報は1日のうちに複数あってもよい。スケジュール情報が複数あった場合、携帯端末40を画像処理装置10に接近させたときに、該画像処理装置10のオペレーションパネル14には、図34に示されるように、複数のスケジュール情報のリストを含む画面が表示されるようにすることができる。そして、ユーザが前記リストの項目の1つにタッチしたときに、図22、30及び32に示されるような画面が表示されるようにすれば、以上のように説明した構成及び動作によって、本実施の形態が適用可能である。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。