JP2017190412A - タイヤ用ゴム組成物、及び空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、前記課題を解決し、良好な耐クラック性を有するタイヤ用ゴム組成物、及びこれを用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
ここで、80℃の恒温容器に2週間静置する方法、残存する老化防止剤の含有量の測定方法は、実施例に記載の方法により行われる。
ここで、屋外に6カ月間静置する方法、色差計を用いて色差を測定する方法は、実施例に記載の方法により行われる。
プルロニック型非イオン界面活性剤は、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリプロピレングリコールエチレンオキシド付加物とも呼ばれ、一般的には、下記式(I)で表わされる非イオン界面活性剤である。下記式(I)で表わされるように、プルロニック型非イオン界面活性剤は、両側にエチレンオキシド構造から構成される親水基を有し、この親水基に挟まれるように、プロピレンオキシド構造から構成される疎水基を有する。
上記非イオン界面活性剤の含有量を上記範囲内とすることにより、80℃の恒温容器に2週間静置した後、残存する老化防止剤の含有量を好適に上記特定量以上とでき、更には、屋外に6カ月間静置した後、色差計を用いて測定した色差(−(a*+b*)×10)を好適に−20より大きくすることができる。
老化防止剤の初期含有量の下限値を上記量とすることにより、80℃の恒温容器に2週間静置した後、残存する老化防止剤の含有量を好適に上記特定量以上とでき、老化防止剤の初期含有量の上限値を上記量とすることにより、屋外に6カ月間静置した後、色差計を用いて測定した色差(−(a*+b*)×10)を好適に−20より大きくすることができる。
なお、カーボンブラックのN2SAは、JIS K 6217−2:2001によって求められる。
なお、シリカのN2SAは、ASTM D3037−93に準じてBET法で測定される値である。
シランカップリング剤としては、ゴム工業において、従来からシリカと併用される任意のシランカップリング剤を使用することができ、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド等のスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプト系、ビニルトリエトキシシランなどのビニル系、3−アミノプロピルトリエトキシシランなどのアミノ系、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランのグリシドキシ系、3−ニトロプロピルトリメトキシシランなどのニトロ系、3−クロロプロピルトリメトキシシランなどのクロロ系等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、スルフィド系が好ましく、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドがより好ましい。
すなわち、前記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でトレッド、サイドウォール、クリンチ、ウイング等のタイヤ部材の形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成できる。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤが得られる。
すなわち、方法2は、方法1の方法に更に工程3を加えた方法である。
工程1では、測定対象であるゴム組成物(測定試料)を80℃の恒温容器に2週間静置する。ここで、80℃の恒温容器とは、80±2℃の恒温容器を意味する。
工程2では、工程1により静置した後のゴム組成物について、該ゴム組成物中に含まれる老化防止剤の含有量を測定する。
方法2では、更に、工程3を実施する。
工程3では、工程2で測定した老化防止剤の含有量、すなわち、ゴム中に残存する老化防止剤の含有量に基づいて、ゴム組成物の耐クラック性を評価する。これにより、あるゴム組成物が、市場で実際に使用した場合に良好な耐クラック性を有するゴム組成物であるか否かを評価でき、市場で実際に使用した場合の耐クラック性をより正確に予測することができる。
天然ゴム:RSS#3
SBR:日本ゼオン社製 NS116R(溶液重合SBR、結合スチレン量:23質量%、Tg:−21℃)
BR:宇部興産(株)製のBR150B(シス含量:98質量%)
カーボンブラック:三菱化学(株)製のシーストN220(N2SA:114m2/g)
シリカ:EVONIK−DEGUSSA社製のウルトラジルVN3(N2SA:175m2/g)
シランカップリング剤:EVONIK−DEGUSSA社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
プロセスオイル(アロマオイル):ジャパンエナジー社製のプロセスX−140(アロマ系プロセスオイル)
パラフィンワックス:日本精蝋(株)製 オゾエース0355
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
非イオン界面活性剤1:三洋化成工業(株)製のニューポールPE−64(プルロニック型非イオン界面活性剤(PEG/PPG−25/30コポリマー)(上記式(I)のa+c:25、b:30))
非イオン界面活性剤2:三洋化成工業(株)製のイオネットDO600(主成分が、式(2)のR2及びR3:−C17H33、式(2)のe:12、下式で表わされる化合物)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(化学名:N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド))
また、得られた未加硫ゴム組成物を用いて、トレッドの形状に合わせて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを作製し、170℃で加硫して試験用タイヤを得た。
なお、表1に記載の量(質量%)は、ゴム組成物100質量%中の含有量(質量%)を意味する。
得られた加硫ゴム組成物を下記により評価し、結果を表1に示した。
厚さ2mmのゴムシートから幅15mm×長さ120mmの長方形状に切り出したサンプルを試験片とし、80℃のオーブンで2週間静置した(恒温容器の容量:64L、恒温容器内の風速:1.0m/s)後、以下の評価を行った。
試験片から1mm角の立方体形状に切り出したものを50mg準備し、アセトン(和光純薬工業(株)製の特級アセトン)にて試験片内部の老化防止剤などを抽出した。得られた抽出物を、ガスクロマトグラフィー装置((株)島津製作所製)を用いて成分分析を行った。溶離剤として窒素ガス((株)島津製作所製、純度99.9%)を用い、毎分50mL、50℃の条件で分離した後、概物質の溶出ピークの面積を用いて、概物質の重量分率を見積もった。
ゴム試験片を屋外の日の当たる場所(兵庫県神戸市)に6カ月間(3月〜9月)放置した後、色差計を用いて、a*、b*を測定し、その値により、以下の基準にしたがって5段階に分けて評価した。数字が大きいほど、茶変色の度合いが小さいことを示している。なお、a*は赤色の強さを意味しており、b*は黄色の強さを意味している。3以上の場合、耐変色性が良好であると判断した。
(基準)
1:−(a*+b*)×10≦−30
2:−30<−(a*+b*)×10≦−20
3:−20<−(a*+b*)×10≦−10
4:−10<−(a*+b*)×10≦0
5:−(a*+b*)×10>0
試験用タイヤを2年間使用した後、トレッド溝底の耐クラック性を評価した。評価方法は目視にて確認し、亀裂の長さに応じて下記のように評点付けを行った。結果を表1に示した。
◎:亀裂が発生していない
○:亀裂は発生しているが、長さが1mm未満
△:亀裂の長さが1mm以上〜3mm未満
×:亀裂の長さが3mm以上
Claims (7)
- 80℃の恒温容器に2週間静置した後、残存する老化防止剤の含有量が0.5質量%以上であることを特徴とする使用環境下で大気中にさらされるタイヤ用ゴム組成物。
- 屋外に6カ月間静置した後、色差計を用いて測定した色差(−(a*+b*)×10)が−20より大きい請求項1に記載の使用環境下で大気中にさらされるタイヤ用ゴム組成物。
- トレッド用ゴム組成物、サイドウォール用ゴム組成物、クリンチ用ゴム組成物及び/又はウイング用ゴム組成物である請求項1又は2に記載の使用環境下で大気中にさらされるタイヤ用ゴム組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製したタイヤ部材を有する空気入りタイヤ。
- 前記タイヤ部材が、トレッド、サイドウォール、クリンチ及び/又はウイングである請求項4記載の空気入りタイヤ。
- ゴム組成物を80℃の恒温容器に2週間静置する工程1と、静置したゴム組成物中に含まれる老化防止剤の含有量を測定する工程2とを含む、ゴム組成物に配合された老化防止剤の揮発性を評価する方法。
- ゴム組成物を80℃の恒温容器に2週間静置する工程1と、静置したゴム組成物中に含まれる老化防止剤の含有量を測定する工程2と、工程2で測定した老化防止剤の含有量に基づいて、ゴム組成物の耐クラック性を評価する工程3とを含む、ゴム組成物の耐クラック性を評価する方法。
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