JP2017187972A - 端末の監視方法、サーバおよび状態識別サーバ - Google Patents

端末の監視方法、サーバおよび状態識別サーバ Download PDF

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【課題】多数の端末のデータから学習データを効率よく収集することを目的とする。【解決手段】プロセッサとメモリを含むサーバが、ネットワークを介して接続された端末を監視する端末の監視方法であって、前記サーバが、通信ネットワークを介して接続された1以上の前記端末が測定した指標値を時系列で収集する第1のステップと、前記サーバが、前記収集した指標値を所定の条件に従って1以上の参照グループに関連付ける第2のステップと、前記サーバが、前記参照グループに関連付けられた指標値について、当該参照グループ内の他の指標値から乖離した度合を比較対象値として算出する第3のステップと、前記サーバが、前記参照グループ毎に、前記参照グループに関連付けられた指標値の比較対象値の分布を参照データとして学習する第4のステップと、を含む。【選択図】図16

Description

本発明は、1つ以上のIoT(Internet of Things)端末が通信ネットワークを介して接続されたIoTシステムにおける、IoT端末の状態監視技術に関する。
IoTの時代となり、様々なIoT端末がネットワークに接続されるようになった。これらのIoT端末を高効率で活用するためには、故障を未然に防ぐための予防保守が重要である。また、昨今注目を集める自動運転技術でも、安全性確保の観点から、端末の状態監視は高いニーズがある。
従来の状態監視技術では、監視対象機器の過去のデータを学習データとして収集し、学習データと監視対象機器の現在のデータの比較により、機器の状態を識別している(例えば、特許文献1(第7〜13頁、第7図)参照)。
特開2015―088078号公報
従来技術では、監視対象の機械設備自身の過去の正常時の観測データと、現在の測定データとの比較により、機器の状態を識別している。識別精度を向上するためには、学習時間を長く取り、学習データを大量に集める必要がある。
特許文献1に記載の技術は、主に、発電設備や大型の建設機器などを対象としており、IoTシステムにおける、大量の端末や、端末の頻繁な移動などは想定していない。IoTシステムでは、端末が置かれた外的条件が大幅に変化する可能性もあり、同一条件となる学習データを大量に収集することは難しい。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、多数の端末のデータから学習データを効率よく収集することを目的とする。
本発明は、プロセッサとメモリを含むサーバが、ネットワークを介して接続された端末を監視する端末の監視方法であって、前記サーバが、通信ネットワークを介して接続された1以上の前記端末が測定した指標値を時系列で収集する第1のステップと、前記サーバが、前記収集した指標値を所定の条件に従って1以上の参照グループに関連付ける第2のステップと、前記サーバが、前記参照グループに関連付けられた指標値について、当該参照グループ内の他の指標値から乖離した度合を比較対象値として算出する第3のステップと、前記サーバが、前記参照グループ毎に、前記参照グループに関連付けられた指標値の比較対象値の分布を参照データとして学習する第4のステップと、を含む。
複数の端末から学習用データを短期間で効率的に収集でき、状態の検知精度が向上する。
本明細書において開示される主題の、少なくとも一つの実施の詳細は、添付されている図面と以下の記述の中で述べられる。開示される主題のその他の特徴、態様、効果は、以下の開示、図面、請求項により明らかにされる。
第1の実施例を示し、IoTシステムの構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施例を示し、IoTシステムの構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施例を示し、学習サーバの構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施例を示し、状態識別サーバの構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施例を示し、データ格納装置の構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施例を示し、参照グループ選択テーブルの一例を示す図である。 第1の実施例を示し、広域エリア情報テーブルの一例を示す図である。 第1の実施例を示し、狭域エリア情報テーブルの一例を示す図である。 第1の実施例を示し、参照グループ管理テーブルの一例を示す図である。 第1の実施例を示し、自動車情報テーブルの一例を示す図である。 第1の実施例を示し、指標値履歴テーブルの一例を示す図である。 第1の実施例を示し、高周波成分履歴テーブルの一例を示す図である。 第1の実施例を示し、アンバランス程度履歴テーブルの一例を示す図である。 第1の実施例を示し、アンバランス程度分布テーブルの一例を示す図である。 第1の実施例を示し、異常判定履歴テーブルの一例を示す図である。 第1の実施例を示し、学習サーバが自動車から指標値を取得する処理の一例を示すシーケンス図である。 第1の実施例を示し、学習処理の一例を示すフローチャートである。 第1の実施例を示し、異常検出処理の一例を示すフローチャートである。 第1の実施例を示し、画面表示処理の一例を示すフローチャートである。 第1の実施例を示し、検出した異常の画面表示の一例を示す画面イメージである。 第1の実施例を示し、検出した異常値と日時の関係を示す画面表示の一例を示す画面イメージである。 第1の実施例を示し、検出した速度と日時の関係を示す画面表示の一例を示す画面イメージである。 第4の実施例を示し、特定エリア進入履歴テーブルの一例を示す図である。 第4の実施例を示し、特定エリア指標値履歴テーブルの一例を示す図である。 第4の実施例を示し、特定エリアアンバランス程度分布テーブルの一例を示す図である。 第4の実施例を示し、軸変換処理の一例を示すフローチャートである。 第4の実施例を示し、監視対象自動車の状況を示す図である。 第4の実施例を示し、軸の変換方法の一例を示す図である。 第4の実施例を示し、軸の変換方法の一例を示す図である。 第4の実施例を示し、参照データ学習及び異常検出処理の一例を示すシーケンス図である。 第4の実施例を示し、参照データ学習処理の一例を示すフローチャートである。 第4の実施例を示し、危険運転の検出の一例を示すグラフである。 第4の実施例を示し、危険運転の検出の他の例を示すグラフである。 第4の実施例を示し、過去データの位相補正処理の一例を示すフローチャートである。 第4の実施例を示し、距離補正前の距離と加速度の関係を示す図である。 第5の実施例を示し、ロボット監視システムの一例を示すブロック図である。 第5の実施例を示し、参照データ学習及び異常検出処理の一例を示すシーケンス図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
なお、以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明などの関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(例えば、個数、数値、量、範囲等)に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合などを除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良いものとする。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(本実施形態では、物理的な構成要素の他に、要素ステップなども含む)は、特に明示した場合及び原理的に明らかに必須であると考えられる場合などを除き、必ずしも必須のものではない。
さらに、以下に示した実施の形態は単独で適用してもよいし、複数もしくはすべての実施の形態を組み合わせて適用しても構わない。
なお、本実施形態において、システムが使用する情報はデータ構造に依存せず、どのようなデータ構造で表現されてもよい。例えば、テーブル、リスト、データベース又はキュー等から適切に選択したデータ構造体が、情報を格納することができる。従って、本実施形態において使用されるテーブルは、テーブル以外のデータ構造で表現されてもよい。
本実施例では、IoTシステムの一例として、テレマティクスサービスシステムにおける異常検出について説明する。また、本実施例では、異常検出方法として、公知または周知の技術を用いることができ、例えば特開2006−240412に開示される高周波成分を用いた異常検出方法を拡張して用いる。
図1A、図1Bは実施例1のテレマティクスサービスシステムの構成図である。
テレマティクスサービスシステムでは、少なくとも一台以上のIoT端末(本実施例1では自動車)107と、無線のアクセス網106と、インターネット105と、状態識別サーバ101と、学習サーバ103と、入出力端末104、及びデータ格納装置102から構成される。
なお、IoT端末107とは、計測機能と通信機能を有し、インターネット105やアクセス網106などの通信網に接続して、テレマティクスサービスプロバイダ108などに収集したデータの送信を行う端末であり、上記機能の他にも、端末の用途に応じた様々な機能を有していてもよい。
状態識別サーバ101と、学習サーバ103と、入出力端末104及びデータ格納装置102はネットワーク120を介して相互に接続されてテレマティクスサービスを提供するサイト(即ち、テレマティクスサービスプロバイダ108)を構成する。また、ネットワーク120は、ゲートウェイ装置121を介してインターネット105に接続される。
インターネット105は図示しない複数の通信装置によって構築される通信ネットワークであり、本実施例特有の構成ではないため説明を省略する。
アクセス網106は、図1Bで示すように、1以上の自動車107と通信を行う基地局140と、複数の通信装置141と、アクセス網106をインターネット105に接続する中継装置142と、を含む。
テレマティクスサービスシステムは1以上のアクセス網106を有し、アクセス網106は自動車107の指標値109をテレマティクスサービスプロバイダ108へ転送する。なお、ひとつのアクセス網106は、1以上のエリアA1〜A3に含まれる。各エリアA1〜A3は、図6の広域エリアID601に対応する。
また、広域エリアは、都道府県などの単位で予め設定された領域である。広域エリアは、1以上の狭域エリアを含むことができ、狭域エリアは、自動車107の走行に特徴のある領域が予め設定される。狭域エリアとしては、高速道路や山道などが予め設定される。
自動車107は、公知または周知の自動車である。自動車107は位置を測定するGPS(Global Positioning System)等の測位装置(以下、GPSという)131と、スピード、冷却水温度、エンジン回転数、各方向の加速度、及び走行距離等の各指標値109を測定する各種センサで構成されるセンサ132と、GPS131とセンサ132からデータを収集して通信装置133からアクセス網106、インターネット105を介して測定した指標値109をアクセス網106と、インターネット105及びネットワーク120を介して学習サーバ103へ送信するコントローラ130と、を含む。
前記測定機能及び通信機能は、自動車107自身が有さずに、本機能を有する外部装置(図示省略)を自動車107に接続することによって実現しても良い。また、自動車107が測定機能を有し、測定した各指標値を、自動車107に接続した外部通信装置を介して学習サーバ103へ送信しても良い。本機能は公知又は周知の測定装置、及び通信装置で実現されるため、本実施例では説明を省略する。なお、本実施例では、測定機能及び通信機能は、自動車107を主体として記す。
学習サーバ103は、ネットワーク120とインターネット105、及びアクセス網106を介して自動車107に接続する。また、学習サーバ103はネットワーク120を介してデータ格納装置102、及び入出力端末104にも接続する。学習サーバ103は自動車107から受信したデータを基に異常検出処理の際に、比較データとなる参照データを作成し、作成した参照データをデータ格納装置102へ書き込む。
状態識別サーバ101は、ネットワーク120を介してデータ格納装置102、及び入出力端末104と接続される。状態識別サーバ101は、データ格納装置102から読み出したデータを用いて、異常検出処理を行う。
入出力端末104は、例えばディスプレイとキーボードやマウスを含む計算機であり、学習サーバ103、データ格納装置102、及び状態識別サーバ101と接続する。
データ格納装置102はデータの書き込み及び読み出しを行う外部記憶装置であり、状態識別サーバ101、学習サーバ103、及び入出力端末104に接続される。データ格納装置102は、管理者による各種の設定、自動車107から受信したデータ、及び、データ学習サーバ103により算出された各種データなどを記録する、複数のデータテーブルを格納する。
なお、本構成は一例であり、学習サーバ103、状態識別サーバ101、及びデータ格納装置102は、このうちの二台、又は全てを同一装置上で実現してもよい。データ格納装置102が有する一部又は全てのデータテーブルを、学習サーバ103、又は状態識別サーバ101のメモリ上に設置してもよい。データの学習及び異常検出処理に影響のない範囲で、前記各テーブルの配置は変更可能であり、重複して配置されてもよい。入出力端末104は、学習サーバ103、状態識別サーバ101、及びデータ格納装置102のそれぞれに用意されていてもよい。また、入出力端末104は学習サーバ103、状態識別サーバ101、及びデータ格納装置102に、必ずしも直接接続しなくても良い。更に、図1では、学習サーバ103、状態識別サーバ101、及びデータ格納装置102はテレマティクスサービスプロバイダ108により所有、及び管理されているが、それぞれ、異なるサービス提供者により所有及び管理されてもよい。また、学習サーバ103、状態識別サーバ101、及びデータ格納装置102はそれぞれ複数台設置されても良い。なお、実施例2以降も、特に明記しない限り本システム構成と同様の構成をとる。
図2は実施例1の学習サーバ103のハードウェアを含む構成の一例を示すブロック図である。学習サーバ103は、公知または周知の計算機のハードウェア構成を採用するものであり、CPU201と、入出力インターフェース(図2では、I/Oと表記)202と、ネットワークインターフェース(図2では、ネットワークI/Fと表記)205と、メモリ203、及び二次記憶デバイス204を有する。
CPU201と、入出力インターフェース202と、ネットワークインターフェース205と、メモリ203、及び二次記憶デバイス204は、バスを介して互いに接続される。
CPU201は、二次記憶デバイス204に格納された各種プログラムをメモリ203にロードし、メモリ203にロードされた各種プログラムを実行する。
メモリ203は揮発性の記憶領域であり、二次記憶デバイス204は不揮発性の記憶領域である。メモリ203に格納されたデータは、永続的にデータを記憶するために二次記憶デバイス204にも格納される。
メモリ203には、参照グループ管理プログラム206と、指標値取得プログラム207と、高周波成分計算プログラム208、及びアンバランス程度計算プログラム209が格納される。学習サーバ103は、ネットワークインターフェース205を介して入出力端末104と接続する。
各プログラムはCPU201によって実行されるものであるが、実施例においては各プログラムによる処理は、各プログラムを主体として記載する。
後述するように、参照グループ管理プログラム206は、参照グループ管理テーブル409を生成し、指標値取得プログラム207は、自動車107から各指標値109を取得し、高周波成分計算プログラム208は指標値毎に時間変化(即ち、時系列的な変化)の高周波成分を計算し、アンバランス程度計算プログラム209は、指標値毎に時間変化の高周波成分からアンバランス程度の統計分布を計算する。アンバランス程度は、後述するように指標値の高周波成分に基づいて算出された値である。
データ学習サーバ103の各機能を実現するプログラムや、テーブル等の情報は、二次記憶デバイス204や不揮発性半導体メモリ、ハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)等の記憶デバイス、または、ICカード、SDカード、DVD等の計算機読み取り可能な非一時的データ記憶媒体に格納することができる。
図3は実施例1の状態識別サーバ101のハードウェアを含む構成の一例を示すブロック図である。状態識別サーバ101は、公知又は周知の計算機のハードウェア構成を採用するものであり、CPU301と、外部入出力インターフェース(図3では、I/Oと表記)302と、ネットワークインターフェース(図3では、ネットワークI/Fと表記)305と、メモリ303、及び二次記憶デバイス304を有する。
CPU301と、入出力インターフェース302と、ネットワークインターフェース305と、メモリ303、及び二次記憶デバイス304は、バスを介して互いに接続される。CPU301と、入出力インターフェース302と、ネットワークインターフェース305と、メモリ303、及び二次記憶デバイス304のハードウェア的な機能は、図2に示すCPU201と、入出力インターフェース202と、ネットワークインターフェース205と、メモリ203、及び二次記憶デバイス204と同じであるので、説明を省略する。
メモリ303には、異常分析プログラム311、及び異常表示プログラム312が格納され、CPU301によって実行される。
異常分析プログラム311は後述するように、自動車107の指標値109から異常度を算出して異常の有無を判定する。また、異常表示プログラム312は、入出力端末104に異常の内容を表示する。なお、異常度は、後述するように、指標値109の高周波成分に基づいて算出されたアンバランス程度から算出される値である。
状態識別サーバ101の各機能を実現するプログラムや、テーブル等の情報は、二次記憶デバイス304や不揮発性半導体メモリ、ハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)等の記憶デバイス、または、ICカード、SDカード、DVD等の計算機読み取り可能な非一時的データ記憶媒体に格納することができる。
学習サーバ103、及び状態識別サーバ101で実行される各プログラムの詳細は、図5〜図19を用いて後述する。
図4はデータ格納装置102のハードウェアを含む構成の一例を示すブロック図である。データ格納装置102は、公知又は周知の計算機のハードウェア構成を採用するものであり、CPU401と、外部入出力インターフェース402(図4では、I/Oと表記)と、ネットワークインターフェース405(図4では、ネットワークI/Fと表記)と、メモリ403、及び二次記憶デバイス404を有する。
CPU401と、入出力インターフェース402と、ネットワークインターフェース405と、メモリ403、及び二次記憶デバイス404は、バスを介して互いに接続される。CPU401と、入出力インターフェース402と、ネットワークインターフェース405と、メモリ403、及び二次記憶デバイス404のハードウェア的な機能は、図2に示すCPU201と、入出力インターフェース202と、ネットワークインターフェース205と、メモリ203、及び二次記憶デバイス204と同じであるので、説明を省略する。
メモリ403には、参照グループ選択テーブル406、広域エリア情報テーブル407、狭域エリア情報テーブル408、参照グループ管理テーブル409、自動車情報テーブル410、指標値履歴テーブル411、高周波成分履歴テーブル412、アンバランス程度履歴テーブル413、アンバランス程度分布テーブル414、及び、異常判定履歴テーブル415が格納される。
図5は参照グループ選択テーブル406の一例を示す図である。
参照グループ選択テーブル406は、指標値名501と、指標値ID502と、広域エリア503と、狭域エリア504と、製造メーカ505と、車種506をひとつのエントリに含む。
指標値名501は、自動車107のセンサ132で測定されるデータの種類が格納される。指標値ID502には、指標値名501ごとに予め設定された識別子が格納される。広域エリア503〜車種506は、指標値の属性を示すフィールドであり、当該指標値と属性を関連付ける情報が格納される。指標値と属性を関連付ける場合には、広域エリア503〜車種506のフィールドに「○」が設定される。
指標値は、「○」が設定された広域エリア503〜車種506の属性に関連付けられた参照グループに含まれる。図示の例では、「速度」の指標値は、広域エリア503と、狭域エリア502の属性を含む参照グループに含まれる。
ここで、参照グループとは、指標値名501と、広域エリア503〜車種506に設定した「○」の範囲の組合せにより一意に決まるグループであり、学習サーバ103は、参照グループ毎にデータの学習を行う。
本実施例1では、学習サーバ103は、複数のアクセス網106の複数の自動車107から測定データ(指標値109)を収集することにより、同一条件を満たす学習用データを短時間で効率的に収集する。
上述したように、自動車107では様々な指標値109を測定しており、データ学習を行う上で、指標値109の種類により同一条件の設定方法は異なる。例えば、自動車107の速度や加速度は、同一の高速道路を走行中の自動車107であれば同一条件を満たす、と考えられる。また、エンジンの冷却水の温度のように、気温が関係する指標値では、地理的に近いエリアを走行中の自動車が同一条件を満たすと考える。
そこで、テレマティクスサービスプロバイダ108の管理者は参照グループ選択テーブル406を用いて指標値109毎に同一条件のグループの範囲を「○」により設定する。これにより、指標値と区切り方法のフルマトリックスで参照グループを生成することなく、指標値109毎に有効な範囲の区切り方を指定することができる。
図6は広域エリア情報テーブル407の一例を示す図である。広域エリア情報テーブル407は、広域エリアの識別子を格納する広域エリアID601と、GPS131で測定された緯度602と、経度603及び高度604と、隣接エリア605と、包含エリア606をひとつのエントリに含む。
緯度602、経度603、及び高度604により、各狭域エリアの範囲を指定する。隣接エリア605は、各広域エリアに隣接する広域エリアのIDを格納する。包含エリア606は、各広域エリアに含まれる狭域エリアのIDを格納する。狭域エリアを含まない広域エリアも存在する。
図7は狭域エリア情報テーブル408の一例を示す図である。狭域エリア情報テーブル408は、狭域エリアの識別子を格納する狭域エリアID701と、種別702と、狭域エリアの始点の座標(緯度703と、経度704、及び高度705)と、狭域エリアの終点の座標(緯度706、経度707、及び高度708)をひとつのエントリに含む。
狭域エリア情報テーブル408は、高速道路や山道など、特別なエリアの範囲を規定する。種別702が「高速道路」の場合、全範囲が1つの狭域エリアに属するわけではなく、複数の狭域エリアに分割されてもよい。
図8は参照グループ管理テーブル409の一例を示す図である。参照グループ管理テーブル409は、参照グループID801と、指標値ID802と、範囲803をひとつのエントリに含む。
参照グループID801は、参照グループの識別子で、学習サーバ103の参照グループ管理プログラム206が設定する。管理者等の指示により、学習サーバ103の参照グループ管理プログラム206が、参照グループ選択テーブル406と、広域エリア情報テーブル407、及び狭域エリア情報テーブル408を基に参照グループ管理テーブル409を生成する。
参照グループ管理テーブル409は、学習対象となる指標値(802)と範囲(803)の組合せを管理する。例えば、参照グループID801が「G0001−0001」の場合、図5に示した参照グループ選択テーブル406の指標値名501が「速度」について、広域エリア「A1」と狭域エリア「B1」で取得した指標値の学習を行うことが設定される。
学習サーバ103に収集された指標値は、予め設定された参照グループ管理テーブル409に従って、1以上の参照グループID801に関連付けられる。
なお、参照グループは、図5に示した参照グループ選択テーブル406で、指標値と属性の組み合わせが設定され、学習サーバ103は、指標値に対する属性の範囲803を設定した参照グループID801を設定する。すなわち、指標値の属性として、地理的な属性である広域エリア503が選択されていた場合、学習サーバ103は、広域エリア503毎に参照グループID801を生成し、参照グループID801単位で学習を行う。
図9は自動車情報テーブル410の一例を示す図である。自動車107の識別子を格納する自動車ID901と、製造メーカ902、及び車種903などをひとつのエントリに含む。自動車107が測定した指標値ではなく、自動車107に対して固定的なデータを格納する。
自動車ID901は、各自動車107に予め設定された値で、例えば、登録番号などを用いることができる。
図10は指標値履歴テーブル411の一例を示す図である。指標値履歴テーブル411は、自動車ID1001と、データ測定日時1002と、緯度1003と、経度1004と、高度1005と、各指標値1006、1007と、広域エリアID1008、及び狭域エリアID1009をひとつのエントリに含む。
指標値履歴テーブル411は、学習サーバ103の指標値取得プログラム207によって生成及び更新される。自動車ID1001には、自動車情報テーブル410の自動車ID901の値が格納される。データ測定日時1002は、自動車107のコントローラ130がGPS131やセンサ132からデータを取得した日時が格納される。
緯度1003と経度1004及び高度1005には、自動車107のGPS131が測定した座標が格納される。指標値1006には、参照グループ選択テーブル406の指標値ID502=「0001」の「車速」が格納される。指標値1007には、参照グループ選択テーブル406の指標値ID502=「0002」の「冷却水温度」が格納される。
広域エリア1008には、自動車107の指標値109を測定した広域エリアの識別子が格納され、狭域エリア1009には、自動車107の指標値109を測定した狭域エリアの識別子が格納される。
なお、図10では、指標値1006、1007を示したが、図示はしないが参照グループ選択テーブル406の指標値ID502が「0003」以降の指標値についても指標値履歴テーブル411にはフィールドが設定され、値が格納される。以下に説明する他のテーブルについても同様である。
図11は高周波成分履歴テーブル412の一例を示す図である。高周波成分履歴テーブル412は、自動車ID1101と、データ測定日時1102、及び各指標値の高周波成分1103、1104をひとつのエントリに含む。
高周波成分履歴テーブル412は、学習サーバ103の高周波成分計算プログラム208によって生成される。自動車ID1101には、自動車情報テーブル410の自動車ID901の値が格納される。データ測定日時1102は、自動車107のコントローラ130がGPS131やセンサ132からデータを取得した日時が格納される。
高周波成分1103には、参照グループ選択テーブル406の指標値ID502=「0001」の「車速」について高周波成分の計算を行った結果が格納される。同様に、高周波成分1104には、参照グループ選択テーブル406の指標値ID502=「0002」の「冷却水温度」について高周波成分の計算を行った結果が格納される。
図12はアンバランス程度履歴テーブル413の一例を示す図である。後述するアンバランス程度計算プログラム209は、アンバランス程度履歴テーブル413に計算結果を格納する。
アンバランス程度履歴テーブル413は、自動車ID1201と、データ測定日時1202と、指標値ID1203と、アンバランス程度1204と、異常度1205、及び参照グループID1206をひとつのエントリに含む。
自動車ID1201には、指標値を取得した自動車107の識別子を示す自動車ID901の値が格納される。データ測定日時1202には、アンバランス程度を演算した指標値を取得した日時が格納され、指標値履歴テーブル411のデータ測定日時1002が対応する。指標値ID1203には、アンバランス程度を算出した指標値の識別子が格納され、参照グループ選択テーブル406の指標値ID502に対応する。
アンバランス程度1204には、アンバランス程度計算プログラム209の計算結果が格納される。異常度1205には、後述するように、異常分析プログラム311がアンバランス程度の分布に基づいて計算した結果が格納される。参照グループID1206には、参照グループ管理テーブル409の識別子(801)が格納される。
図13はアンバランス程度分布テーブル414の一例を示す図である。
アンバランス程度分布テーブル414は、参照グループID1301、データ測定日時1302、分布の平均1303、及び分布の標準偏差1304をひとつのエントリに含む。
参照グループID1301には、参照グループ管理テーブル409の識別子(801)が格納される。データ測定日時1302には、アンバランス程度を演算した指標値を取得した日時が格納され、指標値履歴テーブル411のデータ測定日時1002が対応する。分布の平均1303及び分布の標準偏差1304には、アンバランス程度計算プログラム209が計算した結果が格納される。
図14は異常判定履歴テーブル415の一例を示す図である。異常判定履歴テーブル415は、検出日時1401、自動車ID1402、指標値ID1403、異常度1404、及び参照グループID1405を含む。
検出日時1401には、異常分析プログラム311によって異常であると判定された指標値を、自動車107が測定した日時(即ち、アンバランス程度履歴テーブル413のデータ測定日時1202)が格納される。
指標値ID1403には、異常と判定された指標値の識別子が格納され、参照グループ選択テーブル406の指標値ID502に対応する。異常度1404には、異常分析プログラム311が算出した異常の度合を示す値が格納される。参照グループID1405には、参照グループ管理テーブル409の識別子(801)が格納される。
図15は、実施例1の学習サーバ103が自動車107から指標値109を取得する処理の一例を示すシーケンス図である。
自動車107のコントローラ130は、所定の周期で位置情報、及び各種指標値109の測定を行い(1501)、測定した指標値109(即ち、データ群)を、アクセス網106、及びインターネット105を介して、学習サーバ103へ送信する(1502)。
ここで位置情報とは、緯度、経度、高度など、自動車107の位置を特定可能な情報である。また、指標値109とは、たとえば、走行速度、冷却水の温度、各種加速度、走行距離、及びエンジンの回転数などである。コントローラ130は、自動車107のメーカや車種の情報も合わせてデータを送信してもよい。アクセス網106、及びインターネット105は、自動車107から送信されたデータを学習サーバ103へ転送する(1503、1504)。
学習サーバ103では、自動車107から送信された各指標値109を指標値取得プログラム207が受信し、受信した位置情報、及び各種指標値109を基に、指標値履歴テーブル411を更新する(1505)。具体的には、指標値取得プログラム207が受信した位置情報、及び各指標値109を指標値履歴テーブル411に追記し、予め定めておいた保持期間を過ぎたデータがあれば削除する。
また、指標値取得プログラム207が受信した位置情報で、広域エリア情報テーブル407及び狭域エリア情報テーブル408を検索して、該自動車107が含まれる広域エリアID601、及び狭域エリアID701を特定して指標値履歴テーブル411に記録する。
広域エリア情報テーブル407には、隣接する隣接エリア605が記録されており、指標値取得プログラム207は、自動車107の広域エリアID601を判定する際に、前回受信した位置情報から得た広域エリアID601と、その隣接エリア605、その他の広域エリアの順に検索することにより、広域エリアID601の特定時間を短縮することができる。
また、広域エリア情報テーブル407は、各広域エリアに含まれる包含エリア606も記録している。自動車107の狭域エリア1009の特定は、該自動車107の広域エリアを特定した後に、特定した広域エリアID601に含まれる包含エリア606について、該自動車107の位置情報が含まれているか否かの判定により指標値取得プログラム207が行う。
次に、高周波成分計算プログラム208が、受信した各指標値109、及び指標値履歴テーブル411から得られる各指標値の過去の履歴に基づいて、指標値毎に高周波成分を計算し(1506)、計算結果を高周波成分履歴テーブル412に追記する(1507)。
上記計算方法の一例として、高周波成分計算プログラム208は、時系列で取得された指標値109に対して、ハイパスフィルタを用いて、以下の(1)式で示される平滑化した正規変化率(smoothed normalized rate of variability)を算出する。(1)式において、xtは日時tの指標値であり、nは平滑の長さ、αは平滑度である。なお、平滑度αは1よりも大きい値に設定される。
Figure 2017187972
以上のように、自動車107から送信された指標値109が、指標値取得プログラム207によって指標値履歴テーブル411に格納されてから、高周波成分計算プログラム208によって計算された高周波成分が高周波成分履歴テーブル412へ格納される。
図16は、学習サーバ103における、学習処理の一例を示すフローチャートである。学習サーバ103は、所定の周期(例えば、5秒間隔)で参照データの学習及び更新を行う。この所定の周期は、自動車107のコントローラ130がデータをサンプリングして送信する周期とすることができる。
なお、学習サーバ103は、データ格納装置102に接続されて、データ格納装置102上のデータテーブルの読み書き処理を行うが、学習サーバ103とデータ格納装置102間のデータ送受信は公知又は周知のデータ送受信処理であるため、データテーブルの読み書き処理においてはデータ送受信処理の説明を省略する。状態識別サーバ101とデータ格納装置102の間のデータ送受信処理の説明も同様に省略する。
学習サーバ103のアンバランス程度計算プログラム209は、参照グループ管理テーブル409から、未処理の参照グループID801をひとつ選択する(1602)。アンバランス程度計算プログラム209は、選択した参照グループID801の範囲803に含まれる自動車107、即ち、広域エリア及び狭域エリアの組、又は製造メーカと車種の組など、参照グループ管理テーブル409に指定された範囲803に一致する自動車107を、指標値履歴テーブル411、及び自動車情報テーブル410を用いて選択する(1603)。
次にアンバランス程度計算プログラム209は、選択された自動車107の中から、最新のデータ測定日時1002が処理対象日時である自動車107を更に選択する(1604)。なお、処理対象日時は、最新のデータ測定日時1002が現在日時から所定時間(例えば、5秒間など)だけ過去に遡った日時以内であり、データ測定日時1002が処理対象日時以内の指標値履歴テーブル411のデータまでを処理対象とすることができる。また、最新のデータ測定日時1002が現在日時から所定時間を超えた古いデータであれば、当該自動車ID1001を学習対象から除外することができる。
次にアンバランス程度計算プログラム209は、最終的に選択した全自動車107の処理対象である指標値の高周波成分値のアンバランス程度を参照グループID1907毎に計算する(1605)。
アンバランス程度は、選択された自動車107の指標値の高周波成分(1103、1104)と、他の自動車107の処理対象の高周波成分(1103、1104)の平均値との差から算出される。アンバランス程度は、参照グループ内の指標値の高周波成分の分布に対して、当該指標値の高周波成分が前記分布から乖離した度合を示す。なお、アンバランス程度は、参照グループ内の指標値の分布に対して、当該指標値が乖離した度合としてもよい。
自動車iの処理対象の指標値の高周波成分をz(i)とすれば、m台の自動車を含むグループにおける第i台目の自動車107の処理対象の指標値のアンバランス程度G(z(i))は以下の(2)式で示される。
Figure 2017187972
換言すれば、アンバランス程度は、当該指標値が、参照グループ内の他の指標値から乖離した度合を示す値であって、当該参照グループの学習結果と比較を行うための比較対象値として算出される。参照グループの学習結果は、後述するように、アンバランス程度の分布の平均と、分布の標準偏差の例を示す。
次に、アンバランス程度計算プログラム209は、算出したアンバランス程度G(z(i))でアンバランス程度履歴テーブル413を更新する(1606)。具体的には、アンバランス程度計算プログラム209は、算出したアンバランス程度の値をアンバランス程度履歴テーブル413に追記し、所定の時間を経過したアンバランス程度履歴テーブル413のデータを削除する。
次に、アンバランス程度計算プログラム209は、算出したアンバランス程度の統計分布を算出する(1607)。このとき、上記ステップ1604で選択した自動車107の台数が予め定めたp台に満たない場合は、アンバランス程度履歴テーブル413から不足分のデータを取得し、アンバランス程度履歴テーブル413上のアンバランス程度の統計分布を算出する。
アンバランス程度計算プログラム209は、算出したアンバランス程度の統計分布でアンバランス程度分布テーブル414を更新する(1608)。具体的には、アンバランス程度計算プログラム209は、算出した統計分布をアンバランス程度分布テーブル414に追記し、所定の時間を過ぎたデータを削除する。
次に、アンバランス程度計算プログラム209は、参照グループ管理テーブル409を参照して未処理の参照グループがあるか否かを判定し、未処理の参照グループがあればステップ1602に戻って上記処理を繰り返し、未処理の参照グループがなければ処理を終了する(1610)。
なお、指標値の高周波成分は、以下の(3)式により近似することも可能である。
Figure 2017187972
なお、上記(3)式において、変数yは(3)式内の第1式及び第2式で決定される媒介変数である。また、変数xは指標値を示し、変数tは日時を示し、αは平滑度を示す。
アンバランス程度の分布は、例えば正規分布に従うと仮定すると、平均と標準偏差により分布を一意に決定できるため、参照グループと処理日時(即ち、データ測定日時)、分布の平均、及び標準偏差を記録すればよい。
上記学習処理によって、学習サーバ103は、所定の周期になると参照グループ選択テーブル406の参照グループID801毎に指標値の高周波成分に基づいてアンバランス程度とアンバランス程度の分布を計算して、参照データとしてアンバランス程度履歴テーブル413とアンバランス程度分布テーブル414を更新する。
本実施例のアンバランス程度分布テーブル414には、参照グループID1301が、図8の参照グループ管理テーブル409において指標値ID802と範囲803が対応付けられた分布(即ち、平均1303及び標準偏差1304)がデータ測定日時1302毎に格納される。
これにより、学習サーバ103は、複数の自動車107から同一のエリアで同一(または直近)の日時の指標値を取得して、データ測定日時1302ごとに指標値のアンバランス程度と分布(即ち、平均及び標準偏差)を学習することができる。これによって、複数のIoT機器としての自動車107からデータを収集するため、同一条件を満たす学習用データを短期間で効率的に収集でき、状態の検知精度を向上させることができる。
図17は状態識別サーバ101で行われる異常検出処理の一例を示すフローチャートである。状態識別サーバ101は、所定の周期(例えば、5秒間隔)で異常分析プログラム311実行する。
状態識別サーバ101の異常分析プログラム311は、アンバランス程度履歴テーブル413から、最新のデータ測定日時1202が処理対象日時である自動車107(自動車ID1201)を選択する(1702)。なお、処理対象日時は、現在日時から所定時間(例えば、10秒間など)だけ過去に遡った日時である。アンバランス程度履歴テーブル413で最新のデータ測定日時1202が現在日時から所定時間だけ過去に遡ったデータまでを処理対象とすることができる。また、最新のデータ測定日時1202が現在日時から所定時間を超えた古いデータであれば、当該自動車107を処理対象から除外することができる。
次に、異常分析プログラム311は、選択した自動車107の中から未処理の自動車107を一台選択する(1703)。次に、異常分析プログラム311は、アンバランス程度履歴テーブル413から当該自動車107の最新のデータ群を取得する(1704)。
次に、異常分析プログラム311は、未処理の指標値ID1203を1つ選択し(1705)、該当する参照グループID1206のアンバランス程度の分布をアンバランス程度分布テーブル414から取得する(1706)。すなわち、異常分析プログラム311は、上記選択した自動車107の自動車ID1201と、指標値ID1203でアンバランス程度履歴テーブル413を検索して参照グループID1206とアンバランス程度1204を取得する。そして、異常分析プログラム311は、参照グループID1206に対応する分布の平均1303と、分布の標準偏差1304をアンバランス程度分布テーブル414から取得する。
異常分析プログラム311は、取得した分布(即ち、平均1303と標準偏差1304)、及び、監視対象の指標値のアンバランス程度1204を基に異常度1205を算出し、アンバランス程度履歴テーブル413に異常度1205を格納する(1707)。
更に、異常分析プログラム311は、算出した異常度と、予め定めておいた閾値との比較により、指標値が異常か否かを判定する(1708)。この判定は、例えば、異常度1205が所定の閾値を超えると指標値に異常が発生したと判定される。なお、閾値は参照グループID801毎に予め設定された値である。また、閾値は指標値毎に設定してもよい。
これにより指標値が異常であれば、異常分析プログラム311は、異常判定履歴テーブル415に異常が発生した情報を格納する(1713)。すなわち、異常分析プログラム311は、異常判定履歴テーブル415に、異常が発生した指標値のデータ測定日時を検出日時1401として、自動車ID1402と、指標値ID1403と、算出された異常度1404と、参照グループID1405を追加する。
ここで異常度とは、例えばアンバランス程度の分布の外側確率を用いて算出してもよい。本実施例では、一例として、
異常度=|アンバランス程度 ― 分布の平均値|/分布の標準偏差
とし、アンバランス程度がアンバランス程度の分布の外側に位置するときほど異常度が大きくなるように定める。
次に、異常分析プログラム311は、未処理の指標値の有無を判定し(1709)、未処理の指標値があれば、ステップ1705に戻って上記処理を繰り返して、未処理の指標値がなければステップ1710に進む。
次に異常分析プログラム311は、未処理の自動車107の有無を判定し(1710)、未処理の自動車107があればステップ1703に戻って上記処理を繰り返し、未処理の自動車がなければステップ1711に進む。
異常分析プログラム311は、ステップ1708の判定により異常と判定された指標値の有無を判定し(1711)、異常と判定された指標値があれば異常表示プログラム312で異常アラートを出力させ(1714)、異常と判定された指標値がなければ処理を終了する(1712)。
上記処理によって、状態識別サーバ101の異常分析プログラム311では、現在日時から所定時間内に測定された指標値を送信した自動車107の全ての指標値について、異常の判定が行われる。そして、指標値に異常が発生した場合には、状態識別サーバ101が入出力端末104などへアラートを出力することができる。
本実施例1のIoTシステムでは、多数の端末(即ち自動車107)で測定されたデータで、学習サーバ103がアンバランス程度の分布を参照グループID1301毎に算出して学習を行う。
そして、状態識別サーバ101は、学習サーバ103が学習した結果であるアンバランス程度分布テーブル414を利用して自動車107の異常判定を行うことができる。アンバランス程度分布テーブル414は、処理対象の自動車107だけではなく、該当エリアを走行中の多数の自動車107の指標値の学習結果であり、多数の自動車107の指標値の学習結果をひとつの自動車107に用いることで、異常検出の精度を向上させることができる。
なお、上記ではデータ測定日時で異常検出処理を実施する自動車107を選択する例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、入出力端末104で自動車IDと指標値名501及び日付を指定して過去のデータについて状態識別サーバ101に異常検出処理をさせたり、自動車107のメーカ902と車種903と日付や広域エリアまたは狭域エリアを指定して異常検出処理をさせてもよい。あるいは、ユーザが入出力端末104で自動車IDと指標値名501を指定して、リアルタイムで状態識別サーバ101に異常検出処理をさせてもよい。
あるいは、状態識別サーバ101は、入出力端末104で指定された指標値を受け付けて、当該指標値が所属する参照グループについて異常の検出処理を行うことができる。また、上記では異常の検出を行う例を示したが、異常度と比較する閾値を変更することで異常の予兆を検出することができる。
図18は異常が検出されたときの画面処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、図17のステップ1714で実行される。
状態識別サーバ101の異常表示プログラム312は、入出力端末104に異常検出履歴を表示する(1802)。異常検出履歴は、後述の図19Aに示す。その後、異常表示プログラム312はドリルダウンにより、より詳細なデータを表示しても良い。具体的には、検出された異常の中から、入出力端末104の操作者が表示対象を指定すると、異常表示プログラム312は表示対象の指定の入力を受け付け(1803)、対象の自動車107の指定日時(または異常発生日時)近傍の各指標値の異常度を読み込む(1804)。
次に異常表示プログラム312は、読み込んだデータから、異常度の値の日時毎の最大値を算出し(1805)、異常度の最大値のグラフを入出力端末104に表示する(1806)。最大値の算出時に、ある日時において閾値を超えた指標値は、その後一定時間は最大値選択の対象から外す。これにより、異常を検出した日時の周辺において、その他の指標値の異常の有無も同時に見ることができる。
操作者が入出力端末104により異常度が閾値を超えた箇所を指定すると、異常表示プログラム312は異常箇所の指定の入力を受け付け(1807)、異常が検出された自動車107、及び、異常が検出された参照グループに含まれる複数の自動車107の指標値のグラフを入出力端末104に表示する(1808)。この際、異常が検出された自動車107のデータ系列を、太線や異なる色を用いて強調表示しても良い。更に、対象の自動車107のデータ系列の異常が検出された日時周辺を、より太い線、異なる色、囲み線、又はこれらの組合せで強調しても良い。
ステップ1804において、対象自動車のデータを選択する代わりに、対象となる参照グループのデータを選択して、ステップ1805以降の処理を行っても良い。
図19Aは、入出力端末104に表示された異常検出履歴1901の例である。異常検出履歴1901は、異常判定履歴テーブル415と同様の要素を有し、検出日時1903、自動車ID1904、指標値ID1905、異常度1906、参照グループID1907、及び、異常データを選択するためのチェックボックス1902を持つ。
操作者は入出力端末104からチェックボックス1902にチェックを入れて表示対象を指定し、図には表示していない「確定」や「進む」などのボタンを押して異常度の表示に進む。
図19B、及び図19Cは、指標値が速度であり、狭域エリアが高速道路の一部区間であるときの異常度、及び指標値を示すグラフの例である。図19Bの異常度のグラフにおいて、操作者が、入出力端末104により異常値が閾値1908を超えた箇所をクリックすると、異常表示プログラム312は、異常を検出した日時の周辺で同じエリアを走行していた他の自動車107の速度のグラフをドリルダウンして表示する。図19Cのグラフの例では、ID−A(1909)の自動車107の速度が他と比べて不安定に加減速しており、速度の調整が的確に行われていない可能性があることが分かる。
すなわち、状態識別サーバ101は、自動車107の運転状態に異常を検出した日時を含む時系列の指標値109を出力することで、入出力端末104に異常の内容を表示できる。
他の指標値も同様に異常検出に用いることができる。例えば、広域エリアAに含まれる自動車107のエンジンの冷却温度が外気温の低下に従って緩やかに低下していく中、エンジン冷却水温度が上昇する自動車107が一台存在すれば、それは何らかのエンジントラブルの可能性がある。
本実施例の異常検出処理により、それぞれの指標値の値としては異常な値ではないが、同一条件の他の自動車107と比較して、不自然な変化を見せる指標値を検出することができ、異常予兆の早期検出につながる。
状態識別サーバ101が検出した異常は、例えば自動車107のオーナーへ定期的に、又は緊急に報告してもよい。また、自動車107が自動運転車であれば、状態識別サーバ101が異常の重要度(または深刻度)に応じて直接自動車107にフィードバックを送り、路肩へ寄せて停車させる処理につなげてもよい。更に、状態識別サーバ101が道路管理者や警察などの行政機関に通報してもよい。
また、変化の軸(即ち、図19B、及び図19CのグラフにおけるX軸)は必ずしも日時である必要はなく、例えば高速道路の料金所を基点とし、基準点からの距離をX軸として結果を表示しても良い。
また、状態識別サーバ101が指標値の高周波成分を扱いやすい形に直してから使用してもよい。例えば、距離と上下の揺れ(即ち上下の加速度)のデータから、状態識別サーバ101が単位時間当たりの閾値を超える揺れの回数を算出し、単位時間当たりの揺れの回数を用いて、高周波成分、アンバランス程度、及び異常度を算出してもよい。同一の高速道路を走行中の自動車に本分析処理を適用すると、自動車107の不自然な揺れを検出することができる。このように、時間以外の軸を用いて異常の検出を行ってもよい。
また、速度やエンジン冷却水温度などでは空間を地理的に区切ることにより範囲803を指定して参照グループを生成したが、指標値の種類によっては、自動車の製造メーカ、及び車種を用いて参照グループを生成してもよい。
また、指標値としては平均速度などを用いてもよい。各指標値の効果的な区切り方は、参照グループ選択テーブル406により、予め指定する。本参照グループ選択テーブル406を用いることにより、指標値と範囲の区切りをフルマトリックスにして参照グループを作ることなく、指標値毎に適切に学習データの範囲を区切ることが可能になり、計算量を削減しつつ、異常検出の精度を向上させることができる。
また、自動車107のコントローラ130にデータの測定間隔を一定時間に定めていても、データ測定日時は自動車107によって異なる可能性が高い。この場合、データ測定日時はデータの測定間隔で丸めて扱ってもよい。
また、学習サーバ103、及び状態識別サーバ101はそれぞれ複数台設置されてもよく、指標値や、範囲などにより、複数のサーバで計算を分担してもよい。これにより、計算速度が速くなる。
また、本実施例1では状態識別サーバ101はデータ格納装置102からデータを読み出しているが、状態識別サーバ101は、自動車107が送信する情報を、データ格納装置102を介さずに受信してもよい。
これにより、定期的な異常検出処理だけでなく、自動車107からのデータの受信をトリガーにして異常検出処理を行うことも可能になる。
また、本実施例1では同一条件を満たす自動車107から得られた指標値を基に、高周波成分を用いた異常分析を行ったが、本分析処理に加え、最大値、及び最小値との比較による異常分析など、公知または周知の異常分析手法と組み合わせて異常検出を行ってもよい。
以上のように、本実施例1によれば、学習サーバ103は、所定の周期になると参照グループID801毎に指標値の高周波成分に基づいてアンバランス程度とアンバランス程度の分布を計算して、参照データとして学習する。これにより、学習サーバ103は、複数の自動車107から同一の条件の指標値を取得して、データ測定日時1302ごとに指標値のアンバランス程度と分布(即ち平均及び標準偏差)を学習することができる。これによって、複数のIoT機器としての自動車107からデータを収集するため、同一条件を満たす学習用データを短期間で効率的に収集でき、状態の検知精度を向上させることができる。
前記実施例1では、選択した指標値に対して、同一の範囲803に含まれる自動車107の全てを用いてアンバランス程度を算出した。本実施例2では、学習に用いる自動車107の台数qを指定し、同一の範囲に含まれる自動車107の中からq台の自動車107を学習用データとして選択して参照用のデータを生成する。
アンバランス程度計算プログラム209は、前記実施例1の図16に示したステップ1604において選択した自動車の中からq台の自動車を選択し、選択したq台の自動車の高周波成分のアンバランス程度を算出する(1605)。
次に、アンバランス程度計算プログラム209は、選択したq台のデータを用いてアンバランス程度履歴テーブル413を更新する。更に、アンバランス程度計算プログラム209は、選択したq台のアンバランス程度の分布(即ち平均1303及び標準偏差1304)を算出し、アンバランス程度分布テーブル414を更新する(1606)。
本処理によって得られたアンバランス程度の分布を参照データとして用いる。学習データに選択されなかった自動車107では、対象自動車107の高周波成分と、先に算出したq台の自動車107の高周波成分の平均値との差をアンバランス程度として用いる。
qは3以上の数であり、自動車107の数が3以上q以下のときには全ての自動車107を学習用データとして用いる。q台の自動車107は、例えばランダムに選んでよい。監視対象の自動車107の数が多いとき、本実施例2によれば、アンバランス程度を算出するための計算量を削減することが可能である。
実施例1、2では、一度の送信で一回分のデータを送信したが、本実施例3では、自動車107が、複数回のデータをまとめて送信してもよい。例えば、自動車107がX回分のデータをまとめて送信するケースでは、高周波成分計算プログラム208は、自動車107からデータを受信すると、受信したデータの回数分の高周波成分の計算を行う。
また、アンバランス程度計算プログラム209は、前回の処理終了後の日時から、日時毎にデータ測定日時が一致するデータを選択し、各日時のデータに対して図16に示す参照データの学習処理を行う。
その後、異常分析プログラム311も同様に、前回の処理終了後の日時から、日時毎にアンバランス程度履歴テーブル413のデータ測定日時1202が一致するデータを選択し、各日時のデータに対して図17に示す異常検出処理を行う。自動車107が複数回の送信データをまとめることにより、自動車107側のデータ送信処理の負担を軽減することができる。
なお、本実施例3においても、前記実施例1と同様に、データ測定日時はデータの測定間隔で丸めて扱ってもよい。
実施例1〜3では、同一条件を満たす同一日時のデータを集めて参照グループを生成した。本実施例4では、同一条件を満たす過去データを集めて参照グループを生成する。本実施例4においても、データは複数の自動車107から収集する。
また、本実施例4では前記実施例1に示したテーブルのほかに、特定エリア進入履歴テーブル2000と、特定エリア指標値履歴テーブル2100と、特定エリア高周波成分履歴テーブル、及び特定エリアアンバランス程度分布テーブル2200をデータ格納装置102に格納する。
ここで、特定エリアとは、狭域エリアの中で自動車107の運転に注意を要するような領域で、例えば、山道の屈曲路や高速道路の合流箇所を含む領域を示す。
図20は特定エリア進入履歴テーブル2000の一例を示す図である。特定エリア進入履歴テーブル2000は、当該特定エリアに侵入した自動車107の識別子を格納する自動車ID2001と、特定エリアとして設定された狭域エリアID2002と、狭域エリアの始点(703、704、705)を通過した日時を格納する基点日時2003と、距離の補正量を示す距離補正2004とを、ひとつのエントリに含む。
距離補正2004は、自動車107のコントローラ130は、所定の周期(例えば、5秒間隔)でデータをサンプリングするので、狭域エリアの始点を通過した日時はデータ測定日時1002と一致しない場合がある。このため、図29で示すように自動車107の位置を補正する距離を学習サーバ103が算出して特定エリア侵入テーブル2000の距離補正2004に格納する。
図21は特定エリア指標値履歴テーブル2100の一例を示す図である。特定エリア指標値履歴テーブル2100は、自動車107の識別子を格納する自動車ID2101と、狭域エリアID2102と、基点からの距離2103と、指標値2104、2105とをひとつのエントリに含む。
基点からの距離2103は、狭域エリアの始点(703、704、705)を起点として、データが測定されたときの位置までの距離を示す。基点からの距離2103は、自動車107から受信した走行距離と起点の位置から学習サーバ103で算出する。あるいは、学習サーバ103が自動車107から受信した位置情報と、起点の位置情報から上記距離を算出するようにしてもよい。
指標値2104、2105には、指標値ID=0001のデータと、指標値ID=0002のデータが格納される。なお、図示はしないが、他の指標値についても同様に格納される。
特定エリア高周波成分履歴テーブルは、自動車IDと、狭域エリアIDと、基点からの距離と、指標値ごとの高周波成分をひとつのエントリに含む。特定エリア高周波成分履歴テーブルは、特定エリア指標値履歴テーブル2100と同じ構造のため、図示は省略する。
図22は特定エリアアンバランス程度分布テーブル2200の一例を示す図である。特定エリアアンバランス程度分布テーブル2200は、参照グループID2201と、基点からの距離2202と、高周波成分の平均2203と、分布の平均2204、及び分布の標準偏差2205とをひとつのエントリに含む。
これらのテーブル2000、2100、2200は、過去のデータとの比較によりアンバランス程度を算出するケースで用いる。なお、参照グループID2201は、前記実施例1の図8に示した参照グループ管理テーブル409により、エリアを含む範囲803と指標値ID802の組合せによって決定されるIDである。例えば、参照グループ管理テーブル409に軸の種類を追加し、データの系列を示す軸として時間又は距離を指定することにより、各参照グループがどの軸を使うかを明確にすることができる。
本実施例4では、状態識別サーバ101が山道を走行中の自動車107の異常運転を検出する例を示す。参照データ(アンバランス程度)は、過去に同じ山道を通った複数の自動車107のデータ(即ち特定エリアアンバランス程度分布テーブル2200)を用いる。また、参照データの学習処理、及び異常検出処理では、前記実施例1の時間軸に代わって距離をX軸として用いる。これは、状態識別サーバ101が山道の同じ地点における高周波成分を用いて異常検出を行うためである。
自動車107(ID−A)が送信した自動車情報に含まれる位置情報から、アンバランス程度計算プログラム209は自動車107(ID−A)の現在地が狭域エリアBnの山道1であることを検知する。自動車107(ID−A)から送信された前回のデータでは自動車107(ID−A)が狭域エリアBnに入っていなかったとき、アンバランス程度計算プログラム209は自動車107(ID−A)が本データ測定時に狭域エリアBnに進入したものとして、特定エリア進入履歴テーブル2000に、自動車ID2001、狭域エリアID2002、及び基点日時2003(即ち、本データのデータ測定日時)を記録する。
自動車107(ID−A)が一定の時間間隔(例えば、5秒間)でデータを測定している場合、高周波成分計算プログラム208は、指標値の変化を時間軸から距離軸に変換する。
図23は高周波成分計算プログラム208による、軸変換処理の一例を示すフローチャートである。まず、高周波成分計算プログラム208は、自動車107から受信したデータの走行距離を基に、基点からの距離を算出する(2302)。
次に、高周波成分計算プログラム208は、未処理の指標値を1つ選択し(2303)、基点から一定の距離毎の値を内挿する(2304)。次に、高周波成分計算プログラム208は特定エリア指標値履歴テーブル2100を更新する(2305)。具体的には、高周波成分計算プログラム208は、距離毎の内挿値を特定エリア指標値履歴テーブル2100に追記する。
次に、高周波成分計算プログラム208は内挿値を用いて高周波成分を算出し(2306)、特定エリア高周波成分履歴テーブル(図示省略)を更新する(2307)。具体的には、高周波成分計算プログラム208は、算出した高周波成分値を特定エリア高周波成分履歴テーブルに追記する。
次に、高周波成分計算プログラム208は未処理の指標値の有無を判定し(2308)、未処理の指標値があればステップ2303の処理に戻って上記処理を繰り返す。また、全ての指標値に対して処理が終了していれば、処理を終了する(2309)。
上記ステップ2304における指標値の内挿方法としては、例えば、隣り合う二つの測定ポイントを結ぶ一次関数を用いることができる。図24及び図25を用いて、一次関数を用いた指標値の内挿方法を説明する。
図24は、狭域エリアBnの山道2401である。特定エリア進入履歴テーブル2000に記録された基点日時2003は、図24に示す基点2402を通過した日時を示す。
図25Aは、速度を指標値の例として、自動車107の測定データを、時間軸でグラフ化したときのイメージ図である。
各データは、日時と速度の組でプロットされる。高周波成分計算プログラム208は、自動車107から受信したデータに含まれる走行距離を基に、各日時における基点2402からの距離を算出する。
図25B は、基点2402からの距離を軸として速度をグラフ化したときのイメージ図である。各データは、基点からの距離と速度の組でプロットされる。高周波成分計算プログラム208は、隣り合う二つの点(dx、dx+1)を結ぶ一次関数を用いて、所定距離毎の速度を内挿する。
図25Bの「△」は所定距離毎の速度の内挿値を示す。上記処理により、高周波成分計算プログラム208は、指標値の変化の軸を時間軸から距離軸へ変換する。なお、図25A、図25Bのグラフは、説明のために速度をグラフ化したものであり、軸変換処理においてグラフを作成する必要はない。また、自動車107が一定の距離間隔でデータ測定を行っている場合は、軸の変換は不要である。
このように、時系列で収集した指標値の値を、予め設定した系列(距離)の値に変換し、当該系列で所定の間隔に補正することで学習を行うことができる。
図26に、山道等の特定エリアにおける参照データの学習処理、及び異常検出処理のシーケンスを示す。自動車107は、アクセス網106、及びインターネット105を介して所定の時間間隔でデータを学習サーバ103へ送信する(2601)。
アクセス網106、及びインターネット105は、受信したデータを学習サーバ103へ向けて転送する(2602、2603)。学習サーバ103では、指標値取得プログラム207が自動車107からデータを受信すると、高周波成分計算プログラム208が、軸変換処理(2604)を行い、データ監視の軸を時間軸から距離軸へ変換する。
高周波成分計算プログラム208は、これまでに受信したデータ系列の数(即ち、過去にデータを受信した自動車の台数)が予め定めた値pより大きいか否かを判定する(2605)。
データ系列の数がpよりも大きい場合は、高周波成分計算プログラム208が、データ系列が十分に収集されたと判定して、状態識別サーバ101へデータ受信通知を送信する(2606)。一方、データ系列の数がp以下のときは、高周波成分計算プログラム208が、データ系列が不十分と判定して学習処理(2611)を行う。
次に、異常分析プログラム311は、学習サーバ103からデータ受信通知を受信すると、特定エリア高周波成分履歴テーブル(図示省略)に記録された高周波の値と、特定エリアアンバランス程度分布テーブル2200に記録された各データを用いて、異常検出処理を行う(2607)。
特定エリア高周波成分履歴テーブルに記録された高周波の値と、特定エリアアンバランス程度分布テーブル2200に記録された高周波成分の平均値2203の差分が対象データのアンバランス程度であり、学習サーバ103が算出したアンバランス程度と分布の平均値2204の差の絶対値を標準偏差2205で割った値が、各指標の異常度になる。即ち、
異常度=|アンバランス程度―分布の平均値2204|/標準偏差2205
である。
状態識別サーバ101は、異常検出処理の結果、即ち異常の有無を学習サーバ103へ通知する(2608)。また、状態識別サーバ101は、異常検出履歴を入出力端末104へ送信して表示させる(2609)。なお、異常度の算出は分布の外側確率など、他の方法を用いてもよい。
学習サーバ103では、状態識別サーバ101からの結果通知を受信すると、アンバランス程度計算プログラム209が受信結果の異常の有無を判定し(2610)、異常であれば処理を終了し、異常がなければ参照データの学習処理2611を行う。
図27に実施例4における参照データ学習処理2611のフローチャートを示す。学習サーバ103のアンバランス程度計算プログラム209は、特定エリア高周波成分履歴テーブルの更新箇所の、基点からの距離2103(以下、距離と示す)、即ち、新規データの登録がなされた距離2103を特定する(2702)。
次に、アンバランス程度計算プログラム209は、特定した距離の中から、未処理の距離を1つ選択する(2703)。次に、アンバランス程度計算プログラム209は、特定エリア高周波成分履歴テーブルから距離2103が一致するデータを選択する(2704)。
次に、アンバランス程度計算プログラム209は、未処理の指標を1つ選択し(2705)、ステップ2704で選択したデータを用いて、高周波成分の平均、及びアンバランス程度の分布と標準偏差を算出する(2706)。次に、アンバランス程度計算プログラム209は、特定アンバランス程度分布テーブル2200を更新する(2707)。
具体的には、アンバランス程度計算プログラム209が、特定エリアアンバランス程度分布テーブル2200の、現在処理中の指標値及び距離で特定される行のデータを、上記で算出した値に更新する。次に、アンバランス程度計算プログラム209は、未処理の指標値の有無を判定し(2708)、未処理の指標値があればステップ2705へ戻って上記処理を繰り返す。全ての指標値の処理が終了すると、アンバランス程度計算プログラム209は、未処理の距離の有無を判定し(2709)、未処理の距離があればステップ2703へ戻って上記処理を繰り返し、全ての距離の処理が終了すると、学習処理を終了する(2710)。
例えば、速度や加速度に対して本分析を行うと、カーブにおいて通常行われるべき減速が行われていない自動車107や、通常よりも大きな横加速度が発生した自動車107などが異常分析プログラム311により検出される。これにより、危険運転を検出することができる。
図28Aは危険運転の検出の一例を示すグラフである。自動車107(ID−A)の基点からの距離と速度の関係を示すグラフである。図28Aは速度に対して上記処理を実施した結果を示す。
図28Bは危険運転の検出の一例を示すグラフである。自動車107(ID−A)の基点からの距離と横加速度の関係を示すグラフである。図28A、図28Bは、図19Cの画面表示に相当し、危険運転を検出した自動車107(ID−A)のデータが強調表示される。
なお、横方向の加速度はカーブの頂点で最大になると考えられる。このため、距離と加速度のグラフにおいて、頂点、即ちグラフの傾きが0となる位置が他のデータ系列とずれている系列では、データ測定日時のずれから基点がずれたと考えられる。アンバランス程度計算プログラム209は、新規の自動車107からのデータ受信時に、距離の補正を実施してもよい。
図29は、距離の補正値算出処理のフローチャートである。アンバランス程度計算プログラム209は、特定エリア指標値履歴テーブル2100のデータを基に、新規データの頂点を選択する(2902)。具体的には、アンバランス程度計算プログラム209は、特定エリア指標値履歴テーブル2100の中から、該当する系列の、基点からの距離2103が予め定めたX以内のデータを選択し、選択したデータの中から加速度が最大になる距離Yを検出する。
次に、アンバランス程度計算プログラム209は、新規データの頂点の距離Yと、過去に記録されたデータの頂点の距離Zの差を算出し、特定エリア進入履歴テーブル2000の距離補正2004に記録する(2903)。即ち、距離補正値=Y―Zとなる。ここで、距離Xは、基点2402から最初のカーブを含む値に設定する。高周波成分計算プログラム208は、時間軸から距離軸への変換を行う際に、特定エリア進入履歴テーブル2000に記された距離補正2004を基に、距離の補正を行う。具体的には、高周波成分計算プログラム208は、自動車107の走行距離を基に算出した距離から前記補正2004を減算し、これを距離2013として用いる。
図30は距離補正処理前の距離と横加速度の関係を示すグラフを示す図である。実線で表したID−Aの自動車107の加速度は、図中破線で示した過去データの位相とずれている。ID−Aの系列に、上記距離補正値=Y―Zで距離の補正を行うことにより、他の系列と位相を合わせることができる。これにより、異常検出の精度が向上する。
なお、図26に示したシーケンスは、自動車107からのデータを受信するたびに実行してもよいし、複数の受信データをまとめて実行してもよい。
本実施例により、山道などの特定のエリアにおける危険運転を検出することができる。
実施例1から実施例4では、IoTシステムの例としてテレマティクスサービスの例を説明した。本実施例では、IoT端末としてロボットを例に挙げ、その異常検出方法を説明する。
図31は本実施例5におけるロボット監視システムの一例を示すブロック図である。複数のロボット3104を監視する状態監視センタ3103は、学習サーバ103と、状態識別サーバ101と、データ格納装置102と、入出力端末104と、ゲートウェイ装置121を含み、前記実施例1の図1に示した該当する各装置と同様の構成である。
ネットワーク3102は実施例1と同様にアクセス網106とインターネット105から構成されても良い。運用サーバ3101は、ロボット3104のソフトウェアのインストールや、ロボット3104で実行するプログラムの指示など、ロボット3104が実際に動作するための指示を行うサーバであり、公知又は周知のサーバ装置により実現される。なお、本実施例5は異常検出の説明を目的としており、運用サーバ3101の詳細は省略する。
各ロボット3104はネットワーク3102を介して運用サーバ3101、及び学習サーバ103に接続される。なお、本実施例において、ロボット3104は必ずしも移動を前提としておらず、有線、又は無線でネットワーク3102に接続する。ロボット3104は、自立的に、又は運用サーバ3101の指示により様々な動作を行う。
また、ロボット3104は、自身を構成する複数のモータの温度や回転角度、CPU温度、ジャイロなどを測定するセンサ(図示省略)などを含む。更に、ロボット3104はセンサで測定したデータ3105を、ネットワーク3102を介して学習サーバ103へ送信する。
本実施例5では、複数のロボット3104が接続されたIoTシステムにおいて、ロボット3104は起動時に所定のテストパターン(例えば人型ロボットの場合、腕や脚の屈伸、及び肩や首の回転など)を実行する。また、ロボット3104はテストパターン実行中に、予め設定した時間間隔(例えば、5秒)で各種データの測定を行って、学習サーバ103へ送信する。学習サーバ103、及び状態識別サーバ101は、これらのデータを用いて異常検出を行う。
また、本実施例5では実施例1における自動車情報テーブル410に相当するテーブルとして、ロボット情報テーブルを有する。ロボット情報テーブル(図示省略)には、ロボットID、ロボットの型式、ソフトウェアバージョンなどを記録する。ここで、ロボットの型式とは、これにより、ロボットの性能が一意に特定されるものとし、複数の項目から構成されても良い。
また、参照グループ管理テーブル409、指標値履歴テーブル411、高周波成分履歴テーブル412、アンバランス程度履歴テーブル413は実施例1と同様の構成のテーブルを有するが、本実施例5においては、前記実施例1の自動車IDをロボットIDとし、データ測定日時を経過時間と読み替える。
経過時間は、テストパターン開始日時から、データ測定日時までの経過時間である。経過時間は、データの測定番号で代用することもできる。参照グループ管理テーブル409における範囲は、型式とソフトウェアバージョンの組合せなどで指定する。また、指標値履歴テーブル411において、位置情報(即ち、緯度、経度、高度)、及びエリア情報は持たなくてもよい。
図32は、本実施例5における参照データ学習、及び異常検出処理を示すシーケンス図である。ロボット3104は定時に一斉に起動し(3201)、起動後に上述のテストパターンを実行し、テストパターン開始日時を記録する(3202)。
また、ロボット3104は、テストパターン実行中に、所定の時間間隔で各種指標値、即ち、モータの温度、及び回転角度、CPU温度、ジャイロなどを測定し、測定日時と共に指標値を記録する(3202)。
ロボット3104はテストパターンの実行が終了すると、測定したデータを、ネットワーク3102を介して学習サーバ103へ送信する(3203)。送信するデータは、ロボットID、テストパターン開始日時、及び、各データ測定日時における測定データを含む。各データ測定日時における測定データとは、即ち、データ測定日時、及び各種の指標値(即ち、モータの温度及び回転角度、CPU温度、及びジャイロなどの測定値)である。
ネットワーク3102は、受信したデータを学習サーバ103へ転送する(3204)。学習サーバ103では、指標値取得プログラム207が受信したデータを基に前記実施例1と同様に指標値履歴テーブル411を更新する(3205)。次に、高周波成分計算プログラム208が前記実施例1と同様に各指標値の各経過時間における高周波成分を計算し、高周波成分履歴テーブル412を更新する(3206)。
次に、アンバランス程度計算プログラム209は、指標値履歴テーブル411に記録された各経過時間に対して、前記実施例1と同様に図16に示した参照グループ学習フローチャートと同様の処理により、参照グループ学習処理(3207)を行う。参照グループ学習処理3207が終了すると、アンバランス程度計算プログラム209は、状態識別サーバ101へ学習終了通知を送信する(3208)。
状態識別サーバ101では、異常分析プログラム311が学習終了通知を受信し、アンバランス程度履歴テーブル413に記録された各経過時間に対して、前記実施例1の図17に示す異常検出処理フローチャートと同様の処理により異常検出処理を行う(3209)。次に、異常表示プログラム312は異常検出履歴を入出力端末104に表示する(3210)。
また、異常表示プログラム312は、前記実施例1の図18に示した画面処理のフローチャートと同様の処理により、異常個所を表示する。
本実施例5により、ロボット3104のテストパターンを実行中の異常(即ち、モータ温度の異常な上昇や、モータ回転角度の異常など)を検出することができる。
本実施例では、ロボット3104は、テストパターン実行中に測定したデータを、テストパターン実行後にまとめて送信したが、測定データは順次送信してもよい。
また、ロボット3104は、必ずしも一斉に起動する必要はなく、順次起動してもよい。更に、ロボット3104は起動直後にテストパターンを実行するだけでなく、所定の日時にテストパターンを実行してもよい。
この場合、学習サーバ103は、前記実施例4の特定エリアアンバランス程度分布テーブル2200に相当するアンバランス程度分布テーブルを生成する。ただし、前記実施例4に示した基点からの距離2202の代わりに、経過時間を用いる。参照グループID2201と経過時間の組合せ毎に高周波成分の平均値2203、及び、アンバランス程度の分布の平均2204と標準偏差2205を記録する。
状態識別サーバ101は、本アンバランス程度分布テーブル2200を用いて、実施例4と同様の手順で、ロボット3104が所定の時間に送信する測定データの異常検出処理を行う。これにより、ロボット3104から所定の日時に送信される測定データに対しても、異常検出処理を行うことが可能になる。
<まとめ>
以上のように、上記実施例1〜5によれば、ネットワークに接続された多数の端末(IoT端末)が所定の周期でセンシングした指標値(即ちデータ)を学習サーバ103で収集し、参照グループ毎にアンバランス程度の分布(即ち平均及び標準偏差)を学習してアンバランス程度分布テーブル414を更新する。そして、状態識別サーバ101は、監視対象の端末の指標値の高周波成分からからアンバランス程度を算出し、当該指標値を含む参照グループID1907のアンバランス程度の分布から当該指標値の異常度を算出する。そして、状態識別サーバ101は、異常度が所定の閾値を超えていれば当該指標値に異常があると判定することができる。
このように、複数の端末からデータを収集して同一条件を満たす学習データを短期間で効率的に生成することが可能となって、当該学習データ(即ち参照データ)を利用した状態検知の精度を向上させることが可能となる。
また、上記実施例1〜5によれば、データ格納装置102に各テーブルを格納する例を示したが、状態識別サーバ101及び学習サーバ103にストレージ装置をそれぞれ設けて、各テーブルを格納してもよい。
また、上記実施例1〜5によれば、状態識別サーバ101と学習サーバ103を独立した計算機で構成する例を示したが、同一の計算機で、状態識別サーバ101と学習サーバ103を仮想計算機として提供してもよい。
上記開示は、代表的実施形態に関して記述されているが、当業者は、開示される主題の趣旨や範囲を逸脱することなく、形式及び細部において、様々な変更や修正が可能であることを理解するであろう。
例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に記載したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、又は置換のいずれもが、単独で、又は組み合わせても適用可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、及び処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、及び機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
101 状態識別サーバ
102 データ格納装置
103 学習サーバ
104 入出力端末
105 インターネット
106 アクセス網
107 自動車
3104 ロボット

Claims (15)

  1. プロセッサとメモリを含むサーバが、ネットワークを介して接続された端末を監視する端末の監視方法であって、
    前記サーバが、通信ネットワークを介して接続された1以上の前記端末が測定した指標値を時系列で収集する第1のステップと、
    前記サーバが、前記収集した指標値を所定の条件に従って1以上の参照グループに関連付ける第2のステップと、
    前記サーバが、前記参照グループに関連付けられた指標値について、当該参照グループ内の他の指標値から乖離した度合を比較対象値として算出する第3のステップと、
    前記サーバが、前記参照グループ毎に、前記参照グループに関連付けられた指標値の比較対象値の分布を参照データとして学習する第4のステップと、
    を含むことを特徴とする端末の監視方法。
  2. 請求項1に記載の端末の監視方法であって、
    前記サーバが、前記関連付けに従って前記収集した指標値の参照グループを特定する第6のステップと、
    前記サーバが、前記特定された参照グループの比較対象値の分布と、前記指標値の比較対象値に基づいて、前記端末の状態を判定する第7のステップと、
    をさらに含むことを特徴とする端末の監視方法。
  3. 請求項2に記載の端末の監視方法であって、
    前記第3のステップは、
    前記指標値の時間変化の高周波成分から前記比較対象値を算出し、
    前記第7のステップは、
    前記特定された参照グループの比較対象値の分布と、前記指標値の比較対象値から異常度を算出し、当該異常度が所定の閾値を超えていれば当該指標値が所定の状態であると判定することを特徴とする端末の監視方法。
  4. 請求項1に記載の端末の監視方法であって、
    前記第2のステップは、
    前記所定の条件は、指標値の属性と属性の組み合わせに従って、前記指標値を1以上の参照グループに関連付けることを特徴とする端末の監視方法。
  5. 請求項4に記載の端末の監視方法であって、
    前記参照グループは、
    前記指標値と前記属性の範囲を含むことを特徴とする端末の監視方法。
  6. 請求項4に記載の端末の監視方法であって、
    前記参照グループは、
    前記指標値毎に設定された所定の条件を見たし、複数の端末の同一日時の同一の指標値を含むことを特徴とする端末の監視方法。
  7. 請求項4に記載の端末の監視方法であって、
    前記参照グループは、
    前記指標値毎に設定された所定の条件を見たし、複数の端末の過去の同一の指標値を含むことを特徴とする端末の監視方法。
  8. 請求項7に記載の端末の監視方法であって、
    前記第2のステップは、
    時系列で収集した指標値の値を、予め設定した系列の値に変換し、当該系列で所定の間隔に補正することを特徴とする端末の監視方法。
  9. 請求項2に記載の端末の監視方法であって、
    前記サーバは、前記端末の状態を判定した結果が所定の状態の場合は、前記参照グループ内の時系列の指標値で出力することを特徴とする端末の監視方法。
  10. プロセッサとメモリを含むサーバであって、
    通信ネットワークを介して接続された1つ以上の端末が測定した指標値を時系列で収集し、
    前記収集した指標値を、指標値毎に所定の条件に従って1以上の参照グループに関連付け、
    前記参照グループ毎に、前記参照グループに関連付けられた指標値について、当該参照グループ内の指標値から乖離した度合を比較対象値として算出し、
    前記参照グループ毎に、前記参照グループに関連付けられた指標値の比較対象値の分布を参照データとして算出することを特徴とするサーバ。
  11. 請求項10に記載のサーバであって、
    前記サーバは、
    前記関連付けに従って前記収集した指標値の参照グループを特定し、
    前記特定された関連付けに従って前記収集した指標値の参照グループを特定し、
    前記特定された参照グループの比較対象値の分布と、前記指標値の比較対象値に基づいて、前記端末の状態を判定することを特徴とするサーバ。
  12. 請求項11に記載のサーバであって、
    前記サーバは、
    前記指標値の時間変化の高周波成分から前記比較対象値を算出し、
    前記特定された参照グループの比較対象値の分布と、前記指標値の比較対象値から異常度を算出し、当該異常度が所定の閾値を超えていれば当該指標値が所定の状態であると判定することを特徴とするサーバ。
  13. 請求項10に記載のサーバであって、
    前記所定の条件は、指標値の属性と属性の組み合わせに従って、前記指標値を1以上の参照グループに関連付けることを特徴とするサーバ。
  14. 請求項13に記載のサーバであって、
    前記参照グループは、前記指標値と前記属性の範囲を含むことを特徴とするサーバ。
  15. プロセッサとメモリを含む状態識別サーバであって、
    通信ネットワークを介して接続された端末から指標値を収集し、予め設定された指標値と参照グループの関連付けから当該指標値が所属する参照グループを特定し、
    前記参照グループに予め設定された学習値と、前記指標値とを比較して前記端末の状態を判定することを特徴とする状態識別サーバ。
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