JP2017186030A - 紙製容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ブランクを折り曲げ組み立てることにより形成する紙製容器であって、前記紙製容器の上部に切妻屋根型を成すゲーベルトップ部を有していて、前記ゲーベルトップ部のトップシール部の下端部に切り取り線を有し、前記ゲーベルトップ部は切妻屋根型の形成には寄与しない擬似折り曲げ線を有することを特徴とする紙製容器。
【選択図】図2
Description
特許文献1の紙製容器においては、容器屋根部と容器胴部との境界に配設されたプルオープン部を引きちぎることにより、電子レンジ調理後には当該容器胴部をそのまま食器として使用できる構造となっている。
特許文献2の紙製容器においては、椀側面の上部分を構成する4つの側板のうち対向する1対の側板に逆Y字状の折り曲げ用圧痕を設け、当該圧痕が設けられた一対の側板を内方に折り込むようにして容器の上部を折り畳む。そして、折り畳まれた容器上部を広げることにより容器容量を大きくして椀内部のインスタント食品へ熱湯を注いで飲食する。
この場合、各地方自治体で条例や条例施工規則等により規定された適正包装に基づき、プリンやヨーグルトが入っている容器は別添材料を含めない内容物の容量で適正包装されているため、飲食時に別添材料を乗せる空間が残されていないことがある。
また、紙製容器であるため、飲食時に不要となる前記トップシール部の切り取りや飲食後の廃棄時には折り畳んで減容化が可能であり、かつ分別も不要な利便性の高い容器とすることが可能である。
また、前記隅部での折り癖が緩和されることにより断面形状が略角丸四角形状若しくは略円形状となるため、前記隅部にスプーン等のカトラリーが入らず前記隅部近くの内容物を取り出すことができないという不具合が生じる虞を無くすことも可能となる。
これは1つには、前記折り曲げ線の形成が始まる下端を前記擬似折り曲げ線が共有することにより、前記折り曲げ線による折り癖を開始地点から確実に緩和することが可能となることが理由として挙げられる。
また、前記折り曲げ線及び前記擬似折り曲げ線の下端から上方に向かうにつれて前記折り曲げ線と前記擬似折り曲げ線との間隔が広くなるように形成されるため、前記トップシール部を切り取って最大嵩の状態とした時に開口部となる上方に向かって前記擬似折り曲げ線が前記折り曲げ線から離れていくように放射状に形成されることにより、前記開口部を閉じようとする前記折り曲げ線の折り癖に対して前記擬似折り曲げ線が効果的に抗う効果を奏することも、前記折り曲げ線による隅部での折り癖をより効果的に緩和することが可能な理由の1つと考えられる。
また、前記下方胴部を断面円形状とすることにより、前記トップシール部を切り取って最大嵩とした際に容器全体が円柱状若しくは円錐台状となるため、より前記折り曲げ部での折り癖を緩和することが可能となる。
なお、前記下方胴部を円錐台形状することにより、よりこの効果を高めることが可能となる。これは、前記下方胴部における上端部、すなわち、前記ゲーベルトップ部の前記折り曲げ線の下端を有する部分が、前記底部に比べて大きくなっていることにより、前記トップシール部を切り取って最大嵩とした際の容器開口部を開く方向に力が働き易いためであると考えられる。
以下、本発明を実施するための第1の実施形態につき図1、2を参照して説明する。
当該紙層には、ミルクカートン原紙等の板紙を用いることが可能である。坪量と密度は容器の容量やデザインにより適宜選定されるが、坪量200〜500g/m2の範囲で密度0.6〜1.1g/cm3の紙が好適に用いられる。
また、当該シーラント層はポリエチレン系樹脂などの熱可塑性樹脂からなる層であり、具体的には、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどのエチレン系樹脂やポリプロピレン、あるいは、エチレン・アクリル酸共重合体やエチレン・メタクリル酸共重合体などのエチレン・α,β不飽和カルボン酸共重合体、エチレン・アクリル酸メチルやエチレン・アクリル酸エチルやエチレン・メタクリル酸メチルやエチレン・メタクリル酸エチルなどのエチレン・α,β不飽和カルボン酸共重合体のエステル化物、カルボン酸部位をナトリウムイオン、あるいは、亜鉛イオンで架橋した、エチレン・α,β不飽和カルボン酸共重合体のイオン架橋物、エチレン・無水マレイン酸グラフト共重合体やエチレン・アクリル酸エチル・無水マレイン酸のような三元共重合体に代表される酸無水物変性ポリオレフィン、エチレン・グリシジルメタクリレート共重合体などのエポキシ化合物変性ポリオレフィン、エチレン・酢酸ビニル共重合体から選ばれる樹脂の単体、あるいは、これらから選ばれる2種以上の混合物などが用いられる。
また、下方胴部30には折り部が形成されず、ゲーベルトップ部4及びゲーベルトップ部4と下方胴部30との境界にのみ、擬似折り曲げ線を含む折り曲げ線や折り部が形成されている。
また、屋根上端には屋根板47及び折り込み板46の上端部をシールするトップシール部41が、折り込み板46及び屋根板47の上端部に切り取り線42を介して連接されている。ここで、切り取り線42はトップシール部41を切り取る使用者が鋏等の道具を使用せずに手で容易に切り取ることができる程度に脆弱にする加工が施されていれば良く、例えば、ミシン目加工やハーフカット加工による形成方法が用いられる。内容物の劣化防止
を考慮すれば、貫通孔ではなく半貫通孔とすることが好ましい。
擬似折り曲げ線45は、折り曲げ線44と下端を共有し、上方に向かって折り曲げ線44から離れる方向へと放射状に形成されている。擬似折り曲げ線45を設けることにより、切妻屋根型に折られたゲーベルトップ部4の折り癖、特に折り曲げ線44の折り癖を緩和することが可能である。これにより、折り癖が強いことが原因で折り畳まれたゲーベルトップ部4を広げて容器容量を大きくしても開口部面積が小さく飲食がしにくいという不都合が生じる虞が無い。すなわち、最大嵩の状態でも内容物の取り出しに不都合が生じない紙製容器1を提供することが可能となる。
また、擬似折り曲げ線45が折り曲げ線44と下端を共有していることより、折り曲げ線44による折り癖を開始地点から確実に緩和することが可能となる。さらに、トップシール部41を切り取って最大嵩の状態とした時に開口部22となる上方に向かって擬似折り曲げ線45が折り曲げ線44から離れていくように放射状に形成されることにより、開口部22を閉じようとする折り曲げ線44の折り癖に対して擬似折り曲げ線45が効果的に抗う効果を奏する。
また、下方胴部30を円錐台形状することにより、下方胴部30における上端部、すなわち、ゲーベルトップ部4の折り曲げ線44の下端を有する部分が、前記底部に比べて大きくなっていることにより、トップシール部41を切り取って最大嵩とした際の容器開口部22を開く方向に力が働き易くなり、使用者の利便性を向上させることが可能となる。
る。このとき、底部材5を底面から少し上方に位置するようにして、底部材5の下方の下方胴部30を内方に折り曲げることにより糸尻部を形成しても良いし、底部材5を底面として本体部材2の下端と底部材5とが接着するようにしても良い。
また、折り曲げ線44の折り曲げにより形成された隅部での折り癖が緩和されることにより断面形状が略角丸四角形状若しくは略円形状となるため、前記隅部にスプーン等のカトラリーが入らず前記隅部近くの内容物を取り出すことができないという不具合が生じる虞を無くすことも可能となる。これは下方胴部30においても同様であり、下方胴部30の断面形状が略円形であることにより、隅部が形成されないため、内容物の取り出しに支障が生じる虞がない利便性の高い紙製容器1とすることが可能である。
以下、本発明を実施するための第2の実施形態につき図3を参照して説明する。
。
なお、図3では開封帯切り取り線40bを途中までしか図示していないが、切り取り線42と同様に切り取り予定箇所全体に設けられていても良い。
また、開封帯40aの開封をより容易にするために、摘み部40及び開封帯40aの部分に別部材の開封テープ(図示せず)を貼着した構成としても良い。
そして、図3に示すように組み立てられた紙製容器10の内容物を飲食する使用者は、トップシール部41下方の摘み部40を把持し切り取り線42及び開封帯切り取り線40bに沿って開封帯40aを切除する。開封帯40aが切り取られた紙製容器10は、切り取られた上端を開口部22とし、ゲーベルトップ部4´が開いて全体として円錐台形状のカップ容器となる。このとき、4本の折り曲げ線44の左右両側に擬似折り曲げ線45が設けられていることにより、折り曲げ線44の折り癖を緩和し、ゲーベルトップ部4´の胴部3の断面を略角丸四角形状若しくは略円形状とすることが可能となる。
また、折り曲げ線44の折り曲げにより形成された隅部での折り癖が緩和されることにより断面形状が略角丸四角形状若しくは略円形状となるため、前記隅部にスプーン等のカトラリーが入らず前記隅部近くの内容物を取り出すことができないという不具合が生じる虞を無くすことも可能となる。これは下方胴部30においても同様であり、下方胴部30の断面形状が略円形であることにより、隅部が形成されないため、内容物の取り出しに支障が生じる虞がない利便性の高い紙製容器10とすることが可能である。
2・・・本体部材
21・・・接着部
22・・・開口部
3・・・胴部
30・・・下方胴部
4、4´・・・ゲーベルトップ部
40・・・摘み部
40a・・・開封帯
40b・・・開封帯切り取り線
41・・・トップシール部
42・・・切り取り線
43・・・屋根型形成線
44・・・折り曲げ線
45・・・擬似折り曲げ線
46・・・折り込み板
47・・・屋根板
5・・・底部材
Claims (7)
- ブランクを折り曲げ組み立てることにより形成する紙製容器であって、
前記紙製容器の上部に切妻屋根型を成すゲーベルトップ部を有していて、
前記ゲーベルトップ部のトップシール部の下端部に切り取り線を有し、
前記ゲーベルトップ部は切妻屋根型の形成には寄与しない擬似折り曲げ線を有することを特徴とする紙製容器。 - 請求項1に記載の紙製容器であって、
前記ゲーベルトップ部は、内方に折り込まれる折り込み板と、屋根部を有する屋根板と、からなり、
前記擬似折り曲げ線は前記折り込み板と前記屋根板との境界に形成される折り曲げ線の両側に少なくとも1本ずつ形成されることを特徴とする紙製容器。 - 請求項2に記載の紙製容器であって、
前記擬似折り曲げ線の下端は前記折り曲げ線の下端と重なっていることを特徴とする紙製容器。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の紙製容器であって、
胴部の断面積が底部から上方に向かって大きくなることを特徴とする紙製容器。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の紙製容器であって、
前記ゲーベルトップ部よりも下方の下方胴部の断面形状は略円形であることを特徴とする紙製容器。 - 請求項5に記載の紙製容器であって、
前記下方胴部は円錐台形状であることを特徴とする紙製容器。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の紙製容器であって、
前記トップシール部の下端部を上辺とする開封帯を有することを特徴とする紙製容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016075121A JP2017186030A (ja) | 2016-04-04 | 2016-04-04 | 紙製容器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2017186030A true JP2017186030A (ja) | 2017-10-12 |
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ID=60046101
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021117158A1 (ja) * | 2019-12-11 | 2021-06-17 | 北越パッケージ株式会社 | 紙製容器 |
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2016
- 2016-04-04 JP JP2016075121A patent/JP2017186030A/ja active Pending
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WO2021117158A1 (ja) * | 2019-12-11 | 2021-06-17 | 北越パッケージ株式会社 | 紙製容器 |
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