JP2017184902A - 遊技機 - Google Patents

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琢磨 平澤
Takuma Hirasawa
琢磨 平澤
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Abstract

【課題】ステージからの入賞確率を高めることにより遊技の興趣性を向上させることが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】ステージの球落とし部27は、平面視で前方に開放する半円形状に形成されている。球落とし部27の前後方向後ろ側には、遊技球を球落とし部27にまっすぐに向かわせるための誘い込み部27aが形成されている。誘い込み部27aの進行方向延長線上には、平たんな面の透明板118が位置する。このため、誘い込み部27aを下る遊技球にかなりの勢いがあった場合は、透明板118の平たんな面と接触し、直線状に転がる遊技球は反対方向に跳ね、誘い込み部27aに戻った後に球落とし部27から落下するか、そのまま球落とし部27から落下する可能性が極めて高い。
【選択図】図13

Description

本発明は、遊技球の入賞によって大当たりの抽選を行うパチンコ遊技機等の遊技機に関するものである。
パチンコ遊技機等の遊技機では、遊技球が始動口等の役物に入賞することにより大当たりの抽選が行われる。そして、大当たりに当選した場合には、遊技機は、大入賞口が開放されて、多くの賞球を獲得し得る大当たり遊技状態となる。
かかる始動口入賞を行う遊技球の流路構成として、従来から種々のものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1は、遊技盤の略中央部分に、センター役物を設け、センター役物の周囲に遊技球が流下する遊技領域を形成し、センター役物の左側部にはセンター役物を構成するステージへと遊技球を案内するワープ通路の入口である第1ワープ進入口を設けるとともに、遊技領域側に普通図柄ゲートを設ける構成を開示する。
特開2013−192836号公報
本発明は、ステージからの入賞確率を高めることにより遊技の興趣性を向上させることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
本発明が適用される遊技機は、遊技球の検出により大当たり判定を行うことが可能になる入賞口(例えば第1始動口121)と、前記入賞口(例えば第1始動口121)よりも上方にて遊技球を正面視左右方向に転動可能にする通路(例えばステージ26)と、当該通路(例えばステージ26)を転動する遊技球を当該入賞口(例えば第1始動口121)に向けて落下させる円弧形状部(例えば球落とし部27)と、を持つ部材(例えばスロープ部材25)と、を備え、前記部材(例えばスロープ部材25)の前記円弧形状部(例えば球落とし部27)を通って落下する遊技球が通過する空間(例えば空間A)の一部は、盤面を覆う透明部材(例えば透明板118)の面で形成されていることを特徴とする遊技機(例えばパチンコ遊技機100)である。
なお、本欄における上記符号は、本発明の説明に際して例示的に付したものであり、この符号により本発明が減縮されるものではない。
本発明によれば、ステージからの入賞確率を高めることにより遊技の興趣性を向上させることが可能になる。
本実施の形態に係るパチンコ遊技機の概略正面図である。 (a)は遊技盤の右下に配設された表示器の一例を示す拡大図であり、(b)はパチンコ遊技機の部分平面図である。 本実施の形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示す図である。 本実施の形態の画像/音響制御部およびランプ制御部の説明図である。 本実施の形態の遊技制御部の機能構成を示すブロック図である。 遊技盤の構成を説明する分解斜視図である。 センター役物を説明する正面図である。 センター役物を説明する分解斜視図である。 センター役物のステージを説明する斜視図である。 センター役物のステージを説明する斜視図である。 スロープ部材を説明する説明図である。 スロープ部材を説明する説明図である。 球落とし部を説明する図である。 球落とし部の変形例を説明する平面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
図1に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
遊技盤110は、前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域111と、下方から発射された遊技球が上昇して遊技領域111の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材112と、遊技領域111の右側に遊技球を案内する案内部材113とを備えている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像や後述の保留表示を用いた演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
遊技領域111には、遊技球が落下する方向に変化を与えるための図示しない遊技くぎおよび風車等が配設されている。また、遊技領域111には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。また、遊技領域111には、遊技領域111に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかったものを遊技領域111の外に排出する排出口117が配設されている。
本実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121および第2始動口122と、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する始動ゲート(以下、単にゲートと呼ぶ)124と、が遊技盤110に配設されている。なお、図1において、ゲート124は、遊技領域111の左右にそれぞれ設けられており、左側のゲート124は124Lと記載し、右側のゲート124は124Rと記載している。また、ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器の作動契機となる入賞口をいう。具体的には、第1始動口121および第2始動口122には、入賞の際に遊技球の通過を検知するスイッチ(後述の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212)が設けられている。そして、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した際にこのスイッチが遊技球の通過を検知することが、特別図柄表示器を作動させる契機となる。
第2始動口122は、一つの羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ(開閉部材)123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば0.15秒ないし1.8秒間)および規定回数(例えば1回ないし3回)だけ開く。
なお、電動チューリップ123をいわゆる片開きとしているが、チューリップの花の形をした一対の羽根を用いるいわゆる両開きとする例も考えられる。
パチンコ遊技機100は、遊技状態として、大当たり抽選の当選確率に基づき、当選確率の低い低確率状態と、低確率状態よりも当選確率の高い高確率状態とを有している。そして、所定の条件に基づいて低確率状態と高確率状態とのいずれかの状態に制御される。なお、上記の低確率状態と高確率状態の他に、特別図柄抽選の当選確率が低確率状態よりも高く高確率状態よりも低い中確率状態を設定することも可能である。この場合、パチンコ遊技機100は、所定の条件に基づいて低確率状態、中確率状態および高確率状態のいずれかの状態に制御される。
また、パチンコ遊技機100は、第2始動口122への入賞機会が少ない時短無状態と、時短無状態よりも第2始動口122への入賞機会が多い時短状態とを有している。そして、所定の条件において、時短無状態と、時短状態とのいずれかの状態に制御される。時短状態とは、たとえば、特別図柄変動時間および普通図柄変動時間を短縮すること、電動チューリップ123の開時間を延長すること、普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にすること、のいずれか一つまたは複数の組合せによって制御される遊技状態である。
また、本実施の形態では、入賞や抽選に関するその他の役物として、特別図柄抽選の結果に応じて開放する特別電動役物としての大入賞口125と、遊技球が入賞しても抽選を行わない普通入賞口126と、が遊技盤110に配設されている。そして、大入賞口125には、大入賞口125を開閉する大入賞口扉125Dが設けられている。以下の説明において、大入賞口扉125Dによって開閉状態や開閉動作のことを、便宜的に、大入賞口125の開閉状態や開閉動作として説明する場合がある。
本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
また、遊技盤110の裏面には、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御基板、演出を統括的に制御する演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像制御基板、各種のランプおよび可動役物115による演出を制御するランプ制御基板などの図示しない各種の基板等が取り付けられる。また、遊技盤110の裏面には、供給された24VのAC電源をDC電源に変換して各種の基板等に出力するスイッチング電源(不図示)が配設されている。
枠部材150は、遊技者がハンドル151に触れてレバー152を時計方向に回転させる操作を行うとその操作角度に応じた打球力にて遊技球を所定の時間間隔(例えば1分間に100個)で電動発射する発射装置(不図示)を備えている。また、枠部材150は、遊技者のレバー152による操作と連動したタイミングで発射装置に遊技球を1つずつ順に供給する供給装置(不図示)と、供給装置が発射装置に供給する遊技球を一時的に溜めておく皿153と、を備えている。この皿153には、例えば払い出しユニットによる払出球が払い出される。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、発射装置のハンドル151に遊技者が触れている状態であっても遊技球の発射を一時的に停止させるための停止ボタン154と、皿153に溜まっている遊技球を箱(不図示)に落下させて取り出すための取り出しボタン155と、を備えている。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。枠ランプ157は、LED等の発光体で構成され、点灯・点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板118を備えている。
図2は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100を説明する図であり、図2(a)は、遊技盤110の右下に配設された表示器130の一例を示す拡大図であり、図2(b)は、パチンコ遊技機100の部分平面図である。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過したことに基づき、普通図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。本実施の形態では、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって特別図柄抽選の抽選結果が表示される。同様に、普通図柄表示器223も、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって普通図柄抽選の抽選結果が表示される。
また、表示器130は、第1特別図柄表示器221での保留に対応して作動する第1特別図柄保留表示器218と、第2特別図柄表示器222での保留に対応して作動する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄表示器223での保留に対応して作動する普通図柄保留表示器220と、を備えている。本実施の形態では、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって保留数が表示される。
ここで、保留について説明する。特別図柄の変動表示動作中(入賞1回分の変動表示が行なわれている間)にさらに第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した場合、特別図柄が変動中であるために、後の入賞に基づく特別図柄の変動表示動作を開始することができない。そのため、後の入賞は規定個数(例えば4個)を限度に記憶され、その入賞した遊技球に対する特別図柄を始動させるための権利が、先に入賞した遊技球に対する変動表示動作が終了するまで、保留される。
なお、普通図柄に関しても、特別図柄と同様の処理を行う。このような保留がなされていることおよびその保留の数(未変動数)が、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220に表示される。
さらに、表示器130は、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224を備えている。本実施の形態では、状態表示器224は、3個のLEDを配列した表示装置で構成されている。3個のLEDのうち1つは、パチンコ遊技機100の状態が、特別図柄抽選の当選確率が高確率である高確率状態となっているか否かを点灯により報知するものである。また、他の1つは、パチンコ遊技機100の状態が、第2始動口122に入賞しやすい時短状態となっているか否かを点灯により報知するものである。さらに他の1つは、右打ちすることによって(遊技球の打球力を変更することによって)遊技者に有利な状態となっているか否かを点灯により報知するものである。
なお、状態表示器224が表示するパチンコ遊技機100の状態は上記の例に限らず、他の状態を表示することができる。例えばパチンコ遊技機100の状態として低確率状態よりも当選確率が高く高確率状態よりは当選確率が低い中確率状態が設定される場合、状態表示器224は、中確率状態となっているか否かを点灯により報知しても良い。
また、表示器130は、特別図柄抽選の抽選結果に応じて行われる大当たり遊技において大入賞口125が作動される際のラウンド数を表示するラウンド数表示器225を備えている。なお、大当たり遊技については後述する。ラウンド数表示器225は、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって大当たり遊技における大入賞口125の作動ラウンド数が表示される。
パチンコ遊技機100の枠部材150は、遊技者が演出に対する入力を行うための入力装置を備えている。図2(b)に示すように、本実施の形態では、入力装置の一例として、演出ボタン161と、演出ボタン161に隣接し、略十字に配列された複数のキーからなる演出キー162と、が枠部材150に配設されている。図示の例において、複数の画像の中から1つの画像を選択する操作を受け付ける演出を行う場合を考える。この場合、例えば、遊技者が十字に配列された4つのキーからなる演出キー162を操作することにより、画像表示部114に表示されている複数の画像のいずれかを指示し、演出ボタン161を操作することにより、指示した画像を選択するような演出を行うことができる。また、入力装置の形態としては、図示した演出ボタン161および演出キー162の他、レバーやダイヤル等、演出の内容等に応じて様々な入力形態を採用することができる。
〔制御ユニットの構成〕
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、本実施の形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。
図4は、本実施の形態の画像/音響制御部およびランプ制御部の説明図である。
図3に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部330と、を備えている。
〔遊技制御部の構成・機能〕
遊技制御部200は、特別図柄の当選の判定等を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の遊技状態を、高確率状態または低確率状態のいずれか、時短無状態または時短状態のいずれかで制御する。これにより、パチンコ遊技機100の遊技状態は、高確率状態および時短状態である高確率時短遊技状態、低確率状態および時短状態である低確率時短遊技状態、高確率状態および時短無状態である高確率時短無遊技状態、低確率状態および時短無状態である低確率時短無遊技状態のいずれかとなる。そして、遊技制御部200は、所定の条件に基づき、高確率状態と低確率状態とを切り替え、時短無状態と時短状態とを切り替える。また、遊技制御部200は、時短状態において、時短無状態よりも普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にする、普通図柄変動時間を短縮する、電動チューリップ123の開時間を延長する等の制御を行う。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞したことを契機として特別図柄抽選を行う。そして、特別図柄抽選の判定結果に応じて大当たり遊技等の特別遊技を行う。特別遊技において、遊技制御部200は、特別電動役物である大入賞口125が所定条件(例えば29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。そして、遊技制御部200は、大当たり大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
また、遊技制御部200は、ゲート124を遊技球が通過したことを契機として普通図柄抽選を行う。そして、普通図柄抽選の判定結果に応じて電動チューリップの作動を制御する。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動中に遊技球が第1始動口121または第2始動口122へ入賞したことにより発生する保留や、普通図柄変動中に遊技球がゲート124を通過したことにより発生する保留の設定を行う。
さらに、遊技制御部200は、特別図柄抽選および普通図柄抽選の判定結果、高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報、保留の設定情報等の遊技制御に伴う情報を、後述するコマンドにより演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、第1始動口121、第2始動口122、大入賞口125および普通入賞口126に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出制御部330に対する指示を行う。例えば、第1始動口121に遊技球が入賞すると3個の賞球、第2始動口122に遊技球が入賞すると4個の賞球、大入賞口125に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口126に遊技球が入賞すると10個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部330に指示命令(コマンド)を送る。なお、ゲート124を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは払出制御部330に指示しない。
払出制御部330が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部330から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
遊技制御部200には、検知手段として、図3に示すように、第1始動口121への遊技球の入賞を検出する第1始動口検出部(第1始動口スイッチ(SW))211と、第2始動口122への遊技球の入賞を検出する第2始動口検出部(第2始動口スイッチ(SW))212と、電動チューリップ123を開閉する電動チューリップ開閉部213と、ゲート124への遊技球の通過を検出するゲート検出部(ゲートスイッチ(SW))214と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125の大入賞口扉125Dを閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口扉開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
また、遊技制御部200には、特別図柄の変動中に第1始動口121へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第1特別図柄保留表示器218と、特別図柄の変動中に第2始動口122へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄の変動中にゲート124を通過した未変動分の保留個数を表示する普通図柄保留表示器220と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄の変動表示および普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
そして、第1始動口スイッチ211、第2始動口スイッチ212、ゲートスイッチ214、大入賞口スイッチ215および普通入賞口スイッチ217にて検出された検出信号が、遊技制御部200に送られる。また、遊技制御部200からの制御信号が、電動チューリップ開閉部213、大入賞口扉開閉部216、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219、普通図柄保留表示器220、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222、普通図柄表示器223および状態表示器224に送られる。それにより、遊技制御部200は、上記した払い出し賞球数に関連する各種制御を行う。
さらに、遊技制御部200には、ホールに設置されたホストコンピュータ(不図示)に対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板350が接続されている。そして、遊技制御部200は、払出制御部330から取得した、払い出した賞球数に関する情報や遊技制御部200の状態等を示す情報を、盤用外部情報端子基板350を介してホストコンピュータに送信する。
〔払出制御部の構成・機能〕
払出制御部330は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU331と、CPU331にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM332と、CPU331の作業用メモリ等として用いられるRAM333と、を備えている。
そして、払出制御部330は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部330は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部334を制御する。ここでの払出駆動部334は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
また、払出制御部330には、払出駆動部334により遊技球の貯留部から実際に払い出された賞球の数を検出する払出球検出部335と、貯留部(不図示)での遊技球の貯留の有無を検出する球有り検出部336と、遊技者が遊技する際に使用する遊技球や払い出された賞球が保持される皿153が満タン状態に有るか否かを検出する満タン検出部337と、が接続されている。そして、払出制御部330は、払出球検出部335、球有り検出部336および満タン検出部337にて検出された検出信号を受け取り、これらの検出信号に応じた所定の処理を行う。
さらに、払出制御部330には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板340が接続されている。そして、払出制御部330は、例えば払出駆動部334に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部335にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板340を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
〔演出制御部の構成・機能〕
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン161または演出キー162を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン161等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。
また、演出制御部300は、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、演出制御部300は、遊技制御部200より受信した高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報に基づいて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
さらに、演出制御部300には、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、が接続されている。
〔画像/音響制御部の構成・機能〕
画像/音響制御部310は、図4に示すように、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、VDP(Video Display Processor)314と、CGROM315と、SNDROM316とを備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、CGROM315には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。また、SNDROM316には、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。
CPU311は、演出制御部300から送られた保留数コマンドもしくは変動開始コマンドに基づいて、アニメーションパターンの解析や、描画に関するコマンドをまとめたディスプレイリストの作成、およびディスプレイリストのVDP314への送信などを行う。
VDP314は、CPU311から受信したディスプレイリストに基づいて、CGROM315やSNDROM316にそれぞれ記憶された画像データや音響データを読み出す。さらには、VDP314は、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための描画処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。そして、VDP314は、描画処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、VDP314は、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
なお、本実施の形態では、VDP314が描画処理に併せて音声処理も行うよう構成しているが、これに限定されず、音声処理を専用で行うプロセッサを別途設けても構わない。
〔ランプ制御部の構成・機能〕
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
なお、本実施の形態では、遊技制御部200、演出制御部300、画像/音響制御部310、ランプ制御部320、および払出制御部330各々は、遊技盤110の後面に配設されたメイン基板としての遊技制御基板、サブ基板としての演出制御基板、画像制御基板、ランプ制御基板、および払出制御基板において個別に構成されている。
〔遊技制御部の機能構成〕
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図5は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。図5に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、乱数取得部231と、普通図柄判定部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄判定部234と、普通図柄変動制御部236と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部237と、電動チューリップ動作制御部238と、賞球処理部239と、出力制御部240と、乱数制御部241と、を備えている。
乱数取得部231は、特別図柄抽選に用いられる乱数値と、普通図柄抽選に用いられる乱数値とを取得する。特別図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、第1始動口121や第2始動口122に遊技球が入賞したことを条件として、乱数の種類ごとに、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、特別図柄判定部234による判定に用いられる。詳しくは後述するが、特別図柄抽選に用いられる乱数としては、大当たりか否かを示す大当たり乱数、大当たりの種類を示す図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数等が有る。
また、普通図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、ゲート124を遊技球が通過したことを条件として、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、普通図柄判定部232による判定に用いられる。なお、普通図柄抽選に用いられる乱数としては、当たりか否かを示す当たり乱数の他、当たりの種類を示す図柄乱数や変動パターン乱数等が設定される場合もある。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動を制御する。
特別図柄判定部234は、特別図柄の変動開始時に、図20に示すような乱数テーブルを用いて、特別図柄抽選の抽選結果が「大当たりか否か」、「大当たりに当選した場合の大当たりの種類」、「大当たりに当選していない場合での小当たりかはずれか」を判定する。すなわち、乱数取得部231は、検知手段である第1始動口スイッチ211または第2始動口スイッチ212により遊技球の通過が検知されたことを契機として特別図柄に関する乱数値を取得し、特別図柄判定部234は、取得した乱数値に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技(大当たり遊技等)を行うか否かを判定する。なお、前述した特別図柄の抽選(大当たり抽選)は、乱数取得部231および特別図柄判定部234における処理のことをいう。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、時短無状態か時短状態か、および高確率状態か低確率状態かの組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に基づく大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、高確率時短遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短遊技状態の大当たり)、低確率時短遊技状態となる大当たり(以下、低確率時短遊技状態の大当たり)、高確率時短無遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短無遊技状態の大当たり)、低確率時短無遊技状態となる大当たり(以下、低確率時短無遊技状態の大当たり)が有り得る。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「大当たり」は、大当たり遊技の時間が長く多量の遊技球の払い出しが期待できる大当たりと、大当たり遊技の時間が短く遊技球の払出がほとんど期待できない大当たりとに分けられる場合がある。前者は「長当たり」と呼ばれ、後者は「短当たり」と呼ばれる。例えば、「長当たり」では、大入賞口125の開状態が所定条件(例えば29.5秒経過または10個の遊技球の入賞)を満たすまで維持されるラウンドが所定回数(例えば15回)繰り返される。また、「短当たり」では、一定時間(例えば0.1秒)だけ大入賞口125が開状態となるラウンドが所定回数(例えば15回)繰り返される。
また、大当たりに当選していない場合の「小当たり」は、例えば0.1秒だけ大入賞口125が開状態となる態様が所定回数(例えば15回)行われる小当たり遊技が行われる。なお、小当たり当選時には、小当たり遊技が終了した後においても小当たり当選前の遊技状態を継続する。すなわち、小当たり当選時の遊技状態が高確率時短遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても高確率時短遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。同様に、小当たりの当選時の遊技状態が低確率時短無遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても低確率時短無遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。
また、「小当たり」は、「はずれ」の一種であり、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
変動パターン選択部235は、第1特別図柄表示器221や第2特別図柄表示器222にて表示する特別図柄の変動パターン(変動時間)を選択する。具体的には、変動パターン選択部235は、大当たり遊技を行うか否かの判定結果およびリーチを行うか否かの判定結果等に基づいて、変動パターンを決定する。そして、変動パターン選択部235により選択された変動パターンに基づいて、特別図柄変動制御部233が特別図柄の変動を制御する。変動パターン選択部235および特別図柄変動制御部233の動作の詳細については後述する。
ここで、「リーチ」とは、後述する装飾図柄において遊技者に大当たりを期待させるための演出である。
普通図柄判定部232は、普通図柄の変動開始時に、後述する図20(d)に示すような乱数テーブルを用いて、普通図柄の抽選結果が「当たりか否か」を判定する。すなわち、普通図柄判定部232は、乱数取得部231により取得された普通図柄抽選用の乱数値に基づいて、電動チューリップ123を開閉作動させる補助遊技を行うか否かを判定する。また、普通図柄抽選において複数の種類の当たりが設定される場合は、普通図柄判定部232は、判定結果が当たりであった場合の「当たりの種類」を判定する。なお、普通図柄抽選は、乱数取得部231および普通図柄判定部232により行われる処理である。
普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、普通図柄表示器223による普通図柄の変動を制御する。
電動チューリップ動作制御部238は、普通図柄判定部232により普通図柄抽選において「当たり」と判定された場合に、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122に遊技球が入賞容易となる状態を発生させる。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態を発生させない。
大入賞口動作制御部237は、特別図柄判定部234により特別図柄抽選において「大当たり」と判定された場合に、大当たり遊技として、当選した大当たりの種類に基づいて特定される作動パターンで大入賞口125の開放動作を制御する。また、大入賞口動作制御部237は、特別図柄判定部234により特別図柄抽選において「小当たり」と判定された場合に、小当たり遊技として、規定時間および規定回数だけ大入賞口125を開放する。
賞球処理部239は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力制御部240は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部330へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部241は、乱数取得部231が所定のタイミングで取得する各種の乱数値を更新する。
〔遊技機の基本動作〕
次に、パチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の遊技制御部200は、電源が投入されると、起動時の基本処理として、各種装置の初期化や初期設定を行う。そして、基本処理を行った後、遊技制御部200は、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を繰り返し実行する。また、電源を遮断する際には、遊技制御部200は、一連の電源遮断時処理を実行する。
起動時ないし通電時の遊技制御部200による基本処理の動作を説明する。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源が投入されると、まず、RAM203(図3参照)へのアクセスを許可する。そして、遊技制御部200は、RAM203をクリアするためのRAMクリアスイッチがONとなっているか否かを判断する。
RAMクリアスイッチがOFFである場合、次に、遊技制御部200は、電源遮断時の動作に関するバックアップフラグがONとなっているか否かを判断する。
バックアップフラグがONである場合、次に、遊技制御部200は、電源遮断時に作成されたチェックサムが正常か否かを判断する。
チェックサムが正常である場合、次に、遊技制御部200は、復帰処理を実行する。この復帰処理において、遊技制御部200は、電源が遮断された状態からの復帰に伴う、演出制御部300等のサブ制御手段の設定を行う。具体的には、遊技制御部200は、電源が遮断される際におけるパチンコ遊技機100の遊技状態(大当たり遊技中か否か、高確率状態と低確率状態のいずれか、時短状態と時短無状態のいずれか)を反映させるように、サブ制御手段を設定するためのコマンドを演出制御部300へ出力する。また、この復帰処理において、遊技制御部200は、バックアップフラグをOFFにする。
一方、RAMクリアスイッチがON、バックアップフラグがOFF、チェックサムが異常のいずれかに該当する場合、次に遊技制御部200は、初期化処理として、RAM203の記憶内容をクリアし、RAM203の作業領域を設定する。そして、遊技制御部200は、サブ制御手段を設定(初期化)するためのコマンドを演出制御部300へ出力し、サブ基板(サブ制御手段)の設定を行う。サブ基板の設定には、各サブ基板に搭載されているRAM303、RAM313、RAM323をクリアすること等が含まれる。
復帰処理が終了した後、またはサブ基板の設定が終了した後、遊技制御部200は、遊技制御に用いられる各種のカウンタおよびタイマーを設定する。そして、遊技制御部200は、割り込み許可、割り込み禁止、図柄乱数制御処理、初期値乱数更新処理、電源遮断フラグがONとなっているか否かの判断をループ処理として繰り返し実行する。
ここで、割り込み許可および割り込み禁止は、このループ処理の実行中に割り込み処理の実行を可能とするために設けられている。本実施の形態では、この割り込み処理により、遊技制御における主制御処理が実行される。主制御処理の詳細については後述する。
図柄乱数制御処理において、遊技制御部200は、特別図柄抽選で用いられる変動パターン乱数の更新を行う。初期値乱数更新処理において、遊技制御部200は、遊技制御において用いられる各種の乱数値の初期値を更新する。
電源遮断フラグの判断において、電源遮断フラグがOFFである場合、パチンコ遊技機100の電源は遮断されず、遊技制御部200は、ループ処理と共に割り込みによる主制御処理を繰り返し実行する。一方、電源遮断フラグがONである場合、遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源を遮断するための処理(電源遮断時処理)を開始する。
〔遊技盤110の構成〕
次に、遊技盤110の概略構成について説明する。
図6は、遊技盤110の構成を説明する分解斜視図である。
図6に示すように、本実施の形態に係る遊技盤110は、透明遊技板である遊技盤本体110aと、遊技盤本体110aに取り付けられるセンター役物2と、を含んで構成されている。
遊技盤本体110aについて説明する。遊技盤本体110aは、ベニヤ(合板、木)製ではなく、光を透過する樹脂製の板状部材である。より詳しくは、遊技盤本体110aは、凹凸形状や切欠き形状を成形により一体形成されるものであり、ポリカーボネート(PC)製である。なお、アクリル製の板材を切削加工して形成する例や、樹脂製部材を接着剤で互いに貼り合わせることで形成する例も考えられる。
ここで、遊技盤本体110aがベニヤ製の場合に比べてアクリル製の方が優れている点としては、まず役物構成の自由度が向上することが挙げられる。すなわち、アクリル製の場合は、ゲージ部分の裏側にも役物や電飾を配置して見せることが可能になり、遊技盤の更なる作り込みが可能になる。また、見た目のインパクトや高級感に優れていること等も挙げられる。
その一方で、アクリル製を採用するときにベニヤ製の場合に比べて懸念される事項としては、コスト高、量産性の低下、遊技くぎの破損、剛性の低下が挙げられる。剛性の低下について補足説明すると、アクリル製の場合は厚さが10mmであり、厚さ19mmとなるベニヤ製の場合よりも薄くなり、たわみ易い。このようなたわみ防止のために、本実施の形態では、遊技盤本体110aの縁部に沿って全周にわたって延びる縁リブを形成している。縁リブは厚さ方向に延びていることから、縁リブは、遊技盤本体110aの厚さが確保される。なお、遊技盤本体110aの厚さは、縁リブの部分が最も厚く、中央部分はそれよりも薄い。
遊技盤本体110aは、図6に示すように、表面(同図の手前側の面)に遊技領域を形成するための盤面110bを持つ。また、遊技盤本体110aには、センター役物2を取り付けるために大きく切り欠かれた切欠き部110cのほか、大入賞口125(図1参照)を取り付けるための切欠き部110dが形成されている。また、遊技盤本体110aには、第1始動口121(図1参照)を取り付けるための切欠き部110eが形成されている。
センター役物2は、細長い湾曲形状であり、切れ目のない円形状ないし円環形状(環状、リング状)に構成されている。そして、センター役物2は、遊技盤本体110aの切欠き部110cの周縁部に沿って取り付けられる。すなわち、センター役物2は、切欠き部110cの全周にわたって遊技盤本体110aと一体に取り付けられる。
このような遊技盤本体110aの大きな切欠き部110cに略リング状のセンター役物2を一体に取り付ける構造を採用することで、遊技盤本体110aの剛性を向上させることが可能になる。
なお、センター役物2には、後述するように、第2始動口122、電動チューリップ123およびゲート124が配設されている。
〔センター役物2の構成〕
次に、センター役物2の構成について説明する。
図7は、センター役物2を説明する正面図であり、図8は、センター役物2を説明する分解斜視図である。なお、両図では、電動チューリップ123を駆動する不図示の駆動源が作動することによる電動チューリップ123の片開き状態を示す。
まず、センター役物2が備える遊技性に関する役物について説明する。図7または図8に示すように、センター役物2には、遊技領域111の右側領域に配置されるゲート124、第2始動口122および電動チューリップ123が配設されている。ゲート124は、右打ち(右側の遊技領域に向けた遊技球の発射)の遊技球が通過可能な位置に配設され、そのゲート124の下流側に、第2始動口122および電動チューリップ123が配設されている。
すなわち、センター役物2は、ゲート124(図1参照)を通過する遊技球を検出するゲートSW214(図3も参照)と、第2始動口122に入球した遊技球を検出する第2始動口SW212(図3も参照)と、を備えている。
図7または図8に示すように、センター役物2は、センター役物2の本体をなす本体部2aと、本体部2aの前面にて正面視右下に位置する飾り部材2bと、電動チューリップ123用の電チューユニット2cと、を備える。本体部2aに飾り部材2bおよび電チューユニット2cが取り付けられる。
センター役物2の本体部2aには、ゲートSW214が配設され、また、飾り部2bには、第2始動口122の入り口用の開口部が形成されている。そして、電チューユニット2cには、第2始動口SW212(図3参照)、電動チューリップ123用の駆動源、駆動力伝達機構および片開きの羽根部材が配設される。
〔センター役物2の本体部2aについて〕
次に、センター役物2の本体部2aの構成部材について説明する。本体部2aは、図7または図8に示すように、本体部2aの上部を担う上台板21と、本体部2aの下部に位置するスロープカバー22、ワープ通路部材23、下台板24およびスロープ部材25と、を備える。このように、本体部2aは、上台板21、スロープカバー22、ワープ通路部材23、下台板24およびスロープ部材25を含んで構成されている。
さらに説明すると、細長の湾曲形状の上台板21に略円弧形状の下台板24が連結されることで、センター役物2における本体部2aの連続する円形状が形成される。すなわち、上台板21の一端部(正面視左側の端部)が下台板24の一端部(正面視左側)に取り付けられ、上台板21の他端部(正面視右側の端部)が下台板24の他端部(正面視右側)に取り付けられる。言い換えると、下台板24は、上台板21の円形状を形成するのに足りない部分を補完する。
また、略円弧形状のスロープカバー22も上台板21に連結される。すなわち、上台板21の一端部(正面視左側の端部)がスロープカバー22の一端部(正面視左側)に取り付けられ、上台板21の他端部(正面視右側の端部)がスロープカバー22の他端部(正面視右側)に取り付けられる。
このように、上台板21の一端部には、下台板24およびスロープカバー22の各一端部が接続し、また、上台板21の他端部には、下台板24およびスロープカバー22の各他端部が接続する。
さらに説明すると、図8に示すように、スロープ部材25は、スロープカバー22に取り付けられると共に下台板24にも取り付けられる。より詳細には、スロープ部材25が下台板24とスロープカバー22とに部分的に挟まれて取り付けられる。スロープ部材25の後ろ側にスロープカバー22があり、スロープ部材25の前側に下台板24がある。スロープ部材25は、湾曲形状の上台板21には取り付けられていない。
また、ワープ通路部材23は、上台板21およびスロープカバー22に取り付けられる。すなわち、ワープ通路部材23の上端部が上台板21に取り付けられ、ワープ通路部材23の下端部はスロープカバー22に取り付けられる。ワープ通路部材23の入り口23aは正面視左側に位置し、ワープ通路部材23の出口23bは正面視右側に位置する。
本実施の形態では、このような構成によりセンター役物2の本体部2aを構成しているが、これに限られず、種々の変形例が考えられる。例えば、上台板21をスロープカバー22と下台板24のいずれか一方のみに接続し、他方を一方に取り付ける例である。また、スロープ部材25をスロープカバー22と下台板24のいずれか一方のみに取り付ける例も考えられる。
なお、本体部2aの下台板24の前面には比較的広い領域があり、また、その設置場所は、画像表示部114(図1参照)と第1始動口121(同図参照)との間であり、遊技者の目にとまり易い位置の一つである。そのため、機種開発時に設定される世界観に合わせて決定される遊技盤110の装飾が、下台板24の前面にも施される。したがって、本実施の形態では、デザイン性の観点で有用である。
〔センター役物2のステージ26〕
本実施の形態では、スロープカバー22、下台板24およびスロープ部材25によって第1始動口121(図1参照)の上部に設けられるステージ26(図9または図10参照)が構成される。
このようなセンター役物2のステージ26は、遊技領域111(図1参照)の左側を流下する遊技球がワープ通路部材23からスロープ部材25を経て第1始動口121(図1参照)の上部から落下可能にする領域である。すなわち、遊技領域111の左側を流下する遊技球が第1始動口121へ入球可能になる場合として、風車や道釘等を経るルートのほかに、ワープ通路部材23を経るルートがある。
図9および図10は、センター役物2のステージ26を説明する斜視図であり、図9はセンター役物2を正面視右前側から見下ろした状態を示し、図10はセンター役物2を背後から見下ろした状態を示す。なお、図9は、スロープカバー22、下台板24およびスロープ部材25を示し、また、図10では、説明の便宜のために、下台板24およびスロープ部材25を示す一方でスロープカバー22の図示を省略する。両図では、ワープ通路部材23の図示を省略する。
また、図11および図12は、スロープ部材25を説明する説明図である。すなわち、図11はスロープ部材25単体の斜視図であり、同図の(a)は正面視右前側から見下ろした状態を示し、(b)は反対側から見下ろした状態を示す。図12は、スロープ部材25の投影図であり、同図の(a)は平面図、(b)は底面図、(c)は正面図、(d)は背面図である。
図9または図10に示すステージ26は、スロープ部材25の背後にスロープカバー22が位置する。これにより、スロープカバー22は、スロープ部材25を転がる遊技球が前後方向後ろ側に脱落しないように作用する。
なお、本実施の形態では、下台板24は、スロープ部材25の下側に位置し、ステージ26を転動する遊技球に影響を与えないものである。当然ながら、下台板24を、スロープ部材25の前側に配置する構成を採用する変形例が考えられ、かかる変形例では、下台板24は、スロープ部材25を転がる遊技球が前後方向前側に容易にこぼれないように作用するようになる。
図9または図10に示すように、ステージ26は、入球することで抽選が行われる開口部の上に位置する球落とし部27を備える。すなわち、ステージ26には、第1始動口121(図1参照)の上に位置する球落とし部27を備える。なお、ステージ26を転がる遊技球が球落とし部27から落下すると必ず第1始動口121に入球するとは限らない。
この球落とし部27は、図11または図12に示すように、スロープ部材25に形成されている。また、球落とし部27は、スロープ部材25の長手方向(正面視左右方向)の中間位置に形成され、また、スロープ部材25の前後方向の前部に形成されている。球落とし部27は、スロープ部材25において上下方向の最下点に位置する。
球落とし部27は、上下方向に長く延びるように形成されており、落下する際の方向性を高めることが可能になっている。
また、図9または図10に示すように、ステージ26は、第1始動口121(図1参照)に対して正面視左右方向にずれた位置に複数の切欠き部28を備える。すなわち、複数の切欠き部28は、左右方向に関して球落とし部27以外の場所に位置する。このため、ステージ26は、ワープ通路部材23からの遊技球が球落とし部27以外の場所から落下可能なように構成されている。このため、ステージ26を転がる遊技球が必ず球落とし部27から落下するとは限らない。
本実施の形態では、図11または図12に示すように、切欠き部28を2つ備えている。これら2つの切欠き部28は、スロープ部材25に形成されている。また、2つの切欠き部28は、球落とし部27を間に挟むように位置する。すなわち、2つの切欠き部28は、球落とし部27の左右それぞれに位置する。また、2つの切欠き部28は、スロープ部材25の前後方向前部に形成され、かつ、前側に開口している。
また、図9または図10に示すように、ステージ26は、球落とし部27および切欠き部28以外の位置に配設される規制部29a、29b、29c、29dを備える。かかる規制部29a〜29dは、スロープ部材25を転がる遊技球が前後方向前側に容易にこぼれないように作用するものである。
本実施の形態では、図11または図12に示すように、規制部29a〜29dがスロープ部材25に形成されている。また、規制部29a、29bは、球落とし部27と2つの切欠き部28の各々の間に形成されている。すなわち、規制部29aは、球落とし部27と2つの切欠き部28のうち一方すなわち正面視左側との間に形成され、規制部29bは、球落とし部27と他方すなわち正面視右側との間に形成されている。また、規制部29c、29dは、切欠き部28に対し球落とし部27とは反対の側にも形成されている。
さらに説明すると、図9〜図12に示すように、規制部29a、29bは、スロープ部材25の転動面に対する高さが球落とし部27との位置関係で異なるように形成されている。すなわち、規制部29a、29bは、球落とし部27に近い部分が高く形成され、切欠き部28に近い部分が低く形成されている。
規制部29c、29dは、スロープ部材25の転動面に対する高さが略同じである。
ワープ通路部材23を流下した遊技球は、図9または図10に示すように、スロープ部材25に案内されてステージ26を転動する。そして、遊技球は、球落とし部27の前を往復移動し、勢いが弱くなると球落とし部27から落下し、または切欠き部28から落下する。遊技球が球落とし部27から落下する場合には、切欠き部28から落下する場合よりも、第1始動口121(図1参照)に入球する可能性が高い。
〔ステージ26の球落とし部27〕
次に、ステージ26の球落とし部27について、より詳細に説明する。上述したように、球落とし部27は、スロープ部材25に形成されており、第1始動口121(図1参照)の真上に位置する。
図13は、球落とし部27を説明する図であり、(a)は球落とし部27の平面図であり、(b)はその斜視図である。また、(c)は、誘い込み部27aと誘い込み部27aを転がる遊技球との関係を示す断面図である。
図13(a)または(b)に示すように、球落とし部27は、平面視で半円形状に形成されている。すなわち、球落とし部27は、略円形の内周面を持つ筒形状ではなく、前方に開放する半円形状である。より詳細には、球落とし部27は、平面視する場合、所定曲率の周面で形成される半円形状部と、半円形状部から前側に直線状に延びる直線状壁部と、を含んで構成されているといえる。ここにいう直線状壁部は、互いに対向する一対のものである。
球落とし部27の半円形状は、遊技球の半径よりも大きい。球落とし部27は、正面視で上下方向に長く延びる内面を持つ。
そして、球落とし部27の前後方向後ろ側には、遊技球を球落とし部27にまっすぐに向かわせるための誘い込み部27aが形成されている。誘い込み部27aは、球落とし部27の後端からステージ26の奥側端部に亘って連なるように形成されている。
誘い込み部27aは、球落とし部27に向けて直線状に下り傾斜する直線部27aaと、直線部27aaとスロープ部材25の転動面とを互いに接続する接続部27abと、を含んで構成されている。
誘い込み部27aは、球落とし部27に近づくに従ってスロープ部材25の転動面に対する高低差が大きくなっている。このため、直線部27aaは、遊技球の進行方向に対して一定の幅であるのに対し、接続部27abは、前後方向で異なる幅形状になっている。すなわち、球落とし部27に近い接続部27abの部分は、遠い部分よりも幅広形状である。言い換えると、誘い込み部27aは、球落とし部27に向かう側をカタカナの「ハ」字状に広がってステージ26の前端まで延びるように形成されている。
さらに説明すると、図13の(c)に示すように、誘い込み部27aを転がる遊技球は直線部27aaに接することはなく、接続部27abに接しながら球落とし部27へと転がっていく。すなわち、誘い込み部27aは、誘い込み部27aに乗った遊技球の底部を浮かせた状態で2点支持する。このため、遊技球と誘い込み部27aとの間の摩擦が低減され、また、遊技球の振動を低減するとともに遊技球の摺動性を高めることが可能になる。
スロープカバー22の近く乃至スロープカバー22に接触しながらスロープ部材25を転動する遊技球は、球落とし部27付近を行ったり来たりしながらやがて勢いが弱くなり、誘い込み部27aにて球落とし部27に向けて前進する。遊技球は、誘い込み部27aに案内されて直進する。
遊技球は、誘い込み部27aを下っていくので、その自重で勢いがつく。このため、誘い込み部27aを直進する遊技球が球落とし部27から落下する可能性が高い。
さらに説明すると、上述したように、球落とし部27は半円形状であり、誘い込み部27aを転がり落ちることで確実に球落とし部27から落下する可能性が高い。仮に球落とし部27を筒形状とすると、遊技球が誘い込み部27aを直進する場合であっても、遊技球の勢いによっては筒形状に入り難くなる。すなわち、誘い込み部27aから球落とし部27に向かったとしても、球落とし部27に入らずにこぼれる可能性が高くなることから、第1始動口121(図1参照)への入球が期待できず、良好なステージ性能を確保することが困難になるおそれがある。
これに対し、本実施の形態では、図13に示すように、前方が開放している半円形状であることから、誘い込み部27aを進む遊技球に比較的勢いがある場合であっても、球落とし部27内に円滑に進入する。このため、遊技球が球落とし部27から落下し易くなり、球落とし部27からこぼれる可能性が低くなる。そして、第1始動口121(図1参照)への入球が期待でき、良好なステージ性能を確保することが可能になる。
また、本実施の形態では、誘い込み部27aの進行方向延長線上には、平たんな面の透明板118が位置する。このため、誘い込み部27aを下る遊技球にかなりの勢いがあった場合は、透明板118の平たんな面と接触する。このような透明板118と接触したとしても、直線状に転がる遊技球は反対方向に跳ね、誘い込み部27aに戻った後に球落とし部27から落下するか、そのまま球落とし部27から落下する可能性が極めて高い。こうして、遊技球が球落とし部27から落下する可能性を高め、良好なステージ性能を担保している。
このような作用効果は、球落とし部27を通って落下する遊技球が通過する空間Aの一部が透明板118の内面で構成されていることに起因する。
また、図13に示すように、球落とし部27の左右方向の各々には、周囲よりも小高い跳ね返し部27bが形成されている。かかる一対の跳ね返し部27bは、球落とし部27の前端両側に位置し、ステージ26上に進入してきた遊技球を衝突させて誘い込み部27a(ステージ26の中央側)に誘導する。このため、ステージ26の遊技球が誘い込み部27aに乗り易くなる。
跳ね返し部27bは、ステージ26の前端から球落とし部27側に向かって隆起する略三角の壁面を有する。そして、跳ね返し部27bを平面視すると、底面が誘い込み部27aの略前端両側から「ハ」字状に広がってステージ26の前端まで延びるように形成されている。
なお、上述したステージ26の一部を構成する球落とし部27、誘い込み部27aおよび跳ね返し部27bは、平面視で左右略対称形状である。ステージ26の遊技球は、跳ね返し部27bから誘い込み部27aを通って球落とし部27に落下する球の動きのほか、跳ね返し部27bから球落とし部27に直接落下するような球の動き(誘い込み部27aを通らない球の動き)も考えられる。
〔球落とし部27の変形例〕
次に、ステージ26の球落とし部27についての変形例を説明する。なお、変形例は、上述した本実施の形態と共通する構成・機能を有することから、共通する構成には、同じ符号を用い、また、共通する構成・機能の説明および図示を省略することがある。
図14は、球落とし部27の変形例を説明する平面図である。
球落とし部27の変形例として示す図14では、球落とし部27の前方に平面部27cが形成されている。かかる平面部27cは、本実施の形態における透明板118が担う作用を奏する。すなわち、誘い込み部27aの遊技球に勢いがあった場合には、平面部27cの平たんな面にぶつかって反対方向に跳ねる。こうして、勢いのある遊技球をより確実に球落とし部27から落下させることが可能になる。
なお、平面部27cは、遊技者の目にとまり易い遊技領域111の略中央に位置することから、装飾を施すことで美観を高めることが可能である。
以上、説明したように、球落とし部27を半円形状にすることで、球落とし部27の後ろ側に位置する誘い込み部27aの長さを長く確保することが可能になる。そのため、誘い込み部27aに乗った遊技球を、安定してまっすぐ球落とし部27に向かわせることが可能になり、安定性や直進性を持たせることが可能になる。したがって、ステージ26から遊技球を垂直落下させて第1始動口121(図1参照)への入球率(入賞率)を高めることが可能になる。
また、かかる入賞率の向上に伴い、ステージ性能を維持しつつステージ26と第1始動口121(図1参照)との間の距離(上下方向の距離)を極力長くすることが可能になり、興趣が向上すると共に、ステージ26と第1始動口121との間に意匠(シール装飾)を施すことが可能になり、遊技盤110の盤面におけるデザイン性を向上させることも可能になる。
25…スロープ部材(部材の一例)
26…ステージ(通路の一例)
27…球落とし部(円弧形状部の一例)
100…パチンコ遊技機(遊技機の一例)
118…透明板(透明部材の一例)
121…第1始動口(入賞口の一例)

Claims (1)

  1. 遊技球の検出により大当たり判定を行うことが可能になる入賞口と、
    前記入賞口よりも上方にて遊技球を正面視左右方向に転動可能にする通路と、当該通路を転動する遊技球を当該入賞口に向けて落下させる円弧形状部と、を持つ部材と、
    を備え、
    前記部材の前記円弧形状部を通って落下する遊技球が通過する空間の一部は、盤面を覆う透明部材の面で形成されていることを特徴とする遊技機。
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