JP2017183882A - 地上システム - Google Patents

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Abstract

【課題】公衆が利用可能な周波数帯域を用いた列車制御用の無線通信に利用した場合において、その信頼性の向上を図ることができる技術の実現。【解決手段】地上システム1では、中央装置10が、駅に停車中の列車60が次駅まで走行する際に使用する通信チャネルを、停車駅及び次駅それぞれにおいて測定装置30が測定した通信チャネル別の電界強度に基づいて決定し、決定した周波数を、停車駅及び次駅それぞれの無線通信装置20に通知するとともに、列車60の車上装置70に通知する。隣り合う駅の無線通信装置20それぞれの通信可能範囲22が重複しないように設置されている場合には、当該隣り合う駅で同じ通信チャネルを使用するように決定し、隣り合う駅の無線通信装置20それぞれの通信可能範囲22が一部重複するように設置されている場合には、当該隣り合う駅で異なる通信チャネルを使用するように決定する。【選択図】図1

Description

本発明は、列車の車上装置と無線通信を行う地上システムに関する。
近年、鉄道では、車上と地上との間の通信手段として無線通信を用いた列車制御システムの開発が進んでいる。無線通信には、有線通信と比較して、地上設備の設置や保守にかかるコストを大幅に削減できるというメリットがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−139205号公報
しかし、無線通信には、有線通信と比較して、通信遅延や通信途絶といった通信不良が発生し易く、通信の信頼性が劣る欠点がある。鉄道では、列車の安全走行が最重要であるため、無線通信を用いる場合には、専用の無線通信網を構築するのが一般的であった。専用の無線通信網を構築するためには、軌道沿線に専用の無線基地局を設置する必要があるが、列車の運行本数が少ない閑散線区では、専用の無線基地局の設置や保守にかかるコスト負担が大きい。
そこで、車上と地上との無線通信として、公衆無線LAN等の公衆が利用可能な周波数帯域を利用し、既存の通信機器等を活用することで比較的安価に通信システムを構築する方策が考えられる。しかし、公衆が利用可能な周波数帯域は、他の利用者との共用であるため、他の利用者の通信による混信や干渉が生じたり、利用状況によっては通信遅延が生じたりと、専用の無線通信網に比較して信頼性が劣る。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、公衆が利用可能な周波数帯域を用いた列車制御用の無線通信に利用した場合において、その信頼性の向上を図ることができる技術を実現することである。
上記課題を解決するための第1の発明は、
列車の車上装置と無線通信を行う地上システムであって、
各駅構内に対応して当該駅構内を通信可能範囲に含むように設置された無線通信装置と、
各駅構内に設置され、当該駅構内における前記周波数帯域内の通信チャネル別の電界強度を測定する測定装置と、
前記無線通信装置が使用する通信チャネルを決定し、前記無線通信装置を介した前記車上装置との通信を制御する地上制御装置と、
を具備し、
前記地上制御装置は、
第1駅に停車中の前記列車が次駅である第2駅まで走行する際に、前記第1駅及び前記第2駅の前記測定装置の測定結果に基づいて、前記第1駅及び前記第2駅の前記無線通信装置が使用する通信チャネルを決定する決定手段と、
前記決定した通信チャネルを前記車上装置に通知して、前記第1駅の前記無線通信装置及び前記第2駅の前記無線通信装置と無線通信を行う通信チャネルを設定させる車上変更制御手段と、
前記第1駅及び前記第2駅の前記無線通信装置が使用する通信チャネルを、前記決定した通信チャネルに設定させる手段と、
を備える、
地上システムである。
この第1の発明によれば、第1駅に停車中の列車が次駅である第2駅まで走行する際に使用する通信チャネルが、第1駅及び第2駅それぞれにおける通信チャネル別の電界強度に基づいて決定される。無線通信を、他の利用者と共用する公衆が利用可能な周波数帯域の無線通信とした場合、その時、その場所の利用状況に応じて、測定されるその電界強度は変化する。このため、利用可能な複数の通信チャネルのうちから、通信チャネル別の電界強度に基づいて、例えば、電界強度が最も低い通信チャネルを選択して決定することで、列車制御に用いる無線通信の信頼性を向上させることが可能となる。
第2の発明として、第1の発明の地上システムであって、
前記決定手段は、前記決定する時点において、前記測定装置による測定の結果、電界強度がより小さい通信チャネルを前記使用する通信チャネルとして優先して決定する、
地上システムを構成しても良い。
この第2の発明によれば、電界強度がより小さい通信チャネルを優先して使用するように決定される。つまり、通信チャネルが利用されているということは、当該通信チャネルの無線信号が送信されているということであり、通信データ量の増加に応じて、当該通信チャネルの電界強度は大きく(強く)なる。このため、電界強度がより小さい(弱い)通信チャネルを使用することで、信頼性の高い無線通信を実現することが可能となる。
第3の発明として、第1又は第2の発明の地上システムであって、
前記第1駅及び前記第2駅の前記無線通信装置は、通信可能範囲が重複しないように設置されており、
前記決定手段は、前記第1駅及び前記第2駅の前記無線通信装置が同じ通信チャネルを使用するように決定する、
地上システムを構成しても良い。
この第3の発明によれば、第1駅及び第2駅の無線通信装置が、それぞれの通信可能範囲が重複しないように設置されている場合、同じ通信チャネルを使用しても干渉は生じないため、第1駅及び第2駅の無線通信装置が同じ通信チャネルを使用することができる。同じ通信チャネルを使用することで、車上装置において、使用する通信チャネルの変更が不要なるため、第1駅を出発してから第2駅に到着するまで通信チャネルの切り替えが不要になる。
第4の発明として、第1又は第2の発明の地上システムであって、
前記第1駅及び前記第2駅の前記無線通信装置は、通信可能範囲が一部重複するように設置されており、
前記決定手段は、前記第1駅及び前記第2駅の前記無線通信装置が異なる通信チャネルを使用するように決定し、
前記車上変更制御手段は、前記決定した通信チャネルを前記車上装置に通知して、前記第1駅の前記無線通信装置と通信する際の通信チャネルと、前記第2駅の前記無線通信装置と通信する際の通信チャネルとを設定させる、
地上システムを構成しても良い。
この第4の発明によれば、第1駅及び第2駅の無線通信装置が、それぞれの通信可能範囲が一部重複するように設置されている場合、干渉を回避するため、異なる通信チャネルを使用することとする。
第5の発明として、第1又は第2の発明の地上システムであって、
前記第1駅と前記第2駅との間の中間地点に、通信可能範囲が、前記第1駅及び前記第2駅の前記無線通信装置それぞれの通信可能範囲と一部重複するように設置された中間地点用の無線通信装置と、
前記中間地点における前記周波数帯域内の通信チャネル別の電界強度を測定する中間地点用の測定装置と、
を更に具備し、
前記決定手段は、前記第1駅及び前記第2駅の前記測定装置の測定結果、並びに、前記中間地点用の測定装置の測定結果に基づいて、前記第1駅及び前記第2駅の前記無線通信装置、並びに、前記中間地点用の無線通信装置が使用する通信チャネルを、異なる通信チャネルとなるように決定し、
前記車上変更制御手段は、前記決定した通信チャネルを前記車上装置に通知して、前記第1駅の前記無線通信装置と通信する際の通信チャネルと、前記中間地点用の無線通信装置と通信する際の通信チャネルと、前記第2駅の前記無線通信装置と通信する際の通信チャネルとを設定させる、
地上システムを構成しても良い。
この第5の発明によれば、第1駅と第2駅との中間地点に、中間地点用の無線通信装置が、第1駅及び第2駅それぞれの無線通信装置と通信可能範囲が一部重複するように設置された場合、干渉を回避するため、異なる通信チャネルを使用することとする。
地上システムの構成図。 第1実施例における通信チャネルの設定の説明図。 第1実施例における中央装置及び駅制御装置の機能構成図。 第1無線通信装置情報のデータ構成例。 使用可能周波数情報のデータ構成例。 電波環境情報のデータ構成例。 周波数割当情報のデータ構成例。 周波数使用情報のデータ構成例。 第1実施例における無線通信に関する処理のフローチャート。 第2実施例における通信チャネルの設定の説明図。 第2実施例における中央装置の機能構成図。 第2無線通信装置情報のデータ構成例。 第2実施例における無線通信に関する処理のフローチャート。 駅間の中間地点への無線通信装置の設置例。 駅間の中間地点に無線通信装置を設置した場合の通信チャネルの設定の説明図。
[システム構成]
図1は、本実施形態における地上システム1の構成図である。地上システム1は、レールR上を走行する列車60に搭載される車上装置70と無線通信を行うためのシステムであり、地上制御装置である中央装置10と、各駅に対応して設置された無線通信装置20、測定装置30及び駅制御装置40とを備えて構成される。各駅において、無線通信装置20及び測定装置30と、駅制御装置40とは、相互に情報の入出力が可能に通信接続されている。また、各駅の駅制御装置40と、中央装置10とは、専用回線によって通信可能に接続されている。
地上システム1と車上装置70との間の無線通信は、公衆が利用可能な周波数帯域を利用した無線通信で行い、当該周波数帯域内に定めた複数の通信チャネルのうちの何れかを利用して通信を行う。
無線通信装置20は、対応する駅構内を通信可能範囲に含むように設置されており、駅制御装置40の制御に従って、通信可能範囲内の列車60の車上装置70との無線通信を行う。無線通信装置20と車上装置70との無線通信は、利用可能な複数の通信チャネルのうち、中央装置10を介して中央装置10から通知された通信チャネルを使用して行う。
測定装置30は、対応する駅構内における通信チャネル別の電界強度を測定する。この測定は随時行われ、測定結果は駅制御装置40を介して中央装置10へ出力される。
駅制御装置40は、無線通信装置20を制御して、中央装置10から入力された情報を無線通信装置20を介して車上装置70へ送信したり、無線通信装置20を介して車上装置70から受信した情報を中央装置10へ出力するといった、車上装置70との無線通信を制御する。また、測定装置30から出力される電界強度の測定結果を、中央装置10へ出力する。
中央装置10は、駅制御装置40から取得した各駅の通信チャネル別の電界強度の測定結果に基づいて、無線通信装置20と車上装置70との無線通信で使用する通信チャネルを決定する。そして、決定した通信チャネルを、駅制御装置40を介して当該車上装置70に通知して、使用する通信チャネルとして設定させるとともに、当該無線通信装置20が使用する通信チャネルを、決定した通信チャネルに変更させる。
以下、このように構成される地上システム1における、無線通信装置20と車上装置70との無線通信で使用する通信チャネルの決定に係る2つの実施例を説明する。
[第1実施例]
第1実施例は、隣り合う各駅の無線通信装置20が、その通信可能範囲が重複しないように設置されている実施例である。
<概要>
図2は、第1実施例における、無線通信装置20と車上装置70との無線通信に使用する通信チャネルの決定方法を説明する図である。図2では、第1駅であるA駅に進入した列車60が、A駅に停車した後に、第2駅である次駅のB駅まで走行する際に、使用する通信チャネルの一例を示している。A駅には、A駅構内を通信可能範囲22aに含む無線通信装置20aが設置されており、B駅には、B駅構内を通信可能範囲22bに含む無線通信装置20bが設置されており、C駅には、C駅構内を通信可能範囲22cに含む無線通信装置20cが設置されている。
先ず、図2(a)に示すように、列車60がA駅に進入する際には、列車60の車上装置70と無線通信装置20aとは、周波数f1の通信チャネルで無線通信を行う。次いで、図2(b)に示すように、列車60がA駅に停車すると、次のB駅まで走行する際に使用する通信チャネルが周波数f2と決定され、無線通信装置20aは、車上装置70との無線通信で使用する通信チャネルを周波数f1から周波数f2に変更するとともに、車上装置70は、無線通信装置20との無線通信で使用する通信チャネルを周波数f1から周波数f2に変更する。これにより、車上装置70と無線通信装置20aとの間の無線通信で使用する通信チャネルが、周波数f1から周波数f2に変更される。このように、第1実施例では、A駅及びB駅それぞれの無線通信装置20a,20bで同じ周波数の通信チャネルを使用することを特徴としている。
次の駅までの走行の際に使用する通信チャネルは、A駅の通信チャネル別の電界強度、及び、B駅の通信チャネル別の電界強度に基づき、中央装置10によって決定される。具体的には、A駅及びB駅の両駅における電界強度が所定の低強度条件を満たす通信チャネルを選択するといったように、両駅において電界強度がより小さい(弱い)通信チャネルを優先的に選択するように決定される。
各駅における電界強度は、対応する駅構内に設置された測定装置30によって測定される。公衆が利用可能な周波数帯域を利用するため、その時、その場所に応じて、各通信チャネルの電界強度が変化し得る。測定装置30は、電波を発することなく、その環境で使用されている電波状況を測定する。そのため、列車60がA駅からB駅まで走行する間に使用する通信チャネルとして、その時、その場所の電波状況に応じた適切な通信チャネルを設定することができる。すなわち、測定装置30の測定結果に基づき、電界強度がより小さい通信チャネルを優先的に選択することで、他の利用者に最も利用されていないと推察される通信チャネルを列車制御用の無線通信とすることができ、列車制御用の無線通信の信頼性を向上させることができる。
なお、列車60がA駅を出発して、A駅〜B駅間の無線通信装置20a,20bの通信可能範囲22a,22b外を走行している間は、車上装置70と無線通信装置20a,20bとの無線通信は行われない。そして、図2(c)に示すように、列車60がB駅に進入すると、車上装置70と無線通信装置20bとの間で、周波数f2の通信チャネルを使用した無線通信が開始される。その後、図2(d)に示すように、列車60がB駅に停車すると、同様に、B駅及び次駅であるC駅の両駅における通信チャネル別の電界強度に基づき、次駅であるC駅まで走行する際に使用する通信チャネルが周波数f3と決定され、車上装置70と無線通信装置20bとの間の無線通信で使用する通信チャネルが、周波数f2から周波数f3に変更される。
<機能構成>
図3は、第1実施例における中央装置10A、及び、駅制御装置40の機能構成図である。図3によれば、中央装置10Aは、操作部102と、表示部104と、音出力部106と、通信部108と、処理部200Aと、記憶部300Aとを備えて構成されるコンピュータである。
操作部102は、例えば操作ボタンやスイッチ、タッチパネル等の入力装置で実現され、なされた操作に応じた操作信号を処理部200Aに出力する。表示部104は、例えば液晶ディスプレイや表示ランプ等の表示装置で実現され、処理部200Aからの表示信号に基づく各種表示を行う。音出力部106は、例えばスピーカ等の音出力装置で実現され、処理部200Aから音信号に基づく各種音出力を行う。通信部108は、専用回線と接続して、駅制御装置40と情報の入出力を行う。
処理部200Aは、例えばCPU等の演算装置を有して構成され、記憶部300Aに記憶されたプログラムやデータ等に基づいて、中央装置10Aの全体制御を行う。また、処理部200Aは、記憶部300Aに記憶された第1中央制御プログラム302に従って各種の演算処理を実行することで、在線管理部202、電波環境管理部204、第1割当周波数決定部206、第1車上変更制御部208、第1地上変更制御部210として機能する。
各駅に設置されている無線通信装置20に関する情報は、第1無線通信装置情報304として記憶されている。図4は、第1無線通信装置情報304のデータ構成の一例である。図4によれば、第1無線通信装置情報304は、駅304a毎に、当該駅に設置されている無線通信装置304bと、その設置位置304c、及び、通信可能範囲304dとを対応付けて格納している。設置位置304cは、例えばキロ程などの所定の起点から線路に沿った距離で示される位置である。
また、地上システム1と車上装置70との無線通信では、複数の通信チャネルが使用可能であり、使用可能な周波数は、使用可能周波数情報308として記憶されている。図5は、使用可能周波数情報308のデータ構成の一例である。図5によれば、使用可能周波数情報308は、駅308a毎に、通信チャネルとして使用可能な周波数308bを対応付けて格納している。
在線管理部202は、各列車60の現在の位置及び速度を管理する。列車60の位置及び速度は、車上装置70が、速度発電機が検出する車軸の回転数の計数値をもとに算出した自列車の位置及び速度を、無線通信装置20を介した無線通信によって取得することとしても良いし、或いは、線路を区切って構成した軌道回路の検知結果として取得することとしても良い。取得した各列車60の現在の位置及び速度は、在線情報306として記憶される。
電波環境管理部204は、各駅における現在の通信チャネル別の電界強度を管理する。各駅の現在の電界強度は、駅制御装置40から入力される測定装置30による電界強度の測定結果として取得する。
取得した各駅の現在の電界強度は、電波環境情報310として記憶される。図6は、電波環境情報310のデータ構成の一例である。図6によれば、電波環境情報310は、駅310a毎に、通信チャネルとして使用可能な周波数310bそれぞれの電界強度310cを対応付けて格納している。
第1割当周波数決定部206は、駅に停車中の列車60が次駅まで走行する際に、当該列車60の車上装置70が無線通信装置20との無線通信に使用する通信チャネルの周波数を決定する。具体的には、列車60が停車中の在線駅(第1駅)の通信チャネル別の電界強度、及び、次駅(第2駅)の通信チャネル別の電界強度に基づき、在線駅の無線通信装置20、及び、次駅の無線通信装置20それぞれとの無線通信で同じ周波数の通信チャネルを使用することとして、使用する通信チャネルの周波数を決定する。
各駅においては、無線通信に使用可能な通信チャネルの周波数は複数あり(図5参照)、この複数の周波数それぞれに異なる列車60の割り当てが可能である。つまり、第1割当周波数決定部206は、電波環境情報310及び周波数割当情報312を参照して、在線駅及び次駅の両駅において列車を割り当てていない周波数のうちから、例えば、電界強度が小さい周波数を、対象の列車60に割り当てる周波数として決定する。在線駅及び次駅の通信チャネル別の電界強度は、電波環境情報310から取得できる。
決定した通信チャネルの周波数は、周波数割当情報312として記憶される。図7は、周波数割当情報312のデータ構成の一例である。図7によれば、周波数割当情報312は、駅312a毎に、使用可能な周波数312bそれぞれについて、当該周波数の通信チャネルを使用するとして割り当てた列車312cを対応付けて格納している。
第1車上変更制御部208は、第1割当周波数決定部206が決定した通信チャネルの周波数を、該当する車上装置70へ通知して、次駅までの走行の際に使用する通信チャネルの周波数を、決定した周波数に設定させる。車上装置70への通知は、該当する列車60の在線駅の無線通信装置20を介して行うことができる。
第1地上変更制御部210は、第1割当周波数決定部206が決定した通信チャネルの周波数を、該当する列車60の在線駅、及び、次駅の無線通信装置20それぞれに通知して、該当する車上装置70との無線通信の際に使用する周波数を設定させる。
記憶部300Aは、例えばROMやRAM、ハードディスク等の記憶装置で実現され、処理部200Aが中央装置10を統合的に制御するためのシステムプログラムやデータ等を記憶しているとともに、処理部200Aの作業領域として用いられ、処理部200Aが実行した演算結果や、通信部108を介した入力データ等が一時的に格納される。また、記憶部300Aには、第1中央制御プログラム302と、第1無線通信装置情報304と、在線情報306と、使用可能周波数情報308と、電波環境情報310と、周波数割当情報312とが記憶される。
駅制御装置40は、操作部502と、表示部504と、音出力部506と、通信部508と、処理部600と、記憶部700とを備えて構成されるコンピュータである。
操作部502は、例えば操作ボタンやスイッチ、タッチパネル等の入力装置で実現され、なされた操作に応じた操作信号を処理部600に出力する。表示部504は、例えば液晶ディスプレイや表示ランプ等の表示装置で実現され、処理部600からの表示信号に基づく各種表示を行う。音出力部506は、例えばスピーカ等の音出力装置で実現され、処理部600から音信号に基づく各種音出力を行う。通信部508は、専用回線と接続して、中央装置10と情報の入出力を行う。
処理部600は、例えばCPU等の演算装置を有して構成され、記憶部700に記憶されたプログラムやデータ等に基づいて、駅制御装置40の全体制御を行う。また、処理部600は、記憶部700に記憶された駅制御プログラム702に従って各種の演算処理を実行することで、電波環境通知制御部602、使用周波数設定部604、無線通信制御部606として機能する。
電波環境通知制御部602は、測定装置30から入力される通信チャネル別の電界強度の測定値を、中央装置10へ出力する。
使用周波数設定部604は、中央装置10から通知された周波数の通信チャネルを、該当する列車の車上装置70との無線通信の際に使用する通信チャネルとして設定する。車上装置70との無線通信に使用することができる通信チャネルの周波数は複数あり、当該駅制御装置40の設置駅において車上装置70との無線通信の際に使用する通信チャネルの設定は、周波数使用情報704として記憶される。
図8は、周波数使用情報704のデータ構成の一例である。図8によれば、周波数使用情報704は、当該駅の無線通信装置20が使用可能な通信チャネルの周波数704aそれぞれに、当該周波数を使用するとして割り当てられた列車704bを対応付けて格納している。
無線通信制御部606は、無線通信装置20を介した車上装置70との無線通信を制御する。このとき、周波数使用情報704を参照して、該当する列車60に割り当てられている周波数の通信チャネルを使用して無線通信を行うように、無線通信装置20を制御する。
記憶部700は、例えばROMやRAM、ハードディスク等の記憶装置で実現され、処理部600が駅制御装置40を統合的に制御するためのシステムプログラムやデータ等を記憶しているとともに、処理部600の作業領域として用いられ、処理部600が実行した演算結果や、通信部508を介した入力データ等が一時的に格納される。また、記憶部700には、駅制御プログラム702と、周波数使用情報704と、が記憶される。
<処理の流れ>
図9は、第1実施例における無線通信処理を説明するフローチャートである。図9では、ある対象列車がある対象駅に進入してから進出するまでの期間における、対象列車の車上装置70と地上システム1との無線通信に関する処理を示している。また、左から順に、中央装置10、対象駅の駅制御装置40、対象列車の車上装置70それぞれの処理を示している。
先ず、対象列車が対象駅に進入し、対象駅の無線通信装置20の通信可能範囲内に進入すると(ステップC1)、対象列車の車上装置70と、対象駅の無線通信装置20を介した駅制御装置40との間で無線通信が開始される。中央装置10では、在線管理部202が対象列車の位置を管理しており、対象列車が駅に停車したことを検出すると(ステップA1)、第1割当周波数決定部206が、対象駅、及び、対象駅の次駅の通信チャネル別の電界強度に基づいて、対象列車が次駅まで走行する際に使用する通信チャネルの周波数を決定する(ステップA3)。
次いで、第1車上変更制御部208が、決定した通信チャネルの周波数を、対象駅の駅制御装置40を介した無線通信によって対象列車の車上装置70へ通知する(ステップA5)。すると、対象列車の車上装置70が、無線通信に使用する周波数を、通知された周波数に変更する(ステップC5)。
また、中央装置10では、第1地上変更制御部210が、決定した通信チャネルの周波数を、対象駅、及び、次駅それぞれの駅制御装置40に通知する(ステップA7)。すると、対象駅の駅制御装置40では、使用周波数設定部604が、中央装置10から通知された通信チャネルの周波数を、対象列車の車上装置70との無線通信に使用する通信チャネルの周波数として設定する(ステップB1)。これにより、対象駅の駅制御装置40と対象列車との無線通信に使用する通信チャネルの周波数が切り替えられる。また、次駅の駅制御装置40においても同様に、使用周波数設定部604が、中央装置10から通知された通信チャネルの周波数を、対象列車との無線通信に使用する通信チャネルとして設定する(ステップD1)。
また、中央装置10では、第1地上変更制御部210が、前駅(対象駅の前の駅)の駅制御装置40に、対象列車への通信チャネルの割り当ての終了を通知する(ステップA9)。すると、前駅の駅制御装置40では、使用周波数設定部604が、中央装置10からの通知に従って、対象列車への通信チャネルの割り当てを終了する(ステップD3)。
その後、対象列車が発車し(ステップC7)、対象駅を進出して(ステップC9)、対象駅の無線通信装置20の通信可能範囲外に進出すると、対象列車車上装置70と、対象駅の駅制御装置40との無線通信が終了する。
[第2実施例]
第2実施形態は、隣り合う各駅の無線通信装置20が、その通信可能範囲が一部重複するように設置されている実施例である。なお、第2実施例において、上述の第1実施例と同一の構成要素については同符号を付し、詳細な説明を省略或いは簡略する。
<概要>
図10は、第2実施例における、無線通信装置20と車上装置70との無線通信に使用する通信チャネルの決定方法を説明する図である。図10では、第1駅であるD駅に進入した列車60が、D駅に停車した後に、第2駅である次駅のE駅まで走行する際に、使用する通信チャネルの一例を示している。D駅には、D駅構内を通信可能範囲22dに含む無線通信装置20dが設置され、E駅には、E駅構内を通信可能範囲22eに含む無線通信装置20eが設置されている。また、無線通信装置20dの通信可能範囲22dと、無線通信装置20eの通信可能範囲22eとは、A駅〜B駅間において一部重複しており、重複範囲24を形成している。
先ず、図10(a)に示すように、列車60がD駅に進入する際には、列車60の車上装置70と無線通信装置20dとは、周波数f4の通信チャネルで無線通信を行う。次いで、図10(b)に示すように、列車60がD駅に停車すると、次のE駅までの走行の際に使用する通信チャネルとして、D駅から重複範囲24までは周波数f5を使用し、重複範囲24からE駅までは周波数f6を使用すると決定される。このように、第2実施例では、D駅〜E駅間の通信可能範囲22d,22eの重複範囲24を境界として、D駅及びE駅それぞれの無線通信装置20d,20eで異なる周波数の通信チャネルを使用することを特徴としている。つまり、ある駅の進出時と、その次駅の進入時とでは、異なる周波数の通信チャネルを使用する。
そして、無線通信装置20dは、車上装置70との無線通信に使用する通信チャネルを周波数f4から周波数f5に変更するとともに、車上装置70は、無線通信装置20dとの無線通信に使用する通信チャネルを周波数f4から周波数f5に変更する。これにより、車上装置70と無線通信装置20dとの無線通信で使用される通信チャネルが、周波数f4から周波数f5に変更される。また、E駅に係る無線通信装置20eは、車上装置70との無線通信に使用する通信チャネルとして、周波数f6の通信チャネルを設定する。
ここで、D駅からE駅までの走行の際に使用される通信チャネルは、D駅の通信チャネル別の電界強度、及び、E駅の通信チャネル別の電界強度に基づき、中央装置10によって決定される。具体的には、D駅における通信チャネル別の電界強度に基づき、車上装置70と無線通信装置20dとの間の無線通信に使用する通信チャネルの周波数が決定され、E駅における通信チャネル別の電界強度に基づき、車上装置70と無線通信装置20eとの間の無線通信に使用する周波数が決定される。
各駅における電界強度は、対応する駅構内に設置された測定装置30によって測定される。公衆が利用可能な周波数帯域を利用するため、その時、その場所に応じて、各通信チャネルの電界強度が変化し得る。この点は、第2実施例も、第1実施例と同じである。測定装置30は、電波を発することなく、その環境で使用されている電波状況を測定する。そのため、列車60がD駅からE駅まで走行する間に使用する通信チャネルとして、その時、その場所の電波状況に応じた適切な通信チャネルを設定することができる。例えば、電界強度がより小さい通信チャネルを優先的に選択することで、他の利用者に最も利用されていないと推察される通信チャネルを列車制御用の無線通信とすることができ、列車制御用の無線通信の信頼性を向上させることができる。
続いて、図10(c)に示すように、列車60がD駅を出発し、通信可能範囲22d,22eの重複範囲24に到達すると、車上装置70は、無線通信に使用する通信チャネルを周波数f5から周波数f6に変更する。これにより、車上装置70と無線通信装置20dとの無線通信が終了し、車上装置70と無線通信装置20eとの無線通信が開始される。
その後、図10(d)に示すように、列車60がE駅に停車すると、同様に、次のF駅までの区間で使用する周波数チャネルが決定される。
<機能構成>
図11は、第2実施例における中央装置10Bの機能構成図である。駅制御装置40は、第1実施例と同様の機能構成である。
図11によれば、中央装置10Bにおいて、処理部200Bは、記憶部300Bに記憶された第2中央制御プログラム314に従って各種の演算処理を実行することで、在線管理部202、電波環境管理部204、第2割当周波数決定部212、第2車上変更制御部214、第2地上変更制御部216として機能する。
第2割当周波数決定部212は、駅に停車中の列車60が次駅まで走行する際に、当該列車60の車上装置70が無線通信装置20との無線通信に使用する通信チャネルの周波数を決定する。具体的には、在線駅と次駅とで異なる通信チャネルを使用することとして、在線駅の通信チャネル別の電界強度に基づき、在線駅の無線通信装置20との無線通信で(つまり、在線駅の進出時に)使用する通信チャネルを決定し、次駅の通信チャネル別の電界強度に基づき、次駅の無線通信装置20との無線通信で(つまり、次駅の進入時に)使用する通信チャネルの周波数を決定する。
また、第2無線通信装置情報316を参照して、在線駅の無線通信装置20の通信可能範囲と、次駅の無線通信装置20の通信可能範囲との重複範囲のうち、例えば、線路に沿った中央位置を、無線通信に使用する周波数の切替位置として定める。決定した通信チャネルの周波数は、周波数割当情報312として記憶される。
第2車上変更制御部214は、第2割当周波数決定部212が決定した、在線駅の進出時、及び、次駅の進入時のそれぞれで使用する通信チャネルの周波数を、周波数の切替位置とともに、該当する車上装置70へ通知して、在線駅からの進出時に使用する通信チャネルの周波数に設定させる。
図12は、第2無線通信装置情報316のデータ構成の一例である。図12によれば、第2無線通信装置情報316は、駅316a毎に、当該駅に設置されている無線通信装置316bと、その設置位置316c、及び、通信可能範囲316dと、通信可能範囲316dのうち、隣接する他の無線通信装置20の通信可能範囲との重複範囲316eと、を対応つけて格納している。
第2地上変更制御部216は、第2割当周波数決定部212が決定した、在線駅の進出時に使用する周波数を在園駅の無線通信装置20に通知し、次駅の進入時に使用する周波数を次駅の無線通信装置20に通知して、該当する車上装置70との無線通信の際に使用する周波数に設定させる。
中央装置10Bにおいて、記憶部300Bには、第2中央制御プログラム314と、第2無線通信装置情報316と、在線情報306と、使用可能周波数情報308と、電波環境情報310と、周波数割当情報312とが記憶される。
<処理の流れ>
図13は、第2実施例における無線通信処理を説明するフローチャートである。図13では、ある対象列車がある対象駅に進入してから進出するまでの期間における、対象列車の車上装置70と地上システム1との無線通信に関する処理を示している。また、左から順に、中央装置10、対象駅の駅制御装置40、対象列車の車上装置70それぞれの処理を示している。
先ず、対象列車は、進入しようとする対象駅の無線通信装置20との無線通信を行っており、対象駅に進入した後(ステップC1)、所定の停車位置に停車する(ステップC3)。中央装置10では、在線管理部202が対象列車の位置を管理しており、対象列車が駅に停車したことを検出すると(ステップA1)、第2割当周波数決定部212が、対象列車が次駅まで走行する際に使用する通信チャネルの周波数を決定する。すなわち、対象駅通信チャネル別の電界強度に基づいて、対象列車が対象駅を進出する際に使用する通信チャネルの周波数を決定し、対象駅の次駅の通信チャネル別の電界強度に基づいて、次駅に進入する際に使用する通信チャネルの周波数を決定する。また、対象駅、及び、次駅それぞれの無線通信装置20の通信可能範囲の重複範囲のうち、例えば線路に沿った中央位置を、無線通信に使用する周波数の切替位置として決定する(ステップA11)。
次いで、第2車上変更制御部214が、対象駅の進出時、及び、次駅の進入時に使用するとして決定した通信チャネルの周波数を、周波数の切替位置とともに、対象駅の駅制御装置40を介した無線通信によって対象列車の車上装置70へ通知する(ステップA13)。すると、対象列車の車上装置70が、無線通信に使用する周波数を、対象駅の進出時に使用するとして通知された周波数に変更する(ステップC5)。
また、中央装置10では、第2地上変更制御部216が、対象駅の進出時に使用するとして決定した通信チャネルの周波数を、対象駅の駅制御装置40に通知するとともに、次駅の進入時に使用するとして決定した周波数を、次駅の駅制御装置40に通知する(ステップA15)。すると、対象駅の駅制御装置40では、使用周波数設定部604が、中央装置10から通知された通信チャネルの周波数を、対象列車の車上装置70との無線通信に使用する通信チャネルの周波数として設定する(ステップB1)。これにより、対象駅の駅制御装置40と対象列車との無線通信に使用する通信チャネルの周波数が切り替えられる。また、次駅の駅制御装置40においても同様に、使用周波数設定部604が、中央装置10から通知された通信チャネルの周波数を、対象列車との無線通信に使用する通信チャネルとして設定する(ステップD1)。
また、駅制御装置40では、第2地上変更制御部216が、前駅の駅制御装置40に、対象列車への通信チャネルの割り当ての終了を通知する(ステップA9)。すると、前駅の駅制御装置40では、使用周波数設定部604が、中央装置10からの通知に従って、対象列車への通信チャネルの割り当てを終了する(ステップD3)。
その後、対象列車が発車し(ステップC7)、対象駅を進出する(ステップC9)。対象列車の車上装置70は、周波数の切替位置に到達すると(ステップC9:YES)、無線通信に使用する通信チャネルの周波数を、次駅の進入時に使用するとして通知された周波数に変更する(ステップC13)。つまり、対象列車は、対象駅の無線通信装置20との無線通信を終了し、次駅の無線通信装置20との無線通信を開始する。
[作用効果]
このように、本実施形態の地上システム1によれば、公衆が利用可能な周波数帯域を用いた列車制御用の無線通信の信頼性の向上を図ることができる。すなわち、地上システム1では、中央装置10が、駅に停車中の列車60が次駅まで走行する際に使用する通信チャネルを、停車駅及び次駅それぞれにおける通信チャネル別の電界強度に基づいて決定し、決定した周波数を、停車駅及び次駅それぞれの無線通信装置20に通知するとともに、列車60の車上装置70に通知する。
公衆が利用可能な周波数帯域の無線通信は、他の利用者と共用するものであり、その時、その場所の利用状況に応じて、測定されるその電界強度は変化する。このため、利用可能な複数の周波数の通信チャネルのうちから、電界強度がより小さい(弱い)通信チャネルを選択し、使用する通信チャネルとして決定することで、列車制御用途において信頼性の高い無線通信を実現することが可能となる。
第1実施例のように、隣り合う駅の無線通信装置20それぞれの通信可能範囲22が重複しないように設置されている場合には、干渉が発生しないため、当該隣り合う駅で同じ通信チャネルを使用することができる。また、第2実施例のように、隣り合う駅の無線通信装置20それぞれの通信可能範囲22が一部重複するように設置されている場合には、干渉を回避するため、当該隣り合う駅で異なる通信チャネルとする。
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
(A)中間地点に無線通信装置を設置
駅間の中間地点に、無線通信装置20を設置するようにしても良い。図14は、駅間の中間地点への無線通信装置20の設置例である。図14に示すように、線路に沿った駅間の中間地点に、各駅と同様に、中間地点用の無線通信装置20、測定装置30、及び、駅制御装置40に相当する中間地点制御装置42が設置される。中間地点用の測定装置30は、中間地点における通信チャネル別の電界強度を測定する。無線通信装置20及び測定装置30と、中間地点制御装置42とは互いに情報の入出力が可能に通信接続されており、中間地点制御装置42は、中央装置10と、専用回線によって通信可能に接続されている。
中間地点用の無線通信装置20は、図15に示すように、その通信可能範囲22が、隣接する2つの駅それぞれの無線通信装置20の通信可能範囲22と一部が重複するように設置されている。図15では、F駅及びG駅の中間地点に無線通信装置20hが設置された例を示している。F駅には、F駅構内を通信可能範囲22fに含む無線通信装置20fが設置され、G駅には、G駅構内を通信可能範囲22gに含む無線通信装置20gが設置され、F駅とG駅との中間地点には、中間地点用の無線通信装置20hが設置されている。中間地点用の無線通信装置20hの通信可能範囲22hは、F駅側で無線通信装置20dの通信可能範囲22dと一部重複して重複範囲24fが形成され、G駅側で無線通信装置20gの通信可能範囲22gと一部重複して重複範囲24gが形成されている。
そして、F駅に停車中の列車60が次のG駅までの走行の際に使用する通信チャネルが、中央装置10によって決定される。すなわち、F駅における通信チャネル別の電界強度に基づいて、無線通信装置20fとの無線通信に使用する(つまり、F駅から進出する際に使用する)通信チャンネルの周波数が決定され、中間地点における通信チャネル別の電界強度に基づいて、無線通信装置20hとの無線通信に使用する(つまり、中間地点を通過する際に使用する)通信チャネルの周波数が決定され、G駅における通信チャネル別の電界強度に基づいて、無線通信装置20gとの無線通信に使用する(つまり、G駅に進入する際に使用する)通信チャネルの周波数が決定される。
そして、決定した周波数が、無線通信装置20f,20g,20hそれぞれに通知されるとともに、列車60の車上装置70へ、重複範囲24f,24gそれぞれの範囲内に定めた切替位置26f,26gとともに通知される。車上装置70は、通信チャネルの周波数を、F駅を進出する際に使用するとして通知された周波数に変更して、無線通信装置20fとの無線通信を開始し、列車60がF駅を進出した後は、切替位置26に到達する毎に、通知された周波数に変更する。すなわち、切替位置26fに到達すると、中間地点を走行する際に使用するとして通知された周波数に変更して無線通信装置20hとの無線通信を開始し、切替位置26gに到達すると、G駅に進入する際に使用するとして通知された周波数に変更して無線通信装置20gとの通信を開始する。
なお、図14,図15では、駅間に1台の無線通信装置20を設置した例を示したが、同様に、2台以上の無線通信装置20を設置することもできる。また、中間地点とは、駅間の途中を意味し、距離的に丁度真ん中の地点を意味するものではない。
(B)第1実施例の変形例
隣り合う駅の無線通信装置20それぞれの通信可能範囲22が重複しないように設置された第1実施例では、当該隣り合う駅で同じ通信チャネルを使用することとして説明したが、第2実施例のように、異なる通信チャネルを使用することとしてもよいことは勿論である。
(C)無線通信
また、地上システム1と車上装置70との無線通信は、公衆が利用可能な周波数帯域を利用した無線通信に限らず、専用の周波数帯域を使用した無線通信にも同様に適用可能である。
1 地上システム
10 中央装置
102 操作部、104 表示部、106 音出力部、108 通信部
200A,200B 処理部
202 在線管理部、204 電波環境管理部
206 第1割当周波数決定部、208 第1車上変更制御部
210 第1地上変更制御部、
212 第2割当周波数決定部、214 第2車上変更制御部
216 第2地上変更制御部
300A,300B 記憶部
302 第1中央制御プログラム、304 無線通信装置情報
306 在線情報、308 使用可能周波数情報
310 電波環境情報、312 周波数割当情報
314 第2中央制御プログラム、316 第2無線通信装置情報
20 無線通信装置、22 通信可能範囲
30 測定装置
40 駅制御装置
502 操作部、504 表示部、506 音出力部、508 通信部
600 処理部
602 電波環境通知制御部、604 使用周波数設定部
606 無線通信制御部
700 記憶部
702 駅制御プログラム、704 周波数使用情報
60 列車、70 車上装置

Claims (5)

  1. 列車の車上装置と無線通信を行う地上システムであって、
    各駅構内に対応して当該駅構内を通信可能範囲に含むように設置された無線通信装置と、
    各駅構内に設置され、当該駅構内における前記周波数帯域内の通信チャネル別の電界強度を測定する測定装置と、
    前記無線通信装置が使用する通信チャネルを決定し、前記無線通信装置を介した前記車上装置との通信を制御する地上制御装置と、
    を具備し、
    前記地上制御装置は、
    第1駅に停車中の前記列車が次駅である第2駅まで走行する際に、前記第1駅及び前記第2駅の前記測定装置の測定結果に基づいて、前記第1駅及び前記第2駅の前記無線通信装置が使用する通信チャネルを決定する決定手段と、
    前記決定した通信チャネルを前記車上装置に通知して、前記第1駅の前記無線通信装置及び前記第2駅の前記無線通信装置と無線通信を行う通信チャネルを設定させる車上変更制御手段と、
    前記第1駅及び前記第2駅の前記無線通信装置が使用する通信チャネルを、前記決定した通信チャネルに設定させる手段と、
    を備える、
    地上システム。
  2. 前記決定手段は、前記決定する時点において、前記測定装置による測定の結果、電界強度がより小さい通信チャネルを前記使用する通信チャネルとして優先して決定する、
    請求項1に記載の地上システム。
  3. 前記第1駅及び前記第2駅の前記無線通信装置は、通信可能範囲が重複しないように設置されており、
    前記決定手段は、前記第1駅及び前記第2駅の前記無線通信装置が同じ通信チャネルを使用するように決定する、
    請求項1又は2に記載の地上システム。
  4. 前記第1駅及び前記第2駅の前記無線通信装置は、通信可能範囲が一部重複するように設置されており、
    前記決定手段は、前記第1駅及び前記第2駅の前記無線通信装置が異なる通信チャネルを使用するように決定し、
    前記車上変更制御手段は、前記決定した通信チャネルを前記車上装置に通知して、前記第1駅の前記無線通信装置と通信する際の通信チャネルと、前記第2駅の前記無線通信装置と通信する際の通信チャネルとを設定させる、
    請求項1又は2に記載の地上システム。
  5. 前記第1駅と前記第2駅との間の中間地点に、通信可能範囲が、前記第1駅及び前記第2駅の前記無線通信装置それぞれの通信可能範囲と一部重複するように設置された中間地点用の無線通信装置と、
    前記中間地点における前記周波数帯域内の通信チャネル別の電界強度を測定する中間地点用の測定装置と、
    を更に具備し、
    前記決定手段は、前記第1駅及び前記第2駅の前記測定装置の測定結果、並びに、前記中間地点用の測定装置の測定結果に基づいて、前記第1駅及び前記第2駅の前記無線通信装置、並びに、前記中間地点用の無線通信装置が使用する通信チャネルを、異なる通信チャネルとなるように決定し、
    前記車上変更制御手段は、前記決定した通信チャネルを前記車上装置に通知して、前記第1駅の前記無線通信装置と通信する際の通信チャネルと、前記中間地点用の無線通信装置と通信する際の通信チャネルと、前記第2駅の前記無線通信装置と通信する際の通信チャネルとを設定させる、
    請求項1又は2に記載の地上システム。
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